JP2001072834A - ビルドアップ工法用の樹脂組成物、ビルドアップ工法用の絶縁材料、およびビルドアッププリント配線板 - Google Patents

ビルドアップ工法用の樹脂組成物、ビルドアップ工法用の絶縁材料、およびビルドアッププリント配線板

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JP2001072834A
JP2001072834A JP28681899A JP28681899A JP2001072834A JP 2001072834 A JP2001072834 A JP 2001072834A JP 28681899 A JP28681899 A JP 28681899A JP 28681899 A JP28681899 A JP 28681899A JP 2001072834 A JP2001072834 A JP 2001072834A
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build
resin composition
epoxy resin
resin
curing agent
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JP28681899A
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Toshiaki Hayashi
利明 林
Nobuyuki Nakajima
伸幸 中島
Noriaki Saito
憲明 斉藤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】その硬化物が低吸水性、強靭性または低熱膨張
性に優れた、ビルドアップ工法用の樹脂組成物、および
それを用いてなるビルドアップ工法用の絶縁材料、ビル
ドアッププリント配線板を提供すること。 【解決手段】2個以上のグリシジル基を有するエポキシ
樹脂、多価フェノール系のエポキシ樹脂硬化剤、末端に
フェノール性水酸基を有するポリエーテルスルホン、ま
たは無機充填材を含有するビルドアップ工法用の樹脂組
成物、およびそれを用いてなるビルドアップ工法用の絶
縁材料、ビルドアッププリント配線板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビルドアップ工法
用の樹脂組成物に関する。詳しくは、エポキシ樹脂、エ
ポキシ樹脂硬化剤、およびポリエーテルスルホンを含有
する樹脂組成物に関する。また、該樹脂組成物を用いて
なるビルドアップ工法用の絶縁材料、およびビルドアッ
ププリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス機器の小型化、
薄型化、軽量化が進展するにつれて高密度実装が要求さ
れている。このため、プリント配線板においては、回路
パターンのファイン化だけでなく、スルーホールやバイ
アホールの径の縮小、ブラインドバイアホールの採用が
必要となっている。そして、これらを満足するものとし
てビルドアップ工法によって得られるビルドアッププリ
ント配線板が着目されている。ビルドアッププリント配
線板用の絶縁材料には、多数のバイアホールを露光・現
像工程により一度に形成できるメリットを持つ感光性樹
脂タイプのものと、レーザープロセスを用いることによ
り、より微細なバイアホール形成が可能となる熱硬化性
樹脂タイプのものが使用されている。一般的に、感光性
樹脂タイプの絶縁材料は、用いる樹脂組成物に感光性を
付与しなければならず樹脂選択に制約があることや、露
光・現像工程に非常に多くのノウハウが含まれることか
ら、現在では熱硬化性樹脂タイプの絶縁材料により多く
の注目が集まっている。
【0003】熱硬化性樹脂タイプの絶縁材料に用いる樹
脂組成物については、樹脂成分として、エポキシ樹脂や
フェノキシ樹脂等の熱硬化性樹脂のみを含有するものの
他に、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を含有するものも提
案されている。例えば、エポキシ樹脂とポリエーテルス
ルホンを含有する樹脂組成物が、特開平7-33991号公報
や特開平7-34048号公報に記載されている。しかしなが
ら、従来の樹脂組成物を用いた場合、低吸水性、強靭性
または低熱膨張性の点で満足できるビルドアップ工法用
の絶縁材料を得ることは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、その
硬化物が低吸水性、強靭性または低熱膨張性に優れた、
ビルドアップ工法用の樹脂組成物を提供すること、該樹
脂組成物を用いてなるビルドアップ工法用の絶縁材料を
提供すること、および、該絶縁材料を用いてなるビルド
アッププリント配線板を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意研究を続けた結果、2個以上のグリ
シジル基を有するエポキシ樹脂、特定のエポキシ樹脂硬
化剤、特定のポリエーテルスルホンまたは無機充填材を
含有する樹脂組成物が、上記目的に適うことを見いだ
し、本発明を完成させるに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(I).2個以上の
グリシジル基を有するエポキシ樹脂、多価フェノール系
のエポキシ樹脂硬化剤およびポリエーテルスルホンを含
有するビルドアップ工法用の樹脂組成物に係るものであ
る。また、本発明は、(II).2個以上のグリシジル
基を有するエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤および末
端にフェノール性水酸基を有するポリエーテルスルホン
を含有するビルドアップ工法用の樹脂組成物に係るもの
である。また、本発明は、(III).2個以上のグリ
シジル基を有するエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、
ポリエーテルスルホンおよび無機充填材を含有するビル
ドアップ工法用の樹脂組成物に係るものである。さら
に、本発明は、(IV).上記(I)〜(III)のい
ずれかに記載の樹脂組成物を用いてなるビルドアップ工
法用の絶縁材料に係るものである。さらに、本発明は、
(V).上記(IV)に記載の絶縁材料を用いてなるビ
ルドアッププリント配線板に係るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、ビルドアップ工法用の樹脂組成
物であって、2個以上のグリシジル基を有するエポキシ
樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、ポリエーテルスルホン、お
よび必要に応じて無機充填材を含有する。
【0008】本発明において、2個以上のグリシジル基
を持つエポキシ樹脂としては、公知のものを用いること
ができ、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、テトラブロモビスフェノールA、ビスフェノール
S、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシナフタレ
ン、ジヒドロキシスチルベン、アルキル置換ハイドロキ
ノン、等の二価フェノール類から誘導される二官能エポ
キシ樹脂;フェノールノボラック、クレゾールノボラッ
ク、ナフトールノボラック、ビスフェノールAノボラッ
ク、等のノボラック類から誘導されるノボラック型エポ
キシ樹脂;フェノール、アルキル置換フェノール、ナフ
トール、等のフェノール類とベンズアルデヒド、ヒドロ
キシベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、アルキ
ル置換テレフタルアルデヒド、等のアルデヒド類との重
縮合物から誘導される多官能エポキシ樹脂;フェノール
類とシクロペンタジエンとの重付加物から誘導されるエ
ポキシ樹脂;等が挙げられ、必要に応じてその2種以上
を用いることもできる。
【0009】エポキシ樹脂の種類は、目的に応じて適宜
選択されるが、反応性やポリエーテルスルホンとの相溶
性の観点からは、ビスフェノールAから誘導されるエポ
キシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されるエポキシ樹
脂、フェノールノボラックから誘導されるエポキシ樹
脂、クレゾールノボラックから誘導されるエポキシ樹脂
が好ましく、クレゾールノボラックから誘導されるエポ
キシ樹脂がさらに好ましい。
【0010】一方、反応性、硬化物の低吸水性、耐熱
性、等のバランスの観点から、フェノールノボラックか
ら誘導されるエポキシ樹脂、クレゾールノボラックから
誘導されるエポキシ樹脂、下記一般式(1)で示される
エポキシ樹脂が好ましく、特に下記一般式(1)で示さ
れるエポキシ樹脂が好ましい。
【化1】 (式中、Glyはグリシジル基を表し、Rはそれぞれ独
立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜7のシ
クロアルキル基、または炭素数5〜7のシクロアルキル
基を含む炭素数6〜20の炭化水素基を表し、iはそれ
ぞれ独立に0〜4の数であり、iが2以上の場合、Rは
それぞれ同一であっても異なってもよく、nは1〜10
の繰り返し数である。)
【0011】上記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂
においては、硬化性の観点から、式中、好ましくは、R
はメチル基、エチル基、プロピル基(異性体を含む)、
ブチル基(異性体を含む)、ヘキシル基(異性体を含
む)、シクロペンチル基、またはシクロヘキシル基であ
り、iは0〜3の数であり、nは1〜5の繰り返し数で
ある。より好ましくは、Rはメチル基、エチル基、また
はt−ブチル基であり、iは0〜2の数であり、nは1
〜3の繰り返し数である。
【0012】エポキシ樹脂の使用量は、他の成分との関
係に応じて適宜選択することができ、通常、本発明の樹
脂組成物全量に対して1重量%以上、好ましくは、1〜
80重量%である。
【0013】エポキシ樹脂の製造方法としては、公知の
方法を採用することができ、例えば、フェノール類また
はその誘導体とエピハロヒドリンとを、苛性ソーダ等の
アルカリの存在下で反応させる方法等が挙げられる。
【0014】本発明において、エポキシ樹脂硬化剤とし
ては、公知のものを採用することができ、例えば、フェ
ノールノボラック、クレゾールノボラック、トリス(ヒ
ドロキシフェニル)アルカン類、フェノール類変性ポリ
ブタジエン、フェノール類アラルキル樹脂、フェノール
類とジシクロペンタジエンの重付加物、等の多価フェノ
ール系のエポキシ樹脂硬化剤;ジシアンジアミド、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォ
ン、等のアミン系のエポキシ樹脂硬化剤;無水ピロメリ
ット酸、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物、等の酸無水物系のエポキシ樹脂硬化
剤;が挙げられ、必要に応じてその2種以上を用いるこ
ともできる。中でも、硬化物の低吸水性の観点から、多
価フェノール系のエポキシ樹脂硬化剤が好ましく、フェ
ノールノボラックが特に好ましい。
【0015】エポキシ樹脂硬化剤の使用量は、通常、本
発明の樹脂組成物から得られる硬化物のガラス転移温度
が高くなるように設定することができる。例えば、エポ
キシ樹脂硬化剤としてフェノールノボラックを用いる場
合、エポキシ樹脂のエポキシ当量とエポキシ樹脂硬化剤
の水酸基当量が、通常1:0.8〜1:1.2、好まし
くは、1:1である。
【0016】本発明において、ポリエーテルスルホンと
しては、公知のものを採用することができる。ポリエー
テルスルホン分子の末端の基としては、例えば、ハロゲ
ン原子、アルコキシ基、フェノール性水酸基、等が挙げ
られるが、硬化物の耐溶剤性、靭性の観点から、フェノ
ール性水酸基が好ましく、その場合、両末端の両方がフ
ェノール性水酸基であるのが好ましい。また、ポリエー
テルスルホン分子において、両末端以外の構造単位につ
いては、特に限定されない。
【0017】ポリエーテルスルホンの使用量は、通常、
本発明の樹脂組成物全体に対して、10〜70重量%で
ある。10重量%未満であると、硬化物の靭性が低下す
る恐れがあり、70重量%を越えると、組成物の加工性
が低下したり、硬化物の吸水率が上昇する恐れがある。
【0018】ポリエーテルスルホンの製造方法として
は、公知の方法を採用することができ、また、市販品の
例としては、住友化学工業(株)製、商品名:スミカエ
クセル、アモコ社製、商品名:REDEL、等が挙げら
れる。
【0019】本発明において、無機充填材としては、例
えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、等が挙げられ、
必要に応じてその2種以上を用いることもできる。無機
充填材の種類は、その含有させる目的に応じて適宜選択
することができ、例えば、本発明の樹脂組成物を硬化さ
せてなる樹脂含有層に、低誘電性を付与することに重点
を置く場合はシリカが好ましく、熱放散性を付与するこ
とに重点を置く場合はアルミナが好ましい。通常、前者
の観点からシリカが好適に用いられる。
【0020】無機充填材の粒度については、絶縁材料に
おける樹脂含有層の厚さ(通常、一層あたり10〜30
0μm程度)やバイア径(通常、30〜150μm程
度)に応じて、無機充填材の配合前の最大粒径を適宜選
択することができる。例えば、所望の絶縁材料における
樹脂含有層の厚さが一層あたり50μmの場合、絶縁材
料の強度や平滑性の観点から、無機充填材の配合前の最
大粒径は、30μm以下であることが好ましく、10μ
m以下であることがより好ましい。
【0021】無機充填材の含有割合は、通常、樹脂組成
物全体に対して10〜80重量%である。10重量%未
満の場合、硬化物の低吸水性や低熱膨張率の効果が小さ
くなることがあり、一方、80重量%を越えると、レー
ザー加工性が低下することがある。また、一般的なガラ
スクロス基材積層板と同等の低熱膨張率を達成するため
には、シリカの場合、通常50重量%以上、好ましくは
70重量%以上である。
【0022】本発明の樹脂組成物には、硬化反応促進の
目的で、硬化触媒を含有させてもよい。硬化触媒として
は、公知のものを用いることができ、例えば、トリフェ
ニルホスフィン、トリ−4−メチルフェニルホスフィ
ン、トリ−4−メトキシフェニルホスフィン、トリブチ
ルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリ−2−シ
アノエチルホスフィン、等の有機ホスフィン化合物およ
びそのトリフェニルボラン錯体;テトラフェニルホスホ
ニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルホスホニ
ウムテトラフェニルボレート、等の四級ホスホニウム
塩;トリブチルアミン、トリエチルアミン、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリアミルアミン、
等の三級アミン;塩化ベンジルトリメチルアンモニウ
ム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、トリエチ
ルアンモニウムテトラフェニルボレート、等の四級アン
モニウム塩;2−エチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、等のイミダゾール類;等が挙げ
られ、必要に応じてその2種以上を用いることもでき
る。中でも、有機ホスフィン化合物やイミダゾール類が
好ましい。
【0023】硬化触媒の使用量は、本発明の樹脂組成物
のゲルタイムが所望の値となるように適宜選択すること
ができる。通常、樹脂組成物のゲルタイムが80℃〜2
50℃の範囲で1分〜15分となるのが好ましい。
【0024】また、本発明の樹脂組成物には、必要に応
じて、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を含有させても
よい。例えば、シアネート樹脂類、ビスマレイミド類、
ビスマレイミド類とジアミンとの付加重合物、ビスフェ
ノールAのビスビニルベンジルエーテル化物などのアル
ケニルアリールエーテル、ジアミノジフェニルメタンの
ビニルベンジル化物などのアルケニルアミン樹脂、ビス
フェノールAのジプロパギルエーテルなどのアルキニル
エーテル、ジアミノジフェニルメタンのプロパギル化物
などのアルキニルアミン樹脂、フェノール樹脂、レゾー
ル樹脂、アリルエーテル系化合物、アリルアミン系化合
物、イソシアネート、トリアリルイソシアヌレート、ト
リアリルシアヌレート、ビニル基含有ポリオレフィン化
合物、等が挙げられる。
【0025】また、本発明の樹脂組成物には、必要に応
じて、ポリエーテルスルホン以外の熱可塑性樹脂を含有
させてもよい。例えば、ポリスルホン、ポリエーテルイ
ミド、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエ
チレン、ポリブタジエン、ポリイミド、ポリカーボネー
ト、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、末端アミ
ンおよび末端カルボキシル基変性ポリブタジエンーアク
リロニトリルゴム、およびそれらの変性物、等が挙げら
れる。
【0026】さらに、本発明の樹脂組成物には、必要に
応じて光硬化性を付与してもよく、例えば、アクリレー
ト類、メタクリレート類、スチレン類、等を含有させて
もよい。
【0027】さらに、本発明の樹脂組成物には、必要に
応じて、ブロモ含有ポリカーボネート、ブロモ含有ポリ
フェニレンオキサイド、ブロモ含有ポリアクリレート、
ブロモ含有ポリスチレン、等の有機系難燃剤;三酸化ア
ンチモン、水酸化アルミニウム、赤リン、等の、無機系
難燃剤;ワックス類、ステアリン酸亜鉛、等の離型剤;
シランカップリング剤等の表面処理剤;エポキシ樹脂粉
末、メラミン樹脂粉末、尿素樹脂粉末、グアナミン樹脂
粉末、ポリエステル樹脂粉末、等の有機系充填剤;等、
公知の添加剤を含有させてもよい。
【0028】本発明の樹脂組成物は、その硬化物が低吸
水性、強靭性または低熱膨張性に優れ、ビルドアップ工
法用の樹脂組成物として好適に用いられる。具体的に
は、主にビルドアップ工法用の絶縁材料として、インク
状材料、樹脂付き銅箔、等の樹脂成分、樹脂層、等に用
いられる。ここで、インク状材料とは、本発明の樹脂組
成物を溶媒と混合してインク状にしたものを意味し、樹
脂付き銅箔とは、本発明の樹脂組成物を溶媒と混合し、
銅箔上に塗布した後、溶媒留去、半硬化させたものを意
味する。通常、インク状材料は、下記(i)の方法で調
製、使用され、樹脂付き銅箔は、下記(ii)の方法
で、調製、使用される。
【0029】(i)本発明の樹脂組成物の各成分を、γ
−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、
N−メチルピロリドン(NMP)、等の溶媒と混合し、
インク状材料にする。このインク状材料をロールコータ
ーやテーブルコーター等を使用して直接コア基板上に塗
布し、溶媒を留去した後、加熱硬化させ絶縁層を形成さ
せる。この後、レーザー加工、メッキプロセスを経てバ
イア形成、配線層形成を行い、これを繰り返すことによ
り、ビルドアッププリント配線板を作製する。
【0030】(ii)本発明の樹脂組成物の各成分を、
γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド(DM
F)、N−メチルピロリドン(NMP)、等の溶媒と混
合し、ワニスとした後、銅箔上にテーブルコーター等を
利用し銅箔上に塗布、薄膜化させ、溶媒留去、半硬化さ
せて樹脂付き銅箔とする。この樹脂付き銅箔をコア基板
上に積層させプレス成形した後、銅箔をエッチングして
回路形成を行う。これを繰り返すことにより、ビルドア
ッププリント配線板を作製する。
【0031】上記(i)の方法において、溶媒の留去の
条件は、使用する樹脂組成物の各成分や溶媒の種類や使
用量に応じて適宜選択されるが、通常、60℃〜200
℃、1分〜30分の範囲である。また、加熱硬化の条件
は、通常、熱風オーブン中、60℃〜200℃、30分
〜5時間の範囲である。
【0032】一方、上記(ii)の方法において、溶媒
留去、半硬化の条件は、使用する樹脂組成物の各成分や
溶媒の種類や使用量に応じて適宜選択されるが、通常、
60℃〜200℃、1分〜30分の範囲である。また、
樹脂付き銅箔をプレス成形する条件は、成形圧10Kg
/cm2〜100Kg/cm2、80℃〜250℃、20
分〜300分の範囲である。
【0033】ビルドアッププリント配線板の作製におい
ては、上記(i)の様なインク状材料を用いる方法が、
厚み制御が容易であることや、配線層形成に無電解メッ
キプロセスを用いるためファインパターン形成が可能と
なることから、好ましい。一方、上記(ii)の様な樹
脂付き銅箔を用いる方法は、取り扱いが容易であるとい
う利点がある。
【0034】本発明の樹脂組成物は、その硬化物が低吸
水性、強靭性または低熱膨張性に優れることから、該硬
化物を絶縁層として有するビルドアッププリント配線板
は有用である。該絶縁層1層の厚さは、通常、10〜3
00μmの範囲である。なお、本発明の樹脂組成物の他
の用途としては、ガラス基材プリント配線板等のビルド
アッププリント配線板以外の絶縁材料、複合材料、接着
剤材料、塗料材料、等を挙げることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されない。 実施例1、比較例1、2 表1に記載の各成分および溶媒を表1に記載の組成(重
量部)で混合し、得られた混合物をテフロンシート上に
厚さが200ミクロン程度となるように敷き詰めた。こ
れを100℃で10分間真空乾燥させ、半硬化状態とし
た。この半硬化物を50kg/cm2にて表1に記載の
硬化条件で熱プレスし、硬化物を得た。選られた硬化物
を、85℃/85%の条件で吸水させ、24時間後の重
量変化から吸水率を求めた。結果を表1に示す。
【0036】実施例2〜5 表2に記載の各成分および溶媒を表2に記載の組成(重
量部)で混合し、得られた混合物をガラス基板上に厚さ
が150ミクロン程度となるように塗布した。このガラ
ス基板を160℃の真空オーブン中で15分間硬化およ
び真空乾燥させ、半硬化物を作製した。得られた半硬化
物をさらに熱風オーブン中で180℃×2hの条件で加
熱硬化させ、ガラス基板上に100ミクロン程度の硬化フ
ィルムを作製した。得られた硬化フィルム使用し、ASTM
D-638に準拠して硬化フィルムの引張試験を行った。引
張試験の結果より求めた破断伸度を表2に示す。
【0037】実施例6〜9、比較例3 表3に記載の各成分および溶媒を表3に記載の組成(重
量部)で混合し、ロール混練を行った。得られたロール
混練物をテフロンシート上に厚さが200μm程度とな
るように敷き詰めた。これを100℃で5分間真空乾燥
させ、半硬化状態とした。この半硬化物を50kg/c
2にて175℃で2時間熱プレスし、硬化物を得た。
得られた硬化物について、以下の方法で熱膨張率および
吸水率を測定した。結果を表3に示す。・熱膨張率:セ
イコー電子工業(株)製、熱分析装置TMA120を用
いて50〜100℃の範囲で測定した。・吸水率:85
℃/85%の条件で吸水させ、24時間後の重量変化か
ら求めた。また、加工性の評価として、上記で得られた
ロール混練物をドクターブレードを使用し18μmの銅
箔上に厚さ約100μmのシートを形成させ、100℃
で5分間真空乾燥させ半硬化状態とした後、得られた樹
脂付き銅箔を絶縁層を下にして直径8cmの円筒に巻き
付け、樹脂層にクラックの発生の有無を調べた。クラッ
クが発生しなかったものを○、発生したものを×とし、
表3に示す。
【0038】
【表1】 ・エポキシ樹脂−1:クレゾールノボラックから誘導さ
れるエポキシ樹脂(住友化学工業(株)製) ・フェノールノボラック:荒川化学工業(株)製 ・PES4800P:ポリエーテルスルホン(住友化学
工業(株)製、商品名:スミカエクセル4800P、末
端Clタイプ) ・2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール
【0039】
【表2】 ・エポキシ樹脂−1:クレゾールノボラックから誘導さ
れるエポキシ樹脂(住友化学工業(株)製) ・エポキシ樹脂−2:2−t−ブチル−5−メチルフェ
ノールと4−ヒドロキシベンズアルデヒドとの重縮合物
から誘導されるエポキシ樹脂(特公平7−121979
号公報、参考例1に準じて合成) ・フェノールノボラック:荒川化学工業(株)製 ・PES5003P:末端フェノール性水酸基タイプの
ポリエーテルスルホン(住友化学工業(株)製、商品
名:スミカエクセル5003P) ・PES4800P:末端Clタイプのポリエーテルス
ルホン(住友化学工業(株)製、商品名:スミカエクセ
ル4800P) ・2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール
【0040】
【表3】 ・エポキシ樹脂−1:クレゾールノボラックから誘導さ
れるエポキシ樹脂(住友化学工業(株)製) ・フェノールノボラック:荒川化学工業(株)製 ・PES5003P:ポリエーテルスルホン(住友化学
工業(株)製、商品名:スミカエクセル5003P、末
端フェノール性水酸基タイプ) ・TSS−4:シリカ(龍森(株)製、最大粒径20μ
m以下) ・ベンゾグアナミン:耐熱性樹脂粉末(日本触媒(株)
製、商品名:エポスターM−30) ・2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール
【0041】
【発明の効果】本発明のビルドアップ工法用の樹脂組成
物は、得られる硬化物が低吸水性、強靭性または低熱膨
張性に優れ、該組成物を用いることにより、有用なビル
ドアップ工法用の絶縁材料、さらにはビルドアッププリ
ント配線板が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 T (31)優先権主張番号 特願平11−188980 (32)優先日 平成11年7月2日(1999.7.2) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 斉藤 憲明 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 4J002 CC03X CD04W CD05W CD061 CD181 CE00X CN03Y DE137 DE147 DJ017 EF126 EJ046 EN076 ER026 EV216 FD010 FD017 FD130 FD146 4J036 AD08 AD09 AD14 AD21 AE02 AE07 AF01 AF05 AF06 AF07 AF15 AF19 DA01 DB06 FA01 FA05 FB07 FB15 GA02 GA04 GA29 JA08 5E346 AA12 BB01 CC08 CC09 CC16 DD01 EE31

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個以上のグリシジル基を有するエポキシ
    樹脂、多価フェノール系のエポキシ樹脂硬化剤およびポ
    リエーテルスルホンを含有することを特徴とするビルド
    アップ工法用の樹脂組成物。
  2. 【請求項2】2個以上のグリシジル基を有するエポキシ
    樹脂、エポキシ樹脂硬化剤および末端にフェノール性水
    酸基を有するポリエーテルスルホンを含有することを特
    徴とするビルドアップ工法用の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】2個以上のグリシジル基を有するエポキシ
    樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、ポリエーテルスルホンおよ
    び無機充填材を含有することを特徴とするビルドアップ
    工法用の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ樹脂硬化剤が多価フェノール系の
    エポキシ樹脂硬化剤である請求項2記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】さらに無機充填材を含有する請求項1、2
    または4記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】無機充填材がシリカである請求項3または
    5記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】無機充填材の含有割合が、樹脂組成物全体
    に対して10〜80重量%である請求項3、5または6
    に記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】さらに硬化触媒を含有する請求項1〜7の
    いずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成
    物を用いてなることを特徴とするビルドアップ工法用の
    絶縁材料。
  10. 【請求項10】請求項9記載のビルドアップ工法用の絶
    縁材料を用いてなることを特徴とするビルドアッププリ
    ント配線板。
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