JP2001092465A - ブザー鳴動装置 - Google Patents

ブザー鳴動装置

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JP2001092465A
JP2001092465A JP27073999A JP27073999A JP2001092465A JP 2001092465 A JP2001092465 A JP 2001092465A JP 27073999 A JP27073999 A JP 27073999A JP 27073999 A JP27073999 A JP 27073999A JP 2001092465 A JP2001092465 A JP 2001092465A
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JP
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buzzer
semiconductor switch
reference voltage
fet
voltage
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JP27073999A
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Hirokazu Suzuki
広和 鈴木
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体スイッチング装置を利用して他励型の
ブザー鳴動装置を容易に実現する。 【解決手段】 ワンチップ型の半導体スイッチング装置
であるスイッチングデバイス110を用い、負荷にブザ
ー102を接続して駆動電流を供給し鳴動させる。スイ
ッチングデバイス110は、サーマルFET・QAと、
これに並列接続されたFET・QBとを備えており、F
ET・QB及び抵抗素子Rr1によって過電流検出を行
うための基準電圧を生成し、コンパレータCMP1によ
りサーマルFET・QAの端子間電圧と基準電圧を比較
して、駆動回路111によりサーマルFET・QAをオ
ン・オフ制御する。スイッチSW1をオンすると、サー
マルFET・QAがピンチオフ領域でオン・オフ動作を
繰り返し、ブザー102に駆動電流が供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両のホー
ンやアラーム等に用いる他励型のブザー鳴動装置に関
し、詳細には、電力供給をオン・オフする半導体スイッ
チング装置を利用したブザー鳴動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のホーンや警報用のアラ
ーム、家庭用電化製品の各種報知用のアラームなど、ブ
ザーを駆動して鳴動するブザー鳴動装置が各種装置に搭
載されている。この種のブザーは、直流供給によって鳴
動する自励型やパルスなどのブザー駆動信号の供給によ
って鳴動する他励型が周知である。
【0003】図3は従来の他励型のブザー鳴動装置の構
成を示すブロック図である。この他励型のブザー鳴動装
置は、CPU1からの警報音信号(例えば、所定の時間
間隔でオン・オフするパルス信号)を駆動回路2を通じ
て駆動信号としてブザー3に供給することにより、ブザ
ー3が鳴動するようになっている。
【0004】また、例えば、特開平8−207660号
公報に開示されている「車載用警報ブザーの駆動回路」
では、マイクロコンピュータからの警報音信号(発振パ
ルス)をスイッチング素子(トランジスタ)を通じて、
負荷のブザーに供給するようになっている。更に、ブザ
ーと接地との間にスイッチング素子を直列接続し、この
スイッチング素子をマイクロコンピュータからのオン・
オフ信号で制御して、ブザーの鳴動・非鳴動を制御して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報のような従来
例の他励型のブザー鳴動装置では、CPU(又は、マイ
クロコンピュータ)を用いて、そのブザー駆動を行って
いるため、CPUの処理負担(負荷)が増大化する問題
点がある。このようなCPUでの負荷の増大を避けるた
めには、図3に示すように、CPUと共に駆動回路を用
いる構成とする必要がある。この場合、ブザー鳴動のた
めに専用のブザー駆動回路を設けることになるため、装
置コストがかさみ、また、実装規模が増大化して小型化
も困難になる。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、CPUを使用することなく、半導体スイッチング装
置を利用して他励型のブザー鳴動装置を容易に実現で
き、装置の小型化と共にコスト削減が可能なブザー鳴動
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるブザー鳴動
装置は、ブザーへの電力供給をオン・オフする半導体ス
イッチと、前記半導体スイッチの電力供給側と前記ブザ
ー側との端子間電圧特性とほぼ等価な基準電圧を生成す
る基準電圧生成手段と、前記基準電圧に対する前記半導
体スイッチの端子間電圧の大小によって前記半導体スイ
ッチのオン・オフを制御する駆動制御手段と、を備えて
いる。
【0008】また、前記駆動制御手段は、前記基準電圧
生成手段により生成される基準電圧と前記半導体スイッ
チの端子間電圧とを比較して、前記半導体スイッチがピ
ンチオフ領域において繰り返しオン・オフ動作するよう
に制御するものである。
【0009】また、前記基準電圧生成手段は、前記半導
体スイッチと同一チップ上に形成され前記半導体スイッ
チ及びブザーと並列接続される第2半導体スイッチと、
この第2半導体スイッチに直列接続した抵抗素子とを有
し、前記第2半導体スイッチの端子間電圧を前記基準電
圧として生成するものである。
【0010】また、前記抵抗素子の抵抗値は、前記ブザ
ーの抵抗値に対して、直列接続されたそれぞれの半導体
スイッチから見て負荷抵抗成分がほぼ等価か又は大きく
なるように設定される。
【0011】また、前記半導体スイッチ、基準電圧生成
手段、駆動制御手段は、ワンチップデバイスとして実装
されるものとする。
【0012】このような構成のブザー鳴動装置は、半導
体スイッチの端子間電圧と等価な電圧特性を持つ基準電
圧に対する、半導体スイッチの端子間電圧の大小によっ
て、この半導体スイッチをオン・オフ制御する。すなわ
ち、前記基準電圧と半導体スイッチの端子間電圧とを比
較して、これらの差に応じて半導体スイッチをオン・オ
フ動作させる。この場合、半導体スイッチがピンチオフ
領域においてオン・オフ動作を繰り返すように、オン・
オフ制御がなされる。これにより、ブザーへの供給電力
として半導体スイッチのオン・オフに対応した所定の周
波数を持つ駆動電流が供給され、ブザーが鳴動する。
【0013】この結果、スイッチング駆動機能、過熱保
護機能、負荷電流検出機能(過電流検出機能、過電流保
護機能)などを有する半導体スイッチング装置を利用し
て、他励型のブザー鳴動装置が容易に実現可能になる。
この場合、ブザーの駆動にCPU(又はマイクロコンピ
ュータ)などが不要であり、他の処理のために設けるC
PUの処理負担が軽減され、装置コストも削減可能であ
る。また、半導体スイッチ、基準電圧生成手段、及び駆
動制御手段をワンチップデバイスとして実装することに
より、装置の小型化が可能で回路基板などにおける実装
スペースを縮小できるとともに、装置コストが削減され
る。更に、同一のチップ上に半導体スイッチ、基準電圧
生成手段、及び駆動制御手段を設けることにより、電源
電圧変動や温度ドリフト等が同一的に発生し、半導体素
子間の特性差が生じることもなく、また、生産ロット間
のバラツキも発生しないので、動作誤差が生じ難く、高
精度で安定した動作が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
ブザー鳴動装置の構成を示すブロック及び回路図であ
る。
【0015】本実施形態のブザー鳴動装置は、半導体ス
イッチング装置を用いてブザーを駆動するようになって
いる。この半導体スイッチング装置は、ワンチップのス
イッチングデバイス110として構成されており、この
基本構成を本出願人が特願平11−140421号をも
って提案している。初めに、スイッチングデバイス11
0の構成及び作用について説明する。
【0016】スイッチングデバイス110には、電源1
01からの供給電圧VBラインが接続されるとともに、
負荷となるブザー102が接続されている。また、この
ブザー102に対するオン・オフ指示を行うためのスイ
ッチSW1及び抵抗素子R10が設けられ、供給電圧V
Bラインとスイッチングデバイス110とに接続されて
いる。
【0017】スイッチングデバイス110は、半導体ス
イッチとしてのスイッチング機能と自己の温度保護機能
とを有するサーマルFET・QAを備えており、電源1
01からの供給電圧VBをブザー102に供給する経路
に、サーマルFET・QAのドレインD−ソースSが直
列接続されている。スイッチングデバイス110は、サ
ーマルFET・QAのスイッチング制御により電力供給
を制御するもので、サーマルFET・QAに駆動制御手
段、過熱保護手段及び負荷電流検出手段等を合わせて、
一つのチップに集積化して実装した集積回路である。
【0018】スイッチングデバイス110は、サーマル
FET・QAをオン・オフ制御する駆動制御手段として
チャージポンプ305及び駆動回路111を備えてい
る。駆動回路111は、コレクタ側がチャージポンプ3
05の出力に接続されたソーストランジスタと、エミッ
タ側が接地電位に接続されたシンクトランジスタとを直
列接続して備え、スイッチSW1のオン・オフ切換えに
よる切換え信号に基づき、これらソーストランジスタ及
びシンクトランジスタをオン・オフ制御して、サーマル
FET・QAを駆動制御する信号を出力する。なお、供
給電圧VBが例えば12[V]のとき、チャージポンプ
の出力電圧は例えばVB+10[V]に設定される。
【0019】また、サーマルFET・QAの過熱保護手
段として、遮断ラッチ回路306を備えている。遮断ラ
ッチ回路306は、一般のサーマルFETにも付加され
ている過熱遮断機能を実現するものであり、サーマルF
ET・QAが規定以上の温度まで上昇したことを内蔵の
温度センサによって検出した場合には、その旨の検出情
報がラッチ回路に保持され、サーマルFET・QAのゲ
ート−ソース間に接続されている過熱遮断用FETをオ
ン状態に遷移させることによって、サーマルFET・Q
Aを強制的にオフ制御する。なお、ラッチ回路の保持情
報は端子T14を介して出力され、ダイアグ(診断)情
報信号として例えば図示しないマイクロコンピュータ等
で利用可能である。
【0020】また、サーマルFET・QAの負荷電流検
出手段として、過電流検出機能301と過小電流検出機
能とを備えている。過電流検出機能301は、具体的に
は、第2半導体スイッチとしてのFET・QB、抵抗素
子R1,R2,R5,Rr1、ダイオードD1及びコン
パレータCMP1によって実現されている。すなわち、
サーマルFET・QA及びブザー102に対し並列接続
されたFET・QB及び抵抗素子Rr1は、過電流検出
における第1基準電圧を発生する手段であり、FET・
QBのソースSB電位がコンパレータCMP1の反転入
力端子(−)に供給されている。また、コンパレータC
MP1の非反転入力端子(+)には、サーマルFET・
QAのドレインD−ソースS間電圧VDSA を抵抗素子R
1とR2とで分圧した電圧が抵抗素子R5を介して供給
されている。
【0021】つまり、基準電圧生成手段として、サーマ
ルFET・QAのドレインD−ソースS間電圧VDSA と
ほぼ等価な電圧特性を持つ第1基準電圧を同一チップ上
のFET・QBと外付け回路の抵抗素子Rr1とによっ
て生成する。そして、コンパレータCMP1において、
第1基準電圧とサーマルFET・QAのドレインD−ソ
ースS間電圧VDSA とを比較してこれらの差を検出する
ことによって、過電流検出を行っている。
【0022】この過電流検出機能301によって、負荷
(ブザー102)側で完全短絡(デッドショート)が発
生したときには、コンパレータCMP1の出力が有効
(Hレベル)となって、駆動回路111によりサーマル
FET・QAをオフ制御する。また、ある程度の短絡抵
抗を持つ不完全短絡(レアショート)が発生している場
合には、サーマルFET・QAのオン・オフ制御を繰り
返し行うようになっている。一般に負荷側でショートが
発生した場合はデッドショートであっても配線の抵抗な
どがあるため、サーマルFET・QAはオン・オフ動作
を繰り返す。サーマルFET・QAがオフ状態からオン
状態に遷移してドレインD−ソースS間電圧VDSA が飽
和するまでの期間は、いわゆるFETのピンチオフ領域
での動作となる。すなわち、上記のような過大電流が流
れた場合は、サーマルFET・QAはピンチオフ領域で
動作し、オン・オフ制御が繰り返される。このようなオ
ン・オフ制御によって、電源101の供給電圧VBライ
ンから負荷に至る電源供給経路において、サーマルFE
T・QAを含めた回路の過大電流に対する保護が可能と
なる。
【0023】ここで、第1基準電圧の設定、即ち抵抗素
子Rr1の抵抗値の設定は次のようにして行われる。す
なわち、通常、サーマルFET・QAはn個のFET
(FET・QBと同等の特性を持つ)を並列接続して構
成されるので、過電流検出のためには抵抗素子Rr1を
[負荷(ブザー102)の抵抗値×n]、すなわちサー
マルFET・QAとFET・QBそれぞれから見て負荷
抵抗成分がほぼ等価となるように設定すれば良い。この
場合、設定基準とする負荷の抵抗値として不完全短絡
(レアショート)時の短絡抵抗程度の値(すなわち抵抗
素子Rr1がブザー102の抵抗値より若干大きくなる
値)を採用するのが適切である。また、図1では、コン
パレータCMP1の出力を駆動回路111にのみ供給す
る構成としているが、端子を介して外部に出力するよう
にして、他の制御等に利用することも可能である。
【0024】次に、過小電流検出機能は、具体的には、
FET・QC、抵抗素子Rr2及びコンパレータCMP
2によって実現されている。すなわち、FET・QC及
び抵抗素子Rr2は、過小電流検出における第2基準電
圧を発生する手段であり、FET・QCのソースSC電
位がコンパレータCMP2の反転入力端子(−)に供給
されている。また、コンパレータCMP2の非反転入力
端子(+)には、サーマルFET・QAのソースSA電
位が供給されている。
【0025】つまり、サーマルFET・QAのドレイン
D−ソースS間電圧VDSA とほぼ等価な電圧特性を持つ
第2基準電圧を同一チップ上のFET・QCと外付け回
路の抵抗素子Rr2とによって生成する。そして、コン
パレータCMP2において、第2基準電圧とサーマルF
ET・QAのドレインD−ソースS間電圧VDSA とを比
較してこれらの差を検出することによって、過小電流検
出を行っている。
【0026】この過小電流検出機能によって、負荷(ブ
ザー102)側で断線故障等が発生したときには、コン
パレータCMP2の出力が有効(Lレベル)となって、
負荷のオープン(例えば、ブザー102の非鳴動情報)
を示す信号として過小電流検出信号が端子T15を介し
て外部に出力される。ここで、第2基準電圧の設定、す
なわち抵抗素子Rr2の抵抗値の設定は次のようにして
行われる。第1基準電圧(抵抗素子Rr1)と同様に、
抵抗素子Rr2の抵抗値を[負荷(ブザー102)の抵
抗値×n]に設定すれば良いが、設定基準とする負荷の
抵抗値として断線故障時の負荷抵抗程度の値を採用する
のが適切である。なお、過小電流検出機能は、ブザー1
02の駆動制御動作には直接関係しないため、本実施形
態ではFET・QC及び抵抗素子Rr2の機能は特に使
用しないものとする。
【0027】以上説明した駆動制御手段、保護手段及び
負荷電流検出手段の他に、スイッチングデバイス110
には、電源Enable302、突入電流の過電流判定
を回避するマスキング(突入電流マスク回路)303、
オン・オフ回数の積算による遮断制御を行うON/OF
F計数積算回路304も設けられている。これらの構成
要素は本発明のブザー駆動と直接的には関係しないので
説明を省略する。
【0028】最後に、スイッチングデバイス110の特
徴をまとめれば、第1に、サーマルFET・QAに流れ
る電流検出用のシャント抵抗を不要として電源供給経路
の電力消費を抑制できることから大電流回路に有利であ
る点、第2に、電流感度が高く電流検出精度が高い点、
第3に、シンプルな駆動制御でサーマルFET・QAを
オン・オフ制御することができ、過熱遮断機能やON/
OFF計数積算回路304によりマイクロコンピュータ
等のプログラム処理に比べて高速処理が可能である点、
第4に、ワンチップ化により回路構成を小型化でき、実
装スペースを縮小できるとともに、装置コストを削減で
きる点、第5に、電流検出がサーマルFET・QAのド
レイン−ソース間電圧VDSA と第1基準電圧及び第2基
準電圧との差の検出によって行われることから、同一チ
ップ上にFET・QB,QC及びサーマルFET・QA
を形成することにより、電流検出における同相的誤差要
因、すなわち電源電圧変動、温度ドリフト、ロット間の
バラツキなどによる影響を排除することができる点、等
々を挙げることができる。
【0029】次に、本実施形態のブザー鳴動装置におけ
るブザー駆動に関する動作について説明する。本実施形
態のブザー鳴動装置は、スイッチングデバイス110の
過電流保護機能としてサーマルFET・QAがピンチオ
フ領域でオン・オフ動作を繰り返す性質を利用して、負
荷にブザー102を接続して所定周期でオン・オフする
駆動電流を供給し、ブザーを鳴動させるものである。こ
の場合、サーマルFET・QAのドレインD−ソースS
間電圧VDSA が、所定範囲内で第1基準電圧以上となる
ように、すなわちスイッチングデバイス110の過電流
検出において第1基準電圧の抵抗素子Rr1に対してブ
ザー102の抵抗値が同等か又は少し小さい不完全短絡
(レアショート)状態となるように、抵抗素子Rr1の
抵抗値を選定して第1基準電圧を設定する。
【0030】このような構成により、スイッチSW1を
オンするとサーマルFET・QAがピンチオフ領域にお
いて所定周期でオン・オフのスイッチング動作を繰り返
し、図2に示すように、所定周期で変動する駆動電流が
ブザー102に供給される。この駆動電流によって、ブ
ザー102が所定周波数で鳴動する。また、スイッチS
W1をオフすることによって、サーマルFET・QAか
らブザー102への駆動電流の供給が停止し、ブザー1
02の鳴動が停止する。
【0031】ここで、サーマルFET・QAのオン・オ
フ動作をより詳しく説明する。サーマルFET・QAが
オン状態に遷移すると、ドレイン電流IDQAは回路抵抗
で決まる最終負荷電流値を目指して立ち上がって行く。
また、サーマルFET・QAのゲート−ソース間電圧V
TGSAは、ドレイン電流IDQAで決まる値を取り、ドレイ
ン−ソース間電圧VDSA の低下によるコンデンサ容量C
GDのミラー効果でブレーキをかけられながら、これも立
ち上がっていく。さらに、FET・QBのゲート−ソー
ス間電圧VTGSBは、FET・QBがRr1を負荷とする
ソースフォロアとして動作することにより決まる。
【0032】また、サーマルFET・QAのゲート−ソ
ース間電圧VTGSAは、ドレイン電流IDQAの増加に応じ
て大きくなって行くので、ゲート−ソース間電圧はVTG
SB<VTGSAとなる。また、VDSA =VTGSA+VTGD 、V
DSB =VTGSB+VTGD の関係があるから、VDSA −VDS
B =VTGSA−VTGSBとなる。ここで、ゲート−ソース間
電圧の差VTGSA−VTGSBは、ドレイン電流IDQA−ID
QBを表わすから、VTGSA−VTGSBを検出することによ
り、サーマルFET・QAを流れる電流IDQAとFET
・QBを流れる電流IDQBとの差を得ることができる。
IDQBはVDSB が小さくなるにつれて(このときはVDS
A も小さくなっている)IDQAに相当する電流(IDQA
/n)に近づく。
【0033】FET・QBのドレイン−ソース間電圧V
DSB はコンパレータCMP1に直接入力され、サーマル
FET・QAのドレイン−ソース間電圧VDSA は抵抗素
子R1とR2で分圧した値VINがコンパレータCMP1
に入力される。即ち、 VIN=VDSA ×R1/(R1+R2) …(1) がコンパレータCMP1に入力されることになる。
【0034】サーマルFET・QAがオン状態に遷移し
た直後は、コンパレータCMP1の入力電圧VINはFE
T・QBのドレイン−ソース間電圧VDSB に対してVDS
B >VINであるが、サーマルFET・QAのドレイン電
流IDQAが増加するに連れてVINは増加し、ついにはV
DSB より大きくなる。このとき、コンパレータCMP1
の出力はHレベルからLレベルに変化して、サーマルF
ET・QAをオフ状態に遷移させる。
【0035】サーマルFET・QAがオフ状態に遷移す
るときのドレイン−ソース間電圧VDSA をしきい値VDS
Ath とすると、次式が成立する。 VDSAth −VDSB =R2/R1×VDSB …(2) したがって、過電流判定値は(2)式に基づいて決まる
ことになる。
【0036】つまり、サーマルFET・QAがオン状態
に遷移してから時間が経つにつれてドレイン電流IDQA
が増加していき、過電流判定値を超えてドレイン−ソー
ス間電圧VDSA がVDSAth より大きくなると、サーマル
FET・QAはオフ状態に遷移する。
【0037】サーマルFET・QAがオフ状態に遷移し
た後は、ドレイン電流IDQAが減少していって再びコン
パレータCMP1の入力電圧VINがFET・QBのドレ
イン−ソース間電圧VDSB に対してVDSB >VINとな
る。このとき、コンパレータCMP1の出力はLレベル
からHレベルに変化して、サーマルFET・QAをオン
状態に遷移させる。以上のようにして、サーマルFET
・QAはピンチオフ領域においてオン状態及びオフ状態
への遷移を繰り返す。
【0038】なお、このピンチオフ領域でのサーマルF
ET・QAの繰り返しオン・オフ制御は、負荷(ここで
はブザー102)が不完全短絡状態となっている場合の
動作であるが、本実施形態では抵抗素子Rr1の設定に
より意図的にこのような不完全短絡状態を生成して利用
するものであり、サーマルFET・QAからブザー10
2へ供給する駆動電流は十分に小さいものとし、前記し
た過熱保護手段が動作しない状態とする。またこのと
き、抵抗素子Rr1の抵抗値は、負荷となるブザー10
2の抵抗値のばらつきを考慮して設定する。
【0039】また、上記構成において、抵抗素子Rr1
やR1,R2の抵抗値を変化させると、サーマルFET
・QAの繰り返しオン・オフ動作における周期とデュー
ティ比が変化するため、ブザー102の鳴動音の高さや
音質を変えることが可能である。サーマルFET・QA
のオン・オフ動作の周期において、オンからオフまでの
時間(過電流判定の時間)は主に抵抗素子Rr1の値に
よって変化し、オフからオンまでの時間は主にピンチオ
フ領域でのゲート充放電特性などのFETの特性に依存
することとなる。ただし、汎用性を有するユニットとし
て製造された半導体スイッチング装置を利用する場合
は、抵抗素子Rr1の設定のみでは鳴動音の大幅な変更
は困難であるため、予め設定されたものを使用すること
になる。なお、半導体スイッチング装置を、所望の周波
数とデューティ比を有する駆動信号を出力する専用のブ
ザー鳴動装置として作製することも可能であり、この所
望の周波数とデューティ比を設定したブザー鳴動装置も
本発明に含まれる。
【0040】上述したような本実施形態のブザー鳴動装
置は、比較的汎用性を有し、スイッチング駆動機能、過
熱保護機能、負荷電流検出機能(過電流検出機能、過電
流保護機能など)を備えた半導体スイッチング装置であ
るスイッチングデバイス110を利用して構成してい
る。このため、例えば、車両に搭載する場合は、車両用
として量産される半導体スイッチング装置を用いて容易
に、ホーンとかドアの閉め忘れやライトの消し忘れ等を
警告するアラームなどのための他励型のブザー鳴動装置
を実現できるようになる。また、本実施形態ではブザー
の駆動手段にCPU(又はマイクロコンピュータ)を用
いる必要がなく、スイッチングデバイス110のみでブ
ザーを鳴動させることができる。このため、ブザー駆動
においてCPUを不要とし、車両の制御装置に実装され
るCPUの処理負担(負荷)を軽減でき、より多くの他
の処理実行にCPUの能力を割り当てることができるよ
うになる。
【0041】また、ブザー鳴動装置は、スイッチングデ
バイス110として構成されているため、装置の小型化
が可能で実装スペースを縮小できるとともに、装置コス
トを削減できる。更に、同一のスイッチングデバイス1
10上にFET・QB,QC及びサーマルFET・QA
(請求項における半導体スイッチ、第2半導体スイッ
チ、基準電圧生成手段に対応)を実装しているため、電
源電圧変動や温度ドリフト等が同一的に発生し、半導体
素子間の特性差が生じることもなく、また、生産ロット
間のバラツキも発生しないので、動作誤差が生じ難く、
高精度で安定した動作が得られる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、C
PUを使用することなく、半導体スイッチング装置を利
用して他励型のブザー鳴動装置を容易に実現でき、装置
の小型化と共にコスト削減が可能なブザー鳴動装置を提
供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るブザー鳴動装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の動作としてブザーの駆動電流を示
す波形図である。
【図3】従来例のブザー鳴動装置の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
101 電源 102 ブザー 110 スイッチングデバイス 111 駆動回路 301 過電流検出機能 305 チャージポンプ CMP1 コンパレータ QA サーマルFET QB FET R1,R2,Rr1 抵抗素子 SW1 スイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブザーへの電力供給をオン・オフする半
    導体スイッチと、 前記半導体スイッチの電力供給側と前記ブザー側との端
    子間電圧特性とほぼ等価な基準電圧を生成する基準電圧
    生成手段と、 前記基準電圧に対する前記半導体スイッチの端子間電圧
    の大小によって前記半導体スイッチのオン・オフを制御
    する駆動制御手段と、 を備えたことを特徴とするブザー鳴動装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動制御手段は、前記基準電圧生成
    手段により生成される基準電圧と前記半導体スイッチの
    端子間電圧とを比較して、前記半導体スイッチがピンチ
    オフ領域において繰り返しオン・オフ動作するように制
    御することを特徴とする請求項1に記載のブザー鳴動装
    置。
  3. 【請求項3】 前記基準電圧生成手段は、前記半導体ス
    イッチと同一チップ上に形成され前記半導体スイッチ及
    びブザーと並列接続される第2半導体スイッチと、この
    第2半導体スイッチに直列接続した抵抗素子とを有し、
    前記第2半導体スイッチの端子間電圧を前記基準電圧と
    して生成することを特徴とする請求項1に記載のブザー
    鳴動装置。
  4. 【請求項4】 前記抵抗素子の抵抗値は、前記ブザーの
    抵抗値に対して、直列接続されたそれぞれの半導体スイ
    ッチから見て負荷抵抗成分がほぼ等価か又は大きくなる
    ように設定されることを特徴とする請求項3に記載のブ
    ザー鳴動装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体スイッチ、基準電圧生成手
    段、駆動制御手段は、ワンチップデバイスとして実装さ
    れることを特徴とする請求項1に記載のブザー鳴動装
    置。
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