JP2001169720A - 野菜の蘇生方法 - Google Patents

野菜の蘇生方法

Info

Publication number
JP2001169720A
JP2001169720A JP35578299A JP35578299A JP2001169720A JP 2001169720 A JP2001169720 A JP 2001169720A JP 35578299 A JP35578299 A JP 35578299A JP 35578299 A JP35578299 A JP 35578299A JP 2001169720 A JP2001169720 A JP 2001169720A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vegetables
treatment
freshness
present
cold water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35578299A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Miyatani
茂 宮谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LONG LIFE KENKYUSHO KK
Original Assignee
LONG LIFE KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by LONG LIFE KENKYUSHO KK filed Critical LONG LIFE KENKYUSHO KK
Priority to JP35578299A priority Critical patent/JP2001169720A/ja
Publication of JP2001169720A publication Critical patent/JP2001169720A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 収穫から相当な時間が経過して、既に萎れ始
めている葉物野菜を、出荷前に、蘇生することを目的と
する。 【解決手段】 葉物野菜の地付部分の端を切断し、新鮮
な切断面を露呈させ、温水処理および冷水処理をした
後、次いで冷蔵条件下に保存することにより、葉物野菜
を蘇生することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収穫から時間が経
過して萎れ始めている葉物野菜を蘇生する方法に関す
る。本発明はまた、萎れ始めている葉物野菜を蘇生し
て、鮮度を回復することにより、鮮度の高い生鮮野菜ま
たは加工野菜を市場に提供することができる方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】野菜は、収穫された後、時間の経過と共
に鮮度が低下し、萎れていく。一般に、鮮度維持のた
め、市場に流通させるために出荷する前に産地冷却され
たり、流通過程では低温を保つ工夫をしたり冷蔵条件で
取扱われている。この場合、収穫後、加工・消費される
までの期間が短い場合には、野菜の鮮度が維持されたま
ま市場に流通することができるが、収穫後、加工・消費
されるまでに時間がかかる場合には、生鮮野菜が萎れ始
め、その鮮度が落ち、市場における価値が減少するとい
う問題点があった。特に、流通過程において貨物が滞留
する間に野菜の鮮度が低下し、消費される頃には野菜が
萎れてしまっているという問題がしばしば生じる。
【0003】このように、現在は消費者が野菜を食用に
供するまでに時間が経過してしまうため、味の低下や食
感の悪さなどの問題が生じている。従来この問題を解決
するためには、収穫後間もない新鮮な野菜を出荷し、出
荷後の過程において滞留させることなく流通・加工する
ほかに方法がなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、収穫から時
間が経過して萎れ始めている葉物野菜を蘇生処理して、
その鮮度を回復することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、葉物
野菜の地付部分の端を切断し、新鮮な切断面を露呈さ
せ、葉物野菜を温水処理および冷水処理した後、次いで
冷蔵条件下に保存することにより、葉物野菜を蘇生する
ことができることを見出して、本発明を完成した。
【0006】本発明における、葉物野菜の地付部分の端
の切断は、野菜の葉の軸方向に対してほぼ直角方向に切
断して平らな断面にするか、または軸方向に対して斜め
方向に1または2以上の面で切断して切断面が斜めの1
または2以上の面から構成される断面とすることを特徴
とする。
【0007】本発明において温水処理および冷水処理を
行う場合は、それぞれ温水による浸漬処理またはシャワ
ー処理、および冷水による浸漬処理またはシャワー処理
により行うことを特徴とする。また、本発明の温水処理
は、30℃〜100℃の温水により1秒〜15分間浸漬処理また
はシャワー処理することを特徴とし、冷水処理は0℃〜2
8℃の冷水により1秒〜20分間浸漬処理またはシャワー処
理することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、主として生食す
ることができる生鮮野菜のうち、葉物野菜に適用でき
る。これらの野菜を例示すれば、ホウレンソウ、小松
菜、サラダ菜、チシャ、サニーレタス、グリーンカー
ル、モロヘイヤ、レタス、キャベツ、白菜、セロリ、チ
ンゲン菜、パセリ、クレソンなどが含まれるが、これら
には限定されない。
【0009】本発明の方法によれば、収穫から時間が経
過して萎れ始めている葉物野菜を蘇生して、鮮度を回復
することができる。したがって、本発明の方法は、主と
して生食することができる葉物野菜の出荷前処理、また
は葉物野菜をカットして製造されるカット野菜の製造の
ための加工前処理に特に有効である。その結果、鮮度が
高く、付加価値の高い生鮮野菜または加工野菜を市場に
提供することができる。
【0010】さらに、本発明の方法によれば、スーパー
やコンビニエンスストアーまたはデパート等の生鮮食料
品売場で販売される生鮮野菜または加工された葉物野
菜、もしくはレストラン、学校調理室、社員食堂などで
用いられる生鮮野菜または加工野菜を、新鮮で、味およ
び食感のよい状態で提供することができる。
【0011】本発明の目的を達成するため、葉物野菜の
出荷前、またはこれらを洗浄・カットなどの加工前に、
葉物野菜の地付部分の端を切断して新鮮な切断面を露呈
させ、次いで葉物野菜を温水処理および冷水処理した
後、冷蔵条件下に保存することにより、葉物野菜を蘇生
させる。
【0012】本発明の方法において、“葉物野菜の地付
部分”とは、葉物野菜の根部分と茎部分との境界領域を
いい、根部分と茎部分との境界部よりわずか上部の根部
分とその境界部よりわずか下部の茎部分とがそれぞれ含
まれる。
【0013】本発明の方法において、“葉物野菜の地付
部分の端を切断”するとは、収穫時に創出された切断面
を削除し、新鮮な切断面を露呈することをいう。この場
合において、切断面はどのような形状をしていてもよい
が、例えば、野菜の葉の軸方向に対してほぼ直角方向で
ある切断面、または野菜の葉の軸方向に対して斜め方向
に1または2以上の面で切断して斜めの1または2以上
の面から構成される断面を有する切断面、またはこれら
の組合せからなる切断面などがある。より好ましくは、
新たに露呈させた切断面の面積が大きい方がよく、例え
ば切断面が、野菜の葉の軸方向に対して斜めの2つ以上
の面からなるくさび状側面を有する切断面である。ま
た、新たな切断面は、できるだけ鋭利な刃物を使用する
ことにより創出することが好ましい。
【0014】本発明の方法においては、地付部分の端を
切断した後、次いで温水処理および冷水処理を行う。本
発明の温水処理および冷水処理は、それぞれ温水による
浸漬処理またはシャワー処理および冷水による浸漬処理
またはシャワー処理により行う。
【0015】本発明の温水処理および冷水処理の処理温
度および処理時間は、葉物野菜の萎れの程度を考慮して
決定することが必要とされる。温水処理の処理温度およ
び処理時間は、具体的には、30℃〜100℃の温水により1
秒〜15分間浸漬処理またはシャワー処理をすることを特
徴とし、好ましくは35℃〜70℃の温水により1秒〜12分
間浸漬処理またはシャワー処理し、最も好ましくは40℃
〜65℃の温水により1秒〜5分間浸漬処理またはシャワー
処理する。冷水処理の処理温度および処理時間は、具体
的には、0℃〜28℃の冷水により1秒〜20分間浸漬処理ま
たはシャワー処理することを特徴とし、好ましくは2℃
〜15℃の冷水により1秒〜15分間浸漬処理またはシャワ
ー処理し、最も好ましくは4℃〜10℃の冷水により1秒〜
10分間シャワーする。
【0016】本発明の温水処理および冷水処理を行った
後、次いで生鮮野菜に冷蔵処理を行う。本発明の冷蔵処
理は、好ましくは加湿条件下で0℃〜15℃で行う。より
好ましくは、2℃〜10℃、最も好ましくは4℃〜6℃で行
う。また、本発明の冷蔵処理は、60〜98%の湿度で行う
ことが好ましく、より好ましくは70〜90%の湿度、最も
好ましくは75〜85%の湿度で行う。地付部分の端を切断
した葉物野菜の冷蔵処理は、野菜を横にして行っても、
立てて行ってもよい。さらに、冷蔵処理の時間は、30分
以上、より好ましくは5時間〜24時間、最も好ましくは8
時間〜20時間である。
【0017】以上説明したように、切断処理における切
断面数、あるいは冷蔵処理条件、温水処理および冷水処
理における処理条件は、葉物野菜の萎れの程度を考慮し
て、実施に即して個別に決定することができる。
【0018】
【実施例】本発明を以下の実施例においてさらに説明す
るが、これらは本発明をさらに詳しく説明するためのも
のであって、本発明の範囲を限定するためのものではな
い。
【0019】実施例1. ホウレンソウの蘇生および鮮
度回復 本実施例は、収穫後時間が経過したために萎れ始めたホ
ウレンソウを本発明の蘇生方法により蘇生させ、その鮮
度を回復することができることを明らかにするために行
った。
【0020】処理のための野菜は、収穫後4日経過して
鮮度が落ち、萎れ始めたホウレンソウであった。実験群
は、まず鋭利な刃物を用いてホウレンソウの地付部分の
端を野菜の葉の軸方向に対してほぼ直角方向に切断して
新鮮な切断面を露呈させ、45℃の温水により1分間浸漬
処理し、5℃の冷水で2分間浸漬処理した後、次いで5℃
で20時間冷蔵処理することにより行った。一方、対照群
は、地付部分の端に新鮮な切断面を露呈させることな
く、また、温水処理および冷水処理を行うことなく、水
道水に通して、5℃で20時間冷蔵処理することにより行
った。
【0021】実験群および対照群について、それぞれ処
理の前後でホウレンソウの鮮度を、食感、みずみずし
さ、萎れの観点から官能試験を行ってその鮮度を評価し
た。この結果、対照群のホウレンソウではほとんど鮮度
が回復しなかったのに対して、本発明の蘇生方法により
処理した実験群のホウレンソウでは、萎れが処理前と比
較して顕著に回復した。また、食感、みずみずしさも回
復した。
【0022】実施例2. 小松菜の蘇生および鮮度回復 本実施例は、収穫後時間がたったために萎れ始めた小松
菜を本発明の蘇生方法により蘇生させ、その鮮度を回復
することができることを明らかにするために行った。
【0023】本実施例は、収穫後5日経過して鮮度が落
ち、萎れ始めた小松菜を用いて行った。実験群は、まず
鋭利な刃物を用いて小松菜の地付部分の端を野菜の葉の
軸方向に対してほぼ直角方向に切断して新鮮な切断面を
露呈させ、50℃の温水により1分間浸漬処理し、5℃の冷
水で3分間浸漬処理した後、次いで5℃で18時間冷蔵処理
することにより行った。一方、対照群は、地付部分の端
に新鮮な切断面を露呈させることなく、また、温水処理
および冷水処理を行うことなく、水道水に通して、5℃
で18時間冷蔵処理することにより行った。
【0024】実験群および対照群について、それぞれ処
理の前後で小松菜の鮮度を、食感、みずみずしさ、萎れ
の観点から官能試験を行ってその鮮度を評価した。この
結果、対照群の小松菜では鮮度がほとんど回復しなかっ
たのに対して、本発明の蘇生方法により処理した実験群
の小松菜では、萎れが処理前と比較して顕著に回復し
た。また、食感、みずみずしさも回復した。
【0025】
【効果】本発明の方法によれば、収穫後時間が経過して
しまったために一旦は萎れ始めた葉物野菜であっても、
従来にないほど鮮度を回復・蘇生させることができる。
この方法を用いて出荷前の葉物野菜または洗浄・カット
などの加工前の葉物野菜を処理することにより、鮮度が
高く、味・食感をより長く持続することができる葉物野
菜またはこれらのカット野菜を、安定して市場に供給す
ることが可能になる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 葉物野菜の地付部分の端を切断し、新鮮
    な切断面を露呈させ、葉物野菜を温水処理および冷水処
    理した後、次いで冷蔵条件下に保存することからなる、
    葉物野菜の蘇生方法。
JP35578299A 1999-12-15 1999-12-15 野菜の蘇生方法 Pending JP2001169720A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35578299A JP2001169720A (ja) 1999-12-15 1999-12-15 野菜の蘇生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35578299A JP2001169720A (ja) 1999-12-15 1999-12-15 野菜の蘇生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001169720A true JP2001169720A (ja) 2001-06-26

Family

ID=18445733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35578299A Pending JP2001169720A (ja) 1999-12-15 1999-12-15 野菜の蘇生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001169720A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005046116A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Mayekawa Mfg Co Ltd 有機野菜の処理方法及びその装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005046116A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Mayekawa Mfg Co Ltd 有機野菜の処理方法及びその装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08308487A (ja) 新鮮果実および野菜の保存方法
Thomas et al. Improvement in quality and storage of ‘Alphonso’mangoes by cold adaptation
CN104938618A (zh) 一种香椿芽的保鲜方法
Wade Effects of storage atmosphere, temperature and calcium on low-temperature injury of peach fruit
US5256438A (en) Non-freeze fruit products and processes
JP2007159516A (ja) 野菜の保存方法
CN104161110A (zh) 一种水芹叶加工工艺
US4647469A (en) Dehydrofreezing of peeled apple pieces
JP2866117B2 (ja) 冷凍機温度で改善された安定性を有する植物性製品およびその製造方法
Park 1-MCP application for horticultural commodities in Korea: Practical potential and future task
JPH08280325A (ja) 冷凍野菜の品質改善法
JP2001169720A (ja) 野菜の蘇生方法
CN111374176A (zh) 一种抑制竹笋呼吸作用的保鲜生产方法
Ambuko et al. Postharvest shelf life of mango fruits stored in a CoolbotTM cold room
AU619527B2 (en) Blanching process
CN111887292A (zh) 一种大球盖菇初加工及储存方法
CN105815705A (zh) 一种冰酥柿子的制备工艺
CN105146285A (zh) 一种茶味速冻玉米粒及其制备方法
JP3098652B2 (ja) 冷凍ブナシメジの製造方法
Devi et al. Effect of Different Dehydration Methods on Organoleptic Attributes and Quality of Pineapple Candy
JP2000308456A (ja) 野菜類の凍結前処理液及び凍結前処理方法並びに凍結前処理済み野菜類など
JPH0412688B2 (ja)
KR100334981B1 (ko) 홍시감의 장기보존방법
CN105995742A (zh) 一种长期保持紫山药自然色态的加工保质方法
JP5027094B2 (ja) フライ乾燥処理食品

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050502