JP2001149792A - 内燃機関用排ガス浄化装置と浄化方法 - Google Patents
内燃機関用排ガス浄化装置と浄化方法Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】リーンＮＯｘ触媒の貴金属利用率向上を図る。
【解決手段】ハニカム外周部の貴金属担持量を低減す
る。 【効果】排気ガス流量の少ないハニカム外周部の貴金属
担持量を減らすことで、触媒性能を損なうこと無く貴金
属使用量を低減できる。
る。 【効果】排気ガス流量の少ないハニカム外周部の貴金属
担持量を減らすことで、触媒性能を損なうこと無く貴金
属使用量を低減できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の内燃機
関から排出されるガス中に含まれる一酸化炭素（Ｃ
Ｏ）、炭化水素（ＨＣ）、窒素酸化物（ＮＯｘ）を浄化
する触媒に関し、ハニカム等の触媒構造体内に触媒成分
の濃度勾配を設けることで、貴金属等の触媒成分を有効
に利用できる触媒装置に関する。
関から排出されるガス中に含まれる一酸化炭素（Ｃ
Ｏ）、炭化水素（ＨＣ）、窒素酸化物（ＮＯｘ）を浄化
する触媒に関し、ハニカム等の触媒構造体内に触媒成分
の濃度勾配を設けることで、貴金属等の触媒成分を有効
に利用できる触媒装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】リーンバーンエンジン、希薄燃焼で運転
されるＤＩ（DirectInjection）エンジン、ディーゼル
エンジンは燃料より空気の多い状態で運転されるため、
排気ガス中には酸素が過剰に含まれる。
されるＤＩ（DirectInjection）エンジン、ディーゼル
エンジンは燃料より空気の多い状態で運転されるため、
排気ガス中には酸素が過剰に含まれる。
【０００３】従って、自動車用ガソリンエンジンで一般
的に排気ガス浄化に用いられる三元触媒では、リーンバ
ーンエンジン、ＤＩエンジン及びディーゼルエンジンか
らの排気ガス中に含まれるＨＣ及びＣＯは浄化できる
が、ＮＯｘを浄化する事は出来ない。
的に排気ガス浄化に用いられる三元触媒では、リーンバ
ーンエンジン、ＤＩエンジン及びディーゼルエンジンか
らの排気ガス中に含まれるＨＣ及びＣＯは浄化できる
が、ＮＯｘを浄化する事は出来ない。
【０００４】このため、酸素を含む排ガス中のＮＯｘを
効果的に浄化する触媒（リーンＮＯｘ触媒）の開発が進
められ、ＮＯｘを一旦吸着剤等に捕捉した後捕捉したＮ
Ｏｘを還元浄化する触媒の実用化が進んでいる。
効果的に浄化する触媒（リーンＮＯｘ触媒）の開発が進
められ、ＮＯｘを一旦吸着剤等に捕捉した後捕捉したＮ
Ｏｘを還元浄化する触媒の実用化が進んでいる。
【０００５】一般にリーンＮＯｘ触媒では貴金属が主要
触媒成分の一つとなっている。
触媒成分の一つとなっている。
【０００６】そこで、リーンＮＯｘ触媒を用いた排気ガ
ス浄化システムのコスト低減には、貴金属使用量の低減
が有功な手段となる。
ス浄化システムのコスト低減には、貴金属使用量の低減
が有功な手段となる。
【０００７】また通常の三元触媒においても、貴金属が
主要成分であり、貴金属使用量の低減がコスト低減に直
結する。
主要成分であり、貴金属使用量の低減がコスト低減に直
結する。
【０００８】自動車用触媒は、多数の排気流通孔（セ
ル）を有する基体、いわゆるハニカム基体、に触媒成分
を担持してハニカム型触媒として使用される。
ル）を有する基体、いわゆるハニカム基体、に触媒成分
を担持してハニカム型触媒として使用される。
【０００９】ここで一般にハニカム外周部のセルは、排
気ガスの流通がし難い上に、コンバータ容器内のリテー
ナが抵抗となり排気ガスの流量が少ない。
気ガスの流通がし難い上に、コンバータ容器内のリテー
ナが抵抗となり排気ガスの流量が少ない。
【００１０】従って、ハニカム外周部の触媒成分は中央
部に対して少く、もしくは全く無しでも、ハニカム全体
としての触媒性能にほとんど影響しない。
部に対して少く、もしくは全く無しでも、ハニカム全体
としての触媒性能にほとんど影響しない。
【００１１】このため、例えば特開平２−１４４１５６
号や特開平６−６３４２２号では、排気ガスが流通しな
いハニカム外周部を意図的に目詰めした後、触媒成分を
含浸することで外周部への触媒成分の担持を防止し、触
媒成分の低減を図っている。
号や特開平６−６３４２２号では、排気ガスが流通しな
いハニカム外周部を意図的に目詰めした後、触媒成分を
含浸することで外周部への触媒成分の担持を防止し、触
媒成分の低減を図っている。
【００１２】しかしこの場合、目詰めされたセルは触媒
として全く機能せず、かつハニカム外周部を目詰めした
ことによる触媒の熱容量増加により、エンジン始動時の
触媒活性化に要する時間が長くなるという課題がある。
として全く機能せず、かつハニカム外周部を目詰めした
ことによる触媒の熱容量増加により、エンジン始動時の
触媒活性化に要する時間が長くなるという課題がある。
【００１３】また触媒製造時、目詰めするための充填剤
と充填工程が別途必要であり、コストアップ要因にもな
っている。
と充填工程が別途必要であり、コストアップ要因にもな
っている。
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の課題に鑑み、触媒性能を落とすこと無く触媒成分使用
量を低減できる新規な方法及び装置を提案するものであ
る。
の課題に鑑み、触媒性能を落とすこと無く触媒成分使用
量を低減できる新規な方法及び装置を提案するものであ
る。
【００１５】
【課題を解決するための手段】本発明は、排ガス流量の
少ないハニカム外周部を目詰めすることなく触媒成分担
持量を減らすことで、触媒性能を損なうこと無く触媒成
分使用量の低減を図るものである。
少ないハニカム外周部を目詰めすることなく触媒成分担
持量を減らすことで、触媒性能を損なうこと無く触媒成
分使用量の低減を図るものである。
【００１６】本発明は、例えば以下の含浸法による触媒
製造方法の特性を生かし実現することができる。
製造方法の特性を生かし実現することができる。
【００１７】ハニカムのセル開孔端面を含浸溶液に接触
させると、毛管現象により含浸液がハニカム中に浸透す
る。
させると、毛管現象により含浸液がハニカム中に浸透す
る。
【００１８】この時の浸透速度はハニカムのセル開孔面
方向の外周部（以下、ハニカム外周部）よりハニカム中
央部が大きいため、ハニカム外周部の触媒成分担持量を
低減することができる。
方向の外周部（以下、ハニカム外周部）よりハニカム中
央部が大きいため、ハニカム外周部の触媒成分担持量を
低減することができる。
【００１９】また貴金属錯体の吸着性を高めることで、
貴金属の外周部への担持量を更に低減できる。
貴金属の外周部への担持量を更に低減できる。
【００２０】本発明における触媒には、リーンＮＯｘ触
媒のほか、排気ガスが低温度においても効率よくＨＣ、
ＣＯを浄化できる触媒（低温ＨＣ触媒）または、一般に
用いられている三元触媒が適用できる。
媒のほか、排気ガスが低温度においても効率よくＨＣ、
ＣＯを浄化できる触媒（低温ＨＣ触媒）または、一般に
用いられている三元触媒が適用できる。
【００２１】
【発明の実施の形態】本発明を用いた内燃機関システム
を図１に示す。
を図１に示す。
【００２２】図１に示すように排気管中を流れる排気ガ
スは、ハニカム中央部で流量が多く、ハニカム外周部で
は流量が少なくなる傾向が生じる。
スは、ハニカム中央部で流量が多く、ハニカム外周部で
は流量が少なくなる傾向が生じる。
【００２３】またハニカム外周部では、リテーナが抵抗
となりこの傾向を助長する。
となりこの傾向を助長する。
【００２４】そこでハニカム外周部の触媒成分担持量を
減らすため、図２に示す含浸法で触媒を製作した。
減らすため、図２に示す含浸法で触媒を製作した。
【００２５】Ｐｔを含む含浸溶液にハニカムのセル開孔
端面を接触させ、毛管現象により含浸液をハニカム中に
浸透させた。
端面を接触させ、毛管現象により含浸液をハニカム中に
浸透させた。
【００２６】この時の含浸液の浸透速度はハニカム外周
部よりハニカム中央部が大きく、ハニカム外周部のＰｔ
担持量はハニカム中央部に対して図３に示す様に低減さ
れた。
部よりハニカム中央部が大きく、ハニカム外周部のＰｔ
担持量はハニカム中央部に対して図３に示す様に低減さ
れた。
【００２７】また熱処理により吸着性を向上させたジニ
トロジアンミンＰｔ錯体溶液を含浸液に使用すること
で、ハニカム外周部のＰｔ担持量を図４に示す様に更に
低減できた。
トロジアンミンＰｔ錯体溶液を含浸液に使用すること
で、ハニカム外周部のＰｔ担持量を図４に示す様に更に
低減できた。
【００２８】市販リーンバーン車に図４に示す触媒を装
着し、触媒性能の評価を行った。
着し、触媒性能の評価を行った。
【００２９】本発明によるハニカム外周部のＰｔ担持量
を減らした触媒のＮＯｘ浄化性能を図５に示す。
を減らした触媒のＮＯｘ浄化性能を図５に示す。
【００３０】ハニカム外周部のＰｔ量に関わらず、ＮＯ
ｘ浄化性能は同等である。
ｘ浄化性能は同等である。
【００３１】従って図４に示した触媒は、ハニカム外周
部のＰｔ担持量を減らすことで、Ｐｔ使用量を約５％を
低減できた。
部のＰｔ担持量を減らすことで、Ｐｔ使用量を約５％を
低減できた。
【００３２】ここで図２に示す含浸方法により、通常の
三元触媒を製作した。
三元触媒を製作した。
【００３３】図６に三元触媒内のＰｔ濃度分布を示す。
【００３４】三元触媒内のＰｔ濃度減少は、図４のリー
ンＮＯｘ触媒に比較して小さくなったが、これは三元触
媒とリーンＮＯｘ触媒の共存元素による影響の差であ
る。
ンＮＯｘ触媒に比較して小さくなったが、これは三元触
媒とリーンＮＯｘ触媒の共存元素による影響の差であ
る。
【００３５】図６の三元触媒を通常の１．８Ｌガソリン
エンジン車に装着し、実車試験を行った結果を図７に示
す。
エンジン車に装着し、実車試験を行った結果を図７に示
す。
【００３６】図７に示す通り、Ｐｔ濃度勾配の有無に関
わらず、三元触媒のＮＯｘ浄化性能は同等であり、Ｈ
Ｃ、ＣＯ浄化性能についても同様であった。
わらず、三元触媒のＮＯｘ浄化性能は同等であり、Ｈ
Ｃ、ＣＯ浄化性能についても同様であった。
【００３７】またＨＣ触媒及び酸化触媒についても、リ
ーンＮＯｘ触媒・三元触媒と同様の結果を得た。
ーンＮＯｘ触媒・三元触媒と同様の結果を得た。
【００３８】
【発明の効果】実施例から明らかなように本発明によれ
ば、触媒性能を損なうこと無く貴金属使用量の低減によ
るコストダウンが実現できた。
ば、触媒性能を損なうこと無く貴金属使用量の低減によ
るコストダウンが実現できた。
【図１】本発明を用いた内燃機関システム図。
【図２】触媒含浸方法を説明する図。
【図３】ハニカム内のＰｔ濃度勾配（リーンＮＯｘ触
媒）を示す図。
媒）を示す図。
【図４】含浸液中Ｐｔ錯体の吸着性を上げた場合のＰｔ
濃度勾配（リーンＮＯｘ触媒）を示す図。
濃度勾配（リーンＮＯｘ触媒）を示す図。
【図５】リーンＮＯｘ触媒での実車評価結果を示す図。
【図６】三元触媒内でのＰｔ濃度勾配を示す図。
【図７】三元触媒での実車評価結果を示す図。
１…エンジン、２…排気通路、３…リーンＮＯｘ触媒、
４…排気ガス流通方向・量。
４…排気ガス流通方向・量。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北原 雄一 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 黒田 修 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 井上 猛 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 土井 良太 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 平塚 俊史 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Ｆターム(参考） 3G091 AA02 AA17 AA28 AB02 AB03 AB05 BA14 BA15 BA39 GA06 GA18 GB05W GB06W GB07W 4D048 AA06 AA13 AA18 AB01 AB02 AB05 AB07 BA30X BA31Y BA33Y BB02 CC38 DA11 4G069 AA03 AA08 BC71A BC72A BC75A BC75B CA03 CA07 CA08 CA09 DA06 EA18 EC29 FA02 FB14 FB18
Claims (7)
- 【請求項１】 内燃機関用ハニカム型排気ガス浄化触媒
において、ハニカムのセル開孔面方向に触媒成分の濃度
勾配を設けた事を特徴とする内燃機関用排気ガス浄化装
置。 - 【請求項２】 請求項１において、ハニカムのセル開孔
面方向の外周部において、触媒成分を減少させた事を特
徴とする内燃機関用排気ガス浄化装置。 - 【請求項３】 請求項１〜２において、ハニカムのセル
開孔面方向の外周部に位置する１〜５列の開孔セルの触
媒成分を特に減少させた事を特徴とする内燃機関用排気
ガス浄化装置。 - 【請求項４】 請求項１〜３において、濃度勾配を設け
る対象触媒成分がＰｔ、Ｒｈ、Ｐｄ等の貴金属である事
を特徴とする内燃機関用排気ガス浄化装置。 - 【請求項５】 請求項１〜４において、排気ガス浄化用
触媒として、酸素過剰雰囲気でも効率的に排気ガス中の
ＮＯｘを除去できる触媒（リーンＮＯｘ触媒）を用いた
事を特徴とする内燃機関用排気ガス浄化装置。 - 【請求項６】 請求項１〜４において、排気ガス浄化用
触媒として、効果的にＨＣ浄化を行うことの出来る触媒
（ＨＣ触媒）、三元触媒、酸化触媒を用いた事を特徴と
する内燃機関用排気ガス浄化装置。 - 【請求項７】 請求項１〜５において、ハニカムのセル
開孔面方向の外周部の貴金属担持量を減少させること
で、リーンＮＯｘ触媒の活性を損なうこと無く、貴金属
使用量の低減を行う事を特徴とする内燃機関用排気ガス
浄化装置及びその方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33720699A JP2001149792A (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | 内燃機関用排ガス浄化装置と浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33720699A JP2001149792A (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | 内燃機関用排ガス浄化装置と浄化方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001149792A true JP2001149792A (ja) | 2001-06-05 |
Family
ID=18306444
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33720699A Pending JP2001149792A (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | 内燃機関用排ガス浄化装置と浄化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001149792A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113318736A (zh) * | 2020-02-28 | 2021-08-31 | 株式会社斯巴鲁 | 汽油贫燃发动机用lnt层叠催化剂、及使用其的废气净化装置 |
-
1999
- 1999-11-29 JP JP33720699A patent/JP2001149792A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113318736A (zh) * | 2020-02-28 | 2021-08-31 | 株式会社斯巴鲁 | 汽油贫燃发动机用lnt层叠催化剂、及使用其的废气净化装置 |
| CN113318736B (zh) * | 2020-02-28 | 2024-01-09 | 株式会社斯巴鲁 | 汽油贫燃发动机用lnt层叠催化剂、及使用其的废气净化装置 |
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