JP2001127695A - 移動無線通信機およびこれを用いた移動無線通信システム - Google Patents

移動無線通信機およびこれを用いた移動無線通信システム

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JP2001127695A
JP2001127695A JP2000208112A JP2000208112A JP2001127695A JP 2001127695 A JP2001127695 A JP 2001127695A JP 2000208112 A JP2000208112 A JP 2000208112A JP 2000208112 A JP2000208112 A JP 2000208112A JP 2001127695 A JP2001127695 A JP 2001127695A
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mobile radio
propagation environment
radio wave
radio communication
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JP2000208112A
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Yutaka Murakami
豊 村上
Shinichiro Takabayashi
真一郎 高林
Masayuki Orihashi
雅之 折橋
Akihiko Matsuoka
昭彦 松岡
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電波伝搬環境の推定が精度よくおこなわれて
いない。 【解決手段】 通信路の電波伝搬環境の推定をより正確
に行うことを可能にする移動無線通信機と移動無線通信
システムが開示されている。ディジタル移動無線通信機
の移動速度から搬送波のドップラー周波数を算出すると
ともに受信電波から受信電界強度も算出する。これら2
つの情報と搬送波周波数のずれ(ドップラー周波数)を
パラメータとしたビット誤り率対受信電界強度特性モデ
ルとから通信路の電波伝搬環境を推定し取得する機能を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル移動無
線通信機器およびこれを用いたディジタル移動無線通信
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ゾーン構成のディジタル携帯
無線電話システムにおいては、マルチパスに起因するフ
ェーディングにより電波伝搬環境が時々刻々変化するの
で通話中のゾーン切替えや通話チャンネルの切替えを適
宜行って回線品質を維持している。
【0003】その場合、通話路間の電波伝搬環境の変化
は携帯電話機の移動速度に大きく依存するので、先ずそ
の移動速度を算出してその速度の大きさに基づいてそれ
らの切り替えが行われる。
【0004】例えば、特開平9−98465号公報にお
いては、複数のGlobal PositioningSatellite (GPS)
衛星からの送信信号は図9に示した携帯電話機900のG
PS受信用アンテナ901で受信されて、高周波受信回路9
02に導かれ、復調された後GPS信号処理回路903に入
力される。信号処理回路903では、この復調信号から衛
星の軌道位置情報や時刻情報などの情報を復号し、デー
タ処理回路904に送出する。
【0005】データ処理回路904は、携帯電話機900の現
在位置を正確に算出し、その情報を移動速度検出回路90
5に入力する。さらに、速度検出回路905では一定の時間
間隔で得られた現在位置情報から携帯電話機900の移動
速度を算出して制御回路909へ出力している。制御回路9
09は、その移動速度の大小に応じた制御信号を送受信回
路907に送出して、現在使用しているチャンネルの隣接
通話チャンネルを監視する時間間隔(以降、監視周期と
いう)を切り替える。
【0006】このようにして、現在使用しているチャン
ネルより電波伝搬環境が好条件のチャンネルが見つかれ
ば、制御回路909は通話チャンネルをそのチャンネルに
切り替えるという仕組みになっていた。
【0007】しかし、従来のこのような方法では、携帯
電話機の移動速度をせっかく正確に検出できてもそれを
隣接チャンネルの監視周期の変更に反映しているだけで
あり、検出された移動速度が通話路の電波伝搬環境を表
す物理量と直接的に関連付けされていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、これによって
電波伝搬環境の判定情報を正確に得ることができないと
いう課題があった。例えば、高速に移動する携帯電話機
における搬送波周波数のドップラーシフト(ドップラー
周波数)によって生起するビット誤り率の劣化などとは
関連付けされていなかった。
【0009】また、この方法は、電波伝搬環境が良好な
通話チャンネルを見つけるのには有効ではあるが、携帯
電話機の受信電界強度との関連付けが行われていない。
従って、例えば、受信電界強度が十分大きい状況、つま
り電波伝搬環境が良好である状況で高速移動している場
合にも、受信電界強度が良好でない状況下と同じように
不必要な監視周期の切替えが行われる結果、瞬断が多発
するという課題もあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記の
課題を解決しようとするためのものであり、移動無線通
信機の移動速度情報と受信電界強度情報の併用によっ
て、従来より正確に電波伝搬環境を推定して良好な回線
品質を得る移動無線機を提供することを目的とする。本
発明の移動無線機は、受信部において下記のように動作
する。
【0011】1)移動速度信号生成部は、移動無線機の
移動速度情報を入力して、その移動速度を電気信号(以
降、移動速度信号と称する)に変換する。
【0012】2)ドップラー周波数計算部は、その移動
速度信号を入力信号としてその移動速度に対応する電波
のドップラー周波数を算出して電気信号(以降、ドップ
ラー周波数信号と称する)に変換する。
【0013】3)受信電界強度信号生成部は、移動無線
機の入力部における受信電界強度を電気信号(以降、受
信電界強度信号と称する)として出力する。
【0014】4)電波伝搬環境推定部は、上記のドップ
ラー周波数信号および受信電界強度信号の2つの信号を
入力信号として、これらから移動無線機の電波伝搬環境
を推定して電気信号(以降、電波伝搬環境推定信号と称
する)として出力する。
【0015】一般に、ディジタル通信システムにおいて
使用する移動無線機は、その移動速度が高速になるにし
たがって、その搬送波周波数がより大きなドップラーシ
フトを受けてビット誤り率を劣化させ、したがって、回
線品質を劣化させることが知られている。
【0016】搬送波周波数のずれとそれがビット誤り率
に及ぼす影響との関係は、ディジタル変調方式によって
異なりそれらはあるモデル的な電波伝搬環境のもとで実
験的あるいは理論的に明らかになっている場合が多い。
したがって、実際の電波伝搬環境においてはそれと類似
した電波伝搬環境モデルでのデータを適用することによ
って、ある変調方式のもとでドップラー周波数が算出で
きれば、それに対応するビット誤り率が推定できること
になる。
【0017】同様に、受信電界強度とビット誤り率との
関係もディジタル変調方式によって異なりそれらはある
モデル的な電波伝搬環境のもとで実験的あるいは理論的
に明らかになっている場合が多い。
【0018】したがって、実際の電波伝搬環境において
はそれと類似した電波伝搬環境モデルでのデータを適用
することによって、ある変調方式のもとで受信電界強度
が算出できれば、それに対応するビット誤り率が推定で
きることになる。ここで、推定と述べたのは、ドップラ
ー周波数の場合も受信電界強度の場合も参照データを得
た電波伝搬環境モデルと実際の電波伝搬環境とは同一で
ない場合もあるからである。
【0019】このようにして、本発明の移動無線機で
は、ドップラー周波数および受信電界強度の2つの物理
量を算出して通信路の電波伝搬環境を従来よりも正確に
推定できることになる。
【0020】移動速度信号生成部に入力する移動速度情
報としては、車輌や航空機の移動速度そのものやGPS
衛星から送信される衛星の位置や時刻情報であることも
ある。
【0021】また、受信電界強度信号生成部では、受信
電波の受信電界強度に比例した直流電圧を得るために設
けたReceived Signal Strength Indicator(RSSI)
検出部の出力信号から受信電界強度信号を生成すること
も可能である。
【0022】さらに、あるディジタル変調下において実
際の電波伝搬環境と類似の電波伝搬環境モデルから得ら
れたドップラー周波数をパラメータとしたビット誤り率
対受信電界強度特性のデータに基づいて電波伝搬環境推
定信号を出力する電波伝搬環境推定部を設けることもで
きる。
【0023】さらにまた、ゾーン構成の移動通信におけ
る移動無線機と複数基地局間の通信において、より良好
な回線品質を維持するために通信相手からの信号により
電波伝搬環境を推定し、その良否によって基地局を変更
することもできる。
【0024】また、この電波伝搬環境推定信号を通信相
手に供与することにより、通信相手が回線品質を向上さ
せる策を講じることができるようにすることもできる。
例えば、通信相手が取得した電波伝搬環境推定信号を基
に変調方式を変更する方法がある。さらにまた、スペク
トル拡散通信方式の場合は、回線品質と伝送速度の向上
を図るために拡散符号の割り当て個数を適宜変更するこ
ともできる。
【0025】また、回線品質の向上を図るために通信相
手から取得した電波伝搬環境推定信号を基に、移動無線
機の送信電力を変えることもできる。
【0026】本発明においては、上述のように、移動無
線機で使用している搬送周波数のドップラー周波数と受
信電界強度の2つの物理量を無線機内部で算出する。つ
ぎに、別途実際の電波伝搬環境と類似した電波伝搬環境
モデルにおいて得られているこれらの2つの情報とビッ
ト誤り率との関係から、通信路の電波伝搬環境を推定し
て出力する。さらにこの出力信号により通信相手の基地
局を変更したり、送信電力を増加させたりあるいは通信
相手にその出力信号を通知して変調方式を変更したり、
スペクトラム拡散方式を利用して1ユーザーに割り当て
る拡散符号の個数を変更する。以上のようにして、本発
明は良好な回線品質を得る移動無線機を提供できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を用いて説明する。
【0028】(実施例1)図1〜図3は本発明における
移動無線機の一実施例のブロックダイアグラムを示す。
図1は、その全体構成図であり、移動速度101、受信信
号106が移動無線機に入力されている。図2および図3
は移動無線機の部分構成図であって、それぞれ図1の移
動速度信号生成部102および受信電界強度信号生成部107
それぞれの一例の詳細を表している。
【0029】図2において、GPS衛星から送信される
信号はGPS受信アンテナ201で受信され、高周波部203
に送られて復調された後、その復調信号204は信号処理
回路205に入力される。回路205では、3個以上のGPS
衛星からの軌道位置情報や時刻情報から移動無線機の現
在位置が算出され、移動速度計算部207に入力される。
計算部207では、一定の時間間隔で現在位置情報を取得
して移動無線機の移動速度を算出し、移動速度信号103
を生成して出力する。
【0030】これが図1の移動速度信号103であり、ド
ップラー周波数計算部104に入力される。ドップラー周
波数計算部104は、入力された移動速度信号103を基に移
動無線機のドップラー周波数(fd)を下記の式に基づいて
計算し、ドップラー周波数信号105として出力して電波
伝搬環境推定部109に入力する。fd = f・v/Vここで、
f、vおよびVはそれぞれ移動無線機が使用している搬送
周波数、移動無線機の移動速度および電波の伝搬速度で
ある。
【0031】一方、図1における受信電界強度信号生成
部107は、図3に示すアンテナ部301、高周波部303、R
SSI検出部305および受信電界強度計算部307から構成
される。図3において、移動無線機が通信相手と交信中
のとき、その受信電波は、アンテナ部301で受信され高
周波部303に導かれそこで増幅と周波数変換が施されて
中間周波信号304が生成される。
【0032】RSSI検出部305は、この信号を検波し
て直流電圧306を出力する。受信電界強度計算部307はこ
の直流電圧を入力信号として受信電界強度信号108を生
成して出力する。そして、これを図1の電波伝搬環境推
定部109に入力する。ただし、高周波部303およびRSS
I検出部305は線形領域で動作するように設定されてい
るので、直流電圧306は受信電界強度に比例することに
なる。
【0033】上述のように図1の2つの信号すなわちド
ップラー周波数信号105と受信電界強度信号108は、電波
伝搬環境推定部109に入力されて処理される。いま、交
信中の電波がある方式のディジタル変調が施されている
場合、搬送波周波数のずれをパラメータとしたビット誤
り率(BER)対受信電界強度特性は、実際の電波伝搬
環境と類似のある電波伝搬環境モデルにおいて図4に示
すような特性が実験的あるいは理論的に得られている。
【0034】図4において、カーブ401は、搬送波周波
数のずれが大きい場合で、この時のドップラー周波数は
fa、カーブ402は、そのずれが小さい場合で、この時
のドップラー周波数はfbである。
【0035】この図から周波数のずれが大きい場合の方
がビット誤り率がより大きく、また受信電界強度が小さ
い程その差が顕著になることが分かる。図1における電
波伝搬環境推定部109では、i)入力されたドップラー
周波数信号105から、そのドップラー周波数fdが図4の
パラメータfaまたはfbのどちらに近いかを判定する。i
i)受信電界強度信号108から図4の横軸の値Eb/Noを算
出する。iii)このパラメータおよび値(fdとEb/No)に
対応するカーブ上の点からビット誤り率を算出し、電波
伝搬環境推定信号110として数値出力する。
【0036】ここで、Ebは1ビットあたりの信号エネ
ルギー、Noは雑音電力密度である。以上のように、電
波伝搬環境が定量的に出力されることになり、従来にな
かった確度で電波伝搬環境が推定できることになる。ま
た、このビット誤り率に2つの値L1およびL2(L1>L2)
を指定して、上述の算出値がL1より大きければ電波伝搬
環境が「不良」、L1とL2の間にあれば「普通」、L2より
小さければ「良好」という非数値による良否判定信号を
出力することもできる。
【0037】(実施例2)図5(a)は本発明における
移動無線機を利用した移動無線通信システムの一実施例
を表す図である。移動無線機501は、実施例1における
移動無線機であり、いま基地局502と交信中の場合、そ
の電波伝搬環境推定信号により通信路の電波伝搬環境が
「良好」と判定されれば、基地局502との交信を継続
し、「不良」と判定された場合は、基地局502から基地
局503との交信に切り替える。
【0038】ただし、この場合実施例1で述べたよう
に、予め所望のビット誤り率をしきい値として定めてお
き、移動無線機の電波伝搬環境推定信号がこのしきい値
以下であれば、電波伝搬環境が「良好」とし、逆に移動
無線機の電波伝搬環境推定信号がこのしきい値以上であ
れば、電波伝搬環境は「不良」と判定している。
【0039】このように基地局を柔軟に変更することに
よりあるビット誤り率を常時上回る回線品質を確保でき
る移動無線通信システムを構築することが可能になる。
この場合、基地局502と基地局502とは、異なるサービス
エリアに属してもよいし、同一サービスエリアに属して
もよい。
【0040】図5(b)に、移動する端末が受信する信
号の受信電界強度の時間的変化の一例を示した。この現
象は一般によく知られていることである。移動速度が速
い場合は、電波伝搬環境の悪い環境に置かれる時間が短
くなるので、受信電界強度の落ち込み時間が短くなる
が、移動速度が遅い場合は、電波伝搬環境の悪い環境に
置かれる時間が長くなるので、受信電界強度の落ち込み
時間が長くなるというものである。
【0041】図4のビット誤り率に基づいた電波伝搬環
境推定信号の代わりに、この受信電界強度の落ち込み時
間を算出してその時間に応じて電波伝搬環境推定信号を
生成することもできる。ある所定の受信電界強度以下の
時間を算出し、この時間が所定の時間以上の場合、電波
伝搬環境を「不良」とし、所定の時間以下であれば電波
伝搬環境「良」とすればよい。
【0042】(実施例3)図6は本発明における移動無
線機を利用した移動無線通信システムの別の実施例を表
す図である。移動無線機601は、実施例1における移動
無線機であり、いま基地局602とあるディジタル変調方
式を使って交信中の場合について説明する。
【0043】移動無線機601は、通信路の電波伝搬環境
推定信号としてビット誤り率を出力し、電波により基地
局602に送信するものとし、また、基地局602はこの信号
を良好に受信し、正しく判定できているものとする。さ
らに、本実施例の移動通信システムがディジタル変調方
式としてQuadrature Phase Shift Keying(QPSK)
と16Quadrature Amplitude Modulation(QAM)の
2つを切替えて利用できるものとする。
【0044】一般に、これら2つの変調方式において
は、誤り耐性についてはQPSKの方が強く、伝送速度
については16QAMが速いという特質があることが知
られている。このことは図7からも分かるように、QP
SKでは位相のみが異なる4つの点を識別すればよいの
に対して16QAMでは位相および振幅の両方が異なる
16個の点を識別しなければならないので、QPSKの
方がより低いSNR(信号対雑音比)で通信が可能であ
り、すなわち誤り耐性が強い通信が可能となる。
【0045】一方それぞれの方式の情報量は個々の点の
数で表されるので16QAMの方がより多くの情報量が
伝送できる、すなわち伝送速度を高速化できることにな
る。
【0046】いま、基地局602が移動無線機601から送信
された電波伝搬環境推定信号を判定して電波伝搬環境が
「良好」とした場合、ビット誤り率には余裕があるので
ビット誤り率を若干犠牲にして変調方式を伝送速度のよ
り速い16QAMに切替える。一方、電波伝搬環境が
「不良」とした場合、ビット誤り率を向上させる必要が
あるので伝送速度を若干犠牲にしてQPSKに切替え
る。
【0047】このように移動無線機からの電波伝搬環境
推定信号を利用して基地局の変調方式を適宜切り替える
ことにより情報品質と伝送速度の最適化を図った移動無
線通信システムを構築することができる。上述したの
は、2つの変調方式の場合についてであるが、2つ以上
の場合にも適用できる。
【0048】これと同様に、本実施例の移動無線通信シ
ステムがスペクトル拡散方式を利用する場合について情
報品質と伝送速度の最適化がどのように図られるかを図
8に示した基地局および移動無線機のブロック図を用い
て説明する。
【0049】いま、基地局602が移動無線機601から送信
された電波伝搬環境推定信号を判定して電波伝搬環境が
「良好」とした場合、受信電界強度には余裕があるので
伝送する情報量を増やして伝送速度を上げることができ
る。
【0050】すなわち、スペクトル拡散方式における1
ユーザーに割り当てる拡散符合の割り当て個数を増やす
ことができる。基地局側の送信部では図8の下側のブロ
ック図で示すように複数の変調信号819および826(説明
の便宜上、図では2つ変調信号の場合を示している)は
拡散部822および830に入力され、それぞれ別々の拡散符
号824および831を使ってそれぞれ別々にスペクトラム拡
散が施され被拡散信号825および832が生成される。
【0051】その後、これらは加算器で合成され、合成
された被拡散信号833となり、高周波部834で周波数変換
された後、アンテナ836から送信される。
【0052】一方、移動無線機側では、アンテナ837で
受信され、高周波部839にて周波数変換された後、信号8
40は逆拡散部841および845にてそれぞれ逆拡散処理が施
されて、逆拡散信号842および846となった後、2つの復
調部843および847で復調され所望の復調信号844および8
48となる。以上のように、送信側および受信側で拡散お
よび逆拡散符号の割り当て個数を増やすことで伝送速度
の高速化を図ることができる。
【0053】電波伝搬環境が「不良」の場合には、上述
とは逆に拡散符号の割り当て個数を減らして伝送速度を
遅らせ情報品質を優先する。この場合には基地局側の送
信部では図8に示した上側のブロック図のように基地局
側の変調信号の801は、数が減らされ(説明の便宜上、
図では変調信号が1つに減らされた場合を示している)
変調部802で変調された後、1つの拡散符号806により拡
散部804にてスペクトラム拡散が施されスペクトラム拡
散信号807となって、高周波部808で周波数変換された
後、アンテナ810から送信される。
【0054】一方、移動無線機側では、アンテナ811で
受信され高周波部813にて周波数変換された信号814は、
1つの逆拡散部815にて逆拡散処理が施されて逆拡散信
号816となった後、復調部817で復調され所望の復調信号
818となる。以上のように、電波伝搬環境が不良の場合
には送信側および受信側で信号数を減らすので伝送速度
の高速化は図れないが情報品質の向上を図ることができ
る。
【0055】また、本実施例の移動無線通信システムが
基地局602が送信電力を変更できる移動無線通信システ
ムである場合は、送信電力を以下のように制御すること
により、情報品質の向上を図ることができる。
【0056】いま、基地局602が移動無線機601から送信
された電波伝搬環境推定信号を判定して電波伝搬環境が
「良好」とした場合、基地局の送信電力を維持するかま
たは低減させ、電波伝搬環境が「不良」とした場合、基
地局の送信電力を増力させて受信電界強度を向上させて
ある一定のビット誤り率が常時確保できるようにするこ
とができる。
【0057】以上3つの実施例にて説明したように、本
発明の移動無線機はその移動速度から搬送波のドップラ
ー周波数を算出するとともに、その受信電波から受信電
界強度も算出して、これら2つの物理量と実際の電波伝
搬環境と類似した、ある電波伝搬環境モデルに対して得
られたデータとから使用通信路の電波伝搬環境の良否を
定量的に推定する。
【0058】そしてこのようにして得られた推定値を移
動無線機自身または基地局側で利用してビット誤り率お
よび伝送速度の最適化を図って良好な回線品質を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における移動無線機の構
成を示す図
【図2】本発明の実施の形態1における移動速度信号生
成部の構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における受信電界強度信
号生成部の構成を示す図
【図4】本発明の実施の形態1において、ある電波伝搬
環境モデルにおけるビット誤り率対受信電界強度特性図
【図5】本発明の実施の形態2における無線通信形態の
一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態2における無線通信形態の
一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態3におけるQPSK変調お
よび16QAMのI-Q(同相-直交)平面における信号
点の配置を示した図
【図8】本発明の実施の形態3における拡散符号の割り
当て個数を変化させるときの無線通信形態の一例を示し
た図
【図9】従来例の移動無線機の構成を示した図
【符号の説明】
101 移動速度 102 移動速度信号生成部 103 移動速度信号 104 ドップラー周波数計算部 105 ドップラー周波数信号 106 受信信号 107 受信電界強度信号生成部 108 受信電界強度信号 109 電波伝搬環境推定部 201 GPS受信アンテナ 202 受信信号 203 高周波部 204 復調信号 205 信号処理回路 207 計算部
フロントページの続き (72)発明者 折橋 雅之 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 松岡 昭彦 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 Fターム(参考) 5K067 AA01 CC10 DD20 DD43 DD44 DD45 DD46 EE02 EE10 FF16 GG08 GG09 GG11 HH21 JJ52 JJ56

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある移動速度で移動するディジタル移動
    無線通信機であって、その受信部に、入力された前記移
    動速度の情報を電気信号に変換して移動速度信号として
    出力する移動速度信号生成部と、 入力された前記移動速度信号と前記移動無線通信機が使
    用する搬送周波数とから、ドップラ周波数を算出しそれ
    を電気信号に変換してドップラー周波数信号として出力
    するドップラ周波数計算部と、 入力された受信信号から、受信電界強度を算出しそれを
    電気信号に変換して受信電界強度信号として出力する受
    信電界強度信号生成部と、 入力された 前記ドップラ周波数信号および受信電界強
    度信号から、電波伝搬環境の情報を推定して取得しそれ
    を電気信号に変換して電波伝搬環境推定信号として出力
    する電波伝搬環境推定部を含む移動無線通信機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の移動無線通信機であっ
    て、前記移動速度が車両の移動速度である移動無線通信
    機。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の移動無線通信機であっ
    て、前記移動速度が航空機の移動速度である移動無線通
    信機。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の移動無線通信機であっ
    て、前記移動速度を、GPSの送信信号を受信して得ら
    れた前記移動無線通信機の位置情報から、算出する移動
    無線通信機。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の移動
    無線通信機であって、入力された前記受信信号のレベル
    を前記移動無線機の高周波部を経由して検出するRSS
    I(Received Signal Strength Indicator)の出力信号
    から、前記受信電界強度信号が生成されることを特徴と
    する移動無線通信機。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の移動
    無線通信機であって、あらかじめ定められた電波伝搬環
    境モデルにおいて得られた、ドップラー周波数をパラメ
    ータとしたビット誤り率対受信電界強度特性に基づい
    て、前記電波伝搬環境推定信号を出力することを特徴と
    する移動無線通信機。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の移動
    無線通信機であって、前記電波伝搬環境推定信号に基づ
    いて、電波伝搬環境が良好と判定された場合には通信相
    手および通信方式の変更をせずに、電波伝搬環境が不良
    と判定された場合には通信相手または通信方式の変更を
    することを特徴とする移動無線通信機。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の移動無線通信機であっ
    て、前記移動無線通信機がゾーン構成のサービスエリア
    内にあるとき前記通信相手が同一サービスエリア内にあ
    ることを特徴とする移動無線通信機。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の移動無線通信機であっ
    て、前記移動無線通信機がゾーン構成のサービスエリア
    内にあるとき前記通信相手が異なるサービスエリア内に
    あることを特徴とする移動無線通信機。
  10. 【請求項10】 前記電波伝搬環境の情報を通信相手に
    送信する機能を有することを特徴とする請求項1乃至6
    のいずれかに記載の移動無線通信機で構成される移動無
    線通信システム。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の移動無線通信シス
    テムであって、自らが送信した電波の電波伝搬環境の情
    報を通信相手から取得し、前記情報を基に変調方式を変
    更する機能を有することを特徴とする移動無線通信シス
    テム。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の移動無線通信シス
    テムであって、前記移動無線通信機がスペクトル拡散通
    信方式を使用している場合において、自らが送信した電
    波の電波伝搬環境の情報を通信相手から取得し、通信相
    手に対する拡散符号の割り当て個数を変更することを特
    徴とする移動無線通信システム。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の移動無
    線通信システムであって、自ら送信する電波の送信電力
    を変更することを特徴とする移動無線通信システム。
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