JP2001055525A - 着色アルミニウム顔料およびそれを含む塗料組成物 - Google Patents

着色アルミニウム顔料およびそれを含む塗料組成物

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JP2001055525A
JP2001055525A JP11233936A JP23393699A JP2001055525A JP 2001055525 A JP2001055525 A JP 2001055525A JP 11233936 A JP11233936 A JP 11233936A JP 23393699 A JP23393699 A JP 23393699A JP 2001055525 A JP2001055525 A JP 2001055525A
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aluminum pigment
colored
colored aluminum
pigment
bismuth vanadate
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Yoshiki Hashizume
良樹 橋詰
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Toyo Aluminum KK
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Toyo Aluminum KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カラーフロップ性、耐候性に優れた着色アル
ミニウム顔料およびそれを含む塗料組成物の提供。 【解決手段】 バナジウム酸ビスマスを表面に付着させ
てなる着色アルミニウム顔料であり、その付着量は、基
材アルミニウム顔料の水面拡散面積/mに対し0.2
〜3.0gである着色アルミニウム顔料。又、バナジウ
ム酸ビスマスを表面に付着させた上にさらに樹脂をコー
ティングした着色アルミニウム顔料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフロップ性
を有し、かつ耐候性に優れた着色アルミニウム顔料およ
びそれを配合した塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム顔料に着色顔料を付着させ
た着色アルミニウム顔料は、特開昭58−141248、公表特
許公報平5−508424、特開平1−315470、特開平9-4088
5、特開平9-59532、特開平9-124973等に公知で、着色顔
料を表面に付着させ、ポリマーで被覆する方法が一般的
である。これらの着色アルミニウム顔料には、ジケトピ
ロロピロール系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イ
ソインドリノン系、縮合アゾ系、スレン系、ペリノン
系、ペリレン系、フタロン系、フタロシアニン系等の有
機顔料あるいは酸化鉄、カーボンブラック等の無機顔料
が使用されている。
【0003】これらの着色顔料を付着させた着色アルミ
ニウム顔料は基本的に観察方向による色彩変化を示さ
ず、カラーフロップ性は認められない。カラーフロップ
性を付与する方法として、着色アルミニウム顔料とマイ
カを混合する(特開平5-70719)、二種類以上の着色ア
ルミニウム顔料を混合する(特開平7-292294)等の方法
が提案されているが、いずれもカラーフロップ性が低
く、また混色により彩度が低下するという問題もある。
【0004】さらに、これらの着色アルミニウム顔料に
おいては基材アルミニウム顔料表面での光の反射により
表面に付着させた着色顔料が光劣化し易いという問題が
有る。特にイエローの色域では、耐候性と意匠性の両方
を兼ね備えた着色アルミニウム顔料を得ることは困難で
あった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、着色ア
ルミニウム顔料の着色顔料としてバナジウム酸ビスマス
を使用する点にある。 着色顔料としてバナジウム酸ビ
スマスを使用することにより、カラーフロップ性を有す
る耐候性の優れた着色アルミニウム顔料が得られる。バ
ナジウム酸ビスマスを付着させた着色アルミニウム顔料
を使用することにより、ハイライト(正反射方向近傍)
での赤みを帯びた薄い黄色から、シェード(正反射より
離れた方向)での深い青みのある黄色へのカラーフロッ
プ性を有する塗膜を得ることが出来る。また、バナジウ
ム酸ビスマスを付着させた着色アルミニウム顔料と他の
着色アルミニウム顔料あるいは着色マイカや一般着色顔
料を混合すると、ハイライトからシェードへの観察角度
の移動により、黄色みが大きくなっていくカラーフロッ
プ性を呈する塗膜が得られる。
【0006】また、バナジウム酸ビスマスは耐候性が優
れているため、これまで耐候性の問題で困難とされてき
たイエロー系着色アルミニウム顔料を提供することが可
能となった。
【0007】バナジウム酸ビスマスの具体例としては、
チバスペシャリティーケミカル(株)のIRGACOLOR YELL
OW 2GTM, IRGACOLOR YELLOW 14247, IRGACOLOR YELLOW
2GLMA, IRAGACOLOR YELLOW 3GLM 等が挙げられ、平均一
次粒子径が0.01〜0.5μm、より好ましくは0.03〜0.2μm
の微細粒子が好適に使用される。これより粒径が大きく
なると、得られる着色アルミニウム顔料の光輝感と彩度
が低下し、目的とする意匠性は得られない。また、細か
すぎる場合は、バナジウム酸ビスマスの分散が困難とな
り、良好な塗膜外観が得られない。バナジウム酸ビスマ
スには、本発明の効果が損なわれない限り他の成分例え
ばBiMoO等が含まれているものであってもよ
い。
【0008】バナジウム酸ビスマスの付着量は、基材ア
ルミニウム顔料の水面拡散面積1m に対し、0.2〜
3.0g、より好ましくは0.5〜2.0gである。こ
の範囲より少ない場合は、十分な彩度が得られず、多す
ぎる場合は、得られる着色アルミニウム顔料の光輝感が
低下する。
【0009】本発明で用いる基材アルミニウム顔料は公
知のアルミニウム顔料が使用でき、またその製造法も限
定されないが、平均粒子径が1〜500μm、比表面積
0.05〜10m/g、水面拡散面積1000〜50
000cm/gのアルミニウム顔料を用いるのが好ま
しい。さらに好ましくは平均粒子径5〜100μm、比
表面積0.2〜5m/g、水面拡散面積2000〜2
0000cm/gのアルミニウム顔料を用いるのが良
い。形状については扁平状が適しており特にはコイン状
に近いものがよい。その厚みは0.03μm〜5μm程
度、アスペクト比(最長径/厚み)3〜600程度が好
ましい。さらに好ましくは厚み0.1〜2μm、アスペ
クト比は10〜300程度がよい。その製造法は、アト
マイズ粉末をボールミルによって粉砕または磨砕する方
法や、アルミニウム蒸着フィルムを製造後、アルミニウ
ム層を剥離し粉砕する方法が一般的である。また、基材
アルミニウム顔料の純度(金属成分)については特に限
定されることはなく、工業用純アルミニウムおよび公知
のアルミニウム合金が選択できる。
【0010】基材アルミニウム顔料に着色顔料を付着さ
せる方法に特に限定は無いが、公知特許出願(例えば、
特開平1-315470、特開平9-40885、特開平9-59532、特開
平9-124973等)に記載されている方法が好適に使用され
うる。
【0011】基材アルミニウム顔料表面にバナジウム酸
ビスマスを付着させる最も好ましい方法は、付着させる
バナジウム酸ビスマスを分子中に2個のアミノ基を有
し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物あるいは一
塩基性芳香族カルボン酸で被覆して付着性を向上せし
め、非極性溶媒中でのヘテロ凝集現象を利用して基材ア
ルミニウム顔料に付着させる方法である。
【0012】なお、バナジウム酸ビスマスには、上記の
化合物の他に界面活性剤やキレート化合物等の顔料分散
剤や、紫外線吸収剤等を付着させても良い。
【0013】2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を
持たないアミノ化合物としては例えば、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタ
ン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノド
デカン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジア
ミン、p−フェニレンジアミン、1,8−ジアミノナフ
タレン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ステアリル
プロピレンジアミン、N−β−(アミノエチル)−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン
から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができ
る。
【0014】一塩基性芳香族カルボン酸としては例え
ば、安息香酸、安息香酸ビニル、サリチル酸、アントラ
ニル酸、m-アミノ安息香酸、p-アミノ安息香酸、3-アミ
ノ4-メチル安息香酸、p-アミノサリチル酸、1-ナフトエ
酸、2-ナフトエ酸、ナフテン酸、3-アミノ-2-ナフトエ
酸、ケイ皮酸、アミノケイ皮酸から選ばれる少なくとも
1種以上を用いることができる。
【0015】2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を
持たないアミノ化合物あるいは一塩基性芳香族カルボン
酸の添加量は着色顔料(バナジウム酸ビスマス)100
重量部に対し、0.2〜100重量部、より好ましくは
0.5〜50重量部が適当である。
【0016】具体的に、バナジウム酸ビスマスを基材ア
ルミニウム顔料に付着させる好ましい方法として、下記
の工程が例示されるが、この方法に限定されるものでは
ない。 1) バナジウム酸ビスマスを上に挙げた2個のアミノ基
を有し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物、ある
いは一塩基性芳香族カルボン酸の存在下において、必要
に応じて界面活性剤やキレート化合物等の分散剤を加
え、非極性溶媒中で分散し、着色顔料の分散体を作成す
る。ここで非極性溶媒としては沸点範囲100〜250
℃程度の脂肪族炭化水素、あるいは芳香族炭化水素およ
びその混合体が好適に使用され得る。具体的には、ノル
マルパラフィン、イソパラフィン、トルエン、キシレ
ン、ソルベントナフサ、灯油、ミネラルスピリット、石
油ベンジン等が例示される。また、必要に応じてアルコ
ールあるいはエステル系溶剤を顔料分散の補助として少
量添加しても良い。
【0017】着色顔料を分散する方法として好ましい方
法は、ボールミル、ビーズミル、サンドミル等による粉
砕媒体を使った分散方法である。 2) 1)により作成したバナジウム酸ビスマス分散体に基
材アルミニウム顔料を加えて分散し、バナジウム酸ビス
マスを基材アルミニウム顔料表面に付着させる(一次着
色)。このときの分散方法としては、上に挙げた粉砕媒
体を使用した分散方法の他にスターラーやディスパーに
よる撹拌も好適である。その他、着色顔料スラリーに無
機酸基を吸着させた基材アルミニウム顔料を加えた後、
固液分離してペースト状とし、ニーダーミキサー等で混
練する方法も有効である。添加する基材アルミニウム顔
料は脂肪酸等の有機系添加剤を出来るだけ含まないこと
が望ましく、必要に応じて無機酸等であらかじめ被覆し
着色顔料が付着しやすい表面状態にしておいても良い。 3) 必要に応じて、顔料付着層の上から樹脂を被覆する
事により、バナジウム酸ビスマスの基材アルミニウム顔
料への付着をより強固にする。樹脂の量は基材アルミニ
ウム顔料(固形分)100重量部に対し、0.5〜10
0重量部、より好ましくは5〜30重量部が適当であ
る。バナジウム酸ビスマスによる一次着色アルミニウム
顔料を樹脂で被覆する方法は、該一次着色アルミニウム
顔料を炭化水素系あるいはアルコール系溶媒(好ましく
は炭化水素系溶剤)に分散した分散体にモノマーと過酸
化ベンゾイル、過酸化イソブチル、アゾビスイソブチロ
ニトリル等の重合開始剤を添加し、撹拌しながら加熱し
てモノマーを重合させ、該フレーク表面に析出させる方
法が好ましい。重合反応は無酸素雰囲気、例えば窒素、
アルゴン等の不活性ガス中で行う事が望ましい。反応温
度は50〜150℃、より好ましくは70〜100℃が
適当である。このとき重合させるモノマーとしては下記
のものが例示され、1種または2種以上が好適に使用で
きる。
【0018】アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸
メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸2
−メトキシエチル、アクリル酸2−ジエチルアミノエチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、1,
4ブタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサンジオ
ールジアクリレート、1,9ノナンジオールジアクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプ
ロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレング
リコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス
アクリロキシエチルホスフェート、ジトリメチロールプ
ロパンテトラアクリレート、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、アクリルニ
トリル、メタクリルニトリル、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、ポリ
ブタジエン、アマニ油、大豆油、エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化ポリブタジエン、シクロヘキセンビニルモノオ
キサイド、ジビニルベンゼンモノオキサイド本発明の塗
料組成物に配合される着色アルミニウム顔料の量(固形
分)は、樹脂成分100重量部当たり0.1〜50重量
部、より好ましくは1〜30重量部とするのが良い。着
色アルミニウム顔料が少なすぎると目的とする意匠性が
得られず、多すぎると塗膜の鮮映性が低下する。
【0019】本発明の塗料組成物に配合される樹脂成分
としては特に限定はないが、熱硬化型アクリル樹脂/メ
ラミン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂/CAB/メラミン
樹脂、熱硬化型ポリエステル(アルキド)樹脂/メラミ
ン樹脂、熱硬化型ポリエステル(アルキド)/CAB/
メラミン樹脂、イソシアネート硬化型ウレタン樹脂/常
温硬化型アクリル樹脂、水希釈型アクリルエマルジョン
/メラミン樹脂等が例示でき、1種又は2種以上が好適
に用いられる。また必要に応じて、顔料分散剤、消泡
剤、沈降防止剤、硬化触媒等の添加剤や、他の着色顔
料、マイカ、着色マイカ、異種の着色アルミニウム等を
本発明の効果を妨げない範囲内、例えば0.1〜5重量
%程度で配合しても良い。 −作用・効果− 本発明の着色アルミニウム顔料を使用することにより、
カラーフロップ性を有する耐候性の優れた黄色メタリッ
ク塗膜が得られる。より具体的には、ハイライト(正反
射方向近傍)での赤みを帯びた薄い黄色から、シェード
(正反射より離れた方向)での深い青みのある黄色への
カラーフロップ性を有する塗膜を得ることが出来る。ま
た、本発明の着色アルミニウム顔料と他の着色アルミニ
ウム顔料あるいは着色マイカや一般着色顔料を混合する
と、ハイライトからシェードへの観察角度の移動によ
り、黄色みが大きくなっていくようなカラーフロップ性
を呈する塗膜が得られる。
【0020】本発明の着色アルミニウム顔料あるいはそ
れを使用した塗料を使用することにより、これまで耐候
性が悪く不可能とされてきたイエローの色域でも、意匠
性、耐候性の優れた塗膜を得ることが出来るようになっ
た。
【0021】本発明の着色アルミニウム顔料は、前記塗
料以外にも印刷用インキや樹脂練り混み用顔料、筆記具
等のインキ等にも好適に使用できる。
【0022】
【実施例】(実施例1)市販のバナジウム酸ビスマス顔
料(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、IRGACO
LOR YELLOW 3GLM)10gに安息香酸0.5g、分散剤
(川研ファインケミカルズ(株)製:フ゜レンアクトALM)、
0.5g、ミネラルスピリット10gを加え、直径1m
mのガラスビーズを500g挿入した直径5cm、内容
積500ccのポットミルで24時間ボールミル分散し
た。その後、このポットミルに市販のアルミニウムペー
スト(東洋アルミニウム(株)製、TCR3040:水
面拡散面積0.5m/g)を28.6g(金属分として
20g)、およびミネラルスピリット20gを追加し、
さらに1時間ボールミル分散した。得られたスラリーを
ミネラルスピリット200gで洗い出す事により、ガラ
スビーズと分離し、その後濾過することにより、バナジ
ウム酸ビスマスを付着させたアルミニウム顔料(一次着
色アルミニウム顔料)を得た。
【0023】上記により得られた一次着色アルミニウム
顔料20g(固形分として)をミネラルスピリット20
0gに分散させたスラリーにアクリル酸0.3g、トリ
メチロールプロパントリアクリレート0.3g、 スチ
レン0.3g、エポキシ化ポリブタジエン0.3gを添
加し、窒素中80℃で加熱撹拌しながら、重合開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリル0.05gを添加して
モノマーを重合させ、一次着色アルミニウム顔料表面に
析出させた。処理後スラリーを固液分離し、固形分60
%のペースト状の着色アルミニウム顔料を得た。
【0024】得られた着色アルミニウム顔料の電子顕微
鏡写真を図1に示す。この着色アルミニウム顔料のバナ
ジウム酸ビスマス付着量は基材アルミニウム顔料の水面
拡散面積1mに対し1.0gであった。
【0025】得られたペースト状着色アルミニウム顔料
2.5gを市販のアクリルラッカー(日本ペイント(株)製
オートクリヤー)50gに分散して塗料を作製し、両面
アート紙に250μmドクターブレードで塗布して塗板
を作製した。得られた塗板は、ハイライトで赤みのある
黄色、シェードで深い青みのある黄色を呈するカラーフ
ロップ性のある特徴的な塗板であった。
【0026】(実施例2)アルミニウムペーストの添加
量57.2g(金属分として40g)とした以外は実施
例1と同様にして、バナジウム酸ビスマスを水面拡散面
積1m当たり0.50gとなるよう付着させたペース
ト状着色アルミニウム顔料(固形分60%)を得た。
【0027】得られたペースト状着色アルミニウム顔料
を用い、実施例1と同様の方法で作成した塗板は、実施
例1の塗板に比べ、彩度は多少減少している反面、メタ
リック感が増加しており、同様のカラーフロップ性を呈
した。
【0028】(実施例3)アルミニウムペーストの添加
量14.3g(金属分として10g)とした以外は実施
例1と同様にして、バナジウム酸ビスマスを水面拡散面
積1m当たり2.0g付着させたペースト状着色アル
ミニウム顔料(固形分60%)を得た。
【0029】得られたペースト状着色アルミニウム顔料
を用い、実施例1と同様の方法で作成した塗板は、実施
例1の塗板に比べ、メタリック感は多少減少している反
面、彩度が増加しており、同様のカラーフロップ性を呈
した。
【0030】(実施例4)アルミニウムペーストとして
水面拡散面積11000cm/gのもの(東洋アルミ
ニウム(株)製:7640NS)を使用し、添加量14.3g
(金属分として10g)とした以外は実施例1と同様に
して、バナジウム酸ビスマスを水面拡散面積1m当た
り0.91g付着させたペースト状着色アルミニウム顔
料(固形分60%)を得た。
【0031】得られたペースト状着色アルミニウム顔料
を用い、実施例1と同様の方法で作成した塗板は、実施
例1の塗板と彩度は同程度で、緻密感のあるメタリック
調の仕上がりとなり、同様のカラーフロップ性を呈し
た。
【0032】(比較例1)着色顔料を市販の有機系イエ
ロー着色顔料(チバスペシャリティケミカル(株)製
IRGAZIN YELLOW 5GLT)を用い、アルミニウムペースト
の添加量57.2g(金属分として40g)とした以外
は実施例1と同様にして、ペースト状イエロー着色アル
ミニウム顔料(固形分50%)を得た。
【0033】得られたペースト状着色アルミニウム顔料
を用い、実施例1と同様の方法で作成した塗板は、実施
例1の塗板に比べ、彩度は良好であったが、実施例1で
見られたようなカラーフロップ性は認められなかった。
【0034】(試験例2)アルミニウムペーストとして
水面拡散面積11000cm/gのもの(東洋アルミニウム
(株)製:7640NS)を使用し、添加量128.6g(金
属分として90g)とした以外は実施例1と同様にし
て、バナジウム酸ビスマスを水面拡散面積1m当たり
0.10g付着させたペースト状着色アルミニウム顔料
(固形分60%)を得た。
【0035】得られたペースト状着色アルミニウム顔料
を用い、実施例1と同様の方法で作成した塗板は、ほと
んど着色されておらず、カラーフロップ性は認められな
かった。
【0036】(試験例3)アルミニウムペーストの添加
量7.2g(金属分として5g)とした以外は実施例1
と同様にして、バナジウム酸ビスマスを水面拡散面積1
当たり4.0g付着させたペースト状着色アルミニ
ウム顔料(固形分60%)を得た。
【0037】得られたペースト状着色アルミニウム顔料
を用い、実施例1と同様の方法で作成した塗板は、実施
例1の塗板に比べ、メタリック感が大きく減少し、カラ
ーフロップ性もあまり認められなかった。
【0038】(実施例5〜10,比較例4、7、8,試
験例5、6)実施例1〜4、比較例1、試験例2および
3で得られた着色アルミニウム顔料を用い下記の組成の
塗料組成物を作製し、自動車用カチオン電着塗料を電着
させた表面処理鋼板(JIS G3310の鋼板に燐酸亜鉛系化
成処理を行ったもの)にポリエステル/メラミン樹脂系
の中塗り塗装を施した鋼板に塗装した。
【0039】この電着塗装および中塗り塗装を施した鋼
板に着色ベースコート用の該塗料組成物およびクリヤー
コート用塗料組成物を2コート1ベイク方式でエアース
プレー塗装し、140℃で30分焼き付けて、メタリッ
ク塗膜を作成した。硬化乾燥後の着色ベースコート層及
びクリヤーコート層の膜厚はそれぞれ20μm及び40
μmであった。
【0040】 <着色ベースコート用塗料組成物(本発明による)> 着色材 表1に示す 熱硬化アクリル樹脂(固形分) 80部 ブチル化メラミン樹脂(固形分) 20部 <クリヤーコート用塗料組成物> 熱硬化アクリル樹脂(固形分) 80部 ブチル化メラミン樹脂(固形分) 20部 得られた塗板の色調及び外観について目視で5段階評価
(数値が高い方が良)した結果を表1にあわせて示す。
【0041】また、得られた塗板の耐候性をQUV促進
耐候性試験機(Q-PANEL社製)で1000時間テ
ストしてその変色の度合いをグレースケール(数値が高
い方が変色小)で評価した結果も表1に示す。
【0042】彩度の評価:目視による。
【0043】5(非常に良好)4(良好)3(普通)2
(不良)1(着色せず) メタリック感:目視による。
【0044】5(非常に良好)4(良好)3(普通)2
(不良)1(全くなし) カラーフロップ性:目視による。
【0045】5(非常に良好)4(良好)3(普通)2
(不良)1(全くなし) 塗膜外観:目視による。
【0046】5(非常に良好)4(良好)3(普通)2
(不良)1(極めて悪い) <その他の試験方法> ・水面拡散面積(m/g):JIS K5906によ
る。
【0047】
【表1】 実施例1(本発明)及び比較例1(従来品)の着色アル
ミニウム顔料を使用して作製した塗板の色調を、X-Rite
Incorporated社製の変角測色計X-Rite MA68により評
価した。得られた結果を表2に示す。光源はC 光10゜
視野、入射角は45゜とした。
【0048】表2より本発明品は従来品に比べ、a*値
の変化が大きく、ハイライト(オフセット角が小)では
赤みの色調を示し、シェード(オフセット角大)では緑
方向に大きくシフトしていることがわかる。一方、本発
明品は、シェードでも高いb*値を示し、従来品よりも
シェードで強い黄色味を示す事がわかる。
【0049】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の着色アルミニウム顔料の電子顕微鏡
写真である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月20日(1999.8.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J037 AA05 CA15 CC13 CC15 CC16 CC17 CC23 CC25 DD17 EE02 EE03 EE43 FF02 FF22 4J038 CG141 CJ241 DA161 DD181 DG001 HA066 KA08 KA14 NA01 NA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バナジウム酸ビスマスを表面に付着させ
    てなる着色アルミニウム顔料。
  2. 【請求項2】 バナジウム酸ビスマスの付着量が、基材
    アルミニウム顔料の水面拡散面積1mに対し0.2〜
    3.0gである請求項1記載の着色アルミニウム顔料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の着色アルミニウ
    ム顔料の表面にさらに樹脂をコーティングした着色アル
    ミニウム顔料。
  4. 【請求項4】 QUV促進耐候試験において、1000
    時間経過後のグレースケールが4以上である請求項1な
    いし3のいずれか1項に記載の着色アルミニウム顔料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の着
    色アルミニウム顔料を含有する塗料組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の着
    色アルミニウム顔料と、マイカ、着色マイカ、異種の着
    色アルミニウム顔料、バナジウム酸ビスマス以外の着色
    顔料から選ばれる少なくとも1種以上ををさらに含有す
    る塗料組成物。
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