JP2001123247A - 被削性に優れた冷間工具鋼 - Google Patents

被削性に優れた冷間工具鋼

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JP2001123247A
JP2001123247A JP29923299A JP29923299A JP2001123247A JP 2001123247 A JP2001123247 A JP 2001123247A JP 29923299 A JP29923299 A JP 29923299A JP 29923299 A JP29923299 A JP 29923299A JP 2001123247 A JP2001123247 A JP 2001123247A
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Seiji Kurata
征児 倉田
Yukinori Matsuda
幸紀 松田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、HRB90〜105程度の焼き
なましの状態で被削性に優れており、かつ焼入れ焼戻し
後の硬さがHRC45〜55程度の硬さ領域においても
被削性に優れた冷間工具鋼を提供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.3〜0.6%、S
i:0.2〜3.0%、Mn:0.2〜3.0%、N
i:4 .0%以下、Cr:1.0〜4.0%、MoとW
を単独または複合で2Mo+W:0.2〜8.0%、
V:0.05〜2.0%及びS:0.050〜0.4%
を含有し残部がFeであり、かつ炭化物の総量が8%以
下、粒径が0.5μm以下の微細な炭化物量が0.3〜
3%の範囲であるこことを特徴とするとする被削性に優
れた冷間工具鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレハードン状態
などで使用する被削性に優れた冷間工具鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プレス型などの冷間工具は、JI
S SKD11(C:1.40〜1.60%、Si:
0.40%以下、Mn:0.6%以下、P:0.030
%以下、S:0.030%以下、Cr:11.00〜1
3.00%、Mo:0.80〜1.20%、V:0.2
0〜0.50%、残部がFe)が用いられていた。しか
し、このSKD11の鋼は、C含有量が高いため焼なま
し硬さが高いので、被削性が悪く、さらにC含有量が高
いため溶接性が悪く、また焼入れ焼戻し後の加工性も悪
い、すなわち硬さを高くするため低温焼戻しをするが、
オーステナイトが多く残存するため、放電加工により割
れが発生するという問題点がある。
【0003】上記SKD11の鋼の欠点を改善した冷間
金型用鋼として、C:0.9〜1.3%、Si:0.5
〜2.0%、Mn:0.1〜2.0%、Cr:5.0〜
11.0%、Mo:1.3〜4.0%およびV:0.1
0〜0.35%を含有し、さらに必要に応じてS:0.
20%以下、Pb:0.4%以下、Bi:0.50%以
下およびCa:0.002〜0.010%の1種または
2種以上を含有し、残部が実質的にFeからなる冷間ダイ
ス鋼(特公昭64─5100号公報)が知られている。
【0004】この冷間金型用鋼は、高温で焼入れをした
後、高温で焼戻しをすることにより、焼入れ時の残留応
力が除去されて組織が安定化するとともに二次硬化硬さ
が増大し、硬さ及び靱性が共に優れ、工具としての使用
時のかじりを起こすことがなく、また放電加工などより
工具に熱が生じる場合にも割れを生ずることがなく工具
寿命が延長され、加工性が大幅に向上されるようになる
ものである。しかし、この冷間金型用鋼は、焼なまし後
の被削性が悪く、また焼入れ焼戻し後の硬さ(HRC6
2程度)も高過ぎるため、焼入れ焼戻し後の変形を修正
する加工が困難であるとともに、溶接性も十分でないと
いう問題点がある。
【0005】そこで、本発明者らは、C:0.70〜
0.80%、Si:0.10〜0.60%、Mn:0.
10〜1.00%、Ni:4.0%以下、Cr:6.5
0〜7.50%、MoとWを単独または複合で2Mo+
W:1.00〜3.00%、S:0.03〜0.40
%、Ca:0.0002〜0.02%、O:0.000
2〜0.02%を含有し、更に必要に応じてV:0.0
5〜3.0%、Nb:0.02〜2.0%およびTa:
0.02〜2.0%の1種または2種以上を含有し、ま
た必要に応じてTe:0.01〜0.06%、Pb:
0.03〜0.10%およびBi:0.02〜0.10
%のうちの1種または2種以上を含有し、残部がFeお
よび不可避的不純物からなる冷間金型用鋼を発明し、特
許出願した(特願平10─368852号)。
【0006】この冷間金型用鋼は、焼入れ焼戻し後の硬
さがHRC56〜62程度(焼きなまし硬さがHRB9
5程度)であるため、多量の製品を冷間加工するための
金型などを製造するには適しているが、硬いために機械
切削がやや困難であった。少量の製品を冷間加工するた
めの金型などの工具を製造する場合には、これほど高い
硬さは必要がないので、もっと軟らかく被削性のよい冷
間工具鋼が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、HRB90
〜105程度の焼きなましの状態で被削性に優れてお
り、かつ焼入れ焼戻し後の硬さが上記特許出願のものよ
り低いHRC45〜55程度の硬さ領域においても被削
性に優れた冷間工具鋼を提供することを課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、冷間工具鋼の成分組成、炭化物の量
及び大きさなどについて研究していたところ、上記のも
のよりC含有量を少なくし、かつ炭化物の総量を8%以
下にするとともに、粒径が0.5μm以下の微細な炭化
物を0.3〜3%にすれば、冷間工具鋼の焼きなまし硬
さがHRB95〜105程度で焼入れ焼戻し後の硬さが
HRC45〜55程度になるとの知見を得た。本発明
は、上記知見に基づいて発明されたものである。
【0009】すなわち、本発明の被削性に優れた冷間工
具鋼においては、C:0.3〜0.6%、Si:0.2
〜3.0%、Mn:0.2〜3.0%、Ni:4.0%
以下、Cr:1.0〜4.0%、MoとWを単独または
複合で2Mo+W:0.2〜8.0%、V:0.05〜
2.0%及びS:0.050〜0.4%を含有し、残部
が実質的にFeであり、かつ炭化物の総量が8%以下、
粒径が0.5μm以下の微細な炭化物量が0.3〜3%
の範囲にあるものとすることである。
【0010】また、本発明の被削性に優れた冷間工具鋼
においては、C:0.3〜0.6%、Si:0.2〜
3.0%、Mn:0.2〜3.0%、Ni:4.0%以
下、Cr:1.0〜4.0%、MoとWを単独または複
合で2Mo+W:0.2〜8.0%、V:0.05〜
2.0%及びS:0.050〜0.4%を含有し、更に
必要に応じてNb:0.02〜2.0%、Ta:0.0
2〜2.0%及びTi:0.01〜2.0%の1種又は
2種以上を含有し、また必要に応じてCa:0.000
2〜0.02%、Te:0.005〜0.05%、P
b:0.05〜0.50%、Se:0.02〜0.20
%及びBi:0.015〜0.15%の1種又は2種以
上を含有し、残部が実質的にFeであり、かつ炭化物の
総量が8%以下、粒径が0.5μm以下の微細な炭化物
量が0.3〜3%の範囲であるものとすることである。
【0011】また、本発明の被削性に優れた冷間工具鋼
においては、用途がHRC45以上で、好ましくはHR
C55以下の硬さのプレハードン状態、すなわち焼入れ
焼戻し状態で加工をすることができるプレハードン用で
あることである。
【0012】
【作用】次に、本発明の被削性に優れた冷間工具鋼の成
分組成及び硬さを上記のように限定した理由を説明す
る。 C:0.3〜0.6% Cは、基地の硬さを高めるとともに焼戻しにより二次炭
化物を生成して耐摩耗性を確保するために含有させる元
素で、0.3%より少ないと必要な硬さを確保すること
ができず、また0.6%より多く含有させると粗大な一
次炭化物の生成の原因となって靱性を低下するとともに
被削性を低下するので、その含有量を0.3〜0.6%
とする。
【0013】Si:0.2〜3.0% Siは、パーライト及びベーナイト焼入れ性を向上し、
焼戻し硬さを増大させるために含有させる元素で、0.
2%より少ないとそれらの効果がなく、3.0%を超え
て含有させると靱性が低下するので、その含有量を0.
2〜3.0%とする。 Mn:0.2〜3.0% Mnは、パーライト及びベーナイト焼入れ性を向上し、
MnSを生成させるために含有させる元素で、0.2%
より少ないとMnSの生成量が少なくなって被削性を向
上させることができず、また3.0%を超えて含有させ
ると残留オーステナイト生成の原因となり、靱性も低下
するので、その含有範囲を0.2〜3.0%する。
【0014】Ni:4.0%以下(0%を含まず) Niは、焼入性を向上させるために含有させる元素で、
4.0%を超えると残留オーステナイトが増加して必要
な硬さを確保することが困難となり、また靱性も低下す
るので、その含有量を4.0%以下とする。 Cr:1.0〜4.0% Crは、焼入れ性を向上させるために含有させる元素
で、1.0%より少ないとその効果が小さく、4.0%
を超えると高硬度の炭化物が多くなることによって被削
性を低下するので、その含有量をCr:1.0〜4.0
%とする。
【0015】2Mo+W:0.2〜8.0% MoおよびWは、ベイナイト焼入性を向上し、焼戻し硬
さを高くするために含有させる元素で、0.2%より少
ないとベイナイト焼入性を向上させること及び焼戻しで
2次硬化させることができず、また8.0%を超えると
難固溶の一次炭化物が増大して焼入温度を上昇し、靱性
を低下するので、その含有量を0.2〜8.0%とす
る。 S:0.05〜0.4% Sは、被削性を向上させるために含有させる元素で、
0.05%より少ないと被削性が改善されず、0.4%
を超えると靱性、硬さ及び熱間加工性を低下するので、
その含有量を0.05〜0.4%とする。
【0016】V:0.05〜2.0% Vは、高温焼戻し硬さを向上し、結晶粒の粗大化を防止
するために含有させる元素で、0.05%より少ないと
これらの効果がなく、2.0%を超えると難固溶の一次
炭化物が増大して焼入温度を上昇し、靱性及び被削性を
低下するので、その含有量を0.05〜2.0%とす
る。 Nb、Ta:0.02〜2.0%、Ti:0.01〜
2.0% Nb、Ta及びTiは、結晶粒の成長を抑制するために
含有せさる元素で、Nb及びTaは0.02%、Ti
は、0.1%より少ないと結晶粒の成長抑制効果がな
く、2.0%を超えると難固溶の一次炭化物が増大して
焼入温度を上昇し、靱性及び被削性を低下するので、そ
の含有量を0.02〜2.0%とする。
【0017】Ca:0.0002〜0.02% Caは、MnSに固溶し、また酸化物としてMnSの核
となることによりMnSを均一微細に分散させ、靱性の
劣化を抑制するとともに被削性を向上させるために含有
させる元素で、0.0002%より少ないとこの効果が
なく、0.02%を超えると靱性が低下するので、その
含有量を0.0002〜0.02%とする。
【0018】Te:0.005〜0.05% Teは、MnTeを形成して被削性を向上させるために
含有させる元素で、0.005%より少ないとこの効果
がなく、0.05%を超えると靭性及び熱間加工性が低
下するので、その含有範囲を0.05〜0.05%とす
る。 Pb:0.05〜0.50% Pbは、被削性を向上させるために含有させる元素で、
0.05%より少ないとその効果がなく、0.50%を
超えると熱間衝撃性を低下するので、その含有量を0.
05〜0.50%とする。
【0019】Se:0.02〜0.20% Seは、被削性を向上させるために含有させる元素で、
0.01%より少ないとこの効果がなく、0.20%を
超えると靱性を低下するので、その含有量を0.02〜
0.20%とする。 Bi:0.015〜0.15% Biは、被削性を向上させるために含有させる元素で、
0.015%より少ないとこの効果がなく、0.15%
を超えると靱性を低下するので、その含有量を0.01
〜0.10%とする。
【0020】次に、本発明において炭化物の炭化物の量
を限定した理由を説明する。炭化物の総量を8%以下に
したのは、炭化物の総量が8%を超えると被削性が低下
するからである。更に粒径が0.5μm以下の微細な炭
化物量を0.3%以上にしたのは、0.3%より少ない
と焼入れ焼戻し後の硬さがHRC45以上にならないか
らであり、また3%を超えると被削性が低下するからで
ある。
【0021】また、本発明において、焼入れ焼戻しの熱
処理後の硬さをHRC45以上にしているのは、HRC
45より低いと金型などの冷間工具に必要な硬さになら
ないからである。また硬さが高くなり過ぎると金型など
の製品にするための機械切削による加工が困難になるの
で、HRC55以下にするのが好ましい。この硬さにす
るには、800〜1000℃に加熱した後空冷し、その
後400℃〜650℃で空冷することによって達成する
ことができる。
【0022】本発明の被削性に優れた冷間工具鋼は、プ
レス型、曲げ型、抜き型、絞り型、ダイ、パンチ、転造
ダイスなどの従来からある冷間工具鋼の用途と同様に使
用することができる。また、本発明の被削性に優れた冷
間工具鋼は、プレハードン状態で金型などに機械加工な
どの加工をして使用することができるし、また焼きなま
した状態で金型などに機械加工などの加工をし、その後
焼入れ焼戻しをし、その後仕上げ加工して使用すること
もできる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって説
明する。
【実施例】実施例1 下記表1に示した成分組成の本発明の実施例及び比較例
の鋼を高周波誘導炉を用いて通常の方法で溶製し、通常
の鋳造方法でインゴットにし、その後通常の加工方法に
よって鋼材を製造した。これらの実施例及び比較例の鋼
材を830℃×3hrの条件で球状化焼きなましをした
後硬さ試験片、電解抽出用試験片及び被削性試験片を切
取り、これらの試験片を粗加工して粗加工試験片とし、
下記表2記載の条件で硬さがHRC45〜55になるよ
うに焼入れ及び焼戻しをした。これらの試験片のうちの
硬さ試験片を用いて硬さを測定し、その結果を下記表2
に示す。
【0024】また、上記焼入れ及び焼戻しをした電解抽
出用試験片及び被削性試験片を精加工して幅10mm×
厚さ10mm×長さ10mmの電解抽出用試験片と幅5
0mm×厚さ40mm×長さ200mmの被削性試験片
とし、下記試験方法による炭化物の総量、粒度分布試験
及び切削工具寿命を測定し、下記表2に示す。
【0025】炭化物の総量試験 下記電解条件で電解して抽出残渣の重量を測定して炭化
物の総量とし、重量%で表した。 電解液:0.5N塩酸+クエン酸 、電流密度:10m
A/cm2 電圧:0.5V 粒度分布試験 上記抽出残渣をレーザー式散乱分布測定器により粒度分
布を測定し、その結果から粒径0.5μm以下の重量%
を求めた。
【0026】切削工具寿命 下記切削条件で切削を行い、逃げ面摩耗が0.3mmと
なるまでの切削長さを測定し、S及びCaを含有しない
材料である比較例No.13 のものを100として指数で表
した。 工具:超硬エンドミル(UTi20T)、1刃 切削幅:4.0mm 切削深さ:1.0mm 切削速度:100m/min 送り: 0.035mm/刃 切削油:乾式
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】実施例2 上記実施例1で製造した本発明の実施例及び比較例の鋼
材のうちの球状化焼きなましをしたものの本発明例 No.
1及び No.6並びに比較例 No.13及び No.14から硬
さ試験片、電解抽出用試験片及び被削性試験片を切取
り、これらの試験片を粗加工して粗加工試験片とした。
粗加工をした硬さ試験片を用いて硬さを測定し、その結
果を下記表3に示す。また、上記粗加工をした電解抽出
用試験片及び被削性試験片を上記実施例1のものと同じ
大きさに精加工をし、上記実施例1と同じ方法で上記試
験方法による炭化物の総量、粒度分布試験及び切削工具
寿命を測定し、下記表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】これらの結果によると、本発明の実施例の
ものは、焼入れ焼戻し後の切削工具寿命が比較例 No.13
(本発明とはVを含有しない点及び炭化物の総量が多い
点において異なる。)のものを100として121〜2
18であった。また、本発明の実施例のものは、焼きな
ましたものの切削工具寿命が比較例 No.13のものを10
0として185と223であった。これに対し、比較例
の焼入れ焼戻し後のものの硬さがHRC45〜55の範
囲のものの切削工具寿命は18〜100であった。ま
た、比較例のものの焼きなましたものの切削工具寿命が
比較例 No.13のものを100として100と88であっ
た。
【0032】さらに、比較例のものを検討すると、炭化
物の総量が本発明より多い比較例No. 13〜17のものは、
いずれも本発明の実施例のものより切削工具寿命が短く
なっている。このうちの比較例No. 15のものは、C含有
量が本発明と同程度であるが、Cr含有量が本発明より
多く、炭化物の総量も本発明より多いので、切削工具寿
命が本発明の実施例のものよりかなり短くなっていた。
また、比較例No. 16のものは、S含有量が0.2%であ
るにもかかわらず、切削工具寿命が本発明の実施例のも
のよりかなり低くなっていた。また、比較例No. 18のも
のは、Cr 及びV含有量が本発明より少ないので、硬さ
が低く、冷間工具鋼に必要な硬さになっていなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明の冷間工具鋼は、上記構成にした
ことにより、400〜650℃の温度範囲での焼戻し
で、焼入れ焼戻しの硬さをHRC45〜55程度にする
ことができ、また被削性も優れているので、プレハード
ン状態で容易に切削加工をすることができるとともに、
焼きなまし状態では更に容易に切削加工をすることがで
きるという優れた効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で(以下同じ)、C:0.3〜
    0.6%、Si:0.2〜3.0%、Mn:0.2〜
    3.0%、Ni:4.0%以下、Cr:1.0〜4.0
    %、MoとWを単独または複合で2Mo+W:0.2〜
    8.0%、V:0.05〜2.0%及びS:0.050
    〜0.4%を含有し、残部が実質的にFeであり、かつ
    炭化物の総量が8%以下、粒径が0.5μm以下の微細
    な炭化物量が0.3〜3%の範囲であることを特徴とす
    る被削性に優れた冷間工具鋼。
  2. 【請求項2】 C:0.3〜0.6%、Si:0.2〜
    3.0%、Mn:0.2〜3.0%、Ni:4.0%以
    下、Cr:1.0〜4.0%、MoとWを単独または複
    合で2Mo+W:0.2〜8.0%、V:0.05〜
    2.0%及びS:0.050〜0.4%を含有し、更に
    Nb:0.02〜2.0%、Ta:0.02〜2.0%
    及びTi:0.01〜2.0%の1種又は2種以上を含
    有し、残部が実質的にFeであり、かつ炭化物の総量が
    8%以下、粒径が0.5μm以下の微細な炭化物量が
    0.3〜3%の範囲であることを特徴とする被削性に優
    れた冷間工具鋼。
  3. 【請求項3】 C:0.3〜0.6%、Si:0.2〜
    3.0%、Mn:0.2〜3.0%、Ni:4.0%以
    下、Cr:1.0〜4.0%、MoとWを単独または複
    合で2Mo+W:0.2〜8.0%、V:0.05〜
    2.0%及びS:0.050〜0.4%を含有し、更に
    Ca:0.0002〜0.02%、Te:0.005〜
    0.05%、Pb:0.05〜0.50%、Se:0.
    02〜0.20%及びBi:0.015〜0.15%の
    1種又は2種以上を含有し、残部が実質的にFeであ
    り、かつ炭化物の総量が8%以下、粒径が0.5μm以
    下の微細な炭化物量が0.3〜3%の範囲であることを
    特徴とする被削性に優れた冷間工具鋼。
  4. 【請求項4】 C:0.3〜0.6%、Si:0.2〜
    3.0%、Mn:0.2〜3.0%、Ni:4.0%以
    下、Cr:1.0〜4.0%、MoとWを単独または複
    合で2Mo+W:0.2〜8.0%、V:0.05〜
    2.0%及びS:0.050〜0.4%を含有し、更に
    Nb:0.02〜2.0%、Ta:0.02〜2.0%
    及びTi:0.01〜2.0%の1種又は2種以上を含
    有し、またCa:0.0002〜0.02%、Te:
    0.005〜0.05%、Pb:0.05〜0.50
    %、Se:0.02〜0.20%及びBi:0.015
    〜0.15%の1種又は2種以上を含有し、残部が実質
    的にFeであり、かつ炭化物の総量が8%以下、粒径が
    0.5μm以下の微細な炭化物量が0.3〜3%の範囲
    であることを特徴とする被削性に優れた冷間工具鋼。
  5. 【請求項5】 上記被削性に優れた冷間工具鋼の用途が
    HRC45以上の硬さのプレハードン状態で加工するこ
    とができるプレハードン用であることを特徴とする請求
    項1〜請求項4の何れか1項記載の被削性に優れた冷間
    工具鋼。
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