JP2001098080A - エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法

Info

Publication number
JP2001098080A
JP2001098080A JP35595199A JP35595199A JP2001098080A JP 2001098080 A JP2001098080 A JP 2001098080A JP 35595199 A JP35595199 A JP 35595199A JP 35595199 A JP35595199 A JP 35595199A JP 2001098080 A JP2001098080 A JP 2001098080A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pellets
extruder
evoh
ethylene
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP35595199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4549467B2 (ja
Inventor
Hiroshi Kawai
宏 河合
Masao Hikasa
正雄 日笠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP35595199A priority Critical patent/JP4549467B2/ja
Priority to US09/621,271 priority patent/US6686405B1/en
Priority to CNB031493629A priority patent/CN1262595C/zh
Priority to CNB001286951A priority patent/CN1198709C/zh
Priority to EP04022787A priority patent/EP1493758A1/en
Priority to DE60019853T priority patent/DE60019853T2/de
Priority to EP00115855A priority patent/EP1072616B1/en
Priority to KR10-2000-0042440A priority patent/KR100469043B1/ko
Priority to AT00115855T priority patent/ATE294822T1/de
Publication of JP2001098080A publication Critical patent/JP2001098080A/ja
Priority to US10/728,939 priority patent/US7323503B2/en
Priority to KR10-2004-0052757A priority patent/KR100461501B1/ko
Application granted granted Critical
Publication of JP4549467B2 publication Critical patent/JP4549467B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】含水状態のエチレン−ビニルアルコール共重合
体(EVOH)樹脂ペレットを押出機に供給する際に、樹脂ペ
レットの表面に着水量を所定値以下に制御することによ
り、効率良く押出機に供給する。 【解決手段】EVOH樹脂ペレットを二軸押出機(20)の
供給口(1)に供給し含水状態で溶融混練する際に、樹脂
のペレット全体の含水率を0.5〜70重量%の範囲か
つ前記ペレットの表面水の水分率を10重量%未満とす
る。これにより、フィーダーのホッパー内のブリッジの
発生はなく、ホッパー下部で水蒸気が発生せず、原料ペ
レットの融着も発生がなく、押出機への原料ペレットの
供給が安定する。その結果、酸・金属塩などの添加量が
安定であり、熱安定性も良好に保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含水状態のエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体(以下「EVOH」とも
いう。)樹脂ペレットを押出機に供給して樹脂組成物を
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン−ビニルアルコール共重合体
は、ガスバリヤー性が高く、耐油・耐有機溶剤性、保香
性、透明性などに優れるため、食品包装用として広く使
用されている。食品包装用としては、押出成形によるフ
ィルム、ブロー成形によるボトル、真空成形による各種
パック類など様々な成形加工法が採用されている。この
ような様々な成形加工法においては、樹脂ペレットを押
出機に供給し、溶融温度を200℃以上としなければな
らず、ポリマーの熱安定性を向上しておかないと溶融成
形時にポリマーが劣化し、フィシュアイやブツが生じて
製品の品質を低下させる原因となる。そのため、樹脂製
造時に含まれるケン化触媒残渣をポリマー中から除去し
たり、熱安定剤を添加する必要がある。
【0003】従来、樹脂製造時に含まれるケン化触媒残
渣をポリマーから除去するため、樹脂ペレットを洗浄容
器に入れ、固体状態のまま洗浄液(水)と接触させ、樹
脂ペレット内部から拡散により外部に抽出させていた
(特公昭55−19242号公報)。また、ポリマー内
に熱安定剤を添加するため、樹脂ペレットを酸処理容器
に入れ、固体状態のまま酸水溶液と接触させ、樹脂ペレ
ット内部に酸を含浸または吸着させていた(特公昭55
−19242号公報)。
【0004】しかしながら、前記従来の方法は、樹脂に
付着する水分量が多く、これを除去するため、長時間に
及ぶ乾燥機を用いた熱風乾燥が必要であり、操作が繁雑
であった。
【0005】上記に示すような微量成分を添加したEV
OHペレットを得る方法としては、(1)EVOHペレ
ットに微量成分の水溶液をスプレーし、ヘンシェルミキ
サーで混合後乾燥する方法(特開昭55―12108号
公報)、(2)EVOHペレットに粉末状の微量成分を
混合し、スーパーミキサーでドライブレンドする方法
(特開昭57−34148号公報)、(3)EVOHペ
レットを微量成分を含有する水溶液に浸漬し、脱液後乾
燥する方法(特開昭64−66262号公報)、(4)
EVOHペレットの含水率を20〜80重量%に調整し
た後、ホウ素化合物、酢酸塩およびリン酸化合物よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の化合物の水溶液と接
触させる方法(WO99/05213号公報)などが知ら
れている。
【0006】しかしながら、前記(1)または(2)の
添加方法では、EVOHペレットにおける微量成分の均
一性が不充分であり、添加量の制御も困難であるため
に、安定した品質の製品を得ることが困難である。また
前記(3)または(4)の方法は、溶液濃度を調節する
ことによりEVOHペレットに含有される微量成分の量
を制御しやすいメリットがある。しかし、該方法で処理
されたEVOHペレットは、溶融押出によって成形する
場合において押出機のモータートルクおよびトルク変動
が大きくなるため、通常、押出時にはEVOHからなる
樹脂組成物に滑剤を添加する必要があった。しかしなが
ら、EVOHからなる樹脂組成物は、食品包装用途など
に好適に用いられるために、かかる滑剤の添加は衛生上
の観点から必ずしも好ましくないため、滑剤の低減また
は排除が望まれていた。
【0007】前記(3)または(4)の方法で処理され
るEVOHペレットは、通常、ケン化後のEVOHのメ
タノール溶液を、水/メタノール混合溶液からなる凝固
浴中に析出させて得たストランドをカットすることによ
って得られる。ところが、エチレン含有量が20モル%
未満のEVOHおよび/またはケン化度95%未満のE
VOHは、上記凝固浴中でストランドが析出し難く、ま
た、カットミスや微粉の混入が発生し易いため、ペレッ
トを安定して生産することが困難であり、場合によって
はストランド析出が出来ず、ペースト状のEVOHが不
定形な形状で凝固したクラム状物として析出する。しか
しながら、(3)または(4)の方法で該クラム状析出
物を処理した場合は、微量成分を均質に混ぜ合わせるこ
とが困難であり、安定した品質の製品を得ることが出来
ない。
【0008】一方、エチレン含有量20モル%以上、ケ
ン化度95%以上のEVOHであっても、生産効率を向
上させるために高速でストランド析出を行った場合には
ストランドの析出が不安定となるため、ペレットを安定
して生産することが困難となり、(3)または(4)の
処理方法では、安定した品質の製品を得ることができな
かった。
【0009】さらに、製造プロセスの観点から見た場
合、従来のEVOHペレットを酸性物質および/または
金属塩を含有する処理液に浸漬する処理方法の場合、該
ペレットを浸漬処理するための処理浴や処理塔が必要で
あり、かかる処理浴または処理塔で用いられた処理液
は、EVOHの処理後には酸性物質および/または金属
塩が消費されているため、使い捨てにするか、あるいは
回収して、適切な量の酸性物質および/または金属塩を
再添加する必要がある。
【0010】処理液を使い捨てにすることは環境への影
響の観点から好ましくなく、通常、排水処理設備を通し
て廃棄される。また、処理液を回収して再使用する場合
は、安定した品質の製品を供給するために、酸性物質お
よび/または金属塩を再添加する設備と処理液中のオリ
ゴマーなどに代表される不純物の除去設備が必要であっ
た。
【0011】以上のとおり、前記従来の方法は、大きな
処理装置の設置や長時間処理が必要で、やはり製造コス
トが高いという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の問題を解決
するため、本発明者らは押出機を用いて含水かつ溶融状
態のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂から水分
を効率良く除去する方法、及び添加剤を効率良く樹脂に
添加し、製造コストの安いエチレン−ビニルアルコール
共重合体樹脂の製造方法を検討した結果、含水状態のエ
チレン−ビニルアルコール共重合体樹脂ペレットを押出
機に供給する際に、樹脂ペレットの表面に着水量が多い
と、例えばホッパー内でペレットがブリッジを形成した
り、フィーダー内でブロックを形成したり、押出機から
水蒸気が発生して含水エチレン−ビニルアルコール共重
合体樹脂ペレット同士が融着するなどの様々な問題があ
ることを見い出した。
【0013】具体的な問題点として、フィーダーのホッ
パー内でブリッジが発生し、押出機への原料樹脂の供給
不良となる。あるいはフィーダー内で分離した表面水が
押出機へ供給され、ホッパー下部で水蒸気が発生し、原
料ペレットの融着が発生し、押出機への原料樹脂の供給
不良となる。とくに含水EVOHの場合は、融点低下が
起こっているので影響を受けやすく、ペレット同士がホ
ッパー下部で融着しやすく、また供給不良による品質へ
の影響として、押出機への供給量が変動する為、酸・金
属塩の添加量が不安定となり、熱安定性が低下するなど
の問題が発生する。
【0014】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、含水状態のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹
脂ペレットを押出機に供給する際に、樹脂ペレットの表
面に着水量を所定値以下に制御することにより、効率良
く押出機に供給する方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H)樹脂組成物の製造方法は、EVOH樹脂を含水状態で
溶融混練する方法であって、前記樹脂のペレット全体の
含水率を0.5〜70重量%の範囲かつ前記ペレットの
表面水の水分率を10重量%未満として押出機に前記ペ
レットを供給することを特徴とする。
【0016】前記方法においては、ペレットの供給方法
が、定量式フィーダーを用いて押出機に前記ペレットを
定量供給するのが安定供給できるので好ましい。
【0017】また前記方法においては、添加剤を含水状
態で溶融混練すると、均一混合できることから好まし
い。
【0018】また前記方法においては、押出機内の樹脂
溶融温度が70〜170℃の範囲であることが好まし
い。
【0019】また前記方法においては、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体のエチレン含有量が3〜70モル
%の範囲であることが好ましい。
【0020】また前記方法においては、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体のケン化度が80モル%〜100
モル%の範囲であることが好ましい。
【0021】また前記方法においては、押出機から吐出
した直後の樹脂の含水率が5〜40重量%であることが
好ましい。
【0022】また前記方法においては、押出機から吐出
した直後の樹脂の含水率が5〜40重量%となるように
押出機中で不足水を供給しあるいは過剰水を除去するこ
とが好ましい。
【0023】また前記方法においては、押出機におい
て、含水溶融樹脂にカルボン酸、ホウ素化合物、リン酸
化合物、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選
ばれる少なくとも1種の添加剤を添加することが好まし
い。
【0024】
【発明の実施の形態】図面を用いて本発明を説明する。
図1は本発明方法の一実施形態の概略工程図を示す説明
図である。2軸押出機20の原料供給部1から含水状態
のEVOHを供給する。含水かつ溶融または半溶融状態
のEVOHは、フルフライトスクリュー部2により前方
に向けて送られ、逆フライトスクリュー部3で混練さ
れ、ベントシリンダー部7では過剰の水分が脱離され水
分調整される。その後、フルフライトスクリュー部4に
より前方に向けて送られ、微量成分添加部8から添加剤
が所定量添加される。その後、逆フライトスクリュー部
5で混練され、フルフライトスクリュー部6を通過して
吐出口11から吐出される。吐出口11より下流側でペ
レット化される。9はEVOHの温度を検出し制御する
ための温度センサーである。また10はシリンダーバレ
ルである。
【0025】次に図2は、本発明方法で用いる一実施形
態のホッパー・フィーダーの部分切り欠き概略図であ
る。ホッパー・フィーダー30は、樹脂ペレットを溜め
るホッパー31とその蓋32と、樹脂ペレットの存在量
を検知するレベルスイッチ33と、樹脂ペレットのブリ
ッジを防止する攪拌装置34と、スクリュー37を回転
させるためのモーター36と、押出機のバレル38と、
架台35からなる。
【0026】本発明に用いられるEVOHとしては、エ
チレン−ビニルエステル共重合体をけん化して得られる
ものが好ましい。エチレン含有量は3〜70モル%であ
り、ガスバリア性と溶融成形性に優れた成形物を得ると
いう観点からは、好適には10〜60モル%、さらに好
適には20〜55モル%、最適には25〜55モル%で
あるものが好ましい。さらに、ビニルエステル成分のけ
ん化度は80モル%以上であり、ガスバリア性に優れた
成形物を得るという観点からは、好ましくは95モル%
以上、特に好ましくは99モル%以上である。
【0027】一方、エチレン含量3〜20モル%のEV
OHは、水溶性を付与させたEVOHとして好適に用い
られ、かかるEVOH水溶液はバリア性、塗膜成形性に
優れ、優れたコート材料として用いられる。
【0028】また、ケン化度80〜95モル%のEVO
Hは、溶融成形性を改善するために好適に用いられる。
かかるEVOHは単独で用いることも可能であるが、ケ
ン化度が99モル%を超えるEVOHとブレンドして用
いる実施態様も好適である。
【0029】しかし、製造プロセスの観点から見た場
合、上記のエチレン含量が3〜20モル%のEVOHお
よびケン化度80〜95モル%のEVOHは、何れも従
来の方法通りに、かかるEVOHのメタノール溶液を凝
固浴にストランド状に押し出して析出させることが困難
であり、安定したペレットの生産が困難であり、かつ前
記ペレットに酸性物質および金属塩を均一に含有させる
ことも困難であった。このようなEVOHに対しても、
安定したペレットの生産が可能になった観点からも、本
発明の意義は大きい。
【0030】EVOHのエチレン含有量が3モル%未満
では溶融成形性が悪く、耐水性、耐熱水性、高湿度下で
のガスバリア性が低下する恐れがある。一方、70モル
%を超える場合は、バリア性や印刷適性等が不足する。
また、けん化度が80モル%未満では、バリア性、耐着
色性、耐湿性が不満足なものとなる。
【0031】以下にEVOHの製造方法を具体的に説明
する。エチレンとビニルエステルの重合は溶液重合に限
るものではなく、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、バル
ク重合のいずれであっても良い。また連続式、回分式の
いずれであってもよい。回分式の溶液重合の重合条件の
一例を以下に示す。
【0032】溶媒;アルコール類が好ましいが、その他
エチレン、ビニルエステルおよびエチレン−ビニルエス
テル共重合体を溶解し得る有機溶剤(ジメチルスルホキ
シドなど)を用いることができる。アルコール類として
はメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール
等を用いることができ、特にメチルアルコールが好まし
い。
【0033】触媒;2,2−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス−(2−
シクロプロピルプロピオニトリル)等のアゾニトリル系
開始剤およびイソブチリルパーオキサイド、クミルパー
オキシネオデカノエイト、ジイソプロピルパーオキシカ
ーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、ラウロイ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物系開始剤
等を用いることができる。
【0034】ビニルエステル;酢酸ビニル、脂肪酸ビニ
ルエステル(プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルな
ど)も使用できる。また、EVOHは共重合成分として
ビニルシラン化合物0.0002〜0.2モル%を含有
することができる。ここで、ビニルシラン系化合物とし
ては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキ
シ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルメトキシシ
ランが挙げられる。なかでも、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシランが好適に用いられる。 (1) 温度;20〜90℃、好ましくは40℃〜70℃。 (2) 時間;2〜15時間、好ましくは3〜11時間。 (3) 重合率;仕込みビニルエステルに対して10〜90
%、好ましくは30〜80%。 (4) 重合後の溶液中の樹脂分;5〜85%、好ましくは
20〜70%。 (5) 共重合体中のエチレン含有率;3〜70モル%。好
適には10〜60モル%、さらに好適には20〜55モ
ル%、最適には25〜55モル% なお、エチレンとビニルエステル以外にこれらと共重合
し得る単量体、例えば、プロピレン、イソブチレン、α
−オクテン、α−ドデセン等のα−オレフィン;アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸等の不飽和酸またはその無水物、塩、あるいはモノ
またはジアルキルエステル等;アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等のニトリル類;アクリルアミド、メタ
クリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリ
ルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンス
ルホン酸またはその塩;アルキルビニルエーテル類、ビ
ニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化
ビニリデン等を少量共存させることも可能である。
【0035】所定時間の重合後、所定の重合率に達した
後、必要に応じて重合禁止剤を添加し、未反応のエチレ
ンガスを蒸発除去した後、未反応ビニルエステルを追い
出す。エチレンを蒸発除去したエチレン−ビニルエステ
ル共重合体から未反応のビニルエステルを追い出す方法
としては、例えば、ラシヒリングを充填した塔の上部か
ら前記共重合体溶液を一定速度で連続的に供給し、塔下
部よりメタノール等の有機溶剤蒸気を吹き込み塔頂部よ
りメタノール等の有機溶剤と未反応ビニルエステルの混
合蒸気を留出させ、塔底部より未反応ビニルエステルを
除去した前記共重合体溶液を取り出す方法などが採用さ
れる。
【0036】未反応ビニルエステルを除去した前記共重
合体溶液にアルカリ触媒を添加し、前記共重合体中のビ
ニルエステル成分をケン化する。ケン化方法は連続式、
回分式いずれも可能である。アルカリ触媒としては水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属アルコラ
ートなどが用いられる。例えば、回分式の場合のケン化
条件は次の通りである。 (1) 前記共重合体溶液濃度;10〜50% (2) 反応温度;30〜65℃ (3) 触媒使用量;0.02〜1.0当量(ビニルエステ
ル成分当り) (4) 時間;1〜6時間 反応後のEVOHは必要に応じて中和することが好まし
い。
【0037】本発明は、EVOHを含水状態で溶融混練
する方法であるが、当該樹脂のペレット全体の含水率を
0.5〜70重量%の範囲かつ前記ペレットの表面水の
水分率を10重量%未満として押出機にペレットを供給
することを特徴とする。
【0038】押出機に供給されるペレットの形状は特に
限定されるものではなく、凝固浴中に析出させたストラ
ンドをカットして得られる円柱状のペレットや、溶融状
態の樹脂を直接カットして得られる碁石状のペレットな
どを用いることができる。通常、前者の円柱状ペレット
が好適に用いられる。
【0039】押出機内に投入される前のEVOHペレッ
ト全体の含水率の下限は0.5重量%以上である。含水
率は5重量%以上であることがより好ましく、7重量%
以上であることがより好ましい。また、押出機内に投入
される前のEVOHペレット全体の含水率の上限は70
重量%以下である。含水率は60重量%以下であること
が好ましく、50重量%以下であることがより好まし
い。押出機内に投入される前のEVOHペレット全体の
含水率がかかる範囲にあることで、押出機内において、
乾燥状態のEVOHの融点よりも低い温度で溶融状態の
EVOHを得ることが可能となり、押出機内におけるE
VOHの熱劣化を抑制することが可能であり、かつ押出
安定性を良好にすることが可能である。
【0040】押出機内に投入される前のEVOHペレッ
ト全体の含水率が0.5重量%未満の場合は、押出機内
におけるEVOHの熱劣化の抑制効果が不充分となる恐
れがある。また、含水率が70重量%を超える場合は、
EVOHからなる樹脂組成物において、樹脂と樹脂に含
有される水が相分離を起こしやすくなる恐れがある。樹
脂と樹脂に含有される水が相分離を起こした場合は、樹
脂表面が濡れ状態となり摩擦が大きくなるために、押出
機ホッパー内でブリッジが発生しやすくなる恐れがあ
り、EVOHからなる樹脂組成物ペレットの生産性に悪
影響を及ぼす恐れがある。
【0041】押出機内に投入される前のEVOHの含水
率を調整する方法としては特に限定されない。含水率を
上げる際には、樹脂に水をスプレーする方法、樹脂を水
中に浸漬させる方法、樹脂を水蒸気と接触させる方法な
どが挙げられる。また、含水率を低下させる際には適切
な乾燥方法を用いれば良く、たとえば流動式熱風乾燥機
あるいは静置式熱風乾燥機を用いて乾燥する方法が挙げ
られるが、乾燥斑を低減するという観点から流動式熱風
乾燥機を使用するのが好ましい。さらに、熱劣化を抑制
する観点から、乾燥温度は120℃以下であることが好
ましい。
【0042】また、本発明で押出機に投入されるペレッ
トの表面水の水分率は10重量%未満である。表面水の
水分率が10重量%以上であると、フィーダーで分離し
た表面水が押出機中に落下し、ホッパー下部で水蒸気が
発生し、原料ペレットの融着が発生しやすくなる。特に
本発明のEVOHは樹脂中に水分を含んでいて融点が低
下している場合が多く、通常の乾燥したEVOHより容
易に融着しやすいので問題である。表面水は、好適には
8重量%以下である。
【0043】凝固浴中にEVOH溶液を析出させたスト
ランドをカットして得られる円柱状のペレットは、通常
大量の表面水を保持しているが、かかるペレットから表
面水を除去する方法は特に限定されない。遠心分離器を
用いる方法のほか、熱風乾燥を行って表面水を除去する
こともできる。なかでも、遠心分離器を用いる方法が、
熱による劣化や融着を防止できるとともに、迅速に水分
を除去できるので好ましい。
【0044】かかるEVOHペレットは、ホッパー部分
から押出機に投入される。このとき、ホッパー下部から
定量式フィーダーを用いて、押出機にペレットを定量供
給することが好ましい。具体的には、一軸のスクリュー
を用いた定量式フィーダーが好適なものとして挙げられ
る。定量的に供給することで、カルボン酸や金属塩等を
押出機内で添加する際にもその添加量が安定して、結果
として熱安定性の良好な樹脂を得ることができる。
【0045】押出機内における樹脂温度は、70〜17
0℃であることが好ましい。樹脂温度が70℃未満の場
合は、EVOHが完全に溶融しない恐れがある。また、
カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、アルカリ金
属塩およびアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも
1種を添加する場合には、その分散性の改善効果が不充
分となる恐れがある。好適には80℃以上であり、より
好適には90℃以上である。また、樹脂温度が170℃
を超える場合は、EVOHが熱劣化を受けやすくなる恐
れがある。さらに、カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸
化合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩から
選ばれる少なくとも1種を水溶液として添加する場合
は、樹脂温度が170℃を超える場合は水分の蒸発が激
しくなるため、好適な水溶液濃度でEVOHと前記水溶
液を混合することが困難となる恐れがある。好適には1
50℃以下であり、より好適には130℃以下である。
かかる樹脂温度の調整方法は特に限定されないが、押出
機内シリンダの温度を好適に設定する方法が特に好まし
い。
【0046】本発明において、樹脂温度とは、押出機シ
リンダーに設置した温度センサーにより検出した温度を
いい、検出個所は押出機先端部吐出口付近の温度を示
す。
【0047】本発明において、EVOHの製造時に含ま
れるケン化触媒残渣を除去することができる。具体的に
は、EVOH樹脂を押出機に供給し、押出機の少なくと
も1箇所から洗浄液を注入し、樹脂を洗浄し、注入部よ
りも下流の少なくとも1箇所から洗浄液を排出すること
ができる。
【0048】本発明において押出機に供給するEVOH
に含まれるケン化触媒残渣は、アルカリ金属イオンであ
ることが好ましい。
【0049】押出機に供給するEVOHに含まれるアル
カリ金属イオンの含有量は、金属換算で0.1〜5重量
%の範囲であることが好ましい。より好適には、0.2
重量%以上であり、さらに好適には0.5重量%以上で
ある。またより好適には4重量%以下であり、さらに好
適には3重量%以下である。0.1重量%未満では従来
の洗浄方法でも十分に省スペースで製造可能であり、本
発明の製造方法を採用する実効に乏しい。一方、5重量
%を超える場合は、十分に洗浄を行うためにはL/Dの
大きい押出機が必要となり、コストアップになるために
好ましくない。
【0050】また、本発明において洗浄後のEVOHに
含まれるアルカリ金属イオンは、金属換算で0.05重
量%以下であることが好ましい。より好適には0.04
重量%以下であり、さらに好適には0.03重量%以下
である。0.05重量%を超える場合には、EVOHの
熱安定性が悪化し、好ましくない。
【0051】また、本発明で使用される洗浄液は、ケン
化触媒残渣を除去できるものであれば特に限定されるも
のではないが、25℃におけるpKaが3.5以上の酸
の水溶液であることが好ましい。25℃におけるpKa
が3.5未満の酸の水溶液を用いた場合には、EVOH
の耐着色性や層間接着性が不満足になる恐れがある。か
かるpKaが3.5以上の酸としては、カルボン酸が好
ましく、コスト等の面から特に酢酸が好ましく用いられ
る。酢酸水溶液を用いた場合の酢酸濃度は、好適には
0.01〜10g/リットルであり、より好適には0.
1〜2g/リットルである。
【0052】洗浄液の注入量は樹脂投入重量1kgあた
り0.1〜100リットルであることが好ましい。
【0053】洗浄液の注入は、押出機に洗浄液を注入で
きるものであれば特に限定されるものではないが、プラ
ンジャーポンプ等を用いて圧入する方法などが挙げられ
る。洗浄液の排出は、注入部よりも下流に配置され、押
出機から液体を排出できるものであれば特に限定される
ものではないが、脱水スリットあるいは脱水孔が好適な
ものとして挙げられる。なお、複数の注入部、あるいは
複数の排出部を配置しても構わない。
【0054】また、本発明においては、上記洗浄を行っ
た後で、押出機内で含水状態のEVOHから脱水または
脱気することも好ましい。具体的には、押出機の少なく
とも1箇所から液体水及び水蒸気から選ばれる少なくと
も一つを排出することが好ましい。ここで排出する方法
としては特に限定されるものではないが、押出機のシリ
ンダーに配置された脱水スリット、脱水孔あるいはベン
ト口から排出する方法が挙げられる。
【0055】これらの内、脱水スリットまたは脱水孔が
好適なものとして挙げられる。これらのものは、液体水
および水蒸気のいずれであっても排出可能であることか
ら、含水率が高い樹脂から効率的に水分を除去すること
が可能であり、この点で、一般に水蒸気しか排出するこ
とができないベント口よりも有効な場合が多いものであ
る。また、ベント口を用いて水分を排出する際には、ベ
ント口に樹脂が付着しやすく、かかる付着樹脂が劣化し
て押出機内に混入する場合もあるので、この点からも脱
水スリットまたは脱水孔が好適である。
【0056】なお、ベント口としては減圧下に水蒸気を
除去する真空ベントや、常圧下に水蒸気を除去するオー
プンベントを用いることができる。
【0057】また、脱水孔を用いる場合には、その孔か
ら溶融樹脂がはみ出る場合があり、その点からは脱水ス
リットを用いることが好適である。かかる脱水スリット
としては、ウェッジワイヤー式脱水スリットやスクリー
ンメッシュ式脱水スリットが好適なものとしてあげられ
る。
【0058】なお上記脱水手段は、単独で用いてもよい
し、同一種類のものを複数用いてもよいし、あるいは異
なる種類のものを組み合わせて用いてもよい。例えば、
含水率の多い樹脂から脱水スリットを用いて水分をある
程度除去してから、その下流側でベント口からさらに水
分を除去することなどもできる。
【0059】押出機吐出直後のEVOHからなる樹脂組
成物の含水率は5〜40重量%であることが好ましく、
5〜35重量%であることが特に好ましい。押出機吐出
直後のEVOHからなる樹脂組成物の含水率が40重量
%を超える場合は、EVOHからなる樹脂組成物におい
て、樹脂と樹脂に含有される水が相分離を起こしやすく
なる恐れがあり、その結果、押出機吐出後に発泡しやす
くなる恐れがある。また、押出機吐出直後のEVOHか
らなる樹脂組成物の含水率が5重量%未満の場合は、前
記押出機内におけるEVOHの加熱による劣化の抑制効
果が不充分となる恐れがあり、得られるEVOHペレッ
トの耐着色性が不満足なものとなる恐れがある。
【0060】押出機内で洗浄し、脱水又は脱気した後、
カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、アルカリ金
属塩およびアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも
1種はそれぞれ単独で添加することも可能であるが、実
施態様に応じて、カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化
合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩から選
ばれる複数種の化合物を下記に示した好適な範囲で添加
することにより、EVOHからなる樹脂組成物ペレット
の各種性能を改善することが可能である。
【0061】本発明のEVOHからなる樹脂組成物ペレ
ットに対し、カルボン酸を添加することが、熱安定性改
善の観点から好ましい。上記カルボン酸としては、25
℃におけるpKaが3.5以上であることが好ましい。
25℃におけるpKaが3.5未満のカルボン酸を添加
した場合、EVOHからなる樹脂組成物のpHの制御が
困難となり、耐着色性や層間接着性が不満足なものにな
る恐れがある。上記カルボン酸としては、シュウ酸、コ
ハク酸、安息香酸、クエン酸、酢酸、乳酸などが例示さ
れるが、コストなどの面から、酢酸又は乳酸を用いるこ
とが好ましい。
【0062】本発明のEVOHからなる乾燥樹脂組成物
ペレット中のカルボン酸の含有量は、10〜5000p
pmであることが好ましい。カルボン酸の含有量が10
ppm未満の場合、溶融成形時に着色が発生する恐れが
あり、また5000ppmを超える場合は層間接着性が
不充分となる恐れがある。カルボン酸の含有量の下限は
好適には30ppm以上であり、さらに好適には50p
pm以上である。また、カルボン酸の含有量の上限は好
適には1000ppm以下であり、さらに好適には50
0ppm以下である。
【0063】また、本発明のEVOHからなる樹脂組成
物ペレットに対し、リン酸化合物を添加することが、熱
安定性改善の観点から好ましい。本発明のEVOHから
なる乾燥樹脂組成物ペレット中のリン酸化合物の含有量
はリン酸根換算で1〜1000ppmであることが好ま
しく、リン酸化合物を適切な範囲で添加することによ
り、成形物の着色およびゲル・ブツの発生を抑制するこ
とが可能である。リン酸化合物の添加による上記の改善
効果はEVOHからなる樹脂組成物ペレットを用いたロ
ングラン成形時および成形物の回収時に特に顕著であ
る。リン酸化合物としては、リン酸、亜リン酸等の各種
の酸やその塩等が例示されるが、これらに限定されな
い。リン酸塩としては第1リン酸塩、第2リン酸塩、第
3リン酸塩のいずれの形で含まれていても良く、そのカ
チオン種も特に限定されるものではないが、アルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩であることが好ましい。中で
もリン酸2水素ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リ
ン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウムの形でリ
ン酸化合物を添加することが好ましい。
【0064】リン酸化合物の含有量はリン酸根換算で下
限は10ppm以上が好ましく、より好ましくは30p
pm以上であり、上限は500ppm以下が好ましく、
300ppm以下がより好ましい。かかる範囲のリン酸
化合物を含有することで、より着色が少なく、ゲル化し
にくいEVOHからなる樹脂組成物ペレットを得ること
ができる。リン酸化合物の含有量が1ppm未満の場合
は、溶融成形時の着色が激しくなる恐れがある。特に、
熱履歴を重ねるときにその傾向が顕著であるために、前
記樹脂組成物ペレットを成形して得られた成形物が、回
収性に乏しいものとなる恐れがある。また、リン酸化合
物の含有量が1000ppmを超える場合は成形物のゲ
ル・ブツが発生しやすくなる恐れがある。
【0065】本発明のEVOHからなる樹脂組成物ペレ
ットは、熱安定性向上、機械的性質の改善の観点から、
ホウ素化合物を含有させることが好適である(特公昭4
9−20615号公報)。EVOHからなる樹脂組成物
にホウ素化合物を添加した場合、EVOHとホウ素化合
物との間にキレート化合物が生成すると考えられ、かか
るEVOHを用いることによって、通常のEVOHより
も熱安定性の改善、機械的性質を向上させることが可能
である。
【0066】ホウ素化合物としては、ホウ酸類、ホウ酸
エステル、ホウ酸塩、水素化ホウ素類等が挙げられる
が、これらに限定されない。具体的には、ホウ酸類とし
ては、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸などが挙げ
られ、ホウ酸エステルとしてはホウ酸トリエチル、ホウ
酸トリメチルなどが挙げられ、ホウ酸塩としては上記の
各種ホウ酸類のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、
ホウ砂などが挙げられる。これらの化合物の中でもオル
トホウ酸(単にホウ酸と表示)が好ましい。
【0067】本発明のEVOHからなる乾燥樹脂組成物
ペレット中のホウ素化合物の含有量はホウ素換算で20
〜2000ppmであることが好ましく、50〜100
0ppmであることがより好ましい。10ppm未満で
はホウ素化合物を添加することによる熱安定性の改善効
果が得られない恐れがあり、2000ppmを超えると
ゲル化しやすく、成形性不良となる恐れがある。
【0068】本発明のEVOHからなる樹脂組成物ペレ
ットに対し、アルカリ金属塩を含有させることにより、
層間接着性や相容性を効果的に改善することが可能であ
る。本発明のEVOHからなる乾燥樹脂組成物ペレット
中のアルカリ金属塩の添加量は、アルカリ金属元素換算
で5〜5000ppmが好ましい。より好ましくは20
〜1000ppm、さらに好ましくは、30〜750p
pmである。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウムなどがあげられ、アルカリ金属塩として
は、一価金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸
塩、燐酸塩、金属錯体等が挙げられる。例えば、酢酸ナ
トリウム、酢酸カリウム、燐酸ナトリウム、燐酸リチウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、
エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩等が挙げられ
る。中でも酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、燐酸ナトリ
ウムが好適である。
【0069】また、本発明のEVOHからなる樹脂組成
物ペレットに対し、アルカリ土類金属塩を添加すること
も好適である。アルカリ土類金属塩を添加した場合、耐
着色性の改善効果が若干低下するが、前記樹脂組成物ペ
レットを用いた溶融成形時における、熱劣化した樹脂の
成形機のダイ付着量をさらに低減することが可能であ
る。アルカリ土類金属塩は特に限定されないが、マグネ
シウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、ベリリウム塩な
ど挙げられ、特にマグネシウム塩とカルシウム塩が好適
である。アルカリ土類金属塩のアニオン種も特に限定さ
れるものではないが、酢酸アニオンやリン酸アニオンが
好適である。
【0070】本発明のEVOHからなる乾燥樹脂組成物
ペレット中のアルカリ土類金属の含有量は金属換算で1
0〜1000ppmが好適であり、より好適には20〜
500ppmである。アルカリ土類金属の含有量が10
ppm未満の場合はロングラン性の改善効果が不充分と
なる恐れがあり、1000ppmを超えると樹脂溶融時
の着色が激しくなる恐れがある。
【0071】上記に示したカルボン酸、ホウ素化合物、
リン酸化合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属
塩から選ばれる少なくとも1種をEVOHからなる樹脂
組成物ペレットに含有させるにあたり、エチレン含有量
3〜70モル%、ケン化度80モル%以上のEVOHに
押出機内でカルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、
アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩から選ばれる
少なくとも1種を添加することができる。押出機内でカ
ルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、アルカリ金属
塩およびアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1
種を添加することにより、EVOHに対してカルボン
酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、アルカリ金属塩およ
びアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種を配
合させ、EVOHに対してカルボン酸、ホウ素化合物、
リン酸化合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属
塩から選ばれる少なくとも1種を非常に良好な均一性で
混練させることが出来る。かかる構成を採用することに
より、溶融成形時の押出機のモータートルクおよびその
トルク変動が小さく、押出安定性、耐着色性およびロン
グラン性に優れ、ゲル・ブツの発生およびダイ付着量が
少ないEVOHからなる樹脂組成物ペレットを得ること
が可能となる。尚、本発明において、EVOHに押出機
内でカルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、アルカ
リ金属塩およびアルカリ土類金属塩から選ばれる少なく
とも1種を添加するにあたり、前記カルボン酸等の押出
機へのフィード位置は、押出機内のEVOHが溶融した
状態の位置で添加することが、本発明の効果を充分発揮
する点で好ましい。特に、含水かつ溶融状態のEVOH
に前記添加剤を添加することが好ましい。
【0072】なお、押出機は混練部を有していることが
好ましく、特に前記添加物の添加位置が押出機の混練部
であることが、添加剤が均質に配合されやすいことから
好ましい。
【0073】また、上記アルカリ金属塩およびアルカリ
土類金属塩以外の金属塩として、周期律表の第4周期に
記載される金属塩を使用することも可能である。
【0074】カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合
物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩から選ば
れる少なくとも1種の添加形態は特に限定されない。押
出機内に乾燥粉末として添加する方法、溶媒を含浸させ
たペースト状で添加する方法、液体に懸濁させた状態で
添加する方法、溶媒に溶解させて溶液として添加する方
法などが例示されるが、添加量の制御や、EVOH中に
カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、アルカリ金
属塩およびアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも
1種を均質に分散させる観点からは、カルボン酸、ホウ
素化合物、リン酸化合物、アルカリ金属塩およびアルカ
リ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種を溶媒に溶解
させて溶液として添加する方法が特に好適である。かか
る溶媒は特に限定されないが、カルボン酸、ホウ素化合
物、リン酸化合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類
金属塩から選ばれる少なくとも1種の溶解性、コスト的
なメリット、取り扱いの容易性、作業環境の安全性等の
観点から、水が好適である。
【0075】EVOHに対してカルボン酸、ホウ素化合
物、リン酸化合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類
金属塩から選ばれる少なくとも1種を添加する方法は特
に限定されない。カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化
合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩から選
ばれる少なくとも1種を、1箇所あるいは2箇所以上か
ら押出機に添加することが好ましい。
【0076】EVOHに対してカルボン酸、ホウ素化合
物、リン酸化合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類
金属塩から選ばれる少なくとも1種を溶液として添加す
る際には、EVOHの乾燥重量100重量部に対して、
前記溶液の添加量の下限は1重量部以上であることが好
ましく、3重量部以上であることがより好ましく、5重
量部以上であることが特に好ましい。また、前記溶液の
添加量の上限は、EVOHの乾燥重量100重量部に対
して50重量部以下であることが好ましく、30重量部
以下であることがより好ましく、20重量部以下である
ことが特に好ましい。前記溶液の添加量が1重量部未満
の場合は、一般に溶液の濃度が高くなるため、カルボン
酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、アルカリ金属塩およ
びアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の添
加における分散性の改善効果が低下する恐れがある。ま
た、50重量部を超える場合はEVOHの含水率の制御
が困難となる恐れがあり、押出機内でEVOHからなる
樹脂組成物において、樹脂と樹脂に含有される水が相分
離を起こしやすくなる恐れがある。
【0077】従来の、EVOHを酸性物質および/また
は金属塩の溶液に含浸させる処理方法では、上記のよう
なEVOHのクラム状析出物などは良好な品質の製品を
得ることが困難であったが、本発明により、かかる形態
のEVOHに関してもカルボン酸、ホウ素化合物、リン
酸化合物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩か
ら選ばれる少なくとも1種を均質に添加することが可能
となり、安定した品質のEVOHからなる樹脂組成物ペ
レットを得ることが可能である。
【0078】押出機から吐出されたEVOHからなる樹
脂組成物をペレット化する方法は特に限定されないが、
前記樹脂組成物をダイスからストランド状に凝固浴中に
押出し、適切な長さにカットする方法が例示される。ペ
レットの取り扱いの容易性の観点から、ダイスの口径は
2〜5mmφ(φは直径。以下同。)が好適であり、ス
トランドを1〜5mm程度の長さでカットすることが好
ましい。
【0079】得られたペレットは、通常、乾燥工程に供
される。乾燥後のEVOHからなる樹脂組成物ペレット
の含水率は、1重量%以下とされ、好適には0.5重量
%以下とされる。乾燥方法は特に限定されないが、静置
乾燥法、流動乾燥法などが好適なものとして挙げられ、
幾つかの乾燥方法を組み合わせた多段階の乾燥工程を採
用することも可能である。この中でも、初めに流動乾燥
法で乾燥し、引き続いて静置乾燥法で乾燥する方法が好
適である。
【0080】従来のEVOHペレットを酸性物質および
/または金属塩を含有する処理液に浸漬する処理方法の
場合、処理後のEVOHの含水率は通常40〜70重量
%程度であった。ところが、本発明のEVOHを押出機
で溶融し、必要に応じて前記押出機内で洗浄し、脱水又
は脱気した後、カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合
物、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩から選ば
れる少なくとも1種を添加する処理方法の場合は、押出
機吐出直後のEVOHからなる樹脂組成物の含水率を任
意に調節が可能であり、押出機吐出直後の含水率は好適
には5〜40重量%である。従って従来法よりも、含水
率の小さいペレットを得ることが可能である。かかる含
水率の小さいペレットは、乾燥プロセスにおけるエネル
ギーの消費量を低減することができる観点から好適であ
る。
【0081】特に、含水率が40重量%を超えるペレッ
トは、乾燥温度を100℃以上にした場合、ペレット同
士の融着が発生する恐れがある。かかる観点からも、上
記のような含水率の低いペレットが得られる、EVOH
を押出機で溶融し前記押出機内で洗浄し、脱水又は脱気
した後、カルボン酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、ア
ルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩から選ばれる少
なくとも1種を添加する本発明の処理方法は好適であ
る。
【0082】上記の方法で得られたEVOHからなる樹
脂組成物ペレットに、重合度、エチレン含有率およびケ
ン化度の異なるEVOHをブレンドし溶融成形すること
も可能である。また、前記樹脂組成物ペレットに他の各
種可塑剤、安定剤、界面活性剤、色剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤、乾燥剤、架橋剤、金属塩、充填剤、各種繊
維等の補強剤等を適量添加することも可能である。本発
明のEVOHからなる樹脂組成物ペレットは押出機のモ
ータートルクおよびそのトルク変動が小さく、押出安定
性に優れているため、実施態様によっては滑剤の使用量
を大幅に低減すること、あるいは滑剤を使用しないこと
が可能な点で特に好適である。ただし、前記ペレットを
用いて成形物を成形する際の滑剤の使用は任意であり、
制限されない。
【0083】また、EVOH以外の熱可塑性樹脂を本発
明の目的を阻害しない範囲で適量配合することも可能で
ある。熱可塑性樹脂としては各種ポリオレフィン(ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−
メチル−1−ペンテン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重
合体、ポリオレフィンと無水マレイン酸との共重合体、
エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、またはこれらを不飽和カルボン
酸またはその誘導体でグラフト変性した変性ポリオレフ
ィンなど)、各種ナイロン(ナイロン−6、ナイロン−
6,6、ナイロン−6/6,6共重合体など)、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリス
チレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリア
セタールおよび変性ポリビニルアルコール樹脂などが用
いられる。
【0084】得られた本発明のEVOHからなる樹脂組
成物ペレットは溶融成形によりフィルム、シート、容
器、パイプ、繊維等、各種の成形体に成形される。これ
らの成形物は再使用の目的で粉砕し再度成形することも
可能である。また、フィルム、シート、繊維等を一軸ま
たは二軸延伸することも可能である。溶融成形法として
は押出成形、インフレーション押出、ブロー成形、溶融
紡糸、射出成形等が可能である。溶融温度は前記共重合
体の融点等により異なるが150〜270℃程度が好ま
しい。
【0085】本発明のEVOHからなる樹脂組成物ペレ
ットは、上述した如く前記樹脂組成物のみを単層とする
樹脂成形物の製造以外に、本発明の組成物フィルム、シ
ート等の成形物を少なくとも1層とする多層構造体とし
て実用に供せられることが多い。前記多層構造体の層構
成としては、本発明のEVOHからなる樹脂組成物を
E、接着性樹脂をAd、熱可塑性樹脂をTで表わすと、
E/Ad/T、T/Ad/E/Ad/T等が挙げられる
が、これに限定されない。それぞれの層は単層であって
もよいし、場合によっては多層であってもよい。
【0086】用いられる熱可塑性樹脂としては、直鎖状
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピ
レン、プロピレン−α−オレフィン共重合体(炭素数4
〜20のα−オレフィン)、ポリブテン、ポリペンテン
等のオレフィンの単独またはその共重合体、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル、ポリエステルエラ
ストマー、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリア
ミド樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポ
リウレタンエラストマー、ポリカーボネート、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレンなどが挙げられる。
上記の中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエステルが好まし
く用いられる。
【0087】EVOHと熱可塑性樹脂とを積層するに際
し、接着性樹脂を使用する場合があり、この場合の接着
性樹脂としてはカルボン酸変性ポリオレフィンからなる
接着性樹脂が好ましい。カルボン酸変性ポリオレフィン
とは、オレフィン系重合体にエチレン性不飽和カルボン
酸またはその無水物を化学的(たとえば付加反応、グラ
フト反応により)結合させて得られるカルボキシル基を
含有する変性オレフィン系重合体が好適である。ここで
オレフィン系重合体とはポリエチレン(低圧、中圧、高
圧)、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ボ
リブテンなどのポリオレフィン、オレフィンと前記オレ
フィンとを共重合し得るコモノマー(ビニルエステル、
不飽和カルボン酸エステルなど)との共重合体、たとえ
ばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル
酸エチルエステル共重合体などを意味する。このうち直
鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(酢酸ビニルの含有量5〜55重量%)、エチレン−
アクリル酸エチルエステル共重合体(アクリル酸エチル
エステルの含有量8〜35重量%)が好適であり、直鎖
状低密度ポリエチレン及びエチレン−酢酸ビニル共重合
体が特に好適である。エチレン性不飽和カルボン酸また
はその無水物とはエチレン性不飽和モノカルボン酸、そ
のエステル、エチレン性不飽和ジカルボン酸、そのモノ
またはジエステル、その無水物があげられ、このうちエ
チレン性不飽和ジカルボン酸無水物が好適である。具体
的にはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸、マレイン酸モノメチルエステ
ル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチ
ルエステル、フマル酸モノメチルエステルなどが挙げら
れ、なかんずく、無水マレイン酸が好適である。
【0088】エチレン性不飽和カルボン酸またはその無
水物のオレフィン系重合体への付加量またはグラフト量
(変性度)はオレフィン系重合体に対し0.01〜15
重量%、好ましくは0.02〜10重量%である。エチ
レン性不飽和カルボン酸またはその無水物のオレフィン
系重合体への付加反応、グラフト反応は、たとえば溶媒
(キシレンなど)、触媒(過酸化物など)の存在下でラ
ジカル重合法などにより得られる。このようにして得ら
れたカルボン酸変性ポリオレフィンのASTM−D12
38に準じD−1238−65Tにより、190℃で測
定したメルトインデックス(MI)は0.2〜30g/
10分であることが好ましく、より好ましくは0.5〜
10g/10分である。これらの接着性樹脂は単独で用
いてもよいし、また二層以上を混合して用いることもで
きる。
【0089】本発明においては、上記多層構造体はその
まま各種形状のものに用いることが出来るが、前記多層
構造体の物性を改善するためには延伸処理を施すことも
好ましく、破断、ピンホール、延伸ムラ、デラミ等の生
じない延伸フィルムや延伸シート等が得られる。
【0090】延伸については、一軸延伸、二軸延伸のい
ずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行った
ほうが物性的に良好である。本発明においては、延伸時
にピンホールやクラック、延伸ムラ、デラミ等の生じな
い延伸フィルムや延伸シート等が得られる。
【0091】延伸方法としては、ロール延伸法、テンタ
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、
深絞成形、真空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用
できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸
延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は80
〜170℃、好ましくは100〜160℃程度の範囲か
ら選ばれる。
【0092】かくして延伸が終了した後、次いで熱固定
を行う。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延
伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好
ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理
を行う。又、得られる延伸フィルムは必要に応じ、冷却
処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は溶融
コート処理、製袋加工、箱加工、チューブ加工、スプリ
ット加工等を行うことができる。
【0093】かくして得られた多層構造体の形状として
は任意のものであってよく、フィルム、シート、テー
プ、ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等
が例示される。又、得られる多層構造体は必要に応じ、
熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネ
ート処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り
加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行う
ことができる。上記の如く得られたフィルム、シート或
いは容器等は食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包
装材料として有用である。
【0094】上記に示す多層構造体を製造するに当たっ
ては、本発明のEVOHからなる樹脂組成物より得られ
たフィルム、シート等の成形物の層の片面又は両面に他
の基材をラミネートするのであるが、ラミネート方法と
しては、例えば、前記成形物(フィルム、シート等)に
熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に熱可塑性樹脂等
の基材に前記樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とを共押出
する方法、熱可塑性樹脂とEVOHからなる樹脂組成物
を共射出する方法、更にはEVOHからなる樹脂組成物
より得られた成形物と他の基材のフイルム、シートとを
有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステ
ル系化合物等の公知の接着剤を用いてラミネートする方
法等が挙げられ、中でも他の熱可塑性樹脂とを共押出す
る方法が好ましく用いられる。本発明のEVOHからな
る樹脂組成物は層間接着性に非常に優れるため、共押出
成形用樹脂組成物、およびそれを用いた共押出多層構造
体に好適である。
【0095】本発明の組成物と熱可塑性樹脂との共押出
の方法は、マルチマニホールド合流方式Tダイ法、フィ
ードブロック合流方式Tダイ法、インフレーション法の
いずれでもよい。
【0096】このようにして得られた共押出多層構造体
を二次加工することにより、各種成形品(フィルム、シ
ート、チューブ、ボトルなど)を得ることができ、たと
えば以下のようなものが挙げられる。 (1)多層構造体(シート又はフィルムなど)を一軸ま
たは二軸方向に延伸、又は二軸方向に延伸、熱処理する
ことによる多層共延伸シート又はフィルム (2)多層構造体(シート又はフィルムなど)を圧延す
ることによる多層圧延シート又はフィルム (3)多層構造体(シート又はフィルムなど)真空成
形、圧空成形、真空圧空成形、等熱成形加工することに
よる多層トレーカップ状容器 (4)多層構造体(パイプなど)からのストレッチブロ
ー成形等によるボトル、カップ状容器 このような二次加工法には特に制限はなく、上記以外の
公知の二次加工法(ブロー成形など)も採用できる。
【0097】このようにして得られた共押出多層構造
体、共射出多層構造体はゲル・ブツの発生が少なく、ま
た、フィルム成形時のフィッシュアイおよびストリーク
の発生が少ないので、食品容器の材料、たとえば深絞り
容器、カップ状容器、ボトル等の材料として好適に用い
られる。
【0098】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。以下「%」、「部」とあるのは特に断わりのない限
り重量基準である。なお尚、水はすべてイオン交換水を
使用した。 (1)表面水の水分率 前記EVOHペレットを下記仕様の国産遠心器(株)社
製上部排出型遠心分離機H−130M型を用いた。EV
OHペレット10kgを下記仕様の遠心分離機で5分間
実施した。遠心分離前と遠心分離後のEVOHの重量変
化から、下式(数1)を用いてEVOHの表面水の水分
率を求めた。 <遠心分離機仕様> 型式:H−130M 名称:上部排出型遠心分離機 容量:107L(直径 914mm×深さ 430mm) 材質:SUS304 回転数:1000rpm(510G) <表面水の水分率>
【0099】(数1) 表面水の水分率(重量%)=(遠心分離前の重量―遠心分離
後の重量)/遠心分離前の重量×100 (2)含水率の測定 試料とする含水EVOH20gを良く乾燥した秤量ビン
に取り、熱風乾燥機で120℃、24時間乾燥し、乾燥
前と乾燥後のEVOHの重量変化から、下記式(数2)
を用いてEVOHの含水率を求めた。
【0100】(数2) 含水率(重量%)=(乾燥前重量−乾燥後重量)/乾燥前重
量×100 (4)添加した微量成分の定量 以下に示す方法に従って、定量を行った。なお、以下の
「乾燥ペレット」とは、押出機内でカルボン酸、ホウ素
化合物、リン酸化合物、アルカリ金属塩およびアルカリ
土類金属塩から選ばれる少なくとも1種を添加されたE
VOHからなる樹脂組成物ペレットを、流動式熱風乾燥
機を用いて100℃で15時間乾燥し、引き続いて静置
式熱風乾燥機を用いて100℃で15時間乾燥を行って
得られたものである。 (2−a)カルボン酸含有量の定量 試料とする乾燥ペレット20gをイオン交換水100m
lに投入し、95℃で6時間加熱抽出した。抽出液にフ
ェノールフタレインを指示薬として1/50規定のNa
OHで中和滴定し、カルボン酸含有量を定量した。 (2−b)アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
ンの定量 試料とする乾燥ペレット10gを0.01規定の塩酸水
溶液50mlに投入し、95℃で6時間撹拌した。撹拌
後の水溶液をイオンクロマトグラフィーを用いて定量分
析した。カラムは、(株)横河電機製のICS−C25
を使用し、溶離液は5.0mMの酒石酸と1.0mMの
2,6−ピリジンジカルボン酸を含む水溶液とした。な
お、定量に際してはそれぞれの金属塩化物の水溶液で作
成した検量線を用いた。こうして、乾燥ペレット中のア
ルカリ金属塩の量およびアルカリ土類金属の量を金属換
算の量で得た。 (2−c)ホウ素化合物の定量 試料とするペレットにNa2CO3水溶液を加え、白金る
つぼで600℃で灰化させた。得られたサンプルに塩酸
を加えて溶解し、ICP発光分光分析法によりホウ素化
合物の含有量をホウ素換算で定量した。 (2−d)リン酸イオンの定量 試料とする乾燥ペレット10gを0.01規定の塩酸水
溶液50mlに投入し、95℃で6時間撹拌した。撹拌
後の水溶液をイオンクロマトグラフィーを用いて定量分
析し、リン酸イオンの量を定量した。カラムは、(株)
横河電機製のICS−A23を使用し、溶離液は2.5
mMの炭酸ナトリウムと1.0mMの炭酸水素ナトリウ
ムを含む水溶液とした。なお、定量に際してはリン酸水
溶液で作成した検量線を用いた。こうして得られたリン
酸イオンの量から、リン化合物の含有量をリン酸根換算
で得た。 (3)原料供給連続試験 図2に示す下記仕様容量式フィーダーを用いて原料供給
連続試験を実施した。連続試験は8時間実施し、試験開
始から押出不良が発生するまでの時間を測定した。 <定量式単軸フィーダー> 仕様:日本製鋼所(株)製SVF-25 処理量:10kg/hr(能力:4〜20kg/hr) ホッパー:
30L 駆動:0.4KW(3)メルトインデックス(MI) ASTM−D1238に準じ、メルトインデクサーを使
用し、温度190℃、荷重2160gの条件にて測定し
た。 (4)単層製膜試験 下記仕様の押出機を使用してEVOHからなる樹脂組成
物の単層製膜を行い、EVOHからなる樹脂組成物ペレ
ットの製膜サンプルを作成し、ゲル・ブツ及び着色を評
価した。
【0101】押出機の仕様は以下の通り。
【0102】 押出機 GT−40−A (株)プラスチック工学研究所製 形式 単軸押出機(ノンベントタイプ) L/D 26 CR 3.5 口径 40mmφ スクリュー 一条フルフライトタイプ、表面窒化鋼 回転数 40rpm 駆動機 住友重機株式会社製直流式電動機SCR−DC218B モ ーター容量 DC7.5KW(定格45A) ヒーター 4分割タイプ ダイ幅 300mm ダイ内樹脂温度 240℃ 引取り速度 10m/min. (4−b)ゲル・ブツ 試料とする乾燥ペレットを用いてEVOHの単層製膜を
実施し、製膜開始から1時間後のフィルムのゲル状ブツ
(肉眼で確認できる約100μm以上のもの)を数え、
1.0m2あたりに換算した。ブツの個数によって以下の
ように判定した。 A;20個未満 B;20〜40個 C;40〜60個
D;60個以上 (4−c)着色 試料とする乾燥ペレットを用いてEVOHの単層製膜を
実施し、製膜開始から1時間後のフィルムを紙管に巻き
取り、フィルム端面の着色度を肉眼で判定し以下のよう
に判定した。 A;着色なし B;やや黄変 C;黄変 D;激しい着
【0103】
【実施例1】エチレン含有量32モル%のエチレン−酢
酸ビニル共重合体の45%メタノール溶液をケン化反応
器に仕込み、苛性ソーダ/メタノール溶液(80g/
L)を共重合体中の酢酸ビニル成分に対し、0.4当量
となるように添加し、メタノールを添加して共重合体濃
度が20%になるように調整した。60℃に昇温し反応
器内に窒素ガスを吹き込みながら約4時間反応させた。
4時間後、酢酸で中和し反応を停止させ、さらに反応器
内の全メタノール量の55重量%に相当する水を加え、
エチレン含有量32モル%、ケン化度99.5%のEV
OHのメタノールと水の溶液を得た。前記EVOH溶液
を円形の開口部を有する金板から水中に押し出してスト
ランド析出させ、切断することで直径約3mm、長さ約
5mmのペレットを得た。得られたペレットは大量の水
を加えて脱液する操作を繰り返した。脱液したペレット
10kgを遠心分離器を用いて、表面水を除去した。得
られたペレットの表面水分率は0重量%であった。
【0104】エチレン32モル%、ケン化度99.5モ
ル%、含水率33重量%のEVOHを図1に記載した二
軸押出機に投入し、吐出口の樹脂温度を100℃とし、
吐出口側先端部の、図1に示した微量成分添加部(8)よ
り、酢酸/ホウ酸/酢酸ナトリウム/酢酸マグネシウム
/リン酸二水素カリウム水溶液からなる処理液を添加し
た。EVOHの単位時間当たりの投入量は10kg/h
r(含有される水の重量を含む)、処理液の単位時間当
たりの投入量は0.67L/hrであり、処理液の組成
は酢酸を4.3g/L、ホウ酸を15g/L、酢酸ナト
リウムを4.6g/L、酢酸マグネシウムを3.0g/
L、リン酸二水素カリウムを1.4g/L含有する水溶
液であった。二軸押出機の仕様を以下に示す。原料供給
連続試験の結果、8時間の連続運転で押出不良は認めら
れず。 <原料仕込みフィーダー> 容量式単軸フィーダー 処理量:10kg/hr(能力:4〜20kg/hr) ホッパー:30L、駆動:0.4 KW<押出機> 形式 二軸押出機 L/D 45.5 口径 30mmφ スクリュー 同方向完全噛合型 回転数 300rpm モーター容量 DC22KW ヒーター 13分割タイプ ダイスホール数 5穴(3mmφ) ダイス内樹脂温度 105℃ 引取り速度 5m/min 押出機吐出後のEVOHからなる樹脂組成物ペレットの
含水率は、20重量%であった。得られたペレットを流
動乾燥機を用いて100℃で15時間乾燥し、引き続き
静置乾燥機を用いて100℃で15時間乾燥した結果、
含水率は0.3重量%であった。また、MIは1.5g
/10minであった。
【0105】得られた乾燥ペレットを用い、EVOHの
単層製膜を行い、ゲル・ブツ及び着色性の試験を実施し
た。
【0106】上記条件で単層製膜の結果、ゲル・ブツ試
験および耐着色性試験はいずれもA判定であった。
【0107】また、フィーダーのホッパー内のブリッジ
の発生はなく、押出機へ安定して原料樹脂を供給でき、
ペレットの表面水分量が少ないので、ホッパー下部で水
蒸気が発生せず、原料ペレットの融着も発生がなく、押
出機への原料ペレットの供給が安定しているので、酸・
金属塩などの添加量が安定であり、熱安定性が低下する
こともなかった。押出時の条件を表1に、処理液の組成
を表2に、評価結果を表3に示す。
【0108】
【実施例2】EVOHのエチレン含量、ケン化度、押出
機内での樹脂温度、押出機投入前の含水率および押出機
吐出直後の含水率を表1にまとめて示すように変更し、
EVOHの単位時間当たりの仕込量と、カルボン酸、ホ
ウ素化合物、リン酸化合物、アルカリ金属塩およびアル
カリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種溶液の単位
時間当たりの仕込量および組成を表2に示すように変更
した以外は、実施例1と同様にしてEVOHペレットを
作成した。押出時の条件を表1に、処理液の組成を表2
に、評価結果を表3に示す。
【0109】また、フィーダーのホッパー内のブリッジ
の発生はなく、押出機へ安定して原料樹脂を供給でき、
ペレットの表面水分量が少ないので、ホッパー下部で水
蒸気が発生せず、原料ペレットの融着も発生がなく、押
出機への原料ペレットの供給が安定しているので、酸・
金属塩などの添加量が安定であり、熱安定性が低下する
こともなかった。
【0110】
【比較例1】エチレン含有量32モル%のエチレン−酢
酸ビニル共重合体の45%メタノール溶液をケン化反応
器に仕込み、苛性ソーダ/メタノール溶液(80g/
L)を共重合体中の酢酸ビニル成分に対し、0.4当量
となるように添加し、メタノールを添加して共重合体濃
度が20%になるように調整した。60℃に昇温し反応
器内に窒素ガスを吹き込みながら約4時間反応させた。
4時間後、酢酸で中和し反応を停止させ、さらに反応器
内の全メタノール量の55重量%に相当する水を加え、
エチレン含有量32モル%、ケン化度99.5%のEV
OHのメタノールと水の溶液を得た。前記EVOH溶液
を円形の開口部を有する金板から水中に押し出してスト
ランド析出させ、切断することで直径約3mm、長さ約
5mmのペレットを得た。得られたペレットは脱液しさ
らに大量の水を加え脱液する操作を繰り返した。得られ
たペレットの表面水分量は30重量%であり、含水率は
65重量%であった。
【0111】得られたペレットの原料供給連続試験の結
果、0.5時間後、ホッパー下部でブリッジが発生し、
運転を中止した。また得られたペレットを製膜したが、
ゲル・ブツが多発し、着色も激しく、外観は極めて不良
であった。押出時の条件を表1に、処理液の組成を表2
に、評価結果を表3に示す。
【0112】
【表1】
【0113】
【表2】
【0114】
【表3】 以上のとおり、本発明によれば、下記の利点が得られ
る。 (1)フィーダーのホッパー内のブリッジの発生を防止
し、押出機へ安定して原料樹脂を供給できる。 (2)ペレットの表面水分量が少ないので、ホッパー下
部で水蒸気が発生せず、原料ペレットの融着も発生しな
い。 (3)押出機への原料ペレットの供給が安定しているの
で、酸・金属塩などの添加量が安定であり、熱安定性が
低下することもない。
【0115】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明のエチレン
−ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂組成物の製造方
法は、EVOH樹脂を含水状態で溶融混練する方法であ
って、前記樹脂のペレット全体の含水率を0.5〜70
重量%の範囲かつ前記ペレットの表面水の水分率を10
重量%未満として押出機に前記ペレットを供給すること
により、効率良く押出機に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施形態の概略工程図を示す説
明図である。
【図2】本発明方法で用いる一実施形態のホッパー・フ
ィーダーの部分切り欠き概略図である。
【符号の説明】
1 原料供給部 2,4,6 フルフライトスクリュー部 3,5 逆フライトスクリュー部 7 ベントシリンダー部 8 微量成分添加部 9 温度センサー 10 シリンダバレル 11 吐出口 20 2軸押出機 30 ホッパー・フィーダー 31 ホッパー 32 蓋 33 レベルスイッチ 34 攪拌装置 35 架台 36 モーター 37 スクリュー 38 バレル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA13 AA26 AB01 AB13 AC12 AE02 FA03 FC05 4F201 AA04E AA19E AB00 AB16 AB19 AR06 AR20 BA01 BC01 BC12 BC33 BK02 BK13 BK26 BQ16 BQ54 4F207 AA04E AA19E AB00 AB16 AB19 AR06 AR20 KA01 KB21 KF01 4J002 BB221 DE026 DH027 DH047 DK007 EF037 EF097 EG027 EG037 EY007

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−ビニルアルコール共重合体樹
    脂を含水状態で溶融混練する方法であって、前記樹脂の
    ペレット全体の含水率を0.5〜70重量%の範囲かつ
    前記ペレットの表面水の水分率を10重量%未満として
    押出機に前記ペレットを供給することを特徴とするエチ
    レン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ペレットの供給方法が、定量式フィーダ
    ーを用いて押出機に前記ペレットを定量供給する方法で
    ある請求項1に記載のエチレン−ビニルアルコール共重
    合体樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 添加剤を含水状態で溶融混練する請求項
    1または2に記載のエチレン−ビニルアルコール共重合
    体樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 押出機内の樹脂溶融温度が70〜170
    ℃の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載のエチレ
    ン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 エチレン−ビニルアルコール共重合体の
    エチレン含有量が3〜70モル%の範囲である請求項1
    〜4のいずれかに記載のエチレン−ビニルアルコール共
    重合体樹脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 エチレン−ビニルアルコール共重合体の
    ケン化度が80モル%〜100モル%の範囲である請求
    項1〜5のいずれかに記載のエチレン−ビニルアルコー
    ル共重合体樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 押出機から吐出した直後の樹脂の含水率
    が5〜40重量%である請求項1〜6のいずれかに記載
    のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 押出機から吐出した直後の樹脂の含水率
    が5〜40重量%となるように押出機中で不足水を供給
    しあるいは過剰水を除去する請求項7に記載のエチレン
    −ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 押出機において、含水溶融樹脂にカルボ
    ン酸、ホウ素化合物、リン酸化合物、アルカリ金属塩及
    びアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の添
    加剤を添加する請求項1〜8のいずれかに記載のエチレ
    ン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法。
JP35595199A 1999-07-23 1999-12-15 エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法 Expired - Lifetime JP4549467B2 (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35595199A JP4549467B2 (ja) 1999-07-23 1999-12-15 エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法
US09/621,271 US6686405B1 (en) 1999-07-23 2000-07-20 Process for producing ethylene-vinyl alcohol copolymer resin, process for producing pellets and resin pellets
CNB001286951A CN1198709C (zh) 1999-07-23 2000-07-23 乙烯-乙烯醇共聚物树脂及其粒料的制法,及该树脂粒料
CNB031493629A CN1262595C (zh) 1999-07-23 2000-07-23 乙烯-乙烯醇共聚物树脂及其粒料的制法,及该树脂粒料
DE60019853T DE60019853T2 (de) 1999-07-23 2000-07-24 Herstellung von Ethylen-Vinylalkohol-Copolymerharz, Verfahren zur Herstellung von Pellets und Harzpellets
EP00115855A EP1072616B1 (en) 1999-07-23 2000-07-24 Process for producing ethylene-vinyl alcohol copolymer resin, process for producing pellets and resin pellets
EP04022787A EP1493758A1 (en) 1999-07-23 2000-07-24 Ethylene-vinyl alcohol copolymer resin pellets
KR10-2000-0042440A KR100469043B1 (ko) 1999-07-23 2000-07-24 에틸렌-비닐알콜 공중합체 수지와 펠릿의 제조방법 및수지 펠릿
AT00115855T ATE294822T1 (de) 1999-07-23 2000-07-24 Verfahren zur herstellung von ethylen- vinylalkohol-copolymerharz, verfahren zur herstellung von pellets und harzpellets
US10/728,939 US7323503B2 (en) 1999-07-23 2003-12-08 Process for producing ethylene-vinyl alcohol copolymer resin, process for producing pellets and resin pellets
KR10-2004-0052757A KR100461501B1 (ko) 1999-07-23 2004-07-07 에틸렌-비닐알콜 공중합체 수지와 펠릿의 제조방법 및수지 펠릿

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-240274 1999-07-23
JP24027499 1999-07-23
JP35595199A JP4549467B2 (ja) 1999-07-23 1999-12-15 エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001098080A true JP2001098080A (ja) 2001-04-10
JP4549467B2 JP4549467B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=26534652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35595199A Expired - Lifetime JP4549467B2 (ja) 1999-07-23 1999-12-15 エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4549467B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002284811A (ja) * 2001-01-19 2002-10-03 Kuraray Co Ltd エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂の製造方法
JP2005271460A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物の製造法
WO2009084509A1 (ja) * 2007-12-28 2009-07-09 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. エチレン-ビニルアルコール共重合体組成物の製造方法、およびエチレン-ビニルアルコール共重合体ペレットの製造方法
WO2009084510A1 (ja) * 2007-12-28 2009-07-09 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. エチレン-ビニルアルコール共重合体組成物の製造方法、およびエチレン-ビニルアルコール共重合体ペレットの製造方法
JP2009202561A (ja) * 2008-01-30 2009-09-10 Fujifilm Corp プレス加工用前駆体及びその製造方法
JP2011111473A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The エチレン−ビニルアルコール系共重合体の製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000043040A (ja) * 1998-07-27 2000-02-15 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物ペレットの製造法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000043040A (ja) * 1998-07-27 2000-02-15 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物ペレットの製造法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002284811A (ja) * 2001-01-19 2002-10-03 Kuraray Co Ltd エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂の製造方法
JP2005271460A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物の製造法
WO2009084509A1 (ja) * 2007-12-28 2009-07-09 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. エチレン-ビニルアルコール共重合体組成物の製造方法、およびエチレン-ビニルアルコール共重合体ペレットの製造方法
WO2009084510A1 (ja) * 2007-12-28 2009-07-09 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. エチレン-ビニルアルコール共重合体組成物の製造方法、およびエチレン-ビニルアルコール共重合体ペレットの製造方法
JP2010007041A (ja) * 2007-12-28 2010-01-14 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The エチレン−ビニルアルコール共重合体組成物の製造方法、およびエチレン−ビニルアルコール共重合体ペレットの製造方法
US8765037B2 (en) 2007-12-28 2014-07-01 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. Process for preparing ethylene-vinyl alcohol copolymer composition, and process for producing ethylene-vinyl alcohol copolymer pellets
US9221194B2 (en) 2007-12-28 2015-12-29 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. Process for preparing ethylene-vinyl alcohol copolymer composition, and process for producing ethylene-vinyl alcohol copolymer pellets
JP2009202561A (ja) * 2008-01-30 2009-09-10 Fujifilm Corp プレス加工用前駆体及びその製造方法
JP2011111473A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The エチレン−ビニルアルコール系共重合体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4549467B2 (ja) 2010-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7323503B2 (en) Process for producing ethylene-vinyl alcohol copolymer resin, process for producing pellets and resin pellets
JP5824088B2 (ja) 樹脂組成物、その製造方法及び多層構造体
JP2008189940A (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物およびそれからなるペレット
JP2001164059A (ja) ロングラン性に優れたエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体
JP3704448B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂ペレットの製造方法と樹脂ペレット
JP5813202B2 (ja) 低臭性に優れたエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる樹脂組成物
JP4480826B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂ペレットの製造方法
JP4326122B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法及び樹脂ペレットの製造方法
CA2473980C (en) Resin composition and method for producing the same
JP4588146B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂の製造方法及びペレットの製造方法
JP4549467B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法
JP2006282833A (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物及びその製造方法
JP2005329718A (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂ペレットの製造方法と樹脂ペレット
JP4312912B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂の製造方法及びペレットの製造方法
JP3984628B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法
JP3762704B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法
JP4684589B2 (ja) 樹脂組成物及びその製造方法
JP3976809B2 (ja) エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物の処理方法
JP4564246B2 (ja) 樹脂組成物及びその製造方法
JP2006083400A (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法
JP2000336230A (ja) 樹脂組成物及び多層構造体
JP2001131377A (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物の製造法
JP2001098122A (ja) 樹脂組成物及び多層構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100408

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4549467

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140716

Year of fee payment: 4

EXPY Cancellation because of completion of term