JP2001135544A - 誘電体磁器組成物および電子部品 - Google Patents

誘電体磁器組成物および電子部品

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JP2001135544A
JP2001135544A JP31168399A JP31168399A JP2001135544A JP 2001135544 A JP2001135544 A JP 2001135544A JP 31168399 A JP31168399 A JP 31168399A JP 31168399 A JP31168399 A JP 31168399A JP 2001135544 A JP2001135544 A JP 2001135544A
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dielectric
temperature
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JP31168399A
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Shigeki Sato
佐藤  茂樹
Yoshinori Fujikawa
佳則 藤川
Yoshihiro Terada
佳弘 寺田
Akiko Nagai
亜紀子 永井
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TDK Corp
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比誘電率が高く、容量温度特性がEIA規格
のX8R特性(−55〜150℃、ΔC=±15%以
内)を満足し、還元性雰囲気中での焼成が可能である誘
電体磁器組成物と、この誘電体磁器組成物を用いた積層
セラミックコンデンサなどの電子部品を提供する。 【解決手段】 チタン酸バリウムを含む主成分を有する
誘電体磁器組成物であって、透過電子顕微鏡により観察
した際に、干渉縞を有する結晶粒子を観察視野の30%
以上含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐還元性を有する
誘電体磁器組成物と、これを用いた積層セラミックコン
デンサなどの電子部品とに関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品としての積層セラミックコンデ
ンサは、小型、大容量、高信頼性の電子部品として広く
利用されており、1台の電子機器の中で使用される個数
も多数にのぼる。近年、機器の小型・高性能化にともな
い、積層セラミックコンデンサに対する更なる小型化、
大容量化、低価格化、高信頼性化への要求はますます厳
しくなっている。
【0003】積層セラミックコンデンサは、通常、内部
電極層用のペーストと誘電体層用のペーストとをシート
法や印刷法等により積層し、積層体中の内部電極層と誘
電体層とを同時に焼成して製造される。
【0004】内部電極層の導電材としては、一般にPd
やPd合金が用いられているが、Pdは高価であるた
め、比較的安価なNiやNi合金等の卑金属が使用され
るようになってきている。内部電極層の導電材として卑
金属を用いる場合、大気中で焼成を行なうと内部電極層
が酸化してしまうため、誘電体層と内部電極層との同時
焼成を、還元性雰囲気中で行なう必要がある。しかし、
還元性雰囲気中で焼成すると、誘電体層が還元され、比
抵抗が低くなってしまう。このため、非還元性の誘電体
材料が開発されている。
【0005】しかし、非還元性の誘電体材料を用いた積
層セラミックコンデンサは、電界の印加によるIR(絶
縁抵抗)の劣化が著しく、すなわち、IR寿命が短く、
信頼性が低いという問題がある。
【0006】また、誘電体を直流電界にさらすと、比誘
電率εrが経時的に低下するという問題が生じる。ま
た、コンデンサには、直流電圧を重畳して使用する場合
があり、一般に強誘電体を主成分とする誘電体を有する
コンデンサに直流電圧を印加すると、容量値が低下する
という問題もある(DCバイアス特性)。チップコンデ
ンサを小型および大容量化するために誘電体層を薄くす
ると、直流電圧を印加したときの誘電体層にかかる電界
が強くなるため、比誘電率εrの経時変化、すなわち容
量の経時変化が著しく大きくなってしまったり、DCバ
イアス特性が劣化してしまう。
【0007】さらに、コンデンサには、温度特性が良好
であることも要求され、特に、用途によっては、厳しい
条件下で温度特性が平坦であることが求められる。近
年、自動車のエンジンルーム内に搭載するエンジン電子
制御ユニット(ECU)、クランク角センサ、アンチロ
ックブレーキシステム(ABS)モジュールなどの各種
電子装置に積層セラミックコンデンサが使用されるよう
になってきている。これらの電子装置は、エンジン制
御、駆動制御およびブレーキ制御を安定して行うための
ものなので、回路の温度安定性が良好であることが要求
される。
【0008】これらの電子装置が使用される環境は、寒
冷地の冬季には−20℃程度以下まで温度が下がり、ま
た、エンジン始動後には、夏季では+130℃程度以上
まで温度が上がることが予想される。最近では電子装置
とその制御対象機器とをつなぐワイヤハーネスを削減す
る傾向にあり、電子装置が車外に設置されることもある
ので、電子装置にとっての環境はますます厳しくなって
いる。したがって、これらの電子装置に用いられるコン
デンサは、広い温度範囲において温度特性が平坦である
必要がある。
【0009】温度特性に優れた温度補償用コンデンサ材
料としては、(Sr,Ca)(Ti,Zr)O系、
Ca(Ti,Zr)O系、Nd−2Ti
系、La−2TiO系等が一般に知
られているが、これらの組成物は比誘電率が非常に低い
(一般には100以下)ので、容量の大きいコンデンサ
を作製することが実質的に不可能である。
【0010】誘電率が高く、平坦な容量温度特性を有す
る誘電体磁器組成物として、BaTiOを主成分と
し、Nb−Co、MgO−Y、希
土類元素(Dy,Ho等)、Bi−TiO
などを添加した組成が知られている。容量温度特性
を平坦化させるメカニズムは、必ずしも明らかにされて
いないが、特公平7−118431号公報では、コア−
シェル構造の内部にMgや希土類元素を固溶させること
により、容量温度特性を平坦化させることが提案されて
いる。しかしながら、文献「Key Engineering Material
s Vols 17-24,157-158(1999) ; A study on Capacitanc
e Aging in Ni-Electroded , BaTiO -Based MLCCs
with X7R Characteristics 」では、容量温度特性が、
EIA規格のX7R特性(−55〜125℃、ΔC=±
15%以内)を満足するためには、コア−シェル構造は
必須ではないことが報告されている。
【0011】また、これらBaTiOを主成分とす
る誘電体磁器組成物の温度特性は、BaTiOのキ
ュリー温度が約130℃付近にあるため、それ以上の高
温領域で容量温度特性のR特性(ΔC=±15%以内)
を満足することが非常に難しい。このため、BaTiO
系の高誘電率材料は、EIA規格のX7R特性(−
55〜125℃、ΔC=±15%以内)を満足すること
しかできなかった。X7R特性を満足するだけでは、上
記した厳しい環境で使用される自動車の電子装置には対
応できない。上記電子装置には、EIA規格のX8R特
性(−55〜150℃、ΔC=±15%以内)を満足す
る誘電体磁器組成物が必要とされる。
【0012】BaTiOを主成分とする誘電体磁器
組成物においてX8R特性を満足させるために、BaT
iO中のBaをBi,Pbなどで置換することによ
り、キュリー温度を高温側にシフトさせることが提案さ
れている(特開平10−25157号公報、同9−40
465号公報)。また、BaTiO+CaZrO
+ZnO+Nb系の組成を選択すること
によりX8R特性を満足させることも提案されている
(特開平4−295048号公報、同4−292458
号公報、同4−292459号公報、同5−10931
9公報、同6−243721号公報)。
【0013】しかし、これらのいずれの組成系において
も、蒸発飛散しやすいPb,Bi,Znを使用するた
め、空気中等の酸化性雰囲気での焼成が前提となる。こ
のため、コンデンサの内部電極に安価なNi等の卑金属
を使用することができず、Pd,Au,Ag等の高価な
貴金属を使用しなければならないという問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比誘
電率が高く、容量温度特性がEIA規格のX8R特性
(−55〜150℃、ΔC=±15%以内)を満足し、
還元性雰囲気中での焼成が可能である誘電体磁器組成物
およびこれを用いた積層セラミックコンデンサなどの電
子部品を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の観点に係る誘電体磁器組成物は、チ
タン酸バリウムを含む主成分を少なくとも有する誘電体
磁器組成物であって、透過電子顕微鏡により観察した際
に、干渉縞を有する結晶粒子を観察視野の30%以上含
有する。
【0016】好ましくは、干渉縞が応力により生じたも
のである。
【0017】上記目的を達成するために、本発明の第2
の観点に係る誘電体磁器組成物は、チタン酸バリウムを
含む主成分と、Mg、Ca、BaおよびSiから選択さ
れる少なくとも1種の第1元素(M1)の酸化物を含む
第1副成分と、Er、Sc、Tm、YbおよびLuから
選択される少なくとも1種の第2元素(R1)の酸化物
を含む第2副成分とを少なくとも有する誘電体磁器組成
物であって、前記第2副成分の第2元素のモル数に対す
る第1副成分の第1元素のモル数の比(M1/R1)
が、0<(M1/R1)≦2である。
【0018】好ましくは、チタン酸バリウムを含む主成
分100モルに対する各副成分の比率が、第1副成分:
0.1〜3モル、第2副成分:0.5〜7モル(ただ
し、第4副成分のモル数は、R1単独での比率である)
である。
【0019】好ましくは、第3副成分として、酸化シリ
コンをさらに含み、前記第3副成分の含有量が、チタン
酸バリウムを含む主成分100モルに対し2〜10モル
である。
【0020】好ましくは、前記第3副成分が、(Ba,
Ca)SiO2+x (ただし、x=0.7〜1.
2)で表されるものである。この場合において、Baと
Caとの比率は任意であり、一方だけを含有するもので
あってもよい。
【0021】好ましくは、第4副成分として、V
,MoOおよびWOから選択される少なく
とも1種を有し、前記第4副成分の含有量が、チタン酸
バリウムを含む主成分100モルに対し0.01〜0.
5モルである。
【0022】好ましくは、第5副成分として、R2の酸
化物(ただし、R2はY、Dy、Ho、Tb、Gdおよ
びEuから選択される少なくとも一種)をさらに有し、
前記第5副成分の含有量が、チタン酸バリウムを含む主
成分100モルに対し9モル以下、より好ましくは0.
5〜9モル(ただし、第5副成分のモル数は、R2単独
での比率である)である。
【0023】好ましくは、第2副成分および第5副成分
の合計の含有量が、チタン酸バリウムを含む主成分10
0モルに対し13モル以下、より好ましくは10モル以
下(ただし、第2副成分および第5副成分のモル数は、
R1およびR2単独での比率である)である。
【0024】好ましくは、第6副成分としてMnOをさ
らに有し、前記第6副成分の含有量が、チタン酸バリウ
ムを含む主成分100モルに対し0.5モル以下であ
る。
【0025】好ましくは、チタン酸バリウムとしては、
組成式BaTiO2+m で表され、前記組成式中
のmが0.995≦m≦1.010であり、BaとTi
との比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である。
【0026】本発明に係る電子部品は、誘電体層を有す
る電子部品であれば、特に限定されず、たとえば誘電体
層と共に内部電極層とが交互に積層してあるコンデンサ
素子本体を有する積層セラミックコンデンサ素子であ
る。本発明では、前記誘電体層が、上記いずれかの誘電
体磁器組成物で構成してある。内部電極層に含まれる導
電材としては、特に限定されないが、たとえばNiまた
はNi合金である。
【0027】
【作用】本発明者らは、X8R特性を満足する誘電体磁
器組成物を得るために鋭意検討した結果、透過電子顕微
鏡により観察した際に、観察視野の30%以上が干渉縞
を有する結晶粒子で構成してある誘電体磁器組成物が、
X8R特性を満足することを見出した。
【0028】本発明に係る誘電体磁器組成物は、比誘電
率が高く、容量温度特性がEIA規格のX8R特性を満
足し、還元性雰囲気中での焼成が可能であり、直流電界
下での容量の経時変化が小さく、絶縁抵抗の寿命が長
い。
【0029】したがって、本発明の誘電体磁器組成物を
用いることで、優れた特性を有する積層セラミックコン
デンサなどの電子部品を提供することが容易である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
る積層セラミックコンデンサの断面図、図2はコンデン
サの容量温度特性を表すグラフ、図3(A)および
(B)はそれぞれ試料3および試料1のTEM写真、図
4は試料3と試料1の誘電体磁器組成物の温度−DDS
C曲線を示すグラフ、図5はBaTiO+MgO+
(R=Gd、Tb、Dy、Y、Ho、E
r、Sc、Tm、Yb、Luから選択される少なくとも
1種)+MnO+V+(BaCa)SiO
系の(002)および(200)結晶面のX線回折
(XRD)チャートを示す図である。
【0031】積層セラミックコンデンサ 図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る積層
セラミックコンデンサ1は、誘電体層2と内部電極層3
とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を
有する。このコンデンサ素子本体10の両端部には、素
子本体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各
々導通する一対の外部電極4が形成してある。コンデン
サ素子本体10の形状に特に制限はないが、通常、直方
体状とされる。また、その寸法にも特に制限はなく、用
途に応じて適当な寸法とすればよいが、通常、(0.6
〜5.6mm)×(0.3〜5.0mm)×(0.3〜
1.9mm)程度である。
【0032】内部電極層3は、各端面がコンデンサ素子
本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するよう
に積層してある。一対の外部電極4は、コンデンサ素子
本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電
極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成
する。
【0033】誘電体層 誘電体層2は、本発明の誘電体磁器組成物を含有する。
本発明の誘電体磁器組成物は、チタン酸バリウム(好ま
しくは、組成式Ba TiO2+m で表され、mが
0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比
が0.995≦Ba/Ti≦1.010である)を含む
主成分を少なくとも有し、透過電子顕微鏡により観察し
た際に、干渉縞を有する結晶粒子を観察視野の30%以
上、好ましくは50%以上含有する。
【0034】干渉縞を有する結晶粒子の含有量が、透過
電子顕微鏡による観察視野の30%未満であると、X8
R特性を満足することができない。
【0035】干渉縞が観察される原因は必ずしも明らか
ではないが、添加物が部分的に反応、拡散したために、
歪み、応力が発生したためなどの理由により生じた応力
干渉縞であると考えられる。
【0036】本発明の誘電体磁器組成物の平均結晶粒径
は、特に限定されず、誘電体層の厚さなどに応じて例え
ば0.1〜3μmの範囲から適宜決定すればよい。容量
温度特性は、誘電体層が薄いほど悪化し、また、平均結
晶粒径を小さくするほど悪化する傾向にある。このた
め、本発明の誘電体磁器組成物は、平均結晶粒径を小さ
くする必要がある場合に、具体的には、平均結晶粒径が
0.1〜0.5μmである場合に特に有効である。ま
た、平均結晶粒径を小さくすれば、IR寿命が長くな
り、また、直流電界下での容量の経時変化が少なくなる
ため、この点からも平均結晶粒径は上記のように小さい
ことが好ましい。
【0037】本発明の誘電体磁器組成物のキュリー温度
(強誘電体から常誘電体への相転移温度)は、組成を選
択することにより変更することができるが、X8R特性
を満足するためには、好ましくは120℃以上、より好
ましくは123℃以上とする。なお、キュリー温度は、
DSC(示差走査熱量測定)などによって測定すること
ができる。
【0038】本発明の誘電体磁器組成物から構成される
誘電体層の厚さは、一層あたり、通常、40μm以下、
特に30μm以下である。厚さの下限は、通常、2μm
程度である。本発明の誘電体磁器組成物は、このような
薄層化した誘電体層を有する積層セラミックコンデンサ
の容量温度特性の改善に有効である。なお、誘電体層の
積層数は、通常、2〜300程度とする。
【0039】本発明の誘電体磁器組成物を用いた積層セ
ラミックコンデンサは、80℃以上、特に125〜15
0℃の環境下で使用される機器用電子部品として用いて
好適である。そして、このような温度範囲において、容
量の温度特性がEIA規格のR特性を満足し、さらに、
X8R特性も満足する。また、EIAJ規格のB特性
[−25〜85℃で容量変化率±10%以内(基準温度
20℃)]、EIA規格のX7R特性(−55〜125
℃、ΔC=±15%以内)も同時に満足することが可能
である。
【0040】積層セラミックコンデンサでは、誘電体層
に、通常、0.02V/μm以上、特に0.2V/μm
以上、さらには0.5V/μm以上、一般に5V/μm
程度以下の交流電界と、これに重畳して5V/μm以下
の直流電界とが加えられるが、このような電界が加わっ
ても、容量の温度特性は極めて安定である。
【0041】また、本発明の誘電体磁器組成物におい
て、透過電子顕微鏡により観察した際に、干渉縞が観察
される条件の組成の一例を以下に示す。
【0042】すなわち、このような組成物は、チタン酸
バリウム(好ましくは、組成式Ba TiO2+m
で表され、mが0.995≦m≦1.010であり、B
aとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010
である)を含む主成分と、Mg、Ca、BaおよびSi
から選択される少なくとも1種の第1元素(M1)の酸
化物を含む第1副成分と、Er、Sc、Tm、Ybおよ
びLuから選択される少なくとも1種の第2元素(R
1)の酸化物を含む第2副成分とを少なくとも有し、前
記第2副成分の第2元素のモル数に対する第1副成分の
第1元素のモル数の比(M1/R1)が、0<(M1/
R1)≦2、好ましくは0.1≦(M1/R1)≦1で
ある。
【0043】好ましくは、チタン酸バリウムを含む主成
分100モルに対する各副成分の比率が、第1副成分:
0.1〜3モル(好ましくは0.5〜2.5モル)、第
2副成分:0.5〜7モル(好ましくは0.5〜5モ
ル)である。
【0044】なお、第2副成分の比率は、R1酸化物の
モル比ではなく、R1単独のモル比である。すなわち、
例えば第2副成分としてYbの酸化物を用いた場合、第
2副成分の比率が1モルであることは、Yb
の比率が1モルなのではなく、Ybの比率が1モルであ
ることを意味する。
【0045】本明細書では、主成分および各副成分を構
成する各酸化物を化学量論組成で表しているが、各酸化
物の酸化状態は、化学量論組成から外れるものであって
もよい。ただし、各副成分の上記比率は、各副成分を構
成する酸化物に含有される金属量から上記化学量論組成
の酸化物に換算して求める。
【0046】上記各副成分の含有量の限定理由は以下の
とおりである。第1副成分(Mg、Ca、BaおよびS
iから選択される少なくとも1種の第1元素(M1)の
酸化物)の含有量が少なすぎると、容量温度変化率が大
きくなってしまう。一方、含有量が多すぎると、焼結性
が悪化する。なお、第1副成分中における各酸化物の構
成比率は任意である。
【0047】第2副成分(Er、Sc、Tm、Ybおよ
びLuから選択される少なくとも1種の第2元素(R
1)の酸化物)は、キュリー温度を高温側へシフトさせ
る効果と、容量温度特性を平坦化する効果とを示す。第
2副成分の含有量が少なすぎると、このような効果が不
十分となり、容量温度特性が悪くなってしまう。一方、
含有量が多すぎると、焼結性が悪化する傾向にある。第
2副成分のうちでは、特性改善効果が高く、安価である
ことから、Yb酸化物が好ましい。
【0048】第2副成分に対する第1副成分の割合を上
記範囲に調整することで、上記干渉縞が観察されるよう
な組成物を得ることができ、容量温度特性(X8R特
性)を平坦化し、CR積および焼結性をも改善すること
ができる。
【0049】本発明の誘電体磁器組成物には、必要に応
じ、酸化シリコンを含む第3副成分が、チタン酸バリウ
ムを含む主成分100モルに対し2〜10モル(より好
ましくは2〜5モル)含有されていることが好ましい。
なお、前記第3副成分は、(Ba,Ca)SiO
2+x (ただし、x=0.7〜1.2)で表されるも
のであることが好ましい。この場合において、BaとC
aとの比率は任意であり、一方だけを含有するものであ
ってもよい。第3副成分(酸化シリコン)の含有量が少
なすぎると、容量温度特性が悪くなり、また、IR(絶
縁抵抗)が低下する傾向がある。一方、含有量が多すぎ
ると、IR寿命が不十分となるほか、誘電率の急激な低
下が生じてしまう傾向がある。第3副成分のより好まし
い態様としての[(Ba,Ca)SiO2+x
中のBaOおよびCaOは第1副成分にも含まれるが、
複合酸化物である(Ba,Ca)SiO2+x
融点が低いため主成分に対する反応性が良好なので、本
発明ではBaOおよび/またはCaOを上記複合酸化物
としても添加することが好ましい。第3副成分の好まし
い態様としての(Ba,Ca)SiO2+x にお
けるxは、好ましくは0.7〜1.2であり、より好ま
しくは0.8〜1.1である。xが小さすぎると、すな
わちSiOが多すぎると、主成分のBaTiO
と反応して誘電体特性を悪化させてしまう。一方、xが
大きすぎると、融点が高くなって焼結性を悪化させるた
め、好ましくない。なお、BaとCaとの比率は任意で
あり、一方だけを含有するものであってもよい。
【0050】本発明の誘電体磁器組成物には、必要に応
じ、V,MoOおよびWOから選択
される少なくとも1種を含む第4副成分が、チタン酸バ
リウムを含む主成分100モルに対し0.01〜0.5
モル(より好ましくは0.1〜0.4モル)含有されて
いることが好ましい。第4副成分(V,Mo
およびWO)は、キュリー温度以上での容量
温度特性を平坦化する効果と、IR寿命を向上させる効
果とを示す。第4副成分の含有量が少なすぎると、この
ような効果が不十分となる傾向がある。一方、含有量が
多すぎると、IRが著しく低下する傾向がある。なお、
第3副成分中における各酸化物の構成比率は任意であ
る。
【0051】本発明の誘電体磁器組成物には、必要に応
じ、第5副成分として、R2酸化物(ただし、R2は
Y、Dy、Ho、Tb、GdおよびEuから選択される
少なくとも一種)が9モル以下(より好ましくは0.5
〜9モル)含有されていることが好ましい。この第5副
成分(R2酸化物)は、IRおよびIR寿命を改善する
効果を示し、容量温度特性への悪影響も少ない。ただ
し、R2酸化物の含有量が多すぎると、焼結性が悪化す
る傾向にある。第5副成分のうちでは、特性改善効果が
高く、しかも安価であることから、Y酸化物が好まし
い。
【0052】第2副成分および第5副成分の合計の含有
量は、チタン酸バリウムを含む主成分100モルに対
し、好ましくは13モル以下、さらに好ましくは10モ
ル以下(ただし、第2副成分および第5副成分のモル数
は、R1およびR2単独での比率である)である。焼結
性を良好に保つためである。
【0053】また、本発明の誘電体磁器組成物には、第
6副成分としてMnOが含有されていてもよい。この第
6副成分は、焼結を促進する効果と、IRを高くする効
果と、IR寿命を向上させる効果とを示す。このような
効果を十分に得るためには、チタン酸バリウムを含む主
成分100モルに対する第6副成分の比率が0.01モ
ル以上であることが好ましい。ただし、第6副成分の含
有量が多すぎると容量温度特性に悪影響を与えるので、
好ましくは0.5モル以下とする。
【0054】また、本発明の誘電体磁器組成物中には、
上記各酸化物のほか、Al が含まれていてもよ
い。Alは容量温度特性にあまり影響を与え
ず、焼結性、IRおよびIR寿命を改善する効果を示
す。ただし、Alの含有量が多すぎると焼結性
が悪化してIRが低くなるため、Alは、好
ましくは、チタン酸バリウムを含む主成分100モルに
対して1モル以下、さらに好ましくは、誘電体磁器組成
物全体の1モル以下である。
【0055】なお、Sr,ZrおよびSnの少なくとも
1種が、ペロブスカイト構造を構成する主成分中のBa
またはTiを置換している場合、キュリー温度が低温側
にシフトするため、125℃以上での容量温度特性が悪
くなる。このため、これらの元素を含むBaTiO
[例えば(Ba,Sr)TiO]を主成分として用
いないことが好ましい。ただし、不純物として含有され
るレベル(誘電体磁器組成物全体の0.1モル%程度以
下)であれば、特に問題はない。
【0056】このような条件を満足することにより、干
渉縞が表れ、容量温度特性が改善され、X8R特性を満
足することが可能である。
【0057】上記干渉縞が観察される結晶粒子を所定量
以上含有する誘電体磁器組成物は、上記組成条件を満足
できるが、他の物性の誘電体磁器組成物であっても、組
成や製造条件を適宜制御することにより、上記特性(干
渉縞を有する結晶粒子30%以上)を満足することはで
きる。
【0058】内部電極層 内部電極層3に含有される導電材は特に限定されない
が、誘電体層2の構成材料が耐還元性を有するため、卑
金属を用いることができる。導電材として用いる卑金属
としては、NiまたはNi合金が好ましい。Ni合金と
しては、Mn,Cr,CoおよびAlから選択される1
種以上の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi
含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、
NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.
1重量%程度以下含まれていてもよい。内部電極層の厚
さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.
5〜5μm、特に0.5〜2.5μm程度であることが
好ましい。
【0059】外部電極 外部電極4に含有される導電材は特に限定されないが、
本発明では安価なNi,Cuや、これらの合金を用いる
ことができる。外部電極の厚さは用途等に応じて適宜決
定されればよいが、通常、10〜50μm程度であるこ
とが好ましい。
【0060】積層セラミックコンデンサの製造方法 本発明の誘電体磁器組成物を用いた積層セラミックコン
デンサは、従来の積層セラミックコンデンサと同様に、
ペーストを用いた通常の印刷法やシート法によりグリー
ンチップを作製し、これを焼成した後、外部電極を印刷
または転写して焼成することにより製造される。以下、
製造方法について具体的に説明する。
【0061】誘電体層用ペーストは、誘電体原料と有機
ビヒクルとを混練した有機系の塗料であってもよく、水
系の塗料であってもよい。
【0062】誘電体原料には、上記した酸化物やその混
合物、複合酸化物を用いることができるが、その他、焼
成により上記した酸化物や複合酸化物となる各種化合
物、例えば、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、
有機金属化合物等から適宜選択し、混合して用いること
ができる。誘電体原料中の各化合物の含有量は、焼成後
に上記した誘電体磁器組成物の組成となるように決定す
ればよい。
【0063】誘電体原料は、通常、平均粒径0.1〜3
μm程度の粉末として用いられる。
【0064】有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中
に溶解したものである。有機ビヒクルに用いるバインダ
は特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニルブチ
ラール等の通常の各種バインダから適宜選択すればよ
い。また、用いる有機溶剤も特に限定されず、印刷法や
シート法など、利用する方法に応じて、テルピネオー
ル、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン等の各種
有機溶剤から適宜選択すればよい。
【0065】また、誘電体層用ペーストを水系の塗料と
する場合には、水溶性のバインダや分散剤などを水に溶
解させた水系ビヒクルと、誘電体原料とを混練すればよ
い。水系ビヒクルに用いる水溶性バインダは特に限定さ
れず、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水
溶性アクリル樹脂などを用いればよい。
【0066】内部電極層用ペーストは、上記した各種誘
電性金属や合金からなる導電材、あるいは焼成後に上記
した導電材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネ
ート等と、上記した有機ビヒクルとを混練して調製す
る。外部電極用ペーストは、上記した内部電極層用ペー
ストと同様にして調製すればよい。
【0067】上記した各ペースト中の有機ビヒクルの含
有量に特に制限はなく、通常の含有量、例えば、バイン
ダは1〜5重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度と
すればよい。また、各ペースト中には、必要に応じて各
種分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される添
加物が含有されていてもよい。これらの総含有量は、1
0重量%以下とすることが好ましい。
【0068】印刷法を用いる場合、誘電体層用ペースト
および内部電極層用ペーストを、PET等の基板上に積
層印刷し、所定形状に切断した後、基板から剥離してグ
リーンチップとする。
【0069】また、シート法を用いる場合、誘電体層用
ペーストを用いてグリーンシートを形成し、この上に内
部電極層用ペーストを印刷した後、これらを積層してグ
リーンチップとする。
【0070】焼成前に、グリーンチップに脱バインダ処
理を施す。脱バインダ処理は、通常の条件で行えばよい
が、内部電極層の導電材にNiやNi合金等の卑金属を
用いる場合には、空気雰囲気において、昇温速度を好ま
しくは5〜300℃/時間、より好ましくは10〜10
0℃/時間、保持温度を好ましくは180〜400℃、
より好ましくは200〜300℃、温度保持時間を好ま
しくは0.5〜24時間、より好ましくは5〜20時間
とする。
【0071】グリーンチップ焼成時の雰囲気は、内部電
極層用ペースト中の導電材の種類に応じて適宜決定され
ればよいが、導電材としてNiやNi合金等の卑金属を
用いる場合、焼成雰囲気中の酸素分圧は、10−8〜1
−12 気圧とすることが好ましい。酸素分圧が前記
範囲未満であると、内部電極層の導電材が異常焼結を起
こし、途切れてしまうことがある。また、酸素分圧が前
記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にある。
【0072】また、焼成時の保持温度は、好ましくは1
100〜1400℃、より好ましくは1200〜136
0℃、さらに好ましくは1200〜1320℃である。
保持温度が前記範囲未満であると緻密化が不十分とな
り、前記範囲を超えると、内部電極層の異常焼結による
電極の途切れや、内部電極層構成材料の拡散による容量
温度特性の悪化、誘電体磁器組成物の還元が生じやすく
なる。
【0073】これ以外の焼成条件としては、昇温速度を
好ましくは50〜500℃/時間、より好ましくは20
0〜300℃/時間、温度保持時間を好ましくは0.5
〜8時間、より好ましくは1〜3時間、冷却速度を好ま
しくは50〜500℃/時間、より好ましくは200〜
300℃/時間とする。また、焼成雰囲気は還元性雰囲
気とすることが好ましく、雰囲気ガスとしてはたとえ
ば、NとHとの混合ガスを加湿して用いること
が好ましい。
【0074】還元性雰囲気中で焼成した場合、コンデン
サ素子本体にはアニールを施すことが好ましい。アニー
ルは、誘電体層を再酸化するための処理であり、これに
よりIR寿命を著しく長くすることができるので、信頼
性が向上する。
【0075】アニール雰囲気中の酸素分圧は、10−6
気圧以上、特に10−5〜10−4気圧とすることが好
ましい。酸素分圧が前記範囲未満であると誘電体層の再
酸化が困難であり、前記範囲を超えると内部電極層が酸
化する傾向にある。
【0076】アニールの際の保持温度は、1100℃以
下、特に500〜1100℃とすることが好ましい。保
持温度が前記範囲未満であると誘電体層の酸化が不十分
となるので、IRが低く、また、IR寿命が短くなりや
すい。一方、保持温度が前記範囲を超えると、内部電極
層が酸化して容量が低下するだけでなく、内部電極層が
誘電体素地と反応してしまい、容量温度特性の悪化、I
Rの低下、IR寿命の低下が生じやすくなる。なお、ア
ニールは昇温過程および降温過程だけから構成してもよ
い。すなわち、温度保持時間を零としてもよい。この場
合、保持温度は最高温度と同義である。
【0077】これ以外のアニール条件としては、温度保
持時間を好ましくは0〜20時間、より好ましくは6〜
10時間、冷却速度を好ましくは50〜500℃/時
間、より好ましくは100〜300℃/時間とする。ま
た、アニールの雰囲気ガスとしては、たとえば、加湿し
たNガス等を用いることが好ましい。
【0078】上記した脱バインダ処理、焼成およびアニ
ールにおいて、Nガスや混合ガス等を加湿するに
は、例えばウェッター等を使用すればよい。この場合、
水温は5〜75℃程度が好ましい。
【0079】脱バインダ処理、焼成およびアニールは、
連続して行なっても、独立に行なってもよい。これらを
連続して行なう場合、脱バインダ処理後、冷却せずに雰
囲気を変更し、続いて焼成の際の保持温度まで昇温して
焼成を行ない、次いで冷却し、アニールの保持温度に達
したときに雰囲気を変更してアニールを行なうことが好
ましい。一方、これらを独立して行なう場合、焼成に際
しては、脱バインダ処理時の保持温度までNガスあ
るいは加湿したNガス雰囲気下で昇温した後、雰囲
気を変更してさらに昇温を続けることが好ましく、アニ
ール時の保持温度まで冷却した後は、再びNガスあ
るいは加湿したNガス雰囲気に変更して冷却を続け
ることが好ましい。また、アニールに際しては、N
ガス雰囲気下で保持温度まで昇温した後、雰囲気を変更
してもよく、アニールの全過程を加湿したNガス雰
囲気としてもよい。
【0080】上記のようにして得られたコンデンサ素子
本体に、例えばバレル研磨やサンドブラストなどにより
端面研磨を施し、外部電極用ペーストを印刷または転写
して焼成し、外部電極4を形成する。外部電極用ペース
トの焼成条件は、例えば、加湿したNとHとの
混合ガス中で600〜800℃にて10分間〜1時間程
度とすることが好ましい。そして、必要に応じ、外部電
極4表面に、めっき等により被覆層を形成する。このよ
うにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサ
は、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、
各種電子機器等に使用される。
【0081】以上本発明の実施形態について説明してき
たが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0082】たとえば、上述した実施形態では、本発明
に係る電子部品として積層セラミックコンデンサを例示
したが、本発明に係る電子部品としては、積層セラミッ
クコンデンサに限定されず、上記組成の誘電体磁器組成
物で構成してある誘電体層を有するものであれば何でも
良い。
【0083】
【実施例】次に、本発明の実施の形態をより具体化した
実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。ただ
し、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0084】実施例1 それぞれ粒径0.1〜1μmの主成分原料および副成分
原料を用意した。MgOおよびMnOの原料には炭酸塩
を用い、他の原料には酸化物を用いた。また、第2副成
分の原料には、(Ba0.6 Ca0.4 )SiO
を用いた。なお、(Ba0.6 Ca0.4 )S
iOは、BaCO,CaCOおよびSiO
をボールミルにより16時間湿式混合し、乾燥後、
1150℃で空気中で焼成し、さらに、ボールミルによ
り100時間湿式粉砕することにより製造した。
【0085】なお、主成分であるBaTiOは、B
aCOおよびTiOをそれぞれ秤量し、ボール
ミルを用いて約16時間湿式混合し、これを乾燥したの
ち、1100℃の温度で空気中にて焼成したものをボー
ルミルにより約16時間湿式粉砕して作製したものを用
いても同様の特性が得られた。また、主成分であるBa
TiOは、水熱合成粉、蓚酸塩法などによって作製
されたものを用いても同様の特性が得られた。
【0086】これらの原料を、焼成後の組成が、主成分
であるBaTiO100モルに対して、下記表1に
示すものとなるように配合して、ボールミルにより16
時湿式混合し、乾燥させて誘電体材料とした。次いで、
得られた乾燥後の誘電体原料100重量部と、アクリル
樹脂4.8重量部と、塩化メチレン40重量部と、酢酸
エチル20重量部と、ミネラルスピリット6重量部と、
アセトン4重量部とをボールミルで混合してペースト化
し、誘電体層用ペーストを得た。
【0087】次いで、平均粒径0.2〜0.8μmのN
i粒子100重量部と、有機ビヒクル(エチルセルロー
ス8重量部をブチルカルビトール92重量部に溶解した
もの)40重量部と、ブチルカルビトール10重量部と
を3本ロールにより混練してペースト化し、内部電極層
用ペーストを得た。
【0088】次いで、平均粒径0.5μmのCu粒子1
00重量部と、有機ビヒクル(エチルセルロース樹脂8
重量部をブチルカルビトール92重量部に溶解したも
の)35重量部およびブチルカルビトール7重量部とを
混練してペースト化し、外部電極用ペーストを得た。
【0089】次いで、上記誘電体層用ペーストを用いて
PETフィルム上に、厚さ15μmのグリーンシートを
形成し、この上に内部電極層用ペーストを印刷したの
ち、PETフィルムからグリーンシートを剥離した。次
いで、これらのグリーンシートと保護用グリーンシート
(内部電極層用ペーストを印刷しないもの)とを積層、
圧着して、グリーンチップを得た。内部電極を有するシ
ートの積層数は4層とした。
【0090】次いで、グリーンチップを所定サイズに切
断し、脱バインダ処理、焼成およびアニールを行って、
積層セラミック焼成体を得た。
【0091】脱バインダ処理は、昇温時間15℃/時
間、保持温度280℃、保持時間8時間、空気雰囲気の
条件で行った。
【0092】焼成は、昇温速度200℃/時間、保持温
度1280℃、保持時間2時間、冷却速度300℃/時
間、加湿したN+H混合ガス雰囲気(酸素分圧
は10−9気圧)の条件で行った。
【0093】アニールは、保持温度900℃、温度保持
時間9時間、冷却速度300℃/時間、加湿したN
ガス雰囲気(酸素分圧は10−5気圧)の条件で行っ
た。なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガスの加湿
には、水温を35℃としたウェッターを用いた。
【0094】次いで、積層セラミック焼成体の端面をサ
ンドブラストにて研磨したのち、外部電極用ペーストを
端面に転写し、加湿したN+H雰囲気中におい
て、800℃にて10分間焼成して外部電極を形成し、
図1に示される構成の積層セラミックコンデンサのサン
プルを得た。
【0095】このようにして得られた各サンプルのサイ
ズは、3.2mm×1.6mm×0.6mmであり、内
部電極層に挟まれた誘電体層の数は4、その厚さは10
μmであり、内部電極層の厚さは1.5μmであった。
【0096】また、コンデンサのサンプルのほかに、円
板状サンプルも作製した。この円板状サンプルは、上記
各コンデンサのサンプルの誘電体層と同組成で、かつ焼
成条件が同じであり、直径5mmのIn−Ga電極をサ
ンプルの両面に塗布したものである。
【0097】各サンプルについて下記特性の評価を行っ
た。
【0098】比誘電率(εr)、誘電損失(tanδ) 円板状サンプルに対し、25℃において、LCRメータ
により1kHz,1Vrmsの条件下で容量およびta
nδを測定した。そして、容量、電極寸法およびサンプ
ルの厚さから、比誘電率を算出した。結果を各表に示
す。
【0099】絶縁抵抗(IR) 円板状サンプルに対し、25℃における比抵抗を測定し
た。比抵抗の測定は、絶縁抵抗計((株)アドバンテス
ト社製R8340A(50V−1分値))により行っ
た。結果を各表に示す。
【0100】容量の温度特性 コンデンサのサンプルに対し、−55〜160℃の温度
範囲で容量を測定し、X8R特性を満足するかどうかを
調べた。また、本発明の実施例としてYbを含有するサ
ンプル(試料3)を選び、比較例としてYを含有するサ
ンプル(試料1)を選び、これらのサンプルの−55℃
〜160℃における容量温度特性を図2に示した。図2
には、X7R特性を満足する矩形範囲(図2における内
側の矩形)、X8R特性を満足する矩形範囲(図2にお
ける外側の矩形)を併記した。なお、測定には、LCR
メータ(HP4284A)を用い、測定電圧は1Vとし
た。
【0101】TEM(Transmission Electron Microsco
pe)による誘電体組織の観察 観察試料の作成方法は、本実施例では、下記の様な手順
にて観察試料を作成した。なお、特に観察試料に加工の
影響が入らないように注意した。
【0102】コンデンサのサンプルに対し、まず、ダイ
ヤモンドソー、サンドペーパー、で約100μm程度ま
でに研磨加工した。次いで、1μm以下のダイヤモンド
パウダーを懸濁させた溶液を用いて試料面をバフ研磨し
た。次いで、ディプルグラインダーを用いて約20μm
の厚みに研磨を行い、さらにイオンミリングによって研
磨して、観察試料を作製した。このイオンミリングによ
る加工時は、試料の温度上昇を防ぐために、液体窒素を
用いて試料ステージを冷却した。
【0103】次いで、得られた観察試料を、TEM(日
本電子製のJEM−2000FXII)の試料ホルダーに
固定し、セットされた観察試料の組織を、加速電圧20
0kV、倍率20000〜50000の条件で観察し、
干渉縞を有する結晶粒子を観察視野の30%以上含有す
るかどうかを調べた。満足するものを○、満足しないも
のを×とし、各表に示した。
【0104】また、本実施例の代表的な組成である試料
3についてのTEM写真を図3(A)に示す。これを見
ると、観察視野(写真全体の面積)の30%以上である
55%に、応力干渉縞を有する結晶粒子を含有している
ことが分かる。比較のために、試料1についてのTEM
写真を図3(B)に示したが、応力干渉縞を含有する結
晶粒子は観察されなかった。
【0105】なお、干渉縞の含有値は、干渉縞が観察さ
れた部分面積の合計を、観察視野全体の面積で割る(除
算する)ことにより求めた。応力干渉縞と、試料厚みに
よる干渉縞との判別は、傾斜角度を変化させて確認し
た。ドメインの判別方法は、試料の傾斜角度を可変して
ドメインの消滅を確認する事によって判別した。なお、
試料の傾斜角度の変更は±5度で行った。
【0106】直流電界下でのIR寿命 コンデンサのサンプルに対し、200℃にて10V/μ
mの電界下で加速試験を行い、絶縁抵抗が1MΩ以下に
なるまでの時間を寿命時間とし、各表に示した。
【0107】DSCによる測定 円板状サンプル(試料1,3)について、DSC(示差
走査熱量測定)により吸熱ピークを測定し、キュリー温
度を求めた。なお、サンプルの温度−DDSC曲線を図
4に示す。これを見ると、実施例のサンプルでは、比較
例のサンプルと比較して、キュリー温度の高温側へのシ
フト、温度特性の改善が認められることも確認できた。
【0108】
【表1】
【0109】上記表中、絶縁抵抗(IR)の数値におい
て、「mE+n」は「m×10+n」を意味する。
【0110】上記表に示される結果から、第1副成分中
のMgと第2副成分中のYとのモル比(Mg/Y)が所
定範囲内の場合に、応力干渉縞が観察される結晶粒子が
観察視野の30%以上となり、それらの本実施例のサン
プルは、X8R特性を満足し、しかも、比誘電率および
絶縁抵抗が十分に高く、かつ、誘電損失も問題ないこと
が判明した。なお、本実施例のサンプルは、X8R特性
のほか、前記したEIAJ規格のB特性およびEIA規
格のX7R特性も満足していた。
【0111】また、第2副成分を含有することにより、
十分なIR寿命が得られることが確認できた。なお、こ
の条件下では、寿命時間が1時間以上であれば、IR寿
命が十分であるといえる。
【0112】なお、別途サンプルを作製し、このサンプ
ルについて走査型電子顕微鏡による組織の観察および密
度測定を行った結果、第2副成分の含有量が10モル以
上になると、焼成温度1280℃の範囲では焼結性が不
十分となることも確認された。焼結性が不十分である
と、誘電損失、比誘電率、IR寿命などの特性が低くな
ってしまい、また、耐湿性や強度も不十分となる。な
お、焼成温度をさらに高くすることによって焼結性を向
上させることは可能であるが、1320℃を超えるよう
な高温で焼成した場合、内部電極層の途切れや誘電体磁
器組成物の還元が生じやすくなってしまう。
【0113】実施例2 第2副成分として、Yb、Tm、Lu、Sc、Erを
4.26モル添加した以外は、実施例1の試料番号3と
同様にして、本実施例の円板状サンプルを作製した(試
料3−1,6〜9)。また、第2副成分として、何も添
加しない、または本発明の範囲外のY、La、Ce、P
r、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、DyまたはHoを
4.26モル添加した以外は、実施例1の試料番号3と
同様にして、比較例に係る円板状サンプルを作製した
(試料10〜21)。これら円板状サンプルについて、
実施例1と同様な測定を行った。結果を表2に示す。
【0114】
【表2】
【0115】表2に示される結果から、第2副成分とし
て何も添加しない、またはY、La、Ce、Pr、N
d、Sm、Eu、Gd、Tb、DyまたはHoを添加し
た比較例に係るサンプルと比較して、第2副成分として
Yb、Tm、Lu、ScまたはErを含有するサンプル
では、応力干渉縞が観察される結晶粒子が観察視野の3
0%以上となり、それらの本実施例のサンプルは、実施
例1と同様に、X8R特性を満足することが確認でき
た。
【0116】実施例3 第5副成分としてのYをさらに添加し、第2
副成分を4.26モル添加した以外は、実施例1の試料
番号3と同様にしてサンプルを作製し(試料番号22〜
24)、実施例1と同様な測定を行った。結果を表3に
示す。参考までに、試料1も併せて示す。なお、焼成温
度は1320℃とした。
【0117】
【表3】
【0118】表3に示される結果から、Yb酸化物(第
2副成分)に加えて、Y酸化物(第5副成分)を添加す
ることにより、IR寿命が向上することが確認できた。
また、Y酸化物添加による他の特性への悪影響も認めら
れないことも確認できた。
【0119】実施例4 第2副成分として、Sc、Er、Tm、Yb、Luを4
モル添加した以外は、実施例1の試料番号3と同様にし
て、本実施例の円板状サンプルを作製した。また、第2
副成分として、本発明の範囲外のGd、Tb、Dy、Y
またはHoを4モル添加した以外は、実施例1の試料番
号3と同様にして、比較例に係る円板状サンプルを作製
した。これら円板状サンプルについて、(002)およ
び(200)結晶面のX線回折(XRD)を測定した結
果を図5に示す。これを見ると、第2副成分として、E
r、Sc、Tm、Yb、Luから選択される少なくとも
1種を添加することによって、(200)および(00
2)結晶面のピーク位置が広がっていることが確認され
た。これは、a−c軸比が大きくなっており、すなわち
BaTiOの結晶軸が歪んでいることを示している
と考えられる。換言すれば、BaTiO表面の一部
にこれら(Er、Sc、Tm、Yb、Luから選択され
る少なくとも1種)が固溶していくことによって、Ba
TiOの結晶が歪んでくる。このため、BaTiO
の結晶内部に歪み、応力が発生し、TEM観察時に
干渉縞が認められると考えられる。
【0120】本実施例の円板状サンプルを用いて、実施
例1と同様にしてX8R特性を満足するかどうかを評価
したところ、いずれもX8R特性を満足していた。
【0121】なお、BaTiOは強誘電体であるの
で、歪み応力によってキュリー温度や容量温度特性が変
化すると考えられる。
【0122】実施例5 第2副成分として、Sc、Er、Tm、Yb、Luを2
モルまたは4.26モル添加した以外は、実施例1の試
料番号3(表1参照)と同様にして、本実施例のサンプ
ルを作製した。また、第2副成分として、本発明の範囲
外のYを2モルまたは4.26モル添加した以外は、実
施例1の試料番号3と同様にして、比較例に係るサンプ
ルを作製した。
【0123】これらサンプルを、150℃で1時間熱処
理し、無負荷状態で室温(25℃)にて24時間放置し
た後、LCRメーターにより測定電圧1kHz,1Vr
msで初期容量Cを測定した。次に、誘電体層1層
あたり6.3Vの直流電界を40℃にて100時間印加
した後、無負荷状態で室温(25℃)にて放置した。放
置開始から24時間後および111時間後に、C
定の際と同じ条件で容量を測定し、初期容量Cから
の変化量ΔCを求めて、容量変化率ΔC /C
を算出した。
【0124】その結果、Yを含有し、X7R特性を満足
する比較例に係るサンプルに比較して、本実施例のサン
プルは、直流電界下での容量の経時変化が比較例のサン
プルと同等または小さくなり、信頼性が十分に高いこと
が確認できた。
【0125】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、比誘電率が高く、容量温度特性がEIA規格のX8
R特性(−55〜150℃、ΔC=±15%以内)を満
足し、還元性雰囲気中での焼成が可能であり、直流電界
下での容量の経時変化が小さく、また絶縁抵抗の寿命を
長くすることが可能な誘電体磁器組成物を提供すること
ができる。
【0126】この誘電体磁器組成物で構成された誘電体
層を有する積層セラミックコンデンサなどの電子部品
は、自動車の電子装置のように厳しい環境下で使用され
る各種機器内において安定した動作が可能であるため、
適用される機器の信頼性を著しく向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミ
ックコンデンサの断面図である。
【図2】 図2はコンデンサの容量温度特性を表すグラ
フである。
【図3】 図3(A)は試料3のTEM写真、図3
(B)は試料1のTEM写真である。
【図4】 図4は試料3と試料1の誘電体磁器組成物の
温度−DDSC曲線を示すグラフである。
【図5】 図5はBaTiO+MgO+R
(R=Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Er、Sc、
Tm、Yb、Luから選択される少なくとも1種)+M
nO+V+(BaCa)SiO系の(0
02)および(200)結晶面のX線回折(XRD)チ
ャートを示す図である。
【符号の説明】
1… 積層セラミックコンデンサ 10… コンデンサ素子本体 2… 誘電体層 3… 内部電極層 4… 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 佳弘 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 永井 亜紀子 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 4G031 AA03 AA04 AA06 AA07 AA11 AA30 BA09 BA26 CA03 5E001 AB03 AC03 AC09 AD03 AE00 AE02 AE03 AE04 AF06 AH01 AH05 AH09 AJ01 AJ02 5G303 AA01 AB06 AB11 AB20 BA12 CA01 CB03 CB06 CB17 CB30 CB35 CB43

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン酸バリウムを含む主成分を有する
    誘電体磁器組成物であって、 透過電子顕微鏡により観察した際に、干渉縞を有する結
    晶粒子を観察視野の30%以上含有する誘電体磁器組成
    物。
  2. 【請求項2】 チタン酸バリウムを含む主成分と、 Mg、Ca、BaおよびSiから選択される少なくとも
    1種の第1元素(M1)の酸化物を含む第1副成分と、 Er、Sc、Tm、YbおよびLuから選択される少な
    くとも1種の第2元素(R1)の酸化物を含む第2副成
    分とを少なくとも有する誘電体磁器組成物であって、 前記第2副成分の第2元素のモル数に対する第1副成分
    の第1元素のモル数の比(M1/R1)が、0<(M1
    /R1)≦2である誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】 誘電体層を有する電子部品であって、 前記誘電体層が、チタン酸バリウムを含む主成分を有す
    る誘電体磁器組成物で構成してあり、 前記誘電体磁器組成物が、透過電子顕微鏡により観察し
    た際に、干渉縞を有する結晶粒子を観察視野の30%以
    上含有する電子部品。
  4. 【請求項4】 誘電体層を有する電子部品であって、 前記誘電体層が、チタン酸バリウムを含む主成分を有す
    る誘電体磁器組成物で構成してあり、 前記誘電体磁器組成物が、チタン酸バリウムを含む主成
    分と、 Mg、Ca、BaおよびSiから選択される少なくとも
    1種の第1元素(M1)の酸化物を含む第1副成分と、 Er、Sc、Tm、YbおよびLuから選択される少な
    くとも1種の第2元素(R1)の酸化物を含む第2副成
    分とを少なくとも有し、 前記第2副成分の第2元素のモル数に対する第1副成分
    の第1元素のモル数の比(M1/R1)が、0<(M1
    /R1)≦2である電子部品。
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