JP2001144541A - 非放射性誘電体線路を用いた周波数変調発振器及びレーダ装置 - Google Patents

非放射性誘電体線路を用いた周波数変調発振器及びレーダ装置

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JP2001144541A
JP2001144541A JP32624699A JP32624699A JP2001144541A JP 2001144541 A JP2001144541 A JP 2001144541A JP 32624699 A JP32624699 A JP 32624699A JP 32624699 A JP32624699 A JP 32624699A JP 2001144541 A JP2001144541 A JP 2001144541A
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diode
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gunn diode
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Hiroyuki Uno
博之 宇野
Yutaka Saito
裕 斎藤
Akitaka Takeuchi
昭孝 竹内
Takeshi Okada
毅 岡田
Masami Makino
将美 牧野
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成により、良好な線形性を有し、かつ
温度変動が小さい周波数変調発振器を提供すること。 【解決手段】複数の導体板1、2に保持された金属ブロ
ック5の側面にガンダイオード4を実装し、ガンダイオ
ード4からの発振信号を誘電体線路3により伝搬し、バ
イアス基板7によりガンダイオードにバイアス電圧を給
電し、ガンダイオードの発振信号を金属ストリップ共振
器10により誘電体線路3に伝搬するようにしたガンダ
イオード発振器と、ガンダイオードの発振信号を変調す
るための可変容量ダイオードを実装した可変共振器とか
らなり、ガンダイオード発振器の発振周波数と可変共振
器の共振周波数の中心値を所定の周波数差に調整するこ
とにより、簡単な構成で、周波数直線性が良好で、かつ
温度変動が小さい周波数変調発振器を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非放射性誘電体線
路(以下、NRDガイド(Nonradiative Dielectric
Wave Guide)という)を用いた周波数変調発振器に関
し、特にFMCW車載レーダ装置に装備したときに必要
とする良好な線形性を有し、簡単な構成で実現される周
波数変調発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ミリ波又はマイクロ波回路におい
てはNRDガイドが用いられている。このNRDガイド
を用いた周波数変調発振器の一例としては、例えば、図
12乃至図14に示されるようなものが知られている。
図12は従来の周波数変調発振器の構成を示し、(A)
はその一部破断斜視図、(B)は上部の導体板を外して
上から見た平面図、図13は従来の可変共振器の構成を
示す斜視図、図14はガンダイオードにバイアス電圧を
給電するためのバイアス基板の構造を示す正面図であ
る。
【0003】まず、図12を参照して、従来の周波数変
調発振器の構成を簡単に説明する。従来の周波数変調発
振器はガンダイオード発振器と可変共振器とから構成さ
れ、更に、ガンダイオード発振器は導体板1及び2と、
誘電体線路3と、ガンダイオード4と、金属ブロック5
と、バイアス基板6と、金属ストリップ共振器10と、
モードサプレサ11とを備え、可変共振器は誘電体ブロ
ック13及び14と、高誘電率板15と、ダイオードマ
ウント基板16と、可変容量ダイオード17とを備えて
構成される。
【0004】次に、図12を参照して、上記従来の周波
数変調発振器の動作を簡単に説明する。ガンダイオード
4から発振された信号は、金属ストリップ共振器10に
よりモードサプレサ11を介して誘電体線路3に伝搬さ
れる。ガンダイオード4の発振周波数は、金属ストリッ
プ共振器10の金属箔の寸法によって決定される。可変
共振器は、金属ストリップ共振器10に隣接されるよう
に配置され、ダイオードマウント基板16に実装された
可変容量ダイオード17の制御電圧によって共振周波数
を変化させる。このとき、誘電体線路3を伝搬するガン
ダイオード4からの発振信号の周波数は、可変共振器の
共振周波数の変化の影響を受けて、周波数変調される。
【0005】一方、FMCWレーダ装置は、目標物との
距離や相対速度を簡単な構成で同時に計測できることか
ら、ミリ波帯を用いる車載レーダ装置等に利用されてい
る。ここで、図11を参照して、このようなFMCWレ
ーダ装置について説明する。図11はFMCWレーダ装
置の基本構成を示す模式図である。このFMCWレーダ
装置は、三角波で周波数変調した信号を送信波として目
標物に向けて送信し、その目標物からの反射波と送信波
とのビート信号から目標物との距離や相対速度を計測す
るものである。
【0006】すなわち、図11において、周波数変調発
振器31から発生した送信波は、方向性結合器32によ
りサーキュレータ33側とミキサ34側に分岐される。
サーキュレータ33は、送信波をアンテナ35へ送ると
ともに、アンテナ35で受信した目標物からの反射波を
ミキサ34へ送る。ミキサ34は、方向性結合器32か
ら入力された送信波とサーキュレータ33を介して入力
された目標物からの反射波とを混合することによりビー
ト信号を出力して、目標物との距離や相対速度を計測す
る。
【0007】このようなFMCWレーダ装置に用いられ
る周波数変調発振器では、高い距離分解能を得るために
周波数直線性が要求される。しかしながら、一般的に周
波数変調発振器は非線形特性を有するため、距離分解能
が低下するという問題を有する。このような非線形特性
の補正方法の一例としては、例えば、特開平3−261
883号公報に示されるような方法が知られている。こ
の補正方法は、鋸波状のバイアス電圧により周波数変調
発振器から発振された非線形特性を持った鋸波状の送信
波の一部を基準信号により低周波信号に変換し、その信
号を周波数弁別器で電圧に変換し、その電圧をリニアラ
イザで補正し、周波数変調発振器のバイアス電圧に加算
する方法である。
【0008】また、周波数変調発振器は温度変化によっ
ても非線形特性となり、距離分解能が低下するという問
題を有する。このような非線形特性を補正する温度補償
方法の一例としては、例えば、特開平10−19762
5号公報に示されるようなものが知られている。この温
度補償方法は、周波数変調発振器の温度を温度センサで
検出し、あらかじめ格納しておいた検出温度における周
波数指定電圧対発振周波数特性を参照して、温度補償を
施す方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のNRDガイドを用いた周波数変調発振器の変調特性
は、図4に示すようになる。ここで、図4を参照して、
このような周波数変調発振器の変調特性について説明す
る。図4は周波数変調発振器の変調特性を示す図であ
り、(A)は周波数変調発振器の変調特性を示すグラフ
図、(B)はガンダイオード発振器の発振周波数と可変
共振器の共振周波数の関係を示す説明図である。図4の
(A)と(B)において、同一の符号(a〜g、V1、
Vt、V2等)を付すものは同一の状態にあることを示
す。
【0010】従来、周波数直線性が良好でかつ温度変動
を小さくするためには、ガンダイオード発振器の発振周
波数(a〜g)と可変共振器の共振周波数(V1〜V
2)とが、図4の(c)に示す関係となるように、製作
段階において、両周波数の差を所定の値に抑える必要が
あった。
【0011】また、温度変化については、例えば高温で
は、ガンダイオード発振器の発振周波数は低下し、可変
共振器の共振周波数は上昇するため、ガンダイオード発
振器と可変共振器の周波数の関係は温度によって大きく
変化することになる。例えば、図4において、常温で
(d)に設定する場合、高温では(e)の状態となり、
高温で非線形特性を持つことになる。このように、従来
のNRDガイドを用いた周波数変調発振器は、周波数直
線性が温度変化によって大きく影響され、距離分解能が
低下するという問題があった。
【0012】また、上記従来の周波数変調発振器に用い
られるガンダイオードへバイアス電圧を給電するための
バイアス基板においては、図14に示すように、ガンダ
イオードと接続する部分の誘電体を切削加工し金属箔の
み残すといった複雑な加工が必要となり、量産に向かな
いという問題があった。
【0013】また、上記従来の周波数変調発振器の非線
形特性の補正方法では、リニアライザ等の構成素子が必
要となるため構成が複雑になるという問題があった。ま
た、構成素子が多いために大規模となり、車載には不向
きであるという問題があった。また、上記従来の周波数
変調発振器の非線形特性の温度補償方法では、温度セン
サ等の構成素子が必要となるために構成が複雑になると
いう問題があった。
【0014】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、簡単な構成により、良好な線形性を
有し、かつ温度変動が小さい周波数変調発振器を提供す
るものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明における周波数変
調発振器は、複数の導体板に保持されて側面にガンダイ
オードを実装した金属ブロックと、前記ガンダイオード
からの発振信号を伝搬する誘電体線路と、前記ガンダイ
オードにバイアス電圧を給電するバイアス基板と、前記
ガンダイオードの発振信号を前記誘電体線路に伝搬する
金属ストリップ共振器とからなるガンダイオード発振器
と、前記ガンダイオード発振器の誘電体線路の一側面に
隣接して配置され前記ガンダイオードの発振信号を変調
するための可変容量ダイオードを実装したダイオードマ
ウント基板からなる可変共振器とにより構成され、前記
ガンダイオード発振器の発振周波数と前記可変共振器の
共振周波数の中心値を所定の周波数差に抑えるように調
整するという構成を有している。この構成により、簡単
な構成で、周波数直線性が良好であり、かつ温度変動が
小さい周波数変調発振器を提供することができることと
なる。
【0016】本発明における周波数変調発振器は、前記
バイアス基板が前記ガンダイオードの発振信号の周波数
を変化させる第1の周波数変化手段を装備し、前記可変
共振器は前記ダイオードマウント基板に前記可変共振器
の共振周波数を変化させる第2の周波数変化手段を備え
るという構成を有している。この構成により、簡単な構
成で、周波数直線性が良好であり、かつ温度変動が小さ
い周波数変調発振器を提供することができることとな
る。
【0017】本発明における周波数変調発振器は、前記
第1の周波数変化手段が第1の可変容量ダイオードから
なり、前記第1の可変容量ダイオードの制御電圧を変化
することにより前記ガンダイオード発振器の発振周波数
を調整するという構成を有している。この構成により、
簡単な構成で、周波数直線性が良好であり、かつ温度変
動が小さい周波数変調発振器を提供することができるこ
ととなる。
【0018】本発明における周波数変調発振器は、前記
第2の周波数変化手段が第2の可変容量ダイオードから
なり、前記第2の可変容量ダイオードの制御電圧を変化
することにより前記可変共振器の共振周波数を調整する
という構成を有している。この構成により、簡単な構成
で、周波数直線性が良好であり、かつ温度変動が小さい
周波数変調発振器を提供することができることとなる。
【0019】本発明における周波数変調発振器は、前記
ガンダイオードと前記金属ストリップ共振器との間隔を
調整する調整手段を備えるという構成を有している。こ
の構成により、簡単な構成で、周波数直線性が良好であ
り、かつ温度変動が小さい周波数変調発振器を提供する
ことができることとなる。
【0020】本発明における周波数変調発振器は、前記
調整手段が前記金属ストリップ共振器の位置を調整する
ネジからなるという構成を有している。この構成によ
り、非常に簡単な構成で、周波数直線性が良好であり、
かつ温度変動が小さい周波数変調発振器を提供すること
ができることとなる。
【0021】本発明における周波数変調発振器は、前記
調整手段が前記導体板の一部に設けられ前記金属ストリ
ップ共振器を固定した可動部と、前記可動部の位置を調
整するネジとからなり、前記可動部の位置を調整するこ
とにより前記金属ストリップ共振器の位置を調整すると
いう構成を有している。この構成により、簡単な構成
で、ガンダイオード発振器の発振周波数を任意に調整す
ることができるため、周波数直線性が良好であり、かつ
温度変動が小さい周波数変調発振器を提供することがで
きることとなる。
【0022】本発明における周波数変調発振器は、前記
ガンダイオードが前記金属ブロックに対し位置調節自在
に実装するという構成を有している。この構成により、
簡単な構成で、ガンダイオード発振器の発振周波数を任
意に調整することができるため、周波数直線性が良好で
あり、かつ温度変動が小さい周波数変調発振器を提供す
ることができることとなる。
【0023】本発明における周波数変調発振器は、前記
金属ストリップ共振器の金属箔の長さをレーザトリミン
グにより調整することによりガンダイオード発振器の発
振周波数を調整するという構成を有している。この構成
により、簡単な構成で、周波数直線性が良好であり、か
つ温度変動が小さい周波数変調発振器を提供することが
できることとなる。
【0024】本発明における周波数変調発振器は、前記
ガンダイオードに給電するためのバイアス基板の金属パ
ターンの面を前記ガンダイオードが実装された金属ブロ
ックの側面に対面して配置し、前記金属ブロックと前記
バイアス基板との間に前記誘電体基板を配置するという
構成を有している。この構成により、簡単な構成で、バ
イアス基板とガンダイオードとの接続が容易となり、か
つバイアス基板の構造が簡単になるため量産性が向上す
ることとなる。
【0025】本発明における周波数変調発振器は、前記
バイアス基板にスルーホールを設け、前記スルーホール
を介して前記ガンダイオードに給電するという構成を有
している。この構成により、簡単な構成で、バイアス基
板とガンダイオードとの接続が容易となり、かつバイア
ス基板の構造が簡単になるため量産性が向上することと
なる。
【0026】本発明におけるレーダ装置は、請求項1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10または11記載
の周波数変調発振器を備えるという構成を有している。
この構成により、簡単な構成で、高い距離分解能を有す
るレーダ装置を提供することとなる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図11に基づき、
本発明の第1乃至第7の実施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)まず、図1を参照して、本発明の
第1の実施の形態におけるNRDガイドを用いた周波数
変調発振器の基本的構成を説明する。図1は本発明の第
1の実施の形態における周波数変調発振器の構成を示
し、(A)はその一部破断斜視図、(B)はガンダイオ
ード及び可変容量ダイオードを周波数変調発振器に実装
した状態を示す実装図である。
【0028】本実施の形態における周波数変調発振器は
ガンダイオード発振器と可変共振器とからなり、ガンダ
イオード発振器は、周波数変調発振器を収容する導体板
1及び2と、発振信号を伝搬する誘電体線路3と、信号
を発振するガンダイオード4と、ガンダイオード4を装
着する金属ブロック5と、ガンダイオード4及び可変容
量ダイオード12に給電するバイアス基板7、8、及び
金属箔9と、ガンダイオード4からの発振信号をモード
サプレサ11を介して誘電体線路3に伝搬する金属スト
リップ共振器10及びモードサプレサ11と、ガンダイ
オード4から発振される信号の周波数を調整する可変容
量ダイオード12とを備える。また、可変共振器は、本
実施の形態では図13に示すような従来の構成と同様で
あり、金属ストリップ共振器10に隣接して配置され、
誘電体線路3とダイオードマウント基板16とを整合す
る誘電体ブロック13、14及び高誘電率板15と、誘
電体ブロック14と高誘電率板15との間に挿入され可
変容量ダイオード17を実装するダイオードマウント基
板16と、ダイオードマウント基板16に実装され制御
電圧により可変共振器の共振周波数を変化する可変容量
ダイオード17とを備えて構成される。
【0029】次に、図1を参照して、本実施の形態にお
ける周波数変調発振器の構成を、動作周波数を60GH
zに設定した場合を例として、更に詳細に説明する。導
体板1及び2は、アルミニウム板が用いられ、誘電体線
路3は、比誘電率2.04のテフロンが用いられる。誘
電体線路3はその導体板1及び2によって上下から挟ま
れており、誘電体線路3の高さを2.25mm、幅を
2.5mmに設定すると、誘電体線路3は低損失なNR
Dガイドとして動作する。ガンダイオード4は、金属ブ
ロック5の側面に実装され、ガンダイオード4の一端
は、金属ブロック5に電気的に接続される。金属ブロッ
ク5は、幅3.75mm、高さ2.27mm、長さ7.
5mmの真鍮が用いられ、導体板1及び2に接する面は
ガンダイオード4からの発振信号の漏れを防ぐために溝
が形成されており、導体板1及び2を介して接地され
る。
【0030】バイアス基板7は、誘電体基板上に線路幅
が一定の周期で広狭を繰り返す金属パターンが形成され
たものが用いられ、金属ブロック5の側面に接着され
る。金属パターンはガンダイオード4からの発振信号を
遮断して給電のみできるようにしたローパスフィルタを
構成している。バイアス基板8は、誘電体基板上にバイ
アス基板7と同様のローパスフィルタを構成する金属パ
ターンと矩形状の金属パターンを形成したものが用いら
れ、金属ブロック5の側面に接着される。金属箔9は、
ガンダイオード4、バイアス基板7及び8に接着され、
電気的に接続される。金属ストリップ共振器10は、誘
電体基板上に金属箔を矩形状にエッチングされたものが
用いられる。モードサプレサ11は、誘電体線路3と金
属ストリップ共振器10の間に挿入され、NRDガイド
の伝送モード(LSM01モード)以外のモードを抑圧
する。可変容量ダイオード12は、例えば、ビームリー
ド型のバラクタダイオードが用いられ、バイアス基板8
に実装される。
【0031】誘電体ブロック13及び14は、比誘電率
2.04のテフロンが用いられ、誘電体ブロック13は
誘電体線路3から一定の間隔をおいて配置され、誘電体
ブロック14は、ダイオードマウント基板16の側面に
接して配置される。高誘電率板15は、比誘電率10.
5の誘電体基板が用いられ、誘電体ブロック13とダイ
オードマウント基板16の間に挿入される。誘電体ブロ
ック13及び14と高誘電率板15は、誘電体線路3と
ダイオードマウント基板16との整合素子である。ダイ
オードマウント基板16は、比誘電率2.6のテフロン
基板が用いられ、誘電体ブロック14と高誘電率板15
の間に挿入される。テフロン基板上には、ミリ波信号の
漏れを防ぐためのローパスフィルタ及びダイオードを実
装するための電極が金属パターンにより形成される。可
変容量ダイオード17は、ビームリード型のバラクタダ
イオードが用いられ、可変容量ダイオード17はダイオ
ードマウント基板16に形成された電極の中心に実装さ
れる。
【0032】次に、図1を参照して、上記のように構成
された本実施の形態における周波数変調発振器の動作を
説明する。ガンダイオード4は、バイアス基板7から給
電され、可変容量ダイオード12は、バイアス基板8及
びバイアス基板7により給電されるバイアス電圧の差で
給電される。ガンダイオード4から発振された信号は金
属ストリップ共振器10によりモードサプレサ11を介
して誘電体線路3に伝搬される。このとき、ガンダイオ
ード4から発振される信号の周波数は、金属ストリップ
共振器10の金属箔の寸法によって決定されるととも
に、可変容量ダイオード12の制御電圧によって電気的
に調整される。従って、金属ストリップ共振器10の金
属箔の長さをレーザトリミングにより調整することによ
り、ガンダイオード発振器の発振周波数を調整すること
ができる。
【0033】可変共振器は、金属ストリップ共振器10
に隣接されるように配置され、ダイオードマウント基板
16に実装された可変容量ダイオード17の制御電圧に
よって共振周波数が変化する。このとき、可変容量ダイ
オード12の制御電圧を変化させることにより、ガンダ
イオード発振器からの発振周波数が可変共振器の共振周
波数の中心値と所定の周波数差となるように調整され
る。周波数変調の動作については、上記従来の周波数変
調発振器の場合と同様である。
【0034】以上説明した本実施の形態の特徴は、ガン
ダイオード発振器に可変容量ダイオードを付加すること
により、ガンダイオード発振器の発振周波数を電気的に
調整することができるようにしたことである。このた
め、ガンダイオード発振器の発振周波数と可変共振器の
共振周波数の中心値を図4に示す(c)の関係となるよ
うに所定の周波数差に抑えることができ、周波数直線性
が良好でかつ温度変動が小さい周波数変調発振器を実現
することができる。
【0035】また、本実施の形態における周波数変調発
振器を製作後に、ガンダイオード発振器の発振周波数を
電気的に調整することができることから、金属ストリッ
プ共振器の金属箔の寸法調整や精密な加工を必要とせ
ず、周波数直線性が良好な周波数変調発振器を容易に製
作することができる。また、製作時間の短縮も可能とな
るため、生産性が向上する。
【0036】このように、第1の実施形態の周波数変調
発振器では、周波数直線性が良好であり、かつ温度変動
が小さい周波数変調発振器を簡単な構成で提供すること
ができる。また、本実施の形態における周波数変調発振
器をFMCWレーダ装置に備えることにより、簡単な構
成で、高い距離分解能を有するレーダ装置を提供するこ
とができる。
【0037】(第2の実施の形態)次に、図1乃至図3
を参照して、本発明の第2の実施の形態におけるNRD
ガイドを用いた周波数変調発振器について説明する。図
1は既に説明したので説明を省略する。図2は本発明の
第2の実施の形態における周波数変調発振器の可変共振
器を信号入力側から見た斜視図、図3は本発明の第2の
実施形態における可変共振器の周波数対電圧特性を示す
グラフ図である。本実施の形態におけるNRDガイドを
用いた周波数変調発振器の特徴は、図1に示す周波数変
調発振器における可変共振器のダイオードマウント基板
の両面に可変容量ダイオードを実装したことである。す
なわち、ダイオードマウント基板18の誘電体ブロック
13側には可変容量ダイオード19を実装し(図2)、
ダイオードマウント基板18の誘電体ブロック14側に
は可変容量ダイオード17を実装したものである(図1
3)。また、図1に示すその他の符号を付した構成要素
は第1の実施の形態において既に説明したものであるか
ら説明を省略する。
【0038】また、図2を参照して、本実施の形態にお
ける周波数変調発振器の可変共振器の構成を更に詳細に
説明する。ダイオードマウント基板18は、比誘電率
2.6のテフロン基板が用いられ、誘電体ブロック14
と高誘電率板15の間に挿入される。テフロン基板上の
両面には、ミリ波信号の漏れを防ぐためのローパスフィ
ルタ及びダイオードを実装するための電極が金属パター
ンにより形成される。可変容量ダイオード19は、例え
ば、ビームリード型のバラクタダイオードが用いられ、
ダイオードマウント基板18に形成された電極の中心に
実装される。ただし、可変容量ダイオード17とはダイ
オードマウント基板18の反対側の面に実装される。
【0039】次に、図1乃至図3を参照して、上記のよ
うに構成された本実施の形態における周波数変調発振器
の動作を説明する。ガンダイオード4から発振した信号
は金属ストリップ共振器10によりモードサプレサ11
を介して誘電体線路3に伝搬される。このとき、ガンダ
イオード4から発振された信号の周波数は金属ストリッ
プ共振器10の金属箔の寸法によって決定される。可変
共振器は、金属ストリップ共振器10に隣接されるよう
に配置され、ダイオードマウント基板18に実装された
可変容量ダイオード17及び19の制御電圧によって共
振周波数が変化する。可変容量ダイオード17及び19
は、別々の制御電圧が給電される。
【0040】図3に示す可変共振器の周波数対電圧特性
曲線において、Vt1は可変容量ダイオード17の制御
電圧、Vt2は可変容量ダイオード19の制御電圧を示
す。図3から分かるように、Vt1で可変共振器の共振
周波数を変化し、Vt2で可変共振器の共振周波数の中
心値を変化するよう動作する。このように、可変容量ダ
イオードを2つ用いることにより可変共振器の共振周波
数の中心値をガンダイオード発振器の発振周波数と所定
の周波数差となるように調整する。周波数変調の動作に
ついては、上記従来の周波数変調発振器の場合と同様で
ある。
【0041】以上、説明したように、本実施の形態にお
ける周波数変調発振器の特徴は、可変共振器に2つの可
変容量ダイオードを用いることにより、可変共振器の共
振周波数の中心値を変動することができることである。
それによって、ガンダイオード発振器の発振周波数と可
変共振器の共振周波数の中心値を図4に示す(c)の関
係となるように所定の周波数差に抑えることができ、周
波数直線性が良好でかつ温度変動が小さい周波数変調発
振器を実現することができる。
【0042】また、周波数変調発振器を製作後に可変共
振器の共振周波数の中心値を電気的に調整できるように
したことにより、可変共振器の寸法の調整が不要にな
り、容易に周波数直線性が良好な周波数変調発振器を製
作することができる。また、製作時間の短縮も可能とな
るため、生産性が向上する。このように、本第2の実施
の形態における周波数変調発振器では、簡単な構成で、
周波数直線性が良好であり、かつ温度による変動が小さ
い周波数変調発振器を提供することができる。
【0043】また、本実施の形態における周波数変調発
振器をFMCWレーダ装置に備えることにより、簡単な
構成で、高い距離分解能を有するレーダ装置を提供する
ことができる。なお、本実施の形態においては、可変容
量ダイオードをダイオードマウント基板の両面に実装し
ているが、この実施方法に限るものではなく、可変容量
ダイオードを複数実装したダイオードマウント基板の構
成であれば、同様な効果が得られる。
【0044】(第3の実施の形態)次に、図1、図5及
び図6を参照して、本発明の第3の実施の形態における
NRDガイドを用いた周波数変調発振器について説明す
る。図1は既に説明したので説明を省略する。図5は本
発明の第3の実施の形態における周波数変調発振器を図
12の(B)に示すA−A’線から切断したA−A’線
断面図、図6はガンダイオードと金属ストリップ共振器
の間隔に対する発振周波数及び出力電力を示すグラフ図
である。本実施の形態におけるNRDガイドを用いた周
波数変調発振器の特徴は、図1に示す周波数変調発振器
の金属ストリップ共振器10の代わりに図5に示すその
位置を調整可能な金属ストリップ共振器20を備えたも
のである。
【0045】図5において、本実施の形態における周波
数変調発振器のガンダイオード発振器には、ガンダイオ
ード4に対して位置調整可能な金属ストリップ共振器2
0と、その位置を調整する調整ネジ21とを備えてい
る。また、図1及び図5に示すその他の符号を付した構
成要素は第1の実施の形態において既に説明したもので
あるから説明を省略する。金属ストリップ共振器20
は、誘電体基板上に金属箔が矩形状にエッチングされて
おり、一辺が斜めに形成されたものが用いられる。調整
ネジ21は、導体板1を貫通して金属ストリップ共振器
20の斜辺に接するように配置される。
【0046】次に、図1、図5及び図6を参照して、上
記のように構成された本実施の形態における周波数変調
発振器の動作を説明する。金属ストリップ共振器20
は、調整ネジ21を締めることによりガンダイオード4
の方へ移動し、ガンダイオード4と金属ストリップ共振
器20の間隔dが狭くなる。あらかじめ、ガンダイオー
ド4と金属ストリップ共振器20との距離を若干空けて
おくことにより、ガンダイオード4と金属ストリップ共
振器20の間隔dを調整ネジ21により調整することが
できる。
【0047】ここで、図6を参照して、ガンダイオード
発振器において、ガンダイオード4と金属ストリップ共
振器20との間の間隔dに対する発振周波数と出力電力
の関係を見ると、間隔dの変化より発振周波数は変化す
るが、出力電力はほぼ一定であるということが分かる。
このように、ガンダイオード4と金属ストリップ共振器
20との間の間隔dを調整することにより、ガンダイオ
ード発振器の発振周波数を調整できるということが分か
る。
【0048】このように、調整ネジ21の締め具合によ
り、金属ストリップ共振器20の位置を調整して、ガン
ダイオード発振器の発振周波数を変化させることができ
る。ガンダイオード4からの発振信号が可変共振器によ
り周波数変調される動作については、上記従来の周波数
変調発振器の場合と同様である。
【0049】以上、説明したように、本実施の形態にお
ける周波数変調発振器の特徴は、調整ネジを用いること
により金属ストリップ共振器の位置を調整して、ガンダ
イオードと金属ストリップ共振器との間の間隔を調整す
ることにより、ガンダイオード発振器の発振周波数を調
整可能にしたことである。このため、ガンダイオード発
振器の発振周波数と可変共振器の共振周波数の中心値を
所定の周波数差に抑えることができ、周波数直線性が良
好でかつ温度による変動が小さい周波数変調発振器を実
現することができる。また、周波数変調発振器を組み立
てた後に外部からガンダイオードの発振周波数を調整す
ることができることから、製作時間の短縮が可能とな
る。
【0050】このように、第3の実施の形態における周
波数変調発振器では、簡単な構成で、周波数直線性が良
好であり、かつ温度による変動が小さい周波数変調発振
器を提供することができる。また、本実施の形態におけ
る周波数変調発振器をFMCWレーダ装置に備えること
により、簡単な構成で、高い距離分解能を有するレーダ
装置を提供することができる。
【0051】(第4の実施の形態)次に、図1及び図7
を参照して、本発明の第4の実施の形態におけるNRD
ガイドを用いた周波数変調発振器について説明する。図
1は既に説明したので説明を省略する。図7は本発明の
第4の実施の形態における周波数変調発振器を図12の
(B)に示すA−A’線から切断したA−A’線断面図
である。本実施の形態におけるNRDガイドを用いた周
波数変調発振器の特徴は、図1に示す導体板2の一部に
可動部22を設け、その可動部22に金属ストリップ共
振器10を固定して、調整ネジ23でガンダイオード4
に対する金属ストリップ共振器10の位置を調整するよ
うにしたものである。
【0052】図7において、本実施の形態における周波
数変調発振器の導体板2の一部には、金属ストリップ共
振器10を固定しガンダイオード4に対して金属ストリ
ップ共振器10の位置を調整するための可動部22を設
け、また、可動部22には、可動部22を貫通して導体
板2に接続される調整ネジ23が配置され、調整ネジ2
3の調整によりガンダイオード4に対する金属ストリッ
プ共振器10の位置を調整できるようにしている。ま
た、図1及び図7に示すその他の符号を付した構成要素
は第1の実施の形態において既に説明したものであるか
ら説明を省略する。
【0053】次に、図1及び図7を参照して、上記のよ
うに構成された本実施の形態における周波数変調発振器
の動作を説明する。まず、調整ネジ23を締めることに
より、可動部22が導体板2の方に移動するよう引き寄
せられるため導体板2との間隔は狭くなる。逆に、調整
ネジ23を緩めることにより、可動部22の導体板2と
の距離は広くなる。可動部22と金属ストリップ共振器
10とは固定されいるため、調整ネジ23の締め具合に
より金属ストリップ共振器10とガンダイオード4との
間隔dを調整することができる。このため、図6に示す
ように、ガンダイオード発振器の発振周波数を調整する
ことができる。ガンダイオード4からの発振信号が可変
共振器により周波数変調される動作については、上記従
来の周波数変調発振器の場合と同様である。
【0054】以上、説明したように、本実施の形態にお
ける周波数変調発振器の特徴は、導体板の一部を可動部
とし、調整ネジを用いて可動部を移動することにより金
属ストリップ共振器の位置を調整して、ガンダイオード
と金属ストリップ共振器との間隔を調整することによ
り、ガンダイオード発振器の発振周波数を調整できるよ
うにしたことである。このため、ガンダイオード発振器
の発振周波数と可変共振器の共振周波数の中心値を所定
の周波数差に抑えることができるため、周波数直線性が
良好であり、かつ温度による変動が小さい周波数変調発
振器を実現することができる。また、周波数変調発振器
を組み立てた後に外部からガンダイオードの発振周波数
を調整することができることから、製作時間の短縮が可
能となる。
【0055】このように、第4の実施の形態における周
波数変調発振器では、簡単な構成で、周波数直線性が良
好であり、かつ温度による変動が小さい周波数変調発振
器を提供することができる。また、本実施の形態におけ
る周波数変調発振器をFMCWレーダ装置に備えること
により、簡単な構成で、高い距離分解能を有するレーダ
装置を提供することができる。
【0056】なお、本実施の形態においては、可動部を
移動するために調整ネジを用いているが、これに限るも
のではなく、可動部を機械的に移動する構造であれば、
如何なる構造でも同様な効果が得られる。また、本実施
の形態においては、下側の導体板2の一部を可動部22
として移動できるようにしたものであるが、導体板2の
代わりに上側の導体板1の一部を可動部22として移動
できるようにしたものでもよい。
【0057】(第5の実施の形態)次に、図1及び図8
を参照して、本発明の第5の実施の形態におけるNRD
ガイドを用いた周波数変調発振器について説明する。図
1は既に説明したので説明を省略する。図8は本発明の
第5の実施の形態における周波数変調発振器を図12の
(B)に示すA−A’線から切断して本実施の形態にお
けるガンダイオードの実装状態を示すA−A’線断面図
である。本実施の形態におけるNRDガイドを用いた周
波数変調発振器の特徴は、図1に示すガンダイオード4
の代わりに、ネジタイプのパッケージに封入して金属ブ
ロック5に実装したガンダイオード24を使用すること
である。すなわち、図8に示すように、ガンダイオード
24をネジタイプのパッケージに封入して、金属ブロッ
ク5に設けられたネジ穴に位置調節可能に螺入して構成
する。
【0058】次に、図1及び図8を参照して、上記のよ
うに構成された本実施の形態における周波数変調発振器
の動作を説明する。まず、ガンダイオード24はネジタ
イプであるため、ネジの締め具合によりガンダイオード
24の位置を調整することにより、ガンダイオード24
と金属ストリップ共振器10との間隔dを調整すること
ができる。このため、ガンダイオード発振器の発振周波
数を図6に示すように調整することができる。ガンダイ
オード24からの発振信号が可変共振器により周波数変
調される動作については、上記従来の周波数変調発振器
の場合と同様である。
【0059】以上、説明したように、本実施の形態にお
ける周波数変調発振器の特徴は、ネジタイプのガンダイ
オードを使用することによりガンダイオードの位置を容
易に調整できるため、ガンダイオードと金属ストリップ
共振器との間隔を調整することにより、ガンダイオード
発振器の発振周波数を調整できるようにしたことであ
る。このため、ガンダイオード発振器の発振周波数と可
変共振器の共振周波数の中心値を所定の周波数差に抑え
ることができるため、周波数直線性が良好であり、かつ
温度による変動が小さい周波数変調発振器を実現するこ
とができる。
【0060】このように、第5の実施の形態における周
波数変調発振器では、簡単な構成で、周波数直線性が良
好であり、かつ温度による変動が小さい周波数変調発振
器を提供することができる。また、本実施の形態におけ
る周波数変調発振器をFMCWレーダ装置に備えること
により、簡単な構成で、高い距離分解能を有するレーダ
装置を提供することができる。
【0061】(第6の実施の形態)次に、図1及び図9
を参照して、本発明の第6の実施の形態におけるNRD
ガイドを用いた周波数変調発振器について説明する。図
1は既に説明したので説明を省略する。図9は本発明の
第6の実施の形態における周波数変調発振器のバイアス
基板を金属ブロックに実装した状態を示す図であり、
(A)は金属ブロックに対するバイアス基板の実装図、
(B)はバイアス基板の構造を示す構造図である。本実
施の形態における周波数変調発振器の特徴は、ガンダイ
オード4に給電するためのバイアス基板26の金属パタ
ーンの面をガンダイオード4が装着された金属ブロック
5の側面に対面して配置し、金属ブロック5とバイアス
基板26との間に誘電体基板25を配置するようにした
ものである。
【0062】図9において、誘電体基板25は、金属ブ
ロック5とバイアス基板26との間に挿入されて金属ブ
ロック5の側面に接着され、バイアス基板26の金属パ
ターンと金属ブロック5とを絶縁する。バイアス基板2
6は、誘電体基板上に線路幅が一定の周期で広狭を繰り
返す金属パターンが形成されたものが用いられ、金属パ
ターンはガンダイオード4に給電するとともに、ガンダ
イオード4からの発振信号を遮断するようなローパスフ
ィルタを構成する。金属パターンが形成された面は誘電
体基板25の側面に接着され、ガンダイオード4と接続
される。
【0063】次に、図8を参照して、上記のように構成
された本実施の形態における周波数変調発振器の動作を
説明する。まず、ガンダイオード4は、バイアス基板2
6の金属パターンにより給電され、信号を発振する。そ
の他の周波数変調発振器の動作については、上記従来の
周波数変調発振器の場合と同様である。
【0064】以上、説明したように、本実施の形態にお
ける周波数変調発振器の特徴は、ガンダイオードが実装
されている金属ブロックとバイアス基板との間に誘電体
基板を配置し、バイアス基板の金属パターンの面をガン
ダイオード側に向けることにより、図14に示すような
従来のバイアス基板に必要とされた誘電体の切削加工が
不要となり、バイアス基板の加工が容易となることであ
る。このため、バイアス基板の構造が簡単になり、量産
性が向上する。
【0065】このように、第6の実施の形態における周
波数変調発振器では、バイアス基板とガンダイオードと
の接続が容易であり、かつバイアス基板の構造が簡単に
なるため、量産性の高い周波数変調発振器を提供するこ
とができる。
【0066】(第7の実施の形態)次に、図1及び図1
0を参照して、本発明の第7の実施の形態におけるNR
Dガイドを用いた周波数変調発振器について説明する。
図1は既に説明したので説明を省略する。図10は本発
明の第7の実施の形態における周波数変調発振器のバイ
アス基板を金属ブロックに実装した状態を示す図であ
り、(A)は金属ブロックに対するバイアス基板の実装
図、(B)はバイアス基板の構造を示す構造図である。
本実施の形態における周波数変調発振器の特徴は、ガン
ダイオード4に対し給電する金属パターンにスルーホー
ル28を設けたバイアス基板27を使用するようにした
ものである。
【0067】バイアス基板27は、誘電体基板上に線路
幅が一定の周期で広狭を繰り返す金属パターンが形成さ
れたものが用いられ、金属ブロック5の側面に接着され
る。金属パターンはガンダイオード4からの発振信号を
遮断するようなローパスフィルタを構成している。ま
た、金属パターンにはスルーホール28が設けられ、ス
ルーホール28によりガンダイオード4と金属パターン
が接続される。
【0068】次に、図1及び図10を参照して、上記の
ように構成された周波数変調発振器の動作の説明をす
る。ガンダイオード4は、バイアス基板27に設けられ
たスルーホール28を介して給電され、信号を発振す
る。その他の周波数変調発振器の動作については、上記
従来の周波数変調発振器の場合と同様である。
【0069】以上、説明したように、本実施の形態にお
ける周波数変調発振器の特徴は、ガンダイオードに給電
するためにバイアス基板にスルーホールを設けたことに
より、図14に示すような従来のバイアス基板に必要と
された誘電体の切削加工が不要となり、バイアス基板の
加工が容易となることである。このため、バイアス基板
の構造が簡単になり、量産性が向上する。
【0070】このように、第7の実施の形態における周
波数変調発振器では、バイアス基板とガンダイオードと
の接続が容易であり、かつバイアス基板の構造が簡単に
なるため、量産性の高い周波数変調発振器を提供するこ
とができる。
【0071】
【発明の効果】本発明における周波数変調発振器は、上
記のように構成され、特に、ガンダイオード発振器の発
振周波数と可変共振器の共振周波数の中心値を所定の周
波数差となるようにガンダイオード発振器の発振周波数
及び可変共振器の共振周波数を調整するようにしたこと
により、簡単な構成で、周波数直線性が良好であり、か
つ温度変動が小さい周波数変調発振器を提供することが
できる。
【0072】また、本発明における周波数変調発振器
は、上記のように構成され、特に、FMCWレーダ装置
に対し、簡単な構成で、周波数直線性が良好であり、か
つ温度変動が小さい周波数変調発振器を提供することに
より、高い距離分解能を有するレーダ装置を実現するこ
とができる。
【0073】また、本発明における周波数変調発振器
は、上記のように構成され、特に、ガンダイオードを実
装する金属ブロックとバイアス基板の間に誘電体基板を
挿入したり、バイアス基板にスルーホールを備えるよう
にしたことにより、ガンダイオードとの接続が容易であ
り、かつバイアス基板の構造が簡単になるため、量産性
の高い周波数変調発振器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における周波数変調
発振器の構成を示し、(A)はその一部破断斜視図、
(B)はガンダイオード及び可変容量ダイオードを周波
数変調発振器に実装した状態を示す実装図、
【図2】本発明の第2の実施の形態における周波数変調
発振器の可変共振器を信号入力側から見た斜視図、
【図3】本発明の第2の実施形態における可変共振器の
周波数対電圧特性を示すグラフ図、
【図4】周波数変調発振器の変調特性を示す図であり、
(A)は周波数変調発振器の変調特性を示すグラフ図、
(B)はガンダイオード発振器の発振周波数と可変共振
器の共振周波数の関係を示す説明図、
【図5】本発明の第3の実施の形態における周波数変調
発振器を図12の(B)に示すA−A’線から切断した
A−A’線断面図、
【図6】ガンダイオードと金属ストリップ共振器の間隔
に対する発振周波数及び出力電力を示すグラフ図、
【図7】本発明の第4の実施の形態における周波数変調
発振器を図12の(B)に示すA−A’線から切断した
A−A’線断面図、
【図8】本発明の第5の実施の形態における周波数変調
発振器を図12の(B)に示すA−A’線から切断して
本実施の形態におけるガンダイオードの実装状態を示す
A−A’線断面図、
【図9】本発明の第6の実施の形態における周波数変調
発振器のバイアス基板を金属ブロックに実装した状態を
示す図であり、(A)は金属ブロックに対するバイアス
基板の実装図、(B)はバイアス基板の構造を示す構造
図、
【図10】本発明の第7の実施の形態における周波数変
調発振器のバイアス基板を金属ブロックに実装した状態
を示す図であり、(A)は金属ブロックに対するバイア
ス基板の実装図、(B)はバイアス基板の構造を示す構
造図、
【図11】FMCWレーダ装置の基本構成を示す模式
図、
【図12】従来の周波数変調発振器の構成を示し、
(A)はその一部破断斜視図、(B)は上部の導体板を
外して上から見た平面図、
【図13】従来の可変共振器の構成を示す斜視図、
【図14】ガンダイオードにバイアス電圧を給電するた
めのバイアス基板の構造を示す正面図。
【符号の説明】
1、2 導体板 3 誘電体線路 4 ガンダイオード 5 金属ブロック 6、7、8 バイアス基板 9 金属箔 10 金属ストリップ共振器 11 モードサプレサ 12 可変容量ダイオード 13、14 誘電体ブロック 15 高誘電率板 16、18 ダイオードマウント基板 17、19 可変容量ダイオード 20 金属ストリップ共振器 21、23 調整ネジ 22 可動部 24 ガンダイオード 25 誘電体基板 26、27 バイアス基板 28 スルーホール 31 周波数変調発振器 32 方向性結合器 33 サーキュレータ 34 ミキサ 35 アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 昭孝 石川県金沢市彦三町二丁目1番45号 株式 会社松下通信金沢研究所内 (72)発明者 岡田 毅 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 牧野 将美 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 5J014 HA01 5J070 AB17 AB24 AC02 AC06 AD13 AF03 AK22 AK40 BA01 5J081 AA11 CC13 CC22 EE09 EE18 FF19 GG02 JJ22 KK02 KK09 KK17 KK22 KK26 LL01 MM07 MM08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の導体板に保持されて側面にガンダイ
    オードを実装した金属ブロックと、前記ガンダイオード
    からの発振信号を伝搬する誘電体線路と、前記ガンダイ
    オードにバイアス電圧を給電するバイアス基板と、前記
    ガンダイオードの発振信号を前記誘電体線路に伝搬する
    金属ストリップ共振器とからなるガンダイオード発振器
    と、前記ガンダイオード発振器の誘電体線路の一側面に
    隣接して配置され前記ガンダイオードの発振信号を変調
    するための可変容量ダイオードを実装したダイオードマ
    ウント基板からなる可変共振器とにより構成され、前記
    ガンダイオード発振器の発振周波数と前記可変共振器の
    共振周波数の中心値を所定の周波数差に抑えるように調
    整することを特徴とする周波数変調発振器。
  2. 【請求項2】前記バイアス基板は前記ガンダイオードの
    発振信号の周波数を変化させる第1の周波数変化手段を
    装備し、前記可変共振器は前記ダイオードマウント基板
    に前記可変共振器の共振周波数を変化させる第2の周波
    数変化手段を備えることを特徴とする請求項1記載の周
    波数変調発振器。
  3. 【請求項3】前記第1の周波数変化手段は第1の可変容
    量ダイオードからなり、前記第1の可変容量ダイオード
    の制御電圧を変化することにより前記ガンダイオード発
    振器の発振周波数を調整することを特徴とする請求項1
    または2記載の周波数変調発振器。
  4. 【請求項4】前記第2の周波数変化手段は第2の可変容
    量ダイオードからなり、前記第2の可変容量ダイオード
    の制御電圧を変化することにより前記可変共振器の共振
    周波数を調整することを特徴とする請求項2または3記
    載の周波数変調発振器。
  5. 【請求項5】前記ガンダイオードと前記金属ストリップ
    共振器との間隔を調整する調整手段を備えることを特徴
    とする請求項1、2、3または4記載の周波数変調発振
    器。
  6. 【請求項6】前記調整手段は前記金属ストリップ共振器
    の位置を調整するネジからなることを特徴とする請求項
    5記載の周波数変調発振器。
  7. 【請求項7】前記調整手段は前記導体板の一部に設けら
    れ前記金属ストリップ共振器を固定した可動部と、前記
    可動部の位置を調整するネジとからなり、前記可動部の
    位置を調整することにより前記金属ストリップ共振器の
    位置を調整するようにしたことを特徴とする請求項5記
    載の周波数変調発振器。
  8. 【請求項8】前記ガンダイオードは前記金属ブロックに
    対し位置調節自在に実装することを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6または7記載の周波数変調発振
    器。
  9. 【請求項9】前記金属ストリップ共振器の金属箔の長さ
    をレーザトリミングにより調整することによりガンダイ
    オード発振器の発振周波数を調整することを特徴とする
    請求項1、2、3または4記載の周波数変調発振器。
  10. 【請求項10】前記ガンダイオードに給電するためのバ
    イアス基板の金属パターンの面を前記ガンダイオードが
    実装された金属ブロックの側面に対面して配置し、前記
    金属ブロックと前記バイアス基板との間に誘電体基板を
    配置することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8または9記載の周波数変調発振器。
  11. 【請求項11】前記バイアス基板にスルーホールを設
    け、前記スルーホールを介して前記ガンダイオードに給
    電することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9または10記載の周波数変調発振器。
  12. 【請求項12】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10または11記載の周波数変調発振器を備え
    たことを特徴とするレーダ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100427868B1 (ko) * 2001-12-18 2004-04-28 주식회사 백금정보통신 광대역 레이더 검출기 회로

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