JP2001174076A - 冷凍サイクル - Google Patents

冷凍サイクル

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JP2001174076A
JP2001174076A JP2000275761A JP2000275761A JP2001174076A JP 2001174076 A JP2001174076 A JP 2001174076A JP 2000275761 A JP2000275761 A JP 2000275761A JP 2000275761 A JP2000275761 A JP 2000275761A JP 2001174076 A JP2001174076 A JP 2001174076A
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JP2000275761A
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Nobuhiko Suzuki
伸彦 鈴木
Shunichi Furuya
俊一 古屋
Yuji Kawamura
祐司 河村
Shunji Muta
俊二 牟田
Kenji Iijima
健次 飯島
Sakae Hayashi
栄 林
Hiroshi Kanai
宏 金井
Akihiko Takano
明彦 高野
Masaru Mukawa
大 務川
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Zexel Valeo Climate Control Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CO2 等のような臨界点の低い冷媒を用いた
冷凍サイクルにおいて、低負荷時でのサイクルの間欠的
な変動を回避する。 【解決手段】 冷凍サイクルの膨張装置5に、連通路の
開口面積が最小となる位置から弁体がリフトする初期に
おいて高圧空間の圧力変動に対する開口面積の変動を小
さくする特性を持たせる。弁体17を連通路14の開口
面積が小さくなるほど高圧空間11の圧力変動に対する
弁開度の変動が小さくなるような特性の形状に形成した
り、弁体17の形状を調節する代りに、連通路14の形
状を連通路14の開口面積が小さくなるほど高圧空間1
1の圧力変動に対して弁開度の変動を小さくするような
形状としてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、冷媒として臨界
点の低い冷媒、例えば、二酸化炭素(CO2 )等のよう
に超臨界域で使用可能な冷媒を用いた冷凍サイクルに関
する。
【0002】
【従来の技術】二酸化炭素(CO2 )を冷媒とする冷凍
サイクルとして、特開平9−264622号公報に開示
される構成が知られている。これは、圧力制御弁によっ
て放熱器の出口側圧力を制御するもので、圧力制御弁
は、冷媒流路内に形成され、前記冷媒流路を上流側空間
と下流側空間とに仕切る隔壁部と、この隔壁部に形成さ
れ、前記上流側空間と前記下流側空間とを連通させる弁
口と、前記上流側空間内に密閉空間を形成し、前記密閉
空間内外の圧力差に応じて変位する変位部材と、前記弁
口を開閉する弁体部とを備え、前記変位部材は、前記上
流側空間内圧力が前記密閉空間内圧力より所定量大きく
なったときに変位し、前記弁体部は前記変位部材が変位
した時に前記弁口を開くように構成したものである。
【0003】このような圧力制御弁によれば、放熱器の
出口側圧力が増大した場合には、密閉空間の内部に封入
された冷媒の圧力との差圧によって変位部材が変位して
弁体部を弁口を開口する方向に移動させるので、出口側
圧力を低下させ、また、放熱器の出口側の冷媒温度が高
い場合には、前記密閉空間内の冷媒が膨張することによ
り前記変位部材が変位して弁体部を弁口を閉める方向に
移動させるので、放熱器の出口側圧力が上昇し、圧縮機
の圧縮仕事を増加させることなく、放熱器の出口側圧力
を増加させることができ、もって冷凍サイクルの成績係
数の悪化を抑制しつつ冷却能力を確保することができる
とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
CO2 のような臨界点の低い冷媒を用いた冷凍サイクル
において、圧縮機を容量可変型にすると共に高圧ライン
の圧力が臨界圧よりも低い亜臨界領域となる低負荷時で
運転される場合には、コンプレッサの吐出量や放熱器及
び凝縮器の負荷が一定(環境条件が一定)である定常運
転時であっても、冷凍サイクルが間欠的に大きな変動を
起こしてしまう現象が確認されている。
【0005】このような現象が生じる原因としてはいろ
いろ推定されているが、主たる原因としては、次のよう
に考えられている。即ち、ダイヤフラム式の膨張装置で
あっても、ベローズ式の膨張装置であっても、膨張装置
流入側の冷媒温度に応じて膨張装置に封入されているガ
スが膨張又は収縮して弁体の位置が変位し、また、膨張
装置流入側の冷媒圧力に応じても弁体の位置が変位する
ことから、冷媒温度と冷媒圧力との関係が最適な制御特
性となるように封入ガスを封入することで、流入側の冷
媒温度や冷媒圧力に応じて膨張装置の開度が目標となる
開度となるように調節されている。
【0006】ところが、低負荷時においては、容量可変
型の圧縮機を用いる場合には、吐出量がもともと少なく
なっており、高圧ラインの圧力が比較的低くなっている
ことから膨張装置は閉じようとする方向へ動作する。特
に、このような低負荷時において、ある冷媒温度Tに対
して最適な冷媒圧力Pが得られる状態となる位置で膨張
装置の開度が安定している場合に、何らかの原因で冷媒
温度がTよりも相対的に高くなると、低負荷時では開度
が小さくなっていることから膨張装置は閉じてしまう。
【0007】すると、膨張装置を介して低圧ラインへ供
給される冷媒がなくなってしまう。容量可変型の圧縮機
は、低圧圧力に応じて吐出量が制御されるようになって
おり、低圧圧力が低ければ吐出量を少なくし、低圧圧力
が高ければ吐出量を多くする制御が行われることから、
低圧ラインへ供給される冷媒が少なくなると、圧縮機の
吐出量も少なくなってしまう。圧縮機の吐出量が少なく
なると、亜臨界域でサイクルが動作する低負荷時におい
ては、放熱器の凝縮作用によって冷媒の比容積を減らす
作用が冷媒を供給して容積を増やそうとする動作に比べ
て勝ってしまうことから、高圧側の冷媒圧力はしばらく
上昇せず、このため膨張装置の閉じた状態が持続されて
しまうこととなる。
【0008】圧縮機は、このような状態でも少しずつ冷
媒を高圧側へ吐出し続けることから、しばらくすると、
放熱器での凝縮が進行するにつれて放熱器で実際に放熱
作用を行う面積が徐々に少なくなってくるため、放熱器
の凝縮作用によって冷媒の比容積を減らす作用よりも圧
縮機から吐出される冷媒により容積を増やそうとする動
作が勝り、次第に高圧圧力が上昇してくる。すると、開
弁に必要な高圧圧力に達すると、膨張装置が開いて高圧
側の冷媒が低圧側へ一気に流れるようになり、いままで
冷媒の流れが殆ど停滞していたサイクルに急激な冷媒の
流れが生じる。そして、このような一連の動作を以後繰
り返すことにより、間欠的にサイクルが大きく変動して
しまうものと考えられている。
【0009】このように低負荷時において膨張装置が閉
塞しやすい現象を回避するためには、外部からの電気的
な制御信号を受けて開度を調節する電気式膨張装置を用
いれば、弁体の形状がどのようであれ、任意に所望の開
度に調節することができるわけであるが、ダイヤフラム
やベローズを用いた感温感圧式の非電気的な膨張装置で
あれば、弁体の動きは冷媒温度や冷媒圧力によって決定
されるので、低負荷時での開度調整には格別の配慮が必
要となる。
【0010】それにも拘わらず、従来の非電気的膨張装
置に用いられる弁体は、前記特開平9−264622号
公報の図4や図7に示されるように、ボール弁が用いら
れており、発明者らの調査によれば、高圧圧力(バルブ
リフト)に対する弁開度(連通路の開口面積)の変化
は、図22に示されるように、高圧圧力(バルブリフ
ト)に対して弁開度(連通路の開口面積)が略線形とな
るAで示される特性を有するものから、高圧圧力が低い
ほど弁開度(連通路の開口面積)の変化が大きくなり、
高圧圧力が高いほど弁開度(連通路の開口面積)の変化
が小さくなるようなBで示される特性を有する構成とな
っている。
【0011】このため、高圧圧力が低くなる上述した低
負荷時において、圧力変動に対する弁開度(連通路の開
口面積)の変動が高圧ラインの圧力が高い場合と同程
度、又は、高圧ラインの圧力が高い場合よりも大きくな
ると、低負荷時では膨張装置の開口面積がもともと小さ
くなっているため、僅かな圧力変動で閉弁してしまう。
このように、低負荷時において弁体の動きが圧力変動に
対して敏感になり過ぎることから上述した現象を一層誘
発してしまう不都合がある。
【0012】そこで、この発明においては、二酸化炭素
(CO2 )等の臨界点の低い冷媒を用いた冷凍サイクル
において、膨張装置の弁体を改良することにより、間欠
的に生じ得る低負荷時でのサイクル変動を起こりにくく
することができる冷凍サイクルを提供することを課題と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明に係る冷凍サイクルは、冷媒を圧縮して運
転条件により高圧ラインの冷媒を超臨界状態とする圧縮
機と、前記圧縮機によって圧縮された冷媒を冷却する放
熱器と、前記放熱器で冷却された冷媒を減圧する膨張装
置と、前記膨張装置によって減圧された冷媒を蒸発させ
る蒸発器とによって少なくとも構成されるものであり、
前記膨張装置は、放熱器側と連通する高圧空間と、蒸発
器側と連通する低圧空間と、前記高圧空間と前記低圧空
間とを連通する連通路と、前記連通路の開口面積を変化
させる弁体と、前記放熱器側の冷媒条件に応じて前記弁
体の位置を制御することにより前記連通路の開口面積を
変更する感受要素とを有し、前記開口面積が最小となる
位置から前記弁体がリフトする初期において前記高圧空
間の圧力変動に対する前記開口面積の変動を小さくする
特性を備えていることを特徴としている(請求項1)。
【0014】したがって、膨張装置の弁体がリフトする
初期での高圧空間の圧力変動に対する開口面積の変動を
小さくするようにしたので、流量が少なく、圧力の低い
低負荷時において弁体の動きを圧力変動に対して鈍感に
することができ、連通路の開口面積を最小にしてしまう
恐れ、即ち、弁体が弁座に着座することによって連通路
を閉塞する形式のものであれば、膨張装置の弁体が弁座
に容易に着座して連通路を閉塞しまう恐れを低減するこ
とができる。
【0015】このような膨張装置の特性を得るために、
前記弁体を、連通路の開口面積が小さくなるほど高圧空
間の圧力変動に対する開口面積の変動を小さくする特性
を備えた形状に形成するようにしてもよい(請求項
2)。
【0016】ここで、連通路の開口面積が小さくなるほ
ど高圧空間の圧力変動に対する開口面積の変動を小さく
するような弁体の形状としては、連通路を高圧空間から
前記低圧空間にかけて径の等しい通孔をもって形成した
場合に、弁体をその基部から先端に向かうにつれて単位
軸方向当たりの径の変化を連続的に減少させると共にそ
の径の減少率を徐々に大きくする形状などが考えられる
(請求項3)。
【0017】感受要素は、高圧圧力にほぼ比例した弁体
のストロークが得られるようになっているので、上述の
ような弁体の構成によれば、弁体が従来と同じだけスト
ロークしても高圧圧力が低い場合には、圧力変化に対す
る弁開度(連通路の開口面積)の変化量が小さくなり、
また、高圧圧力が高い場合には、圧力変化に対する弁開
度(連通路の開口面積)の変化量が大きくなり、高圧圧
力に対する弁開度(連通路の開口面積)の特性は、図4
の特性線に示されるように、高圧圧力が低いときほど
(バルブリフトが小さいときほど)圧力変動に対して弁
開度(連通路の開口面積)の変化が鈍くなる。このた
め、弁開度(連通路の開口面積)が小さくなる低負荷時
において、圧力変動によって膨張装置が容易に閉じてし
まう不都合を回避することができる。
【0018】また、上述した膨張装置の特性を得る構成
は、弁体の形状を調節する代りに、連通路の形状(即
ち、弁座の形状)を調節することによっても実現するこ
とができ、連通路の開口面積が小さくなるほど、高圧空
間の圧力変動に対する開口面積の変動が小さくなるよう
に連通路の形状を形成するようにしてもよい(請求項
4)。
【0019】たとえば、弁体をその変位方向を軸心とす
る円柱状に形成した場合や、弁体をその基部から先端に
向かうにつれて単位軸方向当たりの径の変化を連続的に
等しい割合で減少する形状に形成した場合において、連
通路を高圧空間から低圧空間に向かうにつれて単位軸方
向当たりの通路断面の変化を連続的に減少させると共に
通路断面の減少率を徐々に小さくするような形状とする
構成が考えられる(請求項5、6)。
【0020】さらに、弁体がリフトする初期において高
圧空間の圧力変動に対する開口面積の変動を小さくする
上述した膨張装置の特性を得る構成として、連通路を高
圧空間から低圧空間にかけて径の等しい通孔をもって形
成し、弁体をその基部から先端に向かうにつれて単位軸
方向当たりの径の変化を連続的に等しい割合で減少する
円錐台形状に形成し、連通路の開口面積が最小となる位
置から最大となる位置にかけて弁体がリフトする途中
で、弁体の先端を連通路の開口端から離反させるように
しても(請求項7)、弁体と連通路との形状の最適化を
図り、前記弁体を、先端に向かうにつれて徐々に径を小
さくする第1円錐部と、前記第1円錐部よりも先端側に
続いて形成されると共に先端に向かうにつれて徐々に径
を小さくする第2円錐部とを有して構成し、前記弁体の
軸線と前記第2円錐部の母線とのなす挟み角の角度を前
記弁体の軸線と前記第1円錐部の母線とのなす挟み角の
角度よりも小さくし、前記連通路を、その軸線とのなす
挟み角の角度が前記弁体の軸線と前記第1円錐部の母線
とのなす挟み角の角度よりも大きく形成された第1円錐
形路と、この第1円錐形路に続いて形成され、前記連通
路の軸線とのなす挟み角の角度が前記弁体の軸線と前記
第2円錐部の母線とのなす挟み角の角度よりも小さい第
2円錐形路とを有して構成し、前記弁体の前記第1円錐
部から前記第2円錐部への移行部分を前記連通路の前記
第1円錐形路から前記第2円錐形路への移行部分に当接
し得る構成としてもよい(請求項8)。
【0021】また、前記弁体に、その軸線となす挟み角
が所定の角度に形成されている第1の面と、前記第1の
面よりも先端側に続いて形成されると共に前記弁体の軸
線とのなす挟み角が前記第1の面よりも小さい角度に形
成されている第2の面とを形成することで、前記膨張装
置の特性を、前記弁体がリフトする初期において前記高
圧空間の圧力変動に対する前記開口面積の変動を小さく
するようにしてもよい(請求項9)。
【0022】このような構成においては、弁体にリフト
時においても前記連通路内に挿入され続けるガイド片を
設け、これにより連通路の最大開口面積を調節するよう
にしても、また、弁体の側面を軸方向にカットしてガイ
ド面を形成し、連通路に、前記ガイド面を受けるガイド
受け面を形成して位置決めをするようにしてもよい(請
求項10、11)。
【0023】さらに、このような構成においては、弁体
の第1の面を連通路の端部に形成された弁座に着座させ
ることによって開口面積が最小となる弁体の位置を規定
するようにしても、弁体と一体をなして変位するストッ
パを設け、前記ストッパによって開口面積が最小となる
弁体の位置を規定するようにしてもよい(請求項12、
13)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の態様を図
面に基づいて説明する。図1において、冷凍サイクル1
は、冷媒を圧縮する圧縮機2、冷媒を冷却する放熱器
3、高圧ラインと低圧ラインとの冷媒を熱交換する内部
熱交換器4、冷媒を減圧する膨張装置5、冷媒を蒸発気
化する蒸発器6、蒸発器6から流出された冷媒を気液分
離するアキュムレータ7を有して構成されている。この
サイクルでは、圧縮機2の吐出側(D)を放熱器3を介
して内部熱交換器4の高圧通路4aに接続し、この高圧
通路4aの流出側を膨張装置5に接続し、圧縮機2の吐
出側から膨張装置5に至る経路を高圧ライン8としてい
る。また、膨張装置5の流出側は、蒸発器6に接続さ
れ、この蒸発器6の流出側は、アキュムレータ7を介し
て内部熱交換器4の低圧通路4bに接続されている。そ
して、低圧通路4bの流出側を圧縮機2の吸入側(S)
に接続し、膨張装置5の流出側から圧縮機2に至る経路
を低圧ライン9としている。
【0025】この冷凍サイクル1においては、冷媒とし
て臨界点の低い冷媒、例えば、二酸化炭素(CO2 )が
用いられており、圧縮機2で圧縮された冷媒は、高温高
圧の冷媒として放熱器3に入り、ここで放熱して冷却す
る。その後、内部熱交換器4において蒸発器6から流出
する低温冷媒と熱交換して更に冷やされ、液化されるこ
となく膨張装置5へ送られる。そして、この膨張装置5
において減圧されて低温低圧の湿り蒸気となり、蒸発器
6においてここを通過する空気と熱交換してガス状にな
り、しかる後に内部熱交換器4において高圧ライン8の
高温冷媒と熱交換して加熱され、圧縮機2へ戻される。
【0026】前記膨張装置5は、図2にも示されるよう
に、ハウジング10内に内部熱交換器4の高圧通路4a
に通じる(放熱器側に通じる)高圧空間11と蒸発器6
に通じる低圧空間12とが仕切壁13によって画成さ
れ、この仕切壁13に高圧空間11から低圧空間12に
かけて所定の径を有する断面円形状の連通路14が形成
されている
【0027】高圧空間11には、減圧調節弁15が収納
されており、この減圧調節弁15は、連通路14の高圧
空間11に開口する開口周縁部に形成された弁座16に
着座する弁体17と、この弁体17に接合されて一体を
なして動くベローズ18とから成り、このベローズ18
内には所定量の封入ガスが封入されている。
【0028】この減圧調節弁15の開弁圧や弁体17の
動きは、ベローズ18の内部に封入するガス量やガスの
種類を変更することによって調整され、減圧調節弁15
は、高圧空間11の冷媒圧力や冷媒温度に応動するよう
になっており、弁体17は、図3に示されるように、そ
の基部から先端に向かうにつれて径が連続的に変化する
と共に径の減少率を徐々に大きくする形状とすること
で、連通路14の開口面積が小さくなるほど、高圧空間
11の圧力変動に対する開口面積の変動が小さくなるよ
うなニードル弁によって構成されている。ここで、先端
に向かうにつれて径の減少率を徐々に大きくするような
形状としては、弁体17の母線αが基部から先端にかけ
て一定の曲率半径を有する曲線であっても、曲率半径が
基部から先端にかけて連続的に変化する(徐々に小さく
なる)曲線であってもよい。
【0029】上記構成において、ベローズ18の伸縮量
が高圧空間11の冷媒圧力にほぼ比例していると考える
と、弁体17のストローク量は高圧空間11の冷媒圧力
に比例することから、弁体17が弁座16から離反する
につれて弁体17と弁座16との距離は指数関数的に大
きくなってくる。このため、連通路14の開口面積、即
ち、連通路14の実質開口面積も、図4の実線に示され
るように、指数関数的に大きくすることができ、連通路
14の開口面積変化、即ち、連通路14の実質開口面積
の変化は、高圧圧力が低いほど小さくなり、また、高圧
圧力が高いほど大きくなる。
【0030】換言すれば、高圧圧力が低いほど弁開度
(連通路の開口面積)の変動を鈍くすることができるの
で、圧縮機2として低圧ライン9の圧力によって容量が
制御される容量可変型を用い、且つ、このサイクルを高
圧圧力が臨界圧以下となる亜臨界領域で動作するような
低負荷域で運転するような場合においても、膨張装置5
の弁体17が弁座16に容易に着座して連通路14を閉
塞しまう恐れを低減することができ、このため、低圧圧
力の著しい低下や圧縮機2の吐出量の著しい減少を抑え
ることができ、冷凍サイクル1が間欠的に大きな変動を
起こす現象を抑えることが可能となり、低負荷時での冷
房能力を安定させることができる。
【0031】以上の構成は、弁体17の形状をもって連
通路14の開口面積が小さくなるほど、高圧空間11の
圧力変動に対する弁開度(連通路の開口面積)の変動を
小さくする特性を実現するものであったが、連通路14
の形状、即ち弁座16の形状をもって同様の特性を持た
せるようにしてもよい。
【0032】その構成例が図5に示され、ここで示され
る膨張装置5は、ベローズ18と一体をなして動く弁体
17が、図6にも示されるように、変位方向を軸心とす
る円柱状に形成されており、連通路14の形状が、前記
高圧空間11から前記低圧空間12に向かうにつれて連
通路14の径を徐々に小さくし、この径の減少率を高圧
空間11から低圧空間12に向かうにつれて小さくする
ことで、単位軸方向当たりの通路断面の変化を連続的
に、且つ、通路断面の減少率を低圧空間12に向かうに
つれて小さくするように形成されている。そして、通路
断面の径が弁体17の径と等しくなる連通路14の中程
部分を、弁体17が着座する弁座16としている。尚、
連通路14の母線βは、連通路14の高圧空間11から
低圧空間12にかけて一定の曲率半径を有する曲線であ
っても、曲率半径が高圧空間11から低圧空間12にか
けて連続的に変化する(徐々に大きくする)曲線であっ
てもよい。また、他の構成は前記構成例と同様であるの
で、同一箇所に同一番号を付して説明を省略する。
【0033】このような構成においても、弁体17が弁
座16から離反するにつれて弁体17と弁座16との距
離は、指数関数的に大きくなってくることから、高圧空
間11の冷媒圧力の変化に対する連通路14の開口面
積、即ち、連通路14の実質開口面積の変化は、図4の
実線で示されるように、連通路14の開口面積が小さく
なるほど高圧空間11の冷媒圧力変動に対して弁開度
(連通路の開口面積)の変動を小さくする特性を持たせ
ることができる。
【0034】したがって、このような構成とした場合に
も、高圧圧力が低くなる領域、即ち、連通路の開口面積
を大きくする方向へリフトする初期において、高圧空間
の圧力変動に対する連通路の開口面積の変動を鈍くする
ことができ、もって、圧縮機2として低圧ライン9の圧
力によって容量が制御される容量可変型のものを用い、
且つ、このサイクルを高圧圧力が臨界圧以下となる亜臨
界領域で動作するような低負荷域で運転するような場合
でも、膨張装置5の弁体17が弁座16に着座して連通
路14を閉塞してしまう恐れを低減することができ、低
圧圧力の著しい低下や圧縮機2の吐出量の著しい減少を
抑えることができ、冷凍サイクル1が間欠的に大きな変
動を起こす現象を抑えることが可能となり、低負荷時で
の冷房能力を安定させることができる。
【0035】図7に他の構成例が示され、ここで示され
る膨張装置5の連通路は、高圧空間11から低圧空間1
2に向かうにつれて連通路14の径を徐々に小さくし、
且つ、この径の減少率を低圧空間12に向かうほど小さ
くすることで、連通路14の通路断面の減少率を低圧空
間12に向かうにつれて小さくしている点において図6
の構成例と同じであるが、ベローズと一体をなして動く
弁体17が、その母線αを直線とする円錐台形状に形成
されている。即ち、弁体17は、その基部から先端に向
かうにつれて径が連続的に等しい割合で減少する形状に
形成されている。そして、通路断面の径が弁体17の先
端径と等しくなる連通路14の中程部分を、弁体17が
着座する弁座16としている。尚、連通路14の母線β
は、連通路14の高圧空間11から低圧空間12にかけ
て一定の曲率半径を有する曲線であっても、曲率半径が
高圧空間11から低圧空間12にかけて連続的に変化す
る(徐々に大きくする)曲線であってもよい。また、他
の構成は前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一
番号を付して説明を省略する。
【0036】このような構成においても、弁体17を用
いた場合には、弁体17が弁座16から離反するにつれ
て弁体17と弁座16との距離は、指数関数的に大きく
なってくる。しかも、弁体の離反初期における単位軸方
向当たりの弁体17と弁座16との距離の変化を、図3
や図6で示す構成よりも小さくできることから、高圧空
間11の冷媒圧力変化に対する連通路14の開口面積、
即ち、連通路14の実質開口面積の変化は、図4の実線
で示されるよりも、高圧圧力が低いほど弁開度(連通路
の開口面積)を小さくすることができ、一点鎖線で示さ
れるような特性を有する膨張装置5を提供することが可
能になる。
【0037】したがって、このような膨張装置5を用い
た場合には、高圧圧力が低くなる領域において弁開度
(連通路の開口面積)の変動をより鈍くすることがで
き、もって、圧縮機2として低圧ラインの圧力によって
容量が制御される容量可変型のものを用い、且つ、この
サイクルを高圧圧力が臨界圧以下になる亜臨界領域で動
作するような低負荷域で運転する場合でも、膨張装置5
の弁体17が弁座16に容易に着座して連通路31を閉
塞しまう恐れを一層低減することができ、低圧圧力の著
しい低下や圧縮機2の吐出量の著しい減少を抑えて間欠
的に生じる冷凍サイクル1の変動を抑えることが可能と
なり、低負荷時での冷房能力を安定させることができ
る。
【0038】尚、上述で示した各種の構成は、図4の特
性を得るための構成を例示列挙したものであり、弁体、
弁座、連通路の各形状を適宜変更して組合せることで、
同様の特性を得ることが可能であり、本発明は、これら
列記しなかった構成をも射程範囲とするものである。ま
た、上述の構成にあっては、膨張装置の感受要素として
ベローズ18を用いた場合の例を示したが、感受要素と
してダイヤフラムを用いた膨張装置においても成り立つ
構成であり、同様の作用効果を得ることができる。
【0039】ところで、上述した各種構成は、いずれも
連通路14の開口面積が小さくなるほど、高圧空間11
の圧力変動に対する弁開度(連通路の開口面積)の変動
を小さくする構成であったが、連通路の開口面積が最小
となる位置から弁体がリフトする初期において、連通路
の開口面積を大きくする方向へ弁体がリフトする初期に
おいて、高圧空間の圧力変動に対する連通路の開口面積
の変動を小さくすることができれば、サイクルの変動を
抑えることができる。
【0040】このような観点から、従来用いられていた
ボール弁に代えて、図8及び図9に示されるように、図
7で示したニードル形状の弁体を、所定の径に形成され
た連通路14に用いるようにしてもよい。即ち、図8及
び図9に示す構成は、ベローズと一体をなして動く弁体
17が、先端に向かうにつれて徐々に径を小さくすると
共に、母線αを直線とする円錐台形状に形成されてお
り、所定のリフト以上で連通路14の開口端から離反す
るような構成となっている。この例では、連通路の直径
を約2.0mmとし、弁体17の全リフト量が約1.0
mmである場合に、弁体17が連通路14の開口端に形
成された弁座16に着座している状態から約0.4mm
ほどリフトした状態で、弁体17の底面が連通路14の
開口端面に一致し、さらに開口端面から0.6mmほど
離反するようになっている。尚、その他の構成は、前述
までの構成と同様であるので、同一箇所に同一番号を付
して説明を省略する。
【0041】このような構成においては、ベローズ18
の伸縮量が高圧空間11の冷媒圧力にほぼ比例している
と考えると、弁体17のストローク量は高圧空間11の
冷媒圧力にほぼ比例することから、弁体17が弁座16
から離反してリフトする初期においては、ボール弁で示
す特性(図10の破線で示すI線)に比べて高圧空間の
圧力変動(バルブリフトの変化)に対する開口面積の変
動が小さくなり、弁体17の底面が連通路14の開口端
面に一致した以降は、高圧空間の圧力変動に対する開口
面積の変動が大きくなり、その後、連通路17の通路断
面に相当する開口面積に至る図10の実線(II線)で示
すような特性となる。尚、図10においては、高圧空間
11の圧力にほぼ比例して弁体17のリフト量が決まる
ことから、横軸を弁体のリフト量(連通路14の開口面
積が最小となる位置からのリフト量)としてある。
【0042】したがって、このような弁体構成を有する
膨張装置5を用いた場合には、高圧圧力が低くなる領域
において弁開度(連通路の開口面積)の変動を従来のボ
ール弁を用いた場合よりも鈍くすることができ、もっ
て、圧縮機2として低圧ラインの圧力によって容量が制
御される容量可変型のものを用い、且つ、このサイクル
を高圧圧力が臨界圧以下になる亜臨界領域で動作するよ
うな低負荷域で運転する場合でも、膨張装置5の弁体1
7が弁座16に容易に着座して連通路31を閉塞しまう
恐れを一層低減することができ、低圧圧力の著しい低下
や圧縮機2の吐出量の著しい減少を抑えて間欠的に生じ
る冷凍サイクル1の変動を低減し、低負荷時での冷房能
力を安定させることができるようになる。
【0043】ところで、このような円錐台形状の弁体を
利用する場合には、連通路14の径が一定の通孔である
場合を想定すると、弁体17の軸線と母線とのなす挟み
角は、20度が限界であると言われており、この下限値
よりも挟み角が小さくなると、弁体17が連通路14に
噛み込んで抜けなくなるような事態が懸念される。この
ため、単なる円錐台形状の弁体では、弁開度(連通路の
開口面積)の立ち上がり特性を改善できるものである
が、弁開度(連通路の開口面積)が最大となるまでに至
るリフト量は従来のボール弁と同程度であることから、
更なる改善の余地がある。即ち、弁開度(連通路の開口
面積)が最大となるまでのリフト量を大きくすることが
できれば、それだけ冷媒が膨張装置を介して低圧側へ流
れる量を少なくすることができ、膨張装置5を通過する
冷媒量が少なくすることができれば、膨張装置5の開弁
時間を長くすることができ、開弁時間が長くなるだけハ
ンチングに伴う変動を低減することが可能となる。
【0044】このような観点から、更なる開口面積の特
性の改善を図るためには、弁体17だけの改良では困難
であることから、弁体17と連通路14との両方の形状
の最適化を図ることが望ましく、このため、図11乃至
図13に示されるような弁体17と連通路14の組み合
わせが考えられている。
【0045】この構成における弁体17は、先端に向か
うにつれて徐々に径を小さくする第1円錐部20と、こ
の第1円錐部20より先端側に続いて形成されると共に
先端に向かうにつれて徐々に径を小さくする第2円錐部
21とを有して構成されているもので、図13に示され
るように、弁体17の軸線に対する第2円錐部21の母
線とのなす挟み角の角度γを弁体17の軸線に対する第
1円錐部20の母線とのなす挟み角の角度βよりも小さ
く形成している。また、連通路14は、高圧空間11に
開口し、高圧空間11から遠ざかるにつれて徐々に径を
小さくする第1円錐形路22と、この第1円錐形路22
に続いて形成されて低圧空間12に開口し、低圧空間1
2に向かうほど徐々に径を小さくする第2円錐形路23
とを有して構成されているもので、連通路14の軸線に
対する第2円錐形路23の母線とのなす挟み角の角度δ
を連通路14の軸線に対する第1円錐形路22の母線と
のなす挟み角の角度αよりも小さく形成し、第1円錐形
路22から第2円錐形路23への移行部分を、弁体17
の第1円錐部20から第2円錐部21へ移行する部分が
着座する弁座16としている。そして、α、β、γ、δ
の関係を、α≧β>γ>δとしている。
【0046】このような構成においては、ベローズ18
の伸縮量が高圧空間11の冷媒圧力にほぼ比例している
と考えると、弁体17のストローク量は高圧空間11の
冷媒圧力にほぼ比例することから、弁体17が弁座16
から離反してリフトする初期においては、高圧空間の圧
力変動に対する弁開度(連通路の開口面積)の変動が小
さくなり、その後、第2円錐部の底面が第1円錐形路に
至ると、幾分、高圧空間の圧力変動(バルブリフトの変
化)に対する弁開度(連通路の開口面積)の変動が大き
くなり、この状態が弁体の底面が連通路の開口端面に一
致するまで続き、その後、高圧空間の圧力変動に対する
開口面積の変動が更に大きくなり、その後、連通路14
の通路断面に相当する開口面積に至る図10の一点鎖線
(III 線)で示されるような特性となる。
【0047】したがって、このような弁体構成を有する
膨張装置5を用いた場合には、高圧圧力が低くなるリフ
ト初期の領域において弁開度(連通路14の開口面積)
の変動を図8で示す弁体と同様に鈍くすることができ、
しかも、連通路14の開口面積が全開となるまでの時間
を長くすることができ、もって、圧縮機2として低圧ラ
インの圧力によって容量が制御される容量可変型のもの
を用い、且つ、このサイクルを高圧圧力が臨界圧以下に
なる亜臨界領域で動作するような低負荷域で運転する場
合でも、膨張装置5の弁体17が弁座16に容易に着座
して連通路31を閉塞してしまう恐れを一層低減するこ
とができ、低圧圧力の著しい低下や圧縮機2の吐出量の
著しい減少を抑えて間欠的に生じる冷凍サイクル1の変
動を抑えることが可能となり、低負荷時での冷房能力を
安定させることができるようになる。
【0048】図14乃至図16において、弁体17と連
通路14の他の構成例が示され、この構成において、弁
体17は、その軸線となす挟み角(軸線に対する傾斜
角)が所定の角度(θ1)に形成されている第1の面3
0と、前記第1の面30より先端側に続いて形成される
と共に前記弁体17の軸線とのなす挟み角(軸線に対す
る傾斜角)が前記第1の面30よりも大きい角度(θ
2)に形成されている第2の面31とを備えている。
【0049】この例では、円柱形状の素材に対し、基端
の周囲の一点から軸線に対してθ1の傾斜で平坦状にカ
ットした第1の面30を形成し、また、軸線に対してθ
2の傾斜で平坦状にカットした第2の面31を弁体17
の中程から先端にかけて第1の面30に続いて形成する
ようにしている。また、第1の面30に差し掛からない
弁体の側面、この例では、弁体の軸線に対して第1の面
30と反対側の側面に、基端から先端にかけて軸方向に
平坦状にカットして形成されたガイド面32が形成され
ている。
【0050】これに対し、連通路14は、その通路断面
が前記弁体17の第1の面30の中程を軸線に対して垂
直に過ぎる平面によって切断された断面形状とほぼ同形
状に形成されており、第1の面30が対峙する開口端の
縁部を弁座16としている。したがって、弁体17は、
第1の面30の中程で弁座16に着座し、連通路14を
閉塞するようになっている。また、連通路14には、弁
体17のガイド面32を受け、これにより弁体17を連
通路14に位置決めするガイド受け面33が連通路14
の軸線に沿って形成されている。尚、この例では、θ1
を約20度に設定し、連通路14の通路断面積をおよそ
直径が1.5〜3.0mm程度の孔と同程度としてい
る。
【0051】このような構成においては、ベローズ18
の伸縮量が高圧空間11の冷媒圧力にほぼ比例している
と考えると、弁体17のストローク量は高圧空間11の
冷媒圧力にほぼ比例することから、弁体17が弁座16
から離反してリフトする初期においては、第1の面30
によって開口面積特性が決定され、高圧空間の圧力変動
(バルブリフトの変化)に対する弁開度(連通路の開口
面積)の変動が小さくなり、その後、第2の面31が連
通路の開口端面に至ると、高圧空間の圧力変動(バルブ
リフトの変化)に対する弁開度(連通路の開口面積)の
変動が大きくなり、その後、連通路14の通路断面に相
当する開口面積に至るまで大きくなり、図10の実線
(II線)で示されるような特性を得ることが可能とな
る。
【0052】したがって、このような弁体構成を有する
膨張装置5を用いた場合には、高圧圧力が低くなる領
域、即ち、連通路14の開口面積を大きくする方向へ弁
体17がリフトする初期において、高圧空間の圧力変動
(バルブリフトの変化)に対する弁開度(連通路の開口
面積)の変動を鈍くすることができ、もって、圧縮機2
として低圧ラインの圧力によって容量が制御される容量
可変型のものを用い、且つ、このサイクルを高圧圧力が
臨界圧以下になる亜臨界領域で動作するような低負荷域
で運転する場合でも、膨張装置5の弁体17が弁座16
に容易に着座して連通路31を閉塞しまう恐れを一層低
減することができ、低圧圧力の著しい低下や圧縮機2の
吐出量の著しい減少を抑えて間欠的に生じる冷凍サイク
ル1の変動を抑えることが可能となり、低負荷時での冷
房能力を安定させることができる。
【0053】しかも、このような弁体17によれば第1
の面30の加工如何によって開口面積特性を調節するこ
とが可能となる。つまり、上述の構成によれば、第1の
面30を平坦に形成した例を示したが、第1の面30の
傾斜角度(θ1)を変更したり、第1の面30を曲面に
形成すること等によって弁体17のリフト初期における
高圧空間の圧力変動(バルブリフトの変化)に対する弁
開度(連通路の開口面積)の変動を所望の特性に設定す
ることが可能となる。
【0054】上述の図14乃至図16に示す構成は、弁
体17が連通路14の開口端面から離れるまでリフトす
る場合の例であるが、弁体17がリフトした場合におい
ても連通路内に挿入され続けるガイド片を弁体17に設
けるようにしてもよい。そのような構成例が図17及び
図18に示されており、この弁体17にあっては、図1
4乃至図16に示す構成に対して、第2の面31の先端
部から弁体17の軸方向にガイド片35を延設し、この
ガイド片35の背面に前記ガイド面32がガイド片35
の先端まで延設されている構成となっており、弁体17
のリフトに拘わらず、連通路14の形成されたガイド受
け部33にガイド面32が常に接触している構成となっ
ている。その他の構成においては、図14乃至図16に
示す構成と同様であるので、同一部位に同一番号を付し
て説明を省略する。
【0055】このような構成においては、連通路14内
に挿入されたガイド片35によって連通路14の最大開
口面積が規定され、この例では、最大開口面積が直径
1.5〜3.0mm程度の孔と同程度になるように設定
されている。また、図14で示す弁体と同様、第1及び
第2の面30,31によって弁体17のリフトに対する
開口面積特性が規定されることとなる。
【0056】即ち、ベローズ18の伸縮量が高圧空間1
1の冷媒圧力にほぼ比例していると考えると、弁体17
のストローク量は高圧空間11の冷媒圧力にほぼ比例す
ることから、弁体17が弁座16から離反してリフトす
る初期においては、第1の面30によって開口面積特性
が決定され、高圧空間11の圧力変動(バルブリフトの
変化)に対する弁開度(連通路の開口面積)の変動が小
さくなり、その後、第2の面が連通路の開口端面に至る
と、高圧空間の圧力変動(バルブリフトの変化)に対す
る弁開度(連通路の開口面積)の変動が大きくなり、そ
の後、連通路14の通路断面に相当する開口面積に至る
まで大きくなって図12の実線(II線)で示されるよう
な特性を得ることが可能となる。
【0057】したがって、このような弁体構成を有する
膨張装置5を用いた場合には、高圧圧力が低くなる領
域、即ち弁体のリフト初期において高圧空間の圧力変動
に対する弁開度(連通路の開口面積)の変動を鈍くする
ことができ、もって、圧縮機2として低圧ラインの圧力
によって容量が制御される容量可変型のものを用い、且
つ、このサイクルを高圧圧力が臨界圧以下になる亜臨界
領域で動作するような低負荷域で運転する場合でも、膨
張装置5の弁体17が弁座16に容易に着座して連通路
31を閉塞しまう恐れを低減することができ、低圧圧力
の著しい低下や圧縮機2の吐出量の著しい減少を抑えて
間欠的に生じる冷凍サイクル1の変動を抑えることが可
能となり、低負荷時での冷房能力を安定させることがで
きる。
【0058】しかも、このような弁体によれば、図14
乃至図16に示す構成と同様、第1の面の加工如何によ
って開口面積特性を調節することが可能となる。しか
も、このような弁体によれば、最大開口面積が連通路1
4の通路断面のうちガイド片35が占める部分を除いた
部分となることから、ガイド片35が占める部分(ガイ
ド片の断面)を調節することによって全開時の開口面積
を調節することが可能となる。即ち、連通路14の形状
を変更しなくても、弁体17の形状、即ち、ガイド片3
5の形状を変更することによって全開時の開口面積を調
節することが可能となる。
【0059】ところで、以上の弁体構造によれば、連通
路14の開口端部に設けられた弁座16に弁体17を当
接することによって連通路14の開口面積を最小とする
位置が規定される構成であったが、弁座を設けずに弁体
の連通路14に挿入する挿入量を調節することによって
弁開度(連通路の開口面積)を調節するスプールタイプ
の弁体によって同様に開口面積特性を得るようにしても
よい。例えば、図17に示される弁体17を用いてスプ
ール型の弁構造を構築するには、図19に示されるよう
に、連通路14の形状を弁体17の全体が挿通できるよ
うに弁体17の基端部の形状に合わせて形成し、連通路
14の開口面積を最小とする位置をストッパ36によっ
て規定するようにするとよい。
【0060】ここで、ストッパ36としては、例えば、
弁体17と一体に固定されて弁体17の動きに伴って変
位する円筒形状に形成し、弁体17が連通路14に入り
込むと、仕切壁13の連通路14が開口する部分の周囲
に当接し、これ以上の弁体17の変位を阻止するように
構成にするとよい。このようなストッパ36の構成にあ
っては、ストッパ36が連通路14の開口部分の周囲に
当接した場合に、冷媒の流れが阻止されないように側壁
の適当な箇所に切り欠き37を形成しておくとよい。
尚、その他の構成は、図17に示す弁体の構成と同様で
あるので、同一箇所に同一番号を付して説明を省略す
る。
【0061】したがって、このようなスプールタイプの
弁体を有する膨張装置5を用いた場合には、図17で示
す弁体と同様の作用効果に加え、連通路14の開口面積
を閉塞する方向への弁体の動き、即ち、連通路14の開
口面積を最小とする位置がストッパ36によって規定さ
れることとなるので、弁体17の挟み角の下限値、即
ち、図19で示される弁体にあっては、第1の面30の
軸線とのなす挟み角(軸線に対する傾斜角)の下限値を
考慮することなく、自由に設定することができる。その
結果、第1の面30の軸線とのなす挟み角を一層小さく
することによって、開口面積が最小となる位置から前記
弁体がリフトする初期において、高圧空間11の圧力変
動(バルブリフトの変化)に対する開口面積の特性を、
図10の2点鎖線(IV線)に示されるように、さらに小
さくすることができ、これにより、間欠的に生じる冷凍
サイクル1の変動を一層抑えて低負荷時での冷房能力を
安定させることができるようになる。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
放熱器側の冷媒条件に応じて弁体の動きが制御される感
受要素を備えた非電気式の膨張装置に、連通路の開口面
積が最小となる位置から弁体がリフトする初期におい
て、高圧空間の圧力変動に対する連通路の開口面積の変
動を小さくする特性を持たせることにより、例えば、膨
張装置の弁体を、連通路の開口面積が小さくなるほど高
圧空間の圧力変動に対する開口面積の変動を小さくする
特性を備えた形状に形成したり、膨張装置の高圧空間と
低圧空間とを連通する連通路を、開口面積が小さくなる
ほど高圧空間の圧力変動に対する開口面積の変動を小さ
くする特性を備えた形状に形成するようにしたりするこ
とで、高圧圧力に対する弁開口面積の特性を、図4の特
性線に示されるように、高圧圧力が低いときほど(バル
ブリフトが小さいときほど)弁開度(連通路の開口面
積)の変動を小さくすることができ、弁開度(連通路の
開口面積)が小さくなる低負荷時において、圧力変動に
よって膨張装置が容易に閉じてしまう不都合を回避し
て、間欠的に生じ得る低負荷時でのサイクル変動を起こ
りにくくし、もって低負荷時での冷房能力を安定させる
ことができる。
【0063】また、連通路を前記高圧空間から低圧空間
にかけて径の等しい通孔として形成し、弁体をその基部
から先端に向かうにつれて単位軸方向当たりの径の変化
を連続的に等しい割合で減少する円錐台形状に形成し、
開口面積が最小となる位置から最大となる位置にかけて
弁体がリフトする途中で、弁体の先端を連通路の開口端
から離反させる構成とすることによって、或いは、弁体
を、先端に向かうにつれて徐々に径を小さくする第1円
錐部と、第1円錐部よりも先端側に続いて形成されると
共に先端に向かうにつれて徐々に径を小さくする第2円
錐部とを有して構成し、弁体の軸線と前記第2円錐部の
母線とのなす挟み角の角度を弁体の軸線と前記第1円錐
部の母線とのなす挟み角の角度よりも小さくし、連通路
を、その軸線とのなす挟み角の角度が弁体の軸線と第1
円錐部の母線とのなす挟み角の角度よりも大きく形成さ
れた第1円錐形路と、この第1円錐形路に続いて形成さ
れ、連通路の軸線とのなす挟み角の角度が弁体の軸線と
第2円錐部の母線とのなす挟み角の角度よりも小さい第
2円錐形路とを有して構成し、弁体の第1円錐部から第
2円錐部への移行部分を連通路の第1円錐形路から第2
円錐形路への移行部分に当接し得るように構成すること
によって、さらには、弁体に、その軸線となす挟み角が
所定の角度に形成されている第1の面と、第1の面より
も先端側に続いて形成されると共に弁体の軸線とのなす
挟み角が第1の面よりも小さい角度に形成されている第
2の面とを設けることによって、膨張装置の特性を、弁
体がリフトする初期において高圧空間の圧力変動に対す
る開口面積の変動を小さくするようにすれば、高圧圧力
に対する弁開口面積の特性を、図10のII、III 、又は
IV線に示されるように、高圧圧力が低いときほど(バル
ブリフトが小さいときほど)弁開度(連通路の開口面
積)の変動を小さくすることができ、弁開度(連通路の
開口面積)が小さくなる低負荷時において、圧力変動に
よって膨張装置が容易に閉じてしまう不都合を回避し
て、間欠的に生じ得る低負荷時でのサイクル変動を起こ
りにくくし、もって低負荷時での冷房能力を安定させる
ことができる。
【0064】ここで、弁体に第1の面と第2の面とを形
成する上述の構成において、リフト時においても連通路
内に挿入され続けるガイド片を弁体に設けるようにすれ
ば、連通路の最大開口面積を連通路の形状を変更せずに
調節することができるようになり、また、弁体の側面を
軸方向にカットしてガイド面を形成し、連通路に、この
ガイド面を受けるガイド受け面を形成するようにすれ
ば、弁体の位置決めを容易に行うことが可能となる。第
1の面と第2の面とを有する上述の弁体においては、弁
体の第1の面を連通路の端部に形成された弁座に着座さ
せることによって開口面積が最小となる弁体の位置を規
定するようにしても、弁体と一体をなして変位するスト
ッパを設け、このストッパによって開口面積が最小とな
る弁体の位置を規定し、これによって弁体を弁座に着座
させる形式とすることも弁体をスプール型とすることも
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる冷凍サイクルの構成例
を示す図である。
【図2】図2は、図1に示す冷凍サイクルで用いられる
膨張装置を拡大した断面図である。
【図3】図3は、図2で示す弁体と連通路付近を示す拡
大断面図である。
【図4】図4は、本発明に係る膨張装置の高圧圧力(バ
ルブリフト)に対する弁開度(連通路の開口面積)の変
化を示す特性線図である。
【図5】図5は、膨張装置の他の例を示す断面図であ
る。
【図6】図6は、図5で示す弁体と連通路付近を示す拡
大断面図である。
【図7】図7は、さらに他の構成例を示すものであり、
弁体と連通路付近を示す拡大断面図である。
【図8】図8は、さらに他の構成例を示すものであり、
弁体と連通路付近を示す拡大斜視図である。
【図9】図9は、図8で示す弁体と連通路付近を示す拡
大断面図である。
【図10】図10は、膨張装置のバルブリフトに対する
連通路の開口面積の変化を示す特性線図である。
【図11】図11は、さらに他の構成例を示すものであ
り、弁体と連通路付近を示す拡大斜視図図である。
【図12】図12は、図11で示す弁体と連通路付近を
示す拡大断面図であり、弁体のリフトした状態を実線で
示し、弁体が弁座に着座した状態を破線で示す。
【図13】図13は、図11で示す弁体と連通路の各部
の挟み角を説明するための図である。
【図14】図14は、さらに他の構成例を示すものであ
り、弁体と連通路付近を示す拡大斜視図である。
【図15】図15は、図14で示す弁体と連通路付近を
示す拡大断面図であり、弁体のリフトした状態を実線で
示し、弁体が弁座に着座した状態を破線で示す。
【図16】図16は、図14で示す弁体の各部の挟み角
を説明するための図である。
【図17】図17は、さらに他の構成例を示すものであ
り、弁体と連通路付近を示す拡大斜視図図である。
【図18】図18は、図17で示す弁体と連通路付近を
示す拡大断面図であり、弁体のリフトした状態を実線で
示し、弁体が弁座に着座した状態を破線で示す。
【図19】図19は、さらに他の構成例を示すものであ
り、弁体と連通路付近を示す拡大斜視図図である。
【図20】図20は、図19のストッパのみを示す視図
図である。
【図21】図21は、図19で示す弁体と連通路付近を
示す拡大断面図であり、弁体のリフトした状態を実線で
示し、弁体が弁座に着座した状態を破線で示す。
【図22】図22は、従来の膨張装置の高圧圧力(バル
ブリフト)に対する連通路の弁開度(連通路の開口面
積)の変化を示す特性線図である。
【符号の説明】
1 冷凍サイクル 2 圧縮機 3 放熱器 5 膨張装置 6 蒸発器 11 高圧空間 12 低圧空間 14 連通路 15 減圧調節弁 16 弁座 17 弁体 18 ベローズ 20 第1円錐部 21 第2円錐部 22 第1円錐形路 23 第2円錐形路 30 第1の面 31 第2の面 32 ガイド面 33 ガイド受け面 35 ガイド片 36 ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 俊一 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 河村 祐司 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 牟田 俊二 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 飯島 健次 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 林 栄 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 金井 宏 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 高野 明彦 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 務川 大 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮して運転条件により高圧ライ
    ンの冷媒を超臨界状態とする圧縮機と、前記圧縮機によ
    って圧縮された冷媒を冷却する放熱器と、前記放熱器で
    冷却された冷媒を減圧する膨張装置と、前記膨張装置に
    よって減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器とによって少
    なくとも構成される冷凍サイクルにおいて、 前記膨張装置は、 放熱器側と連通する高圧空間と、 蒸発器側と連通する低圧空間と、 前記高圧空間と前記低圧空間とを連通する連通路と、 前記連通路の開口面積を変化させる弁体と、 前記放熱器側の冷媒条件に応じて前記弁体の位置を制御
    することにより前記連通路の開口面積を変更する感受要
    素とを有し、 前記開口面積が最小となる位置から前記弁体がリフトす
    る初期において前記高圧空間の圧力変動に対する前記開
    口面積の変動を小さくする特性を備えていることを特徴
    とする冷凍サイクル。
  2. 【請求項2】 前記弁体を、前記連通路の開口面積が小
    さくなるほど前記高圧空間の圧力変動に対する前記開口
    面積の変動を小さくする特性を備えた形状に形成するこ
    とで、前記膨張装置の特性を、前記弁体がリフトする初
    期において前記高圧空間の圧力変動に対する前記開口面
    積の変動を小さくすることを特徴とする請求項1記載の
    冷凍サイクル。
  3. 【請求項3】 前記連通路を前記高圧空間から前記低圧
    空間にかけて径の等しい通孔として形成し、前記弁体を
    その基部から先端に向かうにつれて単位軸方向当たりの
    径の変化を連続的に減少させると共にその径の減少率を
    徐々に大きくすることで、前記連通路の開口面積が小さ
    くなるほど、前記高圧空間の圧力変動に対する前記開口
    面積の変動を小さくしていることを特徴とする請求項2
    記載の冷凍サイクル。
  4. 【請求項4】 前記連通路を、前記弁体によって前記連
    通路の開口面積が小さくなるほど前記高圧空間の圧力変
    動に対する前記開口面積の変動を小さくする特性を備え
    た形状に形成することで、前記膨張装置の特性を、前記
    弁体がリフトする初期において前記高圧空間の圧力変動
    に対する前記開口面積の変動を小さくすることを特徴と
    する請求項1記載の冷凍サイクル。
  5. 【請求項5】 前記弁体をその変位方向を軸心とする円
    柱状に形成し、前記連通路を前記高圧空間から前記低圧
    空間に向かうにつれて単位軸方向当たりの通路断面の変
    化を連続的に減少させると共に前記通路断面の減少率を
    徐々に小さくする形状に形成することで、前記弁体によ
    って前記連通路の開口面積が小さくなるほど、前記高圧
    空間の圧力変動に対する前記開口面積の変動を小さくし
    ていることを特徴とする請求項4記載の冷凍サイクル。
  6. 【請求項6】 前記弁体をその基部から先端に向かうに
    つれて単位軸方向当たりの径の変化を連続的に等しい割
    合で減少する形状に形成し、前記連通路を前記高圧空間
    から前記低圧空間に向かうにつれて単位軸方向当たりの
    通路断面の変化を連続的に減少させると共に前記通路断
    面の減少率を徐々に小さくする形状に形成することで、
    前記弁体によって前記連通路の開口面積が小さくなるほ
    ど、前記高圧空間の圧力変動に対する前記開口面積の変
    動を小さくしていることを特徴とする請求項4記載の冷
    凍サイクル。
  7. 【請求項7】 前記連通路を前記高圧空間から前記低圧
    空間にかけて径の等しい通孔として形成し、弁体をその
    基部から先端に向かうにつれて単位軸方向当たりの径の
    変化を連続的に等しい割合で減少する円錐台形状に形成
    し、 前記開口面積が最小となる位置から最大となる位置にか
    けて前記弁体がリフトする途中で、前記弁体の先端を前
    記連通路の開口端から離反させることによって、前記膨
    張装置の特性を、前記弁体がリフトする初期において前
    記高圧空間の圧力変動に対する前記開口面積の変動を小
    さくするようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷
    凍サイクル。
  8. 【請求項8】 前記弁体を、先端に向かうにつれて徐々
    に径を小さくする第1円錐部と、前記第1円錐部よりも
    先端側に続いて形成されると共に先端に向かうにつれて
    徐々に径を小さくする第2円錐部とを有して構成し、前
    記弁体の軸線と前記第2円錐部の母線とのなす挟み角の
    角度を前記弁体の軸線と前記第1円錐部の母線とのなす
    挟み角の角度よりも小さくし、前記連通路を、その軸線
    とのなす挟み角の角度が前記弁体の軸線と前記第1円錐
    部の母線とのなす挟み角の角度よりも大きく形成された
    第1円錐形路と、この第1円錐形路に続いて形成され、
    前記連通路の軸線とのなす挟み角の角度が前記弁体の軸
    線と前記第2円錐部の母線とのなす挟み角の角度よりも
    小さい第2円錐形路とを有して構成し、前記弁体の前記
    第1円錐部から前記第2円錐部への移行部分を前記連通
    路の前記第1円錐形路から前記第2円錐形路への移行部
    分に当接し得るようにすることで、前記膨張装置の特性
    を、前記弁体がリフトする初期において前記高圧空間の
    圧力変動に対する前記開口面積の変動を小さくすること
    を特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル。
  9. 【請求項9】 前記弁体に、その軸線となす挟み角が所
    定の角度に形成されている第1の面と、前記第1の面よ
    りも先端側に続いて形成されると共に前記弁体の軸線と
    のなす挟み角が前記第1の面よりも小さい角度に形成さ
    れている第2の面とを形成することで、前記膨張装置の
    特性を、前記弁体がリフトする初期において前記高圧空
    間の圧力変動に対する前記開口面積の変動を小さくする
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル。
  10. 【請求項10】 前記弁体に、リフト時においても前記
    連通路内に挿入され続けるガイド片を設けたことを特徴
    とする請求項9記載の冷凍サイクル。
  11. 【請求項11】 前記弁体には、その側面を軸方向にカ
    ットして形成されたガイド面が形成され、前記連通路に
    は、前記ガイド面を受けるガイド受け面が形成されてい
    ることを特徴とする請求項9又は10記載の冷凍サイク
    ル。
  12. 【請求項12】 前記弁体は、前記第1の面を前記連通
    路の端部に形成された弁座に着座させることによって前
    記開口面積の最小となる位置が規定されるものであるこ
    とを特徴とする請求項9記載の冷凍サイクル。
  13. 【請求項13】 前記弁体と一体をなして変位するスト
    ッパを設け、前記弁体は、前記ストッパによって前記開
    口面積の最小となる位置が規定されるものであることを
    特徴とする請求項9記載の冷凍サイクル。
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