JP2001114843A - 耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン - Google Patents

耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン

Info

Publication number
JP2001114843A
JP2001114843A JP29146699A JP29146699A JP2001114843A JP 2001114843 A JP2001114843 A JP 2001114843A JP 29146699 A JP29146699 A JP 29146699A JP 29146699 A JP29146699 A JP 29146699A JP 2001114843 A JP2001114843 A JP 2001114843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
chlorinated polyolefin
modified chlorinated
polyolefin
unsaturated carboxylic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29146699A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaaki Ueda
隆明 上田
Takayuki Hirose
隆行 廣瀬
Isao Onodera
勇雄 小野寺
Kazukuni Shiraishi
和訓 白石
Keiji Urata
啓司 浦田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd, Jujo Paper Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP29146699A priority Critical patent/JP2001114843A/ja
Publication of JP2001114843A publication Critical patent/JP2001114843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素化ポリオレフィンの保存安定性を改良
し、ポリオレフィンに対する付着性や耐溶剤性がより改
善された塗料、プライマー用の塩素化ポリオレフィン組
成物を提供する。 【解決手段】 塩素含有率が5〜50重量%、α,β-不飽
和カルボン酸無水物のグラフト量が1〜10重量%であ
り、グラフトしたα,β-不飽和カルボン酸無水物の一部
を水により部分的に開環させた酸変性塩素化ポリオレフ
ィン及びその固形化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィン系樹
脂、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン-
プロピレン共重合物、エチレン-プロピレン-ジエン共重
合物などのポリオレフィン系樹脂の成型品またはフィル
ム等に対するプライマーとして用いられる酸変性塩素化
ポリオレフィンに関し、更に詳しくはこれらのポリオレ
フィン系樹脂の成型品、シート、フィルムに対し優れた
付着性と耐ガソホール性に優れた塗料、プライマー用の
バインダー樹脂として用いられる酸変性塩素化ポリオレ
フィンに関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは、高生産性でデザインの
自由度が広く、軽量、防錆、耐衝撃性など多くの利点が
あるため、近年、自動車部品、電気部品、建築資材、食
品包装用フィルム等の材料として多く用いられている。
とりわけポリオレフィン系樹脂は、価格が安く成型性、
耐薬品性、耐熱性、耐水性、良好な電気特性など多くの
優れた性質を有するため、工業材料として広範囲に使用
されており、将来その需要の伸びが最も期待されている
材料の一つである。しかしながらポリオレフィン系樹脂
は、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂等、極性を有する合成樹脂
と異なり、非極性で且つ結晶性のため、塗装や接着が困
難であると言う欠点を有する。
【0003】このような難付着性なポリオレフィン系樹
脂の塗装や接着には、ポリオレフィン系樹脂に対して強
い付着力を有する低塩素化ポリオレフィンが従来よりバ
インダー樹脂として使用されている。例えば、特公昭46
-27489号公報には20〜40重量%まで塩素化した塩素化ア
イソタクチックポリプロピレンがポリプロピレンフィル
ムの印刷インキ用バインダー樹脂として提案されてい
る。特公昭50-35445号公報や特公昭50-37688号公報に
は、20〜40重量%まで塩素化した塩素化プロピレン−エ
チレン共重合体が、ポリオレフィンに対する印刷インキ
や接着剤用のバインダー樹脂として提案されている。ま
た、特開昭57-36128号公報、特公昭63-50381号公報、特
開昭59-166534号公報、特公昭63-36624号公報、特開平1
0-168123号公報等には、カルボン酸及び/又はカルボン
酸無水物を含有する低塩素化ポリプロピレン或いは低塩
素化プロピレン−α−オレフィン共重合体が、ポリオレ
フィン系成型品の塗装用プライマーやコーティング用の
バインダー樹脂として提案されている。
【0004】近年、ポリオレフィン系成型品用のプライ
マーには付着性のみならず、耐溶剤性、特に耐ガソホー
ル性が要求されるようになっているが、上記の酸変性塩
素化ポリオレフィンでは耐ガソホール性が十分ではなく
改良が望まれている。
【0005】本発明者らは、特願平10-309609号におい
て耐溶剤性の改良したポリオレフィン系樹脂用バインダ
ー樹脂を提案したが、この樹脂においてもまだ、耐ガソ
ホール性は不十分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決しポリオレフィンに対する付着性や特に耐ガソホ
ール性に優れた、塗料、プライマー用に使用される酸変
性塩素化ポリオレフィンの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明者等は、塩
素含有率が5〜50重量%、α,β-不飽和カルボン酸無水
物のグラフト量が1〜10重量%である酸変性塩素化ポリ
オレフィンであって、その酸変性塩素化ポリオレフィン
にグラフトされたα,β-不飽和カルボン酸無水物の一部
を水により開環させることによりポリオレフィンに対す
る付着性や特に耐ガソホール性が良好になることを見出
し、本発明を成すに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の原料には結晶性ポリプロ
ピレンまたはプロピレン成分を50〜98モル%含有するプ
ロピレン-α-オレフィン共重合物が使用できる。プロピ
レン-α-オレフィン共重合物とは、プロピレンを主体と
してこれにα-オレフィンを共重合したものであり、ブ
ロック共重合物でもランダム共重合物の何れでも使用で
きる。α-オレフィン成分としては、例えばエチレン、1
-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オ
クテン、4-メチル-1-ペンテン等を例示することができ
る。プロピレン成分の含有量は50〜98モル%が最適で、
50モル%未満だとポリプロピレンに対する付着性が低下
する。また、98モル%を越えると塗膜の柔軟性が悪くな
る。
【0009】本発明の酸変性塩素化ポリオレフィンは上
記ポリオレフィン樹脂にα,β-不飽和カルボン酸無水物
及び塩素を導入し、かつ、導入したα,β-不飽和カルボ
ン酸無水物を水により開環させることによって得られる
が、その製造は次に挙げる方法により製造可能である。
【0010】すなわち、(1)ポリオレフィン樹脂にあら
かじめα,β-不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合さ
せた後、水により部分的にα,β-不飽和カルボン酸無水
物を開環させ、続いて塩素化反応を行う方法(第一の方
法)、(2)ポリオレフィン樹脂にあらかじめα,β-不飽和
カルボン酸無水物をグラフト重合させた後に塩素化反応
を行い、その後水により部分的にα,β-不飽和カルボン
酸無水物を開環させる方法(第二の方法)である。
【0011】その具体的な製造方法を例示すると、第一
の方法においては、まずポリオレフィン樹脂にα,β-不
飽和カルボン酸無水物をグラフト共重合するが、その方
法は、ラジカル発生剤の存在下で上記樹脂をバンバリー
ミキサー、ニーダー、押し出し機等を使用し融点以上30
0℃以下の温度で加熱溶融して反応させる、公知の方法
によって行うことが出来る。
【0012】さらに、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)によって、ポリスチレン樹脂を標準と
して測定された分子量2000の成分を、アセトン、メチル
エチルケトン等の溶剤で抽出除去することが望ましい。
【0013】α,β-不飽和カルボン酸無水物のグラフト
反応に使用する上記有機過酸化物系化合物としては、例
えば、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ジラウリルパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイ
ド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチル
シクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-シク
ロヘキサン、シクロヘキサノンパーオキサイド、t-ブチ
ルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシイソブ
チレート、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキ
サノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエ
ート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、
クミルパーオキシオクトエート等があげられる。
【0014】続いて行われる、ポリオレフィン樹脂にグ
ラフトされたα,β-不飽和カルボン酸無水物の水による
部分的な開環は、α,β-不飽和カルボン酸無水物をグラ
フトした樹脂を水中で保存する方法、高湿度の雰囲気下
に放置する方法等が例示できる。
【0015】次に行う塩素化反応は、上記のα,β-不飽
和カルボン酸無水物をグラフト共重合し、部分的に開環
させた酸変性ポリオレフィン樹脂をクロロホルム等の塩
素化溶媒に溶解した後に紫外線の照射下、もしくは触媒
の存在下、もしくは無存在下で、常圧もしくは加圧下で
50〜140℃の温度範囲で塩素ガスを吹き込むことにより
行われる。塩素化反応の終了した反応液は、塩素化溶媒
であるクロロホルム等を沸点の差を利用してトルエン、
キシレン等の芳香族系溶剤等で置換させるが、他にエス
テル系溶剤、ケトン系溶剤等を一部混合して使用しても
差し支えない。
【0016】また、次に示した方法で酸変性塩素化ポリ
オレフィンを固形化した後、トルエンやキシレン等上記
の溶剤に溶解しても差し支えない。
【0017】第二の方法であるポリオレフィン樹脂にあ
らかじめα,β-不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合
させ塩素化反応を行った後、水により部分的にα,β-不
飽和カルボン酸無水物を開環させる方法は、第一の方法
と同様にポリオレフィン樹脂にあらかじめα,β-不飽和
カルボン酸無水物をグラフト重合させ、さらに低分子量
成分を溶剤により抽出除去し、続いて第一の方法と同様
に塩素化反応を行い、その反応液に水を添加してα,β
−不飽和カルボン酸無水物を部分的に開環させるか、も
しくは塩素化溶媒をトルエン、キシレン等の溶媒に変更
し、その樹脂溶液に水を添加してグラフトされたα,β
−不飽和カルボン酸無水物を部分的に開環させる方法で
ある。
【0018】本発明において、ポリオレフィン樹脂にグ
ラフト共重合するα,β-不飽和カルボン酸無水物は、プ
ライマー樹脂として使用した場合、上塗り塗料との付着
性を付与するためのものであり、例えば、マレイン酸、
シトラコン酸、イタコン酸、アコニット酸の無水物など
が例示できるが、ポリオレフィン樹脂へのグラフト性を
考慮すると無水マレイン酸が最も適している。また、
α,β-不飽和カルボン酸無水物をグラフト共重合によっ
て導入する量は、1〜10重量%が最適である。1重量%よ
り少ない場合は、得られたプライマー用組成物と上塗り
塗料との付着性が十分得られず、10重量%以上だとプラ
イマーとして使用した場合、耐湿性が低下する傾向にあ
る。
【0019】また、水により開環する量は、赤外吸収ス
ペクトルの酸無水物に由来する吸収とカルボン酸に由来
する吸収の吸光度比によって規定される。無水マレイン
酸を例にとって説明する。
【0020】無水マレイン酸に由来する吸収は1780cm-1
にあり、水により開環したマレイン酸に由来する吸収は
1710cm-1にある。グラフトした無水マレイン酸が開環し
てくると、1780cm-1の吸光度が減少し、1710cm-1に吸収
が現れ、開環が進むにしたがい1710cm-1の吸光度が増加
する。したがって、無水マレイン酸に由来する吸収(abs
1780cm-1)と、マレイン酸に由来する吸収(abs1710cm-1)
の比、(abs1710cm-1)/(abs1780cm-1)によって開環度が
定義できる。その吸光度比(abs1710cm-1)/(abs1780cm-
1)が0.05〜100の範囲では耐溶剤性が良好であるが、こ
の範囲以外では耐溶剤性が悪くなる。
【0021】酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含
有率は、低いほどポリプロピレン系樹脂への付着性は良
くなるが有機溶剤への溶解性が低下し、低温での流動性
が著しく損なわれる。また、塩素含有率が高くなるとポ
リプロピレン系樹脂との付着性が低下する。したがっ
て、塩素含有率は5〜50重量%、好ましくは10〜30重量
%が最適である。
【0022】さらに得られた酸変性塩素化ポリオレフィ
ン樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)によって測定された、ポリスチレン樹脂を標準とし
た重量平均分子量は30,000〜100,000であることが好ま
しい。30,000以下では樹脂の凝集力が不足し、100,000
以上ではスプレー作業性が低下するため好ましくない。
さらに、分子量が2000以下の成分が2%以下であること
が、耐ガソホール性には好ましい。
【0023】また、本発明の酸変性塩素化ポリオレフィ
ンは、固形の形で保存または輸送を行い、塗料とする時
に溶剤に溶解して使用することもできる。その場合の固
形化の方法を例示する。上記第一の方法で塩素化反応が
終了した反応液、もしくは、第二の方法で塩素化反応が
終了した反応液に水を添加して反応液に、安定剤として
のエポキシ化合物等を加え、次いでドラムドライヤーで
乾燥することで達成できる。又、ドラムドライヤーの替
わりに反応溶媒を減圧留去するためのベント口を設置し
たベント付押出機で反応溶媒を完全に除去し、酸変性塩
素化ポリオレフィンの固形物をストランド状に押出し、
水中カッターや水冷式ペレタイザーでペレット化するこ
とでも達成できる。
【0024】固形状の酸変性塩素化ポリオレフィンは、
使用時には有機溶剤に溶解した状態で使用される。その
溶液濃度は用途により適宜選択すればよいが、溶液濃度
は高すぎても低すぎても塗工作業性が損なわれるため、
樹脂濃度は5〜30重量%が好ましい。使用する溶剤はト
ルエン、キシレン等の芳香族系溶剤が好ましく、他に酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、
n-ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族系溶剤、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の
脂環式系溶剤が使用することができる。さらには、樹脂
溶液の保存安定性を高めるために、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール等のアルコール、プロピ
レングリコールメチルエーテル、プロピレングリコール
エチルエーテル、プロピレングリコールターシャリーブ
チルエーテル等のプロピレン系グリコールエーテルを単
独または2種以上混合して上記溶剤に対し1〜20%添加す
る事が好ましい。
【0025】塩素化ポリオレフィンは紫外線や、高熱に
さらされると脱塩酸を伴い劣化する。塩素化ポリオレフ
ィンが脱塩酸により劣化を起こすと、樹脂の着色ととも
にPP素材への付着性低下等の物性低下をはじめ、遊離す
る塩酸により作業環境の悪化の引き起こすことから、安
定剤の添加は必須である。安定剤として特に好ましいの
はエポキシ化合物である。エポキシ化合物は特に限定さ
れないが、塩素化樹脂と相溶するものが好ましく、エポ
キシ当量が100から500程度のもので、一分子中のエポキ
シ基が1個以上有するエポキシ化合物が例示できる。た
とえば、天然の不飽和基を有する植物油を過酢酸などの
過酸でエポキシ化したエポキシ化大豆油やエポキシ化ア
マニ油。また、オレイン酸、トール油脂肪酸、大豆油脂
肪酸等の不飽和脂肪酸をエポキシ化したエポキシ化脂肪
酸エステル類。エポキシ化テトラヒドロフタレーートに
代表されるエポキシ化脂環化合物。ビスフェノールAや
多価アルコールとエピクロルヒドリンを縮合した、例え
ば、ビスフェノールAグリシジルエーテル、エチレング
リコールグリシジルエーテル、プロピレングリコールグ
リシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が例示され
る。また、ブチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシ
ルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ス
テアリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル、sec-ブチルフェニル
グリシジルエーテル、tert-ブチルフェニルグリシジル
エーテル、フェノールポリエチレンオキサイドグリシジ
ルエーテル等に代表されるモノエポキシ化合物類が例示
される。
【0026】本発明にかかる酸変性塩素化ポリオレフィ
ンはそのままコーティングして用いてもよいが、溶剤、
顔料、その他の添加剤を加えて用いてもよい。また、該
組成物はそれだけでバランスのとれた塗膜物性を示す
が、必要であれば環化ゴム、石油樹脂、クマロンインデ
ン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ア
ルキッド樹脂などをさらに添加して用いても差し支えな
い。
【0027】
【作用】本発明の特徴とするところは、酸変性塩素化ポ
リオレフィンにグラフトされているα,β−不飽和カル
ボン酸無水物を部分的に水により開環させることによ
り、従来より不十分であった、耐ガソホール性を飛躍的
に改善したことにある。α,β−不飽和カルボン酸無水
物を水により開環させることにより、極性が高くなるた
め、ガソリンに溶解しづらくなるとともに、プライマー
と上塗り塗料との層間密着性も向上したため、付着性、
耐溶剤性が向上したものと考えられる。
【0028】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】(製造例−1)180℃における溶融粘度が約
2000mPa・sのアイソタクチックポリプロピレン6kgを、撹
拌機と滴下ロートとモノマーを還流するための冷却管を
取り付けた三ツ口フラスコ中に入れ、180℃で一定に保
たれた油浴中で完全に溶融した。フラスコ内の窒素置換
を約10分間行った後、撹拌を行いながら無水マレイン酸
300gを約5分間かけて投入し、次にジ-tert-ブチルパー
オキシド30gを100mlのヘプタンに溶解し滴下ロートより
約30分間かけて投入した。このとき、系内は180℃に保
たれ、更に1時間反応を継続した後、アスピレーターで
フラスコ内を減圧しながら約30分間かけて未反応の無水
マレイン酸を取り除いた。次に、この無水マレイン酸を
グラフトさせたアイソタクチックポリプロピレンをメチ
ルケトンエチル12kgに投入し、80℃で2時間撹拌した
後、メチルエチルケトンを除き70℃で12時間乾燥させ
た。このときの無水マレイン酸のグラフト量は4.5重量%
であった。
【0030】次にグラスライニングされた反応釜にこの
樹脂を投入し、100Lのクロロホルム加え、2kg/cm2-110
℃の条件下で充分に溶解した後、紫外線を照射しつつ塩
素ガスを反応釜底部より吹き込み塩素含有率21.3重量%
及び22.7重量%の反応液(各50L)を得た。重量平均分
子量は70000及び68000で、2000以下の成分はそれぞれ1%
であった。
【0031】この反応液中にそれぞれ水2L、3Lを添加し
て3時間撹拌した後、反応溶媒であるクロロホルムをエ
バポレーターで留去し、トルエンで置換し、固形分濃度
が20重量%の無水マレイン酸変性塩素化アイソタクチッ
クポリプロピ(トルエン溶液)を得た。安定剤としてエ
ピオールSB(モノエポキシ化合物、日本油脂(株)製)
を対樹脂4%添加した。吸光度比(abs1710cm-1)/(abs17
80cm-1)は1.3及び1.5であった。
【0032】(製造例−2)180℃における溶融粘度が
約2100mPa・sでエチレン含有量が3モル%のエチレン-プ
ロピレン共重合物6kgを、撹拌機と滴下ロートとモノマ
ーを還流するための冷却管を取り付けた三ツ口フラスコ
中に入れ、180℃で一定に保たれた油浴中で完全に溶融
した。フラスコ内の窒素置換を約10分間行った後、撹拌
を行いながら無水マレイン酸300gを約5分間かけて投入
し、次にジ−tert−ブチルパーオキシド30gを100mlのヘ
プタンに溶解し滴下ロートより約30分間かけて投入し
た。このとき、系内は180℃に保たれ、更に1時間反応を
継続した後、アスピレーターでフラスコ内を減圧しなが
ら約30分間かけて未反応の無水マレイン酸を取り除い
た。次に、この無水マレイン酸をグラフトさせたエチレ
ン-プロピレン共重合物をメチルケトンエチル12kgに投
入し、80℃で2時間撹拌した後、メチルエチルケトンを
除き70℃で12時間乾燥させた。このときの無水マレイン
酸のグラフト量は3.8重量%であった。次にこの無水マレ
イン酸をグラフトしたエチレン-プロピレン共重合物を5
0℃、湿度90%の雰囲気下に2週間放置し、無水マレイン
酸を開環させた。
【0033】次にこの生成物を製造例1の方法に準じ塩
素化反応を行い、塩素含有率20.5重量%及び22.4重量%
の反応液を得た。重量平均分子量は65000及び64000で、
2000以下の成分はそれぞれ0.8%であった。それぞれ反応
液に、安定剤としてエピオールSB(日本油脂(株)製)
を対樹脂4%添加した後、クロロホルムを減圧留去する
ためのベント口を設置したベント付押出機で反応溶媒を
完全に除去し、塩素化ポリプロピレン組成物をストラン
ド状に押出し水で冷却し、水冷式ペレタイザー(有限会
社 勝製作所製 機種:KM−150)でペレット化し、無水
マレイン酸変性塩素化エチレン−プロピレン共重合物の
固形物を得た。吸光度比(abs1710cm-1)/(abs1780cm-1)
は2.9及び3.0であった。
【0034】(製造例−3)180℃における溶融粘度が約
2000mPa・sのエチレン含有量が3モル%のエチレン-プロ
ピレン共重合物6kgを、撹拌機と滴下ロートとモノマー
を還流するための冷却管を取り付けた三ツ口フラスコ中
に入れ、180℃で一定に保たれた油浴中で完全に溶融し
た。フラスコ内の窒素置換を約10分間行った後、撹拌を
行いながら無水マレイン酸300gを約5分間かけて投入
し、次にジ-tert-ブチルパーオキシド30gを100mlのヘプ
タンに溶解し滴下ロートより約30分間かけて投入した。
このとき、系内は180℃に保たれ、更に1時間反応を継続
した後、アスピレーターでフラスコ内を減圧しながら約
30分間かけて未反応の無水マレイン酸を取り除いた。次
に、この無水マレイン酸をグラフトさせたエチレン-プ
ロピレン共重合物をメチルケトンエチル12kgに投入し、
80℃で2時間撹拌した後、メチルエチルケトンを除き70
℃で12時間乾燥させた。このときの無水マレイン酸のグ
ラフト量は4.5重量%であった。
【0035】次にグラスライニングされた反応釜にこの
樹脂を投入し、100Lのクロロホルム加え、2kg/cm2-110
℃の条件下で充分に溶解した後、紫外線を照射しつつ塩
素ガスを反応釜底部より吹き込み塩素含有率20.0重量%
及び21.7重量%の反応液(各50L)を得た。重量平均分
子量は53000及び55000で、2000以下の成分はそれぞれ1.
5%であった。
【0036】反応溶媒であるクロロホルムをエバポレー
ターで留去し、固形分濃度が約30重量%のトルエン溶液
とした。この中にそれぞれ水0.5L、2Lを添加して3時間
撹拌した後、水をエバポレーターで留去し、固形分濃度
が20重量%の無水マレイン酸変性塩素化エチレン-プロピ
レン共重合物(トルエン溶液)を得た。安定剤としてエ
ピオールSB(日本油脂(株)製)を対樹脂4%添加し
た。吸光度比(abs1710cm-1)/(abs1780cm-1)は0.5及び
4.2であった。
【0037】(製造例-4)製造例-1と同様に、180℃に
おける溶融粘度が約2500mPa・sでエチレン含有量が3モル
%のエチレン-プロピレン共重合物6kgに無水マレイン酸
300gをグラフトさせ、さらにメチルエチルケトンを用い
低分子量成分を除去した。
【0038】次に、製造例-1と同様の操作により塩素化
反応を行ったが、無水マレイン酸の開環工程は行わなか
った。塩素含有率21.0重量%及び、23.0重量%、固形分
濃度が20重量%の無水マレイン酸変性塩素化エチレン−
プロピレン共重合物(トルエン溶液)を得た。重量平均
分子量は68000及び66000で、2000以下の成分はそれぞれ
1%であった。安定剤としてエピオールSB(日本油脂
(株)製)を対樹脂4%添加した。それぞれ無水マレイ
ン酸変性塩素化エチレン−プロピレン共重合物(トルエ
ン溶液)の吸光度比(abs1710cm-1)/(abs1780cm-1)は0.
01及び0.02であった。
【0039】<実施例1>上記の製造例-1で製造した樹
脂溶液(固形分20%)100gに、二酸化チタン10gを加えサ
ンドミルで3時間混練した後、NO.4フォードカップで13
〜15秒/20℃になるようにキシレンで粘度調整を行い、
ポリプロピレン板(TX-933A,三菱化学(株)製)にエアー
式スプレーガンによって膜厚が約10μmになるように塗
装した。次に、2液硬化型ウレタン塗料を塗装した(膜厚
約30μm)。80℃で30分乾燥し、室温にて24時間放置し物
性評価を行った。プライマー試験結果を表1に示す。
【0040】<実施例2>上記の製造例-2で製造した固
形品をトルエンに溶解させ20%溶液に調整した樹脂溶液1
00gに対して、実施例1と同様に調整して物性評価を行
った。プライマー試験結果を表1に示す。
【0041】<実施例3>上記の製造例-3で製造した樹
脂溶液(固形分20%)100gに対して、実施例1と同様に
調整して物性評価を行った。プライマー試験結果を表1
に示す。
【0042】比較例1 上記の製造例-4で製造した樹脂溶液(固形分20%)100g
に対して、実施例1と同様に調整して物性評価を行っ
た。プライマー試験結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】●付着性 塗面上に1mm間隔で素地に達する100個の碁盤目を作り、
その上にセロハン粘着テープを密着させて180゜方向に
引き剥し、塗膜の残存する程度で判定した。
【0045】●耐ガソホール性 塗装板をレギュラーガソリン/メタノール=9/1(v/v)に12
0分浸漬し塗膜の状態を観察した。
【0046】●耐湿性 塗装板を50℃、相対湿度98%の雰囲気下に240時間放置し
た後、上記付着性試験を行った。
【0047】
【発明の効果】表1の結果より酸変性塩素化ポリオレフ
ィンにグラフトされたα,β−不飽和カルボン酸無水物
を水により部分的に開環したものは、耐ガソホール性が
良好であることが分かる
フロントページの続き (72)発明者 小野寺 勇雄 山口県岩国市飯田町2−8−1 日本製紙 株式会社化成品開発研究所内 (72)発明者 白石 和訓 山口県岩国市飯田町2−8−1 日本製紙 株式会社化成品開発研究所内 (72)発明者 浦田 啓司 山口県岩国市飯田町2−8−1 日本製紙 株式会社化成品開発研究所内 Fターム(参考) 4J026 AA24 AC08 BA35 BB01 BB08 DB05 DB13 DB40 EA03 EA08 GA02 4J100 AA02Q AA03P AA04Q AA15Q AA16Q AA17Q AA19Q BA16H BB01H CA01 CA04 DA01 DA36 HB04 HC28 HC30 JA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素含有率が5〜50重量%、α,β-不飽
    和カルボン酸無水物のグラフト量が1〜10重量%である
    酸変性塩素化ポリオレフィンであって、その酸変性塩素
    化ポリオレフィンにグラフトされたα,β-不飽和カルボ
    ン酸無水物の一部を水により開環していることを特徴と
    する、耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン。
  2. 【請求項2】 赤外吸収分光法で測定された酸変性塩素
    化ポリオレフィンのスペクトルにおける吸光度比(abs17
    10cm-1)/(abs1780cm-1)が0.05〜100である請求項1記
    載の耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン。
  3. 【請求項3】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
    ーで測定した分子量が2000以下の成分が2%以下である請
    求項1または2記載の耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリ
    オレフィン。
  4. 【請求項4】 酸変性塩素化ポリオレフィンの原料が、
    結晶性ポリプロピレンまたはプロピレン成分を50〜98モ
    ル%含有するプロピレン-α-オレフィン共重合物である
    請求項1から3までのいずれか1項記載の耐溶剤性良好
    な酸変性塩素化ポリオレフィン。
  5. 【請求項5】 α,β-不飽和カルボン酸無水物が無水マ
    レイン酸である請求項1から4までのいずれか1項記載
    の酸変性塩素化ポリオレフィン。
  6. 【請求項6】 酸変性塩素化ポリオレフィンが固形化物
    である請求項1から5までのいずれか1項記載の酸変性
    塩素化ポリオレフィン。
JP29146699A 1999-10-13 1999-10-13 耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン Pending JP2001114843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29146699A JP2001114843A (ja) 1999-10-13 1999-10-13 耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29146699A JP2001114843A (ja) 1999-10-13 1999-10-13 耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001114843A true JP2001114843A (ja) 2001-04-24

Family

ID=17769245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29146699A Pending JP2001114843A (ja) 1999-10-13 1999-10-13 耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001114843A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006032308A (ja) * 2003-09-29 2006-02-02 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 色素増感型太陽電池スペーサー
WO2013046846A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 東洋紡株式会社 塩素化されたプロピレン含有重合体の製造方法
WO2020129551A1 (ja) * 2018-12-21 2020-06-25 日本製紙株式会社 変性ポリオレフィン樹脂
WO2020129550A1 (ja) * 2018-12-21 2020-06-25 日本製紙株式会社 変性ポリオレフィン樹脂
CN114945603A (zh) * 2020-01-17 2022-08-26 日本制纸株式会社 氯化聚烯烃树脂和使用该树脂的底漆、粘合剂、粘接剂、层叠体、食品包装材料以及该树脂的制造方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006032308A (ja) * 2003-09-29 2006-02-02 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 色素増感型太陽電池スペーサー
WO2013046846A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 東洋紡株式会社 塩素化されたプロピレン含有重合体の製造方法
JP2013076014A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Toyobo Co Ltd 塩素化されたプロピレン含有重合体の製造方法
JP2020100715A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 日本製紙株式会社 変性ポリオレフィン樹脂
WO2020129550A1 (ja) * 2018-12-21 2020-06-25 日本製紙株式会社 変性ポリオレフィン樹脂
JP2020100716A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 日本製紙株式会社 変性ポリオレフィン樹脂
WO2020129551A1 (ja) * 2018-12-21 2020-06-25 日本製紙株式会社 変性ポリオレフィン樹脂
CN111601831A (zh) * 2018-12-21 2020-08-28 日本制纸株式会社 改性聚烯烃树脂
CN113242867A (zh) * 2018-12-21 2021-08-10 日本制纸株式会社 改性聚烯烃树脂
JP7175183B2 (ja) 2018-12-21 2022-11-18 日本製紙株式会社 変性ポリオレフィン樹脂
TWI824076B (zh) * 2018-12-21 2023-12-01 日商日本製紙股份有限公司 改質聚烯烴樹脂
TWI824077B (zh) * 2018-12-21 2023-12-01 日商日本製紙股份有限公司 改質聚烯烴樹脂
US11958926B2 (en) 2018-12-21 2024-04-16 Nippon Paper Industries Co., Ltd. Modified polyolefin resin
US12006389B2 (en) 2018-12-21 2024-06-11 Nippon Paper Industries Co., Ltd. Modified polyolefin resin
CN114945603A (zh) * 2020-01-17 2022-08-26 日本制纸株式会社 氯化聚烯烃树脂和使用该树脂的底漆、粘合剂、粘接剂、层叠体、食品包装材料以及该树脂的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7368245B2 (ja) 塩素化ポリオレフィン樹脂及びその製造方法
JP2000198807A (ja) ポリオレフィン系樹脂用バインダ―樹脂及びその製造法と用途
KR100656110B1 (ko) 결합제 수지 조성물, 이의 제조방법 및 이의 용도
TWI762549B (zh) 改質聚烯烴系樹脂
JP3898636B2 (ja) バインダー樹脂組成物と製造方法及びその用途
JP2001114843A (ja) 耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン
JP6166564B2 (ja) 塩素化ポリオレフィン樹脂組成物
US20020151656A1 (en) Modified Carboxylated polyolefins and their use as adhesion promoters for polyolefin surfaces
JP2001114961A (ja) バインダー樹脂組成物及びその製造方法
JPH11189696A (ja) バインダー樹脂組成物及びその製造方法と用途
JP3045498B2 (ja) バインダ―樹脂組成物及びその製造方法
JP2000007979A (ja) ポリオレフィン用塗料樹脂組成物及びその製造方法
JP3965697B2 (ja) 耐溶剤性良好な塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物
US6555621B1 (en) Binder resin composition and process for the production thereof
EP1403314B1 (en) Binder resin solution composition, coatings, inks, adhesives and primers
JP4473500B2 (ja) バインダー樹脂組成物及びその用途
JP2002338877A (ja) ポリオレフィン系樹脂用プライマー組成物
JP4420314B2 (ja) 安定性良好な塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物
CN111770962B (zh) 树脂组合物
JP7219751B2 (ja) 樹脂組成物
JP2001064396A (ja) ポリオレフィン系樹脂用コーティング樹脂組成物
JP2000119591A (ja) ポリオレフィン系樹脂用プライマー組成物及びその製造方法
JP2001114960A (ja) 耐溶剤性良好な酸変性塩素化ポリオレフィン組成物
JP2015209450A (ja) 塩素化ポリオレフィン樹脂組成物
JP2002020674A (ja) ベースコート用バインダー樹脂組成物