JP2001129086A - 呼吸同調型気体供給装置 - Google Patents
呼吸同調型気体供給装置Info
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- JP2001129086A JP2001129086A JP31491199A JP31491199A JP2001129086A JP 2001129086 A JP2001129086 A JP 2001129086A JP 31491199 A JP31491199 A JP 31491199A JP 31491199 A JP31491199 A JP 31491199A JP 2001129086 A JP2001129086 A JP 2001129086A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 労作時でも十分な酸素化が得られ、かつ、酸
素の無駄な放出を減らすことが可能となる、使用者が実
際に吸気時間に見合った量の酸素を供給する装置を提供
する。 【解決手段】 吸気相開始部及び呼気相開始部を認識す
る認識手段、該認識手段の認識結果に基づいて自動開閉
弁手段の開時間を演算し供給制御を行うことを特徴とす
る呼吸同調型気体供給装置。
素の無駄な放出を減らすことが可能となる、使用者が実
際に吸気時間に見合った量の酸素を供給する装置を提供
する。 【解決手段】 吸気相開始部及び呼気相開始部を認識す
る認識手段、該認識手段の認識結果に基づいて自動開閉
弁手段の開時間を演算し供給制御を行うことを特徴とす
る呼吸同調型気体供給装置。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用者の呼吸サイ
クルに応じて作動し得る自動開閉弁を備えた呼吸用気体
供給装置に関する。さらに詳細には、治療用気体、例え
ば、酸素ガスを呼吸サイクルに応じて間歇的に使用者に
供給するための装置に関するものである。
クルに応じて作動し得る自動開閉弁を備えた呼吸用気体
供給装置に関する。さらに詳細には、治療用気体、例え
ば、酸素ガスを呼吸サイクルに応じて間歇的に使用者に
供給するための装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、患者の呼吸サイクルに対応し
て、吸気時においてのみ酸素ボンベから得られた酸素、
又は酸素濃縮器により得られた酸素濃縮気体を供給する
ことによって、呼気と共に排出されてしまう無駄な酸素
濃縮気体の供給を防止して利用効率を高める方法が実用
に供されている。
て、吸気時においてのみ酸素ボンベから得られた酸素、
又は酸素濃縮器により得られた酸素濃縮気体を供給する
ことによって、呼気と共に排出されてしまう無駄な酸素
濃縮気体の供給を防止して利用効率を高める方法が実用
に供されている。
【０００３】かかる装置として、流路途中に設けた自動
開閉弁、呼吸位相検知手段を具備した所謂デマンドレギ
ュレーターが用いられ、使用者の吸気時間にのみ自動開
閉弁を開き、呼気時間中は閉じることにより酸素消費量
を節約することが可能となっている。かかる節約は酸素
ボンベを携帯して患者が外出するような場合に特に有効
であり、その移動時間を延長することが可能となる。
開閉弁、呼吸位相検知手段を具備した所謂デマンドレギ
ュレーターが用いられ、使用者の吸気時間にのみ自動開
閉弁を開き、呼気時間中は閉じることにより酸素消費量
を節約することが可能となっている。かかる節約は酸素
ボンベを携帯して患者が外出するような場合に特に有効
であり、その移動時間を延長することが可能となる。
【０００４】かかる装置において、自動開閉弁の開時間
を設定する方法として、使用者の呼吸周期を検知し、酸
素節約比率を一定の値、例えば１／３に固定して、処方
流量と検知された呼吸周期及び設定された酸素節約比率
から１パルス当りの流量を算出し、これに対応する開時
間を算出する方法が実用に供されている。
を設定する方法として、使用者の呼吸周期を検知し、酸
素節約比率を一定の値、例えば１／３に固定して、処方
流量と検知された呼吸周期及び設定された酸素節約比率
から１パルス当りの流量を算出し、これに対応する開時
間を算出する方法が実用に供されている。
【０００５】別の設定方法として、図３に示すように、
使用者の呼吸周期の検知は行わず、呼吸周期を一定の
値、例えば３秒としたときに酸素節約比率が一定の値、
例えば１／３となるように１パルス当りの流量を処方流
量に応じて設定し、これに対応する開時間を設定してお
く方法を取るものもある。この場合、使用者の呼吸周期
にかかわらず、自動開閉弁の開時間は処方流量により画
一的に決まることになる。
使用者の呼吸周期の検知は行わず、呼吸周期を一定の
値、例えば３秒としたときに酸素節約比率が一定の値、
例えば１／３となるように１パルス当りの流量を処方流
量に応じて設定し、これに対応する開時間を設定してお
く方法を取るものもある。この場合、使用者の呼吸周期
にかかわらず、自動開閉弁の開時間は処方流量により画
一的に決まることになる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】これらの装置により、
無駄な酸素放出の低減は達成できたと思われるが、使用
者が仕事や運動をしているような労作中の酸素化、即ち
血中酸素濃度の確保と酸素消費量の節減とを両立させる
という点では未だ改良されるべき諸点が存在する。
無駄な酸素放出の低減は達成できたと思われるが、使用
者が仕事や運動をしているような労作中の酸素化、即ち
血中酸素濃度の確保と酸素消費量の節減とを両立させる
という点では未だ改良されるべき諸点が存在する。
【０００７】一般に、労作中においては、呼吸回数が増
える、即ち、呼吸周期が短くなるとともに、呼吸周期に
占める吸気相の割合が高くなることが知られている。
える、即ち、呼吸周期が短くなるとともに、呼吸周期に
占める吸気相の割合が高くなることが知られている。
【０００８】このような状態においては、酸素節減比率
を一定の値、例えば１／３に固定したディマンドレギュ
レーターにおいては、呼吸周期に占める吸気相の割合が
１／３より大きくなった場合、例えば図２に示すように
１／２（吸気時間＝呼気時間）になった場合は、節減比
率を固定している為に持続的に酸素供給を行った場合に
比較して、供給する酸素の量が少なくなり、使用者の酸
素化が十分になされないという問題がある。
を一定の値、例えば１／３に固定したディマンドレギュ
レーターにおいては、呼吸周期に占める吸気相の割合が
１／３より大きくなった場合、例えば図２に示すように
１／２（吸気時間＝呼気時間）になった場合は、節減比
率を固定している為に持続的に酸素供給を行った場合に
比較して、供給する酸素の量が少なくなり、使用者の酸
素化が十分になされないという問題がある。
【０００９】一方、呼吸周期に関係無く、処方流量より
自動開閉弁の開時間を画一的に設定した装置において
は、呼吸回数が増えるにつれて酸素供給量が増えること
になり、酸素節減比率が悪くなるという問題がある。
自動開閉弁の開時間を画一的に設定した装置において
は、呼吸回数が増えるにつれて酸素供給量が増えること
になり、酸素節減比率が悪くなるという問題がある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の如き
課題を解消することを目的として鋭意検討した結果、使
用者の吸気相開始部と呼気相開始部を検知することによ
り、使用者の吸気時間に合わせて自動開閉弁の開時間を
演算、設定し、使用者が実際に吸気に要する時間に見合
った量の酸素を供給することが可能となり、労作時でも
十分な酸素化が得られ、かつ、酸素の無駄な放出を減ら
すことが可能となることを見出したものである。
課題を解消することを目的として鋭意検討した結果、使
用者の吸気相開始部と呼気相開始部を検知することによ
り、使用者の吸気時間に合わせて自動開閉弁の開時間を
演算、設定し、使用者が実際に吸気に要する時間に見合
った量の酸素を供給することが可能となり、労作時でも
十分な酸素化が得られ、かつ、酸素の無駄な放出を減ら
すことが可能となることを見出したものである。
【００１１】即ち、本発明は、呼吸用気体の発生手段
と、一端が該発生手段に連通し他端に該呼吸用気体の開
放型供給手段を有し、途中に自動開閉弁手段を有した導
管手段、呼吸における少なくとも一部の所定位相を検知
し得る呼吸位相検知手段、該検知手段の検知結果である
呼吸信号に基づいて該自動開閉弁手段の開閉を制御する
制御手段を備えた呼吸同調型気体供給装置において、該
制御手段が吸気相開始部及び呼気相開始部を認識する認
識手段、該認識手段の認識結果に基づいて該自動開閉弁
手段の開時間を演算する演算手段を備えることを特徴と
する呼吸同調型気体供給装置を提供するものである。
と、一端が該発生手段に連通し他端に該呼吸用気体の開
放型供給手段を有し、途中に自動開閉弁手段を有した導
管手段、呼吸における少なくとも一部の所定位相を検知
し得る呼吸位相検知手段、該検知手段の検知結果である
呼吸信号に基づいて該自動開閉弁手段の開閉を制御する
制御手段を備えた呼吸同調型気体供給装置において、該
制御手段が吸気相開始部及び呼気相開始部を認識する認
識手段、該認識手段の認識結果に基づいて該自動開閉弁
手段の開時間を演算する演算手段を備えることを特徴と
する呼吸同調型気体供給装置を提供するものである。
【００１２】また、本発明は、かかる制御手段が、該認
識手段により吸気相開始部を認識した時点で該自動開閉
弁手段を開き、該演算手段で演算された開時間の間、該
自動開閉弁手段を「開」状態にする手段であることを特
徴とする呼吸同調型気体供給装置を提供するものであ
る。
識手段により吸気相開始部を認識した時点で該自動開閉
弁手段を開き、該演算手段で演算された開時間の間、該
自動開閉弁手段を「開」状態にする手段であることを特
徴とする呼吸同調型気体供給装置を提供するものであ
る。
【００１３】また、本発明は、かかる演算手段が、該認
識手段の認識結果に基づいて少なくとも吸気直前の１回
を含む複数回の吸気時間から当該吸気に係る吸気時間を
算出し、装置特性に対応して予め定められた該開放型供
給手段の出口側流量と該自動開閉弁手段の開時間との関
係に従い、該吸気時間及び処方流量から定まる１パルス
当りの流量に対応する該自動開閉弁手段の開時間を演算
する手段であることを特徴とする呼吸同調型気体供給装
置を提供するものである。
識手段の認識結果に基づいて少なくとも吸気直前の１回
を含む複数回の吸気時間から当該吸気に係る吸気時間を
算出し、装置特性に対応して予め定められた該開放型供
給手段の出口側流量と該自動開閉弁手段の開時間との関
係に従い、該吸気時間及び処方流量から定まる１パルス
当りの流量に対応する該自動開閉弁手段の開時間を演算
する手段であることを特徴とする呼吸同調型気体供給装
置を提供するものである。
【００１４】
【発明の実施の形態】本発明の呼吸同調型気体供給装置
は、使用者の吸気相開始部と呼気相開始部を検知するこ
とにより、使用者の吸気時間を算出して自動開閉弁の開
閉を制御し、パルスで呼吸用気体、例えば酸素を使用者
に吸わせる装置である。
は、使用者の吸気相開始部と呼気相開始部を検知するこ
とにより、使用者の吸気時間を算出して自動開閉弁の開
閉を制御し、パルスで呼吸用気体、例えば酸素を使用者
に吸わせる装置である。
【００１５】本発明は、呼吸用気体の発生手段と、一端
が該発生手段に連通し他端に該呼吸用気体の開放型供給
手段を有し途中に自動開閉弁手段を有した導管手段と、
該自動開閉弁手段の開時間を制御することにより呼吸気
体の供給量を制御する手段であるデマンドレギュレータ
ーとから基本的に構成される。
が該発生手段に連通し他端に該呼吸用気体の開放型供給
手段を有し途中に自動開閉弁手段を有した導管手段と、
該自動開閉弁手段の開時間を制御することにより呼吸気
体の供給量を制御する手段であるデマンドレギュレータ
ーとから基本的に構成される。
【００１６】本発明の呼吸用気体の発生手段は、呼吸用
気体の発生源及び該発生源からの気体を所定圧力即ち大
気圧近傍の圧力に調整する圧力調整手段及び必要とすれ
ば流量設定手段からなる。該発生源は酸素ボンベ等のボ
ンベ形式のものであることができる。これらの発生源か
らの気体は通常相当高い圧力で供給されるので、それを
圧力調整手段例えば減圧弁を用いて大気圧近傍の圧力、
例えば２０kPa〜３００kPa、好ましくは１００kPa〜２
００kPaに圧力を低下させる。
気体の発生源及び該発生源からの気体を所定圧力即ち大
気圧近傍の圧力に調整する圧力調整手段及び必要とすれ
ば流量設定手段からなる。該発生源は酸素ボンベ等のボ
ンベ形式のものであることができる。これらの発生源か
らの気体は通常相当高い圧力で供給されるので、それを
圧力調整手段例えば減圧弁を用いて大気圧近傍の圧力、
例えば２０kPa〜３００kPa、好ましくは１００kPa〜２
００kPaに圧力を低下させる。
【００１７】流量設定手段は最大流量で供給する方法
や、それ以下の流量を自由に設定できるものであること
ができ、適切な流量の定常流を導管手段を介して上記呼
吸用気体の発生手段から気体利用者即ち患者まで送られ
る。
や、それ以下の流量を自由に設定できるものであること
ができ、適切な流量の定常流を導管手段を介して上記呼
吸用気体の発生手段から気体利用者即ち患者まで送られ
る。
【００１８】この導管手段は上記気体発生手段に接続さ
れた細いプラスチックチューブを用いるのが普通であ
り、他端が患者の体内に供給気体が送入され易いような
治具、例えば鼻カニューラや口鼻マスクとなっているも
のである。この導管手段は途中は後述するデマンドレギ
ュレーターにおける自動流路開閉手段を経由しているも
のであり、更に同じくデマンドレギュレーターの呼吸位
相検知手段と連結していることもある。
れた細いプラスチックチューブを用いるのが普通であ
り、他端が患者の体内に供給気体が送入され易いような
治具、例えば鼻カニューラや口鼻マスクとなっているも
のである。この導管手段は途中は後述するデマンドレギ
ュレーターにおける自動流路開閉手段を経由しているも
のであり、更に同じくデマンドレギュレーターの呼吸位
相検知手段と連結していることもある。
【００１９】本発明における自動開閉弁手段の開閉を制
御する制御手段（デマンドレギュレーター）は、上記導
管手段の途中に設けられている自動開閉弁手段を特定の
制御条件で開閉することにより、患者への気体供給量を
制御するものである。デマンドレギュレーターは呼吸に
おける少なくとも一部の所定位相を検知し得る機能を有
した呼吸位相検知手段と、該自動開閉弁手段の開閉を制
御するための制御手段と、該自動開閉弁手段とから基本
的に構成される。
御する制御手段（デマンドレギュレーター）は、上記導
管手段の途中に設けられている自動開閉弁手段を特定の
制御条件で開閉することにより、患者への気体供給量を
制御するものである。デマンドレギュレーターは呼吸に
おける少なくとも一部の所定位相を検知し得る機能を有
した呼吸位相検知手段と、該自動開閉弁手段の開閉を制
御するための制御手段と、該自動開閉弁手段とから基本
的に構成される。
【００２０】該呼吸位相検知手段としては、従来より、
（イ）吸気・呼気の温度差を検知する方式；（ロ）胸部
に巻き付けたバンド（帯）内に、その伸縮を検知し電気
信号に変換するセンサーを設けて、胸部の動きを検知す
る方式（レスピーグラフ）；（ハ）吸気・呼気により、
気体の流れや圧力の変化を検知する、流量検知方式；が
知られており、いずれも使用可能であるが、簡便には上
記導管端部のカニューラ部分における気体の圧力を検出
することにより達成できる。
（イ）吸気・呼気の温度差を検知する方式；（ロ）胸部
に巻き付けたバンド（帯）内に、その伸縮を検知し電気
信号に変換するセンサーを設けて、胸部の動きを検知す
る方式（レスピーグラフ）；（ハ）吸気・呼気により、
気体の流れや圧力の変化を検知する、流量検知方式；が
知られており、いずれも使用可能であるが、簡便には上
記導管端部のカニューラ部分における気体の圧力を検出
することにより達成できる。
【００２１】該自動開閉弁手段は、制御手段からの信号
により導管内の気体流を停止したり、流通させたりでき
るものであればいかなるものでもよい。例えば、空気圧
によりバルブを開閉するエアーバルブ式及び電気エネル
ギーによりバルブを開閉する電磁弁が例示できるが、簡
便には電磁弁を用いることができる。
により導管内の気体流を停止したり、流通させたりでき
るものであればいかなるものでもよい。例えば、空気圧
によりバルブを開閉するエアーバルブ式及び電気エネル
ギーによりバルブを開閉する電磁弁が例示できるが、簡
便には電磁弁を用いることができる。
【００２２】該制御手段は、呼吸位相検知手段から送ら
れてきた呼吸信号を基礎として吸気相開始部及び呼気相
開始部を認識する手段、該認識結果を基にして吸気時間
を得る手段、自動開閉弁手段の開閉時間設定手段並びに
開閉調節手段から基本的に構成される。
れてきた呼吸信号を基礎として吸気相開始部及び呼気相
開始部を認識する手段、該認識結果を基にして吸気時間
を得る手段、自動開閉弁手段の開閉時間設定手段並びに
開閉調節手段から基本的に構成される。
【００２３】本発明における吸気相開始部及び呼気相開
始部を認識する手段は、呼吸位相検知手段から送られて
きた呼吸信号の絶対値をもとにして認識する方式である
ことができる。例えば、呼吸位相検知手段としてカニュ
ーラ部分における気体の圧力を検知する方法を利用した
場合、圧力値が０Pa近傍である場合に吸気相開始部また
は呼気相開始部と認識することができる。
始部を認識する手段は、呼吸位相検知手段から送られて
きた呼吸信号の絶対値をもとにして認識する方式である
ことができる。例えば、呼吸位相検知手段としてカニュ
ーラ部分における気体の圧力を検知する方法を利用した
場合、圧力値が０Pa近傍である場合に吸気相開始部また
は呼気相開始部と認識することができる。
【００２４】また、本発明における吸気相開始部及び呼
気開始部を認識する手段は、呼吸位相検知手段から送ら
れてきた呼吸信号の絶対値及びその時間変化量をもとに
して認識する方式であってもよい。例えば、呼吸位相検
知手段としてカニューラ部分における気体の圧力を検知
する方法を利用した場合、圧力値が０Pa近傍であり、か
つ、圧力値の時間変化量が一定値以下、例えば−５０Pa
／sec以下である場合に吸気相開始部と認識し、圧力値
が０Pa近傍であり、かつ、圧力値の時間変化量が一定値
以上、例えば５０Pa／sec以上である場合に呼気相開始
部と認識することができる。
気開始部を認識する手段は、呼吸位相検知手段から送ら
れてきた呼吸信号の絶対値及びその時間変化量をもとに
して認識する方式であってもよい。例えば、呼吸位相検
知手段としてカニューラ部分における気体の圧力を検知
する方法を利用した場合、圧力値が０Pa近傍であり、か
つ、圧力値の時間変化量が一定値以下、例えば−５０Pa
／sec以下である場合に吸気相開始部と認識し、圧力値
が０Pa近傍であり、かつ、圧力値の時間変化量が一定値
以上、例えば５０Pa／sec以上である場合に呼気相開始
部と認識することができる。
【００２５】本発明における吸気時間を得る手段は、該
認識手段によって認識された吸気相開始部から次の呼気
相開始部までの時間として求める方式であることができ
る。
認識手段によって認識された吸気相開始部から次の呼気
相開始部までの時間として求める方式であることができ
る。
【００２６】また、吸気時間は、複数回の平均を求める
ことが好ましく、簡便には２回の平均を求めるものでも
よい。
ことが好ましく、簡便には２回の平均を求めるものでも
よい。
【００２７】処方流量は医師により定められる患者の必
要とする流量である。本発明の酸素供給装置は、患者の
呼吸を補助するためのものであり、また本装置から供給
された気体がすべて患者の気道内に入るものでもないの
で、当該処方流量は患者の体が必要とする絶対値と同一
ではない。本装置のような治療手段における処方流量と
して医師が定める値である。この値は、安静時と労作時
とで区別して定められる場合が普通であり、それぞれの
処方流量を入力する方式が取られている。
要とする流量である。本発明の酸素供給装置は、患者の
呼吸を補助するためのものであり、また本装置から供給
された気体がすべて患者の気道内に入るものでもないの
で、当該処方流量は患者の体が必要とする絶対値と同一
ではない。本装置のような治療手段における処方流量と
して医師が定める値である。この値は、安静時と労作時
とで区別して定められる場合が普通であり、それぞれの
処方流量を入力する方式が取られている。
【００２８】本発明においては、かかる処方流量及び算
出された吸気時間をもとにして、１パルス当りの流量が
下記式、
出された吸気時間をもとにして、１パルス当りの流量が
下記式、
【００２９】
【数１】流量／パルス（ml／−）＝処方流量（ml／分）
×吸気時間（分） で算出される。
×吸気時間（分） で算出される。
【００３０】一方、装置特性に対応して設定に対して定
められた一定流量の下でのカニューラ出口流量と開時間
との関係は、別途実験して求められたものを記憶するこ
とができる。ここにおいて装置特性とは、基本的には前
期導管手段の流動抵抗に相当するものである。従って上
記関係は、簡便には実際の装置を用いて設定に対して定
められた一定流量の下で、自動流路開閉手段の開時間を
種々変化させて、それぞれに対応するカニューラ出口で
の流出量を測定すれば良い。もちろんこの関係は、流体
力学的に理論的に求められる場合もあろう。
められた一定流量の下でのカニューラ出口流量と開時間
との関係は、別途実験して求められたものを記憶するこ
とができる。ここにおいて装置特性とは、基本的には前
期導管手段の流動抵抗に相当するものである。従って上
記関係は、簡便には実際の装置を用いて設定に対して定
められた一定流量の下で、自動流路開閉手段の開時間を
種々変化させて、それぞれに対応するカニューラ出口で
の流出量を測定すれば良い。もちろんこの関係は、流体
力学的に理論的に求められる場合もあろう。
【００３１】かくして求められたカニューラ出口流量と
開時間との関係に従い、上記式に従って求められた流
量、即ちパルス当りの流量を与えるような時間だけ開時
間を設定する。
開時間との関係に従い、上記式に従って求められた流
量、即ちパルス当りの流量を与えるような時間だけ開時
間を設定する。
【００３２】本発明における自動開閉弁手段の開閉調節
手段は、吸気相開始部が認識された時点で自動開閉弁手
段を開き、上記開時間の間、「開」に保った後、自動開
閉弁手段を閉じるものである。
手段は、吸気相開始部が認識された時点で自動開閉弁手
段を開き、上記開時間の間、「開」に保った後、自動開
閉弁手段を閉じるものである。
【００３３】かくして、自動開閉弁の開閉が、使用者の
呼吸状態に応じてきめこまかく制御され、使用者の呼吸
周期及び呼吸周期に占める吸気相の割合がどのように変
化しても、十分な酸素化が得られ、かつ、酸素の節約比
率を高めることが可能となる。
呼吸状態に応じてきめこまかく制御され、使用者の呼吸
周期及び呼吸周期に占める吸気相の割合がどのように変
化しても、十分な酸素化が得られ、かつ、酸素の節約比
率を高めることが可能となる。
【００３４】
【実施例】図４は、本発明の呼吸用気体供給装置の好ま
しい実施形態の１例を示したものである。即ち、呼吸用
気体の発生手段である酸素ボンベ１から出た酸素は、減
圧弁１０１、圧力調節弁１０２を経て、オリフィス型流
量設定器２、自動開閉弁手段３を備えた導管手段５を通
って、開放型供給手段である鼻カニューラ７から放出さ
れる。
しい実施形態の１例を示したものである。即ち、呼吸用
気体の発生手段である酸素ボンベ１から出た酸素は、減
圧弁１０１、圧力調節弁１０２を経て、オリフィス型流
量設定器２、自動開閉弁手段３を備えた導管手段５を通
って、開放型供給手段である鼻カニューラ７から放出さ
れる。
【００３５】導管手段５からの分岐に設けられたダイヤ
フラム式の微圧変動センサを備えた呼吸位相検知手段９
により呼吸における圧力変動が静電容量の変動に変換さ
れ、制御手段１０に伝達される。
フラム式の微圧変動センサを備えた呼吸位相検知手段９
により呼吸における圧力変動が静電容量の変動に変換さ
れ、制御手段１０に伝達される。
【００３６】制御手段１０では、呼吸位相データを変換
し、まず、吸気相開始部を認識した時点で自動開閉弁３
を開く。また、直前２回の吸気時間を記憶し、１呼吸当
りの平均吸気時間を計算し、次回のパルス流量を、処方
流量（ml／分）×吸気時間（分）により算出し、さら
に、開放型供給手段７の出口側流量と自動開閉弁の開時
間との関係に従って自動開閉弁を「開」に保つ時間を求
め、かかる時間の後、自動開閉弁３を閉じる。
し、まず、吸気相開始部を認識した時点で自動開閉弁３
を開く。また、直前２回の吸気時間を記憶し、１呼吸当
りの平均吸気時間を計算し、次回のパルス流量を、処方
流量（ml／分）×吸気時間（分）により算出し、さら
に、開放型供給手段７の出口側流量と自動開閉弁の開時
間との関係に従って自動開閉弁を「開」に保つ時間を求
め、かかる時間の後、自動開閉弁３を閉じる。
【００３７】即ち、図１に示すパターンで見た場合、前
２呼吸の吸気時間Ａ、及びＢを検知記憶しその平均吸気
時間Ｃを計算した後、次回の供給パルス流量を処方流量
×吸気時間Ｃにより算出し、流動抵抗等を考慮した鼻カ
ニューラ等の開放型供給手段出口側流量の自動開放弁開
時間との関係からデマンドレギュレータの自動開閉弁の
開時間を制御するものである。
２呼吸の吸気時間Ａ、及びＢを検知記憶しその平均吸気
時間Ｃを計算した後、次回の供給パルス流量を処方流量
×吸気時間Ｃにより算出し、流動抵抗等を考慮した鼻カ
ニューラ等の開放型供給手段出口側流量の自動開放弁開
時間との関係からデマンドレギュレータの自動開閉弁の
開時間を制御するものである。
【００３８】
【発明の効果】本発明の呼吸同調型気体供給装置は、使
用者の呼吸状態にきめこまかく対応した気体供給を行う
ことが可能となり、例えば酸素ガスを用いる場合には、
労作時でも血中酸素濃度を維持し、かつ、酸素使用量を
必要最小限に押さえることが可能となり、ボンベを携帯
して外出する場合など、使用者の行動範囲及び活動内容
の拡大など利便性も向上する。
用者の呼吸状態にきめこまかく対応した気体供給を行う
ことが可能となり、例えば酸素ガスを用いる場合には、
労作時でも血中酸素濃度を維持し、かつ、酸素使用量を
必要最小限に押さえることが可能となり、ボンベを携帯
して外出する場合など、使用者の行動範囲及び活動内容
の拡大など利便性も向上する。
【図１】本発明の呼吸同調型気体供給装置の酸素供給パ
ターンと使用者呼吸パターンの関係を示した図。
ターンと使用者呼吸パターンの関係を示した図。
【図２】従来の気体節約比率を一定値に設定した呼吸同
調型気体供給装置の酸素供給パターンと使用者呼吸パタ
ーンの関係を示した図。
調型気体供給装置の酸素供給パターンと使用者呼吸パタ
ーンの関係を示した図。
【図３】従来の処方流量より自動開閉弁の開時間を画一
的に設定した呼吸同調型気体供給装置の酸素供給パター
ンと使用者呼吸パターンの関係を示した図。
的に設定した呼吸同調型気体供給装置の酸素供給パター
ンと使用者呼吸パターンの関係を示した図。
【図４】本発明の呼吸同調型気体供給装置の実施態様
例。
例。
Claims (3)
- 【請求項１】 呼吸用気体の発生手段と、一端が該発生
手段に連通し他端に該呼吸用気体の開放型供給手段を有
し、途中に自動開閉弁手段を有した導管手段、呼吸にお
ける少なくとも一部の所定位相を検知し得る呼吸位相検
知手段、該検知手段の検知結果である呼吸信号に基づい
て該自動開閉弁手段の開閉を制御する制御手段を備えた
呼吸同調型気体供給装置において、該制御手段が吸気相
開始部及び呼気相開始部を認識する認識手段、該認識手
段の認識結果に基づいて該自動開閉弁手段の開時間を演
算する演算手段を備えることを特徴とする呼吸同調型気
体供給装置。 - 【請求項２】 該制御手段が、該認識手段により吸気相
開始部を認識した時点で該自動開閉弁手段を開き、該演
算手段で演算された開時間の間、該自動開閉弁手段を
「開」状態にする手段であることを特徴とする請求項１
に記載の呼吸同調型気体供給装置。 - 【請求項３】 該演算手段が、該認識手段の認識結果に
基づいて少なくとも吸気直前の１回を含む複数回の吸気
時間から当該吸気に係る吸気時間を算出し、装置特性に
対応して予め定められた該開放型供給手段の出口側流量
と該自動開閉弁手段の開時間との関係に従い、該吸気時
間及び処方流量から定まる１パルス当りの流量に対応す
る該自動開閉弁手段の開時間を演算する手段であること
を特徴とする請求項１、２に記載の呼吸同調型気体供給
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31491199A JP2001129086A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 呼吸同調型気体供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31491199A JP2001129086A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 呼吸同調型気体供給装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001129086A true JP2001129086A (ja) | 2001-05-15 |
Family
ID=18059136
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31491199A Pending JP2001129086A (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 呼吸同調型気体供給装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001129086A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN114099883A (zh) * | 2022-01-29 | 2022-03-01 | 广州国家实验室 | 雾化器控制方法、设备、介质和*** |
-
1999
- 1999-11-05 JP JP31491199A patent/JP2001129086A/ja active Pending
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Legal Events
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