JP2001058937A - 高内水相油中水型乳化化粧料 - Google Patents

高内水相油中水型乳化化粧料

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JP2001058937A
JP2001058937A JP23339499A JP23339499A JP2001058937A JP 2001058937 A JP2001058937 A JP 2001058937A JP 23339499 A JP23339499 A JP 23339499A JP 23339499 A JP23339499 A JP 23339499A JP 2001058937 A JP2001058937 A JP 2001058937A
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oil
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JP23339499A
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Takayuki Omura
孝之 大村
Koji Abe
公司 阿部
Tomiyuki Nanba
富幸 難波
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 瞬時に転相し、水のあふれ出し感に優れ、皮
膚あるいは毛髪にうるおいを与え、しっとりし、かつ、
べたつきのない、経時安定性の良好な高内水相油中水型
の乳化化粧料の提供。 【解決手段】 グルコマンナン、乳化剤及び50.0重
量%以上の水を混合して高内水相油中水型乳化化粧料を
調製する。このようにして得られた高内水相油中水型乳
化化粧料は、瞬時に転相し、水のあふれ出し感に優れ、
皮膚あるいは毛髪にうるおいを与え、しっとりし、か
つ、べたつきのない、経時安定性が良好なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高内水相油中水型乳
化化粧料に関し、より詳しくは、皮膚あるいは毛髪に塗
布した際に、瞬時に転相し、水のあふれ出し感に優れ、
皮膚あるいは毛髪にうるおいを与え、しっとりし、か
つ、べたつきのない、経時安定性の良好な高内水相油中
水型の乳化化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】乳化基剤には、水中油型、油中水型又は
複合型等の各種の乳化型があるが、一般に乳化型にかか
わりなく、いずれも軟ペースト状(いわゆるクリーム
状)を呈する画一的なものであり、斬新さ、ユニークさ
に欠けるものである。それら乳化型の中で油中水型クリ
ームは、その基剤の有する肌の保護効果、柔軟効果、湿
潤効果等が水中油型クリームより、優れていることが知
られている。
【0003】しかしながら、油中水型クリームは、その
反面、のびが重い、べたつく、油っぽい等の欠点があ
り、それら欠点を是正する製品の開発が望まれていた。
かかる実情に鑑み、本発明者もこれら課題を解決すべく
鋭意研究を進めており、その結果開発したのが本発明で
ある。したがって、本発明の目的は、皮膚や手に塗布し
た瞬間に水があふれ出し、のびの重さ、べたつき、油っ
ぽさが著しく軽減された油中水型乳化化粧料を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成
するために採用した本発明の油中水型乳化化粧料は、グ
ルコマンナン、乳化剤及び50.0重量%以上の水を含
有することを特徴とする高内水相油中水型乳化化粧料で
ある。そして、本発明では、このような手段を採用する
ことにより、前記したとおり皮膚あるいは毛髪に塗布し
た際に、瞬時に転相し、水のあふれ出し感に優れ、皮膚
あるいは毛髪にうるおいを与え、しっとりし、かつ、べ
たつきのない、経時安定性の良好な高内水相油中水型の
乳化化粧料が提供できる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の油中水型乳化化粧料は、
前記したとおりグルコマンナン、乳化剤及び50.0重
量%以上の水を含有することを特徴とする高内水相油中
水型乳化化粧料である。その高内水相油中水型乳化化粧
料を調製する際に使用する乳化剤については、乳化基材
を調製する際に通常使用されるものであれば、特に制限
されることなく使用可能であるが、特に乳化剤として好
ましいものは、下記のものが挙げられる。
【0006】(A)下記化学式(1)の架橋型ポリエー
テル変性シリコーンの一種または二種以上。
【0007】
【化3】
【0008】(B)次の〜を含有する有機変性粘土
鉱物。 水膨潤性粘土鉱物。 第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤。 親油性界面活性剤。 (C)下記化学式(2)で表されるポリエーテル変性シ
リコーンの一種または二種以上。
【0009】
【化4】
【0010】[ただし、式中R1はメチル基またはフェ
ニル基であり、Aはメチル基、フェニル基及び後述する
Eで示されるポリオキシレン基[Eは化学式:−C3
6 O(C24 O)a(C36 O)bR’(式中、R’
は水素原子、アシル基及び炭素数1〜4のアルキル基か
らなる群から選択される基であり、aは5〜50の整数
であり、bは5〜50の整数である)で表されるポリオ
キシレン基である。]からなる群から選択される基であ
り、3つのAのうち少なくとも1つはポリオキシアルキ
レン基である。また、xは50〜1000の整数であ
り、yは1〜40の整数である。さらに、ポリエーテル
変性シリコーンが分子中にポリオキシアルキレン基を4
0重量%以上含有し、且つポリエーテル変性シリコーン
の分子量が30000以上である。]
【0011】(D)両性界面活性剤、半極性界面活性剤
及び/又は両性高分子と、高級脂肪酸とからなる複合
体。 (E)カチオン化セルロースと水溶性高分子とからなる
複合体。 (F)不飽和脂肪酸を30重量%以上含む炭素数16〜
22の脂肪酸または縮合オキシ脂肪酸と炭素数4以上の
多価アルコールとのエステルから成る油溶性乳化剤。
【0012】以下に本発明の高内水相油中水型乳化化粧
料を調製する際に使用する各乳化剤の性質、提供法等に
ついて詳述する。 (A)[化学式(1)の架橋型ポリエーテル変性シリコ
ーンについて] 本発明の高内水相油中水型乳化化粧料を調製する際に使
用する化学式(1)で示される架橋型ポリエーテル変性
シリコーンは、メチルハイドロジェンポリシロキサンを
両末端ジアリルポリエーテルで架橋した高分子で、この
高分子100重量部に対して、25℃における粘度が1
00mPa・s以下である低粘度シリコーン油10〜1
000重量部、好ましくは20〜500重量部とを剪断
力下で混練処理してペースト状組成物である。シリコー
ン重合体の量が上記範囲より少ないと、安定で良好なゲ
ル構造を維持できず、逆に上記範囲を越えると、肌上で
重さを感じ、使用性、使用感等が悪化するため好ましく
ない。
【0013】
【化5】
【0014】前記した化学式(1)において、lは3〜
20が好ましく、3未満では、架橋型ポリエーテル変性
シリコーンとシリコーン油と剪断力下で混練処理して得
られたペースト状組成物が水の乳化性に乏しく、20を
越えると、シリコーン油への膨潤性が十分でなくなる。
また、mは10〜200が好ましく、10未満では、シ
リコーン油に対して十分に膨潤せず、200を越える
と、シリコーン油と剪断力下で混練処理して得られたペ
ースト状組成物が水の乳化性に乏しくなる。
【0015】さらに、nは1.0〜10.0が好まし
く、1.0より小さいと、3次元構造体の形成ができ
ず、シリコーン油と混練処理してもペースト状組成物と
はならず水の乳化性に劣るものとなる。10を越える
と、3次元構造体の架橋密度が高くなりすぎるため、シ
リコーン油と混練処理してもシリコーン油を保持でき
す、安定なペースト状組成物とならない。
【0016】ここでペースト状組成物を調製する際に用
いられる低粘度シリコーン油は、直鎖状、分岐状のいず
れでもあってもよく、例えば、メチルポリシロキサン、
メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリシロキサ
ン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポリ
シロキサン、またオクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状ジメチ
ルポリシロキサンなどが挙げられ、これらは単独でも2
種以上の混合物であってもよい。
【0017】かくして得られるペースト状シリコーン組
成物の高内水相油中水型乳化化粧料を調製する際に使用
する配合量は、1.0〜20.0重量%の範囲が好まし
い。1.0%以下では、内相50.0重量%以上の水を
乳化できす、また、20.0重量%を越えて配合する
と、のびが悪く、使用感も重くなり、好ましくない。
【0018】(B)[有機変性粘土鉱物について] この有機変性粘土鉱物は、前記したとおり次の3成分か
ら調製されるものである。 水膨潤性粘土鉱物。 第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤。 親油性界面活性剤。
【0019】かかる有機変性粘土鉱物の調製の際に使用
される水膨潤性粘土鉱物は、三層構造を有するコロイド
性含水ケイ酸アルミニウムの一種で、下記化学式(3)
で表され、具体的にはモンモリロナイト、サポナイトも
しくはヘクトライト等の天然もしくは合成(この場合、
式中の(OH)基がフッ素で置換されたもの)のモンモ
リロナイト群(市販品ではビーガム、クニピア、ラポナ
イト等がある。)、又はナトリウムシリシックマイカ、
ナトリウムもしくはリチウムテニオライトの名で知られ
る合成雲母(市販品ではダイモナイト;トピー工業株式
会社等がある。)等が挙げられる。
【0020】 (X,Y)2〜3 (Si,Al)410(OH)21/3 ・nH2O [化学式(3) ] [ただし、式中、X=Al,Fe(I),Mn(III),Cr
(III) Y=Mg,Fe(II),Ni,Zn,Li Z=K,Na,Ca]
【0021】また、同様に使用される第四級アンモニウ
ム塩型カチオン界面活性剤は下記化学式(4)で表され
るものである。
【0022】
【化6】
【0023】[但し、式中、R2は炭素数10〜22の
アルキル基又はベンジル基、R3はメチル基又は炭素数
10〜22のアルキル基、R4とR5は炭素数1〜3のア
ルキル基又はヒドロキシアルキル基、Xはハロゲン原子
又はメチルサルフェート残基を表す。]
【0024】このような第四級アンモニウム塩型カチオ
ン界面活性剤としては、例えば、ドデシルトリメチルア
ンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウ
ムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、
ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、アラキル
トリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチル
アンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルエチルアン
モニウムクロリド、セチルジメチルエチルアンモニウム
クロリド、ステアリルジメチルエチルアンモニウムクロ
リド、アラキルジメチルエチルアンモニウムクロリド、
ベヘニルジメチルエチルアンモニウムクロリド、、ミリ
スチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、セチルジ
エチルメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチ
ルメチルアンモニウムクロリド、アラキルジエチルメチ
ルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルメチルアン
モニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモ
ニムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムク
ロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロ
リド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリ
ド、ベンジルメチルエチルセチルアンモニウムクロリ
ド、ベンジルメチルエチルステアリルアンモニウムクロ
リド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロ
リド、および相当するプロミド等、さらにジパルミチル
プロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙
げられる。本発明の実施に当たっては、これらのうち一
種または二種以上が任意に選択される。
【0025】同様に有機変性粘土鉱物の調製の際に使用
される親油性界面活性剤は、そのHLB値が2〜16の
範囲内に存し、3〜12のものがより好適である。例示
すれば、ポリオキシエチレン2〜30モル付加(以下、
POE(2〜30)と略す。)オレイルエーテル、PO
E(2〜35)ステアリルエーテル、POE(2〜2
0)ラウリルエーテル、POE(1〜20)アルキルフ
ェニルエーテル、POE(6〜18)ベヘニルエーテ
ル、POE(5〜25)2−デシルペンタデシルエーテ
ル、POE(3〜30)2−デシルテトラデシルエーテ
ル、POE(8〜16)2−オクチルデシルエーテル等
のエーテル型活性剤、及びPOE(4〜60)硬化ヒマ
シ油、POE(3〜14)脂肪酸モノエステル、POE
(6〜30)脂肪酸ジエステル、POE(5〜20)ソ
ルビタン脂肪酸エステル等のエステル型活性剤が挙げら
れる。
【0026】さらに、POE(2〜30)グリセリルモ
ノイソステアレート、POE(10〜60)グリセリル
トリイソステアレート、POE(7〜50)硬化ヒマシ
油モノトリイソステアレート、POE(12〜60)硬
化ヒマシ油トリイソステアレート等のエーテルエステル
型活性剤のエチレンオキシド付加型界面活性剤、デカグ
リセリルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソス
テアレート、テトラグリセリルジイソステアレート、ジ
グリセリルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪
酸エステル、及びグリセリルモノステアレート、グリセ
リルモノオレート等のグリセリン脂肪酸エステル等の非
イオン性界面活性剤も挙げられる。
【0027】これらの中では、デカグリセリルテトラオ
レート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、テト
ラグリセリルジイソステアレート等のトリグリセリン以
上のポリグリセリン脂肪酸エステル、POE(2〜1
2)オレイルエーテル、POE(3〜12)ステアリル
エーテル、POE(2〜10)ラウリルエーテル、PO
E(2〜10)ノニルフェニルエーテル、POE(6〜
15)ベヘニルエーテル、POE(5〜20)2−デシ
ルペンタデシルエーテル、POE(5〜17)2−デシ
ルテトラデシルエーテル、POE(8〜16)2−オク
チルデシルエーテル等のPOE付加エーテル型活性剤、
POE(10〜20)硬化ヒマシ油、POE(5〜1
4)オレイン酸モノエステル、POE(6〜20)オレ
イン酸ジエステル、POE(5〜10)ソルビタンオレ
イン酸エステル等のPOE付加エステル型活性剤、及び
POE(3〜15)グリセリルモノイソステアレート、
POE(10〜40)グリセリルトリイソステアレート
等のPOE付加エーテルエステル型活性剤等のエチレン
オキシド付加型の非イオン性界面活性剤が特に好まし
い。
【0028】本発明の実施に当たっては、これら親油性
界面活性剤の中から一種または二種以上が任意に選択さ
れて用いられる。親油性界面活性剤のHLB値は、下記
の計算式1の川上式により算出される。 HLB=7+11.7・log(Mw/M0) (計算式1) (ここにおいて、Mwは親水基部の分子量、M0は親油
基部の分子量をそれぞれ表す。)
【0029】本発明に用いられる有機変性粘土鉱物を調
製するに当たっては、例えば、水、アセトン、あるいは
低級アルコール等の低沸点溶剤中で水膨潤性粘土鉱物と
第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤と親油性界
面活性剤とを分散撹拌処理するか、又は予め水膨潤性粘
土鉱物と第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤と
を低沸点溶剤中で処理してカチオン変性粘土鉱物を得て
から親油性界面活性剤で処理し、次いで低沸点溶剤を除
去することによって得られる。
【0030】このようにして調製された有機変性粘土鉱
物は第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤と親油
性界面活性剤とが層間に入り込むことにより、水膨潤性
粘土鉱物の層間隔は広がった状態になり、そのことはX
線回折で長面間隔を測定し未処理のものと対比すること
により明らかになる。また、有機変性粘土鉱物をクロロ
ホルム、エーテル等を用いてソックスレー抽出器で抽出
することにより層間の界面活性剤が洗い流されてくるの
で、該抽出液をガスクロマトグラフィー分析、熱分解温
度測定あるいは熱分解量測定(DTA−TG測定)等に
かけて界面活性剤の存在を確認することができる。な
お、この有機変性粘土鉱物の更なる詳細については特開
昭61−129033号公報に記載されている。
【0031】本発明においては、有機変性粘土鉱物中の
第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤の含有量は
水膨潤性粘土鉱物100gに対して、70〜140ミリ
当量であることが好ましい。また、有機変性粘土鉱物中
の親油性界面活性剤の含有量は、水膨潤性粘土鉱物10
0gに対して5〜100gが好ましく、さらに好ましく
は15〜50gである。
【0032】(C)[化学式(2)で表されるポリエー
テル変性シリコーンについて] 本発明において乳化剤として用いられるポリエーテル変
性シリコーンは前記した化学式(2)で表されるポリオ
キシアルキレン基を有するオルガノポリシロキサンであ
る。かかる変性シリコーンとしては、本発明においては
市販品(TSポリマー50−IP:東レダウコーニング
シリコーン社製等)を利用することができる。
【0033】
【化7】
【0034】[ただし、式中R1はメチル基またはフェ
ニル基であり、Aはメチル基、フェニル基及び後述する
Eで示されるポリオキシレン基[Eは化学式:−C3
6 O(C24 O)a(C36 O)bR’(式中、R’
は水素原子、アシル基及び炭素数1〜4のアルキル基か
らなる群から選択される基であり、aは5〜50の整数
であり、bは5〜50の整数である)で表されるポリオ
キシレン基である。]からなる群から選択される基であ
り、3つのAのうち少なくとも1つはポリオキシアルキ
レン基である。また、xは50〜1000の整数であ
り、yは1〜40の整数である。さらに、ポリエーテル
変性シリコーンが分子中にポリオキシアルキレン基を4
0重量%以上含有し、且つポリエーテル変性シリコーン
の分子量が30000以上である。]
【0035】前記化学式(2)の3つのAのうち、少な
くとも1つは、一般式:−C36O(C24 O)
a(C36 O)bR’で表されるポリオキシアルキレン
基でなければならず、ポリエーテル変性シリコーン分子
中にポリオキシアルキレン基が40重量%以上含まれて
いなければならない。ポリオキシアルキレン基中のR’
のアシル基として、具体的には、ホルミル基、アセチル
基、プロピオニル基、ブチロイル基、アクリロイル基、
ベンゾイル基、トルオイル基等が例示され、炭素数1〜
4のアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル
基、i−プロピル基、n−プロピル基、t−ブチル基、
n−ブチル基が例示される。
【0036】そして、ポリオキシアルキレン基におい
て、a又はbが5未満である場合には、ポリエーテル変
性シリコーンが十分な乳化効果を示さなくなり、50を
越える場合には、得られた乳化化粧料がべとつき感を有
するようになる。またポリオキシアルキレン基の含有量
は40重量%以上であり、好ましくは40〜70重量%
の範囲にある。これは、ポリオキシアルキレン基の含有
量が40重量%未満の場合にはシリコーン油以外の非極
性油に対する乳化性が低下するためである。
【0037】さらに、xは50〜1000の整数であ
り、yは1〜40の整数である。これは、xが50未満
であり、yが1未満である場合には、乳化効果が不十分
であり、またxが1000を越え、かつnが40を越え
る場合には、得られた乳化化粧料がべとつき感を有する
ようになるからである。
【0038】本発明に用いられるポリエーテル変性シリ
コーンの分子量については、30000以上であり、5
0000以上が好ましい。これは、ポリエーテル変性シ
リコーンの分子量が30000未満であると、シリコー
ン油以外の非極性油分に対する乳化能が低下するためで
ある。
【0039】このポリエーテル変性シリコーンの配合量
については、特に限定されないが、好ましくは、1〜3
0重量%で、さらに好ましくは1〜15重量%である。
ポリエーテル変性シリコーンの配合量が1重量%未満で
あると、安定な乳化状態を得ることができず、また、3
0重量%を越えると乳化化粧料がべとつき感を有するよ
うになる場合がある。
【0040】(D)[両性界面活性剤、半極性界面活性
剤及び/又は両性高分子と、高級脂肪酸とを混合して得
られる複合体について] 前記複合体を調製するために使用する両性界面活性剤に
ついては、通常の化粧品基剤等に使用する両性界面活性
剤であれば、特に制限されることなく使用できる。それ
について具体例を挙げるならば以下のとおりである。
【0041】(1)下記化学式(5)で表されるアミドベ
タイン型両性界面活性剤 (2)下記化学式(6)で表されるアミドスルホベタイン
型両性界面活性剤 (3)下記化学式(7)で表されるベタイン型両性界面活
性剤 (4)下記化学式(8)で表されるスルホベタイン型両性
界面活性剤 (5)下記化学式(9)で表されるイミダゾリニウム型両
性界面活性剤 (6)下記化学式(10)で表される第3級アミンオキサイ
ド型半極性界面活性剤 そして、本発明においては、これらの両性界面活性剤及
び/又は半極性界面活性剤のうちの任意の一種又は二種
以上が選ばれて用いられる。
【0042】
【化8】
【0043】[ただし、化学式(5)〜(10)におい
て、R6平均炭素原子数9〜21のアルキル基又はアル
ケニル基が好ましく、より好ましくは平均炭素原子数1
1〜17のアルキル基又はアルケニル基、さらに好まし
くは平均炭素原子数11ないし13のアルキル基又はア
ルケニル基である。平均炭素原子数が9未満では親水性
が強すぎ、一方、21を越えると水への溶解性が悪くな
る。R7及びR8平均炭素原子数10ないし18のアルキ
ル基又はアルケニル基を表す。pは2〜4の整数、qは
0〜3の整数、sは1または2の整数を表す。]
【0044】また、本発明に用いられる両性高分子は、
水またはアルコールに可溶又は分散性の重合体であり、
好ましくは、下記の式(11)で示される重合体である。
【0045】
【化9】
【0046】[ただし、式中、R10及びR13は水素原子
又はメチル基、R11及びR12はそれぞれ1〜4個の炭素
原子を有するアルキル基、R14は1〜4個の炭素原子を
有するアルキレン基、R15は1〜24個の炭素原子を有
するアルキル基又はアルケニル基、Gは酸素原子又はN
H基、z及びwはz:w=90:10〜30:70の範
囲となるような正の整数を示す。]
【0047】本発明に配合される複合体を調製する際に
用いられる高級脂肪酸としては、例えば、化学式R9
OOHで表される高級脂肪酸で、通常の化粧品基剤等に
用いられる高級脂肪酸は特に制限されることなく使用で
きる。ここで、R9は、平均炭素数7〜25の直鎖、分
岐鎖又は水酸基を有する飽和、不飽和炭化水素が好まし
く、平均炭素原子数11〜21の直鎖、分岐鎖又は水酸
基を有する飽和、不飽和炭化水素がより好ましい。平均
炭素原子数7未満では、親水性が強すぎ、複合体を形成
しにくく、他方、平均炭素原子数が25を越えると、融
点が高くなり、複合体を形成しにくい。
【0048】好ましい高級脂肪酸の具体例を挙げるなら
ば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、アラキン酸、ベヘン酸等の飽和脂肪酸、2−パ
ルミトイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジ
ン酸、リシノール酸、リノール酸、リノエライジン酸、
リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸、イソステ
アリン酸等の分岐脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン
酸等のヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。本発明に
おいては、これら高級脂肪酸のうちの任意の一種又は二
種以上が選ばれて用いられる。
【0049】本発明で用いられる両性界面活性剤、半極
性界面活性剤及び/又は両性高分子と高級脂肪酸とを混
合して得られる複合体は、高級脂肪酸のカルボキシル基
部分で、両性界面活性剤、半極性界面活性剤及び/又は
両性高分子と結合したもので、優れた乳化剤であり、そ
の詳細は、両性界面活性剤及び/又は半極性界面活性剤
及と高級脂肪酸とを混合して得られる複合体については
特開平6−65596号及び両性高分子と高級脂肪酸と
を混合して得られる複合体につては特開平7−1003
57号公報に記載されている。
【0050】本発明において、複合体中の高級脂肪酸と
両性界面活性剤、半極性界面活性剤及び/又は両性高分
子との配合比率は、前者の後者に対する重量比が、好ま
しくは0.5:9.5〜9.5〜0.5{(高級脂肪
酸)/(両性界面活性剤及+半極性界面活性剤+両性高
分子)=0.05〜19}、より好ましくは、1:9〜
9:1{(高級脂肪酸)/(両性界面活性剤+半極性界
面活性剤+両性高分子)=0.1〜9}となるようにす
るのが安定性の点でよい。また、両性界面活性剤、半極
性界面活性剤及び/又は両性高分子と高級脂肪酸の合計
量、すなわち複合体の配合量は、安定性の点から、0.
1〜30.0重量%とすることが好ましく、0.5〜2
0.0重量%とすることがより好ましい。
【0051】(E)[カチオン化セルロースと水溶性高
分子とからなる複合体について] 本発明の高内水相油中水型乳化化粧料を調製する際に乳
化剤として使用するカチオン化セルロースと水溶性高分
子とからなる複合体は、カチオン化セルロースと例えば
ヒアルロン酸ナトリウムとからなるポリイオンコンプレ
ックスである。前記複合体を乳化剤として用いる場合に
は、エチルセルロース及びそれを膨潤可能な溶剤を含む
油相と、カチオン化セルロースと水溶性高分子とを含む
水相とが油中水型(W/O型)に乳化されてなるW/O
型乳化組成物を形成するものであり、その際にカチオン
化セルロースと水溶性高分子は複合体を形成する。
【0052】本乳化組成物を形成する際に使用する複合
体を形成する水溶性高分子としては、ヒアルロン酸又は
ヒアルロン酸ナトリウムなどの塩が好ましく、それはカ
チオン化セルロースとポリイオンコンプレックスを形成
する。また、カチオン化セルロースは、ヒドロキシセル
ロースを3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチ
ルアンモニウムでカチオン化したものであり、具体的に
はポリクオータニウム−4[POLYQUATERNIUM-4(INC
I名称)]あるいはポリクオータニウム−19[POLYQU
ATERNIUM-19(INCI名称)]を挙げることができ
る。その複合体の配合量は、W/O型乳化組成物全体に
対して0.1〜10重量%であることが好ましい。
【0053】そして、本乳化法により乳化組成物、すな
わち本発明の高内水相油中水型乳化化粧料を調製する際
には、エチルセルロース及びそれを膨潤可能な溶剤を含
む油相と、カチオン化セルロースと水溶性高分子とを含
む水相とを、界面活性剤を使用しないで撹拌して、油中
水型(W/O型)に乳化することによりW/O型乳化組
成物を調製するものである。
【0054】本乳化法において用いられる油溶性高分子
であるエチルセルロース(以下「EC」と略記すること
がある)は、セルロースの3個の水酸基中のいくつかの
ものがエトキシル置換されているもので、エトキシル含
有率が40〜50%のものを使用するのが好ましい。E
Cの配合量は、W/O型乳化組成物全量に対して、0.
01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜
5重量%である。 0.01重量%未満とすると、連続
相の粘弾性が低く、乳化安定性が悪くなり、10重量%
を越えると、連続相の粘弾性が高く、乳化が難しくなる
ことがある。
【0055】エチルセルロースは、それを膨潤可能な溶
剤中で膨潤させた後、通常、化粧品、医薬品、食品等の
分野で使用される油分に溶解または膨潤させて使用す
る。また、油分にECを分散させた後に、それを膨潤可
能な溶剤を添加して油相を調製してもよい。特に、相溶
性の良好な油としてメチルフェニルポリシロキサン及び
常温液状の脂肪酸や高級アルコールが好ましい。
【0056】エチルセルロースを膨潤できる溶剤は、特
に限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、ベン
ジルアルコール及びアセトン等の通常、化粧料、医薬
品、食品等の分野で使用される膨潤剤が好ましい。その
配合量は、本乳化法では、前記エチルセルロースを前記
W/O型乳化組成物全量に対して0.01〜10重量
%、前記エチルセルロースを膨潤可能な溶剤をW/O型
乳化組成物全量に対して0.01〜20重量%、ECの
配合量に対しては等倍量以上配合することが好ましい。
【0057】(F)[不飽和脂肪酸を30重量%以上含
む炭素数16〜22の脂肪酸又は縮合オキシ脂肪酸と、
炭素数4以上の多価アルコールとのエステルから成る油
溶性乳化剤について] 前記不飽和脂肪酸としては、パルミトオレイン酸、オレ
イン酸またはエルカ酸が好ましい。また、前記縮合オキ
シ酸としては、縮合リシノレイン酸、縮合ヒドロキシス
テアリン酸などが挙げられ、中でも、縮合リシノレイン
酸、特に、平均縮合度が2〜7モルの縮合リシノレイン
酸が好ましい。前記多価アルコールとしては、ポリグリ
セリン、エリスリトール、キシリトール、ソルビトー
ル、ソルビタン、キシロース、グルコース、ガラクトー
ス、フラクトース、ショ糖、乳糖、麦芽糖、トレハロー
ス、マルチトール、ラクチトール等が挙げられ、中で
も、ショ糖または重合度2〜10のポリグリセリンが好
ましい。
【0058】前記エステルに該当するショ糖脂肪酸エス
テル類は、親水性基が水酸基を含むショ糖である界面活
性剤であり、従来より主に医薬や化粧品分野のエマルジ
ョン調製に使用されているポリオキシエチレン系非イオ
ン界面活性剤に比し、疎油性が高く、かつ油性成分への
単分散溶解濃度が低い。そのため、油性成分中にショ糖
脂肪酸エステル類を添加した場合、活性剤成分がより有
効に油/水界面に吸着し、塩類や他の界面活性剤成分な
どを添加することなく、含水量の高い安定な油中水型エ
マルジョンが得られる。
【0059】前記油溶性乳化剤のエステル化率は、多価
アルコールの全水酸基の30〜60%であるのが好まし
く、HLBは、特に0〜3であるのが好ましい。この油
溶性乳化剤は、油相中に、油性成分と油溶性乳化剤との
合計量に対し、1〜30重量%含有されればよいが、好
ましくは2〜10重量%である。
【0060】次に、本発明の水中油型乳化毛髪化粧料に
乳化剤と共に配合され、乳化剤により乳化される成分で
あるグルコマンナンについて、詳細に説明する。グルコ
マンナンは、元来、水分を吸収させることによって膨潤
し、酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物を
添加して、凝固させるなどの周知の手段をとることによ
って食品としてのコンニャクの製造原料に供されてお
り、それはは、D−グルコースとD−マンノースを主要
構成成分とする多糖類の総称であり、コンニャク属の植
物の球茎中やある種の針葉樹剤のヘミセルロース画分中
から分離されるものである。
【0061】そして、そのグルコナンナンは、コンニャ
ク芋を精粉化して得られるものであるが、本発明に用い
られるものとして好ましいものは、植物分類上サトイモ
科に属するAmorphophallus Konja
c,K.Kochの塊茎(芋)に含まれるグルコマンナ
ンを精製・分離・粉砕して得られたD−グルコースとD
−マンノースがほぼ1:1.6の割合でβ−1.4結合
によるもので、分子量が100万〜200万のものであ
る。市販品としては、清水化学(株)社製のレオレック
スRX、レオレックスRS、プロポールA等が挙げられ
る。
【0062】本発明においては、上記グルコマンナン
は、水中油型乳化組成物の水相に水溶液の形で用いられ
る。好ましい配合量は、0.1〜5.0重量%、さらに
好ましくは、0.5〜3.0重量%である。0.1重量
%未満では、本発明の使用感や仕上がり感の良好さに欠
ける。また、5重量%を越えて配合しても本発明の効果
を増強するものではない。
【0063】本発明に使用される油相成分には、前記し
た乳化剤以外に、通常の化粧料用乳化組成物に用いられ
る油剤があり、それは油相の均一性を欠かない範囲で配
合することができる。かかる油剤としては、具体的には
天然動・植物油、合成油のいずれをも使用でき、具体的
には、流動パラフィン、スクワラン等の液状、ペースト
状もしくは固形状の炭化水素、ワックス、高級脂肪酸、
高級アルコール、エステル、グリセライド、シリコーン
系油剤等が挙げられる。
【0064】前記油相成分は、本発明の高内水相油中水
型乳化化粧料中に、10〜50重量%配合される。10
重量%未満では、化粧料を油中水型とすることが困難で
あり、50.0重量%を越えて配合すると、内相の水が
少なくなりすぎ、使用感の面でうるおい感に欠け、好ま
しくない。
【0065】本発明に使用される水相成分は、水を主成
分とし、これに各種水溶性成分を含むものであり、本発
明の高内水相油中水型化粧料中に50.0〜90.0重
量%配合することが好ましい。さらには、60.0重量
%以上配合することはうるおい感をより付与する点で好
ましい。50.0重量%未満では、水を入れた特徴が出
にくく、うるおい感に欠ける。90重量%を越えると、
油中水型とすることが困難である。
【0066】本発明の高内水相油中水型乳化化粧料に
は、前記必須成分の他に、通常用いられる水性成分や油
性成分、例えば、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、美容成分、香料、保香剤、増粘剤、着色顔料、
光輝性顔料、有機粉体、疎水化処理顔料、タール色素な
どを本発明の効果を損なわない範囲で配合することがで
きる。
【0067】本発明の高内水相油中水型乳化化粧料とし
ては、具体的には、乳液、スキンクリーム、ヘアクリー
ム、リキッドファンデーション、アイライナー、マスカ
ラ、アイシャドウ等の乳液状ないしクリーム状の製品が
挙げられ、これらは上記成分から常法によって製造され
る。
【0068】
【実施例】以下に、本発明の高内水相油中水型乳化化粧
料の具体的実施例及び比較化粧料、並びにそれらを使用
した性能試験及びその結果を示すが、本発明は、この実
施例及び性能試験、並びにその結果により何ら限定され
るものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて把握
されるものであることは勿論である。
【0069】[実施例1〜4及び比較例1〜4]本発明
高内水相油中水型乳化化粧料であるスキンケアクリーム
及び比較スキンケアクリームを表1に示す処方で製造
し、得られたスキンケアクリームについて、安定性試験
及び女性専門パネル(10名)による実使用試験により
評価した。安定性試験結果は、50℃、一ヶ月放置後の
外観を、また、実使用試験は使用時、好みをそれぞれ下
記の評価基準で判定した。結果も表1に示す。配合量
は、すべて重量%である。
【0070】
【表1】
【0071】〈安定性の評価基準〉 ○:分離が全くみられない △:分離がほとんどみられない ×:液相(油相または水相)の分離が生じた
【0072】〈使用性の評価基準(毛髪に塗布して使
用)〉 (水のあふれ出し感(転相感)) ○:瞬時に転相すると判定 △:転相すると判定 ×:転相感は感じられないと判定 (使用性) ○:7名以上がうるおいがあり、しっとりし、べたつか
ず使用性良好と判定 △:3名以上7名未満がうるおいがあり、しっとりし、
べたつかず、使用性良好と判定 ×:3名未満がうるおいがあり、しっとりし、べたつか
ず、使用性良好と判定
【0073】〈性能試験のスキンケアクリームに配合し
た具体的物質について〉 1)ペースト状ポリエーテル変性シリコーン組成物: 化学式(1)において、l=5〜15、m=20〜10
0、n=1.2〜5の架橋型ポリエーテル変性シリコー
ンを100重量部と、400重量部の粘度6mPa・s
のメチルポリシロキサンとを剪断力で混練処理してペー
スト状構造物。 2)ポリエーテル変性シリコーンの50%デカメチルシ
クロペンタシロキサン溶液:下記化学式(12)のポリエー
テル変性シリコーンの50%イソパラフィン溶液。
【0074】
【化10】
【0075】〈スキンケアクリームの製造法〉各試験例
において、それぞれ選択して配合される(1)〜(9)
の成分を混合して均一にした油相液に、ディスパー(高
速撹拌機)で撹拌しながら、(10)〜(13)の水相
を添加し、目的の高内水相油中水型のスキンケアクリー
ムを調製する。
【0076】〈性能試験結果〉前記性能試験の結果、乳
化剤(A)を配合した実施例1、同(F)を配合した実
施例2、同(D)を配合した実施例3及び同(C)を配
合した実施例(4)の各実施例のスキンケアクリーム
は、いずれの性能試験においても高い評価を受けた。
【0077】それに対して、比較例1〜4は、本発明で
使用する乳化剤は配合しているが、いずれもグルコマン
ナンを配合しておらず、いずれかの性能においていずれ
も低い評価を受けた。具体的には、乳化剤(A)を配合
した比較例1は、転相感及び使用性の評価が低く、同
(F)を配合した比較例2及び同(D)を配合した実施
例3は使用性の評価が低く、同(C)を配合した比較例
4は、転相感の評価が低い。
【0078】 [実施例5] ヘアトリートメントクリーム (重量%) (1)オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 (2)ジメチルポリシロキサン(5mPa・s) 20.0 (3)ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド 0.4 (4)ジグリセリルジイソステアレート 2.0 (5)香料 0.1 (6)イオン交換水 57.5 (7)グルコマンナン 2.5 [商品名:レオレックスRS,清水化学(株)社製] (8)ポリエチレングリコール6000 1.5 (9)プロピレングリコール 5.0 (10)エチルパラベン 0.2 (11)ケイ酸アルミニウムマグネシウム 0.8
【0079】〈製法〉(1)〜(5)を均一とした油相
液に、ディスパー(高速撹拌機)を撹拌しながら、均一
にした(6)〜(11)の水相を添加して、目的の高内水
相油中水型のヘアトリートメントクリームを得た。得ら
れたヘアトリートメントクリームは、乳化剤として
(B)を配合するものであり、べたつかず、みずみずし
く、転相感に優れ、使用感に優れるものであった。
【0080】 [実施例6] スキンクリーム 重量% (1)エチルセルロース 0.25 [商品名:HERCULES社製,Nー22] (2)エタノール 2.0 (3)メチルフェニルポリシロキサン 5.0 (4)トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン 3.0 (5)ホホバ油 5.0 (6)デシルテトラデカノール 2.0 (7)ビタミンEアセテート 0.2 (8)パラベン 0.1 (9)グリセリン 10.0 (10)1,3−ブチレングリコール 5.0 (11)カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0 [商品名:第一工業製薬セロゲン−FSR] (12)ヒアルロン酸ナトリウム 0.1 [資生堂社製バイオヒアロ12] (13)グルコマンナン 3.0 [商品名:レオレックスRX,清水化学(株)社製] (14)イオン交換水 63.35
【0081】〈製法〉(1)〜(8)を均一とした油相
液に、ディスパー(高速撹拌機)を撹拌しながら、均一
にした(9)〜(14)の水相を添加して、目的の高内水
相油中水型のスキンクリームを得た。得られたヘアトリ
ートメントクリームは、乳化剤として(E)を配合する
ものであり、べたつかず、みずみずしく、転相感に優
れ、使用感に優れるものであった。
【0082】本発明が前記目的を達成するために採用し
た本発明の油中水型乳化化粧料は、グルコマンナン、乳
化剤及び50.0重量%以上の水を含有することを特徴
とする高内水相油中水型乳化化粧料である。そして、本
発明では、このような手段を採用することにより、前記
したとおり皮膚あるいは毛髪に塗布した際に、瞬時に転
相し、水のあふれ出し感に優れ、皮膚あるいは毛髪にう
るおいを与え、しっとりし、かつ、べたつきのない、経
時安定性の良好な高内水相油中水型の乳化化粧料が提供
できる。
【0083】
【発明の効果】本発明の油中水型乳化化粧料は、グルコ
マンナン、乳化剤及び50.0重量%以上の水を含有す
るものであり、それによって皮膚あるいは毛髪に塗布し
た際に、塗布したと同時に瞬時に水があふれ出し、うる
おいを与え、しっとりし、かつ、べたつかない使用性が
良好で、しかも経時安定性に優れた高内水相油中水型化
粧料が提供できる優れた効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 難波 富幸 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 Fターム(参考) 4C083 AA122 AB051 AB382 AB441 AC092 AC102 AC111 AC122 AC241 AC251 AC262 AC301 AC352 AC372 AC422 AC482 AC691 AC692 AC712 AD042 AD131 AD152 AD161 AD162 AD172 AD211 AD212 AD222 AD262 AD272 AD332 AD662 BB01 BB03 BB07 BB35 CC01 CC05 CC33 DD32 EE01 EE06 EE07 EE28 FF05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコマンナン、乳化剤及び50.0重
    量%以上の水を含有することを特徴とする高内水相油中
    水型乳化化粧料。
  2. 【請求項2】 乳化剤が下記(A)ないし(F)の1種
    又は2種以上である請求項1に記載の高内水相油中水型
    乳化化粧料。 (A)下記化学式(1)の架橋型ポリエーテル変性シリ
    コーンの一種または二種以上。 【化1】 (B)次の〜を含有する有機変性粘土鉱物。 水膨潤性粘土鉱物。 第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤。 親油性界面活性剤。 (C)下記化学式(2)で表されるポリエーテル変性シ
    リコーンの一種または二種以上。 【化2】 [ただし、式中R1はメチル基またはフェニル基であ
    り、Aはメチル基、フェニル基及び後述するEで示され
    るポリオキシレン基[Eは化学式:−C36 O(C2
    4 O)a(C36 O)bR’(式中、R’は水素原
    子、アシル基及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群
    から選択される基であり、aは5〜50の整数であり、
    bは5〜50の整数である)で表されるポリオキシレン
    基である。]からなる群から選択される基であり、3つ
    のAのうち少なくとも1つはポリオキシアルキレン基で
    ある。また、xは50〜1000の整数であり、yは1
    〜40の整数である。さらに、ポリエーテル変性シリコ
    ーンが分子中にポリオキシアルキレン基を40重量%以
    上含有し、且つポリエーテル変性シリコーンの分子量が
    30000以上である。] (D)両性界面活性剤、半極性界面活性剤及び/又は両
    性高分子と、高級脂肪酸とからなる複合体。 (E)カチオン化セルロースと水溶性高分子とからなる
    複合体。 (F)不飽和脂肪酸を30重量%以上含む炭素数16〜
    22の脂肪酸又は縮合オキシ脂肪酸と、炭素数4以上の
    多価アルコールとのエステルから成る油溶性乳化剤。
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