JP2001059426A - 吸気の冷却量制御装置 - Google Patents

吸気の冷却量制御装置

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JP2001059426A
JP2001059426A JP11234609A JP23460999A JP2001059426A JP 2001059426 A JP2001059426 A JP 2001059426A JP 11234609 A JP11234609 A JP 11234609A JP 23460999 A JP23460999 A JP 23460999A JP 2001059426 A JP2001059426 A JP 2001059426A
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intake air
cooling
heat exchanger
temperature
condensed water
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JP11234609A
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Isao Hashiguchi
功 橋口
Mitsuo Sato
光雄 佐藤
Eiji Sekiya
英士 関矢
Bogyo Usami
乏行 宇佐美
Rikiya Yanagiya
力也 柳谷
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Toshiba Plant Construction Corp
Original Assignee
Toshiba Plant Construction Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービン装置の空気圧縮機に吸入する吸
気を冷却する熱交換器において、凝縮水の生成を抑制し
て熱交換器の冷却効率を向上させ、ガスタービン装置の
総合効率を高める。 【解決手段】 ガスタービン装置に熱交換器の冷却量を
抑制する冷却量抑制手段30が設けられる。冷却量抑制
手段30は水冷式の熱交換器2における吸気出口近傍の
温度を検出する吸気温度検出部31と、吸気入口近傍の
吸気湿度を検出する吸気湿度検出部32と、吸気湿度検
出値からその吸気の露点温度を演算する演算部33と、
吸気温度が露点温度より低くなったときにポンプ18の
回転速度を減少させる制御部34とを備えている。冷却
水は氷蓄熱槽16と、氷蓄熱槽16の冷却水を冷却して
氷を生成する冷凍機17を備えた冷却水供給部8により
供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱交換器で冷却され
た吸気を空気圧縮機で圧縮し、その圧縮空気を燃焼装置
で加熱し、得られた高温高圧ガスをガスタービンに導入
するようにしたガスタービン装置における吸気の冷却量
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスタービン装置は発電機を連結して発
電するガスタービン発電装置や、さらにその高温排ガス
を蒸気発生装置に供給して、発生した蒸気を冷暖房設備
やその他の蒸気使用設備に供給するコジェネレーション
システム等に広く利用されている。このようなガスター
ビン装置は外部空気を吸入し、それを圧縮する空気圧縮
器と、その圧縮空気に燃料を吸い込んで燃焼させる燃焼
装置と、燃焼装置からの高温高圧ガスで駆動されるガス
タービンを備えており、通常空気圧縮機とガスタービン
は共通の軸で直結される。
【0003】空気圧縮器に吸入される外部からの吸気温
度はガスタービン装置の出力に大きな影響を及ぼす。す
なわち夏期の昼間などにおいて吸気温度が上昇すると吸
気密度はそれに応じて低下し、単位時間あたりに空気圧
縮器で圧縮される吸気量が低下する。そのためガスター
ビンへの吸気量も減少してその出力が低下する。そこで
このような出力低下の問題を解決するために、従来から
空気圧縮機へ吸入される吸気を予め熱交換器で冷却する
方法が採用されている。熱交換器で冷却された吸気はそ
の密度が大きくなるので、ガスタービン装置の出力はそ
れに応じて上昇し、例えば吸気温度を15%程度下げる
とガスタービン装置の出力はおよそ10%ほど上昇す
る。
【0004】図6は吸気冷却方式を採用した従来のガス
タービン装置のプロセスフロー図である。ガスタービン
装置1は水冷式の熱交換器2、空気圧縮機3、燃焼装置
4およびガスタービン5を備え、ガスタービン5に発電
機6が連結される。外部から吸入される吸気7は、熱交
換器2で冷却水供給部8との間を循環する冷却水と熱交
換して冷却された後、配管9を経て空気圧縮機3に導入
される。空気圧縮機3からの圧縮空気は配管10により
燃焼装置4に導入される。燃焼装置4では燃料タンク1
1、配管12、ポンプ13等からなる燃料供給部より供
給される燃料を圧縮空気中で燃焼することにより高温高
圧ガスを生成する。高温高圧ガスは配管14からガスタ
ービン5に導入され、そこで膨張する際のエネルギーに
よりガスタービン5が駆動される。通常、ガスタービン
5の出力の6割程度が電力として得られ、4割程度が主
に空気圧縮機3の駆動エネルギーとして消費される。な
おガスタービン5から排出される高温の排気は配管15
から図示しない蒸気発生装置等に供給される。
【0005】一方、冷却水供給部8は氷蓄熱槽16と、
氷蓄熱槽16の冷却水を冷却する冷凍機17と、氷蓄熱
槽16と熱交換器2間に冷却水を循環させるポンプ18
を備えている。夜間は外気温度が低下するので熱交換器
2での吸気冷却を必要としないことが多い。そこで夜間
に深夜電力などを利用して冷凍機17を運転し氷蓄熱槽
16に氷を蓄積しておき、昼間など外気温度が上昇する
ときに氷の融解潜熱を利用して熱交換器2に低温の冷却
水を供給する。なお19,20は水配管、21はブライ
ン配管、22はブラインポンプ、23は冷却水の流量調
整弁、24は冷却水配管、25はそのまわりに氷が生成
するブライン配管である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】外部大気から吸入され
る吸気中には、かなりの水分が水蒸気として含まれてお
り、特に夏期にはその含有量が多くなる。このような吸
気中の水分は熱交換器2で露点以下に冷却されると凝縮
し、その際多量の凝縮潜熱を吸気からうばうが温度は低
下しないので、結果として熱交換器2の冷却効率が低下
する。一般に熱交換器2は常時一定の冷却能力で運転さ
れるので、夏期など湿度の高い期間は凝縮水も多くなっ
て吸気温度が下がらず、冷熱消費の割に期待する出力上
昇が得られないという問題がある。そこで本発明はこの
ような問題を解決することを課題とし、そのための吸気
の冷却量制御装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1に記載の発明は、熱交換器で冷却された吸気を空気
圧縮機で圧縮し、その圧縮空気を燃焼装置で加熱し、得
られた高温高圧ガスをガスタービンに導入するようにし
たガスタービン装置における吸気の冷却量制御装置であ
る。そして、熱交換器で吸気中に存在する水分が露点以
下に冷却されて凝縮することを抑制する冷却量抑制手段
が設けられることを特徴とするものである。このように
熱交換器における吸気中の水分凝縮を抑制する冷却量抑
制手段を設けることにより、その冷却効率の低下を有効
に回避することができ、それによってガスタービン装置
の総合効率を向上させることができる。
【0008】また請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の吸気の冷却量制御装置の好ましい実施の形態であ
って、熱交換器が水冷式とされ、熱交換器に冷却水を供
給する冷却水供給部が設けられ、該冷却水供給部は氷蓄
熱槽と、氷蓄熱槽の冷却水を冷却する冷凍機と、氷蓄熱
槽と熱交換器間に冷却水を循環させるポンプを備えてい
ることを特徴とするものである。このような冷却水供給
部を設けることにより請求項1の発明の効果に加え、夜
間の安価な電力を有効に利用して効率的に吸気の冷却を
行うことができる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の吸気の冷却量制御装置の好ましい実施
の形態であって、冷却量抑制手段が、熱交換器の吸気出
口近傍の温度を検出する吸気温度検出部と、熱交換器の
吸気入口近傍の湿度を検出する吸気湿度検出部と、湿度
検出値から吸気の露点温度を演算する演算部と、熱交換
器の吸気出口近傍の温度が演算された露点温度値より低
下しないように熱交換器の冷却量を制御する制御部を備
えていることを特徴とするものである。冷却量抑制手段
をこのように構成すると、請求項1または請求項2に記
載の発明の効果に加え、簡単な構成要素で迅速且つ確実
に熱交換器における凝縮水の発生を抑制することができ
る。
【0010】次に請求項4に記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2に記載の吸気の冷却量制御装置の別の好ま
しい実施の形態であって、冷却量抑制手段が、熱交換器
における単位時間あたりの凝縮水の生成量を検出する凝
縮水生成量検出部と、その検出値が予め設定された値を
越えないように熱交換器の冷却量を制御する制御部を備
えていることを特徴とするものである。冷却量抑制手段
をこのように構成すると、請求項1または請求項2のい
ずれかに記載の発明の効果に加え、簡単な構成要素でよ
り確実に熱交換器における凝縮水の発生を抑制すること
ができる。また請求項5に記載の発明は、請求項4に記
載の吸気の冷却量制御装置のより好ましい実施の形態で
あって、凝縮水生成量検出部が、凝縮水を貯溜する計測
用タンクと、計測用タンク内の液面を検出する液面検出
部と、計測用タンク内の凝縮水を所定時間ごとに排出す
る凝縮水排出部を有することを特徴とするものである。
凝縮水生成量検出部をこのように構成すると、請求項4
に記載の発明の効果に加え、本装置をより簡便且つ安価
に構成することができる。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の吸気の冷却量制御装置の別の好ましい
実施の形態であって、冷却量抑制手段が、熱交換器の冷
却水配管に沿って配置した複数の温度検出部と、それら
の温度検出値を比較し熱交換器の吸気出口近傍の温度検
出値が不連続に変わるように熱交換器の冷却量を制御す
る制御部を備えていることを特徴とするものである。冷
却量抑制手段をこのように構成すると、請求項1または
請求項2に記載の発明の効果に加え、より確実に且つ精
密に凝縮水の発生を抑制することができる。また請求項
7に記載の発明は、請求項6に記載の吸気の冷却量制御
装置のより好ましい実施の形態であって、凝縮水温度検
出部は、冷却水配管の下側に接近して設けた凝縮水収集
部と、凝縮水収集部に配置した温度センサーを有するこ
とを特徴とするものである。凝縮水温度検出部をこのよ
うに構成すると、請求項6に記載の発明の効果に加え、
凝縮水の温度を応答性が速く高い精度で且つ効率的に検
出することができる。
【0012】さらに請求項8に記載の発明は、請求項3
〜請求項7のいずれかに記載の吸気の冷却量制御装置の
好ましい実施の形態であって、制御部がサンプリング制
御(離散制御)を行うようになされていることを特徴と
するものである。一般に温度や湿度の変化は短時間には
大きく変動しないので、制御部をこのように構成すると
請求項3〜請求項7のいずれかに記載の吸気の冷却量制
御装置の効果に加え、制御系に時間遅れが多い場合でも
良好な制御性を確保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は本発明の冷却量制御装置の1例
を説明するプロセスフロー図であり、図6と同じ部分に
は同一符号が付されている。図1には吸気7中に存在す
る水分が露点以下に冷却され凝縮することを抑制する冷
却量抑制手段30が設けられる。この冷却量抑制手段3
0は、水冷式の熱交換器2の吸気出口近傍に設けられた
吸気温度検出部31、吸気入口近傍に設けられた吸気湿
度検出部32、吸気湿度検出部32の湿度検出値により
吸気の露点温度を演算する演算部33、および吸気温度
検出部31の温度検出値が演算部33で演算された露点
温度値より低下しないように熱交換器2の冷却量を制御
するための、例えばマイクロコンピュータ装置等からな
る制御部34を備えている。なお吸気温度検出部31と
しては、熱電対式や抵抗式等の温度センサーを使用する
ことができ、吸気湿度検出部32としては、静電容量式
等の湿度センサーを使用することができる。制御部34
は差動型の増幅器等からなる比較部35と、比較部35
の出力信号に応じて駆動信号を出力する出力制御部36
により構成される。なお制御部34に演算部33の機能
を持たせることもできる。
【0014】次に図1に示す装置、特にその冷却量抑制
手段30の作用を説明すると、吸気温度検出部31によ
る吸気温度の検出値と演算部33による吸気の露点温度
値が比較部35で比較され、例えば吸気温度がその露点
温度より低下したときには、出力制御部36はポンプ1
8を駆動する誘導電動機の回転数を減少させる制御信号
を出力し、熱交換器2に移送される冷却水の流量を減少
させ、それによって熱交換器2における冷却量が抑制さ
れて吸気温度は上昇する。次にその状態から逆に吸気温
度が露点温度より高くなるように変化したときには、出
力制御部36はポンプ18の回転数を増加させる制御信
号を出力し、熱交換器2に移送(循環)する冷却水の流
量を増加させ、それによって熱交換器2における冷却量
が増加し、吸気温度は再び下降する。このようにして熱
交換器2の吸気出口近傍、すなわち最も温度低下を起こ
す部分の吸気温度が露点以下にならないように冷却量が
抑制制御される。上記の温度や湿度は比較的緩やかに変
化するので、制御部34の制御感度は比較的低く設定す
ることが好ましい。冷却水供給部8は図6と同様である
のでその作用説明は省略する。なおポンプ18は例えば
サイリスタ回路で構成されるインバータにより回転数を
制御される誘導電動機で駆動され、出力制御部36また
は誘導電動機にそのインバータが設けられる。
【0015】冷却水の流量を調整するには、このように
ポンプ18の回転数を変化させる代わりに制御弁を設け
てそれを制御してもよい。その場合には図1の一点鎖線
で示すように氷蓄熱槽16から熱交換器2への冷却水供
給用の水配管19のポンプの吸い込み側と熱交換器2か
ら氷蓄熱槽16への冷却水戻り用の水配管20をバイパ
ス配管27で連結し、そのバイパス配管27に設けた制
御弁37を前記出力制御部36で制御する。その際、ポ
ンプ18の回転数は一定とし、流量調整弁23を適当な
開度にしておく。そして吸気温度の検出値が露点温度値
より低下したときは、出力制御部36は制御弁37の開
度を大きくして熱交換器2を通って暖かくなったバイパ
ス流量を増加し、氷蓄熱槽16からの流量を減少させる
ことによって熱交換器2に移送する冷却水の温度を上昇
させる。また逆に吸気の温度検出値が露点温度値より上
昇したときは、出力制御部36は制御弁37の開度を小
さくして暖かくなったバイパス流量を減少し、氷蓄熱槽
16からの流量を増やして熱交換器2に移送する冷却水
の温度を降下させる。
【0016】図2は本発明の冷却量制御装置の他の例を
説明するプロセスフロー図であり、図1と同じ部分には
同一符号が付されている。この例では吸気7中に存在す
る水分が露点以下に冷却されて凝縮することを抑制する
別の形式の冷却量抑制手段40が設けられる。この冷却
量抑制手段40は、水冷式の熱交換器2における単位時
間あたりの凝縮水の生成量を検出する凝縮水生成量検出
部41と、その検出値が予め設定された値を越えないよ
うに熱交換器2の冷却量を制御するための、例えば増幅
器とマイクロコンピュータを組み合わせた装置等からな
る制御部42を備えている。凝縮水生成量検出部41
は、熱交換器2内に生成する凝縮水を貯溜する計測用タ
ンク43と、計測用タンク43内の凝縮水の液面を検出
する作動トランス型の液面検出部44と、計測用タンク
43内の凝縮水を所定時間ごとに排出する凝縮水排出部
45を有する。
【0017】計測用タンク43の上部に熱交換器2の底
部と連通する排水用の配管46が接続され、計測用タン
ク43の底部に凝縮水排出部45が接続され、凝縮水排
出部45は配管47および制御弁48により構成され
る。作動トランス型の液面検出部44はこの分野で慣用
されており、計測用タンク43内に配置されたフロート
44a、そのフロート44aの連結棒の先端に取り付け
られた棒状の鉄などの透磁率μの大きな高透磁性体、お
よびその棒状透磁性体44bが挿通するリング状の一次
及び二次コイル44cを有する(なお一次コイルは図面
には省略されている)。そして二次コイル44c内への
棒状透磁性体44bの挿入位置に応じた信号が液面検出
部44から制御部42に出力される。
【0018】制御部42は微分器及びそのホールド装置
42dと差信号増幅器等の比較部42a、液面設定部4
2bおよび出力制御部42cを有し、さらに予め設定さ
れた時間間隔ごとに制御弁48に開駆動信号を出力す
る。制御弁48の開駆動信号の少し前から開駆動信号後
微分器に+信号が現れまで、微分器の信号はホールド装
置によってホールドされ、出力制御部42cによる制御
弁48の制御動作が行われないようになっている。なお
この例では計測用タンク43の液面をフロート式で検出
しているが、それに代えて計測用タンク43の底部に水
圧計を設け、その水圧計の出力信号によって液面を検出
することもできる。また計測用タンク43内に例えば2
本の電気抵抗検出用ロッドを直立配置し、それらの端子
間の電気抵抗から液面を検出することもできる。さらに
は上記のような計測用タンク43を設ける代わりに、例
えばロードセル等の重量検出部で支持された計量タンク
を用いる重量検出方式を採用することもできる。その場
合は計量タンクの底部には可撓性の配管47および制御
弁48からなる凝縮水排出部45が接続され、配管46
から流入する凝縮水の重量を計測時間ごとに重量検出部
で検出する。
【0019】次に図2における冷却量抑制手段40の作
用を説明する。プログラムされた計測開始信号により制
御部42から制御弁48を閉じる信号が出力される。す
ると熱交換器2で生成する凝縮水が配管46より計測用
タンク43内に流れ込み、その液面を徐々に上昇させ
る。制御部42は所定時間間隔ごとに制御弁48を一定
時間(すなわち計測用タンク43内の凝縮水を十分排出
することができる時間)開ける信号を出力するので、制
御部42が閉じている間(計測期間)に上昇する液面の
上昇速度を液面検出部44の微分器により検出すること
によって、熱交換器2における単位時間あたりの凝縮水
の生成量を検出することができる。
【0020】例えば吸気の湿度が上昇して熱交換器2に
おける単位時間あたりの凝縮水の生成量が増加し、計測
期間中の液面検出部44の微分検出値が液面設定部42
bで予め設定された値を越えると、比較部42aからの
信号により出力制御部42cはポンプ18の回転数を減
少する制御信号を出力する。ポンプ18は図1の例と同
様にサイリスタ回路で構成されるインバータ等により回
転数を制御する誘導電動機により駆動される。なおポン
プ18を制御する代わりに図1の例と同様な制御弁37
を設けてそれを制御することもできる。逆に吸気の湿度
が低下して熱交換器2における単位時間あたりの凝縮水
の生成量が減少し、計測期間中の液面検出部44の上昇
速度が予め設定された値より低下すると、出力制御部4
2cはポンプ18の回転数を増加するように制御信号を
出力する。計測タンクから水を排出する時には、微分信
号はその前の値にホールドされており制御動作は行われ
ない。
【0021】図3は本発明の冷却量制御装置のさらに他
の例を説明するプロセスフロー図であり、図1と同じ部
分には同一符号が付されている。この例における冷却量
抑制手段50は、水冷式の熱交換器2の冷却水配管24
に沿った温度分布を検出し、それが不連続に大きく変化
する位置(温度の最急勾配位置)、すなわち凝縮量の生
成量が開始もしくは増加する部分が吸気出口近傍に位置
するように冷却量を制御するものである。この冷却量抑
制手段50は、冷却水配管24に略接するようにして吸
気入口側から出口側に沿って所定間隔で配置した複数の
凝縮水温度検出部51と、それら隣接配置された温度検
出値を順次比較し、熱交換器2の吸気出口近傍における
2つの温度検出値が不連続に変わるように熱交換器の冷
却量を制御するためのマイクロコンピュータ等の制御部
52を備えている。なお凝縮水温度検出部51は図1の
例における吸気温度検出部31と同様なものを使用でき
る。
【0022】制御部52は、例えば図1の制御部34と
同様な差信号の増幅器等からなる比較部52aと、温度
差設定部52bと、比較部52aの出力信号に応じた駆
動信号を出力する出力制御部52cを有する。比較部5
2aには複数の凝縮水温度検出部51の出力を自動的に
切り換えるマルチプレクサ等の切換手段52dが接続さ
れ、隣接する2つの温度検出部51の差値と,温度差設
定部52bで設定された温度差値を次々と比較する。な
お、夫々の温度計からの信号から隣り合う信号の差信号
を検出して、それ等の内から最大の信号を検出しても良
い。
【0023】図4は凝縮水温度検出部51の1例を示す
模式的な図である。凝縮水温度検出部51は冷却水配管
24の外側に突出するフィン24aの下側にできるだけ
接近して設けた凝縮水収集部53と、凝縮水収集部53
に配置した温度センサー54を有する。凝縮水収集部5
3は検出すべき冷却水配管24部分(領域)から落下す
る凝縮水を収集するための漏斗型の受部53aと、その
受部53aの中央底部から下方に延長する小口径の排水
路53bを備え、排水路53bの出口側には図示しない
排水配管が接続される。そして排水路53b内に前記温
度センサー54が配置される。なお温度センサー54は
応答性の点から直径の小さいシース型のものが望まし
い。凝縮水は冷却水配管24の外周部から落下して受部
53aに集められ、排水路53bを通って外部に排出さ
れる。そして排水路53bを通過する凝縮水の温度が温
度センサー54によって検出される。
【0024】図5は熱交換器2の入口側から出口側に沿
って配置された複数(この例では7つ)の温度センサー
54により検出された温度検出値の変化例を示す図であ
る。凝縮水が大量に生成している部分の温度検出値は凝
縮水温度に近くなり、凝縮水が実質的に零もしくはほと
んど生成していない部分の温度検出値は吸気温度に近く
なる。そして凝縮水の温度は吸気の温度に比べて低温な
ので、それら温度検出値から凝縮水の生成位置(領域)
を知ることができる。図示の例では入口側から4番目と
5番目の温度センサー54の検出値が大きく不連続にな
っており、熱交換器2の出口側近傍よりかなり上流側で
凝縮水の生成が始まっていることを示している。なお横
軸の位置変化に対する縦軸の温度変化の割合から温度勾
配を知ることもできる。
【0025】次に図3における冷却量抑制手段50の作
用を説明する。制御部52は隣接する2つの凝縮水温度
検出部51間の温度差値が設定された温度差値より小さ
くなったときに、それら凝縮水温度検出部51が配置さ
れる冷却水配管24部分から下流側に凝縮水が生成もし
くは増加していると判断し、それに応じた制御信号を出
力する。なお隣接する2点の凝縮水温度検出部51によ
るそれぞれの温度検出値と、それら凝縮水温度検出部5
1の間隔(距離)からその間の温度勾配を演算し、その
温度勾配値が予め設定された値を越えた部分(領域)で
凝縮水が生成もしくは増加していると判断し制御するこ
ともできる。その場合には各隣接する凝縮水温度検出部
51の間隔を予め制御部52に設けた記憶部に記憶させ
ておき、その記憶値と隣接する2点の凝縮水温度検出部
51の温度を演算器に入力してその温度勾配を演算し、
比較部52aで予め設定された温度勾配設定値と比較し
制御する。
【0026】例えば吸気の湿度が上昇すると、凝縮水の
生成もしくは増加位置は熱交換器2の出口側近傍におい
て予め設定された位置より上流側に移動する。すると出
力制御部52cはポンプ18の回転数を減少する制御信
号を出力し、それによって熱交換器2の冷却量が減少
し、熱交換器2の出口側近傍において設定された位置に
凝縮水の生成もしくは増加点が復帰する。逆に吸気の湿
度が低下すると、凝縮水の生成もしくは増加位置は熱交
換器2の出口側近傍において予め設定された位置よりさ
らに下流側に移動する。そのような状態は熱交換器2の
冷却量が過少になっていることを意味する。そこで上記
と逆に出力制御部52cはポンプ18の回転数を増加す
る制御信号を出力し、熱交換器2における設定された出
口側近傍に凝縮水の生成もしくは増加位置を復帰させ
る。
【0027】このようにして常に熱交換器2の出口側近
傍において設定された領域に凝縮水の生成もしくは増加
位置を保持させることにより、冷却量の過不足をなく
し、熱交換器2の凝縮水生成を限りなく抑制または最小
限にすることができる。なお図3におけるポンプ18は
図1の例と同様に、サイリスタによる回路で構成される
インバータ等により回転数を制御される誘導電動機によ
り駆動される。またポンプ18を制御する代わりに図1
の例と同様な制御弁37を設けてそれを制御することも
できる。
【0028】これまでに説明した実施形態において、図
1の制御部34、図2の制御部42また図3の制御部5
2は制御系の特性により比例制御、比例積分制御あるい
は比例積分微分制御などのいわゆる連続制御方式の中か
ら適した方式を選択することができる。しかし制御系
(温度変化や湿度変化)に時間遅れが大きく且つそれが
比較的緩やかな熱交換器の制御には、サンプリング制御
(離散制御)方式を採用することが好ましい。一般にサ
ンプリング制御は、入力値と設定値との間の制御偏差を
一定時間ごとに抽出してホールドし、その制御偏差によ
り制御信号を変化させることを繰り返すもので、ホール
ド時間を制御系の時間遅れや外乱要素の発生周期等に適
合させることにより最適な制御を行うことができる。し
たがって、制御部34、制御部42また制御部52をサ
ンプリング制御方式とすることにより、最適な制御性を
確保することが容易になる。
【0029】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の冷却量制
御装置によれば、熱交換器における吸気中の水分凝縮を
抑制して冷却効率の低下を有効に回避することができ、
それによってガスタービン装置の総合効率を向上させる
ことができる。請求項2に記載の冷却量制御装置によれ
ば、請求項1の発明の効果に加え、安価な深夜電力を有
効に利用して効率的に吸気の冷却を行うことができる。
請求項3に記載の冷却量制御装置によれば、請求項1ま
たは請求項2に記載の発明の効果に加え、簡単な構成要
素で迅速且つ確実に熱交換器における凝縮水の発生を抑
制することができる。
【0030】請求項4に記載の冷却量制御装置によれ
ば、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加
え、簡単な構成要素でより確実に熱交換器における凝縮
水の発生を抑制することができる。請求項5に記載の冷
却量制御装置によれば、請求項4に記載の発明の効果に
加え、本装置をより簡便且つ安価に構成することができ
る。請求項6に記載の冷却量制御装置によれば、請求項
1または請求項2に記載の発明の効果に加え、より確実
且つ精密に凝縮水の発生を抑制することができる。請求
項7に記載の冷却量制御装置によれば、請求項6に記載
の発明の効果に加え、凝縮水の温度を高い精度と応答性
で効率的に検出することができる。請求項8に記載の冷
却量制御装置によれば、請求項3〜請求項7のいずれか
に記載の吸気の冷却量制御装置の効果に加え、制御系に
時間遅れが多い場合でも良好な制御性を確保することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却量制御装置の1例を説明するため
のプロセスフロー図。
【図2】本発明の冷却量制御装置の他の例を説明するた
めのプロセスフロー図。
【図3】本発明の冷却量制御装置のさらに他の例を説明
するためのプロセスフロー図。
【図4】図3における温度検出部51の1例を示す模式
的な図。
【図5】図3における熱交換器2の入口側から出口側に
沿って配置された複数の温度センサー54により検出さ
れる凝縮水温度の変化例を示す図。
【図6】従来の吸気冷却方式を採用したガスタービン装
置の例を説明するためのプロセスフロー図。
【符号の説明】
1 ガスタービン装置 2 熱交換器 3 空気圧縮機 4 燃焼装置 5 ガスタービン 6 発電機 7 吸気 8 冷却水供給部 9 配管 10 配管 11 燃料タンク 12 配管 13 ポンプ 14 配管 15 配管 16 氷蓄熱槽 17 冷凍機 18 ポンプ 19 水配管 20 水配管 21 ブライン配管 22 ブラインポンプ 23 流量調整弁 24 冷却水配管 24a フィン 25 ブライン配管 30 冷却量抑制手段 31 吸気温度検出部 32 吸気湿度検出部 33 演算部 34 制御部 35 比較部 36 出力制御部 40 冷却量抑制手段 41 凝縮水生成量検出部 42 制御部 42a 比較部 42b 液面設定部 42c 出力制御部 42d 微分器及びそのホールド装置 43 計測用タンク 44 液面検出部 44a フロート 44b 棒状透磁性体 44c 二次コイル 45 凝縮水排出部 46 配管 47 配管 48 制御弁 50 冷却量抑制手段 51 凝縮水温度検出部 52 制御部 52a 比較部 52b 温度差設定部 52c 出力制御部 52d 切換手段 53 凝縮水収集部 53a 受部 53b 排水路 54 温度センサー
フロントページの続き (72)発明者 関矢 英士 東京都大田区蒲田五丁目37番1号 東芝プ ラント建設株式会社内 (72)発明者 宇佐美 乏行 東京都大田区蒲田五丁目37番1号 東芝プ ラント建設株式会社内 (72)発明者 柳谷 力也 東京都大田区蒲田五丁目37番1号 東芝プ ラント建設株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器2で冷却された吸気7を空気圧
    縮機3で圧縮し、その圧縮空気を燃焼装置4で加熱し、
    得られた高温高圧ガスをガスタービン5に導入するよう
    にしたガスタービン装置1における吸気の冷却量制御装
    置であって、熱交換器2で吸気7中に存在する水分が露
    点以下に冷却されて凝縮することを抑制する冷却量抑制
    手段30、40、50が設けられることを特徴とする吸
    気の冷却量制御装置。
  2. 【請求項2】 熱交換器2が水冷式とされ、その熱交換
    器2に冷却水を供給する冷却水供給部8が設けられ、該
    冷却水供給部8は氷蓄熱槽16と、氷蓄熱槽16の冷却
    水を冷却する冷凍機17と、氷蓄熱槽16と熱交換器2
    間に冷却水を循環させるポンプ18を備えている請求項
    1に記載の吸気の冷却量制御装置。
  3. 【請求項3】 冷却量抑制手段30が、熱交換器2の吸
    気出口近傍の温度を検出する吸気温度検出部31と、熱
    交換器2の吸気入口近傍の湿度を検出する吸気湿度検出
    部32と、その湿度検出値から吸気の露点温度を演算す
    る演算部33と、吸気出口近傍の温度が演算された露点
    温度値より低下しないように熱交換器2の冷却量を制御
    する制御部34を備えている請求項1または請求項2に
    記載の吸気の冷却量制御装置。
  4. 【請求項4】 冷却量抑制手段40が、熱交換器2にお
    ける単位時間あたりの凝縮水の生成量を検出する凝縮水
    生成量検出部41と、その検出値が予め設定された値を
    越えないように熱交換器2の冷却量を制御する制御部4
    2を備えている請求項1または請求項2に記載の吸気の
    冷却量制御装置。
  5. 【請求項5】 凝縮水生成量検出部41が、凝縮水を貯
    溜する計測用タンク43と、計測用タンク43内の液面
    を検出する液面検出部44と、計測用タンク43内の凝
    縮水を所定時間ごとに排出する凝縮水排出部45を有す
    る請求項4に記載の吸気の冷却量制御装置。
  6. 【請求項6】 冷却量抑制手段50が熱交換器2の冷却
    水配管24に沿って配置した複数の凝縮水温度検出部5
    1と、それらの温度検出値を比較して熱交換器2の吸気
    出口近傍で温度検出値が不連続に変わるように熱交換器
    2の冷却量を制御する制御部52を備えている請求項1
    または請求項2に記載の吸気の冷却量制御装置。
  7. 【請求項7】 凝縮水温度検出部51は、冷却水配管2
    4の下側に接近して設けた凝縮水収集部53と、凝縮水
    収集部53に配置した温度センサー54を有する請求項
    6に記載の吸気の冷却量制御装置。
  8. 【請求項8】 制御部34、42、52がサンプリング
    制御を行うようになされた請求項3〜請求項7のいずれ
    かに記載の吸気の冷却量制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016081980A1 (en) * 2014-11-26 2016-06-02 University Of Technology, Sydney Gas turbine with inlet air cooling system
CN109891058A (zh) * 2016-11-25 2019-06-14 三菱日立电力***株式会社 热交换***及其运转方法、燃气轮机的冷却***及冷却方法、以及燃气轮机***

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