JP2001173816A - 逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプ - Google Patents

逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプ

Info

Publication number
JP2001173816A
JP2001173816A JP35903999A JP35903999A JP2001173816A JP 2001173816 A JP2001173816 A JP 2001173816A JP 35903999 A JP35903999 A JP 35903999A JP 35903999 A JP35903999 A JP 35903999A JP 2001173816 A JP2001173816 A JP 2001173816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
coil spring
fuel
chamber
valve seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35903999A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Furuta
克則 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP35903999A priority Critical patent/JP2001173816A/ja
Publication of JP2001173816A publication Critical patent/JP2001173816A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Check Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁体及びコイルスプリングの横揺れを防止す
ることによって気密性、応答性、耐久性及び信頼性を向
上させた逆止弁及びこれを用いた燃料噴射ポンプを提供
する。 【解決手段】 ボール弁38の許容移動空間を規定する
ために、弁ストッパ41dによってボール弁38のフル
リフト量を決め、ボール弁38がリフトし始めてからフ
ルリフトするまで弁座45のテーパ面がボール弁38に
被った状態にあるように弁座38の形状を決める。コイ
ルスプリング39の巻線間隙間を通らずに燃料通路37
から燃料通路42に燃料が流れるように突出部41cの
側壁面において燃料通路42を開口させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆止弁及びそれを
用いた内燃機関(以下、「内燃機関」をエンジンとい
う。)用の燃料噴射ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体流路において流体を一方向に
のみ流通させる逆止弁が知られている。このような逆止
弁は、例えばエンジン用の燃料噴射ポンプに備えられ
る。エンジン用の燃料噴射ポンプとこれに備えられてい
る逆止弁の従来例を図5〜図6に示す。
【0003】図5に示す燃料噴射ポンプは、カム114
の外周にプランジャ117を配設し、フィードポンプ1
01から供給される低圧燃料を加圧してコモンレールに
圧送する所謂星形ポンプである。プランジャ117が下
死点側に移動して燃料加圧室105が吸入側燃料通路1
20より低圧になると、ボール弁103が弁座119か
ら離座し燃料が燃料加圧室105に吸入される。プラン
ジャ117が下死点から上死点側に移動すると、ボール
弁103はスプリング104に付勢されて弁座119に
着座し、燃料加圧室105が高圧になると、燃料配管を
通じてコモンレールに燃料が送出される。
【0004】図5に示す燃料噴射ポンプの吐出側燃料通
路121に設けられている逆止弁の開弁状態を図6に示
す。この逆止弁は、ポンプハウジング113に形成され
ている弁室111に収容されたボール弁106によっ
て、燃料加圧室105に燃料が逆流することを防止す
る。
【0005】ボール弁はコイルスプリング107によっ
て閉弁方向に付勢され、コイルスプリング107は接続
部材109によって支持されている。接続部材109
は、コイルスプリング107のセット荷重を設定する部
材であって、コモンレールに燃料を圧送するための燃料
配管が接続される。接続部材109は、ポンプハウジン
グ113に形成されている収容孔108にねじ込まれて
おり、燃料通路110を形成している。この燃料通路1
10は、接続部材109の弁室側の端面においてコイル
スプリング107の内側の部位で弁室111に開口して
いる。
【0006】燃料加圧室105に通じる吐出側燃料通路
121が高圧になると、ボール弁106が弁座112か
ら離座して弁室111に燃料が流入する。弁室111に
流入した燃料は、図6の矢印で示すようにコイルスプリ
ング107の巻線間隙間を通じてコイルスプリング10
7の内側空間に流入し、燃料通路110から燃料配管に
送出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料噴
射ポンプの吐出側燃料通路等の流体が高速に流通する流
路に逆止弁が設けられる場合、次のような問題がある。
例えば図5に示す燃料噴射ポンプの吐出側燃料通路12
1には燃料が高速に流通しているため、ボール弁106
及びコイルスプリング107にスプリング軸と垂直方向
の横揺れが発生する。このようなボール弁106及びコ
イルスプリング107の横揺れは、ボール弁106とコ
イルスプリング107との当接部位における摩耗、コイ
ルスプリング107と接続部材109との当接部位にお
ける摩耗及びコイルスプリング107の疲労を増大させ
ている。さらに、ボール弁106が横揺れしながら閉弁
することにより、弁座112とボール弁106との摩耗
を増大させている。このような逆止弁における部材の摩
耗及び疲労は、スプリングの強度低下並びに弁の気密性
低下及び応答性不良を発生させるおそれがあり、逆止弁
の耐久性及び信頼性を低減させる要因となっている。
【0008】本発明は、弁体及びコイルスプリングの横
揺れを防止することによって耐久性及び信頼性を向上さ
せた逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプを提供する
ことを目的とする。本発明の別の目的は、コイルスプリ
ングの強度、弁の気密性及び応答性を向上する構造をも
つ逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプを提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
逆止弁によると、弁体と当接可能な弁ストッパを弁座か
ら下流側に所定距離離間して設けることによって、最大
流量を規制することなく弁体のリフト量を制限してい
る。このため、弁体を付勢しているコイルスプリングが
縮みきることによって巻線同士が摩耗することを防止
し、また、コイルスプリングが座屈することを防止して
コイルスプリングの疲労を抑制することができる。
【0010】さらに、弁体のコイルスプリングの径方向
移動量を制限する横揺れ防止ガイドを備えることによっ
て、弁体及びコイルスプリングの横揺れを抑制してい
る。このため、弁体とコイルスプリングとの当接部位に
おける摩耗、コイルスプリングの疲労、及び弁体と弁座
の摩耗を抑制することができる。
【0011】このような横揺れ防止ガイドは、例えば、
弁ハウジングに形成されるテーパ状の弁座のシート部位
よりコイルスプリング側に弁座のテーパ面を延ばし、こ
の延ばしたテーパ面で弁体に許容する径方向移動空間を
仕切るように、弁座と一体に形成することができる。ま
た、例えば、弁座近傍の弁室側壁面から突出させるよう
にして横揺れ防止ガイドを形成することができる。ま
た、例えば、弁座側の弁室内径が反弁座側の弁室内径よ
り小さくなるように弁室側壁面を段付きにして横揺れ防
止ガイドを形成することができる。
【0012】したがって、上述したように、弁体及びコ
イルスプリングの横揺れが抑制されることによって、弁
体とコイルスプリングとの当接部位における摩耗、コイ
ルスプリングの疲労、及び弁体と弁座の摩耗が抑制さ
れ、コイルスプリングの強度と、逆止弁の気密性、応答
性、耐久性及び信頼性とを向上させることができる。
【0013】本発明の請求項2記載の逆止弁によると、
弁室の反弁座側に開口し弁室より大径の収容孔に収容さ
れコイルスプリングの反弁座側端部を支持するスプリン
グストッパを弁室に突出させることによって、弁室の側
壁面と対向するスプリングストッパの側壁面において流
体流出路を開口させることが可能となっている。流体流
出路は、弁室の側壁面と対向するスプリングストッパの
側壁面において、弁室内のコイルスプリングの外側を流
通する流体が流出可能な位置で弁室に開口している。
尚、ここでいう弁室の側壁面及びスプリングストッパの
側壁面とは、コイルスプリングの軸と平行な弁室及びス
プリングストッパの壁面をいう。
【0014】弁室内の流体は、コイルスプリングの径方
向内側を通らずに、すなわちコイルスプリングの巻線間
隙間を通らずに、流体流入路から流体流出路に流れるた
め、流体がコイルスプリングの巻線間隙間を高速で流れ
ることによってコイルスプリングに発生する振動を抑制
することができる。したがって、弁体及びコイルスプリ
ングの横揺れが抑制され、弁体とコイルスプリングとの
当接部位における摩耗、コイルスプリングの疲労、及び
弁体と弁座の摩耗が抑制され、逆止弁の耐久性及び信頼
性を向上させることができる。
【0015】また、弁室内の流体は、コイルスプリング
の巻線間隙間を通らずに流体流入路から流体流出路に流
れるため、弁体のリフト量が増大するに従ってコイルス
プリングの巻線間隙間が詰まったとしても、弁室内で流
体に作用する抵抗が増大することはない。すなわち、弁
室内に流入する流体の流量に関わらず、滞りなく流体流
出路から流体を送出することができる。また、コイルス
プリングの巻線間隙間またはコイルスプリングの軸長を
小さくすることができる。
【0016】また、弁室と収容孔との開口部を閉塞して
いるスプリングストッパの端面において流体流出路が開
口してしないため、弁室と収容孔との開口部を閉塞して
いるスプリングストッパの端面の面積を小さくすること
ができる。したがって、収容孔への燃料リーク圧が小さ
くなり、弁室のシール性を向上させることができる。
【0017】本発明の請求項3記載の逆止弁によると、
流体流出路は、弁室の側壁面と対向するスプリングスト
ッパの側壁面において、弁室内のコイルスプリングの外
側を流通する流体が流出可能な位置で弁室に開口し、さ
らに、横揺れ防止ガイドは、弁体のコイルスプリングの
径方向移動量を制限する。このため、弁体及びコイルス
プリングの横揺れを抑制する効果を相乗的に向上させる
ことができ、また、弁室のシール性を向上させることが
できる。
【0018】また、スプリングストッパから弁座側に突
出し前記コイルスプリングの軸方向に前記弁体と当接可
能な弁ストッパを設けることによって、弁体のリフト量
を制限しているため、コイルスプリングの巻線同士の摩
耗を防止し、また、コイルスプリングの座屈を防止して
コイルスプリングの疲労を抑制することができる。した
がって、逆止弁の耐久性及び信頼性をさらに向上させる
ことができる。
【0019】本発明の請求項4記載の逆止弁によると、
コイルスプリングは弁体側が小径の円錐台形状であるた
め、弁体及びコイルスプリングの横揺れをさらに抑制す
ることができる。
【0020】本発明の請求項5記載の燃料噴射ポンプに
よると、燃料圧送通路に請求項1〜4のいずれか一項記
載の逆止弁を設けているため、耐久性及び信頼性を向上
させることができる。尚、ポンプハウジングと逆止弁の
弁ハウジングは、一体に形成されるものであってもよ
く、別体に形成されるものであってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
実施例を図に基づいて説明する。本発明の実施例による
ディーゼルエンジン用の燃料噴射ポンプ、並びにこれに
燃料を供給するためのフィードポンプ及び燃料調量電磁
弁を図3に示す。
【0022】フィードポンプ10は図示しない燃料タン
クから吸入した燃料を加圧し燃料配管12を通じて燃料
噴射ポンプ1に燃料を送出する装置である。燃料調量電
磁弁11は、燃料配管12と燃料噴射ポンプ1の燃料通
路21との連通を断続するために設けられており、燃料
噴射ポンプ1に吸入される燃料量をエンジン運転状態に
応じて調量する装置である。
【0023】燃料噴射ポンプ1のポンプハウジング44
は、可動部材としてのプランジャ31を往復移動自在に
支持している。ポンプハウジング44の内周面とプラン
ジャ31の端面とにより燃料加圧室30が形成される。
ポンプハウジング44は、燃料調量電磁弁11を介して
フィードポンプ10から圧送される燃料を燃料加圧室3
0に導入するための燃料通路21、24、弁室26を形
成している。弁室26には、燃料加圧室30から燃料通
路21に燃料が逆流することを防止するためのボール弁
22が設けられている。ボール弁22は、弁座25に離
着座することによって燃料通路21と燃料加圧室30と
の連通を断続するものである。ボール弁22はコイルス
プリング23によって弁座25側に付勢されている。
【0024】プランジャ31を往復駆動するための駆動
軸36はポンプハウジング44に回転可能に支持されて
いる。断面円形状のカム35は駆動軸36に対し偏心し
て一体に形成されている。
【0025】プランジャ31は、駆動軸36の回転にと
もないシュー34を介してカム35により往復駆動さ
れ、燃料通路21、24を通じて燃料加圧室30に吸入
した燃料を加圧する。プランジャ31に対して駆動軸3
6を挟んで180°反対側に図示しない別のプランジャ
が配置されている。すなわち、この燃料噴射ポンプ1は
2つのプランジャを往復駆動することによって燃料を圧
送するものである。
【0026】シュー34は外形が一部を切り欠いた円形
状に形成されている。プランジャヘッド33と対向する
シュー34の外周面とプランジャヘッド33の端面とは
平面状に形成され、シュー34とプランジャヘッド33
との間にブッシュ19が介在している。シュー34およ
びプランジャヘッド33のそれぞれの接触面を平面状に
形成することにより、シュー34とプランジャヘッド3
3との面圧を低下させている。シュー34は、カム35
の回転にともなってカム35と摺動し、自転することな
く公転する。
【0027】スプリング32は一端がポンプハウジング
44に当接し他端がプランジャヘッド33に当接してい
る。スプリング32はシュー34側にプランジャ31を
付勢している。
【0028】燃料吐出側の燃料通路37はポンプハウジ
ング44に直線状に形成されており、燃料加圧室30に
開口している。燃料通路37の下流側には燃料通路37
よりも流路面積の大きい円孔形状の弁室43が形成され
ており、弁室43に弁体としてのボール弁38が収容さ
れている。ボール弁38はコイルスプリング39によっ
て閉弁方向に付勢されている。弁室43の下流側に弁室
43よりも内径の大きい円孔形状の収容孔40が形成さ
れている。収容孔40はポンプハウジング44の外周壁
に開口している。収容孔40には、燃料配管接続用の接
続部材41がねじ結合されている。
【0029】スプリングストッパとしての接続部材41
は内部に流体流出路としての燃料通路42を形成してお
り、燃料配管により図示しないコモンレールと接続され
ている。燃料噴射ポンプ1で加圧された燃料は燃料通路
42からコモンレールに供給される。燃料通路42は燃
料通路37とほぼ同一直線上に形成され、弁室43に開
口している。燃料通路37、弁室43及び燃料通路42
は特許請求の範囲に記載された流体流路を構成してい
る。
【0030】本実施例において、特許請求の範囲に記載
された逆止弁は、ポンプハウジング44、ボール弁3
8、コイルスプリング39、及び接続部材41によって
構成されている。以下、図1及び図2に基づき逆止弁を
構成するこれらの各部材について説明する。
【0031】図2に示すように、弁座45は流体流入路
としての燃料通路37の下流側に形成されている。弁座
45はテーパ状であってテーパ面の傾斜角θが約60度
になるように形成されている。また、弁座45のシート
位置Aと弁座45の縁位置Bとの距離L1は、図1に示
すようにボール弁38が後述する弁ストッパ41dに当
接している状態で弁座45のテーパ面がボール弁38に
被るように決められている。したがって、ボール弁38
は、コイルスプリング39の軸と垂直な方向の移動量が
弁座45によって制限される。尚、弁座45は特許請求
の範囲に記載された横揺れ防止ガイドとして作用する。
【0032】接続部材41は、収容孔40にねじ結合さ
れる円柱形状の接続部41bと、接続部41bから弁室
43に突出している円柱形状の突出部41cと、突出部
41cから弁座45側に突出している円錐台形状の弁ス
トッパ41dとを形成している。接続部41b及び突出
部41cは特許請求の範囲に記載されたスプリングスト
ッパを構成している。図2に示す突出部41cの側壁面
と弁室43の側壁面との隙間L3は、隙間L3における
流路面積が燃料通路37における流路面積より小さくな
らない範囲で決められている。
【0033】燃料通路42は、突出部41cの側壁面に
開口している連通部42aを通じて弁室43と連通して
いる。このように弁室側壁面に対向する接続部材41の
側壁面に燃料通路42の開口部を形成することによって
弁室43のシール性が向上する。このことを説明するた
めの比較例を図4に示す。図4に示す逆止弁は比較のた
めに燃料通路以外の構造を本実施例の逆止弁の構造と同
一としたものである。
【0034】弁室431と収容孔401との開口部を閉
塞している接続部411の端面411aにおいて燃料通
路421を弁室431に開口させる場合、突出部411
cの側壁面と弁室431の側壁面との隙間L4をある程
度広くとる必要がある。このため、弁室431と収容孔
401との開口部を閉塞している接続部411の端面4
11aの面積が大きくなる。したがって、収容孔401
への燃料リーク圧が高くなり、弁室431から収容孔4
01に燃料がリークしやすくなる。
【0035】この比較例に対し、本実施例では図2に示
すように弁室43と収容孔40との開口部を閉塞してい
る接続部41の端面41aに燃料通路42の開口部を形
成していないため、弁室43と収容孔40との開口部を
閉塞している接続部41の端面41aの面積を小さくす
ることができる。したがって、収容孔40への燃料リー
ク圧が小さくなり、弁室43のシール性を向上させるこ
とができる。尚、連通部42aは突出部41cの側壁面
に垂直である必要はなく、開口部から下流側に傾斜した
形状であってもよい。
【0036】弁ストッパ41dは、ボール弁38のフル
リフト量L2を決める部材である。弁ストッパ41dの
弁座側端面41eと弁座45のシート位置Aとの距離及
びボール弁38の直径によってボール弁38のフルリフ
ト量L2が決まる。ボール弁38のフルリフト量L2
は、図1に示すフルリフト位置にあるときのボール弁3
8と弁座45との隙間S1における流路面積が燃料通路
37における流路面積とほぼ等しくなるように決められ
ている。尚、弁ストッパ41dの弁座側端面41eをす
り鉢状にしてもよい。この場合、ボール弁38がフルリ
フト位置にあるときにボール弁38の挙動を安定させる
ことができる。
【0037】尚、θ、L1、L2、ボール弁の直径は燃
料流れの抵抗、コイルスプリング39に許容する横揺れ
量、燃料噴射ポンプ1に占める逆止弁の体格等の要素を
勘案して定めるものである。一般に、θを小さくすると
逆止弁の径方向長さを小さくすることができ、θ及びL
2を大きくすると燃料流れの抵抗を小さくすることがで
き、θ及びL2を小さくするとコイルスプリング39の
横揺れ量を小さくすることができる。したがって、逆止
弁に要求される性質に応じてθ、L1、L2を変更する
ことができる。
【0038】コイルスプリング39は、弁ストッパ41
dの周囲に設けられ一端が突出部41cの端面に当接
し、他端がボール弁38に当接している。コイルスプリ
ング39は、ボール弁38の横揺れを防止するためにボ
ール弁側が小径の円錐台形状となっている。コイルスプ
リング39は、図1に示すようにボール弁38がフルリ
フトしたとしても縮みきることがないようにピッチと長
さを決められている。尚、巻線間隙間を通じて燃料を流
通させる必要がないため、巻線間隙間の小さいコイルス
プリングまたは軸方向長さの短いコイルスプリングを用
いてもよい。また、コイルスプリングは円柱形状のもの
であってもよい。ボール弁38の横揺れは弁座45によ
っても防止されるからである。以上、逆止弁を構成する
各部材について説明した。
【0039】次に、図3に基づいて燃料噴射ポンプ1の
作動について説明する。駆動軸36の回転に伴いカム3
5が回転し、カム35の回転に伴いシュー34が自転す
ることなく公転する。このシュー34の公転に伴いシュ
ー34およびプランジャヘッド33に形成されている平
面状の接触面同士が摺動することによりプランジャ31
が往復移動する。
【0040】シュー34の公転に伴い上死点にあるプラ
ンジャ31が下降すると、フィードポンプ10から送出
される燃料が燃料調量電磁弁11の制御によって調量さ
れ、ボール弁22が燃料通路21を開けることによっ
て、その調量された燃料が燃料通路21から燃料加圧室
30に流入する。下死点に達したプランジャ31が再び
上死点に向けて上昇すると、ボール弁22が燃料通路2
1を閉じ燃料加圧室30の燃料圧力が上昇する。燃料加
圧室30の燃料圧力が弁室43の燃料圧力より上昇する
とボール弁38が開弁する。燃料通路37から弁室43
に流入した燃料は、コイルスプリング39の外側を通っ
て燃料通路42から燃料配管に送出され図示しないコモ
ンレールに供給される。コモンレールは燃料噴射ポンプ
1から供給される圧力変動のある燃料を蓄圧し一定圧に
保持する。コモンレールから図示しないインジェクタに
高圧燃料が供給される。
【0041】次に、図1、図2に基づいて燃料圧送行程
における逆止弁の作動を説明する。上述したように燃料
加圧室30の燃料圧力が弁室43の燃料圧力より上昇す
るとボール弁38が開弁する。開弁時のボール弁38の
リフト量はエンジン回転数の上昇に伴って増大する。開
弁時には燃料通路37から弁室43に燃料が高速で流入
するため、乱流によってコイルスプリング39の軸と垂
直でない力がボール弁38及びコイルスプリング39に
作用し、ボール弁38及びコイルスプリング39に横揺
れが発生する。しかしながら、ボール弁38がリフトし
始めてからフルリフトするまで弁座38のテーパ面がボ
ール弁38に被った状態にあるため、ボール弁38及び
コイルスプリング39の横揺れが抑制される。すなわ
ち、ボール弁38が弁座45のテーパ面に衝突すること
によってボール弁38及びコイルスプリング39の横揺
れが抑制される。
【0042】また、ボール弁38及びコイルスプリング
39の横揺れは、燃料通路42が突出部41cの側面に
おいて開口していることによっても抑制されている。す
なわち、燃料通路37から弁室43に流入した燃料をコ
イルスプリング39の巻線間隙間を通すことなく燃料通
路42に流すことができるため、燃料がコイルスプリン
グ39の巻線間隙間を高速に流通することによるコイル
スプリング39の振動を抑制することができるからであ
る。
【0043】本実施例の逆止弁によると、このようにボ
ール弁38及びコイルスプリング39の横揺れが抑制さ
れるため、ボール弁38とコイルスプリング39との当
接部位における摩耗、コイルスプリング39の横揺れに
よる疲労、ボール弁38と弁座45の摩耗を抑制するこ
とができる。したがって、逆止弁の強度、気密性、応答
性、耐久性及び信頼性を向上させることができる。ま
た、ボール弁38の横揺れが抑制されるため、着座時の
ボール弁38と弁座45との動的なシール性を向上させ
ることができる。
【0044】また、弁ストッパ41dによってボール弁
38のフルリフト量が決められているため、コイルスプ
リング39が縮みきることによって巻線同士が摩耗する
ことを防止し、また、コイルスプリング39が座屈する
ことを防止してコイルスプリング39の疲労を抑制する
ことができる。したがって、逆止弁の耐久性及び信頼性
をさらに向上させることができる。
【0045】また、本実施例の逆止弁によると、コイル
スプリング39の巻線間隙間を通らずに燃料通路37か
ら燃料通路42に燃料が流れるため、ボール弁38のリ
フト量が増大するに従ってコイルスプリング39の巻線
間隙間が詰まったとしても、弁室内で燃料に作用する流
れ抵抗が増大することはない。すなわち、弁室内に流入
する燃料の流量に関わらず、滞りなく燃料を流通させる
ことができる。また、コイルスプリング39の巻線間隙
間またはコイルスプリング39の軸長を小さくすること
ができる。
【0046】また、本実施例の逆止弁によると、弁室4
3と収容孔40との開口部を閉塞している接続部41b
の端面41aにおいて燃料通路が開口していないため、
弁室43のシール性が高い。
【0047】本実施例の逆止弁では、弁座45のテーパ
面によってボール弁38及びコイルスプリング39の横
揺れを抑制するとともに、燃料通路42を突出部41c
の側面に開口させることによりボール弁38及びコイル
スプリング39の横揺れをさらに抑制している。しか
し、弁座45のテーパ面のみによってもボール弁38及
びコイルスプリング39の横揺れを抑制することがで
き、また、燃料通路42を突出部41cの側面に開口さ
せることのみによってもボール弁38及びコイルスプリ
ング39の横揺れを抑制することができる。
【0048】また、本実施例の燃料噴射ポンプ1による
と、燃料圧送通路に上述の逆止弁を設けているため、耐
久性及び信頼性が高い。また、エンジンの回転数に関わ
らずポンプハウジングに滞りなく燃料を送出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による逆止弁の開弁状態を示す
断面図である。
【図2】本発明の実施例による逆止弁の閉弁状態を示す
断面図である。
【図3】本発明の実施例による燃料噴射ポンプを示す模
式図である。
【図4】比較例による逆止弁を示す断面図である。
【図5】従来の燃料噴射ポンプを示す模式図である。
【図6】従来の逆止弁の開弁状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ポンプ 31 プランジャ(可動部材) 35 カム 37 燃料通路(流体流入路) 38 ボール弁(弁体) 39 コイルスプリング 40 収容孔 41 接続部材(スプリングストッパ) 41d 弁ストッパ 42 燃料通路(流体流出路) 43 弁室 44 ポンプハウジング(弁ハウジング) 45 弁座(横揺れ防止ガイド)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体流路及び弁座を有する弁ハウジング
    と、 前記弁座に着座することによって前記流体流路を閉じ、
    前記弁座から離座することによって前記流体流路を開け
    る弁体と、 閉弁方向に前記弁体を付勢するコイルスプリングと、 前記弁座から所定距離離間して設けられ前記コイルスプ
    リングの軸方向に前記弁体と当接可能な弁ストッパと、 前記弁体の前記コイルスプリングの径方向移動量を制限
    する横揺れ防止ガイドと、 を備えることを特徴とする逆止弁。
  2. 【請求項2】 弁室、弁座、及び前記弁室の反弁座側に
    開口し前記弁室より大径の収容孔を有する弁ハウジング
    と、 前記弁座に着座することによって流体流入路を閉じ、前
    記弁座から離座することによって前記流体流入路を開け
    る弁体と、 閉弁方向に前記弁体を付勢するコイルスプリングと、 前記収容孔に収容され、前記弁室に突出し前記コイルス
    プリングの反弁座側端部を支持するスプリングストッパ
    と、 前記弁室の側壁面と対向する前記スプリングストッパの
    側壁面で前記弁室に開口し、前記弁室内の前記コイルス
    プリングの径方向外側を流通する流体を導出可能な流体
    流出路と、 を備えることを特徴とする逆止弁。
  3. 【請求項3】 弁室、弁座、及び前記弁室の反弁座側に
    開口し前記弁室より大径の収容孔を有する弁ハウジング
    と、 前記弁座に着座することによって流体流入路を閉じ、前
    記弁座から離座することによって前記流体流入路を開け
    る弁体と、 閉弁方向に前記弁体を付勢するコイルスプリングと、 前記収容孔に収容され、前記弁室に突出し前記コイルス
    プリングの反弁座側端部を支持するスプリングストッパ
    と、 前記弁室の側壁面と対向する前記スプリングストッパの
    側壁面で前記弁室に開口し、前記弁室内の前記コイルス
    プリングの径方向外側を流通する流体を導出可能な流体
    流出路と、 前記スプリングストッパから弁座側に突出し前記コイル
    スプリングの軸方向に前記弁体と当接可能な弁ストッパ
    と、 前記弁体の前記コイルスプリングの径方向移動量を制限
    する横揺れ防止ガイドと、 を備えることを特徴とする逆止弁。
  4. 【請求項4】 前記コイルスプリングは前記弁体側が小
    径の円錐台形状であることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載の逆止弁。
  5. 【請求項5】 駆動軸とともに回転するカムと、 前記カムの外周に周方向に複数配設され、前記カムの回
    転にともない往復移動することにより燃料加圧室に吸入
    した燃料を加圧し、燃料圧送通路に送出する可動部材
    と、 前記可動部材を往復移動自在に支持するポンプハウジン
    グと、 前記燃料圧送通路に設けられる請求項1〜4のいずれか
    一項記載の逆止弁と、 を備えることを特徴とする燃料噴射ポンプ。
JP35903999A 1999-12-17 1999-12-17 逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプ Pending JP2001173816A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35903999A JP2001173816A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35903999A JP2001173816A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001173816A true JP2001173816A (ja) 2001-06-29

Family

ID=18462434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35903999A Pending JP2001173816A (ja) 1999-12-17 1999-12-17 逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001173816A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1329785A3 (en) * 2002-01-18 2004-12-08 Eaton Corporation Solenoid operated variable bleed pressure control valve with integral shutoff feature
WO2005038321A1 (ja) * 2003-10-21 2005-04-28 Seiko Epson Corporation 逆止弁、この逆止弁を備えるポンプ
CN100447464C (zh) * 2003-10-21 2008-12-31 精工爱普生株式会社 止回阀及具有止回阀的泵
JP2013253526A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Nippon Soken Inc 高圧ポンプ
KR101469578B1 (ko) * 2013-03-29 2014-12-05 한국원자력연구원 일자형 기밀 밸브
CN105464962A (zh) * 2014-09-26 2016-04-06 株式会社小金井精机制作所 柴油机燃料泵
JPWO2016181755A1 (ja) * 2015-05-12 2017-12-07 日立オートモティブシステムズ株式会社 高圧燃料ポンプ

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1329785A3 (en) * 2002-01-18 2004-12-08 Eaton Corporation Solenoid operated variable bleed pressure control valve with integral shutoff feature
WO2005038321A1 (ja) * 2003-10-21 2005-04-28 Seiko Epson Corporation 逆止弁、この逆止弁を備えるポンプ
JPWO2005038321A1 (ja) * 2003-10-21 2007-01-11 セイコーエプソン株式会社 逆止弁、逆止弁を備えるポンプ
CN100447464C (zh) * 2003-10-21 2008-12-31 精工爱普生株式会社 止回阀及具有止回阀的泵
US7654283B2 (en) 2003-10-21 2010-02-02 Seiko Epson Corporation Check valve and pump including check valve
JP4747843B2 (ja) * 2003-10-21 2011-08-17 セイコーエプソン株式会社 逆止弁、逆止弁を備えるポンプ
JP2013253526A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Nippon Soken Inc 高圧ポンプ
KR101469578B1 (ko) * 2013-03-29 2014-12-05 한국원자력연구원 일자형 기밀 밸브
CN105464962A (zh) * 2014-09-26 2016-04-06 株式会社小金井精机制作所 柴油机燃料泵
JP2016070087A (ja) * 2014-09-26 2016-05-09 株式会社小金井精機製作所 ディーゼルポンプ
JPWO2016181755A1 (ja) * 2015-05-12 2017-12-07 日立オートモティブシステムズ株式会社 高圧燃料ポンプ
US10253741B2 (en) 2015-05-12 2019-04-09 Hitachi Automotive Systems, Ltd High-pressure fuel pump

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8820300B2 (en) High pressure fuel supply pump
JP3852753B2 (ja) 燃料噴射ポンプ
JP5472395B2 (ja) 高圧ポンプ
KR20060127128A (ko) 특히 엔진의 연료 분사 장치용 고압 펌프
JP2013133753A (ja) 圧力調整弁
JP2001173816A (ja) 逆止弁及びそれを用いた燃料噴射ポンプ
JP3849928B2 (ja) 燃料噴射ポンプ
US20090126695A1 (en) Radial Piston Pump For Supplying Fuel At High Pressure To An Internal Combustion Engine
JP4016237B2 (ja) 燃料噴射ポンプ
JP4609687B2 (ja) 逆止弁およびそれを備えた燃料噴射ポンプ
US10119505B2 (en) High pressure pump
JP3884252B2 (ja) 高圧燃料供給装置用電磁弁
JP6862574B2 (ja) 高圧燃料供給ポンプ
JP3925376B2 (ja) 高圧燃料ポンプ
JP5529681B2 (ja) 定残圧弁
JP2004360675A (ja) 燃料噴射ポンプ用逆止弁
JP2010275874A (ja) 燃料噴射ポンプ
JP3988339B2 (ja) 電磁弁
JP4203708B2 (ja) 燃料噴射ポンプ
JP6689153B2 (ja) 燃料供給ポンプ
JP7412065B2 (ja) 高圧ポンプ
JP3904712B2 (ja) 高圧供給ポンプ
JP6948906B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5423354B2 (ja) 燃料供給ポンプ
CN111594366A (zh) 燃料喷射泵

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090330