JP2001110053A - 情報記録方法及びその装置 - Google Patents

情報記録方法及びその装置

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JP2001110053A
JP2001110053A JP29186499A JP29186499A JP2001110053A JP 2001110053 A JP2001110053 A JP 2001110053A JP 29186499 A JP29186499 A JP 29186499A JP 29186499 A JP29186499 A JP 29186499A JP 2001110053 A JP2001110053 A JP 2001110053A
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pulse
linear velocity
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optical disk
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Kenya Yokoi
研哉 横井
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Ricoh Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/0045Recording
    • G11B7/00456Recording strategies, e.g. pulse sequences

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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の再生専用メディアの記録フォーマット
との互換性を維持しながら、光ディスク媒体をCAV方
式で回転駆動する簡易な方法を用いて、光ディスク媒体
全面に渡って均一な信号特性で記録できる情報記録方法
を提供する。 【解決手段】 記録パルス列における先頭冷却パルスの
前エッジ位置を変化させて、後続のマルチパルス部分の
冷却パルスとは異なるパルス幅となるように、記録線速
度の増加に応じて、先頭冷却パルスのパルス幅を増加さ
せ、光ディスク媒体の最小記録線速度に対する、最大記
録線速度における先頭冷却パルスのパルス幅がその累積
の増加分として、0.2T〜0.5Tの範囲内で、後続
の冷却パルスのパルス幅を超えないパルス幅に設定され
るようにして、所望の記録線速度に応じて先頭冷却パル
スのパルス幅を所定の間隔で更新させることで、ディス
ク回転数を一定するCAV制御によって記録線速度が変
化しても、光ディスク媒体全面に渡って均一な特性の記
録が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像用DVD(D
igital Video又はVersatile Disk)やDVD−RO
Mなどの再生専用のDVDメディアとフォーマットの互
換性を有するDVD−R(Recodable)又はDVD−R
W(ReWritable)ディスク等の光ディスク媒体に対す
る情報記録方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチメディアの普及に伴い、映像用D
VDやDVD−ROMなどの再生専用メディアや、記録
層として色素材料を用いた追記型のDVD−R及び相変
化材料を用いた書換型のDVD−RWなどの情報記録メ
ディアが開発されている。
【0003】これらのDVDメディアに記録されている
情報(この例ではセクタ)は、図8(a)に示すような
フォーマットである。このようなフォーマットでは、図
8(d)に示すようにメディアの全トラック上に一定の
線密度で連続的にデータ(セクタ)が記録されている。
【0004】この再生専用メディアと互換性を有するフ
ォーマットの情報記録媒体とするために、従来では、情
報記録媒体(メディア)の回転速度制御法として図8
(b)に示すようにCLV(Constant Linear Velocit
y:線速度一定)方式を用いて、トラック半径に反比例し
た回転数になるようにメディアの回転速度を制御し、ト
ラックの線速度を常に一定にしながら、一定の記録チャ
ンネルクロックの周波数で情報の記録を行っている。
【0005】しかしながら、CLV方式により回転速度
の制御を行うためには、トラックの線速度を常に一定に
するために、メディアの回転速度を変化させる必要があ
る。即ち、メディアを回転駆動するスピンドルモータの
変速を伴なうため、大きな回転トルクを必要とし大型で
高コストなモータが必要となる。また、シーク時におい
て、スピンドルモータの変速を完了するまでに待ち時間
がかかるため、HDDやMOドライブなどと比較して、
多大なアクセス時間を要するという欠点がある。
【0006】このようなことから、メディアの回転速度
を変速制御することなく常に一定にして、メディアに記
録を行うには、メディアに記録される情報のフォーマッ
トを図9に示すようなものにすることも考えられてい
る。即ち、図9(c)に示すように、メディアに記録す
るチャンネルクロックの周波数を、トラックの半径位置
に比例させて、内周側で小さく、外周側で大きくさせる
ものである。この場合には、記録線速度は内周側で小さ
く外周側で大きくなるため、図9(d)に示すように記
録線密度は一定である。また、メディアの回転数(回転
速度)を図9(b)に示すように常に一定として、即
ち、CAV(Constant Angular Velocity:回転角一
定)方式で、メディアに情報を記録することが可能とな
る。
【0007】これによって、メディアを回転駆動するス
ピンドルモータの回転変速制御が不要となり、従って、
低回転トルクで良く、小型で低コストなモータが使用で
きるようになる。また、変速を行わないためシーク時の
変速待ち時間が不要となりアクセス時間を大幅に短縮す
ることができる。
【0008】しかしながら、一般的にヒートモードによ
ってピット(マーク)が形成される色素系のDVD−R
メディアや相変化型のRWメディアは、特定の記録線速
度において記録時のレーザ発光による記録パルス列のパ
ルス幅と記録パワーが最適化され、異なった記録線速度
では形成されるマークやスペースの状態が変化する。即
ち、マークの形成に必要な先頭加熱パルスによる熱容量
の不足が発生したり、最適な分解温度に対して到達する
加熱温度が異なってマークの平均長がばらついたり、最
適な加熱パルスのデューティ比が異なって均一なマーク
幅が得られなくなりマーク長に応じて太りや細り(いわ
ゆる涙型マーク)が生じたりして、ジッタ特性が悪化し
てしまう。
【0009】この点、例えば特開平5−225570号
公報によれば、個々の光ディスクの全記録可能領域に対
応する最適記録光量を比較的短時間に求めるために、試
し書き用領域に少なくとも2つの位置に等しい記録線速
度で最適記録光量を求め、補間ルーチンにより求めた2
つの記録線速度における最適記録光量に対して内挿処理
又は外挿処理を行うことにより、全ての記録線速度での
最適記録光量を求めるようにしている。
【0010】また、特開平5−274678号公報によ
れば、ジッタ特性を悪化させることなく、記録に必要な
レーザパワーを低減させるために、光ディスクを一定の
回転数で回転させながら、領域によって異なる基準クロ
ックに基づき情報信号に応じて強度変調された光ビーム
を照射することによって、外周側の領域で内周側の領域
より高い周波数で情報を記録する方法において、光ビー
ムを、各領域において基準クロックの周波数の整数倍の
周波数で周期的にパルス発光する光ビームとし、かつ、
外周側の領域に光ビームが照射されるときに、内周側の
領域に光ビームが照射されるときより、パルス発光のデ
ューティ比を大きくするようにしている。
【0011】さらに、特開平10−106008号公報
によれば、高速・高信頼性の記録が可能な光ディスク装
置を提供するために、光ディスク、光ヘッド、同期信号
生成手段、VCO、位相比較手段、コントローラ及び記
録信号生成手段を具備し、記録線速度に応じて記録信号
のパルス高さ・幅を変化させることで、常に最良の記録
条件で記録を行えるようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】即ち、これらの公報例
の場合、CAV方式において記録線速度に応じてパルス
発光のデューティ比等の記録パルス列の何らかの要素の
設定値を可変させるように制御しているものであるが、
光ディスク媒体に対する定性的な効果であり、特にDV
Dの記録メディアに対しては不十分である。即ち、ジッ
タ特性等の記録情報(RF信号)の特性変動には複数の
要因が相互に作用しているため、これらの公報例のよう
な記録方法では不十分で必ずしも光ディスク媒体の全面
に渡って均一な信号特性で記録することができず、必ず
しも所望の効果が得られるものではない。また、記録パ
ルス列の設定値を変化させるにしても、その変化のさせ
方について定量的には検討されていないものである。
【0013】また、記録パルス列の設定値を変化させる
場合も、設定を変化させた前後で再生信号の変調度やア
シンメトリの変化が生じ、2値化するためのスライスレ
ベルが追従できなくなりジッタの悪化が生じてしまう。
【0014】そこで、本発明は、光ディスク媒体を回転
駆動しながら情報を記録するとき、光ディスク媒体の回
転速度を変速制御することなく、また、従来の再生専用
メディアの記録フォーマットとの互換性を維持しなが
ら、簡易な方法を用いて、光ディスク媒体全面に渡って
均一な信号特性で記録することが可能な情報記録方法及
びその装置を提供することを目的とする。
【0015】また、本発明は、2値化のスライスレベル
に対する変動を抑え、ジッタ特性の悪化を防止して、再
生クロックのPLLも安定動作するような情報記録方法
を提供することを目的とする。
【0016】さらに、本発明は、CAV制御によって記
録を行う場合においても、全ての記録線速度に対して蓄
熱の影響によるマークのエッジシフトを補正して光ディ
スク媒体全面に渡って低ジッタな記録を行える情報記録
方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の情
報記録方法は、レーザ光源から照射されるレーザ光の記
録パルス列により情報がピットに形成される記録層を有
する光ディスク媒体上に記録する際に、記録線速度の変
化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密
度が略一定となるようにして記録を行うとともに、前記
記録パルス列における先頭冷却パルスの前エッジ位置を
変化させて、後続のマルチパルス部分の冷却パルスとは
異なるパルス幅となるように、所望の記録線速度に応じ
て該先頭冷却パルスのパルス幅の設定値を所定の間隔で
更新するようにした。
【0018】従って、ディスク回転数を一定とするCA
V制御によって記録線速度が変化しても、各々の記録線
速度に対して最適な記録パルス列が設定できるようにな
り、光ディスク媒体全面に渡って均一な特性の記録が可
能となる。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1記載の情
報記録方法において、前記記録線速度の増加に応じて、
前記先頭冷却パルスのパルス幅を増加させるようにし
た。
【0020】従って、ディスク回転数を一定とするCA
V制御によって記録時の線速度が変化しても、最内周か
ら最外周まで連続的に最適な記録パルス列が設定できる
ようになり、光ディスク媒体全面に渡って均一な特性の
記録が可能となる。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の情報記録方法において、前記光ディスク媒体の最内
周位置での最小記録線速度における各設定値に対する、
前記光ディスク媒体の最外周位置での最大記録線速度に
おける前記先頭冷却パルスのパルス幅がその累積の増加
分として、0.2T〜0.5Tの範囲内で、後続の冷却
パルスのパルス幅を超えないパルス幅に設定されてい
る。
【0022】従って、ディスク回転数を一定とするCA
V制御によって記録時の線速度が変化しても、各種の光
ディスク媒体に対して不適当な設定が防止でき、最内周
から最外周まで連続的に最適な記録パルス列が設定でき
るようになる。
【0023】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の情報記録方法において、記録クロック周期Tに
対する先頭加熱パルスのパルス幅の比Ttop及び後続の
マルチパルス部分の加熱パルスのデューティ比Tmpと、
所望の記録線速度における記録パワーPwの最小記録線
速度での最適記録パワーPwminとの比ρ=Pw/Pwmin
の各々の設定値が、前記光ディスク媒体の最内周位置で
の最小記録線速度における各設定値に対する、前記光デ
ィスク媒体の最外周位置での最大記録線速度における各
設定値の累積の増加分として、前記比Ttopが0.3T
〜0.7Tの範囲、前記デューティ比Tmpが0.03T
〜0.07Tの範囲、前記比ρが0.3〜0.6の範囲
となるように、記録線速度の増加に応じて、何れも増加
させるようにした。
【0024】従って、特に色素系の光ディスク媒体に対
して最適な記録パルス列の設定が可能となり、累積の増
加分の範囲では記録不良を起こすような設定が防止で
き、均一な再生特性が得られる記録が可能となる。
【0025】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一に記載の情報記録方法において、再生される
記録情報の最長データと最短データとのアシンメトリの
差が、前記記録パルス列の前記比Ttop、前記デューテ
ィ比Tmp及び前記比ρの設定値を更新させる前後で10
%以内となるように、各々の設定値の変化量又は更新間
隔を設定してなる。
【0026】従って、2値化のスライスレベルに対する
変動を抑えることができ、ジッタ特性が悪化することな
く、また、再生クロックのPLLの安定性も良好となる
記録が可能となる。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一に記載の情報記録方法において、形成される
マークの直前のスペース長が最短長であるとき、そのマ
ークを形成する前記記録パルス列の前記先頭加熱パルス
の前エッジをその先頭加熱パルスのパルス幅が短くなる
ように、回転角一定方式における記録線速度の変化に対
して同一の補正量として−0.02T〜−0.07Tの
範囲で設定して記録させるようにした。
【0028】従って、色素材料の種類や溝構成等が異な
った光ディスク媒体に関して、ディスク回転数を一定と
するCAV制御によって記録を行う場合においても、全
ての記録線速度に対して蓄熱の影響によるマークのエッ
ジシフトを補正でき、光ディスク媒体全面に渡って低ジ
ッタな記録が可能となる。
【0029】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一に記載の情報記録方法において、前記光ディ
スク媒体上にプリフォーマットされた前記記録パルス列
の設定値、若しくは、より以前に所定の領域に記録され
たディスク情報に含まれる前記記録パルス列の設定値の
何れかの、複数の記録線速度毎の最適設定値に基づい
て、前記所定の間隔で更新させる変化量又は勾配を算出
するようにした。
【0030】従って、必要以上に設定値の更新をするこ
となく、簡易な方法で光ディスク媒体全面に渡って均一
な特性で記録をすることが可能となる。
【0031】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
の何れか一に記載の情報記録方法において、前記光ディ
スク媒体上にプリフォーマットされたアドレス情報を検
出し、前記所定の間隔で更新させる変化量からそのアド
レス情報に対応する前記記録パルス列の設定値を算出
し、前記所定の間隔とアドレスの範囲とを対応付けるよ
うにした。
【0032】従って、記録中であっても記録パルス列の
最適な設定値からずれないように、設定値の更新の間隔
を容易に認識することが可能となる。よって、ディスク
回転数を一定とするCAV方式における記録パルス列の
設定値を高精度に更新できる。
【0033】請求項9記載の発明の情報記録装置は、レ
ーザ光源から照射されるレーザ光が加熱パルスと冷却パ
ルスとからなる記録パルス列により情報がピットに形成
される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際
に、記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変
化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を
行う情報記録装置であって、前記記録パルス列における
前記加熱パルスの前エッジと後エッジを変化させるため
の多数段のエッジ信号生成回路と、前記記録パルス列に
おける先頭冷却パルスの前エッジ位置を変化させて、後
続のマルチパルス部分の冷却パルスとは異なるパルス幅
となるように、所望の記録線速度に応じて前記先頭冷却
パルスのパルス幅の設定値前記記録パルス列における先
頭冷却パルスの前エッジ位置を変化させて、後続のマル
チパルス部分の冷却パルスとは異なるパルス幅となるよ
うに、所望の記録線速度に応じて前記先頭冷却パルスの
パルス幅の設定値、並びに、記録クロック周期Tに対す
る先頭加熱パルスのパルス幅の比Ttop及び後続のマル
チパルス部分の加熱パルスのデューティ比Tmpと、所望
の記録線速度における記録パワーPwの最小記録線速度
での最適記録パワーPwminとの比ρ=Pw/Pwminの各
々の設定値を算出し随時更新するコントローラとを算出
し随時更新するコントローラと、前記エッジ信号生成回
路から出力される多数段のエッジ信号中から前記の各設
定値に基づいて、先頭加熱パルスと後続の加熱パルスの
各々に対応した所定のエッジ信号を選択するセレクタ
と、前記レーザ光源の出射光量を随時更新するドライバ
回路と、を備える。
【0034】従って、簡易で小規模な回路構成で請求項
1ないし8記載の情報記録方法を用いたCAV制御によ
る記録が可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図5に基づいて説明する。まず、光ディスク媒体
である色素系光ディスクで用いる基本的な記録パルス列
の設定として、図1に示すように、各々のマークデータ
長nTに対する記録パルス列を構成するパルス数n−x
(xは1又は2)や、記録クロック周期Tに対する先頭
加熱パルスのパルス幅の比Ttopと、後続するマルチパ
ルス部分の加熱パルスのデューティ比Tmpがある。ま
た、記録パワーの設定として、記録パワーPwとバイア
スパワーPbがある。記録パワーについては、マーク形
成の状態は記録線速度Lvと強い相関を持つため、最内
周位置、即ち、最小記録線速度における最適記録パワー
Pwminに対する所望の任意の半径位置(記録線速度)
における記録パワーPwの比 ρ=Pw/Pwminを設定
する。本実施の形態では、これらの設定値のうち、比T
topとデューティ比Tmpと比ρとについて、より詳細な
設定を行うものである。また、本実施の形態ではこれら
の他に、記録クロック周期Tに対する先頭冷却パルスの
パルス幅の比Tcptopについても、より詳細な設定を行
うようにしている。
【0036】直径120mmの色素系のDVDディスク
に対してCAV方式で記録制御を行うと、記録線速度は
ディスクの最内周位置で3.5m/s、最外周位置で
8.4m/s程度となり、記録クロック周波数はディス
クの最内周位置で26.2MHz、最外周位置で63.
3MHzとなる。このような約2.4倍の記録線速度の
変化が必要な記録を色素系のDVDディスクで行うと
き、全域に渡って同一の記録パルス列及び記録パワーの
設定値を用いると、高い記録線速度になるに従って(外
周になるに従って)、先頭加熱パルスによる予備加熱に
過不足が生じてRF信号の変調度がばらついたり、RF
信号の対称性(アシンメトリ)のばらつきが大きくな
る。また、後続のマルチパルス部分の加熱パルスのデュ
ーティ比の最適値にずれを生じ、記録マーク幅が不均一
になってしまう。本実施の形態では、以下に説明するよ
うに、光ディスク媒体の最内周から最外周に渡って均一
な信号特性を有し低ジッタな記録を可能とするものであ
る。
【0037】まず、図2に示すように最内周位置におけ
る最小記録線速度においては、記録パルス列を構成する
パルス数をn−1(nはマークデータ長)、比Ttopを
0.80T、デューティ比Tmpを0.60T、最適記録
パワーPwminを10mW、先頭冷却パルスのパルス幅を
0.05Tに設定している。これらの設定値は、色素系
の記録ディスクの代表的な数値値であり、各種チューニ
ングや記録材料の種類によって異なった最適値となる。
そして、図2に示すように、記録線速度の増加に応じて
比Ttopとデューティ比Tmpとの設定値と、記録パワー
Pwとの比ρ=Pw/Pwminと、比Tcptopを、何れも増
加するように変化させることで、マーク先頭部分に最適
な熱量を加え、かつ、最適な記録パワーで記録すること
ができるようになり、マーク幅が均一に形成できるの
で、ジッタ特性を良好に維持することができる。
【0038】このように、記録線速度が半径位置によっ
て変化するCAV方式によって記録する場合、これらの
設定値を以下のように更新することができる。具体的な
設定値例としては、図3又は図4に示すように、先頭加
熱パルスのパルス幅の記録クロック周期Tに対する比T
topは、最内周位置での0.8T(≒30.6ns)から
最外周位置での1.3T(≒20.5ns)まで変化さ
せ、累積の増加分で記録クロック周期Tに対して0.5
T長くなるように設定値を更新変更させている。また、
比Ttopの設定値を更新させる間隔は、記録線速度の幅
で約0.35m/sのステップとして段階的に更新させ
ている。
【0039】同様に、後続のマルチパルス部の加熱パル
スのデューティ比Tmpは、最内周位置での0.60T
(≒22.9ns)から、最外周位置での0.65T
(≒10.3ns)まで変化させ、累積の増加分で0.
05T長くなるように設定値を更新変更している。ま
た、デューティ比Tmpの設定値を更新させる間隔も比T
topと同様である。
【0040】また、記録パワーPwは最内周位置での1
0mWから、最外周位置での14mWまで変化させてい
る。よって、最外周位置での最内周位置の最適記録パワ
ーPwminに対する比ρは1から1.4まで、即ち累積の
増加分で0.4大きくなるように設定値を更新変更して
いる。また、比ρの設定値を更新させる間隔も比Ttop
と同様である。
【0041】また、先頭冷却パルスの記録クロック周期
Tに対する比Tcptopは、最内周位置での0.05T(≒
1.9ns)から最外周位置での0.35T(≒5.6
ns)まで変化させ、トータルで記録クロック周期Tに
対して累積の増加分で0.30T長くなるように設定値
を更新変更させている。このとき、先頭冷却パルスは前
エッジ位置を変化させるようにするため、先頭加熱パル
スは記録クロックのエッジに対して前方にシフトするよ
うなタイミングとなっている。
【0042】このようにこれらの比Ttop、デューティ
比Tmp、比ρ及び比Tcptopの全ての設定値をディスク
外周側になるにつれて何れも増加させるように更新変更
することで、再生されたRF信号は14T変調度や3T
変調度やアシンメトリの変化が少なく、ジッタの増加も
少ない信号となり、良好な記録が可能となるものであ
る。
【0043】ところで、上述した各設定値は、特定の色
素材料と溝構成でのディスクについての代表的な値であ
る。しかしながら、色素系の記録ディスクはレーザ光照
射による熱分解やそれに伴う基板変形による光学的変化
を生じさせ、その変化によりマークを形成することで情
報の記録が行われる。このようなヒートモードによりマ
ークが形成される場合、本実施の形態に良く適合する。
代表的な有機色素の例としては、ポリメチン色素、シア
ニン系、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、スク
アリリウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アント
ラキノン系(インダンスレン系)、キサンテン系、トリフ
ェニルメタン系、アズレン系、フェナンスレン系、トリ
フェノチアジン系染料及びアゾ系等の金属錯体化合物な
どが挙げられる。これらの色素は光学特性、記録感度、
信号特性などの向上の目的で他の有機色素及び金属、金
属化合物と混合又は積層化して用いても良い。また、金
属、金属化合物の例としてはIn、Te、Bi、Se、
Sb、Ge、Sn、Al、Be、TeO2、SnO、A
s,Cdなどが挙げられ、各々を分散混合或いは積層の
形態で用いることができる。記録層の形成方法として
は、蒸着、スパッタリング、CVD又は溶剤塗布などの
通常の手段によって行うことができる。塗布法を用いる
場合には上記染料などを有機溶剤に溶解して、スプレ
ー、ローラーコーティグ、ディピング及びスピンコーテ
ィングなどの慣用のコーティング法によって行うことが
できる。
【0044】これらの種々の色素系の記録ディスクで
は、最適な各設定値は異なった値となる。しかしなが
ら、CAV方式による記録を行う場合には、先頭加熱パ
ルスと後続のマルチパルス部の加熱パルスの設定値や記
録パワーの設定値(比Ttop、デューティ比Tmp、比ρの
設定値)については、何れの記録ディスクについても記
録線速度Lvに対して同様な最適化で適応できる。ま
た、相変化型の記録ディスクにおいても記録線速度に対
しては同様な記録特性を示し、各々の設定値を最適化す
ることで適応が可能である。
【0045】このような構成の光ディスク媒体では、最
内周位置に対する最外周位置での各設定値の増加分は、
先頭加熱パルスの記録クロック周期Tに対する比Ttop
が0.3T〜0.7Tの範囲で、かつ、後続のマルチパ
ルス部の加熱パルスのデューティ比Tmpが0.03T〜
0.07Tの範囲で、かつ、記録パワーの比ρが0.3
〜0.6の範囲で、先頭冷却パルスの記録クロック周期
Tに対する比Tcptopが0.2T〜0.5Tの範囲とな
るように増加させることで、直径が120mmのサイズ
を有する各種の色素系の記録可能なDVDディスクに対
してCAV方式で記録を行うことが可能となる。
【0046】以下に各々の設定値について、詳細な説明
する。一般的に色素系の記録ディスクに対して異なる記
録線速度で記録する場合、記録パワーは記録線速度の平
方根に略比例することが知られている(例えば、前述し
た特開平10−106008号公報参照)。即ち 記録
パワーをPw、記録線速度をLv、定数をKlvとする
と、Pw=Klv√Lvで算出された記録パワーとして
いる。しかしながら、前述のように先頭加熱パルスの比
Ttopとマルチパルス部分の加熱パルスのデューティ比
Tmpとを含めた全ての設定値を、記録線速度Lvに応じ
て最適化する場合においては、前述の記録パワーの比を
ρ、定数Kpwとすると、最小と最大の記録線速度での
最適な記録パワーは、ρ=Klv×Lv+Kpwで直線
近似して算出した記録パワーが、全域の記録線速度に対
して適正な値を示すようになる。また、比Ttop、デュ
ーティ比Tmp、比Tcptopについても同様に直線近似して
算出した設定値を用いることで全域の記録線速度に対し
て最適な設定値を得ることができる。本実施の形態の設
定値においては、各々 Ttop=0.10×Lv+0.44 Tmp=0.01×Lv+0.56 Pw=Pwmin×(0.08×Lv+0.72) Tcptop=0.06×Lv−0.16 なる近似式を用いている。このような設定値を更新する
設定方法を用いることで、簡易な演算によって任意の記
録線速度に対して最適な設定値を算出することが可能と
なる。
【0047】また、記録線速度Lvの増加に対応して、
上述のように各設定値を更新する間隔としてはRF信号
の特性上は、極力、細かなステップが望ましいがコント
ローラの負担が増大する。しかしながら、設定値を更新
した前後におけるRF信号の最長データと最短データと
のアシンメトリの差は、再生された情報のエラーレート
などに多大な影響を及ぼす。図5に示すように、設定値
を更新変更した時点前後のアシンメトリ差が±10%近
傍になると、急激にジッタ特性が悪化する。したがっ
て、アシンメトリの差は、±10%以内にする必要があ
る。また、RF信号を2値化するためのスライス回路
は、このアシンメトリの差に追従する時定数をもたない
ため正確な2値化が行えず、RF信号に大きなエッジシ
フトが生じてしまう。場合によっては、再生クロック生
成のためのPLLが外れることもある。なお、より詳細
な考察によれば、ジッタ特性やPLL安定性を考慮する
と、アシンメトリ差が±5%以内となるように、前述の
設定値を更新することが望ましい。
【0048】また、上述した4つの設定値(加熱パルス
比Ttop、デューティ比Tmp、記録パワー比ρ、冷却パ
ルス比Tcptopの設定値)は各々単独でも多少の効果は
認められるが、RF信号の特性変動は相互作用をもつた
め、少なくとも2つの設定値で実施することが望まし
い。なお、本実施の形態のように、4つの設定値(比T
top、デューティ比Tmp及び比ρの設定値)全てを更新
設定する場合に最も効果があることは言うまでもない。
【0049】本発明の第二の実施の形態について説明す
る。色素系の記録ディスクに関して、一層低ジッタな記
録を行うためには、記録するデータ長に応じて先頭加熱
パルスの記録クロック周期Tに対する比Ttopの前エッ
ジを補正することが有効である。一般的に、記録層に色
素材料を用いた場合、記録するマークの直前のスペース
長に応じて蓄積された加熱量が異なり、マークの前エッ
ジがシフトしてしまう。この現象は最短スペース長にお
いて顕著となるため、前記の補正が特に有効である。具
体的には、表1に示すような先頭加熱パルスのパルス幅
の補正量によって記録を行うことで一層低ジッタな記録
が実現できる。
【0050】
【表1】
【0051】本実施の形態では、EFM変調された記録
データを用いているので、直前スペース長が3Tで、マ
ーク長が4T〜14Tのときに−0.05Tだけ先頭加
熱パルスのパルス幅が短くなるように前エッジを補正し
ている。また、直前スペース長が3Tでマーク長が3T
のときは、エッジシフトが軽微となるため−0.02T
だけ補正している。これらの補正は、全ての直前スペー
ス長とマーク長の組み合わせの中で特に有効であり、表
1に示したその他の組み合せの補正量によるジッタの低
減の効果は小さい。
【0052】第一の実施の形態に示したようなCAV方
式によって記録を行う場合においても、本実施の形態の
補正は全ての記録線速度Lvに対して適応している。即
ち、最内周位置における最小記録線速度での補正量は、
直前スペース長とマーク長の組み合せが3T−3Tのと
き−0.02T(約−0.75ns)で、3T−4〜1
4Tのとき−0.05T(約−1.9ns)である。ま
た、最外周位置における最大記録線速度での補正量は、
クロック周期Tに対しては同一の補正量でよく、同様の
組み合わせが3T−3Tのとき約−0.3nsであり3
T−4〜14Tのとき約−0.8nsである。このよう
に、形成されるマークの直前のスペース長が最短長であ
るとき、そのピットを形成する記録パルス列の先頭加熱
パルスの前エッジを先頭加熱パルスのパルス幅が短くな
るように、CAV記録における記録線速度の変化に対し
て同一の補正量によって記録を行うことで、記録ディス
ク全面に渡って低ジッタな記録が可能となる。
【0053】なお、補正量については、色素材料の種類
や溝構成のチューニングによって異なった記録ディスク
であっても、−0.02T〜−0.07Tの範囲で補正
量を設定することで対応することが可能となる。
【0054】本発明の第三の実施の形態を図6を参照し
て説明する。CDやDVDなどの記録ディスクには、一
般的にトラッキングエラー信号(プッシュプル信号)を
得るためのグルーブ溝が形成されており、グルーブ溝を
蛇行して得られるウォブル信号を重畳しており、各々の
記録線速度において、プログラマブルBPFによって検
出し、周波数変調や位相変調によって符号化された情報
を復調することで、未記録ディスクであってもディスク
固有のアドレス情報とディスク情報が得られるようにな
っている。これらの情報は、ランド部の切り込み状の断
続ピット(Land−PrePit信号)によって生成する場合も
知られている。このようなディスク情報に、最小(最内
周)記録線速度と最大(最外周)記録線速度と中間(中
周)記録線速度などの複数の記録線速度における、最適
な先頭加熱パルスの記録クロック周期Tに対する比Tto
pと、後続のマルチパルス部分の加熱パルスのデューテ
ィ比Tmpと、記録パワーPwとを予め埋め込んでいる。
本実施の形態では、CAV記録を行う時に特に効果を有
する先頭冷却パルスのパルス幅の比Tcptopについても設
定するようにしている。これらをメディアから読み出す
ことで設定したり、記録装置で新たに設定するようにす
ることで(ステップS1)最適な設定値が得られ、記録
線速度に対する線形近似された設定値の変化量(又は、
その勾配)を算出する(S2)。
【0055】なお、変化量や勾配は、光ディスク媒体の
特性に合わせて算出すればよく、線形近似やそれ以外の
多項近似式で高精度に算出することもできる。次に、C
AV制御における記録線速度の範囲から、適正な設定値
の更新間隔を算出する(S3)(本実施の形態では、約
0.35m/s毎としている)。
【0056】このようにして得られた設定値の変化量は
記録線速度に対するものであり、実際には前述のウォブ
ル信号やPLL信号を復調して得られるアドレス情報で
認識する必要がある。特定のアドレスが最内周位置から
最外周位置まで決められており、記録線速度と対応づけ
できる。次に、設定値を更新する間隔と、その間隔に対
応したアドレスの範囲を割り付けることで(S4)、更
新すべきアドレスに到達した時点で、設定値を更新する
ことができる(S5)。実際のCAV制御による記録中
においては、現在のアドレスを読み出しながら(S
6)、設定値を更新する範囲内即ちアドレス範囲内にあ
るかを判定し(S7)、範囲外になった場合、新たに算
出された設定値に更新して(S4,S5)、連続的に記
録を行うことができる。アドレス範囲内にある場合に
は、前述した通り、CAV制御にて記録を行い(S
8)、記録終了のアドレスに達するまで同様の処理を繰
り返す(S9)。このような構成とすることで、コント
ローラによる記録パルス列の制御管理の負担を大幅に軽
減することができる。
【0057】なお、記録パワーPwは、最内周位置と最
外周位置とに対応した少なくとも2種の記録線速度にお
ける試し書き(OPC)によって最適値を求めたり、ウ
ォブル信号から得られた記録パワーの情報を置換したり
補正したりすることで、より高精度な設定を行うことも
可能である。
【0058】本発明の第四の実施の形態を図7に基づい
て説明する。本実施の形態は、上述した情報記録方法
(パルス比Ttop、デューティ比Tmp、比ρ及びパルス
比Tcptopの設定値を更新設定しながら)を用いて光ディ
スク媒体に記録するための情報記録装置に関する。
【0059】まず、光ディスク媒体1に対して、この光
ディスク媒体1を回転駆動させるスピンドルモータ2を
含む回転機構3が設けられているとともに、光ディスク
媒体1に対してレーザ光を集光照射させる対物レンズや
半導体レーザ等の光源を備えた光ヘッド4がディスク半
径方向にシーク移動自在に設けられている。光ヘッド4
の対物レンズ駆動装置や出力系に対してはサーボ機構5
が接続されている。このサーボ機構5にはプログラマブ
ルBPF6を含むウォブル検出部7が接続されている。
ウォブル検出部7には検出されたウォブル信号からアド
レスを復調するアドレス復調回路8が接続されている。
このアドレス復調回路8にはPLLシンセサイザ回路9
を含む記録クロック生成部10が接続されている。PL
Lシンセサイザ回路9にはドライブコントローラ11が
接続されている。システムコントローラ12に接続され
たこのドライブコントローラ11には、回転機構3、サ
ーボ機構5、ウォブル検出部7及びアドレス復調回路8
も接続されている。また、システムコントローラ12に
はEFMエンコーダ13や記録パルス列制御部14が接
続されている。この記録パルス列制御部14は、先頭加
熱パルスと後続するマルチパルス部分の加熱パルスとを
含む加熱パルス制御信号を生成する記録パルス列生成部
15の他、後述するセレクタであるエッジセレクタ16
及びエッジ信号生成部17を含む。記録パルス列制御部
14の出力側には記録パワーPwとバイアスパワーPb
との各々の駆動電流源18をスイッチングすることで光
ヘッド4中の半導体レーザを駆動させるドライバ回路で
あるLDドライバ19が接続されている。
【0060】このような構成において、記録線速度に対
応したBPFの中心周波数をドライブコントローラ11
によりプログラマブルBPF6にセットし、ウォブル検
出部7により検出されたウォブル信号からアドレス復調
回路8によりアドレス復調するとともに、ドライブコン
トローラ11によって基本クロック周波数を変化させた
PLLシンセサイザ回路9により、任意の記録線速度に
おける記録チャンネルクロックを生成し記録パルス列制
御部14に出力する。
【0061】次に、半導体レーザによる記録パルス列を
発生させるため、記録パルス列制御部14には記録チャ
ンネルクロックと記録情報であるEFMデータが記録パ
ルス列制御部14、EFMエンコーダ13から各々入力
され、記録パルス列生成部15で、先頭加熱パルスと後
続するマルチパルス部分の加熱パルスを含む加熱パルス
制御信号を生成する。そして、LDドライバ19で記録
パワーPwとバイアスパワーPbとの各々の駆動電流源
18をスイッチングする。記録時にはバイアス電流源に
より定常的に再生パワー相当のバイアスパワーPbで半
導体レーザを発光させ、前述の記録パルス列生成部15
で生成された加熱パルス制御信号により図1に示したよ
うな記録パルス列のレーザ発光波形を得ることができ
る。
【0062】ここに、本実施の形態では、記録パルス列
生成部15中の先頭加熱パルス生成部のエッジ信号生成
部17として、ゲート素子を用いた遅延量0.5ns程
度の多段遅延回路を配置しており、マルチプレクサ構成
のエッジセレクタ16に入力された後、システムコント
ローラ12によって選択されたエッジパルスによって前
エッジ及び後エッジを可変する先頭加熱パルス制御信号
が生成される。同様に、後続するマルチパルス部の加熱
パルスの前エッジを可変する記録パルス列生成部15中
の加熱マルチパルス生成部のエッジ信号生成部17にお
いても、ゲート素子を用いた遅延量0.5ns程度の多
段遅延素子を配置し、エッジセレクタ16に入力された
後、システムコントローラ12によって選択されたエッ
ジパルスによって、加熱マルチパルス制御信号が生成さ
れる。
【0063】このような構成によって、請求項1〜4及
び6記載の発明のように各々の設定値を決定し、所望の
記録線速度で最適なエッジパルスが選択され、所望のマ
ルチパルス列が発生するように動作させている。また、
このような構成で生成した記録パルス列を所定の間隔で
更新させるようにすると、各々の設定値は図3に示すよ
うに変化する。よって、多段遅延素子を用いると更新区
間中は、各々のパルス幅が固定値となり記録チャネルク
ロックの変化に応じてパルス幅の比やデューティは変化
するように設定される。
【0064】次に、本実施の別の形態としては、記録パ
ルス列生成部15中の先頭加熱パルス生成部に多段遅延
素子の代わりに、位相比較器とループフィルタとVCO
(電圧制御発振器)と分周器を用いたPLL構成のパル
スエッジ生成部としてもよい。この構成では、記録チャ
ネルクロックを32逓倍した高分解能クロックをPLL
によって発生させ、パルスエッジ信号としては0.03
T、即ち、1.1ns〜0.5ns程度の分解能を有し
ている。このような多段のパルスエッジ信号をマルチプ
レクサ構成のエッジセレクタ16に入力された後、シス
テムコントローラ12によって選択されたエッジパルス
によって前エッジ及び後エッジを可変する先頭加熱パル
ス制御信号が生成される。同様に、後続するマルチパル
ス部の加熱パルスの前エッジを可変する記録パルス列生
成部15中の加熱マルチパルス生成回路においても、P
LL構成のパルスエッジ生成部を配置し、エッジセレク
タ16に入力された後、システムコントローラ12によ
って選択されたエッジパルスによって、加熱マルチパル
ス制御信号が生成されている。このような構成によっ
て、請求項1〜4及び6記載の発明のように各々の設定
値を決定し、所望の記録線速度で最適なエッジパルスが
選択され、所望のマルチパルス列が発生するように動作
させている。
【0065】また、このような構成で生成した記録パル
ス列を所定の間隔で更新させるようにすると、各々の設
定値は図4に示すような値に変化する。よって、PLL
構成のエッジパルス生成部を用いると更新区間中は、各
々のパルス幅の比やデューティは記録チャネルクロック
の変化に対しても一定値となるように設定される。
【0066】なお、本発明はこれらの構成の何れに対し
ても、CAV記録時において均一な記録が可能であり、
記録パルス列生成部としては種々の回路方式を用いるこ
とができる。
【0067】従って、本実施の形態の情報記録装置によ
れば、簡易で小規模な回路構成で前述したようなパルス
比Ttop、デューティ比Tmp、パワー比ρ及びパルス比T
cptopの設定値の更新設定を伴う情報記録方法を用いた
CAV制御による記録が可能となる。
【0068】
【発明の効果】請求項1記載の発明の情報記録方法によ
れば、記録パルス列における先頭冷却パルスの前エッジ
位置を変化させて、後続のマルチパルス部分の冷却パル
スとは異なるパルス幅となるように、所望の記録線速度
に応じて該先頭冷却パルスのパルス幅を所定の間隔で更
新するようにしたので、ディスク回転数を一定するCA
V制御によって記録時の線速度が変化しても、光ディス
ク媒体全面に渡って均一な特性の記録が可能となる。
【0069】請求項2及び3記載の発明の情報記録方法
によれば、ディスク回転数を一定とするCAV制御によ
って記録時の線速度が変化しても、光ディスク媒体の最
内周から最外周に渡って全面的に均一な特性の記録が可
能となる。
【0070】請求項4記載の発明の情報記録方法によれ
ば、種々の色素系の光ディスク媒体に対して回転数を一
定とするCAV制御による記録を行なっても、光ディス
ク媒体全面に対応した記録パルス列の設定値の近似が可
能となり、記録不良を起こすような設定を防止して、均
一な再生特性が得られる記録が可能となる。
【0071】請求項5記載の発明の情報記録方法によれ
ば、2値化のスライスレベルに対する変動を抑えること
ができ、ジッタ特性が悪化することなく、また、再生ク
ロックのPLLの安定性も良好となる記録が可能とな
る。
【0072】請求項6記載の発明の情報記録方法によれ
ば、ディスク回転数を一定とするCAV制御によって記
録を行う場合においても、全ての記録線速度に対して蓄
熱の影響によるマークのエッジシフトを補正でき、光デ
ィスク媒体全面に渡って低ジッタな記録が可能となる。
【0073】請求項6記載の発明の情報記録方法によれ
ば、色素材料の種類や溝構成等が異なった光ディスク媒
体に関して、ディスク回転数を一定とするCAV制御に
よって記録を行う場合においても、全ての記録線速度に
対して蓄熱の影響によるマークのエッジシフトを補正で
き、光ディスク媒体全面に渡って低ジッタな記録が可能
となる。
【0074】請求項7記載の発明の情報記録方法によれ
ば、必要以上に設定値の更新をすることなく、簡易な方
法で光ディスク媒体全面に渡って均一な特性で記録をす
ることが可能となる。
【0075】請求項8記載の発明の情報記録方法によれ
ば、記録中であっても記録パルス列の最適な設定値から
ずれないように、設定値の更新の間隔を容易に認識する
ことが可能となり、よって、ディスク回転数を一定とす
るCAV方式における記録パルス列の設定値を高精度に
更新できる。
【0076】請求項9記載の発明の情報記録装置によれ
ば、簡易で小規模な回路構成で請求項1ないし8記載の
情報記録方法を用いたCAV制御による記録が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す記録パルス列
等の説明図である。
【図2】記録線速度−加熱パルス比、パワー比等の特性
図である。
【図3】その更新のさせ方を示す特性図である。
【図4】更新のさせ方を示す特性図である。
【図5】アシンメトリ−ジッタ特性図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態を示すフローチャー
ト図である。
【図7】本発明の第四の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図8】CLV方式の従来例を示す説明図である。
【図9】CAV方式の従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光ディスク媒体 12 コントローラ 16 セレクタ 17 エッジ信号生成回路 19 ドライバ回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源から照射されるレーザ光が加
    熱パルスと冷却パルスとからなる記録パルス列により情
    報がピットに形成される記録層を有する光ディスク媒体
    上に記録する際に、 記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化さ
    せて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行う
    とともに、 前記記録パルス列における先頭冷却パルスの前エッジ位
    置を変化させて、後続のマルチパルス部分の冷却パルス
    とは異なるパルス幅となるように、所望の記録線速度に
    応じて前記先頭冷却パルスのパルス幅の設定値を所定の
    間隔で更新するようにした情報記録方法。
  2. 【請求項2】 前記記録線速度の増加に応じて、前記先
    頭冷却パルスのパルス幅を増加させるようにした請求項
    1記載の情報記録方法。
  3. 【請求項3】 前記光ディスク媒体の最内周位置での最
    小記録線速度における各設定値に対する、前記光ディス
    ク媒体の最外周位置での最大記録線速度における前記先
    頭冷却パルスのパルス幅がその累積の増加分として、
    0.2T〜0.5Tの範囲内で、後続の冷却パルスのパ
    ルス幅を超えないパルス幅に設定されている請求項1又
    は2記載の情報記録方法。
  4. 【請求項4】 記録クロック周期Tに対する先頭加熱パ
    ルスのパルス幅の比Ttop及び後続のマルチパルス部分
    の加熱パルスのデューティ比Tmpと、所望の記録線速度
    における記録パワーPwの最小記録線速度での最適記録
    パワーPwminとの比ρ=Pw/Pwminの各々の設定値
    が、 前記光ディスク媒体の最内周位置での最小記録線速度に
    おける各設定値に対する、前記光ディスク媒体の最外周
    位置での最大記録線速度における各設定値の累積の増加
    分として、前記比Ttopが0.3T〜0.7Tの範囲、
    前記デューティ比Tmpが0.03T〜0.07Tの範
    囲、前記比ρが0.3〜0.6の範囲となるように、記
    録線速度の増加に応じて、何れも増加させるようにした
    請求項1,2又は3記載の情報記録方法。
  5. 【請求項5】 再生される記録情報の最長データと最短
    データとのアシンメトリの差が、前記先頭冷却パルスの
    パルス幅を含む全ての設定値を更新させる前後で10%
    以内となるように、各々の設定値の変化量又は更新間隔
    を設定してなる請求項1ないし5の何れか一に記載の情
    報記録方法。
  6. 【請求項6】 形成されるマークの直前のスペース長が
    最短長であるとき、そのマークを形成する前記記録パル
    ス列の前記先頭加熱パルスの前エッジをその先頭加熱パ
    ルスのパルス幅が短くなるように、回転角一定方式にお
    ける記録線速度の変化に対して同一の補正量として−
    0.02T〜−0.07Tの範囲で設定して記録させる
    ようにした請求項1ないし5の何れか一に記載の情報記
    録方法。
  7. 【請求項7】 前記光ディスク媒体上にプリフォーマッ
    トされた前記記録パルス列の設定値、若しくは、より以
    前に所定の領域に記録されたディスク情報に含まれる前
    記記録パルス列の設定値の何れかの、複数の記録線速度
    毎の最適設定値に基づいて、前記所定の間隔で更新させ
    る変化量又は勾配を算出するようにした請求項1ないし
    6の何れか一に記載の情報記録方法。
  8. 【請求項8】 前記光ディスク媒体上にプリフォーマッ
    トされたアドレス情報を検出し、前記所定の間隔で更新
    させる変化量からそのアドレス情報に対応する前記記録
    パルス列の設定値を算出し、前記所定の間隔とアドレス
    の範囲とを対応付けるようにした請求項1ないし7の何
    れか一に記載の情報記録方法。
  9. 【請求項9】 レーザ光源から照射されるレーザ光が加
    熱パルスと冷却パルスとからなる記録パルス列により情
    報がピットに形成される記録層を有する光ディスク媒体
    上に記録する際に、記録線速度の変化に応じて記録クロ
    ック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるよ
    うにして記録を行う情報記録装置であって、 前記記録パルス列における前記加熱パルスの前エッジと
    後エッジを変化させるための多数段のエッジ信号生成回
    路と、 前記記録パルス列における先頭冷却パルスの前エッジ位
    置を変化させて、後続のマルチパルス部分の冷却パルス
    とは異なるパルス幅となるように、所望の記録線速度に
    応じて前記先頭冷却パルスのパルス幅の設定値、並び
    に、記録クロック周期Tに対する先頭加熱パルスのパル
    ス幅の比Ttop及び後続のマルチパルス部分の加熱パル
    スのデューティ比Tmpと、所望の記録線速度における記
    録パワーPwの最小記録線速度での最適記録パワーPwmi
    nとの比ρ=Pw/Pwminの各々の設定値を算出し随時更
    新するコントローラと、 前記エッジ信号生成回路から出力される多数段のエッジ
    信号中から前記の各設定値に基づいて、先頭加熱パルス
    と後続の加熱パルスの各々に対応した所定のエッジ信号
    を選択するセレクタと、 前記レーザ光源の出射光量を随時更新するドライバ回路
    と、を備える情報記録装置。
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