JP2001126422A - ヘッド位置決め機構 - Google Patents

ヘッド位置決め機構

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JP2001126422A
JP2001126422A JP30380599A JP30380599A JP2001126422A JP 2001126422 A JP2001126422 A JP 2001126422A JP 30380599 A JP30380599 A JP 30380599A JP 30380599 A JP30380599 A JP 30380599A JP 2001126422 A JP2001126422 A JP 2001126422A
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positioning
slider
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Kazuo Tani
和夫 谷
Shige Sato
樹 佐藤
Seiji Watanabe
聖士 渡辺
Takeshi Suzuki
毅 鈴木
Yoko Suzuki
陽子 鈴木
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Seiko Instruments Inc
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速および高分解能アクセスを実現でき、大
量生産に適すること。 【解決手段】 ディスク状記憶媒体の半径方向に主とな
るアクチュエータにて揺動するサスペンションアームを
介したヘッド位置決め機構部において、少なくとも2つ
梁部43が圧電素子41から構成される板状体であり、
ヘッド部を備えたサスペンションアーム5の長手方向
に、前記板状体が平行に双璧を構成する微小位置決め機
構を新たに備える。本発明の微小位置決め機構において
は、梁部43を構成する圧電素子41への印加制御から
梁部43に連結されている可動部の揺動運動を発生さ
せ、前記ヘッド部の微小変位量の移動を可能とした。そ
のため、ヘッド部の微租動の位置決め制御が行え、高速
及び高分解能が容易に可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、位置決め機構お
よび記憶装置に関し、更に詳しくは、高速および高分解
能アクセスを実現でき、大量生産に適した微小位置決め
機構および記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の記憶装置、例えば図9に示すよう
な磁気ディスク装置700は、サスペンションアーム7
01の先端に磁気ヘッド702を設けた浮動ヘッド機構
703と、揺動軸704により軸支され前記浮動ヘッド
機構703を取り付けるキャリッジ705と、磁気ヘッ
ド702の反対側に設けたボイスコイルモータ706と
を備えている。ボイスコイルモータ706に通電するこ
とにより、揺動軸704を中心として磁気ヘッド702
が揺動する。磁気ヘッド702は、回転する磁気ディス
ク707上で浮上する。
【0003】ところで、現在では記憶装置における単位
面積当たりの記録密度が加速度的に上昇している。これ
に伴い、高速および高分解能アクセスを可能とするヘッ
ド位置決め機構が要求されている。これらの要求に対
し、例えばボイスコイルモータを2つ用いることでピポ
ット軸に作用する並進力を減少させる技術や、粗動・微
動の2段アクチュエータを用いる技術がなどが開発され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高速お
よび高分解能アクセスを実現するにあたり、上記の従来
型の記憶装置700では、シーク反力により装置全体が
振動し、シーク時間を増大させるという問題点がある。
また、一般に記憶装置では、高速シークおよび高精度フ
ォローイングを実現するため、シーク制御系とフォロー
イング制御系とを切り換えて用いている。しかし、これ
ら制御系の切り換えによりタイムロスが発生し、位置決
め時間が増大するという問題点があった。
【0005】また、上記のような問題点を解決するた
め、サスペンションアームとキャリッジの間にボイスコ
イルモータを設けたピギーバック方式の磁気ディスクが
提案されている(International Conference on Mic
romechatronics for Information and Precision
Equipment, Tokyo,July,20-23,1997:MR-08 DEVELOPME
NT OF INTEGRATED PIGGYBACK MILLI-ACTUATOR FOR
HIGH DENSITY MAGNETIC RECORDING:Shinji KOGA
NEZAWA etc FUJITSU LIMITED)。
【0006】図10に、その磁気ディスク装置の構造を
示す。この磁気ディスク装置800では、キャリッジ8
01とサスペンションアーム802との間に位置決め用
のボイスコイルモータ803を設けた構成である。キャ
リッジ801の一端には、ステータ軸804が取り付け
てある。また、キャリッジ801には、マグネット80
5を固定する。さらに、このマグネット805に対向す
るようにして、コイル806を配置する。コイル806
は、ヘッドマウンティングブロック807に固定されて
いる。ヘッドマウンティングブロック807は、サスペ
ンションアーム802のクロスシェイプドスプリング8
08に固定してある。クロスシェイプドスプリング80
8は、極めて薄い鋼鈑によって製作してある。また、ク
ロスシェイプドスプリング808の中央には、ステータ
シャフト804がスポット溶接してある。サスペンショ
ンアーム802の先端には、ジンバル809が形成して
ある。磁気ヘッドを設けたスライダ(図示省略)は、ジ
ンバル809の下面に取り付けてある。この磁気ディス
ク装置800では、前記ボイスコイルモータ803によ
るショートシーク動作により、シーク時間の短縮を実現
している。
【0007】しかし、上記した従来の磁気ディスク装置
は、磁気ヘッド、アームおよびコイルからなる質量の大
きな構造体全体を揺動させる構成であり、また、弾性を
有するサスペンションを介してスライダを移動させる構
成であり、また、揺動の中心となるベアリングには摩擦
抵抗や偏心などが必ず存在するため、位置決め精度、特
に記録トラックの追従精度に限界があるという課題があ
る。更に、上記磁気ディスク装置800は、部品点数が
多く、また複雑かつ繊細で、組立調整が容易ではないた
め、大量生産に不向きであるという問題点がある。その
上、上記磁気ディスク装置800では、ヘッドマウンテ
ィングブロック807およびサスペンションアーム80
2を可動部分としているため、質量が増加し、シーク反
力が大きくなる傾向がある。このため、シーク時間を短
縮するには限界があるという問題点がある。更に、電磁
力を用いたアクチュエータでは、漏れ磁束によるディス
ク状記憶媒体の磁気信号への影響が懸念される。
【0008】一方、従来の光ディスク装置においては、
光ピックアップは、少なくともレンズを有する光学モジ
ュールを備えた光ピックアップを利用するのが一般的で
あった。この光ピックアップでは、光ディスクの記録面
に焦点が合うようにレンズ周辺にアクチュエータが構成
され制御が行われるものである。しかし、最近、光ディ
スクの記録密度を飛躍的に高める方法として提案されて
いるニア・フィールド記録では、浮上型スライダを用い
る。この浮上型スライダは、SIL(solid immersion
lens)と呼ばれる半球状のレンズと、磁界変調記録用コ
イルと、プリフォーカスレンズとを有する光学モジュー
ルをスライダ形状に組み込んだものであり、浮上型磁気
スライダと同様のスライダが用いられる。このような浮
上型スライダと組み合わせて用いられる光ディスクで
は、記録トラック密度が極めて高いため、ディスク状記
憶媒体の記録トラックに対する位置決めに際しては、上
記に記述された浮上型磁気スライダと同様な各問題が生
じる。
【0009】そこで、本発明の目的は、磁気ディスク装
置や光ディスク装置等の記録/再生装置において、記録
/再生ヘッドに設けられた電磁変換素子や光学モジュー
ルの位置決めを、高精度かつ高速に行うことを可能とす
ることであり、大量生産に適する微小位置決め機構およ
び記憶装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る第1の記憶装置は、データを記録し
且つ記憶媒体に記録したデータを再生する電磁変換素子
または光学モジュールが設けられたスライダ形状のヘッ
ド部と、ディスク状記憶媒体の半径方向に主となるアク
チュエータにて揺動するサスペンションアームを介した
ヘッド位置決め機構部において、前記揺動を行うサスペ
ンションアームが、前記スライダを保持する可動部及び
前記揺動支持部を有する側の固定部からなり、これらを
連結する少なくとも2つ梁部が圧電・電歪材料から構成
される板状体であり、前記サスペンションアームの長手
方向に対して前記板状体の梁部が平行バネ構造として双
璧を有する構造で微小位置決め機構が構成される。この
微小位置決め機構に設けられた梁部の、少なくとも1つ
が逆圧電効果または電歪効果により、前記ヘッド部を保
持したサスペンションアーム可動部の微小な揺動運動を
可能とするものである。
【0011】圧電体は、特定の電圧を印加すると逆圧電
効果により歪みが発生し圧電体自身の伸縮が行われる。
圧電体を備えた少なくとも2つの梁部は、圧電体の伸縮
に応じて梁部長手方向先端を撓ませる屈曲変位を行うこ
ととなる。更に梁部はサスペンションアームの固定部側
と可動部側を連結する平行バネ構造を形成することか
ら、梁部に備えた圧電体の印可制御によって可動部の微
小な揺動運動を可能とする。そのため、サスペンション
アームの可動部先端に設けられた電磁変換素子または光
学モジュール機能を有するスライダ形状のヘッド部は、
梁部に備えた圧電体への印可制御することにより、ヘッ
ドの微小位置決めが容易に可能となる。
【0012】上述の目的を達成するために、本発明に係
る第2の記憶装置は、ヘッド位置決め機構部において
は、サスペンションアームの固定側に設けられ磁気回路
及びコイルを用いて前記ヘッド部を駆動する主となるア
クチュエータの位置決め機構と、圧電・電歪素子を備え
印可制御から前記ヘッド部の駆動を行う微小位置決め機
構部を兼ね備えた構成からなる。主となるアクチュエー
タの位置決め機構は、磁気回路およびコイルを用いてヘ
ッド部を駆動するので、大きな移動に適している。
【0013】微小位置決め機構は、圧電体の伸縮よりヘ
ッド部を駆動するので微小移動に適している。これら主
となるアクチュエータの位置決め機構および微小位置決
め機構を用いることで、シーク動作およびフォローイン
グ動作を効率よく行うことができる。例えばシーク動作
は主となるアクチュエータの位置決め機構により行い、
フォローイング動作は微小位置決め機構により行う。ま
た、主となるアクチュエータの位置決め機構と微小位置
決め機構とを併用してシーク動作またはフォローイング
動作をさせるようにしてもよい。さらに、主となるアク
チュエータの位置決め機構と微小位置決め機構との2つ
のアクチュエータを用いて制御するので、シーク制御と
フォローイング制御との切り換えが不要になる。また、
微小位置決め機構はサスペンションアームと一体化構造
であることから可動部分の質量が小さく、シーク反力を
小さく抑えることができる。さらに、極めて単純な構造
でピギーバック方式のアームを構成できるから、大量生
産に適する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。図1は、この発明の
実施の形態に係る磁気ディスク装置を示す斜視図であ
る。この磁気ディスク装置100は、磁気ディスクを回
転させるスピンドル機構1と、磁気ヘッドの位置決めを
行う主となるアクチュエータの位置決め機構2とを有す
る。前記スピンドル機構1と位置決め機構2とはベース
3に組み込まれる。
【0015】スピンドル機構1は、ベース3に組み込ん
だDCモータの回転軸12に磁気ディスク11をボルト
止めした構造である。磁気ディスク11は、ディスク基
盤表面に酸化物を塗布して磁気記録層を構成したもの、
磁性体をスパッタしたもののいずれでもよい。磁気ディ
スク11の磁性層としては、薄く且つ抗磁力が高いも
の、磁性体の粒子が細かく表面が均一なものが好まし
い。
【0016】キャリッジ21は、揺動軸22により回転
支持されている。キャリッジ21の端部には、ロータ2
3が取り付けてある。ロータ23はベース3側に設けた
ステータ24と共にボイスコイルモータ25を構成す
る。ロータ23は、キャリッジ板の上下面に可動コイル
を接着した構成である。ステータ24は、永久磁石で構
成され、前記ロータ23を挟むように配置されている。
また、前記可動コイルには、フレキシブルケーブル26
を介して電力が供給される。ベース3には、回路基板2
7が設けてあり、回路上で、シーク・フォローイング制
御部28が形成されている。キャリッジ21の端部に
は、サスペンションアーム5が連結され、更に位置決め
機構4が設けてある。
【0017】図2は、微小位置決め機構4を示す組立図
である。サスペンションアーム5は、揺動支持軸側の固
定部とヘッド部を備えたスライダを保持した可動部に分
割されている。少なくても2つの梁部43は圧電・電歪
材料と弾性材とから構成される板状体からなり、サスペ
ンションアーム5を連結する構成となる。図中に示すサ
スペンションアーム5は、長手方向に平行バネ構造を形
成し一体化した例である。梁部43は圧電素子41と弾
性支持体42からなり、圧電素子41の撓み力及び撓み
変位量に応じて長手方向に自由度をもつ弾性変形が行わ
れる構造とした。サスペンションアーム5は、エッチン
グ等のフォトファブリケーション技術を用いて薄板金
属、例えばステンレス材又はベリリウム材から形成す
る。非機械加工プロセスを用いることで、形状精度を向
上させると共に、加工形成時に発生する変形応力および
機械的ストレスを排除でき、機能および再現性が安定す
る。更に、図2に示すサスペンションアーム5は、中央
部を金型にて曲げ加工し長手方向の両側面に連結部を構
成する。サスペンションアーム5の先端には、ジンバル
51が形成してあり、このジンバル51にヘッド機能を
備えたスライダを取り付ける。
【0018】梁部43には圧電素子41が接着してあ
る。圧電素子41は、印加された電圧に応じて応力ない
し変位を生じ、更には印加電圧の周波数により共振現象
を生じさせ、加えられた圧力に応じて電圧が発生する特
性を示す材料である。本例の圧電素子41には、圧電定
数の高い薄膜ジルコンチタン酸鉛バルク材をダイシング
にて矩形形状したもの用いて弾性支持板42に接着して
ある。また圧電素子41はチタン酸バリウム、ニオブ酸
リチウムやジルコンチタン酸鉛などを用いても良い。ま
た、これら圧電セラミックスの代わりに、傾斜機能材料
やリチウムナイオベートを用いることもできる。
【0019】弾性支持板42と圧電素子41とを接着す
る際の接合界面は、非常に薄く硬いこと、強靱であるこ
と、また、接着後における共振周波数付近の抵抗値が小
さいことが条件となる。例えば接着剤には、ホットメル
トおよびエポキシ樹脂に代表される高分子接着材を用い
る。なお、図2で示す設けた梁部43は、ユニモルフ型
であるが、2枚の圧電素子を用いるバイモルフ型、4枚
以上の圧電素子を用いるマルチモルフ型及び積層型を用
いても良い。また、梁部43の形状は、図2に示すよう
な口形状を並べた形状に限定されない。
【0020】電源は、配線を介して前記圧電素子41に
電力を供給する。また、シーク・フォローイング制御
は、磁気ヘッドからのサーボ信号に基づき、前記供給電
圧を制御する。磁気ヘッドには、フェライトヘッド、M
IG(Metal In Gap)ヘッド、薄膜ヘッド、MR(Ma
gneto Resistive)ヘッド、GMR(Giant Magneto
Resistive)ヘッドのいずれを用いたスライダが良い。
また、磁気ヘッドの代わりに、光ディスク記録再生用の
モジュール、例えば近視野光を用いたヘッドスライダを
用いてもよい。
【0021】つぎに、この磁気ディスク装置100の動
作について説明する。まず、圧電素子41の屈曲変位の
原理を図3に示す。ここで用いる逆圧電効果とは、圧電
体に電圧を印加すると歪が発生する現象で、圧電体は伸
縮を行うものである。この図3では、図2で示す梁部4
3と同様な挙動を示す例として用いたもので、固定端側
と自由端側からなる片持ち梁構造である。この片持ち梁
は、補強材として弾性材を用い圧電素子と接合を行って
いる。この圧電体の分極方向に対してお互いに逆向きの
電界がかかると一方の圧電体が長さ方向に伸びたとき、
もう一方は縮み、補強材を中心にして厚み方向に曲がり
が生じる。図3では、所定の印可電圧を供与することで
梁部自由端側に撓みを発生させ、長手方向先端に屈曲変
位dを発生させている状態を示している。
【0022】図2における梁部43は、図3に示す挙動
と同様に、サスペンションアーム5の固定部から、他端
の可動部(スライダを支持する側)に対して揺動運動が
行われることとなる。更に、梁部43においては可動部
に対して平行バネ構造に構成されていることからサスペ
ンションアーム5の可動部及び保持しているスライダに
対して、安定した左右への平行運動と印可制御による微
小変位量が得られる構成となる。
【0023】一般式から得られる梁部先端の変位量dの
解は、圧電定数d31、印可電圧v、及び梁部有効長l
の2乗及び定数kに比例し、梁部の厚みtの2乗に反比
例する。このことから、本発明による微小位置決め機構
においては、圧電体特性と弾性支持体の形状から印可電
圧に対する変位の感度を求め、変位は印可電圧で制御か
ら行う。低電圧で変位を得るには、圧電定数d31が大
きい圧電素子を用いることが必要であり、微小位置決め
機構の構造として共振周波数を考慮した上で圧電素子の
厚みを薄くするか長手方向の有効長を長くするかを所望
の仕様に応じて求めていく必要がある。
【0024】本実施の形態においては、圧電体の厚みを
0.05〜0.3mm、長手方向は1〜5mm、この長
手方向と直交する幅は0.1〜0.5mmの矩形形状寸
法とし、圧電定数はd31で100〜600×10-12
m/vを目安とした仕様を用いる。また温度や電界に対
して安定となる材料特性及び経時変化も考慮して選択が
行われた。そのため、サスペンションアーム5の可動部
において、入力電圧に応じて0〜1μmの移動距離が得
られ、印可制御にてサブμmの高い位置決め分解能を得
ることが可能となった。
【0025】つぎに、ボイスコイルモータ25の動作に
ついて説明する。図5は、ボイスコイルモータ25の動
作原理を示す説明図である。可動コイル(23)に矢印
I方向の電流を流すことにより、フレミングの左手の法
則により力f(矢印F)が発生する。位置決め制御は、
この可動コイル(23)に流す電流の方向と大きさとを
制御して、目標の位置にサブミクロン単位で位置決めす
る。
【0026】通常、磁気ディスク装置における位置決め
制御は、アクセス速度制御(シーク制御)と追従位置決
め制御(フォローイング制御)とにより行われる。アク
セス速度制御過程では、磁気ヘッドを現在のトラックか
ら目標とするトラックに高速移動させる。追従位置決め
制御過程では、トラックに磁気ヘッドを精密に追従させ
る。図6は、磁気ヘッドのアクセス運動速度と時間との
関係を示すグラフ図である。このように、位置決め制御
は、時間的にアクセス速度制御過程と追従位置決め制御
過程とに分けることができる。
【0027】この磁気ディスク装置100では、アクセ
ス速度制御と追従位置決め制御とを並行して行うように
し、前記アクセス動作を主にボイスコイルモータ25を
用いて高速で行い、前記追従位置決め動作を主に微小位
置決め機構4を用いて精密に行う。図7に、位置決め制
御系のブロック線図を示す。シーク・フォローイング制
御部28では、シーク制御とフォローイング制御とを並
行して行う。シーク制御系においては、まず、現在のヘ
ッド位置を検出し、続いて当該検出したヘッド位置に基
づいて操作量を求める。位相補償器では、前記操作量の
信号の位相をコントロールする。パワーアンプでは位相
コントローラした操作量の信号を増幅する。そして、こ
の操作量に応じてボイスコイルモータ25を駆動する。
シーク制御系の制御量は、目標値信号と同種の信号に変
換され、入力側にフィードバックされる。
【0028】一方、フォローイング制御系においては、
まず、トラック誤差信号を検出し、続いて当該検出した
トラック誤差信号から操作量を求める。位相補償器で
は、前記操作量の信号の位相をコントロールする。パワ
ーアンプでは位相コントローラした操作量の信号を増幅
する。そして、このトラック誤差信号の操作量に応じて
微小位置決め機構4の圧電体41に印加、駆動する。フ
ォローイング制御系の制御量は、目標値信号と同種の信
号に変換され、入力側にフィードバックされる。
【0029】図8は、前記シーク・フォローイング制御
部28による制御工程例を示すフローチャートである。
ステップS1101では、目標トラック位置の入力を行
う。ステップS1102では、ボイスコイルモータ25
による位置決め制御系をONし、前記入力した目標トラ
ック位置のデータに基づき位置決め制御を行う。ステッ
プS1103では、ヘッド位置と目標トラック位置との
差が梁部51、52の可動距離(梁部51、52による
位置決めが有効な範囲)未満になったか否かを判断す
る。可動距離未満になるまでボイスコイルモータ25に
よる位置決め制御を行う。可動距離未満になったらステ
ップS1104に進む。
【0030】ステップS1104では、微小位置決め機
構4による位置決め制御系をONする。ステップS11
05では、ヘッド位置と目標トラック位置との差がトラ
ック1〜3個分の幅未満になるまで、微小位置決め機構
4の圧電体41とボイスコイルモータ25との両方で位
置決め制御を行う。ボイスコイルモータ25を併用する
のは、トラック間移動のような比較的大きな移動が含ま
れるためである。ステップS1106では、ボイスコイ
ルモータ25による位置決め制御系をOFFして、微小
位置決め機構4のみで位置決め制御を行う。ステップS
1107では、ヘッド位置と目標トラック位置との差が
トラック位置決め精度を満たすか否かを判断する。満た
すまで制御を続行し、満たしたときに微小位置決め機構
4の位置決め制御系をOFFする(ステップS110
8)。
【0031】なお、ボイスコイルモータと微小位置決め
機構4との分担を明確に分け、前記アクセス動作をボイ
スコイルモータ25を用いて高速で行い、前記追従位置
決め動作を微小位置決め機構4の揺動運動を用いて精密
に行うようにしてもよい。つぎに図4に、微小位置決め
機構の他の組立図例を示す。サスペンショアーム5は図
2と同様に固定部と可動部に分割されているが、連結す
る梁部構成が異なる。梁部43は圧電素子41と弾性支
持体42を備えた構成であり、一方単独に弾性支持体4
2からなる構成の単層梁部44を設けた。
【0032】記録装置可動時において、サスペンション
アーム5に発生する外乱、例えばヘッド機能を有するス
ライダのピッチング、ヨーイング及びローリング時に対
するサスペンション5のフレーム全体を補強した構成例
である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、デー
タを記録し且つ記憶媒体に記録したデータを再生する電
磁変換素子または光学モジュールが設けられたスライダ
形状のヘッド部と、ディスク状記憶媒体の半径方向に主
となるアクチュエータにて揺動するサスペンションアー
ムを介したヘッド位置決め機構部において、前記揺動を
行うサスペンションアームが、前記スライダを保持する
可動部及び前記揺動支持部を有する側の固定部からな
り、これらを連結する少なくとも2つ梁部が圧電・電歪
材料と弾性体とから構成される板状体であり、前記サス
ペンションアームの長手方向に対して少なくとも前記2
つの梁部が平行に双璧を構成する平行バネ構造体からな
り、前記梁部の少なくとも1つが逆圧電効果または電歪
効果により、前記可動部が前記固定部に対して微小な揺
動運動を可能とする微小位置決め機構により、シーク動
作およびフォローイング動作を効率よく行うことができ
る。
【0034】また、この微小位置決め機構により、サス
ペンションアーム先端に設けたヘッド部の微細な移動が
可能になるから、ヘッド位置決め精度が高くなる。さら
に、シーク制御とフォローイング制御との切り換えが不
要にできるので、切り換えによるタイムロスを減少でき
る。以上から、ヘッドの高速かつ高分解能アクセスを実
現できるようになる。さらに、比較的単純な構成で、最
小部品にてサスペンションアームを構成できるから、大
量生産に適したものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る微小位置決め機構
を示す斜視図である。
【図2】図1に示した微小位置決め機構の一部を示す組
立図である。
【図3】梁部の撓みにて自由端(可動部)が揺動する例
を示す説明図である。
【図4】位置決め機構の一部を示す他の組立図である。
【図5】ボイスコイルモータの動作原理を示す説明図で
ある。
【図6】磁気ヘッドのアクセス運動速度と時間との関係
を示すグラフ図である。
【図7】微小位置決め制御系のブロック線図である。
【図8】シーク・フォローイング制御部による制御工程
例を示すフローチャートである。
【図9】従来の磁気ディスク装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図10】従来の磁気ディスク装置の他の一例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
100 磁気ディスク装置 1 スピンドル機構 2 位置決め機構 21 キャリッジ 22 揺動軸 23 ロータ 24 ステータ 25 ボイスコイルモータ 26 フレキシブルケーブル 27 回路基板 28 シーク・フォローイング制御部 3 ベース 4 微小位置決め機構 41 圧電素子 42 弾性支持体 43 梁部 44 単層梁部 5 サスペンション 51 ジンバル 700 従来の記憶装置 701 サスペンションアーム 702 磁気ヘッド 703 浮動ヘッド機構 704 揺動軸 705 キャリッジ 706 ボイスコイルモータ 707 磁気ディスク 800 磁気ディスク装置 801 キャリッジ 802 サスペンションアーム 803 ボイスコイルモータ 804 ステータ軸 805 マグネット 806 コイル 807 ヘッドマウンティングブロック 808 クロスシェイプドスプリング 809 ジンバル
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 聖士 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 鈴木 毅 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 鈴木 陽子 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 5D042 LA01 MA15 5D059 AA01 BA01 CA08 DA11 EA08 EA12 5D096 NN03 NN07 5H303 AA22 BB01 BB07 BB17 CC01 DD01 DD14 DD21 EE03 EE07 FF03 HH02 KK35

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを記録し且つ記憶媒体に記録した
    データを再生する電磁変換素子または光学モジュールが
    設けられたスライダ形状のヘッド部と、 ディスク状記憶媒体の半径方向に主となるアクチュエー
    タにて揺動するサスペンションアームを介したヘッド位
    置決め機構部において、 前記揺動を行うサスペンションアームが、前記スライダ
    を保持する可動部及び前記揺動支持部を有する側の固定
    部からなり、これらを連結する少なくとも2つの梁部
    が、圧電・電歪材料と弾性材とから構成される板状体で
    あり、 前記サスペンションアームの長手方向に対して少なくと
    も前記2つの梁部が平行に双璧を構成する平行バネ構造
    体からなり、前記梁部の少なくとも1つが逆圧電効果ま
    たは電歪効果により、前記可動部が前記固定部に対して
    微小な揺動運動を可能とすることを特徴とする微小位置
    決め機構。
  2. 【請求項2】 請求の範囲第1項に記載の微小位置決め
    機構を有することを特徴とする記録/再生装置。
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