JP2001114841A - 紫外線吸収性共重合体および該共重合体からなる薄膜、並びに該薄膜を含む多層積層体 - Google Patents

紫外線吸収性共重合体および該共重合体からなる薄膜、並びに該薄膜を含む多層積層体

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JP2001114841A
JP2001114841A JP30012499A JP30012499A JP2001114841A JP 2001114841 A JP2001114841 A JP 2001114841A JP 30012499 A JP30012499 A JP 30012499A JP 30012499 A JP30012499 A JP 30012499A JP 2001114841 A JP2001114841 A JP 2001114841A
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ultraviolet
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hydrogen atom
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Nobuhisa Noda
信久 野田
Toshibumi Nishida
俊文 西田
Takahiro Aoyama
孝浩 青山
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線による着色や劣化を生じることなく耐
候性を向上させ、かつ優れた耐折り曲げ白化性や耐溶剤
性を有する薄膜を与える共重合体を提供すると共に、該
共重合体を使用することにより、上記特性を備えた表面
保護用の薄膜、更には多層積層体を提供すること。 【解決手段】 反応性シリル基を有するモノマー:3〜
60質量%と、紫外線吸収性基を有するモノマー:15
〜70質量%を含むモノマー成分を重合してなる共重合
体を開示すると共に、該共重合体を主成分とする表面保
護用の薄膜、更には該共重合体を樹脂基材の保護層とし
て形成した多層積層体を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線による着色
や劣化が抑制され、耐候性や耐折り曲げ白化性、耐溶剤
性に優れた紫外線吸収性薄膜を与える共重合体、および
該共重合体を主成分として含む紫外線吸収性薄膜、更に
は、該薄膜を積層構成材として含む紫外線吸収性多層積
層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートを初めとする樹脂フィ
ルムや樹脂シート、樹脂板の如き樹脂部材は、透明性や
耐衝撃性、耐熱性、難燃性等に優れていることから、道
路建材や建築資材等に広く用いられており、今後もその
用途ますます拡大していくことが期待されている。しか
しながらそれらの樹脂は、一般に耐候性が不十分であ
り、特に紫外線に曝されることにより表面が劣化したり
着色するといった問題がある。
【0003】そこで、基材樹脂を劣化させる紫外線を樹
脂部材表面に到達させないための方法として、例えば特
公昭60−53701号公報、特公平2−37938号
公報、特開平10−245521号公報、特開平11−
58654号公報などには、プライマー層や表面硬化層
等の表層に紫外線吸収剤を含有させ、表層で紫外線を吸
収する方法が提案されている。また含有させた紫外線吸
収剤によって表層の耐溶剤性等が劣化するのを防止し、
更に密着性を向上させるため表面硬化層やプライマー層
の組成を改良する方法も多数提案されている(例えば特
公平1−7582号公報、特公平1−32246号公
報、特公平1−18944号公報、特公平2−3793
8号公報など)。これらの方法により基材樹脂表面の紫
外線による劣化はある程度抑えられるようになった。
【0004】しかしながら、表面硬化層やプライマー層
で紫外線を完全に遮断するためには、これらの層に紫外
線吸収剤を多量に添加する必要があり、そのため表面硬
化層やプライマー層が着色や濁りを生じ、樹脂部材全体
として見たときに樹脂の特徴である透明性が損なわれた
り、あるいは更に、紫外線吸収剤がブリードアウトして
外観劣化を起こしたり耐擦傷性を劣化させるといった問
題が生じてくる。
【0005】そこでこうした問題を解決するため、例え
ば特開平7−26155号公報、同7−286013号
公報、同10−265712号公報などには、反応性シ
リル基を有する単量体と紫外線吸収性官能基を有する単
量体を共重合した紫外線吸収性共重合体を表面保護層と
して用いることが提案されている。
【0006】ところがこれら公知の方法では、塗膜特性
を確保することの必要上、多量の紫外線吸収性単量体を
共重合させることができず、その共重合量は全単量体中
に占める比率で10質量%程度以下に抑えられている。
そのため、満足のいく紫外線劣化防止作用を有効に発揮
させるには、基材保護層としての膜厚をかなり厚肉にし
なければならず、それに伴って基材樹脂が本来有してい
る機械的および光学的特性が阻害されるという問題が生
じてくる。しかも表面保護層としての膜厚が厚くなる
と、例えばシート状基材樹脂に表面保護層として形成し
たものを折り曲げ加工した時に、該表面保護層が白化や
割れを起こし、外観が著しく劣化するという問題を引き
起こす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に鑑みてなされたものであり、その目的は、紫外線に
よる着色や劣化といった問題を招くことなく耐候性を改
善し、かつ優れた折り曲げ白化性と耐溶剤性を備えた薄
膜状の表面保護層を与え得る様な紫外線吸収性共重合体
を提供すると共に、該共重合体を用いた紫外線吸収性薄
膜、更には、該薄膜を積層構成材として含む多層積層体
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る紫外線吸収性共重合体は、(1)反
応性シリル基を有するモノマー:3〜60質量%と、
(2)紫外線吸収性基を有するモノマー:15〜70質量
%を含有するモノマー成分を重合してなる紫外線吸収性
の共重合体である。
【0009】本発明の上記共重合体は、更に他のモノマ
ーとして(3)紫外線安定性基を有するモノマー:0.1
〜15質量%を共重合させることによって、優れた紫外
線安定性を持った共重合体となるので好ましい。
【0010】本発明で使用される上記紫外線吸収性基を
有するモノマーの中でも、特に好ましいのは下記一般式
(1)または(2)で示されるモノマーであり、これらは単独
で使用し得る他、必要により2種以上を併用することも
可能である。
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
8の炭化水素基を表し、R2は低級アルキレン基を表
し、R3は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原
子、ハロゲン、炭素数1〜8の炭化水素基、低級アルコ
キシ基、シアノ基またはニトロ基を表わし、上記R1
よびXのいずれかは水素原子を表わす)
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R4は低級アルキレン基を表し、
5は水素原子またはメチル基を表す。)。
【0015】また、必要により共重合成分として使用さ
れる上記紫外線安定性基を有するモノマーとしては、下
記一般式(3)、(4)で示されるモノマーが好ましいものと
して例示され、これらも単独で使用し得る他、必要によ
り2種以上を併用することが可能である。
【0016】
【化10】
【0017】(式中、R6は水素原子またはシアノ基を
表し、R7、R8はそれぞれ独立して水素原子またはメチ
ル基を表し、R9は水素原子または炭化水素基を表し、
Yは酸素原子またはイミノ基を表す。)
【0018】
【化11】
【0019】(式中、R6は水素原子またはシアノ基を
表し、R7、R8、R7'、R8'はそれぞれ独立して水素原
子またはメチル基を表し、Yは酸素原子またはイミノ基
を表す。)。
【0020】更に、上記反応性シリル基を有するモノマ
ーの種類も特に制限されないが、本発明において好まし
く用いられるのは加水分解性シリル基を有するものであ
り、中でも特に好ましいのは、下記一般式(5)〜(7)で示
されるモノマーである。これら反応性シリル基を有する
モノマーも、単独で使用し得る他、必要により2種以上
を組み合わせて使用することが可能である。
【0021】
【化12】
【0022】(式中、R10は水素原子またはメチル基を
表わし、R11は炭素数1〜6の炭化水素基を表わし、a
は1〜3の整数、bは0または1を表わす)
【0023】
【化13】
【0024】(式中、R12は前記R11と同じ意味もしく
はアルキルオキシアルキル基を表わし、cは0または1
を表わす)
【0025】
【化14】
【0026】(式中、R13はR11と同じ意味、dは0ま
たは1を表わす)。
【0027】本発明の上記共重合体は、特定量の反応性
シリル基を有するモノマーと紫外線吸収性基を有するモ
ノマー、更には必要により紫外線安定性モノマーなどを
共重合成分と含むものであり、硬化状態での厚さが10
μm程度以下の薄膜状であっても、基材樹脂の紫外線劣
化(機械的特性や透明性の低下、黄変など)を効果的に
抑えると共に、耐候性試験後においても基材樹脂が本来
有している機械的および光学的特性を維持し、更には耐
折り曲げ白化性や耐溶剤性に優れた薄膜を与え得る。従
って、該薄膜を積層構成材として含む多層積層体も本発
明の保護対象に含まれる。また、上記共重合体を含む樹
脂成分:3〜95質量%が、非水系溶媒:5〜97質量
%に溶解している樹脂組成物は、紫外線吸収性皮膜形成
材料として有用である。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明者らは、例えばポリカーボ
ネート系樹脂などが本来有している優れた透明性や耐衝
撃性等の特性を保ちながら、従来問題とされていた耐候
性不足や紫外線劣化、耐折り曲げ白化性不良などを改善
すべく鋭意検討した結果、反応性シリル基を有するモノ
マーと、紫外線吸収性基を有するモノマーをモノマー成
分として特定比率で含有する硬化型の紫外線吸収性重合
体を含む薄膜を樹脂基材の保護面側に形成すれば、得ら
れる多層積層型の樹脂部材は、優れた耐紫外線劣化性と
耐折り曲げ白化性、更には耐溶剤性を有すると共に、樹
脂基材が本来有している優れた機械的および光学的特性
を耐候性試験後も維持し得るものになるとの知見を得、
本発明をなすに至ったのである。
【0029】従って本発明にかかる共重合体の特徴は、
モノマー成分として反応性シリル基を有するモノマーと
紫外線吸収性基を有するモノマーを特定の比率で含有す
るところにあり、これらモノマーの種類とその含有比率
を特定することによって、該共重合体を主成分とする薄
膜に優れた機械的特性(柔軟性や耐折り曲げ白化性など
を含む)と化学的特性(耐候性や耐紫外線劣化性、耐溶
剤性などを含む)を与えると共に、高レベルの紫外線遮
蔽作用を与えることに成功したものである。
【0030】本発明において、紫外線吸収性共重合体の
モノマー成分として用いられる反応性シリル基を有する
モノマーとして好ましいものは、分子中に重合性二重結
合と加水分解性シリル基を有するものであり、より具体
的には、前記一般式(5)〜(7)で示される少なくとも1種
のモノマーが単独で或いは2種以上を組合わせて使用さ
れる。ここで、加水分解性シリル基とは、加水分解反応
によってシラノール基を生成するものである。
【0031】前記一般式(5)で示されるモノマーは、ア
ルコキシシリル基を有するアクリル系モノマーであり、
該一般式(5)において、式中、R10は水素原子またはメ
チル基、R11は炭素数1〜6の炭化水素基(メチル基、
エチル基、プロピル基などのアルキル基;ビニル基、イ
ソプロペニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニ
ル基などのアリール基を含む)、aは1〜3の整数、b
は0または1を表わす。
【0032】該アルコキシシリル基を有するアクリル系
モノマーの具体例としては、3−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリブ
トキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリイソプ
ロペノキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシ
シラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、メ
タクリロキシメチルトリブトキシシラン、3−アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプ
ロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピル
トリブトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシ
シラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン、アク
リロキシメチルトリブトキシシラン、3−メタクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキ
シプロピルメチルジブトキシシラン、メタクリロキシメ
チルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシメチルメ
チルジエトキシシラン、メタクリロキシメチルメチルジ
ブトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジブトキ
シシラン、アクリロキシメチルメチルジメトキシシラ
ン、アクリロキシメチルメチルジエトキシシラン、アク
リロキシメチルメチルジブトキシシラン等が例示され
る。これらの中でも、取り扱い易さや反応性、架橋密度
などを考慮して特に好ましいのは、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシランである。
【0033】また前記一般式(6)で示されるモノマー
は、アルコキシシリル基を有するビニル官能性化合物、
前記一般式(7)で示されるモノマーは、ビニル官能性ア
ルコキシシラン化合物であり、これら一般式(6),(7)に
おいて、式中、R12、R13は前記R11と同じ意味もしく
はアルキルオキシアルキル基を意味し、c、dは0また
は1を表わすビニル官能性モノマーである。
【0034】これらビニル官能性モノマーの具体例とし
ては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリアセト
キシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シ
ラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジ
エトキシシラン、ビニルメチルジブトキシシラン、ビニ
ルメチルビス(2−メトキシエトキシ)、3−ビニルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、3−ビニルオキシプ
ロピルトリエトキシシラン、3−ビニルオキシプロピル
メチルジメトキシシラン、3−ビニルオキシプロピルメ
チルジエトキシシランなどが例示されるが、これらの中
でも取り扱い易さや反応性を考慮して特に好ましいの
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、3−ビニルオキシプロピルトリメトキシシランな
どである。
【0035】これら加水分解性シリル基を有するモノマ
ーを共重合成分として使用することで、表面保護層を構
成する共重合体に、加水分解反応によって生成したシラ
ノール基同士が縮合反応して架橋し、これにより熱硬化
性が付与され、薄膜としたときの機械的特性や耐候性、
耐溶剤性が高められる。
【0036】加水分解性シリル基を有するモノマーと共
重合される紫外線吸収性基を有するモノマーとしては、
分子中に重合性二重結合と紫外線吸収性基を同時に有す
る全てのモノマーを使用できるが、本発明において特に
好ましく用いられるのは、前記一般式(1)または(2)で表
される紫外線吸収性基を有するモノマーであり、これら
のモノマーを共重合成分とし使用することにより、得ら
れる共重合体には紫外線吸収能が付与される。
【0037】従ってこの共重合体を主成分とする薄膜
は、それ自身で優れた紫外線遮蔽性や紫外線安定性を有
し、卓越した耐候性を示すと共に、柔軟性や耐折り曲げ
白化性を含めて機械的特性にも優れたものとなる。従っ
てこの重合体よりなる薄膜を樹脂基材の保護膜形成材と
してその表面に塗布もしくはラミネート法などによって
形成すると、紫外線が樹脂基材に達する前に当該表面保
護層で吸収され、紫外線による樹脂基材の劣化や変色を
抑えることが可能となる。しかも、添加型紫外線吸収剤
を配合した従来材の如く紫外線吸収剤がブリードアウト
することもないので、紫外線防止性能の持続性が高めら
れると共に、これを樹脂基材の表面保護層として積層成
形したものは、優れた耐折り曲げ白化性や耐溶剤性を示
すものとなる。
【0038】上記共重合体は、更に他のモノマー成分と
して紫外線安定性基を有するモノマーの1種以上を共重
合させたものであってもよく、それにより共重合体の耐
候性を一層高めることができるので好ましい。
【0039】ここで用いられる紫外線安定性基を有する
モノマーとしては、分子中に重合性二重結合と紫外線安
定性基を同時に有するものであればその種類は構わない
が、中でも特に好ましいのは、前記一般式(3)や(4)で示
される紫外線安定性基を有するモノマーである。
【0040】本発明において前記一般式(1)で表される
紫外線吸収性基を有するモノマーは、式中、R1が水素
原子または炭素数1〜8の炭化水素基、R2が低級アル
キレン基、R3が水素原子またはメチル基、Xが水素、
ハロゲン、炭素数1〜8の炭化水素基、低級アルコキシ
基、シアノ基またはニトロ基であるベンゾトリアゾール
類である。
【0041】上記式中、R1で表される置換基として
は、例えば水素原子、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ter
t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基などの鎖式炭化水素基;シクロプロピル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、シクロオクチル基などの脂環式炭化水素基;フェニ
ル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、フェネチル
基などの芳香族炭化水素基であり、R2で表される置換
基は、具体的には炭素数1〜6のアルキレン基であっ
て、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラ
メチレン基などの直鎖状アルキレン基及びプロピレン
基、2−メチルトリメチレン基、2−メチルテトラメチ
レン基などの分枝鎖状アルキレン基であり、Xで表され
る置換基は、水素;フッ素、塩素、シュウ素、ヨウ素な
どのハロゲン;メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基などの鎖状炭化水素基;シクロプロピル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シク
ロオクチル基などの脂環式炭化水素基;フェニル基、ト
リル基、キシリル基、ベンジル基、フェネチル基などの
芳香族炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘプトキシ基など炭
素数1〜6の低級アルコキシ基;シアノ基;ニトロ基な
どである。
【0042】前記一般式(1)で表されるモノマーのより
具体的な例としては、例えば2−[2'−ヒドロキシ−
5'−(メタクリロイルオキシメチル)フェニル]−2
H−ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−5'
−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−
ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−5'−
(メタクリロイルオキシプロピル)フェニル]−2H−
ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−5'−
(メタクリロイルオキシヘキシル)フェニル]−2H−
ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−3'−t
ert−ブチル−5'−(メタクリロイルオキシエチ
ル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−
[2'−ヒドロキシ−5'−tert−ブチル−3'−
(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベ
ンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−5'−(メ
タクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−クロロ−
2H−ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−
5'−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5
−メトキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2'−
ヒドロキシ−5'−(メタクリロイルオキシエチル)フ
ェニル]−5−シアノ−2H−ベンゾトリアゾール、2
−[2'−ヒドロキシ−5'−(メタクリロイルオキシエ
チル)フェニル]−5−tert−ブチル−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−5'−(メタ
クリロイルオキシエチル)フェニル]−5−ニトロ−2
H−ベンゾトリアゾールなどが挙げられるが、特にこれ
らに限定されるものではない。一般式(1)で表されるこ
れらのモノマーは単独で使用してもよく、或いは2種以
上を適宜併用することも可能である。
【0043】また前記一般式(2)で表される紫外線吸収
性基を有するモノマーは、式中、R4で表される置換基
が低級アルキレン基、R5で表される置換基が水素原子
またはメチル基であるベンゾトリアゾール類である。R
4で表される置換基の中でも特に好ましいのは、炭素数
2または3のアルキレン基であって、エチレン基、トリ
メチレン基、プロピレン基などである。
【0044】該一般式(2)で表されるモノマーのより具
体的な例としては、例えば、2−〔2'−ヒドロキシ−
5'−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3'−t
ert−ブチルフェニル〕−5−tert−ブチル−2
H−ベンゾトリアゾールが挙げられるが、特にこれに限
定されるものではない。一般式(2)で表されるモノマー
も単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組合
わせて使用しても構わない。
【0045】更に、本発明で必要により共重合すること
のできる前記一般式(3)、(4)で示されるモノマーにおい
て、式中、R6で示される置換基は水素原子またはシア
ノ基、R7、R8、R7'、R8'で示される置換基はそれぞ
れ独立して水素原子またはメチル基、R9で示される置
換基は水素原子または炭化水素基、Yで示される置換基
は酸素原子またはイミノ基であるピペリジン類である。
【0046】上記R9で示される置換基としては、具体
的には水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基であっ
て、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニ
ル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシ
ル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル
基、ヘプタデシル基、オクタデシル基などの鎖状炭化水
素基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などの
脂環式炭化水素基;フェニル基、トリル基、キシリル
基、ベンジル基、フェネチル基などの芳香族炭化水素基
などが非限定的に例示される。
【0047】前記一般式(3)で表される紫外線安定性基
を有するモノマーのより具体的な例としては、例えば4
−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メ
タ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタ
メチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シ
アノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロ
トノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジンなどが非限定的に挙げられ、これらは単独で使用し
得る他、必要により2種以上を適宜組合わせて使用して
も構わない。
【0048】前記一般式(4)で表されるモノマーのより
具体的な例としては、例えば1−(メタ)アクリロイル
−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−
4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイ
ル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジンなどが非限定的に挙げられ、これらも
単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組合わ
せて使用してもよい。
【0049】本発明において、上記共重合体中に占める
前記反応性シリル基を有するモノマーの全モノマー中に
占める比率は、該モノマーによる薄膜構成材としての機
械的・化学的特性を高めるのことの必要上、共重合比率
を3〜60質量%の範囲としなければならず、より好ま
しい下限は5質量%、より好ましい上限は50質量%で
ある。
【0050】ちなみに、反応性シリル基を有するモノマ
ーの共重合比率が3質量%未満では、薄膜構成材として
の耐候性や耐溶剤性が低下する。逆に共重合比率が50
質量%を超えると、共重合体が硬くなり過ぎて折り曲げ
たときに白化や割れを起こし、また共重合体としての貯
蔵安定性も悪くなる傾向が生じてくる。
【0051】該共重合体を得る際の前記紫外線吸収性基
を有するモノマーの使用量は、共重合体を構成する全モ
ノマー成分中に占める比率で好ましくは15質量%以
上、70質量%以下としなければならず、より好ましく
は、下限側が20質量%、上限側が60質量%、更に好
ましくは50質量%である。紫外線吸収性基を有する該
モノマーの共重合比率が15質量%未満では、薄膜とし
たとき、或いは樹脂基材上に積層したときの紫外線遮蔽
効果が不十分となるため膜厚を厚くしなければならなく
なり、樹脂基材が本来有している機械的および光学的特
性を低下させたり、折り曲げたときに白化や割れを起こ
し易くなる。逆に70質量%を超えて過多になると、耐
候性試験中に塗膜に白化や割れを生じさせたり、基材樹
脂との密着性を低下させる恐れが出てくる。
【0052】また、前記一般式(3)、(4)で表されるモノ
マー成分の使用量は特に限定されないが、表面保護層を
構成する前記共重合体中に占める比率で0.1〜15質
量%とすることが望まれる。より好ましい範囲は、下限
側が好ましくは0.5質量%、更に好ましくは1質量
%、上限側が好ましくは5質量%、更に好ましくは3質
量%である。紫外線安定性基を有するモノマー成分の合
計使用量が0.1質量%未満では、薄膜(表面保護層)
が劣化を起こし易くなる傾向が生じ、他方15質量%を
超えると、薄膜が物性低下を招く恐れが生じてくる。
【0053】本発明の上記共重合体には、上記モノマー
成分以外の他の共重合可能な反応性モノマーも、薄膜と
して求められる紫外線吸収能などを阻害しない範囲であ
れば1種または2種以上を他のモノマー成分として併用
することができる。それら他のモノマー成分としては、
共重合体の耐候性などの観点から、下記一般式(8)で表
されるモノマー成分が好ましいものとして例示される。
【0054】
【化15】
【0055】(式中、R14は水素原子またはメチル基を
表わし、Zは炭素数が4以上の炭化水素基を表わす)。
【0056】上記式中、Zで表される置換基はシクロヘ
キシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロドデシル基
などの炭素数4以上の脂環式炭化水素基;ブチル基、イ
ソブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシ
ル基など炭素数4以上の直鎖状または分枝鎖状のアルキ
ル基;ボルニル基、イソボルニル基などの炭素数4以上
の多環式炭化水素基であり、中でも脂環式炭化水素基、
分枝鎖状アルキル基、炭素数6以上の直鎖状アルキル基
が好ましい。
【0057】上記一般式(8)で表されるモノマー成分の
より具体的な例としては、例えばシクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アク
リレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、te
rt−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イ
ソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イ
ソボルニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
トなどが非限定的に挙げられ、これらの1種または2種
以上が使用できる。
【0058】これら一般式(8)で表されるモノマー成分
の使用量は特に限定されないが、前記共重合体中に占め
る比率で、好ましくは1〜50質量%以下、更に好まし
くは3〜30質量%、特に好ましくは5〜20質量%の
範囲である。当該使用量が1質量%未満では、耐候性向
上効果が有意に発揮され難くなり、一方50質量%を超
えると、薄膜としての物性が低下したり、樹脂基材との
層間密着性に悪影響を及ぼす恐れが生じてくる。
【0059】共重合可能な更に他のモノマー成分として
は、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無
水マレイン酸等のカルボキシル基を有するモノマー;2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェ
ート等の酸性リン酸エステル系モノマー;2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メ
タ)アクリレート(例えば、ダイセル化学工業株式会社
製;商品名「プラクセルFM」)等の活性水素を持った
基を有するモノマー;メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレ
ート、イソプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸低級アルキルエステル;(メタ)アクリルア
ミド、N,N'−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリ
レート、イミド(メタ)アクリレート、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド等の含窒素モノマー;エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート等の2個の重合性二
重結合を有するモノマー;塩化ビニル、塩化ビニリデン
等のハロゲン含有モノマー;スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン等の芳香族系モノマー;ビニルエ
ーテル等が挙げられるが、特にこれらに限定されるもの
ではない。これら他のモノマー成分も、単独で使用し得
る他、必要により2種以上を併用できる。
【0060】上記共重合体を製造する際の重合方法にも
格別の制限はなく、従来公知の重合法、例えば溶液重合
法、分散重合法、懸濁重合法、乳化重合法などを使用で
きる。溶媒としては、紫外線吸収性基を有するモノマー
の溶解性の観点から非水系溶媒が好ましく、この場合の
好ましい非水系溶媒の量は、全組成物中に占める比率で
5〜97質量%の範囲が好ましい。溶液重合法を用いて
モノマー成分を重合する際に用いられる溶媒としては、
トルエン、キシレン、その他の芳香族系溶媒;iso−
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコ
ール系溶媒;プロピレングリコールメチルエーテル、ジ
プロピレングリコールメチルエーテル、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のエーテル系溶媒;酢酸ブチ
ル、酢酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル系
溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン系溶媒;ジ
メチルホルムアミドなどを使用できる。もちろん使用す
る溶媒の種類はこれらに限定されるものではない。これ
らの溶媒は1種のみを使用してもよいし、2種以上を混
合溶媒として使用してもよい。溶媒の使用量は、得られ
る共重合体の濃度などを考慮し適宜定めればよい。
【0061】また前記モノマー成分を共重合させる際に
は、通常重合開始剤が使用されるが、重合開始剤として
は、たとえば2,2'−アゾビス−(2−メチルブチロ
ニトリル)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、2,2'−アゾビスイソブチロニトリ
ル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチル
パーオキサイド等の通常のラジカル重合開始剤が挙げら
れる。重合開始剤の使用量は、要求される共重合体の要
求特性などに応じて適宜決定すべきもので特に限定はな
いが、モノマー成分全量に対し0.01〜50質量%の
範囲が好ましく、より好ましくは0.05〜20質量%
の範囲である。
【0062】また、必要に応じて例えばn−ドデシルメ
ルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−ブ
チルメルカプタン、3−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシ
ラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラ
ン、(CH3O)3Si−S−S−Si(OCH33
(CH3O)3Si−S4−Si(OCH33などの連鎖
移動剤の1種以上を添加し、共重合体の分子量を調整す
ることも有効である。加水分解性シリル基を分子中に有
する連鎖移動剤、例えば3−メルカプトプロピルトリメ
トキシシランなどをモノマー混合溶液に連続添加すれ
ば、分子量調節作用と同時にビニル系モノマーの末端に
加水分解性シリル基を導入することができるので好まし
い。
【0063】反応温度も特に限定されないが、室温〜2
00℃の範囲が好ましく、40〜140℃がより好まし
い。なお反応時間は、用いるモノマー成分の組成や重合
開始剤の種類などに応じて、重合反応が効率よく完結し
得るように適宜設定すればよい。
【0064】該共重合体の質量平均分子量(Mw)も特
に限定されないが、2,000〜500,000が好ま
しく、より好ましくは4,000〜300,000であ
り、更に好ましくは5,000〜250,000の範囲
である。ここでいう質量平均分子量とは、ポリスチレン
標準GPCで測定した値を意味する。
【0065】次に、該共重合体を用いた薄膜(表面保護
層)の形成について説明する。前述の様にして得た共重
合体を、必要により併用される他の重合体と混合し適当
な溶剤により希釈して薄膜形成用組成物とする。そし
て、これを離型シート表面に任意の乾燥厚さとなる様に
塗布乾燥し、薄膜状に形成してから樹脂基材に熱ラミネ
ートし、或いは樹脂基材表面に必要によりプライマー層
などを介して塗布し乾燥して表面保護層を形成すればよ
い。当該組成物の塗布は、浸漬、吹き付け、刷毛塗り、
カーテンフローコート、グラビアコート、ロールコー
ト、スピンコート、バーコート、静電塗装などの方法に
より行うことができる。
【0066】本発明を樹脂基材の表面保護層構成材とし
て使用する場合の樹脂基材としては、例えばポリカーボ
ネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポ
リスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂等を挙げることができ
る。また樹脂基材の形状や製法はどのようなものでもよ
く特に限定はないが、汎用性の高いのは平板状や曲板
状、波板状などの板状あるいはフィルム状のものであ
る。また、木目印刷などを施した意匠性のある樹脂基材
を使用することも可能である。
【0067】薄膜を構成する前記共重合体は、その分子
中に導入された反応性シリル基の存在によって硬化反応
性を示すが、更なる硬化促進のために硬化触媒を使用す
ることが有効であり、用いられる硬化触媒としては、例
えばジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジマレエ
ート、ジオクチルスズジラウレート、オクチル酸スズ等
の有機スズ化合物;リン酸、モノメチルホスフェート、
モノエチルホスフェート、モノブチルホスフェート、モ
ノオクチルホスフェート、モノデシルホスフェート、ジ
メチルホスフェート、ジエチルホスフェート、ジブチル
ホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジデシルホス
フェートなどのリン酸またはリン酸エステル;アルキル
チタン酸塩;トリス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウムの様な有機アルミニウム化合物;テトラブチルジ
ルコネート、テトラキス(アセチルアセトナート)ジル
コニウム、テトライソブチルジルコネート、ブトキシト
リス(アセチルアセトナート)ジルコニウムの様な有機
ジルコニウム化合物;マレイン酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、イタコン酸、クエン酸、コハク
酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸および
これらの酸無水物、パラトルエンスルホン酸等の酸性化
合物;ヘキシルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミ
ン、N,N−ジメチルドデシルアミン、ドデシルアミン
などのアミン類;これらアミンと酸性リン酸エステルと
の混合物または反応物;水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ性化合物などが非限定的に例示され
る。
【0068】これら硬化触媒の中でも特に好ましいの
は、触媒活性の特に高い有機スズ化合物、酸性リン酸エ
ステル、酸性リン酸エステルとアミンの混合物または反
応物、飽和もしくは不飽和多価カルボン酸またはその酸
無水物、反応性シリコン化合物、有機チタネート化合
物、有機アルミニウム化合物またはこれらの混合物など
である。
【0069】これら硬化触媒の前記共重合体に対する好
ましい使用量は、共重合体中の反応性シリル基を有する
モノマー単位に対して0.01〜10質量%、より好ま
しくは0.05〜5質量%の範囲である。
【0070】また反応性シリル基の導入された本発明の
前記共重合体を含む組成物中には、保存時の加水分解と
それによる貯蔵安定性の低下を抑えるため、必要により
脱水剤を含有させておくことも有効である。かかる脱水
剤としては、例えばオルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エチ
ル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチル、メチルトリ
メトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルシリケ
ート、エチルシリケートなどの加水分解性エステル化合
物等が非限定的に挙げられ、これらは1種または2種以
上を使用できる。これらの加水分解性エステル化合物
は、反応性シリル基を有するビニル系モノマーを共重合
成分として含む場合は、共重合前、共重合中あるいは共
重合後の何れの段階で加えても構わない。
【0071】本発明の共重合体は上記の通りであるが、
該共重合体を薄膜形成用組成物として使用する際には、
共重合反応により少なくとも反応性シリル基と紫外線吸
収性基が導入された該共重合体と共に、他の重合体を併
用することも可能である。かかる他の重合体としては、
熱可塑性重合体、もしくは単独あるいは架橋剤によって
架橋硬化する熱硬化性重合体が例示される。これら他の
重合体の種類や使用量は、本発明に係る共重合体の用途
や要求特性に応じて適宜決定すればよい。当該他の重合
体としては、例えば塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂等の熱可塑性重合体;
ウレタン樹脂、アミノプラスト樹脂、シリコン樹脂、エ
ポキシ樹脂等の単独硬化する熱硬化性重合体;ポリエス
テル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の如き硬化剤
によって硬化する熱硬化性重合体を挙げることができ
る。
【0072】該共重合体を含む薄膜を硬化させる場合、
硬化温度は架橋性官能基の種類、使用量、使用する硬化
触媒の種類によって異なるが、例えば室温〜250℃の
温度で硬化するのが好ましい。
【0073】薄膜の厚さは、Lambert−Beer
の法則により共重合される紫外線吸収剤量に依存するた
め、所望の耐候性や紫外線遮蔽性能を満足する範囲であ
れば特に限定されないが、特に表面保護層として形成す
る際の好ましい厚さは10μm以下、より好ましくは
0.5〜8μm、更に好ましくは2〜6μmである。厚
さが10μmを超えると塗工速度が遅くなるばかりでな
く、樹脂基材が本来有している機械的および光学的特性
を低下させたり、折り曲げた時に白化や割れを起こし易
くなる。逆に厚さが0.5μm未満では、基材上への均
一塗工が困難となり、また紫外線吸収能も不十分になる
ことがある。
【0074】また、耐擦り傷性や耐汚染性を高めるた
め、コロイド状に分散したシリカゾルやアルミナなどを
添加することも有効である。これらの市販品としては、
たとえば「Nalcoag 1034A」(米国ナルコ
ケミカル社製)、「Cataloid−OSCAL−1
432」(触媒化成工業社製)、「スノーテックスC」
(日産化学工業社製)などが挙げられる。また、特開平
7-178335号公報や同9−302257号公報に記載され
ているような無機微粒子の表面に有機ポリマーが固定さ
れた複合無機微粒子を使用することもできる。
【0075】更に、耐擦り傷性や表面硬度を高めるに
は、シリコーン系硬化性樹脂や有機系硬化性樹脂を積層
させることも有効である。ここで使用されるシリコーン
系硬化性樹脂とはシロキサン結合を持った樹脂であり、
例えばトリアルコキシシラン及びテトラアルコキシシラ
ン又はそれらのアルキル化物の部分加水分解物、メチル
トリアルコキシシラン及びフェニルトリアルコキシシラ
ンの混合物を加水分解したもの、コロイド状シリカ充填
オルガノトリアルコキシシランの部分加水分解縮合物等
が挙げられる。市販品としては、例えば「Siコート
2」(大八化学社製);「トスガード510」、「UV
HC8553」、「UVHC8556」、「UVHC8
558」(以上、東芝シリコーン社製);「KP−85
1」、「KP−854」、「X−12−2206」、
「X−12−2400」、「X−12−2450」(以
上、信越シリコーン社製);「ソルガードNP72
0」、「ソルガードNP730」、「ソルガードRF0
831」(以上、日本ダクロシャムロック社製)等が挙
げられる。
【0076】また有機系硬化性樹脂としては、例えばメ
ラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹
脂、多官能アクリル樹脂等が挙げられる。多官能アクリ
ル樹脂としては、ポリオールアクリレート、ポリエステ
ルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアク
リレート等の樹脂が挙げられる。
【0077】また、本発明の紫外線吸収性共重合体から
なる多層積層体には、熱線遮蔽機能を持たせることも可
能であり、その機能は、例えばフタロシアニンなどの有
機系熱線遮蔽物質や金属酸化物などの無機系熱線遮蔽物
質によって与えることができる。
【0078】本発明の共重合体を薄膜(表面保護層)形
成用組成物として実用化するに当たっては、前述した構
成成分以外に他の種々の添加剤を含んでもよい。添加剤
としては、シラン、チタネート、アルミネート系のカッ
プリング剤が挙げられ、例えば、シランカップリング剤
としては、例えば日本ユニカー社製の「A−187」、
「A−189」、「A−1100」、「A−1120」
等が挙げられる。また、塗料などの層形成用組成物に一
般に使用されるレベリング剤、抗酸化剤、充填剤、防錆
剤、蛍光性増白剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、染
料、増粘剤などを含むものであってもよく、更には、ヒ
ンダードアミン系、ベンゾエート系などの紫外線安定剤
や、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリア
ジン系などの紫外線吸収剤を含むものであっても構わな
い。
【0079】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
より詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるわ
けではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に
変更して実施することも可能であり、それらはいずれも
本発明の技術的範囲に包含される。なお下記実施例およ
び比較例において、「部」および「%」とあるのは、質
量部または質量%を示すものとする。
【0080】(反応性シリル基を有する紫外線吸収性共
重合体の合成) (合成例1)攪拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒
素ガス導入口を備えた500ミリリットルのフラスコ
に、2−[2'−ヒドロキシ−5'−(メタクリロイルオ
キシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール1
5g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(「KBM503」信越化学工業社製)60g、メチル
メタクリレート15g、ブチルアクリレート20g、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル200gを仕込
み、窒素ガスを導入し、撹拌しながら90℃に保った。
開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート4.0g及びプロピレングリコールモノメチル
エーテル33gの混合物を2時間かけて仕込物に滴下
し、滴下後さらに4時間加熱してアクリル樹脂の30%
溶液を得た。なお、この共重合体の質量平均分子量は3
3,000であった。
【0081】この反応性シリル基を有する紫外線吸収性
共重合体を共重合体(1)とする。表1にモノマーの種類
と配合量、及び得られた共重合体(1)の特性値を示す。
【0082】(合成例2〜10)表1に示すモノマー組
成及び配合量で、合成例1と同様にして反応性シリル基
を有する紫外線吸収性共重合体を製造した。製造した共
重合体をそれぞれ共重合体(2)〜(10)とする。
【0083】
【表1】
【0084】UVA1:2−[2'−ヒドロキシ−5'−
(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベ
ンゾトリアゾール UVA2:2−[2'−ヒドロキシ−5'−(β−メタク
リロイルオキシエトキシ)−3'−tert−ブチルフ
ェニル]−5−tert−ブチル−2H−ベンゾトリア
ゾール HALS1:4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジン HALS2:1−メタクリロイル−4−メタクリロイル
アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン KBM503:3−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン(信越化学工業社製) CHMA:シクロヘキシルメタクリレート MMA:メチルメタクリレート BA:ブチルアクリレート 開始剤:tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート 反応溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテル。
【0085】実施例1 合成例1で得た反応性シリル基を有する紫外線吸収性共
重合体(1)100部に、レベリング剤(ビッグケミー社
製商品名「BYK331」)0.03部を添加してトル
エンで所定粘度に調整してアクリル樹脂溶液を調製し
た。次に、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(東洋紡社製の品番「E5101」)のコロナ
放電処理面に、当該アクリル樹脂溶液を最終硬化状態で
の厚さが10μmとなる様に塗工し、室温で10分間放
置した後120℃で20分間加熱硬化させた。得られた
ポリエチレンテレフタレートフィルムを下記評価項目に
ついて評価した。
【0086】[耐溶剤性]各実施例で得た積層体の表面
保護層側の薄膜上に室温でトルエンを2cc滴下し、1
時間後に脱脂綿で拭き取った後、薄膜の表面状態を目視
観察した。○:異常なし、×:白化あり。
【0087】[耐候性試験]スガ試験機社製の超エネル
ギー照射試験機を使用し、[温度70℃×湿度70%、
光量:100m/wで6時間照射]→[温度80℃×湿
度90%で6時間]を1サイクルとして8サイクル繰り
返す条件で各試験片を曝露し、耐候性試験前後の評価と
して、下記の引張強度および伸びの保持率、ならびに黄
変度を測定した。
【0088】[折り曲げ白化性]各実施例で得た積層体
を耐候性試験前後に180°に折り曲げ、折り曲げ部の
白化状態を目視観察した。○:白化しない、×:白化す
る。
【0089】[引張強度および伸び率の保持率測定法]
島津製作所社製の温度可変式材料試験機(島津オートグ
ラフ「AGS−100D」)を使用し、試験片を40m
m×10mmのサイズに切り取り、チャック間距離40
mm、試験速度200mm/分、試験温度23℃で引張
強度および伸び率を測定した。そして、未塗工の厚さ5
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡
社製の品番「E5101」)の引張強度[1820(kg/
cm2)]および伸び率[168(%)]を基準に、下記式に
よって保持率を求めた。なお、同一試験片について5回
測定を行ない、その平均値で評価した。
【0090】耐候性試験前の引張強度保持率(%)=(耐
候性試験前の引張強度)/1820(kg/cm2)×100 耐候性試験後の引張強度保持率(%)=(耐候性試験後の
引張強度)/1820(kg/cm2)×100 耐候性試験前の伸び率保持率(%)=(耐候性試験前の伸
び率)/168(%)×100 耐候性試験後の伸び率保持率(%)=(耐候性試験後の伸
び率)/168(%)×100
【0091】[黄変度の測定]JIS K5400に準
拠してハンターの色差式により測定し、試験前後で黄変
度(Δb)を求めた。数値が大きいほど黄変度が大きい
ことを示す。
【0092】実施例2〜6、比較例1〜4、参考例1 実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(同前)上に表2に示す所定の重合体を含む樹脂
溶液を塗工し、加熱硬化後、実施例1と同様の評価試験
を行った。結果を表2に示す。
【0093】
【表2】
【0094】※1)試験後基材が白化しており、測定不
能。 ※2)試験後基材が破壊しており、測定不能。
【0095】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、共
重合成分として少なくとも反応性シリル基を有するモノ
マーと紫外線吸収性基を有するモノマーを特定比率で含
有させることにより、耐候性、耐溶剤性に優れ且つ耐折
り曲げ白化性に優れた紫外線遮蔽用の薄膜を提供でき、
該薄膜を樹脂基材の表面に保護層として形成することに
より、紫外線による樹脂基材の着色や変色等を可及的に
抑制することができる。しかも、折り曲げたときでも白
化を起こすことなく、耐候性試験後も基材樹脂が本来有
している機械的および光学的特性を維持した多層積層体
を提供できる。
【0096】本発明の紫外線吸収性共重合体および該共
重合体からなる薄膜、並びに該薄膜を含む多層積層体
は、上記の様に優れた特性を有しているので、例えば包
装用(各種食品や、太陽電池、ポリマー電池等の包装
材)、電縁用、光学用(レンズなど)、建築材料用(防
音壁など)、防汚用シート・テント用、マーキングフィ
ルム用、屋外展張用(農業ハウスなど)、屋内外のオー
バーレイ(表示材料、電飾看板など)、窓用(車輌、建
築、採光材など)等として広範囲に適用できる。この薄
膜は、樹脂基材に限らず、ガラス、金属、木材、紙、
布、無機材料などの表面に保護層として形成することが
でき、またこの薄膜や多層積層体は、任意の部材、たと
えば木目印刷の施された基材などに塗装や熱ラミネー
ト、あるいは粘着剤や接着剤を用いて貼り合わせること
も可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 孝浩 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4F071 AA30 AA30X AA33 AA33X AF29 AG05 AG12 AG28 BA02 BB02 BC01 BC02 BC12 4F100 AK25A AK25J AK42 AK52A AK52J AL01A AT00B BA01 BA02 EH46 GB04 GB07 GB15 GB31 GB90 JB07 JD09 JD09A JD14A JK02 JK08 JL09 JN28 YY00A 4J002 BE041 BG071 BG081 BG121 BQ001 FD050 FD200 GF00 HA05 4J100 AE09Q AL08P AL08Q AM21R AM23R AP16Q BA02P BA03P BA40R BA77Q BB01P BC43P BC65R BC73P CA05 CA06 FA03 JA03 JA33 JA58 JA64 JA67

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)反応性シリル基を有するモノマー:3
    〜60質量%と、 (2)紫外線吸収性基を有するモノマー:15〜70質量
    %を含有するモノマー成分を重合したものであることを
    特徴とする紫外線吸収性共重合体。
  2. 【請求項2】 モノマー成分が、更に (3)紫外線安定性基を有するモノマー:0.1〜15質
    量%を含むものである請求項1に記載の紫外線吸収性共
    重合体。
  3. 【請求項3】 前記紫外線吸収性基を有するモノマー
    が、下記一般式(1)または(2)で示される少なくとも1種
    のモノマーである請求項1または2のいずれかに記載の
    紫外線吸収性共重合体。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素
    基を表し、R2は低級アルキレン基を表し、R3は水素原
    子またはメチル基を表し、Xは水素原子、ハロゲン、炭
    素数1〜8の炭化水素基、低級アルコキシ基、シアノ基
    またはニトロ基を表わし、上記R1およびXのいずれか
    は水素原子を表わす) 【化2】 (式中、R4は低級アルキレン基を表し、R5は水素原子
    またはメチル基を表す。)
  4. 【請求項4】 前記紫外線安定性基を有するモノマー
    が、下記一般式(3)または(4)で示される少なくとも1種
    のモノマーである請求項2または3に記載の紫外線吸収
    性共重合体。 【化3】 (式中、R6は水素原子またはシアノ基を表し、R7、R
    8はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、
    9は水素原子または炭化水素基を表し、Yは酸素原子
    またはイミノ基を表す。) 【化4】 (式中、R6は水素原子またはシアノ基を表し、R7、R
    8、R7'、R8'はそれぞれ独立して水素原子またはメチ
    ル基を表し、Yは酸素原子またはイミノ基を表す。)
  5. 【請求項5】 前記反応性シリル基を有するモノマー
    が、加水分解性シリル基を有するものである請求項1〜
    4のいずれかに記載の共重合体。
  6. 【請求項6】 前記反応性シリル基を有するモノマー
    が、下記一般式(5)〜(7)で示される少なくとも1種のモ
    ノマーである請求項5に記載の共重合体。 【化5】 (式中、R10は水素原子またはメチル基を表わし、R11
    は炭素数1〜6の炭化水素基を表わし、aは1〜3の整
    数、bは0または1を表わす) 【化6】 (式中、R12は前記R11と同じ意味もしくはアルキルオ
    キシアルキル基を表わし、cは0または1を表わす) 【化7】 (式中、R13はR11と同じ意味、dは0または1を表わ
    す)
  7. 【請求項7】 前記請求項1〜6のいずれかに記載の紫
    外線吸収性共重合体を含む樹脂成分:3〜95質量%
    と、非水系溶媒:5〜97質量%とを含有する組成物で
    あって、上記樹脂成分が上記非水系溶媒に溶解している
    ことを特徴とする紫外線吸収性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜6のいずれかに記載の紫
    外線吸収性共重合体を主成分として含み、硬化状態での
    厚さが10μm以下であることを特徴とする紫外線吸収
    性薄膜。
  9. 【請求項9】 前記請求項8に記載の紫外線吸収性薄膜
    を含むことを特徴とする紫外線吸収性多層積層体。
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