JP2001146220A - ラベル貼付設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送ライン上で搬送する物品へのラベル貼付
装置によるラベルの貼付を確実に行わせることができる
ようにすること。 【解決手段】 ラベル５を貼付すべき物品（集品箱１）
をラベル貼付装置４へ搬送する搬送ライン３脇に、前記
ラベル貼付装置４で貼付されるラベル５が帯電する静電
気の極性とは逆極性の静電気を、前記物品（集品箱１）
のラベル貼付面１ａに帯電させる帯電手段６が配設され
た構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ラベルを貼付すべ
き物品をラベル貼付装置へ搬送する搬送ラインを備えた
ラベル貼付設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその問題点】商品センターなどにおい
て、出荷先ごとに商品を集品箱に集品し、この集品箱を
出荷場へコンベヤで搬送する途中で、出荷先などを印刷
したラベルを前記集品箱にラベル貼付装置により自動貼
付することがある。この場合、ラベルは、印刷時の印字
テープとの接触や粘着面の保護用テープの剥離、或いは
台紙テープからの剥離などによって静電気が帯電する可
能性が大きく、また、集品箱は一般に合成樹脂製であっ
て、その取り扱い時に静電気が帯電している可能性が大
きい。これらラベルや集品箱の帯電極性は、これらラベ
ルや集品箱の材質とこれらラベルや集品箱に接触した相
手側の材質の摩擦電気序列上での位置関係や、接触摩擦
時の温度や湿度によって決まることになるが、何れにし
ても、ラベルと集品箱のラベル貼付面とが同一極性に帯
電している可能性は十分にあり、このような場合に、ラ
ベルと集品箱のラベル貼付面とが静電気学的に互いに反
発し合ってラベルが貼付し難くなり、貼付不良が生じて
搬送途中にラベルが剥がれ落ちる恐れがあった。特に、
ラベル貼付装置として、ラベルをシリンダーなどでラベ
ル貼付面に押し付けるのではなく、エアーによりラベル
貼付面へラベルを吹き付けて貼付するタイプのラベル貼
付装置が使用されている場合に、上記不都合が顕著に生
じる。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従
来の問題点を解消し得るラベル貼付設備を提供すること
を目的とするものであって、その手段を後述する実施形
態の参照符号を付して示すと、ラベル５を貼付すべき物
品（集品箱１）をラベル貼付装置４へ搬送する搬送ライ
ン３脇に、前記ラベル貼付装置４で貼付されるラベル５
が帯電する静電気の極性とは逆極性の静電気を、前記物
品（集品箱１）のラベル貼付面１ａに帯電させる帯電手
段６が配設された構成となっている。

【０００４】上記の本発明によるラベル貼付設備を実施
するに際し、具体的には、前記帯電手段６として、前記
物品（集品箱１）のラベル貼付面１ａに相対的に摺接す
るブラシ７を使用したり、当該ブラシ７を回転駆動させ
たり、前記帯電手段６を接地して、物品（集品箱１）と
の摺接により帯電した静電気を放電させるように構成す
ることができる。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下に本発明の好適実施形態を添
付図に基づいて説明すると、図１及び図２において、１
は合成樹脂製の集品箱であって、当該集品箱１を支持し
て搬送するコンベヤ２によって構成される搬送ライン３
により出荷場所へ搬送される。前記搬送ライン３の適当
位置にはラベル貼付装置４が配設されている。このラベ
ル貼付装置４は、従来周知のものであって、この実施形
態では、搬送ライン３上で搬送される集品箱１の側面に
設定されたラベル貼付面１ａに出荷先などが印刷された
ラベル５を貼付するものである。

【０００６】前記ラベル貼付装置４の直前の搬送ライン
３脇には、通過する集品箱１のラベル貼付面１ａに摺接
する静電気帯電手段６が配設されている。この帯電手段
６としては、前記ラベル貼付装置４で貼付されるラベル
５が正電気（＋）を帯電している場合、合成樹脂製の集
品箱１のラベル貼付面１ａに負電気（−）を帯電させる
ことができ、この逆に、前記ラベル貼付装置４で貼付さ
れるラベル５が負電気（−）を帯電している場合、合成
樹脂製の集品箱１のラベル貼付面１ａに正電気（＋）を
帯電させることができる材質からなるものが使用され、
具体的には、当該材質のシート状またはブロック状のも
のの表面を集品箱１のラベル貼付面１ａに適当な圧接力
で摺接させるように構成したものや、図示のように、当
該材質の糸または紐状のものをブラシ状に集束したブラ
シ７を集品箱１のラベル貼付面１ａに摺接させるように
構成したものなどが使用される。

【０００７】前記静電気帯電手段６は、それ自体が、摺
接する相手側の集品箱１のラベル貼付面１ａと逆極性の
静電気を帯電することになるので、これを放電し得るよ
うにアース線８で接地される。

【０００８】また、図３に示すように、静電気帯電手段
６のブラシ７をモーター９により、例えば当該ブラシ７
の集品箱１と接する部分が当該集品箱１の移動方向と逆
方向に回動する方向に強制回転駆動させ、両者間の摩擦
を大きくして、集品箱１のラベル貼付面１ａに帯電させ
る静電気の電荷を大きくすることができる。

【０００９】上記の構成により、搬送ライン３上でラベ
ル貼付装置４に向かって搬送される集品箱１は、静電気
帯電手段６の配設位置を通過する際に、当該静電気帯電
手段６の例えばブラシ７にラベル貼付面１ａが擦られ
て、当該ラベル貼付面１ａが、ラベル貼付装置４で貼付
されるラベル５の帯電する静電気の極性とは逆の極性の
静電気を帯電することになる。従って、次のラベル貼付
装置４が前記集品箱１のラベル貼付面１ａにラベル５を
貼付するとき、当該ラベル５と集品箱１のラベル貼付面
１ａとが静電気的に反発し合うことがなくなり、両者は
積極的に引き合うことになるので、確実に貼付される。

【００１０】なお、ラベル５を貼付する物品は集品箱１
に限定されないし、物品に対するラベル貼付面も側面に
限定されない。例えば、搬送される商品そのものや、商
品を収納した包装用ケースにラベル５を貼付することも
できる。また、帯電手段６として、上記実施形態のよう
に、物品のラベル貼付面に摺接して静電気を帯電させる
物体（実施形態ではブラシ７）を使用する場合、当該物
体の材質は、摩擦電気序列上で相手側の物品のラベル貼
付面を構成する材質よりも、相手側に帯電させたい静電
気の極性とは反対の極性側にできる限り離れている材質
のものを選択するのが望ましい。

【００１１】

【発明の効果】以上のように本発明のラベル貼付設備に
よれば、搬送ライン上でラベル貼付装置に向かって搬送
される物品のラベル貼付面に、前記ラベル貼付装置で貼
付されるラベルが帯電する静電気の極性とは逆極性の静
電気を帯電手段で帯電させることができる。従って、次
のラベル貼付装置が前記物品のラベル貼付面にラベルを
貼付するとき、当該ラベルと物品のラベル貼付面とが静
電気的に反発し合うことがなくなり、両者は積極的に引
き合うことになるので、ラベルを確実に貼付することが
できる。

【００１２】即ち、静電気のためにラベルが物品のラベ
ル貼付面に貼り付き難くなることがなくなり、ラベルを
エアージェットでラベル貼付面に吹き付けて貼付するタ
イプのラベル貼付装置を使用している場合でも、ラベル
を確実強固に貼付することができ、搬送途中でラベルが
剥がれ落ちるような不都合を生じさせないで済む。

【００１３】なお、請求項２に記載の構成によれば、物
品のラベル貼付面を傷付けないで、当該ラベル貼付面に
対する帯電手段の接触摩擦を良好に行わせることができ
る。この場合、請求項３に記載の構成によれば、物品の
搬送速度が低くとも、帯電手段のブラシと物品のラベル
貼付面との相対摺接摩擦量を大きくして、物品のラベル
貼付面に帯電させる静電気の電荷を大きくし、所期の目
的を確実に達成させることができる。さらに、請求項４
に記載の構成によれば、物品のラベル貼付面に対する帯
電作用を常に効率良く良好に行わせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態を示す概略平面図であ
る。

【図２】 同側面図である。

【図３】 変形例を示す要部の平面図である。

【符号の説明】

１ 集品箱（物品） ２ コンベヤ ３ 搬送ライン ４ ラベル貼付装置 ５ ラベル ６ 静電気帯電手段 ７ ブラシ ８ アース線 ９ ブラシ回転駆動用モーター

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ラベルを貼付すべき物品をラベル貼付装置
   へ搬送する搬送ライン脇に、前記ラベル貼付装置で貼付
   されるラベルが帯電する静電気の極性とは逆極性の静電
   気を、前記物品のラベル貼付面に帯電させる帯電手段が
   配設された、ラベル貼付設備。
2. 【請求項２】前記帯電手段が、前記物品のラベル貼付面
   に相対的に摺接するブラシから成る、請求項１に記載の
   ラベル貼付設備。
3. 【請求項３】前記帯電手段のブラシが回転駆動される、
   請求項２に記載のラベル貼付設備。
4. 【請求項４】前記帯電手段が、放電のために接地されて
   いる、請求項１〜３の何れかに記載のラベル貼付設備。