JP2001059085A - プラズマディスプレイおよびランプに用いる青色蛍光体とその作製方法 - Google Patents

プラズマディスプレイおよびランプに用いる青色蛍光体とその作製方法

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JP2001059085A
JP2001059085A JP2000198946A JP2000198946A JP2001059085A JP 2001059085 A JP2001059085 A JP 2001059085A JP 2000198946 A JP2000198946 A JP 2000198946A JP 2000198946 A JP2000198946 A JP 2000198946A JP 2001059085 A JP2001059085 A JP 2001059085A
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lanthanum
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JP2000198946A
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Rao Rabirisettei P
ピー・ラオ・ラビリセッティ
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレイやランプに用いられ
る、寿命の長い青色発光蛍光体を提供する。 【解決手段】 賦活剤としてのTm3+と、Li+と、補
助賦活剤として随意の量のアルカリ土類元素(A
2+)とを有し、リン酸ランタン蛍光体と、重量パー
セントが15%から30%である、2価ユーロピウム付
活アルミン酸バリウムマグネシウム(BAM)、また
は、2価ユーロピウム付活アルミン酸バリウムマグネシ
ウムランタン(BLMA)、または、2価ユーロピウム
付活アルカリ土類クロロアパタイト(AECAP)、ま
たは、2価ユーロピウム付活塩化ホウ酸カルシウム(C
CB)とを含む、蛍光体合成物または混合物を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、青色発光する蛍光
体合成物または蛍光体混合物に関し、より詳細には、真
空UV(VUV)源による励起後に紫外線(UV)と可
視光線の両者を発光する第1の蛍光体と、VUVとUV
の両者によって励起される第2の蛍光体とを含む複合蛍
光体混合物に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイレクトテレビや高鮮明度テレビ用に
使用されるプラズマディスプレイパネル(PDP)は、
通常、その有用性と高い量子効率から青色発光成分とし
て2価ユーロピウム付活アルミン酸バリウムマグネシウ
ム(BAM)蛍光体を利用している。しかし、BAM
は、Eu3+(赤)やTb3+(緑)で付活されたイットリ
ウム蛍光体、ホウ酸ガドリニウムベースの蛍光体、また
は、Mn付活ケイ酸亜鉛のような他の蛍光体と比較し
て、VUV光の下で色純度が悪く寿命の短い、広い発光
スペクトルを示す。
【0003】プラズマディスプレイの寿命は、そのディ
スプレイで使用される蛍光体の性能に直接関わってい
る。それ故、蛍光体の寿命は、適当な蛍光体を選択する
ことが重要である。消費者用や商用目的のディスプレイ
は、30000時間台の作動有効期間を示すべきであ
る。それ故、BAMに置き代わり、改善された動作特性
を提供する新しい蛍光体を開発する相当の努力がなされ
てきた。
【0004】Tm3+付活リン酸ランタンは、この出願人
によって調べられてきた1つの候補であり、この親出
願、すなわち、米国特許出願第09/110500号で
述べられている。前述の蛍光体は、UV領域(340か
ら370nm)における2つの狭いピークと452nm
における可視ピークとを示す。しかし、蛍光体の可視領
域における輝度は、現在必要とされている輝度を満たせ
ない。
【0005】UV励起が可能な発光蛍光体とUV光発光
蛍光体の組合せは、Petersonに対して許可され
た米国特許第5747100号で知られており、UV励
起が可能な蛍光体上にUV発光材料の拡散バリアを生成
することによって、フィールドエミッションディスプレ
イの低電圧蛍光体の作製方法を教授するものである。ラ
ンプ用途では、UV光発光蛍光体はUV励起が可能な蛍
光体と混合され、広スペクトルランプの性能を改善して
いる。例えば、Northrop等に対して許可された
米国特許第4891550号は、可視スペクトルと一部
のUVスペクトル(5%−8%)とをカバーする4つの
異なる蛍光体を有する蛍光体混合物について述べてい
る。その蛍光体混合物の目的は、太陽光線に近い形のU
V光を作製することである。
【0006】ワタナベ等に対して許可された米国特許第
5801483号は、蛍光灯用の蛍光体混合物について
述べている。その蛍光体混合物は、充填気体からの紫外
線を可視光や320−410nmの範囲のUV発光に変
換する。その発光性成分は、赤色発光する3価ユーロピ
ウム付活酸化イットリウムと、青色発光する2価ユーロ
ピウム付活アルミン酸バリウムマグネシウムと、緑色発
光する3価テルビウム付活リン酸ランタンセリウムと、
2価の鉛または2価のユーロピウムが付活されたピロリ
ン酸ストロンチウムマグネシウムと3価のセリウム付活
リン酸イットリウムのどちらか1つのUV発光蛍光体と
の混合物である。
【0007】リン酸ランタンベースの蛍光体について報
告される研究のほとんどは、効果的な緑色蛍光体とその
蛍光体の性能として、蛍光灯用途に関連している。テル
ビウムやセリウムが付活されたリン酸ランタンは非常に
多くの特許でよく記述されている。ランプの寿命と性能
を改善するために、様々な作成方法と種々の不純物の導
入が試みられた。
【0008】William A McAllister
に対して許可された米国特許第3211666号は、高
圧水銀灯やCRT用の種々の希土類付活リン酸ランタン
の利用を開示する。特定の蛍光体の合成は、1モルの酸
化ランタンと2モルのオルトリン酸ジヒドロアンモニウ
ムと0.08モルの希土類酸化物とを混合することによ
ってなされ、窒素雰囲気で90分間、温度1100℃で
熱せられた。
【0009】米国特許第3507804号では、希土類
(Ce、Tb、Eu、Tm、Yb、Pr、Nd)付活リ
ン酸Y、Gd、Laが、各々の溶液をリン酸溶液に反応
させることによって合成された。乾燥した沈殿物は、1
150−1200℃の空気中で3−4時間熱せられた。
【0010】PCT特許(WO99/21938)は、
1000℃のフラックスの存在下で、各々の塩とリン酸
からのツリウム含有リン酸ランタンの作成を述べてい
る。
【0011】ナカジマ等に対して許可された米国特許第
4423349号は、上記の蛍光体合成方法を2つ述べ
ている。第1の方法では、炭酸ランタンがリン酸塩と7
5℃で反応し、その後、1150℃で75分間かしょう
(calcinate)される。第2の方法では、共沈
された硝酸ランタニドが、800℃で単相酸化ランタニ
ドに酸化される。リン酸ジアンモニウムがその酸化物と
混合され、1200℃で熱せられる。その反応を促進
し、輝度を改善するために、酸化ホウ素またはホウ酸ア
ンモニウムもかしょう前に加えられる。
【0012】Albert等に対して許可された米国特
許第5091110号は、リン酸ランタンセリウムテル
ビウム蛍光体を2段階処理で作製する方法を開示する。
その方法は、硝酸ランタニドの水溶液とリン酸ジアンモ
ニウムの水溶液を生成すること、両者を合成してリン酸
ランタンテルビウムセリウムを共沈させること、その
後、より高い温度でその混合物を熱して蛍光体を生成す
ることから成る。リン酸ホウ素は、リン酸源として使用
される。なぜなら、それは高い温度で安定だからである
(米国特許第5132042を参照)。処理中に生成さ
れる酸化ホウ素溶液中のリン酸ランタニドの溶解度を改
善するために、炭酸リチウムもフラックス生成成分とし
て使用される(米国特許第5154852号を参照)。
【0013】テルビウムやセリウムが付活されたリン酸
ランタニドも、リン酸モノアンモニウム溶液と各々の希
土類硝酸塩溶液を反応させることによって作成される
(Collin等に対して許可された米国特許第534
0556号)。その合成粉末は、250nmの小型集合
体を有する蛍光体を得るために、空気中900℃でかし
ょうされるか、非還元気体中でかしょうされる。XRD
解析から、合成蛍光体粉末は単斜晶の結晶構造を有する
ことがわかる。小さいサイズの蛍光体粒子は、熱する前
に、出発混合物にフラックスとして過剰のホウ酸と炭酸
リチウムを加えることによって作成できた(米国特許第
5651920号を参照)。
【0014】Braconnier等に対して許可され
た米国特許第5746944号は、ランタン/セリウム
/テルビウムが混合した緑色蛍光体を開示する。その緑
色蛍光体は、溶性のランタン、セリウム、テルビウム塩
の第1の溶液と、リン酸イオンを含む第2の溶液とを反
応させることによって直接沈殿させられる。
【0015】HDTVとその類似型のディスプレイ装置
は、期待される性能を満たす高い解像度と高い輝度を有
するべきである。これは、目下、密なリブ構造内の非常
に小さな蛍光体粒子(0.5−2ミクロン)から成る薄
い蛍光スクリーンでのみ達成できる。小さな微粒子を有
するスクリーンは、より高いパッキング密度をもち、同
時により少ないバインダー容量を必要とする。テルビウ
ムやセリウムが付活されたリン酸ランタンは、高い量子
効率と、操作温度における優れた安定性と、特に254
nmUV励起下(小型蛍光灯)での長い寿命をもつ。し
かし、ツリウム付活リン酸ランタン蛍光体の作成および
発光の研究においては、かなり限定された情報しか利用
可能でない。
【0016】
【発明の概要】安定な蛍光体合成物または混合物は、賦
活剤としてのTm3+と、Li+、および/または、補助
賦活剤としてのアルカリ土類元素(Ba、Sr、Caま
たはMg)のいずれかとを有し、0.001≦x≦0.
05、0.01≦y≦0.05、0≦z≦0.05であ
る実験式(La1-x-y-z Tmx Liy AEz)を有する
リン酸ランタン蛍光体と、(i)0.005≦x≦0.
05、1≦y≦2、5≦z≦7である実験式(Ba1-x
Eux)O MgyO (Al23zを有する重量パーセ
ントが15%から30%である2価ユーロピウム付活ア
ルミン酸バリウムマグネシウム(BAM)か、(ii)
0.005≦x≦0.05、1≦y≦2、5≦z≦7、
0.1≦v≦1である実験式(Ba1-xEux)O Mgy
O) (Al2 vLav3zを有する重量パーセントが
15%から30%である2価ユーロピウム付活アルミン
酸バリウムマグネシウムランタン(BLMA)か、(i
ii)x+y+z+u=0.1、0≦x≦1.0、0≦
y≦1.0、0≦z≦1.0、0≦u≦1.0である実
験式(x.Sr、y.Ba、z.Ca、u.Mg)5(P
43Clを有する重量パーセントが15%から30%
である2価ユーロピウム付活アルカリ土類クロロアパタ
イト(AECAP)か、(iv)0.005≦x≦0.
05である実験式(Ca5-xEux)B59Clを有する
重量パーセントが15%から30%である2価ユーロピ
ウム付活塩化ホウ酸カルシウム(CCB)かのいずれか
とを含む。
【0017】
【発明の詳細】リン酸ランタン蛍光体(以下LPTとい
う) 以下で開示される蛍光体は、種々の処理、すなわち、必
要とされる粒子サイズ分布による固体反応、ゾル−ゲル
/キセロゲル処理により合成される。そのゾル−ゲル/
キセロゲル処理は、サブミクロンサイズの粒子(0.0
5から1ミクロン)を作成するために使用され、固体反
応は、標準サイズの粒子(0.1から4ミクロン)を作
成するために使用される。
【0018】そのゾル−ゲル/キセロゲル処理は、細か
い粉末、特に、蛍光物質の合成における通常の方法より
も好都合である。出発原料の全てが、溶液中において分
子レベルで混合されるので、高い均質度が達成される。
溶液中に不純物(賦活剤/補助賦活剤(coactiv
ator)/感光剤)を添加することが簡単で効果的で
ある。適当に乾燥されたキセロゲル中の穴はしばしば小
さく、均質なゲルの成分は完全に混合されている。ゾル
−ゲルから作られた粉末の表面積はとても大きく、処理
温度をより低くする。
【0019】通常の合成により蛍光体材料に残された賦
活剤や補助賦活剤以外の不純物は、一般的に、ディスプ
レイ用途で使用される蛍光体の性能および/または寿命
を低下させる。蛍光体材料はppbレベルの不純物に対
してさえ非常に敏感なので、最終的な低い反応温度とゾ
ル−ゲル/キセロゲル処理とを用いると、不純物の混合
を最小限にする。
【0020】蛍光体粒子のサイズが小さくなるにつれ
て、ドーパント(単数および複数)の電子やホールの
(e−h)捕獲の確率は増し、e−h局在性はドーパン
ト(単数および複数)経由の再結合速度を高める。最適
なドーパント濃度レベルは、粒子サイズが小さいほどさ
らに増加できる。
【0021】本発明の青色蛍光体は、ゾル−ゲル/キセ
ロゲル処理や固体方法によって作られたTm3+とAE2+
とLi+ドープのリン酸ランタン蛍光体である。より詳
細には、本発明は、0.001≦x≦0.05、0.0
1≦y≦0.05、0≦z≦0.05である実験式(L
1-x-y-z Tmx Liy AEz)PO4を有する、Tm 3+
とAE2+(Ba、Sr、CaまたはMg)とLi1+ドー
プのリン酸ランタン蛍光体の生成処理を提供する。
【0022】その方法は、(1)ランタン源と、ツリウ
ム源と、リチウム源と、アルカリ土類源と、リン源を提
供する前駆有機物とから成る希薄溶液を、酸の媒体中で
反応させ、ゾル、ゲル、その後に、キセロゲルを生成
し、(2)上記のステップ(1)で得られた粉末を、9
00℃から1000℃の範囲の温度で熱分解するステッ
プから成るステップか、または、(3)ランタンと、ツ
リウムと、リチウムと、随意にアルカリ土類と、リン源
を提供する前駆無機物との粉末状の源を混合し、混合粉
末を生成するステップと、(4)その混合粉末を固体反
応温度(1000℃から1100℃)で燃焼させるステ
ップから成るステップw含む。
【0023】ディスプレイにとって、寿命は非常に重要
な問題である。ほとんどのディスプレイとランプで、青
色蛍光体は他の蛍光体(緑色や赤色)と比較すると寿命
が短いので弱点成分である。販売されている2価ユーロ
ピウム付活アルミン酸バリウムマグネシウムベースの蛍
光体は、現在のディスプレイ寿命の要求を満足させるこ
とができない。上記の制限を克服する新しい蛍光体とそ
の合成処理が開発された。小さいサイズの蛍光体粒子
は、特に、高いパッキング密度が必要とされる用途に使
用することがふさわしい。
【0024】本発明は、適度な濃度の活性化イオン(T
3+)と、微小な量のBa、Sr、CaまたはMg、お
よび/または、Li+のうち少なくとも1つとを含むL
PT蛍光体の作成方法を含む。重要な固溶体の生成は、
主に反応温度と反応条件による。固体反応では、各々の
酸化物が、過剰なリン酸の存在下で高温で反応する。こ
れらの温度では、個々のリン酸塩や、ランタン、トリウ
ム等の未反応酸化物のような他の相の生成のあらゆる可
能性がある。混合物の格子に対する賦活剤イオンの適当
なドーピングは確実ではない。最終的に、高温処理はよ
り大きい粒子(>5ミクロン)の成長をもたらす。
【0025】ゾル−ゲル/キセロゲル処理は、2種類に
分けられる。1つは、金属塩の溶液から出発する水溶液
ベースの処理であり、二つ目は、金属酸化物から出発す
るアルコールベースの処理である。金属アルコキシドが
高価なので、ランタンとトリウムの硝酸塩が金属源とし
て選択され、トリメチルリン酸塩がリン酸源として選択
される。
【0026】最初に、トリメチルリン酸塩の原液が、ト
リメチルリン酸塩とエタノールを1:10の割合で混合
することによって作成される。これらの材料をさらに理
解するために、多くの蛍光体が異なる条件下で作成され
た。前駆金属は、以下の経路を採用することによって合
成された。
【0027】前駆水酸化ランタンが、水酸化アンモニウ
ムのようなベースを溶液に加えることによって、水中に
LaCl3またはLa(NO3)(0.01M)の水溶液
を沈殿させることにより作成された。pH=10.0か
ら10.4までのゲル化沈殿が得られた。これらのゲル
は、対イオン(NO3 -またはNH4 +)を取り除くために
DI水で何回も洗われた。
【0028】以下のゾル−ゲル処理は、キセロゲル生成
物を生成するのに利用された。0.05から1.0Mの
溶液を得るために、必要とされる金属溶液が、なまぬる
いDI水中で適当な量の各々の硝酸金属を混合すること
によって作成される。化学式通りの量の硝酸金属(L
a、Tm、Sr、Li)の溶液または水酸化金属の溶液
とトリメチルリン酸塩が、リン酸に対する金属の割合
が、常に、0.98から1.02の範囲であるように共
に加えられた。金属/リン酸溶液は、丸底フラスコに移
され、攪拌マントルで80℃から100℃で9時間から
18時間解膠(かいこう:peptize)された。本
発明ではホウ酸が試された。ホウ酸は、かしょう中のフ
ラックスのみならず、酸の触媒として作用するので適当
である。
【0029】解膠の後、ゾル−ゲルは、厚いゲル(5−
7日)に続いてキセロゲルになるまで容器の中で放置さ
れた。この処理により生成されたこれらのキセロゲル
は、60℃から70℃の研究室オーブンに移され、1日
または乾燥して粉末が生成されるまで放置された。これ
らの粉末は高品位アルミナるつぼに移され、2つの熱サ
イクルにさらされた。そのサンプルは、350℃で2時
間均熱され、その後800から1000℃で2時間から
12時間熱せされた。室温まで冷やされた後、少量の水
が加えられた。その水は硬い塊をどろどろにして細かい
粒子にした。それからその細かい粉末は、イオン除去水
で洗われ、100℃で4時間から6時間乾燥させられ
た。
【0030】種々の割合の金属を含む蛍光体サンプルの
熱解析は、反応速度論に洞察を提供する。そのデータ
は、そのサンプルが3つの異なる温度領域に2から3の
連続する重量変化をうけたことを明らかにした。100
℃付近で起こる第1の変化は、各々の金属塩に関連した
自由水の分子の損失に相当する。200から300℃付
近の第2の重量損失は、酸化を通じたCH3Oの損失に
よる。
【0031】1050℃で熱せられたサンプルのX線粉
末回折データが図1で示されている。900℃以下で熱
せられたサンプルは、リン酸ランタン相に相当する数本
の線を示す。リン酸ランタン相に相当する顕著な線の全
てが、900℃より高い温度で熱せられたサンプルで観
察される。これは、これらの硝酸金属塩または金属酸化
物のいずれかに相当する線が全く観察されないので、そ
のサンプルが完全に各々のリン酸で覆われていることを
示す。この結論はまた、TGAデータによっても支持さ
れる。リン酸金属相に相当する線は、燃焼温度が増加す
るにつれてますます明らかである。
【0032】蛍光体の発光は、形状、大きさ、結晶性、
欠陥、結晶粒界に左右されるので、種々の条件で作成さ
れたすべてのサンプルの形状とPSDが研究された。種
々の条件で作成された蛍光体サンプルの走査電子顕微鏡
写真は、蛍光体粒子が一様で球形であることを示した。
【0033】水酸化物や硝酸塩から作成された蛍光体の
粒子サイズ分布(PSD)は、図2aと図2bに示され
ている。そのサンプルは、かしょう後、水で洗われ、有
機残留物と共に非常に小さい粒子(<0.05ミクロ
ン)が取り除かれ、乾燥することが可能となる。これら
の蛍光体の発光特性は、室温で粉末上で実行された。
【0034】蛍光体サンプルは、異なる注文製キセノン
ランプで露光された。そのランプは147nmと173
nm(図3a、図3b)に相当し、MgF2窓と適当な
バンドパスフィルタを有する。360nmと451nm
における2本の発光線は、Tm3+イオンの(4f)12
子配置における12361234変化に相当す
る。硝酸金属から作成されたTm3+ドープのリン酸ラン
タン蛍光体の発光スペクトルが図4と図5に示されてい
る。360nm付近の発光線は可視領域にはないが、蛍
光体の色温度を高める。
【0035】特にふさわしい蛍光体は、約52.3Wt
%から約59.34Wt%のランタンと、約0.06W
t%から約2.97Wt%のトリウムと、約0Wt%か
ら約0.15Wt%のリチウムと、0Wt%から約1.
35Wt%のアルカリ土類(Ba、Sr、Ca、Mg)
のいずれかと、約13.0Wt%から約15.5Wt%
の蛍光体とを含む。全ての重量パーセンテージは、蛍光
体の全重量に基づいている。
【0036】更なる詳細が、以下の例を参照して述べら
れる。
【0037】例1 ランタン、トリウム、リチウムの水酸化物と、ゾル−ゲ
ル/キセロゲル処理による酸の触媒とを使用した、トリ
ウムドープのリン酸ランタン蛍光体の作成がこの例で述
べられている。以下の出発原料が使用された。各々の水
酸化物溶液(半ゲル)とリン酸塩溶液の量が、バッチご
とに容量と重量パーセンテージで表1に示されている。
【表1】
【0038】上記の水酸化物溶液は、丸底フラスコ中で
混合された。45℃で攪拌する一方で必要量のトリメチ
ルリン酸塩溶液が、ゆっくりと水酸化物溶液に加えられ
た。その溶液が必要とされる最大温度(90−95℃)
を達成し、その温度で9−12時間解膠された時、少量
(1から2cc)の硝酸または塩酸が、ホウ酸と共に滴
下法で加えられた。水凝縮器のコラムは、循環冷蔵室の
使用による解膠を通して20℃に維持された。フラスコ
を室温まで冷却した後、その溶液(半ゲル)は、凝固皿
(3L容量)に移され、大気中で放置された。数日後
(例えば、5−10日)、その溶液はゲルになり、その
後キセロゲルになった。
【0039】透明なキセロゲルが、研究室オーブン内で
45℃から50℃で12時間放置された。ガラスの皿か
ら離れた塊は、ガラスの乳鉢と乳棒で砕かれた。細かい
粉末がるつぼで集められ、300℃で2時間(加熱速度
は2o/分)、その後、同じ加熱速度で900℃で6時
間、箱型炉で熱せられた。そのサンプルは、室温に冷や
されるまで炉中に放置された。
【0040】冷却後、硬い塊が得られた。少量の水が硬
い塊をどろどろにし、細かい粒子にした。これらの細か
い蛍光体粉末は、水中で超音波攪拌にさらされた。超音
波処理は、クラスターを非常に小さい粒子に割ることを
手伝った。水での洗浄後、これらの粉末は、100℃で
6時間乾かされた。サブミクロンサイズの粒子(<0.
05ミクロン)を回収するために、蛍光体の溶液が遠心
分離された。必要量により、これは、10倍またはそれ
以上に増加できる。上記蛍光体のCHN解析とプラズマ
発光分光器による定量分析が表2に示されている。
【表2】
【0041】これらの蛍光体の発光特性は、147nm
励起源と173nm励起源(Xeランプ)で励起するこ
とによって別々に研究され、下記の表9で示されてい
る。比較のために、同表には平均粒子サイズも示されて
いる。
【0042】例2 酸の触媒中で硝酸ランタンと硝酸トリウムと硝酸リチウ
ムとトリメチルリン酸塩とを使用し、本発明によるゾル
−ゲル/キセロゲル方法を用いたトリウムドープのリン
酸ランタン蛍光体の作成が、この例で述べられている。
本発明で使用された出発原料は、グラムと重量パーセン
トで表3に並べられている。
【表3】
【0043】上記の硝酸塩溶液は丸底フラスコで混合さ
れた。45℃でかき混ぜる一方で、必要量のリン酸金属
溶液が、ゆっくりその硝酸塩溶液に加えられた。その溶
液は90℃で約12時間解膠された。その他の作成処理
(燃焼、冷却、どろどろにすること、洗浄、乾燥)は例
1で述べられたものと同様であった。上記蛍光体のCH
N解析は、表4で示されている。
【表4】
【0044】これらの蛍光体の発光特性は、147nm
励起源と173nm励起源(Xeランプ)で励起するこ
とによって別々に研究され、表9で示されている。比較
のために、各々のサンプルの平均粒子サイズも、同じ表
で示される。
【0045】例3 酸の触媒中で硝酸ランタンと硝酸トリウムと硝酸リチウ
ムと硝酸ストロンチウムとトリメチルリン酸塩とを使用
し、本発明によるゾル−ゲル/キセロゲル方法を用いた
トリウムドープのリン酸ランタン蛍光体の作成が、この
例で述べられている。本発明で使用された出発原料は、
バッチごとにグラムと重量パーセントで表5に並べられ
ている。
【表5】
【0046】上記の硝酸塩溶液は丸底フラスコで混合さ
れた。45℃でかき混ぜる一方で、必要量のリン酸金属
溶液が、ゆっくりその硝酸塩溶液に加えられた。その溶
液は90℃で約12時間解膠された。その他の作成処理
(燃焼、冷却、どろどろにすること、洗浄、乾燥)は例
1に述べられたものと同様であった。上記蛍光体のCH
N解析は、表6で示されている。
【表6】
【0047】これらの蛍光体の発光特性は、147nm
励起源と173nm励起源(Xeランプ)で励起するこ
とによって別々に研究され、表9で示されている。比較
のために、各々のサンプルの平均粒子サイズも、同じ表
で示される。
【0048】例4 酸の触媒中で硝酸ランタンと硝酸トリウムと硝酸リチウ
ムとリン酸ジヒドロゲンアンモニウムとホウ酸とを使っ
た、本発明による固体反応によるトリウムドープのLP
T蛍光体の作成がこの例で述べられている。この例で使
用された出発原料は、バッチごとにグラムと重量パーセ
ンテージで表7に示される。
【表7】
【0049】上記の硝酸塩、リン酸ジヒドロゲンアンモ
ニウム、ホウ酸粉末が混合され、乳棒を使って、アルミ
ナ乳鉢で砕かれた。合成混合物は、1000−1100
℃の高温で熱せられる。その他の作成処理(冷却、どろ
どろにすること、洗浄、乾燥)は例1に述べられたもの
と同様であった。上記蛍光体のCHN解析は、表8で示
されている。
【表8】
【0050】これらの蛍光体の発光特性は、147nm
励起源と173nm励起源(Xeランプ)で励起するこ
とによって別々に研究され、表9で示されている。比較
のために、各々のサンプルの平均粒子サイズも、同じ表
で示される。
【表9】
【0051】表9のデータが示すように、本発明のゾル
−ゲル/キセロゲル処理や、固体反応処理によって生成
された例1から4の蛍光体は、種々の粒子サイズ範囲を
示す一方で、一般的に、より高いレベルの彩度、鮮明
度、より短い残光、より長い寿命を提供する。
【0052】蛍光体合成物/混合物(LPT、BAM、
BLMA、AECPまたはCCB) この記述は、LPTを含む蛍光体合成物または混合物を
詳細に述べており、それは、適度な濃度の活性化イオン
(Tm3+)と、わずかな量のAE2+および/またはLi
+と、少量の2価ユーロピウム付活アルミン酸バリウ
ム、ランタン、マグネシウム(BLMA)、リン酸アル
カリ土類ハロゲン(AECP)、または、塩化ホウ酸カ
ルシウム(CCB)とを含む。
【0053】Tm3+付活/ドープの蛍光体、特にリン酸
ランタンは、360nmと451nmに2つのバンド幅
の狭い発光ピークを示し、それは、VUVで励起した後
1236(UV)と1234(可視)に相当す
る。ディスプレイ用途には、そのスペクトルのUV部分
は全く利用できない。
【0054】スペクトルのUV部分を考慮しなければ、
その蛍光体効率は非常に低い。発光スペクトルのUV部
分が使用されるなら、すなわち、UVのみならずVUV
によって励起されうる蛍光体を発見することによって、
この蛍光体のシステムはより効率的になりうる。Tm3+
付活蛍光体を、少量のEu2+付活BLMAまたはAEC
Pのような他の蛍光体と混合させることによって、蛍光
体の全体の効率が実質的に改善されうる。発光過程にお
いて、Tm3+センターによって放出されたUVフォトン
は、XeプラズマからのVUVフォトンと共に、第2の
蛍光体によって吸収され、その後約452nmの可視発
光を放射する。
【0055】蛍光体合成物は、LPT蛍光体粒子上にB
AMまたはBLMAまたはAECPの薄い層をコートす
ることによって作成された。例えば、AECPゲルは以
下の方法で作成された。
【0056】最初に、トリメチルリン酸塩の原液が、ト
リメチルリン酸塩とエタノールを1:10の割合で混合
することによって作成された。これらの材料をさらに理
解するために、異なる条件下で多くの蛍光体が作成され
た。前駆金属は、0.05Mから0.5Mの溶液を得る
ために、なまぬるいDI水中で、各々の適量の塩化金属
を混合することによって作成された。化学式通りの量の
アルカリ土類金属や塩化ユーロピウムまたは水酸化物溶
液が加えられた。金属/リン酸溶液は、丸底フラスコに
移され、攪拌マントルで80℃から100℃で10時間
から20時間解膠された。ハロゲン供給体のみならず、
酸の触媒として作用するので、少量のHCl酸が使用さ
れた。
【0057】解膠後、必要量のキセロゲルがTm3+付活
LPT粉末(1.0ミクロンから2.0ミクロンまでの
範囲の粒子サイズ)と混合され、数日間あるいは粉末に
なるまで、開いた容器で揺すられた。これらの粉末は高
品位のアルミナボートに移され、2つの熱サイクルにさ
らされた。そのサンプルは、350℃で2時間から4時
間均熱され、空気中で2時間から12時間、900℃か
ら1000℃に熱せられた。その粉末を砕いた後、その
塊は、生成ガス(4.5%H2と残留N2)の存在下で、
2時間から4時間1000℃で再び熱せられた。室温ま
で冷却した後、その細かい粉末はイオン除去水で洗わ
れ、100℃で4時間から6時間乾かされた。
【0058】重量パーセントが15%から30%の範囲
の異なる量のEu2+付活BAMまたはBLMAまたはA
ECPまたはCCBを、Tm3+付活リン酸ランタン蛍光
体と混合することによって、必要とされるBAMまたは
BLMAまたはAECPまたはCCBの最適化が達成さ
れた。これらの混合物のスペクトルデータは全て、重量
パーセントが18%から25%のEu2+付活蛍光体が、
リン酸ランタン(Tm 3+)蛍光体によって放出されるU
Vエネルギーの全てを吸収して、そのエネルギーを青色
領域での可視放射に変換するのに十分であることを示し
た。
【0059】蛍光体サンプルは、異なる注文製キセノン
ランプで露光された。そのランプは、147nmまたは
173nmのどちらかで最適化され、MgF2窓と適当
なバンドパスフィルタを有する。25%のBAMまたは
BLMAまたはAECPまたはCCPと、75%のTm
3+付活リン酸ランタンとを含む蛍光体混合物の発光スペ
クトルが図6と図7に示される。示されているのは、以
下のBLMA、すなわち、BAM(BaMgAl
1017)と、BAM2(BaMgAl1627)と、LB
AM(BaMgLaAg1917)と、SCAP(Sr5
(PO33Cl)とBSCMCAP((Sr、Ca、B
a、Mg)5(PO43Cl)とを含むAECAPと、
CCB(Ca559Cl)との発光スペクトルであ
る。全ての重量パーセンテージは、蛍光体の全重量に基
づいている。UV領域(300nmから400nm)に
おける格子と光電子増倍管(PMT)のスペクトル反応
は、可視領域(400nmから700nm)における反
応と比較すると約65%である。
【0060】図6と図7は、Tm3+付活LPT蛍光体が
Xe光源(147nmまたは172nm)で励起される
と、348nm(UV)と、363nm(UV)と、4
51nm(可視)で、幅の狭い3つのピークを放出する
ことを示している。LPTが上述の任意のEu2+付活蛍
光体と混合されると、UVピークの強度は減少したが、
可視ピークの強度は増大した。LPT蛍光体によって放
出されたUVエネルギーは、Eu2+付活蛍光体によって
吸収され、可視領域(約450nm)で放出された。
【0061】例5 この例のために、Eu2+付活ストロンチウムクロロアパ
タイト(SCAP)が、アルカリ土類クロロアパタイト
(AECAP)の1つとして選択された。Tm 3+付活L
PT蛍光体上のEu2+付活ストロンチウムクロロアパタ
イトの薄い層のコーティングがこの例で述べられてい
る。14.55グラムの塩化ストロンチウムと0.6グ
ラムの塩化ユーロピウムが、5リットルの湯(95℃)
に溶かされた。その溶液は、10ccの0.5M塩酸を
加えることによって酸性化された。150ccの(上記
の原液からの)トリメチルリン酸塩溶液を塩化金属溶液
に加えた後、その混合物は、100℃で24時間還流さ
れた。その溶液は、室温で数日間、または、(500c
c)半ゲルになるまで放置された。
【0062】43.1グラムのLPT(Tm3+)蛍光体
(1.0から2.0ミクロンの範囲の粒子サイズ)がそ
の半ゲルに加えられ、開いたジャーで、それが粉末(キ
セロゲルでコートされた蛍光体粒子)になるまで数日
間、ゆっくり動くローラーで揺すられた。その粉末は、
高品位のアルミナボートに移され、2つの熱サイクルに
さらされた。第1の熱サイクルで、そのサンプルは、3
50℃で2時間から4時間均熱され、それから、空気中
で900℃から1000℃で2時間から12時間熱せら
れた。その粉末を砕いた後、その塊は、生成ガス(4.
5%H2と残留ガスN2)の存在下で2時間から4時間1
000℃で再び熱せられた。室温に冷却した後、その細
かい粉末はイオン除去水で洗われ、100℃で4時間か
ら6時間乾かされた。洗浄後、その合成粉末は、スペク
トル測定と寿命測定が行われた。
【0063】例6 この例には、Eu2+付活アルミン酸バリウムマグネシウ
ムが選択される。Tm 3+付活LPT蛍光体上のEu2+
活BAMの薄い層のコーティングがこの例で述べられて
いる。20.4グラムのアルミニウムイソプロポキシド
が5リットルの湯(95℃)に溶かされた。その溶液
は、5ccの0.5Mの硝酸を加えることによって酸性
化された。2・17グラムの硝酸バリウムと1.4グラ
ムの硝酸マグネシウムと0.04グラムの硝酸ユーロピ
ウムとを加えた後、その混合物は110℃で24時間還
流された。その溶液は、数日間、または、それが(50
0cc)半ゲルになるまで室温で放置された。LPB添
加、揺すること、乾燥、加熱、冷却、洗浄というその他
の処理は、例5で述べられたものと同様である。
【0064】例7 Tm3+付活LPT蛍光体上のEu2+付活アルミン酸バリ
ウムマグネシウムランタン(BLMA)の薄い層のコー
ティングがこの例で述べられている。10.2グラムの
アルミニウムイソプロポキシドが、5リットルの湯(9
5℃)に溶かされた。その溶液は、5ccの0.5M硝
酸を加えることによって酸性化された。21.65グラ
ムの硝酸ランタンと21.7グラムの硝酸バリウムと
1.4グラムの硝酸マグネシウムと0.04グラムの硝
酸ユーロピウムとを加えた後、その混合物は110℃で
24時間還流された。その溶液は、数日間、または、そ
れが半ゲルになるまで室温で放置された。LPB添加、
揺すること、乾燥、加熱、冷却、洗浄という後の処理
は、例5で述べられたものと同様である。
【0065】例8 BAM、BLMA、AECP、または、CCPのような
Eu2+付活青色発光蛍光体とTm3+付活LPT蛍光体の
混合がこの例で述べられる。25グラムの1ミクロンか
ら2ミクロンの範囲の粒子のBLMAが、同じ粒子サイ
ズの75グラムのTm3+付活LPTと完全に混合され
た。その合成混合物は、350℃で60分間熱せられ、
スペクトル測定と寿命測定をするために使用された。
【表10】
【0066】表10のデータは、BAMがある場合とな
い場合の、Tm3+付活リン酸ランタンベースの蛍光体の
強度と色調整とを提供する。
【0067】発明の蛍光体合成物/混合物は、青色領域
にバンド幅の狭い発光を有し、キセノンガス混合物から
の147nm放射または173nm放射によって励起さ
れると452nmでピークを示す。この方法によって得
られた、1ミクロンから2ミクロンまでの範囲の一様で
球形の粒子を示す蛍光体混合物は、種々のフラットパネ
ルディスプレイやランプ用途に必要とされる薄い蛍光体
スクリーンに適当である。その蛍光体合成物/混合物は
また、147nm放射や173nm放射によって励起さ
れると、プラズマディスプレイパネル用に現在販売され
ている蛍光体よりもより優れた安定性(寿命)を示す。
【0068】前述の記述は、発明を説明するだけのもの
であると理解されるべきである。発明から逸脱せずに、
種々の代替品や改良品が当業者により考案される。従っ
て、本発明は、そのような添付された請求項の範囲内に
ある代替、改良、変更のすべてを包含することが意図さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 LaPO4:Tm、Li蛍光体のX線回折パ
ターンの図。
【図2a】 ゾル−ゲル/キセロゲル処理から合成され
たLaPO4:Tm、Li蛍光体の粒子サイズ分布のグ
ラフ。
【図2b】 固体処理から合成されたLaPO4:T
m、Li蛍光体の粒子サイズ分布のグラフ。
【図3a】 MgF2窓と適当なバンドパスフィルタを
有する、波長(a)147nmのXeランプからの、発
光エネルギーのスペクトル分布の図。
【図3b】 MgF2窓と適当なバンドパスフィルタを
有する、波長(b)173nmのXeランプからの、発
光エネルギーのスペクトル分布の図。
【図4】 LaPO4:Tm、Li蛍光体の147nm
励起の発光スペクトルの図。
【図5】 LaPO4:Tm、Li蛍光体の173nm
励起の発光スペクトルの図。
【図6】 LaPO4:Tm、Li(LPT)と、75
%のLPTと25%の2価ユーロピウム付活の、BaM
gAl1017(BAM)、または、BaMgAl1627
(BAM2)、または、BaMgLaAg1917(LB
AM)、または、Sr5(PO33Cl(SCAP)、
または、(Sr、Ca、Ba、Mg)5(PO43Cl
(BSCMCAP)、または、Ca559Cl(CC
B)のいずれかとから作られた蛍光体混合物の147n
m励起での発光スペクトルの図。
【図7】 LaPO4:Tm、Li(LPT)と、75
%のLPTと25%の2価ユーロピウム付活の、BaM
gAl1017(BAM)、または、BaMgAl1627
(BAM2)、または、aMgLaAg1917(LBA
M)、または、Sr5(PO33Cl(SCAP)、ま
たは、(Sr、Ca、Ba、Mg)5(PO43Cl
(BSCMCAP)、または、Ca559Cl(CC
B)のいずれかとから作られた蛍光体混合物の173n
m励起での発光スペクトルの図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 11/80 CPM C09K 11/80 CPM 11/81 CPW 11/81 CPW

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 賦活剤としてのTm3+と、Li+と、1
    つのアルカリ土類元素(AE2+)有する随意の量の補助
    賦活剤とを含み、0.001≦x≦0.05、0.01
    ≦y≦0.05、0≦z≦0.05である実験式(La
    1-x-y-z Tm x Liy AEz)PO4を有するリン酸ラン
    タン蛍光体と、 0.005≦x≦0.05、1≦y≦2、5≦z≦7で
    ある実験式(Ba1-xEux)O MgyO (Al23z
    を有する重量パーセントが15%から30%であるアル
    ミン酸バリウムマグネシウム(BAM)とから成る蛍光
    体。
  2. 【請求項2】 前記のBAMが、18%から25%の範
    囲のパーセンテージで存在する請求項1に記載の蛍光
    体。
  3. 【請求項3】 賦活剤としてのTm3+と、Li+と、補
    助賦活剤としての随意の量のアルカリ土類元素(A
    2+)とを含み、0.001≦x≦0.05、0.01
    ≦y≦0.05、0≦z≦0.05である実験式(La
    1-x-y-z Tmx Liy AEx)PO4を有するリン酸ラン
    タン蛍光体と、 0.005≦x≦0.05、1≦y≦2、5≦z≦7、
    0.1≦v≦1である実験式(Ba1-xEux)O Mgy
    O) (Al2 vLavO3)xを有する重量パーセント
    が15%から30%であるアルミン酸バリウムマグネシ
    ウムランタン(BLMA)とから成る蛍光体。
  4. 【請求項4】 前記のBLMAが、18%から25%の
    範囲のパーセンテージで存在する請求項3に記載の蛍光
    体。
  5. 【請求項5】 賦活剤としてのTm3+と、Li+と、補
    助賦活剤としての随意の量のアルカリ土類元素(A
    2+)とを含み、0.001≦x≦0.05、0.01
    ≦y≦0.05、0≦z≦0.05である実験式(La
    1-x-y-z Tmx Liy AEz)PO4を有するリン酸ラン
    タン蛍光体と、 AEがSr、Ca、Ba、Mgのうち少なくとも1つか
    ら成る、実験式AE5(PO43Clを有する重量パー
    セントが15%から30%である2価ユーロピウム付活
    アルカリ土類クロロアパタイト(AECAP)とから成
    る蛍光体。
  6. 【請求項6】 前記のAECAPが、18%から25%
    の範囲のパーセンテージで存在する請求項5に記載の蛍
    光体。
  7. 【請求項7】 賦活剤としてのTm3+と、Li+と、補
    助賦活剤としての随意の量のアルカリ土類元素(A
    2+)とを含み、0.001≦x≦0.05、0.01
    ≦y≦0.05、0≦z≦0.05である実験式(La
    1-x-y-z Tmx Liy AEz)PO4を有するリン酸ラン
    タン蛍光体と、 0.005≦x≦0.05である実験式(Ca5-x
    x)B59Clを有する重量パーセントが15%から
    30%である2価ユーロピウム付活塩化ホウ酸カルシウ
    ム(CCB)とから成る蛍光体。
  8. 【請求項8】 前記のCCBが、18%から25%の範
    囲のパーセンテージで存在する請求項7に記載の蛍光
    体。
  9. 【請求項9】 賦活剤としてのTm3+を有するリン酸ラ
    ンタン(以後「LPT蛍光体」という)と、Liと、補
    助賦活剤としての随意の量のアルカリ土類元素(A
    2+)とから成る蛍光体で、0.001≦x≦0.0
    5、0.01≦y≦0.05、0≦z≦0.05である
    実験式(La1-x-y-z Tmx Liy AE2)PO4を有す
    る蛍光体と、 0.005≦x≦0.05、1≦y≦2である実験式
    (Ba1-xEux)O MgyO (Al232を有する重
    量パーセントが15%から30%である2価のユーロピ
    ウム付活アルミン酸バリウムマグネシウム(BAM)と
    の蛍光体混合物を生成する方法であって、 前記の方法が、a)前記のLPT蛍光体上に、硝酸の存
    在下でアルミニウムイソプロポキシド、硝酸ユーロピウ
    ム、硝酸バリウムを還流することによって得られたゲル
    の薄い層をコートするステップと、 b)ステップa)でコートされたLPT蛍光体を乾燥さ
    せるステップと、 c)生成ガス中で、コートされたLPT蛍光体を熱分解
    し、LPT/BAM蛍光体合成物を生成するステップと
    から成る方法。
  10. 【請求項10】 前記のステップb)が、前記のコート
    されたLPT蛍光体を空気中で、350℃で2時間から
    4時間さらし、その後、900℃から1000℃で2時
    間から12時間さらす請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記のステップc)が、前記のコート
    されたLPT蛍光体を、生成ガスの存在下において約1
    000℃で2時間から4時間さらす請求項9に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 賦活剤としてのTm3+を有するリン酸
    ランタン(以後「LPT蛍光体」)と、Li+と、アル
    カリ土類元素(AE2+)から成る随意の補助賦活剤とか
    ら成る蛍光体で、0.001≦x≦0.05、0.01
    ≦y≦0.05、0≦z≦0.05である実験式(La
    1-x-y-z Tmx Liy AEz)PO4を有する蛍光体と、 AEがSr、Ca、Ba、Mgのうち少なくとも1つか
    ら成る、実験式AE5(PO43Clを有する重量パー
    セントが15%から30%である2価ユーロピウム付活
    アルカリ土類クロロアパタイト(AECP)との蛍光体
    混合物を生成する方法であって、 前記の方法が、a)前記のLPT蛍光体上に、トリメチ
    ルリン酸塩と、塩化ユーロピウムと、塩化ストロンチウ
    ムと、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化ストロン
    チウム、塩化カルシウムの少なくとも1つとを塩酸の存
    在下で還流することによって得られたゲルの薄い層をコ
    ートするステップと、 b)ステップa)でコートされたLPT蛍光体を乾燥さ
    せるステップと、 c)生成ガス中で、コートされたLPT蛍光体を熱分解
    し、Eu2+付活クロロアパタイト蛍光体合成物を生成す
    るステップとから成る方法。
  13. 【請求項13】 前記のステップb)が、前記のコート
    されたLPT蛍光体を空気中で、350℃で2時間から
    4時間、その後、900℃から1000℃で2時間から
    12時間さらす請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記のステップc)が、前記のコート
    されたPT蛍光体を、生成ガスの存在下において約10
    00℃で2時間から4時間さらす請求項12に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 賦活剤としてのTm3+を有するリン酸
    ランタン(以後「LPT蛍光体」)と、Liと、アルカ
    リ土類元素(AE2+)を含む随意の補助賦活剤とから成
    る蛍光体で、0.001≦x≦0.05、0.01≦y
    ≦0.05、0≦z≦0.05である実験式(La
    1-x-y-z Tmx Liy AEz)PO4を有する蛍光体と、
    0.005≦x≦0.05、1≦y≦2、5≦z≦7、
    0.1≦v≦1である実験式(Ba1-xEux)O Mgy
    O(Al2 vLav3zを有する重量パーセントが1
    5%から30%である2価のユーロピウム付活アルミン
    酸バリウムマグネシウムランタン(BLMA)との蛍光
    体混合体を生成する方法であって、 前記の方法が、a)前記のLPT蛍光体上に、硝酸の存
    在下でアルミニウムイソプロポキシドと、硝酸ユーロピ
    ウムと、硝酸ランタンと、硝酸バリウムとを還流するこ
    とによって得られたゲルの薄い層をコートするステップ
    と b)ステップa)でコートされたLPT蛍光体を乾燥さ
    せるステップと c)生成ガス中でコートされたLPT蛍光体を熱分解
    し、LPT/BLMA蛍光体合成物を生成するステップ
    とから成る方法。
  16. 【請求項16】 前記のステップb)が、前記のコート
    されたLPT蛍光体を空気中で、350℃で2時間から
    4時間、その後、900℃から1000℃で2時間から
    12時間さらす請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記のステップc)が、前記のコート
    されたLPT蛍光体を、生成ガスの存在下において約1
    000℃で2時間から4時間さらす請求項15に記載の
    方法。
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