JP2001115776A - 非開削管埋設工法 - Google Patents

非開削管埋設工法

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JP2001115776A
JP2001115776A JP29375999A JP29375999A JP2001115776A JP 2001115776 A JP2001115776 A JP 2001115776A JP 29375999 A JP29375999 A JP 29375999A JP 29375999 A JP29375999 A JP 29375999A JP 2001115776 A JP2001115776 A JP 2001115776A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管材と地盤との摩擦抵抗を低減し、地盤に対
してスムーズに管材を挿入可能となって埋設距離を十分
長くとることができ、埋設工事全体の能率向上が図れる
非開削管埋設工法を提供する。 【解決手段】 接続手段14に加振手段を一体に配設
し、拡径用リーマ13による拡径並びに管材20の引込
み時に、地中の管材20を振動させることから、管材2
0に周囲の地盤30が密着するのを防ぐと共に、管材2
0と地盤30との間への掘削用流体の浸入を促進して、
管材20と地盤30との間の摩擦抵抗を低減できること
となり、中途での破断等なく管材引込みを行える限界が
広がり、管材20の一回の引込みによる埋設距離をより
長く設定することができ、工事区間における削孔・管材
引込みの一連の作業回数を減らして埋設工事の大幅な工
期短縮とコストダウンが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管埋設工事に使用
される非開削管埋設工法で、特に様々な地盤条件に対応
でき工期及び工事コスト面で優れる非開削管埋設工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上下水道、電力線、通信線、及び
ガス等の管埋設工事は、軌道や水路等の下を通すような
特殊な工事を除き、地表面から管埋設位置まで地盤の掘
削を行う開削工事として行われてきた。しかし、近年は
工事に伴う環境負荷の低減や工事期間の短縮、また道路
部分の開削に伴う交通寸断の解消等が強く求められてお
り、これらに対応できる各種の非開削工法による工事も
行われるようになっている。こうした非開削の管埋設工
法の一例を図6及び図7に示す。図6は従来の非開削管
埋設工法におけるドリルヘッドでの掘削状態説明図並び
に拡径用リーマ取付状態説明図、図7は従来の非開削管
埋設工法における拡径用リーマでの拡径状態説明図並び
に可撓管の埋設完了状態説明図である。
【0003】前記各図において従来の非開削管埋設工法
は、掘削用のドリルヘッド11が先端に装着されている
管状のドリルロッド12を掘削開始地点となる地上もし
くは発進立坑31から地盤30に挿入し、ドリルロッド
12を推進並びに回転させて地中を掘進させ、所定距離
離れた掘削終了地点である到達立坑32にドリルヘッド
11を到達させた後、この到達立坑32でドリルヘッド
11に替えて略円錐形状の拡径用リーマ13をドリルロ
ッド12に連結すると共に、前記拡径用リーマ13に埋
設用の管材20先端を取付け、ドリルロッド12を後退
並びに回転させ、前記掘進により生じた掘削孔33を拡
径用リーマ13で拡径し、且つ拡径した掘削孔33に前
記管材20を挿入していくというものである。
【0004】前記拡径用リーマ13は、埋設しようとす
る管材20の外径より所定寸法大きい底部径を有する略
円錐体として形成され、この略円錐体の尖端側外面に螺
旋状に一又は複数の溝が形成されると共に、この螺旋状
の溝の複数所定箇所に掘削用流体(滑材としての泥水や
ポリマー液)を吐出する噴出孔13aがそれぞれ配設さ
れ、尖端部にドリルロッド12を連結される一方、底部
側に埋設用の管材20を所定の接続手段14を介して連
結される構成である(図2参照)。
【0005】次に、前記した従来の非開削管埋設工法に
よる管埋設作業について説明する。まず、管埋設予定箇
所の両端位置に発進立坑31及び到達立坑32を掘削形
成してから、前記発進立坑31近傍の地上所定位置か
ら、一次削孔として所定の掘削用流体をドリルヘッド1
1先端部から吐出させながらドリルロッド12を地盤3
0に挿入する。ドリルロッド12先端のドリルヘッド1
1は地中の土砂を解きほぐしながら掘進すると共に、先
端から吐出した掘削用流体の充満する掘削孔33を後方
に形成していく。
【0006】ドリルヘッド11が掘削終了地点としてあ
らかじめ準備された到達立坑32に達したら、ドリルロ
ッド12先端からドリルヘッド11を外し、必要に応じ
て所定の径まで掘削孔33を拡径する作業を行う。この
後、埋設する管材20外径より大きい径で管材引込みに
適合した拡径用リーマ13をその尖端とドリルロッド1
2先端との接続でドリルロッド12に一体に連結すると
共に、拡径用リーマ13に埋設しようとする管材20の
先端を接続手段14を介して取付ける。そして、二次削
孔並びに管材引込みとして、拡径用リーマ13の尖端側
外面から掘削用流体を吐出させながら拡径用リーマ13
を回転させ、一次削孔で形成された掘削孔33周囲の土
砂を解きほぐしながらドリルロッド12を引込むと、孔
33が管材20径以上に拡径されると共に、管材20が
孔に挿入されていく。
【0007】拡径用リーマ13及び管材20一端部が発
進立坑31に到達し、管材20の挿入が完了したら、管
材20から拡径用リーマ13を分離してドリルロッド1
2を全て引上げ、各立坑内に残留、溢出した掘削残土、
泥水などを処理する一方、ドリルロッド12や拡径用リ
ーマ13等を撤去すれば工事完了となる。このように従
来の非開削管埋設工法では、管埋設箇所の環境改変がご
くわずかに留まり、掘削・埋め戻し箇所が到達立坑32
などごくわずかで済むことから、以前、試掘・掘削、管
の布設、埋め戻し・舗装復旧と長期の施工期間を必要と
していたのに比べて著しく施工量を低減できると共に、
埋め戻し後の養生等もほとんど考慮しなくてもよくな
り、工期の大幅な短縮が図れる。また、舗装物などの地
表面構築物の復旧を要する面積や、一時貯留及び移動が
必要となる掘削土砂の量も大きく低減でき、工事全体に
関しコストダウンが図れると共に、土砂の移動や掘削工
事の頻度減少に伴って周囲環境に与える負荷も大幅に軽
減できる。さらに、埋設作業のほとんどが地上から行え
るため、工事の安全性が確保しやすい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の非開削管埋設工
法は以上のように実施されていたことから、地盤30へ
の引込み時において管材20は掘削孔33内を滑りなが
ら進み、地盤30との間に摩擦を生じる。土圧がさほど
かからず、掘削用流体が十分管材20周囲に存在できる
好条件では、管材20と地盤30との間の摩擦は小さ
く、管材20を比較的スムーズに引込めるが、管材20
の埋設を行おうとする地盤30の状態によっては、管材
20を所定の長さ以上地盤30に引込むと摩擦抵抗が大
きくなって、ドリルロッド12の引込み力を大きくして
もそれ以上引込みを進められなくなる場合があり、一回
の引込みで管材20を埋設可能な距離が限られ、この距
離より工事区間が長い場合には削孔・管材引込みの一連
の作業が複数回必要となって埋設工事の能率が低下する
という課題を有していた。
【0009】本発明は前記課題を解消するためになされ
たもので、管材と地盤との摩擦抵抗を低減し、ほとんど
の地盤に対してスムーズに管材を挿入可能となって埋設
距離を十分長くとることができ、埋設工事全体の能率向
上が図れる非開削管埋設工法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る非開削管埋
設工法は、ドリルヘッドが先端に装着されたドリルロッ
ドを地盤に挿入して所定距離離れた掘削終了地点まで掘
進させて形成した掘削孔に対し、前記掘削終了地点で前
記ドリルロッド先端のドリルヘッドを拡径用リーマに交
換し且つ当該拡径用リーマに所定の接続手段を介して埋
設用の管材先端を取付けた後、ドリルロッドを後退させ
て拡径用リーマで前記掘削孔を拡径しつつ、当該拡径し
た掘削孔に前記管材を挿入していく非開削管埋設工法に
おいて、前記接続手段が、振動を発生させる加振手段を
一体に付加されてなり、当該加振手段の振動で前記管材
を振動させるものである。このように本発明において
は、拡径用リーマと管材とを連結する接続手段に加振手
段を一体に配設し、拡径用リーマによる拡径並びに管材
の引込み時に、地中の管材を振動させることにより、管
材に周囲の地盤が密着するのを防ぐと共に、管材と地盤
との間への掘削用流体の浸入を促進して、管材と地盤と
の間の摩擦抵抗を低減できることとなり、中途での破断
等なく管材引込みを行える限界が広がり、管材の一回の
引込みによる埋設距離をより長く設定することができ、
工事区間における削孔・管材引込みの一連の作業回数を
減らして埋設工事の大幅な工期短縮とコストダウンが可
能となる。また、摩擦抵抗に伴う力のロス分を低減して
管材の推進効率を向上させ、ドリルロッドの引込み力を
小さく抑えられることとなり、引込みの際のエネルギ消
費を減らして作業コストを低減できる。
【0011】また、本発明に係る非開削管埋設工法は必
要に応じて、ドリルヘッドが先端に装着されたドリルロ
ッドを地盤に挿入して所定距離離れた掘削終了地点まで
掘進させて形成した掘削孔に対し、前記掘削終了地点で
前記ドリルロッド先端のドリルヘッドを拡径用リーマに
交換し且つ当該拡径用リーマに所定の接続手段を介して
埋設用の管材先端を取付けた後、ドリルロッドを後退さ
せて拡径用リーマで前記掘削孔を拡径しつつ、当該拡径
した掘削孔に前記管材を挿入していく非開削管埋設工法
において、振動する振動部分を有し、当該振動部分に接
触する被接触物に振動を伝達する一又は複数の加振手段
が管材内部に移動可能に配設されてなり、前記加振手段
の振動で管材を振動させるものである。このように本発
明においては、管材内部に加振手段を移動可能に配設
し、拡径用リーマによる拡径並びに管材の引込み時に、
加振手段の振動で地中の管材を振動させることにより、
管材に周囲の地盤が密着するのを防ぐと共に、管材と地
盤のと間への掘削用流体の浸入を促進して、管材と地盤
との間の摩擦抵抗を低減できることとなり、中途での破
断等なく管材引込みを行える限界が広がり、管材の一回
の引込みによる埋設距離をより長く設定することがで
き、工事区間における削孔・管材引込みの一連の作業回
数を減らして埋設工事の大幅な工期短縮とコストダウン
が可能となる。さらに、摩擦抵抗に伴う力のロス分を低
減して管材の推進効率を向上させ、ドリルロッドの引込
み力を小さく抑えられることとなり、引込みの際のエネ
ルギ消費を減らして作業コストを低減できる。加えて、
加振手段を移動させて最も摩擦抵抗の大きい箇所におい
て管材内側から振動を発生して管材を振動させられ、よ
り確実に摩擦抵抗を低減して管材の引込み力を低減でき
る。
【0012】また、本発明に係る非開削管埋設工法は必
要に応じて、振動する振動部分を有し、当該振動部分に
接触する被接触物に振動を伝達する別の一又は複数の加
振手段が管材内部に移動可能に配設されてなり、前記別
の加振手段でも管材を振動させるものである。このよう
に本発明においては、管材内部の所定位置に加振手段を
追加して配設し、地中の管材に対し少なくとも二箇所か
ら振動を発生させて管材のより広い範囲を確実に振動さ
せられることにより、管材への周囲地盤の密着防止性能
及び管材と地盤との間への掘削用流体の浸入促進効果を
より一層高めて、管材と地盤との間の摩擦抵抗を大幅に
低減でき、どのような地盤に対しても管材の引込みがス
ムーズに行え、埋設工事の能率を向上させられる。さら
に、加振手段を移動させて最も摩擦抵抗の大きい箇所に
おいて管材内側から振動を発生して管材を振動させら
れ、より確実に摩擦抵抗を低減して管材の引込み力を低
減できる。
【0013】また、本発明に係る非開削管埋設工法は必
要に応じて、前記管材の地盤への進入口となる前記掘削
終了地点位置で、振動を発生させる他の加振手段を管材
外側に接触させて管材を振動させるものである。このよ
うに本発明においては、管材の地盤に入る直前の位置に
加振手段を追加して配設し、地中の管材に対し少なくと
も二箇所から振動を発生させて管材のより広い範囲を確
実に振動させられることにより、管材への周囲地盤の密
着防止性能及び管材と地盤との間への掘削用流体の浸入
促進効果をより一層高めて、管材と地盤との間の摩擦抵
抗を大幅に低減でき、どのような地盤に対しても管材の
引込みがスムーズに行え、埋設工事の能率を向上させら
れる。
【0014】また、本発明に係る非開削管埋設工法は必
要に応じて、前記各加振手段でそれぞれ異なる振動数の
振動を発生させ、前記管材の一又は複数の所定位置を各
加振手段の振動数とは異なる所定の振動数並びに所定の
振幅で振動させるものである。このように本発明におい
ては、複数の加振手段における振動の振動数をそれぞれ
異ならせ、管材の一又は複数の所定位置を各振動の共振
で生じる二つの加振手段のいずれとも異なる所定の振動
状態とすることにより、地盤の一部に管材に対する摩擦
抵抗の大きい箇所がある場合に、管材の対応する位置に
適切な振動状態を与えられ、必ずしも管材全体を一様に
振動させなくても管材を地盤にスムーズに引込むことが
でき、加振手段の出力を抑えてコストダウンを図れると
共に、加振手段の位置に関わりなく確実な振動部分を設
定でき、加振手段のレイアウトの自由度が大きくなり、
埋設作業における制約が少なく、作業性の向上が図れ
る。
【0015】また、本発明に係る非開削管埋設工法は必
要に応じて、前記各加振手段での振動の振動数を異なる
所定値にそれぞれ制御し、前記管材の所定の振動数並び
に所定の振幅で振動する部位を管材長手方向へ連続的に
変位させるものである。このように本発明においては、
各加振手段における振動をそれぞれ異なる所定の振動数
に調整し、管材の振動状態を、共振に基づいて所定の振
動状態となる部分が管材長手方向へ連続的に動くうなり
状態とすることにより、管材の管材長手方向の一方に向
う振動の半周期と、管材長手方向の他方に向う振動の他
の半周期とのそれぞれにおける管材の地面に対する摩擦
状態を互いに異ならせて、振動する管材に管材長手方向
のいずれかの向きへの推進力を生じさせることができ、
この推進力の方向とドリルロッドの引込み方向を一致さ
せた場合には管材と地盤との摩擦抵抗が極めて小さくな
り、少ない引込み力で管材を地盤に挿入して埋設でき、
埋設工事の能率を飛躍的に向上させると共に工事コスト
を大幅に削減できる。
【0016】また、本発明に係る非開削管埋設工法は必
要に応じて、前記各加振手段での振動の振動数を異なる
所定値にそれぞれ制御し、前記管材の地上に現れている
所定部分における振幅を0とするものである。このよう
に本発明においては、各加振手段における振動をそれぞ
れ異なる所定の振動数に調整し、それぞれの振動の共振
により生じる管材の振動の振幅が0となる節位置を地上
の特定部分に位置させ、この地上の特定部分において管
材を振動させないことにより、管材の地上の特定部分に
対する何らかの作業を行う場合にこの特定部分を無振動
状態にすることで作業能率を高められ、特に管材を複数
継足す際に管材同士の継ぎ合せ部分を無振動部分に設定
することで、抵抗の大きい地盤においても引込みながら
の連続継ぎ合せ作業が可能となり、埋設工事の能率が大
幅に向上し、工事全体の期間を短縮できる。
【0017】また、本発明に係る非開削管埋設工法は必
要に応じて、前記拡径用リーマが、振動を発生させる加
振手段を一体に付加されてなり、当該加振手段の振動に
より振動するものである。このように本発明において
は、拡径用リーマに加振手段を一体に配設し、拡径用リ
ーマによる拡径並びに管材の引込み時に、拡径用リーマ
を振動させることにより、拡径の際に拡径用リーマに周
囲の地盤が密着するのを防ぐと共に、拡径用リーマと地
盤の間への掘削用流体の浸入を促進して、拡径用リーマ
と地盤との間の摩擦抵抗を低減できることとなり、拡径
がよりスムーズに進み、どのような地盤に管材を埋設す
る場合でもスムーズに拡径作業を行えると共に、摩擦抵
抗に伴う力のロス分を低減して拡径用リーマの推進効率
を向上させられ、ドリルロッドの引込み力をより一層低
減できる。
【0018】
【発明の実施の形態】(本発明の第1の実施形態)以
下、本発明の第1の実施形態に係る非開削管埋設工法を
図1及び図2に基づいて説明する。この図1は本実施の
形態に係る非開削管埋設工法における管材引込み状態説
明図、図2は本実施の形態に係る非開削管埋設工法にお
ける拡径用リーマでの拡径状態説明図である。
【0019】前記各図に示すように本実施の形態に係る
非開削管埋設工法は、前記した従来の非開削管埋設工法
に加えて、拡径用リーマ13と管材20とを連結する接
続手段14のエキスパンダチャック14a内部に振動を
発生する加振手段としての加振部(図示を省略)が配設
されると共に、到達立坑32側で地盤30から露出して
いる管材20の外周に、別の加振手段として振動を発生
する加振装置15が装着され、地中に形成した掘削孔3
3に対し拡径用リーマ13による拡径と管材20の引込
みを行う場合に、接続手段14及び加振装置15から振
動を発生させ、管材20を振動させながら拡径した掘削
孔33に挿入していくというものである。
【0020】前記接続手段14は、エキスパンダチャッ
ク14a内部の加振部を振動させることで管材20を振
動させる仕組みであり、この加振部に対しては、振動発
生のための電力、空気圧、又は油圧等が到達立坑32側
の所定の供給源から管材20外部に沿う電線又は管を通
じて供給される。なお、この電線又は管は管材20の内
部を通して加振部に接続することもできる。
【0021】前記加振装置15は、管材20の地盤30
からの露出部分周囲に装着され、管材20の地盤30へ
の挿入進行に伴う移動を許容しつつ管材20に振動を伝
える仕組みである。次に、本実施の形態に係る非開削管
埋設工法による管埋設作業について説明する。前記従来
同様、管埋設予定箇所の両端位置に発進立坑31及び到
達立坑32を掘削形成してから、前記発進立坑31近傍
の地上所定位置から、一次削孔として所定の掘削用流体
をドリルヘッド11先端部から吐出させつつドリルロッ
ド12を地盤30に挿入する。ドリルロッド12先端の
ドリルヘッド11が地中の土砂を解きほぐしながら掘進
して、掘削孔33を後方に形成していく。
【0022】ドリルヘッド11が掘削終了地点の到達立
坑32に達したら、ドリルロッド12先端からドリルヘ
ッド11を外し、必要に応じて所定径まで掘削孔33を
拡径する作業を行った後、埋設する管材20外径より大
きい径で管材引込みに適合した拡径用リーマ13をその
尖端とドリルロッド12先端との接続でドリルロッド1
2に一体に連結すると共に、拡径用リーマ13に管材2
0の先端を接続手段14を介して取付ける。また、到達
立坑32において管材20に加振装置15を装着する。
【0023】この後、二次削孔並びに管材引込みとし
て、拡径用リーマ13の尖端側外面から掘削用流体を吐
出させながら拡径用リーマ13を回転させ、一次削孔で
形成された掘削孔33周囲の土砂を解きほぐしながらド
リルロッド12を引込むと、掘削孔33が管材20径以
上に拡径されると共に、掘削孔33に管材20が挿入さ
れていく。
【0024】この掘削孔33に管材20が挿入されてい
く間、エキスパンダチャック14a内部の加振部と到達
立坑32側の加振装置15をそれぞれ振動させ、地中の
管材20を所定の振動数で一様に振動させる。管材20
が振動することで、周囲の地盤30が管材20に密着す
るのを防げると共に、管材20と地盤30との間に掘削
用流体が浸入するのを促進でき、管材20と地盤30と
の間の摩擦抵抗を低減し、摩擦抵抗増大に伴う管材20
の引込みが不可能となる状態を防止できる。
【0025】拡径用リーマ13及び管材20一端部が発
進立坑31に到達し、管材20の挿入が完了したら、接
続手段14及び加振装置15での振動発生を停止させ、
管材20から拡径用リーマ13を分離してドリルロッド
12を全て引上げ、各立坑内に残留、溢出した掘削残
土、泥水などを処理する一方、ドリルロッド12や拡径
用リーマ13、加振装置15等を撤去すれば工事完了と
なる。
【0026】このように、本実施の形態に係る非開削管
埋設工法では、拡径用リーマ13と管材20とを連結す
る接続手段14に加振部を一体に配設すると共に、管材
20の地盤30に入る直前の位置に加振装置15を配設
し、拡径用リーマ13による拡径並びに管材20の引込
み時に、管材20の地中部分に対し両端の二箇所から振
動を発生させて管材20全体を振動させることから、管
材20に周囲の地盤30が密着するのを防げると共に、
管材20と地盤30との間への掘削用流体の浸入を促進
して、管材20と地盤30との間の摩擦抵抗を大幅に低
減できることとなり、どのような地盤に対しても管材2
0の引込みがスムーズに行え、中途での破断等なく管材
引込みを行える限界が広がり、管材20の一回の引込み
による埋設距離をより長く設定することができ、工事区
間における削孔・管材引込みの一連の作業回数を減らし
て埋設工事の能率を向上させられる。また、摩擦抵抗の
低減で管材20の推進効率を向上させ、ドリルロッド1
2の引込み力を小さく抑えられることとなり、引込みの
際のエネルギ消費を減らして作業コストを低減できる。
【0027】(本発明の第2の実施形態)本発明の第2
の実施の形態に係る非開削管埋設工法を図3に基づいて
説明する。この図3は本実施の形態に係る非開削管埋設
工法における自走加振装置の使用状態説明図である。前
記図3に示すように本実施の形態に係る非開削管埋設工
法は、前記第1の実施形態で接続手段14に配設した加
振部の代りに、加振手段として管材20内部を移動可能
な自走加振装置16を用い、掘削孔33に対し拡径用リ
ーマ13による拡径と管材20の引込みを行う場合に、
自走加振装置16及び加振装置15から振動を発生さ
せ、管材20を振動させながら拡径した掘削孔33に挿
入していくというものである。
【0028】前記自走加振装置16は、公知の管内工事
用ロボットの一部として用いられる自走車16aに加振
ユニット16bを取付けた構成であり、外部からの遠隔
操作に応じて管材20内側の所定位置に移動し、その位
置で加振ユニット16bを振動させ、外側の管材20に
振動を伝えて管材20を振動させる仕組みである。次
に、本実施の形態に係る非開削管埋設工法による管埋設
作業について説明する。一次削孔としての地盤30への
掘削孔33の形成、及び到達立坑32でのドリルロッド
12に対する拡径用リーマ13と管材20の接続までは
前記第1の実施形態と同様である。一端側を接続手段1
4を介して拡径用リーマ13に取付けた管材20に対
し、自走加振装置15を管材20の他端側から管材20
内部に挿入し、内部を移動させて管材20の所定の位置
に位置させると共に、到達立坑32において管材20外
周に加振装置15を装着する。
【0029】この後、二次削孔並びに管材引込みとし
て、前記第1の実施形態と同様に、拡径用リーマ13の
尖端側外面から掘削用流体を吐出させながら拡径用リー
マ13を回転させ、一次削孔で形成された掘削孔33周
囲の土砂を解きほぐしながらドリルロッド12を引込む
と、掘削孔33が管材20径以上に拡径されると共に、
掘削孔33に管材20が挿入されていく。この掘削孔3
3に管材20が挿入されていく間、自走加振装置16と
到達立坑32側の加振装置15をそれぞれ振動させ、地
中の管材20を所定の振動数で一様に振動させる。
【0030】ただし、地盤30には、掘削孔33の屈曲
部分や、土質により土圧が局部的に高くなっている部分
など、管材20との摩擦抵抗の大きくなる特定箇所が存
在する場合もあり、管材20がこのような特定箇所に達
したら、この特定箇所に接する管材20の所定部分まで
自走加振装置16を移動させ、この場所で自走加振装置
16を振動させて管材20に直接振動を伝え、管材20
を振動させる。地盤30に対し管材20を減衰なく振動
させられることで、確実に摩擦抵抗を低減して、この特
定箇所を管材20がスムーズに通過できる。自走加振装
置16は、管材20の挿入進行に伴う移動に応じて管材
20内で進行方向と逆に少しずつ移動させ、管材引込み
の間、地盤30の前記特定箇所に対応する管材20の所
定部分に位置させるようにする。
【0031】拡径用リーマ13及び管材20一端部が発
進立坑31に到達し、管材20の挿入が完了したら、自
走加振装置16及び加振装置15での振動発生を停止さ
せ、自走加振装置16を管材20他端側から回収する。
さらに、前記第1の実施形態と同様に、管材20から拡
径用リーマ13を分離してドリルロッド12を全て引上
げ、このドリルロッド12や拡径用リーマ13、加振装
置15等を撤去すれば工事完了となる。
【0032】このように、本実施の形態に係る非開削管
埋設工法では、管材20内部に自走加振装置16を移動
可能に配設し、拡径用リーマ13による拡径並びに管材
20の引込み時に、自走加振装置16を管材20の所定
部分に位置させて振動させ、管材20の所定部分を直接
振動させられることから、地盤30における管材20と
の摩擦抵抗の大きくなる箇所において確実に管材20を
振動させられ、振動の減衰を抑えて効率よく摩擦抵抗の
低減が図れ、管材20の引込み力をより一層低減できる
と共に、管材20の一回の引込みによる埋設距離をより
長く設定可能とし、工事区間における削孔・管材引込み
の一連の作業回数を減らして埋設工事の能率を向上させ
られる。
【0033】なお、前記実施の形態に係る非開削管埋設
工法においては、自走加振装置16を管材20引込みの
当初から管材20内に入れて振動させる構成としている
が、これに限らず、管材20引込みの当初は自走加振装
置16を管材20内に入れずに加振装置15のみを用
い、管材20をある程度地盤30に引込んで摩擦抵抗が
大きくなった後、自走加振装置16を管材20他端から
挿入して管材20所定位置に移動させ、振動を発生させ
る構成とすることもできる。
【0034】また、前記第1及び第2の各実施の形態に
係る非開削管埋設工法においては、接続手段14もしく
は自走加振装置16と、加振装置15との二箇所でそれ
ぞれ振動を発生させて管材20を振動させる構成として
いるが、この他、管材20の振動を減衰させにくい性質
の地盤30に対しては、加振装置15を用いずに接続手
段14もしくは自走加振装置16の一箇所のみで管材2
0に振動を発生させる構成とすることもでき、前記各実
施の形態同様に管材20の地中部分を振動させて管材2
0と地盤30との間の摩擦抵抗を低減できる。
【0035】(本発明の第3の実施形態)本発明の第3
の実施形態に係る非開削管埋設工法を図4に基づいて説
明する。この図4は本実施の形態に係る非開削管埋設工
法における管材引込み状態説明図である。前記図4に示
すように本実施の形態に係る非開削管埋設工法は、前記
第1の実施の形態における接続手段14の加振部及び加
振装置15でそれぞれ異なる振動数の振動を発生させ、
前記管材20の一又は複数の所定位置を各振動の共振に
基づく所定の振動数並びに所定の振幅で振動させるもの
である。
【0036】次に、本実施の形態に係る非開削管埋設工
法による管埋設作業について説明する。一次削孔として
の地盤30への掘削孔33の形成、及び到達立坑32で
のドリルロッド12に対する拡径用リーマ13と管材2
0の接続、並びにドリルロッド12による拡径用リーマ
13と管材20の引込み開始までは前記第1の実施形態
と同様である。
【0037】エキスパンダチャック14a内部の加振部
と到達立坑32側の加振装置15をそれぞれ異なる所定
の振動数で各々振動させると、管材20における各振動
の共振により管材20の一又は複数の所定位置がそれぞ
れの個別の振動の振幅より著しく大きな振幅で振動する
状態になる場合がある。この現象を利用して、掘削孔3
3に管材20が挿入されていく間、掘削孔33の屈曲部
分(図4参照;範囲A)や、土質により土圧が局部的に
高くなっている部分(図4参照;範囲B)など、管材2
0との摩擦抵抗の大きくなる特定箇所が一又は複数存在
する地盤30に対し、二つの加振手段の振動数をそれぞ
れ調整して前記特定箇所に接する管材20の一又は複数
の所定部分が前記大振幅振動状態となるようにする。地
盤30に対し管材20の振幅を大きくして振動させられ
ることで、確実に摩擦抵抗を低減してこの特定箇所を管
材20がスムーズに通過できる。前記加振部と加振装置
15のそれぞれの振動数は、大振幅位置を管材20の挿
入進行に伴う移動に応じて管材20において進行方向と
逆に少しずつ変位させ、管材引込みの間、この大振幅位
置を地盤30の前記特定箇所に一致させるように適宜調
整される。
【0038】拡径用リーマ13及び管材20一端部が発
進立坑31に到達し、管材20の挿入が完了したら、前
記第1の実施形態と同様に、接続手段14及び加振装置
15での振動発生を停止させ、管材20から拡径用リー
マ13を分離してドリルロッド12を全て引上げ、各立
坑内に残留、溢出した掘削残土、泥水などを処理する一
方、ドリルロッド12や拡径用リーマ13、加振装置1
5等を撤去すれば工事完了となる。
【0039】このように、本実施の形態に係る非開削管
埋設工法では、拡径用リーマ13による拡径並びに管材
20の引込み時に、接続手段14の加振部と加振装置1
5とをそれぞれ異なる振動数で振動させ、異なる振動の
共振により管材20の一又は複数の所定位置を所定の振
動状態、例えば大振幅で振動させられることから、地盤
30における管材20との摩擦抵抗の大きくなる箇所に
大振幅位置を合わせて確実に管材20を振動させられ、
効率よく摩擦抵抗の低減が図れ、管材20の引込み力を
より一層低減できると共に、共振により管材20所定箇
所に大振幅振動を発生させられることで、各加振手段を
より出力の小さいものとすることができ、埋設工事のコ
ストをより一層抑えられる。
【0040】なお、前記実施の形態に係る非開削管埋設
工法においては、接続手段14の加振部及び加振装置1
5という二つの加振手段を異なる振動数で振動させ、共
振により管材20の任意の部分を所定の振動状態とする
と共に、この所定振動状態部分を管材20の挿入進行と
同じ速度で変位させる構成としているが、この他、各加
振手段での振動の振動数を別の異なる所定値にそれぞれ
制御し、振動の共振によって管材の所定の振動状態、例
えば、大振幅となる部位が管材長手方向へ管材20の挿
入進行より速い速度で連続的に変位するうなり状態を得
る構成とすることもでき、管材20の長手方向の一方に
向う振動の半周期と、長手方向の他方に向う振動の他の
半周期とのそれぞれにおける管材20の地盤30に対す
る摩擦状態が互いに異なる状態となることで、いわゆる
振動アクチュエータと同様に、振動する管材20が地盤
30に対して管材長手方向のいずれかの向きへの推進力
を有することとなり、この推進方向とドリルロッド12
の引込み方向を一致させた場合には管材20と地盤30
との摩擦抵抗を極めて小さくすることができ、小さい引
込み力で管材20を地盤30に挿入して埋設でき、引込
みに用いる工事用機器の小型化が可能になる一方、摩擦
抵抗に余裕がある分、より大径の管を引込むことができ
るなど、埋設工事の能率を飛躍的に向上させると共に工
事コストを大幅に削減できる。
【0041】また、前記実施の形態に係る非開削管埋設
工法においては、接続手段14の加振部及び加振装置1
5という二つの加振手段を異なる振動数で振動させ、共
振により管材20の任意の部分を所定の振動状態とする
構成としているが、この他、各加振手段での振動の振動
数を別の異なる所定値にそれぞれ調整し、それぞれの振
動の共振に基づく振幅0の節位置が管材20の地上露出
部分の所定位置に位置する状態を得る構成とすることも
でき、前記地上の所定位置において管材20を振動させ
ないことにより、管材20の地上の特定部分に対する何
らかの作業を行う場合にこの特定部分を無振動状態にす
ることで作業能率を高められ、特に、引込み中の管材2
0に他の管材20を溶接や熱融着等によって継足す際に
管材20の継ぎ合せ部分を無振動部分に設定すること
で、摩擦抵抗が大きく管材20を振動させる必要のある
地盤30に対する工事においても、管材20を引込みな
がらの連続継ぎ合せ作業が可能となり、埋設工事の能率
が大幅に向上し、工事全体の期間を短縮できる。
【0042】また、前記第1ないし第3の各実施の形態
に係る非開削管埋設工法においては、加振手段を各位置
に配設して管材20を振動させる構成としているが、こ
の他、拡径用リーマ13にも加振手段を一体に内蔵する
構成とすることもでき、拡径用リーマ13による拡径並
びに管材20の引込み時に、拡径用リーマ13を振動さ
せることで、拡径の際に拡径用リーマ13に周囲の地盤
30が密着するのを防ぐと共に、拡径用リーマ13と地
盤30の間への掘削用流体の浸入を促進して、拡径用リ
ーマ13と地盤30との間の摩擦抵抗を低減でき、どの
ような地盤30に管材20を埋設する場合でもスムーズ
に拡径作業を行えると共に、摩擦抵抗に伴う力のロス分
を低減して拡径用リーマ13の推進効率を向上させら
れ、ドリルロッド12の引込み力をより一層低減でき
る。
【0043】また、前記第1及び第3の各実施の形態に
係る非開削管埋設工法においては、接続手段14の加振
部で振動を発生させるために電力や油圧等を供給する電
線や管を管材20外部に沿ってもしくは管材20内部を
通じて配設する構成としているが、これに限らず、前方
のドリルロッド12及び接続手段14のスイベル部14
bを通じて電力もしくは油圧を加振部に供給して振動を
発生させる構成とすることもできる。
【0044】さらに、前記第1ないし第3の各実施の形
態に係る非開削管埋設工法においては、あらかじめ掘削
開始地点に発進立坑31を、且つ掘削終了地点に到達立
坑32をそれぞれ掘削形成し、これらを管埋設の始点並
びに終点とする構成としているが、これに限らず、発進
立坑31及び/又は到達立坑32を設けずに埋設工事を
行う構成とすることもでき、埋設工事期間を通して空い
たままの立坑を始めから形成しないことで、埋め戻し後
の養生期間もほとんど必要なくなり、工事期間の一層の
短縮が図れると共に、工事後の地盤の強度を大幅に高め
られる。この立坑を形成しない場合においては、掘削開
始地点となる地上の所定位置からドリルロッド12を地
盤30に挿入して掘削し、掘削終了地点となる地上の所
定位置に到達させ、さらにここから管材20を引込んで
埋設することで、図5に示すように、引込み完了時点で
管材20埋設部分の始点及び終点が地上に位置する状態
となる。また、掘削開始地点及び掘削終了地点には、ド
リルロッド12及び管材20の地盤に対する出入りをス
ムーズにするための小さなスロープ34を必要に応じて
形成することもできる(図5参照)。このスロープ34
を設けた場合でも、立坑に比べ地盤の強度にはほとんど
影響がなく、工事中断時の孔仮塞ぎ状態の強度も高く、
仮塞ぎ作業の手間も少ない。管材20を引込んで埋設し
た後は、埋設部分の始点及び終点付近で地盤30を下方
に削孔して管材20を露出させ、ここで管材20を切断
して、この切断部分に別の管材20と接続するための加
工を施したり、あらかじめ埋設した別の管材20と直接
接続したりする。一方、この削孔部分にはコンクリート
製のハンドホール等を埋込んで管材20端部を収納する
管接続用孔を構築したり、そのまま埋め戻したりするな
ど、所定の処置を行って工事を終了する。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、拡径用リ
ーマと管材とを連結する接続手段に加振手段を一体に配
設し、拡径用リーマによる拡径並びに管材の引込み時
に、地中の管材を振動させることにより、管材に周囲の
地盤が密着するのを防ぐと共に、管材と地盤との間への
掘削用流体の浸入を促進して、管材と地盤との間の摩擦
抵抗を低減できることとなり、中途での破断等なく管材
引込みを行える限界が広がり、管材の一回の引込みによ
る埋設距離をより長く設定することができ、工事区間に
おける削孔・管材引込みの一連の作業回数を減らして埋
設工事の大幅な工期短縮とコストダウンが可能となると
いう効果を奏する。また、摩擦抵抗に伴う力のロス分を
低減して管材の推進効率を向上させ、ドリルロッドの引
込み力を小さく抑えられることとなり、引込みの際のエ
ネルギ消費を減らして作業コストを低減できるという効
果を有する。
【0046】また、本発明によれば、管材内部に加振手
段を移動可能に配設し、拡径用リーマによる拡径並びに
管材の引込み時に、加振手段の振動で地中の管材を振動
させることにより、管材に周囲の地盤が密着するのを防
ぐと共に、管材と地盤のと間への掘削用流体の浸入を促
進して、管材と地盤との間の摩擦抵抗を低減できること
となり、中途での破断等なく管材引込みを行える限界が
広がり、管材の一回の引込みによる埋設距離をより長く
設定することができ、工事区間における削孔・管材引込
みの一連の作業回数を減らして埋設工事の大幅な工期短
縮とコストダウンが可能となるという効果を有する。さ
らに、摩擦抵抗に伴う力のロス分を低減して管材の推進
効率を向上させ、ドリルロッドの引込み力を小さく抑え
られることとなり、引込みの際のエネルギ消費を減らし
て作業コストを低減できるという効果を有する。加え
て、加振手段を移動させて最も摩擦抵抗の大きい箇所に
おいて管材内側から振動を発生して管材を振動させら
れ、より確実に摩擦抵抗を低減して管材の引込み力を低
減できるという効果を有する。
【0047】また、本発明によれば、管材内部の所定位
置に加振手段を追加して配設し、地中の管材に対し少な
くとも二箇所から振動を発生させて管材のより広い範囲
を確実に振動させられることにより、管材への周囲地盤
の密着防止性能及び管材と地盤との間への掘削用流体の
浸入促進効果をより一層高めて、管材と地盤との間の摩
擦抵抗を大幅に低減でき、どのような地盤に対しても管
材の引込みがスムーズに行え、埋設工事の能率を向上さ
せられるという効果を有する。さらに、加振手段を移動
させて最も摩擦抵抗の大きい箇所において管材内側から
振動を発生して管材を振動させられ、より確実に摩擦抵
抗を低減して管材の引込み力を低減できるという効果を
有する。
【0048】また、本発明によれば、管材の地盤に入る
直前の位置に加振手段を追加して配設し、地中の管材に
対し少なくとも二箇所から振動を発生させて管材のより
広い範囲を確実に振動させられることにより、管材への
周囲地盤の密着防止性能及び管材と地盤との間への掘削
用流体の浸入促進効果をより一層高めて、管材と地盤と
の間の摩擦抵抗を大幅に低減でき、どのような地盤に対
しても管材の引込みがスムーズに行え、埋設工事の能率
を向上させられるという効果を有する。
【0049】また、本発明によれば、複数の加振手段に
おける振動の振動数をそれぞれ異ならせ、管材の一又は
複数の所定位置を各振動の共振で生じる二つの加振手段
のいずれとも異なる所定の振動状態とすることにより、
地盤の一部に管材に対する摩擦抵抗の大きい箇所がある
場合に、管材の対応する位置に適切な振動状態を与えら
れ、必ずしも管材全体を一様に振動させなくても管材を
地盤にスムーズに引込むことができ、加振手段の出力を
抑えてコストダウンを図れると共に、加振手段の位置に
関わりなく確実な振動部分を設定でき、加振手段のレイ
アウトの自由度が大きくなり、埋設作業における制約が
少なく、作業性の向上が図れるという効果を有する。
【0050】また、本発明によれば、各加振手段におけ
る振動をそれぞれ異なる所定の振動数に調整し、管材の
振動状態を、共振に基づいて所定の振動状態となる部分
が管材長手方向へ連続的に動くうなり状態とすることに
より、管材の管材長手方向の一方に向う振動の半周期
と、管材長手方向の他方に向う振動の他の半周期とのそ
れぞれにおける管材の地面に対する摩擦状態を互いに異
ならせて、振動する管材に管材長手方向のいずれかの向
きへの推進力を生じさせることができ、この推進力の方
向とドリルロッドの引込み方向を一致させた場合には管
材と地盤との摩擦抵抗が極めて小さくなり、少ない引込
み力で管材を地盤に挿入して埋設でき、埋設工事の能率
を飛躍的に向上させると共に工事コストを大幅に削減で
きるという効果を有する。
【0051】また、本発明によれば、各加振手段におけ
る振動をそれぞれ異なる所定の振動数に調整し、それぞ
れの振動の共振により生じる管材の振動の振幅が0とな
る節位置を地上の特定部分に位置させ、この地上の特定
部分において管材を振動させないことにより、管材の地
上の特定部分に対する何らかの作業を行う場合にこの特
定部分を無振動状態にすることで作業能率を高められ、
特に管材を複数継足す際に管材同士の継ぎ合せ部分を無
振動部分に設定することで、抵抗の大きい地盤において
も引込みながらの連続継ぎ合せ作業が可能となり、埋設
工事の能率が大幅に向上し、工事全体の期間を短縮でき
るという効果を有する。
【0052】また、本発明によれば、拡径用リーマに加
振手段を一体に配設し、拡径用リーマによる拡径並びに
管材の引込み時に、拡径用リーマを振動させることによ
り、拡径の際に拡径用リーマに周囲の地盤が密着するの
を防ぐと共に、拡径用リーマと地盤の間への掘削用流体
の浸入を促進して、拡径用リーマと地盤との間の摩擦抵
抗を低減できることとなり、拡径がよりスムーズに進
み、どのような地盤に管材を埋設する場合でもスムーズ
に拡径作業を行えると共に、摩擦抵抗に伴う力のロス分
を低減して拡径用リーマの推進効率を向上させられ、ド
リルロッドの引込み力をより一層低減できるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る非開削管埋設工
法における管材引込み状態説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る非開削管埋設工
法における拡径用リーマでの拡径状態説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る非開削管埋設工
法における自走加振装置の使用状態説明図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る非開削管埋設工
法における管材引込み状態説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る非開削管埋設工法
における管材引込み状態説明図である。
【図6】従来の非開削管埋設工法におけるドリルヘッド
での掘削状態説明図並びに拡径用リーマ取付状態説明図
である。
【図7】従来の非開削管埋設工法における拡径用リーマ
での拡径状態説明図並びに可撓管の埋設完了状態説明図
である。
【符号の説明】
11 ドリルヘッド 12 ドリルロッド 13 拡径用リーマ 13a 噴出孔 14 接続手段 14a エキスパンダチャック 14b スイベル部 15 加振装置 16 自走加振装置 16a 自走車 16b 加振ユニット 20 管材 30 地盤 31 発進立坑 32 到達立坑 33 掘削孔 34 スロープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南里 和孝 佐賀県佐賀郡富士町南部工業団地内 株式 会社富士建内 Fターム(参考) 2D054 AA05 AC18 AD37 BA18 BA20 BA25 FA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドリルヘッドが先端に装着されたドリル
    ロッドを地盤に挿入して所定距離離れた掘削終了地点ま
    で掘進させて形成した掘削孔に対し、前記掘削終了地点
    で前記ドリルロッド先端のドリルヘッドを拡径用リーマ
    に交換し且つ当該拡径用リーマに所定の接続手段を介し
    て埋設用の管材先端を取付けた後、ドリルロッドを後退
    させて拡径用リーマで前記掘削孔を拡径しつつ、当該拡
    径した掘削孔に前記管材を挿入していく非開削管埋設工
    法において、 前記接続手段が、振動を発生させる加振手段を一体に付
    加されてなり、当該加振手段の振動で前記管材を振動さ
    せることを特徴とする非開削管埋設工法。
  2. 【請求項2】 ドリルヘッドが先端に装着されたドリル
    ロッドを地盤に挿入して所定距離離れた掘削終了地点ま
    で掘進させて形成した掘削孔に対し、前記掘削終了地点
    で前記ドリルロッド先端のドリルヘッドを拡径用リーマ
    に交換し且つ当該拡径用リーマに所定の接続手段を介し
    て埋設用の管材先端を取付けた後、ドリルロッドを後退
    させて拡径用リーマで前記掘削孔を拡径しつつ、当該拡
    径した掘削孔に前記管材を挿入していく非開削管埋設工
    法において、 振動する振動部分を有し、当該振動部分に接触する被接
    触物に振動を伝達する一又は複数の加振手段が管材内部
    に移動可能に配設されてなり、前記加振手段の振動で管
    材を振動させることを特徴とする非開削管埋設工法。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の非開削管埋設工法
    において、 振動する振動部分を有し、当該振動部分に接触する被接
    触物に振動を伝達する別の一又は複数の加振手段が管材
    内部に移動可能に配設されてなり、前記別の加振手段で
    も管材を振動させることを特徴とする非開削管埋設工
    法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の非開削管埋設工法において、 前記管材の地盤への進入口となる前記掘削終了地点位置
    で、振動を発生させる他の加振手段を管材外側に接触さ
    せて管材を振動させることを特徴とする非開削管埋設工
    法。
  5. 【請求項5】 前記請求項3又は4に記載の非開削管埋
    設工法において、 前記各加振手段でそれぞれ異なる振動数の振動を発生さ
    せ、前記管材の一又は複数の所定位置を各加振手段の振
    動数とは異なる所定の振動数並びに所定の振幅で振動さ
    せることを特徴とする非開削管埋設工法。
  6. 【請求項6】 前記請求項5に記載の非開削管埋設工法
    において、 前記各加振手段での振動の振動数を異なる所定値にそれ
    ぞれ制御し、前記管材の所定の振動数並びに所定の振幅
    で振動する部位を管材長手方向へ連続的に変位させるこ
    とを特徴とする非開削管埋設工法。
  7. 【請求項7】 前記請求項5に記載の非開削管埋設工法
    において、 前記各加振手段での振動の振動数を異なる所定値にそれ
    ぞれ制御し、前記管材の地上に現れている所定部分にお
    ける振幅を0とすることを特徴とする非開削管埋設工
    法。
  8. 【請求項8】 前記請求項1ないし7のいずれかに記載
    の非開削管埋設工法において、 前記拡径用リーマが、振動を発生させる加振手段を一体
    に付加されてなり、当該加振手段の振動により振動する
    ことを特徴とする非開削管埋設工法。
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JP2008540876A (ja) * 2005-05-07 2008-11-20 マイヤー&ヨーン ゲー・エム・ベー・ハー&コムパニーケー・ゲー 管の非開削敷設方法

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