JP2001109091A - パターン形成体、パターン形成方法およびそれを用いた機能性素子、カラーフィルタ、マイクロレンズ - Google Patents

パターン形成体、パターン形成方法およびそれを用いた機能性素子、カラーフィルタ、マイクロレンズ

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JP2001109091A
JP2001109091A JP28272199A JP28272199A JP2001109091A JP 2001109091 A JP2001109091 A JP 2001109091A JP 28272199 A JP28272199 A JP 28272199A JP 28272199 A JP28272199 A JP 28272199A JP 2001109091 A JP2001109091 A JP 2001109091A
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pattern
layer
photocatalyst
light
lens
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JP28272199A
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English (en)
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Hironori Kobayashi
弘典 小林
Manabu Yamamoto
学 山本
Masahito Okabe
将人 岡部
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒を使用したパターン形成体、機能性素
子及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 基体上に光触媒含有層を有し、光触媒含
有層は、パターンの露光によって光触媒の作用によって
撥油性が親油性に変化する物質を含有する層、もしくは
光触媒含有層上に、パターンの露光によって光触媒の作
用によって撥油性が親油性に変化する物質の含有層を有
し、露光によって親油性とさせることによって形成した
パターンに基づいて、機能性物質、着色性物質、マイク
ロレンズ形成用物質をパターン化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の用途に使用
可能な新規なパターン形成体、好適には濡れ性の変化に
よるパターン形成体およびパターン形成方法ならびにそ
の印刷、カラーフィルタ、レンズ等への応用に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】基材の表面に、周囲とは例えば液体に対
する濡れ性が異なる領域を形成したパターン形成体は、
多くの技術分野で用いられている。例えば図案、画像、
文字等の印刷に利用するパターン形成体には、印刷イン
クを転写する際にインクを受容もしくは反発するパター
ンが形成されている。また、このようなパターンには、
濡れ性の変化に応じてパターン形成体上に形成されたパ
ターン状の層および転写された層であるものもある。
【0003】高精細なパターンを形成する方法として、
基材上に塗布したフォトレジスト層にパターンの露光を
行い、露光後のフォトレジストの現像後、さらにエッチ
ングを行ったり、フォトレジストに機能性を有する物質
を用いて、フォトレジストの露光によって目的とするパ
ターンを直接形成する等のフォトリソグラフィーによる
方法が知られている。
【0004】フォトリソグラフィーによる高精細パター
ンの形成は、一液晶表示装置等に用いられるカラーフィ
ルターの着色バターンの形成、マイクロレンズの形成、
精細な電気回路基板の製造、パターンの露光に使用する
クロムマスクの製造等に用いられているが、これらの方
法によっては、フォトレジストを用いると共に、露光後
に液体現像液によって現像を行ったり、エッチングを行
う必要があるので、廃液を処理する必要が生じる等の問
題点があり、またフォトレジストとして機能性の物質を
用いた場合には、現像の際に使用されるアルカリ液等に
よって劣化する等の問題点もあった。カラーフィルタ等
の高精細なパターンを印刷等によって形成することも行
われているが、印刷で形成されるパターンには、位置精
度等の問題があり、高精細なパターンの形成は困難であ
った。
【0005】また、本発明者等は、このような問題点を
解決するために、光触媒の作用によって濡れ性が変化す
る物質を用いてパターンを形成するパターン形成体およ
びパターン形成方法を既に、特願平9−214845号
として提案しているが、本発明は、このような光触媒を
用いたパターン形成体および形成方法において、特性の
より優れたパターン形成体およびパターン形成方法を提
供するものである。
【0006】また、液晶表示装置(LCD)において
は、カラー表示を行うために、アクティブマトリックス
方式および単純マトリックス方式のいずれの方式におい
てもカラーフィルタが用いられている。例えば、薄膜ト
ランジスタ(TFT)を用いたアクティブマトリックス
方式の液晶ディスプレイでは、カラーフィルタは赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着色パターンを
備え、R、G、Bのそれぞれの画素に対応する電極をO
N、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、
R・G・Bのそれぞれの画素を光が透過してカラー表示
が行われる。そして、色混合は2色以上の画素に対応す
る液晶シャッタを開いて加色混合の原理により行われ
る。
【0007】従来のカラーフィルタは、染色基材を透明
基板上に塗布し、フォトマスクを介して露光・現像し形
成したパターンを染色して着色層とする染色法、透明基
板上に形成した感光性レジスト層内に予め着色顔料を分
散させておき、フォトマスクを介して露光・現像して着
色層とする顔料分散法、透明基板に印刷インキで各色の
着色層を印刷する印刷法、透明基板上に透明電極パター
ンを形成し、所定色の電極液中で透明電極パターンに通
電して電着する操作をR、G、Bの3回行って各色の着
色パターンを形成する電着法等により製造されている。
【0008】しかしながら、従来の染色法、顔料分散法
では、スピンコート等による透明基板への塗布工程にお
ける材料損失が避けられず、また、各色の着色パターン
形成ごとに現像工程と洗浄工程が必要であり、材料使用
効率の向上や工程の簡略化が困難で製造コスト低減に支
障をきたしていた。また、印刷法では、高精細なパター
ン形成が困難であり、電着法では形成可能なパターン形
状が限定されるという問題があった。
【0009】また、従来から用いられているレンズのう
ち、特にマイクロレンズあるいはマイクロレンズを規則
的に配置して構成したマイクロレンズアレイは、ファイ
ンオプティクス、その他の分野において利用されてお
り、例えば液晶ディスプレイを構成する部品として、ま
たビデオカメラなどに用いられる電荷結合型固体撮像素
子(CCD)用のレンズ部品としての需要が高まってい
る。
【0010】このようなマイクロレンズの製造方法とし
ては、例えば特開平3−21901号公報および特開平
5−164904号公報に記載のように、マスクを介し
たエッチングによって透明な熱変形樹脂パターンを得た
後に、熱変形樹脂パターンを加熱により変形させてマイ
クロレンズを形成する方法が知られている。しかしなが
らこの方法は、エッチングの進行が等方性である等の理
由のため、微細レンズの形成が困難であり、レンズの焦
点距離の調整に制約があるうえ、工程が複雑であった。
また、マイクロレンズの別の製造方法として、例えば特
開平2−165932号公報に記載のように、透明基板
上にレンズ用組成物を小滴として吐出した後に硬化させ
ることによってマイクロレンズアレイを形成する方法が
知られている。
【0011】しかしながら、この方法は透明基板とレン
ズ用組成物との接触角によってレンズ形状が制約される
ため、焦点距離を調節することが難しかった。また特定
の接触角を得るためには特定の表面張力をもつレンズ用
組成物を選択しなければならず、材料選択の幅が狭かっ
た。また接触面の形状は円形に限られ、多角形パターン
の接触面を持つことはできなかった。また従来はレンズ
の曲率を高めようとするとレンズ用組成物と基材とを反
発させなくてはならないので、接着力が悪化する問題点
もあった。
【0012】また、特開平5−206429号公報記載
のように、マイクロレンズアレイと、複数の色フィルタ
を積層して構成した有色フィルタアレイとが担った機能
を、単一の有色マイクロレンズアレイ層で実現する方法
が提案されている。このような有色マイクロレンズアレ
イの製造方法としては、例えば特開平5−620642
9号公報に記載のように、有色フィルタアレイをフォト
リソグラフィー法で形成し、それぞれの有色フィルタ上
にマイクロレンズの型を形成し、等方性エッチングによ
ってこの型を有色フィルタアレイに移して、有色フィル
タアレイをマイクロレンズ化するという方法がある。ま
た、特願平8−201793号公報記載のように、フォ
トレジストとガラスエッチングにより、レンズ形状の凹
部をガラス基板に形成し、各色に対応した部分に、着色
したレンズ形成材料を充填するといった方法がある。し
かし、前者の例においては工程が非常に複雑であり、ま
た、後者の例においてはガラス基板の凹部にレンズを形
成することとなり、エッチングエ程の制御が非常に難し
い、レンズ形成材料の屈折率を大きくしなければレンズ
効果が得られないといった問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なパタ
ーン形成体およびパターン形成方法を提供することを課
題とするものであり、印刷版原版に使用すれば、従来の
印刷版原版の有する問題点を解決することが可能な、新
規な印刷版原版を提供することができるパターン形成体
を提供することを課題とするものであり、各種の機能性
素子の形成に用いれば、特性の優れた機能性素子を提供
することができるパターン形成体およびパターン形成方
法を提供することを課題とするものである。
【0014】また、液晶表示装置等に使用されるカラー
フィルタを、従来の染色法、顔料分散法等にみられるよ
うな、各色の着色パターン形成ごとに現像工程と洗浄工
程が必要であるという問題点を解決するものであり、高
精細で白抜け等の欠陥のないカラーフィルタと、材料の
使用効率に優れ、現像工程および洗浄工程を含まず工程
が簡便なカラーフィルタの製造方法を提供することを課
題とするものである。
【0015】また、簡単な工程で、レンズを製造ナる方
法であって、特に位置精度よく微細なマイクロレンズお
よびマイクロレンズアレイを製造でき、マイクロレンズ
の焦点距離の変更も容易である製造方法並びにその方法
によって製造したレンズ、マイクロレンズおよびマイク
ロレンズアレイを提供することを課題とするものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、光学的にパタ
ーンを形成するパターン形成体であって、基材上に光触
媒含有層を有し、光触媒含有層は、パターンの露光によ
って光触媒の作用により撥油性から親油性に変化する物
質を含有するパターン形成形体を提供することによって
上記の課題を解決したものである。また、光学的にパタ
ーンを形成するパターン形成体であって、基材上に光触
媒含有層を有し、光触媒含有層上に、パターンの露光に
よって光触媒の作用により分解除去される層を有し、そ
の結果撥油性から親油性に変化するパターン形成体であ
る。光学的にパターンを形成するパターン形成体であっ
て、基材上に光触媒含有層を有し、光触媒含有層上に、
パターンの露光によって撥油性から親油性に変化する物
質の含有層を有するパターン形成体である。光学的にパ
ターンを形成するパターン形成体であって、光触媒、パ
ターンの露光によって光触媒の作用により分解される物
質、および結着剤からなる組成物層を有し、光照射によ
り撥油性から親油性に変化するパターン形成体である。
【0017】光触媒含有層がシロキサン結合を有する化
合物を含有する前記のパターン形成体である。光触媒含
有層がシリコーンを含有する前記のパターン形成体であ
る。シリコーンのケイ素原子にフルオロアルキル基が結
合している前記のパターン形成体である。シリコーンが
オルガノアルコキシシランを含む組成物から得られたも
のである前記のパターン形成体である。シリコーンが反
応性シリコーン化合物を含む組成物から得られたもので
ある前記のパターン形成体である。また、パターン形成
体が、パターン露光によって得られた該パターン形成体
のパターンに対応した部位上に機能性層が配置された機
能性素子、カラーフィルタ、マイクロレンズのいずれか
であるパターン形成体である。
【0018】また、光学的にパターンを形成する方法で
あって、基材上に光触媒の作用により撥油性から親油性
に変化する物質を含有した光触媒含有層を設けたパター
ン形成体、基材上に形成した光触媒含有層上に光触媒の
作用により撥油性から親油性に変化する物質の含有層を
形成したパターン形成体、基材上に光触媒含有層を有し
光触媒含有層上にパターンの露光によって光触媒の作用
により分解除去される層を有するパターン形成体、もし
くは基材上に、光触媒、パターンの露光によって光触媒
の作用により分解される物質、および結着剤からなる組
成物層を形成したパターン形成体にパターンの露光を
し、光触媒の作用によって表面を撥油性から親油性に変
化させるパターン形成方法である。光触媒含有層に対す
るパターン露光は、光描画照射により行う前記のパター
ン形成方法である。光触媒含有層に対するパターン露光
は、フォトマスクを介した露光によって行う前記のパタ
ーン形成方法である。光触媒含有層に対するパターン露
光は、パターン形成体を加熱しながら行う前記のパター
ン形成方法である。
【0019】また、基材上に前記のいずれかのパターン
形成体を有し、前記のいずれかのパターン露光によって
得られた該パターン形成体のパターンに対応した部位上
に機能性層が配置された素子である。パターン形成体上
に前記のいずれかのパターン露光によって得られた該パ
ターン形成体のパターンに対応した部位上に形成された
機能性層を、他の基材上に転写することによって形成し
たものである前記の素子である。
【0020】基材上に前記のいずれかのパターン形成体
を有し、前記のいずれかパターン露光方法によって得ら
れた該パターン形成体のパターンに対応した部位上に機
能性層を形成する素子作製方法である。パターン形成体
上に、前記のいずれかに記載のパターン露光によって得
られた該パターン形成体のパターンに対応した部位上に
機能性層を他の基材上に転写することによって基材上に
機能性層を形成した前記の素子作製方法である。パター
ン形成体の全面に機能性層用組成物を積層する工程、未
露光部の反発作用によって露光部の撥油性から親油性に
変化した層の特定部位上のみにパターン状に機能性層を
形成する工程を有する前記の素子作製方法である。パタ
ーン形成体の全面に機能性層用組成物を積層する工程、
未露光部の機能性層を除去することによってパターン状
に機能性層を形成する工程を有する前記の素子作製方法
である。パターン形成体の全面に機能性層用組成物を積
層する工程、未露光部の反発作用によって露光部の撥油
性から親油性に変化した層の特定部位上のみにパターン
状に機能性層を形成する工程を有する前記の素子作製方
法である。パターン形成体の全面に機能性層用組成物を
積層する工程、未露光部の機能性層を除去することによ
ってパターン状に機能性層を形成する工程を有する前記
の素子作製方法である。
【0021】パターン形成体への機能性層の形成が、機
能性層用組成物の塗布またはノズルからの吐出による前
記の素子作製方法である。パターン形成体への機能性層
の形成が、機能性層用組成物塗布フィルムからの熱また
は圧力による転写による前記の素子作製方法である。パ
ターン形成体への機能性層の形成が、真空成膜手段また
は無電解めっきを利用した成膜による前記の素子作製方
法である。
【0022】また、透明基板と、該透明基板上に所定の
パターンで形成された複数色からなる着色層の少なくと
も1層が、撥油性から親油性に変化する層の特定部位を
介して前記透明基板上に形成されたものであるカラーフ
ィルタである。透明基板と、該透明基板上に所定のパタ
ーンで形成された複数色からなる着色層の境界部には遮
光層とを有し、前記着色層と前記遮光層の少なくとも1
層が、撥油性から親油性に変化する層の特定部位を介し
て前記透明基板上に形成されたものであるカラーフィル
タである。所定のパターンで遮光層を備えた透明基板
と、該遮光層を覆うように前記透明基板上に、撥油性か
ら親油性に変化する層を備え、該撥油性から親油性に変
化する層の特定部位上に所定のパターンで形成された着
色層との積層体を所望の色の数を積層して備えるか、あ
るいは所定のパターンで形成された遮光層を備えるとと
もに、撥油性から親油性に変化する層は、光触媒とバイ
ンダーとからなる光触媒含有層であるカラーフィルタで
ある。前記バインダーは、クロロシランまたはアルコキ
シシランを含む組成物、または反応性シリコーンを含む
組成物から得られるオルガノポリシロキサンを含有する
カラーフィルタである。
【0023】透明基板上にバインダーと光触媒物質から
なる光触媒層を形成し、光触媒層に所定のパターンで露
光し、撥油性から親油性に変化する部位を形成し、該部
位上に、遮光性材料もしくは着色層用塗料のいずれかを
付着させることによって着色層を形成するカラーフィル
タの製造方法である。透明基板上に少なくともバインダ
ーと光触媒からなる光触媒含有層を形成し、該光触媒含
有層に光照射を行い、光照射部位を光触媒の作用により
撥油性から親油性に変化する部位を形成する前記のカラ
ーフィルタの製造方法である。透明基板上に形成した、
バインダーと光触媒からなる光触媒含有層に、所定のパ
ターンで、該光触媒含有層に光照射を行い、光照射部位
を光触媒の作用により撥油性から親油性に変化させた部
位を形成し、該部位上に遮光層用塗料を付着させて遮光
層を形成するか、着色層用塗料を付着させる操作を少な
くとも1回以上行って遮光層、あるいは着色層を形成す
るカラーフィルタの製造方法である。前記光触媒含有層
に対する光照射は、マスクを介したパターン露光、およ
び、光描画照射のいずれかによる前記のカラーフィルタ
の製造方法である。遮光層用塗料または着色層用塗料の
少なくともいずれかの付着は、塗布方法、ノズル吐出方
法および真空薄膜形成方法のいずれかで行う前記のカラ
ーフィルタの製造方法である。真空薄膜形成方法におい
て、薄膜形成後に、撥油性から親油性に変化した部位以
外の部位に付着した遮光層用塗料または着色層用塗料か
らなる薄膜を除去する工程を有する前記のカラーフィル
タの製造方法である。
【0024】レンズの製造方法において、基材の表面に
形成された光触媒とバインダーを含有する光触媒含有層
に光を照射することによって、光触媒作用により前記基
材の表面に撥油性から親油性に変化する部位を形成する
ことによって濡れ性の違いによってパターンを形成した
後に、レンズを形成するための材料を含む液体を付着さ
せた後に、パターンに応じて該液体を硬化させてレンズ
を形成するレンズの製造方法である。また、光触媒含有
層が、少なくとも光触媒としての光半導体物質と、バイ
ンダー成分とを含むものである前記のレンズの製造方法
である。前記基材の光照射により撥油性から親油性に変
化した部位上に、前記レンズを形成するための材料を含
む液体を付着させる前記のレンズの製造方法である。
【0025】前記基材に前記レンズを形成するための材
料を含む液体を塗布、またはノズル吐出によって付着さ
せる前記のレンズの製造方法である。前記基材に前記着
色されたレンズを形成するための材料を含む液体を必要
色数分だけ各色それぞれのノズルからの吐出によって付
着させることにより有色マイクロレンズアレイを得る前
記のレンズの製造方法である。1つの基材に対して、レ
ンズの色毎に繰り返すことにより複数色の有色マイクロ
レンズアレイを得る前記のレンズの製造方法である。前
記基材に前記レンズを形成するための材料を含む液体を
付着させる量を変化させることによって、レンズの焦点
距離を調節する前記のレンズの製造方法である。
【0026】前記透明基材のレンズを形成しない側であ
る裏面に、レンズパターンに対応した遮光層パターンを
形成するために光照射により撥油性から親油性に変化し
てパターンを形成する工程と、前記基材の前記遮光層パ
ターンの親油性部位に遮光層を形成するための材料を含
む液体を付着させる工程と、前記遮光層を形成するため
の材料を含む液体を硬化させて遮光層を形成する工程と
からなる遮光層を形成する前記のレンズの製造方法であ
る。遮光層を形成するための材料を含む液体を塗布また
はノズルからの吐出によって付着させた遮光層を有する
前記のレンズの製造方法である。
【0027】透明基材上に形成したレンズにおいて、透
明基材のレンズが形成されていない面に、光触媒への光
照射によって光触媒の作用により、撥油性から親油性に
変化した部位上にレンズパターンに対応した遮光層パタ
ーンが形成されている前記のレンズである。レンズがマ
イクロレンズもしくは、アレイ状に配置されてなるマイ
クロレンズアレイである前記のレンズである。レンズが
少なくとも1色以上の有色レンズからなること前記のレ
ンズである。
【0028】前記のマイクロレンズもしくはマイクロレ
ンズアレイを用いた撮像装置である。前記のマイクロレ
ンズもしくはマイクロレンズアレイを用いた表示装置で
ある。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明は、光の照射によって近傍
の物質に化学変化を起こすことが可能な光触媒の作用を
用いて、パターンを形成するパターン形成体およびパタ
ーン形成方法である。また、本発明のパターンは、撥油
性から親油性への変化に応じてパターン形成体上に形成
された周囲とは特性が異なる領域、およびそれらが他の
基材上に転写された転写物である場合も意味する。
【0030】本発明の酸化チタンに代表される光触媒に
よる作用機構は、必ずしも明確なものではないが、光の
照射によって生成したキャリアが、近傍の化合物との直
接反応あるいは酸素、水の存在下で生じた活性酸素種に
よって、有機物の化学構造に変化を及ぼすものと考えら
れている。このような光触媒の作用を用いて、油性汚れ
を光照射によって分解し、油性汚れを親水化して水によ
って洗浄可能なものとしたり、ガラス等の表面に親水性
膜を形成して防曇性を付与したり、あるいはタイル等の
表面に光触媒の含有層を形成して、空気中の浮遊菌の数
を減少させるいわゆる抗菌タイル等が提案されている。
【0031】本発明では、光触媒の作用により撥油性か
ら親油性へ濡れ性が変化する物質、光触媒の作用により
分解除去される層、光触媒の作用により撥油性から親油
性へ濡れ性が変化する物質の含有層、あるいは光触媒の
作用により分解される物質とバインダーからなる組成物
を有する層等を用いて露光部を親油性とすることによっ
てパターン形成体を得たものである。
【0032】また、本発明において、撥油性および親油
性は、10〜50dyne/cm、好ましくは20〜4
0dyne/cmの機能性層組成物において撥油性とは
10°以上の接触角を示すものを意味し、親油性とは1
0°未満の接触角を示すものを意味する。
【0033】本発明のパターン形成体およびパターン形
成方法に使用することができる光触媒としては、光半導
体として知られている酸化チタン(TiO2 )、酸化亜
鉛(ZnO)、酸化すず(SnO)、チタン酸ストロン
チウム(SrTiO3 )、酸化タングステン(W
3)、酸化ビスマス(Bi23)、酸化鉄(Fe2
3 )のような金属酸化物を挙げることができるが、特に
酸化チタンが好ましい、酸化チタンは、バンドギャップ
エネルギーが高く、化学的に安定であり、毒性もなく、
入手も容易である。酸化チタンとしては、アナターゼ型
とルチル型のいずれも使用することができるが、アナタ
ーゼ型酸化チタンが好ましい。
【0034】アナターゼ型チタンとしては、粒径が小さ
いものの方が光触媒反応が効率的に起こるので好まし
い。平均粒径が50nm以下のものが好ましく、より好
ましくは20nm以下のものが好ましい。例えば、塩酸
解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業製STS
−02、平均結晶子径7nm)、硝酸解膠型のアナター
ゼ型チタニアゾル(日産化学、TA−15、平均結晶子
径12nm)を挙げることができる。
【0035】本発明の光触媒を含有する層は、光触媒を
バインダー中に分散させて形成することができる。光触
媒は、バインダーをも光励起により分解するおそれがあ
るため、バインダーは光触媒の光酸化作用に対する十分
な抵抗性も有する必要がある。また、パターン形成体を
印刷版として利用することを考慮すると耐刷性、耐摩耗
性も要求される。したがって、バインダーとしては、主
骨格がシロキサン結合(−Si−O−)を有するシリコ
ーン樹脂を使用することができる。
【0036】また、シリコーン樹脂は、ケイ素原子に有
機基が結合しており、実施例中において詳述するよう
に、光触媒を光励起すれば、シリコーン分子のケイ素原
子に結合した有機基は光触媒作用により分解されるの
で、撥油性から親油性に変化する物質としての機能も示
す。シリコーン樹脂としては、一般式YnSiX4-n(n
=1〜3)で表されるケイ素化合物の1種または2種以
上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物を使用すること
ができる。Yは、アルキル基、フルオロアルキル基、ビ
ニル基、アミノ基、あるいはエポキシ基を挙げることが
でき、Xはハロゲン、メトキシル基、エトキシル基、ま
たはアセチル基を挙げることができる、具体的には、メ
チルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メ
チルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキ
シシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロム
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルト
リt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラ
ン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリ
メトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n
−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルト
リt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラ
ン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリ
メトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n
−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルト
リt−ブトキシシラン:n−デシルトリクロルシラン、
n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシ
シラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルト
リイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシ
シラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オク
タデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメト
キシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n
−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタ
デシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシ
ラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ
イソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラ
ン;ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシ
ラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロル
シラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメ
チルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、
フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエ
トキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒ
ドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシ
ヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリ
t−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、
ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシ
シラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
イソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
t−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピル
トリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルト
リイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピ
ルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルト
リt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、β一(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリエトキシシラン;及び、それらの部分加水分解
物;及びそれらの混合物を使用することができる。
【0037】バインダー層としてオルガノアルコキシシ
ランからなるものを用いる場合には、その少なくとも1
0〜30重量%が2官能性シリコーン前駆体の例えばジ
アルコキシジメチルシランから構成されるものを用いる
ことがより好ましい。
【0038】また、シリコーン分子は、ケイ素原子に結
合したオルガノ基としてフルオロアルキル基を含有して
も良い。この場合には、未露光部の撥油性が更に向上す
る。したがって、インキおよび機能性層用組成物と未露
光部との反撥性が向上し、着色層形成用組成物または機
能性層用組成物の付着を妨げる機能が増すとともに、着
色層、あるいは機能性層用組成物として使用可能な物質
の選択肢が増加することとなる。
【0039】具体的には、下記のフルオロアルキルシラ
ンの1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解
縮合物から形成される。またフルオロアルキル基を含有
する化合物としては、下記の化合物を挙げることがで
き、一般にフッ素系シランカップリング剤として知られ
ているものを使用しても良い。
【0040】CF3(CF23CH2CH2Si(OC
33 CF3(CF25CH2CH2Si(OCH33 CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33 CF3(CF29CH2CH2Si(OCH33 (CF32CF(CF24CH2CH2Si(OCH33 (CF32CF(CF26CH2CH2Si(OCH33 (CF32CF(CF28CH2CH2Si(OCH33 CF3(C64)C24Si(OCH33 CF3(CF23(C64)C24Si(OCH33 CF3(CF25(C64)C24Si(OCH33 CF3(CF27(C64)C24Si(OCH33 CF3(CF23CH2CH2SiCH3(OCH32 CF3(CF25CH2CH2SiCH3(OCH32 CF3(CF27CH2CH2SiCH3(OCH32 CF3(CF29CH2CH2SiCH3(OCH32 (CF32CF(CF24CH2CH2SiCH3(OC
32 (CF32CF(CF26CH2CH2SiCH3(OC
32 (CF32CF(CF28CH2CH2SiCH3(OC
32 CF3(C64)C24SiCH3(OCH32 CF3(CF23(C64)C24SiCH3(OC
32 CF3(CF25(C64)C24SiCH3(OC
32 CF3(CF27(C64)C24SiCH3(OC
32 CF3(CF23CH2CH2Si(OCH2CH33 CF3(CF25CH2CH2Si(OCH2CH33 CF3(CF27CH2CH2Si(OCH2CH33 CF3(CF29CH2CH2Si(OCH2CH33 CF3(CF27SO2N(C25)CH2CH2CH2
i(OCH33 更に良好な着色層形成用組成物および機能性層組成物と
の反撥性を向上するためには、反応性の線状シリコー
ン、好ましくはジメチルポリシロキサンを低架橋密度で
架橋することにより得られるシリコーンが好ましい。代
表的には、下記の式A−1で示す繰り返し単位を有する
ものを用いて、架橋反応させたものが好ましい。
【0041】
【化1】
【0042】ただし、nは2以上の整数である。R1
2はそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換の
アルキル、フルオロアルキル、アルケニル、アリールあ
るいはシアノアルキル基である。また、R1、R2が、メ
チル基のものが表面エネルギーが最も小さくなるので好
ましく、モル比でメチル基が60%以上であることが好
ましい。また、分子量は、500〜1000000のも
のが好ましく、分子量が小さいと、相対的にR1、R2
量が少ないので、撥油性等が発揮されにくい。また、分
子量が大きすぎると、相対的に、末端のX、Yの割合が
少なくなるので、架橋密度が小さくなってしまうという
問題点がある。また、X、Yは、以下の基から選ばれ、
XとYは同じでも異なっていても良く、Rは、炭素数が
10以下の炭化水素鎖である。
【0043】
【化2】
【0044】本発明に用いる反応性変性シリコーンは、
縮合して架橋を行うもの、架橋剤を用いて架橋を行うも
ののいずれも用いることができる。架橋反応を縮合によ
って行う場合には、カルボン酸のすず、亜鉛、鉛、カル
シウム、マンガン塩、好ましくはラウリル酸塩や、塩化
白金酸を触媒として添加しても良い。架橋剤を用いて架
橋反応をする場合には、架橋剤として一般的に用いられ
ているイソシアネートを挙げることができ、好ましくは
以下の化合物を挙げることができる。
【0045】
【化3】
【0046】また、反応性シリコーン化合物として、水
性エマルジョン型のものを用いても良い。水性エマルジ
ョン型の化合物は、水性溶媒を用いるので、取り扱いが
容易である。また、本発明のバインダーとして使用する
反応性シリコーン化合物とともに、ジメチルポリシロキ
サンのような架橋反応をしない安定なオルガノシロキサ
ン化合物を混合することによって撥油性を高めても良
い。この場合には、反応性シリコーン化合物を含む組成
物から得られた層に含まれるシロキサンの60重量%以
上が、反応性シリコーン化合物から得られたものである
ことが好ましく、60重量%より少ないとジメチルシロ
キサンが少なくなり撥油性が劣るので好ましくない。
【0047】また、バインダーとしては、無定形シリカ
前駆体を用いることができ、一般式SiX4 で表され、
Xはハロゲン、メトキシ基、エトキシ基またはアセチル
基等であるケイ素化合物、それらの加水分解物であるシ
ラノール、または平均分子量3000以下のポリシロキ
サンが好ましい。具体的には、テトラエトキシシラン、
テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシ
シラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラン
等が挙げられる。また、この場合には、無定形シリカの
前駆体と光触媒の粒子とを非水性溶媒中に均一に分散さ
せ、基材上に空気中の水分により加水分解させてシラノ
ールを形成させた後、常温で脱水縮重合することにより
光触媒含有層を形成できる。シラノールの脱水縮重合を
100℃以上で行えば、シラノールの重合度が増し、膜
表面の強度を向上できる。また、これらのバインダー
は、単独あるいは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0048】また、バインダーを使用せず、酸化チタン
単体での成膜も可能である。この場合には、基材上に無
定形チタニアを形成し、次いで焼成により結晶性チタニ
アに相変化させる。無定形チタニアは、例えば四塩化チ
タン、硫酸チタン等のチタンの無機塩の加水分解、脱水
縮合、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチ
タン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラブトキシ
チタン、テトラメトキシチタン等の有機チタン化合物を
酸存在下において加水分解、脱水縮合によって得ること
ができる。
【0049】次いで、400℃〜500℃における焼成
によってアナターゼ型チタニアに変成し、600℃〜7
00℃の焼成によってルチル型チタニアに変成すること
がする。また、オルガノシロキサン、無定形シリカの少
なくともいずれかと光触媒とを含む層において、光触媒
の量は、5重量%〜60重量%であることが好ましく、
20重量%〜40重量%であることがより好ましい。
【0050】光触媒、バインダーは、溶剤中に分散して
塗布液を調製して塗布することができる。使用すること
ができる溶剤としては、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール系の有機溶剤を挙げることができる。ま
た、チタン系、アルミニウム系、ジルコニウム系、クロ
ム系のカップリング剤も使用することができる。
【0051】光触媒を含んだ塗布液は、スプレーコー
ト、ディップコート、ロールコート、ビードコートなど
の方法により基材に塗布することができる。またバイン
ダーとして紫外線硬化型の成分を含有している場合に
は、紫外線を照射して硬化処理を行うことにより、基材
上に光触媒を含有した組成物の層を形成することができ
る。
【0052】アナターゼ型チタニアは励起波長が380
nm以下にあり、このような光触媒の場合には光触媒の
励起は紫外線により行うことが必要である。紫外線を発
するものとしては水銀ランプ、メタルハライドランプ、
キセノンランプ、エキシマランプ、エキシマレーザー、
YAGレーザー、その他の紫外線光源を使用することが
でき、照度、照射量等を変えることにより、膜表面の濡
れ性を変化させることができる。
【0053】また、露光をレーザー等の微細なビームで
行う場合には、マスクを使用することなく直接に所望の
パターンを描画することができるが、その他の光源の場
合には、所望のパターンを形成したマスクを使用して光
照射してパターンを形成する。パターン形成用のマスク
は、蒸着用マスクのように金属板に形成されたもの、ガ
ラス板に金属クロムで形成されたフォトマスク等を使用
することができる。本発明のパターン形成体は、クロ
ム、白金、パラジウム等の金属イオンのドーピング、蛍
光物質の添加、感光性色素の添加によって、可視および
その他の波長に感受性を有するようにすることができ
る。例えば、シアニン色素、カルボシアニン色素、ジカ
ルボシアニン色素、ヘミシアニン色素等のシアニン色素
を挙げることができ、他の有用な色素としては、クリス
タルバイオレット、塩基性フクシンなどのトリフェニル
メタン色素等のジフェニルメタン色素、ローダミンBの
様なキサンテン色素、ビクトリアブルー、ブリリアント
グリーン、マラカイトグリーン、メチレンブルー、ピリ
リウム塩、ベンゾピリリウム塩、トリメチンベンゾピリ
リウム塩、トリアリルカルボニウム塩等が挙げられる。
【0054】本発明のパターン形成体の露光の際にマス
クを使用する場合には、マスクを光触媒含有層と密着露
光することにより解像度は高くなるが、感度が著しく低
下するために、100μm前後の間隔を設けて露光する
ことが好ましい。また、マスクとパターン形成体との間
隙へ空気を吹き付けながら露光することにより、反応が
促進されて感度も向上し、更に中心部と周辺部の位置の
違いによる不均一を防止することができる。また、パタ
ーン形成体を加熱しながら露光することによって感度を
上昇することができる。縮小光学系を用いてマスクパタ
ーンの画像を縮小する縮小投影露光方法を用いることに
よって、微細なパターンを形成することもできる。
【0055】本発明のパターン形成体に使用することが
できる基材としては、パターン形成体あるいはパターン
が形成された素子の用途に応じて、ガラス、アルミニウ
ム、およびその合金等の金属、プラスチック、織物、不
織布等を挙げることができる。 また、本発明のパター
ン形成体は、光触媒含有層組成物の塗布前に、接着性向
上、表面粗度の改善、光触媒の作用による基材の劣化防
止、光触媒活性低下防止等を目的として基材上にプライ
マー層を形成しても良い。プライマー層としては、シロ
キサン構造を主成分とする樹脂、フッ素樹脂、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂等を挙げることができる。
【0056】本発明のパターン形成体の一つの実施形態
としては、図1(A)に示すように、パターン形成体1
01は、基材102上に直接に、あるいはプライマー層
103を形成した後に光触媒含有層141を形成しても
良い、図1(B)に示すようにパターン情報を記録する
ために、所定のパターン105の露光106を行い、図
1(C)に示すように光触媒107の作用によって、撥
油性部位を分解し、露光したパターンに応じて撥油性で
あった表面に親油性部位108を形成し、撥油性部位1
09と濡れ性の相違によってパターン情報を記録するも
のである。
【0057】また、本発明のパターン形成体の第2の実
施形態としては、図2(A)に示すように、基材102
上に、プライマー層103を積層し、光触媒を含有する
光触媒含有層142を形成し、さらに光触媒含有層上
に、光を照射した際に光触媒の作用によって撥油性から
親油性へと変化する濡れ性変化物質層110を形成した
ものである。図2(B)に示すように、パターン105
を用いて露光106し、図2(C)に示すようにパター
ンに応じて特定の親油性部位111を形成して、パター
ン情報を記録するものである。
【0058】第2の実施形態の場合には、光触媒含有層
は、バインダーの前駆体等に光触媒を分散した組成物
を、加水分解あるいは部分加水分解した光触媒含有層を
形成し、次いで、撥油性の有機物からなる薄膜を形成す
る方法が挙げられ、光触媒単体での成膜も可能である。
有機物の薄膜は、溶液の塗布、表面グラフト処理、界面
活性剤処理、PVD、CVD等の気相による成膜法を用
いることができる。
【0059】有機物としては、低分子化合物、高分子化
合物、界面活性剤等で、光触媒によって濡れ性が変化す
るものを用いることができる。具体的には、撥油性部位
が分解するシラン化合物で、シランカップリング剤、ク
ロロシラン、アルコキシシラン、あるいはこれらの2種
以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物を挙げること
ができる。
【0060】また、第3の実施形態としては、図3
(A)に示すように、基材102上に、光触媒含有層1
43を形成し、さらに光触媒含有層上に、光を照射した
際に光触媒の作用によって分解除去される物質層112
を形成し、図3(B)に示すようにパターン105を用
いて露光106し、図3(C)に示すようにパターンに
応じて親油性部位113を形成してパターン情報を記録
するものである。
【0061】第3の実施形態の場合には、光触媒含有層
は、バインダーの前駆体等に光触媒を分散した組成物を
加水分解、あるいは部分加水分解した光触媒組成物層を
形成し、次いで撥油性有機物からなる薄膜を形成する方
法が挙げられ、光触媒単体での成膜も可能である。有機
物の薄膜は、溶液の塗布、表面グラフト処理、界面活性
剤処理、PVD、CVD等の気相中での成膜法を用いて
形成することができる。
【0062】具体的には、日本サーファクタント工業
製:NIKKOLBL、BC、BO、BBの各シリーズ
等の炭化水素系、デュポン社:ZONYLFSN、FS
O、旭硝子:サーフロンS−141、145、大日本イ
ンキ:メガファックF−141、144、ネオス:フタ
ージエントF−200、F251、ダイキン工業ユニダ
インDS−401、402、スリーエム:フロラードF
C−170、176等のフッ素系あるいはシリコーン系
の非イオン界面活性剤を挙げることができるが、カチオ
ン系、アニオン系、両性界面活性剤を用いることができ
る。
【0063】また、界面活性剤以外にも、ポリビニルア
ルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエ
チレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエ
ンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレ
タン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレ
ン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ナイロン、ポリエ
ステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポ
リアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルフ
ァイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマーを挙
げることができる。
【0064】また、第4の実施形態は、図4(A)に示
すように、基材102上に、プライマー層103を形成
し、次いで光触媒、バインダーおよび、光を照射した際
に光触媒の作用によって分解する撥油性の光触媒分解性
物質116を含有する光触媒含有層144を形成したも
のである。光触媒含有層に代えて光触媒と光触媒分解性
物質のみからなる層を形成しても良い。そして、図4
(B)に示すような所定のパターン105で露光106
する。その結果、図4(C)に示すように、光触媒分解
性物質116を光触媒の作用によって分解し、表面の撥
油性を露光106したパターンに応じて変化した親油性
部位117を形成して、パターン情報を記録するもので
ある。
【0065】表面を撥油性から親油性へと変化させる物
質としては、界面活性剤のように、光触媒含有層の撥油
性を、その種類、添加量に応じて任意に設定することが
可能な物質を添加することが好ましい。具体的には、表
面を撥油性から親油性へと変化させることができる物質
としては、先の実施形態3で述べた界面活性剤を用いる
ことができる。
【0066】また、光触媒は5ないし60重量%、無定
形シリカ95ないし40重量%、表面を撥油性から親油
性へと変化させる物質は、0.1ないし55重量%の組
成物を用いることが好ましい。
【0067】本発明のパターン形成体は、組成物中の触
媒の作用によって表面自由エネルギーが変化し、撥油性
から親油性へ変化した部位は、機能性層形成用組成物の
受容性が変化しているので湿式現像等の必要がなく、露
光と同時作製が完了するという特徴を有している。ま
た、本発明のパターン形成体へのパターン形成は、フォ
トマスク等を介して露光を行っても良いし、レーザー等
で直接描画を行っても良い。
【0068】また、基材がプラスチックなど光触媒の光
酸化作用により劣化する恐れのあるものは予め基材上に
シリコーン、フッ素樹脂などを被覆して保護層を形成し
ても良く、基材の形状は、シート状、リボン状、ロール
状等の任意の形態のものを用いることができる、また、
組成物中に光によって変色するスピロピラン等のフォト
クロミック材料あるいは光触媒の作用により分解される
有機色素等を混合することにより、形成されたパターン
を可視化しても良い。
【0069】本発明のパターン形成体が、パターンが積
層された素子に使用される場合には、パターン形成体の
表面の濡れ性を調整することにより、様々な基材上に様
々な機能性層をパターン状に形成することができる。機
能性とは、光学的(屈折性、光選択吸収、反射性、透光
性、偏光性、光選択透過性、非線形光学性、蛍光あるい
はリン光等のルミネッセンス、フォトクロミック性
等)、磁気的(硬磁性、軟磁性、非磁性、透磁性等)、
電気・電子的(導電性、絶縁性、圧電性、焦電性、誘電
性等)、化学的(吸着性、脱着性、触媒性、吸水性、吸
油性、イオン伝導性、酸化還元性、電気化学特性、エレ
クトロクロミック性等)、機械的(耐摩擦性等)、熱的
(伝熱性、断熱性、赤外線放射性等)、生体機能(生体
適合性、抗血栓性等)等の特性を意味する。
【0070】機能性素子は、機能性層用組成物をパター
ン形成体上に塗布することによって作製することができ
る。機能性層用組成物としては、パターンを形成したパ
ターン形成体の露光部のみに濡れる組成物を用いること
ができる。
【0071】このパターンは、その表面に機能性層用組
成物が付着する部分と付着しない部分に区別される撥油
性から親油性へ変化するものをひろく用いることができ
る。機能性層用組成物は、パターン形成体の未露光部で
の接触角が10°以上を示す材料からなることが望まし
い。この場合、機能性層用組成物としては、紫外線硬化
型モノマー等に代表される溶剤で希釈していない液状組
成物や、溶剤で希釈した液体状組成物などが挙げられ
る。
【0072】また、機能性層用組成物としての粘度が低
いほど短時間にパターン形成が可能となる。ただし、溶
剤で希釈した液体状組成物の場合には、パターン形成時
に溶剤の揮発による粘度の上昇、表面張力の変化が起こ
るため、溶剤が低揮発性であることが望ましい。
【0073】機能性層用組成物は、ディップコート、ロ
ールコート、ブレードコート等の塗布手段、インクジェ
ット等を含むノズル吐出手段、無電解めっき等の手段を
用いて形成される。また、機能性層用組成物のバインダ
ーとして紫外線、熱、電子線等で硬化する成分を含有し
ている場合には、硬化処理を行うことにより、基材上に
パターン形成体を介して様々な機能を育する層をパター
ン状に形成することができる。
【0074】また、全面に機能性層を形成した後、露光
部あるいは未露光部と機能性層の界面の接着力差を利用
し、例えば粘着テープを密着した後に粘着テープを引き
剥がすことによる剥離、空気の吹き付け、溶剤による処
理等の後処理によって未露光部上の機能性層を除去し、
パターン化することができる。また、未露光部、露光部
はそれぞれ、完全に機能性層を反発あるいは付着する必
要はなく、付着力の違いによって付着量の異なるパター
ンが形成できる。
【0075】また、機能性層は、PVD、CVD等の真
空成膜手段を用いても形成される。たとえ、全面に積層
された場合にも、露光部あるいは未露光部と機能性層の
接着力の違いを利用すれば、例えば粘着テープによる剥
離、空気の吹き付け、溶剤処理等の後処理によってパタ
ーン化することができる。また、真空成膜手段による場
合には、パターン形成体の全面に積層する方法のみでは
なく、露光部あるいは未露光部との反応性を利用して、
露光部あるいは未露光部に選択的に機能性層を形成して
も良い。
【0076】機能性層用組成物としては、パターン形成
体上に層形成することによってのみで、機能性層として
の特性を示すものはもちろん、層形成のみでは機能性層
としての特性を示さず、層形成の後に薬剤による処理、
紫外線、熱等による処理等が必要なものも含む。
【0077】次に、本発明のパターン形成体を用いて作
製することができる素子について説明する。液晶表示装
置等に用いられるカラーフィルターは、赤、緑、青等の
複数の着色画素が形成された高精細なパターンを有して
いるが、本発明のパターン形成体を適用することによっ
て高精細なカラーフィルターを製造することができる、
例えば、透明ガラス基板上に形成された光触媒含有層上
に、パターン露光後にカラーフィルター形成用の着色層
用組成物を塗布すると、露光部が撥油性から親油性へと
変化することによって、露光部のみに着色層用組成物が
塗布されるので、着色層用組成物の使用量を減少させる
ことができる。また、パターン上のみに着色層用組成物
の層が形成されるので、着色層用組成物として感光性樹
脂組成物を用いるならば、塗布後の光硬化処理のみで、
現像等を行うことなく高解像度のカラーフィルター製造
が可能である。
【0078】また、マイクロレンズの製造に本発明のパ
ターン形成体を用いることができる。例えば、透明基材
上に積層された光触媒含有層上に円形に露光を行い、撥
油性から親油性へと変化した円形のパターンを形成す
る。次いで、撥油性から親油性へと変化した部位上にレ
ンズ形成用組成物を滴下すると、露光部のみに濡れ広が
り、更に滴下することにより、液滴の接触角を変化させ
ることができる、硬化すれば、様々な形状あるいは焦点
距離のものが得られるので、高精細なマイクロレンズを
得ることが可能である。
【0079】また、無電解めっきによる金属膜形成方法
に本発明のパターン形成体を用いることによって所望の
パターンの金属膜を形成することができる、この方法に
よれば、レジストパターンを形成することなく、金属の
パターンを形成することができるので、プリント基板や
電子回路素子等を製造することができる。
【0080】また、真空成膜技術を用いた金属等のパタ
ーンを形成する方法に本発明のパターン形成体を用いる
ことができる。例えば、光照射によって接着性の大きな
パターンを作製し、次いで真空下で金属成分を加熱して
蒸着して、アルミニウムなどの金属成分をパターン形成
体の全面に蒸着して、金属の薄膜を形成する。パターン
を形成した部分とそうでない部分では金属の薄膜の付着
強度に違いが生じるので、薄膜表面に粘着剤を押し当て
て剥離する方法、薬剤によって剥離する方法等によって
パターン状の金属の薄膜を形成することができる。
【0081】粘着剤を用いて剥離する場合には、薄膜表
面に、粘着剤を塗布したシートの粘着面を接触させた後
に、粘着剤を塗布したシートを剥がすと、パターン形成
部とパターンを形成していない部分の接着性の相違によ
ってパターン形成部分以外の薄膜は剥離し、金属のパタ
ーンが形成できる。この方法によれば、レジストのパタ
ーンを形成することなく金属のパターンを形成すること
が可能であり、印刷法によるよりも高精細なパターンを
有する、プリント基板や電子回路素子等を作製すること
ができる。
【0082】以下に図面を参照して、本発明の素子の作
製方法を説明する。図9は、本発明の素子の作製方法の
一例を説明する図であり、断面を説明する図である。図
9(A)のパターン露光工程において、A1に示すよう
に、基材102上に光触媒含有層104を設けたパター
ン形成体101に、フォトマスク120を用いて形成す
べき素子のパターンに応じた露光106、あるいはA2
に示すようにパターン形成体101に紫外線域の波長の
レーザ121等を用いて直接に描画して、パターン形成
体上の表面に親油性部位113を形成する。
【0083】次いで、図9(B)の全面成膜工程で、B
1で示すようなブレードコータ122を用いた塗布、あ
るいはB2に示すようにスピンコータ123を用いた塗
布、B3で示す蒸着、CVD等の真空を利用した成膜手
段124によって、パターン形成体の全面に機能性層1
25を形成する。パターン形成体上に形成された機能性
層125は、パターン形成体の露光によって生じた表面
自由エネルギーの違いによって、露光部と未露光部では
接着力が相違している。
【0084】次いで、図9(C)の剥離工程で、粘着テ
ープ126の粘着面を密着した後に、端部より引き剥が
すことによって、未露光部に形成された機能性層を剥が
す方法、空気噴射ノズル127から空気を噴射する方
法、あるいは剥離用薬剤によって、接着力が小さな部分
から機能性層を除去することによって、機能性層128
を形成する。
【0085】図10は、本発明の素子の作製方法の他の
製造方法を説明する図であり、断面を説明する図であ
る、図9と同様に、図10(A)で示すような方法で、
パターン形成体101上に、機能性層125を形成す
る。次いで、図10(B)で示すように、素子形成用基
材129を密着する。次いで、図10(C)に示すよう
に、素子形成用基材129上に機能性層125を転写し
て機能性層128を有する素子を形成する。
【0086】図11は、本発明の素子の作製方法の他の
製造方法を説明する図であり、断面を説明する図であ
る。図11(A)で示すように、基材102上に光触媒
含有層104を設けたパターン形成体101に、フォト
マスク120を用いて形成すべき素子のパターンに応じ
た露光106を行い親油性部位113を形成する。次い
で、図11(B)に示すように、シート130上に熱溶
融性組成部層131を形成した熱転写体132の熱溶融
性の組成物層の形成面をパターン形成体の露光面に密着
する。
【0087】次いで、図11(C)に示すように、熱転
写体132のシート側から加熱板133を押し当てる。
次いで、図11(D)に示すように、冷却後に熱転写体
132を引き剥がし、最後に図11(E)に示すような
パターン105を形成した。
【0088】図12は、本発明の素子の作製方法の他の
製造方法を説明する図であり、断面を説明する図であ
る。図12(A)に示すように、パターン形成体101
にフォトマスク120を用いて露光をし、露光によって
親油性部位113を形成した。図12(B)に示すよう
に、吐出ノズル135から、親油性部位113に向けて
紫外線硬化性樹脂組成物136を吐出する。
【0089】図12(C)に示すように、未露光部と露
光部の濡れ性の相違によって、露光部に吐出した紫外線
硬化性樹脂組成物は、界面張力の相違によって盛り上が
る。次いで、図12(D)に示すように、硬化用紫外線
137を照射することによってマイクロレンズ138を
形成することができる。
【0090】以下、本発明のカラーフィルタの製造方法
を図面を参照して説明する。図13は本発明のカラーフ
ィルタの実施形態の一例を示す縦断面図である。図13
において、本発明のカラーフィルタ201は、透明基板
202、この透明基板202上に形成された濡れ性変化
成分層としての光触媒含有層203、この光触媒含有層
203の撥油性から親油性へと変化した部位上に形成さ
れたブラックマトリックス(遮光層)204と複数色か
らなる着色層205、これらのブラックマトリックス2
04および着色層205を覆うように形成された保護層
206を備えている。このカラーフィルタ201では、
ブラックマトリックス204は着色層205の境界部に
位置している。
【0091】図14は本発明のカラーフィルタの実施形
態の他の例を示す概略縦断面図である。図14におい
て、本発明のカラーフィルタ211は、透明基板21
2、この透明基板212上に形成されたブラックマトリ
ックス(遮光層)214、このブラックマトリックス2
14を覆うように透明基板212上に形成された濡れ性
変化成分層としての光触媒含有層213、この光触媒含
有層213の撥油性から親油性へと変化した部位上に形
成された複数色からなる着色層215、および、この着
色層215を覆うように形成された保護層216を備え
ている、そして、このカラーフィルタ211では、ブラ
ックマトリックス214は着色層215の境界部に位置
している。
【0092】また、図15は本発明のカラーフィルタの
実施形態の他の例を示す縦断面図である。図15におい
て、本発明のカラーフィルタ221は、透明基板22
2、この透明基板222上に形成されたブラックマトリ
ックス(遮光層)224、このブラックマトリックス2
24を覆うように透明基板222上に順次形成された、
第1の濡れ性変化成分層としての光触媒含有層223a
とこの光触媒含有層223aの撥油性から親油性へと変
化した部位上に形成された赤色の着色層225Rからな
る積層体、第2の濡れ性変化成分層としての光触媒含有
層223bとこの光触媒含有層223bの撥油性から親
油性へと変化した部位上に形成された緑色の着色層22
5Gからなる積層体、第3の濡れ性変化成分層としての
光触媒含有層223cとこの光触媒含有層223cの撥
油性から親油性へと変化した部位上に形成された青色の
着色層225Bからなる積層体、および、着色層225
を覆うように形成された保護層226を備えている。こ
のカラーフィルタ221では、ブラックマトリックス2
24は着色層225の境界部に位置している。
【0093】さらに、図16は本発明のカラーフィルタ
の実施形態の他の例を示す縦断面図である。図16にお
いて、本発明のカラーフィルタ231は、透明基板23
2、この透明基板232上に形成された第1の濡れ性変
化成分層としての光触媒含有層233a、この光触媒含
有層233aの撥油性から親油性へと変化した部位上に
形成されたブラックマトリックス(遮光層)234、ブ
ラックマトリックス234を覆うように第1の光触媒含
有層233a上に順次形成された、第2の濡れ性変化成
分層としての光触媒含有層233bとこの光触媒含有層
233bの撥油性から親油性へと変化した部位上に形成
された赤色の着色層235Rからなる積層体、第3の濡
れ性変化成分層としての光触媒含有層233cとこの光
触媒含有層233cの撥油性から親油性へと変化した部
位上特定の濡れ性部位上に形成された緑色の着色層23
5Gからなる積層体、第4の濡れ性変化成分層としての
光触媒含有層233dとこの光触媒含有層233dの撥
油性から親油性へと変化した部位上に形成された青色の
着色層235Bからなる積層体、および、着色層235
を覆うように形成された保護層236を備えている。そ
して、このカラーフィルタ231では、ブラックマトリ
ックス234は着色層235の境界部に位置している。
【0094】次に、上述の本発明のカラーフィルタの構
成を説明する。 (透明基板)上記のカラーフィルタ201、211、2
21、231を構成する透明基板202、212、22
2、232としては、石英ガラス、硼珪酸ガラス、合成
石英板等の可撓性のない透明な剛性材、あるいは透明樹
脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明な可
撓性材を用いることができる。この中で特にコーニング
社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸
法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、ま
た、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラ
スであるため、アクティブマトリックス方式によるカラ
ー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。
【0095】(濡れ性変化成分層)また、カラーフィル
タ201、211、221、231を構成する濡れ性変
化成分層としての光触媒含有層203、213、22
3、233は、少なくともバインダーと光触媒からな
り、光照射によって光触媒の作用で撥油性から親油性へ
となる層である。
【0096】この層は、先に機能性素子の説明において
説明したものと同様のものが用いられる。カラーフィル
タ201、211、221、231を構成する光触媒含
有層203、213、223、233の形成は、光触媒
とバインダーを必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中
に分散して塗布液を調製し、この塗布液を塗布すること
により形成することができる。使用する溶剤としては、
エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機
溶剤が好ましい、塗布はスピンコート、スプレーコー
ト、ディップコート、ロールコート、ビードコート等の
公知の塗布方法により行うことができ、バインダーとし
て紫外線硬化型の成分を含有している場合、紫外線を照
射して硬化処理を行うことにより光触媒含有層を形成す
ることができる。
【0097】光触媒含有層中の光触媒の含有量は、5〜
60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲で設定
することができる、また、光触媒含有層の厚みは10μ
m以下が好ましい。
【0098】本発明では、カラーフィルタ201、21
1、221、231を構成する濡れ性変化成分層とし
て、上記のような光触媒含有層の他に、有機高分子樹脂
層を用いることができる。ポリカーボネート、ポリエチ
レン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ
スチレン等の有機高分子は、紫外線、特に250nm以
下の低波長成分を多く含む紫外線を照射することによ
り、高分子鎖が切断されて低分子化し、その結果、表面
粗化が生じて親油性となる。これを利用し、光照射部と
非光照射部との濡れ性に大きな差を生じさせ、遮光層用
組成物や着色層用組成物との受容性および反撥性を高め
ることによってカラーフィルタを得ることができる。
【0099】(ブラックマトリックス)カラーフィルタ
201、231を構成するブラックマトリックス20
4、234は、それぞれ光触媒含有層203、第1の光
触媒含有層233aの撥油性から親油性へと変化した部
位に形成され、着色層205、235の表面画素部の境
界部および着色層の形成領域の外側に位置している。こ
のようなブラックマトリックス204、234は、樹脂
バインダー中にカーボンブラック等の炭素微粒子、金属
酸化物、無機顔料、有機顔料等を含有した層であり、厚
みは0.5〜10μmの範囲内で設定することができ
る、樹脂バインダーとしては、ポリイミド樹脂、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂等の1種または2種以上の混合物
を用いることができる。
【0100】また、カラーフィルタ211、221を構
成するブラックマトリックス214、224は、着色層
215、225の表示画素部の境界部および着色層の形
成領域の外側に設けられている。このようなブラックマ
トリックス214、224は、スパッタリング法、真空
蒸着法等により厚み100〜200nm程度のクロム等
の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングして形成
したもの、炭素微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリ
イミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を
形成し、この樹脂層をパターニングして形成したもの、
炭素微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感
光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニング
して形成したもの等、いずれであってもよい。
【0101】(着色層)着色層205、215、22
5、235は、光触媒含有層の撥油性から親油性へと変
化した部位に形成されたものであり、赤色パターン、緑
色パターンおよび青色パターンが所望のパターン形状で
配列されており、無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤
からなる層、または、これらの着色層を樹脂バインダー
中に含有した層である。樹脂バインダーとしては、ポリ
イミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の1種また
は2種以上の混合物を用いることができる。着色層を構
成する赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターン
のパターン形状は、ストライブ型、モザイク型、トライ
アングル型、4画素配置型等のいずれの配列とすること
もできる。
【0102】(保護層)保護層206、216、22
6、236はカラーフィルタの表面を平坦化するととも
に、着色層、あるいは、着色層と光触媒含有に含有され
る成分の液晶層への溶出を防止するために設けられるも
のである。この保護層の厚みは、使用される材料の光透
過率、カラーフィルタの表面状態等を考慮して設定する
ことができ、例えば、0.1〜2.0μmの範囲で設定
することができる。保護層は、例えば、公知の透明感光
性樹脂、二液硬化型透明樹脂等のなかから、透明保護層
として要求される光透過率等を有するものを用いて形成
することができる。
【0103】次に、本発明のカラーフィルタ製造方法に
ついて、図13に示されたカラーフィルタ201を例に
図17を参照しながら説明する。 第1の実施形態 (第1の工程)まず、第1の工程として、透明基板20
2上に濡れ性変化成分層としての光触媒含有層203を
形成する(図17(A))。この光触媒含有層203の
形成は、上述のような光触媒とバインダーを必要に応じ
て他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製
し、この塗布液を塗布した後、加水分解、重縮合反応を
進行させてバインダー中に光触媒を強固に固定すること
により形成できる。使用する溶剤としては、エタノー
ル、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好
ましく、塗布はスピンコート、スプレーコート、ディッ
プコート、ロールコート、ビードコート等の塗布方法に
より行うことができる。
【0104】次に、光触媒含有層203のブラックマト
リックス形成部位に光照射を行い、光照射部位203’
を光触媒の作用により撥油性から親油性へと変化した部
位を形成する(図17(B))。この光照射は、ブラッ
クマトリックス用のフォトマスクを介した水銀ランプ、
メタルハライドランブ、キセノンランブ等によるパター
ン照射でもよく、また、エキシマ、YAG等のレーザー
を用いてブラックマトリックスのパターン形状に描画照
射してもよい。この光照射に用いる光の波長は400n
m以下の範囲、好ましくは380nm以下の範囲から設
定することがで、また、光照射における照射量は、光照
射部位203’が光触媒の作用により親油性を発現する
のに必要な照射量とする。
【0105】次に、ブラックマトリックス用の塗料を光
照射部位203’上に付着させ硬化してブラックマトリ
ックス204を形成する(図17(C))。光照射部位
203’上へのブラックマトリックス組成物の付着は、
塗料をスプレーコート、ディップコート、ロールコー
ト、ビードコート等の公知の塗布方法により光触媒含有
層203上に塗布することにより行うことができる。こ
の場合、塗布された塗料は、撥油性を示す非光照射部位
ではじかれて除去され、親油性を示す光照射部位(特定
の濡れ性部位)203’のみに選択的に付着する。
【0106】また、光照射部位203’上のブラックマ
トリックス組成物の付着は、インクジェット等のノズル
吐出方式により行ってもよい。この場合、ノズル吐出に
より光照射部位203’内に供給されたブラックマトリ
ックス組成物は、親油性を示す光照射部位203’に均
一に拡散して付着するとともに、撥油性を示す非光照射
部位には拡散することがない。また、仮にノズル吐出に
より供給された塗料が光照射部位203’からはみだし
ても、撥油性を示す非光照射部ではじかれて光照射部位
203’内に付着する。
【0107】さらに、ブラックマトリックス204の形
成を真空を利用した成膜方式により行ってもよい。すな
わち、光照射後の光触媒含有層203上に蒸着法等によ
り金属薄膜を形成し、非光照射部と光照射部位203’
の接着力の差を利用して、粘着テープを用いた剥離、溶
剤処理等によりパターン化してブラックマトリックス2
04を形成することができる。
【0108】(第2の工程)次に、光触媒含有層203
上の赤色パターン205Rの形成部位に光照射を行い、
光照射部位203’を光触媒の作用により親油性とする
ことにより、特定親油性部位を形成する(図17
(D))。この光照射は、上記のブラックマトリックス
の形成工程(第1の工程)と同様に、パターン照射、光
描画照射のいずれでもよい。次いで、赤色パターン用の
塗料を光触媒含有層203に供給すする。この塗料の供
給は、上記のブラックマトリックスの形成工程(第1の
工程)と同様に、塗布方式、インクジェット等のノズル
吐出方式、真空を利用した成膜方式等のいずれであって
もよい。供給された塗料は、ブラックマトリックス20
4および撥油性を示す非光照射部位ではじかれて除去さ
れ、親油性を示す光照射部位203’のみに選択的に付
着する。そして、光照射部位203’上に付着した赤色
パターン用の塗料を硬化して赤色パターン205Rを形
成する(図17(E))。なお、赤色パターン205R
の形成を真空を利用した成膜方式により行う場合、光照
射後の光触媒含有層203上に蒸着法等により赤色パタ
ーン用の塗料薄膜を形成し、非光照射部と光照射部位2
03’の接着力の差を利用して、粘着テープを用いた剥
離、溶剤処理等によりパターン化して赤色パターン20
5Rを形成する。
【0109】上記の赤色パターン形成と同様の操作を繰
り返して、緑色パターン205G、青色パターン205
Bを形成し、赤色パターン、緑色パターン、青色パター
ンからなる着色層205を形成し、この着色層205上
に保護層206を形成することにより、図13に示され
たカラーフィルタ201が得られる(図17(F))。
なお、第2の工程においてノズル吐出方式を用いる場
合であって各色のパターン(画素)がブラックマトリッ
クス204により囲まれている場合、第1の工程でブラ
ックマトリックス204が形成された光触媒含有層20
3の全面に対して光照射を行い光触媒の作用により親油
性とし、その後、ノズルから各色のパターン形成部位ご
とに着色パターン用塗料を供給して均一に拡散付着さ
せ、その後、硬化処理を施して着色層を形成してもよ
い。また、濡れ性変化成分層として有機高分子樹脂層を
使用する場合、250nm以下の低波長成分を多く含む
紫外線を用いて光照射を行う。
【0110】第2の実施形態 次に、本発明のカラーフィルタ製造方法の第2の実施形
態について、図14に示されたカラーフィルタ211を
例に図18を参照しながら説明する。 (第1の工程)まず、第1の工程として、予めブラック
マトリックス214が形成された透明基板212上に光
触媒含有層213を形成する(図18(A))。この光
触媒含有層213の形成は、上述の第1の実施形態にお
ける光触媒含有層の形成と同様に行うことができる。
【0111】次いで、光触媒含有層213上の赤色パタ
ーンの形成部位に光照射を行い、光照射部位213’を
光触媒の作用により撥油性から親油性へとすることによ
り、特定の濡れ性部位を形成する(図18(B))。こ
の光照射は、上述の第1の実施形態におけるブラックマ
トリックスの形成工程(第1の工程)と同様に、パター
ン照射、光描画照射のいずれでもよい。
【0112】(第2の工程)次に、赤色パターン用の塗
料を光触媒含有層213に供給する。この塗料の供給
は、上述の第1の実施形態におけるブラックマトリック
スの形成工程(第1の工程)と同様に、塗布方式、イン
クジェット等のノズル吐出方式、真空を利用した成膜方
式等のいずれであってもよい、供給された塗料は、撥油
性を示す非光照射部位ではじかれて除去され、親油性を
示す光照射部位2131のみに選択的に付着する。そし
て、光照射部位213’上に付着した赤色パターン用の
塗料を硬化して赤色パターン215Rを形成する(図1
8(C))、上記の赤色パターン形成と同様の操作を繰
り返して、緑色パターン215G、青色パターン215
Bを形成し、赤色パターン、緑色パターン、青色パター
ンからなる着色層215を形成し、この着色層215上
に保護層216を形成することにより、図14に示され
たカラーフィルタ211が得られる(図18(D))。
【0113】なお、第2の工程においてノズル吐出方式
を用いる場合であって各色のパターン(画素)を囲むよ
うにブラックマトリックス214がパターン形成されて
いる場合、第1の工程でブラックマトリックス214を
覆うように透明基板212上に形成された光触媒含有層
213の全面を、図19に示されるようにブラックマト
リックス214の線幅(W)よりも狭い線幅(w)の遮
光パターン(図19に斜線で示)を有するマスクMを介
して光照射して光触媒の作用により親油性とし、その
後、ノズルから各色のパターン形成部位ごとに着色パタ
ーン用塗料を供給して均一に拡散付着させ、その後、硬
化処理を施して着色層を形成してもよい。また、濡れ性
変化成分層として有機高分子樹脂層を用いる場合、25
0nm以下の低波長成分を多く含む紫外線を用いて光照
射を行う。
【0114】第3の実施形態 次に、本発明のカラーフィルタ製造方法の第3の実施形
態について、図15に示されたカラーフィルタ221を
例に図20を参照しながら説明する。まず、予めブラッ
クマトリックス224が形成された透明基板222上に
第1の光触媒含有層223aを形成し、この光触媒含有
層223a上の赤色パターンの形成部位に光照射を行
い、光照射部位223’aを光触媒の作用により撥油性
から親油性へとすることにより、撥油性部位を形成する
(図20(A))。第1の光触媒含有層223aの形成
は、上述の第1の実施形態における光触媒含有層203
の形成と同様に行うことができる、また、第1の光触媒
含有層223aに対する光照射は、上述の第1の実施形
態におけるブラックマトリックスの形成工程(第1の工
程)と同様に、パターン照射、光描画照射のいずれでも
よい。次いで、赤色パターン用の塗料を第1の光触媒含
有層223aに供給する、この塗料の供給は、上述の第
1の実施形態におけるブラックマトリックスの形成工程
(第1の工程)と同様に、塗布方式、インクジェット等
のノズル吐出方式、真空を利用した成膜方式等のいずれ
であってもよい。供給された塗料は、撥油性を示す非光
照射部位ではじかれて除去され、親油性を示す光照射部
位223’aのみに選択的に付着する。そして、光照射
部位223’a上に付着した赤色パターン用の塗料を硬
化させて赤色パターン225Rを形成する(図20
(B))。これにより、第1の光触媒含有層223a
と、この光触媒含有層223aの光照射部位223’a
に形成された赤色パターン225Rとの積層体が、透明
基板222上に形成される。
【0115】上記の赤色パターン形成と同様に、第2の
光触媒含有層223bを形成し、この光触媒含有層22
3b上の緑色パターン225Gの形成部位に光照射を行
い、光照射部位223’bを光触媒の作用により撥油性
から親油性へとすることにより、親油性部位を形成し
(図20(C))、緑色パターン用の塗料を光照射部位
223’b上に付着させ硬化させて緑色パターン225
Gを形成する(図20(D))。これにより、第2の光
触媒含有層223bと、この光触媒含有層223bの光
照射部位(親油性部位)223’bに形成された緑色パ
ターン225Gとの積層体が、透明基板222上に形成
される。
【0116】同様の操作を繰り返して、第3の光触媒含
有層223cと、この光触媒含有層223cの光照射部
位(親油性部位)223’cに形成された青色パターン
225Bとの積層体を、透明基板222上に形成する。
これにより、赤色パターン、緑色パターン、青色パター
ンからなる着色層225を形成し、この着色層225上
に保護層226を形成することにより、図15に示され
たカラーフィルタ221が得られる(図20(E))。
なお、濡れ性変化成分層として有機高分子樹脂層を用い
る場合、250nm以下の低波長成分を多く含む紫外線
を用いて光照射を行う。
【0117】第4の実施形態 次に、本発明のカラーフィルタ製造方法の第4の実施形
態について、図16に示されたカラーフィルタ231を
例に図21を参照しながら説明する。 (第1の工程)まず、第1の工程として、透明基板23
2上に第1の光触媒含有層233aを形成し、この光触
媒含有層233a上のブラックマトリックスの形成部位
に光照射を行い、光照射部位233’aを光触媒の作用
により撥油性から親油性へとすることにより、特定の濡
れ性部位を形成する(図21(A))、この第1の光触
媒含有層233aの形成は、上述の第1の実施形態にお
ける光触媒含有層203の形成と同様に行うことができ
る。また、第1の光触媒含有層233aに対する光照射
は、上述の第1の実施形態におけるブラックマトリック
スの形成工程(第2の工程)と同様に、パターン照射、
光描画照射のいずれでもよい。
【0118】次いで、ブラックマトリックス用の塗料を
光照射部位233’a上に付着させ硬化してブラックマ
トリックス234を形成する(図21(B))。光照射
部位233’a上へのブラックマトリックス組成物の付
着は、上述の第1の実施形態におけるブラックマトリッ
クスの形成工程(第1の工程)と同様に、塗布方式、イ
ンクジェット等のノズル吐出方式、真空を利用した成膜
方式等のいずれであってもよい。
【0119】(第2の工程)第1の工程で形成されたブ
ラックマトリックス234を覆うように第1の光触媒含
有層233aに第2の光触媒含有層233bを形成し、
この光触媒含有層233b上の赤色パターンの形成部位
に光照射を行い、光照射部位233’bを光触媒の作用
により撥油性から親油性へとすることにより、親油性部
位を形成する(図21(C))。第2の光触媒含有層2
33aの形成は、上述の第1の光触媒含有層233aの
形成と同様に行うことができる、また、第2の光触媒含
有層233bに対する光照射は、上述の第1の光触媒含
有層233aに対する光照射と同様に、パターン照射、
光描画照射のいずれでもよい。次いで、赤色パターン用
の塗料を第2の光触媒含有層233bに供給する。この
塗料の供給は、上述の第1の実施形態におけるブラック
マトリックス用の形成工程(第2の工程)と同様に、塗
布方式、インクジェット等のノズル吐出方式、真空を利
用した成膜方式等のいずれであってもよい。供給された
塗料は、ブラックマトリックス234および撥油性を示
す非光照射部位ではじかれて除去され、親油性を示す光
照射部位233’bのみに選択的に付着する。そして、
光照射部位233’b上に付着した赤色パターン用の塗
料を硬化して赤色パターン235Rを形成する(図21
(D))。これにより、第2の光触媒含有層233b
と、この光触媒含有層233bの光照射部位233’b
に形成された赤色パターン235Rとの積層体が、第1
の光触媒含有層233aに形成される。
【0120】同様の操作を繰り返すことにより、第3の
光触媒含有層233cと、この光触媒含有層233cの
光照射部位233’cに形成された緑色パターン235
Gとの積層体を第2の光触媒含有層233b上に形成
し、さらに、第4の光触媒含有層233dと、この光触
媒含有層233dの光照射部位233’dに形成された
青色パターン235Bとの積層体を第3の光触媒含有層
233c上に形成する。これにより、赤色パターン、緑
色パターン、青色パターンからなる着色層235を形成
し、この着色層235上に保護層236を形成すること
により、図16に示されたカラーフィルタ231が得ら
れる(図21(E))。
【0121】上述のように、本発明では、ブラックマト
リックス組成物や着色層用組成物をブラックマトリック
スや着色層を形成する箇所のみに選択的に付着させるこ
とができるので、塗料の使用効率が極めて高いものとな
る。
【0122】なお、濡れ性変化成分層として有機高分子
樹脂層を用いる場合、250nm以下の低波長成分を多
く含む紫外線を用いて光照射を行う。濡れ性の違いによ
るマイクロレンズ等のパターンの形成方法について説明
する。
【0123】(濡れ性)本発明における基材は、その表
面にレンズを形成するための材料を含む液体(以下、レ
ンズ用組成物ともいう)が付着する部分と付着しない部
分に区別される濡れ性の違いを有するものである。
【0124】(濡れ性変化方法)基材表面の濡れ性を変
化させ、パターンを形成する方法は、基材の表面を改質
する方法、基材の表面に濡れ性の異なる被膜を部分的に
形成する方法、基材表面の被膜を部分的に除去し濡れ性
の異なる部分を形成する方法、基材表面全体に被膜を形
成しその被膜を部分的に改質する方法などがあげられ、
特に限定されない。
【0125】このうち好ましい方法は、基材表面全体に
被膜を形成しその被膜を部分的に改質する方法であり、
特に、基材表面全体に光照射によって濡れ性が変化する
光触媒含有層を形成し、光照射によってパターンを形成
する方法は、現像の必要なく、パターン形成時に転写や
除去にともなうゴミが生ぜず、大きな段差なく濡れ性の
異なる部分が形成でき、材料が安価である等の利点をも
ち、徴細なレンズを精度良く大量生産を行うことができ
る点でより好ましい。
【0126】(パターン形状)レンズ用組成物を付着さ
せる部分は、濡れ性が変化した部分または変化しなかっ
た部分のいずれであってもよいが、そのパターン形状
は、レンズを形成できるものであれば特に限定されな
い。好ましくは、レンズ用組成物を付着させるパターン
形状は、正方形、円、正六角形などであることができ
る。レンズ用組成物を付着させる部分の任意の個数とす
ることができるが、好ましくは多数の付着部分を規則的
に設けることが好ましい。
【0127】パターンの大きさは、用途に応じて適宜設
計できる。本発明のレンズの製造方法は、徴細なマイク
ロレンズを形成できる点にも特徴があり、微小なものと
しては例えば直径2μmの大きさであることができる。
また、レンズ用組成物付着部と非付着部との面積比も限
定されないが、例えば10000:1〜1:10000
であることができる。
【0128】(レンズ) (レンズを形成する材料)本発明のレンズを構成する材
料は、基材に液状のものとして付着させた後に硬化する
ことができ、硬化後は用途に応じたレンズとして機能で
きる透明材料を挙げることができる。
【0129】このような材料としては、例えば光硬化性
樹脂と光重合開始剤との組み合わせ、および熱硬化性樹
脂などが挙げられる。このうち紫外線硬化樹脂などの光
硬化性樹脂は硬化が容易かつ迅速である点、硬化時に加
熱操作が必要ないのでレンズ形成材料および基材が高温
とならない点などで好ましい。また、上記のような材料
を着色剤にて着色し、有色フィルタ機能を兼ね備えた有
色レンズとする場合、着色剤としては染料、無機顔料、
有機顔料等が挙げられる。
【0130】このような材料としては具体的には例えば
次のものが挙げられる。 (紫外線硬化性樹脂組成物)少なくとも1個以上の官能
基を有し、光重合開始剤に硬化エネルギー線を照射する
ことにより発生するイオンまたはラジカカルによりイオ
ン重合、ラジカル・重合を行い分子量の増加や架橋構造
の形成を行なうモノマーやオリゴマーなどである。ここ
でいう官能基とは、ビニル基、カルボキシル基、水酸基
などの原子団または結合様式である。
【0131】(モノマー、オリゴマー)このようなモノ
マー、オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、ウ
レタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリ
エーテルアクリレート、シリコーンアクリレートなどの
アクリル型、および不飽和ポリエステル−スチレン系、
ポリエン−チオール系などの非アクリル系があげられ
る、特に硬化速度、物性選択の幅の広さからアクリル型
が好ましい。アクリル型の代表例を以下に示す。
【0132】(単官能基のもの)2−エチルヘキシルア
クリレート、2−エチルヘキシルエチレンオキシド付加
物アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレートのカプロラクトン付加物、2−フェノキシエ
チルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールア
クリレート、ノニルフェノールエチレンオキシド付加物
アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキシド付加
物にカプロラクトン付加したアクリレート、2−ヒドロ
キシー3−フェノキシプロピルアクリレート、テトラヒ
ドロフルフリルアクリレート、フルフリルアルコールの
カプロラクトン付加物アクリレート、アクリロイルモル
ホリン、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペ
ンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチ
ルアクリレート、イソボルニルアクリレート、4,4−
ジメチル−1、3−ジオキソランのカプロラクトン付加
物のアクリレート、3−メチル−5,5−ジメチル−
1,3−ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリ
レート等を挙げることができる。
【0133】(多官能基のもの)ヘキサンジオールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレ
ングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネ
オペンチルグリコールエステルジアクリレート、ヒドロ
キシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプ
ロラクトン付加物ジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールのジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、ヒ
ドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンの
アセタール化合物のジアクリレート、2,2−ビス[4
−(アクリロイロキシジエトキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[4−(アクリロイロキシジエトキ
シ)フェニル]メタン、トリシクロデカンジメタノール
ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメ
チロールプロパンプロピレンオキシド付加物トリアクリ
レート、グリセリンプロピレンオキシ付加物トリアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートペ
ンタアクリレート混合物、ジペンタエリスリトールのカ
プロラクトン付加物アクリレート、トリス(アクリロイ
ロキシエチル)イソシアヌレート、2−アクリロイロキ
シエチルホスフェート等を挙げることができる。
【0134】(光重合開始剤)本発明で使用される光重
合開始剤としては、各種のものが使用可能であるが、、
例えば、下記のものを挙げることができる。 ・カルボニル化合物 アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、ミヒラーケトン
系、ベンジル系、ベンゾイン系、ベンゾインエーテル
系、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインベンゾエー
ト系、α−アシロキシムエステル等を挙げることができ
る。 ・イオウ化合物 テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサント
ン類等を挙げることができる。 ・リン系化合物 2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフ
ィノキシド等を挙げることができる。
【0135】(熱硬化性樹脂組成物)熱エネルギーを作
用させることによって硬化し、硬化後の強度が遮光性の
スペーサとしての機能を有するものを用いることができ
る。代表例としては、ポリカーボネート、ポリメチルメ
タクリレート、メチルフタレート単独重合体または共重
合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネート、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−
スチレン共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−1)等
が挙げられる。
【0136】(着色剤)本発明のレンズは、レンズを形
成する材料に染料を溶解、または顔料を分散する等の方
法により着色し有色レンズとすることができる。本発明
で用いることのできる着色剤は染料、有機顔料、無機顔
料のいずれでも良く、有色フィルタで通常用いられてい
るものが使用できる、その中でも高い濃度を与えること
ができ、レンズ硬化時や、使用時に退色の起きにくい材
料が好ましく、例えば以下のものが挙げられる。
【0137】アゾ系染料、アントラキノン系染料、イン
ジゴイド系染料、フタロシアニン系染料、カルボニウム
系染料、キノンイミン系染料、メチン系染料、キノリン
系染料、ニトロ系染料、ベンゾキノン系染料、ナフトキ
ノン系染料、ナフタルイミド系染料、ペリノン系染料、
ピリリウム系染料、チアピリリウム系染料、アズレニウ
ム系染料、スクアリリウム塩系染料、等の染料。ジアン
トラキノン、ハロゲン化銅フタロシアニン、銅フタロシ
アニン、その他フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔
料、ピラントロン系顔料等の多環キノン系顔料、インジ
ゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ピロール系顔料、ピロ
ロピロール系顔料、アゾ系顔料、等の有機顔料。その他
着色剤としての条件に合致するものであれば使用するこ
とができる。上記の着色剤は、特に他の制約がない限り
任意の組み合わせで任意比率で混合して使用することが
できる。
【0138】(レンズ用組成物)レンズ用組成物は上記
のようなレンズを形成するための原料が含まれているも
のであれは特に限定されない。レンズ用組成物の形態と
しては、モノマーと重合開始剤とからなる液体、モノマ
ーと重合開始剤とが溶解または分散しているもの、オリ
ゴマーと重合開始剤からなる液体、オリゴマーと重合開
始剤とが溶解または分散しているもの、モノマーおよび
オリゴマーと重合開始剤とが溶解または分散しているも
のが挙げられる。また、有色レンズとする場合の原料液
としては、上記の原料液に着色剤が溶解または分散した
ものが挙げられる。
【0139】(レンズ焦点距離の調整)本発明のレンズ
の製造方法の大きな特徴の一つは、レンズの焦点距離を
調整すること、すなわち曲率を変化させることが極めて
容易にできることである。
【0140】図22とともに本発明のレンズの焦点距離
の調整を具体例を用いて説明する。透明基材301上に
はレンズ用組成物に対して撥油性の光触媒含有層303
が形成されており、この光触媒含有層303の一部に
は、レンズ用組成物との親油性が高く、レンズ用組成物
を付着させる部分に対応する濡れ性が変化した光触媒含
有層(以下変成光触媒含有層303’ともいう)が設け
られている。さらに変成光触媒含有層303’の上には
レンズ用組成物302が付着している。図22(A)
は、レンズ用組成物302を少量付着させた例であり、
レンズ用組成物302が少量であっても、変成光触媒含
有層303’全体に広がるため、曲率の小さい焦点距離
の長いマイクロレンズを形成することができる。図22
(B)は、レンズ用組成物を中程度の量付着させた例で
あり、図22(A)と比較して曲率が上がり、焦点距離
が短いマイクロレンズが形成される、図22(C)は、
レンズ用組成物を大量に付着させた例であり、レンズ用
組成物302が大量であっても、レンズ用組成物が撥油
性の光触媒含有層303には広がらず、曲率の高い焦点
距離の短いマイクロレンズが形成される。
【0141】このように、本発明のレンズの製造方法に
よれば、マイクロレンズの焦点距離は、1ヶ所あたりの
レンズ用組成物の付着量で簡単に制御できる利点があ
る。また、底面の大きさは、パターンの大きさで規定さ
れるため、レンズ用組成物の量が変化しても底面の大き
さは変化しない長所を有する。また、レンズ用組成物を
最初に付着する位置が多少ずれていても、濡れ性の違い
によりパターンの位置にレンズ用組成物の位置が修正さ
れるため位置精度の極めて高いマイクロレンズアレイを
製造することができる点で優れている。
【0142】(コーティングによるレンズ用組成物付
着)本発明のレンズの製造方法においては、レンズ用組
成物を基材表面にコーティングすることによって、付着
させることができる。このコーティングを行うにあたっ
ては、具体的には例えば、ディップコーティング、ロー
ルコーティング、ビードコーティング、スピンコーティ
ング、エアドクターコーティング、ブレードコーティン
グ、ナイフコーティング、ロッドコーティング、グラビ
アコーティング、ロータリースクリーンコーティング、
キスコーティング、スロットオリフィスコーティング、
スプレーコーティング、キャストコーティング、押し出
しコーティングなどの方法を用いることができ、これら
は短時間に大量のレンズ形状物を作成する点で有利であ
る。
【0143】また、複数色の有色レンズアレイの場合
は、基材表面に濡れ性の違いによるパターンを形成する
工程と、前記のような各方法によるコーティング方法に
て着色したレンズ用組成物を付着させる工程と、必要に
よりレンズ用組成物を硬化させる工程とを、一色ずつ必
要色数分だけ繰り返すことにより製造することが可能で
ある。
【0144】(ノズル吐出によるレンズ用組成物付着)
本発明のレンズの製造方法においては、レンズ用組成物
を基材表面にノズル吐出することによって付着させるこ
とができる。この吐出を行うにあたっては、具体的には
例えば、マイクロシリンジ、ディスペンサー、インクジ
ェット、針先よりレンズ用組成物を電界などの外部刺激
により飛ばす方式、外部刺激により振動するピエゾ素子
などの振動素子を用いて素子からレンズ用組成物を飛ぼ
す方式、針先に付着させたレンズ用組成物を基材表面に
付着させる方式などの方法を用いることができ、これら
は、接触角が大きく高さの高いレンズ形状物を作成する
点で有利である。
【0145】また、複数色の有色レンズアレイを製造す
る場合は、前記のような各方法による必要色数分のノズ
ルを使用し、各ノズルからの各色のレンズを形成するた
めの材料を含む着色したレンズ用組成物を基材表面にノ
ズル吐出することによって付着させることができる。
【0146】また、単色のノズルを用いて複数色の有色
レンズアレイを製造する場合は、基材表面に濡れ性の違
いによるパターンを形成する工程と、前記のような各方
法によるノズル吐出にて着色したレンズ用組成物を付着
させる工程と、必要によりレンズ用組成物を硬化させる
工程とを、必要色数分だけ繰り返すことにより製造する
ことも可能である。
【0147】(マイクロレンズアレイ)本発明のレンズ
の製造方法においては、好適にはマイクロレンズを規則
的に配置させてマイクロレンズアレイを製造することが
できる。このマイクロレンズアレイの配列は、濡れ性の
違いによるバターンに対応し、マイクロレンズの底面の
形状も濡れ性の違いによるパターンに対応しているの
で、本発明の好適態様であるマイクロレンズの位置およ
び形状の精度は高いものとなっている。また、親油性の
部分にのみレンズ用組成物を付着させることが可能であ
るため、その場合、密着性がより強固であり、より強度
の高いマイクロレンズが製造できる。また、接触面は円
形のみでなく、多角形の形状にデザインすることができ
るので、円形レンズに比べ、レンズ形状物以外の部分の
面積を小さくすることが可能であり、開口率の高いマイ
クロレンズアレイを容易に製造できる。
【0148】また着色したレンズ用組成物を付着させる
ことにより、上記マイクロレンズと同様に位置および形
状精度が高く、密着性および強度が高く、開口率の高
い、有色マイクロレンズアレイを容易に製造することが
できる。
【0149】図23に、このような本発明の好適態様で
あるマイクロレンズアレイの断面図を示す。基材301
上に光触媒含有層303および濡れ性が変化した変成光
触媒含有層303’が形成され、さらに変成されてない
光触媒含有層303上にレンズ302Aが形成されてい
る。
【0150】図24に、このような発明の好適態様であ
る有色マイクロレンズアレイの断面図を示す、基材30
1上に光触媒含有層303および濡れ性が変化した変成
光触媒含有層303’が形成され、さらに変性されてい
ない光触媒含有層上303上に有色の第1色レンズ31
5、第2色レンズ316、第3色レンズ317が形成さ
れている。
【0151】(基材)基材を構成する材料は、それ自体
または層を形成して表面に濡れ性の違いによるパターン
を形成することができ、かつ、マイクロレンズを形成で
きるものであれは特に限定されない。基材に透明材料を
用い光透過性の基材とすると、後の工程でレンズを基材
からとりはずす必要がなく、マイクロレンズアレイの製
造に大いに有効である。このような基材の材料として
は、一般にマイクロレンズアレイの製造に用いられてい
るものであれば、無機材料、有機材料のいずれであって
もよく、例えば好ましくは、ソーダガラス、石英ガラ
ス、光学ガラス、(HOYA製BSC7など)、電子工
学用ガラス(無アルカリガラスなど)および透光性セラ
ミックス、ポリカーボネート、メチルメタクリレート単
重合体または共重合体、ポリエチレンテレフタレート、
ポリスチレンなどのプラスチックフィルム、プラスチッ
クシートなどを挙げることができる。
【0152】基材の形状、厚みは、用途に応じて変化さ
せることができ、通常用いられている形態であることが
できる。また、光触媒含有層としては、先に機能性層の
形成について説明したものと同様のものを用いて作製す
ることができる。
【0153】図25は本発明の光触媒を用いたマイクロ
レンズの製造方法の一例を説明する図である。図25
(A)に示されるように、基材301上に光触媒含有層
303を形成し、その上からフォトマスク304を介し
て照射光線305を照射し、変成光触媒含有層303’
を形成する。次いで、図25(B)に示されるように、
吐出ノズル306からレンズ用組成物を吐出し、変成光
触媒含有層303’に付着させることで、レンズ302
Aを形成することができる。
【0154】(遮光層)本発明のレンズに好適に用いら
れる遮光層はレンズの位置および形状に対応して形成さ
れたものであり、レンズ周囲の不要な光線がレンズに入
射しないように設けられるものである。遮光層は、より
好ましくはマイクロレンズアレイに設けられる。
【0155】本発明の好適態様においては、遮光層の形
成方法は限定されないが、好ましくはこの遮光層の形成
もレンズの形成と同様に濡れ性の違いを用いて形成す
る。具体的には、透明基材のレンズを形成しない側であ
る裏面に、レンズパターンに対応した遮光層パターンを
形成するために濡れ性の違いによるパターンを形成し、
基材の遮光層パターンの撥油性から親油性へと変化した
部位に遮光層を形成するための材料を含む液体を付着さ
せ、遮光層を形成するための材料を含む液体を硬化させ
ることにより遮光層を有するレンズを製造する。遮光層
を形成する材料としては、例えばカーボンブラックを含
有するアクリル系熱可塑性樹脂よりなる塗材を用いて形
成される遮光性樹脂薄膜などが挙げられる。
【0156】図26は、このような本発明の好適態様で
ある、遮光層を有するマイクロレンズアレイの一例を示
す断面図である。図26においては、基材301の上に
光触媒含有層303が設けられており、その変成光触媒
含有層303’でない部分にレンズ302Aが形成さ
れ、さらに基材301のレンズ302Aが形成されてい
ない面(裏面)にも光触媒含有層303が形成され、そ
の変成光触媒含有層303’上に遮光層307が設けら
れている。
【0157】図27はこのような遮光層を有するマイク
ロレンズアレイの遮光層が設けられた面から見た平面図
である。遮光層307の開口部がレンズ302Aの中央
に対応して設けられている。
【0158】(撮像装置への利用)本発明の好適態様で
あるマイクロレンズアレイは、撮像装置の光感度を高め
るために、例えばCCDといった撮像素子に隣接または
密着する部品として好適に用いることができる、この場
合、好ましくは迷光によるコントラスト低下等といった
特性への悪影響を避ける等の理由により、遮光層を設け
ることが好ましい。また光の透過性を高めるため、ある
いは光の干渉による光触媒含有層の発色を防止するため
等の理由により、光触媒含有層を薄くすることが好まし
く、好適には厚み1μm以下、より好ましくは0.2μ
m以下である。
【0159】図28はこのような遮光層を有するマイク
ロレンズアレイを用いてなる撮像装置の一例を示す断面
図である。有色フィルタ309及び光電変換素子310
からなる撮像素子部318上に遮光層307を有するマ
イクロレンズアレイ320が設けられている。入射光3
08はマイクロレンズアレイを介して撮像素子部318
に入射する。
【0160】また、本発明の好適態様である有色マイク
ロレンズアレイは、撮像素子の構成素子である有色フィ
ルタと、マイクロレンズアレイが有する機能を合わせ持
つことができ、有色フィルタを使用しない簡素な構成で
マイクロレンズアレイの機能を有する撮像素子を実現で
きる。この場合、好ましくは迷光によるコントラスト低
下や彩度の低下等といった特性への悪影響を避けるため
等の理由により、遮光層を設けることが好ましい。また
光の透過性を高めるため、あるいは光の干渉による光触
媒含有層の発色を防止するため等の理由により、光触媒
含有層を薄くすることが好ましく、好適には厚み1μm
以下、より好ましくは0.2mμm以下図29はこのよ
うな遮光層307を有する有色のマイクロレンズアレイ
321を用いてなる撮像装置の一例を示す断面図であ
る、光電変換素子上に、遮光層を有する有色マイクロレ
ンズが設けられている。入射光308は、有色マイクロ
レンズアレイを介して光電変換素子310に入射する。
【0161】ディスプレイへの利用 本発明の好適態様であるマイクロレンズアレイは、目視
者方向への輝度を高めるために、例えば液晶ディスプレ
イなどのディスプレイに隣接または密着する部品として
好適に用いることができる。この場合、好ましくは室内
照明や太陽光など周囲の外光の影響を抑え表示画質を向
上させるために遮光層を設けることが好ましい。また、
光の透過性を高めるため、光の干渉による光触媒含有層
の発色を防止するため等の理由により光触媒含有層を薄
くすることが好ましく、好適には厚み1μm以下、より
好ましくは0.2μm以下である。
【0162】図30はこのような遮光層307を有する
マイクロレンズアレイ320を用いてなる液晶ディスプ
レイの一例を示す断面図である。液晶ディスプレイ上に
遮光層を有するマイクロレンズが設けられている。液晶
ディスプレイ部319より発せられた光はマイクロレン
ズアレイを介して外部に透過光311として発せられ
る、また、本発明の好適態様である有色マイクロレンズ
アレイは、ディスプレイの構成素子である有色フィルタ
と、マイクロレンズアレイが有する機能を合わせ持つこ
とができ、有色フィルタを使用しない簡素な構成でマイ
クロレンズアレイの機能を有するディスプレイを実現で
きる、この場合、好ましくは室内照明や太陽光など周囲
の外光の悪影響を抑え表示画質を向上させるために遮光
層を設けることが好ましい。また、光の透過性を高める
ため、光の干渉による光触媒含有層の発色を防止するた
め等の理由により光触媒含有層を薄くすることが好まし
く、好適には厚み1μm以下、より好ましくは0.2μ
m以下とする。
【0163】図31はこのような遮光層を有する有色マ
イクロレンズアレイを用いてなる液晶ディスプレイの一
例を示す断面図である。光源314、液晶素子313、
遮光層307を有する有色マイクロレンズアレイ321
で構成され、光源314より液晶素子313を通して発
せられた光は有色マイクロレンズアレイ321を介して
外部に発光311として発せられる。
【0164】
【実施例】以下に、実施例を示し本発明を説明する。 実施例A−1 イソプロパノール3g、フルオロアルキルシラン(トー
ケムブロダクツ製MF−160E:N−[3−(トリメ
トキシシリル)プロピル]−N−エチルパーフルオロオ
クタンスルホンアミドのイソプロピルエーテル50重量
%溶液)0.0014g、酸化チタンゾル無機コーティ
ング剤(石原産業製 STS−03)を2g混合し、1
00℃で20分間攪拌した。得られた液を厚さ0.7m
mの無アルカリガラス基板上にスピンコーティング法に
より塗布し、厚さ0.15μmの光触媒含有層を形成し
た。得られた光触媒含有層の表面に格子状のフォトマス
クを介して介して超高圧水銀ランプによって15mW/
cm2 (254nm)の照度で30秒間紫外線照射を行
い、露光部および未露光部のn−オクタンに対する接触
角を接触角測定器(協和界面科学製CA−Z型)により
測定した結果を表1に示す。
【0165】実施例A−2 酸化チタンゾル無機コーティング剤(石原産業製 ST
S−01)を厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板上
にスピンコーティング法により塗布し、厚さ0.15μ
mの光触媒含有層を形成した。次に、非イオン界面活性
剤(スリーエム:フロラードFC−170)を光触媒含
有層上にスピンコーテイング法により塗布し厚さ0.1
1μmの層を形成した。この光触媒含有層表面に格子状
のフォトマスクを介して超高圧水銀ランプにより15m
W/cm2 (254nm)の照度で120秒間紫外線照
射を行い、露光部及び未露光都のn−オクタンに対する
接触角を接触角測定器(協和界面科学製CA−Z型)に
より測定した結果を表1に示す。
【0166】実施例A−3 酸化チタンゾル無機コーティング剤(石原産業製 ST
S−01)を厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板上
にスピンコーティング法により塗布し、厚さ0.15μ
mの光触媒含有層を形成した。次に、イソプロパノール
3g、フルオロアルキルシラン(トーケムブロダクツ製
MF−160E:N−[3−(トリメトキシシリル)プ
ロピル]−N−エチルパーフルオロオクタンスルホンア
ミドのイソプロピルエーテル50重量%溶液)0.00
14g、水1gを混合し、100℃で20分間攪拌し
た。得られた液を、先に作製した光触媒含有層上にスピ
ンコーティング法により塗布し、厚さ0.11μmの層
を形成した。
【0167】この光触媒含有層表面に格子状のフォトマ
スクを介して超高圧水銀ランプにより15mW/cm2
(254nm)の照度で100秒間紫外線照射を行い、
露光部及び未露光都のn−オクタンに対する接触角を接
触角測定器(協和界面科学製CA−Z型)により測定し
た結果を表1に示す。
【0168】実施例A−4 イソプロパノール27g、フッ素系界面活性剤(デュポ
ン社:ZONYL FSN)0.15g、テトラエトキ
シシラン0.62g、酸化チタンゾル(日産化学製 T
A−15)0.96gを混合し、100℃で20分間攪
拌した。得られた液を、厚さ0.7mmの無アルカリガ
ラス基板上にスピンコーティング法により塗布し、厚さ
0.15μmの光触媒含有層を形成した。この光触媒含
有層表面に格子状のフォトマスクを介して超高圧水銀ラ
ンプにより15mW/cm2 (254nm)の照度で6
0秒間紫外線照射を行い、露光部及び未露光都のn−オ
クタンに対する接触角を接触角測定器(協和界面科学製
CA−Z型)により測定した結果を表1に示す。
【0169】
【表1】 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 露光部 45° 32° 43° 34° 未露光部 5°以下 5°以下 5°以下 5°以下
【0170】実施例A−5 実施例A−1記載の方法で作製した光触媒含有層に15
0×300μmの遮光層が30μmの間隔で配置された
マスクを介して水銀ランプにより15mW/cm2 (2
54nm)の照度で30秒間紫外線照射を行った。次い
で、遮光性層用組成物(富士フイルムオーリン製 CK
−2000)を、ブレードコーターによって、ブレード
間隔40μm、速度0.6m/分で露光済みの光触媒含
有層上に全面塗布した。なお、この組成物の表面張力を
表面張力計(協和界面科学製PD−Z)で測定したとこ
ろ32dyne/cmであった。
【0171】得られた塗布物は、図7に示すように、未
露光部は、遮光性パターン用組成物をはじき、露光部に
のみ選択され、300mJ/cm2 (365nm)の紫
外線照射後、200℃30分間加熱することにより、ガ
ラス基板102上に光触媒層104を介して格子状の遮
光性パターンが得られた。
【0172】実施例A−6 実施例A−1記載の方法で作製した光触媒含有層の未露
光部および露光部をX線光電子分光装置(V.G.Si
entific社ESCALAB220−I−XL)に
よって元素分析を行った。シャリーのバックグラウンド
補正、スコフィールドの相対感度係数補正により定量計
算を行い、得られた結果をTiを100とした場合の重
量による相対値で表2に示す。
【0173】
【表2】
【0174】実施例A−7 実施例A−1記載の方法で作製した光触媒含有層に、遮
光層が10μm幅で100μmピッチで配置されたフォ
トマスクを介して水銀ランプにより15mW/cm2
(254nm)の照度で30秒間紫外線照射を行った。
次いで、赤色着色組成物(富士フイルムオーリン製 C
R−2000)を、ディスペンサー(EFD社製 15
00XL)によって滴下すると、露光部にのみ濡れ広が
り赤色の画素の形成することができる。なお、この組成
物の表面張力を表面張力計(協和界面科学製PD−Z)
で測定したところ31dyne/cmであった。
【0175】実施例A−8 厚さ100μmのポリイミドフィルム上に、実施例A−
1と同様の組成物をスピンコーターにより塗布し、膜厚
0.15μmの光触媒含有層を形成した。これに、幅5
0μmで描画された回路パターンを有するネガ型フォト
マスクを介して、水銀ランプにより15mW/cm2
(254nm)の照度で70秒間紫外線照射を行った。
次いで、得られた透明基材の全面に真空度1×10-5
orr、蒸着速度4nm/秒の速度でアルミニウムを真
空蒸着した。さらに、アルミニウム薄膜の表面を、セロ
ハン粘着テーブ(セキスイ製JISZ1522)によっ
て135度、300mm/秒の速度で引き剥がしたとこ
ろ、露光部と未露光部のアルミニウム薄膜と透明基材と
の接着性の違いにより、未露光部のみ蒸着膜が剥離し、
幅50μm、膜厚0.1μmの幅の回路の形成された回
路パターンを得ることができた。
【0176】実施例B−1 (光触媒含有層組成物の調製)まず、下記組成の光触媒
含有層用の塗布液(光触媒含有層組成物)を調製した。 (光触媒含有層組成物の組成) ・酸化チタンゾル液(石原産業製 ST−K03)… 2重量部 ・フルオロアルキルシラン… 0.3重量部 (トーケムプロダクツ製 MF−160E) ・イソプロパノール… 3重量部 これらの物質を混合後、100℃において60分間加熱
し塗布液とした。得られた液を厚さ0.7mmの無アル
カリガラス基板上にスピンコーティング法により塗布し
厚さ0.15μmの光触媒含有層を得た。
【0177】この光触媒含有層表面に格子状のフォトマ
スクを介して超高圧水銀ランプにより15mW/cm2
(254nm)の照度で50秒間紫外線照射を行い、露
光部及び未露光部のn−オクタンに対する接触角を接触
角測定器(協和界面科学製CA−Z型)により測定し
た。未露光部は52°であったものが、露光部は5°以
下となった。
【0178】(ブラックマトリックスの形成)次に、上
記と同様にして透明基板上に図17(A)に示すように
光触媒含有層を形成した。この光触媒含有層をマトリツ
クス状の開口線幅30μmの開ロパターンを設けたブラ
ックマトリックス用のフォトマスクを介して超高圧水銀
ランプにより15mW/cm2 (254nm)の照度
で、図17(B)に示すように50秒間紫外線照射を行
った。次に、ブラックマトリックス用組成物(富士フイ
ルムオーリン製 CK−2000)をブレードコーター
により光触媒含有層上に全面塗布した。このように塗布
されたブラックマトリックス組成物は、未露光部ではじ
かれ、露光部にのみ選択的に付着した。
【0179】これを80℃において3分間加熱した。次
いで、100mJ/cm2 の強度で紫外線照射をした。
次いで200℃で30分間加熱することにより図17
(C)に示したブラックマトリックスを形成した。ブラ
ックマトリックス組成物の露光部および未露光部の接触
角を表4に示す。
【0180】(着色層の形成)次に、前記のブラックマ
トリックスが形成された光触媒含有層の赤色パターン領
域に、15mW/cm2 (254nm)の照度で50秒
間紫外線照射を行った。次に、赤色パターン組成物(富
士フイルムオーリン製 CR−2000)をインクジェ
ット法により露光部に吐出すると露光部にのみ濡れ広が
り選択的に付着した。同様に、緑色パターン組成物(富
士フイルムオーリン製 CG−2000)、青色パター
ン組成物(富士フイルムオーリン製 CB−2000)
を付着させた。これを80℃で3分間加熱し、次いで1
00mJ/cm2 の強度で紫外線照射をした。次いで、
200℃で30分間加熱することにより着色層を形成し
た。着色層組成物の露光蔀及び未露光部の接触角を表4
に示す。
【0181】
【表4】 CK-2000 CR-2000 CG-2000 CB-2000 未露光部 30° 32° 34° 37° 露光部 5°以下 5°以下 5°以下 5°以下
【0182】(保護層の形成)次に、保護層として2液
混合型熱硬化剤(ジェイエスアール製 SS7265)
をスピンコーターにて着色層上に塗布し、200℃、3
0分間の硬化処理を施し図17(F)に示すように保護
層を形成し、図13に示される構成の本発明のカラーフ
ィルタを得た。
【0183】実施例B−2 (光触媒含有層の形成)開口部140μm×260μm
で線幅30μmのクロム薄膜パターンからなるブラック
マトリックスを有する厚さ0.7mmの無アルカリガラ
ス基板上に実施例B−1と同様の光触媒含有層組成物を
スピンコーティング法により塗布し、厚さ0.15μm
の図18(A)に示す光触媒含有層を得た。
【0184】(着色層の形成)次に、ブラックマトリッ
クスの線幅(30μm)よりも狭い線幅(20μm)の
遮光パターンをパターンピッチ155μm×275μm
で格子状に有するマスクをブラックマトリックス上に位
置あわせした後、このマスクを介して、図18(B)に
示すように、超高圧水銀ランプにより15mW/cm2
(254nm)の照度で50秒間紫外線照射を行った。
【0185】次に、赤色パターン組成物(富士フイルム
オーリン製 CR−2000)をインクジェット法によ
り露光部に吐出すると露光部にのみ濡れ広がり図18
(C)に示すように選択的に付着した。同様に、緑色パ
クーン組成物(富士フィルムオーリン製 CG−200
0)、青色パターン組成物(富士フィルムオーリン製C
B−2000)を付着させた。
【0186】これを80℃で3分間加熱し、次いで、1
00mJ/cm2 の強度で紫外線照射をした。次いで、
200℃で30分間加熱することにより着色層を形成し
た。
【0187】(保護層の形成)次に、保護層として2液
混合型熱硬化剤(ジェイエスアール製 SS7265)
をスピンコーターにて着色層上に塗布し、200℃、3
0分間の硬化処理を施し、図14に示される構成の本発
明のカラーフィルタを得た。
【0188】(評価)実施例B−1、B−2において作
製した各カラーフィルタを光学顕微鏡により観察したと
ころ、ブラックマトリックスおよび着色層において、変
色、混色、白抜け、色むら等の欠陥は認められなかっ
た。
【0189】実施例C−1 イソプロパノール3g、フルオロアルキルシラン(トー
ケムブロダクツ製MF−160E:N−[3−(トリメ
トキシシリル)プロピル]−N−エチルパーフルオロオ
クタンスルホンアミドのイソプロピルエーテル50重量
%溶液)0.003g、酸化チタンゾル無機コーティン
グ剤(石原産業製 STS−03)2gを混合し、10
0℃で20分間攪拌した。得られた液を厚さ0.7mm
の無アルカリガラス基板上にスピンコーティング法によ
り塗布し、厚さ0.7mmの光触媒含有層を形成した。
【0190】得られた光触媒含有層表面に格子状のフォ
トマスクを介して介して超高圧水銀ランプによって15
mW/cm2 (254nm)の照度で50秒間紫外線照
射を行い、露光部および未露光部のn−オクタンに対す
る接触角を接触角測定器(協和界面科学製CA−Z型)
により測定した。未露光部は、56°であったものが露
光部は5°以下となった。
【0191】実施例C−2 石英ガラス透明基材上に、実施例C−1記載の光触媒含
有層をスピンコーティング法にて形成した。これに開口
部直径50μmの円形パターンが2μm間隔で複数個並
んだ、ネガ型フォトマスクを介して、水銀ランプにより
15mW/cm 2 (254nm)の照度で50秒間露光
し、表面に濡れ性の高い円形パターンが施された透明基
材を得た。紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレート
モノマー:日本化薬製 KAYARADPEG400D
A)500g、重合開始剤(チバスペシャルティケミカ
ルズ製 ダロキュア1173)25gを混合し、3分間
攪拌した。
【0192】得られた混合液をビードコーティング法
(スライドコーティング法)にて、上記の濡れ性の異な
る円形パターンが施された透明基材上に、膜厚12μm
にて塗布したところ、露光部分(円形パターン部分)の
みに混合液が付着した。これを水銀ランプにより70m
W/cm2 の照度で5秒間露光することにより直径50
μm、焦点距離1mmのマイクロレンズアレイを得るこ
とができた、 実施例C−3 石英ガラス透明基材上に、実施例C−1記載の光触媒含
有層をスピンコーティング法にて形成した。これに開口
部直径200μmの円形パターンが100μm間隔で複
数個並んだ、ネガ型フォトマスクを介して、水銀ランブ
により15mW/cm2 (254nm)の照度で90秒
間露光し、表面に濡れ性の高い円形パターンが施された
透明基材を得た。
【0193】紫外線硬化型モノマー(ポリオキシド変成
グリセリンアクリレート:荒川化学工業製 ビームセッ
ト720)1000g、硬化開始剤(チバスペシャルテ
ィケミカルズ製 イルガキュア184)50gを混合
し、3分間攪拌した。得られた混合液を液体精密定量吐
出装置(EFD社製ディスペンサー1500XL−1
5)にて、上記の濡れ性の異なる円形パターンが施され
た透明基材上の円形パターン部分の中心に0.0001
ml吐出した。このとき吐出液は円形パターン部のみに
広がりそれ以外の部分に広がることは無かった。これを
水銀ランプにより70mW/cm2 の照度で10秒間露
光することにより直径200μm、焦点距離500μm
のマイクロレンズアレイを得ることができた、 実施例C−4 石英ガラス透明基材上に実施例C−1記載の光触媒含有
量をスピンコーティング法にて形成した。これに開口部
直径200μmの円形パターンが100μm間隔で複数
個並んだネガ型フォトマスクを介して水銀ランブにより
15mW/cm 2 (254nm)の照度で90秒間露光
し、表面に濡れ性の高い円形パターンが施された透明基
材を得た。
【0194】紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレー
トモノマー:日本化薬製KAYARADPEG400D
A)500g、重合開始剤(チバスペシャルティケミカ
ルズ製ダロキュア1173)25g、赤色染料(東京化
成製ローズベンガル)0.5gを混合し、3分間攪拌
し、赤色用レンズ組成物を得た。紫外線硬化型モノマー
(2官能アクリレートモノマー:日本化薬製KAYAR
ADPEG400DA)500g、重合開始剤(チバス
ペシャルティケミカルズ製:ダロキュア1173)25
g、緑色染料(東京化成製ビリリアントグリーン)0.
5gを混合し、3分間攪拌し、緑色用レンズ組成物を得
た。紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレートモノマ
ー:日本化薬製KAYARADPEG400DA)50
0g、重合開始剤(チバスペシヤルテイケミカルズ製ダ
ロキュア1173)25g、青色染料(東京化成製ヴィ
クトリアブルー)0.5gを混合し、3分間攪拌し、青
色用レンズ組成物を得た。
【0195】得られたレンズ用組成物を液体精密吐出装
置(EED製ディスペンサー1500XL−15)に
て、上記の濡れ性の異なる円形パターンが施された透明
基材上の赤、緑、青に指定した円形パターン部分の中心
に0.0001ml吐出した。この時、吐出液は円形パ
ターン部のみに広がり、それ以外の部分に広がることは
なかった。これを水銀ランプにより70mW/cm2
照度で10秒間露光することにより直径200μm、焦
点距離500μmの有色マイクロレンズアレイを得た。
【0196】実施例C−5 石英ガラス透明基材上に実施例C−1記載の光触媒含有
層をスピンコーティング法にて形成した。これに開口部
直径200μmの円形パターンが縦方向に100μm間
隔、横方向に700μm間隔で複数個並んだネガ型フォ
トマスクを介して水銀ランプにより15mW/cm2
(254nm)の照度で90秒間露光し、表面に濡れ性
の高い円形パターンが施された透明基材を得た、紫外線
硬化型モノマー(2官能アクリレートモノマー:日本化
薬製KAYARADPEG400DA)400g、紫外
線硬化型モノマー(1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート:日本化薬製KS−HDDA)100g、重合開
始剤(チバスペシャルティケミカルズ製ダロキュア11
73)25g、赤色染料(東京化成製 ローズベンガ
ル)0.5gを混合し、3分間攪拌し、赤色用レンズ組
成物を得た。
【0197】紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレー
トモノマー:日本化薬製KAYARADPEG400D
A)400g、紫外線硬化型モノマー(1,6−ヘキサ
ンジオールジアクリレート:日本化薬製KS−HDD
A)100g、重合開始剤(チバスペシャルテイケミカ
ルズ製ダロキュア1173)25g、緑色染料(東京化
成製ビリリアントグリーン)0.5gを混合し、3分間
攪拌し、緑色用レンズ組成物を得た。紫外線硬化型モノ
マー(2官能アクリレートモノマー:日本化薬製KAY
ARAPPEG400DA)400g、紫外線硬化型モ
ノマー(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:日
本化薬製KS−HDDA)100g、重合開始剤(チバ
スペシャルティケミカルズ製ダロキュア1173)25
g、青色染料(東京化成製ヴィクトリアブルー)0.5
gを混合し、3分間攪拌し、青色用レンズ組成物を得
た。
【0198】得られた赤色レンズ用組成物をディップコ
ーティング法にて、上記の濡れ性の異なる円形パターン
が施された透明基材上に12μmにて塗布したところ、
露光部分(円形パターン部分)のみに混合液が付着し
た。これを、窒素雰囲気下において水銀ランプにより7
0mW/cm2の照度で10秒間露光することにより硬
化した。この赤色レンズを形成した基材上に上記と同様
にして光触媒含有層を形成し、赤色レンズの縦方向の列
から100μmの間隔をおいて上記と同様の条件で濡れ
性の高い円形パターンを形成した。緑色レンズ用組成物
を用い、赤色と同様の操作を行なうことで緑色レンズを
形成した。青色レンズ用組成物を用いて同様の操作を行
ない、赤と緑のレンズ縦の列の間に100μmの間隔を
おいて青色レンズを形成し、直径200μm、焦点距離
1mmの有色マイクロレンズアレイを得た。
【0199】実施例C−6 直径100μmであって、10μm間隔に並んだマイク
ロレンズアレイの支持体である石英ガラスの裏面に、実
施例C−1記載の光触媒含有層を形成した。次いで、開
口部直径10μmであって、100μmの間隔で並んだ
フォトマスクとレンズとの位置合わせを行った後、水銀
ランプによりパターン露光を行った。次いで、紫外線硬
化型モノマー(2官能アクリレートモノマー:日本化薬
製KAYARADPEG400DA)500g、重合開
始剤(チバスペシャルティケミカルズ製ダロキュア11
73)25gの混合液にカーボンブラックを100gを
分散し、遮光層組成物を調製した。
【0200】この遮光層組成物を、ブレードコーターに
より露光済み光触媒含有層上に全面塗布すると、未露光
部ははじき、露光部のみに選択的に付着。次いで、15
0℃で30分間加熱して、遮光層を形成した。
【0201】実施例C−7 直径700μmであって10μm間隔に並んだマイクロ
レンズアレイの基材である石英ガラスの裏面に、実施例
C−1記載の光触媒含有層を形成した、次いで、開口部
直径10μmであって700μmの間隔で並んだフォト
マスクを介して、レンズとの位置合わせ後、水銀ランプ
によりパターン露光を行った。次いで、ディスペンサー
(EFD社製)により露光部へ実施例C−6記載の遮光
層組成物を吐出することにより、遮光層組成物を露光部
にのみ付着させた。次いで、150℃で30分間加熱し
て、遮光層を形成した、 実施例C−8 石英ガラス透明基材上に実施例C−1記載の光触媒含有
層をスピンコーティング法にて形成した。これに開口部
直径9mmの円形パターンをもつマスクを介して水銀ラ
ンプにより15mW/m2 の照度で90秒間露光し、表
面に濡れ性の高い円形パターンが施された透明基材を得
た。紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレートモノマ
ー:日本化薬製KAYARADPEG400DA)50
0g、重合開始剤(チバスペシャルティケミカルズ製ダ
ロキュア1173)25gを混合し、3分間攪拌した。
【0202】得られた混合液をマイクロシリンジにて、
上記の濡れ性の異なる円形パターンが施された透明基材
上の円形パターン部分の中心に15〜55μl吐出し
た。このとき吐出液は円形パターン部のみに広がりそれ
以外の部分に広がることは無く、また滴下量が多いほど
基材との接触角が大きくなった、これを水銀ランプによ
り70mW/cm2 の照度で10秒間露光することによ
り、直径9mm、焦点距離27〜90mmのレンズを、
樹脂混合液の吐出量を制御することにより設計、作成す
ることができた。
【0203】一方、比較のために上記樹脂混合液を、光
触媒含有層を持たない石英ガラス(濡れ性のパターンを
有していない基材)透明基材上に15〜55μl吐出し
た。このとき吐出液は吐出量が多くなるほど濡れ広が
り、その形状も安定せず様々な形となった。基材との接
触角も吐出量に従って変化することは無かった。これを
水銀ランプにより70mW/cm2 の照度で10秒問露
光したが、得られたレンズ形状物は形状、直径、焦点距
離が制御されたものではなかった。上記の例における、
樹脂溶液(レンズ用組成物)滴下量と基材との接触角、
生成されたレンズ形状物の直径および焦点距離の関係を
下表に示す。
【0204】
【表5】 濡れ性のパターンが形成された基材 樹脂混合液滴下量 基材との接触角 生成レンズ半径 生成レンズ焦点距離 (μL) (°) (mm) (mm) 15.0 12.4 9.0 90.4 20.0 16.3 9.0 52.0 30.0 19.5 9.0 46.3 40.0 22.6 9.0 40.3 50.0 33.4 9.0 31.2 55.0 38.4 9.0 27.8 濡れ性のパターンが形成された基材 樹脂混合液滴下量 基材との接触角 生成レンズ半径 生成レンズ焦点距離 (μL) (°) (mm) (mm) 15.0 18.9 8.0 70.0 20.0 22.6 7.0 68.3 30.0 18.4 9.0 70.5 40.0 24.1 10.0 66.5 50.0 22.6 11.0 68.0 55.0 22.6 12.0 68.0
【0205】第3の本発明Cによって、簡単な工程によ
りレンズを製造する方法であって、特に、マイクロレン
ズおよびマイクロレンズアレイの製造にあたり、位置精
度および形状の精度が高く、微細レンズの製造ができ、
焦点距離の制御も容易なレンズの製造方法を提供でき
る。また、レンズ遮光層の簡単な形成方法が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例を説明する図であ
る。
【図2】図2は、本発明の他の実施例を説明する図であ
る、
【図3】図3は、本発明の他の実施例を説明する図であ
る。
【図4】図4は、本発明の他の実施例を説明する図であ
る。
【図5】図5は、本発明の他の実施例を説明する図であ
る。
【図6】図6は、本発明の他の実施例を説明する図であ
る。
【図7】図7は、本発明の素子の作製方法の一実施例を
説明する図である。
【図8】図8は、本発明の素子の作製方法の他の実施例
を説明する図である。
【図9】図9は、本発明の素子の作製方法の他の実施例
を説明する図である。
【図10】図10は、本発明の素子の作製方法の他の実
施例を説明する図である。
【図11】図11は、本発明のカラーフィルタの実施形
態の一例を示す概略断面図である。
【図12】図12は、本発明のカラーフィルタの実施形
態の他の例を示す概略断面図である。
【図13】図13は、本発明のカラーフィルタの実施形
態の他の例を示す概略断面図である。
【図14】図14は、本発明のカラーフィルタの実施形
態の他の例を示す概略断面図である。
【図15】図15は、本発明のカラーフィルタ製造方法
の一実施形態を説明するための工程図である。
【図16】図16は、本発明のカラーフィルタ製造方法
の他の実施形態を説明するための工程図である。
【図17】図17は、図18に示される本発明のカラー
フィルタ製造方法における光触媒含有層の光照射時のマ
スクの状態を示す平面図である。
【図18】図18は、本発明のカラーフィルタ製造方法
の他の実施形態を説明するための工程図である。
【図19】図19は、本発明のカラーフィルタ製造方法
の他の実施形態を説明するための工程図である。
【図20】図20は、本発明のレンズの製造方法におい
て、焦点距離を調節する方法の説明図である。
【図21】図21は、本発明の好適態様であるマイクロ
レンズアレイの一例を示す断面図である。
【図22】図22は、本発明の好適態様である有色マイ
クロレンズアレイの一例を示す断面図である。
【図23】図23は、本発明の好適態様である光触媒を
用いたマイクロレンズの製造方法の説明図である。
【図24】図24は、本発明の好適態様である、遮光層
を有するマイクロレンズアレイの一例を示す断面図であ
る。
【図25】図25は、本発明の好適態様である、遮光層
を有するマイクロレンズアレイの一例を示すものであっ
て、遮光層が設けられた面から見た平面図である。
【図26】図26は、本発明の好適態様である、遮光層
を有するマイクロレンズアレイを用いてなる撮像素子の
一例を示す断面図である。
【図27】図27は、本発明の好適態様である、遮光層
を有する有色マイクロレンズアレイを用いて構成される
撮像素子の一例を示す断面図である。
【図28】図28は、本発明の好適態様である、遮光層
を有するマイクロレンズアレイを用いてなるディスプレ
イの一例を示す断面図である。
【図29】図29は、本発明の好適態様である、遮光層
を有する有色マイクロレンズアレイを用いて構成される
液晶ディスプレイの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
101…パターン形成体、102…基材、103…プラ
イマー層、104…光触媒含有層、141…光触媒含有
層、142…光触媒含有層、144…光触媒含有層、1
05…パターン、106…露光、107…光触媒、10
8…親油性部位、109…撥油性部位、110…濡れ性
変化物質層、111…親油性部位、113…親油性部
位、116…光触媒分解性物質、117…パターンに応
じて変化した部位、120…フォトマスク、121…レ
ーザ、122…ブレードコータ、123…スピンコー
タ、124…成膜手段、125…機能性層、126…粘
着テープ、127…空気噴射ノズル、128…機能性
層、129…素子形成用基材、130…シート、131
…熱溶融性組成部層、132…熱転写体、135…吐出
ノズル、136…紫外線硬化性樹脂組成物、137…硬
化用紫外線、138…マイクロレンズ、201…カラー
フィルタ、202…透明基板、203…光触媒含有層、
204…ブラックマトリックス、205…着色層、20
6…保護層、211…カラーフィルタ、212…透明基
板、213…光触媒含有層、214…ブラックマトリッ
クス、215…着色層、216…保護層、221…カラ
ーフィルタ、222…透明基板、223a…光触媒含有
層、223b…光触媒含有層、223c…光触媒含有
層、224…ブラックマトリックス、225R…赤色の
着色層、225G…緑色の着色層、225B…青色の着
色層、225…着色層、226…保護層、231…カラ
ーフィルタ、232…透明基板、233a…光触媒含有
層、233b…光触媒含有層、233c…光触媒含有
層、233d…光触媒含有層、234…ブラックマトリ
ックス、235R…赤色の着色層、235R…赤色の着
色層、235G…緑色の着色層、235B…青色の着色
層、235…着色層、236…保護層、203’…光照
射部位、213’…光照射部位、W…ブラックマトリッ
クス、w遮光パターンの線幅、M…マスク、223’a
…光照射部位、233’a…光照射部位、233’b…
光照射部位、233’c…光照射部位、233’d…光
照射部位、301…透明基材、303…光触媒含有層、
303’…変成光触媒含有層、302…レンズ用組成
物、302A…レンズ、304…フォトマスク、305
…照射光線、306…吐出ノズル、309…有色フィル
タ、310…光電変換素子、305…照射光線、306
…吐出ノズル、307…遮光層、308…入射光、30
9…有色フィルタ、310…光電変換素子、311…透
過光、313…液晶素子、314…光源、315…第1
色レンズ、316…第2色レンズ、317…第3色レン
ズ、318…撮像素子部、319…液晶ディスプレイ
部、320…マイクロレンズアレイ、321…有色マイ
クロレンズアレイ
フロントページの続き (72)発明者 岡部 将人 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H048 BA54 BB14 BB46 2H123 AD00 AD06 AD11 AD26 AD30 BA00 BA14 BB00 BB02 BC00 BC01 BC05 CA00 CA15 CB00 CB02 DA10 EA11

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的にパターンを形成するパターン形
    成体であって、基材上に光触媒含有層を有し、光触媒含
    有層は、パターンの露光によって光触媒の作用により撥
    油性から親油性に変化する物質を含有することを特徴と
    するパターン形成形体。
  2. 【請求項2】 光学的にパターンを形成するパターン形
    成体であって、基材上に光触媒含有層を有し、光触媒含
    有層上に、パターンの露光によって光触媒の作用により
    分解除去される層を有し、その結果撥油性から親油性に
    変化することを特徴とするパターン形成体。
  3. 【請求項3】 光学的にパターンを形成するパターン形
    成体であって、基材上に光触媒含有層を有し、光触媒含
    有層上に、パターンの露光によって撥油性から親油性に
    変化する物質の含有層を有することを特徴とするパター
    ン形成体。
  4. 【請求項4】 光学的にパターンを形成するパターン形
    成体であって、光触媒、パターンの露光によって光触媒
    の作用により分解される物質、および結着剤からなる組
    成物層を有し、光照射により撥油性から親油性に変化す
    ることを特徴とするパターン形成体。
  5. 【請求項5】 光触媒含有層がシロキサン結合を有する
    化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のパターン形成体。
  6. 【請求項6】 光触媒含有層がシリコーンを含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のパ
    ターン形成体。
  7. 【請求項7】 シリコーンのケイ素原子にフルオロアル
    キル基が結合していることを特徴とする請求項6に記載
    のパターン形成体。
  8. 【請求項8】 シリコーンがオルガノアルコキシシラン
    を含む組成物から得られたものであることを特徴とする
    請求項6〜7のいずれか1項に記載のパターン形成体。
  9. 【請求項9】 シリコーンが反応性シリコーン化合物を
    含む組成物から得られたものであることを特徴とする請
    求項6〜7のいずれか1項に記載のパターン形成体。
  10. 【請求項10】 パターン形成体が、パターン露光によ
    って得られた該パターン形成体のパターンに対応した部
    位上に機能性層が配置された機能性素子、カラーフィル
    タ、マイクロレンズのいずれかであることを特徴とする
    パターン形成体。
  11. 【請求項11】 光学的にパターンを形成する方法であ
    って、基材上に光触媒の作用により撥油性から親油性に
    変化する物質を含有した光触媒含有層を設けたパターン
    形成体、基材上に形成した光触媒含有層上に光触媒の作
    用により撥油性から親油性に変化する物質の含有層を形
    成したパターン形成体、基材上に光触媒含有層を有し光
    触媒含有層上にパターンの露光によって光触媒の作用に
    より分解除去される層を有するパターン形成体、もしく
    は基材上に、光触媒、パターンの露光によって光触媒の
    作用により分解される物質、および結着剤からなる組成
    物層を形成したパターン形成体にパターンの露光をし、
    光触媒の作用によって表面を撥油性から親油性に変化さ
    せることを特徴とするパターン形成方法。
  12. 【請求項12】 光触媒含有層に対するパターン露光
    は、光描画照射により行うことを特徴とする請求項11
    に記載のパターン形成方法。
  13. 【請求項13】 光触媒含有層に対するパターン露光
    は、フォトマスクを介した露光によって行うことを特徴
    とする請求項11に記載のパターン形成方法。
  14. 【請求項14】 光触媒含有層に対するパターン露光
    は、パターン形成体を加熱しながら行うことを特徴とす
    る請求項11〜13のいずれか1項に記載のパターン形
    成方法。
  15. 【請求項15】 基材上に請求項1〜9のいずれか1項
    に記載のパターン形成体を有し、請求項11〜14のい
    ずれか1項に記載のパターン露光によって得られた該パ
    ターン形成体のパターンに対応した部位上に機能性層が
    配置されたことを特徴とする素子。
  16. 【請求項16】 パターン形成体上に請求項11〜14
    のいずれか1項に記載のパターン露光によって得られた
    該パターン形成体のパターンに対応した部位上に形成さ
    れた機能性層を、他の基材上に転写することによって形
    成したものであることを特徴とする素子。
  17. 【請求項17】 基材上に請求項1〜9のいずれか1項
    に記載のパターン形成体を有し、請求項11〜14のい
    ずれか1項に記載のパターン露光によって得られた該パ
    ターン形成体のパターンに対応した部位上に機能性層を
    形成することを特徴とする素子作製方法。
  18. 【請求項18】 パターン形成体上に、請求項11〜1
    4のいずれか1項に記載のパターン露光によって得られ
    た該パターン形成体のパターンに対応した部位上に機能
    性層を他の基材上に転写することによって基材上に機能
    性層を形成したことを特徴とする素子作製方法。
  19. 【請求項19】 パターン形成体の全面に機能性層用組
    成物を積層する工程、未露光部の反発作用によって露光
    部の撥油性から親油性に変化した部位上のみにパターン
    状に機能性層を形成する工程を有することを特徴とする
    請求項17に記載の素子作製方法。
  20. 【請求項20】 パターン形成体の全面に機能性層用組
    成物を積層する工程、未露光部の機能性層を除去するこ
    とによってパターン状に機能性層を形成する工程を有す
    ることを特徴とする請求項17に記載の素子作製方法。
  21. 【請求項21】 パターン形成体の全面に機能性層用組
    成物を積層する工程、未露光部の反発作用によって露光
    部の撥油性から親油性に変化した部位上のみにパターン
    状に機能性層を形成する工程を有することを特徴とする
    請求項18に記載の素子作製方法。
  22. 【請求項22】 パターン形成体の全面に機能性層用組
    成物を積層する工程、未露光部の機能性層を除去するこ
    とによってパターン状に機能性層を形成する工程を有す
    ることを特徴とする請求項18に記載の素子作製方法。
  23. 【請求項23】 パターン形成体への機能性層の形成
    が、機能性層用組成物の塗布またはノズルからの吐出に
    よることを特徴とする請求項19〜22に記載の素子作
    製方法。
  24. 【請求項24】 パターン形成体への機能性層の形成
    が、機能性層用組成物塗布フィルムからの熱または圧力
    による転写によることを特徴とする請求項19〜22に
    記載の素子作製方法。
  25. 【請求項25】 パターン形成体への機能性層の形成
    が、真空成膜手段または無電解めっきを利用した成膜に
    よることを特徴とする請求項19〜22に記載の素子作
    製方法。
  26. 【請求項26】 透明基板と、該透明基板上に所定のパ
    ターンで形成された複数色からなる着色層の少なくとも
    1層が、撥油性から親油性に変化する層の特定部位を介
    して前記透明基板上に形成されたものであることを特徴
    とするカラーフィルタ。
  27. 【請求項27】 透明基板と、該透明基板上に所定のパ
    ターンで形成された複数色からなる着色層の境界部には
    遮光層とを有し、前記着色層と前記遮光層の少なくとも
    1層が、撥油性から親油性に変化する層の特定部位を介
    して前記透明基板上に形成されたものであることを特徴
    とするカラーフィルタ。
  28. 【請求項28】 所定のパターンで遮光層を備えた透明
    基板と、該遮光層を覆うように前記透明基板上に、撥油
    性から親油性に変化する層を備え、該撥油性から親油性
    に変化する層の特定部位上に所定のパターンで形成され
    た着色層との積層体を所望の色の数を積層して備える
    か、あるいは所定のパターンで形成された遮光層を備え
    るとともに、撥油性から親油性に変化する層は、光触媒
    とバインダーとからなる光触媒含有層であることを特徴
    とするカラーフィルタ。
  29. 【請求項29】 前記バインダーは、クロロシランまた
    はアルコキシシランを含む組成物、または反応性シリコ
    ーンを含む組成物から得られるオルガノポリシロキサン
    を含有することを特徴とする請求項26ないし28に記
    載のカラーフィルタ。
  30. 【請求項30】 透明基板上にバインダーと光触媒物質
    からなる光触媒層を形成し、光触媒層に所定のパターン
    で露光し、撥油性から親油性に変化する部位を形成し、
    該部位上に、遮光性材料もしくは着色層用塗料のいずれ
    かを付着させることによって着色層を形成することを特
    徴とするカラーフィルタの製造方法。
  31. 【請求項31】 透明基板上に少なくともバインダーと
    光触媒からなる光触媒含有層を形成し、該光触媒含有層
    に光照射を行い、光照射部位を光触媒の作用により撥油
    性から親油性に変化する部位を形成することを特徴とす
    る請求項30記載のカラーフィルタの製造方法。
  32. 【請求項32】 透明基板上に形成した、バインダーと
    光触媒からなる光触媒含有層に、所定のパターンで、該
    光触媒含有層に光照射を行い、光照射部位を光触媒の作
    用により撥油性から親油性に変化させた部位を形成し、
    該部位上に遮光層用塗料を付着させて遮光層を形成する
    か、着色層用塗料を付着させる操作を少なくとも1回以
    上行って遮光層、あるいは着色層を形成することを特徴
    とするカラーフィルタの製造方法。
  33. 【請求項33】 前記光触媒含有層に対する光照射は、
    マスクを介したパターン露光、および、光描画照射のい
    ずれかによることを特徴とする請求項30ないし32の
    いずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  34. 【請求項34】 遮光層用塗料または着色層用塗料の少
    なくともいずれかの付着は、塗布方法、ノズル吐出方法
    および真空薄膜形成方法のいずれかで行うことを特徴と
    する請求項30〜32のいずれか1項に記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
  35. 【請求項35】 真空薄膜形成方法において、薄膜形成
    後に、撥油性から親油性に変化した部位以外の部位に付
    着した遮光層用塗料または着色層用塗料からなる薄膜を
    除去する工程を有することを特徴とする請求項34に記
    載のカラーフィルタの製造方法。
  36. 【請求項36】 レンズの製造方法において、基材の表
    面に形成された光触媒とバインダーを含有する光触媒含
    有層に光を照射することによって、光触媒作用により前
    記基材の表面に撥油性から親油性に変化する部位を形成
    することによって濡れ性の違いによってパターンを形成
    した後に、レンズを形成するための材料を含む液体を付
    着させた後に、パターンに応じて該液体を硬化させてレ
    ンズを形成することを特徴とするレンズの製造方法。
  37. 【請求項37】 光触媒含有層が、少なくとも光触媒と
    しての光半導体物質と、バインダー成分とを含むもので
    あることを特徴とする請求項36に記載のレンズの製造
    方法、。
  38. 【請求項38】 前記基材の光照射により撥油性から親
    油性に変化した部位上に、前記レンズを形成するための
    材料を含む液体を付着させることを特徴とする請求項3
    6に記載のレンズの製造方法。
  39. 【請求項39】 前記基材に前記レンズを形成するため
    の材料を含む液体を塗布、またはノズル吐出によって付
    着させることを特徴とする請求項36に記載のレンズの
    製造方法。
  40. 【請求項40】 前記基材に前記着色されたレンズを形
    成するための材料を含む液体を必要色数分だけ各色それ
    ぞれのノズルからの吐出によって付着させることにより
    有色マイクロレンズアレイを得ることを特徴とする請求
    項36に記載のレンズの製造方法。
  41. 【請求項41】 1つの基材に対して、レンズの色毎に
    繰り返すことにより複数色の有色マイクロレンズアレイ
    を得ることを特徴とする請求項36に記載のレンズの製
    造方法。
  42. 【請求項42】 前記基材に前記レンズを形成するため
    の材料を含む液体を付着させる量を変化させることによ
    って、レンズの焦点距離を調節することを特徴とする請
    求項36に記載のレンズの製造方法。
  43. 【請求項43】 前記透明基材のレンズを形成しない側
    である裏面に、レンズパターンに対応した遮光層パター
    ンを形成するために光照射により撥油性から親油性に変
    化してパターンを形成する工程と、前記基材の前記遮光
    層パターンの親油性部位に遮光層を形成するための材料
    を含む液体を付着させる工程と、前記遮光層を形成する
    ための材料を含む液体を硬化させて遮光層を形成する工
    程とからなる遮光層を形成することを特徴とする請求項
    36に記載のレンズの製造方法。
  44. 【請求項44】 遮光層を形成するための材料を含む液
    体を塗布またはノズルからの吐出によって付着させるこ
    とを特徴とする遮光層を有することを特徴とする請求項
    36に記載のレンズの製造方法。
  45. 【請求項45】 透明基材上に形成したレンズにおい
    て、透明基材のレンズが形成されていない面に、光触媒
    への光照射によって光触媒の作用により、撥油性から親
    油性に変化した部位上にレンズパターンに対応した遮光
    層パターンが形成されていることを特徴とするレンズ。
  46. 【請求項46】 レンズがマイクロレンズもしくは、ア
    レイ状に配置されてなるマイクロレンズアレイであるこ
    とを特徴とする請求項45に記載のレンズ。
  47. 【請求項47】 レンズが少なくとも1色以上の有色レ
    ンズからなることを特徴とする請求項45または46に
    記載のレンズ。
  48. 【請求項48】 請求項46または請求項47に記載の
    マイクロレンズもしくはマイクロレンズアレイを用いた
    ことを特徴とする撮像装置。
  49. 【請求項49】 請求項46または請求項47に記載の
    マイクロレンズもしくはマイクロレンズアレイを用いた
    ことを特徴とする表示装置。
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