JP2001080551A - 無限軌道 - Google Patents
無限軌道Info
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D55/00—Endless track vehicles
- B62D55/08—Endless track units; Parts thereof
- B62D55/092—Endless track units; Parts thereof with lubrication means
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D55/00—Endless track vehicles
- B62D55/08—Endless track units; Parts thereof
- B62D55/18—Tracks
- B62D55/20—Tracks of articulated type, e.g. chains
- B62D55/205—Connections between track links
- B62D55/21—Links connected by transverse pivot pins
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 鎖ブシユ１、鎖ピン２及び鎖リンク３，４か
ら成る無限軌道車用無限軌道を安価に製造でき、砂等の
ような摩耗性媒体中で運転しても長い寿命をもつように
する。 【構成】 蝶番継手を形成するために、内側にある鎖リ
ンク端部４が鎖ブシユ１上に押しはめられ、外側にある
鎖リンク端部が鎖ブシユ１から軸線方向に突出する鎖ピ
ン２の端部上へ押しはめられる。鎖ピン２の外周面５及
び鎖ブシユ１の内周面は、ポリアミド−ポリイミドを主
成分とするプラスチツク又はアミド−イミド単量体を含
む分子構造から成る結合材又は担体を含みかつニ硫化モ
リブデン（ＭｏＳ２）及び黒鉛に混合される滑り塗料で
被覆されている。
ら成る無限軌道車用無限軌道を安価に製造でき、砂等の
ような摩耗性媒体中で運転しても長い寿命をもつように
する。 【構成】 蝶番継手を形成するために、内側にある鎖リ
ンク端部４が鎖ブシユ１上に押しはめられ、外側にある
鎖リンク端部が鎖ブシユ１から軸線方向に突出する鎖ピ
ン２の端部上へ押しはめられる。鎖ピン２の外周面５及
び鎖ブシユ１の内周面は、ポリアミド−ポリイミドを主
成分とするプラスチツク又はアミド−イミド単量体を含
む分子構造から成る結合材又は担体を含みかつニ硫化モ
リブデン（ＭｏＳ２）及び黒鉛に混合される滑り塗料で
被覆されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、無限軌道車特に鎖で駆
動される建設車両又は特殊車両及び運搬装置用の無限軌
道が、鎖ブシユ、鎖ピン及び鎖リンクから成り、蝶番継
手を形成するため、内側にある鎖リンク端部が鎖ブシユ
上へ押しはめられ、外側にある鎖リンク端部が、鎖ブシ
ユから軸線方向に突出する鎖ピンの端部上へ押しはめら
れている、無限軌道に関する。
動される建設車両又は特殊車両及び運搬装置用の無限軌
道が、鎖ブシユ、鎖ピン及び鎖リンクから成り、蝶番継
手を形成するため、内側にある鎖リンク端部が鎖ブシユ
上へ押しはめられ、外側にある鎖リンク端部が、鎖ブシ
ユから軸線方向に突出する鎖ピンの端部上へ押しはめら
れている、無限軌道に関する。
【０００２】
【従来の技術】このような無限軌道は従来技術において
公知である。無限軌道の継手の所で、ブシユの内側及び
ピンの外側が線接触を持つ摩擦系を形成している。摩擦
を減少し、粘着摩耗を防止し、摩耗の値を最小にするた
め（鎖伸張、寿命延長）、継手は今まで閉じた系におい
て添加されるグリース又は油で潤滑された。このような
潤滑は、潤滑材の漏れ及び異物粒子の侵入を防止するた
め、密封装置を必要とする。このため例えばポリウレタ
ンから成る密封環が使用されて、油又はグリースを満た
れた素子を外部に対して密封する。この場合密封環の摩
耗損傷又は金属材料の粘着故障は、無限軌道をだめにす
る。このような無限軌道は例えばドイツ連邦共和国特許
第３１２７１０４号明細書から公知である。このような
無限軌道は、特にグリースだめ又は油だめの形成（ポン
の穴あけ）のため、グリースだめ又は油だめの補給可能
性のため、及び密封片の設置のため、費用がかかり、高
価になる。更に特に適当に装備される無限軌道車を砂地
等上で運転する際、摩耗性の砂等により密封片が損傷さ
れるので、潤滑系が役に立たず、水を危険にさらす潤滑
材が環境へ達するという著しい危険が生じる、という問
題がある。
公知である。無限軌道の継手の所で、ブシユの内側及び
ピンの外側が線接触を持つ摩擦系を形成している。摩擦
を減少し、粘着摩耗を防止し、摩耗の値を最小にするた
め（鎖伸張、寿命延長）、継手は今まで閉じた系におい
て添加されるグリース又は油で潤滑された。このような
潤滑は、潤滑材の漏れ及び異物粒子の侵入を防止するた
め、密封装置を必要とする。このため例えばポリウレタ
ンから成る密封環が使用されて、油又はグリースを満た
れた素子を外部に対して密封する。この場合密封環の摩
耗損傷又は金属材料の粘着故障は、無限軌道をだめにす
る。このような無限軌道は例えばドイツ連邦共和国特許
第３１２７１０４号明細書から公知である。このような
無限軌道は、特にグリースだめ又は油だめの形成（ポン
の穴あけ）のため、グリースだめ又は油だめの補給可能
性のため、及び密封片の設置のため、費用がかかり、高
価になる。更に特に適当に装備される無限軌道車を砂地
等上で運転する際、摩耗性の砂等により密封片が損傷さ
れるので、潤滑系が役に立たず、水を危険にさらす潤滑
材が環境へ達するという著しい危険が生じる、という問
題がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】この従来技術から出発
して本発明の基礎になっている課題は、安価に製造され
て砂等のような摩耗性媒体中で運転する際にも長い寿命
を持つ無限軌道を提供することである。
して本発明の基礎になっている課題は、安価に製造され
て砂等のような摩耗性媒体中で運転する際にも長い寿命
を持つ無限軌道を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明によれば、鎖ピンの外周面又は鎖ブシユの内周面
が、鎖リンクの蝶番結合の際少なくとも互いに接触する
範囲で、又は両方の周面が、ポリアミド−ポリイミドを
主成分とするプラスチツク又はアミド−イミド単量体を
含む分子構造から成る結合材又は担体を含みかつニ硫化
モリブデン又はモリブデンの酸化化合物もしくは水酸化
化合物又はその混合物及び黒鉛と混合される滑り塗料で
被覆されている。
本発明によれば、鎖ピンの外周面又は鎖ブシユの内周面
が、鎖リンクの蝶番結合の際少なくとも互いに接触する
範囲で、又は両方の周面が、ポリアミド−ポリイミドを
主成分とするプラスチツク又はアミド−イミド単量体を
含む分子構造から成る結合材又は担体を含みかつニ硫化
モリブデン又はモリブデンの酸化化合物もしくは水酸化
化合物又はその混合物及び黒鉛と混合される滑り塗料で
被覆されている。
【０００５】
【発明の実施の形態】その際結合材又は担体が交代する
アミド−イミド単量体を含む分子から成っているのが好
ましい。
アミド−イミド単量体を含む分子から成っているのが好
ましい。
【０００６】滑り塗料と周面との間の付着を改善するた
め、滑り塗料で被覆すべき周面へ、滑り塗料で被覆され
るプライマが特に燐酸塩処理の形で塗布されている。
め、滑り塗料で被覆すべき周面へ、滑り塗料で被覆され
るプライマが特に燐酸塩処理の形で塗布されている。
【０００７】その代わりに又はそれに加えて、被覆すべ
き周面が粗化され、滑り塗料が粗化された面へ塗布され
ているようにすることができる。
き周面が粗化され、滑り塗料が粗化された面へ塗布され
ているようにすることができる。
【０００８】ブシユのために引抜き管を使用する際、後
加工する必要のない内側の粗さはＲａ〜１．５〜２μｍ
である。
加工する必要のない内側の粗さはＲａ〜１．５〜２μｍ
である。
【０００９】その際粗化の表面粗さが約Ｒａ〜０．５μ
ｍであるのが好ましい。
ｍであるのが好ましい。
【００１０】滑り塗料が、１５〜３０体積％の程度のニ
硫化モリブデンを含んでいるのが特に好ましい。
硫化モリブデンを含んでいるのが特に好ましい。
【００１１】更に滑り塗料が、３〜２０体積％の程度の
黒鉛を含んでいるのが好ましい。
黒鉛を含んでいるのが好ましい。
【００１２】滑り塗料が、２０〜２５体積％のニ硫化モ
リブデン及び４〜６体積％の黒鉛を含んでいると、特に
有利なことがわかった。
リブデン及び４〜６体積％の黒鉛を含んでいると、特に
有利なことがわかった。
【００１３】更に滑り塗料が周面に焼付けられているよ
うにすることができる。
うにすることができる。
【００１４】その際焼付け温度が約２００℃であり、焼
付け期間が約１時間であるようにすることができる。
付け期間が約１時間であるようにすることができる。
【００１５】更に滑り塗料被覆の層厚が約１０〜２０μ
ｍであることが好ましい。
ｍであることが好ましい。
【００１６】特に滑り塗料が複数の層で塗布され、個別
被覆の層厚が７〜１０μｍであるように考慮されてい
る。
被覆の層厚が７〜１０μｍであるように考慮されてい
る。
【００１７】更に滑り塗料が、モリブデンの水酸化物と
して、一般に式ＭｏＯＯ３ｎＨ２Ｏ（ｎ＝１又は２）に
従って酸化モリブデンの結晶性一水化物又はニ水化物を
含むか、又はこの化合物において、Ｈ２Ｏ分子の一部が
［ＭｏＯＯ４／２ＯＨ２）］ｎから成る層中でモリブデ
ンと八面体に配位されるか、もしくはＭｏ３Ｏ８ｘＨ２
Ｏ（イルセマナイト）を含んでいるのが好ましい。
して、一般に式ＭｏＯＯ３ｎＨ２Ｏ（ｎ＝１又は２）に
従って酸化モリブデンの結晶性一水化物又はニ水化物を
含むか、又はこの化合物において、Ｈ２Ｏ分子の一部が
［ＭｏＯＯ４／２ＯＨ２）］ｎから成る層中でモリブデ
ンと八面体に配位されるか、もしくはＭｏ３Ｏ８ｘＨ２
Ｏ（イルセマナイト）を含んでいるのが好ましい。
【００１８】更に滑り塗料が、モリブデンの理論比以下
の酸化物を含み、この酸化物が式（Ｍｏ）ｎＯ３ｎ−１
ただしｎ＞４のいわゆるマグネリ（Ｍａｇｎｅｌｉ）相
であり、結晶の｛１０２｝面又は｛１０３｝面に欠陥が
それぞれ形成されているのも好ましい。
の酸化物を含み、この酸化物が式（Ｍｏ）ｎＯ３ｎ−１
ただしｎ＞４のいわゆるマグネリ（Ｍａｇｎｅｌｉ）相
であり、結晶の｛１０２｝面又は｛１０３｝面に欠陥が
それぞれ形成されているのも好ましい。
【００１９】本発明による構成では、無限軌道の鎖継手
を、グリース又は油の形の潤滑材なしで、従って潤滑材
だめ及び潤滑材の注入なしで、構成することができる。
更に密封装置等をなくすことができ、密封装置を通して
砂等の摩耗性媒体の侵入を阻止することも当然考えられ
る。本発明によれば、ブシユ−ピンの摩擦系の表面は、
なるべく少なくとも２０〜２５体積％のニ硫化モリブデ
ンを含む適当な滑り塗料で被覆される。ニ硫化モリブデ
ンは摩擦系を摩耗故障から保護する。３〜２０体積％な
るべく４〜６体積％の程度の黒鉛が付加的に滑り塗料に
含まれている時にのみ、所望の機能が達せられることが
更にわかった。黒鉛成分は１〜１５μｍの粒径を持つこ
とができる。本発明による滑り塗料の使用はニ硫化モリ
ブデンの摩擦性能を助長する。なぜならば、特に高い荷
重又は押圧力は膜形成特性を持続的に改善し、これはニ
酸化モリブデンの荷重負担能力によるものと思われる。
これにより極めて減少する摩擦過程が得られる。滑り塗
料の塗布後短いなじみ過程によって、ニ硫化モリブデン
粒子が明らかに整列されかつ配向されるか、又は荷重負
担能力のある膜が形成される。その場合特に建設機械に
とって重要な−４０℃〜＋１５０℃の温度範囲におい
て、少なくとも０．１以下の程度の僅かな摩擦係数が部
品間で得られる。摩耗性アリゾナ砂又はトルコ砂の影響
を受けても、摩擦係数は最大０．１８に上昇する。粘度
従って混合摩擦係数も温度に著しく関係するグリースと
は異なり、本発明による滑り塗料の摩擦係数は、特に冬
期において温度の影響を殆ど受けない。ニ硫化モリブデ
ン及び黒鉛のなるべく上述した成分を持つ熱で硬化する
滑り塗料層においてのみ、微細なアリゾナ砂又はトルコ
砂の影響で膜寿命が低下しないことが、実験により示さ
れた。多分摩耗性粒子が滑り塗料層へ埋込まれ、層の滑
り性能にあまり影響を及ぼさないことは明らかである。
本発明による結合材のみがこの埋込み能力を持つことが
わかった。荷重条件に応じて、本発明による構成によっ
て、３０万〜１００万サイクル以上（１サイクルはＤ６
ブルドーザの４４のリンクにおいて約１０ｍの移動距離
に相当する）の膜寿命が得られる。ブルドーザにおける
典型的なサイクル数はｎ＜２．５×１０６であり、パワ
ーシヨベルではｎ＜４０万である。
を、グリース又は油の形の潤滑材なしで、従って潤滑材
だめ及び潤滑材の注入なしで、構成することができる。
更に密封装置等をなくすことができ、密封装置を通して
砂等の摩耗性媒体の侵入を阻止することも当然考えられ
る。本発明によれば、ブシユ−ピンの摩擦系の表面は、
なるべく少なくとも２０〜２５体積％のニ硫化モリブデ
ンを含む適当な滑り塗料で被覆される。ニ硫化モリブデ
ンは摩擦系を摩耗故障から保護する。３〜２０体積％な
るべく４〜６体積％の程度の黒鉛が付加的に滑り塗料に
含まれている時にのみ、所望の機能が達せられることが
更にわかった。黒鉛成分は１〜１５μｍの粒径を持つこ
とができる。本発明による滑り塗料の使用はニ硫化モリ
ブデンの摩擦性能を助長する。なぜならば、特に高い荷
重又は押圧力は膜形成特性を持続的に改善し、これはニ
酸化モリブデンの荷重負担能力によるものと思われる。
これにより極めて減少する摩擦過程が得られる。滑り塗
料の塗布後短いなじみ過程によって、ニ硫化モリブデン
粒子が明らかに整列されかつ配向されるか、又は荷重負
担能力のある膜が形成される。その場合特に建設機械に
とって重要な−４０℃〜＋１５０℃の温度範囲におい
て、少なくとも０．１以下の程度の僅かな摩擦係数が部
品間で得られる。摩耗性アリゾナ砂又はトルコ砂の影響
を受けても、摩擦係数は最大０．１８に上昇する。粘度
従って混合摩擦係数も温度に著しく関係するグリースと
は異なり、本発明による滑り塗料の摩擦係数は、特に冬
期において温度の影響を殆ど受けない。ニ硫化モリブデ
ン及び黒鉛のなるべく上述した成分を持つ熱で硬化する
滑り塗料層においてのみ、微細なアリゾナ砂又はトルコ
砂の影響で膜寿命が低下しないことが、実験により示さ
れた。多分摩耗性粒子が滑り塗料層へ埋込まれ、層の滑
り性能にあまり影響を及ぼさないことは明らかである。
本発明による結合材のみがこの埋込み能力を持つことが
わかった。荷重条件に応じて、本発明による構成によっ
て、３０万〜１００万サイクル以上（１サイクルはＤ６
ブルドーザの４４のリンクにおいて約１０ｍの移動距離
に相当する）の膜寿命が得られる。ブルドーザにおける
典型的なサイクル数はｎ＜２．５×１０６であり、パワ
ーシヨベルではｎ＜４０万である。
【００２０】更に適当に装備される無限軌道は、高い温
度及び低い温度で殆ど騒音なしにかつキーキー音なしに
（鎖継手における僅かな騒音発生）回転する。特に摩擦
系の両方の表面が二重に被覆されていると、約７〜８μ
ｍの個別層厚で、蝶番結合部の一層大きいサイクル数が
得られる。
度及び低い温度で殆ど騒音なしにかつキーキー音なしに
（鎖継手における僅かな騒音発生）回転する。特に摩擦
系の両方の表面が二重に被覆されていると、約７〜８μ
ｍの個別層厚で、蝶番結合部の一層大きいサイクル数が
得られる。
【００２１】継手のなじみ運転の際なじみ段階ができる
だけ短く、膜が最適に基体に付着し、最大の膜寿命が得
られるようにするため、滑り塗料を塗布される面がなる
べく０．５μｍの表面粗さで加工される。これは例えば
表面の砂吹付けにより行うことができる。
だけ短く、膜が最適に基体に付着し、最大の膜寿命が得
られるようにするため、滑り塗料を塗布される面がなる
べく０．５μｍの表面粗さで加工される。これは例えば
表面の砂吹付けにより行うことができる。
【００２２】滑り塗料の硬化は、いずれにせよ行うべき
熱処理工程へ安価に組込むことができる。通常ピンは、
製造の際焼入れ直後に誘導炉中で１０〜１５分間２００
℃〜２５０℃の温度で短時間歪み取り焼鈍される。ブシ
ユも焼入れ後歪み取り焼鈍される。焼鈍は、製造技術上
の経験から、亀裂形成傾向を少なくするために行われ
る。
熱処理工程へ安価に組込むことができる。通常ピンは、
製造の際焼入れ直後に誘導炉中で１０〜１５分間２００
℃〜２５０℃の温度で短時間歪み取り焼鈍される。ブシ
ユも焼入れ後歪み取り焼鈍される。焼鈍は、製造技術上
の経験から、亀裂形成傾向を少なくするために行われ
る。
【００２３】滑り塗料は通常約１９０℃〜２２０℃の温
度で焼付けねばならないので、この製造段階を短時間歪
み取り焼鈍と組合わせることができる。しかし特にピン
は被覆前に最終加工せねばならないだろう。
度で焼付けねばならないので、この製造段階を短時間歪
み取り焼鈍と組合わせることができる。しかし特にピン
は被覆前に最終加工せねばならないだろう。
【００２４】モリブデンの酸化化合物又は水酸化化合物
を黒鉛に混合して添加する別の構成も、寿命に関して著
しい利点を持っている。
を黒鉛に混合して添加する別の構成も、寿命に関して著
しい利点を持っている。
【００２５】理論比以下のＭｏ０３は、結晶中で点欠陥
が凝集して面欠陥になることによって、いわゆる結晶学
的なせん断構造を形成する。面欠陥は、欠落面例えば三
斜格子における欠落（１２１）面として記述することが
でき、この欠落面には各ｎ番目の酸素面が欠落してい
る。
が凝集して面欠陥になることによって、いわゆる結晶学
的なせん断構造を形成する。面欠陥は、欠落面例えば三
斜格子における欠落（１２１）面として記述することが
でき、この欠落面には各ｎ番目の酸素面が欠落してい
る。
【００２６】マグネリ（Ｍａｇｎｅｌｉ）教授により名
づけられた相は、三斜晶系において、体系（ＴｉＶ）ｎ
０２ｎ−１ただし４≦ｎ≦９又は（ＷＭｏ）ｎ０
３ｎ−１ただしｎ≧４に従い、欠陥は陽イオンに応じて
｛１２１｝面又は｛１３２｝面及び｛１０２｝面に形成
される（例えばＭｏ４Ｏ１１［１２０３３−３８−３８
−４］又はＭｏ８０２３［１２０５８−３４−３］）。
づけられた相は、三斜晶系において、体系（ＴｉＶ）ｎ
０２ｎ−１ただし４≦ｎ≦９又は（ＷＭｏ）ｎ０
３ｎ−１ただしｎ≧４に従い、欠陥は陽イオンに応じて
｛１２１｝面又は｛１３２｝面及び｛１０２｝面に形成
される（例えばＭｏ４Ｏ１１［１２０３３−３８−３８
−４］又はＭｏ８０２３［１２０５８−３４−３］）。
【００２７】層構造は、六方結晶構造を持つ１：１０
モリブデン酸塩Ｍｏ０２．５（ＯＨ）０．５のようなモ
リブデンの水酸化物においても確かめられる。更にモリ
ブデンの結晶性一水化物又はニ水化物、一般に［Ｍｏ０
３ ｎ Ｈ２Ｏ］ただしｎ＝又は２も公知である。これ
らの化合物では、Ｈ２Ｏ分子の一部が［Ｍｏ００４．２
（ＯＨ）２］ｎから成る層中でモリブデンと八面体に配
位され、他の部分は水化物としての層の間にある。
モリブデン酸塩Ｍｏ０２．５（ＯＨ）０．５のようなモ
リブデンの水酸化物においても確かめられる。更にモリ
ブデンの結晶性一水化物又はニ水化物、一般に［Ｍｏ０
３ ｎ Ｈ２Ｏ］ただしｎ＝又は２も公知である。これ
らの化合物では、Ｈ２Ｏ分子の一部が［Ｍｏ００４．２
（ＯＨ）２］ｎから成る層中でモリブデンと八面体に配
位され、他の部分は水化物としての層の間にある。
【００２８】モリブデンのこのような酸化化合物又は水
酸化化合物を含む滑り塗料を含む被覆も、著しく寿命を
延長することがわかった。
酸化化合物を含む滑り塗料を含む被覆も、著しく寿命を
延長することがわかった。
【００２９】本発明の実施例が図面に示されており、以
下に説明される。
下に説明される。
【００３０】
【実施例】無限軌道は、大体において蝶番範囲にある鎖
ブシユ１、鎖ピン２、外側にある鎖リンク３及び内側に
ある鎖リンク４から成っている。内側にある範囲４は、
１つの鎖リンクの屈曲により形成され、この鎖リンクの
他端はそれぞれ次の鎖リンクの外側にある端部範囲を形
成している。
ブシユ１、鎖ピン２、外側にある鎖リンク３及び内側に
ある鎖リンク４から成っている。内側にある範囲４は、
１つの鎖リンクの屈曲により形成され、この鎖リンクの
他端はそれぞれ次の鎖リンクの外側にある端部範囲を形
成している。
【００３１】蝶番継手を形成するために、内側にある鎖
リンク端部４は鎖ブシユ１上に押しはめられ、外側にあ
る鎖リンク端部３は、鎖ブシユ１から軸線方向に突出す
る鎖ピン２の端部上に押しはめられている。押しはめ範
囲において、鎖ブシユ１及び鎖ピン２の周面には、被覆
がない。
リンク端部４は鎖ブシユ１上に押しはめられ、外側にあ
る鎖リンク端部３は、鎖ブシユ１から軸線方向に突出す
る鎖ピン２の端部上に押しはめられている。押しはめ範
囲において、鎖ブシユ１及び鎖ピン２の周面には、被覆
がない。
【００３２】鎖ピン２の外周面５及び鎖ブシユ１の内周
面６は、鎖継手の蝶番結合の際互いに接触する範囲で滑
り塗料により被覆されている。滑り塗料は、ポリアミド
−ポリイミドを主成分とするプラスチツク又はアミド−
イミド単量体を含む分子構造からなりかつニ硫化モリブ
デン及び黒鉛と混合される結合材又は担体を含み、ニ硫
化モリブデンの割合はなるべく１５〜３０体積％であ
り、黒鉛割合はなるべく４〜６体積％である。被覆すべ
き周面は、滑り塗料の塗布前に、例えば砂吹付けにより
粗化することができ、粗化表面粗さは約Ｒａ〜０．５μ
ｍであるようにする。滑り塗料被覆の層厚は、両方の素
子上でなるべく１４〜１６μｍであり、各素子上に、約
７〜８μｍの厚さを越えない層厚を持つ多重層が塗布さ
れる。
面６は、鎖継手の蝶番結合の際互いに接触する範囲で滑
り塗料により被覆されている。滑り塗料は、ポリアミド
−ポリイミドを主成分とするプラスチツク又はアミド−
イミド単量体を含む分子構造からなりかつニ硫化モリブ
デン及び黒鉛と混合される結合材又は担体を含み、ニ硫
化モリブデンの割合はなるべく１５〜３０体積％であ
り、黒鉛割合はなるべく４〜６体積％である。被覆すべ
き周面は、滑り塗料の塗布前に、例えば砂吹付けにより
粗化することができ、粗化表面粗さは約Ｒａ〜０．５μ
ｍであるようにする。滑り塗料被覆の層厚は、両方の素
子上でなるべく１４〜１６μｍであり、各素子上に、約
７〜８μｍの厚さを越えない層厚を持つ多重層が塗布さ
れる。
【００３３】本発明により、長い寿命を持つ極めて安価
な無限軌道が利用可能になり、砂のような摩耗性異物の
作用を受けても、摩耗の低下する過程が得られる。
な無限軌道が利用可能になり、砂のような摩耗性異物の
作用を受けても、摩耗の低下する過程が得られる。
【００３４】本発明は、実施例に限定されず、開示の範
囲内で多様に可変である。
囲内で多様に可変である。
【００３５】明細書又は図面に開示されたすべての新し
い個々の特徴及び特徴の組合わせは、本発明にとって重
要なものとみなされる。
い個々の特徴及び特徴の組合わせは、本発明にとって重
要なものとみなされる。
【図１】無限軌道の継手の断面図である。
１ 鎖ブシユ ２ 鎖ピン ３ 外側にある鎖リンク端部 ４ 内側にある鎖リンク端部 ５ 鎖ピンの外周面 ６ 鎖ブシユの内周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ１０Ｍ 103/06 Ｃ１０Ｍ 103/06 Ｃ 149/18 149/18 169/04 169/04 // Ｃ１０Ｎ 30:06 40:02 50:08 (72)発明者 マテイアス・ヴアイト ドイツ連邦共和国ベルリン・アム・グリユ ーネン・ホーフ２アー (72)発明者 ユルゲン・トーマスツヴエスキ ドイツ連邦共和国ランゲンフエルト・ライ ンドルフエル・シユトラーセ197エー (72)発明者 クリストフ・ピーツシユ ドイツ連邦共和国レンゲンフエルト・ブル ンネンアレー７
Claims (15)
- 【請求項１】 無限軌道車及び運搬装置用の無限軌道
が、鎖ブシユ（１）、鎖ピン（２）及び鎖リンク（３，
４）から成り、蝶番継手を形成するため、内側にある鎖
リンク端部（４）が鎖ブシユ（１）上へ押しはめられ、
外側にある鎖リンク端部（３）が、鎖ブシユ（１）から
軸線方向に突出する鎖ピン（２）の端部上へ押しはめら
れているものにおいて、鎖ピン（２）の外周面又は鎖ブ
シユ（１）の内周面（６）が、鎖リンクの蝶番結合の際
少なくとも互いに接触する範囲で、又は両方の周面が、
ポリアミド−ポリイミドを主成分とするプラスチツク又
はアミド−イミド単量体を含む分子構造から成る結合材
又は担体を含みかつニ硫化モリブデン（ＭｏＳ２）又は
モリブデンの酸化化合物もしくは水酸化化合物又はその
混合物及び黒鉛と混合される滑り塗料で被覆されている
ことを特徴とする、無限軌道。 - 【請求項２】 結合材又は担体が交代するアミド−イミ
ド単量体を含む分子から成っていることを特徴とする、
請求項１に記載の無限軌道。 - 【請求項３】 滑り塗料で被覆すべき周面（５，６）
へ、滑り塗料で被覆されるプライマが塗布されているこ
とを特徴とする、請求項１又は２に記載の無限軌道。 - 【請求項４】 被覆すべき周面（５，６）が粗化され、
滑り塗料が粗化された面へ塗布されていることを特徴と
する、請求項１〜３の１つに記載の無限軌道。 - 【請求項５】 粗化の表面粗さが約Ｒａ〜０．５μｍで
あることを特徴とする、請求項４に記載の無限軌道。 - 【請求項６】 滑り塗料が、１５〜３０体積％の程度の
ニ硫化モリブデンを含んでいることを特徴とする、請求
項１〜５の１つに記載の無限軌道。 - 【請求項７】 滑り塗料が、３〜２０体積％の程度の黒
鉛を含んでいることを特徴とする、請求項１〜６の１つ
に記載の無限軌道。 - 【請求項８】 滑り塗料が、２０〜２５体積％のニ硫化
モリブデン及び４〜６体積％の黒鉛を含んでいることを
特徴とする、請求項１〜７の１つに記載の無限軌道。 - 【請求項９】 滑り塗料が周面（５，６）に焼付けられ
ていることを特徴とする、請求項１〜８の１つに記載の
無限軌道。 - 【請求項１０】 焼付け温度が約２００℃であり、焼付
け期間が約１時間であることを特徴とする、請求項９に
記載の無限軌道。 - 【請求項１１】 滑り塗料被覆の層厚が約１０〜２０μ
ｍであることを特徴とする、請求項１〜１０の１つに記
載の無限軌道。 - 【請求項１２】 滑り塗料が複数の層で塗布され、個別
被覆の層厚が７〜１０μｍであることを特徴とする、請
求項１〜１１の１つに記載の無限軌道。 - 【請求項１３】 滑り塗料が、モリブデンの水酸化物と
して、一般に式ＭｏＯＯ３ｎＨ２Ｏ（ｎ＝１又は２）に
従って酸化モリブデンの結晶性一水化物又はニ水化物を
含むか、又はこの化合物において、Ｈ２Ｏ分子の一部が
［ＭｏＯＯ４／２ＯＨ２）］ｎから成る層中でモリブデ
ンと八面体に配位されるか、もしくはＭｏ３Ｏ８ｘＨ２
Ｏ（イルセマナイト）を含んでいることを特徴とする、
請求項１〜１２の１つに記載の無限軌道。 - 【請求項１４】 滑り塗料が、モリブデンの理論比以下
の酸化物を含み、この酸化物が式（Ｍｏ）ｎＯ３ｎ−１
ただしｎ＞４のいわゆるマグネリ（Ｍａｇｎｅｌｉ）相
であり、結晶の｛１０２｝面又は｛１０３｝面に欠陥が
それぞれ形成されていることを特徴とする、請求項１〜
１３の１つに記載の無限軌道。 - 【請求項１５】 無限軌道の蝶番継手のピン（２）及び
ブシユ（１）の周面の被覆のために滑り塗料が使用され
ることを特徴とする、請求項１〜１４の１つに記載の無
限軌道。
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