JP2001150432A - プリプレグ及びプリプレグの製造方法及び積層板の製造方法 - Google Patents

プリプレグ及びプリプレグの製造方法及び積層板の製造方法

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JP2001150432A
JP2001150432A JP33506699A JP33506699A JP2001150432A JP 2001150432 A JP2001150432 A JP 2001150432A JP 33506699 A JP33506699 A JP 33506699A JP 33506699 A JP33506699 A JP 33506699A JP 2001150432 A JP2001150432 A JP 2001150432A
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resin
prepreg
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laminate
metal foil
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English (en)
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Tsutomu Ichiki
勉 一木
Hideto Misawa
英人 三澤
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層板の絶縁層の樹脂量を均一化することが
でき、また、成形プレートに樹脂が付着しないようにす
ることができるプリプレグを提供する。 【解決手段】 金属箔2が重ねられ、重ねられた金属箔
2に通電して発熱させながら加圧成形することにより積
層板を形成するのに用いられるプリプレグ1である。端
部3の厚みが端部3以外の部分4の厚みに比べて同等以
下となるように、端部3における樹脂量を調整する。積
層板の製造時の加熱加圧成形で圧力がほぼ均一にかける
ことができる。余剰の樹脂8が流れ出ないようにするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層板の製造に用
いられるプリプレグ及びその製造方法及びこのプリプレ
グを用いた積層板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリプレグに金属箔を重ねて
組み合わせ材を形成し、成形プレートを介して複数個の
組み合わせ材を多段に積み重ねると共に多段に積み重ね
た複数個の組み合わせ材を加熱加圧プレートで上下から
挟んで加熱加圧成形することによって、プリプレグ(の
樹脂)を硬化させて絶縁層を形成すると共にプリプレグ
の硬化により絶縁層と金属箔を接着して一体化して積層
板を形成することが行なわれている。また、表面に回路
を有する回路板にプリプレグを重ねると共にプリプレグ
に金属箔を重ねて組み合わせ材を形成し、この後、上記
と同様にして多段に積み重ねた複数個の組み合わせ材を
加熱加圧プレートで上下から挟んで加熱加圧成形するこ
とによって、回路板を内層コア材とする多層の積層板を
形成することが行なわれている。
【0003】上記のような積層板の製造方法では、加熱
加圧プレートで発生させた熱を多段に積み重ねた全ての
組み合わせ材に伝導させて加熱するようにしているの
で、非常に多くの組み合わせ材を多段に積み重ねると、
上下の中程に位置する組み合わせ材には十分に熱が伝わ
らず、プリプレグの硬化不足が起こって成形不良が発生
する恐れがある。よって、積み重ねる組み合わせ材の個
数を10〜30個ぐらいに制限して上下の中程に位置す
る組み合わせ材にも十分に熱が伝わるようにしている
が、これでは一回の加熱加圧成形で形成される積層板の
個数が少なくなって生産性が低いという問題があった。
そこで、最近では、加圧成形中に組み合わせ材の金属箔
に通電して発熱させ、この熱を利用して加熱加圧成形を
行なうようにした直接電流加熱方式プレス(アダラプレ
ス)にて積層板を製造することが行なわれている(例え
ば、特開平9−254310号公報)。
【0004】直接電流加熱方式プレスによる積層板の製
造方法は、プリプレグに金属箔を重ねて組み合わせ材を
形成し、成形プレートを介して複数枚の組み合わせ材を
多段に積み重ねると共に組み合わせ材の金属箔に通電し
て金属箔を発熱させながら組み合わせ材を加圧成形する
ことによって、プリプレグを硬化させて絶縁層を形成す
ると共にプリプレグの硬化により絶縁層と金属箔を接着
して一体化して積層板を形成するようにしている。ま
た、直接電流加熱方式プレスによる多層の積層板の製造
方法は、表面に回路を有する回路板にプリプレグを重ね
ると共にプリプレグに金属箔を重ねて組み合わせ材を形
成し、この後、上記と同様にして金属箔に通電して金属
箔を発熱させながら組み合わせ材を加圧成形することに
より、回路板を内層コア材とする多層の積層板を形成す
るようにしている。
【0005】そして、このような積層板の製造方法で
は、組み合わせ材の金属箔に通電して金属箔を発熱させ
ているので、多段に積み重ねられた全ての組み合わせ材
に十分に熱を伝えて加熱することができ、従って、加熱
加圧成形時に積み重ねる組み合わせ材の個数を60〜1
50個ぐらいにしても硬化不足による成形不良が発生し
ないものであり、この結果、一回の加熱加圧成形で形成
される積層板の個数が上記の従来例よりも多くなって生
産性を向上させることができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の直接電
流加熱方式プレスによる積層板の製造方法では、積層板
の絶縁層の樹脂量が端部よりも端部以外の部分の方が少
なくなって不均一(カスレ)になるという問題があっ
た。この絶縁層における樹脂量の不均一はプリプレグが
原因で発生すると考えられる。すなわち、従来から積層
板の製造に用いられているプリプレグは、ガラスクロス
で形成される基材に樹脂ワニスを含浸させ、基材に含浸
させた樹脂ワニスに含まれる樹脂を半硬化状態(Bステ
ージ状態)にまで硬化させることによって形成している
が、ガラスクロスとしては端部からのガラス糸の解れを
防止するために、図9(a)に示すように、端部6を解
れ防止用樹脂10で固めたものや図9(b)に示すよう
に、端部6のガラス糸(縦糸)7を抜いて除去した(フ
ェザードエッチ)ものを使用していた。従って、ガラス
クロスの基材5に樹脂ワニスを含浸させるにあたって、
基材5の端部6には樹脂ワニスが含浸しにくく、図10
(a)(b)に示すように、プリプレグ1の端部3(基
材5の端部6と同位置)には樹脂ワニス中の樹脂8が表
面に盛り上がるように付着することになり、このため
に、プリプレグ1の端部3の厚みは端部3以外の部分4
の厚みよりも厚くなっていた。
【0007】そして、このようなプリプレグ1を用いて
上記の積層板の製造を行なうと、多段に積み重ねられた
組み合わせ材の端部と端部以外の部分との間に厚みのギ
ャップが発生することになる。例えば、プリプレグ1の
端部3が端部3以外の部分4に比べて0.02mm厚い
場合、100枚のプリプレグ1を用いると2mmのギャ
ップが生じることになり、このギャップにより加熱加圧
成形の際に組み合わせ材の端部に集中して圧力がかか
り、組み合わせ材の端部以外の部分にかかる圧力の方が
小さくなって、絶縁層の樹脂量が不均一になるものであ
った。そして、このように絶縁層の樹脂量が不均一にな
ると、積層板に強度の低い部分や絶縁性能の低い部分が
生じて積層板の品質が低下するものであった。
【0008】また、上記の直接電流加熱方式プレスによ
る積層板の製造方法では、加熱加圧成形の際にプリプレ
グの端部の表面に付着した余剰の樹脂が流れ出て成形プ
レートに付着して硬化することになるが、この硬化した
樹脂を成形プレートから除去しようとすると、成形プレ
ートの絶縁性を保持するために成形プレートの表面に形
成された絶縁処理層が剥がれて成形プレートが破損する
という問題があった。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、積層板の絶縁層の樹脂量を均一化することがで
き、また、成形プレートに樹脂が付着しないようにする
ことができるプリプレグ及びその製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。また、本発明は、絶縁層の
樹脂量が均一な積層板を形成することができ、また、成
形プレートに樹脂が付着しないようにすることができる
積層板の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プリプレグ1は、金属箔2が重ねられ、重ねられた金属
箔2に通電して発熱させながら加圧成形することにより
積層板を形成するのに用いられるプリプレグであって、
端部3の厚みが端部3以外の部分4の厚みに比べて同等
以下となるように、端部3における樹脂量を調整して成
ることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の請求項2に係るプリプレグ
1は、請求項1の構成に加えて、基材5がガラスクロス
からなり、基材5の端部6が樹脂止されて成ることを特
徴とするものである。
【0012】また、本発明の請求項3に係るプリプレグ
1は、請求項1の構成に加えて、基材5がガラスクロス
からなり、基材5の端部6においてガラス糸7が除去さ
れて成ることを特徴とするものである。
【0013】本発明の請求項4に係るプリプレグ1の製
造方法は、金属箔2が重ねられ、重ねられた金属箔2に
通電して発熱させながら加圧成形することにより積層板
を形成するのに用いられるプリプレグ1の製造方法であ
って、基材5に樹脂8を含浸し、基材5の端部6の樹脂
8をかき取り冶具9でかき取って樹脂量を調整すること
を特徴とするものである。
【0014】本発明の請求項5に係るプリプレグ1の製
造方法は、金属箔2が重ねられ、重ねられた金属箔2に
通電して発熱させながら加圧成形することにより積層板
を形成するのに用いられるプリプレグ1の製造方法であ
って、基材5に樹脂8を含浸し、基材5の端部6の樹脂
8を空気で吹き飛ばして樹脂量を調整することを特徴と
するものである。
【0015】本発明の請求項6に係るプリプレグ1の製
造方法は、金属箔2が重ねられ、重ねられた金属箔2に
通電して発熱させながら加圧成形することにより積層板
を形成するのに用いられるプリプレグ1の製造方法であ
って、基材5に樹脂8を含浸し、基材5の端部6の樹脂
8を乾燥した後、基材5の端部6を切断除去することを
特徴とするものである。
【0016】本発明の請求項7に係る積層板の製造方法
は、請求項1乃至3のいずれかに記載のプリプレグ1、
あるいは請求項4乃至6のいずれかに記載の方法で製造
されたプリプレグ1に金属箔2を重ね、プリプレグ1に
重ねた金属箔2に通電して発熱させながら加圧成形する
ことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0018】プリプレグ1の基材5としては、ガラス糸
7である縦糸と横糸を織成することにより形成されたガ
ラスクロスを用いるが、基材5の端部6にはガラス糸7
の解れを防止するための解れ防止処理が施されている。
図9(a)に示す基材5は解れ防止処理として、基材5
の端部6に解れ防止用樹脂10を付着させて樹脂止めし
たものである。この解れ防止用樹脂10としては後述の
樹脂ワニスに用いる樹脂8と同じものを用いることがで
きる。また、図9(b)に示す基材5は解れ防止処理と
して、基材5の端部のガラス糸(縦糸)7を抜き取って
除去したものである。尚、基材5の端部6とは基材5の
周端の幅寸法Wが5〜15mmの部分を意味し、この範
囲に解れ防止用樹脂10を付着させたり、この範囲にあ
るガラス糸7を除去したりして解れ防止処理を行なうも
のである。
【0019】上記の基材5に含浸させる樹脂ワニスは既
知のものを用いることができ、例えば、エポキシ樹脂や
フェノール樹脂などの樹脂(熱硬化性樹脂)8を溶剤に
溶解させたものを使用することができる。また、樹脂と
してエポキシ樹脂を用いる場合は硬化性を向上させるた
めに、ジシアンジアミドなどの硬化剤とイミダゾール類
などの硬化促進剤を樹脂ワニスに配合するのが好まし
い。
【0020】そして、プリプレグ1を形成するにあたっ
ては次のようにする。まず、基材5を樹脂ワニスに浸漬
したり基材5に樹脂ワニスを塗布するなどして基材5に
樹脂ワニスを含浸させる。次に、樹脂ワニスを含浸させ
た基材5を加熱して溶剤を蒸発させて乾燥すると共に基
材5に含浸させた樹脂8を半硬化状態(Bステージ状
態)にまで熱硬化させる。この乾燥及び熱硬化の際の条
件は樹脂8の種類などによって異なるが、温度を130
〜200℃、時間を3〜15分に設定することができ
る。このようにして基材5中の樹脂8を半硬化させる
と、図10に示すように、基材5の端部6の表面に樹脂
ワニスに含まれる樹脂8が盛り上がるように付着するこ
とになる。そこで、基材5の端部6の表面に付着した余
剰の樹脂8を除去して樹脂量を調整する。
【0021】基材5の端部6の表面に盛り上がるように
付着した樹脂8を除去する方法としては、図2(a)
(b)に示すように、かき取り冶具9で盛り上がった樹
脂8をかき取るようにすることができる。また、基材5
の端部6の表面に盛り上がるように付着した樹脂8を除
去する別の方法としては、図3(a)(b)に示すよう
に、空気を噴出するノズル15を盛り上がった樹脂8の
近傍に配置し、ノズル15から吹き出される空気で樹脂
8を吹き飛ばすようにすることができる。さらに、基材
5の端部6の表面に盛り上がるように付着した樹脂8を
除去する別の方法としては、ドライヤーで熱風を樹脂8
に吹き付けるなどして樹脂8を乾燥硬化させ、この後、
図4(a)(b)に示すように、硬化した樹脂8が付着
する基材5の端部6をカッター17で切断して除去す
る。このように基材5の端部6の表面に付着した余剰の
樹脂8を除去して樹脂量を調整することによって、本発
明のプリプレグ1を形成することができる。
【0022】上記のようにして形成される図1(a)
(b)及び図5のプリプレグ1は端部3の厚みが端部3
以外の部分4の厚みに比べて同等以下となるように形成
されている。すなわち、プリプレグ1の端部3と端部3
以外の部分(中央部分など)4が同じ厚みに形成されて
いるか、もしくはプリプレグ1の端部3の方が端部3以
外の部分4よりも0.005〜0.030mm薄く形成
されている。そして、このように端部3の厚みが端部3
以外の部分4の厚みに比べて同等以下となるようにプリ
プレグ1が形成されているので、後述の積層板の製造方
法における加熱加圧成形の際に、組み合わせ材を多段に
積み重ねたとしても、組み合わせ材の端部と端部以外の
部分にほぼ均一に圧力をかけることができ、絶縁層の樹
脂量が不均一にならないようにすることができるもので
あり、この結果、強度の低い部分や絶縁性能の低い部分
が無い高品質の積層板を得ることができるものである。
尚、本発明のプリプレグ1の場合、プリプレグ1の端部
3よりも端部3以外の部分4に大きな圧力がかかること
になるが、この場合、プリプレグ1の端部3以外の部分
4に含まれている樹脂8がプリプレグ1の端部3の方に
流れて絶縁層の樹脂量はほぼ均一となる。尚、本発明に
おいて、図2(a)(b)と図3(a)(b)に示す方
法で形成される図1(a)(b)のプリプレグ1の端部
3は、基材5の端部6と同じ幅寸法Wの位置を意味し、
図4(a)(b)に示す方法で形成される図5のプリプ
レグ1の端部3は、周端の幅寸法Wが5〜15mmの部
分を意味する。また、本発明のプリプレグ1は全体に亘
って42〜45質量%の樹脂量に形成されている。
【0023】次に、上記のプリプレグ1を用いた直接電
流加熱方式プレスによる積層板の製造方法を図6に基づ
いて説明する。まず、上下に対向して配置される加圧プ
レート20、20の間に、銅箔等の長尺の金属箔2を横
方向(水平方向)に蛇行させて配置する。次に、金属箔
2の上下に隣接して対向する部分の間に一枚あるいは複
数枚のプリプレグ1を配置してプリプレグ1の上下面に
金属箔2をそれぞれ重ねて組み合わせ材21を形成す
る。また、隣接する組み合わせ材21の間には成形プレ
ート22を介在させる。この成形プレート22としては
アルミニウム製の板材に導通を防止する絶縁処理層を形
成したものである。このようにして成形プレート22を
介して複数枚の組み合わせ材21を多段に積み重ねる。
【0024】次に、金属箔2の端部に電源23を接続し
て金属箔2に通電することにより金属箔2を発熱させる
と共に金属箔2を発熱させながら加圧プレート20、2
0で全ての組み合わせ材21を上下に挟んで加圧成形す
る。このようにして組み合わせ材21を加熱加圧成形す
ることによって、プリプレグ1を硬化させて絶縁層を形
成すると共にプリプレグ1の硬化により絶縁層と金属箔
2を接着して一体化する。この後、隣接する組み合わせ
材21の間において金属箔2を切断することによって、
絶縁層の両側の表面に金属箔2を有する両面金属箔張り
積層板を形成することができる。
【0025】また、直接電流加熱方式プレスによる多層
の積層板の製造方法を図7に基づいて説明する。まず、
上下に対向して配置される加圧プレート20、20の間
に、銅箔等の長尺の金属箔2を横方向(水平方向)に蛇
行させて配置する。次に、金属箔2の上下に隣接して対
向する部分の間に表面に回路を有する回路板24を配置
すると共にこの回路板24の表面に一枚あるいは複数枚
のプリプレグ1を重ねて配置することによって、プリプ
レグ1の上下面に金属箔2をそれぞれ重ねて組み合わせ
材21を形成する。また、隣接する組み合わせ材21の
間には上記と同様の成形プレート22を介在させる。こ
のようにして成形プレート22を介して複数枚の組み合
わせ材21を多段に積み重ねる。
【0026】次に、金属箔2の端部に電源23を接続し
て金属箔2に通電することにより金属箔2を発熱させる
と共に金属箔2を発熱させながら加圧プレート20、2
0で全ての組み合わせ材21を上下に挟んで加圧成形す
る。このようにして組み合わせ材21を加熱加圧成形す
ることによって、プリプレグ1を硬化させて絶縁層を形
成すると共にプリプレグ1の硬化により絶縁層と回路板
24と金属箔2を接着して一体化する。この後、隣接す
る組み合わせ材21の間において金属箔2を切断するこ
とによって、絶縁層の両側の表面に金属箔2を有し、回
路板24をコア材とする多層の両面金属箔張り積層板を
形成することができる。
【0027】尚、加熱加圧成形の条件はプリプレグ1の
樹脂の種類や厚み、金属箔2の種類や厚みによって異な
るが、例えば、温度を170〜190℃、圧力を0.9
8〜1.96MPa、時間を30〜90分にそれぞれ設
定することができる。
【0028】そして、本発明では、プリプレグ1の端部
3の表面に付着した余剰の樹脂8が除去されているの
で、加熱加圧成形の際にプリプレグ1から樹脂8が流れ
出ないようにすることができ、成形プレート22に樹脂
8が付着しないようにすることができるものであり、よ
って、成形プレート22の表面に形成された絶縁処理層
が樹脂8により剥がれることがなく、成形プレート22
の破損を防止することができるものである。
【0029】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0030】(実施例1)基材5としては、ガラスクロ
ス(旭シェーベル製の7628W AS750S)の端
部6(幅寸法W10mm)を樹脂止めしたもの(解れ防
止用樹脂10はエポキシ樹脂)を用いた。
【0031】樹脂ワニスは、エポキシ樹脂を100質量
部と、ジシアンジアミドを3質量部と、2−エチル−4
−メチルイミダゾールを0.2質量部と、溶剤DMF
(N,N−ジメチルホルムアミド)を10質量部とを混
合して調製した。
【0032】そして、基材5を樹脂ワニスに浸漬して基
材5に樹脂ワニスを含浸させ、次に、150℃、10分
の条件で基材5中の溶剤を蒸発させて乾燥させると共に
基材5中のエポキシ樹脂を半硬化状態にした。次に、基
材5の端部6に付着した余剰のエポキシ樹脂をかき取り
冶具9でかき取って樹脂量を調整した。このようにして
樹脂量が全体に亘って43.5質量%であり、且つ表1
に示すように端部3の厚みが端部3以外の部分4(中央
部)の厚みより小さいプリプレグ1を形成した。
【0033】次に、このプリプレグ1を100枚用意
し、図6に示す直接電流加熱方式プレスで積層板(両面
銅張り積層板)を形成した。この時、金属箔2としては
厚み18μmの銅箔を使用し、また、図8に示すよう
に、金属箔2の上下に隣接して対向する部分の間にはプ
リプレグ1を一枚ずつ配置して組み合わせ材21を形成
した。従って、100個の組み合わせ材21が積み重ね
られた状態で加熱加圧成形を行なった。この時の条件
は、温度を180℃、時間を30分、圧力を0.98M
Paとした。
【0034】(実施例2)基材5としては、ガラスクロ
ス(旭シェーベル製の7628W AS750S)の端
部6(幅寸法W10mm)にあるガラス糸7を抜いて除
去したものを用いた。また、基材5の端部6に付着した
余剰のエポキシ樹脂をかき取り冶具9でかき取る代わり
に、基材5の端部6に付着した余剰のエポキシ樹脂を空
気で吹き飛ばして樹脂量を調整した。これら以外は、実
施例1と同様にしてプリプレグ1を形成した。このプリ
プレグ1は樹脂量が全体に亘って43.5質量%であ
り、且つ表1に示すように端部3の厚みが端部3以外の
部分4(中央部)の厚みより小さくなるように形成し
た。また、このプリプレグ1を用いて実施例1と同様に
して積層板を製造した。
【0035】(実施例3)基材5の端部6に付着した余
剰のエポキシ樹脂をかき取り冶具9でかき取る代わり
に、基材5の端部6の樹脂8を乾燥した後、基材5の端
部6を切断除去して樹脂量を調整した以外は、実施例1
と同様にしてプリプレグ1を形成した。このプリプレグ
1は樹脂量が全体に亘って43.5質量%であり、且つ
表1に示すように端部3(幅寸法W10mm)の厚みが
端部3以外の部分4(中央部)の厚みより小さくなるよ
うに形成した。また、このプリプレグ1を用いて実施例
1と同様にして積層板を製造した。
【0036】(比較例1〜3)実施例1において、基材
5の端部6に付着した余剰のエポキシ樹脂をかき取り冶
具9でかき取らないようにした。これら以外は、実施例
1と同様にしてプリプレグ1を形成した。このプリプレ
グ1は端部3以外の部分4(中央部)の樹脂量が43.
5質量%であり、且つ表1に示すように端部3の厚みが
端部3以外の部分4の厚みより大きくなるように形成し
た。また、このプリプレグ1を用いて実施例1と同様に
して積層板を製造した。
【0037】そして、実施例1〜3及び比較例1〜3に
おいて、積層板の製造時のプリプレグ1の端部3におけ
る樹脂8の流れ量を測定した。樹脂の流れ量の測定は金
尺(JIS−1級品)にて最大値を測定した。また、積
層板の製造時において、プリプレグ1から流れ出た樹脂
8の成形プレート22への付着数を測定した。そして、
この付着数の測定を100枚のプリプレグ1の2辺につ
いて行ない(測定数200)、(付着数)/(測定数)
×100の式で付着率を算出した。さらに、製造された
積層板の銅箔をエッチングで除去し、絶縁層の樹脂8の
不均一(カスレ)の発生を目視により確認した。そし
て、この樹脂8の不均一の発生を100個の積層板につ
いて確認し(測定数100)、(発生数)/(測定数)
×100の式で発生率を算出した。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1から明らかなように、実施例1〜3の
プリプレグ1では、樹脂8の流れ量が少なく、成形プレ
ート22への樹脂8の付着が発生せず、積層板の絶縁層
の樹脂8の不均一も発生しなかったが、比較例1〜3で
は樹脂8の流れ量が多く、積層板の絶縁層の樹脂8の不
均一が発生し、比較例2、3では成形プレート22への
樹脂8の付着が発生した。
【0040】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、端部の厚みが端部以外の部分の厚みに比べて同等以
下となるように、端部における樹脂量を調整するので、
積層板の製造時の加熱加圧成形で圧力がほぼ均一にかけ
ることができ、積層板の絶縁層の樹脂量を均一化するこ
とができるものであり、また、余剰の樹脂が流れ出ない
ようにすることができ、成形プレートに樹脂が付着しな
いようにすることができるものであり、従って、強度の
低い部分や絶縁性能の低い部分が無い高品質の積層板を
得ることができると共に成形プレートの破損を防止する
ことができるものである。
【0041】また、本発明の請求項2の発明は、基材が
ガラスクロスからなり、基材の端部が樹脂止されている
ので、基材が端部から解れないようにすることができ、
基材の取り扱い性が向上するものである。
【0042】また、本発明の請求項3の発明は、基材が
ガラスクロスからなり、基材の端部においてガラス糸が
除去されているので、基材が端部から解れないようにす
ることができ、基材の取り扱い性が向上するものであ
る。
【0043】また、本発明の請求項4の発明は、基材に
樹脂を含浸し、基材の端部の樹脂をかき取り冶具でかき
取って樹脂量を調整するので、積層板の製造時の加熱加
圧成形でプリプレグに圧力がほぼ均一にかけることがで
き、積層板の絶縁層の樹脂量を均一化することができる
ものであり、また、プリプレグから余剰の樹脂が流れ出
ないようにすることができ、成形プレートに樹脂が付着
しないようにすることができるものであり、従って、強
度の低い部分や絶縁性能の低い部分が無い高品質の積層
板を得ることができると共に成形プレートの破損を防止
することができるものである。
【0044】また、本発明の請求項5の発明は、基材に
樹脂を含浸し、基材の端部の樹脂を空気で吹き飛ばして
樹脂量を調整するので、積層板の製造時の加熱加圧成形
でプリプレグに圧力がほぼ均一にかけることができ、積
層板の絶縁層の樹脂量を均一化することができるもので
あり、また、プリプレグから余剰の樹脂が流れ出ないよ
うにすることができ、成形プレートに樹脂が付着しない
ようにすることができるものであり、従って、強度の低
い部分や絶縁性能の低い部分が無い高品質の積層板を得
ることができると共に成形プレートの破損を防止するこ
とができるものである。
【0045】また、本発明の請求項6の発明は、基材に
樹脂を含浸し、基材の端部の樹脂を乾燥した後、基材の
端部を切断除去するので、積層板の製造時の加熱加圧成
形でプリプレグに圧力がほぼ均一にかけることができ、
積層板の絶縁層の樹脂量を均一化することができるもの
であり、また、プリプレグから余剰の樹脂が流れ出ない
ようにすることができ、成形プレートに樹脂が付着しな
いようにすることができるものであり、従って、強度の
低い部分や絶縁性能の低い部分が無い高品質の積層板を
得ることができると共に成形プレートの破損を防止する
ことができるものである。
【0046】また、本発明の請求項7の発明は、請求項
1乃至3のいずれかに記載のプリプレグ、あるいは請求
項4乃至6のいずれかに記載の方法で製造されたプリプ
レグに金属箔を重ね、プリプレグに重ねた金属箔に通電
して発熱させながら加圧成形するので、プリプレグに圧
力がほぼ均一にかけることができ、積層板の絶縁層の樹
脂量を均一化することができるものであり、また、プリ
プレグから余剰の樹脂が流れ出ないようにすることがで
き、成形プレートに樹脂が付着しないようにすることが
できるものであり、従って、強度の低い部分や絶縁性能
の低い部分が無い高品質の積層板を得ることができると
共に成形プレートの破損を防止することができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、(a)
(b)はプリプレグの一部の断面図である。
【図2】同上の樹脂の除去方法を示し、(a)(b)は
断面図である。
【図3】同上の他の樹脂の除去方法を示し、(a)
(b)は断面図である。
【図4】同上の他の樹脂の除去方法を示し、(a)
(b)は断面図である。
【図5】同上のプリプレグの他の実施の形態を示す一部
の断面図である。
【図6】同上の積層板の製造方法の一例を示す正面図で
ある。
【図7】同上の積層板の製造方法の他例を示す正面図で
ある。
【図8】同上の実施例における組み合わせ材を示す正面
図である。
【図9】(a)は基材の一例を示す断面図、(b)は基
材の他例を示す断面図である。
【図10】(a)は従来のプリプレグの一例を示す断面
図、(b)は従来のプリプレグの他例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 プリプレグ 2 金属箔 3 端部 4 端部以外の部分 5 基材 6 端部 7 ガラス糸 8 樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA07 AB09 AB28 AD13 AD23 AE02 AF15 AF30 AG03 AG15 AG19 AH02 AH25 AH31 AJ22 AK02 AK14 AL13 4F100 AB33B AB33C AG00A AK01A AK33A AK53A BA03 BA06 BA10B BA10C BA13 DB01 DH01A EC032 EC051 EJ082 EJ202 EJ422 JG04 JL02 4F201 AD03 AD04 AD16 AG03 BA03 BC01 BC02 BC12 BC37 BD02 BM07 BM09 BM13 BM16 BN06 4F204 AD03 AD04 AD16 AG03 FA01 FB01 FB22 FG03 FG09 FN02 FN07 FN11 FN15 FQ15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔が重ねられ、重ねられた金属箔に
    通電して発熱させながら加圧成形することにより積層板
    を形成するのに用いられるプリプレグであって、端部の
    厚みが端部以外の部分の厚みに比べて同等以下となるよ
    うに、端部における樹脂量を調整して成ることを特徴と
    するプリプレグ。
  2. 【請求項2】 基材がガラスクロスからなり、基材の端
    部が樹脂止されて成ることを特徴とする請求項1に記載
    のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 基材がガラスクロスからなり、基材の端
    部においてガラス糸が除去されて成ることを特徴とする
    請求項1に記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 金属箔が重ねられ、重ねられた金属箔に
    通電して発熱させながら加圧成形することにより積層板
    を形成するのに用いられるプリプレグの製造方法であっ
    て、基材に樹脂を含浸し、基材の端部の樹脂をかき取り
    冶具でかき取って樹脂量を調整することを特徴とするプ
    リプレグの製造方法。
  5. 【請求項5】 金属箔が重ねられ、重ねられた金属箔に
    通電して発熱させながら加圧成形することにより積層板
    を形成するのに用いられるプリプレグの製造方法であっ
    て、基材に樹脂を含浸し、基材の端部の樹脂を空気で吹
    き飛ばして樹脂量を調整することを特徴とするプリプレ
    グの製造方法。
  6. 【請求項6】 金属箔が重ねられ、重ねられた金属箔に
    通電して発熱させながら加圧成形することにより積層板
    を形成するのに用いられるプリプレグの製造方法であっ
    て、基材に樹脂を含浸し、基材の端部の樹脂を乾燥した
    後、基材の端部を切断除去することを特徴とするプリプ
    レグの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプリ
    プレグ、あるいは請求項4乃至6のいずれかに記載の方
    法で製造されたプリプレグに金属箔を重ね、プリプレグ
    に重ねた金属箔に通電して発熱させながら加圧成形する
    ことを特徴とする積層板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012180415A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Sumitomo Bakelite Co Ltd 繊維樹脂複合構造体の製造方法および成形体の製造方法
JP2012180414A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Sumitomo Bakelite Co Ltd 繊維樹脂複合構造体の製造方法および成形体の製造方法

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