JP2001156030A - 半導体ウェーハ用研磨ローラおよびこれを用いた半導体ウェーハの研磨方法 - Google Patents

半導体ウェーハ用研磨ローラおよびこれを用いた半導体ウェーハの研磨方法

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JP2001156030A
JP2001156030A JP33989799A JP33989799A JP2001156030A JP 2001156030 A JP2001156030 A JP 2001156030A JP 33989799 A JP33989799 A JP 33989799A JP 33989799 A JP33989799 A JP 33989799A JP 2001156030 A JP2001156030 A JP 2001156030A
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polishing
roller
wafer
grinding
semiconductor wafer
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Seishi Harada
晴司 原田
Katsuhiro Ishiguro
勝裕 石黒
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Noritake Co Ltd
Mitsubishi Materials Silicon Corp
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Noritake Co Ltd
Mitsubishi Materials Silicon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨レートが高められ、同時に研磨時の加工
ダメージも低減される半導体ウェーハの研磨ローラおよ
びこれを用いた半導体ウェーハの研磨方法を提供する。 【解決手段】 研磨砥粒を含むスラリーを供給しながら
研磨ローラ10A,10Bを回転させ、回転中の研磨ロ
ーラ10A,10Bと、シリコンウェーハWの表裏面,
面取り面とを接触させて研磨する。研磨ローラ10A,
10Bは、従来の研磨布に比べ硬度が大きく研磨速度が
速い。結果、研磨レートが高まる。しかも、研磨ローラ
10A,10Bは合成樹脂製のローラ本体の研磨作用面
に粒径1μm以下の研磨砥粒が固定されたローラであ
る。よって微細な研磨砥粒でシリコンウェーハWの面が
高精度に研磨され、その時の加工ダメージも抑えられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体ウェーハ用
研磨ローラおよびこれを用いた半導体ウェーハの研磨方
法、詳しくは半導体ウェーハの面を固定砥粒により研磨
することで、研磨レートが高まり、研磨ダメージも低減
する半導体ウェーハ用研磨ローラおよびこれを用いた半
導体ウェーハの研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、シリコンウェーハ(半導体ウ
ェーハ)の製造にあっては、CZ法による単結晶シリコ
ンインゴットの引き上げが行われ、次いでブロック切
断、外筒研削、オリエンテーションフラット(OF)加
工が施される。そして、多数枚のシリコンウェーハへの
スライス、ウェーハ外周部の面取り、ウェーハ表裏面の
ラッピング、ウェーハ表裏面の加工ダメージ(加工ひず
み)を除去するエッチング、面取り面を鏡面仕上げする
PCR、さらにウェーハ表裏面を鏡面化する鏡面研磨と
いう各工程が行われる。その後、最終洗浄、検査が施さ
れて受注先のデバイスメーカなどへ出荷されることにな
る。
【0003】従来、この鏡面研磨工程は、研磨定盤上に
ウレタンパッドなどの研磨布が展張された研磨装置によ
り行われていた。すなわち、ウェーハ表面の鏡面研磨時
には、研磨砥粒を含むスラリーを供給しながら、回転中
の研磨布の研磨作用面に、このシリコンウェーハの表面
または裏面を押し当てることにより、微粒子である研磨
砥粒の研削作用によって、このウェーハ表裏面を鏡面仕
上げしている。また、従来のPCR工程は、ウェーハの
表裏面が保持板に吸着・保持され、この状態でウェーハ
外周部に周知のPCR加工が施される。PCR加工と
は、面取り面を鏡面仕上げする加工法である。すなわ
ち、従来のPCR加工は、円筒状に付形された研磨布を
回転させ、研磨砥粒を含むスラリーを供給しながら、こ
の回転中の研磨布の研磨作用面に、保持板に吸着・保持
されたシリコンウェーハの面取り面を押し当てること
で、この面取り面を鏡面仕上げする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来法によるウェーハ表面の鏡面研磨工程およびウ
ェーハ外周部のPCR工程では、いずれもスラリー中の
遊離砥粒(研磨砥粒)だけを使った研削作用によって、
ウェーハ表裏面またはウェーハ面取り面を研磨してい
た。これにより、シリコンウェーハのそれぞれの部分を
鏡面に仕上げしてしまうのに時間がかかり、通常は研磨
圧力300g/cmの条件で、1μm/分くらいの低
い研磨レートしか得られなかった。
【0005】そこで、発明者は、鋭意研究の結果、遊離
砥粒に比較して研削力が大きい固定砥粒を利用した新し
い研磨ローラの開発に成功した。すなわち、ウェーハを
傷めにくい素材からなるローラ本体の研磨作用面に、粒
径3μm以下の極めて細かい球形の研磨砥粒を固定させ
ることで、研磨布による研磨の約2倍にまで研磨レート
を高めることができた。また、このローラ本体は半導体
ウェーハを傷つけにくい合成樹脂製である。しかも、ロ
ーラ本体の研磨作用面に固定される研磨砥粒の粒径は1
μm以下と極めて微細な粒子を採用するようにした。こ
れにより、研磨後、ウェーハ側に残る加工ダメージを小
さくすることにも成功した。
【0006】
【発明の目的】この発明は、研磨レートが高められると
同時に、研磨時の加工ダメージも低減させることができ
る半導体ウェーハ用研磨ローラおよびこれを用いた半導
体ウェーハの研磨方法を提供することを、その目的とし
ている。また、この発明は、微細な研磨砥粒を良好にロ
ーラ本体の研磨作用面に固定することができる半導体ウ
ェーハ用研磨ローラを提供することを、その目的として
いる。さらに、この発明は、研磨砥粒を過不足なくロー
ラ本体の研磨作用面に固定することができる半導体ウェ
ーハ用研磨ローラを提供することを、その目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、半導体ウェーハの所定の面を研磨する半導体ウェー
ハ用研磨ローラであって、合成樹脂製のローラ本体の研
磨作用面に微細な研磨砥粒が固定された半導体ウェーハ
用研磨ローラである。半導体ウェーハとしては、例えば
シリコンウェーハ,ガリウム砒素ウェーハなどが挙げら
れる。この研磨ローラにより研磨される半導体ウェーハ
の面は限定されない。例えば、ウェーハ表面,ウェーハ
裏面,ウェーハ外周部の面取り面などが挙げられる。研
磨時には、1個の研磨ローラで1つのウェーハ面を研磨
してもよいし、2つ以上のウェーハ面を研磨してもよ
い。
【0008】ローラ本体の主原料である合成樹脂の種類
は限定されない。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応性
樹脂など、具体的にはポリオレフィン系樹脂、フッ素系
樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、フェノール、ウレタ
ン、エポキシ、PVF(ポリフッ化ビニル),PP(ポ
リプロピレン),PE(ポリエチレン),PTEF(テ
フロンなどが挙げられる。また、このローラ本体の硬度
も限定されない。ただし、ウェーハ平坦度、加工レー
ト,加工変盾層のバランスから、<ASTMD2240
>50〜70が好ましい。さらに、ローラ本体の形状も
限定されない。例えば、円盤形,円筒形,円錐形,球
形,断面台形などが挙げられる。また、半導体ウェーハ
の面取り面に沿った形状の研磨作用面を有するローラ本
体でもよい。
【0009】研磨砥粒の種類は限定されない。例えばダ
イヤモンド,酸化シリコン,炭化シリコン,アルミナな
どが挙げられる。研磨砥粒の形状としては、球形でも、
不定形であってもよい。球形の研磨砥粒の場合、その粒
径は5μm以下が好ましい。5μmを超えると、有害な
傷が発生し易い。また、製造上の限界が生じる。気孔分
布率を一定化することができる。なお、この研磨砥粒の
粒径は#2000となる。不定形の場合8μm程度以下
が好ましい。研磨砥粒が固定されるのは、少なくともロ
ーラ本体の研磨作用面である。もちろん、それ以外の面
にも研磨砥粒を固定してもよい。この固定方法は限定さ
れない。例えば、樹脂の液中に混入し成形、固定させて
もよい。また、粉末混合ホットプレス成形してもよく、
粉末混合コールドプレス後に加熱硬化させてもよい。な
お、これらの事項は請求項4、請求項5に記載の発明に
も該当する。
【0010】請求項2に記載の発明は、上記研磨砥粒が
球形でその粒径が5μm以下である請求項1に記載の半
導体ウェーハ用研磨ローラである。特に、1〜3μmが
好ましい。1μm未満では研磨レートが低くなる。ま
た、5μmを超えるとウェーハに有害な傷を発生し易く
なる。
【0011】請求項3に記載の発明は、研磨砥粒の樹脂
への混入量が、体積比で合成樹脂100に対して3〜6
0である上記請求項2に記載の半導体ウェーハ用研磨ロ
ーラである。好ましい混入量は10〜40である。体積
比で3未満では研磨レートの低下という不都合が生じ
る。また、60を超えると有害な傷の多発という不都合
が生じる。
【0012】請求項4に記載の発明は、合成樹脂製のロ
ーラ本体の研磨作用面に微細な研磨砥粒が固定された研
磨ローラを準備し、研磨砥粒を含むスラリーを供給しな
がら、回転中の上記研磨ローラを半導体ウェーハの表面
および/または裏面に接触させて研磨する半導体ウェー
ハの研磨方法である。スラリーの種類としては、従来の
研磨布を用いての研磨で使用されるスラリーを採用する
ことができる。すなわち、その具体例を挙げれば、スラ
リー中に含まれる研磨砥粒(遊離砥粒)としては、ダイ
ヤモンド,酸化シリコン,炭化シリコン,アルミナなど
が挙げられる。研磨砥粒の粒径は5μm以下、特に1〜
3μmが好ましい。1μm未満では研磨レートが低下す
る。また、5μmを超えるとウェーハに有害な傷を発生
し易くなる。なお、これらの粒径を番手で表せば#20
00〜#30000となる。
【0013】このスラリーの供給量は、40〜1200
ml/分、好ましくは40〜120ml/分である。4
0ml/分未満ではウェーハに対して有害な傷を発生し
易くなる。120ml/分を超えると研磨レートが低下
する。研磨ローラの回転速度は限定されない。通常は3
0〜150rpm、特に40〜100rpmが好まし
い。30rpm未満では研磨レートの低下という若干の
不都合が生じる。150rpmを越えると研磨むらが生
じる。研磨ローラを半導体ウェーハの表面および/また
は裏面に接触させる際の研磨圧力は限定されない。通常
は0.1〜1kg/cm、特に0.3〜0.5kg/
cmが好ましい。0.3kg/cm未満では研磨レ
ートが低下する。また、0.5kg/cmを超えると
ウェーハに対し有害な傷が発生し易い。これらの事項は
請求項5の発明にも該当する。
【0014】請求項5に記載の発明は、合成樹脂製のロ
ーラ本体の研磨作用面に微細な研磨砥粒が固定された研
磨ローラを準備し、研磨砥粒を含むスラリーを供給しな
がら、回転中の上記研磨ローラを半導体ウェーハの面取
り面に接触させて研磨する半導体ウェーハの研磨方法で
ある。
【0015】
【作用】この発明によれば、研磨砥粒を含むスラリーを
供給しながら、研磨ローラを回転させ、この回転中の研
磨ローラと、半導体ウェーハの面(表面,裏面,面取り
面)とを相対的に接触させることにより、このウェーハ
面を研磨する。この研磨では、従来使用されていた研磨
布に比べて硬度の大きな研磨ローラが使用されるので、
研磨速度が速くなる。その結果、研磨レートを高めるこ
とができる。しかも、この研磨ローラは合成樹脂製のロ
ーラ本体の研磨作用面に例えば球形でその粒径5μm以
下の研磨砥粒が固定されたローラである。したがって、
この微細な固定砥粒(研磨砥粒)により半導体ウェーハ
の面が高精度で研磨される。よって、研磨時の加工ダメ
ージも抑えることができる。
【0016】さらに、請求項3の発明によれば、研磨砥
粒の樹脂に対する混入量をその体積比で合成樹脂100
に対して3〜60の範囲に規定したので、研磨砥粒を過
不足なくローラ本体の研磨作用面に固定することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係る
半導体ウェーハ用研磨ローラを使用した半導体ウェーハ
の研磨中の状態を示す斜視図である。図2は、他の形態
に係る半導体ウェーハ用研磨ローラの斜視図である。図
3は、さらに別の形態に係る半導体ウェーハ用研磨ロー
ラの斜視図である。図4は、さらにまた別の形態に係る
研磨ローラを使用した半導体ウェーハの研磨中の状態を
示す斜視図である。
【0018】図1において、10A,10Bはこの発明
の一実施例に係る半導体ウェーハ用研磨ローラ(以下、
研磨ローラ)であり、一方の研磨ローラ10Aはシリコ
ンウェーハWの表裏面を鏡面研磨するウェーハ表裏面研
磨装置に組み込まれている。また他方の研磨ローラ10
Bはウェーハ面取り面を研磨するウェーハ面取り面の研
磨装置に組み込まれている。前者の研磨ローラ10A
は、ウェーハ表面を鏡面研磨する厚肉大径の円盤形状を
した研磨砥石であり、その中央部が、第1の回転モータ
11の下向きの回転軸11aに固着されている。この第
1の回転モータ11は、図示しない昇降装置の昇降部に
連結されており、下方配置されたシリコンウェーハWへ
向かって垂直移動可能となっている。なお、研磨ローラ
10Aの平坦なローラ下面が研磨作用面になっている。
【0019】一方、後者の研磨ローラ10Bは、ウェー
ハ外周部の面取り面を鏡面研磨する厚肉小径な鼓型の研
磨砥石であり、その中央部が、第2の回転モータ12の
上向きの回転軸12aに固着されている。この第2の回
転モータ12は、図示しない水平移動装置の水平移動部
に連結されて、側方にあるシリコンウェーハWの面取り
部へ水平移動可能となっている。研磨ローラ10Bの研
磨作用面は、ローラ両端部からローラ中央部に向けて徐
々に径が小さくなったローラ周側面である。
【0020】そして、シリコンウェーハWは、第3の回
転モータ13の上向きの回転軸11bに固着された保持
板14の吸着面(上面)に、図示しない負圧力発生装置
で発生した負圧力によって吸着・保持されている。次
に、この一実施例の特長である研磨ローラ10A,10
Bを詳細に説明する。なお、両ローラ10A,10Bは
同じ素材から作製されているので、ここでは説明の都合
上、研磨ローラ10Aを例に説明する。
【0021】図1に示すように、この研磨ローラ10A
は、エポキシ樹脂からなる直径300mm,厚さ10m
mのローラ本体15Aを主体とし、研磨作用面を含むそ
の露呈する面の全域に、粒径3μmの微細な研磨砥粒
(シリカ粒子)が固定されたローラである。この研磨砥
粒の樹脂全体に対する混入量は、体積比で合成樹脂10
0に対して15に設定されている。また、研磨ローラ1
0Bは、エポキシ樹脂からなる最大径100mm,最小
径50mm,長さ100mmの鼓形のローラ本体15B
を主体とし、粒径3μmの球形の研磨砥粒(シリカ粒
子)が混入・固定されたローラである。研磨砥粒の混入
量は、研磨ローラ10Aと同じである。これらの研磨ロ
ーラ10A,10Bにおける研磨砥粒の固定は、液状の
常温硬化エポキシン樹脂に砥粒を混合し金型に鋳込むと
いう方法が採用されている。
【0022】なお、研磨ローラ10A,10Bの代わり
に、他の形状の研磨ローラも採用することができる。例
えば、図2に示す円柱状の研磨ローラ10Cでもよい
し、図3に示す断面台形の円柱状の研磨ローラ10Dで
もよい。さらには、図4に示すように、リング状の研磨
ローラ10Eでもよい。この研磨ローラ10Eは、内周
面が研磨作用面となり、この作用面の全周にわたって面
取り用の溝10eが1条刻設された面取り用研磨ローラ
である。図示しない回転モータにより研磨ローラ10E
を回転し、その溝10aに、第3の回転モータ13によ
り回転中のシリコンウェーハWの面取り部を当接し、こ
れにより面取り面の研磨を行う。なお、それぞれのロー
ラ本体15C,15D,15Eへの研磨砥粒の含浸方法
は前述した方法と同じである。また当然ながら、シリコ
ンウェーハWは、研磨ローラ10Eの内径より小径なウ
ェーハとなる。
【0023】次に、この研磨ローラ10A,10Bを用
いたシリコンウェーハWの製造方法を説明する。なお、
ここではウェーハ表裏面が研磨されたシリコンウェーハ
Wついて説明する。図5は、この発明の一実施例に係る
半導体ウェーハの研磨方法のフローチャートである。図
5に示すように、この一実施例にあっては、大略、スラ
イス,面取り,ラッピング,エッチング,研削,洗浄,
PCR,洗浄,ローラ研磨,1次研磨,仕上げ研磨の各
工程を経て、両面鏡面研磨ウェーハが作製される。以
下、各工程を詳細に説明する。
【0024】CZ法により引き上げられたシリコンイン
ゴットは、スライス工程(S101)で、厚さ860μ
m程度の8インチのシリコンウェーハWにスライスされ
る。次に、このスライスドウェーハは、面取り工程(S
102)で、その外周部が#600〜#2000のメタ
ルダイヤ砥石により、所定の形状に面取りされる。これ
により、シリコンウェーハWの外周部は、所定の丸みを
帯びた形状(例えばMOS型の面取り形状)に成形され
る。そして、この面取りされたシリコンウェーハWは、
ラッピング工程(S103)において、ウェーハ両面が
ラッピングされる。この工程は、シリコンウェーハWを
互いに平行なラップ定盤間に配置し、その後、このラッ
プ定盤間に、アルミナ砥粒と分散剤と水の混合物である
ラップ液を流し込む。それから、加圧下で回転・摺り合
わせを行うことにより、このウェーハ両面を機械的にラ
ッピングする。この際、シリコンウェーハWのラップ量
は、ウェーハの表裏面を合わせて60〜120μm程度
である。
【0025】その後、このラップドウェーハWをエッチ
ングする(S104)。具体的には、フッ酸と硝酸とを
混合した混酸液(常温〜50℃)中にシリコンウェーハ
Wを浸漬する。次いで、このエッチドウェーハの表面を
研削する(S105)。具体的には、#600〜400
0番のレジノイド研削砥石を搭載した研削装置により研
削する。このときの研削量は5〜15μm程度である。
【0026】次に、シリコンウェーハWの洗浄工程を行
い、研削によりウェーハ表裏面に付着した研削砥粒を除
去する(S106)。
【0027】続いて、このシリコンウェーハWの面取り
部をPCR加工する(S107)。この加工時には、図
1に示す研磨ローラ10B付きのウェーハ面取り面研磨
装置が用いられる。すなわち、上記スラリーを20ml
/分で供給しながら、第2の回転モータ12により回転
中の研磨ローラ10Bの周側面を、シリコンウェーハW
の面取り面に0.3kg/cmで押し当てて、この面
取り面を鏡面研磨する。このPCR加工時には、上記ウ
ェーハ外周面に残存した治具跡も除去される。なお、研
磨時間を短縮するため、ウェーハ表面研磨装置とウェー
ハ面取り面研磨装置とを同時に使用し、ウェーハ面取り
面の研磨と、ウェーハ表面研磨とを同時に行ってもよ
い。
【0028】その後、シリコンウェーハWの洗浄工程を
行い、研磨によりウェーハ表面に付着した微細な研磨砥
粒を除去する(S108)。それから、図1に示す研磨
ローラ10Aを具備するウェーハ研磨装置によりシリコ
ンウェーハWの表面を研磨する(S109)。すなわ
ち、吸着板14にウェーハ裏面を吸着保持する。なお吸
着源は、この保持板14にホースなどを介して外部接続
される図示しない負圧発生装置である。この状態を保持
して、第3の回転モータ13によりシリコンウェーハW
を回転しながら、シリコンウェーハWの表面に第1の回
転モータ11により回転中の研磨ローラ10Aの下面
を、0.3kg/cmの研磨圧力で押し当てる。これ
により、ウェーハ表面が鏡面研磨される。この際、シリ
コンウェーハWの研磨部に5ml/分でスラリーが供給
される。スラリーとしては、アルカリ性の砥液(KO
H,室温)中に使用される。続いて、シリコンウェーハ
Wの表面を(株)ロデールニッタ製の研磨布を用いて1
次研磨する(S110)。さらに、このシリコンウェー
ハWの表面に、同じく研磨布による仕上げ研磨が施され
る(S111)。
【0029】このように、一実施例のウェーハ鏡面研磨
方法として、従来使用されていた研磨布に比べて硬度の
大きな研磨ローラ10A,10Bを使用するようにした
ので、研磨速度が速くなり、その結果、研磨レートを高
めることができる。実際に研磨試験を行ってみたら、従
来法では1μm/分だった研磨レートが、2倍の2μm
/分となった。しかも、研磨ローラ10A,10Bは、
合成樹脂製のローラ本体15A,15Bの研磨作用面に
粒径1μm以下の研磨砥粒が固定されたローラである。
したがって、この微細な研磨砥粒によりシリコンウェー
ハWの面が高精度で研磨される。よって、研磨時の加工
ダメージも小さくすることができる。また、ローラ本体
15A,15Bへの研磨砥粒の固定方法として樹脂混入
法を採用したので、微細な研磨砥粒を良好にローラ本体
15A,15Bの研磨作用面に固定することができる。
さらに、研磨砥粒の混入量をその体積比で合成樹脂10
0に対して3〜60の範囲に入る値に規定したので、研
磨砥粒を過不足なくローラ本体15A,15Bの研磨作
用面に固定することができる。また、遠心成型法を使用
して研磨ローラを作製することもできる。この場合、混
入された砥粒が外面に偏在することになり、ローラとし
ては好ましい。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、合成樹脂製のローラ
本体の研磨作用面に研磨砥粒を固定して研磨ローラを作
製し、この研磨ローラにより半導体ウェーハの主面また
は面取り面を研磨したので、研磨レートが高められると
同時に、研磨時の加工ダメージも低減させることができ
る。また、液状の樹脂中に研磨砥粒を混入し、固定成形
することにより、研磨ローラを作製したので、微細な研
磨砥粒を良好にローラ本体の研磨作用面に固定すること
ができる。
【0031】さらに、請求項3の発明によれば、研磨砥
粒の樹脂全体への混入量を、体積比で合成樹脂100に
対して3〜60に設定したので、研磨砥粒を過不足なく
ローラ本体の研磨作用面に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る半導体ウェーハ用研
磨ローラを使用した半導体ウェーハの研磨中の状態を示
す斜視図である。
【図2】この発明の他の形態に係る半導体ウェーハ用研
磨ローラの斜視図である。
【図3】この発明のさらに別の形態に係る半導体ウェー
ハ用研磨ローラの斜視図である。
【図4】この発明のさらにまた別の形態に係る研磨ロー
ラを使用した半導体ウェーハの研磨中の状態を示す斜視
図である。
【図5】この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの研
磨方法を示すそのフローチャートである。
【符号の説明】
10A〜10E 研磨ローラ、 15A〜15E ローラ本体、 W シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)。
フロントページの続き (72)発明者 石黒 勝裕 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 Fターム(参考) 3C049 AA03 AB01 AB06 AC04 CA01 CB01 3C058 AA04 AA09 AB01 AB06 AC04 CB10 DA17 3C063 AA02 AB03 BB02 BB03 BB07 BC03 EE10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェーハの所定の面を研磨する半
    導体ウェーハ用研磨ローラであって、 合成樹脂製のローラ本体の研磨作用面に微細な研磨砥粒
    が固定された半導体ウェーハ用研磨ローラ。
  2. 【請求項2】 上記研磨砥粒は球形であって、その粒径
    が5μm以下である請求項1に記載の半導体ウェーハ用
    研磨ローラ。
  3. 【請求項3】 研磨砥粒の混入量が、体積比で合成樹脂
    100に対して3〜60である請求項2に記載の半導体
    ウェーハ用研磨ローラ。
  4. 【請求項4】 合成樹脂製のローラ本体の研磨作用面に
    微細な研磨砥粒が固定された研磨ローラを準備し、 研磨砥粒を含むスラリーを供給しながら、回転中の上記
    研磨ローラを半導体ウェーハの表面および/または裏面
    に接触させて研磨する半導体ウェーハの研磨方法。
  5. 【請求項5】 合成樹脂製のローラ本体の研磨作用面に
    微細な研磨砥粒が固定された研磨ローラを準備し、 研磨砥粒を含むスラリーを供給しながら、回転中の上記
    研磨ローラを半導体ウェーハの面取り面に接触させて研
    磨する半導体ウェーハの研磨方法。
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