JP2001066453A - 光ファイバ - Google Patents

光ファイバ

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JP2001066453A
JP2001066453A JP2000046258A JP2000046258A JP2001066453A JP 2001066453 A JP2001066453 A JP 2001066453A JP 2000046258 A JP2000046258 A JP 2000046258A JP 2000046258 A JP2000046258 A JP 2000046258A JP 2001066453 A JP2001066453 A JP 2001066453A
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optical fiber
δmax
wavelength
fiber according
dispersion
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JP2000046258A
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English (en)
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Eiji Yanada
英二 梁田
Yuichi Oga
裕一 大賀
Masashi Onishi
正志 大西
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高濃度のGe元素が添加されていても光伝送
損失が小さくかつ強度信頼性に優れた構造を備えた光フ
ァイバを提供する。 【解決手段】 この発明に係る光ファイバ(180)は、意
図的には不純物を含まない石英ガラスに対する比屈折率
差の最大値Δmaxが0.8%以上であるコア領域(11
0)と、意図的には不純物を含まない石英ガラス、あるい
は所定量のフッ素を含む石英ガラスからなるクラッド領
域(120)と、カーボンを主成分とするハーメチックコー
ト(161)とを備える。特に、この発明に係る光ファイバ
(180)は、波長1.55μmにおける伝送損失αと前記
最大値Δmaxとが α≦0.131×(Δmax)2−0.214×(Δmax)+0.2
84 なる関係を満たしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光通信システム
に伝送路として適用される光ファイバに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】通常、光ファイバは屈折率の異なる複数
の領域からなる光ファイバ母材の一端を加熱しながら線
引することにより製造される。従来の典型的な線引工程
では、光ファイバ母材を保持した状態で加熱と、該加熱
により軟化した部分の重力方向への張力付加が同時に行
われる。そして、加熱により軟化した該光ファイバ母材
の一端が、重力方向への張力付加により所望のファイバ
径になるまで引き延ばされることにより、光ファイバが
得られる。
【0003】例えば、特開平9−127354号公報に
は、高濃度のGeO2がコアに添加された分散補償光フ
ァイバが記載され、また、このような高濃度のGeO2
が添加された光ファイバを線引する際に5〜16kg/
mm2の張力が母材に加えられる旨記載されている。一
般に、線引時の張力が大きいほど得られる光ファイバの
伝送損失は小さくなるが、一方で、張力の増加は光ファ
イバの断線を引き起こす可能性がある。そこで、上記公
報には、線引時の好ましい張力範囲として5〜16kg
/mm2が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、従来技術
を検討した結果、以下のような課題を発見した。すなわ
ち、分散補償光ファイバや分散シフト光ファイバのよう
に、コア−クラッド間で高屈折率差を得るべくコアに高
濃度のGeO2が添加された光ファイバの場合、GeO2
添加に起因したレーリ散乱損失の増加が問題となる。こ
の損失増加の抑制あるいは低減には、線引時の張力を大
きくすればよいが、そうすると、光ファイバの断線が多
発する等、光ファイバの強度信頼性が低下する可能性が
ある。
【0005】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたものであり、高濃度のGeO2が添加さ
れていても伝送損失が小さくかつ強度信頼性に優れた構
造を備えた光ファイバを提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る光ファイ
バは、所望の屈折率プロファイルを有するコア領域と、
該コア領域の外周に設けられたクラッド領域と、該クラ
ッド領域の外周に設けられたカーボンを主成分とするハ
ーメチックコート(カーボンコート)とを備える。な
お、コア領域を構成する1又はそれ以上の領域には、屈
折率上昇材として、GeO2が添加されており、該Ge
2が添加された領域のうち最大屈折率を有する領域に
は8mol%以上のGeO2が添加されている。
【0007】この発明に係る光ファイバの第1の実施形
態において、上記コア領域は、意図的には不純物が添加
されていない石英ガラス(以下、純石英ガラスという)
に対する該コア領域における比屈折率差の径方向の最大
値Δmaxは0.8%以上に設定されている。上記クラ
ッド領域は、純石英ガラスからなる。
【0008】以上のような第1の実施形態に係る光ファ
イバでは、伝送損失の抑制あるいは低減のために線引時
の張力を大きくしてもカーボンコートによりクラッド領
域の表面が被覆されるため、得られる光ファイバの断線
が生じ難く、高い強度信頼性が得られる。
【0009】一方、Δmaxを小さくすれば(GeO2
の添加量を低減すれば)より小さい線引張力でも第1の
実施形態と同等かそれ以下の伝送損失を有する光ファイ
バが得られる。しかしながら、単に純石英ガラスを基準
としたΔmaxの値だけを低下させると、屈折率プロフ
ァイルの形状も変わってしまうため、所望の光学特性が
得難くなる。そのため、この発明に係る第2の実施形態
は、クラッド領域に屈折率低下材であるフッ素を添加す
ることにより、クラッド領域に対するコア領域の最大比
屈折率差を変えることなく(全体的に屈折率を低下させ
て屈折率プロファイルの形状自体は変更しない)、純石
英ガラスを基準としたΔmaxを実質的に低下させた構
造を備えたことを特徴としている。なお、クラッド領域
に対するフッ素添加量は、0.5wt%以上かつ2wt
%以下であることが好ましい。
【0010】特に、上記第1の実施形態に係る光ファイ
バは、波長1.55μmにおける伝送損失αと上記クラ
ッド領域(純石英ガラス)に対するコア領域の最大比屈
折率差Δmaxとが α≦0.131×(Δmax)2−0.214×(Δmax)+0.2
84 なる関係を満たしていることを特徴としている。また、
波長λに対して伝送損失αが(Aλ-4+B)を含む関数
で与えられるとき、Δmax>0.8%の範囲において
該λ-4の項の係数Aは、 A≦0.446×(Δmax)2−0.484×(Δmax)+1.0
72 で与えられることを特徴としている。
【0011】一方、クラッド領域にフッ素が添加された
第2の実施形態に係る光ファイバは、波長1.55μm
における伝送損失αと最大値Δmaxとが α≦0.0846×(Δmax)2−0.147×(Δmax)+0.
262 なる関係を満たしている。また、波長λに対して伝送損
失αが(Aλ-4+B)を含む関数で与えられるとき、Δ
max>0.8%の範囲において該λ-4の項の係数A
は、 A≦0.374×(Δmax)2−0.369×(Δmax)+1.0
03 で与えられる。
【0012】さらに、この発明に係る光ファイバは、上
記第1及び第2の実施形態のいずれもにおいて、上記ハ
ーメチックコートは、10nm以上かつ100nm以下
の膜厚を有するとともに、0.5×10-3Ω・m以上かつ5×
10-3Ω・m以下の比抵抗を有する。また、この発明に係
る光ファイバは、種々の光ファイバに適用可能であり、
例えば、波長1.55μmにおける諸特性として、−5
ps/nm/km以上かつ+5ps/nm/km以下の
分散と、50μm2以上の実効断面積とを有する光ファ
イバ、波長1.55μmにおける諸特性として、+6p
s/nm/km以上かつ+10ps/nm/km以下の
分散と、50μm2以上の実効断面積とを有する光ファ
イバ、波長1.55μmにおける諸特性として、−70
ps/nm/km以上かつ−15ps/nm/km以下
の分散と、20μm2以上の実効断面積とを有する光フ
ァイバ、及び、波長1.55μmにおける諸特性とし
て、−200ps/nm/km以上かつ−75ps/n
m/km以下の分散と、15μm2以上の実効断面積と
を有する光ファイバのいずれにも適用可能である。
【0013】なお、この発明に係る光ファイバは、信号
光が進行する方向に沿って、波長1.55μmにおける
分散値の符号が交互に入れ替わる分散マネージメント・
ファイバにも適用可能である。このような光ファイバ
は、線引時の線引速度を一定時間ごとに変更したり、コ
ア材の径が長手方向に沿って一定間隔ごとに変更された
光ファイバ母材を線引することによっても得られる。
【0014】この発明に係る光ファイバの製造では、所
定の張力を加えて光ファイバ母材から光ファイバを線引
する第1工程と、第1工程により得られた光ファイバに
対しカーボンを主成分とするハーメチックコート(カー
ボンコート)を施す第2工程と、第2工程により得られ
た光ファイバを樹脂材料で被覆する第3工程とが順次行
われる。
【0015】上記第1の実施形態に係る光ファイバを製
造する場合、第1行程において、13kg/mm2以上
好ましくは17kg/mm2以上かつ28.5kg/m
2以下の張力を光ファイバ母材に加えるのが好まし
く、得られた第1の実施形態に係る光ファイバは、高濃
度のGeO2が添加されていても、伝送損失が低減され
る。具体的には、例えばコア領域へのGeO2の最大添
加量が15mol%であれば、得られる光ファイバの伝
送損失は0.3dB/km以下となる。また、第2工程
では第1行程で得られた光ファイバ表面にカーボンコー
トが施され、第3工程ではカーボンコート表面に樹脂材
料が被覆されるので、高張力で線引するにも拘わらず、
断線が生じ難く、強度信頼性が向上する。なお、第2の
実施形態に係る光ファイバを製造する場合は、第1行程
において、光ファイバ母材に加えられる張力は13kg
/mm2以下であってもよい。
【0016】以上のように製造される、この発明に係る
光ファイバでは、疲労指数が50以上となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施形態を図
1〜図14を用いて説明する。なお、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
【0018】図1は、この発明に係る光ファイバを製造
するための製造装置の第1構成を示す図である。
【0019】図1に示されたように、光ファイバの製造
では、まず、線引される光ファイバ母材100が用意さ
れる。この光ファイバ母材100は、石英ガラスを主成
分とし、所定の屈折率プロファイルを有している。ま
た、光ファイバ母材100は、気相軸付法(VAD
法)、外付け法(OVD法)、内付け法(MCVD法)
あるいはロッドインチューブ法などで作成可能である。
【0020】次に、光ファイバ母材100はダミーロッ
ド130に取り付けられ、プリフォームリーダー220
がダミーロッド130をヒータ230に向かって移動さ
せることにより、該ダミーロッド130に取り付けられ
た光ファイバ母材100がヒーター230内に導入され
る。そして、ヒーター230により加熱された該光ファ
イバ母材100の下端を線引することにより裸ファイバ
150が得られる(第1工程)。
【0021】線引により得られた裸ファイバ150は、
引き続き、カーボンコート形成用の反応管250の内部
を通過する。反応管250の内部には、ハロゲン化炭素
(CHCl3、CCl4等)と炭化水素(C24、C
38、C66等)との混合ガスが供給されており、この
混合ガス中のハロゲン化炭素と炭化水素とが裸ファイバ
150の表面で反応することにより、該裸ファイバ15
0の表面がカーボンを主成分とするハーメチックコート
(カーボンコート)151により被覆される(第2工
程)。
【0022】カーボンコート151により被覆されたカ
ーボンコートファイバ160は、レーザ外径測定器30
0によってその外径が測定される。レーザ外径測定器3
00の測定結果に基づいてカーボンコートファイバ16
0の外径が所定値(通常は125μm)となるように、
加熱温度や線引速度が制御系400により制御される。
【0023】レーザ外径測定器300を通過したカーボ
ンコートファイバ160は、さらに樹脂コーティングダ
イス500に貯められた液状の樹脂510内を通過し、
これにより該カーボンコートファイバ160の表面に樹
脂が付着する(樹脂付着ファイバ170の生成)。引き
続き、樹脂付着ファイバ170はUVランプ600を通
過する。このとき、カーボンコートファイバ160の表
面に付着した樹脂は、UVランプ600からの紫外光照
射により硬化する。これによりカーボンコートファイバ
160表面が樹脂被膜161で被覆された光ファイバ1
80(光コード)が得られ(第3工程)、光ファイバ1
80がドラム700に巻き取られる。
【0024】以上の線引工程(第1工程)では、少なく
とも裸ファイバ150に13kg/mm2以上、好まし
くは17〜28.5kg/mm2の張力が加えられる。
したがって、上述の製造方法により得られる光ファイバ
は、高濃度のGeO2が添加されている場合であっても
伝送損失が低減される。
【0025】また、線引された裸ファイバ150表面に
は、第2工程でカーボンコート151が施され、さらに
第3工程で樹脂材料により被覆される。したがって、冷
却後、最終的に得られる光ファイバ180内に残留応力
が生じても、樹脂被膜161から裸ファイバ150への
水蒸気や水酸基イオンの拡散がカーボンコート151に
より防止され、裸ファイバ150におけるサブミクロン
程度の損傷の成長が抑制される。このことから、以上の
各行程を経て製造された光ファイバは、高張力での線引
にも拘わらず、断線が生じ難く、高い強度信頼性が得ら
れる。
【0026】具体的に、上述の製造方法により製造され
た光ファイバ180のコア領域は、8mol%以上のG
eO2が添加された領域を含む。そして、この光ファイ
バ180は、荷重が加えられたときの断線の困難さを表
す疲労指数(n値)は50以上である。
【0027】なお、図2において、(a)は用意された
光ファイバ母材100の断面を示す図、(b)は線引さ
れた裸ファイバ(コア領域及びクラッド領域を含む)1
50の表面にカーボンコート151が被覆されたカーボ
ンコートファイバ160の断面図、(c)はカーボンコ
ートファイバ160の表面に樹脂被膜161が設けられ
た最終製品である光ファイバ180の断面を、それぞれ
示す図である。
【0028】第1の実施形態 次に、この発明に係る光ファイバの第1の実施形態につ
いて説明する。
【0029】図3(a)は、第1の実施形態に係る光フ
ァイバ180として、分散補償光ファイバの代表的な断
面構造を示す図であり、図3(b)は、その屈折率プロ
ファイルである。
【0030】図3(a)に示されたように、第1の実施
形態に係る光ファイバ180は、コア領域110と、該
コア領域110の外周に設けられたクラッド領域120
と、クラッド領域120の外周に設けられたカーボンコ
ート151と、該カーボンコート151の外周に設けら
れた樹脂被膜161から構成されている。上記コア領域
110は、15mol%のGeO2が添加された石英ガ
ラス領域であって外径a、最大屈折率n1を有する内側
領域110aと、フッ素が添加された石英ガラス領域で
あって外径b(>a)、屈折率n2を有する外側領域1
10bの2重構造を備える。また、クラッド領域120
は意図的には不純物を含まない屈折率n3の石英ガラス
(以下、純石英ガラスという)から構成されている。ま
た、GeO2が添加された内側領域110aのクラッド
領域に対する最大屈折率差はΔmax(=(n1−n
3)/n3)は1.5%である。
【0031】なお、上記コア領域110及びクラッド領
域120により裸ファイバ150が構成され、該裸ファ
イバ150とカーボンコート151によりカーボンコー
トファイバ160が構成され、該カーボンコートファイ
バ160と樹脂被膜161により光ファイバ180(光
コード)が構成されている。
【0032】図3(b)は、図3(a)に示された光フ
ァイバ180の屈折率プロファイル15であり、線L上
の各部位の屈折率を示している。この屈折率プロファイ
ル15において、領域16はコア領域110内の内側領
域110aにおける線L上の各部位の屈折率、領域17
はコア領域110内の外側領域110bにおける線L上
の各部位の屈折率、領域18はクラッド領域120の線
L上における各部位の屈折率をそれぞれ示している。な
お、コア領域110の構造は図3(a)に示された構造
に限定されるものではない。例えば、図4(a)〜
(n)に示されたよう、種々の屈折率プロファイルを有
する構造であってもよい。
【0033】この第1の実施形態に係る光ファイバ18
0は以下のようにして製造された。まず、VAD法によ
り製造された、GeO2が添加された石英ガラスの円柱
状内側コア材、フッ素が添加された石英ガラスの円筒状
外側コア材、及び純石英ガラスの円筒状クラッド材それ
ぞれを用意する。クラッド材の内部に外側コア材を挿入
し、続いて該外側コア材の内部に内側コア材を挿入し
て、これらをロッドインチューブ法により一体化した。
この一体化された部材を光ファイバ母材100とした。
【0034】第1工程では、光ファイバ母材100から
線引により裸ファイバ150を得る際の線引速度が20
0m/分に設定されている。第2工程では、裸ファイバ
150表面に被覆されるカーボンコート151の厚みが
30〜50nmに設定される。また、第3工程におい
て、カーボンコートファイバ160表面に被覆される樹
脂被膜161の外径は250μmに設定されている。
【0035】なお、図5は、上述の条件の下、線引張力
(kg/mm2)を順次変えて得られた各光ファイバ1
80の波長1550nmにおける伝送損失の測定結果を
示すグラフであり、図6は、上述の条件の下、線引張力
(kg/mm2)を順次変えて得られた各光ファイバ1
80疲労指数(n値)の測定結果を示すグラフである。
【0036】図5に示されたグラフから分かるように、
線引時の張力が大きいほど、製造された光ファイバ18
0の伝送損失は小さくなる。例えば、波長1550nm
における伝送損失が0.35dB/km以下であるため
には、線引時の張力は13kg/mm2以上であるのが
好ましい。実用的には波長155nmにおける伝送損失
は0.3dB/km以下であるのが望ましいことから、
線引時の張力は17kg/mm2以上であるのがさらに
好ましい。ただし、断線を防止するためには、線引時の
張力は28.5kg/mm2以下であるのが好ましい。
【0037】図6のグラフでは、各線引張力ごとに測定
されたカーボンコートファイバ160のn値が黒丸印で
示され、裸ファイバ150(カーボンコートなし)のn
値が白丸印で示しされている。この図5のグラフから分
かるように、カーボンコート151のない裸ファイバ1
50(白丸印)の疲労指数は20未満であるのに対し
て、カーボンコートファイバ160(黒丸印)の疲労指
数は50以上であった。このように、裸ファイバ150
の表面をカーボンコート151で被覆することにより、
光ファイバ180は良好な強度信頼性を得ることができ
る。
【0038】第2の実施形態 上述のように、第1の実施形態に係る光ファイバは、そ
の製造工程において線引張力を大きくすることにより伝
送損失の増加を抑制するとともに良好な強度信頼性が得
られる。しかしながら、上記第1の実施形態の構成にお
いて純石英ガラスの屈折率を基準としたΔmaxを低減
すれば、同じ線引張力を加えた場合でも伝送損失を低減
できる。
【0039】Δmaxを小さくするということは、コア
領域内に添加されるGeO2の添加量の減少を意味す
る。一方、単に純石英ガラスを基準としたΔmaxの値
だけを低下させると、クラッド領域に対するコア領域の
最大比屈折率差も小さくなるなど屈折率プロファイル自
体の形状も変わるため、所望の光学特性が得難くなる。
【0040】この発明に係る光ファイバの第2の実施形
態は、製造時における線引張力を第1の実施形態の場合
よりも小さくした場合であっても、上述の第1の実施形
態と同等かそれ以下の伝送損失を有する光ファイバであ
る。その屈折率プロファイルとしては、上述の第1の実
施形態に係る光ファイバと類似した構成(図3及び図
4)を備えるが、クラッド領域120にフッ素が添加さ
れている点が異なる。したがって、この第2の実施形態
に係る光ファイバの屈折率プロファイルも、図4に示さ
れたように、種々の形状により実現できる。すなわち、
この第2の実施形態に係る光ファイバは、クラッド領域
120に屈折率低下材であるフッ素を添加することによ
り、クラッド領域に対するコア領域の最大比屈折率差を
変えることなく(全体的に屈折率を低下させることによ
り屈折率プロファイルの形状自体は変更しない)、純石
英ガラスを基準としたΔmaxを実質的に低下させた構
造を備えたことを特徴としている。
【0041】一般に、GeO2の添加量と該GeO2が添
加されたガラス領域の比屈折率差との関係は、図7に示
されたような比例関係が成立する。なお、図7は、S.Ko
bayashi, S.Shibata, N.Shibata and T.Izawa,"Refract
ive-index dispersion of doed fused silica", IOOC'7
7に記載されたセルマイヤ多項式から得られる。また、
発明者らは、Δmaxの異なるサンプルについて、製造
時の線引張力(kg/mm2)と伝送損失(dB/k
m)との関係がどのように変化するかを実験した。図8
はΔmaxの異なるサンプルについて線引張力と波長1
550nmにおける伝送損失との関係を測定したグラフ
である。なお、用意されたサンプルは図9(a)に示さ
れた屈折率プロファイルを有する第1の実施形態に係る
光ファイバであり、クラッド領域120は純石英ガラス
で構成されている。また、図8のグラフG100は純石
英ガラス(クラッド領域120)に対するコア領域11
0の最大比屈折率差Δmaxが2.5%に設定されたサ
ンプルに関するグラフであり、G200は純石英ガラス
(クラッド領域120)に対するコア領域110の最大
比屈折率差Δmaxが1.5%に設定されたサンプルに
関するグラフである。
【0042】図8中のグラフG100、G200からも
分かるように、いずれの場合も図5に示されたグラフの
ように、線引張力が大きくなるに従って波長1550n
mにおける伝送損失が低下する傾向がある。また、同じ
線引張力であってもΔmaxが小さいサンプルの方がよ
り伝送損失が小さくなることも分かる。この測定結果
は、図7の関係から、GeO2の添加量を少なくするこ
とにより(純石英ガラスの屈折率を基準としたΔmax
の低減)、さらなる伝送損失の低減が実現できることが
分かる。
【0043】以上のような知見に基づいて、この第2の
実施形態に係る光ファイバは、クラッド領域120にフ
ッ素を添加することにより全体的に屈折率を低下させて
屈折率プロファイルの形状を維持する一方、純石英ガラ
スの屈折率を基準としたΔmaxを第1の実施形態より
も低下させた構造、すなわち、コア領域110内に添加
されるGeO2の最大添加量が第1の実施形態よりも少
ない構造を備える。なお、クラッド領域に対するフッ素
添加量は、0.5wt%以上かつ2wt%以下であるこ
とが好ましい。
【0044】次に、上述の第1及び第2の実施形態に係
る各光ファイバについて、純石英ガラス(意図的には不
純物が添加されていない石英ガラス)に対するコア領域
の最大比屈折率差Δmaxと伝送損失との関係について
説明する。なお、以下の説明のために用意された第1及
び第2の実施形態のサンプルは、図9に示されたような
屈折率プロファイルを有する。すなわち、図9(a)は
第1の実施形態に係る光ファイバとして用意されたサン
プルの屈折率プロファイルであって、GeO2が添加さ
れた領域を2つ有する3重構造のコア領域110と、純
石英ガラスからなるクラッド領域120とを備える。ま
た、図9(b)は第2の実施形態に係る光ファイバとし
て用意されたサンプルの屈折率プロファイルであって、
GeO2が添加された単一のコア領域110とフッ素が
添加されたクラッド領域120とを備える。
【0045】図10中に示されたグラフG300は図9
(a)に示された屈折率プロファイルを有する第1の実
施形態に係る光ファイバのサンプル(クラッド領域12
0は純石英ガラス)について、Δmax(%)と波長1
550nmにおける伝送損失(dB/km)との関係を
示し、グラフG400は図9(b)に示された屈折率プ
ロファイルを有する第2の実施形態に係る光ファイバの
サンプル(クラッド領域120は1wt%のフッ素が添
加された石英ガラス)について、Δmax(%)と波長
1550nmにおける伝送損失(dB/km)との関係
を示示している。なお、いずれのサンプルも製造時の線
引張力は13kg/mm2である。
【0046】この図10において、グラフG300は伝
送損失をαとするとき、以下の式(1)で近似できる。
【0047】 α=0.131×(Δmax)2−0.214×(Δmax)+0.284 …(1) 一方、グラフG400は伝送損失をαとするとき、以下
の式(2)で近似できる。
【0048】 α=0.0846×(Δmax)2−0.147×(Δmax)+0.262 …(2) 以上のことから、この発明に係る光ファイバの第1の実
施形態は、上記式(1)で表された伝送損失とΔmax
との関係によって特徴付けられる。また、この発明に係
る光ファイバの第2の実施形態は、上記式(2)で表さ
れた伝送損失とΔmaxとの関係によって特徴付けられ
る。
【0049】また、一般に知られている光ファイバにお
ける伝送損失の波長依存性を示すグラフは、4次関数、
例えばA・λ-4の形状に類似している。そこで、発明者
らは、この発明に係る光ファイバの第1及び第2の実施
形態についても、その伝送損失の波長依存性を検討し
た。図11は、Δmax>0.8%の範囲において、該
Δmaxと波長λに対するλ-4の項の係数Aとの関係を
示している。この図11中に示されたグラフG500は
図9(a)に示された屈折率プロファイルを有する第1
の実施形態に係る光ファイバのサンプル(クラッド領域
120は純石英ガラス)について、Δmax(%)と係
数A((dB・μm4)/km)との関係を示し、グラ
フG600は図9(b)に示された屈折率プロファイル
を有する第2の実施形態に係る光ファイバのサンプル
(クラッド領域120は1wt%のフッ素が添加された
石英ガラス)について、Δmax(%)と係数A((d
B・μm4)/km)との関係を示している。
【0050】この図11において、グラフG500はΔ
max>0.8%の範囲において以下の式(3)で近似
できる。
【0051】 A=0.446×(Δmax)2−0.484×(Δmax)+1.072 …(3) 一方、グラフG600はΔmax>0.8%の範囲にお
いて以下の式(4)で近似できる。
【0052】 A=0.374×(Δmax)2−0.369×(Δmax)+1.003 …(4) 以上のことから、この発明に係る光ファイバの第1の実
施形態は、上記式(3)で表されたパラメータAとΔm
axとの関係によっても特徴付けられる。また、この発
明に係る光ファイバの第2の実施形態についても同様
に、上記式(2)で表されたパラメータAとΔmaxと
の関係によって特徴付けられる。
【0053】なお、以上説明された第1及び第2の実施
形態に係る光ファイバは、偏波分散を改善することを目
的として、以下のような揺動線引によっても得られる。
【0054】すなわち、図12は、この発明に係る光フ
ァイバを製造するための製造装置の第2構成を示す図で
ある。
【0055】図12の製造装置は、揺動線引により光フ
ァイバを得る装置である。揺動線引において、UVラン
プ600を通過した光ファイバ180は、まず、該光フ
ァイバ180の進行を妨げないよう自由に回転する光フ
ァイバ応動抑制用の1対のガイドローラ710の間を通
過する。続いて、該光ファイバ180は、揺動ガイドロ
ーラ720、この揺動ガイドローラ720の次段に設置
された第1の固定ガイドローラ731、この第1の固定
ガイドローラ731の次段に設置された第2の固定ガイ
ドローラ732で順次ガイドされる。、光ファイバ18
0は、これら揺動ガイドローラ720、第1の固定ガイ
ドローラ731、第2の固定ガイドローラ732を順次
経由した光ファイバ180は、ドラム700に巻き取ら
れる。
【0056】このとき、光ファイバ応動抑制用の1対の
ガイドローラ710は、揺動ガイドローラ720の真上
方向(図中のZ軸に沿った方向)の距離100mm離れ
た位置に設置されており、1対のガイドローラ710の
間隔は2mmである。また、揺動ガイドローラ720
は、そのローラ外径が150mm、ローラ幅が30mm
であり、ローラ表面の材質はローラ自体の材質であるア
ルミニウムであり、その回転軸が図中のz軸を中心に周
期100rpm(光ファイバ180が引っ張られる方向
を示すx軸と直行するy軸から角度−θまで及び該y軸
から角度+θまで)まで揺動可能に設置されている。ま
た、第1の固定ガイドローラ731は、揺動ガイドロー
ラ720の真横(ガイドローラ720が設置された図中
のx−y平面上)に距離250mmだけ離間した位置に
設置され、揺動ガイドローラ720のローラと同様にロ
ーラ外径が150mm、ローラ幅が30mmであるが、
その回転軸が固定されているとともに、ローラ表面の中
央部に光ファイバ転動抑止手段としてのV字型の狭溝が
設けられている。以上のような条件で配置された光ファ
イバ応動抑制用の1対のガイドローラ710、揺動ガイ
ドローラ720、及び第1の固定ガイドローラ731の
組み合わせにより、有効にmすなわち揺動ガイドローラ
720の揺動速度に対して高効率に光ファイバ180に
所定のねじりが付加される。
【0057】次に、光ファイバ180に所定のねじりを
有効に付加する方法を、図13及び図14を用いて説明
する。ここで、図13は、図12の揺動ガイドローラ7
20及び第1の固定ガイドローラ731を反応炉250
側から見た図である。また、図14も、図12の光ファ
イバ応動抑制用の1対のガイドローラ710及び揺動ガ
イドローラ720を反応炉250側から見た図である。
なお、図14は、1対のガイドローラ710及び揺動ガ
イドローラ720の空間的な位置関係を見やすくするた
め、若干斜め方向からこれらローラ710、720を見
た図となっている。
【0058】図13に示されたように、揺動ガイドロー
ラ720がy軸からz軸を中心にして回ると、この回転
により光ファイバ180にz軸に直交する方向の力が加
わり、揺動ガイドローラ720のローラ表面を光ファイ
バ180が転動する。そしてこの転動により、光ファイ
バ180にねじりが付与される。続いて、揺動ガイドロ
ーラ720はz軸を中心としてy軸から逆方向に角度−
θだけ回転する。こうして、図中の矢印に示されるよう
に、揺動ガイドローラ720がz軸を中心にして角度+
θから角度−θまで揺動する対称的な往復運動が繰り返
すことにより、光ファイバ180に進行方向に対する時
計回りのねじりと反時計回りのねじりとが交番的に付与
される。
【0059】このとき、揺動ガイドローラ720の次段
の第1の固定ガイドローラ731が揺動ガイドローラ7
20の真横に同じローラ外径をもって設置されているた
め、光ファイバ180の揺動ガイドローラ720のロー
ラ表面に接触する長さは、揺動ガイドローラ720の円
周角90°に相当するローラ円周とほぼ等しい長さにな
る。すなわち、光ファイバ180は、揺動ガイドローラ
720のローラの一方の側面から底面まで接触し、その
最底部で離脱する。このため、ローラの他方の側面にお
いて光ファイバ180の転動が生じて一方の側面におけ
る光ファイバ180の転動を妨害し、光ファイバ180
を摺動させるという事態が阻止される。したがって、揺
動ガイドローラ720のローラの一方の側面における光
ファイバ180の転動により、揺動ガイドローラ720
の揺動速度に対して高効率に光ファイバ180にねじり
を付与される。
【0060】また、第1の固定ガイドローラ731のロ
ーラ表面には、その中央部に光ファイバ転動抑止手段と
してのV字型の狭溝750が設けられており、第1の固
定ガイドローラ731でガイドされる光ファイバ180
は、このV字型の狭溝750に挿着される。このため、
第1の固定ガイドローラ731のローラ表面で光ファイ
バ180が転動して光ファイバ180にねじりを付与す
るための揺動ガイドローラ720における転動を妨害す
るという事態が阻止される。したがって、V字型の狭溝
750によって第1の固定ガイドローラ731のローラ
表面での光ファイバ180の転動を抑止することによ
り、揺動ガイドローラ720の揺動速度に対して高効率
に光ファイバ180にねじりが付与される。
【0061】次に、図14に示されたように、揺動ガイ
ドローラ720が図12中のz軸を中心にy軸から角度
+θだけ回転することにより、この揺動ガイドローラ7
20のローラ表面を光ファイバ180が転動すると、こ
の光ファイバ180の転動に連れて、揺動ガイドローラ
720直前の反応炉250側に位置するファイバ部分も
揺動ガイドローラ720の揺動方向に応動する。そし
て、この光ファイバ180の応動が一定範囲を越える
と、光ファイバ180に付与されるねじり量が低減した
り、樹脂被膜161でコーティングされた光ファイバ部
分の偏肉を引き起こす原因となる。これに対し、1対の
ガイドローラ710が揺動ガイドローラ720の真上
(z軸に沿って近接した位置)に設置されているため、
光ファイバ180の応動が一定以上になると、1対のガ
イドローラ710の一方のローラに接触し、それ以上の
光ファイバ180の応動が阻止される。したがって、1
対のガイドローラ710が光ファイバ180の応動を抑
制することにより、光ファイバ180に付与されるねじ
り量の低減や、樹脂被膜161がコーティングされた光
ファイバ部分の偏肉が効果的に抑制される。
【0062】このように、図12に示された第2構造の
製造装置は、光ファイバ応動抑制用の1対のガイドロー
ラ710、揺動ガイドローラ720、及び第1の固定ガ
イドローラ731が組み合わされているため、揺動ガイ
ドローラ720がその揺動運動によってそのローラ表面
に光ファイバ180を転動させ時計回りのねじりと反時
計回りのねじりとを交番的に付与するとともに、光ファ
イバ応動抑制用の1対のガイドローラ710と光ファイ
バ転動抑止手段が設けられた第1の固定ガイドローラ7
31とが揺動ガイドローラ720のローラ表面での光フ
ァイバ180のスムーズな転動を補助するよう機能す
る。これにより、揺動ガイドローラ720の揺動速度に
対して効率的な光ファイバ180にねじり付与が可能に
なる。
【0063】また、図12の製造装置によれば、揺動ガ
イドローラ720のローラ表面で光ファイバ180を転
動させる際に、光ファイバ応動抑制用の1対のガイドロ
ーラ710により、光ファイバ180の応動が抑制され
るため、樹脂被膜161がコーティングされた光ファイ
バ部分の偏肉も効果的に抑止される。
【0064】したがって、以上の製造装置により製造さ
れた光ファイバ180は、コア領域110と該コア領域
110を覆うクラッド領域120とを備えるとともに、
時計回りのねじりと反時計回りのねじりとが交番的に付
与されているため、たとえコア領域110及びクラッド
領域120の断面形状が真円形の同心円状でなくとも、
長尺の光ファイバ全体として、真円形の同心円状である
場合と等価的に偏波分散が抑制される。また、光ファイ
バ180は、樹脂被膜161がコーティングされた光フ
ァイバ部分の偏肉が抑止されているため、該光ファイバ
部分の断面における応力分布が非対称となることが防止
され、光ファイバ180をケーブル化した場合の強度を
向上させることができる。
【0065】なお、以上の揺動線引が可能な製造装置に
おいて、揺動ガイドローラ720の揺動運動は、図13
に示されたような角度−θから角度+θまでの対称的な
往復運動であったが、これに限定されず、例えば角度0
から角度+θまで揺動する非対称の往復運動であっても
よい。この場合は、光ファイバ180には間欠的にねじ
りが付与される。一方、揺動ガイドローラ720の回転
軸の方向に揺動する対称的な往復運動であってもよい。
この場合は、上述のように説明された動作と同様に、光
ファイバ180には時計回りのねじりと反時計回りのね
じりとが交番的に付与される。また、図12の製造装置
では、第1の固定ガイドローラ731の光ファイバ転動
抑止手段として、ローラ表面にV字型の狭溝750が設
けられていたが、これに替えてU字型の狭溝、または凹
形状の狭溝であっても同様の効果を奏する。
【0066】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、裸ファ
イバの外周にカーボンコートが設けられた構造を備える
ことにより、製造時の線引張力を13kg/mm2以上
に設定しても断線することなく、良好な伝送損失を有す
る光ファイバとなる。
【0067】また、クラッド領域にフッ素を添加するこ
とにより屈折率プロファイルの形状を変えることなく全
体的に屈折率を低下させることにより、純石英ガラスの
屈折率を基準としたΔmaxを低く抑えることにより、
製造時の線引張力を大きくすることなく、低伝送損失の
光ファイバとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る光ファイバを製造するための製
造装置の第1構成を示す図である。
【図2】図1に示された製造装置の各部位における光フ
ァイバの断面構造を示す図である。
【図3】この発明に係る光ファイバの第1の実施形態に
おける断面構造を示す図及びその屈折率プロファイルで
ある。
【図4】この発明に係る光ファイバの屈折率プロファイ
ルとして適用可能な種々の屈折率プロファイルである。
【図5】線引張力(kg/mm2)と得られた光ファイ
バの伝送損失との関係を示すグラフである。
【図6】線引張力(kg/mm2)と得られた光ファイ
バの疲労指数(n値)との関係を示すグラフである。
【図7】コア領域におけるGeO2濃度(mol%)と
クラッド領域に対するコア領域の最大比屈折率差Δma
xとの関係を示すグラフである。
【図8】線引張力(kg/mm2)と得られた光ファイ
バの波長1550nmにおける伝送損失との関係を示す
グラフである。
【図9】この発明に係る光ファイバの第1の実施形態に
対する変形例の屈折率プロファイル及び第2の実施形態
に対する変形例の屈折率プロファイルである。
【図10】光ファイバの波長1550nmにおける伝送
損失とクラッド領域に対するコア領域の最大比屈折率差
Δmaxとの関係を示すグラフである。
【図11】クラッド領域に対するコア領域の最大屈折率
差Δmaxと伝送損失αと波長λとの関係を示す関数の
4次の項の係数Aとの関係を示すグラフである。
【図12】この発明に係る光ファイバを製造するための
製造装置の第2構成を示す図である。
【図13】揺動ガイドローラ及び第1固定ガイドローラ
の空間的な位置関係を説明するための図である。
【図14】光ファイバ応動抑制用の1対のガイドローラ
及び揺動ガイドローラの空間的な位置関係を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
100…光ファイバ母材、110…コア領域、120…
クラッド領域、130…ダミーロッド、150…裸ファ
イバ、160…カーボンコートファイバ、170…樹脂
付着ファイバ、180…光ファイバ(光コード)、15
1…カーボンコート、161…樹脂被膜、200…線引
炉、210…回転チャック、220…プリフォーム・リ
ーダー、230…ヒータ、250…反応管、300…レ
ーザ外径測定器、400…線引制御部、500…樹脂コ
ーティングダイス、510…樹脂、600…UVラン
プ、700…ドラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 正志 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H050 AB04Y AB05X AB10X AB10Y AC14 AC15 AC16 AC28 AC71 AD01 BB01Q 4G060 AA05 AA06 AC07

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 意図的には不純物が添加されていない石
    英ガラスに対する比屈折率差の径方向の最大値Δmax
    が0.8%以上であるコア領域と、 前記コア領域の外周に設けられ、意図的には不純物が添
    加されていない石英ガラスからなるクラッド領域と、 前記クラッド領域の外周に設けられたカーボンを主成分
    とするハーメチックコートとを備え、 波長1.55μmにおける伝送損失αと前記最大値Δm
    axとが α≦0.131×(Δmax)2−0.214×(Δmax)+0.2
    84 なる関係を満たしていることを特徴とする光ファイバ。
  2. 【請求項2】 波長λに対して伝送損失αが(Aλ-4
    B)を含む関数で与えられるとき、Δmax>0.8%
    の範囲において該λ-4の項の係数Aは、 A≦0.446×(Δmax)2−0.484×(Δmax)+1.0
    72 で与えられることを特徴とする請求項1記載の光ファイ
    バ。
  3. 【請求項3】 前記ハーメチックコートは、10nm〜
    100nmの膜厚を有するとともに、0.5×10-3Ω・m
    以上かつ5×10-3Ω・m以下のの比抵抗を有することを
    特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  4. 【請求項4】 波長1.55μmにおける諸特性とし
    て、−5ps/nm/km以上かつ+5ps/nm/k
    m以下の分散と、50μm2以上の実効断面積とを有す
    ることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  5. 【請求項5】 波長1.55μmにおける諸特性とし
    て、+6ps/nm/km以上かつ+10ps/nm/
    km以下の分散と、50μm2以上の実効断面積とを有
    することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  6. 【請求項6】 波長1.55μmにおける諸特性とし
    て、−70ps/nm/km以上かつ−15ps/nm
    /km以下の分散と、20μm2以上の実効断面積とを
    有することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  7. 【請求項7】 波長1.55μmにおける諸特性とし
    て、−200ps/nm/km以上かつ−75ps/n
    m/km以下の分散と、15μm2以上の実効断面積と
    を有することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  8. 【請求項8】 信号光が進行する方向に沿って、波長
    1.55μmにおける分散値の符号が交互に入れ替わっ
    ていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  9. 【請求項9】 意図的には不純物が添加されていない石
    英ガラスに対する比屈折率差の径方向の最大値Δmax
    が0.8%以上であるコア領域と、 前記コア領域の外周に設けられ、少なくとも所定量のフ
    ッ素が添加された石英ガラスからなるクラッド領域と、 前記クラッド領域の外周に設けられたカーボンを主成分
    とするハーメチックコートとを備え、 波長1.55μmにおける伝送損失αと前記最大値Δm
    axとが α≦0.0846×(Δmax)2−0.147×(Δmax)+0.
    262 なる関係を満たしていることを特徴とする光ファイバ。
  10. 【請求項10】 波長λに対して伝送損失αが(Aλ-4
    +B)を含む関数で与えられるとき、Δmax>0.8
    %の範囲において該λ-4の項の係数Aは、 A≦0.374×(Δmax)2−0.369×(Δmax)+1.0
    03 で与えられることを特徴とする請求項9記載の光ファイ
    バ。
  11. 【請求項11】 前記クラッド領域のうち、最も外側に
    位置する領域におけるフッ素添加量は、0.5wt%以
    上かつ2wt%以下であることを特徴とする請求項9記
    載の光ファイバ。
  12. 【請求項12】 前記ハーメチックコートは、10nm
    〜100nmの膜厚を有するとともに、0.5×10-3Ω・
    m以上かつ5×10-3Ω・m以下の比抵抗を有することを
    特徴とする請求項9記載の光ファイバ。
  13. 【請求項13】 波長1.55μmにおける諸特性とし
    て、−5ps/nm/km以上かつ+5ps/nm/k
    m以下の分散と、50μm2以上の実効断面積とを有す
    ることを特徴とする請求項9記載の光ファイバ。
  14. 【請求項14】 波長1.55μmにおける諸特性とし
    て、+6ps/nm/km以上かつ+10ps/nm/
    km以下の分散と、50μm2以上の実効断面積とを有
    することを特徴とする請求項9記載の光ファイバ。
  15. 【請求項15】 波長1.55μmにおける諸特性とし
    て、−70ps/nm/km以上かつ−15ps/nm
    /km以下の分散と、20μm2以上の実効断面積とを
    有することを特徴とする請求項9記載の光ファイバ。
  16. 【請求項16】 波長1.55μmにおける諸特性とし
    て、−200ps/nm/km以上かつ−75ps/n
    m/km以下の分散と、15μm2以上の実効断面積と
    を有することを特徴とする請求項9記載の光ファイバ。
  17. 【請求項17】 信号光が進行する方向に沿って、波長
    1.55μmにおける分散値の符号が交互に入れ替わっ
    ていることを特徴とする請求項9記載の光ファイバ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016057629A (ja) * 2010-01-26 2016-04-21 コーニング インコーポレイテッド 光ファイバ
JP2020024306A (ja) * 2018-08-07 2020-02-13 株式会社フジクラ 光ファイバ及び光ファイバの製造方法

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