JP2001113131A - 脱硝触媒の再生方法 - Google Patents

脱硝触媒の再生方法

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JP2001113131A
JP2001113131A JP29215299A JP29215299A JP2001113131A JP 2001113131 A JP2001113131 A JP 2001113131A JP 29215299 A JP29215299 A JP 29215299A JP 29215299 A JP29215299 A JP 29215299A JP 2001113131 A JP2001113131 A JP 2001113131A
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gas
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heating device
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Masayoshi Ichiki
正義 市来
Kazuhiro Kondo
一博 近藤
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Hitachi Zosen Corp
Research Institute of Innovative Technology for the Earth RITE
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Hitachi Zosen Corp
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 SOxを含む排ガスに対して高い脱硝性能を
維持することを目的として、脱硝装置の運転を停止する
ことなく、しかも短時間で効率よく、SOxにより被毒
された触媒を再生する方法を提供する。 【解決手段】 硫黄酸化物が共存する排ガス中の窒素酸
化物をアンモニア性還元剤を用いて接触還元する脱硝触
媒の再生方法である。該触媒床5 の直前流にガス加熱装
置付きノズル6 を設け、アンモニア性還元剤を含む排ガ
スの温度を同ノズル内で250〜500℃に加熱し、同
ガスを該触媒床に吹き付け、触媒に吸着した硫黄酸化物
を脱離させる。入口から出口までガス流れ方向に複数の
ガス通路を有する、複数のプレートからなる脱硝触媒あ
るいはハニカム状の脱硝触媒を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種ボイラー、デ
ィーゼルなどの排ガス中の窒素酸化物をアンモニア、尿
素などのアンモニア性還元剤を用いて無害な窒素および
水に変換するために用いられる脱硝触媒を再生する方法
に関し、より詳しくは、排ガス中に共存する硫黄酸化物
(本明細書において、硫黄酸化物とはSO3 等のSOx
の外、硫安・酸性硫安も含む意味である)による被毒を
受けた脱硝触媒の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来技術および解決すべき課題】従来の典型的なボイ
ラー排煙脱硝システムのフローシートを図6に示す。こ
の施設は、主として、ボイラー(51)の後流に熱交換器(5
2)、脱硝反応装置(53)および煙突(57)が順次配されたも
のである。ボイラー(51)で発生した排ガスは熱交換器(5
2)でガス温250〜400℃となされた後、脱硝反応装
置(53)に入り、グリッド状のNH3 注入装置(55)よりN
3 などの還元剤が排ガス流路(56)に注入され、その後
流の脱硝触媒床(54)においてガス中のNOxが無害な窒
素と水に変換され、処理ガスが煙突(57)から系外に排出
される。
【0003】本来、NH3 を用いた脱硝反応は250℃
以上、望ましくは300℃以上で行われる。しかしなが
ら、 既設の設備に脱硝装置を付設する際に、高温の排ガス
が得られる上流部に脱硝設備スペースが確保できない場
合、 新設の設備に脱硝装置を付設する際も、設計上、上流
部に脱硝設備スペースが確保できない場合、 ボイラー設備の関係上、高温の排ガスが得にくい場合 などでは、200℃以下という、より低温で脱硝を行う
必要がある。
【0004】ところが、排ガス中に硫黄酸化物(SO
x)特に三酸化硫黄(SO3 )が極微量でも共存すれ
ば、これが触媒に強く吸着して脱硝性能を低下させる。
特にガス温250℃以下でこの現象が顕著に現れる。
【0005】従来、このような現象に対しては、水洗に
より触媒床を再生する、触媒そのものを交換するなどの
方策が講じられて来たが、いずれの場合も脱硝装置の運
転を停止する必要があった。
【0006】一般に、微量のSO3 が共存する排ガスに
対し、250℃以下でNH3 還元脱硝を行うと、脱硝性
能は経時的に低下し、その低下速度はSO3 濃度に支配
されることが従来から知られている。この原因は、一般
的にはSO3 と湿分(H2 O)、それに脱硝還元剤であ
るNH3 とSO3 の反応によって生成する硫安・酸性硫
安などが触媒表面に析出するためと考えられている。
【0007】本発明者らは、上記脱硝性能の低下はSO
3 の吸着に基因するもので、SO3とH2 Oが共存する
ガス系ではNH3 が存在しなくても同様の脱硝性能低下
が起こることを見出した。ただし、一般には脱硝触媒床
にはNOxを還元するために注入されたNH3 が存在す
るので、SO3 は触媒表面では硫安・酸性硫安などとし
て存在する。
【0008】一般的な見解に従えば、硫安類の析出を防
止するには、SO3 、H2 O、NH3 の硫安・酸性硫安
析出に関する平衡関係から計算される析出限界温度以上
に反応温度を熱すればよいと考えられるが、本発明者の
考えるモデルでは、硫安類の析出限界温度以上でもSO
3 の吸着が起こる場合(NH3 が存在しない場合など)
があることになる。一般に、NOx還元のために注入さ
れるNH3 の量は排ガス中のNOxとほぼ等しい量であ
り、触媒床出口付近では注入NH3 のほとんどが消費さ
れるため、触媒床出口付近ではSO3 の吸着が起こり触
媒を劣化させる。
【0009】しかし、硫安類の析出量は通ガス時間の経
過とともに無制限に増加するのに対し、SO3 の吸着量
はガス中のSO3 濃度と平衡関係が存在し、平衡量以上
には増加しない。即ち、ある程度反応温度が高ければS
3 の吸着量は微量であり、触媒活性への影響もわずか
である。
【0010】従来は、反応温度を硫安類析出限界温度以
上とするために、図7に示すように、脱硝反応装置(53)
の直前流に排ガス昇温装置(58)を設け、排ガスを加熱し
ていた。同図のその他の構成は図6のものと同じであ
る。
【0011】しかしながら、この方法では排ガス全体を
昇温する必要があり、排ガス加熱に要求される機器や熱
エネルギーは脱硝運転コストを増加させる原因となる。
【0012】本発明の課題は、上記実状に鑑み、SOx
を含む排ガスに対して高い脱硝性能を維持することを目
的として、脱硝装置の運転を停止することなく、しかも
短時間で効率よく、SOxにより被毒された触媒を再生
する方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、硫黄酸化物が
共存する排ガス中の窒素酸化物をアンモニア性還元剤を
用いて接触還元する脱硝触媒の再生方法であって、該触
媒床の直前流にガス加熱装置付きノズルを設け、アンモ
ニア性還元剤を含む排ガスの温度を同ノズル内で250
〜500℃、望ましくは300〜450℃に加熱し、同
ガスを該触媒床に吹き付け、触媒に吸着した硫黄酸化物
を脱離させることを特徴とする方法である。
【0014】本発明方法が適用される対象排ガスはゴミ
焼却炉、各種ボイラー、ディーゼルなどの排ガスであっ
て、特に硫黄酸化物が共存する排ガスである。アンモニ
ア性還元剤としてはアンモニア、尿素などが例示され
る。
【0015】脱硝触媒の例としては、入口から出口まで
ガス流れ方向に複数のガス通路を有する、複数のプレー
トからなる脱硝触媒、あるいはハニカム状の脱硝触媒が
挙げられる。
【0016】ガス加熱装置付きノズルは、断熱材製の筒
状体内に電熱線あるいは熱交換管が配設されて成るもの
である。同ノズルを触媒床入口面に沿って移動させるこ
とにより、触媒の再生を全部分にわたって行うことがで
きる。好ましくは、筒状体の先端には触媒床入口面に接
する金属ブラシが取り付けられている。ブラシ先端をわ
ずかに触媒床出入り口面に接触させることにより、ブラ
シ摺動部を通るガスの流出入を最小限にとどめることが
できる。
【0017】該触媒床の直後流にガス加熱装置付きノズ
ルに対向するように吸引ノズルを設け、触媒床を通過し
た処理排ガスを吸引ノズルで系外に引き出すことが好ま
しい。該ガス吸引ノズルは、断熱材製の筒状体の先端に
触媒床出口面に接する金属ブラシを有する。ガス吸引ノ
ズルをガス加熱装置付きノズルに対向させつつ移動させ
るようにしてもよい。ガス吸引ノズルで抜き出したガス
から、触媒から脱離した硫黄酸化物などを除去し無害化
することもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による脱硝触媒再生方法の
フローシートを図1に示す。この施設は、主として、ボ
イラー(2) の後流に熱交換器(3) 、脱硝反応装置(1) お
よび煙突(9)が順次配されたものである。脱硝反応装置
(1) において、脱硝触媒床(5) の直前流にガス加熱装置
付きノズル(6) が設けられている。
【0019】ガス加熱装置付きノズル(6) の好ましい例
は、図2に示すように、ガス流れ方向に配され、かつ断
熱材からなる筒状体(11)と、筒状体(11)をその一側部に
て支え、かつ排ガス流路(4) から外部に伸びる支持棒(1
1a) と、筒状体(11)の内部に配設された電熱線コイルあ
るいは熱交換管コイル(12)と、筒状体(11)の先端に設け
られた金属ブラシ(13)とからなる。同ノズル(6) は触媒
床入口面に沿って移動可能であって、この移動により、
触媒の再生を全部分にわたって行うことができる。
【0020】ボイラーで発生した排ガスは熱交換器(2)
を経た後、脱硝反応装置(1) に入る。同装置にグリッド
状の還元剤注入装置(7) から注入されるNH3 などの還
元剤と排ガスとの混合物は筒状体(11)内部を通過する間
に250〜500℃、望ましくは300〜450℃に加
熱される。この加熱排ガスは、次いで、その後流の脱硝
触媒床(5) の入口面に吹き付けられ、脱硝触媒床(5) を
通過する間に、ガス中のNOxが無害な窒素と水に変換
されると共に、触媒床に吸着した硫黄酸化物が脱離され
る。
【0021】ガス加熱装置付きノズル(6) のブラシ(13)
の先端をわずかに触媒床出入り口面に接触させることに
より、ブラシ摺動部を通るガスの流出入を最小限にとど
めることができる。排ガス流路(4) を流れる排ガスの一
部は筒状体(11)内を最小限の圧力損失で通過することが
できる。
【0022】脱硝触媒床(5) の直後流にはガス加熱装置
付きノズル(6) に対向するように吸引ノズル(8) が設け
られ、触媒床(5) を通過した処理排ガスを吸引ノズル
(8) で系外に引き出す。該ガス吸引ノズル(8) は、断熱
材製の筒状体の先端に触媒床出口面に接する金属ブラシ
(14)を有する。ガス吸引ノズル(8) をガス加熱装置付き
ノズル(6) に対向させつつ移動させるようにし、ガス吸
引ノズル(8) で抜き出したガスをSOx無害化装置(10)
へ導いて、触媒から脱離した硫黄酸化物などを除去し無
害化する。処理ガスは煙突(9) から系外に排出される。
【0023】
【作用】本発明者らは以下のような現象を見出した。空
気流通下での硫安の分解過程は、まず硫安から1分子の
NH3 が脱離して酸性硫安が残留し、次いでこれからも
う1分子のNH3 が脱離して硫酸が触媒表面に残留す
る。最後にこの硫酸が硫酸蒸気として蒸散する。ここ
で、硫安は中性であるが、酸性硫安および硫酸は酸性を
示す。この酸性硫安あるいは硫酸は200〜300℃で
脱硝触媒成分であるバナジウムを変質させ、硫安が完全
に触媒表面から除去されても、300℃以下の低温部の
触媒活性は完全には回復しない。
【0024】バナジウム変質による活性の低下は不可逆
的であり、硫安の析出と硫安の加熱分解を繰り返すごと
に初期(フレッシュ)活性からの低下は増大する。
【0025】この現象を防止するには、硫安を酸性物質
に変質させずに触媒床から脱離させることが必要であ
る。脱離させる雰囲気下にNH3 を共存させておけば、
固相の硫安と気相のNH3 および硫酸蒸気との平衡関係
から、硫安は温度上昇とともに硫安の形態を保ったまま
分解し、バナジウムを被毒することなく触媒床から脱離
する。
【0026】現象論的には、硫安の熱分解においてはN
3 、SO3 ガスが発生・蒸散するが、SO3 と比べN
3 の発生が急速に起こり、残留物が酸性硫安ならびに
硫酸に変質するので、ガス中のNH3 濃度を高め、NH
3 の蒸散速度をSO3 の飛散速度の2倍以下に抑制すれ
ば、残留物によるバナジウムの変質を起こさず硫安の加
熱分解・除去を行うことができる。
【0027】この方法の場合、NH3 は脱硝反応に寄与
するだけの量を注入するので、一般的にNH3 濃度は排
ガス中のSOx濃度よりも過剰に存在する。即ち、脱硝
触媒上の吸着SOx(硫安)量に対し触媒近傍には過剰
のNH3 が存在するので、前述のように硫安が酸性硫安
・硫酸へ変質することなく触媒を再生することが可能で
ある。
【0028】また、このノズルを一定速度で触媒上を移
動させることにより、脱硝装置の運転を停止することな
く触媒の再生を全部分にわたって行うことが可能であ
る。
【0029】さらに、脱硝触媒床(5) の直後流にガス加
熱装置付きノズル(6) に対向するように吸引ノズル(8)
を設け、同ノズル(8) をガス加熱装置付きノズル(6) に
対向させつつ移動させることにより、触媒から脱離した
硫安類を捕集し、既知の方法でSOx無害化装置(10)に
て処理することにより、触媒床後流部からのSOx排出
量を極力抑えることも可能である。
【0030】このように、脱硝触媒直上にガス加熱装置
付きノズルを取り付け、NH3 を含んだ高温ガスを吹き
付けることによって、脱硝装置の運転を停止することな
くSOxにより被毒された触媒の再生を短時間で行うこ
とが出来る。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。
【0032】実施例1、比較例1 1)触媒調製 セラミック繊維で構成されるセラミックペーパー(0.
25mm厚さ)に、硝酸塩加水分解法で得られたチタニ
アコロイド溶液(固形分32wt%)を含浸担持し、1
10℃乾燥後400℃3時間焼成して、アナターゼ型チ
タニアを90g/m2 保持した板状担体を得た。
【0033】この板状担体を、メタバナジン酸アンモン
飽和水溶液に常温で浸漬し、200℃で30分乾燥し
た。この操作をもう一度繰り返した後、乾燥品を400
℃で1時間焼成することにより、バナジウム担持チタニ
ア板状触媒を得た。
【0034】2)硫安類析出と加熱再生の繰り返し 硫安類析出と加熱再生の繰り返しを行った。この実験の
結果を図3に示す。
【0035】ここで、脱硝性能を示す量として、脱硝反
応がNOxの1次反応であると仮定した場合の反応速度
定数Kを指標とした。すなわち、Kは次式で表される。
【0036】 K=−AV・In(1−X) X:脱硝率 また、初期の反応速度定数をK0 とする。従って初期状
態ではK/K0 =1である。
【0037】実験は次のように行った。
【0038】まず、触媒床での面積速度AVが21Nm
3 /m2 hとなるように前述の脱硝触媒を挿入した。こ
こで、AVは触媒の幾何表面積あたりの排ガス量を示
す。
【0039】次に、触媒床上での排ガス温度を170℃
とし、SO3 :8ppm、O2 :15%、H2 O:10
%、NOx:80ppmの排ガスに、NH3 を80pp
mとなるように注入し、脱硝反応を10時間行った。こ
の条件下ではNH3 /SO3=10となるため、脱硝反
応中に触媒上に硫安が析出し、脱硝性能は経時的に低下
していった。
【0040】次に、上記排ガス条件下でNH3 を注入し
たまま排ガス温度を400℃とし、この状態を1時間継
続した。
【0041】次に、排ガス温度を170℃に戻し、再び
脱硝反応をさせると、実施例1に示すように加熱再生直
後はK/K0 は約1となり脱硝性能が回復した。これは
硫安の析出による脱硝触媒への被毒が認められなかった
ことを示す。この繰り返しをもう一度行っても再びK/
0 は約1となり、脱硝性能が回復することが認められ
た。
【0042】図3には400℃加熱再生時にNH3 を注
入しなかった場合の脱硝性能の変化を比較例1として併
記したが、この場合では加熱再生直後でもK/K0 は1
よりも小さくなる。これは前述のように加熱再生時に析
出した硫安からNH3 が脱離して酸性硫安あるいは硫酸
が残留し、これが脱硝触媒成分であるバナジウムを変質
させたためと思われる。
【0043】このサイクルを繰り返した場合の、加熱再
生直後のK/K0 値を図4に示す。比較例1ではこれを
繰り返すうちにK/K0 が小さくなっていくのに対し、
実施例1ではこれを繰り返してもK/K0 が1付近でほ
とんど変化しないことが分かる。このように、本発明に
よる再生方法により、触媒の劣化が進行しないことが分
かる。
【0044】実施例2、比較例2 図1に示すフローシートにおいて、脱硝反応装置におけ
る低温域での脱硝性能を測定した。
【0045】上記脱硝触媒として300mm×300m
m×500mmのハニカム構造体(表面積820m2
3 )を脱硝反応装置(3) に充填し、排ガス量を369
Nm3 /hに設定した。この条件において、面積速度
は、 AV=10Nm3 /m2 h となる。
【0046】また、触媒床直前流に20mmの角筒
状のガス加熱装置付きノズルを取り付けた。この際、ノ
ズルと触媒床との間隔は15mmとした。
【0047】触媒上での排ガス温度を170℃とし、組
成がSO3 :8ppm、O2 :15%、H2 O:10
%、NOx:80ppm、N2 :バランスなる排ガスに
対し、NH3 濃度が80ppmになるようNH3 を注入
し、脱硝反応を行った。この条件下ではNH3 /SO3
=10となるため、脱硝反応中には触媒上に硫安が析出
しつつあることが予想される。
【0048】これと同時に、触媒床直前流で上記ノズル
を通過した排ガスの温度が400℃となるよう、ノズル
内ガス加熱装置を作動させた。
【0049】そして、このガス加熱装置付きノズルを、
40mm/hの速度で触媒面に沿って移動させた。
【0050】この時の脱硝率の経時変化を図5に示す。
【0051】比較例2では、当該ノズルを使用しないで
脱硝反応を行った。この結果を図5に比較例2として示
す。
【0052】本発明に基づいた触媒の再生を行うことに
より、脱硝性能は初期活性を400時間以上にわたって
維持できることが分かる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、触媒床の直前流にガス
加熱装置付きノズルを設け、このノズルよりNH3 を含
む高温ガスを流し、触媒に吸着した硫黄酸化物を効果的
に脱離させることによって、脱硝装置の運転を停止する
ことなく触媒を短時間に効率よく再生でき、初期の脱硝
性能を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による脱硝触媒の再生方法を示すフロ
ーシートである。
【図2】 ガス加熱装置付きノズル(6) の例を示す縦断
面図である。
【図3】 時間とK/K0 値の関係を示すグラフであ
る。
【図4】 繰り返し回数とK/K0 値の関係を示すグラ
フである。
【図5】 運転時関と脱硝率の関係を示すグラフであ
る。
【図6】 従来の脱硝触媒の再生方法を示すフローシー
トである。
【図7】 従来の脱硝触媒の再生方法を示すフローシー
トである。
【符号の説明】
(1):脱硝反応装置 (2) :ボイラー (3) :熱交換器 (4) :排ガス流路 (5) :脱硝触媒床 (6) :ガス加熱装置付きノズル (7) :還元剤注入装置 (8) :ガス吸引ノズル (9) :煙突 (10):SOx無害化装置 (11):筒状体 (11a) :支持棒 (12):熱交換管コイル (13): 金属ブラシ (14): 金属ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 一博 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 Fターム(参考) 4D048 AA06 AB02 AC04 BA07X BA10X BA23X BA41X BB02 BB03 BD03 CC52 CC54 CC61 DA03 DA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄酸化物が共存する排ガス中の窒素酸
    化物をアンモニア性還元剤を用いて接触還元する脱硝触
    媒の再生方法であって、該触媒床の直前流にガス加熱装
    置付きノズルを設け、アンモニア性還元剤を含む排ガス
    の温度を同ノズル内で250〜500℃に加熱し、同ガ
    スを該触媒床に吹き付け、触媒に吸着した硫黄酸化物を
    脱離させることを特徴とする触媒再生方法。
  2. 【請求項2】 入口から出口までガス流れ方向に複数の
    ガス通路を有する、複数のプレートからなる脱硝触媒あ
    るいはハニカム状の脱硝触媒を使用することを特徴とす
    る請求項1記載の触媒再生方法。
  3. 【請求項3】 ガス加熱装置付きノズルを触媒床入口面
    に沿って移動させることにより、触媒の再生を全部分に
    わたって行うことを特徴とする請求項1または2記載の
    触媒再生方法。
  4. 【請求項4】 該触媒床の直後流にガス加熱装置付きノ
    ズルに対向するように吸引ノズルを設け、触媒床を通過
    した処理排ガスを吸引ノズルで系外に引き出すことを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の触媒再生方
    法。
  5. 【請求項5】 ガス吸引ノズルをガス加熱装置付きノズ
    ルに対向させつつ移動させることを特徴とする請求項4
    記載の触媒再生方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の触媒再
    生方法において使用されるガス加熱装置付きノズルであ
    って、断熱材製の筒状体内に電熱線あるいは熱交換管が
    配設されて成ることを特徴とするガス加熱装置付きノズ
    ル。
  7. 【請求項7】 筒状体の先端に触媒床入口面に接する金
    属ブラシを有することを特徴とする請求項6記載のガス
    加熱装置付きノズル。
  8. 【請求項8】 請求項4〜6のいずれかに記載の触媒再
    生方法において使用されるガス吸引ノズルであって、断
    熱材製の筒状体の先端に触媒床出口面に接する金属ブラ
    シを有することを特徴とするガス吸引ノズル。
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