JP2001072255A - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP2001072255A
JP2001072255A JP24723599A JP24723599A JP2001072255A JP 2001072255 A JP2001072255 A JP 2001072255A JP 24723599 A JP24723599 A JP 24723599A JP 24723599 A JP24723599 A JP 24723599A JP 2001072255 A JP2001072255 A JP 2001072255A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押動部材により押動される用紙支持部材の上
下動に伴う衝撃音を低減すると共に、動力がより小さな
下降手段で押動部材を下降させることができ、且つ、1
枚当たりの給紙時間を低減して給紙速度を向上すること
ができる給紙装置を提供すること。 【解決手段】 押動プレート24は、下降機構36によ
り所定量下降され、ラチェット爪32cとロック爪34
aとの係合によって、プレート下方位置より上方のプレ
ート待機位置に駐止される。このため、記録用紙Pの分
離後、圧板6を下降させる場合に、押動プレート24を
プレート下方位置まで下降移動させる必要がない。よっ
て、記録用紙Pを分離して搬送する際の圧板6の上下動
に伴う移動距離が短縮化されるので、押動プレート24
により圧板6が上昇移動される場合に、記録用紙Pが給
紙ローラ7と当接する際の衝撃音が低減される。しか
も、圧板6の移動距離の短縮化により1枚当たりの給紙
速度が向上される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給紙ローラにより
給紙される複数枚の用紙を一枚毎に分離して搬送する給
紙装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタやレーザプリン
タなどのプリンタ(印刷装置)へ給紙を行う給紙装置
は、主に、複数枚の記録用紙を収容する給紙カセット
と、その給紙カセット底部に上下動可能に配設され、記
録用紙が積層載置される圧板と、その圧板から記録用紙
を搬送する給紙ローラと、その給紙ローラ側へ圧板を押
動して、圧板に載置された記録用紙を給紙ローラに当接
させる押動プレートと、その押動プレートにより給紙ロ
ーラに当接された記録用紙を一枚毎に分離する分離パッ
ドとを備えている。
【0003】この給紙装置を備えたプリンタによれば、
記録用紙を分離する場合には、押動プレートによって圧
板が給紙ローラ側へ押動され、最適な圧力により圧板に
積層載置された記録用紙が給紙ローラと当接される。記
録用紙と給紙ローラとの当接後、給紙ローラが回転され
ると、かかる給紙ローラと分離パッドとの共働により記
録用紙が一枚毎に分離される。
【0004】一方、一枚毎に分離された記録用紙が搬送
される場合には、押動プレートが給紙カセットの底部側
へ下降移動され、かかる押動プレートの下降移動により
圧板が給紙カセット底部に下降される。この圧板の下降
により、その圧板に載置される記録用紙と給紙ローラと
が離間されるので、分離後の記録用紙が圧板によって給
紙ローラに押しつけられることが防止される。このた
め、分離された記録用紙と共にその下側に積層される次
の記録用紙が一緒に搬送されることを防止して、更に、
給紙ローラの回転負荷が低減されるのである。
【0005】その後、制御装置から給紙を実行する命令
が出力されると、押動プレートによって、圧板が給紙カ
セットの底部から給紙ローラ側へ押動され、圧板に積層
載置された次の記録用紙が給紙ローラと当接され、かか
る次の記録用紙の搬送が開始されるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た給紙装置では、例えば、給紙ローラ及び分離パッドに
より分離された記録用紙を搬送する場合、圧板上の記録
用紙と給紙ローラとが当接する上方位置から圧板上の記
録用紙と給紙ローラとが離間する下方位置へ押動プレー
トを下降移動させて、圧板を給紙カセットの底部まで下
降移動させる必要がある。しかも、その後、2枚目以降
の記録用紙を分離する場合には、押動プレートを再び下
方位置から上方位置へ上昇移動させて、圧板に載置され
た次の記録用紙を給紙ローラに当接させなければならな
い。
【0007】このように、押動プレートを下方位置から
上方位置へ上昇移動させて、圧板を給紙カセット底部か
ら給紙ローラ側へ押動する場合には、その圧板の移動量
が大きくなるため、押動プレートの押動によって圧板に
載置された記録用紙と給紙ローラとが当接される際にお
ける衝撃音が大きくなり、給紙装置の稼働時の騒音が大
きくなってしまうという問題点があった。
【0008】また、押動プレートにより押動される圧板
は、記録用紙と給紙ローラとが当接する位置と、記録用
紙と給紙ローラとが離間する給紙カセットの底部の位置
との間で上下移動されるので、1枚の記録用紙を分離搬
送するために要する時間が長期化してしまい、給紙装置
による給紙速度が低下してしまうという問題点があっっ
た。ここで、発生トルクが大きな高トルク型の駆動モー
タを使用して押動プレートの動作を高速化することもで
きるが、かかる高トルク型の駆動モータは高価なため、
その分、給紙装置全体としての製造コストが増加してし
まうという問題点があった。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、押動部材により押動される用紙
支持部材の上下動に伴う衝撃音を低減すると共に、動力
がより小さな下降手段で押動部材を下降させることがで
き、且つ、1枚当たりの給紙時間を低減して給紙速度を
向上することができる給紙装置を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1記載の給紙装置は、複数枚の用紙を載置可能
に形成された用紙支持部材と、その用紙支持部材の一端
側の上方に回転可能に配設され、その用紙支持部材に載
置される用紙を一枚毎に分離した後、その分離された用
紙を搬送する給紙ローラと、その給紙ローラ側へ向けて
前記用紙支持部材を押動するため、その用紙支持部材に
載置される用紙と前記給紙ローラとが離間する下方位置
から前記用紙支持部材に載置される用紙と前記給紙ロー
ラとが当接する上方位置との間で上下動可能に設けられ
る押動部材とを備えており、前記押動部材を前記下方位
置から前記上方位置へ向けて付勢する付勢部材と、その
付勢部材により付勢される前記押動部材を前記給紙ロー
ラにより分離された用紙を搬送する場合に前記上方位置
から所定量下降させる下降手段と、その下降手段により
下降された前記押動部材を前記上方位置より下方であっ
て前記下方位置より上方に駐止する駐止手段と、その駐
止手段による前記押動部材の駐止状態を解除する駐止解
除手段とを備えている。
【0011】この請求項1記載の給紙装置によれば、複
数枚の用紙は、押動部材が下方位置に配置された状態で
用紙支持部材に載置される。この押動部材は下方位置に
配置されるので、給紙ローラと用紙支持部材に載置され
た用紙とが離間された状態とされる。その後、付勢部材
により押動部材が下方位置から上方位置へ付勢され、こ
の付勢によって押動部材が上方位置へ向けて上昇移動さ
れる。押動部材が上方位置に到達すると、用紙支持部材
に載置された用紙が給紙ローラに当接される。給紙ロー
ラに当接された用紙は、給紙ローラの回転に伴って、一
枚毎に分離される。
【0012】用紙の分離後、押動部材は、下降手段によ
って所定量下降され、駐止手段によって上方位置の下方
であって給紙ローラと用紙とが離間する下方位置の上方
に駐止される。この駐止部材による押動部材の駐止によ
り、用紙支持部材に載置された用紙は、給紙ローラとの
当接位置から所定量下降され離間される。よって、給紙
ローラにより分離された用紙は、押動部材により押動さ
れる用紙支持部材により給紙ローラへ押しつけられるこ
となく、給紙ローラにより搬送される。
【0013】給紙ローラによる用紙の搬送後、駐止解除
手段によって、駐止手段による押動部材の駐止状態が解
除され、押動部材が駐止手段による駐止位置から付勢部
材の付勢力により上方位置へ付勢される。この付勢によ
り押動部材は再び上方位置へ復帰し、かかる押動部材の
復帰により用紙支持部材は給紙ローラ側へ押動され、そ
の給紙ローラに用紙支持部材により載置された次の用紙
が当接されて分離され搬送される。
【0014】請求項2記載の給紙装置は、請求項1記載
の給紙装置において、前記下降手段は、前記押動部材の
前記上方位置へ向けた上昇移動に伴って正転方向へ回転
され、且つ、前記押動部材の前記下方位置へ向けた下降
移動に伴って前記正転方向とは反対の逆転方向へ回転さ
れると共に、外周に複数の係合歯部を有する爪歯車と、
前記給紙ローラの回転に連動して回転される第1カム部
材と、その第1カム部材へ向けて突設され前記給紙ロー
ラの回転に連動して前記第1カム部材により押動される
作動部材と、その作動部材が前記第1カム部材により押
動された場合に、前記係合歯部に係合され且つ前記爪歯
車の前記逆転方向と同一方向へ揺動され、その爪歯車を
前記逆転方向へ所定量回転させる係合部材とを備えてい
る。
【0015】この請求項2記載の給紙装置によれば、請
求項1記載の給紙装置と同様に作用する上、第1カム部
材は、給紙ローラに連動して回転され、この回転により
作動部材が第1カム部材により一方向へ押動される。こ
の作動部材の押動により、係合部材が爪歯車の係合歯部
に係合され、その後、作動部材が第1カム部材により更
に押動されると、かかる押動に伴って係合部材が爪歯車
の逆転方向と同一方向へ揺動される。この係合部材の揺
動に伴って、爪歯車は逆転方向へ回転され、この爪歯車
の逆転に伴って押動部材が下方位置へ向けて所定量だけ
下降移動されるのである。
【0016】請求項3記載の給紙装置は、請求項2記載
の給紙装置において、前記第1カム部材は、前記係合部
材により前記爪歯車が前記逆転方向へ所定量回転された
場合に、前記作動部材の押動状態を解除するように形成
されており、前記係合部材は、前記第1カム部材による
前記作動部材の押動解除に伴って、前記係合歯部との係
合状態が解除されるように構成されている。
【0017】この請求項3記載の給紙装置によれば、請
求項2記載の給紙装置と同様に作用する上、係合部材に
より爪歯車が逆転方向へ所定量回転された場合に、第1
カム部材による作動部材の押動状態が解除され、この押
動状態が解除に伴って、係合部材と爪歯車の係合歯部と
の係合状態が解除される。かかる係合解除によって、係
合部材により逆転方向へ回転される爪歯車の回転量が制
限されるので、爪歯車が必要以上に逆転されて、押動部
材が所定量以上下降することが防止される。
【0018】請求項4記載の給紙装置は、請求項2また
は3記載の給紙装置において、前記駐止手段は、前記爪
歯車における前記係合歯部に係合可能に形成されるとと
もに、その係合歯部と係合することにより前記爪歯車の
前記正転方向への回転を規制する一方、前記係合歯部と
の係合状態において前記爪歯車の前記逆転方向への回転
を許容するロック部材を備えている。
【0019】この請求項4記載の給紙装置によれば、請
求項2または3に記載の給紙装置と同様に作用する上、
ロック部材が爪歯車の係合歯部に係合されることによっ
て、爪歯車の正転方向への回転が規制され、かかる爪歯
車の正転の規制により押動部材の上昇移動が防止され、
押動部材が上方位置から所定量下降された位置で駐止さ
れる。しかも、ロック部材は、爪歯車の係合歯部と係合
状態において、その爪歯車の逆転方向への回転を許容す
るので、爪歯車の正転を規制して押動部材の上昇移動を
防止しつつ、爪歯車の逆転に伴う押動部材の下降移動が
行われる。
【0020】請求項5記載の給紙装置は、請求項2から
4のいずれかに記載の給紙装置において、前記駐止解除
手段は、前記給紙ローラの回転に連動して回転され、そ
の給紙ローラの回転に伴って前記ロック部材を押動し、
そのロック部材と前記爪歯車における前記係合歯部との
係合状態を解除する第2カム部材を備えている。
【0021】この請求項5記載の給紙装置によれば、請
求項2から4のいずれかに記載の給紙装置と同様に作用
する上、爪歯車の係合歯部と係合される係合部材は、給
紙ローラの回転に連動して回転される第2カム部材によ
って押動されることにより、爪歯車の係合歯部との係合
状態が解除される。かかる係合解除により、爪歯車が正
転方向へ向けて回転可能な状態とされ、押動部材が上方
位置へ向けて上昇移動可能な状態とされる。押動部材
は、付勢部材により上方位置へ向けて付勢され、この付
勢により爪歯車が正転方向へ向けて回転される一方、こ
の回転に伴って押動部材が上方位置へ復帰するのであ
る。
【0022】請求項6記載の給紙装置は、請求項1から
5のいずれかに記載の給紙装置において、前記付勢部材
の付勢力により前記押動部材を前記上方位置へ上昇移動
させる場合に、その押動部材の移動速度を減衰させる減
衰装置を備えている。
【0023】請求項7記載の給紙装置は、請求項1から
6のいずれかに記載の給紙装置において、ケース体と、
そのケース体に着脱可能に形成され前記用紙支持部材が
配設される給紙カセットとを備えており、その給紙カセ
ットは、その給紙カセットが前記ケース体に装着された
場合に、前記付勢部材による付勢力の付与を開始させる
付勢始動部材を備えている。
【0024】この請求項7記載の給紙装置によれば、請
求項1から6のいずれかに記載の給紙装置と同様に作用
する上、給紙カセットがケース体に装着される場合に、
付勢始動部材によって付勢部材による付勢力の付与が開
始され、かかる付勢力の付与の開始によって、押動部材
の上方位置へ向けた上昇移動が可能な状態となる。
【0025】請求項8記載の給紙装置は、請求項1から
7のいずれかに記載の給紙装置において、前記付勢部材
は弾性復元性を有する弾性材料で形成されている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例に
ついて、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明
の一実施例である給紙装置2を備えたプリンタ(画像形
成装置)1の内部構造を示した側断面図であり、後述す
る押動装置20(図3参照)を簡略化して図示してい
る。この図では、押動プレート24がプレート下方位置
(下方位置)にある状態を示している。
【0027】なお、図1中の矢印Aは、給紙カセット4
のカセット挿嵌部1bへの挿嵌(挿入)方向を示し、矢
印X1は、後述する給紙口2aへ向けて搬送される記録
用紙Pの搬送方向(給紙方向)を示し、矢印X2は、カ
セットカバー5へ排出(排紙)される記録用紙Pの排出
方向を示し、矢印X3は、カセットカバー5により手差
し給紙される記録用紙Pの挿入方向を示している。
【0028】プリンタ1は、いわゆるインクジェットプ
リンタであり、主に、記録用紙Pを一枚毎に給紙する給
紙装置2と、その給紙装置2により給紙される記録用紙
Pに画像の印刷(記録)を行う記録装置3とを備えてい
る。また、プリンタ1は、これらの給紙装置2及び記録
装置3を合成樹脂製の箱状体の本体ケース1aに収容し
ている。
【0029】給紙装置2は、給紙カセット4に積層収容
された複数枚の記録用紙Pを一枚毎に搬送する自動給紙
機能と、カセットカバー5の手差し給紙口5dから挿入
された記録用紙Pを搬送する手差し給紙機能とを兼ね備
えた装置である。この給紙装置2は、未使用の記録用紙
Pが供給される給紙口2aと、その給紙口2aから供給
された記録用紙Pを本体ケース1a外へ排出する排紙口
2bとを備えている。給紙カセット4は、給紙装置2の
給紙口2aの上流側(図1右側)に配設され、未使用の
複数枚の記録用紙Pを積層状態で収納している。しか
も、給紙カセット4は本体ケース1aの下部に設けられ
たカセット挿嵌部1bに着脱可能に挿嵌されている。
【0030】給紙カセット4は、開放された上面(以
下、単に「開放面」と称す。)を有した凹状の浅い箱形
状体に形成されており、その開放面における給紙口2a
側の反対側部分(図1右側)にはカセットカバー5が着
脱可能に覆設されている。このため、給紙カセット4
は、給紙口2a側と反対側(図1右側)の開放面がカセ
ットカバー5の覆設により閉鎖される覆設部分4aと、
給紙口2a側(図1左側)の開放面が開放されたままの
状態とされる非覆設部分4bとを備えている。
【0031】給紙カセット4の内部下側には、略平板状
の底板4cが設けられ、その底板4cの上方には略平板
状の圧板6が給紙カセット4の長手方向(図1左右方
向)へ向けて内設されている。
【0032】カセットカバー5は、給紙カセット4の覆
設部分4a側の開放面に覆設されている。このカセット
カバー5は、排紙口2bから排出された記録用紙Pの排
出方向(図1の矢印X2方向)後端側(図1左側)を受
け止めて保持する略平板状の用紙端受け部5aと、その
排出された記録用紙Pの排出方向前端側が載置される略
平板状の用紙載置部5bとを備えている。
【0033】用紙端受け部5aは、排紙口2bの下方か
ら記録用紙Pの排出方向(図1の矢印X2方向)へ向け
て下降傾斜しつつ延出されており、一方、用紙載置部5
bは、用紙端受け部5aの下端部、即ち、排紙口2b側
の反対側の端部(図1右側)から記録用紙Pの排出方向
(図1の矢印X2方向)へ略水平に延出されている。よ
って、排紙口2bから排出された記録用紙Pを保持する
カセットカバー5は、用紙載置部5bに載置される記録
用紙Pの排出方向前端側(図1右側)に対して、用紙端
受け部5aにより保持される記録用紙Pの排出方向後端
側(図1左側)を排紙口2b側へ向けて上昇傾斜させつ
つ保持することができる。
【0034】用紙端受け部5aの下方、即ち、用紙端受
け部5aの下面と給紙カセット4に積層収容された記録
用紙Pの上面との間には、上述した給紙口2aと連通す
る連通空間2cが設けられている。この連通空間2c
は、カセットカバー5により手差し給紙される記録用紙
Pを給紙口2aへ導き入れるための空間であり、記録用
紙Pが通過可能に形成されている。
【0035】また、連通空間2cの上方であって、用紙
端受け部5aの上端部、即ち、排紙口2b側の端部(図
1左側)には、略平板状の仕切部材5cが上方へ向けて
立設されている。この仕切部材5cは、排紙口2bから
排出された記録用紙Pが用紙端受け部5aの排紙口2b
側の端部から連通空間2cへ入り込むことを防止するた
めのものであり、その連通空間2cと用紙端受け部5a
(カセットカバー5)の上面側の空間とを仕切るように
設けられている。
【0036】このため、排紙口2bから排出された記録
用紙Pが、用紙端受け部5aの上端部から連通空間2c
へ滑り落ちて入り込むことを防止することができる。よ
って、印刷済の記録用紙Pが連通空間2cへ入り込ん
で、給紙口2aから再給紙されることを防止することが
できるのである。更に、カセットカバー5は、用紙端受
け部5aによって、記録用紙Pの排出方向後端側(図1
左側)を排紙口2bへ向けて上昇傾斜させつつ保持する
ので、排紙口2bから排出された記録用紙Pが仕切部材
5cを乗り越えて、連通空間2cへ入り込むことを防止
することができるのである。
【0037】用紙端受け部5aにおける傾斜方向の略中
央部分には、その傾斜方向との略直交方向(図1の紙面
に対する略垂直方向)に幅広に開口形成された手差し給
紙口5dが形成されている。この手差し給紙口5dは、
カセットカバー5を用いて手差し給紙を行う場合に、未
使用の記録用紙Pを挿入するための開口であり、記録用
紙Pを挿入可能に形成されている。また、この手差し給
紙口5dは、用紙端受け部5a(カセットカバー5)の
上面側の空間と上述した連通空間2cとを連通させてい
る。よって、用紙端受け部5aの上面側から手差し給紙
口5dへと挿入された記録用紙Pは、用紙端受け部5a
の下方の連通空間2cへ入り込んで、その連通空間2c
を通過して給紙口2aへ差し込まれるのである。
【0038】一方、手差し給紙口5dは、用紙端受け部
5aにより保持される記録用紙Pの排出方向(図1の矢
印X2方向)後端(図1左側)の位置と比べて、用紙端
受け部5aの傾斜方向下側の位置に形成されるので、排
紙口2bから排出された記録用紙Pの排出方向後端が手
差し給紙口5dへ誤って入り込むことを防止することが
できる。しかも、用紙端受け部5aは、排紙口2bから
排出された記録用紙Pの排出方向後端側(図1左側)を
排紙口2b側へ上昇傾斜させつつ保持するので、手差し
給紙口5dへ入り込み難くすることができる。
【0039】圧板6は、給紙カセット4に積層収容され
る複数枚の記録用紙Pを下方から支持して積層載置する
ためのものであり、その長手方向一端側(図1右側)に
支軸6aが設けられている。この支軸6aは給紙カセッ
ト4に回転可能に軸支されており、かかる支軸6aを揺
動中心として圧板6が上下方向へ揺動可能に支持されて
いる。
【0040】圧板6における支軸6a側の反対側(図1
左側)には、後述する押動装置20が配設されている。
押動装置20は、圧板6を上方へ向けて押動する押動プ
レート24を備え、この押動プレート24の先端(図1
右側)が圧板6の下面と当接されている。この押動装置
20によれば、押動プレート24により圧板6を上方へ
押動することができる。かかる押動プレート24の押動
により、圧板6が支軸6aを揺動中心として上方へ揺動
され、圧板6により支持される記録用紙Pが給紙ローラ
7の下面と密着する方向へ押圧されるのである。なお、
押動装置20の詳細については後述する。
【0041】給紙ローラ7は、給紙カセット4の非覆設
部分4bの上方に配設され、給紙ローラ7の下面は給紙
カセット4に積層収容される記録用紙Pの上面と対向さ
れている。この給紙ローラ7は、記録用紙Pを給紙する
ためのローラ部材であり、本体ケース1aに時計方向へ
回動(回転)可能に支持されている。給紙ローラ7の下
方には、その給紙ローラ7と共働して複数枚の記録用紙
Pを一枚毎に分離するため、ウレタン等の表面摩擦係数
が最適な合成樹脂等で形成された分離パッド8が配設さ
れている。よって、給紙カセット4内の記録用紙Pは、
給紙ローラ7の回転に伴って、その給紙ローラ7および
分離パッド8により、最上側に積層された記録用紙Pか
ら順に一枚毎に分離されて送り出される。なお、記録用
紙Pを記録装置3へ給紙する給紙口2aは、給紙ローラ
7および分離パッド8の当接部分により構成されてい
る。
【0042】また、給紙ローラ7には、本体ケース1a
に回転可能に支持された一対の従動ローラ9,9が当接
されており、これらの給紙ローラ7及び一対の従動ロー
ラ9,9の共働により記録用紙Pが挟持されて搬送され
るのである。この給紙ローラ7及び一対の従動ローラ
9,9によって搬送される記録用紙Pの搬送方向は、給
紙ローラ7より上流側の搬送方向(図1の矢印X1)に
対して、給紙ローラ7より下流側の搬送方向(図1の矢
印X2)が逆方向とされている。
【0043】即ち、プリンタ1は、給紙ローラ7及び一
対の従動ローラ9,9により記録用紙Pの搬送路が略U
字状に湾曲されており、この搬送路を通過することによ
って、印刷済の記録用紙Pが未使用の記録用紙Pを収容
する給紙カセット4の上面に覆設されるカセットカバー
5の上面へ排出されるように構成されている。このよう
に構成することにより、プリンタ1の装置サイズをコン
パクト化することができるのである。
【0044】給紙ローラ7の下流側には、その給紙ロー
ラ7により搬送された記録用紙Pを印字ヘッド12へ案
内搬送するLFローラ10が配設されている。このLF
ローラ10は、給紙ローラ7と同様に、本体ケース1a
に時計方向へ回動可能に支持されている。このLFロー
ラ10の上方には、そのLFローラ10へ向けて記録用
紙Pを押圧する押さえローラ11が配設され、この押さ
えローラ11及びLFローラ10の共働により記録用紙
Pが記録装置3へ案内搬送される。
【0045】記録装置3は、記録用紙Pへインクを吐出
して印刷(記録)を行う印字ヘッド12を備えている。
この印字ヘッド12は、LFローラ10及び押さえロー
ラ11の下流側に配設され、その下部に記録用紙Pへイ
ンクの吐出を行うためのノズル12aが形成されてい
る。ノズル12aの下方には、記録用紙Pを支持する平
板状のプラテン13が配設されている。プラテン13の
上方には、印字ヘッド12を搭載するキャリッジ14が
配設されており、このキャリッジ14は、記録用紙Pの
用紙幅方向(図1の紙面に対する略垂直方向)へ移動可
能に構成されている。キャリッジ14には、また、印字
ヘッド12の他に、その印字ヘッド12へ供給されるイ
ンクを蓄えるためのインクタンク15が設けられてい
る。
【0046】印字ヘッド12及びプラテン13の下流側
には、プラテン13から排出された記録用紙Pを本体ケ
ース1a外へ排出するための排紙ローラ16と、その排
紙ローラ16へ記録用紙Pを押圧するための押さえロー
ラ17とが設けられている。これらの排紙ローラ16及
び押さえローラ17の下流側には、記録用紙Pを本体ケ
ース1aの外部へ排出する開口である排紙口2bが形成
されており、この排紙口2bは給紙装置2における給紙
口2aより上方に形成されている。
【0047】排紙口2bの下流側には、給紙カセット4
の覆設部分4aに覆設されたカセットカバー5が配設さ
れている。このカセットカバー5は、印刷済の記録用紙
Pが排出された場合に、かかる記録用紙Pを保持する部
材(いわゆる排紙トレイ)として使用されると共に、未
使用の記録用紙Pを手差し給紙する場合に、かかる記録
用紙Pを保持する部材(いわゆる手差しトレイ)として
使用される。カセットカバー5は、排紙口2bの下方か
ら記録用紙Pの排出方向(図1の矢印X2方向)へ向け
て延出するように給紙カセット4に覆設されている。こ
のため、排紙口2bから排出された印刷済の記録用紙P
は、かかるカセットカバー5の上面に排出され積層状態
で載置されるのである。
【0048】図2は、給紙カセット4とカセットカバー
5との外観斜視図であり、図中では、給紙カセット4内
部に配設される圧板6の図示を省略している。なお、図
2では、図1と同様に、矢印Aが給紙カセット4の挿嵌
方向(挿入方向)を示し、矢印X1が給紙口2aへ向け
て搬送される記録用紙Pの搬送方向を示し、矢印X2が
カセットカバー5へ排出される記録用紙Pの排出方向を
示し、矢印X3が手差し給紙口5dへ挿入される記録用
紙Pの挿入方向を示している。
【0049】給紙カセット4は、その底部に上述した略
矩形平板状の底板4cを備え、その底板4cの周囲四辺
には上方へ向けて側壁4dが立設されている。よって、
給紙カセット4は、これらの底板4c及び側壁4dによ
り、上面が開放された直方体に形成されると共に、その
内部に複数枚の記録用紙Pを積層した状態で収容可能に
形成されている。
【0050】また、給紙カセット4の長手方向における
一端側、即ち、給紙カセット4の挿嵌方向(図2の矢印
A方向)側に立設される側壁4dには、給紙カセット4
の外部と連通する略矩形状の切欠4eが形成されてい
る。この切欠4eは、上述した押動装置20の押動プレ
ート24を給紙カセット4内へ導入するための開口であ
り、その押動プレート24が挿入可能に形成されてい
る。よって、この切欠4eを介して、押動プレート24
の先端を給紙カセット4内の圧板6下面に当接させるこ
とができる。
【0051】切欠4eが形成された側壁4dの一側(図
2右側)には、略平板状の押上板4fが給紙カセット4
の挿嵌方向(図2の矢印A方向)へ向けて延設されてい
る。この押上板4fは、給紙カセット4がカセット挿嵌
部1bに挿嵌される場合に、押動装置20の付勢アーム
22(図3参照)を上方へ向けて押動するためのもので
ある。この押上板4fにより付勢アーム22が押動され
ることにより、押動装置20の弾性バネ25を弾性変形
させて、押動プレート24に付勢力を付与することがで
きるのである。
【0052】カセットカバー5は、上述した用紙端受け
部5aと用紙載置部5bとを備えており、仕切部材5c
は、用紙端受け部5aの上端部から用紙端受け部5aの
幅方向全域に亘って立設されており、手差し給紙口5d
は、用紙端受け部5aの幅方向へ向けて幅広に形成され
ている。この手差し給紙口5dの長手方向における開口
幅は、用紙端受け部5aの幅長より若干小さく形成され
ている。
【0053】次に、図3を参照して、押動装置20の詳
細について説明する。図3は、押動装置20の正面図で
あり、図3では、その右側が図1の紙面に対する垂直方
向奥側の対応し、その左側が図1の紙面に対する垂直方
向手前側に対応している。なお、図3では、駆動ギヤ2
7、第1サブギヤ28、第2サブギヤ30、減衰装置3
1の伝達ギヤ31a及びラチェットギヤ32のギヤ歯部
32aがそれぞれ有するギヤ歯の図示を省略し、ラチェ
ットギヤ32のラチェット爪32cの図示を省略してい
る。
【0054】図3に示すように、押動装置20は、金属
製の板材をプレス加工により折り曲げ形成したフレーム
20aを備えている。フレーム20aの下部両側(図3
の左右両側)には、略平板状のリブ20b,20d,2
0e,20cが前方(図3の手前側)へ向けて延設され
ており、リブ20d,20cにより略丸棒状のメインシ
ャフト21が回転(回動)可能に軸支されている。ま
た、かかるメインシャフト21は、リブ20b,20e
により撓み変形が防止されている。メインシャフト21
の一端側(図3右側)には、上述した給紙カセット4の
押上板4fにより押動される付勢アーム22が固着され
ており、この付勢アーム22の左側には、その付勢アー
ム22を下方へ向けて付勢する弾性バネ23が配設され
ている。
【0055】ここで、図4を参照して、給紙カセット4
の押上板4f、付勢アーム22及び弾性バネ23の詳細
について説明する。図4は、図3に図示した押動装置2
0の右側断面図であり、給紙カセット4が取り外された
状態を図示している。また、図4中の矢印Aは、給紙カ
セット4の挿嵌方向を示している。図4に示すように、
給紙カセット4の押上板4fは、その上端に略水平な係
止面4f1が形成されており、その係止面4f1の端部
(図4右側)から押上板4fの先端側(図4右側)へ向
けて下降傾斜されるガイド面4f2が形成されている。
【0056】付勢アーム22は、その一端側(図4右
側)に円形状のボス部22aが設けられ、このボス部2
2a内部にメインシャフト21が固着されている。ボス
部22aの外周には、フレーム20aの反配設側(図4
右側)へ向けて延出された側面視略へ字状のアーム部2
2bが設けられており、このアーム部22bにおけるボ
ス部22a側の反対端(図4左側)には側面視半円状の
突部22cが下方へ突設されている。この突部22c
は、上述した給紙カセット4の押上板4fと当接可能に
形成されており、突部22cの下面には、押上板4fの
ガイド面4f2が当接されている。
【0057】また、アーム部22bの上部には、略平板
状の係合突起22dが突設されている。この係合突起2
2dは、弾性バネ23を係合するためのものであり、弾
性バネ23の延出フック部23cが係合されている。弾
性バネ23は、アーム部22bをメインシャフト21回
りに反時計方向へ付勢することにより、付勢アーム22
を下方へ向けて付勢し、且つ、付勢アーム22をメイン
シャフト21回りに反時計方向へ付勢するものであり、
弾性復元性を有する線材(弾性材料)を巻回することに
より形成されている。
【0058】弾性バネ23は、主に、略円筒状に巻回さ
れたコイル部23aと、そのコイル部23aの一端側
(図3左側)から延出される延出部23bと、コイル部
23aの他端側(図3右側)から延出される延出フック
部23cとを備えている。ここで、図4に示すように、
コイル部23aの内周部分にはメインシャフト21が貫
入されており、延出部23bはフレーム20aに係合さ
れ、延出フック部23cは付勢アーム22の係合突起2
2dに係合されている。
【0059】この弾性バネ23によれば、給紙カセット
4がカセット挿嵌部1bから抜き外された場合に、付勢
アーム22をメインシャフト21回りに反時計方向へ付
勢することができる。かかる弾性バネ23の付勢によ
り、メインシャフト21を反時計方向へ回転させて、か
かるメインシャフト21の回転に伴わせて押動プレート
24を下方位置(図1に示す状態)へ確実に下降させる
ことができるのである。
【0060】上記のように構成された押上板4f及び付
勢アーム22によれば、給紙カセット4が矢印A方向へ
挿嵌されると、押上板4fのガイド面4f2と当接した
突部22cがガイド面4f2上を摺動して上方へ押し上
げられる。この突部22cの押し上げにより、弾性バネ
23により付勢された付勢アーム22がメインシャフト
21を揺動中心として時計方向へ揺動される。この際
に、付勢アーム22の揺動に伴ってメインシャフト21
も時計方向へ回転される。
【0061】このメインシャフト21の回転に伴って、
後述する押動プレート24を付勢する弾性バネ25が弾
性的に捻り変形され、かかる弾性変形によって弾性バネ
25に押動プレート24を付勢する付勢力を蓄えること
ができるのである。しかも、付勢アーム22は、弾性バ
ネ23の付勢に加えて、弾性バネ25に蓄えられた付勢
力によりメインシャフト21回りの反時計方向へ付勢さ
れるのである。
【0062】その後、給紙カセット4の挿嵌が更に続行
されると、突部22cがガイド面4f2を越えて係止面
4f1に到達し、弾性バネ23,25の付勢力により付
勢アーム22の突部22cが係止面4f1を押圧する。
かかる押圧により、給紙カセット4はカセット挿嵌部1
b内に係止され、給紙カセット4がカセット挿嵌部1b
から容易に抜け外れることを防止できる。また、付勢ア
ーム22は、給紙カセット4がカセット挿嵌部1b内に
挿嵌され続ける限り、押上板4fにより上方に押し上げ
られた状態で維持されるので、弾性バネ25に付勢力を
蓄え続けることができるのである。
【0063】図3に戻って説明する。付勢アーム22の
アーム部22bの左側面には外方(図3左側)へ向けて
ストッパ部22eが延出されている。このストッパ部2
2eは、弾性バネ23により下方へ付勢される付勢アー
ム22の下方へ向けた揺動を規制するためのものであ
り、リブ20cの上端に当接されている。よって、給紙
カセット4がカセット挿嵌部1bから外された場合に、
図4に示すように付勢アーム22を所定位置に位置決め
することができるのである。
【0064】図3に示すように、メインシャフト21の
軸方向(図3の左右方向)略中央部分には、押動プレー
ト24が配設されている。この押動プレート24は、上
述した圧板6を上下動させるためのものであり、メイン
シャフト21から下方へ向けて延出される板状の基部2
4aと、その基部24aから前方(図3の手前側)へ向
けて略水平に延出される板状の押動部24bと、基部2
4aの左右両側に立設される略平板状の支持板24c,
24dとを備えている。この支持板24c,24dに
は、メインシャフト21がそれぞれ回転可能に貫通され
ており、これらの支持板24c,24dにより、軸受と
駆動ギヤ27を介してメインシャフト21と押動プレー
ト24とが連結されている。
【0065】また、メインシャフト21には、押動プレ
ート24に上方へ向けた付勢力を付与するための弾性バ
ネ25が取着されており、この弾性バネ25は、弾性復
元性を有する線材(弾性材料)を巻回して形成されてい
る。弾性バネ25は、主に、略円筒状に巻回されたコイ
ル部25aと、そのコイル部25aの両側(図3の左右
両側)端から下方へ向けて延出される一対の延出部25
b,25cと、コイル部25aの長手方向(図3の左右
方向)略中央部分に設けられるフック部25dとを備え
ている。
【0066】弾性バネ25のコイル部25aは、押動プ
レート24の一対の支持板24c,24d間に配設され
ており、そのコイル部25aの内周部分にはメインシャ
フト21が貫入されている(図5参照)。一方、一対の
延出部25b,25cは押動プレート24の基部24a
に開口形成された係合穴24a1,24a2にそれぞれ
引っ掛けられて係合され、フック部25dは、メインシ
ャフト21の外周にねじ込まれた係止ネジ26に引っ掛
けられている。
【0067】一方、押動プレート24の支持板24bの
右側には、駆動ギヤ27が隣接して配設されている。こ
の駆動ギヤ27は、押動プレート24の上下動に連動し
て回転される歯車であり、その外周には複数のギヤ歯が
形成されている。駆動ギヤ27の下側部分であって支持
板24dとの対向面には、略円柱状の係合ボス27aが
支持板24dへ向けて突設されており、この係合ボス2
7aが支持板24dに貫通形成された係合穴24d1に
填め込まれて係合されている(図5参照)。よって、こ
の係合ボス27a及び係合穴24d1の係合により、押
動プレート24の上下動に連動して駆動ギヤ27を回転
させることができるのである。
【0068】駆動ギヤ27の上方には、第1サブギヤ2
8が配設されている。この第1サブギヤ28は、駆動ギ
ヤ27の回転に伴って回転される歯車であり、その外周
には駆動ギヤ27のギヤ歯と歯合可能な複数のギヤ歯が
形成されている。第1サブギヤ28は、メインシャフト
21と略平行に配設された従動シャフト29の一端側
(図3右側)に固着されており、この従動シャフト29
は第1サブギヤ28の回転に連動して回転可能にされて
いる。また、この従動シャフト29は、フレーム20a
から前方(図3の手前側)へ向けて延設された略平板状
のリブ20d,20eによって、その両端(図3の左右
両側)部分が回転可能に軸支されている。
【0069】ここで、図5を参照して、押動プレート2
4、弾性バネ25、係止ネジ26、駆動ギヤ27、第1
サブギヤ28及び従動シャフト29の詳細について説明
する。図5は、図3のV−V線における側断面図であ
り、図中では、駆動ギヤ27及び第1サブギヤ28の外
周にそれぞれ形成されるギヤ歯を省略して図示してお
り、これらの各ギヤ27,28のピッチ円を1点鎖線で
図示し、各ギヤ27,28の歯先円および歯底円を実線
で図示している。
【0070】図5に示すように、押動プレート24の基
部24aは側面視略Z字状に折り曲げ形成されており、
その下側部分には基部24aの板厚方向に貫通形成され
た係合穴24a2が設けられている。この係合穴24a
2には、弾性バネ25の延出部25cが挿入されてお
り、この延出部25cの先端部が係合穴24a1の下側
縁に引っ掛けられて係合されている。このように押動プ
レート24の基部24aに弾性バネ25の延出部25c
(及び、延出部25b)を係合することにより、基部2
4aをメインシャフト21回りに図5の反時計方向へ付
勢して、かかる付勢により押動プレート25を上昇移動
させることができるのである。
【0071】基部24aの下端には、略平板状の押動部
24bが連設されている。この押動部24bは、基部2
4a側からフレーム20a側との反対側(図5右側)へ
略水平に延出されており、その先端には、略へ字状に折
り曲げられた当接部24eが形成されている。この当接
部24eは上方へ向けて凸状に形成されており、かかる
当接部24eの頂部が上述した圧板6(図1参照)の下
面に当接されるのである。
【0072】弾性バネ25は、そのコイル部25aがメ
インシャフト21の外周に巻回するように設けられてお
り、フック部25dがメインシャフト21にねじ込まれ
た係止ネジ26より上方側に位置している。よって、上
述した付勢アーム22の上方へ向けた揺動に伴ってメイ
ンシャフト21が(図5の反時計方向へ)回転された場
合に、メインシャフト21の回転に伴って係止ネジ26
が反時計方向へ向けて揺動され、係止ネジ26によりフ
ック部25dがメインシャフト21回りに反時計方向へ
押動されるのである。この押動によって、弾性バネ25
は、そのコイル部25aが弾性的に捻り変形され、かか
る弾性変形に伴う弾性復元力により、一対の延出部25
b,25cが上方へ向けて付勢力を発生させるのであ
る。
【0073】また、押動プレート24の支持板24dに
は、上述した係合穴24d1が形成され、この係合穴2
4d1には、駆動ギヤ27から突設された係合ボス27
aが填め込まれている。駆動ギヤ27は、その外周上部
にギヤ歯が形成されており、かかるギヤ歯に第1サブギ
ヤ28のギヤ歯が歯合されている。尚、第1サブギヤ2
8は、その外周全体に複数のギヤ歯が形成され、その中
央部分には従動シャフト29が固着されている。
【0074】図3に戻って説明する。従動シャフト29
の他端側(図3左側)には、第2サブギヤ30が固着さ
れている。この第2サブギヤ30は、従動シャフト29
の回転に伴って回転される歯車であり、その外周には複
数のギヤ歯が形成されている。第2サブギヤ30の上方
には、減衰装置31が配設されている。この減衰装置3
1は、第2サブギヤ30の回転速度を減衰させる回転式
のダンパー装置であり、第2サブギヤ30の回転力が伝
達される伝達ギヤ31aと、粘性材料が充填されたケー
ス体31bとを備えている。
【0075】伝達ギヤ31aは、その外周に第2サブギ
ヤ30のギヤ歯と歯合可能な複数のギヤ歯が形成されて
おり、第2サブギヤ30の回転が伝達可能に構成されて
いる。この伝達ギヤ31は、ケース体31b内に収容さ
れる羽根車(図示せず)と連結されており、伝達ギヤ3
1aの回転に伴って羽根車が回転されるようにされてい
る。この羽根車が収容されるケース体31b内には、グ
リス等の粘性材料が充填されており、この粘性材料が充
填されたケース体31b内で羽根車が回転されることに
より、第2サブギヤ30の回転速度が減衰されるのであ
る。
【0076】このように第2サブギヤ30の回転速度を
減衰させることにより、従動シャフト29、第1サブギ
ヤ28を介して駆動ギヤ27の回転速度を減衰させて、
この駆動ギヤ27の回転に連動して上下動される押動プ
レート24の移動速度、特に、弾性バネ25の付勢力に
より付勢されて移動する上昇移動時の上昇速度を減衰さ
せることができるのである。
【0077】第2サブギヤ30の下方には、ラチェット
ギヤ32が配設されている。このラチェットギヤ32
は、主に、第2サブギヤ30の回転が伝達されるギヤ歯
部32aと、そのギヤ歯部32aと一体的に形成された
ラチェット爪部32bとを備えている。ギヤ歯部32a
は略円筒状に形成されており、その外周には第2サブギ
ヤ30のギヤ歯に歯合可能な複数のギヤ歯が形成されて
いる。ギヤ歯部32aの左側には、ギヤ歯部32aより
外径が大きく形成されたラチェット爪部32bが一体的
に形成されている。
【0078】ラチェットギヤ32の下方には、略丸棒状
のロック用シャフト33が配設されている。このロック
シャフト33は、その両端(図3左右両側)部分がフレ
ーム20aにそれぞれ延設された略平板状のリブ20
f,20gにより回転可能に軸支されている。このロッ
ク用シャフト33は、ラチェットギヤ32のラチェット
爪部32bへ向けて延出されるロック部材34を支持す
る軸部材であり、このロック部材34は、ラチェットギ
ヤ32の正転方向(図6の反時計方向、図6の矢印B方
向)への回転を規制し、且つ、逆転方向(図6の時計方
向)への回転を許容するロック部材34を支持する軸部
材である。ロック部材34は、その下端にロック用シャ
フト33が軸通されており、このロック部材34の左側
にはロック部材34を上方へ向けて付勢する弾性バネ3
5が配設されている。
【0079】ここで、図6を参照して、第2サブギヤ3
0、ラチェットギヤ32、ロック用シャフト33、ロッ
ク部材34及び弾性バネ35の詳細について説明する。
図6は、図3のVI−VI線における側断面図であり、
図中では、第2サブギヤ30、ラチェットギヤ32のギ
ヤ歯部32aの外周にそれぞれ形成されるギヤ歯を省略
して図示しており、これらの第2サブギヤ30,ギヤ歯
部32aのピッチ円を1点鎖線で図示し、第2サブギヤ
30、ギヤ歯部32aの歯先円および歯底円を実線で図
示している。また、図中の矢印Bは、押動プレート24
の上昇移動に伴うラチェットギヤ32の回転方向(正転
方向)を示している。
【0080】図6に示すように、フレーム20aの上下
方向略中央には、上述した従動シャフト29が配設され
ており、この従動シャフト29には第2サブギヤ30が
固着されている。第2サブギヤ30は、その外周全体に
複数のギヤ歯が形成されており、第2サブギヤ30の上
方にはフレーム20aにねじ止めされた減衰装置31が
配設されている。一方、第2サブギヤ30の下方には、
ラチェットギヤ32が配設されている。
【0081】ラチェットギヤ32は、上述したギヤ歯部
32a(図6の紙面に対する奥側)と、ラチェット爪部
32b(図6の紙面に対する手前側)とを備え、これら
のギヤ歯部32a及びラチェット爪部32bの中央部分
にはメインシャフト21が回転可能に軸通されている。
ギヤ歯部32aの外周全体には複数のギヤ歯が形成され
ており、かかるギヤ歯には第2サブギヤ30のギヤ歯が
歯合されている。よって、第2サブギヤ30又はラチェ
ットギヤ32は、両者のいずれか一方の回転を他方に伝
達することができるのである。
【0082】ラチェットギヤ32のラチェット爪部32
bは、ギヤ歯部32aと一体的に形成されており、その
外周には略鋭角状の爪であるラチェット爪32cが所定
の間隔で複数形成されている。これら隣接するラチェッ
ト爪32cの間部分には、ロック部材34のロック爪3
4aが係合可能に形成されており、ラチェット爪部32
bの下側部分の隣接するラチェット爪32c間にはロッ
ク爪34aが係合されている。また、ラチェット爪部3
2bの上部であって、フレーム20a側(図6左側)に
は、ラチェット爪32cが形成されていない非ラチェッ
ト爪部32dが形成されている。尚、非ラチェット爪部
32dの詳細については後述する。
【0083】ラチェットギヤ32の下方には、ロック部
材34が配設されている。このロック部材34は、その
一端側(図6左側)にロック用シャフト33が軸通され
ており、そのロック用シャフト33の軸通部からフレー
ム20aの反配設側上方(図6右上側)へ向けて延出さ
れている。ロック部材34の延出部分の先端側上面に
は、ラチェットギヤ32のラチェット爪部32bへ向け
て略鋭角状の爪であるロック爪34aが突設されてお
り、ラチェット爪部32bのラチェット爪32cと係合
されている。
【0084】このロック部材34及びラチェットギヤ3
2によれば、ロック爪32cがラチェット爪32cに係
合された場合には、ラチェットギヤ32における図6の
反時計方向(正転方向、図6の矢印B方向)への回転を
規制することができる一方、ラチェットギヤ32におけ
る図6の時計方向(逆転方向、図6の反矢印B方向)へ
の回転を許容することができる。なお、ロック爪32c
とラチェット爪32cとの係合状態が解除された場合に
は、ラチェットギヤ32は、図6の反時計方向または時
計方向のいずれの方向にも回転可能とされる。
【0085】なお、これ以降、この欄では、ラチェット
ギヤ32の矢印B方向(図6の反時計方向)への回転を
「正転」と称し、反矢印B方向(図6の時計方向)への
回転を「逆転」と称す。
【0086】また、ロック部材34には、そのロック爪
34aより更に先端側(図6右上側)に押下部34bが
設けられている。この押下部34bは、後述する連動カ
ム部材42のロック解除カム部42aにより所定のタイ
ミングで押下(押動)されるものであり、かかる押下に
よりロック部材34をロック用シャフト33回りに図6
の時計方向へ揺動させることができるのである。かかる
ロック部材34の揺動により、ロック爪34aとラチェ
ット爪32cとの係合状態を解除することができるので
ある。
【0087】ロック部材34に軸通されたロック用シャ
フト33には、弾性バネ35のコイル部35aが巻回さ
れている。弾性バネ35は、ロック部材34をラチェッ
トギヤ32のラチェット爪部32b側(図6の上方)へ
向けて付勢するものであり、弾性復元性を有する線材
(弾性材料)を巻回して形成されている。弾性バネ35
は、主に、略円筒状に巻回されたコイル部35aと、そ
のコイル部35aの一端側(図3左側)から延出される
延出部35bと、コイル部23aの他端側(図3右側)
から延出される延出フック部35cとを備えている。
【0088】ここで、図6に示すように、コイル部35
aの内周部分にはロック用シャフト33が貫入され、延
出部23bはフレーム20aの下端から略水平に延出さ
れる台板20a1に押し当てられ、延出フック部35c
はロック部材34の下面側に引っ掛けられて係合されて
いる。よって、ロック部材34は、弾性バネ35を介し
て、ロック用シャフト33回りに図6の反時計方向へ向
けて付勢され、かかる付勢によりロック爪34aがラチ
ェット爪部32bへ押圧されて、ロック爪34aとラチ
ェット爪32cとが確実に係合されるのである。
【0089】図3に戻って説明する。ラチェットギヤ3
2における押動プレート24の反配設側(図3左側)に
は、押動プレート24を所定量(所定高さ)だけ下降さ
せることによって、圧板6に載置された記録用紙Pと給
紙ローラ7とが当接する状態(図9参照)から、圧板6
に載置された記録用紙Pと給紙ローラ7とが所定量離間
する状態(図10参照)へと圧板6を下降させる下降機
構36が配設されている。
【0090】なお、これ以降、この欄では、圧板6に載
置された記録用紙Pと給紙ローラ7とが当接する状態
(図9の状態)における押動プレート24の位置を「プ
レート上方位置」と称す。また、圧板6が給紙カセット
4の底板4c側に略水平状態で位置され、記録用紙Pと
給紙ローラ7とが大きく離間される状態(図1の状態)
における押動プレート24の位置を「プレート下方位
置」と称す。更に、圧板6に載置された記録用紙Pと給
紙ローラ7とが所定量だけ離間した状態(図10の状
態)における押動プレート24の位置を「プレート待機
位置」と称す。
【0091】下降機構36は、上述したラチェットギヤ
32のラチェット爪部32bと、そのラチェット爪部3
2bに係合されラチェットギヤ32を逆転方向へ回転さ
せる係合部材37と、その係合部材37によりラチェッ
トギヤ32を逆転させる動力を係合部材37に伝達する
作動部材38と、係合部材37及び作動部材38をそれ
ぞれ付勢する2つ弾性バネ39,40とを備えている。
【0092】係合部材37は、第2サブギヤ30と作動
部材38との間部分に配設されており、ラチェットギヤ
32のラチェット爪部32bの上方に位置する可動アー
ム部37aと、ラチェットギヤ32のラチェット爪32
cと係合可能に形成された係合爪37bとを備えてい
る。可動アーム部37aの作動部材38側(図3左側)
の側面には、その作動部材38と回動可能に連結される
連結軸37cが作動部材38側へ向けて延出され、その
連結軸37cの上側には、弾性バネ39の上端側が引っ
掛けられ係合されるバネ用アーム37dが連結軸37c
と略同一方向(図3左側)へ向けて延出されている。
【0093】また、作動部材38は、ラチェットギヤ3
2のラチェット爪部32b側(図3左側)に隣接して配
設されており、後述する連動カム部材42の押下カム部
42bにより押下される押下部38aと、ラチェットギ
ヤ32側との反対側(図3左側)へ向けて延出され弾性
バネ40の下端側が引っ掛けられ係合されるバネ用アー
ム38bとを備えている。
【0094】ここで、図7及び図8を参照して、下降機
構36の詳細について説明する。図7は、下降機構36
を側面視した押動装置20側断面図であり、図7中では
弾性バネ39,40の図示を省略している。
【0095】図7に示すように、係合部材37は、ラチ
ェットギヤ32を逆転方向(図7の反時計方向、図7の
矢印B方向)へ回転させて押動プレート24を下降移動
させるものであり、側面視略へ字状に形成され可動アー
ム部37aを備えている。可動アーム部37aは、フレ
ーム20a側(図7左側)の端部からフレーム20a側
の反対側(図7右側)の端部へ向けて若干下降傾斜する
ような姿勢とされている。この可動アーム部37aの一
端側(図7左側)下面には、略鋭角状の爪である係合爪
37bが下方へ向けて突設されている。この係合爪37
bは、係合部材37の下方に配設されるラチェット爪部
32bのラチェット爪32cに係合可能に形成されてい
る。
【0096】可動アーム部37aの他端側(図7右側)
には上述した連結軸37cが設けられており、この連結
軸37cは、作動部材38の上部に設けられた連結穴3
8cに回動可能に連結されている。また、可動アーム部
37aの係合爪37b側(図7左側)の上部には上述し
たバネ用アーム37dが設けられ、このバネ用アーム3
7dは、弾性バネ39の上端側が引っ掛けられ係合可能
に形成されている。係合部材37の係合爪37b側(図
7左側)の端部には、また、側面視略矩形状のストッパ
突部37eがフレーム20a側(図7左側)へ向けて突
設されており、かかるストッパ突起37eは、フレーム
20aに設けられたストッパ板20a2と当接されてい
る。このストッパ板20a2にストッパ突部37eが当
接することにより、係合部材37のフレーム20a側
(図7左側)へ向けた移動位置を規制することができる
のである。
【0097】ラチェットギヤ32の非ラチェット爪部3
2dは、ラチェット爪部32bにおける係合部材37の
係合爪37aとの対向部分に設けられており、かかる部
分には、例えば3つ分のラチェット爪32cが形成され
ていない。よって、押動プレート24がプレート下方位
置にある場合に、係合部材37の係合爪37aがラチェ
ットギヤ32の非ラチェット爪部32dに対応する部分
に係合されことが防止されるので、ラチェットギヤ32
が所定量以上に回転して、押動プレート24がプレート
下方位置より更に下方へ下降移動されることが防止され
る。よって、かかる押動プレート24の過剰な下降移動
に伴う押動装置20の故障を防止することができるので
ある。
【0098】作動部材38は、その内部にメインシャフ
ト21が回転可能に軸通されており、そのメインシャフ
ト21の軸通部からフレーム20a側との反対側下方
(図7右下側)へ向けて押下部38aが延出されてい
る。この押下部38aは、後述する連動カム部材42の
押下カム部42bにより所定のタイミングで押下(押
動)されるものであり、かかる押下により作動部材38
をメインシャフト21回りに時計方向へ揺動させること
ができるのである。
【0099】また、作動部材38には、メインシャフト
21の軸通部の上方であって、若干押下部38a側(図
7右側)よりの部分にバネ用アーム38bが設けられて
いる。このバネ用アーム38bは、弾性バネ40の下端
に形成される略リング状のフック部40aが引っ掛けら
れて係合されるものである(図8参照)。更に、作動部
材38には、メインシャフト21の軸通部の上方にバネ
用フック38dが設けられている。このバネ用フック3
8dは、弾性バネ39の下端に形成される略リング状の
フック部39aが引っ掛けられて係合されるものである
(図8参照)。
【0100】図8は、図3のVII−VII線における
側断面図であり、図中では、第2サブギヤ30の外周に
形成されるギヤ歯を省略して図示しており、この第2サ
ブギヤ30のピッチ円を1点鎖線で図示し、歯先円およ
び歯底円を実線で図示している。また、図8では、弾性
バネ39,40を2点鎖線で図示している。
【0101】弾性バネ39は、係合部材37の係合爪3
7b側端部を作動部材38側へ向けて付勢するものであ
り、弾性復元性を有する線材(弾性材料)を巻回して形
成されている。弾性バネ39の下端側には略リング状の
フック部39aが形成されており、このフック部39a
は、作動部材38のバネ用フック38dに引っ掛けられ
て係合されている。また、弾性バネ39の上端側には略
リング状のフック部39bが形成されており、このフッ
ク部39bは、係合部材37のバネ用アーム37dに引
っ掛けられ係合されている。よって、弾性バネ39によ
り、係合部材37の係合爪37b側端部を作動部材38
側へ向けて付勢することができるのである。
【0102】弾性バネ40は、作動部材38をメインシ
ャフト21回りに上方(図8の反時計方向)へ向けて付
勢するものであり、弾性復元性を有する線材(弾性材
料)を巻回して形成されている。弾性バネ40の下端側
には略リング状のフック部40aが形成されており、こ
のフック部40aは、作動部材38のバネ用アーム38
bに引っ掛けられて係合されている。また、弾性バネ4
0の上端側には略リング状のフック部40bが形成され
ており、このフック部40bは、フレーム20aの上部
であって作動部材38より上方に形成されたバネ用フッ
ク20a3に引っ掛けられ係合されている。このため、
作動部材38は、弾性バネ40によりメインシャフト2
1回りに上方(図8の反時計方向)へ向けて付勢される
のである。
【0103】図3に戻って説明する。図3に示すよう
に、メインシャフト21と、ロック用シャフト33との
間には、略丸棒状のドライブシャフト41が配設されて
いる。このドライブシャフト41は、その両端(図3左
右両側)部分がフレーム20aからそれぞれ延設された
略平板状のリブ20b,20cにより回転可能に軸支さ
れている。このドライブシャフト41は、その一端側
(図3左側)がギヤ機構(図示せず)を介して給紙ロー
ラ7の回転軸と連結されており、給紙ローラ7の回転に
連動して一方向(図7の反時計方向)へ回転可能に軸支
されている。
【0104】ドライブシャフト41には、その軸方向略
中央部分であって、ロック部材34と作動部材38とに
対応する位置に連動カム部材42が固着されている。こ
の連動カム部材42は、ロック部材34に対応して形成
されたロック解除カム部42a(図3右側)と、作動部
材38の押下部38aに対応して形成された押下カム部
42b(図3左側)とを備えており、これらの各カム部
42a,42bは一体的に形成されている。
【0105】ここで、図7を参照して、連動カム部材4
2の詳細について説明する。図7に示すように、連動カ
ム部材42の内部には、ドライブシャフト41が固着さ
れており、かかるドライブシャフト41により図7の反
時計方向へ回転可能に構成されている。
【0106】連動カム部材42の外周の略半分には、略
半円状のロック解除カム部42aが形成されている。こ
のロック解除カム部42aは、ロック部材34の押下部
34bを所定のタイミングで押下することにより、ロッ
ク部材34のロック爪34aとラチェット爪部32bの
ラチェット爪32cとの係合状態を解除するものであ
る。このロック解除カム部42aによれば、ドライブシ
ャフト41が略半回転される間、ロック部材34の押下
部34bを押下し続けて、ロック部材34のロック爪3
4aとラチェット爪部32bのラチェット爪32cとの
係合状態を解除することができるのである。
【0107】また、連動カム部材42は、その外周にお
けるロック解除カム部42a側部分と反対側部分から外
方へ押下カム部42bが延出されている。この押下カム
部42bは、作動部材38の押下部38aを所定のタイ
ミングで押下することにより、作動部材38をメインシ
ャフト21回りに図7の時計方向へ揺動させるものであ
る。この押下カム部42bによれば、ドライブシャフト
41が所定角度分だけ回転される間、作動部材38の押
下部38aを押下し続けて、作動部材38を図7の時計
方向へ向けて揺動させることができるのである。
【0108】次に、上記のように構成された給紙装置2
を備えたプリンタ1の給紙動作について説明する。尚、
図9は、プリンタ1の内部構造を示した側断面図であ
り、押動プレート24がプレート上方位置(上方位置)
にある状態を示している。また、図10は、プリンタ1
の内部構造を示した側断面図であり、押動プレート24
がプレート待機位置にある状態を示している。
【0109】まず、図1に示すように、給紙カセット4
の圧板6の上面に記録用紙Pが積層収容された後、給紙
カセット4の開放面における覆設部分4a側にカセット
カバー5が覆設される。カセットカバー5の覆設後、給
紙カセット4がカセット挿嵌部1bへ挿嵌されると、給
紙カセット4に積層収容された記録用紙Pの端部(図1
左側)が給紙ローラ7の下方に配置され、記録用紙Pの
設置が完了する。
【0110】一方、図4に示すように、給紙カセット4
が挿嵌されると、その挿嵌に伴って、給紙カセット4の
押上板4fが押動装置20の付勢アーム22へ向けて接
近され、押上板4fのガイド面4f2が付勢アーム22
の突部22cと当接される。その後、更に給紙カセット
4の挿嵌を続行すると、押上板4fが付勢アーム22の
下方へ潜り込むように図4の矢印A方向へ移動され、か
かる移動に伴って付勢アーム22の突部22cがガイド
面4f2に沿って上方へ摺動しつつ押し上げられる。
【0111】この突部22cの押し上げに伴って、付勢
アーム22が弾性バネ23の付勢力に抗してメインシャ
フト21を中心に上方(図4の時計方向)へ揺動され
る。給紙カセット4の挿嵌が更に続行されると、付勢ア
ーム22の突部22cは押上板4fの係止面4f1に到
達し、付勢アーム22により押上板4fが押圧される。
この押圧力により、給紙カセット4が付勢アーム22に
より係止されるので、給紙カセット4がカセット挿嵌部
1bから容易に抜け外れることを防止することができ
る。
【0112】付勢アーム22の揺動に伴って、メインシ
ャフト21が回転が図4の時計方向へ回転されると、押
動プレート24を上方へ付勢する弾性バネ25(後述)
が弾性的に捻り変形され、かかる弾性変形によって弾性
バネ25の内部に押動プレート24を付勢する付勢力が
蓄えられる。即ち、付勢アーム22が上方(図4の時計
方向)へ揺動されると、図5に示すように、メインシャ
フト21が図5の反時計方向へ回転される。
【0113】この回転により、メインシャフト21にね
じ止めされた係止ネジ26が図5の反時計方向へ揺動さ
れて、この揺動により弾性バネ25のフック部25eが
押動され、弾性バネ25のコイル部25aが弾性的に捻
り変形されるのである。よって、このコイル部25aの
捻り変形に伴う弾性復元力により、弾性バネ25に押動
プレート24を付勢する付勢力が蓄えられるのである。
【0114】上記のようにして、給紙カセット4が挿嵌
され弾性バネ25に付勢力が蓄えられる場合には、図
1、図6及び図7に示すように、ラチェットギヤ32の
ラチェット爪32cとロック部材34のロック爪34a
とは係合状態とされている。このため、ロック部材34
によって、ラチェットギヤ32が正転方向(図6及び図
7の矢印B方向、反時計方向)へ回転することが規制さ
れる。この回転規制によって、ラチェットギヤ32のギ
ヤ歯部32aと歯合された第2サブギヤ30の回転は規
制されるので、その結果、従動シャフト29、第1サブ
ギヤ28、駆動ギヤ27の回転も規制される。この駆動
ギヤ27の回転の規制よって、係合ボス27aを介して
駆動ギヤ27と係合された押動プレート24は、図5に
示す状態、即ち、その押動部24bが略水平状態とされ
るプレート下方位置に駐止される。
【0115】給紙カセット4の挿嵌後、給紙ローラ7が
図1の時計方向へ回転される際に、制御装置(図示せ
ず)から給紙を実行する命令が送信されると、ソレノイ
ド(図示せず)によりロックレバー(図示せず)が外さ
れ、その結果、ギヤ機構(図示せず)を介して、図6か
ら図8に示すドライブシャフト41が反時計方向へ向け
て回転され、その後、ロックレバーにより再び停止され
る。
【0116】尚、停止されたドライブシャフト41は、
制御装置から再び給紙命令が送信されることにより再度
回転される。即ち、ドライブシャフト41は、制御装置
の給紙命令を受けて間欠的に回転駆動(以下、「間欠回
転駆動」と称す。)されるのである。
【0117】このドライブシャフト41の回転により、
連動カム部材42が回転され、その連動カム部材42の
ロック解除カム部42aがロック部材34の押下部34
bに当接される。その後、給紙ローラ7の回転が続行さ
れてドライブシャフト41が更に回転されると、ロック
解除カム部42aによりロック部材34の押下部34b
が押動され、ロック部材34が弾性バネ35の付勢力に
抗して、ロック用シャフト33回りに図6から図8の時
計方向へ揺動され下降移動される。
【0118】ロック部材34の下降移動により、ロック
爪34aがラチェット爪32cから外れ、ラチェットギ
ヤ32のラチェット爪32cとロック部材34のロック
爪34aとの係合状態が解除される。よって、かかる係
合解除により、ラチェットギヤ32がメインシャフト2
1を中心に回転可能となるので、このことを受けて、ラ
チェットギヤ32のギヤ歯部32aと歯合された第2サ
ブギヤ30、従動シャフト29、第1サブギヤ28、駆
動ギヤ27の回転も回転可能となる。
【0119】ここで、給紙カセット4の挿嵌により付勢
力が蓄えられていた弾性バネ25の弾性復元力により、
弾性バネ25の延出部25b,25cが共に上方へ向け
て上昇移動を開始する。即ち、図5に示す弾性バネ25
の延出部25cがメインシャフト21回りに図5の反時
計方向へ揺動を開始し、かかる揺動により、押動プレー
ト24がメインシャフト21回りに反時計方向へ揺動さ
れ、押動プレート24の押動部24b及び当接部24e
が上方へ上昇移動される。
【0120】押動プレート24の上昇移動に伴って、そ
の当接部24eが圧板6の下面に当接され、その後、押
動プレート24により圧板6が上方へ押動され、その圧
板6が支軸6aを介して図1の時計方向へ揺動される。
この圧板6は、弾性バネ25により付勢される押動プレ
ート24により更に上方へ上昇移動され、図9に示すよ
うに、圧板6に載置された複数枚の記録用紙Pが給紙ロ
ーラ7の下面に当接されて押圧される。この記録用紙P
と給紙ローラ7との当接により、押動プレート24は図
9に示すようにプレート上方位置に到達する。
【0121】その後、給紙ローラ7が図9の時計方向へ
更に回転されると、かかる給紙ローラ7と分離パッド8
とが共働して、給紙カセット4に積層収容された複数枚
の記録用紙Pの最上層側の一枚が分離される。記録用紙
Pの分離後、給紙ローラ7が更に回転されると、押動プ
レート24により押動された圧板6が所定量下降され
る。
【0122】具体的には、給紙ローラ7の更なる回転に
伴って、ドライブシャフト41が更に回転される。即
ち、図6に示すドライブシャフト41が時計方向へ向け
て更に回転される。このドライブシャフト41の回転に
より、連動カム部材42が更に回転され、その連動カム
部材42のロック解除カム部42aがロック部材34の
押下部34bから外れ、ロック解除カム部42aによる
押下部34bの押動状態が解除される。かかる押動状態
の解除により、ロック部材34は、弾性バネ35の弾性
復元力によりロック用シャフト33回りに反時計方向へ
付勢され、ロック爪34aがラチェットギヤ32のラチ
ェット爪32cに係合される。かかる係合により、ラチ
ェットギヤ32の正転方向(図6の矢印B方向)の回転
が規制される。
【0123】このラチェットギヤ32の正転方向への回
転規制により、ラチェットギヤ32のギヤ歯部32aと
歯合された第2サブギヤ30の回転が規制され、更に、
従動シャフト29、第1サブギヤ28、駆動ギヤ27の
回転も規制される。この駆動ギヤ27の回転の規制よっ
て、係合ボス27aを介して駆動ギヤ27と係合された
押動プレート24は、図9に示す状態の位置、即ち、プ
レート上方位置に一旦駐止される。その後、給紙ローラ
7が更に回転されると、ドライブシャフト41が更に回
転される。即ち、図7に示すドライブシャフト41が図
7の反時計方向へ向けて更に回転される。
【0124】このドライブシャフト41の回転により、
連動カム部材42が図7の反時計方向へ更に回転される
と、連動カム部材42の押下カム部42bが作動部材3
8の押下部38aに当接される。給紙ローラ7の回転が
続行されてドライブシャフト41が更に回転されると、
押下カム部42bにより作動部材38の押下部38aが
押動され、作動部材38が弾性バネ40の付勢力に抗し
て、メインシャフト21回りに図7の時計方向へ揺動さ
れて下降移動される。尚、この作動部材38の下降移動
に伴って、弾性バネ40が長手方向に伸長され、かかる
伸長により弾性バネ40に弾性復元力が蓄えられる。
【0125】一方、作動部材38の下降動作に伴って、
その連結穴38cに連結された連結軸37cを介して、
係合部材37の連結軸37c側の端部が作動部材38の
連結穴38cの揺動方向へ向けて下降移動される。この
係合部材37の連結軸37c側の下降移動に伴って、係
合部材37の係合爪37b側端部が弾性バネ39の弾性
復元力により作動部材38側へ下降移動されて、係合爪
37bがラチェットギヤ32のラチェット爪部32bに
おける上側部分に形成されたラチェット爪32に係合さ
れる。
【0126】その後、給紙ローラ7の更なる回転に伴っ
て、ドライブシャフト41が更に回転される。即ち、図
7に示すドライブシャフト41が反時計方向へ更に回転
される。このドライブシャフト41の回転により、連動
カム部材42が更に回転され、その連動カム部材42の
押下カム部42bが作動部材38の押下部38aを更に
押動する。この押動により、作動部材38はメインシャ
フト21回りに図7の時計方向へ更に揺動されて、更に
下降移動される。この作動部材38の更なる下降動作に
伴って、係合部材37は、その係合爪37bがラチェッ
ト爪32cに係合されたまま、ラチェットギヤ32の逆
転方向(図7の反矢印B方向)へ向けて移動される。か
かる係合部材37の移動によりラチェットギヤ32が逆
転方向へ所定量回転される。
【0127】このラチェットギヤ32の逆転方向への所
定量の回転により、ラチェットギヤ32のギヤ歯部32
aと歯合された第2サブギヤ30、従動シャフト29、
第1サブギヤ28、駆動ギヤ27がそれぞれ回転され、
この駆動ギヤ27の回転によって、押動プレート24が
図10に示す状態の位置、即ち、プレート待機位置へ下
降移動される。しかも、かかる押動プレート24のプレ
ート待機位置への下降移動に伴って、弾性バネ25の延
出部25b,25cが下方へ揺動されるので、かかる延
出部25b,25cが下方へ揺動された分だけ、弾性バ
ネ25に再び付勢力が蓄えられる。
【0128】その後、制御装置により次の給紙命令が送
信されると、ドライブシャフト41の間欠回転駆動が開
始される。かかるドライブシャフト41の回転により、
連動カム部材42が更に回転され、その連動カム部材4
2の押下カム部42bが作動部材38の押下部38aか
ら外れると、押下カム部42bによる押下部38aの押
動状態が解除される。かかる押動状態の解除により、作
動部材38は、弾性バネ40の弾性復元力により付勢さ
れ、メインシャフト21回りに図8の反時計方向へ揺動
されて上昇移動される。一方、作動部材38の上昇動作
に伴って、係合部材37も上昇移動されて、係合爪37
bとラチェットギヤ32のラチェット爪32との係合状
態が解除され、図7及び図8に図示する状態に復帰す
る。しかも、係合部材37の係合爪37bとラチェット
ギヤ32のラチェット爪32係合状態が解除された場合
に、ラチェットギヤ32のラチェット爪32cとロック
部材34のロック爪34aとは係合状態のままなので、
かかるロック部材34により、押動プレート24を図1
0に示す状態、即ち、プレート待機位置に駐止すること
ができるのである。
【0129】押動プレート24がプレート上方位置(図
9の状態)から所定量下降され、プレート待機位置(図
10の状態)に駐止されると、押動プレート24により
上方へ押動される圧板6も同様に所定量下降され、圧板
6に載置された記録用紙Pと給紙ローラ7とが所定量離
間される。かかる状態で、分離後の記録用紙Pは、給紙
ローラ7と一対の従動ローラ9,9との共働により搬送
方向(図1の矢印X1方向)下流側へ搬送される。かか
る給紙ローラ7及び従動ローラ9,9により搬送される
記録用紙Pは、給紙ローラ7の上流側から下流側へ搬送
される際に、その搬送方向が反転される。即ち、記録用
紙Pは、給紙ローラ7の回転方向に沿って給紙口2aか
ら上方へ向けて搬送され、給紙ローラ7の上面側に到達
すると、記録用紙Pの搬送方向(図1の矢印X2)は、
給紙カセット4から記録用紙Pが送り出される際の搬送
方向(図1の矢印X1方向)に対して逆方向とされるの
である。
【0130】給紙ローラ7により搬送された記録用紙P
は、その後、LFローラ10及び押さえローラ11の共
働によりプラテン13の上方へ搬送される。記録用紙P
がプラテン13の上方へ搬送されると、かかる記録用紙
Pは、そのプラテン13により支持されつつ、記録装置
3のキャリッジ14に搭載された印字ヘッド12の下方
を通過する。この記録用紙Pが印字ヘッド12の下方を
通過する際に、印字ヘッド12のノズル12aによっ
て、インクタンク15に蓄えられたインクが記録用紙P
へ吐出されて、印刷が行われる。
【0131】印刷済の記録用紙Pは、排出ローラ16及
び押さえローラ17の共働により排紙口2bへ搬送さ
れ、その排紙口2bからカセットカバー5の上面へ排出
される。カセットカバー5へ排出された記録用紙Pは、
その排出方向後端側(図1左側)が用紙端受け部5aに
より受け止められて保持される一方、その排出方向前端
側(図1右側)が用紙載置部5bにより受け止められて
載置される。
【0132】その後、制御装置により次の給紙命令が送
信されると、ドライブシャフト41の間欠回転駆動が再
び開始される。かかるドライブシャフト41が回転さ
れ、連動カム部材42のロック解除カム部42aによ
り、ロック部材34の押下部34bが押動され、ラチェ
ットギヤ32のラチェット爪32cとロック部材34の
ロック爪34aとの係合状態が解除される。よって、か
かる係合解除に伴って、押動プレート24が弾性バネ2
5の弾性復元力によりプレート上方位置へ再び上昇移動
される。この押動プレート24の上昇移動に伴って、図
9に示すように、圧板6に載置された複数枚の記録用紙
Pが給紙ローラ7の下面に再び当接されて押圧され、次
の圧板6に載置された次の記録用紙Pを記録装置3へ供
給して、印刷を行うことができるのである。
【0133】以上説明したように、本実施例の給紙装置
2を備えたプリンタ1によれば、押動プレート24は、
給紙ローラ7により分離された記録用紙Pを搬送する場
合に、給紙ローラ7の回転に連動して連動カム部材42
により作動される下降機構36によって所定量下降する
ことができる。しかも、押動プレート24は、ラチェッ
トギヤ32のラチェット爪32cとロック部材34のロ
ック爪34aとの係合によって、プレート上方位置より
下方であってプレート下方位置より上方であるプレート
待機位置に駐止されるので、給紙ローラ7及び分離パッ
ド8により分離された記録用紙Pが給紙ローラ7へ押し
つけられることがなく、給紙ローラ7の回転負荷を低減
することができる。
【0134】また、下降機構36により所定量下降され
る押動プレート24は、ラチェット爪32cとロック爪
34aとの係合によって、プレート下方位置より上方の
プレート待機位置に駐止されるので、記録用紙Pの分離
後に圧板6を下降させる場合に、従来の給紙装置のよう
に、押動プレート24をプレート下方位置まで下降移動
させる必要がない。よって、記録用紙Pを分離して搬送
する際の圧板6の上下動に伴う移動距離を短縮化するこ
とができる。従って、かかる移動距離の短縮化によっ
て、押動プレート24の押動により圧板6が上昇移動さ
れる場合に、かかる圧板6に載置された記録用紙Pが給
紙ローラ7と当接する際の衝撃音を低減することができ
る。
【0135】また、圧板6の移動距離を短縮化すること
により、圧板6の移動時間を短縮化することができるの
で、かかる圧板6を高速で上下動させるために高価な高
トルク型の駆動モータを使用する必要がなく、その分、
給紙装置2全体としての製造コストを低減することがで
きる。
【0136】しかも、圧板6の上下移動に伴う移動距離
の短縮化により、押動プレート24により押動される圧
板6の移動時間が短縮化されるので、その分、1枚の記
録用紙Pを搬送するために要する時間を短縮して、給紙
装置2の給紙速度を向上することができる。
【0137】押動プレート24のプレート下方位置へ向
けた所定量の下降移動は、給紙ローラ7に連動して回転
される連動カム部材42により押動される作動部材38
によって、係合部材37がラチェットギヤ32の逆転方
向と同一方向へ揺動され、かかる揺動に伴ってラチェッ
トギヤ32のラチェット爪部32bが逆転方向へ回転さ
れることにより行われる。即ち、押動プレート24を下
降移動させるため駆動力として、給紙ローラ7の駆動力
を用いることができるので、押動プレート24を下降移
動させる駆動力を供給するためのモータ等の駆動装置を
別途設ける必要がなく、その分、給紙装置2全体として
の製造コストを低減することができる。
【0138】係合部材37によりラチェットギヤ32が
逆転方向へ所定量回転された場合に、連動カム部材42
による作動部材38の押動状態が解除され、かかる作動
部材38の押動状態の解除に伴って係合部材37とラチ
ェットギヤ32との係合状態が解除されるので、係合部
材37により逆転方向へ回転されるラチェットギヤ32
の回転量を制限して、押動プレート24が所定量以上下
降することを防止することができる。よって、押動プレ
ート24は、位置センサ等の検出器を用いることなく、
所定量下降されるので、かかる検出器が不要となり、そ
の分、給紙装置2全体としての製造コストを低減するこ
とができる。
【0139】ロック部材34は、そのロック爪34aが
ラチェットギヤ32のラチェット爪32cと係合するこ
とにより、ラチェットギヤ32の正転方向への回転を規
制するので、かかるラチェットギヤ32の正転の規制に
より押動プレート24の上昇移動が防止され、押動プレ
ート24をプレート待機位置で駐止することができる。
よって、押動プレート24の上昇移動を規制するために
別の部品を使用する必要がなく、その分、給紙装置2全
体の部品点数を減少して、その製造コストを低減するこ
とができる。
【0140】しかも、ロック部材34は、ラチェットギ
ヤ32のラチェット爪32cとの係合状態において、そ
のラチェットギヤ32の正転方向への回転を規制しつつ
逆転方向への回転を許容するので、ラチェットギヤ32
の逆転に伴う押動プレート24の下降移動を許容しつ
つ、かかる押動プレート24の上昇移動を防止すること
ができるのである。また、連動カム部材42は、そのロ
ック解除カム部42aにより、給紙ローラ7の回転に連
動して、ラチェットギヤ32とロック部材34との係合
状態を解除することができるのである。
【0141】弾性バネ25により付勢される押動プレー
ト24は、プレート上方位置へ上昇移動する場合に、減
衰装置31によって移動速度が減衰されるので、押動プ
レート24により押動される圧板6に載置された記録用
紙Pが給紙ローラ7と当接する際の衝撃を低減すること
ができる。よって、押動プレート24により押動された
圧板6に載置される記録用紙Pが給紙ローラ7に激突す
ることが防止されるので、かかる押動プレート24の上
昇移動に伴う衝撃音を更に低減することができる。
【0142】押上板4fは、給紙カセット4のカセット
挿嵌部1bへの挿嵌に伴って弾性バネ25による付勢力
の付与を開始させるので、給紙カセット4が挿嵌される
以前における弾性バネ25による押動プレート24の付
勢を防止することができる。よって、例えば、かかる給
紙カセット4の挿嵌前には、押動プレート24に付与さ
れる付勢力を無負荷の状態とすることができるので、押
動プレート24などの経時クリープ等を防止することが
できる。
【0143】押動プレート24を付勢する弾性バネ25
は弾性復元性を有する弾性材料で形成されるので、押動
プレート24を付勢する付勢力を付与する装置、例え
ば、モータ等の電気部品を用いる必要がなく、その分、
給紙装置2全体としての製造コストを低減することがで
きる。
【0144】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。
【0145】本実施例では、給紙装置2を画像形成装置
であるプリンタ1に適用したが、例えば、本発明を画像
読取装置に搭載される原稿搬送装置に適用しても良い。
【0146】
【発明の効果】請求項1記載の給紙装置によれば、給紙
ローラにより用紙が分離された場合に、押動部材は、下
降手段によって所定量下降され、且つ、駐止手段によっ
て給紙ローラと用紙とが当接する上方位置の下方であっ
て、給紙ローラと用紙とが離間する下方位置の上方に駐
止される。よって、用紙支持部材に載置された用紙は、
給紙ローラとの当接位置から所定量下降され離間される
ので、給紙ローラにより分離された用紙が用紙支持部材
により給紙ローラへ押しつけられることがなく、給紙ロ
ーラの回転負荷を低減することができるという効果があ
る。
【0147】また、下降手段により所定量下降される押
動部材は、駐止手段により上方位置の下方であって下方
位置の上方に駐止されるので、用紙支持部材に載置され
た用紙と給紙ローラとを離間させる場合に、押動部材を
下方位置まで下降させる必要がない。よって、従来の給
紙装置のように、押動部材を下方位置まで下降移動させ
る必要がなく、用紙を分離して搬送する際の用紙支持部
材の移動距離を短縮化することができる。従って、かか
る用紙支持部材の移動距離の短縮化により、用紙支持部
材に載置される用紙が給紙ローラと当接する際の衝撃音
を低減することができるという効果がある。
【0148】更に、押動部材の移動距離を短縮化するこ
とにより、用紙支持部材の移動時間を短縮化しているの
で、かかる用紙支持部材を高速で上下動させるために、
下降手段の駆動力を増加させて押動部材を高速で下降移
動させる必要がない。このため、例えば、下降手段に高
価な高トルク型の駆動モータ等を使用する必要がなく、
その分、給紙装置全体としての製造コストを低減するこ
とができるという効果がある。しかも、押動部材により
押動される用紙支持部材の移動時間が短縮化されるの
で、その分、1枚の用紙を搬送するために要する時間を
短縮して、給紙速度を向上することができるという効果
がある。
【0149】請求項2記載の給紙装置によれば、請求項
1記載の給紙装置の奏する効果に加え、押動部材の下方
位置へ向けた所定量の下降移動は、給紙ローラに連動し
て回転される第1カム部材によって作動部材が押動さ
れ、この押動に伴って、係合部材の係合歯部と係合され
た爪歯車が逆転方向へ回転されて行われる。よって、例
えば、押動部材を下降移動させるため駆動力として、給
紙ローラの駆動力を用いることができるので、押動部材
を下降移動させる駆動力を供給するためのモータ等の駆
動装置を別途設ける必要がなく、その分、給紙装置全体
としての製造コストを低減することができるという効果
がある。
【0150】請求項3記載の給紙装置によれば、請求項
2記載の給紙装置の奏する効果に加え、係合部材により
爪歯車が逆転方向へ所定量回転された場合に、第1カム
部材による作動部材の押動状態が解除され、かかる作動
部材の押動状態が解除に伴って係合部材と爪歯車の係合
歯部との係合状態が解除されるので、係合部材により逆
転方向へ回転される爪歯車の回転量を制限して、押動部
材が所定量以上下降することを防止することができる。
よって、押動部材は、位置センサ等の検出器を用いるこ
となく、所定量下降されるので、かかる検出器が不要と
なり、その分、給紙装置全体としての製造コストを低減
することができるという効果がある。
【0151】請求項4記載の給紙装置によれば、請求項
2または3に記載の給紙装置の奏する効果に加え、ロッ
ク部材は、爪歯車の係合歯部と係合されることによっ
て、爪歯車の正転方向への回転を規制するので、かかる
爪歯車の正転の規制により押動部材の上昇移動を防止し
て、押動部材を上方位置から所定量下降された位置で駐
止することができる。このように、ロック部材は、下降
手段の爪歯車における係合歯部に係合することにより押
動部材を所定位置で駐止するので、押動部材の上昇移動
を規制するための部品を別途用意する必要がなく、その
分、給紙装置全体の部品点数を減少して、その製造コス
トを低減することができるという効果がある。
【0152】しかも、ロック部材は、爪歯車の係合歯部
と係合状態において、その爪歯車の正転方向への回転を
規制しつつ逆転方向への回転を許容するので、係合部材
による爪歯車の逆転に伴う押動部材の下降移動を許容し
つつ、かかる押動部材の上昇移動を防止することができ
るという効果がある。
【0153】請求項5記載の給紙装置によれば、請求項
2から4のいずれかに記載の給紙装置の奏する効果に加
え、第2カム部材は、給紙ローラの回転に連動して爪歯
車の係合歯部との係合状態を解除することができるとい
う効果がある。
【0154】請求項6記載の給紙装置によれば、請求項
1から5のいずれかに記載の給紙装置の奏する効果に加
え、付勢部材により付勢される押動部材は、上方位置へ
上昇移動する場合に、減衰装置によって移動速度が減衰
されるので、用紙支持部材に載置された用紙が給紙ロー
ラに当接する際の衝撃を更に低減することができる。よ
って、押動部材により押動された用紙支持部材に載置さ
れる用紙が給紙ローラに激突することが防止されるの
で、かかる押動部材の上昇移動に伴う衝撃音を更に低減
することができるという効果がある。
【0155】請求項7記載の給紙装置によれば、請求項
1から6のいずれかに記載の給紙装置の奏する効果に加
え、付勢始動部材は、給紙カセットのケース体への装着
に伴って付勢部材による付勢力の付与を開始させるの
で、給紙カセットがケース体に装着される以前における
付勢部材による押動部材の付勢を防止することができ
る。よって、例えば、かかる給紙カセット装着前には、
押動部材に付与される付勢力を無負荷の状態とすること
ができるので、付勢部材の付勢力が加わる押動部材など
の経時クリープ等を防止することができるという効果が
ある。
【0156】請求項8記載の給紙装置によれば、請求項
1から7のいずれかに記載の給紙装置の奏する効果に加
え、押動部材を付勢する付勢部材は弾性復元性を有する
弾性材料で形成されるので、押動部材を付勢する付勢力
を付与する装置、例えば、モータ等の電気部品を用いる
必要がなく、その分、給紙装置全体としての製造コスト
を低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である給紙装置を備えたプ
リンタの内部構造を示した側断面図であり、押動プレー
トがプレート下方位置にある状態を示している。
【図2】 給紙カセットとカセットカバーとの外観斜視
図である。
【図3】 押動装置20の正面図である。
【図4】 図3に図示した押動装置の右側断面図であ
る。
【図5】 図3のV−V線における側断面図である。
【図6】 図3のVI−VI線における側断面図であ
る。
【図7】 下降機構を側面視した押動装置の側断面図で
ある。
【図8】 図3のVII−VII線における側断面図で
ある。
【図9】 プリンタの内部構造を示した側断面図であ
り、押動プレートがプレート上方位置にある状態を示し
ている。
【図10】 プリンタの内部構造を示した側断面図であ
り、押動プレートがプレート待機位置にある状態を示し
ている。
【符号の説明】
1 プリンタ 1a 本体ケース(ケース体) 2 給紙装置 4 給紙カセット 4f 押上板(付勢開始部材) 6 圧板(用紙支持部材) 7 給紙ローラ 24 押動プレート(押動部材) 25 弾性バネ(付勢部材) 31 減衰装置 32b ラチェット爪部(爪歯車、下降手段の
一部、駐止手段の一部) 32c ラチェット爪(係合歯部、下降手段の
一部) 34 ロック部材(駐止手段の一部) 37 係合部材(下降手段の一部) 38 作動部材(下降手段の一部) 42a ロック解除カム部(第2カム部材、駐
止解除手段) 42b 押下カム部(第1カム部材、下降手段
の一部) P 記録用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H072 BA03 BA08 BA12 BA17 BA20 BB04 CA01 3F343 FA02 FB04 FC01 GA03 GB01 GC01 GD02 HA14 HB03 HD09 HD10 HD18 JA01 JD03 JD08 LA04 LA15 LC07 LC19 LD04 LD24 LD25 LD26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の用紙を載置可能に形成された用
    紙支持部材と、その用紙支持部材の一端側の上方に回転
    可能に配設され、その用紙支持部材に載置される用紙を
    一枚毎に分離した後、その分離された用紙を搬送する給
    紙ローラと、その給紙ローラ側へ向けて前記用紙支持部
    材を押動するため、その用紙支持部材に載置される用紙
    と前記給紙ローラとが離間する下方位置から前記用紙支
    持部材に載置される用紙と前記給紙ローラとが当接する
    上方位置との間で上下動可能に設けられる押動部材とを
    備えた給紙装置において、 前記押動部材を前記下方位置から前記上方位置へ向けて
    付勢する付勢部材と、 その付勢部材により付勢される前記押動部材を前記給紙
    ローラにより分離された用紙を搬送する場合に前記上方
    位置から所定量下降させる下降手段と、 その下降手段により下降された前記押動部材を前記上方
    位置より下方であって前記下方位置より上方に駐止する
    駐止手段と、 その駐止手段による前記押動部材の駐止状態を解除する
    駐止解除手段とを備えていることを特徴とする給紙装
    置。
  2. 【請求項2】 前記下降手段は、前記押動部材の前記上
    方位置へ向けた上昇移動に伴って正転方向へ回転され、
    且つ、前記押動部材の前記下方位置へ向けた下降移動に
    伴って前記正転方向とは反対の逆転方向へ回転されると
    共に、外周に複数の係合歯部を有する爪歯車と、前記給
    紙ローラの回転に連動して回転される第1カム部材と、
    その第1カム部材へ向けて突設され前記給紙ローラの回
    転に連動して前記第1カム部材により押動される作動部
    材と、その作動部材が前記第1カム部材により押動され
    た場合に、前記係合歯部に係合され且つ前記爪歯車の前
    記逆転方向と同一方向へ揺動され、その爪歯車を前記逆
    転方向へ所定量回転させる係合部材とを備えていること
    を特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  3. 【請求項3】 前記第1カム部材は、前記係合部材によ
    り前記爪歯車が前記逆転方向へ所定量回転された場合
    に、前記作動部材の押動状態を解除するように形成され
    ており、 前記係合部材は、前記第1カム部材による前記作動部材
    の押動解除に伴って、前記係合歯部との係合状態が解除
    されるように構成されていることを特徴とする請求項2
    記載の給紙装置。
  4. 【請求項4】 前記駐止手段は、前記爪歯車における前
    記係合歯部に係合可能に形成されるとともに、その係合
    歯部と係合することにより前記爪歯車の前記正転方向へ
    の回転を規制する一方、前記係合歯部との係合状態にお
    いて前記爪歯車の前記逆転方向への回転を許容するロッ
    ク部材を備えていることを特徴とする請求項2または3
    に記載の給紙装置。
  5. 【請求項5】 前記駐止解除手段は、前記給紙ローラの
    回転に連動して回転され、その給紙ローラの回転に伴っ
    て前記ロック部材を押動し、そのロック部材と前記爪歯
    車における前記係合歯部との係合状態を解除する第2カ
    ム部材を備えていることを特徴とする請求項2から4の
    いずれかに記載の給紙装置。
  6. 【請求項6】 前記付勢部材の付勢力により前記押動部
    材を前記上方位置へ上昇移動させる場合に、その押動部
    材の移動速度を減衰させる減衰装置を備えていることを
    特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の給紙装
    置。
  7. 【請求項7】 ケース体と、そのケース体に着脱可能に
    形成され前記用紙支持部材が配設される給紙カセットと
    を備えており、 その給紙カセットは、その給紙カセットが前記ケース体
    に装着された場合に、前記付勢部材による付勢力の付与
    を開始させる付勢始動部材を備えていることを特徴とす
    る請求項1から6のいずれかに記載の給紙装置。
  8. 【請求項8】 前記付勢部材は弾性復元性を有する弾性
    材料で形成されていることを特徴とする請求項1から7
    のいずれかに記載の給紙装置。
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