JP2001053434A - リフロー方法及び装置 - Google Patents

リフロー方法及び装置

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JP2001053434A
JP2001053434A JP22585999A JP22585999A JP2001053434A JP 2001053434 A JP2001053434 A JP 2001053434A JP 22585999 A JP22585999 A JP 22585999A JP 22585999 A JP22585999 A JP 22585999A JP 2001053434 A JP2001053434 A JP 2001053434A
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cream solder
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度プロファイル設定の自由度が向上でき、
リフロー装置のエネルギー消費量の削減が図れ、機種切
り替え時間の短縮を実現できるリフロー方法および装置
を提供する。 【解決手段】 搬送経路6に沿って配設されている輻射
加熱体1に誘導磁界を作用させて発熱させ、輻射加熱体
1から発生する輻射熱でプリント回路基板8を加熱して
クリーム半田を溶融させてプリント回路基板8に電子部
品を実装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリーム半田を付
与して電子部品が搭載されたプリント回路基板を移動経
路に沿って搬送して、その搬送中に前記クリーム半田を
溶融させてプリント回路基板に前記電子部品を実装する
リフロー方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高機能化の要
求に伴なって、クリーム半田などによるリフロー半田付
け技術が進歩し、プリント基板への電子部品の高密度実
装化が進められている。例えばクリーム半田を用いたリ
フロー半田付けは、クリーム半田をプリント回路基板に
印刷する工程と、印刷したクリーム半田に電子部品を搭
載する工程と、プリント回路基板を加熱し半田付けを行
うリフロー工程とからなる。
【0003】図3は、プリント回路基板への電子部品の
実装状態を示し、図4は、従来のリフロー装置を示す。
図3(a)に示すように、リフロー前のプリント回路基
板8には、所定の電極11上にクリーム半田12が印刷
されており、クリーム半田12により電子部品13の部
品電極14と電極11とが電気的に接続されるように、
電子部品13が正確に位置決めされて搭載されている。
【0004】この電子部品13が搭載されたプリント回
路基板8は、図4に示すように、搬送装置6の搬送経路
を矢印A方向へ搬送され、炉体3に設けられた5組の加
熱ユニット19a〜19eの内部を通過する。加熱ユニ
ット19a〜19eにはそれぞれヒータ15が設けられ
ており、矢印aで示すヒータ15で加熱された空気がノ
ズル18を介して矢印bで示すように整流されて吹き出
され、その空気の一部は矢印cで示すように加熱ユニッ
ト19a〜19eの外部に流出て、矢印dで示すように
炉体3の上部に設けられた排気口16より排出される。
残りの空気は、搬送装置6を介して各加熱ユニット19
a〜19eと対向する位置に設けられたシロッコファン
17により炉体3の内部で循環する。
【0005】このようにして各加熱ユニット19a〜1
9e内の空気をヒータ15にて所定の温度に加熱した熱
風と各ヒータ15の輻射熱により、プリント回路基板8
が均一に加熱される。そして、クリーム半田12の溶融
点以上にプリント回路基板8が加熱されると、一旦クリ
ーム半田12が溶融して電極11と部品電極14の両者
に均等に半田が分散する。
【0006】加熱ユニット19a〜19eを通過したプ
リント回路基板8は、冷却ファン7により冷却され、図
3(b)に示すように、クリーム半田12が固化して電
極11と電子部品13の部品電極14とが接合される。
クリーム半田12は、直径30〜60μm程度の半田粉
末をフラックスと混合し、クリーム状にした物質であ
る。フラックスは、リフロー時における電極11と部品
電極14の酸化物の除去と保護を目的として配合される
ものであり、主成分であるロジンを溶剤に溶融して、少
量の添加物を加えて成分調整したものである。
【0007】詳しくは、プリント回路基板8を半田12
の溶融点以上に加熱する際に、加熱とともに電極11や
部品電極14が激しく酸化し始める。特に電極11は、
一般的に銅で形成されているため酸化が著しい。酸化に
より電極11の表面が酸化物で被われると、溶融したク
リーム半田12が電極11と金属間化合物を形成するこ
とができず、溶融したクリーム半田12がはじかれて、
半田付けできなくなる。
【0008】しかしながら、クリーム半田12に混入さ
れたフラックスに含有されるロジンは、140〜160
℃程度に加熱されると軟化すると同時に活性化し、電極
11の表面に発生した酸化物に対して還元反応を起こし
て酸化物を除去し、純粋な金属表面を露出させる。さら
に、軟化したロジンは電極11を被っているため、雰囲
気中の酸素と電極11との接触が阻害され、再酸化が抑
制される。
【0009】このようなフラックスの効果を有効にする
ために、一般的にリフロー半田付けにおいては、図5に
示すような温度プロファイルの設定が必要となる。図5
に示すプリント回路基板8の温度プロファイルを実現す
るために、各加熱ユニット19a〜19eは、以下のよ
うに温度設定される。この例では、プリント回路基板8
の投入側から3組の加熱ユニット19a〜19cが後述
のプリヒート工程で使用され、残りの2組の加熱ユニッ
ト19d、19eが本加熱に使用される。
【0010】加熱ユニット19a〜19cのうち最初の
加熱ユニット19aは、プリヒート工程の設定温度に速
やかに到達できるように、プリヒート工程で必要とされ
る温度より10℃〜30℃程度高めの温度に設定され、
加熱ユニット19b、19cは、プリヒート工程で必要
とされる温度に設定される。本加熱工程で使用される加
熱ユニット19d,19eのうち、加熱ユニット19d
は、リフロー工程中の最高温度である230℃よりも少
し高めに設定され、加熱ユニット19eは230℃程度
に設定される。
【0011】このように構成された加熱ユニット19a
〜19cを通過することで、プリント回路基板8はまず
160℃程度まで加熱され、その状態で40秒程度保持
される。この時、上述した酸化物還元反応が進行して、
電極11の表面に発生した酸化物が除去される。この工
程は一般的にプリヒート工程と呼ばれる。このプリヒー
ト工程は、上記のようなフラックスの酸化物除去効果を
有効にするだけでなく、プリント回路基板8の上の温度
ばらつきを少なくする効果もある。すなわち、プリント
回路基板8には大小様々な電子部品13が様々な部品間
隔で搭載されており、大きな電子部品と小さな電子部品
とでは熱容量に差があるため、所定の温度に上昇する時
間が異なってくる。従って、プリヒート工程をある程度
長くとることで、プリント回路基板8の上の温度ばらつ
きを小さくできる。
【0012】プリヒート工程に次いで、200℃以上の
本加熱を行う。ここでは、プリント回路基板8を230
℃程度まで加熱し、クリーム半田12を溶融して半田付
けが行われる。一般的に、クリーム半田12で使用され
る半田は、錫と鉛の共晶半田がクリーム半田の半田成分
として使用されており、その融点は183℃である。従
って、プリント回路基板8は183℃以上に加熱すれば
よいが、より短時間で半田付けを行うために230℃程
度まで加熱することが多い。
【0013】この時、200℃以上に保持される時間
は、20秒以下であることが望ましい。20秒よりも加
熱すると、電子部品13が加熱により劣化する可能性が
高くなる。なお、プリント回路基板8の温度プロファイ
ルの調整は、上記のような各加熱ユニット19a〜19
eの設定温度の調節だけでなく、搬送速度により行うこ
ともでき、例えば加熱に要する時間が不足する場合に
は、加熱ユニット19a〜19eのヒータ15の設定温
度を上げる他に、プリント回路基板8の搬送速度を遅く
してもよい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成されたリフロー装置では、温度プロファイル
の設定に熟練を要し、最適な温度設定値を決定するのに
時間がかかるという問題がある。温度プロファイルの設
定には、上述のように加熱ユニット19a〜19eのヒ
ータ温度の設定と、プリント回路基板8の搬送速度を考
慮する必要がある。
【0015】特に、プリント回路基板8の搬送速度は、
どの加熱ユニット19a〜19eを通過する速度も全て
同じであるため、加熱ユニット19a〜19eのヒータ
設定温度を調節しながら最適な温度設定値を見つける必
要がある。また、プリント回路基板8の温度上昇は、プ
リント回路基板8の大きさや搭載されている部品の密度
によっても変化することから、例えば、熱容量が大きく
異なる電子部品が搭載されている場合には、温度のばら
つきを小さくするためにプリヒート工程を長く取る必要
がある。
【0016】プリヒート工程を長くするためには、プリ
ント回路基板8の搬送速度を遅くするが、必然的にプリ
ント回路基板8が本加熱工程を行う加熱ユニット19
d,19eを通過する時間も長くなり、熱容量の小さい
電子部品には温度補償範囲を超える熱量が加わり損傷す
る場合がある。このようにプリント回路基板8の温度プ
ロファイルの設定には慎重さが求められ、時間のかかる
作業となる。
【0017】また、上記のようなリフロー装置は、一般
に大きなプリント回路基板8でもリフローができるよう
に大型の装置が用いられることから、装置の持つ熱容量
が大きくなり、稼動中の消費エネルギーが大きくなると
いう問題がある。具体的には、奥行きが800mm〜1
200mm程度、長さが2500mm〜4000mm程
度、高さが1500mm〜2000mm程度と大型のリ
フロー装置では、炉体3の容量が大きくなるため、製造
ラインにおいて常温から装置を稼動させた際に、ヒータ
15にて炉体3の内部の空気を加熱して一定温度にする
には大きな熱容量が必要となり、一定温度になるまでに
30分から1時間の立ち上げ時間がかかり、生産性が低
下する。
【0018】そのため、立ち上げ時間を短縮するため
に、休憩時など製造が行われていない時間でも常時ヒー
タ15に通電する方法が取られているが、実際の稼働率
と比較して消費される電力が大きくなる。また、上記の
ような大型のリフロー装置では、装置の熱容量が大きい
ため、機種の切り替え時間が長くなるという問題もあ
る。
【0019】すなわち、機種切り替えによって設定温度
が上がる場合には、加熱方向であるので比較的短時間で
温度を変更できるが、設定温度を下げる場合には、装置
全体が設定温度を一定に保ちやすいよう断熱構造となっ
ていること、また炉体3全体を冷却する機構を持ってい
ないため、一旦温度の上がった炉体3を冷却するには自
然放熱になることなどから、時間がかかることとなる。
【0020】本発明は、前記問題点を解決し、温度プロ
ファイル設定の自由度が向上でき、リフロー装置のエネ
ルギー消費量の削減が図れ、機種切り替え時間の短縮を
実現できるリフロー方法および装置を提供することを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明のリフロー方法お
よび装置は、プリント回路基板の搬送経路に沿って輻射
加熱体とこれに作用する磁界発生手段を設けたことを特
徴とする。この本発明によると、温度プロファイル設定
の自由度が向上でき、リフロー装置のエネルギー消費量
の削減と、機種切り替え時間の短縮とを実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載のリフロー
半田付け方法は、クリーム半田を付与して電子部品が搭
載されたプリント回路基板を移動経路に沿って搬送し
て、その搬送中に前記クリーム半田を溶融させてプリン
ト回路基板に前記電子部品を実装するに際し、前記搬送
経路に沿って配設されている輻射加熱体に誘導磁界を作
用させて発熱させ、輻射加熱体から発生する輻射熱でプ
リント回路基板を加熱して前記クリーム半田を溶融させ
てプリント回路基板に前記電子部品を実装することを特
徴とする。
【0023】この構成によると、誘導加熱により輻射加
熱体の温度を短時間で変更できるため、温度プロファイ
ルの設定の自由度が上がり、プリント基板への電子部品
の搭載密度にかかわらず、最適な温度設定が実現でき
る。本発明の請求項2記載のリフロー半田付け装置は、
クリーム半田を付与して電子部品が搭載されたプリント
回路基板を移動経路に沿って搬送して、その搬送中に前
記クリーム半田を溶融させてプリント回路基板に前記電
子部品を実装するリフロー半田付け装置であって、誘導
磁界が作用して発熱する複数枚の輻射加熱体を前記搬送
経路に沿って配設し、前記輻射加熱体に作用する誘導磁
界を発生する磁界発生手段を設けたことを特徴とする。
【0024】この構成によると、磁界発生手段により輻
射加熱体の温度を短時間に切り換えられるため、不要時
の通電を行う必要がなくなり消費電力を削減できるとと
もに、機種の切り換えを短時間で行える。本発明の請求
項3記載のリフロー半田付け装置は、請求項2におい
て、磁界発生手段を、輻射加熱体のプリント回路基板と
対向する面とは反対側の面に設けたことを特徴とする。
【0025】本発明の請求項4記載のリフロー半田付け
方法は、クリーム半田を付与して電子部品が搭載された
プリント回路基板を移動経路に沿って搬送して、その搬
送中に前記クリーム半田を溶融させてプリント回路基板
に前記電子部品を実装するに際し、前記搬送経路に沿っ
て配設されている輻射加熱体に誘導磁界を作用させて発
熱させ、輻射加熱体の温度をプリント回路基板の搬送状
況に応じて制御しながら、輻射加熱体から発生する輻射
熱でプリント回路基板を加熱して前記クリーム半田を溶
融させてプリント回路基板に前記電子部品を実装するこ
とを特徴とする。
【0026】この構成によると、搬送されるプリント回
路基板の位置に応じて輻射加熱体の温度を容易に制御で
きるため、温度プロファイルの設定の自由度をさらに向
上できるとともに、リフロー半田付けに要する時間を短
縮して、消費電力を削減できる。以下、本発明の各実施
の形態を図1と図2を用いて説明する。
【0027】なお、上記従来例を示す図3〜図5と同様
をなすものについては、同一の符号を付けて説明する。 (実施の形態1)図1と図2は、本発明の(実施の形態
1)を示す。図1は、リフロー装置の構成を示し、図2
はこれに使用する輻射加熱体と磁界発生手段の構成を示
し、従来よりも温度プロファイルの設定を容易にするた
めに、プリント回路基板8の加熱手段を上記従来例を示
す図3のリフロー装置とは異なる構成とした。
【0028】詳しくは、図1に示すように、炉体3の内
部には、クリーム半田を付与して電子部品が搭載された
プリント回路基板8を、移動経路に沿って矢印A方向に
一定速度で搬送する搬送装置6が設けられている。ま
た、炉体3の内部には、搬送装置6が一定速度で通過す
るよう構成された予備加熱部4a,4bと本加熱部5と
が設けられており、予備加熱部4a,4bと本加熱部5
との間およびその前後には空間が形成され、炉体3の上
部には排気口16が配設されている。
【0029】各予備加熱部4a,4bと本加熱部5の搬
送装置6の搬送面の上側には、輻射加熱体としての鉄製
プレート1が配置されている。それぞれの鉄製プレート
1には、図2に示すように、磁界発生手段としての複数
の誘導加熱コイル2が設けられている。これらの誘導加
熱コイル2は、鉄製プレート1のプリント回路基板8と
対向する面とは反対側の面に設けることが好ましい。
【0030】鉄製プレート1に載置されたそれぞれの誘
導加熱コイル2は、導線9にて制御回路ユニット10と
接続されており、電流が通電されると磁界20が発生
し、誘導磁界が作用して鉄製プレート1を昇温する。上
記予備加熱室4a,4bおよび本加熱室5において、鉄
製プレート1と搬送装置6の距離は、誘導加熱コイル2
により発生する磁界20が搬送装置6まで到達しない距
離に設定している。
【0031】搬送装置6の搬送方向の下手側には、予備
加熱部4a,4bと本加熱部5とを通過したプリント回
路基板8を、送風により冷却する冷却ファン7が設けら
れている。以下、具体例に基づき、上記のように構成さ
れたリフロー装置のリフロー方法を説明する。
【0032】リフロー装置の外形は、奥行き1000m
m、長さ2400mm、高さ1150mmであり、これ
に使用される鉄製プレート1は、縦600mm、横60
0mm、厚み10mmである。また、鉄製プレート1
は、その下面と搬送装置6との距離が100mmとなる
ように配置した。クリーム半田を付与して電子部品が搭
載されたプリント回路基板8は、搬送装置6によって一
定の速度で予備加熱部4a,4bに搬入される。
【0033】予備加熱部4a,4bでは、誘導加熱コイ
ル2に一定の周波数で電流が通電されて鉄製プレート1
を貫通する磁界20が発生し、誘導加熱により鉄製プレ
ート1が加熱される。鉄製プレート1の温度は、誘導加
熱コイル2に供給する電流量と周波数とで制御する。プ
リント回路基板8の表面は、誘導加熱により一定温度に
保持された鉄製プレート1からの輻射加熱により昇温さ
れる。
【0034】プリント回路基板8の表面を160℃に昇
温するためには、鉄製プレート1の表面温度を250℃
になるように設定すると良好な結果が得られ、通電開始
より2分程度でプリント回路基板8の表面を160℃に
昇温できた。このように、上記(実施の形態1)では、
誘導加熱により鉄製プレート1のみを加熱しその輻射熱
でプリント回路基板8を加熱するため、従来は炉内3全
体の空気を加熱するために大きな熱容量が必要であった
プリント回路基板8の昇温を、少ない熱容量で行えるこ
とから短時間で実現できる。
【0035】また、上述のようにプリント回路基板8の
加熱に必要な熱容量を小さくできるため、常温から装置
を稼動させてもその立ち上げ時間を短くでき、上記従来
例のように立ち上げ時間を短縮する目的で製造が行なわ
れていない時間に通電する必要がなくなり、消費電力を
削減できる。また、上述のようにこの(実施の形態1)
では、誘導加熱により鉄製プレート1のみを加熱してい
るため炉内3全体を冷却する必要がなく、250℃まで
加熱された鉄製プレート1に対して通電をやめると放熱
を始め、15分で100℃まで放熱した。
【0036】従って、例えば機種切替えにより鉄製プレ
ート1の温度設定を20℃下げる場合でも、要する時間
は5分以内であり、機種切替えの時間を短縮することが
できた。次いで、プリント回路基板8は本加熱部5に搬
送される。この本加熱部5においても上記と同様に、誘
導加熱コイル2に一定の周波数で電流が通電されて鉄製
プレート1を貫通する磁界が発生し、誘導加熱により鉄
製プレート1が加熱され、一定温度に保持された鉄製プ
レート1から輻射加熱されて、プリント回路基板8が加
熱される。
【0037】ここではプリント回路基板8が230℃程
度まで加熱され、クリーム半田が溶融する。このプリン
ト回路基板8は、冷却ファン7の下部で搬送され冷却さ
れて半田付けされ、炉体3の外に排出される。なお、上
記説明では予備加熱部4a,4b、本加熱部5にそれぞ
れ一枚の鉄製プレート1を設けたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、各加熱部に複数の鉄製プレート
1を設ける、あるいは複数に分割された形状の鉄製プレ
ート1を設けてもよい。
【0038】また、上記図2では、鉄製プレート1に3
つの誘導加熱コイル2を設けた例を示したが、本発明は
これに限定されるものではなく、単数あるいは複数の誘
導加熱コイル2を設けてもよい。また、上記説明では輻
射加熱体として鉄製プレート1を用いたが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、鉄以外の金属も使用でき
る。
【0039】以上のように、この(実施の形態1)によ
ると、誘導加熱によりプリント回路基板8を加熱するこ
とで、短時間での昇温が実現でき、常温から装置を稼動
させてもその立ち上げ時間を短くできる。また、通電開
始からの温度応答性が良いため、4分以上プリント回路
基板8が投入されない時には通電をやめることができ、
不要時の通電をやめることにより消費電力の削減を実現
できる。
【0040】さらに、加熱された鉄製プレート1の放熱
性も良いため、機種切替えにより鉄製プレートの温度設
定を下げる場合でも、短時間での機種切替えが実現でき
る。 (実施の形態2)リフロー装置の構成は上記(実施の形
態1)と同様であるが、この(実施の形態2)では、輻
射加熱体である鉄製プレート1の温度をプリント回路基
板8の搬送状況に応じて制御した点で異なる。
【0041】以下、具体例に基づきこの(実施の形態
2)を説明する。プリント回路基板8を搬送するに際
し、まず予備加熱部4aの鉄製プレート1の表面温度が
300℃となるように、誘導加熱コイル2に通電する。
そして、搬入されたプリント回路基板8の表面温度を上
昇させる。この予備加熱部4aでは、プリント回路基板
8の搬送が進行するにつれてプリント回路基板8の表面
温度がプリヒート工程として適当である160℃を超え
ないように加熱コイル2への供給電流を減らして、鉄製
プレート1の表面温度を下げる。
【0042】そして予備加熱部4bへと搬送されたプリ
ント回路基板8の表面温度は、予備加熱部4bの鉄製プ
レート1によりプリヒート工程での温度が維持される。
次いで、プリント回路基板8は本加熱部5に搬入され
る。本加熱部5においても、プリント回路基板8の投入
直後には鉄製プレート1の表面温度を上げておき、プリ
ント回路基板8の表面温度が一定の温度に上昇した後に
はプレート1の表面温度を下げて過熱を防止する。
【0043】この動作は、対象となるプリント回路基板
8の面積が大きい場合や搭載されている電子部品の数が
多い場合のように、プリント回路基板8の熱容量が大き
く、一定温度に維持されたプレート1では昇温能力が不
足する場合に有効である。また、誘導加熱コイル2に供
給する電流を切りかえるタイミングについては、プリン
ト回路基板8の位置を検出するセンサーを設けて信号処
理をしても良く、搬送速度を一定にしておけば、タイマ
ーにより一定時間後に切り替えても良い。
【0044】このように、鉄製プレート1の温度をプリ
ント回路基板8の搬送状況に応じて制御することで、温
度プロファイルの設定における自由度を向上させること
ができ、温度プロファイルを設定しにくいプリント回路
基板8に対しても短時間での設定が実現できる。また、
上記説明では、各鉄製プレート1ごとに温度制御を行っ
た例を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば1枚の鉄製プレート1に設けられた誘導加熱
コイル2へ供給する電流をそれぞれ個別に制御して、一
枚の鉄製プレート1において複数の温度分布があるよう
に構成してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明のリフロー半田付け
方法によると、基板搬送経路に沿って配設されている輻
射加熱体に誘導磁界を作用させて発熱させ、輻射加熱体
から発生する輻射熱でプリント回路基板を加熱して前記
クリーム半田を溶融させてプリント回路基板に前記電子
部品を実装することで、誘導加熱により輻射加熱体の温
度を短時間で変更できるため、温度プロファイルの設定
の自由度が上がり、プリント基板への電子部品の搭載密
度にかかわらず、最適な温度設定が実現できる。
【0046】また、本発明のリフロー半田付け装置によ
ると、誘導磁界が作用して発熱する複数枚の輻射加熱体
を前記搬送経路に沿って配設し、輻射加熱体に作用する
誘導磁界を発生する磁界発生手段を設けたことで、磁界
発生手段により輻射加熱体の温度を短時間に切替えられ
るため、不要時の通電を行う必要がなくなり、消費電力
を削減できるとともに、機種の切替えも短時間で行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の(実施の形態1)におけるリフロー装
置の構成を示す図
【図2】本発明の(実施の形態1)におけるリフロー装
置の要部拡大図
【図3】リフロー工程前とリフロー工程後のプリント回
路基板の模式図
【図4】従来の熱風加熱方式リフロー装置の構成を示す
【図5】リフロー半田付けにおけるプリント回路基板の
温度プロファイルを示す図
【符号の説明】
1 鉄製プレート 2 誘導加熱コイル 3 炉体 4a,4b 予備加熱部 5 本加熱部 6 搬送装置 8 プリント回路基板 9 導線 10 制御回路ユニット 11 電極 12 クリーム半田 13 電子部品 14 部品電極 20 磁界

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クリーム半田を付与して電子部品が搭載さ
    れたプリント回路基板を移動経路に沿って搬送して、そ
    の搬送中に前記クリーム半田を溶融させてプリント回路
    基板に前記電子部品を実装するに際し、 前記搬送経路に沿って配設されている輻射加熱体に誘導
    磁界を作用させて発熱させ、 輻射加熱体から発生する輻射熱でプリント回路基板を加
    熱して前記クリーム半田を溶融させてプリント回路基板
    に前記電子部品を実装するリフロー半田付け方法。
  2. 【請求項2】クリーム半田を付与して電子部品が搭載さ
    れたプリント回路基板を移動経路に沿って搬送して、そ
    の搬送中に前記クリーム半田を溶融させてプリント回路
    基板に前記電子部品を実装するリフロー半田付け装置で
    あって、 誘導磁界が作用して発熱する複数枚の輻射加熱体を前記
    搬送経路に沿って配設し、 前記輻射加熱体に作用する誘導磁界を発生する磁界発生
    手段を設けたリフロー半田付け装置。
  3. 【請求項3】磁界発生手段を、輻射加熱体のプリント回
    路基板と対向する面とは反対側の面に設けた請求項2記
    載のリフロー半田付け装置。
  4. 【請求項4】クリーム半田を付与して電子部品が搭載さ
    れたプリント回路基板を移動経路に沿って搬送して、そ
    の搬送中に前記クリーム半田を溶融させてプリント回路
    基板に前記電子部品を実装するに際し、 前記搬送経路に沿って配設されている輻射加熱体に誘導
    磁界を作用させて発熱させ、 輻射加熱体の温度をプリント回路基板の搬送状況に応じ
    て制御しながら、輻射加熱体から発生する輻射熱でプリ
    ント回路基板を加熱して前記クリーム半田を溶融させて
    プリント回路基板に前記電子部品を実装するリフロー半
    田付け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012143805A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Eco & Engineering Co Ltd 加熱ヘッド、及びこれを用いた太陽電池素子の接続装置、太陽電池ストリングの接続装置

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