JP2001058156A - 塗膜の部分補修方法 - Google Patents

塗膜の部分補修方法

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JP2001058156A
JP2001058156A JP11237038A JP23703899A JP2001058156A JP 2001058156 A JP2001058156 A JP 2001058156A JP 11237038 A JP11237038 A JP 11237038A JP 23703899 A JP23703899 A JP 23703899A JP 2001058156 A JP2001058156 A JP 2001058156A
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repair
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repaired
thinner
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Setsuo Kitauchi
節男 北内
Yasutaka Horiuchi
康敬 堀内
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、補修部および補修部周辺のダ
スト部の外観及び見え方が、被補修塗膜と同等となるよ
う、簡易に補修できる塗膜の部分補修方法及び補修用シ
ンナーを提供することにある。 【解決手段】本発明は、補修対象部分を研ぎ出す工程
と、研ぎ出し部に補修塗料を塗装する工程と、得られた
補修塗膜を硬化させる工程とを備える塗膜の部分補修方
法において、上記補修塗料を塗装する工程により生じた
塗料ダスト部に、界面活性剤を含有する補修用シンナー
を塗装する工程を備えることを特徴とする塗膜の部分補
修方法を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車車体等の塗
膜の部分補修方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の塗膜外観に、ブツ、へこみ等
の塗膜異常が発生し、補修が必要となった場合は、その
要補修部分をサンドペーパー等で研磨し、補修塗料を用
いて補修が行われている。一般に補修は、手吹きエアー
スプレー等のスプレー塗装で行われるが、補修された塗
膜は、当然のことながら補修部分以外の塗膜と同一の外
観を呈することが必要である。
【0003】一般に、自動車車体等の塗膜において、塗
膜異常やゴミ等の付着がある場合は、パーツ毎の区切
り、あるいは境界部で見切りを付けるブロック補修と言
われる補修方法と、本発明の補修方法である部分補修方
法(スポット補修)とが行われている。
【0004】上記部分補修は、被補修部と同一塗料ある
いは塗色毎に専用の補修用塗料を設け(以下補修塗料と
記す)、手吹きエアースプレー等により必要部位にのみ
塗装が行われているが、画一化された方法はなく、熟練
工をもってしても難しいものである。
【0005】特公平6−75703号公報には、クリヤ
ー塗料をラッカー用シンナーに5乃至30%添加して作
られたぼかし液を、補修部周辺にスプレー塗装する方法
が開示されている。また、特許第2515170号公報
には、塗料ダスト部に塗料の溶解力が強く、かつ高沸点
の塗料用希釈溶剤を吹き付ける部分補修方法が例示され
ている。
【0006】しかしながら、塗料を添加したぼかし液を
塗装した場合には、新たなダスト部が周辺に発生し、シ
ンナーのみを塗装した場合には、被補修塗膜の表面張力
が禍し、ダストを馴染ませるためのシンナー自身にハジ
キが生じてしまい、十分な連続外観が得られず、研磨は
不可欠であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、補修
部および補修部周辺のダスト部の外観及び見え方が、被
補修塗膜と同等となるような、簡易に補修できる塗膜の
補修方法及び補修用シンナーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の補修方法は、補
修対象部分を研ぎ出す工程と、研ぎ出し部に補修塗料を
塗装する工程と、得られた補修塗膜を硬化させる工程と
を備える塗膜の部分補修方法において、上記補修塗料を
塗装する工程により生じた塗料ダスト部に、界面活性剤
を含有する補修用シンナーを塗装する工程を備えてい
る。
【0009】更に、本発明の補修方法では、補修対象部
分を研ぎ出す工程と、研ぎ出し部に第一の補修塗料を塗
装する工程と、更に、第二の補修塗料を塗装する工程
と、得られた補修塗膜を硬化させる工程とを備える塗膜
の部分補修方法において、上記第一および第二の補修塗
料を塗装する工程により生じた塗料ダスト部に、それぞ
れ界面活性剤を含有する補修用シンナーを塗装する工程
を備える塗膜の部分補修方法をも提供する。
【0010】また更に、本発明では補修塗色に限定され
ない汎用性の高い補修用シンナーをも提供する。
【0011】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】補修用シンナー 本発明の補修方法において用いられる補修用シンナー
は、界面活性剤および溶剤を含有する。上記界面活性剤
は、塗膜表面を均一化し、浮きまだらやハジキを防止す
る添加剤として塗料用に用いられるものである。
【0013】例えば、アクリル系重合物、ビニル系重合
物、セルロース系重合物、シロキサン系重合物、フッ素
重合物等が挙げられる。なかでも、ポリアルキルアクリ
レート、ポリアルキルビニルエーテル、ジメチルポリシ
ロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、有機変性ポ
リシロキサン、フッ素系界面活性剤等が好ましいものと
して挙げられ、特に、ジメチルポリシロキサン、メチル
フェニルポリシロキサン、有機変性ポリシロキサンを用
いた場合に、塗料ダスト部の平滑化に優れ好ましい。
【0014】但し、上記補修用シンナーに含まれる界面
活性剤の含有量は、補修用シンナー100重量部に対
し、0.0001〜2.0重量%の範囲内で選定される
ことが好ましい。更に好ましくは、0.001〜1.0
重量%である。下限未満では、ダストを平滑化する効果
が無く、上限を越えると補修用シンナーのダストが発生
し、被補修部と補修部との外観の連続性が悪くなる。
【0015】本発明において補修塗膜を形成する為に用
いられる補修用シンナーに含まれる溶剤は、特に限定さ
れないが、例えば、トルエン、キシレン、nヘキサン、
シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブ
チル、メタノール、エタノール、nプロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、nブチルアルコール、イ
ソブチルアルコール、メトキシプロパノール、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル
アセテート、エチルエトキシプロピオネート、ソルベッ
ソ100およびソルベッソ150(商品名、エッソ社製
芳香族系炭化水素溶剤)等の炭化水素系溶剤を挙げるこ
とができ、1種もしくは2種以上を混合し、用いること
が可能である。
【0016】これらの溶剤は、被補修塗膜を形成した塗
料の製造の際に用いた樹脂の溶解性や下地塗膜の種類、
塗装環境等の塗装条件による影響および構成溶剤の沸点
等を考慮して選択されるべきものである。
【0017】本発明の補修用シンナーは、種々の補修塗
料、例えばメタリックベース塗料、クリヤー塗料、ソリ
ッド塗料などの熱硬化型塗料、あるいは自然乾燥型塗料
(溶剤揮散型塗料あるいはラッカー型塗料ともいう)に
より形成された補修塗膜の塗料ダスト部に対し汎用的に
用いられ、上記界面活性剤を含むものであれば塗膜形成
時に2種以上を組合せて用いることもできる。
【0018】補修塗膜 本発明の補修方法において補修対象となる塗膜は、塗膜
形成性樹脂及び硬化剤をバインダーとして含む熱硬化性
塗料、あるいは塗膜形成性樹脂をバインダーとする自然
乾燥型塗料により形成されるが、必要により着色顔料お
よび/または光輝性顔料を含有する塗料によって形成さ
れたものでもよい。
【0019】上記塗膜形成性樹脂としては、特に限定さ
れるものではないが、一般には、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂が挙
げられ、上記硬化剤としてはアミノ樹脂及び/またはブ
ロックポリイソシアネート化合物などが挙げられる。
【0020】また、上記補修対象となる塗膜としては、
カルボキシル基を含有する樹脂とエポキシ基を含有する
樹脂とを用いた架橋形式の塗料により形成された塗膜で
あってもよい。
【0021】上記塗膜を形成する塗料の形態としては有
機溶剤型、水性(水溶性、水分散性、エマルジョン)、
非水分散型のいずれでもよい。
【0022】また、上記塗料中には上述のように、着色
顔料および/または光輝性顔料を併用していてもよく、
上記着色顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔
料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、キナ
クリドン系顔料、アゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔
料、縮合アゾ系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、
ペリレン系顔料、金属錯体顔料などの有機顔料が挙げら
れる。
【0023】また更に、無機顔料として、例えば、黄
鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化
チタンなどが挙げられる。また、体質顔料を含んでもよ
く、例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タ
ルク等が挙げられる。
【0024】上記光輝性顔料としては、アルミニウム
粉、着色アルミニウム粉、ブロンズ粉、アルミナ粉、ス
テンレス粉、チタニウム粉、マイカ粉、干渉マイカ粉、
着色マイカ粉、グラファイト、その他の着色、有色偏平
顔料等の鱗片状の光輝性顔料が挙げられる。
【0025】上記補修塗膜を形成する塗料に含まれる着
色顔料および/または光輝性顔料の含有量は、特に限定
されるものではないが、一般に、塗料内のPWC、すな
わち固形分ベースの顔料重量濃度で、0〜60重量%で
あり、より実用的には0〜45重量%である。
【0026】また、目的に応じて、粘性制御剤、架橋樹
脂粒子(ミクロゲル)、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、表面調整剤等を含有してもよい。
【0027】基材及び下塗り 本発明の補修対象である塗膜は、種々の基材上に形成さ
れたものであってよく、例えば金属、ガラス、プラスチ
ック、発泡体および鋳造物の上に形成されたものでよ
い。例えば、鉄、銅、アルミニウム、スズ、亜鉛等の金
属およびこれらの金属を含む合金が挙げられ、具体的に
は、乗用車、トラック、オートバイ、バス等の自動車車
体および部品が挙げられる。これらの金属は予めリン酸
塩、クロム酸塩等で化成処理されたものが防錆上特に好
ましい。
【0028】また、基材上には電着塗料および必要によ
り中塗り塗料によって下塗り層を形成していてもよい。
電着塗料としては、カチオン型及びアニオン型を使用で
きるが、カチオン型電着塗料組成物が防食性において優
れた複合塗膜を与える。
【0029】上記中塗り塗料は、下地の凹凸を隠蔽し、
上塗塗装後の表面平滑性の確保と耐チッピング性等の塗
膜物性を付与するために形成されるもので、有機系、無
機系の各種着色顔料及び体質顔料を含む。標準的には、
カーボンブラックと二酸化チタンを主要顔料としたグレ
ー系中塗塗料が多用されるが、各種着色顔料を組み合わ
せた、いわゆるカラー中塗塗料を用いることもできる。
【0030】補修方法 本発明の実施態様として、以下に、自動車車体外板部の
塗膜に対して行われた部分補修の方法について述べる。
補修対象となる塗膜は、基材であるリン酸塩処理などの
化成処理を施した鋼板の上に、電着塗装及び中塗り塗装
を施した後、補修対象塗膜を形成する上塗り塗料が塗装
されたものである。
【0031】上記補修対象となる塗膜を形成する上塗り
塗料の塗装は、一般的に静電塗装によって行われる。具
体的には、エアー霧化(オートREA)、回転遠心霧化
(ベル、マイクロベル)等を利用して形成されたものが
一般的である。
【0032】本発明の補修方法では、まず上述のように
形成された塗膜の補修対象部分を研磨する。この研磨
は、#600〜1200番程度のサンドペーパー等の研
磨材を用い、いわゆる水研ぎにより行われ、補修対象部
分の下地塗膜が露出する程度まで、緩やかに勾配をつけ
て行うことが好ましい。次いで、この下地塗膜を研ぎ出
した補修対象部分に、補修塗料を用いて補修塗膜を形成
する。
【0033】更に、補修塗料のスプレー塗装により上記
補修塗膜の周辺部に発生する、補修塗膜が断続的に成膜
した部分から、塗料ダストのみが塗着した部分まで(以
下、塗料ダスト部と記す。)に対して、補修用シンナー
を塗布し、補修塗膜の連続化および平滑化を行う。その
後、得られた補修塗膜を硬化させ、塗膜の部分補修が完
成する。
【0034】また別の実施態様として挙げられるのは、
研ぎ出し部に第一の補修塗料を塗装する工程と、更に、
第二の補修塗料を塗装する工程とを備える塗膜の部分補
修方法である。例えば、2コート1ベークで形成される
上塗り塗膜等の補修の場合、第一および第二の補修塗料
を塗装する工程により生じた塗料ダスト部に、それぞれ
界面活性剤を含有する補修用シンナーを塗装する工程を
備える。
【0035】具体的には、研ぎ出した補修対象部分に、
例えばメタリックベース塗料等の第一の補修塗料を塗装
し、この補修塗料のスプレー塗装により補修塗膜の周辺
部に発生する塗料ダスト部に対して、補修用シンナーを
塗布し、第一の補修塗膜、具体的には補修メタリックベ
ース塗膜の連続化および平滑化を行う。
【0036】更に、例えばクリヤー塗料等の第二の補修
塗料を塗装し、この補修塗料のスプレー塗装により補修
塗膜の周辺部に発生する塗料ダスト部に対して、補修用
シンナーを塗布し、第二の補修塗膜、具体的には補修ク
リヤー塗膜の連続化および平滑化を行う。その後、得ら
れた補修塗膜を硬化させ、塗膜の部分補修が完成する。
【0037】上記第一および第二の補修塗料を塗装する
工程により生じた塗料ダスト部に対し、それぞれ界面活
性剤を含有する補修用シンナーを塗装するが、同じ補修
用シンナーをそれぞれの塗料ダスト部に用いることがで
きる。
【0038】上記補修用シンナーは透明性が高く、補修
塗料の塗色等に限定されないからである。また、上記補
修に用いた塗料および補修用シンナーの塗布は、スプレ
ー塗装によって行うことができる。
【0039】尚、上記補修塗料と上記補修用シンナーの
塗布は、塗料ダストを馴染ませ、平滑化するため、補修
塗料とウエットオンウエット塗装法で行うことが好まし
い。
【0040】すなわち、本発明の塗膜の部分補修方法で
は、研磨した補修対象部分の研ぎ出し部に沿うように、
補修塗料をスプレー塗装し、補修塗膜を形成する。次に
先の補修塗料のスプレー塗装により生じた塗料ダスト部
に対して、補修用シンナーをスプレー塗装し、このよう
にして得られた補修塗膜を所定の条件で加熱することに
よって硬化する。
【0041】上記硬化条件は、それぞれの補修塗料に用
いられている樹脂種により異なるが、例えば、80〜1
60℃で10〜30分加熱することができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により詳細に
説明する。なお、部及び%は、特に断らない限り、重量
部及び重量%を意味する。
【0043】実施例1 〔補修用シンナーの調製〕以下に示す配合で補修用シン
ナーを調製した。 トルエン 53.00部 酢酸エチル 15.00部 酢酸ブチル 12.50部 メチルイソブチルケトン 12.50部 エチルエトキシプロピオネート 7.00部KF−69(信越シリコーン社製ジメチルポリシロキサン) 0.001部 合 計 100.001部
【0044】〔評価塗膜の作製〕評価用の補修塗膜を以
下に示す手順で作製した。リン酸亜鉛処理した厚さ0.
8mm、20cm×30cmのダル鋼板の上に、カチオ
ン電着塗料「パワートップU−50」(日本ペイント社
製、カチオン型電着塗料)を、乾燥膜厚20μmとなる
ように電着塗装し、160℃で30分間焼き付けて電着
塗膜を形成した。
【0045】次に、得られた電着塗膜の上に、グレー色
の中塗塗料「オルガP−2グレー」(日本ペイント社
製、ポリエステル・メラミン樹脂系塗料)を、乾燥膜厚
が30μmとなるようにスプレー塗装し、140℃で2
0分間焼付け中塗塗膜を形成した。
【0046】以下、図1を参照して説明する。得られた
中塗塗膜3の上に、予め、トルエン/酢酸エチル/酢酸
ブチル/メチルイソブチルケトン/エチルエトキシプロ
ピオネート=53/15/12.5/12.5/7の混
合溶剤で、17秒(/20℃・#3Fordcup)に
希釈された「オルガTO−H300シルバーメタリッ
ク」(日本ペイント社製メタリックベース塗料)を、乾
燥膜厚が15μmとなるように静電塗装し、メタリック
ベース塗膜4を形成した。
【0047】5分間のインターバルの後、予め、ソルベ
ッソ100(エッソ社製芳香族系炭化水素溶剤)/ソル
ベッソ150(エッソ社製芳香族系炭化水素溶剤)=5
0/50の混合溶剤で、23秒(/20℃・#4For
dcup)に希釈された、クリヤー塗料「オルガTO−
563クリヤー」(日本ペイント社製、アクリル・メラ
ミン樹脂系クリヤー塗料)を、乾燥膜厚が30μmとな
るように、ウエットオンウエットでスプレー塗装し、ク
リヤー塗膜5を形成した。更に、140℃で20分間焼
付け、被補修塗膜を作成した。
【0048】次に、補修対象部分8を、#800番のサ
ンドペーパーを用いて、水研ぎにより、補修部分におけ
る中塗塗膜3が研ぎ出されるまで、緩やかに勾配がつく
ように研ぎ出し、研ぎ出し部9を形成した。すなわち、
補修対象部分8のメタリックベース塗膜4及びクリヤー
塗膜5を除去した。
【0049】次に、ワイピングにより研ぎかすを除去
し、10分間放置した後、中塗り研ぎ出し範囲より広い
目に、補修メタリックベース塗料を吹き付け、補修メタ
リックベース塗膜2を形成した。更に、メタリックベー
ス塗料塗装部の周辺領域に発生した補修メタリックベー
ス塗料の塗料ダスト部6に対して、先の調整例の補修用
シンナーをスプレー塗装し、塗料ダスト部6を平滑化し
た。
【0050】次に、補修メタリックベース塗装範囲より
広い目に、研ぎ出し部9に沿うように、先の被補修塗膜
を形成したクリヤー塗料を用いて吹き付けし、補修クリ
ヤー塗膜1を形成した。
【0051】更に、クリヤー塗料補修部分の周辺領域に
発生したクリヤー塗料の塗料ダスト部7に対して、先と
同じ補修用シンナーをスプレー塗装し、塗料ダスト部7
を平滑化し、10分間セッティングした。その後140
℃で20分間焼き付けて補修塗膜を完成した。
【0052】〔補修塗膜の評価〕以上のように作製した
補修部分と補修していない部分を有する塗膜の外観につ
いて、外観と塗膜の連続性とを目視で比較し、以下の基
準で評価した。 ○:補修部および塗料ダスト部の外観が良好で、補修
部、塗料ダスト部および非補修部の外観が等しい △:補修部および塗料ダスト部の外観は良好であるが、
補修部、塗料ダスト部および非補修部の外観が若干異な
る ×:補修部および塗料ダスト部の外観が悪く、補修部、
塗料ダスト部および非補修部の外観がかなり異なる 評価結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】実施例2 補修用シンナーを下記の調製例の補修用シンナーに変更
し、中塗り塗膜上に形成する被補修塗膜を形成する塗料
として、1コート型の「オルガTO−640レッド」
(日本ペイント社製赤色塗料)を用いて、補修塗料およ
び補修用シンナーの塗装を1回で仕上げた以外は実施例
1と同様にして補修塗膜を形成し、同様に評価した。 ソルベッソ100(エッソ社製芳香族系炭化水素溶剤) 50.00部 ソルベッソ150(エッソ社製芳香族系炭化水素溶剤) 50.00部BYK−344(BYK社製ポリシロキサン重合体) 0.01部 合 計 100.01部
【0055】比較例1 補修用シンナーを、それぞれ補修塗料の希釈溶剤に変更
した以外は実施例1と同様にして、補修塗膜を形成し、
同様に評価した。上記実施例および比較例の評価結果を
表1に示す。
【0056】表1の結果から明らかなように、本発明に
従い、塗膜の補修に補修用シンナーを用いることによ
り、補修していない部分、ダスト部および補修部の塗膜
外観を連続して一致させることができる。
【0057】
【発明の効果】本発明の補修方法によれば、塗色毎に専
用の補修用シンナーを調製する必要が無く、どの塗色に
も用いうる汎用性の高い補修用シンナーを使用するの
で、煩雑な作業や準備を行う必要がなく、従って補修作
業を簡便にすることができる。また、仕上がりにばらつ
きのない補修作業を行うことができ、補修作業の熟練者
でなくとも補修作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における積層塗膜を示す断面
図。
【符号の説明】
1・・・補修クリヤー塗膜 2・・・補修メタリックベース塗膜 3・・・中塗り塗膜 4・・・メタリックベース塗膜 5・・・クリヤー塗膜 6・・・補修メタリックベース塗料の塗料ダスト部 7・・・補修クリヤー塗料の塗料ダスト部 8・・・補修対象部分 9・・・研ぎ出し部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】補修対象部分を研ぎ出す工程と、研ぎ出し
    部に補修塗料を塗装する工程と、得られた補修塗膜を硬
    化させる工程とを備える塗膜の部分補修方法において、 前記補修塗料を塗装する工程により生じた塗料ダスト部
    に、界面活性剤を含有する補修用シンナーを塗装する工
    程を備えることを特徴とする塗膜の部分補修方法。
  2. 【請求項2】補修対象部分を研ぎ出す工程と、研ぎ出し
    部に第一の補修塗料を塗装する工程と、更に、第二の補
    修塗料を塗装する工程と、得られた補修塗膜を硬化させ
    る工程とを備える塗膜の部分補修方法において、 前記第一および第二の補修塗料を塗装する工程により生
    じた塗料ダスト部に、それぞれ界面活性剤を含有する補
    修用シンナーを塗装する工程を備えることを特徴とする
    塗膜の部分補修方法。
  3. 【請求項3】前記請求項1あるいは2記載の方法に用い
    られる界面活性剤を含有する補修用シンナー。
  4. 【請求項4】前記請求項1あるいは2記載の方法により
    補修された塗膜を有する自動車あるいは自動車用部品。
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Cited By (2)

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JP2007169526A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Nippon Paint Co Ltd ぼかし液組成物、および自動車外装塗膜補修方法
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