JP2001121570A - ウエルド部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品及びその製造方法 - Google Patents
ウエルド部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品及びその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】外観に優れた、ウエルド部を有する無機充填材
強化ポリアミド樹脂着色成形品の提供。 【解決手段】下記（１）及び（２）のブレンド物を射出
成形して得られる、ウエルド部を有する無機充填材強化
ポリアミド樹脂着色成形品及びその製造方法。 （１）（Ａ）ポリアミド樹脂１００重量部と（Ｂ）無機
充填材１０〜１００重量部とを配合してなるポリアミド
樹脂組成物 （２）（Ｃ）ポリアミド樹脂５０〜９５ｗｔ％と（Ｄ）
着色剤５〜５０ｗｔ％とを配合してなる着色用カラーマ
スターバッチ０．２〜１５重量部
強化ポリアミド樹脂着色成形品の提供。 【解決手段】下記（１）及び（２）のブレンド物を射出
成形して得られる、ウエルド部を有する無機充填材強化
ポリアミド樹脂着色成形品及びその製造方法。 （１）（Ａ）ポリアミド樹脂１００重量部と（Ｂ）無機
充填材１０〜１００重量部とを配合してなるポリアミド
樹脂組成物 （２）（Ｃ）ポリアミド樹脂５０〜９５ｗｔ％と（Ｄ）
着色剤５〜５０ｗｔ％とを配合してなる着色用カラーマ
スターバッチ０．２〜１５重量部
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観の優れた、ウ
エルド部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成
形品に関するものである。
エルド部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成
形品に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】着色用カラーマスターバッチを押出機を
用いて溶融混練した、無機充填材強化ポリアミド樹脂組
成物を用いて、ウエルド部を有する着色成形品を射出成
形した場合、ウエルド部におけるガス焼けにより、著し
い外観の悪化が生じやすい。成形条件によりガス焼けを
低減するには、シリンダー温度を低下するか、射出スピ
ードを遅くすることが一般に知られているが、いずれも
表面平滑性の低下による外観の悪化が生じる。
用いて溶融混練した、無機充填材強化ポリアミド樹脂組
成物を用いて、ウエルド部を有する着色成形品を射出成
形した場合、ウエルド部におけるガス焼けにより、著し
い外観の悪化が生じやすい。成形条件によりガス焼けを
低減するには、シリンダー温度を低下するか、射出スピ
ードを遅くすることが一般に知られているが、いずれも
表面平滑性の低下による外観の悪化が生じる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の目
的は、外観の優れた、ウエルド部を有する無機充填材強
化ポリアミド樹脂着色成形品を提供することにある。
的は、外観の優れた、ウエルド部を有する無機充填材強
化ポリアミド樹脂着色成形品を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
鋭意検討の結果、無機充填材強化ポリアミド樹脂組成物
と着色用カラーマスターバッチをブレンドした材料を射
出成形することにより、外観の優れた、ウエルド部を有
する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品が得られ
ることを見出し、本発明に到達した。
鋭意検討の結果、無機充填材強化ポリアミド樹脂組成物
と着色用カラーマスターバッチをブレンドした材料を射
出成形することにより、外観の優れた、ウエルド部を有
する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品が得られ
ることを見出し、本発明に到達した。
【０００５】すなわち、本発明は、下記（１）及び
（２）のブレンド物を射出成形して得られる、ウエルド
部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品及
びその製造方法にある。 （１）（Ａ）ポリアミド樹脂１００重量部と（Ｂ）無機
充填材１０〜１００重量部とを配合してなるポリアミド
樹脂組成物 （２）（Ｃ）ポリアミド樹脂５０〜９５ｗｔ％と（Ｄ）
着色剤５〜５０ｗｔ％とを配合してなる着色用カラーマ
スターバッチ０．２〜１５重量部
（２）のブレンド物を射出成形して得られる、ウエルド
部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品及
びその製造方法にある。 （１）（Ａ）ポリアミド樹脂１００重量部と（Ｂ）無機
充填材１０〜１００重量部とを配合してなるポリアミド
樹脂組成物 （２）（Ｃ）ポリアミド樹脂５０〜９５ｗｔ％と（Ｄ）
着色剤５〜５０ｗｔ％とを配合してなる着色用カラーマ
スターバッチ０．２〜１５重量部
【０００６】本発明に使用されるポリアミド樹脂は、重
合可能なω−アミノ酸類、そのラクタム類、好ましくは
３員環以上のラクタム類、又は二塩基酸類とジアミン類
等を原料とし、これらの重縮合によって得られるポリア
ミド樹脂である。具体的には、原料のω−アミノ酸類と
しては、ε−アミノカプロン酸、７−アミノヘプタン
酸、９−アミノノナン酸、１１−アミノウンデカン酸、
１２−アミノドデカン酸が挙げられる。ラクタム類とし
ては、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリ
ルラクタム、ラウリルラクタム、α−ピロリドン、α−
ピペリドンが挙げられる。二塩基酸類としては、アジピ
ン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ウンデカンジオン酸、
ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジ
オン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエンジオン
酸、ジグリコール酸、２，２，４−トリメチルアジピン
酸、キシリレンジカルボン酸、１，４−シクロヘキサン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸が挙げられ
る。また、ジアミン類としては、ヘキサメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、
２，２，４（または２，４，４）−トリメチルヘキサメ
チレンジアミン、ビス−（４，４’−アミノシクロヘキ
シル）メタン、メタキシリレンジアミンが挙げられる。
合可能なω−アミノ酸類、そのラクタム類、好ましくは
３員環以上のラクタム類、又は二塩基酸類とジアミン類
等を原料とし、これらの重縮合によって得られるポリア
ミド樹脂である。具体的には、原料のω−アミノ酸類と
しては、ε−アミノカプロン酸、７−アミノヘプタン
酸、９−アミノノナン酸、１１−アミノウンデカン酸、
１２−アミノドデカン酸が挙げられる。ラクタム類とし
ては、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリ
ルラクタム、ラウリルラクタム、α−ピロリドン、α−
ピペリドンが挙げられる。二塩基酸類としては、アジピ
ン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ウンデカンジオン酸、
ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジ
オン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエンジオン
酸、ジグリコール酸、２，２，４−トリメチルアジピン
酸、キシリレンジカルボン酸、１，４−シクロヘキサン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸が挙げられ
る。また、ジアミン類としては、ヘキサメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、
２，２，４（または２，４，４）−トリメチルヘキサメ
チレンジアミン、ビス−（４，４’−アミノシクロヘキ
シル）メタン、メタキシリレンジアミンが挙げられる。
【０００７】本発明で使用されるポリアミド樹脂は、あ
る範囲内の重合度、すなわち相対粘度を有するものが好
ましい。好ましい相対粘度は、ＪＩＳ Ｋ６８１０に従
って９８％硫酸中濃度１％、温度２５℃で測定した値で
２．０〜３．５、特に好ましくは２．２〜３．０の範囲
である。相対粘度が低すぎると、得られる成形品が脆く
なり、逆に高すぎると、流動性を損なうので好ましくな
い。使用されるポリアミド樹脂が複数の場合は、それら
混合物の相対粘度が上記の範囲内であることが好まし
い。
る範囲内の重合度、すなわち相対粘度を有するものが好
ましい。好ましい相対粘度は、ＪＩＳ Ｋ６８１０に従
って９８％硫酸中濃度１％、温度２５℃で測定した値で
２．０〜３．５、特に好ましくは２．２〜３．０の範囲
である。相対粘度が低すぎると、得られる成形品が脆く
なり、逆に高すぎると、流動性を損なうので好ましくな
い。使用されるポリアミド樹脂が複数の場合は、それら
混合物の相対粘度が上記の範囲内であることが好まし
い。
【０００８】本発明における、（１）ポリアミド樹脂組
成物を構成する（Ａ）ポリアミド樹脂と（Ｂ）無機充填
材との配合は、押出機を用いて溶融混練するのが好まし
い。本発明で使用される無機充填剤とは、ガラス繊維、
炭素繊維、鉱物繊維、グラファイト繊維、シリカ繊維、
アルミナ繊維、窒化ケイ素繊維、ジルコニア繊維、ホウ
素繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ
酸アルミニウム繊維、ステンレス、アルミニウム、チタ
ン、銅、真鍮、マグネシウム等の金属繊維、ポリアミ
ド、フッ素樹脂、ポリエステル等の有機質繊維等の繊維
状無機充填剤や、ワラストナイト、ゼオライト、カオリ
ン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベスト、タル
ク、アルミナシリケート等の珪酸塩、アルミナ、酸化ケ
イ素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタ
ン、酸化鉄等の金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム等の炭酸塩、硫酸バリウム等の硫酸塩、水酸化
カルシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ガラス
ビーズ、窒化ホウ素、炭化ケイ素及びシリカ等の非繊維
状無機充填材が挙げられる。これらの無機充填材のう
ち、機械強度の向上効果が高い点で、ガラス繊維を選択
するのが好ましい。これら無機充填材はポリアミド樹脂
との接着向上のためシランカップリング剤等で表面処理
されていることが好ましい。無機充填材の配合量は、ポ
リアミド樹脂１００重量部に対し、１０〜１００重量
部、好ましくは２０〜６０重量部である。配合量が少な
いと機械強度が低くなり、多いと表面平滑性が低下する
ので好ましくない。
成物を構成する（Ａ）ポリアミド樹脂と（Ｂ）無機充填
材との配合は、押出機を用いて溶融混練するのが好まし
い。本発明で使用される無機充填剤とは、ガラス繊維、
炭素繊維、鉱物繊維、グラファイト繊維、シリカ繊維、
アルミナ繊維、窒化ケイ素繊維、ジルコニア繊維、ホウ
素繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ
酸アルミニウム繊維、ステンレス、アルミニウム、チタ
ン、銅、真鍮、マグネシウム等の金属繊維、ポリアミ
ド、フッ素樹脂、ポリエステル等の有機質繊維等の繊維
状無機充填剤や、ワラストナイト、ゼオライト、カオリ
ン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベスト、タル
ク、アルミナシリケート等の珪酸塩、アルミナ、酸化ケ
イ素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタ
ン、酸化鉄等の金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム等の炭酸塩、硫酸バリウム等の硫酸塩、水酸化
カルシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ガラス
ビーズ、窒化ホウ素、炭化ケイ素及びシリカ等の非繊維
状無機充填材が挙げられる。これらの無機充填材のう
ち、機械強度の向上効果が高い点で、ガラス繊維を選択
するのが好ましい。これら無機充填材はポリアミド樹脂
との接着向上のためシランカップリング剤等で表面処理
されていることが好ましい。無機充填材の配合量は、ポ
リアミド樹脂１００重量部に対し、１０〜１００重量
部、好ましくは２０〜６０重量部である。配合量が少な
いと機械強度が低くなり、多いと表面平滑性が低下する
ので好ましくない。
【０００９】本発明で使用される（２）着色用カラーマ
スターバッチを構成する（Ｃ）ポリアミド樹脂と（Ｄ）
着色剤との配合は、押出機を用いて溶融混練するのが好
ましい。ここで使用される（Ｃ）ポリアミド樹脂は、前
記の（Ａ）ポリアミド樹脂と同一種が好ましいが、本発
明の効果を損なわない範囲において、別種のポリアミド
樹脂でも差し支えない。着色用カラーマスターバッチに
配合する着色剤としては、染料、無機顔料、有機顔料が
挙げられる。染料としては、アゾ染料、アントラキノン
染料、フタロシアニン染料、インジゴ染料、ジフェニル
メタン染料、アクリジン染料、シアニン染料、ニトロ染
料、ニグロシン等が挙げられる。無機顔料としては、べ
んがら、コバルトブルー等の酸化物顔料、アルミナホワ
イト等の水酸化物顔料、硫化亜鉛、カドミウムイエロー
等の硫化物顔料、ホワイトカーボン、タルク等の珪酸塩
顔料、カーボンブラック等が挙げられる。有機顔料とし
ては、ニトロ顔料、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、縮
合多環顔料等が挙げられる。着色剤は複数種を使用して
も差し支えない。着色剤の配合量は、５〜５０ｗｔ％が
好ましい。さらに好ましくは７．５〜３０ｗｔ％であ
る。着色剤の配合量が少ないと着色性が低くなり、多い
と着色剤の分散性が低くなるので好ましくない。
スターバッチを構成する（Ｃ）ポリアミド樹脂と（Ｄ）
着色剤との配合は、押出機を用いて溶融混練するのが好
ましい。ここで使用される（Ｃ）ポリアミド樹脂は、前
記の（Ａ）ポリアミド樹脂と同一種が好ましいが、本発
明の効果を損なわない範囲において、別種のポリアミド
樹脂でも差し支えない。着色用カラーマスターバッチに
配合する着色剤としては、染料、無機顔料、有機顔料が
挙げられる。染料としては、アゾ染料、アントラキノン
染料、フタロシアニン染料、インジゴ染料、ジフェニル
メタン染料、アクリジン染料、シアニン染料、ニトロ染
料、ニグロシン等が挙げられる。無機顔料としては、べ
んがら、コバルトブルー等の酸化物顔料、アルミナホワ
イト等の水酸化物顔料、硫化亜鉛、カドミウムイエロー
等の硫化物顔料、ホワイトカーボン、タルク等の珪酸塩
顔料、カーボンブラック等が挙げられる。有機顔料とし
ては、ニトロ顔料、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、縮
合多環顔料等が挙げられる。着色剤は複数種を使用して
も差し支えない。着色剤の配合量は、５〜５０ｗｔ％が
好ましい。さらに好ましくは７．５〜３０ｗｔ％であ
る。着色剤の配合量が少ないと着色性が低くなり、多い
と着色剤の分散性が低くなるので好ましくない。
【００１０】また、本発明において射出成形に使用され
るブレンド物は、このようにして配合された（２）着色
用カラーマスターバッチを、（１）ポリアミド樹脂組成
物中の（Ａ）ポリアミド樹脂１００重量部に対し、０．
２〜１５重量部、好ましくは１〜１０重量部の比率とな
るように配合されたものである。着色用カラーマスター
バッチの配合量が少ないと着色性が低くなるので好まし
くない。また、着色剤の種類によっては、溶融混練中あ
るいは射出成形中に分解してガスになり、不具合を生じ
ることがあるので、配合量が多すぎるのも好ましくな
い。本発明の（１）及び（２）のブレンド物の調製は、
溶融させないで機械的混合によって行われる。ブレンド
物の調製に際し、（１）又は（２）の溶融が行われる
と、ウエルド部におけるガス焼け改善効果が低下するの
で好ましくない。
るブレンド物は、このようにして配合された（２）着色
用カラーマスターバッチを、（１）ポリアミド樹脂組成
物中の（Ａ）ポリアミド樹脂１００重量部に対し、０．
２〜１５重量部、好ましくは１〜１０重量部の比率とな
るように配合されたものである。着色用カラーマスター
バッチの配合量が少ないと着色性が低くなるので好まし
くない。また、着色剤の種類によっては、溶融混練中あ
るいは射出成形中に分解してガスになり、不具合を生じ
ることがあるので、配合量が多すぎるのも好ましくな
い。本発明の（１）及び（２）のブレンド物の調製は、
溶融させないで機械的混合によって行われる。ブレンド
物の調製に際し、（１）又は（２）の溶融が行われる
と、ウエルド部におけるガス焼け改善効果が低下するの
で好ましくない。
【００１１】本発明において、（１）ポリアミド樹脂組
成物及び（２）着色用カラーマスターバッチ中には、本
発明の効果を損なわない範囲において、銅化合物などの
熱安定剤、離型剤等の公知の添加剤を配合してもよい。
これら添加剤の配合は、樹脂の重合から成形までの任意
の段階で実施されるが、押出機を用いて溶融混練するの
が好ましい。
成物及び（２）着色用カラーマスターバッチ中には、本
発明の効果を損なわない範囲において、銅化合物などの
熱安定剤、離型剤等の公知の添加剤を配合してもよい。
これら添加剤の配合は、樹脂の重合から成形までの任意
の段階で実施されるが、押出機を用いて溶融混練するの
が好ましい。
【００１２】一般にウエルド部は、ポリアミド樹脂のよ
うな熱可塑性樹脂を射出成形した際、２つ以上のフロー
フロント（成形中の樹脂流れの先端）の会合部で形成さ
れる。本発明におけるウエルド部を有する成形品として
は、成形品にボス穴等があり、成形品の構造上の問題で
ウエルド部が発生する成形品又は多点ゲートであるため
ウエルド部が発生する成形品等が挙げられる。
うな熱可塑性樹脂を射出成形した際、２つ以上のフロー
フロント（成形中の樹脂流れの先端）の会合部で形成さ
れる。本発明におけるウエルド部を有する成形品として
は、成形品にボス穴等があり、成形品の構造上の問題で
ウエルド部が発生する成形品又は多点ゲートであるため
ウエルド部が発生する成形品等が挙げられる。
【００１３】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、これらは本発明を制限するものではない。以下の実
施例及び比較例で使用したポリアミド６樹脂は、三菱エ
ンジニアリングプラスチックス株式会社製ＮＯＶＡＭＩ
Ｄ１０１５Ｊ、相対粘度３．０及びＮＯＶＡＭＩＤ１０
１０Ｊ、相対粘度２．５であり、ガラス繊維は、日本電
気ガラス株式会社製ＥＣＳ０３Ｔ２４９ＧＨであり、着
色剤であるカーボンブックは、三菱化学株式会社製カー
ボンブラックＨ−９５０であり、ニグロシンは、オリエ
ント化学工業株式会社製ＮＵＢＩＡＮ ＢＬＡＣＫ Ｅ
Ｐ−３である。
が、これらは本発明を制限するものではない。以下の実
施例及び比較例で使用したポリアミド６樹脂は、三菱エ
ンジニアリングプラスチックス株式会社製ＮＯＶＡＭＩ
Ｄ１０１５Ｊ、相対粘度３．０及びＮＯＶＡＭＩＤ１０
１０Ｊ、相対粘度２．５であり、ガラス繊維は、日本電
気ガラス株式会社製ＥＣＳ０３Ｔ２４９ＧＨであり、着
色剤であるカーボンブックは、三菱化学株式会社製カー
ボンブラックＨ−９５０であり、ニグロシンは、オリエ
ント化学工業株式会社製ＮＵＢＩＡＮ ＢＬＡＣＫ Ｅ
Ｐ−３である。
【００１４】実施例１、２ 相対粘度３．０のポリアミド６樹脂１００重量部及び表
−１に記載の量のガラス繊維を、二軸押出機で溶融混練
してポリアミド樹脂組成物（Ｉ）を得た。相対粘度２．
５のポリアミド６樹脂、カーボンブラック及びニグロシ
ンを、表−２に記載の割合で混合し、二軸押出機で溶融
混練して着色用カラーマスターバッチ（ＩＩ）を得た。
このようにして得られた、ポリアミド樹脂組成物（Ｉ）
と表−１記載の量の着色用カラーマスターバッチ（Ｉ
Ｉ）とのブレンド物を、ファナック株式会社製ＡＵＴＯ
ＳＨＯＴ ５０Ｂ型射出成形機に供給し、下記の成形条
件： シリンダー温度： ２８０℃ 金型温度： ８０℃ 射出スピード： １００ｍｍ／ｓｅｃ 射出保圧時間： ５ｓｅｃ 冷却時間： １０ｓｅｃ において、図−１に示す一部切欠（幅５．９ｍｍ、深さ
３．３ｍｍ）を有する円筒状の試験片（外径２５．６ｍ
ｍ、内径２０．２ｍｍ、高さ１４．９ｍｍ：図中の矢印
はゲート位置を示す）を成形し、ウエルド部におけるガ
ス焼け及びガラス繊維の浮きを目視にて評価した。評価
基準及び評価結果を表−１に示す。
−１に記載の量のガラス繊維を、二軸押出機で溶融混練
してポリアミド樹脂組成物（Ｉ）を得た。相対粘度２．
５のポリアミド６樹脂、カーボンブラック及びニグロシ
ンを、表−２に記載の割合で混合し、二軸押出機で溶融
混練して着色用カラーマスターバッチ（ＩＩ）を得た。
このようにして得られた、ポリアミド樹脂組成物（Ｉ）
と表−１記載の量の着色用カラーマスターバッチ（Ｉ
Ｉ）とのブレンド物を、ファナック株式会社製ＡＵＴＯ
ＳＨＯＴ ５０Ｂ型射出成形機に供給し、下記の成形条
件： シリンダー温度： ２８０℃ 金型温度： ８０℃ 射出スピード： １００ｍｍ／ｓｅｃ 射出保圧時間： ５ｓｅｃ 冷却時間： １０ｓｅｃ において、図−１に示す一部切欠（幅５．９ｍｍ、深さ
３．３ｍｍ）を有する円筒状の試験片（外径２５．６ｍ
ｍ、内径２０．２ｍｍ、高さ１４．９ｍｍ：図中の矢印
はゲート位置を示す）を成形し、ウエルド部におけるガ
ス焼け及びガラス繊維の浮きを目視にて評価した。評価
基準及び評価結果を表−１に示す。
【００１５】比較例１〜３ 上記実施例１、２において、ポリアミド樹脂組成物
（Ｉ）と着色用カラーマスターバッチ（ＩＩ）とのブレ
ンド物に代えて、相対粘度３．０のポリアミド６樹脂、
ガラス繊維及び着色用カラーマスターバッチを、表−１
記載の割合で二軸押出機で溶融混練することにより得た
ペレットを使用し、比較例３ではシリンダー温度も表−
１の通り変更した以外は、実施例１、２と同様に、試験
片を成形し、ウエルド部におけるガス焼け及びガラス繊
維の浮きを評価した。評価結果を表−１に示す。
（Ｉ）と着色用カラーマスターバッチ（ＩＩ）とのブレ
ンド物に代えて、相対粘度３．０のポリアミド６樹脂、
ガラス繊維及び着色用カラーマスターバッチを、表−１
記載の割合で二軸押出機で溶融混練することにより得た
ペレットを使用し、比較例３ではシリンダー温度も表−
１の通り変更した以外は、実施例１、２と同様に、試験
片を成形し、ウエルド部におけるガス焼け及びガラス繊
維の浮きを評価した。評価結果を表−１に示す。
【００１６】
【表１】
【００１７】
【発明の効果】本発明のウエルド部を有する無機充填材
強化ポリアミド樹脂着色成形品は、外観に優れ、特に外
装品の用途に好適である。
強化ポリアミド樹脂着色成形品は、外観に優れ、特に外
装品の用途に好適である。
【図１】 試験片の形状を示す平面図、正面図及び側面
図。
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） // Ｂ２９Ｋ 77:00 Ｂ２９Ｋ 77:00 105:12 105:12 (72)発明者 大山 一 神奈川県平塚市東八幡５丁目６番２号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 人見 達也 神奈川県平塚市東八幡５丁目６番２号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Ｆターム(参考） 4F072 AA05 AB02 AB05 AB06 AB08 AB09 AB10 AB11 AC06 AD44 AE09 AF27 4F206 AA29 AB12 AB16 AB25 JA07 JF01 JF02 4J002 BD122 CF002 CL011 CL021 CL031 CL051 DA016 DA026 DA066 DE046 DE116 DE136 DE146 DE186 DE236 DF016 DJ006 DJ016 DJ026 DJ036 DJ046 DJ056 DK006 DL006 FA046 FD016 FD090
Claims (4)
- 【請求項１】下記（１）及び（２）のブレンド物を射出
成形して得られる、ウエルド部を有する無機充填材強化
ポリアミド樹脂着色成形品。 （１）（Ａ）ポリアミド樹脂１００重量部と（Ｂ）無機
充填材１０〜１００重量部とを配合してなるポリアミド
樹脂組成物 （２）（Ｃ）ポリアミド樹脂５０〜９５ｗｔ％と（Ｄ）
着色剤５〜５０ｗｔ％とを配合してなる着色用カラーマ
スターバッチ０．２〜１５重量部 - 【請求項２】（１）（Ｂ）の無機充填材がガラス繊維で
あることを特徴とする、請求項１に記載のウエルド部を
有するガラス繊維強化ポリアミド樹脂着色成形品。 - 【請求項３】下記（１）及び（２）のブレンド物を射出
成形することを特徴とする、ウエルド部を有する無機充
填材強化ポリアミド樹脂着色成形品の製造方法。 （１）（Ａ）ポリアミド樹脂１００重量部と（Ｂ）無機
充填材１０〜１００重量部とを配合してなるポリアミド
樹脂組成物 （２）（Ｃ）ポリアミド樹脂５０〜９５ｗｔ％と（Ｄ）
着色剤５〜５０ｗｔ％とを配合してなる着色用カラーマ
スターバッチ０．２〜１５重量部 - 【請求項４】（１）（Ｂ）の無機充填材がガラス繊維で
あることを特徴とする、請求項２に記載のウエルド部を
有するガラス繊維強化ポリアミド樹脂着色成形品の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30862099A JP2001121570A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | ウエルド部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30862099A JP2001121570A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | ウエルド部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001121570A true JP2001121570A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17983249
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30862099A Pending JP2001121570A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | ウエルド部を有する無機充填材強化ポリアミド樹脂着色成形品及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001121570A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008133465A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-06-12 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ポリアミド樹脂組成物ペレットブレンド物、成形品およびペレットブレンド物の製造方法 |
| JP7500592B2 (ja) | 2019-02-25 | 2024-06-17 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 熱可塑性成形組成物 |
-
1999
- 1999-10-29 JP JP30862099A patent/JP2001121570A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008133465A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-06-12 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ポリアミド樹脂組成物ペレットブレンド物、成形品およびペレットブレンド物の製造方法 |
| JP7500592B2 (ja) | 2019-02-25 | 2024-06-17 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 熱可塑性成形組成物 |
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