JP2001103560A - 加入者系無線アクセス方法およびシステム - Google Patents

加入者系無線アクセス方法およびシステム

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JP2001103560A
JP2001103560A JP27739399A JP27739399A JP2001103560A JP 2001103560 A JP2001103560 A JP 2001103560A JP 27739399 A JP27739399 A JP 27739399A JP 27739399 A JP27739399 A JP 27739399A JP 2001103560 A JP2001103560 A JP 2001103560A
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terminal station
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frame
subframe
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JP27739399A
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Yasuhiro Kishino
康博 岸野
Tatsuo Furuno
辰男 古野
Masaharu Araki
正治 荒木
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NTT Docomo Inc
Original Assignee
NTT Docomo Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TDMA−TDDまたはTDMA−FDD通
信方式を適用する加入者系無線アクセスシステムの基地
局装置に端末局間中継機能を付加し、基地局用エントラ
ンス回線を構成する中継専用端末局を使用することで基
地局用エントランス回線を経済的に実現する。 【解決手段】 1つの基地局100と複数の端末局20
1,…,207との間を無線アクセス回線301,…,
307を介して接続し、前記基地局をエントランス回線
を介してネットワークに接続する加入者系無線アクセス
システムにおいて、前記基地局と前記ネットワークとの
間に配置された中継専用端末局410と、前記基地局と
前記中継専用端末局との間に接続された専用の無線アク
セス中継回線310とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加入者系無線アク
セスシステム等における無線中継回線構成法、特に時分
割多元接続・時分割双方向(Time Division Multiple A
ccess-Time Division Duplex、以下、「TDMA−TD
D」という)または時分割多元接続・周波数分割双方向
(以下、TDMA−FDDという)通信方式によるP−MP(P
oint-To-Multipoint)システムにおける基地局用エント
ランス回線の確保に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、基地局100と各加入者の端末局2
01,…,208より成る従来の加入者系無線アクセスシステ
ムの構成図である。301,…,308は基地局100と各端末局2
01,…,208とを接続する無線アクセス回線である。従来
の加入者系無線アクセスシステムは基地局用エントラン
ス回線を構成する機能を備えていなかった、図3は、従
来の加入者系無線アクセスシステムにおいて基地局用エ
ントランス回線を確保する方法を説明するためのシステ
ム構成図である。図3(a)は有線回線によるエントラ
ンス回線の確保、図3(b)は無線回線によるエントラ
ンス回線の確保を示している。
【0003】図3(a)においては、基地局100に有線
伝送装置101を接続し、ネットワークノードビル400に設
けた有線伝送装置401とを有線エントランス回線500で接
続する。
【0004】図3(b)においては、基地局100にマイ
クロ無線装置102を接続し、ネットワークノードビル400
に設けたマイクロ無線装置402とを無線エントランス回
線600で接続する。
【0005】図3(b)の基地局用エントランス回線60
0はP−P方式のエントランス回線用無線装置102,402を
中継用に別途準備し、基地局100に接続していた。従来
の基地局用エントランス回線500,600は基地局100とネッ
トワークノードビル400との間のエントランス回線区間
で一旦、終端する構成を取っており、装置構成が冗長で
非常にコストが高かった。
【0006】特に基地局用エントランス回線として無線
回線600を適用する場合には、指向性の強いマイクロ波
や準ミリ波等の固定通信を使い、しかも、加入者系無線
アクセスシステムへの回り込みが起きないように、加入
者系無線アクセスシステムで使用する送受信周波数と異
なる周波数を送受信に使用して中継を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、第一種電気通信
事業者による加入者系伝送路構築手段として加入者系無
線アクセスシステムを利用するWLL(Wireless Local
Loop)システムが急激に普及してきている。準ミリ波
帯・ミリ波帯の周波数を利用したP−MP加入者系無線
アクセスシステムは高速広帯域であるが、1加入者当た
りの伝送速度が比較的少ないことが特徴である。このよ
うに1加入者当たりの通信頻度が少ない加入者系無線ア
クセスシステムにおいて、周波数の利用効率を高めるた
めに、送信と受信に同一周波数を使用し、その送信と受
信の時間を分割して双方向通信を行うTDMA−TDD
通信方式が用いられている。また、降雨減衰が大きな準
ミリ波帯・ミリ波帯の周波数を利用した加入者系無線ア
クセスシステムは見通し内通信を行うため、降雨減衰マ
ージンと見通しを確保する必要がある。所定の回線断率
を確保した場合、実際に使用できる中継距離は1km〜
数km程度に限定され、大きな中継距離を確保するため
には高利得の大型アンテナの利用による降雨減衰マージ
ンの確保が求められた。従って、端末局装置コストを削
減するために加入者用の端末局装置に簡易な小型アンテ
ナを用いた場合、中継距離が短くなり1基地局当たりの
通信可能エリアが小さくなるという問題が生じ、通信を
確保するには基地局を加入者付近に配置することが必要
となり、加入者付近に配置した基地局をネットワークに
接続するためのエントランス回線を確保する必要が生じ
る。
【0008】エントランス回線が存在しない場合にエン
トランス回線を簡易に確保する方法として、図3(b)
に示したように、加入者系無線アクセスシステムとは別
に基地局とネットワーク間を結ぶP−P方式のエントラ
ンス回線用無線装置を設置する方法がある。しかし、新
たな装置を設置するため非常にコストが高く。低コスト
で簡易にエントランス回線を確保する方法が求められて
いた。そこで、基地局が端末局間中継機能を備えて端末
局の一つを中継専用端末局として利用しエントランス回
線を確保出来れば非常に経済的な加入者系無線アクセス
システムを実現できる。
【0009】図5はガードタイムによる衝突回避を説明
する図である。通常のTDMA−TDD通信方式の多元
接続において、装置を簡易化するために基地局及び端末
局の送信フレームタイミングを固定として用いる。この
場合、図4に示す様に、基地局と個々の端末局との間の
中継距離の違いから生じる伝播遅延時間差に起因して基
地局受信信号の衝突が発生する。その対策として図5に
示す様に、端末局を配置可能な最遠端の端末局Aと最近
端の端末局Bとから算出した固定長のガードタイムGt
をフレーム間に設けることで基地局受信信号の衝突を防
止できる。装置を簡易化するために、このようなガード
タイムによる衝突の回避が一般的に用いられている。
【0010】一般的な基地局を中心とする半径Lの円形
ゾーンの所要ガードタイムは以下の式で求められる。
【0011】 ガードタイム:Gt=2τair +(Δτframe + Δτtdd + Δτdhw)×A [ μs]・・・・(1) τair :空間伝播時間[μs] τair=10/3×L (L:基地局と端末局間の
距離[km]) Δτframe:基地局が端末局からの同期信号を受信しフ
レームを確立のため[μs] Δτtdd :TDD制御偏差のため[μs] Δτdhw :ハードウェア内部遅延のため[μs] A :マージン 従って、所要ガードタイムは Gt=20×L/3 +
C[μs]・・・・・・・・・・(2)C:装置の特性に依存する
ガードタイムの固定配分時間[μs] C=(Δτframe + Δτtdd + Δτdhw)×A で表すことができ、基地局と端末局との間の距離Lが増
大すると所要ガードタイムGtが増大し、その結果、ス
ループットが減少する。
【0012】端末局間中継機能によるエントランス回線
の構成に固定長のガードタイムGtを用いた場合、中継
専用端末局の最大中継距離は他の端末局装置と同一であ
る。したがって、中継専用端末局の中継距離の最大中継
距離を増大させた場合、伝播遅延時間増大により所要ガ
ードタイムが増大し、スループットが大幅に低下すると
いう問題点が生じた。
【0013】他方、時分割多元接続・時分割双方向(T
DMA−TDD)通信を行うために必要な伝送速度を確
保できる十分な占有周波数帯域のチャンネルを他局から
の干渉波による妨害や周波数配置上の制約で確保できな
い場合において、個々のチャンネルを伝送速度をおおよ
そ半分にして占有周波数帯域を狭めたチャンネルとし、
送受に異なる2つの周波数のチャンネルを使用する時分
割多元接続・周波数分割双方向(TDMA−FDD)通
信方式とすることが必要となる。
【0014】TDMA−FDD方式基地局に既存の中継
法を用いた場合の効率を、図6および図7を参照して説
明する。ここで、ガードタイムGtは10%とすると、
無線アクセス区間において、1:1の対称通信のときに
は、上りfAおよび下りfBの各スループットは9Mb
psとなり、fA+fBの総合スループットは9+9=
18Mbpsとなり、従って、効率は(18÷20)×
100=90%となる。同様に、10:1の非対称通信
のときには、上りfAのスループットは9Mbps、下
りfBのスループットは1Mbpsとなり総合スループ
ットは9+1=10Mbpsとなる。P−P無線中継区
間においては、対称通信のときには、上りfCおよび下
りfdの各スループットは10Mbpsであるから、f
c+fdの総合スループットは10+10=20Mbp
sとなり、従って、効率は(20÷20)×100=1
00%となる。非対称通信のときには、上りfCおよび
下りfdの各スループットは10+1=11Mbpsと
なり、従って、効率は(11÷20)×100=55%
となる。
【0015】総合効率は、ボトルネックとなるアクセス
区間の効率、すなわち低い方の効率で制限されるので、
対称通信のときには90%、非対称通信のときには50
%になる。
【0016】周波数1チャンネルあたりの占有帯域幅を
10MHzとした場合、上り、下りの非対称通信により
占有周波数あたりの伝送速度は次のようにおよそ1/2
に低下する。
【0017】
【表1】
【0018】図8は従来のTDMA−FDD方式におけ
る基地局と端末局との間での周波割当てを模式的に示
す。図8において、(a)は上りデータの場合、(b)
は下りデータの場合を示す。このように下りデータが多
く、上りデータが少ない場合には、両者のデータ量の相
違により空スロットができ、周波数利用効率がよくない
ことがわかる。
【0019】以上を要約すると、送受の通信データ量が
ほぼ等しい対称通信であれば送受総合スループットの低
下は生じないが、送受の通信データ量が異なる非対称通
信であれば送信チャンネルと受信チャンネルのどちらか
何れかのデータ量が少ないため送受総合スループットは
低下する。コンピュータ間のデータ通信に広く使用され
るTCP/IP等のプロトコルを用いたデータ通信では
送受の通信データ間に10〜100倍以上のデータ量の
差が生じることも少なくなく、加入者系無線アクセスシ
ステムにおいて、送受に異なる2つの周波数のチャンネ
ルを使用する時分割多元接続・周波数分割双方向(TD
MA−FDD)通信方式を使用した場合、周波数利用効
率が低くなるという問題が存在する。
【0020】更に加入者系無線アクセス装置の基地局装
置に基地局用エントランス回線をP−P(Point-To-Poi
nt)無線システムで構成した場合では、中継用の周波数
が別途必要となり、十分な占有周波数帯域のチャンネル
を他局からの干渉波による妨害や周波数配置上の制約で
確保できない場合においては特に問題である。
【0021】本発明の目的は、以下に述べた従来技術の
P−P方式のエントランス回線用無線装置を不要とし、
送信と受信に同一周波数を使用するTDMA−TDDあ
るいはTDMA−FDD通信方式に適合し、かつ簡易な
方法によりスループットの低下を抑えた無線エントラン
ス回線構成機能を加入者系無線アクセスシステムおよび
方法を提供することにある。
【0022】本発明の他の目的は、TDMA−TDDま
たはTDMA−FDD通信方式を適用する加入者系無線
アクセスシステムの基地局装置に端末局間中継機能を付
加し、基地局用エントランス回線を構成する中継専用端
末局を使用することで基地局用エントランス回線を経済
的に実現することにある。
【0023】本発明の他の目的は、かかる加入者系無線
アクセスシステムに用いる基地局および中継専用端末局
を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】以上に述べた課題を解決
するために、本発明では以下のような手段を講ずる。す
なわち、請求項1記載の発明は、請求項1記載の1つの
基地局と複数の端末局との間を無線アクセス回線を介し
て接続し、前記基地局をエントランス回線を介してネッ
トワークに接続する加入者系無線アクセスシステムにお
いて、前記基地局と前記ネットワークとの間に配置され
た中継専用端末局と、前記基地局と前記中継専用端末局
との間に接続された専用の無線アクセス中継回線とを備
えたことを特徴とする加入者系無線アクセスシステムで
ある。
【0025】請求項2記載の発明は、請求項1記載のシ
ステムにおいて、前記基地局は、前記中継専用端末局お
よび前記端末局のそれぞれに対応する個別の中継用アン
テナおよび端末局向けアンテナ、および前記中継用アン
テナおよび端末局向けアンテナを時間的に択一的に選択
する切替手段を有することを特徴とするシステムであ
る。
【0026】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のシステムにおいて、前記中継専用端末局の送信の
基準タイミングを、前記基地局で受信される他の端末局
の送信バーストとほぼ同期し、および前記中継専用端末
局の送信バーストが他の端末局の送信バースト衝突する
ことなく前記基地局で受信されるように定めることを特
徴とするシステムである。
【0027】請求項4記載の発明は、1つの基地局と複
数の端末局との間を無線アクセス回線を介して接続し、
前記基地局をエントランス回線を介してネットワークに
接続する加入者系無線アクセス方法において、前記基地
局と前記ネットワークとの間での交信を中継専用端末局
を介して行い、前記基地局と前記中継専用端末局との間
の交信を専用の無線アクセス中継回線を介して行うこと
を特徴とする加入者系無線アクセス方法である。
【0028】請求項5記載の発明は、請求項4記載の方
法において、前記基地局に個別に設けた前記中継専用端
末局および前記端末局のそれぞれに対応する個別の中継
用アンテナおよび端末局向けアンテナを時間的に択一的
に選択して使用することを特徴とする方法である。
【0029】請求項6記載の発明は、請求項4または5
記載の方法において、前記中継専用端末局の送信の基準
タイミングを、前記基地局で受信される他の端末局の送
信バーストとほぼ同期し、および前記中継専用端末局の
送信バーストが他の端末局の送信バースト衝突すること
なく前記基地局で受信されるように定めることを特徴と
する方法である。
【0030】請求項7記載の発明は、請求項1ないし3
のいずれかに記載のシステムにおいて、前記基地局と前
記複数の端末局および前記中継専用端末局との間を、単
一の周波数を使用したTDMA−TDD通信方式を用い
ることを特徴とするシステムである。
【0031】請求項8記載の発明は、請求項4ないし6
のいずれか記載の方法において、前記基地局と前記複数
の端末局および前記中継専用端末局との間を、単一の周
波数を使用したTDMA−TDD通信方式を用いること
を特徴とする方法である。
【0032】請求項9記載の発明は、1つの基地局と複
数の端末局との間を結ぶ無線アクセス回線を単一の周波
数を使用して構成するTDMA−TDD方式の加入者系
無線アクセスシステムにおいて、固定長のガードタイム
を介して配列された複数のタイムスロットからなる第1
のサブフームと、これに続き、該第1のサブフレームに
対応する同数のタイムスロットからなる第2のサブフレ
ームとによって時間的に分割され、前記第1のサブフレ
ームと前記第2のサブフレームの繰り返し時間間隔も固
定されたフレーム構成を有し、前記第1のサブフレーム
内の1つのタイムスロットを使用して第1の情報を受信
し、その受信したタイムスロットに対応する前記第2の
サブフレーム内のタイムスロットで送られてくる第2の
情報を送信する基地局装置と、前記基地局装置に対して
前記第1の情報を送信するとともに、前記基地局装置か
ら送信された前記第2の情報を受信する端末局装置との
間の無線信号を前記基地局装置から中継する中継専用端
末局装置と、前記基地局装置と前記中継専用端末局装置
との間を結ぶ無線アクセス中継回線とを備え、前記基地
局装置は、前記無線アクセス回線における前記第1のサ
ブフレームにおける情報を受信する手段と、その受信し
た情報のうち、前記端末局装置から前記第1のサブフレ
ームのM番目のタイムスロットで送信された前記第1の
情報と、前記中継専用端末局装置から前記第1のサブフ
レームのN(但し、N≠M)番目のタイムスロットで送
信された前記第2の情報とを保持する手段と、その保持
された前記第1の情報を読出して前記第2のサブフレー
ムにおけるN番目のタイムスロットで出力する手段と、
前記保持された前記第2の情報を読出して前記第2のサ
ブフレームにおけるM番目のタイムスロットで出力する
手段と、その出力された前記第1及び第2の情報を前記
無線アクセス回線を通して送信する手段とを有し、該送
信手段により無線中継を行い、前記中継専用端末局装置
の中継距離を前記端末局装置より増大させ、前記中継専
用端末局装置は、前記第1のサブフレームと前記第2の
サブフレームとの繰り返し時間間隔を固定せず、前記中
継専用端末局装置で受信した前記第2のサブフレームと
前記中継専用端末局装置で送信する前記第1のサブフレ
ームとの時間間隔を前記基地局装置と前記中継専用端末
局装置との間の伝播遅延時間増大分の補正を加えた伝送
時間に基づいて送受信フレーム間の同期を確立する送信
同期手段を有することを特徴とする加入者系無線アクセ
スシステムである。
【0033】請求項10記載の発明は、1つの基地局と
複数の端末局との間を結ぶ無線アクセス回線を単一の周
波数を使用して構成するTDMA−TDD方式の加入者
系無線アクセスシステムにおいて、固定長のガードタイ
ムを介して配列された複数のタイムスロットからなる第
1のサブフームと、これに続き、該第1のサブフレーム
に対応する同数のタイムスロットからなる第2のサブフ
レームとによって時間的に分割され、前記第1のサブフ
レームと前記第2のサブフレームの繰り返し時間間隔も
固定されたフレーム構成を有し、前記第1のサブフレー
ム内の1つのタイムスロットを使用して第1の情報を受
信し、その送信したタイムスロットに対応する前記第2
のサブフレーム内のタイムスロットで送られてくる第2
の情報を送信する基地局装置に対して前記第1の情報を
送信するとともに、前記基地局装置から無線アクセス中
継回線を介して送信された前記第2の情報を受信する端
末局装置との間の無線信号を前記基地局装置から中継す
る中継専用端末局装置であって、前記基地局装置は、前
記無線アクセス回線における前記第1のサブフレームに
おける情報を受信する手段と、その受信した情報のう
ち、前記端末局装置から前記第1のサブフレームのM番
目のタイムスロットで送信された前記第1の情報と、前
記中継専用端末局装置から前記第1のサブフレームのN
(但し、N≠M)番目のタイムスロットで送信された前
記第2の情報とを保持する手段と、その保持された前記
第1の情報を読出して前記第2のサブフレームにおける
N番目のタイムスロットで出力する手段と、前記保持さ
れた前記第2の情報を読出して前記第2のサブフレーム
におけるM番目のタイムスロットで出力する手段と、そ
の出力された前記第1及び第2の情報を前記無線アクセ
ス回線を通して送信する手段とを有し、前記基地局装置
との間で無線中継を行う、前記中継専用端末局装置の中
継距離を前記端末局装置より増大させ、前記第1のサブ
フレームと前記第2のサブフレームとの繰り返し時間間
隔を固定せず、前記中継専用端末局装置で受信した前記
第2のサブフレームと前記中継専用端末局装置で送信す
る前記第1のサブフレームとの時間間隔を前記基地局装
置と前記中継専用端末局装置との間の伝播遅延時間増大
分の補正を加えた伝送時間に基づいて送受信フレーム間
の同期を確立する送信同期手段を有することを特徴とす
る中継専用端末局装置である。
【0034】請求項11記載の発明は、1つの基地局と
複数の端末局との間を結ぶ無線アクセス回線を単一の周
波数を使用して構成するTDMA−TDD方式の加入者
系無線アクセスシステムであって、固定長のガードタイ
ムを介して配列された複数のタイムスロットからなる第
1のサブフームと、これに続き、該第1のサブフレーム
に対応する同数のタイムスロットからなる第2のサブフ
レームとによって時間的に分割され、前記第1のサブフ
レームと前記第2のサブフレームの繰り返し時間間隔も
固定されたフレーム構成を有し、前記第1のサブフレー
ム内の1つのタイムスロットを使用して第1の情報を受
信し、その受信したタイムスロットに対応する前記第2
のサブフレーム内のタイムスロットで送られてくる第2
の情報を送信する基地局装置と、前記基地局装置に対し
て前記第1の情報を送信するとともに、前記基地局装置
から送信された前記第2の情報を受信する端末局装置と
の間の無線信号を前記基地局装置から中継する中継専用
端末局装置と、前記基地局装置と前記中継専用端末局装
置との間を結ぶ無線アクセス中継回線とを備え、前記基
地局装置は、前記無線アクセス回線における前記第1の
サブフレームにおける情報を受信する手段と、その受信
した情報のうち、前記端末局装置から前記第1のサブフ
レームのM番目のタイムスロットで送信された前記第1
の情報と、前記中継専用端末局装置から前記第1のサブ
フレームのN(但し、N≠M)番目のタイムスロットで
送信された前記第2の情報とを保持する手段と、その保
持された前記第1の情報を読出して前記第2のサブフレ
ームにおけるN番目のタイムスロットで出力する手段
と、前記保持された前記第2の情報を読出して前記第2
のサブフレームにおけるM番目のタイムスロットで出力
する手段と、その出力された前記第1及び第2の情報を
前記無線アクセス回線を通して送信する手段とを有する
システムにおいて、該送信手段により無線中継を行い、
前記中継専用端末局装置の中継距離を前記端末局装置よ
り増大させ、前記中継専用端末局装置は、前記第1のサ
ブフレームと前記第2のサブフレームとの繰り返し時間
間隔を固定せず、前記中継専用端末局装置で受信した前
記第2のサブフレームと前記中継専用端末局装置で送信
する前記第1のサブフレームとの時間間隔を前記基地局
装置と前記中継専用端末局装置との間の伝播遅延時間増
大分の補正を加えた伝送時間に基づいて送受信フレーム
間の同期を確立することを特徴とする中継専用端末局の
設置方法である。
【0035】請求項12記載の発明は、請求項9記載の
加入者系無線アクセスシステムにおいて、前記基地局装
置と前記中継専用端末局装置との間の伝播遅延時間増大
分の補正を加えた送受信フレーム間の同期を確立する送
信同期手段を前記中継専用端末局装置に設ける代わり
に、前記中継専用端末局装置の最大中継距離を定め、前
記中継専用端末局装置の受信した前記該第2のサブフレ
ームと送信する前記第1のサブフレームとの繰り返し時
間間隔を、前記基地局と前記中継専用端末局装置との間
の最大中継距離の伝播遅延時間で規定される送受信フレ
ーム間繰り返し時間間隔に設定し、前記中継専用端末局
装置に設定した前記送受信フレーム間繰り返し時間間隔
と、前記基地局装置と前記端末局装置に適用した固定長
のガードタイム及び前記第1のサブフレームと前記第2
のサブフレームとの固定長の繰り返し時間間隔により、
中継専用端末局装置の最小中継距離を求め、使用可能な
最大中継距離と最小中継距離とにより限定された範囲内
に前記中継専用端末局装置を設定したことを特徴とする
加入者系無線アクセスシステムである。
【0036】請求項13記載の発明は、請求項10記載
の中継専用端末局装置において、前記基地局装置と前記
中継専用端末局装置との間の伝播遅延時間増大分の補正
を加えた送受信フレーム間の同期を確立する代わりに、
前記中継専用端末局装置の最大中継距離を定め、前記中
継専用端末局装置の受信した前記該第2のサブフレーム
と送信する前記第1のサブフレームとの繰り返し時間間
隔を、前記基地局と前記中継専用端末局装置との間の最
大中継距離の伝播遅延時間で規定される送受信フレーム
間繰り返し時間間隔に設定し、前記中継専用端末局装置
に設定した前記送受信フレーム間繰り返し時間間隔と、
前記基地局装置と前記端末局装置に適用した固定長のガ
ードタイム及び前記第1のサブフレームと前記第2のサ
ブフレームとの固定長の繰り返し時間間隔により、中継
専用端末局装置の最小中継距離を求め、使用可能な最大
中継距離と最小中継距離とにより限定された範囲内に前
記設置したことを特徴とする中継専用端末局装置であ
る。
【0037】請求項14記載の発明は、請求項11記載
の中継専用端末局装置の設置方法において、前記基地局
装置と前記中継専用端末局装置との間の伝播遅延時間増
大分の補正を加えた送受信フレーム間の同期を確立する
代わりに、前記中継専用端末局装置の最大中継距離を定
め、前記中継専用端末局装置の受信した前記該第2のサ
ブフレームと送信する前記第1のサブフレームとの繰り
返し時間間隔を、前記基地局と前記中継専用端末局装置
との間の最大中継距離の伝播遅延時間で規定される送受
信フレーム間繰り返し時間間隔に設定し、前記中継専用
端末局装置に設定した前記送受信フレーム間繰り返し時
間間隔と、前記基地局装置と前記端末局装置に適用した
固定長のガードタイム及び前記第1のサブフレームと前
記第2のサブフレームとの固定長の繰り返し時間間隔に
より、中継専用端末局装置の最小中継距離を求め、使用
可能な最大中継距離と最小中継距離とにより限定された
範囲内に前記中継専用端末局装置を設定することを特徴
とする設置方法である。
【0038】請求項15記載の発明は、請求項9または
12記載のシステムにおいて、前記TDMA−TDD方
式のフレーム構成において、送信サブフレーム内のタイ
ムスロット割当て及び受信サブフレーム内のタイムスロ
ット割当ての少なくとも一方における割当て順序を、前
記中継専用端末局装置に対する通信に使用するタイムス
ロットと前記端末局装置に対する通信に使用するタイム
スロットとが交互に繰り返し割当てられるように定めた
ことを特徴とする加入者系無線アクセスシステムであ
る。
【0039】請求項16記載の発明は、請求項9または
12記載のシステムにおいて、前記TDMA−TDD方
式のフレーム構成を行うにあたり、送信サブフレーム内
のタイムスロット割当て及び受信サブフレーム内のタイ
ムスロット割当ての少なくとも一方における割当て順序
を、前記中継専用端末局装置に対する通信に使用するタ
イムスロットと前記端末局装置に対する通信に使用する
タイムスロットとが交互に繰り返し割当てられるように
定めたことを特徴とするフレーム構成方法である。
【0040】請求項17記載の発明は、請求項9または
12記載のシステムにおいて、前記TDMA−TDD方
式のフレーム構成において、送信サブフレーム及び受信
サブフレームを、それぞれ、前記中継専用端末局装置と
前記基地局装置との間の通信に使用する中継用送信サブ
フレームと、前記端末局装置と前記基地局装置との間の
通信に使用するアクセス用送信サブフレーム、および前
記中継専用端末局装置との通信に使用する中継用受信サ
ブフレームと前記端末局装置との通信に使用するアクセ
ス用受信サブフレームに別け、前記中継用送信サブフレ
ーム及び前記中継用受信サブフレームの少なくともいず
れか一方におけるタイムスロット間のガードタイムを短
縮し、あるいは省略して、個々のタイムスロットを連結
して、1つの長いタイムスロットとする加入者系無線ア
クセスシステムである。
【0041】請求項18記載の発明は、請求項9または
12記載のシステムにおいて、前記TDMA−TDD方
式のフレーム構成を行うにあたり、送信サブフレーム及
び受信サブフレームを、それぞれ、前記中継専用端末局
と前記基地局装置との間の通信に使用する中継用送信サ
ブフレームと、前記端末局装置と前記基地局装置との間
の通信に使用するアクセス用送信サブフレーム、および
前記中継専用端末局装置との通信に使用する中継用受信
サブフレームと前記端末局装置との通信に使用するアク
セス用受信サブフレームに別け、前記中継用送信サブフ
レーム及び前記中継用受信サブフレームの少なくともい
ずれか一方におけるタイムスロット間のガードタイムを
短縮し、あるいは省略して、個々のタイムスロットを連
結して、1つの長いタイムスロットとすることを特徴と
するフレーム構成方法である。
【0042】
【作用】本発明の加入者系無線アクセスシステムによれ
ば、基地局用エントランス回線を確保するために従来の
別途必要としていたP−P方式エントランス回線用無線
装置が不要となる。本発明に使用する端末局間中継機能
は、加入者系無線アクセスシステムの基地局装置に特開
平10−257009号等のTDMA−TDD方式に適
合する無線中継機能を追加することにより実現可能であ
る。加入者系無線アクセスシステムの端末局間中継機能
により、特定の端末局をネットワークの上流に接続し、
特定の端末局と基地局間の回線を基地局用エントランス
回線として用いることで、P−MP方式の加入者系無線
アクセスシステムの基地局用エントランス回線を容易に
構成することが可能となる。
【0043】特に品質を向上させるため、基地局用エン
トランス回線を構成する端末局は一般の端末局とは別の
中継専用端末局装置として、狭ビームな高利得のアンテ
ナを具備し、送信電力の増大等、中継機能を強化した特
別な端末局装置として別途準備することにより、高品質
な基地局用エントランス回線を実現するものである。
【0044】更に、本発明においては必要に応じ基地局
装置に一般の端末局との通信に使用するアンテナ等とは
別個に中継専用端末局との通信専用の狭ビームな高利得
の中継用アンテナや電力増幅器等を具備し、使用するア
ンテナ等を時間的に切り替えて使用することにより高品
質な基地局用エントランス回線を実現することができ
る。
【0045】本発明では、中継専用端末局の中継距離の
最大中継距離を増大させた場合に生じる、伝播遅延時間
増大により所要ガードタイムが増大し、スループットが
大幅に低下するという問題点を、基地局及び端末局のガ
ードタイムを基地局に収容される中継専用端末局以外の
端末局のサービスエリアの中継距離に合わせて算出され
た値に固定し、基地局及び端末局の送信フレームタイミ
ングも通常の端末局のサービスエリアの中継距離に合わ
せた固定値とすることで防止し、中継距離が大きく他の
端末局よりも伝播遅延時間が大きい中継専用端末局の送
信バーストが基地局で受信される各端末局の送信バース
トと衝突することを避けるために、中継距離を増大させ
た中継専用端末局のみに中継専用端末局の受信フレーム
対する適切な遅延時間の送信タイミングを決定する送信
同期(バースト同期)機能を具備し、中継専用端末局の
送信タイミングが基地局で受信される他の端末局の送信
バーストとほぼ同期し、中継専用端末局の送信バースト
が他の端末局の送信バーストと衝突することなく基地局
で受信されるようにすることで、基地局及び端末局でバ
ースト衝突を避けるために必要なガードタイムの増大を
防ぎ、スループットが大幅に低下するという問題点を改
善することができる。
【0046】本発明は、中継専用端末局の中継距離を増
大させた場合、スループットが大幅に低下するという問
題点を簡易な手法で改善することができる。式(1)の
ガードタイムには、他の端末局に比べ中継距離が大きい
中継専用端末局以外の基地局に収容されるサービスエリ
ア内のすべての端末局の中継距離の違いを許容するため
のマージンを含む値である。このガードタイムのマージ
ンを利用し、伝播遅延時間が大きい中継専用端末局の送
信バーストが基地局で受信する他の端末局の送信バース
トと衝突することを避けるために、中継専用端末局の受
信フレーム対する送信フレームの送信タイミングの固定
遅延時間を変更し、中継専用端末局の伝播遅延時間の増
大分だけ送信タイミングの固定遅延時間設定値を一般の
端末局よりも短い値に設定し、ガードタイムの許容範囲
に収まるように中継専用端末局が使用可能な中継距離の
最大最小距離範囲を限定することにより中継専用端末局
の送信バーストが他の端末局の送信バーストと衝突せず
基地局で受信されるようにすることで基地局及び端末局
でのバースト衝突を避けるために必要なガードタイムの
増大を防ぎ、スループットの低下を改善する。
【0047】本発明は、本発明の加入者系無線アクセス
システムの中継専用端末局と基地局間で送受信されるデ
ータ量と基地局と中継専用端末局以外の全ての端末局間
で送受信されるデータ量は必ず等しくなるため、基地局
用エントランス回線を構成する中継専用端末局が必要と
する送受信のタイムスロット数もしくはデータ量は他の
すべての端末局が使用する送受信タイムスロット数もし
くはデータ量と必ず等しくなる。この特徴を利用してタ
イムスロットの構成を単純化し制御を簡素化する。
【0048】本発明では中継専用端末局と他の端末局が
使用する送受信タイムスロットを交互に使用すること
で、中継専用端末局が使用する送受信タイムスロットを
一定間隔にし、複雑な制御を不要とする。
【0049】本発明ではTDMA−TDD方式のフレー
ム構成において、送信サブフレーム及び受信サブフレー
ムを更に中継専用端末局との通信に使用する中継用送信
サブフレームと端末局との通信に使用するアクセス用送
信サブフレーム、中継専用端末局との通信に使用する中
継用受信サブフレームと端末局との通信に使用するアク
セス用受信サブフレームに別け、中継専用端末局が使用
する送信タイムスロットをまとめて連結し一連の長いタ
イムスロットとし、中継専用端末局が使用する受信タイ
ムスロットもまとめて連結し一連の長いタイムスロット
とすることで個々のタイムスロットに別けて使用した場
合必要なガードタイムを省略し効率的な送受信を行うこ
とで、中継専用端末局が使用する送受信タイムスロット
を一定周期にし、複雑な制御を不要し、かつ中継専用端
末局が使用するガードタイムの数を減少させることで効
率化を高める。
【0050】TDMA−FDD通信方式に端末局間中継
機能を付加し、中継専用端末局により基地局用エントラ
ンス回線を構成する本発明加入者系無線アクセスシステ
ムでは、送受に使用する2つの周波数のチャンネル個々
のスループットは中継を行わない場合のおおよそ半分に
減少するが、端末局間中継機能を付加し、中継専用端末
局により基地局用エントランス回線を構成する加入者系
無線アクセスシステムの送受に使用する2つの周波数の
チャンネルを図21のように空スロットができないよう
な構成で使用し、中継区間とアクセス区間のタイムスロ
ットを2つの周波数のチャンネル毎に独立に割当てた場
合、基地局が中継する中継区間とアクセス区間の通信デ
ータ量は必ず等しくなるため、送受の通信データ量が異
なる非対称通信においても送受総合スループットの低下
を防ぎ、常に2つの周波数のチャンネルの最大限の送受
総合スループットまで確保することが可能となる。
【0051】以上のように、TDMA−FDD通信方式
を適用する加入者系無線アクセスシステムにおいても基
地局装置に端末局間中継機能を付加し、基地局用エント
ランス回線を構成する中継専用端末局を使用することで
基地局用エントランス回線を経済的に実現することが可
能である。
【0052】
【発明の実施の形態】図1は本発明の基地局用エントラ
ンス回線構成機能を備えるTDMA−TDDまたはTD
MA−FDD通信方式の一実施形態を示す加入者系無線
アクセスシステムの構成図、図9は図1に示したシステ
ムにおける基地局用エントランス回線の構成例を示す図
である。
【0053】本発明の加入者系無線アクセスシステム
は、1つの周波数fAを用いて基地局100と端末局2
01、…基地局100と中継専用端末局410との間で
双方向の通信を行い、基地局100の端末局410との
間の中継機能により端末局201,…と中継専用端末局
410との間の通信を中継し、基地局100と中継専用
端末局410との間の無線区間により基地局用エントラ
ンス回線310を構成する。
【0054】基地局の端末局間中継機能は特開平10−
257009号等のTDMA−TDDまたはTDMA−
FDD通信方式に適した中継方式を基地局装置に具備す
ることにより容易に実現される。
【0055】図1および図9の基地局装置100では、
一般の端末局201,…との通信に使用するセクタアン
テナ103とは別に中継用アンテナとして高利得な狭ビ
ームアンテナ、たとえばパラボラアンテナ104を備え
中継専用端末局との通信に使用し、更に、高利得な狭ビ
ームアンテナを具備した一般の端末局とは別の中継専用
端末局装置を使用することにより、中継距離の増大さ
せ、高品質な基地局用エントランス回線を実現する。
【0056】図10は、本発明の加入者系無線アクセス
システムにおける基地局100の基地局装置20の一般
的な構成例を示す図である。この基地局装置20は、中
継専用端末局410と端末局201,202,…との間
の無線通信中継機能を有するものであり、これらの中継
専用端末局410と端末局201,202,…からの無
線信号を受信するとともに、中継した無線信号を中継専
用端末局410および端末局201,202,…へ送信
するための中継用アンテナ104およびセクタアンテナ
103を有している。アンテナ103、中継用アンテナ
104は、アンテナ切替器22に接続されている。アン
テナ切替器22は、アンテナ切替信号に基づいてアンテ
ナ103と中継用アンテナ104との間での切替えを行
い、および送受信制御信号に基づいてアンテナ103と
中継用アンテナ104を受信機側Rと送信機側Sに切替
えて接続するものである。アンテナ切替器22の中継側
Tには中継用アンテナ104が接続され、端末側Uには
端末向けのアンテナ103が接続されている。アンテナ
切替器22の受信機側Rには受信部23の入力側が接続
され、送信機側Sには送信部28の出力側が接続されて
いる。
【0057】受信部23は、通信チャネル用の周波数f
Aを受信して、中継専用端末局410から送信されて来
る制御信号を含むデータ信号を受信し、クロック信号C
LKを再生する機能を有しているとともに、図11に示
すメインフレームMFを構成するサブフレームSFaと
SFb及びタイムスロットTa1,…,TanおよびT
b1,…,Tbnの開始の基準となるフレーム同期信号
SYNを抽出する機能を有している。更に受信部23
は、クロック信号CLKに基づいて受信したデータ信号
DTを復調する機能を有している。受信部23の出力側
は、通信制御部25とフレーム分解部24の入力側に接
続されている。通信制御部25は、フレーム同期信号S
YNの制御とフレーム分解部24から入力した制御信号
CNTに基づき基地局100から中継専用端末局41
0、端末局201,…に対する通信用のタイムスロット
等を指定する制御を行う機能を有している。フレーム分
解部24は、通信制御部25を経由して与えられるフレ
ーム同期信号SYNに基づいて、受信部23から出力さ
れたデータ信号DTを、各タイムスロットTa1,Ta
2,…毎のデータDa,Db等に分解するとともに制御
信号CNTを抽出する機能を有している。フレーム分解
部24の出力側は、通信制御部25、記憶部26、ネッ
トワーク処理部の入力側に接続されている。
【0058】記憶部26は、各タイムスロットTa1,
Ta2,…毎のデータDa,Db等を格納する記憶領域
を有し、フレーム分解部24によって分解して出力され
たデータDa,Db等を、それらの各タイムスロットT
a1等に対応する記憶領域に一時的に保持するものであ
る。記憶部26の出力側には、フレーム構成部27の入
力側が接続されている。フレーム構成部27は、ネット
ワーク処理部の出力と記憶部26に一時的に保持された
データDa,Db等を、通信制御部25から指定された
順番に読み出して各フレームを形成する機能を有してい
る。フレーム構成部27の出力側は、送信部28の入力
側に接続されている。送信部28は、フレーム構成部2
7によってサブフレームSFbでの送信順に読み出され
たデータを、無線信号として無線回線に送信するための
ものであり、この出力側がアンテナ切替器22の送信機
側Sに接続されている。
【0059】図11は、TDM−TDD通信方式のフレ
ーム構成例を示す図である。以下、図11のフレーム構
成を参照しつつ、図10の基地局装置20の動作を説明
する。図11において、サブフレームSFaは基地局が
受信する期間、サブフレームSFbは基地局が送信する
期間に担当し、これらサブフレームSFaとSFbとの
切替タイミングは以下に示すように、通信制御部25か
らの送受信切替信号RSにより制御される。
【0060】図11において、中継専用端末局410か
ら通信チャネル用の周波数fAで送信された無線信号に
含まれた制御信号CNTは、基地局装置20の受信部2
3で受信され、フレーム分解部24で抽出される。通信
制御部25からは制御コマンドCMD、及び送受信切替
信号RS等が生成され、それぞれ、制御信号として通信
制御部25から与えられる。受信部23は、フレーム同
期信号SYNによって、サブフレームSFaの期間が指
定されると、通信チャネル用の周波数fAで送信されて
来る無線信号を受信し、データ信号DTを復調する。復
調されたデータ信号DTは、フレーム分解部24に与え
られる。フレーム分解部24において、中継専用端末局
410から、図11に示すサブフレームSFaのタイム
スロットTa1で送信されてきたデータDaと、端末局
201からタイムスロットTa2で送信されてきたデー
タDbとに分解される。フレーム分解部24でタイムス
ロット毎に分解されたデータDa,Dbは、記憶部26
におけるそれぞれのタイムスロット毎に割当てられてい
る記憶領域に保持される。
【0061】受信部23で抽出され、通信制御部25を
経由して与えられるフレーム同期信号SYNにより、サ
ブフレームSFbの期間が指定されると、これに応答し
た切替信号RSにより送信部28及びアンテナ切替器2
2が送信状態になる。フレーム構成部27では、通信制
御部25から制御コマンドCMDで指定された順序に従
って、記憶部26に保持されているデータDa,Dbが
読み出される。この場合、図11に示すフレームMFの
サブフレームSFbのタイムスロットTb1で、中継専
用端末局410に送信するためのデータDbが読み出さ
れ、フレーム構成部27から読み出されたデータDb
は、送信部28で通信チャネル用の周波数fAの無線信
号に変換され、アンテナ切替器22を介して中継用アン
テナ104から送信される。同様にして、タイムスロッ
トTb2においては端末局201に送信するためのデー
タDaが読み出される。フレーム構成部27から読み出
されたデータDaは、送信部28で通信チャネル用の周
波数fAの無線信号に変換され、アンテナ切替器22を
介してアンテナ103から送信される。端末局間中継機
能を使用しない場合は記憶部26の代わりにネットワー
ク処理部19に対しデータの入出力が行われ、通信網と
接続される。
【0062】このように、本実施形態の基地局装置20
は中継専用端末局410と端末局201,…から送信さ
れたデータDa,Dbを一旦保持する記憶部26と、中
継先の中継専用端末局410や端末局201,…に割当
てられたタイムスロットTb1,Tb2のタイミング
で、これらのデータDa,Dbを読出して出力するフレ
ーム構成部27を有するため、中継専用端末局410や
端末局201等の送受信の手順を変えることなく、無線
信号の中継を行うことができる。 これにより、端末局
201等は、中継専用端末局410の有無にかかわら
ず、同一の手順で基地局装置20と通信をすることがで
きる。即ち、既に基地局用エントランス回線が必要ない
場合には、端末局間中継機能を使用せず、従来通りの手
順でこの基地局装置20と通信を行い、基地局装置20
のネットワーク処理部19から通信網へ接続し、基地局
用エントランス回線が必要な場合には、基地局装置20
を介して通信網へ接続された中継専用端末局410を設
置し、端末局間中継機能を使用基地局100と中継専用
端末局410との間で通信を行うことで容易に基地局用
エントランス回線を構成できる。
【0063】アンテナ103と104の選択には種々の
形態が考えられる。たとえば、図11において、タイム
スロットTa1,Ta3,…のような奇数番目のタイムス
ロットのタイミングでアンテナ104を選択し、タイム
スロットTa2,Ta4,…のような偶数番目のタイムス
ロットのタイミングでアンテナ103を選択することが
できる。あるいはまた、各サブフレーム中の前半のタイ
ムスロットTa1,Ta2,…,Ta(n/2)でアンテナ
104を選択し、同じく後半のタイムスロットTa(n/
2+1),…,Tanでアンテナ103を選択するように
してもよい。
【0064】図12は、本発明の請求項1の実施形態を
示す中継専用端末局410の装置の構成図である。この
中継専用端末局装置30は、図10に示した端末局間中
継機能を具備した基地局装置20と通信を行うことによ
り、基地局用エントランス回線を構成するものである。
【0065】図12において、基地局100との無線信
号を送受信するための高利得の中継用アンテナ411
は、アンテナ切替器32に接続されている。アンテナ切
替器32は、送受信制御信号RSに基づいて中継用アン
テナ31を受信機側Rと送信機側Sに切替えて接続する
ものである。アンテナ切替器32の受信機側Rには受信
部33の入力側が接続されている。
【0066】受信部33は、通信チャネル用の周波数f
Aを受信して、基地局から送信されて来る制御信号を含
むデータ信号を受信しクロック信号CLKを再生すると
ともに、サブフレームSFb及びタイムスロットTb1
等の開始の基準となるフレーム同期信号SYNを抽出す
る機能を有している。更に受信部33は、クロック信号
CLKに基づいて受信したデータ信号DTを復調する機
能を有している。受信部33の出力側は、通信制御部3
5,フレーム分解部34の入力側に接続されている。フ
レーム分解部34は、受信部33から通信制御部35を
経由して与えられるフレーム同期信号SYNに基づい
て、受信部33から出力されたデータ信号DTを、各タ
イムスロットTb1,Tb2,…毎のデータDa,Db
等に分解するとともに制御信号CNTを抽出する機能を
有している。フレーム分解部34の出力側は、通信制御
部35とネットワーク処理部39の入力側に接続されて
いる。通信制御部35は、基地局100に対する通信用
のタイムスロット等を指定する制御を行う機能を有して
いる。通信制御部35の出力側は送信同期制御部36に
接続されている。送信同期制御部36は基地局100か
ら中継専用端末局410に送信された受信サブフレーム
SFbのタイムスロットTb1に基づく送信サブフレー
ムSFaのタイムスロットTa1が基地局到達時点で他
の端末局送信したタイムスロット等と衝突を生じないよ
うに送受信フレームタイミングの送信同期を行う機能を
有し、フレーム構成部37のフレームのタイミングを制
御している。
【0067】ネットワーク処理部39は、受信したデー
タをネットワーク600側へ送信する機能とネットワー
ク600側から受信したデータを記憶領域に一時的に保
持し、フレーム編成部に出力する機能を有している。フ
レーム構成部37は、ネットワーク処理部39に一時的
に保持されたデータDa、Db、Dd,Dc等を、通信
制御部35から指定された送信に使用するタイムスロッ
トTa1等に対応する順番に読み出す機能を有してい
る。フレーム構成部37の出力側は、送信部38の入力
側に接続されている。送信部38は、フレーム構成部3
7によってサブフレームSFaでの送信順に読み出され
たデータを無線信号として無線回線に送信するためのも
のであり、この出力側がアンテナ切替器32の送信機側
Sに接続されている。
【0068】図13は、図12に示した中継専用端末局
装置の送受信タイミング図であり、図12に示した中継
専用端末局装置30が基地局到達時の送信サブフレーム
の衝突を回避するタイミングの関係を示すものである。
図13において、τnは基地局100から送信された送
信サブフレームSFbのタイムスロットRがその基地局
100の通常の端末局サービスエリア内の最大中継距離
にある端末局に受信される伝播遅延時間、tnは固定ガ
ードタイムGtにより基地局到達時の送信SFaフレー
ムの衝突を回避する場合の端末局の受信サブフレームS
Fbと送信サブフレームSFaとの間に設定される固定
遅延時間、τtは基地局100から送信された送信サブ
フレームSFbのタイムスロットRが中継専用端末局4
10で受信される伝播遅延時間、△ttは中継専用端末
局410で衝突を回避するために送信同期を取って送信
される送信サブフレームSFaの中継専用端末局の受信
サブフレームSFbと送信サブフレームSFaとの間の
遅延時間である。
【0069】以上の送受信タイミングを送信同期制御部
36により維持することで図12の中継専用端末局装置
30は基地局100と通常の端末局のガードタイムを変
更したり、増大させることなく、中継専用端末局を通常
の端末局よりも大きな中継距離に適用することが出来
る。
【0070】図14は、本発明の請求項2の実施形態を
示す中継専用端末局装置の構成図である。この中継専用
端末局装置40は、図11に示した端末局間中継機能を
具備した基地局装置20と通信を行うことにより、基地
局用エントランス回線を構成するものである。
【0071】図14において、基地局との無線信号を送
受信するための高利得の中継用アンテナ411は、アン
テナ切替器42に接続されている。アンテナ切替器42
は、送受信制御信号RSに基づいて中継用アンテナ41
を受信機側Rと送信機側Sに切替えて接続するものであ
る。アンテナ切替器42の受信機側Rには受信部43の
入力側が接続されている。
【0072】受信部43は、通信チャネル用の周波数f
Aを受信して、基地局から送信されて来る制御信号を含
む無線信号を受信しクロック信号CLKを再生するとと
もに、サブフレームSFb及びタイムスロットTb1等
の開始の基準となるフレーム同期信号SYNを抽出する
機能を有している。更に受信部43は、クロック信号C
LKに基づいて受信したデータ信号DTを復調する機能
を有している。受信部43の出力側は、通信制御部4
5、フレーム分解部44の入力側に接続されている。フ
レーム分解部44は、受信部43から通信制御部45を
経由して与えられるフレーム同期信号SYNに基づい
て、受信部43から出力されたデータ信号DTを、各タ
イムスロットTb1,Tb2,…毎のデータDa,Db
等に分解するとともに制御信号CNTを抽出する機能を
有している。フレーム分解部44の出力側は、通信制御
部45とネットワーク処理部46の入力側に接続されて
いる。通信制御部45においては、基地局100に対す
る通信用のタイムスロット等を指定する制御を行う機能
と基地局100から中継専用端末局410に送信された
受信サブフレームSFbのタイムスロットTb1に基づ
く送信サブフレームSFaのタイムスロットTa1の遅
延時間が中継専用端末局装置40を所定の中継距離で使
用した場合に、基地局到達時点で他の端末局が送信した
タイムスロット等と衝突を生じないように受信フレーム
と送信フレームとの間の固定遅延時間が予め設定されて
いる。
【0073】ネットワーク処理部46は、受信したデー
タをネットワーク600側へ送信する機能とネットワー
ク600側から受信したデータを記憶領域に一時的に保
持し、フレーム編成部に出力する機能を有している。フ
レーム構成部47は、ネットワーク処理部46に一時的
に保持されたデータDa、Db、Dc、Dd等を、通信
制御部45から指定された送信に使用するタイムスロッ
トTa1等に対応する順番に読み出す機能を有してい
る。フレーム構成部47の出力側は、送信部48の入力
側に接続されている。送信部48は、フレーム構成部4
7によってサブフレームSFaでの送信順に読み出され
たデータを無線信号として無線回線に送信するためのも
のであり、この出力側がアンテナ切替器42の送信機側
入力に接続されている。
【0074】図15は、図13に示した中継専用端末局
装置の送受信タイミング図であり、図13に示した中継
専用端末局装置40が基地局到達時の送信フレームの衝
突を回避するタイミングの関係を示すものである。基地
局100から送信された送信サブフレームSFbのタイ
ムスロットRが基地局100の通常の端末局サービスエ
リア内の最大中継距離dnにある端末局に受信される伝
播遅延時間τn、固定ガードタイムGtにより基地局到
達時の送信サブフレームSFaの衝突を回避する場合の
端末局の受信サブフレームSFbと送信サブフレームS
Fa間に設定される固定遅延時間tn、基地局100か
ら送信された送信サブフレームSFbのタイムスロット
Rが中継専用端末局で受信される伝播遅延時間τt、お
よび中継専用端末局410の送信サブフレームSFaが
基地局到達時に衝突することを回避するために中継専用
端末局の使用可能距離の範囲を考慮して中継専用端末局
の受信サブフレームSFbと送信サブフレームSFaと
の間に設定される、通常の端末局の受信サブフレームS
Fbと送信サブフレームSFaとの間に設定される固定
遅延時間tnよりも時間を短く設定した固定遅延時間t
Tが、中継専用端末局の受信サブフレームSFbと送信
サブフレームSFaとの間の遅延時間として設定され
る。中継専用端末局の受信サブフレームSFbと送信サ
ブフレームSFaとの間の固定遅延時間tTの場合、中
継専用端末局410が使用可能な範囲は最小中継距離d
tminから最大中継距離dtmaxである。
【0075】以上のように送受信タイミングを固定して
設定することにより、図14の中継専用端末局装置40
は基地局100と通常の端末局のガードタイムGtを変
更したり、増大させることなく、中継専用端末局を通常
の端末局よりも大きな中継距離に適用することが出来
る。
【0076】図16は、本発明の請求項3におけるタイ
ムスロット割当てを説明する図である。一例として、基
地局における受信サブフレームSFaと中継専用端末局
及び端末局における送信タイムスロットの送信サブフレ
ームSFaとの間の順序関係を用いてタイムスロットの
割当てを説明する。
【0077】中継専用端末局410は送信サブフレーム
SFaにおけるに送信タイムスロットTt1、Tt2、
…、Ttnを2スロット毎に使用して送信する。その他
の端末局の送信は、中継専用端末局が使用しない送信タ
イムスロットが2スロット毎に必ず存在するので、この
2スロット毎の中継専用端末局が使用しない送信タイム
スロットT1、T2、…、Tnを順番に使用して送信す
る。したがって、基地局100の受信サブフレームSF
aには中継専用端末局のタイムスロットTt1、Tt2、
…、Ttnとその他の端末局のタイムスロットT1、T
2、…、Tnとが交互に規則的に現れる。このため複雑な
通信制御を使用することなく、送信タイムスロットの周
期を2倍にしたり、受信タイムスロットを交互に振り分
ける等の非常に簡易な通信制御により実現できる。
【0078】図16ではサブフレームSFaの先頭が中
継専用端末局のタイムスロットTt1で始まっている
が、先頭はタイムスロットT1から始めても良い。
【0079】基地局における送信サブフレームSFbと
中継専用端末局および端末局における受信タイムスロッ
トの受信サブフレームSFbについても、図16と同様
のタイムスロット割当てを行うことができる。
【0080】図17は本発明の請求項4におけるタイム
スロット割当てを説明する図である。一例として、基地
局における受信サブフレームSFaと中継専用端末局及
び端末局における送信タイムスロットの送信サブフレー
ムSFaとの間の順序関係を用いてタイムスロットの割
当てを説明する。
【0081】中継専用端末局410及び端末局201,
…の送信サブフレームSFaを、端末局の通信に使用す
るアクセス用送信サブフレームSFanと、中継専用端
末局の通信に使用する、アクセス用送信サブフレームS
Fanと同じ情報量を送信出来る中継用送信サブフレー
ムSFatとに別け、端末局の送信はアクセス用送信サ
ブフレームSFan内のタイムスロット、T1,T2,
…,Tnで行い、中継専用端末局の送信は中継用送信サ
ブフレームSFat内のタイムスロットTt1,Tt2,
…,Ttnで行う。中継用送信サブフレームの送信を行
う場合、可能であれば、効率を上げるために、中継用送
信サブフレーム内のタイムスロット間ガードタイムを無
くし個々のタイムスロットを連結し、かつ必要に応じて
連結前の個々のタイムスロットで共通な付加ビット等の
冗長部分を共通化により省略して最低限に減らし、一つ
の長いタイムスロットとする。
【0082】中継専用端末局及び端末局の受信サブフレ
ームSFbも、端末局の通信に使用するアクセス用受信
サブフレームSFbnと、中継専用端末局の通信に使用
する、アクセス用受信サブフレームSFbnと同じ情報
量を受信する中継用受信サブフレームSFbtとに別
け、基地局からの送信の端末局での受信はアクセス用受
信サブフレームSFbn内のタイムスロット、T1,T
2,…,Tnで行い、基地局からの送信の中継専用端末
局での受信は中継用受信サブフレームSFbt内のタイ
ムスロットで受信を行う。
【0083】基地局における送信サブフレームSFbと
中継専用端末局および端末局における受信タイムスロッ
トの受信サブフレームSFbについても、図17と同様
のタイムスロット割当てを行うことができる。
【0084】特に中継用送信サブフレーム及び中継用受
信サブフレーム内の各タイムスロットの送受信はガード
タイムが短縮もしくは省略された場合や、中継用送信サ
ブフレーム及び中継用受信サブフレーム内のタイムスロ
ット間ガードタイムを無くし個々のタイムスロットを連
結し、かつ必要に応じて連結前の個々のタイムスロット
で共通な付加ビット等の冗長部分を共通化により省略し
て最低限に減らし、一つの長いタイムスロットとした場
合でも、基地局と同一中継専用端末局との間で送受信さ
れているため、基本的には衝突が無く、正常に送受信す
ることが容易に出来る。
【0085】なお、本発明は、基地局と中継専用端末局
を使用した1ホップ構成のみではなく、異なる周波数を
使用する基地局と中継専用端末局のネットワーク接続端
子を相互接続することで容易に複数ホップ構成で使用す
ることができる。
【0086】本発明加入者無線アクセスシステムはTDMA
−FDD方式基地局にも適用することができる。その適用
例を図20に示す。図20において、(a)は基地局で
受信する周波数FAで使用するフレームFaを示し、(b)
は基地局から送信する周波数FBで使用するフレームFb
を示す。
【0087】フレーム構成をTDMA−FDD方式の送受に別
けて使用するために時間的に分割されたサブフレームSF
aとサブフレームSFbとで構成されるマルチフレームMF構
成から、図20に示すように、TDMA−TDD方式のサブフ
レームSFaに相当する周波数FAで使用するフレームFaと
サブフレームSFbに相当する周波数FBで使用するフレー
ムFbのように使用周波数毎に独立したフレームを使用す
る。ここで、基地局送信で使用するフレームはガードタ
イムGtを0にまで短縮することも可能である。
【0088】その場合の基地局装置は、図10に示した
受信部23と送信部24で使用する周波数を、それぞ
れ、基地局受信周波数FAと基地局送信周波数FBに別け、
アンテナ切替器22のスイッチを受信部と送信部それぞ
れ個別に独立してアンテナを選択させることで周波数分
割を行なう。
【0089】すなわち、アンテナ切替器22を図21に
示すように構成して、各アンテナ103,104に対応
して分波器(サーキュレータ)22A,22Bを備え、
この切替器22をRS信号で制御して、受信部22と送信
部23がアンテナ103およびアンテナ104に自由接
続されるようにする。
【0090】その接続形態は、図21に示すように一方
のアンテナ103で送信するときに他方のアンテナ10
4で受信するようにRS信号を形成する場合のみでな
く、一方のアンテナ103(または104)のみで送信
と受信を行い、他方のアンテナ104(または103)
は用いないようにRS信号を形成することもできる。
【0091】端末局装置及び図12または図14に示し
た中継専用端末装置はアンテナ切替器32,42等に替
えて分波器を配置して、受信部33,43等と送信部3
8,48等で使用する周波数を、それぞれ、端末局受信
周波数FBと端末局送信周波数FAに分波することで周波数
分割を行なう。
【0092】この場合の周波数使用効率は図18および
図19に示すように、対称通信および非対称通信のいず
れにおいても90%となり、特に非対称通信においては
従来の中継法の場合に比べて効率は2倍となっている。
図19において、周波数1チャンネルあたりの占有帯域
幅を10MHzとした場合に、上り下りの非対称通信に
よらず占有周波数あたりの伝送速度は0.45bps/
Hzと一定となることがわかる。
【0093】TDMA−FDD方式加入者系無線アクセ
スシステムに本発明による端末局間中継機能による基地
局用エントランス回線の構成法を図22に示す。図22
において、(a)は下りデータの流れを示し、ここで、
T、CTは中継区間の下りデータ、Ao,Coは無線ア
クセス区間の下りデータを示す。図22(b)は上りデ
ータの流れを示し、ここで、Bs,Dsは無線アクセス
区間の上りデータ、Bo,Doは中継区間の上りデータ
を示す。
【0094】図22(c)は上りおよび下りのデータに
ついて基地局100におけるfA受信とfB送信との時
間軸上のデータの流れを示す。
【0095】図23は本発明をTDMA−FDD方式に
適用した場合の周波数利用法を例示する図であり、中継
専用端末局と基地局との間では、上り、下りのデータと
もに同一周波数fAまたはfBとしているので、図8の
従来例のような空スロットは現れない。
【0096】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の加
入者系無線アクセスシステムにより、基地局用エントラ
ンス回線を確保するために従来の別途必要としていたP
−P方式エントランス回線用無線装置が不要となり、経
済的である。さらに、一般の端末局の最大中継距離より
も長い中継距離の基地局用エントランス回線が必要な場
合にも中継専用端末局装置を設置することで対応するこ
とができる。
【0097】以上より、本発明によれば、加入者系無線
アクセスシステム等における通信可能エリアを容易に拡
大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す加入者系無線アクセス
システムの構成図である。
【図2】従来の加入者系無線アクセスシステムの構成図
である。
【図3】従来の加入者系無線アクセスシステムの基地局
用エントランス回線構成法を示す図である。
【図4】ガードタイムによる衝突を説明する図である。
【図5】ガードタイムによる衝突回避を説明する図であ
る。
【図6】TDMA−FDD方式基地局に既存の中継法を
用いた従来例の説明図である。
【図7】従来のTDMA−FDD方式の周波数利用効率
の説明図である。
【図8】従来のTDMA−FDD方式の周波数割当ての
説明図である。
【図9】本発明の加入者系無線アクセスシステムの基地
局用エントランス回線構成法を示す図である。
【図10】本発明の実施形態で適用される基地局装置の
構成例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態で適用されるTDMA−T
DD通信方式のフレーム構成を示す図である。
【図12】本発明の請求項1の実施形態を示す中継専用
端末局装置の構成図である。
【図13】請求項1の中継専用端末局装置の送受信タイ
ミング図である。
【図14】本発明の請求項2の実施形態を示す中継専用
端末局装置の構成図である。
【図15】請求項2の中継専用端末局装置の送受信タイ
ミング図である。
【図16】請求項3のタイムスロット割当てを説明する
図である。
【図17】請求項4のタイムスロット割当てを説明する
図である。
【図18】本発明によるTDMA−FDD方式加入者系
無線アクセスシステムの場合の周波数利用効率の説明図
である。
【図19】本発明によるTDMA−FDD方式の場合の
周波数利用効率の説明図である。
【図20】本発明の実施形態で適用されるTDMA−FDD通
信方式のフレーム構成を示す図である。
【図21】本発明によるTDMA−FDD通信方式の基地局装
置におけるアンテナ切替器の一例を示すブロック図であ
る。
【図22】本発明によるTDMA−FDD方式の場合の
基地局用エントランス回線の構成の説明図である。
【図23】本発明によるTDMA−FDD方式の場合の
周波数割当ての説明図である。
【符号の説明】
100 基地局 101 伝送装置 102 マイクロ無線装置 103 アンテナ 104 中継用アンテナ 201〜207 端末局 301〜307 無線アクセス回線 310 無線アクセス中継回線 400 ネットワークノードビル 401 伝送装置 402 マイクロ無線装置 410 中継専用端末局 411 中継用アンテナ 19, 39, 46 ネットワーク処理部 20 基地局装置 22, 32, 42 アンテナ切替器 22A,22B 分波器 23, 33, 43 受信部 24, 34, 44 フレーム分解部 25, 35, 45 通信制御部 26 記憶部 27 , 37, 47 フレーム構成部 28, 38, 48 送信部 411 中継用アンテナ 30, 40 中継専用端末局装置 36 送信同期制御部 A 中継専用端末局 B,C 端末局 CLK クロック信号 SYN フレーム同期信号 CNT 制御信号 CMD 制御コマンド RS 送受信切替信号 DT データ信号 Da,Db データ Gt ガードタイム SFa,SFb サブフレーム SFan,SFbn アクセス用サブフレーム SFat,SFbt 中継用サブフレーム Ta1,…,Tb1,… タイムスロット R,S タイムスロット Gt 固定ガードタイム τn, τt 伝播遅延時間 tn,tT 固定遅延時間 Δtt 遅延時間 dtmin 最小中継距離 dtmax最大中継距
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04J 3/08 H04B 7/15 C (72)発明者 荒木 正治 東京都港区虎ノ門二丁目10番1号 エヌ・ ティ・ティ移動通信網株式会社内 Fターム(参考) 5K011 BA02 BA10 JA08 5K028 AA01 BB04 CC02 DD01 DD02 DD04 HH05 LL12 RR01 TT03 5K067 AA41 BB02 CC04 EE02 EE06 EE10 EE22 HH05 HH11 5K072 AA18 BB25 BB27 CC15 CC31 DD16 DD17

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの基地局と複数の端末局との間を無
    線アクセス回線を介して接続し、前記基地局をエントラ
    ンス回線を介してネットワークに接続する加入者系無線
    アクセスシステムにおいて、 前記基地局と前記ネットワークとの間に配置された中継
    専用端末局と、前記基地局と前記中継専用端末局との間
    に接続された専用の無線アクセス中継回線を基地局用エ
    ントランス回線として備えたことを特徴とする加入者系
    無線アクセスシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシステムにおいて、前記
    基地局は、前記中継専用端末局および前記端末局のそれ
    ぞれに対応する個別の中継用アンテナおよび端末局向け
    アンテナ、および前記中継用アンテナおよび端末局向け
    アンテナを時間的に択一的に選択する切替手段を有する
    ことを特徴とするシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のシステムにおい
    て、前記中継専用端末局の送信の基準タイミングを、前
    記基地局で受信される他の端末局の送信バーストとほぼ
    同期し、および前記中継専用端末局の送信バーストが他
    の端末局の送信バースト衝突することなく前記基地局で
    受信されるように定めることを特徴とするシステム。
  4. 【請求項4】 1つの基地局と複数の端末局との間を無
    線アクセス回線を介して接続し、前記基地局をエントラ
    ンス回線を介してネットワークに接続する加入者系無線
    アクセス方法において、前記基地局と前記ネットワーク
    との間での交信を中継専用端末局を介して行い、前記基
    地局と前記中継専用端末局との間の交信を専用の無線ア
    クセス中継回線を介して行うことを特徴とする加入者系
    無線アクセス方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の方法において、前記基地
    局に個別に設けた前記中継専用端末局および前記端末局
    のそれぞれに対応する個別の中継用アンテナおよび端末
    局向けアンテナを時間的に択一的に選択して使用するこ
    とを特徴する方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の方法において、
    前記中継専用端末局の送信の基準タイミングを、前記基
    地局で受信される他の端末局の送信バーストとほぼ同期
    し、および前記中継専用端末局の送信バーストが他の端
    末局の送信バースト衝突することなく前記基地局で受信
    されるように定めることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし3のいずれかに記載のシ
    ステムにおいて、前記基地局と前記複数の端末局および
    前記中継専用端末局との間を、単一の周波数を使用した
    TDMA−TDD通信方式を用いることを特徴とするシ
    ステム。
  8. 【請求項8】 請求項4ないし6のいずれか記載の方法
    において、前記基地局と前記複数の端末局および前記中
    継専用端末局との間を、単一の周波数を使用したTDM
    A−TDD通信方式を用いることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 1つの基地局と複数の端末局との間を結
    ぶ無線アクセス回線を単一の周波数を使用して構成する
    TDMA−TDD方式の加入者系無線アクセスシステム
    において、 固定長のガードタイムを介して配列された複数のタイム
    スロットからなる第1のサブフームと、これに続き、該
    第1のサブフレームに対応する同数のタイムスロットか
    らなる第2のサブフレームとによって時間的に分割さ
    れ、前記第1のサブフレームと前記第2のサブフレーム
    の繰り返し時間間隔も固定されたフレーム構成を有し、
    前記第1のサブフレーム内の1つのタイムスロットを使
    用して第1の情報を受信し、その受信したタイムスロッ
    トに対応する前記第2のサブフレーム内のタイムスロッ
    トで送られてくる第2の情報を送信する基地局装置と、 前記基地局装置に対して前記第1の情報を送信するとと
    もに、前記基地局装置から送信された前記第2の情報を
    受信する端末局装置との間の無線信号を前記基地局装置
    から中継する中継専用端末局装置と、 前記基地局装置と前記中継専用端末局装置との間を結ぶ
    無線アクセス中継回線とを備え、 前記基地局装置は、前記無線アクセス回線における前記
    第1のサブフレームにおける情報を受信する手段と、そ
    の受信した情報のうち、前記端末局装置から前記第1の
    サブフレームのM番目のタイムスロットで送信された前
    記第1の情報と、前記中継専用端末局装置から前記第1
    のサブフレームのN(但し、N≠M)番目のタイムスロ
    ットで送信された前記第2の情報とを保持する手段と、
    その保持された前記第1の情報を読出して前記第2のサ
    ブフレームにおけるN番目のタイムスロットで出力する
    手段と、前記保持された前記第2の情報を読出して前記
    第2のサブフレームにおけるM番目のタイムスロットで
    出力する手段と、その出力された前記第1及び第2の情
    報を前記無線アクセス回線を通して送信する手段とを有
    し、 該送信手段により無線中継を行い、前記中継専用端末局
    装置の中継距離を前記端末局装置より増大させ、前記中
    継専用端末局装置は、前記第1のサブフレームと前記第
    2のサブフレームとの繰り返し時間間隔を固定せず、前
    記中継専用端末局装置で受信した前記第2のサブフレー
    ムと前記中継専用端末局装置で送信する前記第1のサブ
    フレームとの時間間隔を前記基地局装置と前記中継専用
    端末局装置との間の伝播遅延時間増大分の補正を加えた
    伝送時間に基づいて送受信フレーム間の同期を確立する
    送信同期手段を有することを特徴とする加入者系無線ア
    クセスシステム。
  10. 【請求項10】 1つの基地局と複数の端末局との間を
    結ぶ無線アクセス回線を単一の周波数を使用して構成す
    るTDMA−TDD方式の加入者系無線アクセスシステ
    ムにおいて、 固定長のガードタイムを介して配列された複数のタイム
    スロットからなる第1のサブフームと、これに続き、該
    第1のサブフレームに対応する同数のタイムスロットか
    らなる第2のサブフレームとによって時間的に分割さ
    れ、前記第1のサブフレームと前記第2のサブフレーム
    の繰り返し時間間隔も固定されたフレーム構成を有し、
    前記第1のサブフレーム内の1つのタイムスロットを使
    用して第1の情報を受信し、その受信したタイムスロッ
    トに対応する前記第2のサブフレーム内のタイムスロッ
    トで送られてくる第2の情報を送信する基地局装置に対
    して前記第1の情報を送信するとともに、前記基地局装
    置から無線アクセス中継回線を介して送信された前記第
    2の情報を受信する端末局装置との間の無線信号を前記
    基地局装置から中継する中継専用端末局装置であって、 前記基地局装置は、前記無線アクセス回線における前記
    第1のサブフレームにおける情報を受信する手段と、そ
    の受信した情報のうち、前記端末局装置から前記第1の
    サブフレームのM番目のタイムスロットで送信された前
    記第1の情報と、前記中継専用端末局装置から前記第1
    のサブフレームのN(但し、N≠M)番目のタイムスロ
    ットで送信された前記第2の情報とを保持する手段と、
    その保持された前記第1の情報を読出して前記第2のサ
    ブフレームにおけるN番目のタイムスロットで出力する
    手段と、前記保持された前記第2の情報を読出して前記
    第2のサブフレームにおけるM番目のタイムスロットで
    出力する手段と、その出力された前記第1及び第2の情
    報を前記無線アクセス回線を通して送信する手段とを有
    し、前記基地局装置との間で無線中継を行う、前記中継
    専用端末局装置の中継距離を前記端末局装置より増大さ
    せ、前記第1のサブフレームと前記第2のサブフレーム
    との繰り返し時間間隔を固定せず、前記中継専用端末局
    装置で受信した前記第2のサブフレームと前記中継専用
    端末局装置で送信する前記第1のサブフレームとの時間
    間隔を前記基地局装置と前記中継専用端末局装置との間
    の伝播遅延時間増大分の補正を加えた伝送時間に基づい
    て送受信フレーム間の同期を確立する送信同期手段を有
    することを特徴とする中継専用端末局装置。
  11. 【請求項11】 1つの基地局と複数の端末局との間を
    結ぶ無線アクセス回線を単一の周波数を使用して構成す
    るTDMA−TDD方式の加入者系無線アクセスシステ
    ムであって、 固定長のガードタイムを介して配列された複数のタイム
    スロットからなる第1のサブフームと、これに続き、該
    第1のサブフレームに対応する同数のタイムスロットか
    らなる第2のサブフレームとによって時間的に分割さ
    れ、前記第1のサブフレームと前記第2のサブフレーム
    の繰り返し時間間隔も固定されたフレーム構成を有し、
    前記第1のサブフレーム内の1つのタイムスロットを使
    用して第1の情報を受信し、その受信したタイムスロッ
    トに対応する前記第2のサブフレーム内のタイムスロッ
    トで送られてくる第2の情報を送信する基地局装置と、 前記基地局装置に対して前記第1の情報を送信するとと
    もに、前記基地局装置から送信された前記第2の情報を
    受信する端末局装置との間の無線信号を前記基地局装置
    から中継する中継専用端末局装置と、 前記基地局装置と前記中継専用端末局装置との間を結ぶ
    無線アクセス中継回線とを備え、 前記基地局装置は、前記無線アクセス回線における前記
    第1のサブフレームにおける情報を受信する手段と、そ
    の受信した情報のうち、前記端末局装置から前記第1の
    サブフレームのM番目のタイムスロットで送信された前
    記第1の情報と、前記中継専用端末局装置から前記第1
    のサブフレームのN(但し、N≠M)番目のタイムスロ
    ットで送信された前記第2の情報とを保持する手段と、
    その保持された前記第1の情報を読出して前記第2のサ
    ブフレームにおけるN番目のタイムスロットで出力する
    手段と、前記保持された前記第2の情報を読出して前記
    第2のサブフレームにおけるM番目のタイムスロットで
    出力する手段と、その出力された前記第1及び第2の情
    報を前記無線アクセス回線を通して送信する手段とを有
    するシステムにおいて、 該送信手段により無線中継を行い、前記中継専用端末局
    装置の中継距離を前記端末局装置より増大させ、前記中
    継専用端末局装置は、前記第1のサブフレームと前記第
    2のサブフレームとの繰り返し時間間隔を固定せず、前
    記中継専用端末局装置で受信した前記第2のサブフレー
    ムと前記中継専用端末局装置で送信する前記第1のサブ
    フレームとの時間間隔を前記基地局装置と前記中継専用
    端末局装置との間の伝播遅延時間増大分の補正を加えた
    伝送時間に基づいて送受信フレーム間の同期を確立する
    ことを特徴とする中継専用端末局の設置方法。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の加入者系無線アクセス
    システムにおいて、前記基地局装置と前記中継専用端末
    局装置との間の伝播遅延時間増大分の補正を加えた送受
    信フレーム間の同期を確立する送信同期手段を前記中継
    専用端末局装置に設ける代わりに、前記中継専用端末局
    装置の最大中継距離を定め、前記中継専用端末局装置の
    受信した前記第2のサブフレームと送信する前記第1の
    サブフレームとの繰り返し時間間隔を、前記基地局と前
    記中継専用端末局装置との間の最大中継距離の伝播遅延
    時間で規定される送受信フレーム間繰り返し時間間隔に
    設定し、前記中継専用端末局装置に設定した前記送受信
    フレーム間繰り返し時間間隔と、前記基地局装置と前記
    端末局装置に適用した固定長のガードタイム及び前記第
    1のサブフレームと前記第2のサブフレームとの固定長
    の繰り返し時間間隔により、中継専用端末局装置の最小
    中継距離を求め、使用可能な最大中継距離と最小中継距
    離とにより限定された範囲内に前記中継専用端末局装置
    を設定したことを特徴とする加入者系無線アクセスシス
    テム。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の中継専用端末局装置
    において、前記基地局装置と前記中継専用端末局装置と
    の間の伝播遅延時間増大分の補正を加えた送受信フレー
    ム間の同期を確立する代わりに、前記中継専用端末局装
    置の最大中継距離を定め、前記中継専用端末局装置の受
    信した前記該第2のサブフレームと送信する前記第1の
    サブフレームとの繰り返し時間間隔を、前記基地局と前
    記中継専用端末局装置との間の最大中継距離の伝播遅延
    時間で規定される送受信フレーム間繰り返し時間間隔に
    設定し、前記中継専用端末局装置に設定した前記送受信
    フレーム間繰り返し時間間隔と、前記基地局装置と前記
    端末局装置に適用した固定長のガードタイム及び前記第
    1のサブフレームと前記第2のサブフレームとの固定長
    の繰り返し時間間隔により、中継専用端末局装置の最小
    中継距離を求め、使用可能な最大中継距離と最小中継距
    離とにより限定された範囲内に前記設置したことを特徴
    とする中継専用端末局装置。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の中継専用端末局装置
    の設置方法において、前記基地局装置と前記中継専用端
    末局装置との間の伝播遅延時間増大分の補正を加えた送
    受信フレーム間の同期を確立する代わりに、前記中継専
    用端末局装置の最大中継距離を定め、前記中継専用端末
    局装置の受信した前記該第2のサブフレームと送信する
    前記第1のサブフレームとの繰り返し時間間隔を、前記
    基地局と前記中継専用端末局装置との間の最大中継距離
    の伝播遅延時間で規定される送受信フレーム間繰り返し
    時間間隔に設定し、前記中継専用端末局装置に設定した
    前記送受信フレーム間繰り返し時間間隔と、前記基地局
    装置と前記端末局装置に適用した固定長のガードタイム
    及び前記第1のサブフレームと前記第2のサブフレーム
    との固定長の繰り返し時間間隔により、中継専用端末局
    装置の最小中継距離を求め、使用可能な最大中継距離と
    最小中継距離とにより限定された範囲内に前記中継専用
    端末局装置を設置することを特徴とする設置方法。
  15. 【請求項15】 請求項9または12記載のシステムに
    おいて、前記TDMA−TDD方式のフレーム構成にお
    いて、送信サブフレーム内のタイムスロット割当て及び
    受信サブフレーム内のタイムスロット割当ての少なくと
    も一方における割当て順序を、前記中継専用端末局装置
    に対する通信に使用するタイムスロットと前記端末局装
    置に対する通信に使用するタイムスロットとが交互に繰
    り返し割当てられるように定めたことを特徴とする加入
    者系無線アクセスシステム。
  16. 【請求項16】 請求項9または12記載のシステムに
    おいて、前記TDMA−TDD方式のフレーム構成を行
    うにあたり、送信サブフレーム内のタイムスロット割当
    て及び受信サブフレーム内のタイムスロット割当ての少
    なくとも一方における割当て順序を、前記中継専用端末
    局装置に対する通信に使用するタイムスロットと前記端
    末局装置に対する通信に使用するタイムスロットとが交
    互に繰り返し割当てられるように定めたことを特徴とす
    るフレーム構成方法。
  17. 【請求項17】 請求項9または12記載のシステムに
    おいて、前記TDMA−TDD方式のフレーム構成にお
    いて、送信サブフレーム及び受信サブフレームを、それ
    ぞれ、前記中継専用端末局装置と前記基地局装置との間
    の通信に使用する中継用送信サブフレームと、前記端末
    局装置と前記基地局装置との間の通信に使用するアクセ
    ス用送信サブフレーム、および前記中継専用端末局装置
    との通信に使用する中継用受信サブフレームと前記端末
    局装置との通信に使用するアクセス用受信サブフレーム
    に別け、前記中継用送信サブフレーム及び前記中継用受
    信サブフレームの少なくともいずれか一方におけるタイ
    ムスロット間のガードタイムを短縮し、あるいは省略し
    て、個々のタイムスロットを連結して、1つの長いタイ
    ムスロットとすることを特徴とする加入者系無線アクセ
    スシステム。
  18. 【請求項18】 請求項9または12記載のシステムに
    おいて、前記TDMA−TDD方式のフレーム構成を行
    うにあたり、送信サブフレーム及び受信サブフレーム
    を、それぞれ、前記中継専用端末局装置と前記基地局装
    置との間の通信に使用する中継用送信サブフレームと、
    前記端末局装置と前記基地局装置との間の通信に使用す
    るアクセス用送信サブフレーム、および前記中継専用端
    末局装置との通信に使用する中継用受信サブフレームと
    前記端末局装置との通信に使用するアクセス用受信サブ
    フレームに別け、前記中継用送信サブフレーム及び前記
    中継用受信サブフレームの少なくともいずれか一方にお
    けるタイムスロット間のガードタイムを短縮し、あるい
    は省略して、個々のタイムスロットを連結して、1つの
    長いタイムスロットとすることを特徴とするフレーム構
    成方法。
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