JP2001096090A - 洗浄機器 - Google Patents

洗浄機器

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JP2001096090A
JP2001096090A JP27952499A JP27952499A JP2001096090A JP 2001096090 A JP2001096090 A JP 2001096090A JP 27952499 A JP27952499 A JP 27952499A JP 27952499 A JP27952499 A JP 27952499A JP 2001096090 A JP2001096090 A JP 2001096090A
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lid
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closing lid
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Yoshiyuki Noguchi
義之 野口
Yoji Okazaki
洋二 岡崎
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Toshiba Corp
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  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ等の駆動音源を有する機器の筐体と、
この筐体の上部に被着された開閉蓋との隙間から機外上
方に漏れる騒音を軽減する。 【解決手段】 筐体22の内部にモータ32等の駆動機
構部33を有し、筐体22上部の内外連通口27を開閉
する開閉蓋28を備え、この開閉蓋28を中空容器状に
形成して、内部を空洞とした共鳴室48を設けた構成と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯機や食器洗い
機等が有するモータ等の駆動音源から発する騒音に対処
した洗浄機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図13に示す脱水兼用洗濯
機1においては、筐体2内部に水受槽としての外槽3を
図示しない防振吊持機構により弾性支持すると共に、内
部に脱水兼洗濯槽の内槽4を回転可能に設け、この内槽
4の内底部には図示しないが周知の撹拌体を回転自在に
設け、また、内槽4の上端部には周方向に一列の透孔4
aを形成している。また、外槽3の外底部には図示しな
いが周知のモータ及びクラッチ機構等からなる駆動機構
部を備え、その回転動力を前記撹拌体或いは内槽4に伝
達する構成としている。
【0003】一方、前記筐体2は、矩形箱状の外箱8
と、その上面に被着され洗濯物を出し入れする投入口9
を有する合成樹脂製のトップカバー10とから構成さ
れ、このトップカバー10の投入口9周縁部は、矩形で
略平坦形状の凹所11が形成されていて、該凹所11に
収容配置されその投入口9を開閉する開閉蓋12を回動
自在に支持している。この開閉蓋12は、合成樹脂にて
矩形板状に成形された前蓋12aと、ヒンジ部13を介
して回動可能に連結された後蓋12bとから構成された
二つ折り可能な構造としている。そして、この開閉蓋1
2は、その後蓋12bの後端部をトップカバー10側に
突設されたヒンジ軸14に回動自在に支持され、以って
前記投入口9を開閉する構成としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成によれば開閉
蓋12を回動自在に支持するため、該開閉蓋12の回動
基端側とトップカバー10の内面との間には、これらが
当接しないような回動隙間Dが必要であり、具体的に
は、同図13に拡大して示すように、後蓋12bの後端
部下面と凹所11との間に上下方向の隙間d1 、及びこ
れに連続する前後方向(図示左右方向)の隙間d2 が形
成され、従って、開閉蓋12が閉鎖状態にあっても、そ
の外周側のうち回動基端側を除く周端部が凹所11上面
に当接して略閉鎖された状態にあるものの、この回動基
端側は、その回動を許容するための隙間Dが常に存在す
る構成となる。
【0005】しかるに、この種脱水兼用洗濯機1は稼動
状態において種々の騒音を発する。その音源としては、
例えば、洗い及び脱水運転時におけるモータ等駆動機構
部が発する駆動音、脱水運転時における内槽4の風切り
音、撹拌翼により生成された水流音、更には内槽4の回
転に伴い発生した空気流が隙間Dを通過して外部に放出
される際に生ずる風音や、その他、機械的な振動音等が
考えられる。従って、洗い及び脱水運転時に発生する騒
音は、開閉蓋12の閉鎖による遮音効果のみでは不十分
で、騒音として筐体2とトップカバー10との隙間Dか
ら機外上方に漏れ、この筐体2上部からの騒音は、静音
化の妨げとなるばかりか、使用者には耳障りで不快感を
与えるなどの問題があった。
【0006】また、その騒音対策として開閉蓋12の下
面外周囲に略全周にわたり図示しないがスポンジなどの
弾性体を設け、開閉蓋12の閉鎖状態では該弾性体がト
ップカバー10の上面と密着することによって、内部か
らの騒音が機外に漏れないようにすることも考えられ
る。ところが、このような弾性体を設け取着するのは面
倒でコストアップとなるばかりか、長期使用によって劣
化し易く、しかも、上記したように開閉蓋12の一端た
る後端部を回動自在とした支持構造では、回動を許容す
る隙間d1 ,d2 が少なからず必要であることから、上
記弾性体を設けても完全な密閉状態は得られない。仮
に、密閉可能とした場合、筐体2の内外間の通気性が損
なわれ、洗濯作業を終えた後の内,外槽4,3に残った
水分の蒸発が妨げられ、カビや異臭の発生の要因とな
る。
【0007】本発明は上述の事情に鑑みてなされ、従っ
てその目的は、筐体上部に被着された開閉蓋の隙間から
機外上方に漏れ出ようとする騒音を、消音機能を付加し
た開閉蓋により低減できるようにした洗浄機器を提供す
るにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗浄機器は、筐体の内部にモータ等の駆動
機構部を有し、筐体上部の内外連通口を開閉する開閉蓋
を備えたものにおいて、前記開閉蓋を中空容器状に形成
して、内部を空洞とした共鳴室を設けたことを特徴とす
る(請求項1の発明)。
【0009】斯かる構成によれば、音源であるモータ等
から発せられた駆動音等は、閉鎖状態の開閉蓋による遮
音効果以外に、その音波は、開閉蓋に形成された共鳴室
内における共鳴現象に干渉減衰されて音のエネルギーが
打ち消されて減少する。従って、筐体上部の内外連通口
から機外上方に出る騒音を効果的に抑えることができ、
機器の静音化が図れると共に、使用者は快適に作業でき
る。
【0010】そして、請求項1記載のものにおいて、共
鳴室は、閉蓋状態において筐体との間に形成される隙間
に対向した出入口を有することを特徴とする(請求項2
の発明)。
【0011】斯かる構成によれば、隙間から漏れ出よう
とする音波を、速やかに出入口から取り込み共鳴室内に
入射できるので、該隙間からの騒音に対して効果的に減
少させることができると共に、隙間を介して筐体の内外
の通気性を維持できて筐体内にカビや異臭の発生を防止
することができる。
【0012】また、請求項2記載のものにおいて、共鳴
室の出入口は、複数個の開口部により形成したことを特
徴とする(請求項3の発明)。
【0013】斯かる構成によれば、出入口を複数個の開
口部により形成したので、該開口部を共鳴室に対し十分
小さくでき、簡易な構成にて共鳴型の消音器として好適
し、のみならず、出入口を形成する開閉蓋の側壁部の剛
性を高めることができ、従って、強度的に実用に供し得
る中空容器状の開閉蓋を提供できる。
【0014】そして、請求項2記載のものにおいて、共
鳴室は、閉蓋状態において筐体との間に形成される隙間
を通る空気流に対して面取りを施したことを特徴とする
(請求項4の発明)。
【0015】斯かる構成によれば、空気流は隙間からス
ムーズに流れ、乱流による騒音発生を防止することがで
き、従って、該隙間から漏れる種々の騒音発生を効果的
に抑制することができる。
【0016】そして、請求項2記載のものにおいて、共
鳴室は、閉蓋状態において出入口に向けて下降傾斜する
底板部を有する構成としたことを特徴とする(請求項5
の発明)。
【0017】斯かる構成によれば、使用水液が出入口か
ら共鳴室の内部に侵入したとしても、下降傾斜する底面
部から出入口から容易に排出できるので、該共鳴室の内
部に残水することがなく、カビや異臭の発生を防止する
ことができる。
【0018】また、請求項1記載のものにおいて、共鳴
室は、仕切板により複数に区画形成された小共鳴室を有
する構成としたことことを特徴とする(請求項6の発
明)。
【0019】斯かる構成によれば、機外に漏れる騒音を
軽減すると共に、特に内部が空洞の共鳴室のへこみ変形
を防止するのに有効で、従って、強度的に優れた中空容
器状の開閉蓋を提供できる。この場合、各小共鳴室の空
洞形状及び大きさを同一構成とした場合には、特定の周
波数に対して顕著な減衰効果を発揮し、また、異なる構
成とした場合には、それに応じた周波数幅の広い減衰効
果が期待できるもので、それだけ実用に際して設計的自
由度を高めることができる。
【0020】そして、請求項1記載のものにおいて、共
鳴室は、開閉蓋と底板部とを所定の空間を存して弾性係
合手段により連結固定した構成としたことを特徴とする
(請求項7の発明)。
【0021】斯かる構成によれば、中空容器状の共鳴室
を、簡易に製作提供できると共に、必要に応じ使用者が
底板部を取り外して清掃でき、衛生的に長期使用でき
る。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の洗浄機器を脱水兼用洗濯機に適用して示す第1実施
例につき、図1ないし図9を参照して説明する。まず図
2は、洗濯機21の縦断側面図で、その全体構成につき
述べると、外観を構成する筐体22は、上下面を開放す
る矩形箱状の外箱23と、下面を塞ぐようにして取着さ
れ四隅部に脚部24を有する台板25と、外箱23の上
面に被せるように取着され合成樹脂にて逆皿容器状に形
成されたトップカバー26とを具備してなる。
【0023】このトップカバー26の略中央部には、筐
体22の内外連通口としての洗濯物を出し入れする投入
口27を筒状に形成すると共に、該投入口27には、詳
細は後述するがこれを開閉する開閉蓋28を回動自在に
被着している。斯かる筐体22内部には、防振吊持機構
31により弾性支持した水受槽としての外槽29と、洗
濯槽と脱水槽を兼ね周壁上端部のみに多数の透孔30a
を有する実質的に無孔状の内槽30とを配設している。
【0024】そして、前記外槽29の上端部には円盤状
の槽カバー29aを取着すると共に、外底部には、例え
ば、アウターロータ形のDCブラシレスモータからなる
モータ32を中心にクラッチ機構等を内蔵する駆動機構
部33及び排水弁34等を備え、一方、前記内槽30の
上端部にはバランスリング35を備え内底部には撹拌翼
36を設けている。しかるに、この撹拌翼36は、上記
モータ32のアウターロータに設けられた回転軸37に
直結され、一方、内槽30は、上記回転軸37の外周囲
に嵌挿された中空回転軸38と連結され、その基端部側
は上記したクラッチ機構を介してアウターロータに連結
されている。
【0025】しかして、図1は、洗濯機21の上半部を
拡大して示す縦断側面図、図3は上半部における筐体2
2と開閉蓋28との分解斜視図、及び図4は開閉蓋28
の分解斜視図で、これら図面を参照して前記した開閉蓋
28の取付構造につき具体的に述べる。前記トップカバ
ー26の投入口27の開口周縁部は、略矩形の平坦状を
なしトップカバー26上面より窪んだ凹所39を形成し
ており、該凹所39に開閉蓋28が収容配置され投入口
27に対し開閉可能に設けられる。
【0026】この開閉蓋28は、合成樹脂製にて例え
ば、前蓋40と後蓋41との2個を連結した構成からな
り、これらの外周側には図示(特に図4参照)下方に延
出されたフランジ部42,43を夫々形成していて、そ
の連結側の各フランジ部42,43の双方から突設され
たヒンジ片44,45が回動自在に軸支されることによ
って、前蓋40及び後蓋41は二つ折り可能に構成され
ている。従って、これら前蓋40及び後蓋41により投
入口27を閉鎖する場合には、1枚の開閉蓋28として
投入口27を覆い、各フランジ部42,43の下端は凹
所39の平坦状上面に略接合する状態に載置される。
【0027】そして、前蓋40は上面手前側に手掛部4
6を凹設してなる樹脂製の一枚板構造であるのに対し、
後蓋41は、例えば、その裏面側に合成樹脂にて浅皿状
に形成された底枠47を取着して、内部を空洞とする中
空容器状の共鳴室48を形成している。即ち、底枠47
は、特に図4の分解斜視図に示したように、その全外周
にわたり前記フランジ部43の高さ寸法より若干小さい
高さ(同等でも可)の周側壁49を有し、そのうちの後
部周側壁49aには出入口としての複数個の開口部50
を形成していて、この開口部50は、開閉蓋28が閉鎖
状態にある時、図1,2に示すように凹所39の内周面
との間の隙間Dに対向して開口している。この隙間Dの
詳細については後述する。
【0028】また、その底枠47の後部周側壁49aの
両側角部は、内方に窪ませて後蓋41のフランジ部43
との間に空所51を形成するようにしており、この空所
51を除く底枠47の底板部52は、後蓋41が略水平
状態にある時、従って開閉蓋28が投入口27を閉鎖し
た状態にある時、図5の断面図に示すように後部周側壁
49a側に下降傾斜する底面を有していて、この傾斜下
端部に沿って前記開口部50が配設されている。
【0029】そして、斯かる構成の底枠47を後蓋41
の裏面側に取着する手段として、本構成では、後蓋41
のフランジ部43の下部内面側に複数個の突子53を周
方向に間隔を置いて突設し、この突子53に対応する位
置の底枠47の周側壁49に凹部54を形成して、これ
ら突子53を凹部54に弾性係合させて後蓋41に底枠
47を一体的に取着する。これによって、後蓋41に
は、その裏面側において開口部50を有する一側面を除
いて閉鎖され、内部を空洞とした中空容器状の前記共鳴
室48が形成される。
【0030】このように、前蓋40及び後蓋41から構
成された開閉蓋28は、特に図3に示すように、その後
端部がトップカバー26の凹所39内の後方両側部二箇
所に突設されたヒンジ軸55を有するヒンジ機構により
回動自在に支持される。即ち、各ヒンジ軸55は、互い
に内方に延び凹所39の上面と所定寸法離間して形成さ
れ、これに対応し開閉蓋28の後端部である後蓋41の
後部フランジ部43aの両側部には、特に図4に明示す
るようにヒンジ機構を構成するところのヒンジ孔56a
を有するヒンジ片56を突出形成していて、該ヒンジ片
56を弾性変形させるようにして上記ヒンジ軸55に被
嵌し、以って、斯かるヒンジ機構によって開閉蓋28は
回動自在に支持される。
【0031】この場合、ヒンジ軸55を支点に開閉蓋2
8が回動する際、後蓋41の後部フランジ部43aが凹
所39内面と当接しない空隙が必要であり、これが前記
した隙間Dである。特に図6の一部拡大した断面図に示
したように、隙間Dは、後蓋41の稜部が描く回動軌跡
a、及び後部フランジ部43a若しくは底枠47の後部
周側壁49aの下端部が描く回動軌跡bが、凹所39内
面と接触しない空隙寸法に設定されている。即ち、上下
方向の隙間d1 と、これに連続する前後方向(図示左右
方向)の隙間d2 とから構成され、本構成の場合、支点
からの半径が大きい回動軌跡bに対処した隙間d1 が隙
間d2 より大きく設定してある(d1 >d2 )。
【0032】但し、この隙間Dはできるだけ小さいのが
望ましく、特に大きくなりがちな隙間d1 に対処して、
一般的に後部フランジ部43aの高さ寸法を他のフラン
ジ部43寸法より小さめに抑えたり、或いは可動側であ
る後蓋41の後端部が位置する凹所39の一部を更に下
方に窪ませた逃げ凹部を設けて、回動時に当接しない構
成とすると共に、開閉蓋28ができるだけ凹所39より
上方に浮き上がった状態(突出状態)とならないよう配
設している。
【0033】従って、開閉蓋28により投入口27を閉
鎖した状態において、後部フランジ部43a近傍部分を
除いた他のフランジ部43下端部と凹所39上面とは当
接して略閉鎖状態に保持される一方、可動側の後端部に
あってはトップカバー26とは隙間Dを介して筐体22
の内外が連通した構成にあって、常に通気性が確保され
ている。
【0034】上記のように構成された本実施例の洗濯機
21の作用について述べる。まず、図2において、洗い
運転する場合には内槽30内に洗濯物と洗濯水及び洗剤
が投入されて後、モータ32等の駆動機構部33が通電
駆動され、モータ32の回転軸37に直結された撹拌翼
36の回転駆動により洗濯水流たる渦巻き水流が生成さ
れ、洗い運転が実行される。一方、脱水運転時には排水
弁34は開放され、駆動機構部33が内蔵するクラッチ
機構の動作により中空回転軸38が連結駆動され、内槽
30を高速回転させることにより洗濯物からの遠心脱水
が行われ、上端部の透孔30aから外槽29内に勢いよ
く放出され、排水弁34を経て機外に排出される。
【0035】このような各運転時において、モータ32
を主とした駆動機構部33からの駆動音等が、機外に騒
音として漏れ出る。本構成の洗濯機21の場合、その機
外上方への騒音は、主として筐体22のトップカバー2
6と閉鎖状態の開閉蓋28との間における隙間Dを音波
等の通路として流れ出る。この騒音源としては、従来例
において述べたように、上記駆動音の他に撹拌翼36に
よる水流音、内槽30による風切り音、防振吊持機構3
1からの機械的な振動音、その他には回転する内槽30
により生成された空気流が隙間Dより放出される際に発
する風音等にあって、これらが混合して騒音として発生
する。
【0036】しかるに、本実施例における開閉蓋28の
後蓋41には、隙間Dに面して出入口たる複数個の開口
部50を有し、内部を空洞とする中空容器状の共鳴室4
8を形成したので、筐体22内部で発生した駆動音等の
音波が隙間Dに流入し、即ち、隙間d1 からd2 に至り
該通路に開口する開口部50から入射した音波は、共鳴
室48内部における共鳴現象により音のエネルギーが減
衰され、機外上方に漏れる騒音に対し減音効果を発揮す
る。
【0037】このような減音機能は本構成の場合、図
4,5から明らかとなるように音波の入口である開口部
50が、共鳴室48の奥行きLに対し十分小さい場合、
λ/4型共鳴消音器として特定の周波数に対して減音機
能を発揮するもので、この場合の共鳴周波数fは、 n=0,1,2,3,… λ(波長)=1/f(周波数) のとき、 f=1/4L・(2n+1) で求められ、本構成の共鳴室48により特定の周波数成
分に対して特に有効となる。
【0038】因みに、このような共鳴型の消音器の原理
は、図7(a)に示すように音源からの音波が共鳴部の
空洞内部で反射し、この反射波と入射波とが同図(b)
の波形図に示すように逆位相の正弦波となり、相互に干
渉し打ち消し合うことによって外部に出ようとする音の
エネルギーを減少させるもので、この種共鳴型消音器に
よる減音効果は次式で表すことができる。
【0039】
【数1】
【0040】この場合、入射管の断面積S0 は、本実施
例に謂う隙間d2 を有する横断面積に相当するもので、
従って、モータ32等を音源として筐体22内で発生し
た音波は、隙間d1 ,d2 を経てトップッカバー26の
投入口27に被着された開閉蓋28が有する共鳴室48
に至り、隙間d2 に面する開口部50部分における入射
波と空洞内部からの反射波との干渉により打ち消し合っ
て減衰され、結果的に該隙間d2 から洗濯機21上方に
漏れ出る騒音を効果的に減音する。
【0041】特に本実施例では、図8に示す本構成の模
式図を参照して述べると、共鳴室48の空洞部が大きい
ため、小さな一つの開口部50から入射した音波は、矢
印で示すように該共鳴室48内で多方向に広がり且つ幾
重にも反射が起こり、その減衰周波数が幾重にも発生す
ることから、同図(b)の特性図に示すように、減衰量
はやや小さいものの、対応周波数f0 〜fnの広い範囲
で減音効果が得られ、周波数が異なる多くの音源からの
騒音に対処する場合に有利である。
【0042】因みに本実施例において、無負荷による脱
水運転にて実験し騒音レベルを測定した結果、筐体22
たるトップカバー26の上方0. 5メートルにおける騒
音レベルは、図9のスペクトル分析図に示すように、破
線で示す従来構成(図13に示す開閉蓋12)に比し
て、明らかに減音効果を奏することが確認できた。
【0043】また、本実施例の洗濯機21のように水を
扱う機器では、当然作業中に水が飛散し易く、例えば、
脱水運転時には遠心脱水され勢いよく放出された水が霧
状となり、内槽30の回転により生じた空気流と共に、
開閉蓋28が閉鎖状態(閉蓋状態)にあっても隙間Dを
介して開口部50から共鳴室48内に侵入することにな
る。しかしながら、共鳴室48の底板部52は、特に図
5に示したように開口部50側に向って下降傾斜してい
るから、進入した水は溜まることなく開口部50から速
やかに排出される。
【0044】しかも、上記したように騒音が機外に漏れ
出る隙間Dを、そのまま巧みに利用して減音化可能とし
た構成にあるから、開閉蓋28が閉鎖状態にあっても筐
体22の内外は隙間Dを介して連通して常に通気性が維
持され、従って、内槽30や外槽29等の筐体22内の
水分蒸発は、該隙間Dから容易に流通して機外に排出さ
れ、筐体22内部にカビが生じたり、異臭が発生するこ
とを防止でき衛生的である。
【0045】尚、本実施例では、中空容器状の共鳴室4
8を、後蓋41に突設した突子53と底枠47に形成し
た凹部54との弾性係合により取着してなる構成として
おり、簡易に製作提供できると共に、必要に応じ使用者
が底枠47を取り外して清掃等することもでき、長期使
用にわたって衛生的に保てる。但し、このような取着手
段に限定されるものではなく、例えば、接着剤を併用し
たり、超音波溶着により接合して密着度を高めて、音波
の漏れを一層確実に防ぐ構成としても良い。
【0046】その他、本実施例では共鳴室48を構成す
べく、底板部52及び周側壁49を有する底枠47を後
蓋41に取着する構成としたが、これに代えて、例え
ば、底板部52の一枚板に対して後蓋41のフランジ部
43を直接接合して、内部に空洞の共鳴室48を形成す
ることも可能である。
【0047】上記の構成に対し、図10ないし図12は
本発明の第2ないし第3実施例を示すもので、夫々第1
実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、
異なる部分のみについて述べる。
【0048】(第2の実施の形態)まず、図10及び1
1は本発明の第2実施例を示し、上記第1実施例では単
一の共鳴室48であったのに対し、本実施例における共
鳴室57は、複数に区画形成された小共鳴室57aを有
する構成としたもので、その余の構成は第1実施例と共
通である。即ち、図10は共鳴室57を構成する底枠5
8の斜視図で、本構成の底枠58には、複数の開口部5
0を適数個(本構成では2個単位)に分割するように複
数の仕切板59により区画して、小共鳴室57aを図示
例では四個形成したもので、仕切板59は傾斜する底板
部60から一体に起立成形することにより容易に形成で
き、該仕切板59の上端部は後蓋41の裏面に接合した
構成にある。
【0049】斯かる構成によれば、モータ32等を音源
とする音波は、開口部50から各小共鳴室57a内に入
射し、上記第1実施例で述べた同様の原理による共鳴現
象にて減衰され、隙間Dから機外に漏れる騒音を減少で
きる。この場合、共鳴室57は仕切板59により複数の
小共鳴室57aに分割された小さな空洞を有する構成に
あるから、図11の模式図に示すように開口部50から
入射した音波は、矢印で示すように該共鳴室57a内で
仕切板59により多方向に広がるのが拘束され、反射の
ずれが生じ難く、従って、同図(b)の特性図に示すよ
うに前記した計算式による特定の周波数に近似した減衰
作用に有効となり、特定の周波数f0 に的を絞った騒音
に対処する場合に有利である。
【0050】しかるに、斯かる構成において、各小共鳴
室57aの空洞形状及び大きさを同一構成とした場合に
は、特定の周波数に対して顕著な減衰効果を発揮し、ま
た、異なる構成とした場合には、それに応じて周波数幅
をやや広げた範囲における減衰効果が期待できるもの
で、勿論、これらを任意に組み合わせて所望の減音効果
を得るようにすることも容易にできるもので、このよう
に本実施例においても、モータ26等の駆動音源から機
外前方に漏れ出る騒音を有効に軽減できる。また、共鳴
室57を仕切板59により複数に分割した小共鳴室57
aを形成したので、開閉蓋28の後蓋41の剛性が高め
られ、特に上方から押圧された場合のへこみ変形などに
対して強度的に十分な補強効果が得られる。
【0051】(第3の実施の形態)図12は、本発明の
第3実施例を示すもので、これは第1実施例(図6参
照)における開口部50を有する底枠47の後部周側壁
49aが、直方体を形成するように開閉蓋28が閉鎖状
態にあるとき略垂直状をなすのに対し、本実施例におけ
る底枠61の周側壁62のうち後部周側壁62aが、特
に空気流に対して抵抗とならないように面取りを施した
構成にある。具体的には、同図に示すように隙間d1 か
らd2 にわたって流れる空気流に対して、共鳴室48を
構成する底枠61の角部(図中A部)を面取りした後部
周側壁62aとなし、且つ本構成では隙間Dに臨み円弧
状面(流線型)に形成し、更には、出入口である開口部
63の外側開口縁(図中B部)にも面取りを施した構成
にある。
【0052】このように、隙間Dに面する共鳴室48の
後部周側壁62aの角部(A部)、及び開口部63の開
口縁(B部)に対して面取りを施したので、内部からの
空気流は該隙間Dをスムーズに流れ乱流による騒音の発
生も抑えることができると共に、隙間Dから放出される
空気流による風音も共鳴室48にて減衰されることか
ら、本構成によれば機外に漏れる種々の騒音に対する減
音効果として一層有効に作用する。
【0053】尚、発明は上記し且つ図面に示した各実施
例に限定されるものではなく、各実施例を任意に組み合
わせて実施しても良いし、例えば、開閉蓋は折り畳み構
造に限らず単一構成の蓋体であっても良いことはもとよ
り、空洞の共鳴室の形状や大きさも実用に適った適宜の
形態にて所望の減音効果を得るようにすれば良いし、そ
の他、洗濯機に限らず食器洗い機等にも適用できるな
ど、実用に際して本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて
適宜変更して実施できるものである。
【0054】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、筐体の上部
に被着した開閉蓋を中空容器状に形成して、内部を空洞
とした消音機能を有する共鳴室を設けたことにより、該
開閉蓋の周辺から機外に漏れ出ようとする音のエネルギ
ーを共鳴室で減衰させ、以って機外上方への騒音を軽減
できて、運転時における静音化が可能な洗浄機器を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す洗濯機の上半部の拡
大縦断側面図
【図2】洗濯機の全体構成を示す縦断側面図
【図3】上半部における開閉蓋を分解した斜視図
【図4】開閉蓋の分解斜視図
【図5】図4のY−Y線に沿って切断して示す断面図
【図6】要部の拡大断面図
【図7】(a)消音器の原理図,(b)波形図
【図8】(a)模式図、(b)特性図
【図9】実測した騒音レベルのスペクトル分析図
【図10】本発明の第2実施例を示す底枠の斜視図
【図11】図8相当図
【図12】本発明の第3実施例を示す図6相当図
【図13】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
21は洗濯機、22は筐体、23は外箱、26はトップ
カバー、27は投入口(内外連通口)、28は開閉蓋、
29は外槽、30は内槽、32はモータ、33は駆動機
構部、39は凹所、40は前蓋、41は後蓋、47,5
8,61は底枠、48,57は共鳴室、50,63は開
口部(出入口)、52,60は底板部、53は突子、5
4は凹部、55はヒンジ軸、56はヒンジ片、及び59
は仕切板を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体の内部にモータ等の駆動機構部を有
    し、筐体上部の内外連通口を開閉する開閉蓋を備えたも
    のにおいて、前記開閉蓋を中空容器状に形成して、内部
    を空洞とした共鳴室を設けたことを特徴とする洗浄機
    器。
  2. 【請求項2】 共鳴室は、閉蓋状態において筐体との間
    に形成される隙間に対向した出入口を有することを特徴
    とする請求項1記載の洗浄機器。
  3. 【請求項3】 共鳴室の出入口は、複数個の開口部によ
    り形成したことを特徴とする請求項2記載の洗浄機器。
  4. 【請求項4】 共鳴室は、閉蓋状態において筐体との間
    に形成される隙間を通る空気流に対して面取りを施した
    ことを特徴とする請求項2記載の洗浄機器。
  5. 【請求項5】 共鳴室は、閉蓋状態において出入口に向
    けて下降傾斜する底板部を有する構成としたことを特徴
    とする請求項2記載の洗浄機器。
  6. 【請求項6】 共鳴室は、仕切板により複数に区画形成
    された小共鳴室を有する構成としたことを特徴とする請
    求項1記載の洗浄機器。
  7. 【請求項7】 共鳴室は、開閉蓋と底板部とを所定の空
    間を存して弾性係合手段により連結固定した構成とした
    ことを特徴とする請求項1記載の洗浄機器。
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