JP2001072785A - 機能性生分解性プラスチックス成形物およびその製造法 - Google Patents

機能性生分解性プラスチックス成形物およびその製造法

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JP2001072785A
JP2001072785A JP25172099A JP25172099A JP2001072785A JP 2001072785 A JP2001072785 A JP 2001072785A JP 25172099 A JP25172099 A JP 25172099A JP 25172099 A JP25172099 A JP 25172099A JP 2001072785 A JP2001072785 A JP 2001072785A
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biodegradable plastics
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tea
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JP25172099A
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English (en)
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Hiroshi Okamoto
弘 岡本
Shinichi Inoue
眞一 井上
Hisatake Akiyama
久武 秋山
Masataka Sano
昌隆 佐野
Hiroki Miyamatsu
宏樹 宮松
Takami Yoshida
貴美 吉田
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Erubu KK
Original Assignee
Erubu KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 環境にやさしい生分解性プラスチックス成形
物(繊維、フィルム・シート等)に、消臭性、抗微生物
性、抗アレルギー性、抗酸化性などの機能性を持たせた
機能性生分解性プラスチックス成形物及びその成形物を
製造する工業的に有利な方法を提供する。 【解決手段】 生分解性プラスチックス成形物(F) の表
面または/および内部に、茶抽出物、茶粉末、カテキ
ン、サポニンおよびタンニン(酸)よりなる群から選ば
れた少なくとも1種の有効成分(B) を担持させる。この
機能性生分解性プラスチックス成形物は、生分解性プラ
スチックス成形物(F) の表面または/および内部に、上
記の有効成分(B) を担持させることにより製造される。
このときの担持は、有効成分(B) を染着する方法、ペレ
ットないし粉粒物段階で有効成分(B)を染着したのち溶
融成形する方法、ペレットないし粉粒物段階で有効成分
(B) (またはセラミックスに担持させた有効成分(B) )
を配合する方法によりなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境にやさしい生
分解性プラスチックス成形物(繊維、フィルム・シート
等)に、消臭性、抗微生物性、抗アレルギー性、抗酸化
性などの機能性を持たせた機能性生分解性プラスチック
ス成形物に関するものである。またそのような機能性生
分解性プラスチックス成形物の製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】以前より、使用後のプラスチックス製品
の地球環境に与える影響が懸念されている。通常のプラ
スチックスは、廃棄されたときに容易には分解しないか
らである。とは言え、任意の形状にすることができ、必
要な物性を持ち、かつ生活および産業に深く浸透してい
るプラスチックスを、全て天然物に代替することは現実
的ではない上、過度に天然物に依存することは今度は天
然資源の枯渇という別の問題を生じる。
【0003】そこで、繊維やフィルム等に成形可能なプ
ラスチックスでありながら、生分解性を有するポリマー
の開発が進められている。生分解性プラスチックスのい
くつかは、コスト上の問題はあるもののすでに実用の域
に達しており、コスト高の問題も量産が進むにつれて解
消される傾向がある。
【0004】生分解性プラスチックスとしては、土中や
水中の微生物が体外に出す分解酵素により分解されるよ
うなエステル結合、ペプチド結合(アミド結合)、ウレ
タン結合などの結合部分を持つポリマーが適当である。
これらのポリマーの中で、物性面も考慮して特に実用性
のあるものの一つは、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、
脂肪族ポリエステル、微生物産生ポリエステル等の生分
解性ポリエステルである。
【0005】たとえばポリ乳酸を例にとると、構造単位
であるL−乳酸が生体中に存在することからもわかるよ
うに、生体適合性および生体吸収性を有しており、土中
の微生物の代謝により炭酸ガスと水とに分解され、再び
太陽エネルギーを利用して植物の光合成と乳酸醗酵によ
って乳酸へと変換される。ポリ乳酸(ポリL−乳酸)
は、土中や水中に1年間放置したときには、ほぼ完全に
分解される。また焼却してもNOx ガスを発生しない。
加えてポリ乳酸は、熱処理によってモノマーである乳酸
に還元することができ、再びポリマーの原料とすること
ができる。ポリ乳酸の紡糸技術も発展しており、汎用の
合成繊維に匹敵する物性を持たせることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般の繊維と同様に、
生分解性繊維も、糸、織布、不織布、編布、綿(わた)
などの繊維製品などに加工することができる。用途で言
えば、衣類、インテリア製品(ホットカーペット、カー
ペット、カーテン等)、寝具(ふとんわた、シーツ
等)、車内装品、空調機・空気清浄機用フィルターをは
じめとする種々の用途が考えられる。
【0007】繊維に限らず、生分解性プラスチックスで
できたフィルム・シート、ボトル等も、各種包装用(殊
に食品包装用)材料、鮮度保持用材料、衛生材料などと
しての用途が考えられる。
【0008】ところが、これらの用途に生分解性プラス
チックスの成形物を用いるときは、使用中に、微生物に
よる汚染があったり、汗臭がしたり、黄ばんできたりす
ることがある。また特定の用途には、積極的に抗菌性や
消臭性を付与することが必要となる。
【0009】しかしながら、現段階においては、生分解
性プラスチックスでできた繊維、フィルム等の製品に抗
菌性、消臭性、抗酸化性などを付与することまでは余り
考えが至っておらず、たとえそのような性質を付与する
ことが考えられていても、どのような手段を講じればよ
いかが見い出されていなかった。
【0010】本発明は、このような背景下において、環
境にやさしい生分解性プラスチックス成形物(繊維、フ
ィルム・シート等)に、消臭性、抗微生物性、抗アレル
ギー性、抗酸化性などの機能性を持たせた機能性生分解
性プラスチックス成形物を提供すると共に、使用後の廃
棄に際しては土中に埋設して分解させる仕方もできるよ
うにすること、またそのような機能性生分解性プラスチ
ックス成形物を製造する工業的に有利な方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の機能性生分解性
プラスチックス成形物は、生分解性プラスチックス成形
物(F) の表面または/および内部に、茶抽出物、茶粉
末、カテキン、サポニンおよびタンニン(酸)よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の有効成分(B) が担持さ
れているものである。
【0012】本発明の機能性生分解性プラスチックス成
形成形物の製造法は、生分解性プラスチックス成形物
(F) の表面または/および内部に、茶抽出物、茶粉末、
カテキン、サポニンおよびタンニン(酸)よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の有効成分(B) を担持させる
ことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明においては、「消臭性」は、脱臭
性、悪臭消去性、有害ガス成分除去性を包含する意味で
用いており、「抗微生物性」は、抗菌性、殺菌性、静菌
性、抗カビ性、抗ウィルス性を包含する意味で用いてい
る。
【0015】〈生分解性樹脂成形物(F) 〉上記において
生分解性プラスチックス成形物(F) としては、生分解性
を有する限りにおいて、ポリエステル、ポリウレタン
(殊にエステル型ポリウレタン)、ポリアミド(ポリア
ミノ酸を含む)、ポリビニルアルコール、酸化処理した
ポリオレフィン、澱粉/汎用高分子ブレンド系、澱粉/
ポリビニルアルコールブレンド系、澱粉−自動酸化剤−
バインダー樹脂の混合物を配合したポリオレフィン、セ
ルロースアセテート、ポリエステルカーボネートなど種
々の樹脂の成形物が用いられる。これらの中では、生分
解性、機械的物性、コスト、成形性ないし二次加工性
(繊維形成性、フィルム形成性、延伸性)などを総合考
慮すると、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレ
ンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/アジペー
ト、ポリエチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポ
リヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリグルタ
ミン酸、その他の脂肪族ポリエステル、微生物産生ポリ
エステル等のポリエステル系の生分解性プラスチックス
の成形物が特に重要である。なお、たとえばポリ乳酸で
あっても、開環重合ポリ乳酸、直接重合ポリ乳酸などい
くつかのものがあり、またその重合度や性質(耐熱性
等)もそれぞれ異なるので、目的に合ったものを選択使
用する。
【0016】成形物の形態に限定はないが、繊維または
それから誘導される繊維製品が重要であり、フィルム・
シート、ボトルなども重要である。
【0017】このうち繊維または繊維製品としては、原
料繊維(鞘−芯型やバイメタル型の複合繊維を含む)、
糸(モノフィラメント、マルチフィラメント糸、紡績
糸、紡毛糸、カバリング糸等)、パイル、綿(わた)状
物、織布、不織布、編布、植毛布など任意であり、また
他の材質の繊維や糸との混合品、混紡品、交織品、交編
品、引き揃え品などであってもよい。
【0018】生分解性を有する原料繊維が鞘−芯型の生
分解性ポリエステル系複合繊維であってかつ後述の第3
の方法を適用するときは、鞘または芯の少なくとも一方
に後述の有効成分(B) を配合等の形態で担持させること
が好ましい。また、繊維または繊維製品がたとえば空調
機用の前面フィルタであってかつ後述の第3の方法を適
用するときは、網となるフィラメントとそれを固定する
枠とを有効成分(B) 入りの生分解性プラスチックスを用
いて一体成形すると共に、その一体成形時に成形用樹脂
に後述の有効成分(B) を必要に応じセラミックスと共に
配合するようにすることもできる。このようにすると、
成形工程が一段でできる上、フィルタを枠ごと廃棄した
場合でも、全体の生分解が図られるので有利である。
【0019】〈有効成分(B) 〉有効成分(B) としては、
茶抽出物、茶粉末、カテキン、サポニンおよびタンニン
(酸)よりなる群から選ばれた少なくとも1種が用いら
れる。これらは2種以上を混合使用することも多い。こ
れらの有効成分(B) は、たとえば抗微生物性を例にとる
と、その種類によって有効な菌やウィルスの種類が相違
するので、目的に応じて有効成分(B) の種類を選択し、
あるいは2種以上の有効成分(B) を併用する。
【0020】茶の抽出物または茶粉末としては、一番茶
・二番茶・三番茶の粉茶、深むし、かぶせなどの粉末、
またはこれらの茶の抽出物、紅茶やウーロン茶の抽出物
を用いることができる。
【0021】カテキン(その属性体も含まれるものとす
る)としては、モノマー状のものやオリゴマー状のもの
が用いられる(テアフラビンも含まれる)。本発明にお
いて用いるカテキンとして特に重要性の高いものは、カ
テキンの濃度を高めた茶由来のカテキン製剤である。茶
カテキンの主たる成分は、エピガロカテキン、エピガロ
カテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレー
トなどであるが、個々の成分に単離する必要はないの
で、これらの混合物からなる茶カテキンを濃厚に含む製
剤(殊に20%以上、好ましくは25%以上含むもの)
をそのまま好適に用いることができる。市販の茶由来の
カテキン製剤には30%品、50%品、60%品、70
%品、80%品、90%品などがあるので、入手は容易
である。なおカテキンは、阿仙薬をはじめ茶以外の多種
の植物にも含まれているので、それらの植物由来のカテ
キン類を用いることもできる。
【0022】サポニンは、有機溶剤や水を用いて茶葉や
茶の種子からサポニンを含む成分を抽出し、ついでカラ
ムクロマトなどの手段を用いて繰り返し精製を行うこと
により取得できる。サポニンは、茶以外の多種の植物、
たとえば、ニンジン、チクセツニンジン、ダイズ、サイ
コ、アマチャヅル、ヘチマ、オンジ、キキョウ、セネ
ガ、バクモンドウ、モクツウ、チモ、ゴシツ、カンゾ
ウ、サンキライなどにも含まれている。ただし、入手の
容易さ、夾雑物の少なさ、染着性などの点から、先に述
べた茶由来の茶サポニンが特に好適である。サポニンに
は、ステロイド系サポニン、トリテルペノイド系サポニ
ンなどがあり、原料植物の種類によっても、ステロイド
系サポニンの多いもの、トリテルペノイド系サポニンの
多いものなどがあるが、本発明の目的にはこれらをいず
れも使用することができる。
【0023】タンニン(酸)としては、市販の精製され
たタンニン酸を用いることができ、また五倍子、没食子
などタンニン酸を多量に含む高タンニン酸含有天然植物
の抽出物またはその半精製物をそのまま用いることもで
きる。
【0024】〈製造法〉本発明の機能性生分解性プラス
チックス成形物は、生分解性プラスチックス成形物(F)
の表面または/および内部に、茶抽出物、茶粉末、カテ
キン、サポニンおよびタンニン(酸)よりなる群から選
ばれた少なくとも1種の有効成分(B) を担持させること
により製造される。担持方法の代表的なものは、次の3
つである。
【0025】第1の方法は、生分解性プラスチックス成
形物(F) に、有効成分(B) を染着法(染色類似の方法)
により担持させるものである。このときの生分解性プラ
スチックス成形物(F) は、特に繊維または繊維製品の形
状にあることが望ましい。
【0026】生分解性プラスチックス成形物(F) に有効
成分(B) を染着法により担持させるにあたっては、キャ
リア剤に属する助剤(A) および上記有効成分(B) の2
者、または、上記助剤(A) 、上記有効成分(B) および媒
染剤(C) の3者を一緒にまたは別々に含む浴で、上記生
分解性プラスチックス成形物(F) を同時にまたは逐次的
に処理することが好ましい。助剤(A) や媒染剤(C) の使
用は、染着性の向上に貢献するからである。なお生分解
性プラスチックス成形物(F) の種類によっては、上記助
剤(A) として、カチオン化剤やフィックス剤、場合によ
っては還元剤を用いることもできる。
【0027】助剤(A) のうちキャリア剤としては、たと
えば、芳香族エステルジフェニール系、芳香族エステル
系、芳香族ジアリルオキサイド系、芳香族エーテル系、
メチルナフタリン系、フェニルフェノール系、フタール
酸系、クロルベンゼン系、ジフェニル誘導体などが好適
に用いられ、これらの中では芳香族エステルジフェニー
ル系が特に好ましい。
【0028】助剤(A) のうちカチオン化剤としては、種
々の市販のカチオン化剤を用いることができ、カチオン
化処理は通常はアルカリの存在下に行う。
【0029】助剤(A) のうちフィックス剤としては、ポ
リエチレンポリアミン系樹脂、多価フェノール型誘導体
などがあげられる。生分解性プラスチックス成形物(F)
がアクリル系繊維であるときは、助剤(A) のうちヒドロ
キシルアミン塩のような還元剤(このときには銅媒染剤
(C) を併用するのが通常である)も用いることができ
る。
【0030】媒染剤(C) としては、銅媒染剤(銅塩)、
鉄媒染剤(木酢酸鉄、硫酸第一鉄、硝酸鉄、酢酸第一
鉄、木酢酸鉄等の鉄塩)、カルシウム媒染剤(酢酸カル
シウム、水酸化カルシウム等)、チタン媒染剤(有機酸
のチタン塩)、アルミ媒染剤(酢酸アルミニウム、硫酸
アルミニウム、塩化アルミニウム、ミョウバン、焼ミョ
ウバン、カリミョウバン、市販のアルミ液等のアルミニ
ウム塩)、銀媒染剤(酢酸銀、硝酸銀等の銀塩)、スズ
媒染剤(スズ塩)、亜鉛媒染剤(亜鉛塩)、クロム媒染
剤(クロム塩)、コバルト媒染剤(コバルト塩)などが
あげられる。ツバキ灰、サワフタギ灰、ヒサカキ灰、ク
ヌギ灰、アカザ灰、早稲藁灰などの草木灰(木灰や藁
灰)を用いることもできる。これらの草木灰は、アルミ
ニウムイオンのほか、染色に有用な他の金属イオンやア
ルカリ物質を含んでいる。
【0031】媒染剤の種類によっても染着性が異なるの
で、予備的実験によりどの媒染剤が適当かを見つけてお
くことが好ましい。好適な媒染剤の一例は銅媒染剤(銅
塩)である。
【0032】浴処理の順序を次に例示する。他にも種々
のバリエーションが可能である。 イ.(A) を含む浴→(B) を含む浴。 ロ.(A) を含む浴→(B) を含む浴→(C) を含む浴。 ハ.(B) を含む浴→(A) を含む浴→(C) を含む浴。 ニ.(A) を含む浴→(B) と(C) とを含む浴。 ホ.(A) と(C) とを含む浴→(B) を含む浴。 ヘ.(A) と(C) とを含む浴→(B) を含む浴→(C) を含む
浴。 ト.(A) と(B) とを含む浴→(C) を含む浴。 チ.(A) と(B) とを含む浴→(B) を含む浴→(C) を含む
浴。 リ.(B) と(C) とを含む浴→(A) を含む浴→(C) を含む
浴。 ヌ.(A) と(B) と(C) とを含む浴。
【0033】いずれの方法においても、上記の浴による
処理を行う前に、もし必要なら、生分解性プラスチック
ス成形物(F) (殊に繊維または繊維製品)の糊抜き、精
練、漂白などを行っておくことができる。
【0034】助剤(A) を含む浴における助剤(A) の量
は、生分解性プラスチックス成形物(F) の重量に対し
0.2重量%程度以上(通常は1〜20重量%程度)、有
効成分(B) を含む浴における有効成分(B) の量は、生分
解性プラスチックス成形物(F) の重量に対し 0.2重量%
程度以上(通常は1〜50重量%程度)、媒染剤(C) を
含む浴における媒染剤(C) の量は、生分解性プラスチッ
クス成形物(F) の重量に対し 0.2重量%程度以上(通常
は1〜20重量%程度)とすることが多い。ただし、上
記の量はあくまで目安である。また(A), (B), (C) は、
ある浴に一部、他の浴に残部というように、2以上の浴
に分けて含有させておくこともできる。
【0035】いずれの浴にあっても、浴比は生分解性プ
ラスチックス成形物(F) の重量に対し5〜100倍程
度、浴温は30〜140℃程度、処理時間は10分〜3
時間程度(殊に15分〜2時間程度)とすることが多い
が、必ずしもこの範囲に限られるものではない。
【0036】そして、浴処理のうち少なくとも一つの浴
処理(好ましくは有効成分(B) を含む浴処理)はできる
だけ高温条件下(たとえば100℃を越える高温条件
下、殊に105〜140℃)に行うことが好ましい。こ
のときには加圧下での浴処理となるので、加圧型密閉染
色機を用いるのが通常である。ただし、生分解性プラス
チックス成形物(F) は耐熱性が必ずしも充分ではないこ
とがあるので、そのような繊維を用いるときは、浴温を
たとえば80〜100℃程度までにとどめるように留意
する。
【0037】以上の処理終了後の生分解性プラスチック
ス成形物(F) は、必要に応じ、酸洗浄やアルカリ洗浄、
あるいはソーピングや水洗などの後処理を行ってから、
自然乾燥または熱風乾燥する。
【0038】第2の方法は、ペレットないし粉粒物段階
の生分解性プラスチックスに有効成分(B) を染着法によ
り担持させ、ついでそれを成形に供する方法である。
【0039】このときには、上記第1の方法に準じて染
着を行い、ついでその染着処理を行ったペレットないし
粉粒物状の生分解性プラスチックスを押出成形等の溶融
押出、半溶融成形、溶液成形、エマルジョン成形などに
供する。このとき、染着処理を行わないペレットないし
粉粒物状の生分解性プラスチックスを適当な割合で混合
して成形に供することもできる。
【0040】第3の方法は、ペレットないし粉粒物段階
の生分解性プラスチックスに有効成分(B) を配合し、つ
いでそれを押出成形やその他の成形に供する方法であ
る。有効成分(B) の配合量は、たとえば 0.1〜20重量
%程度とすることができる。一旦有効成分(B) の濃度の
高いマスターバッチを作り、それをペレットないし粉粒
物状の生分解性プラスチックスを適当な割合で混合して
溶融成形などの成形に供することもできる。
【0041】この場合、ペレットないし粉粒物段階の生
分解性プラスチックスに、有効成分(B) をセラミックス
と共に配合し(好ましくは、セラミックスに担持させた
有効成分(B) を配合し)、ついでそれを溶融成形などの
成形に供することも好ましい。セラミックスとしては、
含水ケイ酸ゲルを経て得られるシリカゲル、水酸化アル
ミニウム、ケイ酸アルミニウム、アルミナ、シリカ、ジ
ルコニア、チタニア、マグネシア、水膨潤性粘土鉱物
(セピオライト、バーミキュライト、ベントナイト等)
をはじめとする種々様々なものが用いられる。酸化物、
複合酸化物、ケイ化物、ケイ酸塩、水酸化物だけでな
く、窒化物、炭化物、ホウ化物なども用いることができ
る。
【0042】ペレットないし粉粒物段階の生分解性プラ
スチックスに有効成分(B) をセラミックスと共に配合し
成形に供するときは、得られた成形物を水と接触するよ
うな使い方をするときであっても、その成形物から容易
には有効成分(B) が失われないので、たとえば時々水洗
を行うような用途であっても比較的長期にわたり機能性
が維持されるという利点がある。一方、ペレットないし
粉粒物段階の生分解性プラスチックスに有効成分(B) の
みを配合するときは、成形物からの有効成分(B) の溶出
速度が速くなり、速効性の点で有利となるので、たとえ
ば紙おむつなど1回限りの使用をするような衛生材料を
はじめとする用途に適切となり、またそのときには有効
成分(B) の使用量を必要最小限にすることができるの
で、コスト的にも有利となる。従って、使用用途に応
じ、有効成分(B) を単独で配合するか、セラミックスと
併用するか、セラミックスと併用するときはその併用割
合をどのように設定するかなどを選択ないし決定すれば
よい。そして、有効成分(B) をセラミックスと併用しな
い場合および併用する場合のいずれにおいても、使用後
は廃棄物として地中に埋め立てたような場合に生分解
し、有害物は残らないので、使い捨てしても廃棄物とし
ての処理が容易になる。
【0043】〈用途〉上記方法により得られる機能性生
分解性プラスチックス成形物は、フィルタ材料(空調機
・空気清浄機・掃除機・クリーンルーム用のフィルタ、
浄水フィルタ等)、衣類(衣服、芯地、裏地、エプロ
ン、靴下、足袋等)、履物(靴、スリッパ、靴中敷
等)、身回り品(タオル、スカーフ、マフラー、ベル
ト、帽子、手袋、テーブルクロス、傘地、かばん、バッ
グ、財布等)、日用品・台所用品(歯ブラシ、洋服ブラ
シ、ヘアブラシ、化粧用ブラシ、タワシ、食器洗い、雑
巾、フキン、垢こすり等)、医療用品・福祉関連用品・
生理用品(手術着、白衣、ベッドマット、マスク、包
帯、ガーゼ、縫合糸、吸収材、創傷保護材、オムツ、各
種生理用品等)、インテリア製品・内装品・家具(ホッ
トカーペット、カーペット、カーテン、椅子張り地、網
戸、バスマット等)、ホルマリン・アセトアルデヒド等
のVOC(揮発性有機化合物)によるシックハウス症候
群防止用や、MCS(多種類化学物質過敏症)防止用の
諸材料(壁装材、繊維板、クロス等)、寝具(ふとんわ
た、シーツ、布団カバー、毛布、マット、枕カバー、座
布団等)、スポーツ用品(スポーツ着等)、車内装品
(車用カバーシート等)、包装材料(食品包装用のフィ
ルム、シート、ボトル、トレイ等、家電製品包装用フィ
ルム、堆肥バッグ)、鮮度保持用フィルム・シート、緩
衝材、買物袋、ゴミ袋、包装紙、その他産業用および民
生用(テント、コンベアベルト、ホース、ロープ、幌、
帆布、養生シート、植生用ネット・マット・不織布、工
事用ネット、漁網、延縄、海苔網、釣り糸、防鳥網、防
虫網、防獣網、ろ過布、抄紙機用ドライキャンバス、ヘ
ルメット用汗取り、掃除機用アタッチメントブラシ、モ
ップ、ぬいぐるみ、研磨ブラシ、縫い糸、蚊帳等、おし
ぼり、カード類、使い捨て食器、文具、日用雑貨等) 農業用フィルム、農業用簡易被覆材、寒冷紗、結束テー
プ、防草袋、防草ネット、植木用ネット、防根シート、
育苗床・ポット、をはじめとする多種の用途に有用であ
る。
【0044】〈作用〉本発明においては、生分解性プラ
スチックス成形物(F) は文字通り生分解性を有してお
り、またそれに担持させている有効成分(B) (茶抽出
物、茶粉末、カテキン、サポニン、タンニン(酸))も
天然物であって生分解性を有するので、有効成分(B) の
担持により消臭性、抗微生物性、抗アレルギー性、抗酸
化性などの機能性が発揮されるのみならず、使用後の廃
棄に際しては土中に埋設して分解させる仕方もできるよ
うになる。一例をあげると、紙おむつのように多量の水
分を含むため、焼却処理に際して熱エネルギーを多量に
要しかつ焼却炉も傷みやすいようなケースにおいても、
本発明においては廃棄に供する全体が生分解性を有する
ので、土中に埋めて分解させることができ、廃棄処理の
選択肢が拡がると共に、地球環境にやさしいものとな
る。
【0045】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下「部」、「%」とあるのは重量基準で表わした
ものである。なお「% owf」とは繊維重量に対する重量
%を意味する。
【0046】実施例1〜6 これらの実施例は、繊維形状の生分解性プラスチックス
成形物(F) に、有効成分(B) を染着法により担持させた
ものである。
【0047】〈材料の準備〉 ・生分解性プラスチックス成形物(F) (F1): ポリ乳酸系繊維
【0048】・助剤(A) (A1): 油状乳化型ノニオン系の芳香族エステル・ジフェ
ニール系キャリア剤 (A2): 油状乳化型アニオン系のメチルナフタレン系キャ
リア剤 (A3): カチオン化剤(一方社油脂工業株式会社製の「u
k」)
【0049】・有効成分(B) (B1): 茶抽出物(水200ml中に一番茶の粉茶10gを
入れ、約5分間浸漬した後、温度20〜25℃にて5〜
15分間撹拌し、一昼夜置いた。翌日ろ過を行い、茶葉
抽出液160〜190mlを得たので、これを蒸発乾固し
て用いた。 (B2): カテキン(エピガロカテキン、エピガロカテキン
ガレート、エピカテキンおよびエピカテキンガレートの
合計量が約30%の茶由来のカテキン製剤) (B3): サポニン(サポニン含量が約50%の茶由来のサ
ポニン製剤)
【0050】・媒染剤(C) (C1): 銅媒染剤(硫酸銅) (C2): 鉄媒染剤(木酢酸鉄)
【0051】〈予備処理〉上記のポリ乳酸系繊維(F1)を
水中に投入し、撹拌しながら80℃まで加温し、この温
度で約10分間撹拌処理した後、水洗、脱水を行った。
【0052】〈方法1〉水中に芳香族エステル・ジフェ
ニール系キャリア剤(A1)を6%owf となるように加え、
また有効成分(B) を15%owf となるように加え、さら
に若干の水を加えて全体を1200部(浴比1:12)
にして処理浴を調製し、この処理液に上記の水洗を行っ
たポリ乳酸系繊維(F1)100部を投入し、100℃まで
加温してから60分間撹拌処理し、ついで温調を切って
から60分間撹拌処理を続けた後、水洗、脱水を行っ
た。
【0053】水中に銅媒染剤(C1)を5%owf となるよう
に加え、さらに若干の水を加えて全体を1200部(浴
比1:12)にして処理浴を調製し、この処理液に上記
の処理を行ったポリ乳酸系繊維(F1)100部を投入し、
85℃まで加温してから30分間撹拌処理し、ついで温
調を切ってから60分間撹拌処理を続けた後、水洗、脱
水を行った。これにより、比較的濃い色の染着繊維が得
られたので、これを用いて後述の試験に供した。
【0054】〈方法2〉芳香族エステル・ジフェニール
系キャリア剤(A1)に代えて油状乳化型アニオン系のメチ
ルナフタレン系キャリア剤(A2)を用いたほかは、方法1
を繰り返した。これにより、比較的濃い色の染着繊維が
得られたので、これを用いて後述の試験に供した。
【0055】〈方法3〉上記の水洗を行ったポリ乳酸系
繊維(F1)5gを水250ml中に投入し、カチオン化剤
(uk)(A3)25ml(uk100g/リットル)を加
え、常温にて5分間浸透させた後、約30分かけてゆっ
くりと約80℃まで加温した。ついでNaOH3.75g
(NaOH15f/リットル)を、はじめ3/10、つ
いで7/10加えて約1時間過熱した。次にポリ乳酸系
繊維(F1)を取り出して水洗し、この液に酢酸1.25mlを加
えて中和し、40℃にて5分間浸透させた。最後に水
洗、脱水して、カチオン化処理したポリ乳酸系繊維(F1)
を得た。
【0056】水中に有効成分(B) を20%owf となるよ
うに加え、さらに若干の水を加えて全体を1200部
(浴比1:12)にして処理浴を調製し、この処理液に
上記のカチオン化処理を行ったポリ乳酸系繊維(F1)10
0部を投入し、80℃まで加温してから60分間撹拌処
理し、ついで温調を切ってから60分間撹拌処理を続け
た後、水洗、脱水を行った。
【0057】水中に鉄媒染剤(C2)を5%owf となるよう
に加え、さらに若干の水を加えて全体を1200部(浴
比1:12)にして処理浴を調製し、この処理液に上記
の処理を行ったポリ乳酸系繊維(F1)100部を投入し、
85℃まで加温してから30分間撹拌処理し、ついで温
調を切ってから60分間撹拌処理を続けた後、水洗、脱
水を行った。これにより、比較的濃い色の染着繊維が得
られたので、これを用いて後述の試験に供した。
【0058】〈消臭試験1〉ほぼ立方体の形をした1m
3 の空間を準備し、その中に集塵袋などの内装品を全て
取り外した小型掃除機を設置し、加工した吸引口にそれ
ぞれ供試体となる繊維を巻き付けて一定の長さとなるよ
うに調整設置し、空間内の空気を循環できるような循環
装置を作製した。最初にタバコ(セブンスター)を5本
同時に着火して試験空間の床の中央に設置し、すみやか
に蓋をしてほぼ密閉状態にし、5分間放置した。風量が
0.5m3/minになるように循環装置をセットし、またタバ
コは自動吸引機により吸引できるように設置し、蓋をし
た直後より運転に入った。。ニオイの測定は、吸引5分
後にスタート(測定時間0)となるようにし、その30
分後に内部のニオイを測定した。ニオイの測定は、新コ
スモス電機株式会社製の汎用型ニオイセンサー「XP−
329」とガス検知管とを併用して行った。
【0059】〈消臭試験2〉上記の比較例および実施例
と同じ試料を、水浸漬4時間→絞り→乾燥のサイクルを
3回繰り返してから、再度上記と同様の消臭試験を行っ
た。それによれば、上記サイクルの繰り返し後も、依然
として良好な消臭性が維持されていることがわかる。
【0060】条件を表1に、結果を表2にそれぞれ示
す。表1中の符号は、 ・生分解性プラスチックス成形物(F) : (F1)、 ・助剤(A) : (A1), (A2), (A3)、 ・有効成分(B) : (B1), (B2), (B3)、 ・媒染剤(C) : (C1), (C2) である。「(B) 量」は、ポリ乳酸系繊維(F1)に対する有
効成分(B) の染着量(担持量)であり、その染着量は、
示差熱分析装置を用い、一定速度で加熱昇温したときの
熱収支(吸熱/発熱)とそれに伴う重量の増減状態を解
析することにより求めた。
【0061】
【表1】 (F) (B) 量 方法 第1浴 第2浴 第3浴 対照 (F1) 0.0 Blank − − − 実施例1 (F1) 11.2 1 − (A1)+(B1) (C1) 実施例2 (F1) 11.0 1 − (A1)+(B2) (C1) 実施例3 (F1) 10.7 1 − (A1)+(B3) (C1) 実施例4 (F1) 10.1 2 − (A2)+(B2) (C1) 実施例5 (F1) 10.2 2 − (A2)+(B3) (C1) 実施例6 (F1) 8.6 3 (A3) (B2) (C2) 「−」は、該当浴処理を省略
【0062】
【表2】 ニオイ消臭率(%) NH3濃度減少率(%) CH3CHO濃度減少率(%) 水浸漬前 水浸漬後 水浸漬前 水浸漬後 水浸漬前 水浸漬後 対照 14.3 14.2 40.0 39.2 14.3 14.3 実施例1 40.0 39.7 78.4 78.0 61.3 60.4 実施例2 39.8 39.6 78.1 77.7 60.9 60.0 実施例3 39.4 39.3 77.6 77.2 60.3 59.8 実施例4 38.5 38.2 76.8 76.5 59.3 58.8 実施例5 38.6 38.2 76.9 76.6 59.3 58.9 実施例6 35.8 35.4 73.2 72.8 56.1 55.7
【0063】〈抗微生物試験1〉カビ菌培養溶液とし
て、市販の変法GAM寒天培地を使用し、フラスコ内で
加熱溶解させて自然冷却したものを用いた。カビ菌は予
め調製した黒カビ菌溶液(100mg/500ml)を培地
溶液1000mlに 0.5mlずつ植え付けた。カビ菌の繁殖
促進は、恒温恒湿槽を利用して、35℃、95%RHに
て14日間保持し、観察した。試験評価は、黒カビを植
えた人工培地にて実施した。目視および写真撮影により
発生度数を観察し、抗カビ効果を−、+、++、+++ 、++
++の5段階で判定した。結果を表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】〈抗微生物試験2〉実施例2、3、4の水
浸漬試験の前および後の機能性繊維製品につき、菌数減
少率試験により黄色葡萄状球菌Staphylococcus aureus
ATCC 6538Pに対する抗細菌活性を調べた。すなわち、滅
菌試料に試験菌のブイヨン懸濁液を注加し、密閉容器中
で37℃で18時間培養後の生菌数を計測し、植菌数に
対する増減率を求めた。無加工布は標準綿布を用いた。
結果を下記および表4に示す。 ・植菌数Aは 1.9×104 、log A は 4.3 ・無加工布菌数Bは 1.3×107 、log B は 7.1 ・log B - log A = 2.8 > 1.5 (試験は有効) ・増減値 = log C - log A ・増減値差 = (log B - log A) - (log C - log A)
【0066】
【表4】 水浸漬前の試料 水浸漬後の試料 菌数 log C 増減値 増減値差 菌数 log C 増減値 増減値差 Control 7.1 2.7 0.0 7.1 2.7 0.0 実施例2 3.6 -0.7 3.5 3.7 -0.6 3.4 実施例3 3.8 -0.5 3.3 3.9 -0.4 3.2 実施例4 3.6 -0.7 3.5 3.7 -1.6 3.4
【0067】〈汗臭試験〉生分解性プラスチックス成形
物(F) として、ポリ乳酸系繊維(F1)で作った作業服(対
照)、実施例2〜4の染着ポリ乳酸系繊維(F1)で作った
作業服を準備した。
【0068】6名の作業者にこれらの作業服を着用して
もらい、発汗量の多い作業を各2時間行って、着用前後
の汗臭さを測定した。汗臭さの測定は、それぞれの作業
服検体を恒温恒湿槽(35℃、85%RH)に1着ずつ
ビニール袋に入れた状態で置き、2時間経過後に袋内に
ニオイセンサー(新コスモス電機株式会社製、XP−3
29)を挿し込んで計測することにより行った。結果を
表5に示す。におい度数はセンサーの指示値である(単
位なし)。表5から、実施例にあっては汗臭の抑制効効
果があることが分かる。
【0069】
【表5】
【0070】〈抗酸化力試験〉ポリ乳酸系繊維(F1)(対
照)、実施例2〜4の染着ポリ乳酸系繊維(F1)を細断
し、さらにボールミルを使って乾式粉砕して325メッ
シュパスの微粉となしたものを準備した。また抗酸化力
を見るための油脂成分として、多価不飽和脂肪酸単位を
有するひまし油と豚脂との重量で50:50の混合油脂
を準備し、この混合油脂に上記の微粉を乳化剤の助けを
借りて5%混入した。これを所定日数放置した。
【0071】このようにして作成した試料の1gを共栓
付き三角フラスコに入れ、クロロホルムと酢酸との重量
比で2:3の混合溶剤30mlを加えて、静かに振りなが
ら試料の油脂を溶かした。次に、フラスコの中に窒素ガ
スを導入して内部の空気を窒素に置換し、常に窒素ガス
を流しながらヨウ化カリウムの飽和溶液 0.5mlを加え、
すぐに共栓をした。ついで1分間振り混ぜた後、フラス
コをダンボール(常温、暗所)に5分間静置した。5分
間経過後、30mlの水を加えて再び共栓をして激しく撹
拌し、デンプンを指示薬として 1/100規定のチオ硫酸ナ
トリウム標準液で滴定し、デンプンによる青色が消えた
ときを終点として油脂の過酸化物を定量した。このとき
の反応は、 −OOH+KI→−OH+I2 +KOH である。
【0072】滴定による測定結果に基き、次式により過
酸化物価を求めた。結果を表6に示す。ブランクとある
のは油脂のみの場合である。表6から、実施例にあって
は抗酸化力が発揮されていることが分かる。 過酸化物価 (meq/kg) = 10×(A+ F)/B A: 1/100 規定のチオ硫酸ナトリウム標準液使用量 (m
l) F: 1/100 規定のチオ硫酸ナトリウム標準液のファクタ
ー B: 試料採取量 (g)
【0073】
【表6】 (F) (B) 量 過酸化物価 (meq/kg) 種類 (%) 初期値 3日後 7日後 14日後 ブランク - - 0.0 0.55 0.75 1.41 対照 (F1) 0.0 0.0 0.54 0.76 1.40 実施例2 (F1) 11.0 0.0 0.44 0.57 0.86 実施例3 (F1) 10.7 0.0 0.45 0.60 0.87 実施例4 (F1) 10.1 0.0 0.47 0.63 0.90
【0074】〈抗ウィルス性試験〉上記において対照の
繊維、実施例2〜4の染着繊維でできた水浸漬前の染着
マルチフィラメント糸とを横方向とし、通常のポリプロ
ピレンモノフィラメント糸を縦方向とする空調機用のフ
ィルタからなる検体(3cm×3cm)に、インフルエンザ
ウィルス浮遊液 0.2mlを滴下し、25℃に保存した。保
存24時間後に、検体上のウィルスを洗い出し、洗い出
し液中のウィルス感染価(1ml当りの50%組織培養感
染量(TCID50)の対数値)を測定した。結果を表7に示
す。Control とあるのはプラスチックシャーレである。
【0075】
【表7】
【0076】〈生分解性試験〉処理に用いたポリ乳酸系
繊維(F1)、実施例1〜6の繊維形状の生分解性プラスチ
ックス成形物(F) (染着ポリ乳酸系繊維(F1))を土中に
6ケ月間埋めておいたところ、いずれも分解が大きく進
行しており、染着ポリ乳酸系繊維(F1)は通常の使用条件
下では抗微生物性等を有するにかかわらず、土中では生
分解性は損なわれていないことが判明した。
【0077】実施例7〜12 これらの実施例は、ペレット段階で生分解性プラスチッ
クス成形物(F) に有効成分(B) を染着法により担持させ
た後、溶融成形に供してシートとなしたものである。
【0078】〈材料の準備〉 ・生分解性プラスチックス成形物(F) (F1): ポリ乳酸系ポリマー(実施例1とは重合法の異な
るもの)のペレット (F2): 3−ヒドロキシ酪酸と3−吉草酸との共重合体の
ペレット
【0079】・助剤(A) (A1): 油状乳化型ノニオン系の芳香族エステル・ジフェ
ニール系キャリア剤
【0080】・有効成分(B) (B2): カテキン(エピガロカテキン、エピガロカテキン
ガレート、エピカテキ ンおよびエピカテキンガレートの合計量が約30%の茶
由来のカテキン製剤) (B3): サポニン(サポニン含量が約50%の茶由来のサ
ポニン製剤) (B4): タンニン酸(タンニン酸含量が約80%のタンニ
ン酸)
【0081】・媒染剤(C) (C1): 銅媒染剤(硫酸銅)
【0082】実施例1の方法1に準じて、上述のペレッ
ト(F1), (F2)に対する染着処理を行った。すなわち、水
中に芳香族エステル・ジフェニール系キャリア剤(A1)を
6%owf となるように加え、また有効成分(B) を15%
owf となるように加え、さらに若干の水を加えて全体を
1200部(浴比1:12)にして処理浴を調製し、こ
の処理液に上述のペレット(F1), (F2)100部を投入
し、90℃まで加温してから60分間撹拌処理し、つい
で温調を切ってから60分間撹拌処理を続けた後、水
洗、脱水を行った。
【0083】水中に銅媒染剤(C1)を5%owf となるよう
に加え、さらに若干の水を加えて全体を1200部(浴
比1:12)にして処理浴を調製し、この処理液に上記
の処理を行ったペレット(F1), (F2)100部を投入し、
85℃まで加温してから30分間撹拌処理し、ついで温
調を切ってから60分間撹拌処理を続けた後、水洗、脱
水を行った。
【0084】ついでこのようにして得た染着ペレット(F
1), (F2)に対する有効成分(B) の染着量(担持量)を示
差熱分析装置を用いて測定した結果は、次の表8の通り
であった。
【0085】
【表8】
【0086】上記で得た染着ペレット(F1), (F2)30部
を同種の未染着のペレット(F1), (F 2)70部と混合し、
押出成形により厚み 0.1mmのシートを成形し、先に述べ
た抗微生物試験1(防カビ試験)と生分解性試験とに供
した。結果を表9に示す。
【0087】
【表9】
【0088】実施例13〜18 これらの実施例は、ペレット段階で生分解性プラスチッ
クス成形物(F) に有効成分(B) を配合して担持させた
後、溶融成形に供してシートとなしたものである。
【0089】〈材料の準備〉 ・生分解性プラスチックス成形物(F) (F1): ポリ乳酸系ポリマーのペレット
【0090】・有効成分(B) (B2): カテキン(エピガロカテキン、エピガロカテキン
ガレート、エピカテキンおよびエピカテキンガレートの
合計量が約30%の茶由来のカテキン製剤) (B3): サポニン(サポニン含量が約50%の茶由来のサ
ポニン製剤) (B5): 一番茶の粉茶
【0091】〈方法4〉ポリ乳酸系ポリマーのペレット
(F1)80部に有効成分(B) 20部を混合して溶融押出す
ることにより一旦ペレット化し、ついでこの添加ペレッ
ト30部を未添加のペレット(F1)70部と混合し、押出
成形により厚み 0.1mmのシートを成形した。
【0092】〈方法5〉セラミックスの一例としてのコ
ロイダルシリカ80部に有効成分(B) 20部を混合し、
ボールミルにて3〜4日かけて湿式粉砕してから乾燥し
た。ついでこの有効成分(B) が担持されたコロイダルシ
リカ30部をポリ乳酸系ポリマーのペレット(F1)70部
に混合して溶融押出することにより一旦ペレット化し、
ついでこの添加ペレット40部を未添加のペレット(F1)
60部と混合し、押出成形により厚み 0.1mmのシートを
成形した。
【0093】方法4または5で得られたシート先に述べ
た抗微生物試験1(防カビ試験)と生分解性試験とに供
した。結果を表10に示す。
【0094】
【表10】 (F) (B) 方法 防カビ試験 生分解性試験 種類 種類 度数 土中に6ケ月 対照 (F1) - - ++++ 分解が大きく進行 実施例13 (F1) (B2) 4 + 分解が大きく進行 実施例14 (F1) (B3) 4 + 分解が大きく進行 実施例15 (F1) (B5) 4 + 分解が大きく進行 実施例17 (F1) (B2) 5 + 分解が大きく進行 実施例18 (F1) (B3) 5 + 分解が大きく進行
【0095】
【発明の効果】本発明により得られる機能性生分解性プ
ラスチックス成形物は、生分解性プラスチックス成形物
(F) に茶抽出物、カテキン、サポニンなどの有効成分
(B) が確実に担持されているため、すぐれた消臭性、抗
微生物性、抗アレルギー性、抗酸化性を有している。
【0096】有効成分(B) を染着法により担持させたと
きあるいは有効成分(B) をセラミックスと共にペレット
ないし粉粒物の段階で配合して成形に供したときは、水
と接触するような使い方をしたときも依然としてこれら
の性質を維持させることができる。一方、有効成分(B)
のみをペレットないし粉粒物の段階で配合して成形に供
することにより、使用時に有効成分(B) をすみやかに溶
出させて速効性が発揮されるようにすることもできる。
【0097】そして、本発明により得られる機能性生分
解性プラスチックス成形物は、抗微生物性等の性質を有
する有効成分(B) が担持されているにかかわらず、これ
を土中や水中に数ケ月ないし1年程度放置したときに
は、生分解性を発揮する。
【0098】さらに述べると、本発明においては、生分
解性プラスチックス成形物(F) は文字通り生分解性を有
しており、またそれに担持させている有効成分(B) (茶
抽出物、茶粉末、カテキン、サポニン、タンニン
(酸))も天然物であって生分解性を有するので、有効
成分(B) の担持により消臭性、抗微生物性、抗アレルギ
ー性、抗酸化性などの機能性が発揮されるのみならず、
使用後の廃棄に際しては土中に埋設して分解させる仕方
もできるようになる。一例をあげると、紙おむつのよう
に多量の水分を含むため、焼却処理に際して熱エネルギ
ーを多量に要しかつ焼却炉も傷みやすいようなケースに
おいても、本発明においては廃棄に供する全体が生分解
性を有するので、土中に埋めて分解させることができ、
廃棄処理の選択肢が拡がると共に、地球環境にやさしい
ものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/16 ZAB C08L 101/16 ZAB (72)発明者 佐野 昌隆 静岡県浜松市大山町4083−1 (72)発明者 宮松 宏樹 静岡県浜松市寺島町631番地 (72)発明者 吉田 貴美 静岡県浜松市龍禅寺町536番地 Fターム(参考) 4F006 AA02 AA12 AA19 AA35 AA37 AA38 AB62 BA00 BA17 CA00 DA00 4J002 AA00W AB00X AB01W BB25W BE02W CF00W CF19W CK02W CL00W DB017 DE077 DE097 DE137 DE147 DF017 DJ007 DJ017 EL086 EL096 FD186 FD206 GC00 GK00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生分解性プラスチックス成形物(F) の表面
    または/および内部に、茶抽出物、茶粉末、カテキン、
    サポニンおよびタンニン(酸)よりなる群から選ばれた
    少なくとも1種の有効成分(B) が担持されている機能性
    生分解性プラスチックス成形物。
  2. 【請求項2】生分解性プラスチックス成形物(F) の表面
    または/および内部に、茶抽出物、茶粉末、カテキン、
    サポニンおよびタンニン(酸)よりなる群から選ばれた
    少なくとも1種の有効成分(B) を担持させることを特徴
    とする機能性生分解性プラスチックス成形物の製造法。
  3. 【請求項3】生分解性プラスチックス成形物(F) に、有
    効成分(B) を染着法により担持させることを特徴とする
    請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】ペレットないし粉粒物段階の生分解性プラ
    スチックスに有効成分(B) を染着法により担持させ、つ
    いでそれを成形に供することを特徴とする請求項2記載
    の製造法。
  5. 【請求項5】ペレットないし粉粒物段階の生分解性プラ
    スチックスに有効成分(B) を配合し、ついでそれを成形
    に供することを特徴とする請求項2記載の製造法。
  6. 【請求項6】ペレットないし粉粒物段階の生分解性プラ
    スチックスに、有効成分(B) をセラミックスと共に配合
    し、ついでそれを成形に供することを特徴とする請求項
    5記載の製造法。
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