JP2001141966A - 光転轍装置および光送受信装置ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

光転轍装置および光送受信装置ならびにそれらの製造方法

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JP2001141966A
JP2001141966A JP32562599A JP32562599A JP2001141966A JP 2001141966 A JP2001141966 A JP 2001141966A JP 32562599 A JP32562599 A JP 32562599A JP 32562599 A JP32562599 A JP 32562599A JP 2001141966 A JP2001141966 A JP 2001141966A
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optical waveguide
optical
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JP32562599A
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Takeshi Ogawa
剛 小川
Akihiko Okuhora
明彦 奥洞
Takahiko Kosemura
孝彦 小瀬村
Yuji Nishitani
祐司 西谷
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ等の単一の光伝送路を用いて双
方向の光転轍や光伝送を可能とする小型化された光転轍
装置、光送受信装置およびそれらの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 光送受信装置10Aは、入射した第1の
光信号L1をほぼその入射方向に通過させる第1の光導
波路12と、第1の光信号L1とは異なる方向から入射
された第2の光信号L2を第1の光信号L1と逆行する
ように導く第2の光導波路13とを備える。第1の光導
波路12は、第1の光信号L1が入射する入射面121
と、第1の光信号L1が出射する出射面122とを備え
る。第2の光導波路13は、第1の光導波路12の入射
面121に取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバや光導
波路等の光信号伝送路と組み合わされて用いられる光転
轍装置、光信号伝送路を用いて光信号を送受信するため
の光送受信装置、およびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるIC(集積回路)やLSI(大
規模集積回路)においては技術進歩がめざましく、その
動作速度や集積規模は向上される傾向にある。その結
果、マイクロプロセッサの高性能化やメモリチップの大
容量化が急速に達成されている。
【0003】これらの種々の性能向上を図る上で問題と
なる点として、信号配線における転送速度および信号配
線の実装密度がある。すなわち、たとえトランジスタ等
の機能素子の性能向上が達成されても、信号配線におけ
る信号転送速度の高速化と信号配線の高密度化とが図ら
れなければ、それらの点がネックとなり、性能向上の実
現は困難である。また、一般に、電気信号配線には信号
伝達のための遅延が存在し、これも上記の性能向上を阻
害する要因となっている。また、信号配線における信号
転送速度の高速化と信号配線の高密度化を進めた場合に
は、EMI(Electromagnetic Interference)の影響が
顕著になるため、その対策を十分に講じる必要がある。
【0004】このような信号配線における問題点を解消
するものとして、いわゆる光インターコネクションが注
目されている。光インターコネクションは、機器間、機
器内ボード間、あるいはボード内チップ間等、様々な状
況において適用可能と考えられている。例えば、機器間
の光インターコネクションとしては、コア径が大きく接
続が容易なプラスチック光ファイバを使用した光リンク
の利用が提案されている。また、機器内配線では、例え
ばフレキシブルな光導波路を使用した光リンクの利用が
提案されている。また、ボード内のチップ間の接続にお
いては、光導波路やフリースペースによる光配線等の利
用が提案されている。
【0005】プラスチック光ファイバを使用した光リン
ク装置の構成は、例えば(a)特開平7−99340号
公報に記載されている。同号公開公報に記載されている
光リンク装置は、発光素子チップを封止した送信用パッ
ケージと受光素子チップを封止した受信用パッケージと
を別々に用いて構成されている。
【0006】また、例えば、(b)特開平9−1816
75号公報や、(c)特開平9−318853号公報等
には、1つの光リンクが1本の光ファイバのみを使用
し、かつこの1本の光ファイバを用いてデータの送信お
よび受信を行うようにした光送受信装置が記載されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
開公報(a)に記載された光リンク装置は、2個のパッ
ケージ(送信用パッケージおよび受信用パッケージ)に
よって構成されているため、その体積が大きくなってし
まい、かつ1つの光リンクの構成に送信用と受信用に2
本の光ファイバが必要である。そのため、単一の送受信
パッケージを用い、かつ1本の光ファイバを用いて光リ
ンクを構成することが望まれ、例えば上記公開公報
(b)および(c)のように、1本の光ファイバを使用
し、レーザカップラ等のハイブリッド光素子で受発光を
行う光送受信装置が種々提案されている。
【0008】ところが、上記公開公報(b)および
(c)の光送受信装置では、光ファイバと光素子とを高
精度に固定しなければならない。また、全体の封止構造
等が複雑である。その結果、高い信頼性を有する光リン
クを低コストで実現することが困難である。さらに、こ
れらの光送受信装置は、光ファイバに対する光信号の送
受信を、この光送受信装置の基体平面の法線方向に沿っ
て行っている。そのため、送信回路や受信回路を光送受
信装置に付随させて1つのパッケージを構成した場合
に、このパッケージの薄型化が困難である。ここで、送
信回路は発光素子の駆動IC等を含む電気回路であり、
受信回路は受光素子のインピーダンス変換IC等を含む
電気回路である。
【0009】一般に、上記パッケージを機器内に内蔵す
る場合には、そのパッケージ自体が小型化または薄型化
されたものが望ましい。小型化または薄型化のために
は、光信号の送受信を、この光送受信装置の基体平面と
平行な方向に沿って行うことが望まれる。また、高密度
化や小型化のためには、機器内のボード間を結ぶ光リン
クやチップ間を結ぶ光配線等のような、単一の光伝送路
に対して、光信号の送信および受信の双方を行うことが
できる光送受信装置の実現が望まれる。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、その第1の目的は、光ファイバや光導波路等
の光伝送路に対する光信号の送受信を実現することがで
き、かつ小型化または薄型化を実現することができる光
転轍装置および光送受信装置を提供することにある。
【0011】さらに、本発明の第2の目的は、上記第1
の目的を達成しつつ、容易に製造することができる光転
轍装置の製造方法および光送受信装置の製造方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の光転轍装置は、
第1の光が入射する第1の面およびこの第1の面から入
射した第1の光が出射する第2の面を有する第1の光導
波路と、第1の光導波路の第1の面または第2の面のい
ずれか一方に取り付けられ、第1の光とは異なる方向か
ら入射した第2の光を第1の光の入射方向に対して逆行
する方向に出射させるように導く第2の光導波路とを備
えたものである。ここで、「光転轍」とは、光がその伝
播方向に応じて異なる経路へ導かれるようにすることを
意味する。以下の説明においても同義である。
【0013】本発明の光送受信装置は、第1の光が入射
する第1の面およびこの第1の面から入射した第1の光
が出射する第2の面を有する第1の光導波路と、第1の
光導波路から出射された第1の光を受光する受光部と、
第1の光の方向とは異なる方向に向けて第2の光を発す
る発光部と、第1の光導波路の第1の面または第2の面
のいずれか一方に取り付けられ、発光部から発せられて
入射した第2の光を第1の光の入射方向に対して逆行す
る方向に出射させるように導く第2の光導波路とを備え
たものである。
【0014】本発明に係る光転轍装置の製造方法は、上
記構成を備えた光転轍装置の製造方法であって、第1の
光導波路として使用される透明基板の第1の面または第
2の面に光導波路形成層を形成する工程と、光導波路形
成層のうち、所定の部分を除く部分を選択的に除去し
て、上記所定の部分からなる第2の光導波路を形成する
工程とを含むようにしたものである。
【0015】本発明に係る他の光転轍装置の製造方法
は、上記構成を備えた光転轍装置の製造方法であって、
所定のダミー基板の上に光導波路形成層を形成する工程
と、光導波路形成層のうち、所定の部分を除く部分を選
択的に除去して、上記所定の部分からなる第2の光導波
路を形成する工程と、ダミー基板上に形成された第2の
光導波路を、第1の光導波路として使用される透明基板
の第1の面または第2の面に転写する工程とを含むよう
にしたものである。ここで、「転写」とは、光導波路製
作用基板上に形成された第2の光導波路を、光導波路製
作用基板上から第1の光導波路の所定表面上に移し替え
ることを意味する。以下の説明においても同義である。
【0016】本発明に係る光送受信装置の製造方法は、
上記構成を備えた光送受信装置の製造方法であって、第
1の光導波路として使用される透明基板の第1の面また
は第2の面に光導波路形成層を形成する工程と、光導波
路形成層のうち、所定の部分を除く部分を選択的に除去
して、上記所定の部分からなる第2の光導波路を形成す
る工程と、第2の光導波路の第2の光が入射する面に対
向するようにして発光部を配置する工程と、第1の光導
波路として使用される透明基板の第2の面に対向した位
置またはその近傍位置に受光部を配置する工程とを含む
ようにしたものである。
【0017】本発明に係る他の光送受信装置の製造方法
は、上記構成を備えた光送受信装置の製造方法であっ
て、所定のダミー基板の上に光導波路形成層を形成する
工程と、光導波路形成層のうち、所定の部分を除く部分
を選択的に除去して、所定の部分からなる第2の光導波
路を形成する工程と、ダミー基板上に形成された第2の
光導波路を、第1の光導波路として使用される透明基板
の第1の面または第2の面に転写する工程と、第2の光
導波路の第2の光が入射する面に対向するようにして発
光部を配置する工程と、第1の光導波路として使用され
る透明基板の第2の面に対向した位置またはその近傍位
置に受光部を配置する工程とを含むようにしたものであ
る。
【0018】本発明の光転轍装置では、第1の光は、第
1の光導波路の第1の面から入射したのち、第2の面か
ら出射する。一方、第2の光は、第1の光とは異なる方
向から第2の光導波路に入射したのち、第1の光の入射
方向に対して逆行する方向に出射する。
【0019】本発明の光送受信装置では、第1の光は、
第1の光導波路の第1の面から入射したのち、第2の面
から出射し、受光部により受光される。一方、発光部か
ら発せられた第2の光は、第1の光とは異なる方向から
第2の光導波路に入射したのち、第1の光の入射方向に
対して逆行する方向に出射する。
【0020】本発明に係る光転轍装置の製造方法または
光送受信装置の製造方法では、まず、第1の光導波路と
して使用される透明基板の第1の面または第2の面に光
導波路形成層が形成される。次に、形成された光導波路
形成層のうち、所定の部分を除く部分が選択的に除去さ
れて、その残存した所定の部分が第2の光導波路とな
る。特に、この光送受信装置の製造方法では、さらに、
第2の光導波路の第2の光が入射する面に対向するよう
にして発光部が配置されると共に、第1の光導波路とし
て使用される透明基板の第2の面に対向した位置または
その近傍位置に受光部が配置される。
【0021】本発明に係る他の光転轍装置の製造方法ま
たは光送受信装置の製造方法では、まず、所定のダミー
基板の上に光導波路形成層が形成される。次に、形成さ
れた光導波路形成層のうち、所定の部分を除く部分が選
択的に除去されて、その残存した所定の部分が第2の光
導波路となる。次に、ダミー基板上に形成された第2の
光導波路が、第1の光導波路として使用される透明基板
の第1の面または第2の面に転写される。特に、この光
送受信装置の製造方法では、さらに、第2の光導波路の
第2の光が入射する面に対向するようにして発光部が配
置されると共に、第1の光導波路として使用される透明
基板の第2の面に対向した位置またはその近傍位置に受
光部が配置される。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】[第1の実施の形態]まず、図1および図
2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る光送受
信装置の構成を説明する。図2は本発明の第1の実施の
形態に係る光送受信装置10Aの平面図であり、図1は
図2に示すI−I切断線で切った矢視断面図である。な
お、本発明に係る光転轍装置は本発明の第1の実施の形
態ならびにこれ以降に説明する実施の形態に係る光送受
信装置によって具現化されるので、以下この光送受信装
置の説明と併せて光転轍装置の説明を行う。
【0023】図1および図2に示したように、光送受信
装置10Aは、光ファイバ、光導波路等の光伝送路1か
ら第1の光信号L1を受信する一方、光伝送路1に対し
て第2の光信号L2を送信するようになっている。この
光送受信装置10Aは、入射した第1の光信号L1を所
定方向に出射させるように導く第1の光導波路12と、
第1の光導波路12から出射された第1の光信号L1を
受光する受光部14と、第1の光信号L1の方向とは異
なる方向に向けて第2の光信号L2を出射する発光部1
5と、第1の光導波路12における第1の光信号L1の
入射面に取り付けられ、発光部15から発せられて入射
してきた第2の光信号L2を第1の光信号L1の入射方
向に対して逆行する方向に出射させるように導く第2の
光導波路13とを備えている。第1の光導波路12およ
び発光部15は基板11上に配設されている。基板11
には、例えばシリコン(Si)半導体またはガリウム砒
素(GaAs)半導体等が使用可能である。
【0024】ここで、第1の光信号L1が本発明におけ
る「第1の光」の一具体例に対応し、第2の光信号L2
が本発明における「第2の光」の一具体例に対応する。
第1の光導波路12が本発明における「第1の光導波
路」の一具体例に対応し、第2の光導波路13が本発明
における「第2の光導波路」の一具体例に対応する。受
光部14が本発明における「受光部」の一具体例に対応
し、発光部15が本発明における「発光部」の一具体例
に対応する。第1の光導波路12および第2の光導波路
13は、本発明における「光導波路ユニット」の一具体
例に対応すると共に、本発明における「光転轍装置」の
一具体例に対応する。
【0025】第1の光導波路12は、直方体形状の透明
基板を用いた、いわゆるリッジ型の光導波路として構成
されている。この第1の光導波路12は、光伝送路1と
対向する側に、第1の光信号L1の伝播方向と垂直の入
射面121を有し、これと反対の側に第1の光信号L1
の伝播方向と垂直の出射面122を有する。第1の光導
波路12は第1の光信号L1の使用波長に対して透明で
あることが望ましく、例えば高分子系材料のほか、石英
ガラス等の無機材料等も使用可能である。ここで、入射
面121が本発明における「第1の面」に対応し、出射
面122が本発明における「第2の面」に対応する。
【0026】なお、第1の光導波路12と他の部分との
接合部分には、第1の光導波路12の屈折率よりも小さ
い屈折率を有しクラッド層として機能する膜(図示せ
ず)を適宜設けて光信号(この場合、第1の光信号L
1)の伝播効率を向上させることが望ましい。特に、基
板11と第1の光導波路12との間には、このような低
屈折率膜を設けて、第1の光導波路12内を伝播する光
信号の伝播効率を向上させることが望ましい。このよう
な低屈折率膜は、例えば酸化シリコン(SiO2 )等の
誘電体材料や高分子材料で簡単に形成することができ
る。
【0027】第2の光導波路13は第1の光導波路12
の入射面121に取り付けられている。第2の光導波路
13は、入射後その内部を伝搬する第2の光信号L2を
第1の光信号L1の入射方向に対して逆行する方向に変
換する光路変換面13Bを備えている。
【0028】図3(B)は光送受信装置10Aの光導波
路部分の拡大側面図、図3(A)は図3(B)に示すII
I A−III A切断線で切った光送受信装置10Aの光導
波路部分の拡大断面図である。図3(A)および図3
(B)に示したように、第2の光導波路1は全体として
は第1の光導波路12の断面形状よりも充分に小さい断
面形状を有する細長い六面体で形成されている。第2の
光導波路13の、発光部15と対向する一端側は、第2
の光信号L2の光伝播方向とほぼ直交する入射面131
となっている。第2の光導波路13の他端側には、第2
の光信号L2の光伝播方向を変換するための光路変換面
13Bが形成されている。光路変換面13Bにより伝播
方向が変換された第2の光信号L2は、出射面132か
ら出射された後、光伝送路1に入射するようになってい
る。
【0029】第2の光導波路13の出射面132、光路
変換面13Bはいずれも第1の光導波路12の入射面1
21および出射面122と重複する位置に配設されてい
る。第2の光導波路13の出射面132と第1の光導波
路12の入射面121とは、第2の光導波路13の幅寸
法に相当する離間距離をもって実質的に平行に配設され
ている。さらに、第2の光導波路13は、リッジ型の光
導波路として構成されている。第2の光導波路13内に
おける第2の光信号L2の伝播方向は、第1の光信号L
1の伝播方向と直交する関係にある。
【0030】光路変換面13Bは、第2の光導波路13
の他端側に出射面132に対して45度の角度をもつ傾
斜面として形成されている。傾斜面には、例えば金(A
u)やアルミニウム(Al)等の金属膜、あるいは誘電
体反射膜等の増反射膜を形成し、第2の光信号L2の反
射による伝播損失を減少させるようにしてもよい。第2
の光導波路13は第2の光信号L2の使用波長に対して
透明であることが望ましく、例えば高分子系材料やプラ
スチック材料等を用いるのが好適であるが、そのほか、
石英ガラス等の無機材料等も使用可能である。ここで、
光路変換面13Bが本発明における「第1の光路変換
部」の一具体例に対応する。
【0031】なお、本実施の形態においては、第1の光
導波路12の入射面121に第2の光導波路13の側面
134を直接接触させて取り付けているので、第1の光
導波路12の屈折率と第2の光導波路13の屈折率との
間に差を持たせることが好ましい。例えば、第1の光導
波路12の屈折率は1.50程度に設定され、第2の光
導波路13の屈折率は1.56程度に設定される。
【0032】図1および図2に示す受光部14は例えば
フォトダイオードで形成される。この受光部14は、第
1の光導波路12の出射面122から所定距離を隔てて
対向配置されている。図示しないが、第1の光導波路1
2の出射面122の周囲の表面上には、電極パターンお
よび電気配線パターン(信号用および電源用を含む。)
が配設されている。受光部14は、この電極パターンに
導電性のバンプ電極20を通して電気的に接続されると
共に、バンプ電極20によって第1の光導波路12の出
射面122との間に所定のスペースを確保している。受
光部14としてフォトダイオードが使用される場合に
は、一般に、その受光面の側に電極パターンや電気配線
パターン等が配設されているので、第1の光導波路12
の出射面122と受光部14の受光面とが向かい合うよ
うに配置されると都合がよい。バンプ電極20として
は、例えばAu、半田(Pb−Sn)等が用いられる。
【0033】なお、低速の(すなわち、ビットレートの
低い)光信号を受信する場合には、一辺が数mm程度の比
較的受光面積の大きな受光部14を使用することが好ま
しく、高速の光信号すなわちビットレートの高い光信号
を受信する場合には、一辺が数百μm 程度の受光面積が
できる限り小さく、光信号の強度変化に高速応答可能な
受光部14を使用することが好ましい。
【0034】発光部15は、一端面から第2の光信号L
2を出射するように構成された端面発光型の発光素子で
あり、例えば半導体レーザダイオード等が使用される。
その発光端面は第2の光導波路13の入射面131(図
3(A)参照)に対向する位置に配置されている。発光
部15から出射された第2の光信号L2は、第2の光導
波路13を通して光伝送路1に出力されるようになって
いる。発光部15の第2の光信号L2の出射方向とは反
対側の後方には、発光モニタ用受光部16が配設され、
この発光モニタ用受光部16は発光部15から後方に出
射されるレーザ光をモニタするようになっている。発光
部15および発光モニタ用受光部16は1つのパッケー
ジで封止された光発信用半導体素子17としてモジュー
ル化されており、この光発信用半導体素子17が基板1
1に実装されている。
【0035】次に、このように構成される光送受信装置
10Aの作用について説明する。
【0036】まず、光伝送路1内を伝播してきた第1の
光信号L1は第1の光導波路12の入射面121に入射
したのち、その内部を伝播して出射面122に到達す
る。そして、第1の光信号L1はこの出射面122から
出射して受光部14に導かれ、受光部14により受光さ
れる。
【0037】一方、発光部15から出射された第2の光
信号L2は第2の光導波路13の入射面131に入射さ
れる。この第2の光信号L2は、第2の光導波路13の
内部を伝播し、光路変換面13Bによって光伝送路1の
方向へ光路変換され、さらに第2の光導波路13の出射
面132に到達する。そして、第2の光信号L2はこの
出射面132から出射し、光伝送路1に導かれる。第2
の光信号L2は、光伝送路1内を伝播して相手方に到達
し、そこで受信される。一方、発光部15の発光状態
(第2の光信号L2の送信状態)は発光モニタ用受光部
16によりモニタされる。
【0038】ここで、第2の光導波路13において、光
路変換面13Bの傾斜角が例えば45度であるとする
と、第2の光導波路13の屈折率nがほぼ1.4以上で
あれば、第2の光導波路13を伝播してきた第2の光信
号L2は光路変換面13Bで全反射して光路変換される
ので、光損失が極めて少なく、送信感度を良好にするこ
とができる。光路変換面13Bの傾斜角や第2の光導波
路13の屈折率nが全反射の条件を満たさない場合であ
っても、光路変換面13Bの傾斜面に前述の金属膜や誘
電体反射膜を設けることにより、第2の光信号L2の反
射率を高めて送信感度を向上させることが可能である。
【0039】このように、本実施の形態の光送受信装置
10Aによれば、光伝送路1の内部を伝播してきた第1
の光信号L1を入射させ受光部14の方向に出射させる
ように導く第1の光導波路12を備えるとともに、この
第1の光導波路12の入射面121に、発光部15から
出射された第2の光信号L2を光伝送路1の方向に出射
させるように導く第2の導波路22を取り付けたので、
一本の光伝送路1のみを用いた簡易な構成で光双方向通
信を実現することができる。
【0040】さらに、本実施の形態によれば、第1の光
導波路12における第1の光信号L1の通過面(第1の
実施の形態においては入射面121)上に第2の光導波
路13を取り付け、第1の光信号L1の伝播方向に沿っ
て(すなわち、基板11の表面に沿って)第1の光導波
路12および第2の光導波路13を配列するようにした
ので、装置全体の基板11の表面からの高さを低くする
ことができる。このため、装置の薄型化、小型化を実現
することができる。
【0041】また、本実施の形態によれば、単に第2の
光導波路13を第1の光導波路12の入射面121に取
り付けるだけでよいので、装置の構造が簡易であり、ま
た装置を容易に製作することができる。
【0042】さらに、本実施の形態によれば、第1の光
導波路12における第1の光信号L1の入射面121上
に第2の光導波路12を取り付けるようにした結果、受
光部14と第2の光導波路12との間に比較的大きな厚
みをもつ第1の光導波路12が介在することとなり、両
者の間を十分離間させることができる。従って、受光部
14が第2の光信号L2を雑音として拾うことにより生
ずるクロストークを減少させることができ、光送受信装
置10Aの受信感度を向上させることができる。
【0043】次に、図4ないし図7を参照して、本実施
の形態の光送受信装置の製造方法について説明する。図
4ないし図7は、本実施の形態の製造方法における各工
程を説明するための光送受信装置10Aの斜視図であ
る。なお、本発明の実施の形態に係る光転轍装置の製造
方法は以下に示す光送受信装置の製造方法によって具現
化されるので、以下併せて説明する。
【0044】まず、例えば石英ガラスよりなる透明基板
120を用意し、この透明基板120上にスピンコート
法により液状の高分子材料、例えばエポキシ樹脂を30
μm〜50μm程度の厚さになるように全面に均一に塗
布し、図4に示したようにこのエポキシ樹脂から光導波
路形成層130を形成する。ここで、光導波路形成層1
30が本発明における「光導波路形成層」の一具体例に
対応する。
【0045】図8は第1の実施の形態に係る製造方法で
使用されるエポキシ樹脂の光透過率(%)と光の波長
(nm)との関係を示すグラフである。図8において、
縦軸は膜厚1mmのエポキシ樹脂の光透過率を示し、横
軸は光の波長を示している。このエポキシ樹脂は、後述
する製造方法で使用される超高圧水銀ランプから発せら
れる波長(約350nm〜450nm)の光を60〜8
5%程度透過させ、残りの15〜40%程度を吸収して
硬化する光硬化性樹脂である。
【0046】光導波路形成層130を形成した後、図5
に示したように、フォトマスク37を透明基板120上
に位置合わせして配置する。フォトマスク37は、例え
ば石英ガラス等の透明マスク基板36と、この透明マス
ク基板36の表面に形成された遮光膜35とを含んで構
成されている。遮光膜35としては、例えばクロム(C
r)が使用される。遮光膜35の厚さは、例えば約98
nmに設定される。
【0047】図9は第1の実施の形態に係る遮光膜35
の開口パターン形状を示す斜視図である。遮光膜35に
は、第2の光導波路13に対応した形状の開口35A
と、光路変換面13Bに対応すると共に遮光膜35の厚
さが開口35Aの長手方向に沿って漸次薄くなる傾斜部
35Bとが形成されている。開口35Aの幅寸法は、例
えば100μm程度に形成されている。傾斜部35B
は、遮光膜35の徐々に変化する厚さに応じた量の光を
透過させるグレースケール領域として機能するようにな
っている。なお、本発明においては、フォトマスク37
の遮光膜35の開口パターン形状は図9に示す形状には
限定されない。例えば、本発明においては、遮光膜35
の光路変換面13Bに対応する傾斜部35Bに代えて、
開口35Aの長手方向に沿ってストライプ幅が徐々に狭
くなる開口を複数配列したもの、開口35Aの長手方向
に沿って徐々に密度が粗くなる複数の微細な開口を配列
したものが一例として実用的に使用できる。
【0048】次に、図5に示したように、フォトマスク
37を通して透明基板120上の光導波路形成層130
に光L3を照射する。このとき、遮光膜35の開口35
Aを通過した光L3はすべて光導波路形成層130まで
到達し、傾斜部35Bを通過した光L3は遮光膜35の
厚さに応じて透過光量を制御されながら光導波路形成層
130に到達する。開口35Aおよび傾斜部35B以外
の完全な厚さの遮光膜35が設けられている部分におい
ては、光導波路形成層130に光L3が到達することは
ない。光L3が照射された領域において光導波路形成層
130の表面側から硬化が進行する。開口35Aに対応
した領域においては厚さ方向のすべてにわたって光導波
路形成層130を硬化させることができる。傾斜部35
Bに対応した領域においては、光導波路形成層130の
上層側は硬化するが、下層側は硬化しない。そして、光
導波路形成層130のうちの硬化した部分は透明基板1
20の表面上に固着される。なお、大きな光量で短時間
に光L3を照射すると、第2の光導波路13にひずみが
生じ、光伝播損失が大きくなってしまう。そこで、光L
3の照射は、例えば超高圧水銀ランプ(中心波長がg線
(436nm))を用いて、10mW/cm2 程度の低
い出力で長い時間(例えば、3分間)をかけて行うこと
が好ましい。
【0049】次に、光導波路形成層130の光L3が照
射されていない未硬化状態の部分を選択的に除去するこ
とにより、図6に示したように、開口35Aに対応した
領域で厚さ方向のすべてにわたって硬化された光導波路
形成層130から第2の光導波路13が形成され、傾斜
部35Bに対応した領域で上層側が硬化され下層側は硬
化されない光導波路形成層130から光路変換面13B
が同時に形成される。光路変換面13Bの傾斜面は第1
の実施の形態に係る製造方法においては約45度の角度
で形成される。光導波路形成層130の未硬化状態の部
分の除去には、例えばアセトンあるいはエタノールなど
の有機溶剤を実用的に使用することができる。
【0050】次に、ダイシング工程により透明基板12
0を第1の光導波路12毎にチップ状に分割し、図7に
示したように、分割された透明基板120から第1の光
導波路12が形成されるとともに、この第1の光導波路
12の入射面121上に取り付けられた第2の光導波路
13が形成される。なお、本実施の形態においては、第
1の光導波路12の出射面122の周囲に電極パター
ン、電気配線パターン等を形成する必要があるが、これ
らの導電性パターンは、光導波路形成層130の形成
前、または光導波路形成層130の形成後でダイシング
工程前に、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金(A
u)、アルミニウム(Al)等の導電膜を形成し、これ
らの導電膜をフォトリソグラフィ技術でパターンニング
することで形成することができる。また、これらの導電
パターンは、製造工程中、必要に応じて保護膜で被覆す
ることが好ましい。なお、第1の光導波路12と第2の
光導波路13とが形成された段階で、この双方を1つの
組立部品とする光導波路ユニットを完成させることがで
きる。
【0051】最後に、前述の図1および図2に示したよ
うに、光導波路ユニット(第1の光導波路12および第
2の光導波路13)、受光部14、発光部15および発
光モニタ用受光部16がモジュール化された光送信用半
導体素子17のそれぞれを基板11上に実装する。受光
部14は、光導波路ユニットを基板11に実装する前、
または実装した後に、バンプ電極20を使用して第1の
光導波路12の出射面122と対向する位置に取り付け
られる。取り付けの際には、第1の光導波路12の出射
面122から出射される第1の光信号L1が受光部14
に効率良く入射されるように、第1の光導波路12と受
光部14との間の位置合わせは高精度で行われる。さら
に、第2の光導波路13の入射面131に対向する位置
に発光部15が取り付けられるが、同様の理由で第2の
光導波路13と発光部15との間の位置合わせは高精度
で行われる。これらの一連の主要工程が終了すると、光
送受信装置10Aが完成する。
【0052】このように、本実施の形態に係る光送受信
装置10Aの製造方法によれば、第1の光導波路12と
して使用される透明基板120の第1の光信号L1の通
過面となる表面上の全面に光導波路形成層130を形成
した後に、光導波路形成層130の一部を残して他の一
部を除去することで、この残された光導波路形成層10
が第2の光導波路13となる。透明基板120の表面上
に光導波路形成層130を形成した時点で、第2の光導
波路13の第1の光導波路12への取り付けが実質的に
完了するので、後工程において別途取り付け作業を行う
必要がなく、光送受信装置10Aの製造工程数を減少さ
せることができる。
【0053】さらに、本実施の形態の製造方法によれ
ば、第2の光導波路13および受光部14が予め取り付
けられた第1の光導波路12と、発光部15とを基板1
1に実装するのみでよく、デリケートな光学部品である
第2の光導波路13を基板11に実装する作業を必要と
しないので、製作が容易である。
【0054】次に、本実施の形態に係る光送受信装置1
0Aの応用例について説明する。
【0055】(第1の応用例)図10は本実施の形態の
第1の応用例に係る双方向光伝送モジュールの構成図で
ある。図10に示したように、双方向光伝送モジュール
40は、プリントサーキット基板(PCB)等の電気回
路基板41Aと、この電気回路基板41Aの上に実装さ
れた光送受信装置10Aと、光送受信装置10Aの周辺
の基板上に実装された複数の半導体素子42A〜42D
とを備えている。半導体素子42A〜42Dには、例え
ば発光部15を駆動するための駆動IC(例えば、レー
ザダイオードの駆動回路素子)、受光部14および発光
モニタ用受光部16のインピーダンス変換ICや増幅I
C(例えば、フォトダイオードの増幅回路素子等)等が
含まれる。半導体素子42A〜42Dのそれぞれと光送
受信装置10Aの発光部15や受光部14との間は、例
えばボンディングワイヤ43および電気回路基板41A
上の図示しない配線パターンによって電気的に接続され
ている。ボンディングワイヤ43としては、例えばA
u、CuまたはAl等が使用可能である。
【0056】この双方向光伝送モジュール40において
は、電気回路基板10の実装面に沿って、光送受信装置
10Aおよび複数の半導体素子42A〜42Dが配列さ
れている。例えば、光伝送路1のコア径が0.5mm程
度、第1の光導波路12の厚み(高さ)が1.0mm程
度、光送受信装置10Aの基板11の厚さが実用的な値
の0.5mm程度、電気回路基板41Aの厚さが実用的
な値の1.0mm程度にそれぞれに設定された場合、双
方向光伝送モジュール40の全体の厚み(高さ)は約
2.5mmとなり、非常に薄型化された双方向光伝送モ
ジュール40を構成することができ、双方向光伝送モジ
ュール40の小型化が実現可能である。
【0057】(第2の応用例)図11は本実施の形態の
第2の応用例に係るマルチチャネル構造の光送受信装置
の平面図である。この光送受信装置50は、共通の基板
111と、複数本の光伝送路1のそれぞれに対応させて
基板111の表面上に規則的に配列された複数の光送受
信装置10AAとを備えている。この光送受信装置50
では、マルチチャンネルの光リンクを容易に構成するこ
とができる。なお、図1および図2に示したように、各
光送受信装置10Aを個々の基板11を用いて形成する
と共に、これらの複数の光送受信装置10Aを、図10
に示したような共通の電気回路基板41Aの上に複数配
列してマルチチャネル構造の光送受信装置を構成しても
よい。
【0058】次に、本実施の形態の光送受信装置の変形
例について説明する。
【0059】(第1の変形例)図12(B)は本実施の
形態の第1の変形例に係る光送受信装置の光導波路部分
の拡大側面図、図12(A)は図12(B)に示すXXII
A−XXIIA切断線で切った光送受信装置の拡大矢視断面
図である。本変形例の光送受信装置では、第2の光導波
路13は、第1の光導波路12の入射面121上に下部
クラッド層60を介して取り付けられたリッジ型光導波
路として構成されている。下部クラッド層60は、第2
の光導波路13内を伝播する第2の光信号L2の伝播効
率を向上させることができるように、第2の光導波路1
3よりも低い屈折率の材料で形成することが好ましい。
そのような低屈折率材料としては、例えばSiO2 等の
誘電体材料や高分子材料が使用可能である。
【0060】(第2の変形例)図13(B)は本実施の
形態の第2の変形例に係る光送受信装置の光導波路部分
の拡大側面図、図13(A)は図13(B)に示すXXII
I A−XXIII A切断線で切った光送受信装置の拡大矢視
断面図である。本変形例の光送受信装置では、第2の光
導波路13が第1の光導波路12の入射面121上に直
接取り付けられている。第2の光導波路13の出射面1
32を除く部分は、上部クラッド層61により覆われて
おり、埋込み型光導波路を構成している。上部クラッド
層61は、下部クラッド層60と同様に、第2の光導波
路13内を伝播する第2の光信号L2の伝播効率を向上
させることができるように、第2の光導波路13よりも
低い屈折率の材料で形成することが好ましい。
【0061】(第3の変形例)図14(B)は本実施の
形態の第3の変形例に係る光送受信装置の光導波路部分
の拡大側面図、図14(A)は図14(B)に示すXIV
A−XIV A切断線で切った光送受信装置の拡大矢視断面
図である。本変形例の光送受信装置では、第2の光導波
路13は、第1の光導波路12の入射面121に下部ク
ラッド層60を介して取り付けられると共に、出射面1
32を除く部分が上部クラッド層61により覆われた、
埋込み型光導波路として構成されている。
【0062】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。
【0063】本実施の形態の光送受信装置は、上記第1
の実施の形態における第2の光導波路13の配設位置
を、第1の光導波路12の入射面121から出射面12
2へと変更したものである。なお、本実施の形態ならび
にこれ以降に説明する実施の形態において、第1の実施
の形態で説明した構成要素と同一の構成要素には同一の
符号を付け、必要な場合を除いて重複する説明は省略す
る。
【0064】まず、図15ないし図17を参照して、本
実施の形態に係る光送受信装置10Bの構成を説明す
る。ここで、図16は本実施の形態に係る光送受信装置
10Bの平面図であり、図15は図16におけるXV−XV
切断線で切った矢視断面図である。図17(B)は光送
受信装置10Bの光導波路部分の拡大側面図であり、図
17(A)は図17(B)に示すXVIIA−XVIIA切断線
で切った光送受信装置10Bの光導波路部分の拡大矢視
断面図である。なお、これらの図で、上記第1の実施の
形態の図1ないし図3で示した構成要素と同一の構成要
素には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0065】図15ないし図17に示したように、光送
受信装置10Bは、第1の光導波路12における第1の
光信号L1の出射面122に取り付けられた第2の光導
波路13を備えている。第2の光導波路13は、発光部
15から出射されて入射してきた第2の光信号L2を、
第1の光信号L1の入射方向に対して逆行する方向に出
射させて、第2の被導波路13内に導くようになってい
る。受光部14は、上記第1の実施の形態の場合と同様
に第1の光導波路12の出射面122上に配設されてい
るが、本実施の形態では出射面122に第2の光導波路
13が配設されているので、両者が干渉しないように、
受光部14はバンプ電極20によって第2の光導波路1
3を跨ぐようにして配設されている。その他の構成は、
図1と共に、図2と同様である。
【0066】本実施の形態に係る光送受信装置10Bで
は、光伝送路1内を伝播してきた第1の光信号L1は第
1の光導波路12の入射面121に入射したのち、その
内部を伝播して出射面122に到達する。第1の光信号
L1は、この出射面122から出射して受光部14に導
かれ、受光部14により受光される。一方、発光部15
から出射された第2の光信号L2は、第2の光導波路1
3の入射面131に入射したのち、その内部を伝播し、
光路変換面13Bによって、第1の光信号L1の入射方
向と逆行する方向(光伝送路1の方向)へ光路を変換さ
れる。第2の光信号L2は、出射面132および第1の
光導波路12の出射面122を経由して、第1の光導波
路12の内部へと導かれ、その内部を伝搬したのち、入
射面121から出射し、光伝送路1に導かれる。第2の
光信号L2は、光伝送路1内を伝播して相手方に到達
し、そこで受信される。一方、発光部15の発光状態
(第2の光信号L2の送信状態)は発光モニタ用受光部
16によりモニタされる。
【0067】次に、図18ないし図22を参照して、本
発明の第2の実施の形態に係る光送受信装置10Bの製
造方法について説明する。図18ないし図21は本実施
の形態に係る製造方法の主要な工程を説明するための光
送受信装置10Bの断面図であり、図22は斜視図であ
る。
【0068】まず、図18に示したように、例えば石英
ガラス、プラスチック、シリコン半導体等よりなる光導
波路製作用基板120Dを準備する。この光導波路製作
用基板120Dは、その上に予め第2の光導波路13を
製作すると共に、この第2の光導波路13を第1の光導
波路12として使用される透明基板に転写するための仮
の基板として使用されるものである。ここで、光導波路
製作用基板120Dが本発明に係る「ダミー基板」の一
具体例に対応する。
【0069】本実施の形態では、まず、図18に示した
ように光導波路製作用基板120Dの上に、例えば熱硬
化性樹脂からなる光導波路形成層130を形成する。
【0070】次に、図19に示したように、フォトマス
ク37を光導波路製作用基板120D上に位置合わせし
て配置する。フォトマスク37としては、上記第1の実
施の形態で使用されたものと同様のものを使用する(遮
光膜35は図9を参照)。
【0071】次に、図19に示したように、フォトマス
ク37を通して光導波路製作用基板120D上の光導波
路形成層130に光L3を照射する。これにより、上記
第1の実施の形態における図5の場合と同様に、開口3
5Aに対応した領域においては厚さ方向のすべてにわた
って光導波路形成層130が硬化すると共に、傾斜部3
5Bに対応した領域においては、光導波路形成層130
の上層側から傾斜部35Bに対応した深さまで硬化す
る。光導波路形成層130の硬化した部分は光導波路製
作用基板120Dの表面に適度な接着力で接着する。こ
のときの接着力は、後に使用される透明基板120(図
21)の表面と第2の光導波路13と間の接着力に比べ
て弱くなるようにする。そのために、例えば、光導波路
製作用基板120Dの表面と光導波路形成層130との
間に、適宜、両者間の接着力を低下させるための接着力
調整膜を形成してもよい。
【0072】次に、上記第1の実施の形態における図6
の場合と同様にして、光導波路形成層130の光L3が
照射されていない未硬化状態の部分を選択的に除去す
る。これにより、図20に示したように、第2の光導波
路13が形成される。
【0073】次に、図21に示したように、光導波路製
作用基板120Dの表面上に形成された第2の光導波路
13を、第1の光導波路12として使用される透明基板
120の表面(第1の光導波路12の出射面122とな
る面)に転写させる。ここで、転写は本発明における
「転写」の一具体例に対応する。上記したように、透明
基板120の表面と第2の光導波路13との間の接着力
は、光導波路製作用基板120Dの表面と第2の光導波
路13との間の接着力に比べて強いことが必要なので、
透明基板120の表面と第2の光導波路13との間に、
両者間の接着力を増加させるために、適宜、接着力調整
膜を形成してもよい。この場合において、接着力調整膜
は、第2の光導波路13の屈折率よりも低い屈折率を有
するクラッド層を兼ねるようにすることが望ましい。
【0074】次に、ダイシング工程により透明基板12
0を第1の光導波路12毎にチップ状に分割する。これ
により、図22に示したように、第1の光導波路12
と、この第1の光導波路12の出射面122に取り付け
られた第2の光導波路13とを含む個々の光導波路ユニ
ットが形成される。
【0075】最後に、図15および図16に示したよう
に、第1の光導波路12および第2の光導波路13から
なる光導波路ユニット、受光部14、ならびに、発光部
15および発光モニタ用受光部16がモジュール化され
た光送信用半導体素子17を基板11上に実装する。こ
れにより、光送受信装置10Bが完成する。
【0076】このように、本実施の形態に係る光送受信
装置の製造方法によれば、光導波路製作用基板120D
の表面上の全面に光導波路形成層130を形成し、光導
波路形成層130の一部を残して他の一部を除去するこ
とで、この残された光導波路形成層130から第2の光
導波路13を形成することができる。そして、この第2
の光導波路13を光導波路製作用基板120Dから第1
の光導波路12として使用される透明基板120の第1
の光信号L1の通過面となる出射面122の所定表面上
に転写させることにより、第1の光導波路12への第2
の光導波路13の取り付けを完了させることができる。
【0077】なお、第2の光導波路13は、上記のよう
な転写による方法で形成するほか、例えば、透明基板1
20上に光導波路形成層130を選択的に形成したの
ち、不要な部分(光路変換面13Bによって画定される
光導波路部分以外の部分)を、ダイシングブレード(図
示せず)を用いた機械的な加工により取り除いて形成す
ることも可能である。
【0078】次に、本実施の形態の変形例について説明
する。
【0079】(第1の変形例)図23(B)は本実施の
形態の第1の変形例に係る光送受信装置の部分拡大側面
図であり、図23(A)は図23(B)に示すXXIII A
−XXIII A切断線で切った矢視断面図である。本変形例
の光送受信装置では、第2の光導波路13は、下部クラ
ッド層60を介して第1の光導波路12の出射面122
に取り付けられたリッジ型光導波路で構成されている。
その他の構成および作用は上記第1の実施の形態の第1
の変形例(図12)の場合と同様である。
【0080】(第2の変形例)図24(B)は本実施の
形態の第2の変形例に係る光送受信装置の部分拡大側面
図であり、図24(A)は図24(B)に示すXXIVA−
XXIVA切断線で切った拡大断面図である。本変形例の光
送受信装置では、第2の光導波路13は、第1の光導波
路12の出射面122に直接取り付けられると共に、出
射面132および光路変換面13Bを除く部分が上部ク
ラッド層61により覆われた埋込み型光導波路で構成さ
れている。その他の構成および作用は上記第1の実施の
形態の第1の変形例(図12)の場合と同様である。
【0081】(第3の変形例)図25(B)は本実施の
形態に係る第3の変形例に係る光送受信装置の部分拡大
側面図であり、図25(A)は図25(B)に示すXXV
A−XXV A切断線で切った拡大断面図である。本変形例
の光送受信装置では、第2の光導波路13は、第1の光
導波路12の出射面122に下部クラッド層60を介し
て取り付けられると共に、出射面132および光路変換
面13Bを除く部分上部クラッド層61により覆われた
埋込み型光導波路で構成されている。その他の構成およ
び作用は上記第1の実施の形態の第1の変形例(図1
2)の場合と同様である。
【0082】[第3の実施の形態]次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。
【0083】本実施の形態は、受光面積が小さな受光部
を採用して高速の受信動作を可能にすると同時に、充分
な受信感度を確保することができるようにした光送受信
装置に関するものである。上記各実施の形態において
は、受信信号である第1の光信号L1が高速の信号伝送
に用いられるものである場合には、それに追随できるよ
うにするために、図1および図2に示す受光部14の受
光面積を小さくして、受光部14の応答性を高速化する
必要がある。受光面積が小さい受光部14を使用しつ
つ、第1の光導波路12に入射された光をできる限り多
く受光し得るようにするためには、必然的に第1の光導
波路12の断面積を小さくする必要が生じ、場合によっ
ては第1の光導波路12の断面積を光伝送路1の断面積
よりも小さくしなければならないこともある。こうした
場合には、光伝送路1から出射されてきた第1の光信号
L1の一部が第1の光導波路12に入射されずに外部に
漏れてしまうことになり、結果として受光部14に到達
する光量が少なくなって受信感度が低下してしまう。第
3の実施の形態の光送受信装置は、このような場合の受
信感度の改善を図ることができるようにしたものであ
る。
【0084】図26は本発明の第3の実施の形態に係る
光送受信装置の平面図である。図26に示す光送受信装
置10Cは、基本的な構成は図1および図2に示す第1
の実施の形態に係る光送受信装置10Aと同一である
が、光伝送路1と第1の光導波路12の入射面121ま
たは第2の光導波路13の出射面132との間において
基板11上に、少なくとも光伝送路1から出射される第
1の光信号L1を集光させるための集光部70を備えて
いる。集光部70は光結合用レンズである。この光結合
用レンズとして、図26に示すような球面レンズや図示
しない非球面レンズ等の通常の光学レンズのほか、円筒
状の屈折率分布型レンズ等も使用可能である。
【0085】本実施の形態に係る光送受信装置10Cで
は、集光部70を設けたことにより、第1の実施の形態
の場合に比べて第1の光導波路12の断面積を実効的に
小さくすることができると共に、第1の実施の形態の場
合よりも小さい受光面積を有する受光部14を使用可能
である。集光部70による集光作用により、光伝送路1
と第1の光導波路12との間の光信号入出力結合効率を
向上させることができるからである。具体的には、光伝
送路1を伝播してきた第1の光信号L1は集光部70に
より集光されて第1の光導波路12へと効率よく導かれ
るとともに、第2の光導波路13内を伝播してきた第2
の光信号L2は集光部70により集光されて光伝送路1
へと効率よく導かれるのである。すなわち、受光面積が
小さい受光部14を使用した場合でも受光部14の受光
量を大きくすることができるので、高速の受信動作を行
うことができ、同時に受信感度を改善することができ
る。
【0086】なお、集光部70は、基板11上に第2の
光導波路13が取り付けられた第1の光導波路12、受
光部14、発光部15および発光用モニタ受光部16が
モジュール化された光発信用半導体素子17等を実装す
る際に同時に、または実装の前後に取り付けられる。集
光部70の取り付けには、例えば接着剤が使用可能であ
る。
【0087】(変形例)本実施の形態に係る光送受信装
置10Cにおいて使用された集光部70は、上記第2の
実施の形態の光送受信装置10Bにも適用可能である。
すなわち、図15および図16に示した光送受信装置1
0Bにおいて、光伝送路1と第1の光導波路12の入射
面121との間に集光部70を配設することができる。
【0088】[第4の実施の形態]次に、図27および
図28を参照して、本発明の第4の実施の形態について
説明する。
【0089】図28は本発明の第4の実施の形態に係る
光送受信装置10Dの平面図であり、図27は図28に
おけるXXVII −XXVII 切断線で切った矢視断面図であ
る。なお、この図で、上記の図1および図2で示した構
成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、適宜説
明を省略する。
【0090】上記各実施の形態では、第1の光導波路1
2の出射面122に受光部14を配置するようにした
が、本実施の形態では、図27および図28に示したよ
うに、受光部14に代えて、基板11自体に受光部14
1を形成するようにしている。より具体的には、本実施
の形態の光送受信装置10Dは、第1の光導波路12の
出射面122および基板11の表面に接するように配設
された光路変換面125と、光路変換面125の下方の
基板11の表面に形成された受光部141とを備えてい
る。光路変換面125は、第1の光信号L1をこの方向
とは異なる方向(基板11の方向)に変換して出射する
ためのものである。受光部141は、光路変換面125
で伝播方向が変換された第1の光信号L1を受光するた
めのものである。
【0091】この光送受信装置10Dはまた、光伝送路
1と第1の光導波路12の入射面121との間に、光伝
送路1から出射された第1の光信号L1を集光して第1
の光導波路12の入射面121に入射させる集光部70
が配設されている。
【0092】基板11には、例えばシリコン半導体基板
が使用される。受光部141は、この基板11の表面
に、半導体製造技術を用いて作り込まれている。受光部
141は、例えばフォトダイオードとして形成されてい
る。
【0093】光路変換面125は、第1の光導波路12
の出射面122に接し第1の光信号L1が入射する入射
面125Aと、基板11の表面に対してほぼ45度に傾
斜し入射面125Aから入射された第1の光信号L1の
伝播方向を基板11表面に向けて変換する光路変換面1
25Bと、基板11の表面に接し基板11に配設された
受光部141に向けて第1の光信号L1を出射させる出
射面125Cとを有する三角プリズムとして構成されて
いる。
【0094】光路変換面125は、第1の光信号L1の
使用波長に対して透明であることが望ましく、例えば高
分子系材料やプラスチック材料により形成可能である
が、そのほか、石英ガラス等の無機材料等を使用しても
よい。光路変換ミラー125Bは、単に傾斜面だけでも
よいが、さらに傾斜面上に例えばAuやAl等の金属
膜、あるいは誘電体反射膜等の増反射膜を形成し、第1
の光信号L1の反射時の伝播損失を減少させるようにし
てもよい。少なくとも光路変換面125の入射面125
Aと第1の光導波路12の出射面122との間の界面
は、光損失を減少させるために、第1の光信号L1に対
して無反射であることが好ましい。したがって、光路変
換面125を、屈折率が第1の光導波路12と等しい材
料で構成すると共に、光路変換面125と第1の光導波
路12とを同じ屈折率の接合剤を用いて接着するのが好
ましい。あるいは、光路変換面125を第1の光導波路
12と別個の部品とするのではなく、両者を同一の材料
で一体に形成するようにすることも好ましい。ここで、
光路変換面125が本発明における「第2の光路変換
部」の一具体例に対応する。
【0095】なお、本実施の形態に係る光送受信装置1
0Dでは、第2の光導波路13として、クラッド層63
で埋め込まれた埋込み型光導波路が使用されている。但
し、第2の光導波路13の出射面132および光路変換
面は露出している。
【0096】次に、このように構成される光送受信装置
10Dの作用について説明する。
【0097】まず、光伝送路1内を伝播してきた第1の
光信号L1は集光部70で集光され、第1の光導波路1
2の入射面121に入射する。さらに、第1の光信号L
1は、第1の光導波路12の内部を伝播して出射面12
2から出射される。さらに、第1の光信号L1は、光路
変換面125の入射面125Aに入射して、その内部を
伝搬し、光路変換面125Bにより、伝播方向が基板1
1の表面に向かう方向に変換され、出射面125Cから
出射して、受光部141に導かれる。受光部141は、
第1の光信号L1を受光し、その受光強度に応じた信号
を出力する。
【0098】一方、発光部15から発せられた第2の光
信号L2は第2の光導波路13の入射面131に入射さ
れる。この第2の光信号L2は、第2の光導波路13の
内部を伝播し、光路変換面13Bによって光伝送路1の
方向へ光路変換され、さらに第2の光導波路13の出射
面132に到達する。そして、第2の光信号L2は、こ
の出射面132から出射され、集光部70を通して集光
された後、光伝送路1に導かれる。第2の光信号L2
は、光伝送路1内を伝播して相手方に到達し、そこで受
信される。このとき、発光部15の発光状態(第2の光
信号L2の送信状態)は発光モニタ用受光部16により
モニタされる。
【0099】本実施の形態に係る光送受信装置10Dに
よれば、第1の光導波路12から出射した第1の光信号
L1の進行方向を基板11の方向に変換する光路変換面
125を配置するようにしたので、受光部141を基板
11に作り込むことができる。このため、受光部14を
第1の光導波路12の出射面122に固着させるように
した上記各実施の形態と比べて、受光部の配設が容易と
なり、製造工程全体としても簡略化が可能である。ま
た、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態に係
る光送受信装置10Aと同様に、一本の光伝送路1のみ
を用いた簡易な構成で光双方向通信を実現することがで
き、かつ装置全体の薄型化ならびに装置全体の小型化を
実現することができる。
【0100】また、本実施の形態では、集光部70を設
けたので、図26の場合と同様に、受光面積が小さい受
光部14を使用できることから高速の受信動作が可能に
なると共に、受光部14の受光量を確保し得ることから
受信感度の低下を防止することができる。
【0101】なお、本実施の形態では、集光部70を配
設するようにしたが、例えば、伝送路1の直径が受光部
141のサイズに比較して十分小さい場合には、図29
に示したように、集光部70を省略してもよい。本変形
例の光送受信装置10Eは、伝送路1の直径が小さいこ
とから、集光部70がなくても、伝送路1からの第1の
光信号L1は第2の光導波路13内であまり拡がること
がない。このため、第1の光信号L1は、比較的効率よ
く小さな明細書の受光部141に到達し、高速の受信動
作と受信感度の低下防止とを同時に達成可能である。
【0102】また、本実施の形態の変形例として、例え
ば図30に示したように、基板111に放熱機能を備え
させるようにしてもよい。本変形例の光送受信装置10
Fは、貫通穴111aを有する基板111上に、第1の
光導波路12および第2の光導波路13、集光部70、
光路変換面125B、発光部15、ならびに発光モニタ
用受光部16を実装してなるユニットを電気回路基板4
1に搭載して構成したものである。基板111の貫通穴
111aは、光路変換面125の出射面125Cに対応
する位置に配設されている。この貫通穴111aの中で
あって、かつ電気回路基板41上には、第1の光信号L
1を受光する受光部142が配置されている。光伝送路
1から出射される第1の光信号L1は、集光部70、第
1の光導波路12、光路変換面125のそれぞれを伝播
し、貫通宛111aを通して受光部142に到達し受光
される。
【0103】この光送受信装置10Fによれば、基板1
11とは別途形成された半導体部品としての受光部14
2を電気回路基板41上に配置するようになっているの
で、基板111は、回路の形成が可能なシリコン半導体
やガリウム砒素半導体等である必要がなくなる。したが
って、基板11として、シリコン半導体やガリウム砒素
半導体に比べて熱伝達率が高い放熱用基板を使用するこ
とができる。そのような放熱用基板としては、チタン酸
バリウム、酸化アルミニウム、ジルコン酸鉛−チタン酸
鉛(PZT)等のセラミックス基板や炭化シリコン基板
が使用可能である。ここで、放熱基板としての基板11
が本発明における「放熱基板」の一具体例に対応する。
基板11に放熱機能を備えることによって、光送受信装
置10Fは発光部15の動作で発生する熱を電気回路基
板41側に効率良く逃がすことができる。
【0104】電気回路基板を使用する場合には、上記第
1の実施の形態の応用例(図10)の場合と同様に、例
えば図31に示したように、電気回路基板41Bの上に
半導体素子42A〜42Dを実装して双方向光伝送モジ
ュール40Bを構成することが可能である。なお、図3
1では、上記の図10で示した構成要素と同一の構成要
素に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0105】[第5の実施の形態]次に、図32ないし
図34を参照して、本発明の第5の実施の形態について
説明する。
【0106】図33は本発明の第5の実施の形態の光送
受信装置10Eの平面図であり、図32は図31におけ
るXXXII −XXXII 切断線で切った矢視断面図である。図
34(B)は光送受信装置10Gの光導波路部分の拡大
側面図であり、図34(A)は図34(B)におけるXX
XIV −XXXIV 切断線で切った矢視断面図である。これら
の図に示したように、本実施の形態の光送受信装置10
Gでは、第1の光導波路12の出射面122と光路変換
面125との間に第2の光導波路13を備えている。よ
り具体的には、第2の光導波路13は、第1の光導波路
12の出射面122に取り付けられている。なお、図3
2および図33では、第2の光導波路13と光路変換面
125との間が接するように描いているが、離れていて
もよい。第2の光導波路13は、上記第2の実施の形態
の第2の光導波路と同一構造を有するリッジ型の光導波
路である。その他の構成は、上記第4の実施の形態(図
27および図28)の場合と同様である。
【0107】本実施の形態の光送受信装置10Gによれ
ば、上記各実施の形態と同様に、一本の光伝送路1のみ
を用いた簡易な構成で光双方向通信を実現することがで
きると共に、装置全体の薄型化ならびに装置全体の小型
化を実現することができる。また、上記第4の実施の形
態に係る光送受信装置10Dと同様に、受光部141を
基板11に配設することができるため、その配設工程の
簡略化が可能である。また、上記第3の実施の形態と同
様に、集光部70による集光作用により、高速の受信動
作を行うことができ、同時に受信感度を改善することが
できる。
【0108】さらに、本実施の形態では、第1の光導波
路12の第1の光信号L1の出射面122に第2の光導
波路12を取り付けてはいるものの、第2の光導波路1
3と受光部141との間には光路変換面125が介在し
ているので、第2の光導波路12と受光部141との間
は光路変換面125を介在させて離間させることができ
る。したがって、受光部141が第2の光信号L2を雑
音としてで拾うことにより生ずるクロストークを減少さ
せることができ、光送受信装置10Gの受信感度をより
一層向上させることができる。
【0109】(第1の変形例)図35(B)は、本実施
の形態の第1の変形例に係る光送受信装置の光導波路部
分の拡大側面図であり、図35(A)は図35(B)に
おけるXXXVA−XXXVA切断線で切った光送受信装置の拡
大矢視断面図である。本変形例では、光送受信装置の第
2の光導波路13を第1の光導波路12の出射面122
に下部クラッド層60を介して取り付けるようにしてお
り、第2の光導波路13はリッジ型光導波路をなしてい
る。
【0110】(第2の変形例)図36(B)は、本実施
の形態の第2の変形例に係る光送受信装置の光導波路部
分の拡大側面図であり、図36(A)は図36(B)に
示すXXXVI A−XXXVIA切断線で切った光送受信装置の
拡大矢視断面図である。本変形例では、第2の光導波路
13を第1の光導波路12の出射面122に直接取り付
けると共に、出射面132を除く部分が上部クラッド層
63により覆われるようにしており、第2の光導波路1
3は埋込み型光導波路をなしている。クラッド層63の
うち、出射面132に対応する部分には、開口64が形
成されている。この開口64は、例えばフォトリソグラ
フィ工程により形成される。
【0111】(第3の変形例)図37(B)は本実施の
形態の第3の変形例に係るの光送受信装置の光導波路部
分の拡大側面図、図37(A)は図37(B)に示すXX
XVII−XXXVII切断線で切った光送受信装置の拡大矢視断
面図である。本変形例では、第1の光導波路12の出射
面122に下部クラッド層60を介して第2の光導波路
13を取り付けると共に、出射面132を除く部分を上
部クラッド層63で覆うようにしており、第2の光導波
路13は埋込み型光導波路をなしている。
【0112】(第4の変形例)図38(B)は本実施の
形態の第4の変形例に係る光送受信装置の光導波路部分
の拡大側面図であり、図38(A)は図38(B)に示
すXXXVIII A−XXXXVIIIA切断線で切った光送受信装置
の拡大矢視断面図である。本変形例では、第2の光導波
路13の光路変換面13Bの傾斜面、下部クラッド層6
0の端面、および上部クラッド層63の端面が、共通の
斜面をなすように形成されている。このような構造は、
例えば、下部クラッド層60、第2の光導波路13およ
び上部クラッド層63を順次積層したのち、フォトリソ
グラフィ工程によりパターニングを行って概略の形を形
成し、さらに、ダイシングブレード(図示せず)を用い
て不要部分を一括して取り除くことにより、形成するこ
とができる。
【0113】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、以下のように種々変更可能である。
【0114】例えば、上記各実施の形態では、第2の光
導波路13の入射端面が平面であるように説明したが、
本発明はこれに限定されず、図39に示したように第2
の光導波路の入射端面を曲面として形成するようにして
もよい。ここで、図39(A)は本変形例に係る光送受
信装置10Hの光導波路部分の側面図であり、図39
(B)はその平面図である。これらの図に示したよう
に、第2の光導波路113は、第2の光信号L2を集光
する集光機能を有する入射面133を備えている。発光
部15に半導体レーザが使用される場合、この半導体レ
ーザから出射される第2の光信号L2の出射広がり角
は、図39(B)に示す横方向(基板11と平行な方
向)の広がり角θh(=約8〜10度)に対して、図3
9(A)に示す縦方向(基板1と垂直な方向)の広がり
角θv(=約30度)が大きい。このため、第2の光導
波路113の入射面113aが、少なくとも縦方向の広
がりを集光するような曲面で構成することにより、第2
の光信号L2を集光させて第2の光導波路13に入射さ
せることができる。特に、入射面113aのNA(開口
数)が小さい第2の光導波路13に対して有効である。
なお、第2の光導波路113の入射面113aを、横方
向の広がりをも集光するような曲面として形成してもよ
い。
【0115】また、上記第3〜第5の実施の形態では、
光路変換面125の光路変換面125Bが平面であるも
のとして説明したか、平面に代えて凸曲面として、集光
機能を備えさせるようにしてもよい。この構造は、光路
変換面125Bである傾斜面(平面)に、別途製作され
た凸曲面を有する光学部材を貼り付けることにより、簡
易に集光機能を実現させることができる。
【0116】また、本発明の光転轍装置および光送受信
装置は、上記第1の実施の形態から第5の実施の形態ま
でのうち、少なくとも2以上の実施の形態を組み合わせ
て構成することも可能である。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項9のいずれか1項に記載の光転轍装置または請求項
9ないし請求項15のいずれか1項に記載の光送受信装
置によれば、第1の面から入射した第1の光を所定方向
に出射させるように導く第1の光導波路の、その第1の
面上に、第1の光とは異なる方向から入射してきた第2
の光を第1の光の入射方向に対して逆行する方向に出射
させるように導く第2の導波路を設けるようにしたの
で、簡易かつ小型の構成によって、双方向に伝播する光
に対する光転轍機能を実現することができるという効果
を奏する。特に、請求項9ないし請求項15のいずれか
1項に記載の光送受信装置によれば、そのような光転轍
機能と発光部および受光部の働きにより、単一の光伝送
路を用いて双方向の光伝送が可能になるという効果を奏
する。
【0118】さらに、請求項6に記載の光転轍装置によ
れば、第1の集光手段を備えたので、受信感度を低下さ
せずに伝送速度の高速化を図ることができるという効果
を奏する。
【0119】さらに、請求項15に記載の光送受信装置
によれば、複数の第1の光導波路と複数の第2の光導波
路とを備えるようにしたので、マルチチャネル構造の光
送受信装置を実現することができるという効果を奏す
る。
【0120】また、請求項16に記載の光転轍装置の製
造方法または請求項18に記載の光送受信装置の製造方
法によれば、第1の光導波路として使用される透明基板
の第1の面または第2の面に光導波路形成層を形成した
後に、光導波路形成層の一部を残して他の部分を除去
し、この残された光導波路形成層を第2の光導波路とし
て用いるようにしたので、第1の光導波路に第2の光導
波路を装着する工程を削減することができ、製造工程数
を減少することができるという効果を奏する。
【0121】また、請求項17に記載の光転轍装置の製
造方法または請求項19に記載の光送受信装置によれ
ば、ダミー基板上に第2の光導波路を形成したのち、こ
の第2の光導波路を、第1の光導波路として使用される
透明基板の第1の面または第2の面に転写するようにし
たので、例えば、この透明基板が、材料その他の要因に
より、その上に直接第2の光導波路を形成することが好
ましくない場合であっても、本発明の光転轍装置を製造
することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光送受信装置
の構成を表す断面図である(図2に示すI−I切断線で
切った矢視断面図)。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る光送受信装置
の構成を表す平面図である。
【図3】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る光送
受信装置の要部の断面図((B)におけるIII A−III
A切断線で切った断面図)であり、(B)はその側面図
である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る光送受信装置
の一製造工程を説明するための斜視図である。
【図5】図4に続く製造工程を説明するための斜視図で
ある。
【図6】図5に続く製造工程を説明するための斜視図で
ある。
【図7】図6に続く製造工程を説明するための斜視図で
ある。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係るエポキシ樹脂
の光透過率と光の波長との関係を示す特性図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係るフォトマスク
における遮光膜の開口パターン形状を示す斜視図であ
る。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る第1の応用
例である双方向光伝送モジュールの構成を表す断面図で
ある。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る第2の応用
例であるマルチチャネル構造の光送受信装置の構成を表
す平面図である。
【図12】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る第
1の変形例の光送受信装置の要部の断面図((B)にお
けるXXIIA−XXIIA切断線で切った断面図)であり、
(B)はその側面図である。
【図13】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る第
2の変形例の光送受信装置の要部の断面図((B)にお
けるXIIIA−XIIIA切断線で切った断面図)であり、
(B)はその側面図である。
【図14】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る第
3の変形例の光送受信装置の要部の断面図((B)にお
けるXIV A−XIV A切断線で切った断面図)であり、
(B)はその側面図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る光送受信装
置の構成を表す断面図(図16におけるXV−XV切断線で
切った矢視断面図)である。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係る光送受信装
置の構成を表す平面図である。
【図17】(A)は図16に示した光送受信装置の要部
の断面図((B)におけるXVIIA−XVIIA切断線で切っ
た断面図)であり、(B)はその側面図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る光送受信装
置の一製造工程を説明するための断面図である。
【図19】図18に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図20】図19に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図21】図20に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図22】図21に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図23】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る第
1の変形例の光送受信装置の要部の断面図((B)にお
けるXXIII A−XXIII A切断線で切った断面図)であ
り、(B)はその側面図である。
【図24】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る第
2の変形例の光送受信装置の要部の断面図((B)にお
けるXXIVA−XXIVA切断線で切った断面図)であり、
(B)はその側面図である。
【図25】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る第
3の変形例の光送受信装置の腰部の断面図((B)にお
けるXXV A−XXV A切断線で切った断面図)であり、
(B)はその側面図である。
【図26】本発明の第3の実施の形態に係る光送受信装
置の構成を表す平面図である。
【図27】本発明の第4の実施の形態に係る光送受信装
置の構成を表す断面図(図28におけるXXVII −XXVII
切断線で切った矢視断面図)である。
【図28】本発明の第4の実施の形態に係る光送受信装
置の構成を表す平面図である。
【図29】本発明の第4の実施の形態の変形例に係る光
送受信装置の構成を表す断面図である。
【図30】本発明の第4の実施の形態の他の変形例に係
る光送受信装置の構成を表す断面図である。
【図31】本発明の第4の実施の形態に係る応用例の双
方向光伝送モジュールの構成を表す断面図である。
【図32】本発明の第5の実施の形態に係る光送受信装
置の構成を表す断面図(図33におけるXXXII −XXXII
切断線で切った矢視断面図)である。
【図33】本発明の第5の実施の形態に係る光送受信装
置の構成を表す平面図である。
【図34】(A)は図33に示した光送受信装置の要部
の断面図((B)におけるXXXIV−XXXIV 切断線で切っ
た断面図)であり、(B)はその側面図である。
【図35】(A)は本発明の第5の実施の形態の第1の
変形例に係る光送受信装置の要部の断面図((B)にお
けるXXXVA−XXXVA切断線で切った断面図であり、
(B)はその側面図である。
【図36】(A)は本発明の第5の実施の形態に係る第
2の変形例の光送受信装置の要部の断面図((B)にお
けるXXXVI A−XXXVI A切断線で切った断面図)であ
り、(B)はその側面図である。
【図37】(A)は本発明の第5の実施の形態に係る第
3の変形例の光送受信装置の要部の断面図((B)に示
すXXXVII−XXXVII切断線で切った断面図)であり、
(B)はその側面図である。
【図38】(A)は本発明の第5の実施の形態に係る第
4の変形例の光送受信装置の要部の断面図((B)にお
けるXXXVIII A−XXXVIII A切断線で切った断面図)で
あり、 (B)はその側面図である。
【図39】(A)は本発明の各実施の形態の変形例に係
る光送受信装置の要部の側面図であり、(B)はその平
面図である。
【符号の説明】
1…光伝送路、10A〜10H、11…基板、12…第
1の光導波路、13…第2の光導波路、13B,125
…光路変換面、14,141,142…受光部、15…
発光部、16…発光モニタ用受光部、17…光発信用半
導体素子、20…バンプ電極、37…フォトマスク、4
0A,40B…双方向光伝送モジュール、41A,41
B…電気回路基板、42A〜42D…半導体素子、50
…マルチチャネル構造の光送受信装置、60,61…ク
ラッド層、70…集光部、111a…貫通穴、120…
透明基板、121,131,125A,133…入射
面、122,132,125C…出射面、125B…光
路変換面、130…光導波路形成層、L1…第1の光信
号、L2…第2の光信号。
フロントページの続き (72)発明者 小瀬村 孝彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 西谷 祐司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H037 AA01 BA03 BA12 CA38 DA03 DA04 DA05 DA06 DA16 5K002 AA05 AA07 BA13 BA21 BA31 DA04 FA01

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光が入射する第1の面およびこの
    第1の面から入射した前記第1の光が出射する第2の面
    とを有する第1の光導波路と、 前記第1の光導波路の前記第1の面または第2の面のい
    ずれか一方に取り付けられ、前記第1の光とは異なる方
    向から入射した第2の光を前記第1の光の入射方向に対
    して逆行する方向に出射させるように導く第2の光導波
    路とを備えたことを特徴とする光転轍装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の光導波路は、前記第1の光導
    波路の前記第1の面に取り付けられたことを特徴とする
    請求項1記載の光転轍装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の光導波路は、前記第1の光導
    波路の前記第2の面に取り付けられたことを特徴とする
    請求項1記載の光転轍装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の光導波路は、直方体からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の光転轍装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の光導波路は、 入射後その内部を伝搬する前記第2の光の進行方向を前
    記第1の光の入射方向に対して逆行する方向に変換する
    第1の光路変換手段を有することを特徴とする請求項1
    記載の光転轍装置。
  6. 【請求項6】 さらに、 前記第1の光導波路の前記第1の面に入射する前記第1
    の光に対して集光作用を施す第1の集光手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載の光転轍装置。
  7. 【請求項7】 さらに、 前記第1の光導波路の前記第2の面から出射した前記第
    1の光の進行方向を、これとは異なる方向に変換する第
    2の光路変換手段を備えたことを特徴とする請求項1記
    載の光転轍装置。
  8. 【請求項8】 さらに、 前記第2の光導波路に入射する前記第2の光に対して集
    光作用を施す第2の集光手段を備えたことを特徴とする
    請求項1記載の光転轍装置。
  9. 【請求項9】 第1の光が入射する第1の面およびこの
    第1の面から入射した前記第1の光が出射する第2の面
    を有する第1の光導波路と、 前記第1の光導波路から出射された第1の光を受光する
    受光部と、 前記第1の光の方向とは異なる方向に向けて第2の光を
    発する発光部と、 前記第1の光導波路の前記第1の面または第2の面のい
    ずれか一方に取り付けられ、前記発光部から発せられて
    入射した第2の光を前記第1の光の入射方向に対して逆
    行する方向に出射させるように導く第2の光導波路とを
    備えたことを特徴とする光送受信装置。
  10. 【請求項10】 前記受光部は、前記第1の光導波路の
    前記第2の面に対向して配置されていることを特徴とす
    る請求項9記載の光送受信装置。
  11. 【請求項11】 さらに、 前記第1の光導波路および前記発光部を共通に支持する
    支持基板を備え、 前記受光部は前記支持基板に形成されていることを特徴
    とする請求項9記載の光送受信装置。
  12. 【請求項12】 さらに、 前記第1の光導波路の前記第2の面から出射した前記第
    1の光の進行方向を、 これとは異なる方向に変換する第2の光路変換手段を備
    え、前記第2の光路変換部により進行方向を変換された
    前記第1の光が前記受光部により受光されることを特徴
    とする請求項11記載の光送受信装置。
  13. 【請求項13】 さらに、 前記第1の光導波路および前記発光部を共通に支持する
    支持基板と、 この支持基板と各種の電気部品を搭載すると共に、電気
    配線パターンが形成された電気配線基板と備え、 前記受光部は、前記電気配線基板上の領域のうち、前記
    支持基板に設けられた貫通穴の内部に配置されているこ
    とを特徴とする請求項9記載の光送受信装置。
  14. 【請求項14】 前記支持基板は放熱作用を有すること
    を特徴とする請求項13記載の光送受信装置。
  15. 【請求項15】 並行して入射する複数の第1の光をそ
    れぞれ所定方向に出射させるように導く複数の第1の光
    導波路と、 前記複数の第1の光導波路から出射された第1の光をそ
    れぞれ受光する複数の受光部と、 前記第1の光の方向とは異なる方向に向けて第2の光を
    それぞれ発する複数の発光部と、 前記第1の光導波路の前記第1の面または第2の面のい
    ずれか一方に取り付けられ、前記各発光部から出射され
    入射した第2の光を前記第1の光の入射方向に対して逆
    行する方向に出射させるように導く複数の第2の光導波
    路とを備えたことを特徴とするマルチチャネル構造の光
    送受信装置。
  16. 【請求項16】 第1の光が入射する第1の面およびこ
    の第1の面から入射した前記第1の光が出射する第2の
    面を有する第1の光導波路と、前記第1の光導波路の前
    記第1の面または第2の面のいずれか一方に取り付けら
    れ、前記第1の光とは異なる方向から入射した第2の光
    を前記第1の光の入射方向に対して逆行する方向に出射
    させるように導く第2の光導波路とを備えた光転轍装置
    の製造方法であって、 第1の光導波路として使用される透明基板の前記第1の
    面または第2の面に光導波路形成層を形成する工程と、 前記光導波路形成層のうち、所定の部分を除く部分を選
    択的に除去して、前記所定の部分からなる第2の光導波
    路を形成する工程とを含むことを特徴とする光転轍装置
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 第1の光が入射する第1の面およびこ
    の第1の面から入射した前記第1の光が出射する第2の
    面を有する第1の光導波路と、前記第1の光導波路の前
    記第1の面または第2の面のいずれか一方に取り付けら
    れ、前記第1の光とは異なる方向から入射した第2の光
    を前記第1の光の入射方向に対して逆行する方向に出射
    させるように導く第2の光導波路とを備えた光転轍装置
    の製造方法であって、 所定のダミー基板の上に光導波路形成層を形成する工程
    と、 前記光導波路形成層のうち、所定の部分を除く部分を選
    択的に除去して、前記所定の部分からなる第2の光導波
    路を形成する工程と、 前記ダミー基板上に形成された第2の光導波路を、第1
    の光導波路として使用される透明基板の前記第1の面ま
    たは第2の面に転写する工程とを含むことを特徴とする
    光転轍装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 第1の光が入射する第1の面およびこ
    の第1の面から入射した前記第1の光が出射する第2の
    面とを有する第1の光導波路と、前記第1の光導波路か
    ら出射された第1の光を受光する受光部と、前記第1の
    光の方向とは異なる方向に向けて第2の光を出射する発
    光部と、前記第1の光導波路の前記第1の面または第2
    の面のいずれか一方に取り付けられ、前記発光部から出
    射され入射した第2の光を前記第1の光の入射方向に対
    して逆行する方向に出射させるように導く第2の光導波
    路とを備えた光送受信装置の製造方法であって、 第1の光導波路として使用される透明基板の前記第1の
    面または第2の面に光導波路形成層を形成する工程と、 前記光導波路形成層のうち、所定の部分を除く部分を選
    択的に除去して、前記所定の部分からなる第2の光導波
    路を形成する工程と、 前記第2の光導波路の前記第2の光が入射する面に対向
    するようにして前記発光部を配置する工程と、 第1の光導波路として使用される透明基板の前記第2の
    面に対向した位置またはその近傍位置に前記受光部を配
    置する工程とを含むことを特徴とする光送受信装置の製
    造方法。
  19. 【請求項19】 第1の光が入射する第1の面およびこ
    の第1の面から入射した前記第1の光が出射する第2の
    面とを有する第1の光導波路と、前記第1の光導波路か
    ら出射された第1の光を受光する受光部と、前記第1の
    光の方向とは異なる方向に向けて第2の光を出射する発
    光部と、前記第1の光導波路の前記第1の面または第2
    の面のいずれか一方に取り付けられ、前記発光部から出
    射され入射した第2の光を前記第1の光の入射方向に対
    して逆行する方向に出射させるように導く第2の光導波
    路とを備えた光送受信装置の製造方法であって、 所定のダミー基板の上に光導波路形成層を形成する工程
    と、 前記光導波路形成層のうち、所定の部分を除く部分を選
    択的に除去して、前記所定の部分からなる第2の光導波
    路を形成する工程と、 前記ダミー基板上に形成された第2の光導波路を、第1
    の光導波路として使用される透明基板の前記第1の面ま
    たは第2の面に転写する工程と、 前記第2の光導波路の前記第2の光が入射する面に対向
    するようにして前記発光部を配置する工程と、 第1の光導波路として使用される透明基板の前記第2の
    面に対向した位置またはその近傍位置に前記受光部を配
    置する工程とを含むことを特徴とする光送受信装置の製
    造方法。
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