JP2001142245A - 電子写真用被転写材料およびその製造方法 - Google Patents

電子写真用被転写材料およびその製造方法

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JP2001142245A
JP2001142245A JP32067799A JP32067799A JP2001142245A JP 2001142245 A JP2001142245 A JP 2001142245A JP 32067799 A JP32067799 A JP 32067799A JP 32067799 A JP32067799 A JP 32067799A JP 2001142245 A JP2001142245 A JP 2001142245A
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JP32067799A
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English (en)
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Takahito Miyoshi
孝仁 三好
Takanori Sato
隆則 佐藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 間接乾式フルカラー電子写真方法に好適に使
用され、画質に優れ、かつ被転写層側の耐久性に優れた
電子写真用被転写材料及びその製造方法の提供。 【解決手段】 支持体の少なくとも一方の表面に被転写
層を有する電子写真用被転写材料であって、被転写層と
前記支持体との間にポリエステル樹脂層からなる中間層
を設けた電子写真用被転写材料である。中間層を構成す
るポリエステル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が65
℃以下で、分子量が15000以上であることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用被転写材
料およびその製造方法に関し、特に間接乾式フルカラー
電子写真方法に好適に使用され、画質に優れ、かつ光沢
ムラがなく、被転写層側の耐久性に優れた電子写真用被
転写材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】間接乾式フルカラー電子写真方式として
は、(1)4色のトナーを順次転写する多重転写方式、
(2)像担持体上に順次形成された各色に対応する静電
潜像を各色のトナーで順次現像し、該現像像をベルト状
中間転写体上に静電的に順次重ねて1次転写するととも
に、この中間転写体上に多重転写されたトナー像を、ト
ナーの帯電極性とは逆極性の転写用電圧の印加されたバ
イアストランスファーロールにより被転写材料に2次転
写することによりカラー画像の形成を行う方法(以下、
中間転写体方式という)、(3)複数の現像器により顕
像化する工程を複数回行い、像担持体上に多色像を形成
し、この多色像を被転写材料に一括転写してカラー画像
を形成する方式、(4)複数個の像担持体を並置し、各
像担持体上に形成された画像を転写ベルトに搬送させ、
被転写材料に順次転写してカラー画像を形成する方法等
が従来から知られている。
【0003】これらの電子写真方式のなかでも、(2)
中間転写体方式は、高品位の記録画像を得ることがで
き、1度形成された潜像を、現像および転写を繰り返す
ことにより複数回にわたって利用して多数の同一画像を
記録するという、リテンション方式の導入が可能とな
り、画像記録の高速化を容易に図ることができるという
利点がある。このため、近年(2)中間転写体方式の開
発が盛んに押し進められている。
【0004】従来、電子写真用被転写材料として、
(A)原紙単独の支持体上に被転写層を設けた被転写材
料、(B)原紙片面にキャスキコート層を有するキャス
トコート紙の片面に被転写層を設け被転写材料等があ
り、また、上記の中間転写体方式等の電子写真方法に使
用されるフルカラー電子写真被転写材料には、(C)原
紙の両面にポリエチレン等の樹脂からなる被覆層を設け
た支持体の片面に被転写層を設けた被転写材料、(D)
フイルムベースの片面に被転写層を設けた被転写材料、
等がある。また、上記の被転写層は、例えば、ポリエス
テル系共重合体を有機溶媒に溶解して得られる溶液を用
いて乾燥被膜を形成することによって得られていた。
【0005】しかしながら、これらの電子写真用被転写
材料においては、ある程度の画質はえられるものの、印
画後に光沢ムラが生じる問題や被転写層側にひび割れ等
が生じ耐久性に問題にあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、特に画質に優れ、印画後に光沢ムラが発生せず、被
転写層側におけるひび割れ等を減少ないし無くすことが
できる電子写真被転写材料を提供することにある。本発
明の第2の目的は、上記した特性を有する電子写真被転
写材料を簡便に製造することができる電子写真被転写材
料の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した第1の目的は、
支持体の少なくとも一方の表面に被転写層を有する電子
写真用被転写材料であって、該被転写層と前記支持体と
の間にポリエステル樹脂層からなる中間層を設けたこと
を特徴とする電子写真用被転写材料によって達成され
る。前記中間層を構成するポリエステル樹脂としては、
ガラス転移温度(Tg)が65℃以下で、分子量が15
000以上のポリエステル樹脂が好適である。上記した
第2の目的は、支持体上に中間層、被転写層をこの順に
設けた電子写真用被転写材料の製造方法であって、前記
支持体上に、被転写層と中間層とを溶融共押出し法によ
り形成することを特徴とする電子写真用被転写材料の製
造方法によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を説明する。本発明における支持体には、原紙からな
る支持体、または原紙の片面または両面に樹脂被覆層を
有する支持体が挙げられる。 −−原紙−− 前記原紙としては、針葉樹、広葉樹等の天然のパルプを
主原料として用いることが好ましい。所望により、クレ
ー、タルク、炭酸カルシウム、尿素樹脂微粒子等の填料
や、ロジン、アルキルケテンダイマー、高級脂肪酸、エ
ポキシ化脂肪酸アミド、パラフィンワックス、アルケニ
ルコハク酸等のサイズ剤や、でんぷん、ポリアミドポリ
アミンエピクロルヒドリン、ポリアクリルアミド等の紙
力増強剤や、硫酸バンド、カチオン性ポリマー等の定着
剤等をパルプに添加することができる。特に、エポキシ
化脂肪酸アミドやアルキルケテンダイマーを添加すれ
ば、原紙の火炎処理によって原紙と被覆層との密着性を
向上させることができるため好ましい。
【0009】前記エポキシ化脂肪酸アミド、アルキルケ
テンダイマーの含有量としては、原紙1枚あたり0.0
5〜2.0重量%が好ましく、0.1〜1.0重量%が
特に好ましい。
【0010】更に、前記の天然のパルプに代えて合成パ
ルプを使用しても良く、天然パルプと合成パルプを任意
の比率に混合したパルプを使用しても良い。
【0011】原紙の種類及び厚さは特に限定されるもの
ではないが、坪量としては、50g/m2 〜250g/
2 が好ましい。また、原紙は、電子写真用被転写材料
としては、表面平滑性に優れることが望ましいため、マ
シンカレンダー及びスーパーカレンダー等で熱及び圧力
を加えて表面処理することが好ましい。
【0012】前記のパルプの表面は、所望により、ゼラ
チン、スターチ、カルボキシメチルセルロース、ポリア
クリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアル
コール変性物等の被膜形成ポリマーにより表面サイズ処
理することができる。前記ポリビニルアルコール変性物
としては、カルボキシル基変性物、シラノール変性物や
アクリルアミドとの共重合物等が挙げられる。前記被膜
形成ポリマーによリ表面サイズ処理する場合の被膜形成
ポリマーの塗布量としては、0.1〜0.5g/m2
好ましく、0.5〜2.0g/m2 が特に好ましい。前
記被膜形成ポリマーには、所望により、帯電防止剤、蛍
光増白剤、顔料、消泡剤等を添加することができる。
【0013】原紙は、上述したパルプ又は所望により添
加した充填剤、サイズ剤、紙力補強剤、定着剤等の添加
剤を含有したパルプスラリーを長網抄紙機等の抄紙機に
より抄紙し、乾燥した後、巻取ることによって製造され
る。この乾燥の前後のいずれかにおいて前記表面サイズ
処理が行われ、又、乾燥後から巻取りの間にカレンダー
処理が行われる。
【0014】このカレンダー処理は、乾燥後に前記表面
サイズ処理が行われる場合には、表面サイズ処理の前後
のいずれにおいても実施することができるが、各種処理
を実行した後の最終仕上げ工程で行うことが好ましい。
カレンダー処理には、金属ロール、弾性ロール等、通常
の紙の製造に用いられる公知のものを使用することがで
きる。原紙の膜厚は、上述したカレンダー処理によっ
て、最終的に50〜250μmに調整される。原紙の密
度としては0.8〜1.3g/cm3 が好ましく、1.
0〜1.2g/cm3 が特に好ましい。原紙の中間層が
設けられる面に、あるいは原紙の樹脂被覆層が設けられ
る面には、コロナ放電、火炎処理、グロー放電処理、又
はプラズマ処理等の活性化処理を施すことが望ましい。
【0015】−樹脂被覆層− 原紙の片面に樹脂被覆層が設けられた支持体を用いる場
合、樹脂被覆層を構成する樹脂としては、フィルム形成
能のある樹脂が選択され、このようなフィルム形成能の
ある樹脂の中でも耐水性樹脂が好適に挙げられる。この
ような耐水性樹脂としては、170〜345℃で溶融押
出することのできるものの中から適宜選択して用いるこ
とができるが、通常は、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のα−オレフィンの単独重合体及びこれらの混合物な
どのポリオレフィン樹脂が用いられる。
【0016】ポリエチレンとしては、密度が0.941
g/cm3 である高密度ポリエチレン(HDPE)、
0.910〜0.925g/cm3 である低密度ポリエ
チレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(L−L
DPE)等の何れでもよく、これらの混合物等を用いる
ことができる。
【0017】また、原紙の片面または両面にポリスチレ
ン系樹脂を被覆した支持体を使用することもできる。該
ポリスチレン系樹脂のガラス転移点(Tg)は、72〜
125℃が好ましく、より好ましくは75℃〜120
℃、さらに好ましくは90〜115℃である。ポリスチ
レン系樹脂としては、具体的には、ポリスチレンのほ
か、o−メチル−ポリスチレン、m−メチル−ポリスチ
レン、p−メチル−ポリスチレン、2,5−ジメチル−
ポリスチレン、3,4−ジメチル−ポリスチレン、p−
フェノキシ−ポリスチレン、2,5−ジフロロポリスチ
レン等が好適に挙げられる。樹脂被覆層におけるポリス
チレン系樹脂は、アイソタクチックポリスチレンが存在
することが好ましく、重量比率で少なくとも5%アイソ
タクチックポリスチレンであることが特に好ましい。ま
た、同様にポリエチレンテレフタレートやポリエチレン
ナフタレート等のポリエステル樹脂を被覆した支持体を
使用することもできる。樹脂被覆層には、ブルーイング
剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を含有させ
てもよく、特に二酸化チタンを含有させるのが好まし
い。
【0018】二酸化チタンを被覆層に含有させる場合、
その形態としては、アナターゼ型であっても、ルチル型
であってもよいが、白色度を優先する場合にはアナター
ゼ型が好ましく、鮮鋭度を優先する場合にはルチル型が
好ましい。また、白色度及び鮮鋭度の双方を考慮して、
アナターゼ型とルチル型とをブレンドして用いてもよい
し、二酸化チタンを含有する被覆層を2層として、一方
の層にアナターゼ型二酸化チタンを含有させ、他方の層
にルチル型二酸化チタンを含有させてもよい。
【0019】二酸化チタンの平均粒子サイズとしては、
0.1〜0.4μmが好ましい。前記平均粒子サイズ
が、0.1μm未満であると被覆層中に均一に混合分散
することが困難となり、0.4μmを超えると十分な白
色度が得られない上、被覆層の表面に突起が生じ、画質
に悪影響を及ぼすことがある。
【0020】前記二酸化チタンは、粒子表面がシランカ
ップリング剤で処理されているのが好ましく、前記シラ
ンカップリング剤としては、末端がエトキシ変性あるい
はメトキシ変性されているものが好ましい。
【0021】前記ブルーイング剤としては、一般に知ら
れる群青、コバルトブルー、酸化燐酸コバルト、キナク
リドン系顔料等とそれらの混合物が挙げられる。ブルー
イング剤の粒子径は特に制限されるものではないが、通
常、0.3〜10μmの範囲であることが好ましい。本
発明において、ブルーイング剤を被覆層の最上層に用い
る場合には、0.2〜0.4重量%、下層側に用いる場
合には0〜0.15重量%含有させるのが好ましい。
【0022】前記樹脂被覆層は、加熱溶融した前記二酸
化チタン等を含有するペレットを溶融し、必要に応じて
前記被覆層を形成する樹脂で希釈して溶融し、走行させ
た前記原紙上に、通常ラミネート法、逐次ラミネート
法、又は、フィートブロックタイプ、マルチマニホール
ドタイプ、マルチスロットタイプ等の単層若しくは多層
押出ダイ、ラミネーター等によるラミネート法のいずれ
かの方法により被覆することにより、形成される。前記
単層若しくは多層押出用ダイの形状としては、特に制限
されるものではないが、一般に、Tダイ、コートハンガ
ーダイ等が好適に挙げられる。
【0023】−−中間層−− 本発明は、上記した支持体の少なくとも一方の面にポリ
エステル樹脂層からなる中間層が設けられる。このポリ
エステル樹脂層を構成するポリエステル樹脂として
は、、特にガラス転移温度(Tg)が65℃以下で、分
子量が15000以上であることが好ましく、より好ま
しくはガラス転移温度(Tg)が−30℃〜45℃の範
囲、分子量が18000〜30000の範囲である。
【0024】中間層のポリエステル樹脂のガラス転移温
度(Tg)が65℃を超えると、トナー表面ひび割れが
発生しやすくなり、分子量が15000未満では、素材
として割れやすい膜質となったり、溶融押出しする際の
膜形成性の悪化する等の問題が生じ易くなる。
【0025】ガラス転移温度(Tg)が65℃以下で、
分子量が15000以上のポリエステル樹脂の市販品と
しては、例えば、 東レ社製のR251(ガラス転移温
度:25℃、分子量:23000)、R188(ガラス
転移温度:9℃、分子量:25000)、R99(ガラ
ス転移温度:−19℃、分子量:23000)、R98
(ガラス転移温度:−11℃、分子量:23000)、
R70(ガラス転移温度:−8℃、分子量:2600
0)、R275(ガラス転移温度:4℃、分子量:18
000)、R80(ガラス転移温度:−11℃、分子
量:26000)、R274(ガラス転移温度:11
℃、分子量:20000)、K1089(ガラス転移温
度:43℃、分子量:18000)、K650(ガラス
転移温度:36℃、分子量:20000)等が挙げられ
る。また、東洋紡社製のバイロン30P(ガラス転移温
度:−28℃、分子量:18000〜20000)、バ
イロンGM900(ガラス転移温度:−20℃、分子
量:20000〜26000)、バイロンGM400
(ガラス転移温度:19℃、分子量:20000〜25
000)等が挙げられる。
【0026】このような中間層には、必要に応じてブル
ーイング剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、帯電防止剤、白
色化剤としての二酸化チタン等の無機粒子等の成分を含
有させることができる。中間層の厚みはあまり薄いと中
間層の効果が希薄になり、溶融押出し時の膜形成が困難
となりやすく、厚すぎると、共押出し時の被転写層の均
一な厚みの形成が困難となりやすい。このような点から
中間層の厚みは、5〜50μmが好ましく、より好まし
くは10〜25μmである。
【0027】−−被転写層−− 前記の中間層上に形成される被転写層は、特に制限はな
く、公知の被転写層が使用可能である。被転写層には、
特にポリエステル樹脂を使用することが好ましい。被転
写層におけるポリエステル樹脂としては、複数のエステ
ル結合を有するポリマーであれば特にその種類は制限さ
れない。
【0028】このようなポリエステル樹脂としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等のジカルボン酸
と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフノ
ールA等のポリオールとの縮合により得られるポリエス
テル樹脂を好適に使用することができる。ここでいうジ
カルボン酸は、スルホン基、カルボキシル基等で置換さ
れていてもよい。
【0029】被転写層に使用されるポリエステル樹脂
は、合成によって得られたものでもよいし、市販品をそ
のまま用いてもよい。市販品のポリエステル樹脂として
は、例えば、東洋紡社製のバイロン200、バイロン1
03、バイロン300、バイロン500、バイロン28
0、バイロン290等、東レ社製のケミットK−108
9、ケミットK−1294、ケミットR−70、ケミッ
トR−80等、ユニチカ社製のエリーテルUE340
0、エリーテルUE3221、エリーテルUE321
0、エリーテルUE3200等、日本合成化学工業社製
のポリエスターTP220、ポリエスターTP290、
ポリエスターHP320、ポリエスターSP−13L
等、花王社製のATR−2009、ATR−2019、
タフトンU−5、タフトンNE382等が挙げられる。
【0030】被転写層には、前記ポリエステル樹脂の他
に必要に応じて公知の被転写層に使用される各種成分、
例えば、ブルーイング剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、帯
電防止剤、白色化剤としての二酸化チタン等の無機粒子
等の成分を含有させることができる。
【0031】前記中間層及び被転写層とはそれぞれの組
成物を混練機用押出機、加熱練りロール、バンバリーミ
キサー、ニーダー等を用いて溶融混合した後、ブレンド
した状態で原紙上に押し出し、ラミネートする、溶融押
し出しラミネート法により設けられることができるが、
特に中間層及び被転写層を溶融共押出法により同時に形
成することが好ましい。
【0032】溶融共押出法は、中間層の組成物及び被転
写層の組成物を前記の手段等により溶融混合した後、共
押出機による共押出し方式で行なわれる。共押出し方式
には、シングルマニホールド共押出し方式、マルチマニ
ホールド共押出し方式等があり、、マルチマニホールド
共押出し方式には、マルチマニホールド内部組み合わせ
方式、マルチマニホールド外部組み合わせ方式等があ
り、本発明はこれらの方式のいずれも採用可能である。
【0033】共押出機による共押出し方式によって中間
層と被転写層を同時に形成する場合、中間層と被転写層
のそれぞれの樹脂の溶融温度、流体特性等が近似してい
ることが好ましい。したがって、中間層と被転写層の樹
脂を選定する際には、例えば、中間層がガラス転移温度
(Tg)が65℃以下で、分子量が15000以上の範
囲であって、中間層と被転写層のそれぞれの樹脂の溶融
温度、流体特性等が近似している樹脂をそれぞれ選定す
ることが好ましい。共押出機による共押出し方式による
中間層と被転写層を溶融共押出し法により同時に形成す
ることによって中間層と被転写層の形成が簡便になると
共に溶剤等を用いる塗布方式に比較して電子写真用被転
写材料の耐久性が向上する利点を有する。
【0034】−−電子写真方法−− 本発明の電子写真用被転写材料を用いて多色画像の形成
を行う方法としては、特に制約はないが、中間転写体を
用いる以下の多色画像形成方法を好ましく挙げることが
できる。まず、複写動作開始信号により感光体ドラムに
1色目(例えば、イエロー)のトナー像が形成されると
ともに中間転写体も前記感光体ドラムの周速とほぼ同速
度で動き、感光体ドラムと中間転写体とが当接する1次
転写位置へ前記形成されたトナー像が移動する。次に、
1次転写用バイアストランスファーロールの芯金に印加
された転写用バイアス電圧の作用により、中間転写体上
に、前記形成されたトナー像が静電的に吸着され、1次
転写の1色目の転写が実行される。このとき、バイアス
トランスファーロール表面の高抵抗薄層の働きにより、
2色目のトナー像(例えば、マゼンタ)が1次転写へと
向かう。
【0035】1色目と同様にして感光体ドラム上に形成
された2色目のトナー像は2色目用転写バイアス電圧が
芯金に印加され、2色多重転写像が中間転写体上に形成
される。以後、2色目と同様にして、順次3色目(例え
ば、シアン)、4色目(例えば、ブラック)の1次転写
が行われ、中間転写体上に4色のトナーによるフルカラ
ー多重転写像が形成される。
【0036】1次転写が終了した中間転写体上の4色多
重転写像は、2次転写へ移動するのに合わせて電子写真
用被転写材料が2次転写位置に送られるとともに、2次
転写手段のバイアストランスファーロールが中間転写体
に当接する。2次転写部に移動したトナー像と電子写真
用被転写材料は、中間転写体と2次転写用バイアストラ
ンスファーロールの間に挟持され、トナーの帯電極性と
は逆極性の転写用電圧の印加されたバイアストランスフ
ァーロールの作用により、トナー像が電子写真用被転写
材料の受像層上に静電的に吸着され、2次転写が実行さ
れる。2次転写の終了した電子写真用被転写材料は中間
転写体から剥離され、搬送ベルトにより定着装置に送ら
れ、定着が行われる。
【0037】この電子写真方法に使用されるカラートナ
ーとしては、ポリエステル樹脂からなる結着樹脂、着色
剤(染料、顔料)、荷電制御剤等のトナー形成材料を溶
融混練し、粉砕、分級することにより製造されたものが
好ましい。トナー用のポリエステル樹脂としては、モノ
マーがビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/ビ
スフェノールAプロピレンオキサイド付加物/テレフタ
ル酸/グリセリンからなるポリエステル樹脂、ビスフェ
ノールAエチレンオキサイド付加物/ドデシルこはく酸
/テレフタル酸からなるポリエステル樹脂、ビスフェノ
ールAエチレングリコール付加物/フマル酸/イソプロ
ピレングリコールからなるポリエステル樹脂などが挙げ
られる。又、ポリスチレン系樹脂としては、スチレン−
アクリル共重合体樹脂が好ましい。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
尚、実施例中「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0039】(原紙の作製)木材パルプの混合物(LB
KP/NBSP=2/1)を叩解し、カナディアンフリ
ーネス250ccのパルプスラリーとした。次いでこの
パルプスラリーを水で希釈した後、撹拌しながら、対パ
ルプあたりアニオン性ポリアクリルアミド1.0%(荒
川化学(株)製:ポリストロン195、分子量約110
万)、硫酸アルミニウム1.0%及び、ポリアミドポリ
アミンエピクロルヒドリン0.15%(カイメン55
7:ディックハーキュレス社製商品名)を添加した。更
に、エポキシ化ベヘン酸アミドまたはアルキルケテンダ
イマー0.4%を加えた後、pHが7となるように水酸
化ナトリウム及びカチオン性ポリアクリルアミド0.5
%及び消泡剤0.1%を加えた。上記の如くして調整し
たパルプスラリーを180g/m2 となるように抄造し
た。
【0040】このようにして調整した原紙の表面をオー
ブンにて水分約2%とし、次いで、表面サイズ液として
下記の処方の水溶液をサイズプレスし、液の付着量が原
紙の表面で20g/m2 となるように付着させた。 ポリビニルアルコール : 4.0% 塩化カルシウム : 4.0% 蛍光増白剤 : 0.5% 消泡剤 : 0.005% 得られたサイズ液付着紙の厚みをマシンカレンダーで1
60μmに調整し、原紙とした。
【0041】(実施例1)原紙の表面を火炎処理した
後、原紙の片面に、低密度ポリエチレン(密度:0.9
2、軟化温度:105℃)を押出機にて溶融し、Tダイ
から押し出しラミネートして20μm厚の被覆層を形成
した支持体を作製した。この支持体の他の面に共溶融押
出法によって共重合ポリエステル(東洋紡社製、バイロ
ンGM900、ガラス転移温度:−20℃、分子量:2
6000)からなる厚さ10μmの中間層と、共重合ポ
リエステル(テレフタール酸/ビスフェノールAエチレ
ンオキサイド付加物、ガラス転移温度:72℃、分子量
13000)からなる厚さ20μmの被転写層とを形成
し、電子写真用被転写材料を作製した。
【0042】(実施例2)実施例1における中間層を共
重合ポリエステル(ガラス転移温度:25℃、分子量:
23000)からなる厚さ10μmの中間層とした他
は、実施例1と同様にして電子写真用被転写材料を作製
した。
【0043】(実施例3)実施例1における中間層をポ
リエチレンテレフタレート(ガラス転移温度:71℃)
からなる厚さ10μmの中間層とした他は、実施例1と
同様にして電子写真用被転写材料を作製した。
【0044】(比較例1)実施例1と同じ原紙の表面を
火炎処理した後、その面に実施例1と同じ20μm厚の
被転写層を形成した電子写真用被転写材料を作製した。
【0045】(比較例2)実施例1と同じ原紙の表面に
キャストコート層を形成したキャストコート紙を作製
し、キャストコート層上に実施例1と同じ被転写層を形
成した電子写真用被転写材料を作製した。
【0046】(比較例3)実施例1と同じ原紙の両面を
火炎処理した後、その片面に低密度ポリエチレン(密
度:0.92、軟化温:105℃)を押出機にて溶融
し、Tダイから押し出しラミネートして20μm厚の被
覆層を形成した支持体を作製した。この支持体の他の面
に実施例1と同じ被転写層を形成した電子写真用被転写
材料を作製した。
【0047】(比較例4)実施例1と同じ原紙の両面を
火炎処理した後、その片面に低密度ポリエチレン(密
度:0.92、軟化温度:105℃)を押出機にて溶融
し、Tダイから押し出しラミネートして20μm厚の被
覆層を形成し、原紙の他の面に低密度ポリエチレン(密
度:0.92、軟化温度:105℃)を押出機にて溶融
し、Tダイから押し出しラミネートして10μm厚の被
覆層を形成した支持体を作製した。この支持体の10μ
m厚の被覆層の面側に比較例1と同じ被転写層を形成し
た電子写真用被転写材料を作製した。
【0048】これらの電子写真用被転写材料を富士ゼロ
ツクス(株)製、カラーレーザープリンター「Colo
r Laser Wind 3310」によってカラー
画像を形成した。これらのカラー画像面の1)トナー表
面ひび割れ、2)イエロー抜け(Y抜け)、3)光沢ム
ラを評価した。 <トナー表面ひび割れ及びイエロー抜けの評価>得られ
たカラー画像面をそれぞれ目視によりトナー表面ひび割
れ及びイエロー抜けを評価し、それらの程度を表1に示
した。
【0049】<光沢の測定・評価>印画装置(富士ゼロ
ックス(株)製、Color Laser wind
3310)を用い、20cm×20cm四方の正方形
で、濃度が0%、50%(グレー色)、100%(黒
色)のそれぞれのカラーパターンの画像を印画した。そ
の後、該電子写真用被転写材料の表面の光沢を光沢度計
(スガ試験機社製、HG−246、条件:60度入射
光)によって測定した。なお、濃度0%部を光沢低濃度
域、濃度50%部を光沢中濃度域、濃度100%部を光
沢高濃度域とした。その結果を表1に示した。
【0050】なお、 得られた各々の電子写真用被転写
材料の層構成を纏めて表1に示した。 表中、・・共重合ポリエステル(テレフタール酸/ビ
スフェノールAエチレンオキサイド付加物、ガラス転移
温度:72℃、分子量13000) ・・低密度ポリエチレン(密度:0.92、軟化温
度:105℃) ・・ポリエチレンテレフタレート(ガラス転移温度T
g:71℃) ・・共重合ポリエステル(ガラス転移温度:−20
℃、分子量:26000) ・・・・共重合ポリエステル(ガラス転移温度:25
℃、分子量:23000)
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】表1及び表2から、実施例1及び実施例2
の電子写真用被転写材料では、中間層を構成するポリエ
ステル樹脂がガラス転移温度(Tg)が65℃以下で、
分子量が15000以上であり、1)トナー表面ひび割
れ、2)イエロー抜け(Y抜け)が発生することなく、
また3)光沢ムラがないことを示しており、実施例3は
中間層を構成するポリエステル樹脂のガラス転移温度が
71℃と65℃を超えており、光沢むらやイエロー抜け
(Y抜け)がほとんど発生することはないが、トナー表
面ひび割れがやや発生している。一方、比較例では、比
較例2以外はいずれも光沢ムラを生じており、比較例2
はトナー表面ひび割れが多く、また、イエロー抜け(Y
抜け)も生じている。
【0054】
【発明の効果】本発明の電子写真用被転写材料によれ
ば、トナー表面ひび割れを減少ないし無くすことがで
き、2)イエロー抜け(Y抜け)が発生することがな
く、3)光沢むらも生じないため高画質の画像が得られ
る。本発明の電子写真用被転写材料に製造方法によれ
ば、上記の特性を有する電子写真用被転写材料を簡便に
製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の表面に被転写
    層を有する電子写真用被転写材料であって、該被転写層
    と前記支持体との間にポリエステル樹脂層からなる中間
    層を設けたことを特徴とする電子写真用被転写材料。
  2. 【請求項2】 前記中間層を構成するポリエステル樹脂
    が、ガラス転移温度(Tg)が65℃以下で、分子量が
    15000以上であることを特徴とする請求項1に記載
    の電子写真用被転写材料。
  3. 【請求項3】 支持体上に中間層、被転写層をこの順に
    設けた電子写真用被転写材料の製造方法であって、前記
    支持体上に、被転写層と中間層とを溶融共押出し法によ
    り形成することを特徴とする電子写真用被転写材料の製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004138999A (ja) * 2002-02-15 2004-05-13 Fuji Photo Film Co Ltd 定着ベルト式電子写真用受像シート及び画像形成方法
JP2005258390A (ja) * 2004-02-12 2005-09-22 Fuji Photo Film Co Ltd 画像記録ラベルシート及び画像形成方法
JP2005309328A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用転写用紙および画像形成方法

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