JP2001174592A - 使用済燃料の貯蔵方法及び装置 - Google Patents
使用済燃料の貯蔵方法及び装置Info
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 貯蔵コストが低減でき、貯蔵終了後の金属廃
棄物量が低減でき、貯蔵終了後にも新しい輸送キャスク
でキャニスタの運搬を安全に行うことができ、貯蔵期間
中の容器の監視を不要にできるようにする。 【解決手段】 使用済燃料１が収められたバスケット３
をキャニスタ１１内に収容し密閉蓋を溶接することによ
り密封し、金属容器４の外周に中性子遮蔽体５を備えた
輸送キャスク１２内に前記キャニスタ１１を収容して気
密蓋１４で密封し、輸送キャスク１２に緩衝材１０を取
付けて貯蔵施設の貯蔵場所まで運搬し、貯蔵場所で輸送
キャスク１２からキャニスタ１１を取出し、貯蔵場所に
設置したコンクリート製の貯蔵キャスク１６内に前記キ
ャニスタ１１を収容して貯蔵する。
棄物量が低減でき、貯蔵終了後にも新しい輸送キャスク
でキャニスタの運搬を安全に行うことができ、貯蔵期間
中の容器の監視を不要にできるようにする。 【解決手段】 使用済燃料１が収められたバスケット３
をキャニスタ１１内に収容し密閉蓋を溶接することによ
り密封し、金属容器４の外周に中性子遮蔽体５を備えた
輸送キャスク１２内に前記キャニスタ１１を収容して気
密蓋１４で密封し、輸送キャスク１２に緩衝材１０を取
付けて貯蔵施設の貯蔵場所まで運搬し、貯蔵場所で輸送
キャスク１２からキャニスタ１１を取出し、貯蔵場所に
設置したコンクリート製の貯蔵キャスク１６内に前記キ
ャニスタ１１を収容して貯蔵する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は原子力発電所等で発
生する使用済燃料を貯蔵するための使用済燃料の貯蔵方
法及び装置に関するものである。
生する使用済燃料を貯蔵するための使用済燃料の貯蔵方
法及び装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、原子力発電所で発生する使用済燃
料を崩壊熱が除去されるまでの間貯蔵施設において保管
することが検討されている。
料を崩壊熱が除去されるまでの間貯蔵施設において保管
することが検討されている。
【０００３】図５は使用済燃料を乾燥状態で貯蔵するた
めの従来から提案されている金属製の貯蔵キャスクの一
例を示す。
めの従来から提案されている金属製の貯蔵キャスクの一
例を示す。
【０００４】図５中、１は使用済燃料、２は使用済燃料
１を収容して貯蔵するようにした遮蔽容器（以下、貯蔵
キャスクと言う）である。
１を収容して貯蔵するようにした遮蔽容器（以下、貯蔵
キャスクと言う）である。
【０００５】原子炉の使用済燃料１は、平面視で格子状
に仕切られた外周円筒形のバスケット３の各格子部に複
数挿入することによって支持されている。
に仕切られた外周円筒形のバスケット３の各格子部に複
数挿入することによって支持されている。
【０００６】貯蔵キャスク２は、バスケット３に支持さ
れた使用済燃料１を収容可能な金属容器４と、該金属容
器４の外周に備えた中性子遮蔽体５とを有している。金
属容器４の上部開口は、内蓋６と外蓋７とを金属ガスケ
ット８を挟んでボルト９により絞め付けることによって
密封するようにしている。
れた使用済燃料１を収容可能な金属容器４と、該金属容
器４の外周に備えた中性子遮蔽体５とを有している。金
属容器４の上部開口は、内蓋６と外蓋７とを金属ガスケ
ット８を挟んでボルト９により絞め付けることによって
密封するようにしている。
【０００７】更に、金属容器４の上下両端部には、図７
に示すように、運搬時の衝突等による衝撃を緩衝するた
めの緩衝材１０が取付けられるようになっている。
に示すように、運搬時の衝突等による衝撃を緩衝するた
めの緩衝材１０が取付けられるようになっている。
【０００８】貯蔵キャスク２の金属容器４は、放射線
（γ線）を遮蔽するためのものであり、一般に鋼材等に
より３００ｍｍ前後の厚さとしており、また、中性子遮
蔽体５は、ゴム、レジン等の有機材料を用いて中性子を
遮蔽するためのものであり、通常１５０ｍｍ前後の厚さ
としている。
（γ線）を遮蔽するためのものであり、一般に鋼材等に
より３００ｍｍ前後の厚さとしており、また、中性子遮
蔽体５は、ゴム、レジン等の有機材料を用いて中性子を
遮蔽するためのものであり、通常１５０ｍｍ前後の厚さ
としている。
【０００９】従来において、原子炉の使用済燃料１を貯
蔵施設に貯蔵するには、まず、原子炉建屋内において、
図６に示すように、外蓋７と内蓋６とが取外された貯蔵
キャスク２の金属容器４の内部に、バスケット３に収容
された使用済燃料１を挿入し、続いて図５に示すよう
に、金属容器４の開口に、金属ガスケット８を挟んで内
蓋６をボルト９により固定すると共に、金属ガスケット
８を挟んで外蓋７をボルト９で固定することにより、使
用済燃料１を収容した金属容器４を密封する。これによ
り使用済燃料１が気密に収容された貯蔵キャスク２が構
成される。
蔵施設に貯蔵するには、まず、原子炉建屋内において、
図６に示すように、外蓋７と内蓋６とが取外された貯蔵
キャスク２の金属容器４の内部に、バスケット３に収容
された使用済燃料１を挿入し、続いて図５に示すよう
に、金属容器４の開口に、金属ガスケット８を挟んで内
蓋６をボルト９により固定すると共に、金属ガスケット
８を挟んで外蓋７をボルト９で固定することにより、使
用済燃料１を収容した金属容器４を密封する。これによ
り使用済燃料１が気密に収容された貯蔵キャスク２が構
成される。
【００１０】次に、上記貯蔵キャスク２の金属容器４の
上下部に、図７に示すように運搬時の安全を確保するた
めの緩衝材１０を取付ける。
上下部に、図７に示すように運搬時の安全を確保するた
めの緩衝材１０を取付ける。
【００１１】緩衝材１０が取付けられた貯蔵キャスク２
は、所要の運搬手段によって、原子炉建屋から貯蔵施設
まで運ばれる。
は、所要の運搬手段によって、原子炉建屋から貯蔵施設
まで運ばれる。
【００１２】貯蔵施設では、図７に示した貯蔵キャスク
２から緩衝材１０を取外して図５に示した状態とし、こ
の貯蔵キャスク２を、貯蔵施設の貯蔵場所に設置するこ
とにより貯蔵するようにしている。
２から緩衝材１０を取外して図５に示した状態とし、こ
の貯蔵キャスク２を、貯蔵施設の貯蔵場所に設置するこ
とにより貯蔵するようにしている。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
使用済燃料の貯蔵は、原子炉建屋内において、使用済燃
料１を貯蔵キャスク２内に収容して内蓋６と外蓋７で密
封し、この貯蔵キャスク２を貯蔵施設まで運搬し、貯蔵
施設では貯蔵キャスクをそのまま貯蔵場所に設置するこ
とによって貯蔵するようにしているために、貯蔵キャス
ク２は輸送と貯蔵を兼用しており、このために、高価な
貯蔵キャスク２を多数必要として貯蔵コストが増大する
という問題を有していた。
使用済燃料の貯蔵は、原子炉建屋内において、使用済燃
料１を貯蔵キャスク２内に収容して内蓋６と外蓋７で密
封し、この貯蔵キャスク２を貯蔵施設まで運搬し、貯蔵
施設では貯蔵キャスクをそのまま貯蔵場所に設置するこ
とによって貯蔵するようにしているために、貯蔵キャス
ク２は輸送と貯蔵を兼用しており、このために、高価な
貯蔵キャスク２を多数必要として貯蔵コストが増大する
という問題を有していた。
【００１４】即ち、貯蔵キャスク２の金属容器４は３０
０ｍｍ前後の厚肉であるために物量が大きく、その材料
費、加工費が膨大なものとなっている。更に、貯蔵終了
後に生じる金属廃棄物の量が増大するという問題があ
る。
０ｍｍ前後の厚肉であるために物量が大きく、その材料
費、加工費が膨大なものとなっている。更に、貯蔵終了
後に生じる金属廃棄物の量が増大するという問題があ
る。
【００１５】また、貯蔵終了後の輸送時に貯蔵キャスク
の強度が問題になることが考えられ、このために長期健
全性を実証試験等で確認する必要があるという問題があ
る。更に、金属容器４の開口に、内蓋６と外蓋７とを金
属ガスケット８を挟んでボルト９により締め付けること
により金属容器４を密封する構造であるために、貯蔵期
間中に容器の監視が必要であるという問題を有してい
た。
の強度が問題になることが考えられ、このために長期健
全性を実証試験等で確認する必要があるという問題があ
る。更に、金属容器４の開口に、内蓋６と外蓋７とを金
属ガスケット８を挟んでボルト９により締め付けること
により金属容器４を密封する構造であるために、貯蔵期
間中に容器の監視が必要であるという問題を有してい
た。
【００１６】本発明は上述の実情に鑑みてなしたもの
で、貯蔵コストが低減でき、貯蔵終了後の金属廃棄物量
が低減でき、貯蔵終了後にも新しい輸送キャスクでキャ
ニスタの運搬を安全に行うことができ、貯蔵期間中の容
器の監視を不要にできる、使用済燃料の貯蔵方法及び装
置を提供することを目的としてなしたものである。
で、貯蔵コストが低減でき、貯蔵終了後の金属廃棄物量
が低減でき、貯蔵終了後にも新しい輸送キャスクでキャ
ニスタの運搬を安全に行うことができ、貯蔵期間中の容
器の監視を不要にできる、使用済燃料の貯蔵方法及び装
置を提供することを目的としてなしたものである。
【００１７】
【課題を解決するための手段】本発明は、使用済燃料が
収められたバスケットをキャニスタ内に収容し密閉蓋を
溶接することにより密封し、金属容器の外周に中性子遮
蔽体を備えた輸送キャスク内に前記キャニスタを収容し
て気密蓋で密封し、輸送キャスクに緩衝材を取付けて貯
蔵施設の貯蔵場所まで運搬し、貯蔵場所で輸送キャスク
からキャニスタを取出し、貯蔵場所に設置したコンクリ
ート製の貯蔵キャスク内に前記キャニスタを収容して貯
蔵することを特徴とする使用済燃料の貯蔵方法、に係る
ものである。
収められたバスケットをキャニスタ内に収容し密閉蓋を
溶接することにより密封し、金属容器の外周に中性子遮
蔽体を備えた輸送キャスク内に前記キャニスタを収容し
て気密蓋で密封し、輸送キャスクに緩衝材を取付けて貯
蔵施設の貯蔵場所まで運搬し、貯蔵場所で輸送キャスク
からキャニスタを取出し、貯蔵場所に設置したコンクリ
ート製の貯蔵キャスク内に前記キャニスタを収容して貯
蔵することを特徴とする使用済燃料の貯蔵方法、に係る
ものである。
【００１８】また、本発明は、使用済燃料が収められた
バスケットを収容する金属製のキャニスタ本体と、該キ
ャニスタ本体の開口部を溶接にて閉塞する密閉蓋とから
なるキャニスタと、キャニスタを内部に収容可能な金属
容器と、金属容器の外周に備えた中性子遮蔽体と、金属
容器の開口に備えた開閉可能な気密蓋と、金属容器の外
側に取付けるようにした緩衝材とからなる輸送キャスク
と、貯蔵場所に設置して輸送キャスクから取出したキャ
ニスタを収容し得るコンクリート製の貯蔵キャスクと、
からなることを特徴とする使用済燃料の貯蔵装置、に係
るものである。
バスケットを収容する金属製のキャニスタ本体と、該キ
ャニスタ本体の開口部を溶接にて閉塞する密閉蓋とから
なるキャニスタと、キャニスタを内部に収容可能な金属
容器と、金属容器の外周に備えた中性子遮蔽体と、金属
容器の開口に備えた開閉可能な気密蓋と、金属容器の外
側に取付けるようにした緩衝材とからなる輸送キャスク
と、貯蔵場所に設置して輸送キャスクから取出したキャ
ニスタを収容し得るコンクリート製の貯蔵キャスクと、
からなることを特徴とする使用済燃料の貯蔵装置、に係
るものである。
【００１９】本発明によれば、使用済燃料を収容したキ
ャニスタを、専用の輸送キャスクに気密に収容して、原
子炉格納容器から貯蔵施設まで運搬し、貯蔵施設の貯蔵
場所に予め設けたコンクリート製の貯蔵キャスクに、輸
送キャスクから取出したキャニスタを入れ換えて収容し
貯蔵するようにしているので、高価な輸送キャスクは繰
り返し使用することができ、且つコンクリート製の貯蔵
キャスクは従来の金属製の貯蔵キャスクに比して安価に
実施することができ、よって貯蔵コストを大幅に低減で
きる。
ャニスタを、専用の輸送キャスクに気密に収容して、原
子炉格納容器から貯蔵施設まで運搬し、貯蔵施設の貯蔵
場所に予め設けたコンクリート製の貯蔵キャスクに、輸
送キャスクから取出したキャニスタを入れ換えて収容し
貯蔵するようにしているので、高価な輸送キャスクは繰
り返し使用することができ、且つコンクリート製の貯蔵
キャスクは従来の金属製の貯蔵キャスクに比して安価に
実施することができ、よって貯蔵コストを大幅に低減で
きる。
【００２０】更に、コンクリート製の貯蔵キャスクによ
って貯蔵するようにしているので、貯蔵終了後の金属廃
棄物量を低減することができ、また、貯蔵終了後も輸送
キャスクによってキャニスタを運搬するので、キャニス
タの運搬を安全に行うことができ、更にキャニスタは一
次蓋と二次蓋とを用いて溶接にて密封するようにしてい
るので、従来のような貯蔵期間中の容器の監視を不要に
できる。
って貯蔵するようにしているので、貯蔵終了後の金属廃
棄物量を低減することができ、また、貯蔵終了後も輸送
キャスクによってキャニスタを運搬するので、キャニス
タの運搬を安全に行うことができ、更にキャニスタは一
次蓋と二次蓋とを用いて溶接にて密封するようにしてい
るので、従来のような貯蔵期間中の容器の監視を不要に
できる。
【００２１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照しつつ説明する。
図面を参照しつつ説明する。
【００２２】図１は本発明に用いられるキャニスタ１１
の一例を示したものである。使用済燃料１は、平面視で
格子状に仕切られている外周円筒形のバスケット３の各
格子部に挿入することにより複数支持されており、この
ように使用済燃料１が収められたバスケット３は、例え
ば厚さが１６ｍｍ前後のステンレス材の金属容器からな
るキャニスタ本体１１ａに収容されており、キャニスタ
本体１１ａの上部の開口に、プラグ１１ｂを嵌合し、更
にその上部に一次の密閉蓋１１ｃと二次の密閉蓋１１ｄ
とを夫々溶接にて固定することにより、使用済燃料１が
気密に収容されたキャニスタ１１を構成するようにして
いる。
の一例を示したものである。使用済燃料１は、平面視で
格子状に仕切られている外周円筒形のバスケット３の各
格子部に挿入することにより複数支持されており、この
ように使用済燃料１が収められたバスケット３は、例え
ば厚さが１６ｍｍ前後のステンレス材の金属容器からな
るキャニスタ本体１１ａに収容されており、キャニスタ
本体１１ａの上部の開口に、プラグ１１ｂを嵌合し、更
にその上部に一次の密閉蓋１１ｃと二次の密閉蓋１１ｄ
とを夫々溶接にて固定することにより、使用済燃料１が
気密に収容されたキャニスタ１１を構成するようにして
いる。
【００２３】図２は本発明に用いられる輸送キャスク１
２の一例を示したものであり、掛かる輸送キャスク１２
は、図５〜図７に示した従来の金属製の貯蔵キャスク２
と略同様の構成を有している。
２の一例を示したものであり、掛かる輸送キャスク１２
は、図５〜図７に示した従来の金属製の貯蔵キャスク２
と略同様の構成を有している。
【００２４】即ち、輸送キャスク１２は、前記キャニス
タ１１を収容可能な金属容器４と、該金属容器４の外周
に備えた中性子遮蔽体５とを有しており、金属容器４の
上部開口には、金属ガスケット１３を挟んで設けた気密
蓋１４をボルト１５によって絞め付けることにより、金
属容器４を密封したり開放したりできるようにしてい
る。このとき、図５に示したように、金属容器４の開口
を内蓋６と外蓋７とによる二重の蓋で密封するようにし
てもよい。
タ１１を収容可能な金属容器４と、該金属容器４の外周
に備えた中性子遮蔽体５とを有しており、金属容器４の
上部開口には、金属ガスケット１３を挟んで設けた気密
蓋１４をボルト１５によって絞め付けることにより、金
属容器４を密封したり開放したりできるようにしてい
る。このとき、図５に示したように、金属容器４の開口
を内蓋６と外蓋７とによる二重の蓋で密封するようにし
てもよい。
【００２５】更に、金属容器４の上下両端部には、図２
に示すように、図７と同様に、運搬時の衝突等による衝
撃を緩衝するための緩衝材１０が取付られるようにして
いる。
に示すように、図７と同様に、運搬時の衝突等による衝
撃を緩衝するための緩衝材１０が取付られるようにして
いる。
【００２６】図３は本発明に用いられるコンクリート製
の貯蔵キャスク１６の一例を示しており、この貯蔵キャ
スク１６は、貯蔵施設の貯蔵場所に予め設置するように
している。
の貯蔵キャスク１６の一例を示しており、この貯蔵キャ
スク１６は、貯蔵施設の貯蔵場所に予め設置するように
している。
【００２７】貯蔵キャスク１６は、前記キャニスタ１１
を内部に収容し得るようにしたキャニスタ収容部１７を
内部に形成するように鉄筋コンクリートにて容器状に成
形したコンクリート容器１８を備えており、該コンクリ
ート容器１８の上部開口をボルト１９にて固定するよう
にした蓋体２０で閉塞できるようにしている。図３で
は、複数の環状のコンクリート体を積み重ねて固定ボル
ト１８ａで固定することによってコンクリート容器１８
を形成した場合を例示しているが、一体構造のコンクリ
ート容器１８を用いてもよい。
を内部に収容し得るようにしたキャニスタ収容部１７を
内部に形成するように鉄筋コンクリートにて容器状に成
形したコンクリート容器１８を備えており、該コンクリ
ート容器１８の上部開口をボルト１９にて固定するよう
にした蓋体２０で閉塞できるようにしている。図３で
は、複数の環状のコンクリート体を積み重ねて固定ボル
ト１８ａで固定することによってコンクリート容器１８
を形成した場合を例示しているが、一体構造のコンクリ
ート容器１８を用いてもよい。
【００２８】コンクリート容器１８の上端部近傍には、
円周方向へ所要の間隔を有する位置で径方向へ延在して
外部と連通する複数の通気孔２１が設けられている。通
気孔２１は、コンクリート容器１８の径方向中間部で、
径方向外方へ向け下り勾配に曲折しているが、これは、
コンクリート容器１８内から放射線が外部へ漏洩しない
ようにするためである。
円周方向へ所要の間隔を有する位置で径方向へ延在して
外部と連通する複数の通気孔２１が設けられている。通
気孔２１は、コンクリート容器１８の径方向中間部で、
径方向外方へ向け下り勾配に曲折しているが、これは、
コンクリート容器１８内から放射線が外部へ漏洩しない
ようにするためである。
【００２９】コンクリート容器１８の底部中心には、下
部に開口された貫通孔２２が形成されている。更に、コ
ンクリート容器１８の内側底面には、平面視で径方向へ
延在し且つキャニスタ１１が搭載、支持されるようにし
た複数の凸条の載置台２３が形成され、この載置台２３
の相互間に貫通孔２２に連通する通気溝２３’が形成さ
れるようになっている。更に、コンクリート容器１８の
下面には、円周方向へ所要の間隔を有する位置において
径方向に延び、貫通孔２２とコンクリート容器１８の外
周面とを連通するようにした複数の通気溝２４が設けら
れている。
部に開口された貫通孔２２が形成されている。更に、コ
ンクリート容器１８の内側底面には、平面視で径方向へ
延在し且つキャニスタ１１が搭載、支持されるようにし
た複数の凸条の載置台２３が形成され、この載置台２３
の相互間に貫通孔２２に連通する通気溝２３’が形成さ
れるようになっている。更に、コンクリート容器１８の
下面には、円周方向へ所要の間隔を有する位置において
径方向に延び、貫通孔２２とコンクリート容器１８の外
周面とを連通するようにした複数の通気溝２４が設けら
れている。
【００３０】コンクリート容器１８の通気溝２４へ外部
から導入された空気は、貫通孔２２、載置台２３間の通
気溝２３’によりキャニスタ収容部１７に導入され、キ
ャニスタ収容部１７とその内部に収容されるキャニスタ
１１との間の隙間を通る際にキャニスタ１１によって加
熱されることにより上昇し、上部の通気孔２１からコン
クリート容器１８の外部に排出される。この空気の自然
循環によってキャニスタ１１の冷却が行われるようにな
っている。
から導入された空気は、貫通孔２２、載置台２３間の通
気溝２３’によりキャニスタ収容部１７に導入され、キ
ャニスタ収容部１７とその内部に収容されるキャニスタ
１１との間の隙間を通る際にキャニスタ１１によって加
熱されることにより上昇し、上部の通気孔２１からコン
クリート容器１８の外部に排出される。この空気の自然
循環によってキャニスタ１１の冷却が行われるようにな
っている。
【００３１】以下に、使用済燃料１を貯蔵する方法につ
いて説明する。
いて説明する。
【００３２】原子炉の使用済燃料１を貯蔵施設に貯蔵す
る際には、まず、原子炉建屋内において、図１に示すよ
うに、バスケット３に収めた使用済燃料１をキャニスタ
本体１１ａ内に収容し、キャニスタ本体１１ａの開口を
プラグ１１ｂで塞ぐと共に、上部に一次の密閉蓋１１ｃ
と二次の密閉蓋１１ｄとを溶接にて固定する。これによ
り、図４（Ａ）に示すように使用済燃料１が気密に収容
されたキャニスタ１１が構成される。
る際には、まず、原子炉建屋内において、図１に示すよ
うに、バスケット３に収めた使用済燃料１をキャニスタ
本体１１ａ内に収容し、キャニスタ本体１１ａの開口を
プラグ１１ｂで塞ぐと共に、上部に一次の密閉蓋１１ｃ
と二次の密閉蓋１１ｄとを溶接にて固定する。これによ
り、図４（Ａ）に示すように使用済燃料１が気密に収容
されたキャニスタ１１が構成される。
【００３３】続いて、原子炉建屋内において、図４
（Ｂ）に示すように、金属容器４の蓋体２０を取外して
開口を解放させた輸送キャスク１２の金属容器４内に、
前記キャニスタ１１を挿入し、続いて金属容器４の開口
に、金属ガスケット１３を挟んで気密蓋１４をボルト１
５により絞め付けることにより、輸送キャスク１２を密
閉する。
（Ｂ）に示すように、金属容器４の蓋体２０を取外して
開口を解放させた輸送キャスク１２の金属容器４内に、
前記キャニスタ１１を挿入し、続いて金属容器４の開口
に、金属ガスケット１３を挟んで気密蓋１４をボルト１
５により絞め付けることにより、輸送キャスク１２を密
閉する。
【００３４】続いて、図４（Ｃ）に示すように、輸送キ
ャスク１２の金属容器４の上下両端部に緩衝材１０を取
付ける。
ャスク１２の金属容器４の上下両端部に緩衝材１０を取
付ける。
【００３５】この状態で、輸送キャスク１２を所要の運
搬手段により、原子炉建屋から貯蔵施設まで運搬する。
搬手段により、原子炉建屋から貯蔵施設まで運搬する。
【００３６】貯蔵施設では、図４（Ｄ）に示すように、
上部の緩衝材１０及び気密蓋１４を取外した後、輸送キ
ャスク１２からキャニスタ１１を外部に取出し、図４
（Ｅ）に示すように、貯蔵設備の貯蔵場所に予め設置さ
れて蓋体２０が開放されたコンクリート製の貯蔵キャス
ク１６に収容し、その後貯蔵キャスク１６の開口を蓋体
２０で閉塞する。これにより、使用済燃料１は貯蔵施設
の貯蔵場所に貯蔵されることになる。
上部の緩衝材１０及び気密蓋１４を取外した後、輸送キ
ャスク１２からキャニスタ１１を外部に取出し、図４
（Ｅ）に示すように、貯蔵設備の貯蔵場所に予め設置さ
れて蓋体２０が開放されたコンクリート製の貯蔵キャス
ク１６に収容し、その後貯蔵キャスク１６の開口を蓋体
２０で閉塞する。これにより、使用済燃料１は貯蔵施設
の貯蔵場所に貯蔵されることになる。
【００３７】図３に示すように、貯蔵キャスク１６を構
成しているコンクリート容器１８の通気溝２４へ外部か
ら導入された空気は、貫通孔２２、載置台２３間の通気
溝２３’によりキャニスタ収容部１７に導入され、キャ
ニスタ収容部１７とその内部に収容されるキャニスタ１
１との間の隙間を通る際にキャニスタ１１によって加熱
されることにより上昇し、上部の通気孔２１からコンク
リート容器１８の外部に排出される。この空気の自然循
環によってキャニスタ１１の冷却が行われる。
成しているコンクリート容器１８の通気溝２４へ外部か
ら導入された空気は、貫通孔２２、載置台２３間の通気
溝２３’によりキャニスタ収容部１７に導入され、キャ
ニスタ収容部１７とその内部に収容されるキャニスタ１
１との間の隙間を通る際にキャニスタ１１によって加熱
されることにより上昇し、上部の通気孔２１からコンク
リート容器１８の外部に排出される。この空気の自然循
環によってキャニスタ１１の冷却が行われる。
【００３８】上記したように、使用済燃料１を収容した
キャニスタ１１を、専用の輸送キャスク１２に収容し
て、原子炉格納容器から貯蔵施設まで運搬し、貯蔵施設
の貯蔵場所に設けたコンクリート製の貯蔵キャスク１６
に、輸送キャスク１２から取出したキャニスタ１１を入
れ換えて収容することにより貯蔵するので、高価な輸送
キャスク１２は繰り返して使用することができ、且つコ
ンクリート製の貯蔵キャスク１６は従来の金属製の貯蔵
キャスク２に比して安価に実施することができ、よって
貯蔵コストを大幅に低減することができる。
キャニスタ１１を、専用の輸送キャスク１２に収容し
て、原子炉格納容器から貯蔵施設まで運搬し、貯蔵施設
の貯蔵場所に設けたコンクリート製の貯蔵キャスク１６
に、輸送キャスク１２から取出したキャニスタ１１を入
れ換えて収容することにより貯蔵するので、高価な輸送
キャスク１２は繰り返して使用することができ、且つコ
ンクリート製の貯蔵キャスク１６は従来の金属製の貯蔵
キャスク２に比して安価に実施することができ、よって
貯蔵コストを大幅に低減することができる。
【００３９】更に、コンクリート製の貯蔵キャスク１６
によって貯蔵するようにしているので、貯蔵終了後の金
属廃棄物量が低減でき、また、貯蔵終了後も新しい輸送
キャスク１２によってキャニスタ１１を運搬するので、
キャニスタ１１の運搬を安全に行うことができ、更にキ
ャニスタ１１は一次の密閉蓋１１ｃと二次の密閉蓋１１
ｄとを溶接により密封しているので、従来のような貯蔵
期間中の容器の監視を不要にできる利点がある。
によって貯蔵するようにしているので、貯蔵終了後の金
属廃棄物量が低減でき、また、貯蔵終了後も新しい輸送
キャスク１２によってキャニスタ１１を運搬するので、
キャニスタ１１の運搬を安全に行うことができ、更にキ
ャニスタ１１は一次の密閉蓋１１ｃと二次の密閉蓋１１
ｄとを溶接により密封しているので、従来のような貯蔵
期間中の容器の監視を不要にできる利点がある。
【００４０】なお、本発明は上記形態例にのみ限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々変更を加え得ることは勿論である。
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々変更を加え得ることは勿論である。
【００４１】
【発明の効果】本発明の使用済燃料の貯蔵方法及び装置
によれば、使用済燃料を収容したキャニスタを、専用の
輸送キャスクに気密に収容して、原子炉格納容器から貯
蔵施設まで運搬し、貯蔵施設の貯蔵場所に予め設けたコ
ンクリート製の貯蔵キャスクに、輸送キャスクから取出
したキャニスタを入れ換えて収容し貯蔵するようにして
いるので、高価な輸送キャスクは繰り返し使用すること
ができ、且つコンクリート製の貯蔵キャスクは従来の金
属製の貯蔵キャスクに比して安価に実施することがで
き、よって貯蔵コストを大幅に低減できる効果がある。
によれば、使用済燃料を収容したキャニスタを、専用の
輸送キャスクに気密に収容して、原子炉格納容器から貯
蔵施設まで運搬し、貯蔵施設の貯蔵場所に予め設けたコ
ンクリート製の貯蔵キャスクに、輸送キャスクから取出
したキャニスタを入れ換えて収容し貯蔵するようにして
いるので、高価な輸送キャスクは繰り返し使用すること
ができ、且つコンクリート製の貯蔵キャスクは従来の金
属製の貯蔵キャスクに比して安価に実施することがで
き、よって貯蔵コストを大幅に低減できる効果がある。
【００４２】更に、コンクリート製の貯蔵キャスクによ
って貯蔵するようにしているので、貯蔵終了後の金属廃
棄物量を低減することができ、また、貯蔵終了後も輸送
キャスクによってキャニスタを運搬するので、キャニス
タの運搬を安全に行うことができ、更にキャニスタは一
次蓋と二次蓋とを用いて溶接にて密封するようにしてい
るので、従来のような貯蔵期間中の容器の監視を不要に
できるという効果がある。
って貯蔵するようにしているので、貯蔵終了後の金属廃
棄物量を低減することができ、また、貯蔵終了後も輸送
キャスクによってキャニスタを運搬するので、キャニス
タの運搬を安全に行うことができ、更にキャニスタは一
次蓋と二次蓋とを用いて溶接にて密封するようにしてい
るので、従来のような貯蔵期間中の容器の監視を不要に
できるという効果がある。
【図１】本発明に用いられるキャニスタの一例を示す斜
視図である。
視図である。
【図２】本発明に用いられる輸送キャスクの一例を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図３】本発明に用いられるコンクリート製の貯蔵キャ
スクの一例を示す斜視図である。
スクの一例を示す斜視図である。
【図４】（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）（Ｄ）（Ｅ）は本発明の使
用済燃料の貯蔵方法の手順の一例を示す説明図である。
用済燃料の貯蔵方法の手順の一例を示す説明図である。
【図５】従来の貯蔵キャスクの切断正面図である。
【図６】図５の貯蔵キャスクの開口を開放した状態を示
す切断正面図である。
す切断正面図である。
【図７】図５の貯蔵キャスクに緩衝材を取付けた状態を
示す切断正面図である。
示す切断正面図である。
１ 使用済燃料 ３ バスケット ４ 金属容器 ５ 中性子遮蔽体 １０ 緩衝材 １１ キャニスタ １１ａ キャニスタ本体 １１ｃ 密閉蓋 １１ｄ 密閉蓋 １２ 輸送キャスク １４ 気密蓋 １６ コンクリート製の貯蔵キャスク
Claims (2)
- 【請求項１】 使用済燃料が収められたバスケットをキ
ャニスタ内に収容し密閉蓋を溶接することにより密封
し、金属容器の外周に中性子遮蔽体を備えた輸送キャス
ク内に前記キャニスタを収容して気密蓋で密封し、輸送
キャスクに緩衝材を取付けて貯蔵施設の貯蔵場所まで運
搬し、貯蔵場所で輸送キャスクからキャニスタを取出
し、貯蔵場所に設置したコンクリート製の貯蔵キャスク
内に前記キャニスタを収容して貯蔵することを特徴とす
る使用済燃料の貯蔵方法。 - 【請求項２】 使用済燃料が収められたバスケットを収
容する金属製のキャニスタ本体と、該キャニスタ本体の
開口部を溶接にて閉塞する密閉蓋とからなるキャニスタ
と、 キャニスタを内部に収容可能な金属容器と、金属容器の
外周に備えた中性子遮蔽体と、金属容器の開口に備えた
開閉可能な気密蓋と、金属容器の外側に取付けるように
した緩衝材とからなる輸送キャスクと、 貯蔵場所に設置して輸送キャスクから取出したキャニス
タを収容し得るコンクリート製の貯蔵キャスクと、から
なることを特徴とする使用済燃料の貯蔵装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35586999A JP2001174592A (ja) | 1999-12-15 | 1999-12-15 | 使用済燃料の貯蔵方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35586999A JP2001174592A (ja) | 1999-12-15 | 1999-12-15 | 使用済燃料の貯蔵方法及び装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001174592A true JP2001174592A (ja) | 2001-06-29 |
Family
ID=18446151
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35586999A Pending JP2001174592A (ja) | 1999-12-15 | 1999-12-15 | 使用済燃料の貯蔵方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001174592A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003172794A (ja) * | 2001-12-06 | 2003-06-20 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | キャニスタ |
| KR100740778B1 (ko) | 2005-04-15 | 2007-07-19 | 한국원자력연구원 | 가압중수형 원자로 사용후핵연료 처분용기 |
| JP2019211262A (ja) * | 2018-06-01 | 2019-12-12 | 日立Ｇｅニュークリア・エナジー株式会社 | 使用済燃料貯蔵施設 |
| JP2021021659A (ja) * | 2019-07-29 | 2021-02-18 | 三菱重工業株式会社 | 放射性廃棄物の保管方法および放射性廃棄物収納容器並びに放射性廃棄物収納容器組立ユニット |
| JP2022011602A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-17 | 三菱重工業株式会社 | 緩衝蓋、放射性物質収納容器の保護装置および放射性物質収納容器の保護方法 |
-
1999
- 1999-12-15 JP JP35586999A patent/JP2001174592A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003172794A (ja) * | 2001-12-06 | 2003-06-20 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | キャニスタ |
| KR100740778B1 (ko) | 2005-04-15 | 2007-07-19 | 한국원자력연구원 | 가압중수형 원자로 사용후핵연료 처분용기 |
| JP2019211262A (ja) * | 2018-06-01 | 2019-12-12 | 日立Ｇｅニュークリア・エナジー株式会社 | 使用済燃料貯蔵施設 |
| JP7049924B2 (ja) | 2018-06-01 | 2022-04-07 | 日立Ｇｅニュークリア・エナジー株式会社 | 使用済燃料貯蔵施設 |
| JP2021021659A (ja) * | 2019-07-29 | 2021-02-18 | 三菱重工業株式会社 | 放射性廃棄物の保管方法および放射性廃棄物収納容器並びに放射性廃棄物収納容器組立ユニット |
| JP7257280B2 (ja) | 2019-07-29 | 2023-04-13 | 三菱重工業株式会社 | 放射性廃棄物の保管方法および放射性廃棄物収納容器並びに放射性廃棄物収納容器組立ユニット |
| JP2022011602A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-17 | 三菱重工業株式会社 | 緩衝蓋、放射性物質収納容器の保護装置および放射性物質収納容器の保護方法 |
| JP7356953B2 (ja) | 2020-06-30 | 2023-10-05 | 三菱重工業株式会社 | 緩衝蓋、放射性物質収納容器の保護装置および放射性物質収納容器の保護方法 |
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