JP2001143257A - 磁気転写方法 - Google Patents

磁気転写方法

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JP2001143257A
JP2001143257A JP31996199A JP31996199A JP2001143257A JP 2001143257 A JP2001143257 A JP 2001143257A JP 31996199 A JP31996199 A JP 31996199A JP 31996199 A JP31996199 A JP 31996199A JP 2001143257 A JP2001143257 A JP 2001143257A
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JP31996199A
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English (en)
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Shoichi Nishikawa
正一 西川
Ryuji Sugita
龍二 杉田
Makoto Nagao
信 長尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気転写によって、品位の高い転写パターン
を磁気転写によってマスター担体からスレーブ媒体へ転
写する。 【解決手段】 基板の表面の情報信号に対応する部分に
磁性層が形成された磁気転写用マスター担体と転写を受
けるスレーブである磁気記録媒体を使用し、予めスレー
ブ媒体磁化を略方向に初期直流磁化した後、磁気転写用
マスター担体と上記初期直流磁化したスレーブ媒体とを
密着させスレーブ面の初期直流磁化方向と逆向きの略方
向に転写用磁界を印加させ磁気転写をおこなう時、マス
ター担体に形成された磁性層幅(Wm)と磁気転写後の
該スレーブ媒体磁性層上の磁化幅(Ws)が0.04<
{(Wm−Ws)/Wm}≦0.3の範囲内にある磁気
転写方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大容量、高記録密
度の磁気記録再生装置用の磁気記録媒体への記録情報の
転写を短時間に行う磁気転写方法に関し、特に大容量、
高記録密度の磁気記録媒体へのサーボ信号、アドレス信
号、その他通常の映像信号、音声信号、データ信号等の
記録に用いられる転写方法に関する。
【0002】
【従来の方式】情報量の増加と共に多くの惰報を記録す
る大容量で安価で、短時間で必要な箇所が読み出せるい
わゆるアクセス速度が高い媒体が求められており、例え
ばハードディスクドライブやZIP(アイオメガ社)に
代表される高密度フロッピーディスクが挙げられる。大
容量を実現するためには狭いトラック幅を正確に磁気ヘ
ッドが走査し、信号をS/N良く再生するいわゆるトラ
ッキングサーボ技術が大きな役割を果たしている。
【0003】大容量の磁気記録媒体においては、ディス
クの1周のなかである間隔でトラッキング用のサーボ信
号やアドレス情報信号、再生クロック信号等が記録、い
わゆるプリフォーマットがなされている。磁気ヘッドは
このプリフォーマットの信号を読みとって自分の位置を
修正することで正確にトラック上を走行することが可能
となっている。
【0004】現在のプリフォーマットはディスクを専用
のサーボ記録装置を用いて、1枚ずつ、1トラックずつ
記録することによって行われている。サーボ記録装置は
高価であるとともに、容量が大容量となるにしたがって
プリフォーマットに要する時間も長時間となるために、
大容量の磁気記録媒体の製造においては、プリフォーマ
ットの工程が製造工程において占める割合が大きくな
り、製造コストに占める割合も大きく、効率的な製造方
法の提供が求められていた。
【0005】一方、1トラックずつプリフォーマットを
行わずに、プリフォーマットを作製した磁気記録媒体を
マスター担体として、マスター担体からプリフォーマッ
トを磁気転写で行う方式も提案されている。例えば、特
開昭63−183623号公報、特開平10−4054
4号公報、および特開平10−269566号公報に転
写技術が紹介されている。
【0006】特開昭63−183623号公報や特開平
10−40544号公報において、基板の表面に情報信
号に対応する凸凹形状が形成され、凸凹形状の少なくと
も凸部表面に強磁性薄膜が形成された磁気転写用マスタ
ー担体の表面を、強磁性薄膜あるいは強磁性粉塗布層が
形成されたシート状もしくはディスク状磁気記録媒体の
表面に接触、あるいは更に交流バイアス磁界、あるいは
直流磁界を印加して凸部表面を構成する強磁性材料を励
起することにより、凸凹形状に対応する磁化パターンを
磁気記録媒体に記録する方法が提唱されている。
【0007】この方法では、マスター担体の凸部表面を
プリフォーマットするべき磁気記録媒体、すなわちスレ
ーブ媒体に密着させて同時に凸部を構成する強磁性材料
を励磁することにより、スレーブ媒体に所定のプリフォ
ーマットを形成する転写方法であり、磁気転写用マスタ
ー担体とスレーブ媒体との相対的な位置を変化させるこ
となく静的に記録を行うことができ、正確なプリフォー
マット記録が可能であり、しかも記録に要する時間も極
めて短時間であるという特徴を有している。
【0008】図1は、磁気転写用マスター担体からスレ
ーブ媒体への転写方法を説明する図である。図1に断面
を示すように、磁気転写用マスター担体1には、強磁性
薄膜2が形成されており、強磁性薄膜の表面にはプリフ
ォーマットに合わせて形成した凸部3が形成されてい
る。マスター担体の凸部3をスレーブ媒体4の表面に密
着して励磁磁界5を与えると、凸部3はその方向に磁化
され、スレーブ媒体4には、磁気転写用マスター担体の
凸部3の磁化に応じて記録磁界6が形成される。このよ
うな、磁気転写方式では、表面平坦性が高く、硬質であ
る基板上に磁性膜の形成、フォトレジストを塗布、プリ
フォーマットパターンの応じたフォトマスクを用い露
光、現像、エッチングの工程等からなるリソグラフィー
工程等を経てマスター担体を作製している。
【0009】プリフォーマット信号を記録するパターン
は数μm程度の大きさであるとともに、大面積の信号を
一括処理することなどが求められる。したがってプリフ
ァーマット信号として微細な信号が必要である場合は、
フォトマスク、露光、現像、エッチングの工程にそれに
応じた高精度、高品質が求められ、マスター担体作製も
難しいものとなっていた。
【0010】また、マスター担体とスレーブ媒体を直接
接触させスレーブ面積全体で磁気転写を行うために、転
写を行う際のマスター担体とスレーブ媒体との均一的な
密着が問題となる。密着度が悪化すると転写領域の全体
にわたって、均等な信号強度が得られず、正確なサーボ
を行うことができなくなり、サーボフォローミスの原因
となっていた。また、密着低下により磁気転写後の信号
品位が悪化し、信号の読み込みの誤りが発生する場合も
あった
【発明が解決しようとする課題】本発明は、マスター担
体の凸部表面をプリフォーマットするべき磁気記録媒
体、すなわちスレーブ媒体に密着させて同時に凸部を構
成する強磁性材料を励磁することにより、スレーブ媒体
に所定のプリフォーマットを形成する転写方法におい
て、高密度記録用の微細なプリフォーマットパターンを
有するものであっても、マスター担体とスレーブ媒体と
の密着の低下による磁気転写後の信号品位が悪化するこ
とがない転写方法を提供することを課題とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板の表面の
情報信号に対応する部分に磁性層が形成された磁気転写
用マスター担体と転写を受けるスレーブ媒体とを、予め
スレーブ媒体磁化をトラック方向に初期直流磁化した
後、磁気転写用マスター担体と上記初期直流磁化したス
レーブ媒体とを密着させスレーブ面の初期直流磁化方向
と逆向きのトラック方向に転写用磁界を印加させ磁気転
写を行う磁気転写方法において、マスター担体に形成さ
れた磁性層幅(Wm)と磁気転写後の該スレーブ媒体磁
性層上の磁化幅(Ws)が0.04<{(Wm−Ws)
/Wm)≦0.3の範囲内に、ある磁気転写方法を用い
ることで、微細構造を有するマスター担体の作製が簡単
となり、マスター担体とスレーブ媒体間の密着性向上、
信号品位向上が可能であることを見出したものである。
また、0.06<{(Wm−Ws)/Wm}≦0.2の
範囲内にある前記の磁気転写方法である。0.08<
{(Wm−Ws)/Wm}≦0.1の範囲内にある前記
の磁気転写方法である。また、転写磁界印加方向と垂直
をなす方向から見たときのマスター担体磁性層断面形状
において、磁性層厚をdとしたとき、磁性層角部の曲率
が1/(5d)〜50/dの範囲にある前記の磁気転写
方法である。転写磁界印加方向と垂直をなす方向から見
たときのマスター担体磁性層断面形状において、磁性層
角部の曲率が1/(2d)〜30/dの範囲にある前記
の磁気転写方法である。
【0012】また、基板の表面の情報信号に対応する部
分に磁性層が形成された磁気転写用マスター担体と転写
を受けるスレーブ媒体とを、予めスレーブ媒体磁化をト
ラック方向に初期直流磁化した後、磁気転写用マスター
担体と上記初期直流磁化したスレーブ媒体とを密着させ
スレーブ面の初期直流磁化方向と逆向きのトラック方向
に転写用磁界を印加させ磁気転写を行う磁気転写方法に
おいて、マスター担体に形成された磁性層幅(Wm)と
磁気転写後の該スレーブ媒体磁性層上の磁化幅(Ws)
が0.08<{(Wm−Ws)/Wm)≦0.1の範囲
内に、転写用磁界印加方向と垂直をなす方向から見たと
きのマスター担体の磁性層断面形状が、磁性層角部の曲
率が1/(2d)〜50/dの範囲とする磁気転写方法
によって、密着性向上、信号品位向上が可能であること
を見出したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本研究者は、基板の表面の情報信
号に対応する部分に磁性層が形成された磁気転写用マス
ター担体と転写を受けるスレーブ媒体とを、予めスレー
ブ媒体磁化をトラック方向に初期直流磁化した後、磁気
転写用マスター担体と上記初期直流磁化したスレーブ媒
体とを密着させスレーブ面の初期直流磁化方向と逆向き
のトラック方向に転写用磁界を印加させ磁気転写をおこ
なう磁気転写方法において、マスター担体に形成された
磁性層幅(Wm)と磁気転写後の該スレーブ媒体磁性層
上の磁化幅(Ws)が0.04<{(Wm−Ws)/W
m)≦0.3の範囲内に、ある磁気転写方法を用いるこ
とで、微細構造を有するスレーブ媒体の作製が簡単とな
り、マスター担体とスレーブ媒体間の密着性向上、信号
品位向上が可能であることを見出して本発明を想到した
ものである。そして、マスター担体の凸部表面をスレー
ブ媒体に密着させて同時に凸部を構成する強磁性材料を
励磁することにより、正確なプリフォーマット記録を極
めて短時間に行うことができるという特徴を有してい
る。
【0014】本発明の磁気転写方法では、表面平坦性が
高く、硬質である基板上に磁性膜の形成、フォトレジス
トを塗布、プリフォーマットパターンの応じたフォトマ
スクを用い露光、現像、エッチングの工程を経て、マス
ター担体を作成する。プリフォーマット信号が数μm程
度の長さであること、大面積の信号を一括処理すること
などが求められるため、プリフォーマット信号として微
細な信号が必要である場合は、それに応じたフォトマス
ク、露光、現像、エッチングの工程に高精度、高品質が
求められ、マスター担体作製が難しく、結果として製造
コストなものとなっていた。
【0015】そこで、本発明ではマスター担体の磁性層
線幅から発生する磁界を収束させ、転写後のスレーブ信
号幅が磁性層線幅より狭くなるように磁気転写するのが
可能であれば、マスター担体の作製が容易となり、本発
明の磁気転写方法のコストダウンに非常に有効である。
またマスター担体の磁性層の信号幅線幅が広くできるた
め、マスター担体上の磁性層の信号幅線幅が広くてもス
レーブ媒体への狭い磁気転写が実現できる。
【0016】また、転写磁界印加方向と垂直をなす方向
から見たときのマスター担体磁性層断面形状において、
磁性層角部の曲率を調整することにより、マスター担体
の情報を記録した磁性層から発生する磁界をより収束す
ることができ、面内磁界の増加し均一性が向上し、スレ
ーブ媒体での転写後の記録情報がマスター担体の磁性層
幅より狭くなることを見出した。またマスター担体上の
磁性層の角部を丸めることにより、スレーブ媒体との接
触面積が少なくなり、密着性も向上するという効果も得
られる。
【0017】そして、基板の表面の情報信号に対応する
部分に磁性層が形成された磁気転写用マスター担体と転
写を受けるスレーブ媒体を使用し、予めスレーブ媒体磁
化をトラック方向に初期直流磁化した後、磁気転写用マ
スター担体と上記初期直流磁化したスレーブ媒体とを密
着させスレーブ媒体面の初期直流磁化方向と逆向きのト
ラック方向に転写用磁界を印加させ磁気転写をおこなう
時、マスター担体に形成された磁性層幅(Wm)と磁気
転写後の該スレーブ媒体磁性層上の磁化幅(Ws)が 0.04<{(Wm−Ws)/Wm}≦0.3 の範囲内にあるものとすることによって高品質な磁気転
写を実現するものである。
【0018】また、転写磁界印加方向と垂直をなす方向
から見たときのマスター担体磁性層断面形状において、
磁性層厚をdとしたとき、磁性層角部の曲率が1/(5
d)〜50/dの範囲にあることが好ましく、より好ま
しくは、磁性層角部の曲率が1/(2d)〜30/dの
範囲である。
【0019】図2に、本発明の磁気転写用マスター担体
の磁性層の形状について説明する図である。図2は、断
面を説明する図であり、磁気転写用マスター担体1に形
成された強磁性薄膜からなる転写情報記録部7は、磁性
層厚d、磁性層幅Wmを有している。また、磁性層角部
8は、図2に示した例では、1/(5d)の曲率を有し
ている。その結果、磁気転写用マスター担体1をスレー
ブ媒体4とを密着した状態で、転写用の励磁磁界を与え
ると、転写情報記録部には、磁化幅Wsの部分に転写用
の磁化が形成されて、スレーブ媒体に転写される。そし
て、本発明においては、磁化幅Wsは、好ましくは、
0.7Wm<Ws<0.96Wm との関係を有してい
る。
【0020】以下に、本発明の磁気転写用マスター担体
の製造方法を説明する。図3は、本発明の磁気転写用マ
スター担体の製造工程を説明する図である。図3(A)
に示すように、表面が平滑な基板31に磁性材料を成膜
して磁性層32を形成する。基板としては、シリコン、
石英板、ガラス、アルミニウム等の非磁性金属または合
金、セラミックス、合成樹脂等の表面が平滑な板状体で
あり、エッチング、成膜工程での温度等の処理環境に耐
性を有するものを用いることができる。磁性材料は真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等
の真空成膜手段、めっき法により成膜する。次いで、図
3(B)に示すように磁性層32上にフォトレジスト3
3を塗布する。フォトレジストは、エッチング等の工程
に応じて任意のものを選択して用いることができる。
【0021】図3(C)に示すように、基板上に塗布し
たフォトレジスト33をプリフォーマットのパターンに
応じたフォトマスクを用いた一括露光、あるいは描画露
光を行い、更に、現像してフォトレジストにプリフォー
マットの情報に応じたパターン34を形成する。次い
で、図3(D)に示すようにエッチング工程において、
反応性エツチング、物理的エッチング、エッチング液体
を用いたエッチング等の基板に応じたエッチング手段に
よって、磁性層にパターンに応じて所定の深さの穴35
を形成する。穴の深さは、転写情報記録部として形成す
る磁性層の厚さに相当する深さとする。形成する穴は、
底面が基板の表面に平行な平面で形成されるような深さ
が均等な穴を形成することが好ましい。
【0022】図3(E)に示すように、フォトレジスト
をリフトオフ法で除去し、表面を研磨して、ばりがある
場合は取り除くとともに、表面を平坦化し、転写情報記
録部36を形成する。次いで、図3(F)に示すよう
に、転写情報記録部36の角部37を所定の曲率で丸め
る。角部に曲率を形成する方法としては、低濃度エッチ
ング溶液を用いることによって角部を丸めることができ
る。例えば、希薄な塩化第二鉄水溶液によって行うこと
ができる。
【0023】以上の説明では、基板上の所定の箇所に、
磁性材料を成膜して転写情報記録部の凸部を形成した後
に、凸部の間に非磁性材料を成膜あるいは充填し、転写
情報記録部と非磁性材料部の表面を同一平面としても良
い。
【0024】磁性材料としてはCo、Co合金、例え
ば、CoNi、CoNbZr、CoNbZrTa等を挙
げることができる。また、Fe、Fe合金、Ni合金、
例えばFeCo、FeNi、FeNiCo、FeTa
N、FeAlSi、FeAl、FeNi等を用いること
ができる。磁性材料としては、磁束密度が大きいこと、
スレーブ媒体と同じ方向、すなわち面内記録なら面内方
向へ、垂直なら垂直方向の磁気異方性を有していること
が明瞭な転写が行えても良い。
【0025】磁性材料の下面側、すなわち基板側に必要
な磁気異方性を形成するために非磁性の下地層を設ける
ても良い。これによって磁性層の結晶構造と格子常数を
所望のものとすることができる。下地層には、Cr、C
rTi、CoCr、CrTa、CrMo、NiAl、R
u等が用いられる。磁性層の表面にダイヤモンド状炭素
等の保護膜を設けても良く、さらに潤滑剤を設けても良
い。保護膜として5〜30nmのダイヤモンド状炭素膜
と潤滑剤が存在することが更に好ましい。潤滑剤を設け
ることによって、マスター担体とスレーブ媒体との接触
過程で生じるずれを補正する際に摩擦が生じ、潤滑剤剤
がないと耐久性が不足するためである。
【0026】
【実施例】以下に、実施例を示し本発明を説明する。 実施例1 マスター担体として、FeCo合金(組成比70:30
原子比)からなるHc7.96kA/m(100O
e)、Ms28.9T(23000Gauss)の厚さ
200nmの磁性層を有する3.5インチの円盤状の基
体の中心から半径方向20mm〜40mmの位置までの
幅10μmの等間隔の放射状ラインを、ライン間隔は半
径方向20mmの最内周位置で10μmm間隔で形成
し、磁性層角部を濃度0.019重量%の塩化第二鉄溶
液によって丸めて角部の曲率が30/dである磁性層を
形成した。
【0027】スレーブ媒体には、Hc198.9kA/
m(2500Oe)の円盤状磁気記録媒体を使用して、
ピーク磁界強度が397.9kA/m(5000O
e)、すなわちスレーブ媒体の保磁力Hcの2倍となる
様に電磁石装置を用いてスレーブ媒体の初期直流磁化を
行い、次に初期直流磁化したスレーブと磁気転写用マス
ター担体とを密着させて電磁石装置を用いて198.9
kA/m(2500Oe)の磁界を印加することにより
磁気転写を行った。以下の評価方法によって評価を行い
その結果を表1に示す。
【0028】実施例2ないし3 実施例1記載の磁性層角部の曲率を表1に記載の値に変
更した点を除き実施例1と同様にしてマスター担体を作
製し、実施例1と同様にしてスレーブ媒体への磁気転写
を行い実施例1と同様に評価を行いその結果を表1に示
す。
【0029】実施例4 実施例1記載の磁性層角部の曲率を表1に記載の値に変
更した点を除き実施例1と同様にしてマスター担体を作
製し、実施例1と同様にしてスレーブ媒体への磁気転写
を行い実施例1と同様に評価を行いその結果を表1に示
す。
【0030】実施例5ないし8 実施例4記載の磁性層角部の曲率を表1に記載の値に変
更した点を除き実施例1と同様にしてしてマスター担体
を作製し、実施例1と同様にしてスレーブ媒体への磁気
転写を行い実施例1と同様に評価を行いその結果を表1
に示す。
【0031】実施例9 実施例1記載のスレーブ媒体として円盤状の厚さ75μ
mのポリイミド基板上にCrTi(組成比80:20原
子比)を60nmの厚さでスパッタリングによって形成
し、さらに抗磁力Hc206.9kA/m(2600O
e)のCoPtCrTa膜をスパッタリングで30nm
の厚さで磁性層を形成したスレーブ媒体を使用し、転写
磁界を206.9kA/m(2600Oe)とした点を
除き、実施例2と同様にしてマスター担体を作製し、実
施例1と同様にしてスレーブ媒体への磁気転写を行い実
施例1と同様に評価を行いその結果を表1に示す。
【0032】実施例10 スレーブ媒体としてZip100用の磁気記録媒体(H
c=127.3kA/m(1600Oe))を使用し、
転写磁界強度を127.3kA/m(1600Oe)と
して、実施例2と同様にして磁気転写を行い実施例1と
同様に評価を行いその結果を表1に示す。
【0033】比較例1ないし10 実施例4記載の磁性層角部の曲率を表1に記載の値に変
更した点を除き実施例1と同様にしてマスター担体を作
製し、実施例1と同様にしてスレーブ媒体への磁気転写
を行い実施例1と同様に評価を行いその結果を表1に示
す。
【0034】比較例11 実施例9記載の磁性層角部の曲率を表1に記載の値に変
更した点を除き実施例9と同様にしてマスター担体を作
製し、実施例1と同様にしてスレーブ媒体への磁気転写
を行い実施例1と同様に評価を行いその結果を表1に示
す。
【0035】比較例12 実施例10記載の磁牲層角部の曲率を表1に記載の値に
変更した点を除き実施例10と同様にしてしてマスター
担体を作製し、実施例1と同様にしてスレーブ媒体への
磁気転写を行い実施例1と同様に評価を行いその結果を
表1に示す。
【0036】(評価方法) 1.密着性の特性 マスター担体とスレーブ媒体の密着性の評価に電磁変換
特性測定装置(協同電子製:SS−60)を使用した。
転写後のスレーブ媒体から、ヘッドギャップ:0.35
μm、トラック幅:3.1μmであるインダクティブヘ
ッドにより信号を再生する。ディスク1周のエンベロー
プ曲線中に観測される信号の落ち込みやドロップアウト
の数を計算し、5カ所以内であれば「優」、5カ所ない
し15カ所の範囲であれは「良」、それ以上では「不」
として密着性を評価した。
【0037】2.転写信号品位の測定 磁気転写後の信号品位を確認するために、密着性の測定
に用いた測定装置の再生信号を観測し、この再生信号を
デジタルオシロスコープ(レクロイ社製 LC334A
M)に入力し、信号の半値幅PW50により評価をした。
半値幅PW50が300nm以下であれば「優」、300
〜600nmであれば「良」、それ以上では「不」とし
た。
【0038】3.磁性層幅(Wm)と磁化幅(Ws)の
測定 マスター担体に形成された磁性層幅(Wm)と磁気転写
後の該スレーブ媒体磁性層上の磁化幅(Ws)は微分干
渉型顕微鏡を使用し測定を行った。拡大率は450倍と
した。特に、スレーブ媒体においては、磁気転写後のス
レーブ媒体を磁気現像液(シグマハイケミカル製シグマ
マーカーQ)を10倍に希釈し、スレーブ媒体上に滴
下、乾燥させ、現像された磁気転写信号像から磁化幅
(Ws)を求めた。
【0039】4.磁気転写信号の変動量の測定 磁気転写後のスレーブ媒体を磁気現像液(シグマハイケ
ミカル社製シグママーカーQ)を10倍に希釈し、スレ
ーブ媒体上に滴下、乾燥させ、現像された磁気転写信号
端の変動量を評価することによって測定した。微分干渉
型顕微鏡で480倍の倍率で10視野観測し、視野中で
観測された最大線幅(Lx)から最小線幅(Ln)を減
算した値を評価した。この値が目標線幅に対して3%以
下であれば「優」、3%ないし5%であれば「良」、そ
れ以上では「不」とした。
【0040】
【表1】 Wm Ws (Wm-Ws)/Wm 厚みd 曲率 PW50 (Lx-Lm)/Ws 密着性 (μm) (μm) (nm) 施例1 10 9.5 0.05 200 30 350(良) 3.1(良) 6(良) 実施例2 10 9.5 0.05 200 10 290(優) 1.5(優) 3(優) 実施例2 10 8 0.2 200 1/2 290(優) 1.5(優) 3(優) 実施例3 10 9 0.1 200 1/3 285(優) 2.0(優) 1(優) 実施例4 10 7 0.3 200 1/4 280(優) 2.3(優) 3(優) 実施例5 5 4.7 0.06 200 30 295(優) 2.2(優) 7(良) 実施例6 5 4.5 0.1 200 10 289(優) 1.8(優) 4(優) 実施例7 5 4 0.2 200 1/2 284(優) 2.1(優) 2(優) 実施例8 5 3.5 0.3 200 1/3 279(優) 3.3(優) 2(優) 実施例9 10 8 0.2 200 1/3 284(優) 2.5(優) 1(優) 実施例10 10 7 0.3 200 1/3 295(優) 2.6(優) 5(優) 比較例1 10 10 0 200 100 380(良) 4.2(良) 25(不) 比較例2 10 9.9 0.01 200 60 381(良) 3.6(良) 20(不) 比較例3 10 9.7 0.03 200 1/10 375(良) 3.1(良) 22(不) 比較例4 10 6 0.4 200 1/15 550(良) 5.1(不) 25(不) 比較例5 10 2 0.8 200 1/20 612(不) 6.1(不) 16(不) 比較例6 5 5 0 200 100 385(良) 3.5(良) 31(不) 比較例7 5 4.97 0.006 200 60 390(良) 8.1(不) 29(不) 比較例8 5 4.9 0.02 200 1/10 380(良) 4.9(良) 25(不) 比較例9 5 3 0.4 200 1/15 600(不) 3.5(良) 15(良) 比較例10 5 1.5 0.7 200 1/20 650(不) 3.8(良) 12(良) 比較例11 10 2.3 0.77 200 1/18 620(不) 3.1(良) 5(良) 比較例12 10 2 0.8 200 1/20 610(不) 2.9(優) 9(良)
【0041】
【発明の効果】本発明の磁気転写用マスター担体を用い
ることにより、ハードディスク、大容量リムーバブルデ
ィスク媒体、大容量フレキシブル媒体等のディスク状媒
体に、短時間に転写後の信号の品位が高い転写パターン
を有するスレーブ媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、磁気転写用マスター担体からスレーブ
媒体への転写方法を説明する図である。
【図2】図2に、本発明の磁気転写用マスター担体の磁
性層の形状について説明する図である。
【図3】図3は、本発明の磁気転写用マスター担体の製
造工程を説明する図である。
【符号の説明】
1…磁気転写用マスター担体、2…強磁性薄膜、3…凸
部、4…スレーブ媒体、5…励磁磁界、6…記録磁界、
7…転写情報記録部、31…基板、32…磁性層、33
…フォトレジスト、34…パターン、35…穴、36…
転写情報記録部、37…角部、d…磁性層厚、Wm…磁
性層幅、Ws…磁化幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長尾 信 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面の情報信号に対応する部分に
    磁性層が形成された磁気転写用マスター担体と転写を受
    けるスレーブである磁気記録媒体を使用し、予めスレー
    ブ媒体磁化を略方向に初期直流磁化した後、磁気転写用
    マスター担体と上記初期直流磁化したスレーブ媒体とを
    密着させスレーブ面の初期直流磁化方向と逆向きの略方
    向に転写用磁界を印加させ磁気転写を行う時、マスター
    担体に形成された磁性層幅(Wm)と磁気転写後の該ス
    レーブ媒体磁性層上の磁化幅(Ws)が0.04<
    {(Wm−Ws)/Wm}≦0.3の範囲内にあること
    を特徴とする磁気転写方法。
  2. 【請求項2】 転写磁界印加方向と垂直をなす方向から
    見たときのマスター担体磁性層断面形状において、磁性
    層厚をdとしたとき、磁性層角部の曲率が1/(5d)
    〜50/dの範囲にあることを特徴とする請求項1記載
    の磁気転写方法
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