JP2001080393A - 自動車の前部座席を調節する電気調節機 - Google Patents

自動車の前部座席を調節する電気調節機

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    • B60N2/02—Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
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    • B60N2/0228—Hand-activated mechanical switches

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Abstract

(57)【要約】 【課題】乗車する人のために、効率的に前部座席を前後
方向に移動制御する。 【解決手段】前部座席の背もたれ部（８）を前方に倒す
と背もたれ部スイッチ（5）が作動され、前部座席を乗
降用位置に前方移動させる乗降補助動作モードに設定さ
れる制御器（３）と、背もたれ部に備えられ、解放位置
で背もたれ部を機械的に解放して前方に倒せるようにす
る解放レバー（７）を有し、制御器が少なくとも前方移
動位置Ｖと中立位置Ｎとを有する切り替えスイッチ
（６）によって作動され、切り替えスイッチは、解放レ
バーと結合され、解放レバーの解放位置で前方移動位置
Ｖに位置するように作動され、電気モータで前部座席を
乗降用位置に移動するには、背もたれ部を前方に倒して
背もたれ部スイッチを作動するだけでなく、切り替えス
イッチを前方移動位置に設定する必要がある電気調節
機。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の前部座席
の前後方向移動を調節する電気調節機に関する。
【０００２】
【従来の技術】DE １９６ ３０ ２２３ A1 は 電
気サーボモータによって前部座席を調節できる一般的調
節機を開示している。
【０００３】上に述べた調節機は、必要に応じて、前部
座席を乗降用位置まで前方移動させたり、後部移動位置
まで後方移動させたりする補助装置を備えている。2ド
アータイプの自動車の場合、このような補助装置（乗降
を容易にする機能、乗降を補助する機能を持つ）により
後部座席への乗降およびアクセスが容易になる。この既
知の補助装置は前部座席に関連するもので、前部座席
は、電動モータにより位置を前後方向に調節可能な座席
下部と、枢動可能な背もたれ部とを有する。
【０００４】背もたれ部の枢動のために、背もたれ部に
解放レバーが取り付けられている。解放レバーを解放位
置にして、背もたれ部を機械的に解放し前方へ倒すこと
ができる。背もたれ部が前方に枢動されると、座席の現
在位置がメモリに保持される。次に、補助装置は前部座
席を乗降用位置まで前方へ移動し、後部座席への乗降を
容易にする。座席の背もたれ部を後方へ倒すと前部座席
は、後部移動位置、例えば、メモリに保存していた初期
位置にまで移動する。
【０００５】前部座席がかなり後方へ設定されていた場
合、前部座席をメモリに保存した初期位置に戻すと後方
の乗員がはさまれる危険性がある。これを防ぐために、
前記一般的調節機の開示によれば、前部座席の後方移動
を最大後方移動位置までに制限するブロッキング機能が
備えられている。
【０００６】しかし、日常の利用において後部座席はし
ばしば書類鞄などの物を置くのに使われるのみである。
このような場合、後部座席の最大後方移動位置の制限は
不要であり、体の大きな人が前部座席に乗る時は好まし
くないものですらある。なぜなら、手動での操作を介在
させて、その度ごとに、制限を再記録しなくてはならな
いからである。
【０００７】したがって、前記一般的調節機の開示によ
れば、前部座席の後方移動の制限と、体の大きな前部座
席の乗員の快適さの犠牲とが許されるのは、後部座席に
実際に乗員がいるときのみであるようにしている。これ
には、座席に乗員がいることを電気的に認識する装置を
前部座席の後ろの後部座席に備える必要がある。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】上述の調節機の欠点
は、かなり大きな費用がかかることである。さらに通常
前部座席でのみ快適に操作できる座席調節装置を使用し
なくても、前部座席の前方移動と後方移動の範囲を個々
に制御出来ることが望ましい。
【０００９】本発明の目的は自動車の前部座席を調節す
る一般的電気調節機の改良に関し、自動車に乗る人のた
めに前部座席を前後方向に個々に移動制御できる技術を
提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明の１観点によれ
ば、自動車の前部座席を少なくとも前後方向に電気モー
タで移動させる電気調節機であって、前部座席を前方に
倒すと作動される背もたれ部スイッチ（5）によって、
前部座席を乗降用位置に前方移動させる乗降補助動作モ
ードに設定される制御器（３）と、背もたれ部に備えら
れ、解放位置で背もたれ部を機械的に解放して前方に倒
せるようにするのに使用される解放レバー（７）とを有
し、制御器（３）が少なくとも前方移動位置Ｖと中立位
置Ｎとを有する切り替えスイッチ（６）によって更に作
動され、切り替えスイッチ（６）は、解放レバー（７）
と結合され、且つ解放レバー（７）の解放位置で前方移
動位置Ｖに位置するように作動され、電気モータで前部
座席を乗降用位置に移動するには、背もたれ部（８）を
前方に倒して背もたれ部スイッチ（５）を作動するだけ
でなく、切り替えスイッチ（６）を前方移動位置に設定
する必要があることを特徴とする電気調節機が提供され
る。
【００１１】背もたれ部が解放された後、背もたれ部が
前方に倒され、それと同時に解放レバーが解放位置で操
作された時のみ、前部座席はモータによって前方に移動
する。所望の位置に達したら、解放レバーを中立位置に
戻し前方移動を停止させる。従って、前部座席を絶対的
に必要な量だけ前方に移動できる。例えば、後部座席の
前の足元空間にアタシュケースを置くだけの量を移動で
きる。
【００１２】好ましい形態を以下に述べる．アタシュケ
ースを後部座席に置くために背もたれ部のみを倒したい
場合は、前部座席の前方移動を適当な操作によって阻止
できる。そのためには、背もたれ部の解放直後から、背
もたれ部スイッチが背もたれ部の枢動によって作動され
る前までに、解放レバーを中立位置に戻しておく。この
ためには、背もたれ部が倒されてから出来るだけ遅く背
もたれ部スイッチを作動するのがよい。
【００１３】解放レバーを中立位置を超えて下方に押し
下げると、前部座席を後方移動できる。背もたれ部の角
度に拘わらず、あるいは背もたれ部が使用位置に起こさ
れた時のみ、後方移動を可能にするように設計すること
ができる。
【００１４】本発明の調節機の上記以外の詳細および効
果的改良は以下の実施例の詳細な説明から明らかになろ
う。
【００１５】
【発明の実施の態様】本発明の実施例を添付の図面を参
照して以下に説明する。
【００１６】図１に示す実施例において、電気調節機２
〜４は、前部座席を前端位置ＸVEと後端位置ＸHE間で前
後方向にサーボモータ２によって移動できる。調節機２
〜４は制御器３を有する。前部座席１を前方あるいは後
方に移動させたいときには、制御器３はサーボモータ２
を駆動する。前部座席１の前後方向位置の現在値ＸIは
移動指示器４、例えば、ポテンショメータ、が検出し制
御器に供給される。このように構成した制御回路を用い
て、所望の位置に正確に到達できる。
【００１７】所望の到達位置は異なった要件の関数とし
て前もって決定する。詳しく述べると、制御器３を乗降
補助動作モードに設定でき、このモードで前部座席は乗
降用位置に前方移動する。前部座席の後ろの後部座席
（図示せず）への乗降がこの為容易になる。
【００１８】前方移動を要求するために、制御器３を作
動する背もたれ部スイッチ５をそなえている。このスイ
ッチ５は、前部座席１の背もたれ部８を前方に倒すと作
動する。好ましくは、背もたれ部が出来るだけ最終位置
まであるいはその少し前まで前方に倒された時にのみ、
背もたれ部スイッチ５が作動するように調整しておく。
この位置は約50度以上に相当する。
【００１９】少なくとも一個の前方移動位置Ｖと中立位
置Ｎを持つ切り替えスイッチ６も制御器３を作動する。
この切り替えスイッチ６は後部座席に備えた解放レバー
に結合されている。解放レバー７を解放位置に持ってく
ると、背もたれ部が機械的に解放されるので、前方に倒
すことが出来る。同時に、解放位置への移動中に切り替
えスイッチ６は前方移動位置Ｖに運ばれる。
【００２０】モータによる前部座席の乗降用位置への前
方移動を要求するためには、背もたれ部８を前方に倒し
て背もたれ部スイッチ５を作動する必要があるだけでな
く、解放レバー７を作動して切り替えスイッチ６を前方
移動位置Ｖに運びこまなければならない。
【００２１】解放レバー７、従って、切り替えスイッチ
６が中立位置Ｎにくると、前部座席の前方移動は停止す
る。もし解放レバー７と切り替えスイッチ６が自動的に
中立位置Ｎに戻る機構を備えれば人間工学的に好まし
い。解放レバー７を放して、前部座席の前方移動を所望
の位置で停止することができる。
【００２２】或いは、切り替えスイッチ６に前方移動位
置ラッチ機構を備えることもできる。ＤＥ １９６ ３
０ ２２３ Ａ１ に開示されているように、切り替え
スイッチ６を前方移動位置にラッチすることによって、
所定の乗降用位置への前方移動を要求できる。前方移動
動作は、手動での操作、すなわち、解放レバーを手動で
中立位置にもってくることで、停止できる。
【００２３】前方移動も他の用件に依存できるようにし
てもよい。例えば、座席の乗降側のドアー接触スイッチ
9の位置に依存させることができる。従って、例えば、
前部座席１の前方移動は乗降側のドアーが同時に開けら
れたときのみ可能としてもよい。
【００２４】前部座席１の後方移動位置への後方移動
は、前方移動の後、背もたれ部を後ろに起して解放レバ
ー7を中立位置にしたときのみ要求できるようにしても
よい。後方移動位置は、既に記憶している使用位置でも
よく、あるいは、DE 196 30223 A1に記載されている
ように、対応する後部座席が占拠されているかどうかに
よってある位置に制限してもよい。
【００２５】効果的発展の一例として、後方移動位置Ｒ
を解放レバー７の下側に設け、対応する切り替えスイッ
チ６にも設ける。解放レバー７を中立位置より下側に押
し下げることによって、切り替えスイッチ６を後方移動
位置Ｒに設定できる。制御器３はサーボーモータ２を駆
動して前部座席を後方に移動する。解放レバー７を中立
位置に戻すと、後方移動動作が終了する。解放レバー７
の自動復帰、あるいは、ラッチ後方移動位置を備えても
よい。いずれの場合にも、DE １９６ ３０２２３に記
載されている前方移動と任意制限の機能と同じ機能を有
する。
【００２６】後方移動の要求を解放レバー７の作動のみ
で行う設計は次のような利点を有する。前部座席１が後
方移動する間、背もたれ部は前方に倒れたままである。
従って、後部座席の前の足元空間を見ることができ、よ
りよい目視チェックができる。
【００２７】あるいは、解放レバー７を使って後方移動
を要求するのに、背もたれ部をもういちど起して使用位
置に戻させることも考えられる。
【００２８】あるいは、背もたれ部８を前方に倒して解
放レバー７のみの後方移動制御を可能にすることと、背
もたれ部８を後方に起して、たとえば、DE １９６ ３
０２２３ A1に記載されているように所定の後方移動位
置に前部座席１を移動させることとの組み合わせも考え
られる。
【００２９】他の効果的発展は以下の通りである。前部
座席の前後位置調節が要求された時、解放レバー７を操
作して調節モータ２を作動し、通常の快適さ（comfort,
座り心地、乗り心地）のための調節時の例えば３倍の
高速で調節を行う。通常の快適さのための調節は前部座
席１からたやすく操作できる公知の操作ユニット１０に
よって行う。解放レバー７による調節要求は、一般的に
前部座席１に人がいないという前提があるので、上記高
速調節が可能である。前部座席が無人で軽量となるの
で、調節モータ２の許容出力を前部座席１を高速で移動
させるのに使用できる。従って、解放レバー７を引いた
り押したりして、座席を高速で前方あるいは後方に移動
でき、後部座席への乗降を容易にする目的のためには好
ましい。
【００３０】この高速調節に基づく他の発展として、高
速調節はドアー接触スイッチ９がドアーの開放を示して
いる時のみ行うこともできる。高速調節が乗降を容易に
するためであって前部座席１が占拠されていないことを
確実にする。
【００３１】第２図は、本発明の乗降補助機能（乗降容
易機能）に用いる解放レバー７を備えた前部座席１の詳
細図である。切り替えスイッチ６のスイッチ位置Ｖ,
Ｎ,Ｒは解放レバー７の３個の位置（引く位置、ゼロ位
置、押す位置）に対応する。
【００３２】以上、実施例に沿って本発明を説明した
が、本発明はこれらに制限されるものではない。たとえ
ば、種々の変更、改良、組み合わせなどが可能なことは
当業者に自明であろう。
【００３３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前部座席が無人の状態での、前部座席の前後移動を効率
的に、快適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の電気調節機を示す図である。
【図２】解放レバーと三つの作動位置を示す図である。
【符号の説明】
１．．．前部座席、２．．．サーボモータ、３．．．制
御器、４．．．移動指示器、５．．．背もたれ部スイッ
チ、６．．．切り替えスイッチ、７．．．解放レバー、
８．．．背もたれ部、９．．．ドアー接触スイッチ、１
０．．．操作ユニット
フロントページの続き (72)発明者 ペテル マリ ドイツ オイティンゲン イム ゴイ ヘ ーヘンシュトラーセ57 (72)発明者 フランク ラウシェル ドイツ プリエツハウゼン イム ガイス トレ４

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 自動車の前部座席を少なくとも前後方向
    に電気モータで移動させる電気調節機であって、 前部座席を前方に倒すと作動される背もたれ部スイッチ
    （5）によって、前部座席を乗降用位置に前方移動させ
    る乗降補助動作モードに設定される制御器（３）と、 背もたれ部に備えられ、解放位置で背もたれ部を機械的
    に解放して前方に倒せるようにするのに使用される解放
    レバー（７）とを有し、 制御器（３）が少なくとも前方移動位置Ｖと中立位置Ｎ
    とを有する切り替えスイッチ（６）によって更に作動さ
    れ、 切り替えスイッチ（６）は、解放レバー（７）と結合さ
    れ、且つ解放レバー（７）の解放位置で前方移動位置Ｖ
    に位置するように作動され、 電気モータで前部座席を乗降用位置に移動するには、背
    もたれ部（８）を前方に倒して背もたれ部スイッチ
    （５）を作動するだけでなく、切り替えスイッチ（６）
    を前方移動位置に設定する必要があることを特徴とする
    電気調節機。
  2. 【請求項２】 背もたれ部スイッチ（５）は、背もたれ
    部（８）が最前方位置あるいはそれより少し後方位置ま
    で倒されてはじめて作動されることを特徴とする請求項
    １記載の電気調節機。
  3. 【請求項３】 切り替えスイッチ（６）は、解放レバー
    （７）を中立位置Ｎを超えて押し下げることによって設
    定される後方移動位置Ｒを有し、前部座席（１）を後方
    に移動するには少なくとも切り替えスイッチ（６）を後
    方移動位置Ｒに位置させる必要があることを特徴とする
    請求項１記載の電気調節機。
  4. 【請求項４】 前部座席（１）を後方に移動するにはさ
    らに背もたれ部を使用位置に起す必要があることを特徴
    とする請求項3記載の電気調節機。
  5. 【請求項５】 解放レバー（７）を操作して前部座席
    （１）の前後方向位置調節が要求された時、通常の快適
    さのための調節よりも高速で調節が行えるように調節モ
    ータ（２）を駆動することを特徴とする請求項１項〜請
    求項４のいずれか１項に記載の電気調節機。
  6. 【請求項６】 高速調節は、ドアー接触スイッチ（９）
    がドアー開放を示しているときのみ行われることを特徴
    とする請求項５記載の電気調節機。
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