JP2001163210A - 自動車の車輪におけるブレーキ作用の調節方法および装置 - Google Patents
自動車の車輪におけるブレーキ作用の調節方法および装置Info
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Abstract
より、不必要に長い制動距離に頼る必要なく、ヨーモー
メント上昇を減速させるための安定なガイド値を得る。 【解決手段】 μスプリット状況が検出された場合に、
後車軸のロー車輪におけるブレーキ作用の低下が、前車
軸の同じ側の車輪におけるブレーキ作用の低下の関数と
して行われる。ある実施形態では、後車軸のロー車輪に
おいてブレーキ作用がほとんど調節されないことを目的
とする。このような調整により、全体ブレーキ作用に対
してほとんど働きをしない低摩擦係数側のロー後車輪が
ほとんどブレーキ圧力がない状態とされ、したがってこ
のロー後車輪はガイド値ないし車両基準速度として使用
可能である。
Description
レーキ作用の調節方法および装置に関するものである。
各車輪におけるブレーキ力を、所定のブレーキ滑りが保
持されるように調節することにより、ブレーキ作動され
た車輪のロック傾向を防止する種々の方法が既知であ
る。これにより、ブレーキ・トルク制限が達成される。
さらに、不安定性制御の範囲内で、不安定性値が少なく
ともブレーキ滑りおよび車輪減速度の関数として形成さ
れ、かつその不安定性値が設定可能なしきい値と比較さ
れることにより、ブレーキ作動された車輪のロック傾向
を防止することが既知である。
車両が、車両の片側に高い摩擦係数が存在しかつ車両の
他方側に低い摩擦係数が存在するような状態の走行路面
上でブレーキ作動された場合、異なる大きさのブレーキ
力がヨーモーメントを発生させることがある。この影響
を回避ないし低減させるために、従来技術から、ヨーモ
ーメント上昇を低減ないし時間的に減速させる多数の方
法が既知である。
が存在する上記の条件は、一般にμスプリット条件と呼
ばれる。このようなμスプリット条件下でブレーキ作動
された場合、車両の前車輪において車両の左側と右側と
の間の摩擦係数差に応じてそれぞれ異なるブレーキ力が
作用し、この異なるブレーキ力が車両の中心軸の周りの
トルクすなわちヨーモーメントを発生させる原因とな
る。問題はヨーモーメントの大きさおよび急速上昇であ
る。ヨーモーメントの上昇を減速させることにより車両
の高い摩擦係数側におけるブレーキ圧力の上昇が減速さ
れ、これにより、このときのより緩やかなヨーモーメン
ト上昇には、対応かじ取り角補正により応答させる方法
がドライバに与えられる。従来技術から、例えば車両の
後車軸におけるいわゆるセレクト・ロー制御が既知であ
り、この場合、後車輪が不安定になった後に両方の後車
輪が車両の低摩擦係数側における車輪に制御される。こ
れにより、高摩擦係数側における後車輪がはるかにアン
ダ・ブレーキ作動され、およびこの後車輪が、車両縦方
向速度、いわゆる車両基準速度を決定するための、いわ
ゆる自由走行車輪(惰行車輪)(Peissler−R
ad(ドイツ語))として使用可能である。したがっ
て、このほぼ惰行している車輪により速度基準が形成さ
れる。
において、例えばトラックにおいては、後車軸における
セレクト・ロー制御は比較的長い制動距離を意味する。
したがって、このような車両においては、前車軸および
後車軸における個別制御が行われる。これは、車両のそ
れぞれ個々の車輪におけるブレーキ作用が他方の車輪に
おける動的状態とは無関係に調節されることを意味す
る。この場合、特に、少なくとも高摩擦係数側の車輪が
所定のブレーキ滑りに調節されるように設計されてい
る。しかしながら、ブレーキ滑りを決定するために、安
定なガイド値として、車両基準速度に対する確実な値が
必要である。
作用を調節することにより、不必要に長い制動距離に頼
る必要なく、ヨーモーメント上昇を減速させるための安
定なガイド値を得ることが本発明の課題である。
なくとも1つの後車軸および前車軸と走行方向に関して
右側および左側に配置されているそれぞれ2つの車輪と
を有し、前記車輪にそれぞれ、車輪にブレーキ作用を与
えるためのブレーキ装置が付属され、この場合、車輪の
回転運動を表わす回転速度値が測定され、少なくとも測
定された回転速度値の関数として、少なくともブレーキ
作用を上昇および低下させるように前記ブレーキ装置を
操作するための操作信号が決定され、および右側および
左側車輪において所定の値で異なる摩擦係数が存在する
ときに、少なくとも測定された回転速度値の関数とし
て、特定の状況が検出される、自動車の車輪におけるブ
レーキ作用の調節方法において、前記特定の状況が検出
されたときに、後車軸のより小さい摩擦係数が存在する
ほうの車輪のブレーキ装置の操作が、後車軸のこの車輪
におけるブレーキ作用の低下が前車軸の同じ側の車輪に
おけるブレーキ作用の低下の関数として行われるよう
に、または後車軸のこの車輪においてほとんどブレーキ
作用が調節されないように行われることを特徴とする本
発明の自動車の車輪におけるブレーキ作用の調節方法に
より解決される。
および前車軸と、走行方向に関して右側および左側に配
置されているそれぞれ2つの車輪とを有し、前記車輪に
それぞれ、車輪にブレーキ作用を与えるためのブレーキ
装置が付属され、この場合、車輪の回転運動を表わす回
転速度値を測定する回転速度センサが設けられ、少なく
とも測定された回転速度値の関数として、少なくともブ
レーキ作用を上昇および低下させるようにブレーキ装置
を操作するための操作信号を決定する手段が設けられ、
および右側および左側車輪において所定の値で異なる摩
擦係数が存在するときに、前記決定する手段により、少
なくとも測定された回転速度値の関数として、特定の状
況が検出される、自動車の車輪におけるブレーキ作用の
調節装置において、前記特定の状況が検出されたとき
に、後車軸のより小さい摩擦係数が存在するほうの車輪
のブレーキ装置の操作が、後車軸のこの車輪におけるブ
レーキ作用の低下が前車軸の同じ側の車輪におけるブレ
ーキ作用の低下の関数として行われるように、または後
車軸のこの車輪においてほとんどブレーキ作用が調節さ
れないように行われるように前記決定する手段が設計さ
れていることを特徴とする本発明の自動車の車輪におけ
るブレーキ作用の調節装置により解決される。
作用の調節方法および装置に関するものであり、この場
合、自動車は少なくとも1つの後車軸および前車軸を有
している。ブレーキ作用を調節するために、車輪のブレ
ーキ装置がそれに対応して操作される。車輪の回転運動
を表わす回転速度値が測定される。この測定された回転
速度値の関数として、少なくともブレーキ作用を上昇お
よび低下させるように車輪ブレーキを操作するための操
作信号が決定される。さらに、少なくとも測定された回
転速度値の関数として、車両の右側および左側車輪にお
いて所定の値で異なる摩擦係数が存在する状況が、いわ
ゆるμスプリット状況として検出される。上記のよう
に、より低い摩擦係数を有する走行路面上に存在する車
輪がロー車輪と呼ばれ、一方、より高い摩擦係数を有す
る走行路面側に存在する車輪はハイ車輪と呼ばれる。
に、後車軸におけるロー車輪のブレーキ装置の操作は、
後車軸のロー車輪におけるブレーキ作用の低下が前車軸
の同じ側の車輪におけるブレーキ作用の低下の関数とし
て行われるように行われることにある。これの代替形態
として、後車軸のロー車輪においてはほとんどブレーキ
作用が調節されないように設計されている。
り、ロー前車輪におけるブレーキ作用の低下、一般には
ブレーキ圧力低下が、同じ側のロー後車輪にコピーされ
る。これにより、一般にはほとんどブレーキ出力ないし
車両減速のために働かない低摩擦係数側のロー後車輪が
アンダ・ブレーキ作動され、したがってガイド値として
ないしは速度基準として使用することができる。
輪においては、本来顕著なブレーキ作用の調節が行われ
ない。これにより、同様に、車両基準速度を形成するた
めに低摩擦係数側のロー後車輪を使用可能である。しか
しながら、本発明の第2の実施形態は、本発明による第
1の実施形態に比較して、ロー側の摩擦係数が変化した
場合に、後車軸におけるロー車輪は本発明の第1の実施
形態によれば車両を減速させるように働くが、一方、後
車軸のロー車輪は本発明の第2の実施形態によればその
ままブレーキ作用が与えられないままとなっているとい
う甘さを有している。
プリット状況の場合に、前車軸および後車軸のハイ車輪
におけるブレーキ装置の操作が、所定のブレーキ滑りが
調節されるように行われる。このいわゆる個別制御にお
いては、特に、ブレーキ滑りが回転速度値の関数として
形成され、かつブレーキ滑りがしきい値と比較される。
このとき、ハイ車輪のブレーキ装置の操作は前記比較の
関数として行われる。
により、ブレーキ滑りを調節するために、少なくとも前
車軸および後車軸のハイ車輪におけるブレーキ滑りが、
後車軸におけるロー車輪の回転運動を表わす回転速度値
の関数として決定されるように設計されている。この場
合、特に、後車軸におけるロー車輪の回転運動を表わす
回転速度値が、ブレーキ滑りの決定において、車両速度
ないし車両基準速度として使用されるように設計されて
いる。
別制御が選択され、そして後車軸においてはセレクト・
ロー制御が選択される。これに対して、トラックの場合
には一般に、前車軸においてはセレクト・ロー制御が行
われ、そして後車軸においては個別制御が行われる。後
車軸および前車軸の個別制御は、特に軽トラックの場合
でかつμスプリット状況下におけるブレーキ作動の場
合、制動距離を短くさせる。その理由は、この車両は重
量配分の点から乗用車とトラックとの間に入るからであ
る。
により滑り制御に基づくヨーモーメント上昇減速のため
のガイド値を提供することにより、さらに全体ブレーキ
作動を介して安定な車両を確保することが可能である。
るロー車輪のブレーキ装置の操作が、この車輪のロック
が防止されるように行われることが有利である。この場
合、上記のように、特に、この車輪の動特性を表わす不
安定性値が少なくとも回転速度値の関数として形成され
るように設計されている。この不安定性値はしきい値と
比較され、それに続いてこの車輪のブレーキ装置の操作
が前記比較の関数として行われる。
の調節により行うことができる。この場合、ブレーキ作
用の上昇および低下は、ブレーキ圧力弁の対応操作によ
り車輪のブレーキ装置内のブレーキ圧力が上昇ないし低
下されることによって達成される。さらに、ブレーキ圧
力の一定保持が行われてもよいことは当然である。この
場合、特に、前記操作がブレーキ圧力上昇およびブレー
キ圧力低下の時間を表わすように設計されている。
明により、後車軸におけるロー車輪のブレーキ装置の操
作は、この車輪におけるブレーキ圧力低下の時間が前車
軸の同じ側の車輪におけるブレーキ圧力低下の時間の関
数として決定されるように行われる。
明する。図1は、参照符号11a−dにより2軸車両の
4つの車輪を示し、この場合、各車輪は、参照符号12
a−dで示した車輪回転速度センサを有している。車輪
回転速度Nijは評価ユニット16に供給される。ここ
で、指数iは、対応する値が前車軸(i=v)ないし後
車軸(i=h)に付属することを示す。指数jは対応す
る値が車両の右側(j=r)ないし左側(j=l)に付
属することを表わしている。
dが付属され、車輪ブレーキ13a−dのブレーキ力な
いしブレーキ作用はライン15a−dを介して評価ユニ
ット16から制御される。このために、操作信号Aij
が使用される。図1においては、ドライバが所定の大き
さの減速希望をそれにより設定する、ドライバにより操
作されるブレーキ・ペダルは示されていない。要約する
と、図1はブレーキ装置を略図で示していること、個々
の車輪ブレーキにおいてブレーキ作用はドライバとは無
関係に変化可能であることがわかる。
いて実行される経過の一例が示されている。スタート・
ステップ21の後に、ステップ22において、車輪回転
速度Nij並びに操作信号Aijが読み込まれる。
ト走行状況が存在するかどうかが問い合わされる。μス
プリット走行状況は、例えば、不安定性制御において車
両車輪の1つのみが存在することにより検出可能であ
る。しかしながら、このために、車両がカーブ走行内に
存在するかまたは本質的に直線運動をしているかが判定
される。このカーブ検出は、例えば車両の右側および左
側のフィルタリングされた回転速度差により行うことが
できる。カーブ走行中のμスプリット状況は、例えば、
一般により高い荷重がかかるカーブ外側車輪がカーブ内
側車輪よりも最初に不安定性制御内に到達することによ
り検出することができる。しかしながら、カーブ内側車
輪が最初に不安定性制御に到達した場合、走行動特性の
理由から、一般に特定のμスプリット・ブレーキ制御に
よる係合は必要ではない。この場合には、直接終了ステ
ップ25に引き渡される。
る場合、ステップ24において、個々の車両車輪におい
て種々の手段が導かれる。前車軸および後車軸のハイ車
輪において冒頭記載の滑り制御(λ制御)が選択され
る。この場合、ハイ車輪におけるブレーキ滑りλは例え
ば1ないし5%に調節される。このとき、車輪はμ−滑
り曲線の最大では制御されない。
式のように定義される。
速度である。
行われ、これは、本質的に車輪減速度およびブレーキ滑
りに基づき、μの低い側のロック傾向が防止されること
を意味する。ここでは、車輪はμ−滑り曲線の最大で制
御される。
て最初に不安定性制御が行われるが、この不安定性制御
は、前車軸におけるロー車輪のブレーキ圧力低下が後車
軸のロー車輪においてもまた行われるように修正され
る。
度Vrefとして、ステップ24に示されている制御の
間に、本質的に後車軸におけるロー車輪の車輪回転速度
が使用される。
過が改めて実行される。図3は、最初に車両縦方向速度
ないし車両基準速度の時間経過31を示す。符号32に
より前車軸および後車軸におけるハイ車輪の回転車輪速
度が示されている。車両基準速度31との間隔がほぼ一
定であることにより、前車軸および後車軸のハイ車輪は
滑り制御内において駆動されることがわかる。図2のス
テップ24に関して既に説明したように、これらの車輪
におけるブレーキ作用は、ブレーキ滑りが約1%ないし
5%の範囲のブレーキ滑りが存在するように調節され
る。この場合、滑りしきい値はブレーキ作動時間に関し
て一定である必要はない。
輪の回転車輪速度が示されている。前車軸におけるこの
ロー車輪は不安定性限界まで導かれ、かつブレーキ作用
の低下により、前車軸におけるロー車輪の回転車輪速度
が再び車両基準速度まで導かれることがわかる。したが
って、本発明は、前車軸のロー車輪におけるブレーキ作
用の低下が、同様に後車軸のロー車輪においてもブレー
キ作用を低下させるように働くことにある。これによ
り、後車軸におけるロー車輪は、後車軸におけるロー車
輪の回転車輪速度が車両基準速度として使用可能である
ようにアンダ・ブレーキ作動され、このことは前車軸お
よび後車軸のハイ車輪における滑り制御を有利に行わせ
る。
る。
速度の時間経過 33 前車軸におけるロー車輪の回転車輪速度の時間経
過 Aij 操作信号 Nij 車輪回転速度 t 時間 V 速度 Vref 車両基準速度 λ、λij ブレーキ滑り μ 摩擦係数
Claims (10)
- 【請求項1】 自動車が少なくとも1つの後車軸および
前車軸と走行方向に関して右側および左側に配置されて
いるそれぞれ2つの車輪(11a−d)とを有し、前記
車輪(11a−d)にそれぞれ、車輪にブレーキ作用を
与えるためのブレーキ装置(13a−d)が付属され、
この場合、 − 車輪の回転運動を表わす回転速度値(Nij)が測
定され、 − 少なくとも測定された回転速度値(Nij)の関数
として、少なくともブレーキ作用を上昇および低下させ
るように前記ブレーキ装置(13a−d)を操作するた
めの操作信号(Aij)が決定され、および − 右側および左側車輪において所定の値で異なる摩擦
係数が存在するときに、少なくとも測定された回転速度
値(Nij)の関数として、特定の状況(μスプリッ
ト)が検出される、自動車の車輪におけるブレーキ作用
の調節方法において、 前記特定の状況(μスプリット)が検出されたときに、
後車軸のより小さい摩擦係数が存在するほうの車輪(ロ
ー車輪)のブレーキ装置(13a−d)の操作(Ai
j)が、 − 後車軸のこの車輪(ロー車輪)におけるブレーキ作
用の低下が前車軸の同じ側の車輪におけるブレーキ作用
の低下の関数として行われるように、または − 後車軸のこの車輪(ロー車輪)においてほとんどブ
レーキ作用が調節されないように、行われることを特徴
とする自動車の車輪におけるブレーキ作用の調節方法。 - 【請求項2】 前記特定の状況(μスプリット)が検出
されたときに、前車軸および後車軸のより大きい摩擦係
数が存在するほうの車輪(ハイ車輪)のブレーキ装置
(13a−d)の操作(Aij)が、所定のブレーキ滑
りが調節されるように行われ、この場合、特に、ブレー
キ滑りが回転速度値の関数として形成され、かつブレー
キ滑りがしきい値と比較され、およびこの車輪(ハイ車
輪)のブレーキ装置の操作が前記比較の関数として行わ
れるように設計されていることを特徴とする請求項1記
載の方法。 - 【請求項3】 ブレーキ滑りを調節するために、少なく
とも前車軸および後車軸のこの車輪(ハイ車輪)におけ
るブレーキ滑りが、後車軸のより小さい摩擦係数を有す
る車輪(ロー車輪)の回転運動を表わす回転速度値の関
数として決定され、この場合、特に、後車軸のより小さ
い摩擦係数を有する車輪(ロー車輪)の回転運動を表わ
す回転速度値が、ブレーキ滑りの決定において、車両速
度ないし車両基準速度として使用されるように設計され
ていることを特徴とする請求項2記載の方法。 - 【請求項4】 前記特定の状況(μスプリット)が検出
されたときに、前車軸のより小さい摩擦係数を有する車
輪(ロー車輪)のブレーキ装置(13a−d)の操作
(Aij)が、この車輪のロックが防止されるように行
われ、この場合、特に、この車輪の動特性を表わす不安
定性値が少なくとも回転速度値の関数として形成され、
かつこの不安定性値がしきい値と比較され、およびこの
車輪のブレーキ装置の操作が前記比較の関数として行わ
れるように設計されていることを特徴とする請求項1記
載の方法。 - 【請求項5】 ブレーキ作用の調節が油圧式ブレーキ圧
力の調節により行われ、およびブレーキ作用の上昇およ
び低下が、圧力弁の対応操作(Aij)により車輪のブ
レーキ装置(13a−d)内のブレーキ圧力が上昇およ
び低下されることによって達成され、この場合、特に、
前記操作(Aij)がブレーキ圧力上昇またはブレーキ
圧力低下の時間を表わし、および前記特定の状況(μス
プリット)が検出されたときに、後車軸のより小さい摩
擦係数を有する車輪(ロー車輪)のブレーキ装置(13
a−d)の操作(Aij)が、この車輪におけるブレー
キ圧力低下の時間が前車軸の同じ側の車輪におけるブレ
ーキ圧力低下の時間の関数として決定されるように行わ
れる設計がなされていることを特徴とする請求項1記載
の方法。 - 【請求項6】 少なくとも1つの後車軸および前車軸
と、走行方向に関して右側および左側に配置されている
それぞれ2つの車輪(11a−d)とを有し、前記車輪
(11a−d)にそれぞれ、車輪にブレーキ作用を与え
るためのブレーキ装置(13a−d)が付属され、この
場合、 − 車輪の回転運動を表わす回転速度値(Nij)を測
定する回転速度センサ(12a−d)が設けられ、 − 少なくとも測定された回転速度値(Nij)の関数
として、少なくともブレーキ作用を上昇および低下させ
るようにブレーキ装置(13a−d)を操作するための
操作信号(Aij)を決定する手段(16)が設けら
れ、および − 右側および左側車輪において所定の値で異なる摩擦
係数が存在するときに、前記決定する手段(16)によ
り、少なくとも測定された回転速度値(Nij)の関数
として、特定の状況(μスプリット)が検出される、自
動車の車輪におけるブレーキ作用の調節装置において、
前記特定の状況(μスプリット)が検出されたときに、
後車軸のより小さい摩擦係数が存在するほうの車輪(ロ
ー車輪)のブレーキ装置(13a−d)の操作(Ai
j)が、 − 後車軸のこの車輪(ロー車輪)におけるブレーキ作
用の低下が前車軸の同じ側の車輪におけるブレーキ作用
の低下の関数として行われるように、または − 後車軸のこの車輪(ロー車輪)においてほとんどブ
レーキ作用が調節されないように、行われるように前記
決定する手段(16)が設計されていることを特徴とす
る自動車の車輪におけるブレーキ作用の調節装置。 - 【請求項7】 前記特定の状況(μスプリット)が検出
されたときに、前車軸および後車軸のより大きい摩擦係
数が存在するほうの車輪(ハイ車輪)のブレーキ装置
(13a−d)の操作(Aij)が、所定のブレーキ滑
りが調節されるように行われ、この場合、特に、ブレー
キ滑りが回転速度値の関数として形成され、かつブレー
キ滑りがしきい値と比較され、およびこの車輪(ハイ車
輪)のブレーキ装置の操作が前記比較の関数として行わ
れるように設計されていることを特徴とする請求項6記
載の装置。 - 【請求項8】 ブレーキ滑りを調節するために、少なく
とも前車軸および後車軸のこの車輪(ハイ車輪)におけ
るブレーキ滑りが、後車軸のより小さい摩擦係数を有す
る車輪(ロー車輪)の回転運動を表わす回転速度値の関
数として決定され、この場合、特に、後車軸のより小さ
い摩擦係数を有する車輪(ロー車輪)の回転運動を表わ
す回転速度値が、ブレーキ滑りの決定において、車両速
度ないし車両基準速度として使用されるように設計され
ていることを特徴とする請求項7記載の装置。 - 【請求項9】 前記特定の状況(μスプリット)が検出
されたときに、前車軸のより小さい摩擦係数を有する車
輪(ロー車輪)のブレーキ装置(13a−d)の操作
(Aij)が、この車輪のロックが防止されるように行
われ、この場合、特に、この車輪の動特性を表わす不安
定性値が少なくとも回転速度値の関数として形成され、
かつこの不安定性値がしきい値と比較され、およびこの
車輪のブレーキ装置の操作が前記比較の関数として行わ
れるように設計されていることを特徴とする請求項6記
載の装置。 - 【請求項10】 ブレーキ作用の調節が油圧式ブレーキ
圧力の調節により行われ、およびブレーキ作用の上昇お
よび低下が、圧力弁の対応操作(Aij)により車輪の
ブレーキ装置(13a−d)内のブレーキ圧力が上昇お
よび低下されることによって達成され、この場合、特
に、前記操作(Aij)がブレーキ圧力上昇またはブレ
ーキ圧力低下の時間を表わし、および前記特定の状況
(μスプリット)が検出されたときに、後車軸のより小
さい摩擦係数を有する車輪(ロー車輪)のブレーキ装置
(13a−d)の操作(Aij)が、この車輪における
ブレーキ圧力低下の時間が前車軸の同じ側の車輪におけ
るブレーキ圧力低下の時間の関数として決定されるよう
に行われる設計がなされていることを特徴とする請求項
6記載の装置。
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