JP2001167868A - 誘導加熱装置 - Google Patents

誘導加熱装置

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JP2001167868A
JP2001167868A JP35173999A JP35173999A JP2001167868A JP 2001167868 A JP2001167868 A JP 2001167868A JP 35173999 A JP35173999 A JP 35173999A JP 35173999 A JP35173999 A JP 35173999A JP 2001167868 A JP2001167868 A JP 2001167868A
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iron core
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induction heating
power
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Yukinobu Nakamura
行延 中村
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Mitsubishi Electric Corp
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  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きい処理重量から小さい処理重量の範囲
で、適正な昇温カーブを維持し、高温ゾーンでのオーバ
ーヒートが避けられ、且つ、省エネを図る誘導加熱装置
を提供する。 【解決手段】 連続的に搬送機構8により搬送される被
加熱材7を常温より所定の高温に誘導加熱する複数のセ
クションに分割された加熱コイル5,6と、この各加熱
コイル5,6に給電用導体9−1,9−2にて接続さ
れ、加熱用の高周波電力を供給する電力供給部3Aと、
低温側のセクションの加熱コイル5に接続された給電用
導体9−1の周囲に非接触で取り付けられた磁性体20
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被加熱物を誘導
加熱する誘導加熱装置、特に鍛造用の誘導加熱装置の低
処理運転の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えば、特開平1−31387
7号公報に開示された従来の誘導加熱装置の構成図であ
る。図6において、1は商用周波数の三相交流電源(図
示しない)の電圧を受ける受電盤、2は受電盤1により
受電された三相交流電圧を所定の値に昇圧する変圧器、
3は変圧器2に接続され、商用周波数の三相交流電力を
所定の周波数の単相交流電力に変換する低温域用高周波
インバータ装置、4は同じく変圧器2に接続され、商用
周波数の三相交流電力を所定の周波数の単相交流電力に
変換する高温域用高周波インバータ装置、5は低温域用
高周波インバータ装置3より電力が供給される低温域用
加熱コイル、6は高温域用高周波インバータ装置4より
電力が供給される高温域用加熱コイル、7は低温域用加
熱コイル5および高温域用加熱コイル6により加熱され
る被加熱材である鋼材、8は被加熱材7を低温域用加熱
コイル5および高温域用加熱コイル6に搬送する搬送用
のピンチローラ機構、9はピンチローラ機構8の駆動用
のモータである。
【0003】以下、従来の誘導加熱装置(以下、加熱装
置)の動作について説明する。最初に定常運転時につい
て説明する。被加熱材7はピンチローラ機構8によって
一定の速度で連続的に低温域用加熱コイル5と高温域用
加熱コイル6の中を搬送されて、所定の鍛造温度(通常
は1200℃前後)に昇温させられて加熱装置より排出
され、図示しない後工程(プレス装置)に送られる。
【0004】この定常運転時においては、加熱コイル
(以下、低温域用加熱コイル5と高温域用加熱コイル6
の両方を示す)内のビレットの昇温過程は図7に示すよ
うに常温から所定の温度に上昇して行くカーブとなる。
ここで、低温域用高周波インバータ3と高温域用高周波
インバータ4の出力する電力は、図7に示すような昇温
カーブに合うように決められる。これらの動作に必要な
被加熱材7の搬送速度、高周波インバータ装置3、4の
出力電圧は加熱装置内の制御装置(図示しない)により
決められる。
【0005】次に、被加熱材7の時間あたりの処理重量
(時間あたりの被加熱材通過重量、被加熱材7の径およ
び搬送速度で決まる。以下、単に処理重量と記載す
る。)が変わる場合について説明する。処理重量が加熱
装置の容量に比べて大きい場合は、低温域用および高温
域用高周波インバータ装置3、4の発生する電力を図8
のP1のように設定し、加熱装置内の昇温特性は図7の
Aのカーブとなる。
【0006】次に処理重量が比較的小さい場合には、低
温域用および高温域用高周波インバータ装置3、4の発
生する電力は図8のP2L、P2Hのように設定し、加
熱装置内の昇温特性は図7のBのカーブとなる。
【0007】即ち、処理重量が小さくなると、必要な電
力も小さくなるが、放熱損失はほぼ一定のため、高温ゾ
ーンにおいては高周波インバータ装置4の発生する電力
に対して放熱損失の比率が大きくなる。そのため、高温
ゾーンでは昇温に寄与する電力が小さくなり、高温域用
加熱コイル6の電力を単純に小さくすると昇温特性は図
7のBのようになるわけである。
【0008】さらに処理重量が小さくなると、投入され
る電力が放熱損失より小さくなり、昇温特性は図7のC
のように高温ゾーンで過昇温するカーブとなる。このよ
うに図7のCのような特性はオーバーヒートとなり、ま
た放熱損失を大きくすることになって加熱原単位を悪く
する。
【0009】例として、定格電力4,000kWの加熱
装置を考えると、φ60の径の被加熱材を1,200℃
に昇温させる場合、加熱コイルの全長は約6,000m
mとなるが、高温領域(約1,100℃以上とする)の
長さは約2,000mmとなる。この場合の低温領域で
の放熱損失(加熱コイル電力に換算)は約30kWにす
ぎないが、高温領域での放熱損失は約250kWにな
る。これは、被加熱材の表面温度が大きいほど、放熱損
失が増大するためである(正確には絶対温度の4乗に比
例して増える)。定格電力を使用する大きな搬送速度で
は、低温ゾーンに供給される電力は約3,000kWな
ので、たとえ被加熱材の処理重量が1/5に低下して
も、すなわ搬送速度が1/5に低下しても供給電力は約
600kWもあり、放熱損失よりはるかに大きいので、
放熱損失は無視してよい。一方、高温ゾーンでは供給電
力は約1,000kWなので、定格電力を使用する搬送
速度では放熱損失より大きいが、搬送速度が1/4に低
下した場合にそれに比例して供給電力を低下させると約
200kWに低下し、放熱損失より少なくなる。このま
までは高温領域で温度が低下するので、それを避けるた
めに供給電力を1/5より大きくすると、高温領域で図
7のCのようなオーバーヒートが起こる。しかし、図6
のように低温域用インバータ3と高温域用インバータ4
が別に設置されている場合には、搬送速度を低下させる
場合に低温域用インバータ3の電力は搬送速度に比例さ
せて低下させても、高温域用インバータ4の電力は搬送
速度の低下ほどには低下させないような設定が可能であ
る。
【0010】よって、放熱損失を常に上回る電力を投入
するため、図8に示すように、低温域用加熱コイル5に
はP3Lの電力を投入し、高温域用加熱コイル6には電
力PSLより比較的大きなP3Hのような電力を投入す
る。すなわち、低温域用高周波インバータ装置3に比べ
て高温域用高周波インバータ装置4の発生電力を大きく
する。この方法によって、高温ゾーンにおいても放熱損
失を上まわる電力が投入でき、昇温特性は図7のBに示
すように大きい処理重量の昇温特性(図7のA)と同様
にオーバーヒートを起こさないカーブとなる。
【0011】以上の説明では、高周波インバータ装置お
よび加熱コイルが各2台の場合を示したが、3台(3セ
クション)以上においても同様の動作、すなわち処理重
量が小さい場合には高温ゾーンに投入する電力を比較的
大きくすることにより、オーバーヒートが避けられる。
よって被加熱材7は適正な昇温カーブで昇温することに
なる。被加熱材7の温度が高すぎると被加熱材7から放
出される放熱が大きくなって無駄な電力を投入すること
になるが、適正な昇温カーブで被加熱材7が昇温すれば
省エネを図ることもできる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の誘導
加熱装置は、複数のセクション、すなわち複数の高周波
インバータ装置および加熱コイルを使うことにより、被
加熱材のオーバーヒートが避けられ省エネを図ることが
できるが、以下のような問題があった。
【0013】従来の誘導加熱装置においては、複数の高
周波インバータ装置を使用することから、設備費が増大
するとともに、複数の高周波インバータ装置へ指令する
電力を処理重量に応じて最適に設定しなければならず、
制御機構が複雑になる。
【0014】本発明は、以上のような問題点を解消する
ためになされたものであり、大きい処理重量から小さい
処理重量の範囲で、適正な昇温カーブを維持し、高温ゾ
ーンでのオーバーヒートが避けられ、且つ、省エネルギ
ー(以下、省エネと記載する。)を図る誘導加熱装置を
提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、連続的に搬
送機構により搬送される被加熱材を常温より所定の高温
に誘導加熱する複数のセクションに分割された加熱コイ
ルと、この各加熱コイルに給電用導体にて接続され、加
熱用の高周波電力を供給する電力供給部と、低温側のセ
クションの加熱コイルに接続された給電用導体の周囲に
非接触で取り付けられた磁性体とを有するものである。
また、この発明による磁性体は、給電用導体の周囲に環
状に取り付けられた鉄芯である。また、この発明による
環状の鉄芯は、給電用導体の貫通方向に2分割されて対
をなし、各対は前記給電用導体を中心にして着脱機構に
より着脱自在に係合するものである。また、この発明
は、被加熱材の時間あたり処理重量に応じて着脱機構に
鉄芯の係合、離脱を指令する制御手段を備えたものであ
る。また、この発明は給電用導体の周囲に環状に取り付
けられた鉄芯に磁界発生用の励磁コイルと、この励磁コ
イルに励磁電流を流す励磁電流発生手段とを備えたもの
である。また、この発明による励磁電流発生手段は、被
加熱材の時間あたり処理重量に応じた励磁電流を発生す
るものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明に
係る実施の形態1を各添付図面に従って説明する。尚、
図中、図6と同一符号は同一または相当部分を示す。図
1の(a)本実施の形態1に係る誘導加熱装置の概略を
示す構成図である。図において、3Aは本実施の形態1
における高周波インバータ装置、19−1,19−2は
給電用ブスバーであり、この給電用ブスバー19−1,
19−2は高周波インバータ装置3Aより出力された単
相交流電力を低温域用加熱コイル5および高温域用加熱
コイル6に供給する。20は低温域用加熱コイル5に電
力を供給する給電用ブスバー19−1の外周に設けられ
た環状の鉄芯である。鉄心20と給電用ブスバー19−
1の係合関係を示す鉄心20と給電用ブスバー19−1
の断面図を図1の(b)に示す。給電用ブスバー19−
1,19−2は各加熱コイル5,6ともそれぞれ2相分
必要であるが、、図1の(a)では1相分のみを記載
し、鉄心19の取付も1相分のみ記載する。
【0017】次に、本実施の形態1に係る誘導加熱装置
の動作を説明する。給電用ブスバー19−1の両端のイ
ンダクタンスは、給電用ブスバー19−1単体のインダ
クタンスと鉄芯20の磁気抵抗に比例したインダクタン
スの和であるが、給電用ブスバー19−1単体のインダ
クタンスは小さいため、鉄芯20の磁気抵抗によるイン
ダクタンスの割合は大きい。
【0018】そして、図2に示すように、給電用ブスバ
ー19に流れる電流が大きいと鉄芯20は飽和して磁気
抵抗が小さくなり、給電用ブスバー19のインダクタン
スはほぼゼロになる。一方、図2に示すように、給電用
ブスバー19に流れる電流が小さいと鉄芯20は飽和せ
ず磁気抵抗を有するから、図2に示すようにインダクタ
ンスが大きくなり、給電用ブスバー19のインダクタン
スは大きくなる。
【0019】ここで、処理重量の大きい運転状態におい
ては、高周波インバータ3Aより加熱コイルに投入する
電力も大きくなるから、当然、低温域用加熱コイル5に
投入する電力も大きくなり、低温域用加熱コイル5に流
れる電流も大きくなる。よって、図2に示すように給電
用ブスバー19のインダクタンスはゼロに近くなり、低
温域用加熱コイル5には高周波インバータ装置3Aから
発生する電力がそのまま投入される。
【0020】これに対して、処理重量の小さい運転状態
においては、加熱コイルに投入する電力も小さくなるか
ら、低温域用加熱コイル5に投入する電力も小さくな
り、低温域用加熱コイル5に流れる電流も小さくなる。
よって、給電用ブスバー19のインダクタンスが大きく
なり、低温域用加熱コイル5には、高周波インバータ装
置3Aから発生する電力がそのまま投入されず、以下の
式で示される電力が投入される。
【0021】 PL=PL0×LC×(1/(LC+LS)) ここで、 PL:低温域加熱コイル5に投入される電力 PL0:高周波インバータ装置3から発生する電力の
内、高温域加熱コイル4に投入される電力を除いた電力 LC:低温域加熱コイル5のインダクタンス LS:給電用ブスバー19のインダクタンス
【0022】すなわち、低温域用加熱コイル5には、低
温域用加熱コイル5のインダクタンスLCと給電用ブス
バー19のインダクタンスLSとの分圧比で決まる電圧
が印加され、その電圧に応じた電力が高周波インバータ
装置3Aが投入されることになる。
【0023】上記のようにして、処理重量の小さい運転
においては、給電用ブスバー19のインダクタンスLS
が大きくなり、低温域用加熱コイル5に投入される電力
PLと高温域加熱コイル4に投入される電力PHの比
が、処理重量の大きい場合に比べて小さくなり、オーバ
ーヒートを避けることができる。これは、従来技術の説
明で述べたように、複数の高周波インバータ装置を使用
して、低温域ゾーンと高温域ゾーンの電力印加割合を変
えた場合と同様の効果が得られることになる。そのた
め、被加熱材7を適正な昇温カーブで加熱することがで
きるため、従来技術の説明で記述したように放熱が減っ
て省エネにも寄与できる。使用される鉄芯20のインダ
クタンスの変化は、鉄芯20の断面積、磁路長および鉄
芯材質によって決まるので、図2に示すような電流−イ
ンダクタンス特性をもつ鉄芯20を予め選定する。
【0024】実施の形態2.上記の実施の形態1では、
給電用ブスバー19のインダクタンスを変化させるため
に、環状の鉄芯20の中空部に給電用ブスバー19の通
して使用したが、給電用ブスバー19の貫通方向に2分
割した環状鉄芯21を用い、環状鉄芯21の各片割れの
凹部を給電用ブスバー19の左右より着脱自在に係合さ
せてもよい。
【0025】図3の(a)は本実施の形態2における環
状鉄芯21の着脱装置を示す図である。図3の(b)は
環状鉄芯21を着脱装置により給電用ブスバー19から
外した様子を示す図である。図において、21は半割れ
の環状鉄芯(以下、単に鉄芯と記載する。)、22は鉄
芯21の着脱機構、23は着脱機構の制御部ある。
【0026】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。処理重量の大きい運転においては、図3の(b)に
示すように、着脱機構22により鉄芯21は給電用ブス
バー19から離脱されおり、給電用ブスバー19に発生
するインダクタンスは鉄芯21のインダクタンスの影響
を受けずほぼゼロである。これに対して、処理重量の小
さい運転においては、図3の(a)に示すように着脱機
構22により鉄芯21の各片割れの凹部を給電用ブスバ
ー19の左右より着脱自在に係合させる。この結果、給
電用ブスバー19に電流が流れと鉄芯21に磁気抵抗が
発生するため、給電用ブスバー19に大きなインダクタ
ンスが発生する。そして、このように処理重量の大小に
応じて鉄芯21を着脱し、給電用ブスバー19のインダ
クタンスを変化させることで実施の形態1と同様の効果
を出すことができる。
【0027】着脱装置の動作として、制御部23は、処
理重量に応じて着脱機構22の動作を指令する。すなわ
ち、制御部23は処理重量の大小に応じて着脱機構22
により、鉄芯21を給電用ブスバー19に係合させるか
離脱させるかの判定を行う。判定の結果として、鉄芯2
1を給電用ブスバー19に係合させる場合、制御部23
は着脱機構22に内蔵された図示しないプランジャコイ
ルを消磁するよう励磁電流を遮断する。励磁電流の遮断
により上下のロッドLが伸長されると、鉄芯21を固定
したリンクLn2は、リンクLn2の先端とロッドLの
先端を回転軸により接続されているリンクLで押し下げ
られ、各リンクLn2に結合された鉄芯21は給電用ブ
スバー19をその凹部で挟持する。一方、判定の結果と
して、鉄芯21を給電用ブスバー19より離脱させる場
合、制御部23は着脱機構22に内蔵された図示しない
プランジャコイルを励磁するよう励磁電流を流す。プラ
ンジャコイルを励磁すると上下のロッドLがプランジャ
コイル内に吸引され、鉄芯を固定したリンクLn2は、
リンクLn2の先端とロッドLの先端を回転軸により接
続されているリンクLにより引き上げられ、各レンクL
n2に結合された鉄芯21も引き上げられることで、各
鉄芯21は給電用ブスバー19より離脱する。ロッドL
の垂直動作に合わせてロッドLn2は必ずしも厳密に垂
直動作させる必要はない。尚、着脱機構22はモータま
たはシリンダ機構とアーム機構などで構成されるが、本
実施の形態に限定されるものでない。
【0028】実施の形態3.上記の実施の形態1または
2では、鉄芯のみまたは着脱機構付き鉄芯を使用した
が、鉄芯20の周囲に取り付けた励磁コイルに外部から
励磁電流を与えて鉄芯20を励磁して磁気抵抗を変え、
給電用ブスバー19のインダクタンスを変える方法もあ
る。
【0029】図4は本実施の形態3に係る鉄芯励磁方法
を説明する図である。図4において、23Aは処理重量
の大小に応じて鉄芯20を励磁するか判定する制御部、
24は制御部23Aの判定結果に基づき励磁電流を発生
する励磁電流発生部、25は励磁電流発生部24より発
生した励磁電流により磁界を発生する励磁コイルであ
る。
【0030】以下、本実施の形態3の動作を説明する。
励磁電流発生部24により、励磁コイル25に励磁電流
が流され磁界が発生すると、鉄芯20の磁気抵抗が変化
する。励磁電流と磁気抵抗の関係は図5の(a)に示す
ように励磁電流が大きいと磁気抵抗が小さくなり、励磁
電流が小さいと磁気抵抗が大きくなる。よって、励磁電
流の大小により、図5の(b)に示すように給電用ブス
バー19に発生するインダクタンスの大小を変化させる
ことができる。
【0031】実際の運転時においては、処理重量の大小
に応じて制御部23Aから励磁電流の大きさが励磁電流
発生部24に指令され、励磁電流発生部24から励磁コ
イル25に励磁電流が流れる。その結果、鉄芯20の磁
気抵抗が変化し給電用ブスバー19に発生するインダク
タンスを変えることによって、低温域加熱コイル5に投
入する電力を変える。
【0032】具体的には、処理重量が小さいほど低温域
加熱コイル5に投入する電力を小さくする必要があるの
で、制御部23Aから指令する励磁コイル25の励磁電
流は小さくする。処理重量が大きい場合には、励磁コイ
ル25の励磁電流を最大にして磁気抵抗をゼロに近くし
て給電用ブスバー19のインダクタンスをゼロに近く
し、低温域加熱コイル5に投入する電力を最大にする。
【0033】本実施の形態3では、処理重量に応じて低
温域用加熱コイル5に投入する電力と高温域用加熱コイ
ル6に投入する電力の比を、励磁コイル25に流す励磁
電流を連続的に可変にすることにより無段階に変えるこ
とができるという特徴がある。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被加熱材
の処理重量の小さい場合、すなわち給電用ブスバーに流
れる電流が小さい状態では、鉄芯の磁気抵抗が大きくな
って給電用ブスバーのインダクタンスが大きくなり、加
熱コイルに投入する電力を小さくして、被加熱材の昇温
カーブを変えることができるため、被加熱材を適正な昇
温カーブで加熱することができるとともに放熱を減らし
て省エネを図ることができるという効果がある。
【0035】また、この発明によれば、鉄芯と鉄芯の着
脱機構により、被加熱材の処理重量の小さい場合、すな
わち給電用ブスバーに流れる電流が小さい状態では、鉄
芯を給電用ブスバーに近づけることにより、給電用ブス
バーのインダクタンスを大きくして、低温側の加熱コイ
ルに投入する電力を小さくして加熱コイルに投入する電
力を小さくして、被加熱材の昇温カーブを変えることが
できるため、被加熱材を適正な昇温カーブで加熱するこ
とができるとともに放熱を減らして省エネを図ることが
できるという効果がある。
【0036】また、この発明によれば、被加熱材の処理
重量の小さい場合、すなわち給電用ブスバーに流れる電
流が小さい状態では、励磁コイルに流す励磁電流を小さ
くすることにより、鉄芯の磁気抵抗が大きくなって給電
用ブスバーのインダクタンスが大きくなり、低温側の加
熱コイルに投入する電力を小さくして、被加熱材の昇温
カーブを変えることができるため、被加熱材を適正な昇
温カーブで加熱することができるとともに放熱を減らし
て省エネを図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱装置の
構成を示す図である。
【図2】 実施の形態1に係る給電用ブスバーの電流と
インダクタンスの関係を示す図である。
【図3】 実施の形態2に係る鉄芯と着脱機構の関係を
示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態3に係る励磁回路の構成
を示す図である。
【図5】 上記実施の形態3に係る励磁コイルの励磁電
流と給電用ブスバーのインダクタンスの関係を示す図で
ある。
【図6】 従来の誘導加熱装置の構成を示す図である。
【図7】 従来の誘導加熱装置の被加熱材の昇温カーブ
を示す図である。
【図8】 従来の誘導加熱装置の加熱コイルへの投入電
力を示す図である。
【符号の説明】
3A 高周波インバータ装置、5 低温域用加熱コイ
ル、6 高温域用加熱コイル、7 被加熱材、8 被加
熱材搬送用のピンチローラ機構、9 駆動用のモータ、
19−1,19−2 給電用ブスバー、20 鉄芯、2
1 半割れ鉄芯、22 鉄芯の着脱機構、23,23A
制御装置、24 励磁電流発生装置、25 励磁コイ
ル。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に搬送機構により搬送される被加
    熱材を常温より所定の高温に誘導加熱する複数のセクシ
    ョンに分割された加熱コイルと、この各加熱コイルに給
    電用導体にて接続され、加熱用の高周波電力を供給する
    電力供給部と、低温側のセクションの加熱コイルに接続
    された給電用導体の周囲に非接触で取り付けられた磁性
    体とを有することを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記磁性体は、前記給電用導体の周囲に
    環状に取り付けられた鉄芯であることを特徴とする請求
    項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記環状の鉄芯は、前記給電用導体の貫
    通方向に2分割されて対をなし、各分割部は前記給電用
    導体を中心にして着脱機構により着脱自在に係合するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記被加熱材の時間あたり処理重量に応
    じて前記着脱機構に前記鉄芯の係合、離脱を指令する制
    御手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の誘導
    加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記給電用導体の周囲に環状に取り付け
    られた鉄芯に、磁界発生用の励磁コイルと、この励磁コ
    イルに励磁電流を流す励磁電流発生手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項2に記載の誘導加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記励磁電流発生手段は、前記被加熱材
    の時間あたり処理重量に応じた励磁電流を発生すること
    を特徴とする請求項5に記載の誘導加熱装置。
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