JP2001176856A - 半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置

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JP2001176856A JP35933299A JP35933299A JP2001176856A JP 2001176856 A JP2001176856 A JP 2001176856A JP 35933299 A JP35933299 A JP 35933299A JP 35933299 A JP35933299 A JP 35933299A JP 2001176856 A JP2001176856 A JP 2001176856A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被処理物へのチャージングダメージを抑制しつ
つ、被処理物に面内均一なプラズマ処理を施す。 【解決手段】下部電極2および上部電極3に高周波電力
が供給されて、下部電極2および上部電極3間のプラズ
マによるエッチング処理が開始されてから第1次処理時
間が経過すると、上部高周波電源6から出力される高周
波電力の大きさがコントローラ7により制御されて、上
部高周波電源6から上部電極3に印加される高周波電力
の大きさが約200Wから約300Wに変更される。 【効果】エッチング処理の全期間を通じて、プラズマ中
の電子の分布を均一に保つことができ、半導体ウエハW
上のプラズマ密度をほぼ面内均一に保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラズマ処理を
用いた半導体装置の製造方法、およびプラズマ処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程においては、ウエ
ハ表面に形成された絶縁膜などの薄膜を微細パターンに
加工するためのエッチング処理が行われる。このエッチ
ング処理のための技術の1つに、反応性イオンエッチン
グ(RIE:Reactive Ion Etching)法がある。反応性
イオンエッチング装置は、たとえば、処理室内に対向配
置された一対の上部電極板および下部電極板を有してお
り、下部電極板上に半導体ウエハを載置できるようにな
っている。この半導体ウエハが載置される下部電極板に
は、高周波電力を印加するための高周波電力源が接続さ
れている。処理室内にエッチングガスが導入された後、
半導体ウエハが載置された下部電極板に高周波電力が印
加されると、一対の電極板間に電界が形成され、この電
界によりエッチングガスのプラズマが発生する。その結
果、半導体ウエハが載置されている下部電極板に負の自
己バイアス電圧が生じて、プラズマ中のイオンが半導体
ウエハに引き寄せられてウエハ表面に衝突し、これによ
り、ウエハ表面に形成されている薄膜がエッチングされ
ていく。
【0003】イオンがウエハ表面(半導体ウエハ自身の
表面またはその上に形成されている薄膜の表面を指
す。)に衝突すると、ウエハ表面から2次電子が放出さ
れる。この放出された2次電子は、半導体ウエハに負の
自己バイアス電圧が生じているために、半導体ウエハか
ら離間する方向に加速されてプラズマ中を移動する。そ
して、プラズマ中を移動する過程において中性原子・分
子に衝突し、中性原子や中性分子のイオン化を引き起こ
す。したがって、プラズマ中における2次電子の移動距
離が長いほど、2次電子と中性原子・分子との衝突頻度
が高くなるので、プラズマの高密度化を図ることができ
る。
【0004】そこで、反応性イオンエッチング装置の中
には、一対の電極板間に電界と直交する方向の磁界を形
成するためのマグネットを備えたものがある。このマグ
ネットを備えた反応性イオンエッチング装置(マグネト
ロンRIE装置)では、イオンのウエハ表面への衝突に
よって発生した2次電子が、電界および磁界によるロー
レンツ力を受け、この電界の方向および磁界の方向を含
む面に直交する方向(E×B方向)にサイクロイド運動
しながら移動(E×Bドリフト)する。これにより、プ
ラズマ中における2次電子の移動距離が長くなって、プ
ラズマの高密度化が達成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
マグネトロン方式のRIE装置では、2次電子がE×B
方向に移動するため、E×B方向の下流側ほどプラズマ
密度が高くなり、プラズマ密度の面内不均一を生じる。
プラズマ密度が面内で不均一になると、ウエハ表面に入
射するイオンの密度が面内で不均一になり、その結果、
ウエハ表面におけるエッチング速度が不均一になって、
ウエハ表面に対するエッチング処理にむらを生じる。ま
た、プラズマ密度の面内不均一は、半導体ウエハに生じ
る自己バイアス電圧の不均一を招き、この自己バイアス
電圧の不均一により半導体ウエハに電流が流れ、ゲート
酸化膜の破壊などのダメージ(チャージングダメージ)
を与えるおそれがある。
【0006】このような問題点を解決するために、E×
B方向の上流側ほど2次電子のE×Bドリフト量が少な
くなるように、一対の電極板間に形成される磁界強度の
面内分布を予め調整しておくことにより、プラズマ密度
の面内均一化を図る方法が提案されている。また、半導
体ウエハが載置される下部電極板に対向した上部電極板
にも一定の高周波電力を印加し、この上部電極板付近に
おいて、下部電極板付近における2次電子のE×Bドリ
フトの方向と逆方向に2次電子をE×Bドリフトさせる
ことにより、プラズマ密度の面内均一化を図る方法も提
案されている。
【0007】しかしながら、1個のイオンの衝突によっ
て放出される2次電子の数(2次電子放出係数)は、イ
オンが衝突する面の材質によって異なるため、半導体ウ
エハ上の全面にエッチング対象の薄膜が存在している間
と、この薄膜がエッチング除去されて半導体層や金属配
線などが露出し始めた後とでは2次電子の放出量が変化
する。そのため、上記のいずれの方法であっても、半導
体ウエハ上のプラズマ密度を、エッチング処理の全期間
を通じて面内均一に保つことはできない。
【0008】そこで、この発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、プラズマ密度の面内不均一による処理む
らを生じたり、半導体基板にチャージングダメージを与
えることなく半導体装置を製造するための方法を提供す
ることである。また、この発明の他の目的は、上記製造
方法の実施に適していて、処理の全期間においてプラズ
マ密度を面内均一に保つことができ、これにより、被処
理物に面内均一なプラズマ処理を施すことができ、か
つ、被処理物へのチャージングダメージを抑制できるプ
ラズマ処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、半導体基
板の表面にプラズマによる処理を施して半導体装置を製
造する方法であって、第1電極の基板載置面上に半導体
基板を載置する基板載置工程と、前記第1電極および前
記第1電極の基板載置面に対向して配置された第2電極
のそれぞれに高周波電力を供給してプラズマを発生さ
せ、このプラズマによる処理を半導体基板の表面に施す
基板処理工程と、この基板処理工程において前記第2電
極に供給される高周波電力の大きさを変更する電力調整
工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法で
ある。
【0010】なお、前記第1電極および第2電極間に、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する方向と直交す
る方向の磁界を形成する磁界形成工程をさらに含むこと
が好ましい。たとえば、プラズマ中のイオンを半導体基
板などの被処理物の表面に衝突させて行われるプラズマ
エッチング処理(イオンエッチング処理)では、プラズ
マ中のイオンと被処理物の表面との衝突の際に2次電子
が放出される。この2次電子の放出率(1個のイオンの
衝突によって放出される2次電子の個数=2次電子放出
係数)は、被処理物の表面の材質によって異なる。その
ため、被処理物の表面上におけるプラズマ密度が均一と
なるように第1電極および第2電極への電力量を予め調
整していても、エッチング処理が進み、エッチング対象
物が除去されるなどして被処理物の表面の材質が変化す
ると、2次電子の放出量が変化する結果、プラズマ密度
が面内不均一になるおそれがある。
【0011】そこで、請求項1に記載のように、半導体
基板にプラズマ処理を施している途中で、第2電極に供
給される高周波電力の大きさを調整(変更)することに
より、プラズマ処理の全期間を通じて、プラズマ中の電
子の分布をほぼ均一に保つことができる。これにより、
プラズマ処理の全期間を通じて、半導体基板上における
プラズマ密度をほぼ面内均一に保つことができ、半導体
基板の表面に均一なプラズマ処理を施すことができる。
【0012】また、半導体基板上におけるプラズマ密度
をほぼ面内均一に保つことができるので、半導体基板に
生じる自己バイアス電圧をほぼ均一に保つことができ、
自己バイアス電圧の不均一による半導体基板へのチャー
ジングダメージを抑制することができる。なお、請求項
2に記載のように、前記電力調整工程は、前記基板処理
工程を開始してから所定時間が経過したことに応答して
行われてもよい。
【0013】また、請求項3に記載のように、前記基板
処理工程において半導体基板の表面の状態を監視する表
面状態監視工程をさらに含む場合には、前記電力調整工
程は、前記表面状態監視工程において被処理物の表面の
状態が変化したことに応答して行われてもよい。さら
に、請求項4に記載のように、前記電力調整工程におい
て、前記第2電極に供給される高周波電力の大きさは被
処理物の露出率に基づいて変更されることが好ましい。
【0014】請求項5記載の発明は、被処理物を載置す
ることができる載置面を有する第1電極と、この第1電
極の載置面に対向して配置された第2電極と、前記第1
電極に高周波電力を供給する第1電力供給手段と、前記
第2電極に高周波電力を供給する第2電力供給手段と、
前記第1電力供給手段および第2電力供給手段から前記
第1電極および第2電極にそれぞれ高周波電力が供給さ
れ、これにより発生したプラズマによる被処理物の処理
が開始された後に、前記第2電力供給手段から前記第2
電極に供給される高周波電力の大きさを変更する電力調
整手段とを含むことを特徴とするプラズマ処理装置であ
る。
【0015】なお、前記第1電極および第2電極間に、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する方向と直交す
る方向の磁界を形成する磁界形成手段をさらに含むこと
が好ましい。この構成によれば、請求項1に関連して述
べた効果と同様な効果を奏することができ、処理の全期
間においてプラズマ密度を面内均一に保つことができ、
これにより、被処理物に面内均一なプラズマ処理を施す
ことができ、かつ、被処理物へのチャージングダメージ
を抑制することができる。ゆえに、このプラズマ処理装
置を半導体装置の製造に用いた場合、プラズマ処理のむ
らやチャージングダメージの発生していない高品質な半
導体装置を製造することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る反応性イオンエッチング(RI
E)装置の構成を示す図解的な断面図である。この反応
性イオンエッチング装置は、マグネトロン方式の反応性
イオンエッチング装置であり、たとえば、被処理物とし
ての半導体ウエハWの表面(半導体ウエハW上の露出
面。半導体ウエハW自身の表面またはその上に形成され
た薄膜の表面)にエッチング処理を施して、半導体ウエ
ハWの表面に形成されている絶縁膜などの薄膜を微細パ
ターンに加工するために用いられる。
【0017】この反応性イオンエッチング装置は、処理
チャンバ1と、この処理チャンバ1内で上下方向に対向
して配置された下部電極2および上部電極3と、処理チ
ャンバ1の外周面に沿って配置されたダイポールリング
マグネット(DRM:DipoleRing Magnet)4とを有し
ている。下部電極2は、処理チャンバ1の底面を貫通し
て設けられた電極本体部21と、この電極本体部21の
上面に固定されたウエハ載置電極板22とで構成されて
いる。電極本体部21には、下部高周波電源5が接続さ
れており、この下部高周波電源5から所定周波数(たと
えば、13.56MHz)の高周波電力が印可されるよ
うになっている。また、ウエハ載置電極板22の上面
は、被処理物としての半導体ウエハWを載置するための
載置面となっている。
【0018】上部電極3は、下部電極2の上方に対向し
て配置されており、処理チャンバ1の天面を貫通して設
けられた電極中央部31と、この電極中央部31の周囲
に設けられたリング状の電極外周部32とを含む。電極
外周部32は、絶縁物321を介して処理チャンバ1の
天面に貫通して設けられている。電極中央部31の下面
には、複数個のガス供給口33が開口して形成されてい
る。電極中央部31の内部には、ガス供給口33と連通
したガス供給路34が形成されており、このガス供給路
34には、図示しないガス供給源から処理ガスとしての
エッチングガスが供給されるようになっている。エッチ
ングガスとしては、たとえば、Ar/C 48/COやO
2などを用いることができる。
【0019】電極中央部31は、アース接続されてお
り、常にグランド電位に保たれている。一方、電極外周
部32には、上部高周波電源6が接続されており、この
上部高周波電源6から所定周波数(たとえば、100M
Hz)の高周波電力が印加されるようになっている。ま
た、この実施形態では、上部高周波電源6にコントロー
ラ7が接続されていて、このコントローラ7により、上
部高周波電源6から電極外周部32に印加される高周波
電力の大きさが、エッチング処理を開始してからの経過
時間に応じて制御されるようになっている。
【0020】ダイポールリングマグネット4は、下部電
極2と上部電極3との間に、下部電極2(ウエハ載置電
極板22)の上面とほぼ平行な一方向の磁界Bを形成す
るためのものである。このダイポールリングマグネット
4は、たとえば、図2に示すように、処理チャンバ1の
中心を通る軸線Cを中心とする円周上に配置された32
個のマグネットエレメント41を備えている。これらの
マグネットエレメント41は、一定の法則性をもって着
磁されている。すなわち、任意のマグネットエレメント
の中心と軸線Cとを結ぶ直線が磁界Bの方向に対してな
す角度をθとすると、そのマグネットエレメントが形成
する磁界の方向Beは、そのマグネットエレメントの中
心と軸線Cとを結ぶ直線に対して角度θをなすように着
磁されており、軸線Cに関して対称な位置にあるマグネ
ットエレメントは、互いに同じ方向の磁界を形成するよ
うになっている。
【0021】半導体ウエハWの表面にエッチング処理を
施す際には、まず、半導体ウエハWが、その表面を上方
に向けた状態で、下部電極2のウエハ載置電極板22上
に載置される。次いで、図示しない排気機構によって処
理チャンバ1内の雰囲気が排気され、処理チャンバ1内
がほぼ真空状態にされた後、この処理チャンバ1内にガ
ス供給路34およびガス供給口33からエッチングガス
が導入される。その後、処理チャンバ1内に処理ガスが
充満した状態で、たとえば、下部高周波電源5から下部
電極2に約1500Wの高周波電力が印加されるととも
に、上部高周波電源6から上部電極3に約200Wの高
周波電力が印加される。これにより、処理チャンバ1内
にエッチングガスのプラズマが発生する。
【0022】こうして発生したプラズマ中の電子は、下
部電極2および上部電極3に引き寄せられて、それぞれ
下部電極2上の半導体ウエハWおよび上部電極3に入射
することにより、下部電極2上の半導体ウエハWおよび
上部電極3に負の自己バイアス電圧を生じさせる。その
結果、半導体ウエハWとプラズマとの間に電位差が生
じ、この電位差による電界(下部自己バイアス電界)E
1が半導体ウエハWの表面付近に生じる。この下部自己
バイアス電界E1によって、プラズマ中のイオンが半導
体ウエハWに向けて加速され、半導体ウエハWの表面に
衝突することにより、半導体ウエハWの表面に形成され
ている薄膜がエッチングされていく。
【0023】イオンが半導体ウエハWの表面に衝突する
と、半導体ウエハWの表面から2次電子が放出される。
この放出された2次電子は、下部自己バイアス電界E1
およびダイポールリングマグネット4によって形成され
ている磁界Bによるローレンツ力を受け、この下部自己
バイアス電界E1の方向および磁界Bの方向を含む面に
直交する方向(E1×B方向)にサイクロイド運動しな
がらドリフトする。これにより、2次電子をプラズマ中
で長い距離をドリフトさせることができるから、2次電
子と中性原子・分子との衝突頻度を高めることができ、
プラズマの高密度化を図ることができる。
【0024】一方、上部電極3に負の自己バイアス電圧
を生じることにより、上部電極3とプラズマとの間にも
電位差が生じ、この電位差による電界(上部自己バイア
ス電界)E2が上部電極3の下面付近に生じる。そのた
め、上部電極3の下面付近においては、プラズマ中の電
子が上部自己バイアス電界E2およびダイポールリング
マグネット4によって形成されている磁界Bによるロー
レンツ力を受け、この上部自己バイアス電界E2の方向
および磁界Bの方向を含む面に直交する方向(E2×B
方向)にサイクロイド運動しながらドリフトする。この
電子のドリフト方向(E2×B方向)は、半導体ウエハ
Wの表面付近における2次電子のドリフト方向(E1×
B方向)と逆方向となる。したがって、適当な強さの上
部自己バイアス電界E2が生じるように、上部電極3に
印加する高周波電力の大きさを設定しておけば、プラズ
マ中の電子をほぼ均一に分散させることができ、半導体
ウエハW上におけるプラズマの密度分布を面内均一にす
ることができる。
【0025】こうして半導体ウエハWの表面に形成され
ている薄膜のエッチングが進み、この薄膜により覆われ
ていた酸化膜(層間絶縁膜)や金属配線などの下層が露
出し始めると、半導体ウエハWの表面からの2次電子の
放出量が変化する。すると、プラズマ中の電子の分布が
不均一になり、半導体ウエハW上におけるプラズマ密度
が面内不均一になる。そこで、この実施形態では、エッ
チング処理を開始してから上記下層が露出し始めるまで
に要する時間を実験などで調べて、第1次処理時間とし
てコントローラ7に記憶させている。そして、エッチン
グ処理の開始から第1次処理時間が経過すると、これ以
降もプラズマ中の電子の分布が均一になるように、コン
トローラ7によって上部高周波電源6が制御されて、上
部高周波電源6から上部電極3に印加される高周波電力
の大きさが約200Wから約300Wに変更される。こ
れにより、エッチング処理の全期間を通じて、半導体ウ
エハW上のプラズマ密度がほぼ面内均一に保たれる。
【0026】以上のようにこの実施形態によれば、エッ
チング処理の開始から第1次処理時間が経過した時点
で、上部高周波電源6から上部電極3に印加される高周
波電力の大きさを再調整することにより、エッチング処
理の全期間を通じて、プラズマ中の電子の分布がほぼ均
一になるようにしている。これにより、エッチング処理
の全期間を通じて、半導体ウエハW上におけるプラズマ
密度をほぼ面内均一に保つことができ、半導体ウエハW
の表面に均一なエッチング処理を、下層とのエッチング
選択比を面内で均一に保ちつつ施すことができる。
【0027】また、半導体ウエハW上におけるプラズマ
密度をほぼ面内均一に保つことができるので、半導体ウ
エハWに生じる自己バイアス電圧E1をほぼ均一に保つ
ことができ、自己バイアス電圧E1の不均一による半導
体ウエハWへのチャージングダメージを抑制することが
できる。なお、この実施形態では、エッチング処理の開
始から第1処理時間が経過した時点で、上部高周波電源
6から上部電極3に印加される高周波電力の大きさを再
調整するとしたが、たとえば、半導体ウエハWの高周波
電圧・電流波形を監視しておき、これら波形の高調波成
分の振幅・位相差などが変化したことに基づいて終点検
出を行い、上部高周波電源6から上部電極3に印加され
る高周波電力の大きさを再調整するようにしてもよい。
すなわち、半導体ウエハWの表面の薄膜がエッチング除
去されて下層が露出するなどして、半導体ウエハWの表
面の状態が変化したことに基づき、上部高周波電源6か
ら上部電極3に印加される高周波電力の大きさを再調整
すればよい。
【0028】また、半導体ウエハWの表面の被エッチン
グ膜の露出率(レジストパターンの開口率)が異なる
と、2次電子放出係数の面積平均値が異なることに着目
し、被エッチング膜の露出率に応じて、上部高周波電源
6から上部電極3に印加される高周波電力の大きさを調
整することが好ましい。たとえば、シリコン酸化膜をエ
ッチングする場合、このシリコン酸化膜に比べてレジス
トパターンの2次電子放出係数は一般に小さいので、シ
リコン酸化膜の露出率が大きいほど、上部高周波電源6
から上部電極3に印加される高周波電力が大きく設定さ
れることが好ましい。
【0029】さらに、この発明は他の形態で実施するこ
ともできる。たとえば、上述の実施形態では、反応性イ
オンエッチング装置を例にとって説明したが、この反応
性イオンエッチング装置に限定されず、たとえばプラズ
マアッシング装置やプラズマCVD(Chemical Vapor D
eposition)装置など、被処理物にプラズマによる処理
を施す装置に本発明を広く適用することができる。その
他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の変
更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る反応性イオンエッ
チング(RIE)装置の構成を示す図解的な断面図であ
る。
【図2】ダイポールリングマグネットの構成を説明する
ための図解的な平面図である。
【符号の説明】 1 処理チャンバ 2 下部電極(第1電極) 3 上部電極(第2電極) 4 ダイポールリングマグネット(磁界形成手段) 5 下部高周波電源(第1電力供給手段) 6 上部高周波電源(第2電力供給手段) 7 コントローラ(電力調整手段) B 磁界 E1 下部自己バイアス電界 E2 上部自己バイアス電界 W 半導体ウエハ(半導体基板、被処理物)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板の表面にプラズマによる処理を
    施して半導体装置を製造する方法であって、 第1電極の基板載置面上に半導体基板を載置する基板載
    置工程と、 前記第1電極および前記第1電極の基板載置面に対向し
    て配置された第2電極のそれぞれに高周波電力を供給し
    てプラズマを発生させ、このプラズマによる処理を半導
    体基板の表面に施す基板処理工程と、 この基板処理工程において前記第2電極に供給される高
    周波電力の大きさを変更する電力調整工程とを含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記電力調整工程は、前記基板処理工程を
    開始してから所定時間が経過したことに応答して行われ
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記基板処理工程において半導体基板の表
    面の状態を監視する表面状態監視工程をさらに含み、 前記電力調整工程は、前記表面状態監視工程において被
    処理物の表面の状態が変化したことに応答して行われる
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記電力調整工程において、前記第2電極
    に供給される高周波電力の大きさは被処理物の露出率に
    基づいて変更されることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】被処理物を載置することができる載置面を
    有する第1電極と、 この第1電極の載置面に対向して配置された第2電極
    と、 前記第1電極に高周波電力を供給する第1電力供給手段
    と、 前記第2電極に高周波電力を供給する第2電力供給手段
    と、 前記第1電力供給手段および第2電力供給手段から前記
    第1電極および第2電極にそれぞれ高周波電力が供給さ
    れ、これにより発生したプラズマによる被処理物の処理
    が開始された後に、前記第2電力供給手段から前記第2
    電極に供給される高周波電力の大きさを変更する電力調
    整手段とを含むことを特徴とするプラズマ処理装置。
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