JP2001073259A - 空気噴射織機及び空気噴射織機用筬 - Google Patents

空気噴射織機及び空気噴射織機用筬

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JP2001073259A
JP2001073259A JP2000056220A JP2000056220A JP2001073259A JP 2001073259 A JP2001073259 A JP 2001073259A JP 2000056220 A JP2000056220 A JP 2000056220A JP 2000056220 A JP2000056220 A JP 2000056220A JP 2001073259 A JP2001073259 A JP 2001073259A
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reeds
weft
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Takashi Kato
隆嗣 加藤
Tomotoshi Miyamukai
智利 宮向
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TAKAYAMA LEAD KK
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    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D47/00Looms in which bulk supply of weft does not pass through shed, e.g. shuttleless looms, gripper shuttle looms, dummy shuttle looms
    • D03D47/27Drive or guide mechanisms for weft inserting
    • D03D47/277Guide mechanisms
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  • Textile Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補助ノズルの緯糸搬送力を高める技術手段を
得ることにより、空気噴射織機の製織時における消費エ
ネルギーを大幅に低減する。 【解決手段】 筬の前面の案内溝に向けて補助空気流を
噴射する補助ノズルを備えている。筬は、溝断面を最も
厳格に規定する第1の筬羽群と、溝断面の下方を最も緩
く規定する第2の筬羽群と、第1と第2の筬羽群の中間
の厳格さで溝断面を規定する第3の筬羽群とを備えてい
る。第2の筬羽群は、第1の筬羽群の緯糸飛走方向下流
側に配置され、第3の筬羽群は、第2の筬羽群の緯糸飛
走方向下流側に配置されている。第2の筬羽群は補助ノ
ズルと対向しており、第3の筬羽群によって形成される
案内溝部分は、緯糸飛走方向上流側から下流側へと断面
の規定が厳格になる方向に連続的に変化している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気噴流によっ
て緯入れを行う空気噴射織機及び空気噴射織機に用いる
筬に関するもので、特に筬羽の前縁に形成した凹所によ
り緯入れ用空気噴流を案内するトンネル(案内溝)が前
面に設けられている筬と、トンネル内の空気流を付勢す
る補助ノズルとを備えた空気噴射織機及びそのような空
気噴射織機に用いられる筬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大部分の空気噴射織機は、前面にトンネ
ルを有する筬(以下、「トンネル筬」という)と補助ノ
ズルとを備えている。トンネルは筬の前面(織前側)に
向けて開口された案内溝で、緯糸を飛走させる空気噴流
は、メインノズルによってトンネルの一方の端部からト
ンネル内に吹き込まれる。トンネルは、並置された多数
の筬羽の前縁に設けた凹所によって形成され、筬羽の間
には経糸が通過する間隙が設けられ、更に筬打ちの必要
上、トンネルの前面が開放されているため、トンネルに
吹き込まれた空気流は拡散し、減衰してノズルから離れ
るにしたがって、緯糸搬送力が低下する。そこで補助噴
射流をトンネル内に噴射して、トンネル内の空気流の緯
糸搬送力を回復させる補助ノズルが設けられる。織機の
織幅にもよるが、通常の織機では複数本の補助ノズルを
設ける必要がある。
【0003】補助ノズルは筬を支持している織機のスレ
イに固定して設けられる。筬打ち時に補助ノズルの先端
が織前と干渉しないように、補助ノズルの先端の位置
は、トンネルの中心より若干下方の位置となる。経糸が
開口したときは、補助ノズルの先端が経糸をかき分け
て、経糸開口内に挿入された状態となるため、補助ノズ
ルの先端はできるだけ緯糸に損傷を与えないように、偏
平に押しつぶされた断面形状となっており、その先端側
面に補助ノズル孔が開口している。
【0004】断面を偏平にしても、補助ノズルの先端部
の厚さは、経糸の配置間隔より、通常ははるかに厚くな
るので、補助ノズルが差し込まれた部分の経糸は、筬羽
の前縁との間で屈曲させられる。この屈曲量が大きい
と、織布にノズルマーク(縦方向の筋目)が生ずるた
め、補助ノズルの先端と筬羽の前縁との間にある程度の
間隔を設ける必要がある。更にトンネル内の緯糸は、踊
って前面の開口からはみ出して飛走することもあり、こ
のような緯糸と補助ノズルとの干渉も避ける必要があ
る。
【0005】このような各種の制約のために、補助ノズ
ルの先端をトンネルにあまり近づけることができず、通
常はトンネルの下面を形成している下顎の前縁から若干
離れた位置に、補助ノズルの先端が位置するように補助
ノズルを取付け、その位置からトンネル内へ斜めに空気
流を噴射している。そのため補助ノズルの空気は、トン
ネルの上方奥側に向けて噴射されることとなり、緯糸は
主としてトンネルの上方奥側部分に沿って搬送されるこ
ととなる。
【0006】トンネルの断面形状は、通常は筬の全幅に
わたって一定であるが、主ノズルを上下に並置した二越
し織機などにおいて、上下のノズルから噴射される空気
流を1本のトンネルに案内するために、主ノズル側端部
のトンネルの形状をロート状とした筬が提案されてい
る。
【0007】また、屈曲による損傷を受けやすい経糸を
用いて製織する際に、補助ノズルと対向する部分の筬羽
として、下顎を有しないまたは極端に下顎の高さを低く
した筬羽を配置することが行われている。これは補助ノ
ズルと対向する部分の筬羽の前縁を後退させることによ
って筬羽と補助ノズルとの間隔を広くし、補助ノズルが
挿入される部分の経糸の屈曲角を小さくすることを意図
したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】空気噴射織機において
は、その製織時に消費するエネルギーの50%以上が、
緯入れ用の圧縮空気を生成するために消費される。織機
の織幅によっても異なるが、得られた圧縮空気の約70
%が補助ノズルによって消費される。空気噴射織機は、
製織速度が高速であるとともに、ウールなどの天然繊維
を始めとする広い範囲の織物を製織できるという特徴が
あるが、製織時の消費動力が大きいことが最大の欠点
で、その消費動力の中でも補助ノズルで消費される割合
が非常に大きい。
【0009】製織時の消費動力の低減を図ることは、製
織コストの低減のみならず、環境保全の点からも極めて
重要な課題であり、空気噴射織機においては、補助ノズ
ルからの空気噴流をより効率よく緯糸の搬送に利用する
ことで、大幅な消費エネルギー量の低減が図れる。
【0010】補助ノズルからの空気噴流を緯糸の搬送に
より効率よく利用するためには、補助空気流の噴射方向
を緯糸の飛走方向にできるだけ近づけることが望ましい
が、そのようにすると、空気が噴射されたあと、トンネ
ル内に達するまでの距離が長くなり、空気の拡散による
効率低下が生ずる。一方、空気噴流をできるだけ短い距
離でトンネル内に導こうとすると、空気の噴流方向と緯
糸の飛走方向とに大きな角度差が生じ、筬羽の間から筬
の後方へ流出する空気量も多くなって、搬送効率が低下
する。
【0011】この互いに矛盾する問題を解決するには、
補助ノズルの空気噴出口をトンネルの中心に近づけるの
がよいが、前述した種々の制約により、従来採用されて
いる位置関係を越えてノズル先端を筬羽に接近させるこ
とは不可能である。トンネルの上下幅を広くするとか、
前後深さを浅くするとか、または下顎を除去して下方に
も開放されたトンネル形状とするとかの方法によって、
補助ノズルの先端を接近させることは可能であるが、そ
のようにすると噴射空気の拡散が大きくなり、またより
広い範囲に緯糸が踊りながら搬送されることとなるの
で、緯糸との干渉を避けるために、ノズル先端を離さな
ければならいという逆効果も生じて、補助空気流による
搬送効率を上げることができない。
【0012】この発明は、上記のような制約の中で、補
助空気流の緯糸搬送力をより高める技術手段を得ること
により、空気噴射織機の製織時における消費エネルギー
を大幅に低減することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の空気噴射織機
は、筬1の前面に筬羽の前縁に設けた凹所によって形成
される緯糸及びその搬送空気の案内溝2を備え、かつこ
の案内溝に向けて補助空気流を噴射する補助ノズル13
を備えている。
【0014】請求項1の発明の空気噴射織機における筬
1は、溝断面を最も厳格に規定した案内溝部分3を形成
する第1の筬羽群9と、溝断面の下方を最も緩く規定し
た案内溝部分4を形成する第2の筬羽群10と、第1と
第2の筬羽群の中間の厳格さで溝断面を規定した案内溝
部分5を形成する第3の筬羽群11とを備えている。第
2の筬羽群によって形成される案内溝部分4は、補助ノ
ズルの先端と対向しており、第3の筬羽群によって形成
される案内溝部分5は、緯糸飛走方向上流側から下流側
へと断面の規定が厳格になる方向に連続的に変化してい
る。
【0015】また請求項2の発明の空気噴射織機におけ
る筬1は、溝断面が最も狭く規定されかつその断面形状
が変化しない案内溝部分3を形成する第1の筬羽群9
と、補助ノズル13の先端に対向する案内溝部分4を形
成する第2の筬羽群10と、緯糸飛走方向上流側から下
流側へと溝断面の下顎側の規定が狭くなる方向に連続的
に変化する案内溝部分5を形成する第3の筬羽群11と
を備え、第2の案内溝部分を形成する筬羽はその下顎の
補助ノズルと対向する部分が切除されている。
【0016】第2の筬羽群は、第1の筬羽群の緯糸飛走
方向下流側に配置され、第3の筬羽群は、第2の筬羽群
の緯糸飛走方向下流側に配置されている。
【0017】この発明の空気噴射織機は、補助ノズル1
3の先端が筬の前面により近接して位置しており、更に
は筬の前面に食込む位置に位置している。すなわち筬の
側面から見て第1の筬羽群の下顎先端に部分的に重なり
合う位置ないし第1の筬羽群の下顎前端から1mm以下
の間隙を隔てた位置に、補助ノズル13の先端を位置さ
せることができる。第3の筬羽群によって形成される案
内溝部分5の緯糸飛走方向上流端は、補助ノズルのノズ
ル孔を遮らない溝断面を有していなければならない。
【0018】請求項1の空気噴射織機に用いられる請求
項4の発明の筬は、前面に筬羽の前縁に設けた凹所によ
って形成される緯糸及びその搬送空気の案内溝2を備え
ており、この案内溝2は、溝断面を最も厳格に規定した
案内溝部分3を形成する第1の筬羽群9と、溝断面を規
定しないか又は最も緩く規定した案内溝部分4を形成す
る第2の筬羽群10と、第1と第2の筬羽群の中間の厳
格さで溝断面を規定した案内溝部分5を形成する第3の
筬羽群11とを備えている。第2の筬羽群は第1の筬羽
群の緯糸飛走方向下流側に配置され、第3の筬羽群は第
2の筬羽群の緯糸飛走方向下流側に配置され、第3の筬
羽群によって形成される案内溝部分5は、緯糸飛走方向
上流側から下流側へと断面の規定が厳格になる方向に連
続的に変化している。
【0019】請求項4の発明を具体化するときは、第2
の筬羽群10の形状として種々の形状を採用できる。第
2の筬羽群の筬羽は、第1の筬羽郡の筬羽より上下方向
に広い凹所6aを備えたものを用いるのが多くの場合好
ましい。この場合は、第3の筬羽群の筬羽も第2の筬羽
郡の筬羽と同一形状として、第3の筬羽群は、同一形状
の凹所を有する筬羽を上下方向に変位させて交互に配置
することにより、緯糸飛走方向に溝断面の規定が厳しく
なる方向に変化する案内溝部分5を形成することもでき
る。
【0020】第2の筬羽群10の形状としては、第1の
筬羽群の筬羽より上下幅が広いかまたは/および下顎の
張出し量の小さい凹所6a,6dを備えた形状、凹所を
有しない平羽、下顎を有しない逆L形の凹所6cを有す
る形状を採用することができる。
【0021】請求項2の空気噴射織機に用いられる請求
項8の発明の筬は、溝断面が最も狭く規定されかつその
断面形状が変化しない案内溝部分3を形成する第1の筬
羽群9と、補助ノズル13の先端に対向する案内溝部分
4を形成する第2の筬羽群10と、緯糸飛走方向上流側
から下流側へと溝断面の下顎側の規定が狭くなる方向に
連続的に変化する案内溝部分5を形成する第3の筬羽群
11とを備えており、第2の案内溝部分を形成する筬羽
は、その下顎先端の補助ノズルと対向する部分が切除さ
れている。
【0022】請求項8の筬においても、第2の筬羽群は
第1の筬羽群の緯糸飛走方向下流側に配置され、第3の
筬羽群は第2の筬羽群の緯糸飛走方向下流側に配置され
ている。また、請求項8の筬においても、同一形状の凹
所を有する筬羽を上下方向に変位させて交互に配置する
ことにより、緯糸飛走方向に溝断面が狭くなる方向に変
化する案内溝部分5を形成することができる。
【0023】上記の空気噴射織機及び空気噴射織機用筬
の構造によれば、補助ノズルのノズル孔をトンネルの中
心により接近させることができる。そしてトンネルの大
部分は、その断面を厳しくないし狭く規定する第1の筬
羽群によって形成され、溝断面の規定が緩くなっている
部分は、緯糸が飛走する部分に近接して補助ノズルから
の空気流が流れるため、緯糸の案内機能や拡散による空
気流の減衰が生ずることがなく、従って空気流による緯
糸の搬送効率を大幅に向上できる。
【0024】更に補助空気流の方向を緯糸の飛走方向に
近づけることができるため、トンネル内を流れる空気流
の乱れが少なくなり、緯糸の踊りを小さくできると共
に、筬羽の間から筬の後方に流出する空気量も低下す
る。更に補助ノズルを上面から見たときの偏平にしたノ
ズル先端の後方への傾き角も小さくなるため、経糸の間
に差し込まれるときのノズル先端の実質的な厚さも狭く
なるため、ノズル先端を筬羽に近づけたときの経糸の屈
曲量も小さくできる。
【0025】このような種々の理由により、トンネル内
を流れる空気流の拡散や減衰を増大させることなく補助
ノズルの先端を可及的にトンネルに接近させて、補助空
気流の方向を緯糸の飛走方向に近づけることができるた
め、補助空気流による緯糸の搬送効率が格段に向上し、
製織運転時における空気噴射織機の消費エネルギーを大
幅に低減できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、この発明の
実施の形態を説明する。図3はこの発明の筬1と主ノズ
ル12と補助ノズル13とを模式的に示した正面図であ
る。
【0027】筬1の前面には補助ノズル13に対応する
部分の溝幅を下方に広げたトンネル2が形成されてい
る。溝幅が変化しない狭い溝幅の直線状の案内溝部分
は、図2(b)に示す前縁中央に狭い上下幅の略コの字
形の凹所6bを有する筬羽を並置することによって形成
されている。補助ノズル13に対向する溝幅が最も広く
なった案内溝部分4は、図2(b)の凹所の幅を下方に
広げた形状の凹所6aを有する図2(a)に示す筬羽を
複数枚並置することによって形成されている。第2の案
内溝部分と第1の案内溝部分との間の溝幅が、緯糸飛走
方向下流側に向かって順次狭まる形状の第3の案内溝部
分5は、図2(a)に示す筬羽を交互に上下にずらしな
がら配置し、そのずれ量を緯糸飛走方向下流側に行くほ
ど大きくすることによって形成されている(図9参
照)。
【0028】補助ノズル13は第2の案内溝部分4と対
向しており、その先端14は、筬を側面から見たとき
に、図1で示すように、第1の案内溝部分3を形成して
いる筬羽の凹所6bの下顎の部分7と重なり合う位置ま
で接近させて配置されている(図1参照)。
【0029】すなわち補助ノズルの先端14は、トンネ
ルの溝幅が一番広くなった第2の案内溝部分4におい
て、トンネル2内に挿入された位置関係となっている。
補助ノズルの先端14が差し込まれたトンネルの上流部
分は、溝幅の狭い第1の案内溝部分3が形成されてお
り、ここを流れてくる空気流からは補助ノズルの先端は
見えない。従って第1の案内溝部分を流れる緯糸及びそ
の搬送用空気流は、トンネル内に挿入されている補助ノ
ズルの先端に邪魔されることなく、第2及び第2の案内
溝部分へと流れる。
【0030】補助ノズルのノズル孔から噴出する空気流
は、第2の案内溝部分4の下流側に連続する第1の案内
溝部分3の入口に向けられており、従って下方に広げら
れたトンネルの下方の空間には、上流から流入してきた
空気流及び緯糸より速い速度の補助ノズルからの空気流
が流れており、従って上流側から流れてきた空気流は、
溝幅が広くなった部分で拡散することなく、かえって下
方の補助空気流に付勢されて加速しながら第3の案内溝
部分5の下流に連続している第1の案内溝部分3へと導
かれ、補助ノズルからの空気流によって付勢された搬送
空気に乗って飛走が継続される。
【0031】溝幅を広くした第2の案内溝部分及びその
下流側に連なる第3の案内溝部分及びその下流側に更に
連なる第1の案内溝部分は、補助ノズルの1本毎に対応
して設けられる。
【0032】図4及び6は、第2実施例の筬を示した図
で、この例では図2(a)に示す下顎部分を有しないL
形の凹所6cを有する筬羽(図5)を複数枚並置するこ
とによって、第2の案内溝部分4を形成している。第1
の案内溝部分3及び第3の案内溝部分5は、第1実施例
と同様な筬羽を用いて同一の構造により形成している。
【0033】この第2実施例のものでは、補助ノズル1
3に対向する部分の筬羽の前縁が下方まで切除されてい
るため、補助ノズル13を第1実施例のものより立てた
状態で、トンネル2内に挿入することができ、筬羽の前
縁と補助ノズルとの間での経糸の屈曲も小さくなるの
で、補助ノズルの先端14をトンネル2内により深く挿
入することができる(図4参照)。
【0034】第1実施例のものでは前縁中央部に上下幅
の異なる略コの字形の凹所を設けた2種類の形状の筬羽
が用いられている。一方第2実施例では上記2種類の筬
羽に加えて、更に逆L形の凹所6cを設けた筬羽が用い
られている。この第3番目の筬羽8cの代りに図7に示
すように、上下幅を広くした凹所6dの下方に、低い高
さで下顎7を設けた筬羽8dや、図8に示す凹所を有し
ない平羽を用いることもできる。
【0035】第2の案内溝部分4はその溝長さが短いの
で、溝断面の規制を緩くしたことによる、緯糸搬送効率
の低下は小さいことから、案内溝の形状の観点からより
はむしろ、補助ノズルの先端の筬への接近性を考慮して
定めるのがよい。
【0036】このようにしてトンネル2に接近させて配
置した補助ノズルの先端から噴出される空気流は、特に
筬を上方から見たときの緯糸飛走方向との間の角度差が
小さく、効率の良い緯糸の搬送が可能である。更に補助
ノズルの先端の偏平な部分が経糸の方向に近い角度とな
るため、補助ノズル先端が経糸をかき分けるときの実質
的な厚さが小さくなり、補助ノズルを挿入した部分の経
糸の屈曲角を小さくすることができる。図10(a)は
本発明の場合、図10(b)は従来の状態を示す。
【0037】なお、図示実施例では第3の案内溝部分を
上下幅の広い凹所を有する筬羽を交互に上下にずらし
て、溝幅が連続して変化する案内溝部分を形成している
が、1枚毎に凹所の上下幅を少しずつ変えた筬羽を並べ
ることによって形成することももちろん可能であり、空
気流を案内する機能上からはそのほうがより好ましい
が、筬の製造コストは高くなる。
【0038】図11及び12は、この発明の第3実施例
を示した図で、図11は第2の案内溝部分4を形成する
筬羽8eと補助ノズル13の先端との関係を示す側面
図、図12は筬の模式的な正面図である。
【0039】この第3実施例のものでは、補助ノズル1
3と対向する第2の案内溝部分を形成する筬羽8eの形
状として、第1の案内溝部分を形成する筬羽8b(図2
の(b))の下顎7の前端部分を切除した形状とするこ
とによって、筬羽の前縁と補助ノズル13の先端との所
要の間隙S1(通常は3mm前後)を隔てた状態で、補
助ノズル13の先端をトンネル2に接近させている。こ
の第3実施例が第1実施例及び第2実施例と異なる点
は、補助ノズル13と対向する部分の案内溝の上下方向
の溝幅は、第1の案内溝部分3の溝幅と同じである点で
ある。
【0040】この第3実施例のものでは、補助ノズル1
3と対向する部分の筬羽の剛性を第2実施例のものより
大きくすることができるという特徴がある。また、トン
ネル2の奥側では、溝幅が第1の案内溝部分と同じ狭さ
に規定されるため、溝幅が拡がることによる空気流の拡
散をより小さくすることができる。
【0041】補助空気流の方向を主空気流の方向にでき
るだけ近づける観点から言えば、補助ノズル13の先端
は、トンネル2の中心にできるだけ接近させるのが良
く、筬の側方から見て第1の案内溝部分の筬羽の下顎と
補助ノズルの先端とが重なり合う位置まで補助ノズルの
先端を接近させるのが好ましい。
【0042】しかし、場合によっては、図13に示すよ
うに、筬の側方から見て第1の案内溝部分3を形成する
筬羽の下顎の前端と補助ノズル13の先端との間に隙間
が存在する程度に補助ノズルを接近させることもでき
る。従来型の筬では、筬羽の前縁と補助ノズルとの間隙
を経糸の屈曲量が大きくなる関係上、3mm以下にする
ことは困難であったが、この発明の織機においては、筬
の前面と補助ノズルの先端をより接近させることが可能
であり、その間隙S2を1mm程度にまで接近させる
と、この発明の効果が発揮されるようになる。
【0043】また、補助ノズル13の先端を筬の側面か
ら見て、第1の案内溝部分3を形成する筬羽8bの下顎
7と重なる部分まで接近させたときは、図14に示すよ
うに、前面の上下幅が奥側の上下幅より狭くなった台形
断面のトンネル2を有する筬を使用して、トンネル2内
の空気流の拡散をより減少させることができる。
【0044】図14に示すように、奥側が拡がった台形
断面のトンネルを有する筬は、リードストロークが小さ
い織機用として提案されているが、補助ノズルの先端を
筬の手間側に設けた従来構造の織機では、補助ノズルの
空気流がトンネル2内に流入しにくくなり、トンネル2
の緯糸案内機能が却って低下する問題点があった。とこ
ろが、この発明を利用して補助ノズル13の先端をトン
ネル2の中心に近づけた構造によれば、奥側が広くなっ
た台形断面のトンネル内に補助ノズルの空気流を効率よ
く導くことができ、少ない空気量でより効率よく緯糸を
案内することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の筬羽の凹所と補助ノズルの先端と
の位置関係を示す側面図
【図2】第1実施例で用いる2種類の筬羽を示す側面図
【図3】第1実施例の筬とノズルとの位置関係を示す模
式的な正面図
【図4】第2実施例の案内溝と補助ノズル先端との位置
関係を示す側面図
【図5】第2実施例で用いられる第3番目の種類の筬羽
の側面図
【図6】第2実施例の筬の模式的な正面図
【図7】図5の筬羽に代えて用いる他の筬羽の例を示す
側面図
【図8】図5の筬羽に代えて用いる更に他の筬羽の形状
を示す側面図
【図9】同一の上下幅のコの字形凹所を有する筬羽を上
下にずらして配置することによって溝幅の異なる案内溝
部分を形成する構造の説明図
【図10】筬羽に接近して設けたノズル先端の偏平な部
分と経糸との関係を従来構造との対比で示す模式的な平
面図
【図11】第3実施例の補助ノズルとこれに対向する筬
羽との関係を示す側面図
【図12】第3実施例の筬の模式的な正面図
【図13】補助ノズルの先端と筬の前面との間に間隙を
有する例を示す側面図
【図14】台形断面のトンネル筬とトンネルに接近させ
た補助ノズルとの関係を示す側面図
【符号の説明】
1 筬 2 案内溝 3 第1案内溝部分 4 第2案内溝部分 5 第3案内溝部分 6(a〜d) 凹所 9 第1の筬羽群 10 第2の筬羽群 11 第3の筬羽群 13 補助ノズル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面に筬羽の前縁に設けた凹所によって
    形成される緯糸及びその搬送空気の案内溝(2)を有する
    筬(1)と、この案内溝に向けて補助空気流を噴射する補
    助ノズル(13)とを備えた空気噴射織機において、筬(1)
    は、溝断面を最も厳格に規定した案内溝部分(3)を形成
    する第1の筬羽群(9)と、溝断面の下方を最も緩く規定
    した案内溝部分(4)を形成する第2の筬羽群(10)と、第
    1と第2の筬羽群の中間の厳格さで溝断面を規定した案
    内溝部分(5)を形成する第3の筬羽群(11)とを備え、第
    2の筬羽群は第1の筬羽群の緯糸飛走方向下流側に配置
    され、第3の筬羽群は第2の筬羽群の緯糸飛走方向下流
    側に配置され、第2の筬羽群によって形成される案内溝
    部分(4)が補助ノズルの先端と対向し、第3の筬羽群に
    よって形成される案内溝部分(5)は、緯糸飛走方向上流
    側から下流側へと断面の規定が厳格になる方向に連続的
    に変化していることを特徴とする、空気噴射織機。
  2. 【請求項2】 前面に筬羽の前縁に設けた凹所によって
    形成される緯糸及びその搬送空気の案内溝(2)を有する
    筬(1)と、この案内溝に向けて補助空気流を噴射する補
    助ノズル(13)とを備えた空気噴射織機において、筬(1)
    は、溝断面が最も狭く規定されかつその断面形状が変化
    しない案内溝部分(3)を形成する第1の筬羽群(9)と、補
    助ノズル(13)の先端に対向する案内溝部分(4)を形成す
    る第2の筬羽群(10)と、緯糸飛走方向上流側から下流側
    へと溝断面の下顎側の規定が狭くなる方向に連続的に変
    化する案内溝部分(5)を形成する第3の筬羽群(11)とを
    備え、第2の案内溝部分を形成する筬羽はその下顎の補
    助ノズルと対向する部分が切除されており、第2の筬羽
    群は第1の筬羽群の緯糸飛走方向下流側に配置され、第
    3の筬羽群は第2の筬羽群の緯糸飛走方向下流側に配置
    され、ていることを特徴とする、空気噴射織機。
  3. 【請求項3】 補助ノズル(13)の先端が筬の側面から見
    て第1の筬羽群の下顎先端に重なり合う位置ないし下顎
    先端から1mm以下の間隙を隔てる位置に位置してお
    り、第3の筬羽群によって形成される案内溝部分(5)の
    緯糸飛走方向上流端は前記補助ノズルのノズル孔を遮ら
    ない溝断面を有していることを特徴とする、請求項1ま
    たは2記載の空気噴射織機。
  4. 【請求項4】 前面に筬羽の前縁に設けた凹所によって
    形成される緯糸及びその搬送空気の案内溝(2)を有する
    空気噴射織機用筬において、溝断面を最も厳格に規定し
    た案内溝部分(3)を形成する第1の筬羽群(9)と、溝断面
    の下方を最も緩く規定した案内溝部分(4)を形成する第
    2の筬羽群(10)と、第1と第2の筬羽群の中間の厳格さ
    で溝断面を規定した案内溝部分(5)を形成する第3の筬
    羽群(11)とを備え、第2の筬羽群は第1の筬羽群の緯糸
    飛走方向下流側に配置され、第3の筬羽群は第2の筬羽
    群の緯糸飛走方向下流側に配置され、第3の筬羽群によ
    って形成される案内溝部分(5)は、緯糸飛走方向上流側
    から下流側へと断面の規定が厳格になる方向に連続的に
    変化している、空気噴射織機用筬。
  5. 【請求項5】第2の筬羽群の筬羽と第3の筬羽群の筬羽
    とが同一形状の凹所(6a)を備え、第3の筬羽群は、同一
    形状の凹所を有する筬羽を上下方向に変位させて交互に
    配置することにより、緯糸飛走方向に溝断面の規定が厳
    しくなる方向に変化する案内溝部分(5)を形成している
    ことを特徴とする、請求項4記載の空気噴射織機用筬。
  6. 【請求項6】第2の筬羽群の筬羽は第1の筬羽群の筬羽
    より上下幅が広いかまたは/および下顎の張出し量の小
    さい凹所(6a,6d)を備えており、第3の筬羽群の筬羽は
    第1の筬羽群の筬羽より上下幅が広い凹所(6a,6d)を備
    えている、請求項4または5記載の空気噴射織機用筬。
  7. 【請求項7】第2の筬羽群の筬羽は凹所を有しない平羽
    または下顎を有しない逆L形の凹所(6c)を有する筬羽で
    あり、第3の筬羽群の筬羽は第1の筬羽群の筬羽より上
    下幅が広い凹所(6a,6d)を備えている、請求項4または
    5記載の空気噴射織機用筬。
  8. 【請求項8】 前面に筬羽の前縁に設けた凹所によって
    形成される緯糸及びその搬送空気の案内溝(2)を有する
    空気噴射織機用筬において、溝断面が最も狭く規定され
    かつその断面形状が変化しない案内溝部分(3)を形成す
    る第1の筬羽群(9)と、補助ノズル(13)の先端に対向す
    る案内溝部分(4)を形成する第2の筬羽群(10)と、緯糸
    飛走方向上流側から下流側へと溝断面の下顎側の規定が
    狭くなる方向に連続的に変化する案内溝部分(5)を形成
    する第3の筬羽群(11)とを備え、第2の案内溝部分を形
    成する筬羽は、その下顎先端の補助ノズルと対向する部
    分が切除されており、第2の筬羽群は第1の筬羽群の緯
    糸飛走方向下流側に配置され、第3の筬羽群は第2の筬
    羽群の緯糸飛走方向下流側に配置されている、空気噴射
    織機用筬。
  9. 【請求項9】第3の筬羽群は、同一形状の凹所を有する
    筬羽を上下方向に変位させて交互に配置することによ
    り、緯糸飛走方向に溝断面が狭くなる方向に変化する案
    内溝部分(5)を形成していることを特徴とする、請求項
    8記載の空気噴射織機用筬。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109537140A (zh) * 2019-01-14 2019-03-29 山东日发纺织机械有限公司 一种织机辅喷嘴固定装置
JP2019099975A (ja) * 2017-12-08 2019-06-24 トヨタ紡織株式会社 エアジェット織機用筬

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JP2019099975A (ja) * 2017-12-08 2019-06-24 トヨタ紡織株式会社 エアジェット織機用筬
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