JP2001149340A - Mri装置及びスピンの緩和時間計測方法 - Google Patents

Mri装置及びスピンの緩和時間計測方法

Info

Publication number
JP2001149340A
JP2001149340A JP33872399A JP33872399A JP2001149340A JP 2001149340 A JP2001149340 A JP 2001149340A JP 33872399 A JP33872399 A JP 33872399A JP 33872399 A JP33872399 A JP 33872399A JP 2001149340 A JP2001149340 A JP 2001149340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
relaxation time
scan
image data
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33872399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4316078B2 (ja
Inventor
Mitsue Miyazaki
美津恵 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP33872399A priority Critical patent/JP4316078B2/ja
Publication of JP2001149340A publication Critical patent/JP2001149340A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4316078B2 publication Critical patent/JP4316078B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】造影剤を投与することなく、出血、血栓などを
伴う病巣部のT1時間やT2時間を簡単に且つ短時間で
計測する。 【解決手段】同一スライスを、スキャンパラメータとし
てのスピンの挙動に関わる物理量(例えば反転時間T
I、実効エコー時間TEeff)の値を変更しながら、
パルスシーケンスに基づく計測用ダイナミックスキャン
を複数回実行して複数フレームの画像データを収集する
収集手段と、この複数フレームの画像データからスピン
の緩和時間(縦緩和時間T1や横緩和時間T2)を自動
的に計測する計測手段とを備える。パルスシーケンスは
シングルショットタイプの、例えばFASE法やEPI
法に基づくパルス列からなる。計測手段では、例えば、
収集された各画像の所望部位の信号値の自然対数値を縦
軸に、物理量値(例えば反転時間TI、実効エコー時間
TEeff)を横軸にとったときの直線の傾きから緩和
時間が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体内のスピン
(原子核スピン)の磁気共鳴現象に基づいてその内部を
画像化する磁気共鳴イメージングに係り、造影剤を用い
ることなく、血管系疾患部位のT1(縦緩和)時間及び
T2(横緩和)時間を簡単に測定することができるMR
I(磁気共鳴イメージング)装置及びMRイメージング
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージングは、静磁場中に置
かれた被検体の原子核スピンをそのラーモア周波数の高
周波信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生する
MR信号から画像を再構成する撮像法である。
【0003】この磁気共鳴イメージングの分野におい
て、肺野や腹部の血流像を得る場合、臨床的には、被検
体に造影剤を投与して血管造影を行うMRアンギオグラ
フィが行われ始めている。しかし、この造影MRアンギ
オグラフィ法は、造影剤を投与することから侵襲的な処
置が必要で、何よりもまず、患者の精神的、体力的な負
担が大きい。また、検査コストも高い。さらに、患者の
体質などによっては造影剤を投与できない場合もある。
【0004】造影剤を投与できない又は投与しない場
合、それに代わる手法として、タイム・オブ・フライト
(time−of−flight:TOF)法、位相コ
ントラスト(phase contrast:PC)法
などが知られている。
【0005】この内、タイム・オブ・フライト法及び位
相コントラスト法は、血流などの流れの効果を利用する
手法である。流れの効果は移動するスピンが有する2つ
の性質のいずれかによって起こる。1つは、スピンが単
純に位置を移動させることで、2つ目は、傾斜磁場の中
をスピンが移動することによって生じる横磁化の位相シ
フトに依る。この内、前者の位置移動に基づく手法がT
OF法であり、後者の位相シフトに基づく手法が位相コ
ントラスト法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば腫瘍
等の病巣部に出血があったり、血栓化が進む場合、病巣
部の進行過程(ステージ)に依存してその血液の性質
(粘度など)が変化し、これに応じて血液のT1時間及
びT2時間も変化することが知られている。このため、
血液のT1時間及びT2時間が分かると、反対に、病巣
部の進行状態も推定することが可能になる。
【0007】また、腫瘍の周りに出血がある場合など、
通常の方法でT1強調画像やT2強調画像を撮像して
も、出血部位のT1時間やT2時間の値が変化している
ので、腫瘍と出血の領域とを明瞭に区別した描出は相当
に困難である。この場合も、病巣部の進行に応じて変化
しているかもしれないT1時間やT2時間の値を正確に
知り得ていれば、効果的なT1強調画像やT2強調画像
を撮像して病巣部と出血の領域を明瞭に区別させた画像
を得ることができ、診断に役立てることができる筈であ
る。
【0008】しかしながら、前述した従来の血流描出の
撮像法によれば、造影剤を使用しなくても済むものの、
出血、血栓などを伴う血管系疾患の病巣部のT1時間や
T2時間を簡単に且つ短時間で計測したり、そのような
病巣部の状態を把握するための具体的な画像化手法は未
だ提案されていなかった。
【0009】本発明は、このような従来技術の現状を打
破するためになされたもので、その第1の目的は、造影
剤を投与することなく、出血、血栓などを伴う病巣部の
T1時間やT2時間を簡単に且つ短時間で計測できるよ
うにすることである。
【0010】本発明の第2の目的は、造影剤を投与する
ことなく、出血、血栓などを伴う病巣部のT1時間やT
2時間を簡単に且つ短時間で計測し、この計測結果を的
確に反映させた病巣部のT1強調画像やT2強調画像を
得ることができ、これにより、腫瘍などの病巣部とその
周辺の出血部分とをコントラストで差別化し、それらの
境界を明瞭に区別した画像を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した第1の目的を達
成するため、本発明のMRI装置は、被検体のスキャン
部位の同一スライスを、スキャンパラメータとしてのス
ピンの挙動に関わる物理量の値を変更しながら、パルス
シーケンスに基づく計測用スキャンを複数回実行して複
数フレームの画像データを収集する収集手段と、この複
数フレームの画像データから前記スピンの緩和時間を自
動的に計測する計測手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】このため、収集手段によって、スキャン部
位の同一スライスが、例えばFASE法といったシング
ルショットタイプのパルスシーケンスを用い、例えば反
転時間TIや実効エコー時間TEeffといったスピン
挙動関連の物理量の値をショット毎に変えながら、ダイ
ナミックにスキャンされる。この結果、互いに異なる値
を有するスピン挙動関連の物理量を反映させた複数枚分
の画像データが収集される。そこで、計測手段によっ
て、例えば、画像データの所望位置の画素が呈する信号
値が画像毎に求められ、この複数の信号値と画像データ
収集時の複数個の物理量値とを自然対数演算で対応させ
ることにより、縦緩和時間T1や横緩和時間T2が演算
される。
【0013】このように、1回の撮像で複数枚の画像を
得るので、撮像時間に短時間で済み、且つ、比較的簡単
な演算処理により、緩和時間を提供することができる。
したがって、血管系疾患部のT1時間やT2時間を簡単
に且つ迅速に計測することができる。このため、疾患部
(例えば瘤など)で病状進行のステージに伴ってT1時
間やT2時間が変化する血栓化などが進んでいる場合で
あっても、それらの緩和時間から疾患部の病状進行の程
度を推定することも容易になる。
【0014】また、第2の目的を達成するため、本発明
のMRI装置は、上述した構成にさらに、前記計測手段
により計測された緩和時間に基づき前記スキャン部位の
撮像を行う撮像手段を備えたことを特徴とする。
【0015】これにより、撮像手段は、計測したT1時
間やT2時間に合った撮像条件での撮像を行うことがで
きるので、緩和時間の計測部位の描出能が上がる。した
がって、計測部位を血管疾患の病巣部に設定すること
で、その周囲の出血部位との間にコントラストが付けら
れるので、病巣部と出血部位との間の境界が明瞭に表示
され、診断への寄与大となる。
【0016】上述したMRI装置の2つの態様に対する
具体的な構成は、以下のように提供される。
【0017】例えば、前記緩和時間は縦緩和時間T1又
は横緩和時間T2である。
【0018】また例えば、前記パルスシーケンスは、F
ASE(Fast Asymmetric SE)法又
はEPI(エコープラナーイメージング)法を含むシン
グルショットタイプのパルス列である。
【0019】好適には、前記パルスシーケンスはインバ
ージョンパルスを用いたパルスシーケンスであり、前記
物理量は前記インバージョンパルスによる反転時間TI
であり、且つ前記緩和時間は縦緩和時間T1である。ま
た、前記物理量は実効エコー時間TEeffであり、且
つ前記緩和時間は縦緩和時間T2であってもよい。さら
に、前記物理量はエコー間隔ETSであり、且つ前記緩
和時間は縦緩和時間T2であってもよい。さらに、前記
物理量は繰返し時間TRであり、且つ前記緩和時間は縦
緩和時間T1であってもよい。
【0020】また、前記収集手段は、前記被検体の心時
相を表す信号を検出する時相検出手段と、この時相検出
手段により検出された信号の中の参照波に対する同期タ
イミングを前記スキャン部位の対象が最適に描出される
値に決めるタイミング決定手段と、このタイミング決定
手段により決定された同期タイミングで前記計測用スキ
ャンを実行させる実行指令手段とを備えることもでき
る。この場合、例えば、前記心時相を表す信号はECG
(心電図)信号であり、前記参照波はそのECG信号の
R波であり、且つ、前記同期タイミングはそのR波から
の遅延時間である。
【0021】さらに、上述した各構成において、前記計
測手段は、前記複数フレームの画像データの内の少なく
とも1つのフレームの画像データを画像として表示する
表示手段と、前記画像上の所望位置にROI(関心領
域)を設定する設定手段と、前記複数フレームの画像デ
ータ夫々について前記ROIの位置に関連する画素の信
号値を演算する信号値演算手段と、前記複数フレームの
画像データ夫々に対して演算される前記信号値と当該複
数フレームの画像データ夫々を収集するときに用いた前
記物理量の値との対応関係から前記緩和時間を演算する
緩和時間演算手段とを備えることが望ましい。
【0022】さらに、上述した各構成において、前記収
集手段は、前記物理量の種類及びその物理量の変化させ
る値の内の少なくとも一方をオペレータが事前に設定可
能な物理量設定手段を備えることが望ましい。
【0023】一方、本発明の別の態様として、スピンの
緩和時間計測方法が提供される。この方法は、被検体の
スキャン部位の同一スライスを、スキャンパラメータと
してのスピンの挙動に関わる物理量の値を変更しなが
ら、パルスシーケンスに基づく計測用スキャンを複数回
実行して複数フレームの画像データを収集し、この複数
フレームの画像データから前記スピンの緩和時間を自動
的に計測することを特徴とする。
【0024】この計測方法によっても、前述した基本構
成のMRI装置の場合と同等な作用効果が得られる。
【0025】この計測方法は、さらなる具体的な特徴と
して、前記計測用スキャンを前記被検体のECG信号の
R波に同期して所定R−R期間毎に複数回実行すること
を特徴とする。また、前記R波に対する同期タイミング
を、事前に準備用スキャンを行って得た画像から最適値
に定めるようにしてもよい。
【0026】また例えば、前記パルスシーケンスはシン
グルショットタイプのパルス列で成り、前記緩和時間は
縦緩和時間T1又は横緩和時間T2であり、前記物理量
は前記パルスシーケンスに関する反転時間TI、実効エ
コー時間TEeff、エコー間隔ETS、及び繰返し時
間TRのうちの1つである。
【0027】さらに、前記複数フレームの画像データの
内の少なくとも1つのフレームの画像データを画像とし
て表示し、この画像上の所望位置にROI(関心領域)
を設定し、前記複数フレームの画像データ夫々について
前記ROIの位置に関連する画素の信号値を演算し、前
記複数フレームの画像データ夫々に対して演算される前
記信号値と当該複数フレームの画像データ夫々を収集す
るときに用いた前記物理量の値との対応関係から前記緩
和時間を演算するようにしてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
説明する。
【0029】(第1の実施の形態)第1の実施の形態
を、図1〜図11を参照して説明する。
【0030】この実施形態にかかるMRI(磁気共鳴イ
メージング)装置の概略構成を図1に示す。
【0031】このMRI装置は、被検体Pを載せる寝台
部と、静磁場を発生させる静磁場発生部と、静磁場に位
置情報を付加するための傾斜磁場発生部と、高周波信号
を送受信する送受信部と、システム全体のコントロール
及び画像再構成を担う制御・演算部と、被検体Pの心時
相を表す信号としてのECG信号を計測する心電計測部
とを備えている。
【0032】静磁場発生部は、例えば超電導方式の磁石
1と、この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備
え、被検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空
間)の軸方向(Z軸方向)に静磁場Hを発生させる。
なお、この磁石部にはシムコイル14が設けられてい
る。このシムコイル14には、後述するホスト計算機の
制御下で、シムコイル電源15から静磁場均一化のため
の電流が供給される。寝台部は、被検体Pを載せた天板
を磁石1の開口部に退避可能に挿入できる。
【0033】傾斜磁場発生部は、磁石1に組み込まれた
傾斜磁場コイルユニット3を備える。この傾斜磁場コイ
ルユニット3は、互いに直交するX軸方向、Y軸方向及
びZ軸方向の傾斜磁場を発生させるための3組(種類)
のx,y,zコイル3x〜3zを備える。傾斜磁場部は
また、x,y,zコイル3x〜3zに電流を供給する傾
斜磁場電源4を備える。この傾斜磁場電源4は、後述す
るシーケンサ5の制御のもとで、x,y,zコイル3x
〜3zに傾斜磁場を発生させるためのパルス電流を供給
する。
【0034】傾斜磁場電源4からx,y,zコイル3x
〜3zに供給されるパルス電流を制御することにより、
物理軸である3軸(X軸,Y軸,Z軸)方向の傾斜磁場
を合成して、互いに直交するスライス方向傾斜磁場
、位相エンコード方向傾斜磁場G、および読出し
方向(周波数エンコード方向)傾斜磁場Gから成る論
理軸方向を任意に設定・変更することができる。スライ
ス方向、位相エンコード方向、および読出し方向の各傾
斜磁場は静磁場Hに重畳される。
【0035】送受信部は、磁石1内の撮影空間にて被検
体Pの近傍に配設されるRFコイル7と、このコイル7
に接続された送信器8T及び受信器8Rとを備える。こ
の送信器8T及び受信器8Rは、後述するシーケンサ5
の制御のもとで動作する。送信器8Tは、核磁気共鳴
(NMR)を励起させるためのラーモア周波数のRF電
流パルスをRFコイル7に供給する。受信器8Rは、R
Fコイル7が受信したMR信号(高周波信号)を取り込
み、これに前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波
増幅、フィルタリングなどの各種の信号処理を施した
後、A/D変換してMR信号のデジタルデータ(原デー
タ)を生成する。
【0036】さらに、制御・演算部は、シーケンサ(シ
ーケンスコントローラとも呼ばれる)5、ホスト計算機
6、演算ユニット10、記憶ユニット11、表示器1
2、入力器13、及び音声発生器16を備える。この
内、ホスト計算機6は、記憶したソフトウエア手順(図
示せず)により、シーケンサ5にパルスシーケンス情報
を指令するとともに、装置全体の動作を統括する機能を
有する。
【0037】このMRI装置は、予め選択した値の同期
タイミング(心時相)に基づく心電同期法に拠るスキャ
ンを実行可能なことを特徴の1つとしている。ホスト計
算機6は、図2に示すように、予め同期タイミング(R
波からの遅延時間)を決めるための準備用パルスシーケ
ンスを実行する準備用スキャン(以下、ECG−pre
pスキャンという)、その同期タイミングに基づいて行
う心電同期法に拠る計測用ダイナミックスキャン、及
び、その同期タイミングに基づいて行う心電同期法法に
拠るイメージング用スキャン(以下、イメージングスキ
ャンという)を、図示しないメインプログラムを実行す
る中で行う。イメージングスキャンは、計測用ダイナミ
ックスキャンを通して計測された縦緩和時間T1又は横
緩和時間T2の測定結果を反映させて実行される。
【0038】なお、場合によっては、イメージングスキ
ャンまで実施せずに、計測用ダイナミックスキャンでス
キャンを終えて、このスキャン結果の画像データから後
述する縦緩和時間や横緩和時間を計測することもでき
る。
【0039】ECG−prepスキャンの実行ルーチン
の一例を図3に、心電同期法拠る計測用ダイナミックス
キャンの実行ルーチンの一例を図6、7にそれぞれに示
す。
【0040】このようにECG−prepスキャンによ
って心電同期の最適な同期タイミングを決め、この心電
同期タイミングでその後のエコーデータ収集のスキャン
を行うことで、血流を確実に捕捉でき、かつ、心臓から
吐出されたフレッシュな血液を常にスキャンすることが
できる。
【0041】シーケンサ5は、CPUおよびメモリを備
えており、ホスト計算機6から送られてきたパルスシー
ケンス情報を記憶し、この情報にしたがって傾斜磁場電
源4、送信器8T、受信器8Rの動作を制御するととも
に、受信器8Rが出力したMR信号のデジタルデータを
一旦入力し、これを演算ユニット10に転送するように
構成されている。ここで、パルスシーケンス情報とは、
一連のパルスシーケンスにしたがって傾斜磁場電源4、
送信器8Tおよび受信器8Rを動作させるために必要な
全ての情報であり、例えばx,y,zコイル3x〜3z
に印加するパルス電流の強度、印加時間、印加タイミン
グなどに関する情報を含む。
【0042】このパルスシーケンスとしては、フーリエ
変換法を適用したものであれば、2次元(2D)スキャ
ンまたは3次元スキャン(3D)のものであってもよい
し、またそのパルス列の形態としては、高速SE法、E
PI(Echo Planar Imaging;エコ
ープラナーイメージング)法、FASE(FastAs
ymmetric SE)法(すなわち、高速SE法に
ハーフフーリエ法を組み合わせたイメージング法)な
ど、各種の形態のものを採用できる。
【0043】また、演算ユニット10は、受信器8Rが
出力したデジタルデータ(原データ又は生データとも呼
ばれる)を、シーケンサ5を通して入力し、その内部メ
モリによるk空間(フーリエ空間または周波数空間とも
呼ばれる)にそのデジタルデータを配置し、このデータ
を1組毎に2次元または3次元のフーリエ変換に付して
実空間の画像データに再構成する。また演算ユニット
は、必要に応じて、画像に関するデータの合成処理や差
分演算処理も実行可能になっている。この合成処理に
は、画素毎に加算する処理、最大値投影(MIP)処理
などが含まれる。また、上記合成処理の別の例として、
フーリエ空間上で複数フレームの軸の整合をとって原デ
ータのまま1フレームの原データに合成するようにして
もよい。なお、加算処理には、単純加算処理、加算平均
処理、重み付け加算処理などが含まれる。
【0044】記憶ユニット11は、再構成された画像デ
ータのみならず、上述の合成処理や差分処理が施された
画像データを保管することができる。表示器12は画像
を表示する。また入力器13を介して、術者が希望する
同期タイミング選択用のパラメータ情報、スキャン条
件、パルスシーケンス、画像合成や差分の演算に関する
情報をホスト計算機6に入力できる。
【0045】音声発生器16は、ホスト計算機6から指
令があったときに、息止め開始および息止め終了のメッ
セージを音声として発することができる。
【0046】さらに、心電計測部は、被検体の体表に付
着させてECG信号を電気信号として検出するECGセ
ンサ17と、このセンサ信号にデジタル化処理を含む各
種の処理を施してホスト計算機6およびシーケンサ5に
出力するECGユニット18とを備える。この心電計測
部による計測信号は、ECG−prepスキャンと心電
同期のイメージングスキャンとのそれぞれを実行すると
きにシーケンサ5に必要に応じて用いることができる。
これにより、心電同期法の同期タイミングを適切に設定
でき、この同期タイミングに基づく心電同期のイメージ
ングスキャンを行ってデータ収集できるようになってい
る。
【0047】次に、ECG−prepスキャンによる最
適な同期タイミングの決定処理を図3〜図5に基づき説
明する。
【0048】ホスト計算機6は、図示しない所定のメイ
ンプログラムを実行している中で、入力器13からの指
令に応答して、図3に示すECG−prepスキャンを
実行開始する。
【0049】最初に、ホスト計算機6は、ECG−pr
epスキャンを実行するスキャン条件およびパラメータ
情報を入力器13から読み込む(同図ステップS1)。
スキャン条件には、スキャンの種類、パルスシーケン
ス、位相エンコード方向などが含まれる。パラメータ情
報には、心電同期の同期タイミング(時相)を決めるた
めの初期時間T(ここでは、ECG信号中のR波のピ
ーク値からの経過時間)、時間増分に刻み幅Δt、回数
カウンタCNTの上限値などが含まれ、これらのパラメ
ータは操作者に任意に設定できる。
【0050】次いで、ホスト計算機6は、シーケンスの
実行回数をカウントする回数カウンタCNTおよび同期
タイミングを決めるための時間の増分パラメータT
incをクリヤする(CNT=0,Tinc=0:ステ
ップS2)。この後、ホスト計算機6は音声発生器16
にメッセージデータを送出して、例えば「息を止めて下
さい」といった息止め指令を被検体(患者)に対して行
わせる(ステップS3)。この息止めは、ECG−pr
epスキャン実行中の被検体の体動を抑制する上で実施
する方が好ましいが、場合によっては、息止めを実施し
ない状態でECG−prepスキャンを実行するように
してもよい。
【0051】このように準備が整うと、ホスト計算機6
はステップS4以降の処理を順次実行する。これによ
り、心電同期の同期タイミングを変更しながらのスキャ
ン実行に移行する。
【0052】具体的には、R波のピーク到達時間からの
遅延時間TDLが、TDL=T+Tincにより演算
される(ステップS4)。次いで、ECGユニット18
で信号処理されたECG信号が読み込まれ、その信号中
のR波のピーク値が出現したか否かが判断される(ステ
ップS5)。この判断処理はR波出現まで繰り返され
る。R波が出現すると(ステップS5,YES)、ステ
ップS4で演算したその時点の遅延時間TDLがR波ピ
ーク時間から経過したかどうかが続いて判断される(ス
テップS6)。この判断処理も遅延時間TDLが経過す
るまで続けられる。
【0053】R波のピーク時刻から遅延時間TDLが経
過すると(ステップS6,YES)、各回のパルスシー
ケンスの開始をシーケンサ5に指令する(ステップS
7:図4参照)。このパルスシーケンスは、好ましく
は、後述するイメージング用パルスシーケンスと同一タ
イプに設定され、例えば、高速SE法にハーフフーリエ
法を組み合わせた2D−FASE(Fast Asym
metric SE)法である。勿論、このシーケンス
には高速SE法、EPI法など、各種のものを採用でき
る。この指令に応答し、シーケンサ5は操作者から指令
された種類のパルスシーケンスの実行を開始するので、
被検体の所望部位の領域がスキャンされる。このECG
−prepスキャンは、例えば、画像データ収集用のイ
メージングスキャン(本スキャン)が3次元(3D)法
の場合、2次元(2D)スキャンで行ってもよいし、イ
メージングスキャンの領域に合わせた3次元スキャンで
行ってもよい。本実施形態では、イメージングスキャン
は2次元スキャンとして実行されるので、ECG−pr
epスキャンも2次元スキャンで実行する。
【0054】上記シーケンス実行開始の指令後、回数カ
ウンタCNT=CNT+1の演算が行われ(ステップS
8)、さらに、時間の増分パラメータTinc=ΔT・
CNTの演算が行われる(ステップS9)。これによ
り、パルスシーケンスの実行を指令した各回毎に回数カ
ウンタCNTのカウント値が1ずつ増加し、また同期タ
イミングを調整する増分パラメータTincがそのカウ
ント値に比例して増加する。
【0055】次いで、各回のパルスシーケンスの実行に
必要な予め定めた所定期間(例えば500〜1000m
sec程度)が経過するまでそのまま待機する(ステッ
プS10)。さらに、回数カウンタCNTが予め定めた
上限値になったか否かを判断する(ステップS11)。
同期タイミングを最適化させるために、遅延時間T
を各種の時間値に変更しながら、例えば5枚の2次元像
を撮影する場合、回数カウンタCNT=5に設定され
る。回数カウンタCNT=上限値に到達していない場合
(ステップS11,NO)、ステップS5の処理に戻っ
て上述した処理が繰り返される。反対に、回数カウンタ
CNT=上限値に到達した場合(ステップS11,YE
S)、息止め解除の指令が音声発生器16に出され(ス
テップS12)、その後の処理はメインプログラムに戻
される。息止めの音声メッセージは例えば「息をして結
構です」である。
【0056】上述の処理を順次実行すると、一例とし
て、図4に示すタイミングで準備用のパルスシーケンス
が実行されたことになる。例えば、初期時間T=30
0msec,時間刻みΔT=100msecを指令して
いたとすると、第1回目のシーケンスに対する遅延時間
DL=300msec、第2回目のそれに対する遅延
時間TDL=400msec、第3回目のそれに対する
遅延時間TDL=500msec、…といった具合に同
期タイミングを決する遅延時間TDLが調整される。こ
のため、息止め指令後の最初のR波がピーク値に達する
と、その到達時刻から遅延時間TDL(=T)後に、
例えばFASE法に基づく第1回目のスキャンIMG
prep1が所定時間(500〜1000msec)継
続し、エコー信号が収集される。このシーケンス継続中
に次のR波が出現した場合でも、図3のステップS10
の待機処理があるので、このR波出現には何等関与され
ずに、シーケンスは続けられる。つまり、ある心拍に同
期して開始されたシーケンスの実行処理は次の心拍にま
たがって続けられ、エコー信号が収集される。
【0057】そして、回数カウンタCNTが所定値に到
達していない場合、ステップS5〜ステップS11の処
理が再び実行される。このため、図4の例では、3番目
のR波が出現してピーク値に達すると、この到達時点か
ら遅延時間TDL=T+T inc=400msecが
経過した時点で、第2回目のスキャンIMGprep
が所定時間継続し、同様にエコー信号が収集される。こ
のスキャンが終わって次のR波が出現すると、遅延時間
DL=T+2・Tinc=500msecが経過す
ると、第3回目のスキャンIMGprep3が所定時間
継続し、同様にエコー信号が収集される。さらに、この
スキャンが終わって次のR波が出現すると、遅延時間T
DL=T+3・Tinc=600msecが経過する
と、第4回目のスキャンIMGprep3が所定時間継
続し、同様にエコー信号が収集される。このスキャンが
所望回数、例えば5回続き、合計5フレーム(枚)の同
一断面のエコーデータが収集される。
【0058】エコーデータは順次、受信器8Rおよびシ
ーケンサ5を経由して演算ユニット10に送られる。演
算ユニット10はk空間(周波数空間)のエコーデータ
を2次元フーリエ変換法により実空間の画像データに再
構成する。この画像データはMRA像データとして記憶
ユニット11に記憶される。ホスト計算機6は、例えば
入力器13からの操作信号に応答して、このMRA像を
順次、シネ(CINE)表示する。
【0059】このように、心電同期の遅延信号(同期タ
イミング)をダイナミックに変更した状態でエコーデー
タを収集・再構成した複数枚のMRA像の表示例を図5
(a)〜(e)に示す。これらの図は、2D−FASE
法(実効TE(TEeff)=40ms,エコー間隔
(ETS)=5ms,ショット数=1,スライス厚(S
T)=40mm,スライス枚数(NS)=1,加算枚数
(NAQ)=1,マトリクスサイズ=256×256,
FOV=40×40cm,実際のスキャン時間=500
ms程度)、かつ、位相エンコード方向=図の上下方向
(体軸方向)に設定して実験した肺野の画像写真を模写
した図である。この画像で目的としているエンティティ
としての血流は下行大動脈である。同図において遅延時
間TDLはそれぞれ、(a)でTDL=300mse
c,(b)でTDL=400msec,(c)でTDL
=500msec,(d)でTDL=600msec,
(e)でTDL=700msec、となっている。
【0060】これらのシネ表示像を目視観察すれば、大
動脈流からのエコー信号が最も強く表れているのは、同
図(e)のMRA像である。同図(a)〜(d)のMR
A像の場合、(e)に比べて、大動脈流の写っている範
囲が極く一部または短い範囲に限られており、拍動に伴
う血流の速度が低いなどの要因から、エコー信号の強度
が相対的に低く、フローボイド現象に近い状態になって
いる。つまり、肺野において大動脈流のMRA像を得る
場合、この実験の場合には、同図(e)の状態、すなわ
ち遅延時間TDL=700msecが最適となる。これ
により、心電同期の同期タイミングは、R波のピーク到
達時刻から遅延時間TDL=700msec後の時刻と
いうことが判明する。
【0061】したがって、操作者は、このように遅延時
間TDLをダイナミックに変えて撮像した複数枚のMR
A像から最適な画像、すなわち最適な遅延時間TDL
目視判定で決し、この遅延時間のパラメータを引き続き
行うイメージングスキャンに反映させる処理を行う。
【0062】さらに、上述したECG−prepスキャ
ンにおいて、位相エンコード方向を大動脈流の走行方向
に沿った方向(体軸方向)に意図的に設定している。こ
れにより、位相エンコード方向をそれ以外の方向に設定
した場合に比べて、大動脈流の走行方向(方向性)の情
報を欠落させずに、より明瞭に撮像することができ、そ
の描出能は優れたものになる。
【0063】次に、この実施形態の計測用ダイナミック
スキャンの動作を図6〜図11を参照して説明する。こ
のスキャンによって得られる画像データを使って、スキ
ャン後にT1緩和時間が演算(計測)される。
【0064】ホスト計算機6は、図示しない所定のメイ
ンプログラムを実行し、その中で、入力器13からの操
作情報に対応しながら図6に示す処理を実行する。
【0065】これを詳述すると、ホスト計算機6は、最
初に、前述したECG−prepスキャンを通して操作
者が決めた最適な遅延時間TDLを例えば入力器13を
介して入力する(ステップS20)。次いで、ホスト計
算機6は操作者が入力器13から指定したスキャン条件
(位相エンコードの方向、画像サイズ、スキャン回数、
スキャン間の待機時間、スキャン部位に応じたパルスシ
ーケンスの種類など)および画像処理法の情報(加算処
理か最大値投影(MIP)処理かなど。加算処理の場合
には、単純加算、加算平均処理、重み付け加算処理のい
ずれか等)を入力し、遅延時間TDLを含むそれらの情
報を制御データに処理し、その制御データをシーケンサ
5および演算ユニット10に出力する(ステップS2
1)。
【0066】次いで、ホスト計算機6は、後述するT1
(T2)計測で用いる物理量の種類を、パルスシーケン
スの種類等に応じて、例えばテーブルなど参照する手法
で自動的に決める(ステップS21A)。この物理量
は、T1時間やT2時間の計測に必要な画像データをシ
ョット毎に複数回収集するときに、ショット毎に変更す
る物理量であり、パルスシーケンスの種類などに応じ
て、反転時間TI、実効エコー時間TEeff、繰返し
時間TR、エコー間隔ETSなどがある。なお、この物
理量の決定はオペレータとの間でインターラプティブに
行うようにしてもよい。
【0067】次いで、決定した物理量の値として、複数
のデフォルト値がメモリから読み出される(ステップS
21B)。例えば反転時間TIが物理量として決定され
ているならば、TI=t1,t2,…,t5(t1<t
2<,…,<t5)である。次いで、ホスト計算機6は
このデフォルト値でよいか否かをオペレータに問い合わ
せ、オペレータが別の値を手動で設定(又は選択)した
ときはその値を受け付ける(ステップS21C、21
D)。これにより、T1,T2計測用の物理量の種類及
びその値が設定される。
【0068】次いで、ホスト計算機6は、スキャン前の
準備完了の通知があったと判断できると(ステップS2
2)、ステップS23で息止め開始の指令を音声発生器
14に出力する(ステップS23)。これにより、音声
発生器14は、ECG−prepスキャン時と同様に
「息を止めて下さい」といった内容の音声メッセージを
発するから、これを聞いた患者は息を止めることになる
(図8参照)。
【0069】この後、ホスト計算機6はシーケンサ5に
計測用ダイナミックスキャン開始を指令する(ステップ
S24及び図7)。この指令には、ステップS21A〜
S21Dで設定したT1,T2計測用の物理量の情報も
含まれる。
【0070】シーケンサ5は、計測用ダイナミックスキ
ャン開始の指令を受けると(図7;ステップS24−
1)、ECG信号の読込みを開始し(ステップS24−
2)、ECG信号におけるR波(参照波形)のピーク値
の所定n回目の出現を、そのピーク値に同期させたEC
Gトリガ信号から判断する(ステップS24−3)。こ
こで、R波の出現をn回(例えば2回)待つのは、確実
に息止めに移行した時期を見計らうためである。所定n
回目のR波が出現すると、設定した遅延時間T だけ
待機する処理を行う(ステップS24−4)。この遅延
時間TDLは、前述したように、ECG−prepスキ
ャンにより対象とする血流や組織を撮像する上で最もエ
コー信号の強度が高くなり、そのエンティティの描出能
に優れた値に最適化されている。
【0071】この最適な遅延時間TDLの経過した時点
が最適な心電同期タイミングであるとして、シーケンサ
5は計測用ダイナミックスキャンを実行する(ステップ
S24−5)。具体的には、既に記憶していたパルスシ
ーケンス情報に応じて送信器8Tおよび傾斜磁場電源4
を駆動し、例えばインバージョンパルスを用いた2次元
FASE法のパルスシーケンスに基づく1回目のスキャ
ンが図8に示す如く心電同期法の元で実行される(同図
において位相エンコード方向傾斜磁場の図示は省略され
ている)。
【0072】図8のパルスシーケンスによれば、最初に
180°RFパルスがインバージョンパルスとしてスラ
イス選択で印加され、被検体の選択スライス内の原子核
スピンが−z´軸方向に反転させられる。その後、反転
時間TI=t1の間、T1緩和をさせてから90°RF
パルスが励起パルスとしてスライス選択的に印加され
る。これにより、スピンがx´−y´面にフリップさ
れ、その後のリフォーカスパルスによるエコー収集パル
ス列によりエコー信号が所定数収集される。
【0073】このとき、位相エンコード方向PEは図9
に示す如く、指定されている方向、例えば血流(動脈A
R又は静脈VE)の流れる方向にほぼ一致させる。ま
た、このパルスシーケンスにおけるエコー間隔は5ms
ec程度に短めに設定される。
【0074】これにより、最初の反転時間TI=t1の
元、約600msec程度のスキャン時間で、例えば胸
腹部に設定した2次元撮像領域からエコー信号が収集さ
れる。
【0075】本実施形態では、後述するT1緩和時間の
計測パラメータとして、この反転時間TIを用いてお
り、以下に続けて説明するように、反転時間TIの長さ
を変えて複数回のスキャンがダイナミックに実行され
る。
【0076】この1回目の計測用ダイナミックスキャン
が終了すると、シーケンサ5は、最終の計測用ダイナミ
ックスキャンが完了したかどうかを判断し(図7;ステ
ップS24−6)、この判断がNO(最終スキャンが済
んでいない)の場合、ECG信号を監視しながら、例え
ば計測用ダイナミックスキャンに使用したR波から例え
ば2心拍(2R−R)と、短めに設定した期間が経過す
るまで待機しする(ステップS24−7)。つまり、こ
の待機期間が繰返し時間TRとなる。
【0077】このように例えば2R−R分に相当する期
間だけ待って、例えば3個目のR波が出現すると(ステ
ップS24−7,YES)、シーケンサ5は前述したス
テップS24−4にその処理を戻す。これにより、その
3個目のR波ピーク値に同期したECGトリガ信号から
指定遅延時間TDLが経過した時点で次の反転時間TI
=t(>t)応じて2回目の計測用ダイナミックス
キャンが前述と同様に実行され、2次元撮像領域からエ
コー信号が収集される(ステップS24−4,5)。以
下同様に、最終の反転時間TI=t(>tn−1,
…,>t>t:例えばn=5)までエコー信号が収
集される。
【0078】反転時間TI=tでの最終回の計測用ダ
イナミックスキャンが終わると、ステップS24−6に
おける判断がYESとなり、シーケンサ5からホスト計
算機6にスキャンの完了通知が出力される(ステップS
24−8)。これにより、処理がホスト計算機6に戻さ
れる。
【0079】ホスト計算機6は、シーケンサ5からのス
キャン完了通知を受けると(ステップS25)、息止め
解除の指令を音声発生器16に出力する(ステップS2
6)。そこで、音声発生器16は、例えば「息をして結
構です」といった音声メッセージを患者に向けて発し、
息止め期間が終わる(図8参照)。
【0080】このようにして、図8に模式的に示す如
く、心電同期法に拠る計測用ダイナミックスキャンが、
例えばインバージョンパルスを用いた2D−FASE法
に基づき、例えば2R−R毎に、n回(例えば5回)実
行される。
【0081】患者Pから発生したエコ信号は、その収集
毎に、RFコイル7で受信され、受信器8Rに送られ
る。受信器8Rはエコー信号に各種の前処理を施し、デ
ジタル量に変換する。このデジタル量のエコーデータは
シーケンサ5を通して演算ユニット10に送られ、メモ
リに形成される2次元k空間に配置される。ハーフフー
リエ法を採用していることから、収集しなかったk空間
のデータは演算により求められ、k空間全部にエコーデ
ータが配置される。この後、各k空間毎に2次元フーリ
エ変換が実行され、エコーデータが実空間の画像データ
に変換される。この断層像データは記憶ユニット11に
格納されるとともに、必要に応じて表示器12に表示さ
れる。
【0082】このように計測用ダイナミックスキャンに
より収集された画像データは、図9に模式的に示す如
く、スキャン部位の同一スライスをダイナミックに撮像
した複数枚の2次元画像を成す。そこで、計測用ダイナ
ミックスキャンの後で、演算ユニット10は、この画像
データを用いて緩和時間T1又はT2を計測する処理及
びこの計測結果をイメージングスキャンに反映させる処
理を、一例として、図10に基づいて行う。
【0083】図10において、演算ユニット10は最初
に、計測用ダイナミックスキャンにより収集された複数
枚(例えば5枚)の2次元画像に対して、その内の代表
画像を表示器12に表示させる(ステップS31)。代
表画像は経時的に一番旧い最初の収集画像であってもよ
いし、スクロールさせながら適宜な画像を選択してもよ
い。
【0084】次いで、演算ユニット10は、代表画像I
REP上の病巣部にROIを設定する(ステップS3
2)。このROIは例えば図9に示すように、病巣部と
しての瘤内に収まるように設定される。これにより、瘤
以外の部分からのコンタミネーションが極力防止され
る。次いで、このROIの位置及びサイズが満足できる
ものであるか否かが画面上で目視により確認される(ス
テップS33)。
【0085】この後、演算ユニット10は、設定したR
OI内に入る画素について、一例として、画素位置の信
号値を加算し、ROI全体としての信号値の平均値を演
算する(ステップS34)。この平均値演算は複数枚
(例えば5枚)の2次元画像全部に対して、上述のRO
Iに対応した領域に関し繰り返される(ステップS3
5)。これにより、画像枚数分の複数個(例えば5個)
の信号値の平均値が得られる。
【0086】次いで、演算ユニット10は、演算した複
数個の信号値の平均値を用いて縦緩和時間T1又は横緩
和時間T2を対数演算により求める(ステップS3
6)。第1の実施形態では反転時間TIを変化させた複
数枚の2次元画像を得ているので、縦緩和時間T1が演
算される。具体的には、図11に示す如く、信号値の平
均値をSとしたとき、横軸に反転時間TIをとり、縦軸
にlnS(lnは自然対数)をとってプロットすると、
その直線の傾きがT1時間の値を表している。
【0087】このように緩和時間T1又はT2が求めら
れると、この時間値がホスト計算機6に渡される。ホス
ト計算機6は、イメージングスキャンで実施する撮像パ
ラメータ(反転時間TI、繰返し時間TRなど)を、求
めた緩和時間T1又はT2の値に合わせて適宜に調整
し、T1強調画像又はT2強調画像を得るようにする
(ステップS37)。そして、ホスト計算機6はイメー
ジングスキャンを引き続き実施するか否かを操作情報な
どから判断し、かかるスキャンを実施すると判断した場
合には、更新した撮像パラメータを用いたイメージング
スキャンをシーケンサ5に指令する(ステップS38,
S39)。
【0088】これにより、一例として、計測用ダイナミ
ックスキャンで用いたと同じパルスシーケンス(心電同
期法に拠る、インバージョンパルスを用いた2次元FA
SE法のパルス列)で撮像が実施され、病巣部の画像が
得られる。
【0089】本実施形態によれば、以上のように、1回
の計測用ダイナミックスキャンにより得た画像データを
用いて容易に(つまり、簡単に且つ短時間で)血管疾患
の縦緩和時間T1を計測することができる。このため、
計測されたT1時間値の程度を見ることで、血栓など、
時期に依存してその性質を変化させる血管疾患の出血程
度のステージを簡単に把握でき、診断に役立てることが
可能になる。
【0090】また、T1時間値の計測結果に基づいて最
適な撮像パラメータでT1強調画像のイメージングスキ
ャンを病巣部に対して実行できる。このため、例えば腫
瘍部分とその周辺の出血部分とのコントラストが相違
し、両者の境界をより明瞭に差別化して描出することが
できる。この結果、腫瘍の大きさ、広がり等を明確に判
定することができるなど、診断に有益な様々な情報を得
ることができる。
【0091】さらに、T1時間の計測に必要な物理量
(本実施形態では反転時間TI)は、図6のステップS
21A〜S21Dで表すように、自動的に又はオペレー
タとの対話形式により設定されるので、物理量設定に伴
う操作が簡単で、使い勝手の良い装置を提供できる。
【0092】さらに、このようにT1時間を計測し、必
要に応じて、その計測結果に基づくT1強調画像のスキ
ャンを行うときに、最適な同期タイミング(遅延時間)
に拠る心電同期法を前提としている。このため、心臓の
拍動に合わせた、血流の描出に最適な同期タイミングを
事前に設定でき、これにより、血流を確実に捕捉して、
血管疾患部位のより明瞭な画像のデータをT1計測に使
用できる。このため、より高精度で且つ安定したT1計
測を行い、その後のイメージングのT1強調度も一層確
実ならしめることができる。
【0093】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態を図12,13に基づき説明する。この実施形態のM
RI装置は、横緩和時間T2を第1の実施形態と同様に
計測し、その計測結果に応じたT2強調画像を撮像でき
るようにしたものである。なお、本実施形態において
も、ECG−prepスキャンを用いて心電同期タイミ
ングを決定するようにしている。このため、前述の図2
に示すのと同様に、ECG−prepスキャン、計測用
ダイナミックスキャン、及びイメージングスキャンの順
でT2時間計測及び撮像が行われる。
【0094】本実施形態のハード構成は第1の実施形態
で説明したものと同一または同等である。また、ECG
−prepスキャン、計測用ダイナミックスキャン、及
びイメージングスキャンは、それらの処理の流れ自体は
第1の実施形態のものと同じである。ただし、本実施形
態では、横緩和時間T2を計測するので、この計測に要
する可変パラメータを実効エコー時間TEeff(第1
の実施形態では、これは反転時間TI)にとる。
【0095】前述と同様のECG−prepスキャンの
後、ホスト計算機6及びシーケンサ5により、図12に
示すパルスシーケンスを用いて計測用ダイナミックスキ
ャンが指令される(図6、ステップ24及び図7参
照)。
【0096】このパルスシーケンスは心電同期法に基づ
いて行われ、その同期タイミング、すなわちECG信号
のR波からの遅延時間TDLはECG−prepスキャ
ンで決められた値である。パルスシーケンスの種類は一
例として、2次元FASE法に基づくパルス列である。
【0097】計測用ダイナミックスキャンでは、このパ
ルスシーケンスが複数回、2R−R毎に起動され、その
起動毎に、実効エコー時間TEeffがt1からtnま
で変化させられる。例えば、t1<t2<t3…<tn
である。実効エコー時間TE effは、RF励起の時刻
からk空間の位相エンコード量=0の位置に配置するエ
コー信号を収集する中心時刻までの期間である。このた
め、実効エコー時間TEeffはエコー数を調節するこ
とで可変できる。したがって、この計測用ダイナミック
スキャンが終わると、スキャン部位の同一スライスをダ
イナミックに撮像した複数枚(例えば5枚)の2次元画
像の画像データが生成されている。
【0098】そこで、演算ユニット10は、前述した図
10の処理と同様に、ROIを用いてT2時間の計測を
行う。この計測は、ROI内の信号値を画像毎に平均し
て得た平均値を用いて横緩和時間T2を対数演算により
求める。具体的には、図13に示す如く、信号値の平均
値をSとしたとき、横軸に実効エコー時間TEeff
とり、縦軸にlnS(lnは自然対数)をとってプロッ
トすると、その直線の傾きがT2時間の値を表してい
る。
【0099】このように緩和時間T2が求められると、
この時間値がホスト計算機6に渡される。ホスト計算機
6は、イメージングスキャンで実施する撮像パラメータ
(実効エコー時間TEeff、繰返し時間TRなど)
を、求めた緩和時間T2の値に合わせて適宜に調整し、
T2強調画像を得るようにする。そして、ホスト計算機
6はイメージングスキャンを実施すると判断した場合、
更新した撮像パラメータを用いたイメージングスキャン
をシーケンサ5に指令する。
【0100】これにより、一例として、計測用ダイナミ
ックスキャンで用いたと同じパルスシーケンス(心電同
期法を採用した2次元FASE法のパルス列)で撮像が
実施され、病巣部の画像が得られる。
【0101】したがって、横緩和時間T2についても、
第1の実施形態で得たのと同等な作用効果を得ることが
できる。さらに、第1の実施形態と組み合わせて、T1
時間又はT2時間の何れをも容易に計測することも容易
にできる。そのように設計することで、血管疾患の種類
に応じて、T1時間又はT2時間の何れをもその場で迅
速に選択して計測し、その計測結果を反映させた強調画
像を容易に提供することができるようになる。これによ
り、MRI装置の多機能化が図られ、その汎用性も高ま
る。
【0102】なお、この第2の実施形態では、実効エコ
ー時間TEeffを変更しながらダイナミックスキャン
を行うことでT2時間計測の画像データを収集するよう
にしたが、この実効エコー時間TEeffに代えて、エ
コー間隔ETS(EchoTrain Spacin
g)を計測パラメータにとり、このエコー間隔ETSを
同様にダイナミックに変更してデータ収集するようにし
てもよい。この場合、図13の横軸はエコー間隔ETS
で表される。
【0103】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態を図14に基づき説明する。本実施形態は、第1の実
施形態のときと同様に、縦緩和時間T1を計測して、T
1強調画像を得る例を示している。
【0104】但し、第1の実施形態と大きく異なる点
は、図14に示す如く、計測用ダイナミックスキャンに
心電同期法を用いていない。このスキャンのパルスシー
ケンスは、第1の実施形態と同じく、インバージョンパ
ルスを用いた2次元FASE法に基づくパルス列であ
る。このスキャンにおいて、ショット(RF励起)の繰
返し時間TRを任意値に設定した状態で、反転時間TI
を各ショット毎に変更し、反転時間TI=t1〜tnま
でのショット数分の複数枚の画像データを得る。
【0105】この後の計測処理及びイメージングスキャ
ンは第1の実施形態と同様に行われる。このように、心
電同期法に拠らないT1時間計測も可能であり、計測が
多様化されている。
【0106】この第3の実施形態において、繰返し時間
TR自体を計測パラメータにとり、この繰返し時間TR
を変えて同様に計測用ダイナミックスキャンを行い、T
1時間の計測及び撮像を行うように構成してもよい。
【0107】なお、上述した第1〜第3の実施形態にお
いて使用可能なパルスシーケンスの種類はFASE法に
拠るパルス列に限定されることなく、1ショットの2次
元スキャンであればよく、超高速スキャン法であるEP
I(エコープラナーイメージング)法、ハイブリッドE
PI法(GRASE法)などであってもよい。
【0108】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態を図15に基づき説明する。本実施形態は、第2の実
施形態のときと同様に、横緩和時間T2を計測して、T
2強調画像を得る例を示している。
【0109】但し、第2の実施形態と大きく異なる点
は、図15に示す如く、計測用ダイナミックスキャンに
心電同期法を用いず、一方、スキャンのパルスシーケン
スとして2次元スキャンのEPI法を用いたものであ
る。このスキャンにおいて、ショット(RF励起)の繰
返し時間TRを任意値に設定した状態で、実効エコー時
間TEeffを各ショット毎に変更し、TEeff=t
1〜tnまでのショット数分の複数枚の画像データを得
る。
【0110】この後の計測処理及びイメージングスキャ
ンは第2の実施形態と同様に行われる。このように、心
電同期法に拠らないT2時間計測も可能であり、計測が
多様化されている。
【0111】この第4の実施形態において、エコー間隔
ETSを計測パラメータにとり、このエコー間隔ETS
を変えて同様に計測用ダイナミックスキャンを行い、T
2時間の計測及び撮像を行うように構成してもよい。
【0112】また、この実施形態において使用可能なパ
ルスシーケンスの種類はEPI法に拠るパルス列に限定
されることなく、1ショットの2次元スキャンであれば
よく、ハイブリッドEPI法(GRASE法)などであ
ってもよい。
【0113】さらに、上述の各実施形態において採用し
たパルスシーケンスのエコーデータ収集順で分類するス
キャン法としては、ラインスキャン(リニアオーダーの
データ収集順)であっても、スパイラススキャン(スパ
イラルオーダーのデータ収集順)であってもよい。
【0114】さらにまた、上述の各実施形態において、
T1時間及びT2時間の計測機能だけを搭載し、イメー
ジングスキャンは従来の単独のスキャンとする(すなわ
ち計測機能とリンクさせないイメージングスキャンを実
施する)という構成のMRI装置を提供することもでき
る。
【0115】実施形態の説明は以上の通りであるが、本
発明は実施形態記載の構成に限定されるものではなく、
当業者においては、特許請求の範囲に記載の要旨を逸脱
しない範囲で適宜に変更、変形可能なものであり、それ
らの構成も本発明に含まれる。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のMRI装
置及びスピンの緩和時間計測方法によれば、造影剤を投
与することなく、出血、血栓などを伴う病巣部のT1時
間やT2時間を簡単に且つ短時間で計測でき、この計測
結果から病巣部の病状進行状況を推定するなど、従来に
は無い、血管疾患に伴う診断機能を提供することができ
る。
【0117】また、本発明のMRI装置によれば、上述
の計測結果を的確に反映させた、腫瘍などの病巣部のT
1強調画像やT2強調画像を得ることができるので、病
巣部とその周辺の出血部分とをコントラストで区別して
描出できる。これにより、両者の境界が明瞭になり、病
巣部の真の広がりを確実に把握できるなど、有益な診断
情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るMRI装置の構成例を
示す機能ブロック図。
【図2】実施形態におけるECG−prepスキャン、
計測用ダイナミックスキャン、及びイメージングスキャ
ンの時間的前後関係を説明する図。
【図3】ホスト計算機が実行するECG−prepスキ
ャンの手順を例示する概略フローチャート。
【図4】ECG−prepスキャンの一例を示すタイミ
ングチャート。
【図5】ECG−prepスキャンにより得られた、遅
延時間をダイナミックに変化させたときの肺野のMRA
像を模式的に写生した図。
【図6】ホスト計算機が実行する計測用ダイナミックス
キャンの制御例を示す概略フローチャート。
【図7】シーケンサが実行する計測用ダイナミックスキ
ャンの制御例を示す概略フローチャート。
【図8】第1の実施形態における心電同期法に基づく計
測用ダイナミックスキャンの粗いタイミングチャート。
【図9】計測用ダイナミックスキャンで得られた複数枚
のスライス像を模式的に説明する図。
【図10】T1(T2)計測及びその後のイメージング
スキャンの指令に係る処理の概要を示すフローチャー
ト。
【図11】T1計測の原理を説明する模式図。
【図12】第2の実施形態における心電同期法に基づく
計測用ダイナミックスキャンの粗いタイミングチャー
ト。
【図13】T2計測の原理を説明する模式図。
【図14】第3の実施形態における計測用ダイナミック
スキャンの粗いタイミングチャート。
【図15】第4の実施形態における計測用ダイナミック
スキャンの粗いタイミングチャート。
【符号の説明】
1 磁石 2 静磁場電源 3 傾斜磁場コイルユニット 4 傾斜磁場電源 5 シーケンサ 6 ホスト計算機 7 RFコイル 8T 送信器 8R 受信器 10 演算ユニット 11 記憶ユニット 12 表示器 13 入力器 17 ECGセンサ 18 ECGユニット

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体のスキャン部位の同一スライス
    を、スピンの挙動に関わる物理量の値を変更しながら、
    パルスシーケンスに基づく計測用スキャンを複数回実行
    して複数フレームの画像データを収集する収集手段と、
    この複数フレームの画像データから前記スピンの緩和時
    間を自動的に計測する計測手段とを備えたことを特徴と
    するMRI装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のMRI装置において、 前記計測手段により計測された緩和時間に基づき前記ス
    キャン部位の撮像を行う撮像手段を備えたことを特徴と
    するMRI装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のMRI装置におい
    て、 前記緩和時間は縦緩和時間T1又は横緩和時間T2であ
    ることを特徴とするMRI装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のMRI装置におい
    て、 前記パルスシーケンスは、FASE(Fast Asy
    mmetric SE)法又はEPI(エコープラナー
    イメージング)法を含むシングルショットタイプのパル
    ス列であることを特徴とするMRI装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のMRI装置において、 前記パルスシーケンスはインバージョンパルスを用いた
    パルスシーケンスであり、前記物理量は前記インバージ
    ョンパルスによる反転時間TIであり、且つ前記緩和時
    間は縦緩和時間T1であることを特徴とするMRI装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のMRI装置において、 前記物理量は実効エコー時間TEeffであり、且つ前
    記緩和時間は縦緩和時間T2であることを特徴とするM
    RI装置。
  7. 【請求項7】 請求項4記載のMRI装置において、 前記物理量はエコー間隔ETSであり、且つ前記緩和時
    間は縦緩和時間T2であることを特徴とするMRI装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項4記載のMRI装置において、 前記物理量は繰返し時間TRであり、且つ前記緩和時間
    は縦緩和時間T1であることを特徴とするMRI装置。
  9. 【請求項9】 請求項4記載のMRI装置において、 前記収集手段は、前記被検体の心時相を表す信号を検出
    する時相検出手段と、この時相検出手段により検出され
    た信号の中の参照波に対する同期タイミングを前記スキ
    ャン部位の対象が最適に描出される値に決めるタイミン
    グ決定手段と、このタイミング決定手段により決定され
    た同期タイミングで前記計測用スキャンを実行させる実
    行指令手段とを備えたことを特徴とするMRI装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のMRI装置において、 前記心時相を表す信号はECG(心電図)信号であり、
    前記参照波はそのECG信号のR波であり、且つ、前記
    同期タイミングはそのR波からの遅延時間であることを
    特徴とするMRI装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10の何れか一項に記載
    のMRI装置において、 前記計測手段は、前記複数フレームの画像データの内の
    少なくとも1つのフレームの画像データを画像として表
    示する表示手段と、前記画像上の所望位置にROI(関
    心領域)を設定する設定手段と、前記複数フレームの画
    像データ夫々について前記ROIの位置に関連する画素
    の信号値を演算する信号値演算手段と、前記複数フレー
    ムの画像データ夫々に対して演算される前記信号値と当
    該複数フレームの画像データ夫々を収集するときに用い
    た前記物理量の値との対応関係から前記緩和時間を演算
    する緩和時間演算手段とを備えたことを特徴とするMR
    I装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10の何れか一項に記載
    のMRI装置において、 前記収集手段は、前記物理量の種類及びその物理量の変
    化させる値の内の少なくとも一方をオペレータが事前に
    設定可能な物理量設定手段を備えることを特徴とするM
    RI装置。
  13. 【請求項13】 被検体のスキャン部位の同一スライス
    を、スピンの挙動に関わる物理量の値を変更しながら、
    パルスシーケンスに基づく計測用スキャンを複数回実行
    して複数フレームの画像データを収集し、この複数フレ
    ームの画像データから前記スピンの緩和時間を自動的に
    計測することを特徴とするスピンの緩和時間計測方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の緩和時間計測方法に
    おいて、 前記計測用スキャンを前記被検体のECG信号のR波に
    同期して所定R−R期間毎に複数回実行することを特徴
    とするスピンの緩和時間計測方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の緩和時間計測方法に
    おいて、 前記R波に対する同期タイミングを、事前に準備用スキ
    ャンを行って得た画像から最適値に定めることを特徴と
    するスピンの緩和時間計測方法。
  16. 【請求項16】 請求項13乃至14の何れか一項に記
    載の緩和時間計測方法において、 前記パルスシーケンスはシングルショットタイプのパル
    ス列で成り、前記緩和時間は縦緩和時間T1又は横緩和
    時間T2であり、前記物理量は前記パルスシーケンスに
    関する反転時間TI、実効エコー時間TEeff、エコ
    ー間隔ETS、及び繰返し時間TRのうちの1つである
    ことを特徴とするスピンの緩和時間計測方法。
  17. 【請求項17】 請求項13乃至14の何れか一項に記
    載の緩和時間計測方法において、 前記複数フレームの画像データの内の少なくとも1つの
    フレームの画像データを画像として表示し、この画像上
    の所望位置にROI(関心領域)を設定し、前記複数フ
    レームの画像データ夫々について前記ROIの位置に関
    連する画素の信号値を演算し、前記複数フレームの画像
    データ夫々に対して演算される前記信号値と当該複数フ
    レームの画像データ夫々を収集するときに用いた前記物
    理量の値との対応関係から前記緩和時間を演算すること
    を特徴とするスピンの緩和時間計測方法。
JP33872399A 1999-11-29 1999-11-29 Mri装置 Expired - Lifetime JP4316078B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33872399A JP4316078B2 (ja) 1999-11-29 1999-11-29 Mri装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33872399A JP4316078B2 (ja) 1999-11-29 1999-11-29 Mri装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001149340A true JP2001149340A (ja) 2001-06-05
JP4316078B2 JP4316078B2 (ja) 2009-08-19

Family

ID=18320868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33872399A Expired - Lifetime JP4316078B2 (ja) 1999-11-29 1999-11-29 Mri装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4316078B2 (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003070766A (ja) * 2001-08-31 2003-03-11 Toshiba Corp 磁気共鳴イメージング装置
WO2005023107A1 (ja) * 2003-09-05 2005-03-17 Hitachi Medical Corporation 磁気共鳴イメージング方法及び装置
FR2873450A1 (fr) * 2004-07-26 2006-01-27 Gen Electric Procede d'acquisition d'une image par resonance magnetique nucleaire
JP2007203106A (ja) * 2007-05-15 2007-08-16 Toshiba Corp Mri装置
WO2009081785A1 (ja) * 2007-12-25 2009-07-02 Hitachi Medical Corporation 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング方法
CN102116856A (zh) * 2010-12-30 2011-07-06 中国科学院深圳先进技术研究院 横向弛豫时间测量方法及***
JP2011212453A (ja) * 2011-06-27 2011-10-27 Tokai Univ 磁気共鳴イメージング装置
WO2012067123A1 (ja) * 2009-09-18 2012-05-24 株式会社東芝 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング方法
JP2012105982A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Toshiba Corp 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング方法
CN102860827A (zh) * 2009-09-18 2013-01-09 株式会社东芝 磁共振成像装置以及磁共振成像方法
WO2013066895A1 (en) * 2011-10-31 2013-05-10 University Of Utah Research Foundation Evaluation of cardiac structure
JP2014064700A (ja) * 2012-09-25 2014-04-17 Toshiba Corp 磁気共鳴イメージング装置
US9151815B2 (en) 2010-11-15 2015-10-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic resonance imaging apparatus and magnetic resonance imaging method
CN105496410A (zh) * 2014-10-11 2016-04-20 中国科学院深圳先进技术研究院 大脑纵向弛豫值测量方法和装置
US10726545B2 (en) 2008-12-24 2020-07-28 University Of Utah Research Foundation Systems and methods for administering treatment of atrial fibrillation

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6264348A (ja) * 1985-09-05 1987-03-23 横河電機株式会社 核磁気共鳴撮像装置
JPS62503015A (ja) * 1985-05-15 1987-12-03 デュ−ク・ユニバ−シテイ・メディカル・センタ− 自動化された核磁気共鳴イメ−ジ合成で利用されるt1緩和時間の改善された決定法
JPH0213433A (ja) * 1988-06-30 1990-01-17 Yokogawa Medical Syst Ltd 最適シーケンスパラメータの自動設定法
JPH07509716A (ja) * 1992-08-07 1995-10-26 ユニヴァーシティ オブ フロリダ アーティファクトの無い画像コントラスト増強剤
JPH08191817A (ja) * 1995-01-19 1996-07-30 Hitachi Ltd 磁気共鳴撮像方法
JPH11239571A (ja) * 1997-12-26 1999-09-07 Toshiba Corp Mri装置およびmr撮像方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62503015A (ja) * 1985-05-15 1987-12-03 デュ−ク・ユニバ−シテイ・メディカル・センタ− 自動化された核磁気共鳴イメ−ジ合成で利用されるt1緩和時間の改善された決定法
JPS6264348A (ja) * 1985-09-05 1987-03-23 横河電機株式会社 核磁気共鳴撮像装置
JPH0213433A (ja) * 1988-06-30 1990-01-17 Yokogawa Medical Syst Ltd 最適シーケンスパラメータの自動設定法
JPH07509716A (ja) * 1992-08-07 1995-10-26 ユニヴァーシティ オブ フロリダ アーティファクトの無い画像コントラスト増強剤
JPH08191817A (ja) * 1995-01-19 1996-07-30 Hitachi Ltd 磁気共鳴撮像方法
JPH11239571A (ja) * 1997-12-26 1999-09-07 Toshiba Corp Mri装置およびmr撮像方法

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003070766A (ja) * 2001-08-31 2003-03-11 Toshiba Corp 磁気共鳴イメージング装置
US7684847B2 (en) 2003-09-05 2010-03-23 Hitachi Medical Corporation Magnetic resonance imaging method and apparatus
WO2005023107A1 (ja) * 2003-09-05 2005-03-17 Hitachi Medical Corporation 磁気共鳴イメージング方法及び装置
FR2873450A1 (fr) * 2004-07-26 2006-01-27 Gen Electric Procede d'acquisition d'une image par resonance magnetique nucleaire
JP2007203106A (ja) * 2007-05-15 2007-08-16 Toshiba Corp Mri装置
WO2009081785A1 (ja) * 2007-12-25 2009-07-02 Hitachi Medical Corporation 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング方法
US9081075B2 (en) 2007-12-25 2015-07-14 Hitachi Medical Corporation Magnetic resonance imaging apparatus and magnetic resonance imaging method
JP5227338B2 (ja) * 2007-12-25 2013-07-03 株式会社日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング方法
US10726545B2 (en) 2008-12-24 2020-07-28 University Of Utah Research Foundation Systems and methods for administering treatment of atrial fibrillation
WO2012067123A1 (ja) * 2009-09-18 2012-05-24 株式会社東芝 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング方法
CN102860827A (zh) * 2009-09-18 2013-01-09 株式会社东芝 磁共振成像装置以及磁共振成像方法
US8581582B2 (en) 2009-09-18 2013-11-12 Kabushiki Kaisha Toshiba MRI non-contrast time-slip angiography using variably positioned cine sub-sequence
JP2012105982A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Toshiba Corp 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージング方法
US9151815B2 (en) 2010-11-15 2015-10-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic resonance imaging apparatus and magnetic resonance imaging method
CN103153181A (zh) * 2010-11-15 2013-06-12 株式会社东芝 磁共振成像装置以及磁共振成像方法
CN102116856A (zh) * 2010-12-30 2011-07-06 中国科学院深圳先进技术研究院 横向弛豫时间测量方法及***
JP2011212453A (ja) * 2011-06-27 2011-10-27 Tokai Univ 磁気共鳴イメージング装置
WO2013066895A1 (en) * 2011-10-31 2013-05-10 University Of Utah Research Foundation Evaluation of cardiac structure
US9713436B2 (en) 2011-10-31 2017-07-25 University Of Utah Research Foundation Patient specific scan parameters for MRI scanning
US10004425B2 (en) 2011-10-31 2018-06-26 University Of Utah Research Foundation Patient specific scan parameters for MRI scanning
US10506945B2 (en) 2011-10-31 2019-12-17 University Of Utah Research Foundation Patient specific scan parameters for MRI scanning
JP2014064700A (ja) * 2012-09-25 2014-04-17 Toshiba Corp 磁気共鳴イメージング装置
CN105496410A (zh) * 2014-10-11 2016-04-20 中国科学院深圳先进技术研究院 大脑纵向弛豫值测量方法和装置
CN105496410B (zh) * 2014-10-11 2019-02-12 中国科学院深圳先进技术研究院 大脑纵向弛豫值测量方法和装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4316078B2 (ja) 2009-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7209777B2 (en) Method and apparatus for automated tracking of non-linear vessel movement using MR imaging
JP4090619B2 (ja) Mri装置
JP4632535B2 (ja) Mri装置
JP5613811B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US8588889B2 (en) Method and apparatus for breath-held MR data acquisition using interleaved acquisition
KR100646914B1 (ko) 자기공명 이미징장치
JP2002533144A (ja) コントラスト増幅型磁気共鳴血管造影法におけるコントラストの検出および誘導される再構築
JP4143179B2 (ja) Mri装置
JP2005305151A (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴信号の収集方法
JP4316078B2 (ja) Mri装置
JP4253526B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4082779B2 (ja) Mri装置
JP4406139B2 (ja) Mri装置
JP3434816B2 (ja) Mri装置
JP4253411B2 (ja) Mri装置
JP4349647B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4334049B2 (ja) Mri装置
JP2000166897A (ja) Mri装置およびmrイメージング方法
JP4086544B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP5380585B2 (ja) Mri装置
JP4143630B2 (ja) Mri装置
JP5159836B2 (ja) Mri装置
JP2009273929A (ja) Mri装置
JP4589526B2 (ja) Mr流速測定システム
JPH1147115A (ja) Mri装置およびmr撮像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090428

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090520

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4316078

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130529

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130529

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140529

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term