JP2001050573A - 冷暖房空調設備の改造方法、および、改造された冷暖房空調設備 - Google Patents

冷暖房空調設備の改造方法、および、改造された冷暖房空調設備

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JP2001050573A
JP2001050573A JP11225468A JP22546899A JP2001050573A JP 2001050573 A JP2001050573 A JP 2001050573A JP 11225468 A JP11225468 A JP 11225468A JP 22546899 A JP22546899 A JP 22546899A JP 2001050573 A JP2001050573 A JP 2001050573A
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Yuzuru Higo
讓 肥後
Keiji Tachibana
慶二 立花
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内機と室外機とより成る冷暖房空調設備を
改造する際、電気駆動方式の室外機2を廃却してエンジ
ン駆動方式の室外機30を新設するとともに、既設の室
内機1を継続使用し、前記新設の室外機30と既設の室
内機1とを電気的に接続して連繋作動せしめる。 【解決手段】 新設の室外機30にシーケンサ25を設
置するとともに、既設の室内機1にファンコイル制御装
置27を設置し、上記シーケンサ25とファンコイル制
御装置27とを主信号線20で接続する。この場合、望
ましくは1対の送受信モジュール26,28を介して接
続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱搬送媒体を吸入
・吐出する圧縮機、および上記圧縮機を回転駆動する動
力発生機器、並びに、熱搬送媒体と戸外大気(略称・大
気)との間で熱交換を行なわせる室外熱交換器を備えた
室外機と、上記熱搬送媒体の循環送給を受けて、該熱搬
送媒体と室内大気(略称・室内空気)との間で熱交換を
行なわせる室内熱交換器を備えた室内機とから成る冷暖
房空調設備の既設機器の一部を新品と交換するととも
に、一部を継続使用して改造する方法、および、改造さ
れた冷暖房空調設備の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、室内機と室外機とから成る冷暖
房空調設備の公知例を示し、冷房状態と暖房状態とに切
り換え得るように構成された熱搬送媒体流の循環系統図
に制御系統を付記した図である。符号1を付して示した
のは、建物隔壁19の内側に設けられた室内機であり、
符号2を付して示したのは該建物隔壁19の外側に設け
られた室外機である。室外機2に設けられている圧縮機
16はモータ17によって回転駆動され、熱搬送媒体を
吸入,圧送する。上記の熱搬送媒体としては、一般に、
いわゆるフロンが用いられているが、この通称フロンの
中には特定フロン(CFC)、代替フロン(HCF
C)、および新代替物質(HFC)が有る。しかし、本
発明を適用するについて熱搬送媒体の種別は、直接的に
は関係しない。なお、前記のモータ17は電気モータで
ある。本発明において、単にモータという場合は電気モ
ータを指すものとし、内燃式のモータはエンジンもしく
は内燃機関と呼んで区別する。符号14を付して示した
四方切替弁は、熱搬送媒体の流路を冷房状態と暖房状態
とに切り換える弁手段であって、本図4は冷房状態を描
いてある。
【0003】圧縮機16から矢印aのように圧送された
熱搬送媒体(フロン)は、四方切替弁14を経て矢印b
のように室外熱交換器12に送られ、室外送風機13で
通風される大気との間で熱交換して冷却され、液化して
受液器10に溜まった後、膨張弁18で流量制御されて
矢印cのように室内機1に向かう。本図4においては室
外機2と室内機1とを各1基づつ描いてあるが、1基の
室外機に対して複数基の室内機を並列に接続される場合
が多く、また、複数基の室外機が並列に接続される場合
も有る。そこで、先に述べたように室外機2において膨
張弁18で流量制御された熱搬送媒体流は、室内機1に
おいても膨張弁7で流量を制御され、室内熱交換器3を
流通しつつ膨張気化する。そして室内空気は室内送風路
4によって上記室内熱交換器3に通風され、熱搬送媒体
によって気化潜熱を奪われて降温し、冷房の目的を果た
す。室内熱交換器3を流通した熱搬送媒体は矢印eのご
とく室外機2に還流し、四方切替弁14を経て矢印fの
ごとくアキュムレータ15を介して矢印gのように圧縮
機16に吸入されて一巡する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明したように
構成された冷暖房空調設備は、例えば十何年といった長
期間稼働した後、これを更新する必要を生じる。更新を
迫られる理由は、多くの場合、構成機器類の損耗である
が、その他にも理由が有る。例えば、相当古い冷暖房空
調設備の熱搬送媒体には、フロン公害の原因となる特定
フロンが用いられているものが有り、このような冷暖房
空調設備を維持管理するため、特定フロンを入手するこ
とは非常に困難になっており、今後ますます困難になる
ものと思われる。こうした意味での保守管理を容易なら
しめるため、法的規制を受けない種類の熱搬送媒体を用
いた冷暖房空調設備によって既設の冷暖房空調設備に代
替して更新したいという要望も少なくない。また、現在
において耐用命数の半ばを過ぎた程度の、十数年前に設
計,製作された冷暖房空調設備は、当時における我国の
エネルギー事情を反映して、圧縮機の駆動源としてモー
タが一般に用いられていた(石油燃料は、輸入がストッ
プしてしまう恐れが有るという潜在意識に左右されると
ころ少なからざるものがあった)。しかし、現在ではエ
ネルギー事情が非常に異なり、冷暖房空調設備の駆動源
として電力が使用することは、経済的に非常に不利にな
ってきている。すなわち電力単価が高くなったのである
が、これを助長する事情として、オフィス電力消費量の
増大と、電力消費量平準化の問題とが有る。いわゆるオ
フィスオートメーションの普及によって、オフィスビル
における電力消費量が飛躍的に増大し、受電設備容量の
不足を生じた。結果として、受電設備の新設費用を含め
た電力単価が非常に高価となり、モータの消費電力料金
が内燃機関の消費燃料代金よりも割高になった。さら
に、社会的問題として電力消費量の平準化が通産省主導
の下に推進されている。これは、冷房消費電力が夏季の
昼間に集中するので、季節・時間帯的に深刻な電力需給
不均衡を生じていることに鑑みて、冷房動力源をエンジ
ンに変換することを慫慂するものである。実際には、冷
暖房空調設備の老朽化対策と、エネルギー単価低源と、
電力消費平準化協力とを勘案して、既存設備の更新が行
なわれている。
【0005】既存の冷暖房空調設備を更新する場合、従
来一般に、室内機および室外機、並びに両者を接続して
いる配管,配線類を一括して、既存機器類の撤去,廃
棄、および新品機器の設置,接続が行なわれる。ところ
が此処に、室外機だけを交換して、室内機は使用を継続
したいという要請が生まれてくる。その理由は次のとお
りである。 イ.室内機に比して、室外機は雨露に晒され、かつ腐食
性公害ガスに侵され易い稼働条件下にあり、かつ高負荷
で作動するので、室内機に比して損耗の進行が速やかで
ある。従って、室外機耐用命数が尽きても、室内機は継
続使用に耐え得る場合が多い。 ロ.圧縮機を回転駆動されるための動力機器(モータも
しくはエンジン)は、室外機にのみ設けられていて、室
内機には設けられていない。従って、エネルギーコスト
の低減を図るにしても、電力消費量平準化に貢献するに
しても、室外機をエンジン化すれば足り、室内機を更新
しなくても良い。
【0006】そこで、室外機と室内機とより成る冷暖房
空調設備の中で、室内機を残して室外機だけを更新しよ
うとすると、例えば十数年前といった旧い時代の技術に
基づいて設計,製作された室内機と、最近の技術に基づ
いて設計,製作された室外機とを接続しなければならな
いので、両者の電気的接続に関して難しい技術的問題を
生じる。例えば図4を援用して上記の技術的問題を考察
すると次のとおりである。すなわち、いま仮に、室内機
1として鎖線で囲まれた部分が旧様式であり、室外機2
として鎖線で囲まれた部分が新様式であるとすると、両
者を冷媒供給管8で配管接続することは比較的容易であ
る。しかし、旧様式の室内制御盤21と、新様式の室内
制御盤22とを、単純に主信号線20によって電気的に
接続することはできない。特に、「モータ17を制御す
るように構成されている室外制御盤22と接続するよう
に設計,製作されている室内制御盤21」に対して、
「図示しないエンジンを制御するように構成された、図
示しない新形室外制御盤」を電気的に接続することは出
来ない。こうした困難性が、先に述べた「室内機を残し
て室外機だけを更新したいという要請」の実現を妨げて
いる。
【0007】上述の理由により、冷暖房空調設備を更新
する場合、室内機の損耗が未だ進行していなくても、室
外機と一緒に更新しているのが従来における実情であ
る。このように、損耗が余り進行していない室内機を更
新するということは、ユーザーにとっては「為し得べく
は回避したい経済的負担」である。しかしながら、この
問題は一企業,一個人の経済的負担だけの話しではな
く、耐用命数の残存している室内機を廃却してしまうた
め、「省資源」という国家的な経済政策にも違背してい
る。
【0008】さらに、産業廃棄物を必要以上に増加させ
て、地方自治体の行政,財政を圧迫しているという側面
も看過しできない。本発明は上述の事情に鑑みて為され
たものであって、設計,製作の時期を異にし、かつ、技
術的方式を異にする室内機と室外機とを電気的に整合せ
しめて、相互に接続して協働せしめ得る技術を提供し、
冷暖房空調設備の室内機を残置せしめた室外機のみの更
新を可能ならしめることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的原理について、その実施形
態に対応する図1を参照して略述すると次のとおりであ
る。すなわち、室内機と室外機とより成る冷暖房空調設
備を改造する際、電気駆動方式の室外機2を廃却してエ
ンジン駆動方式の室外機30を新設するとともに、既設
の室内機1を継続使用し、前記新設の室外機30と既設
の室内機1とを電気的に接続して連繋作動せしめるた
め、新設の室外機30にシーケンサ25を設置するとと
もに、既設の室内機1にファンコイル制御装置27を設
置し、上記シーケンサ25とファンコイル制御装置27
とを主信号線20で接続する。この場合、望ましくは1
対の送受信モジュール26,28を介して接続する。
【0010】以上に説明した原理に基づいて請求項1に
係る発明方法の構成は、熱搬送媒体を圧縮する圧縮機
と、上記圧縮機を回転駆動する電気モータと、熱搬送媒
体と大気との間で熱交換を行なわせる室外熱交換器と、
上記室外熱交換器に大気を通風させる室外送風器と、前
記圧縮機に吸入・吐出される熱搬送媒体の流路を切り換
える弁手段と、室外制御盤とより成る室外機、および、
室外機から熱搬送媒体の送給を受けて室内空気との間で
熱交換を行なわせる室内熱交換器と、上記室内熱交換器
に室内空気を通風させる室内送風器と、室内制御盤とよ
り成る室内機を具備し、かつ、前記室外制御盤と室内制
御盤との間で信号を伝達する主信号線を備えている冷暖
房空調設備を改造する方法において、前記の室外機を廃
却するとともに、上記の廃却した既設の室外機に代替せ
しめて、「熱搬送媒体を圧縮する圧縮機と、上記圧縮機
を回転駆動する内燃機関と、熱搬送媒体と大気との間で
熱交換を行なわせる室外熱交換器と、上記室外熱交換器
に大気を通風させる室外送風器と、前記圧縮機に吸入・
吐出される熱搬送媒体の流路を切り換える弁手段と、を
具備している新品の室外機、もしくは新品と同等に整備
された室外機」を設置するとともに、上記の室外機に対
して「室外機から与えられた信号に基づき、予め定めら
れたプログラムに従って室外機構成機器を作動せしめる
シーケンサ」を取りつけ、かつ、前記室内機の室内制御
盤と主信号線との電気的接続を切り離すとともに、該室
内制御盤に対してファンコイル制御装置を電気的に接続
し、上記ファンコイル制御装置と、前記のシーケンサと
を、前記の既設主信号線の大部分を利用して電気的に接
続し、または、上記の主信号線を等価な信号線もしくは
該既設信号線に類する新設の信号線により接続して信号
を伝送することを特徴とする。以上に説明した請求項1
の発明方法によると、電気駆動方式の冷暖房空調設備の
損耗が進んで更新しなければならなくなったとき、損耗
の程度が軽い室内機を残置して継続使用し、損耗の著し
い室外機のみをエンジン駆動方式の室外機と交換し、し
かも、既設の室内機と新設の室外機とに連繋作動を行な
わせることができる。室内機については、本質的に電気
駆動方式とエンジン駆動方式との差が無いので、上述の
ようにして「元来電動方式の冷暖房空調設備用として設
計,製作された室内機」と、「エンジン駆動方式の室外
機」とを組み合わせた場合、本請求項の発明を適用して
両者の間で信号の伝送を行なわせて連繋作動せしめるこ
とにより、完全に整合された1組のエンジン駆動方式の
冷暖房空調設備として機能を発揮する。このようにし
て、従来技術においては既設室外機と既設室内機との全
部を交換していたのに比して、室内機の継続使用が可能
となるので、室内機の代金に相当する更新機材費用が節
減されるのみでなく、「旧室内機の取り外し,搬出、お
よび新室内機の搬入,設置」という作業が不要になる。
この分だけ作業コストが節減されるとともに工期が短縮
される。その上、室内機の交換が不要になるから、室内
機に関する配管や配線の大部分を継続使用できるので、
作業コストや資材コストがいっそう節減される。実際の
冷暖房空調設備の更新作業について考察すると、ユーザ
ーの生活擾乱という非常に厄介な問題が有る。すなわ
ち、例えばオフィスビル用の冷暖房空調設備を更新する
場合、従来においてはオフィス内の事務を中断し、事務
員を一時的に立ち退かせて室内機および配管・配線の交
換を行なわねばならなかった。こうした問題を回避しよ
うとすると、夜間もしくは休日の作業を余儀なくされ
る。夜間,休日作業は、作業者の家庭生活を犠牲にしな
ければならない上に、労務費単価が増大する。労務費単
価の増大は、最終的には何らかの形でユーザーの負担に
なる。その上、夜間,休日の作業は警備についても困難
な問題を生じることが少なくない。本発明の適用によっ
て室内機の交換が不要になり、若干の補修工事は昼休み
にでも実施できるということの実用的価値は多大であ
る。当該冷暖房空調設備が、例えば集合住宅などのよう
に、個人の生活の本拠に設けられている場合には、室内
機の交換作業がオフィスビルにおけるよりも一層困難な
問題を派生するので、室内機の交換を不要ならしめるこ
との実用的価値は非常に大きい。上述のようにして室内
機の交換が不要になることは、産業廃棄物の減量という
社会的要請に関しても貢献し得るものである。本発明の
適用によって、低廉な施工費用で電動方式の冷暖房空調
設備がエンジン駆動方式の冷暖房空調設備に改造され
て、電力消費量平準化に貢献することができ、かつ、エ
ネルギーコストを節減することができる。
【0011】請求項2の発明に係る改造方法の構成は、
前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、前記室外
機のシーケンサに送受信モジュールを電気的に接続する
とともに、前記の室内機のファンコイル制御装置に対し
て、上記送受信モジュールに対応する送受信モジュール
を電気的に接続し、上記双方の送受信モジュールを、前
記既設の主信号線の少なくとも1部分を利用して電気的
に接続し、または上記既設の主信号線と等価に機能し得
る新設の信号線によって電気的に接続し、前記のファン
コイル制御装置とシーケンサとの間において、1対の送
受信モジュールを介して、相互に信号を伝送せしめるこ
とを特徴とする。以上に説明した請求項2の発明方法に
よると、請求項1を適用して室外機に設けたシーケンサ
と、同じく室内機に設けたファンコイル制御装置とを、
迅速かつ容易に接続することができる。すなわち、請求
項1の発明方法を実施する場合、前記シーケンサの信号
端子とファンコイル制御装置の信号端子とを直接的に電
線で接続することもできるが、本請求項を適用して送受
信モジュールを介して信号の伝送を行なわせると、複数
の電源(例えばAC100ボルト、AC200ボルト、
DC20ボルト、およびDC12ボルト)を準備しなけ
ればならないが、送受信モジュールを用いることによっ
て単一の電源で足りるようになり、少なくとも、必要と
する電源の種類を著しく少なくすることができる。さら
に、送受信モジュールを用いずにファンコイル制御装置
の信号端子とシーケンサの信号端子とを直接的に接続し
ようとすると、多芯の信号線を用いなければならない
が、送受信モジュールを設けて接点信号をシリアル信号
に交換して伝送することにより、2芯もしくは3芯の信
号線によって接続することが可能になる。このようにし
て信号線が必要とする芯線の数を減らすと、改造前に用
いられていた既設の主信号線を利用することが容易にな
り、多芯の信号線を新設する必要が無くなる。何らかの
事情によって主信号線を新設するとしても、該主信号線
の新設費用が格段に低減される。
【0012】請求項3に係る発明方法の構成は、前記請
求項1の発明方法の構成要件に加えて、前記室内機のフ
ァンコイル制御装置に対してリモートコントローラを電
気的に接続し、上記リモートコントローラにより、ファ
ンコイル制御装置を介して室外機のシーケンサに指令を
与えることにより前記熱搬送媒体流路の切替弁を操作し
て冷,暖房切換操作を行ない得るようにすることを特徴
とする。以上に説明した請求項3の発明方法によると、
室内に在って冷,暖房サービスを受ける者が、わざわざ
室外に出て室外機に触れる必要が無いことは勿論、室内
機に対して必ずしも手を触れることなく当該冷暖房空調
設備を操作することができて便利である。このような遠
隔操作性は、室内機が天井に設置されるなどしていて手
が届き難い場合に実用的価値が大きい。本請求項を適用
する場合、リモートコントローラは必ずしもファンコイ
ル制御装置に対して電線を介して接続することに限定さ
れず、電波もしくは赤外線を介して接続しても良い。ま
た、1基の室内機に装着された1個のファンコイル制御
装置に対して、複数個のリモートコントローラを設ける
こともできる。これにより、室内の任意複数の箇所から
冷暖房空調設備を操作することが可能となる。
【0013】請求項4に係る発明方法の構成は、前記請
求項1の発明方法の構成要件に加えて、前記の室外機に
設置するシーケンサによって、前記室外送風機を回転駆
動するモータの回転・停止、および/または、強・弱切
換制御、前記弁手段による熱搬送媒体の流路切換制御、
並びに、前記圧縮機を回転駆動する内燃機関の運転・停
止、および/または、出力増・減制御、上記3種類の制
御の内の少なくとも何れか一つの制御を行なわせること
を特徴とする。以上に説明した請求項4の発明方法によ
ると、室内機の設計,製作と協調することなく別個に設
計,製作された室外機の構成機器をシーケンサによって
所望のごとく制御することができる。特に、本発明の基
本的構成として、熱搬送媒体の圧縮機が内燃機関によっ
て回転駆動されるようになっており、この内燃機関の運
転制御は電動機の運転制御に比して格段に複雑であっ
て、電動機におけるがごとく「スイッチを入れれば回り
スイッチを切れば止まる」といった単純な制御ができな
い。さらに、電動機においては所望の「負荷トルク−回
転速度特性」を得るように構成することが容易であるの
に比して、内燃機関は自律的なトルク変化が苦手であ
る。こうした観点において、本請求項の適用によって
「室外機に設置されるシーケンサ」によって内燃機関の
運転・停止や出力の増・減制御を行なうと、改造された
冷暖房空調設備の取扱いが容易になる。
【0014】請求項5に係る発明方法の構成は、前記請
求項4の発明方法の構成要件に加えて、前記の圧縮機を
回転駆動する内燃機関としてディゼルエンジンを設置す
るとともに、前記の室外機に設置したシーケンサによっ
て、上記ディゼルエンジンの予熱系統の制御と、該ディ
ゼルエンジンの燃料系統の制御と、該ディゼルエンジン
の始動電動機の制御と、を行なわせ、および/または、
前記熱搬送媒体の流路中に介挿接続されている膨張弁の
制御とを行なわせることを特徴とする。以上に説明した
請求項5の発明方法によると、内燃機関としてディゼル
エンジンを用いるので、ガソリンエンジンやガスエンジ
ンに比して熱効率が高い。熱効率が高いということは燃
料消費率が少なくて、運転コスト中の燃料コストが低減
されて経済的であるのみならず、省エネルギーという国
家社会的な方策に沿うものである上で、排出2酸化炭素
が少なくなるので地球温暖化防止という地球規模の環境
問題についても貢献し得るものである。ところが、ディ
ゼルエンジンはガソリンエンジンやガスエンジンに比し
て、操作や制御が難しいので、本請求項においては、単
にディゼルエンジンを用いるというだけでなく、シーケ
ンサによってディゼルエンジンの制御を具体的に行なわ
せる。すなわち、ガソリンエンジンやガスエンジンが放
電火花着火方式であるのに比して、ディゼルエンジンは
圧縮着火方式であるから、始動に際して予熱操作を必要
とし、かつ、大容量の始動電動機による強力な起動回転
を与えねばならないこと、および、着火条件が整う以前
に燃料噴射をしてはならないこと等の制約を受ける。そ
こで、本請求項においては、こうしたディゼルエンジン
に特有の始動操作を室外機シーケンサによって行なわせ
ることにより、ディゼルエンジン使用に伴うトラブルの
発生を未然に防止した。
【0015】請求項6の発明に係る冷暖房空調設備の構
成は、電気モータによって回転駆動される圧縮機によっ
て吸入・吐出された熱搬送媒体流の供給を受けるように
設計,製作された、相対的に稼働経歴の古い室内機と、
内燃機関によって回転駆動される圧縮機によって熱搬送
媒体を循環送給するように設計,製作された、相対的に
稼働経歴の新しい室外機とを具備しているとともに、前
記室内機の設計,製作時に設けられていた相対的に稼働
経歴の古い室内制御盤に対して、相対的に稼働経歴の新
しいファンコイル制御装置が電気的に接続されており、
一方、前記の内燃機関を備えた相対的に稼働経歴の新し
い室外機には、前記の室内機に比して相対的に稼働経歴
の新しい室外機シーケンサが設けられていて、前記室内
機側のファンコイル制御装置と、前記室外機側のシーケ
ンサとが、相対的に稼働経歴の古い信号線を介して、も
しくは上記信号線と代替して設けられた相対的に稼働経
歴の新しい信号線を介して電気的に接続されていること
を特徴とする。以上に説明した請求項6の発明設備によ
ると、電気駆動方式の冷暖房空調設備の損耗が進んで更
新しなければならなくなったとき、損耗の程度が軽い室
内機を残置して継続使用し、損耗の著しい室外機のみを
エンジン駆動方式の室外機と交換して改造することによ
り、低廉なコストでエンジン駆動式冷暖房空調設備を構
成できる。室内機については、本質的に電気駆動方式と
エンジン駆動方式との差が無いので、上述のようにして
「元来電動方式の冷暖房空調設備用として設計,製作さ
れた室内機」と、「エンジン駆動方式の室外機」とを組
み合わせた場合、本請求項の発明を適用して両者の間で
信号の伝送を行なわせて連繋作動せしめることにより、
完全に整合された1組のエンジン駆動方式の冷暖房空調
設備として機能を発揮する。このようにして、従来技術
においては既設室外機と室内機との全部を廃却していた
のに比して、室内機の継続使用が可能となるので、室内
機の代金に相当する改造機材費用が節減されるのみでな
く、「旧室内機の取り外し,搬出、および新室内機の搬
入,設置」という作業が不要になる。この分だけ作業コ
ストが節減されるとともに工期が短縮される。その上、
室内機の交換が不要であるから、室内機に関する配管や
配線の大部分を継続使用できるので、作業コストや資材
コストがいっそう節減される。実際の冷暖房空調設備の
改造作業について考察すると、ユーザーの生活擾乱とい
う非常に厄介な問題が有る。すなわち、例えばオフィス
ビル用の冷暖房空調設備を改造する場合、従来において
はオフィス内の事務を中断し、事務員を一時的に立ち退
かせて室内機および配管・配線の交換を行なわねばなら
なかった。こうした問題を回避しようとすると、夜間も
しくは休日の作業を余儀なくされる。夜間,休日の作業
は作業者の家庭生活を犠牲しなければならない上に、労
務費単価が増大する。労務費単価の増大は、最終的には
何らかの形でユーザーの負担になる。その上、夜間,休
日の作業は警備についても困難な問題を生じることが少
なくない。本発明の適用によって室内機の交換が不要に
なり、若干の補修工事は昼休みにでも実施できるという
ことの実用的価値は多大である。当該冷暖房空調設備
が、例えば集合住宅などのように、個人の生活の本拠に
設けられている場合には、室内機の交換作業がオフィス
ビルにおけるよりも一層困難な問題を派生するので、室
内機の交換を不要ならしめることの実用的価値は非常に
大きい。上述のようにして室内機の交換が不要になるこ
とは、産業廃棄物の減量という社会的要請に対しても貢
献し得るものである。本発明の適用によって、低廉な改
造費用で電動方式の冷暖房空調設備がエンジン駆動方式
の冷暖房空調設備に改造されて、電力消費量平準化に貢
献することができ、かつ、エネルギーコストを節減する
ことができる。
【0016】請求項7に係る発明設備の構成は、前記請
求項6の発明設備の構成要件に加えて、前記室内機側の
ファンコイル制御装置、および室外機側のシーケンサの
それぞれには、相互に対応する送受信モジュールが電気
的に接続されているとともに、これら双方の送受信モジ
ュールが相互に信号線を介して電気的に接続されている
ことを特徴とする。以上に説明した請求項7の発明設備
によると、請求項1を適用して室外機に設けたシーケン
サと、同じく室内機に設けたファンコイル制御装置と
を、迅速かつ容易に接続することができる。すなわち、
請求項1の発明設備を実施する場合、前記シーケンサの
信号端子とファンコイル制御装置の信号端子とを直接的
に電線で接続することもできるが、本請求項を適用して
送受信モジュールを介して信号の伝送を行なわせると、
複数の電源(例えばAC100ボルト、AC200ボル
ト、DC20ボルト、およびDC12ボルト)を準備し
なければならないが、送受信モジュールを用いることに
よって単一の電源で足りるようになり、少なくとも、必
要とする電源の種類を著しく少なくすることができる。
さらに、送受信モジュールを用いずにファンコイル制御
装置の信号端子とシーケンサの信号端子とを直接的に接
続しようとすると、多芯の信号線を用いなければならな
いが、送受信モジュールを設けて接点信号をシリアル信
号に変換して伝送することにより、2芯もしくは3芯の
信号線によって接続することが可能になる。このように
して信号線が必要とする芯線の数を減らすと、改造前に
用いられていた既設の主信号線を利用することが容易に
なり、多芯の信号線を新設する必要が無くなる。何らか
の事情によって主信号線を新設するとしても、該主信号
線の新設費用が格段に低減される。
【0017】請求項8に係る発明設備の構成は、前記請
求項6もしくは請求項7の発明設備の構成要件に加え
て、前記室内機に設けられた相対的に稼働経歴の新しい
ファンコイル制御装置に、該室内機に比して相対的に稼
働経歴の新しいリモートコントローラが電気的に接続さ
れていることを特徴とする。以上に説明した請求項8の
発明設備によると、室内に在って冷,暖房サービスを受
ける者が、わざわざ室外に出て室外機に触れる必要が無
いことは勿論,室内機に対して必ずしも手を触れること
なく当該冷暖房空調設備を操作することができる。この
ような遠隔操作性は、室内機が天井に設置されるなどし
て手が届き難い場合に実用的価値が大きい。本請求項を
適用する場合、リモートコントローラは必ずしもファン
コイル制御装置に対して電線を介して接続することに限
定されず、電波もしくは赤外線を介して接続しても良
い。また、1基の室内機に装着された1個のファンコイ
ル制御装置に対して、複数個のリモートコントローラを
設けることができる。これにより、室内の任意複数の箇
所から冷暖房空調設備を操作することが可能となる。
【0018】請求項9に係る発明設備の構成は、前記請
求項6ないし請求項8の何れかの発明設備の構成要件に
加えて、前記室外機に設けられているシーケンサは、室
外機に設けられている熱交換器に大気を通風させる室外
送風機の駆動モータを制御する信号と、室外機に設けら
れている、熱搬送媒体の流路を切り換える四方弁、もし
くは該四方弁と等価に機能する弁手段を制御する信号
と、室外機に設けられている圧縮機駆動用の内燃機関の
起動・停止、および/または出力を制御する信号と、を
出力する機能を有するものであることを特徴とする。以
上に説明した請求項9の発明設備によると、室内機の設
計,製作と協調することなく別個に設計,製作された室
外機の構成機器をシーケンサによって所望のごとく制御
し得るように改造することができる。特に、本発明の基
本的構成として、熱搬送媒体の圧縮機が内燃機関によっ
て回転駆動されるようになっており、この内燃機関の運
転制御は電動機の運転制御に比して格段に複雑であっ
て、電動機におけるがごとく「スイッチを入れれば回り
スイッチを切れば止まる」といった単純な制御ができな
い。さらに、電動機においては所望の「負荷トルク−回
転速度特性」を得るように構成することが容易であるの
に比して、内燃機関は自律的なトルク変化が苦手であ
る。こうした観点において、本請求項の適用によって
「室外機に設置されるシーケンサ」によって内燃機関の
運転・停止や出力の増・減制御を行なうと、改造された
冷暖房空調設備の取扱いが容易である。
【0019】請求項10に係る発明設備の構成は、前記
請求項9の発明設備の構成要件に加えて、前記の内燃機
関としてディゼルエンジンが設置されるとともに、前記
の室外機に設けられているシーケンサは、上記ディゼル
エンジンの燃料系統機器を制御する信号と、該ディゼル
エンジンの予熱用機器を制御する信号と、該ディゼルエ
ンジンの始動電動機の制御する信号と、を出力する機能
を有し、および/または、室外機の熱搬送媒体流路中に
介挿接続されている膨張弁を制御する信号を出力する機
能を有していることを特徴とする。以上に説明した請求
項10の発明設備によると、内燃機関としてディゼルエ
ンジンが設置されているので、ガソリンエンジンやガス
エンジンに比して熱効率が高い。熱効率が高いというこ
とは燃料消費率が少なくて、運転コスト中の燃料コスト
が低減されて経済的であるのみならず、省エネルギーと
いう国家社会的な方策に沿うものである上に、排出2酸
化炭素が少なくなるので地球温暖化防止という地球規模
の環境問題についても貢献し得るものである。ところ
が、ディゼルエンジンはガソリンエンジンやガスエンジ
ンに比して、操作や制御が難しいので、本請求項におい
ては、単にディゼルエンジンを設けるというだけでな
く、シーケンサによってディゼルエンジンの制御を具体
的に行なわせる、すなわち、ガソリンエンジンやガスエ
ンジンが放電火花着火方式であるのに比して、ディゼル
エンジンは圧縮着火方式であるから、始動に際して予熱
操作を必要とし、かつ、大容量の始動電動機による強力
な起動回転を与えねばならないこと、および、着火条件
が整う以前に燃料噴射をしてはならないこと等の制約を
受ける。そこで、本請求項においては、こうしたディゼ
ルエンジンに特有の始動操作を室外機シーケンサによっ
て行なわせることにより、ディゼルエンジン使用に伴う
トラブルの発生を未然に防止した。
【0020】請求項11に係る発明設備の構成は、前記
請求項6ないし請求項10の発明設備の構成要件に加え
て、1基の室外機、もしくは熱搬送媒体循環管路を並列
に接続された複数基の室外機に対して、熱搬送媒体循環
管路を並列に接続された複数基の室内機が設置されてい
て、上記複数基の室内機のそれぞれに対してファンコイ
ル制御装置が設けられていることを特徴とする。以上に
説明した請求項11の発明設備によると、複数基の室内
機が設けられている既設の電動式冷暖房空調設備を改造
して、複数基の室内機を備えたエンジン駆動式冷暖房空
調設備を構成することができ、複数の室内機相互を並列
に接続している熱搬送媒体循環管路は改修する必要が無
いので、改造工事を迅速,容易に行なうことができる。
その上、改造された複数基の室内機それぞれについて、
居住者が望むとおりに作動するよう操作することができ
る。そして、室外機は自動的に、「各室内機が必要とす
る熱搬送媒体送給流量」の合計に相当する流量の熱搬送
媒体を循環送給する。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本発明の1実施形態を示
し、改造時に廃却する電気駆動室外機と、改造時に新設
したエンジン駆動室外機と、改造時に残置して継続使用
する室内機と、改造時に残置して継続使用する主信号線
と、改造時に新設したシーケンサおよびファンコイル制
御装置、並びに送受信モジュールと、上記ファンコイル
制御装置に付属するリモコンとを模式的に描いた改造工
事説明図兼改造された冷暖房空調設備の構造説明図であ
る。点線で描いた廃線20b,廃線20cは、改造によ
って切り離し、廃却した構成部分である。改造前におい
ては、室内機1と、電気駆動式の室外機2とが、主信号
線20(詳細は、これから説明する)によって接続され
ていた。詳しくは、電気的に接続されていたのである
が、紛らわしくない場合に限って、単に接続と言うこと
にする。前記室外機2の室外機制御盤22、および室内
機1の室内制御盤21が、主信号線20によって接続さ
れている状態は、前掲の図4(従来例)に示されている
ごとくである。本実施例の改造によって(図1参照)主
信号線の内の廃却部分20bを切り離して、室外制御盤
22を含む室外機(電気駆動式)2を取り外して廃却す
るとともに、エンジン駆動式の室外機30を新設する。
上記新設の室外機30に室外機シーケンサ25を装着す
る。一方、既設の室内機1の室内制御盤21と主信号線
の廃却部分20cとを切り離すとともに、該室内機1に
対してファンコイル制御装置27を新設する。
【0022】上記の室外機シーケンサ25とファンコイ
ル制御装置27とを、前記の主信号線20の大部分20
aによって接続する。この接続について更に詳しく述べ
ると次のとおりである。すなわち、新設の室外機シーケ
ンサ25と、新設のファンコイル制御装置27とを、直
接的に電線で接続することは可能であるが、一般に、多
芯の電線を必要とし、かつ多種類の電源(例えばAC2
00ボルト,AC100ボルト、DC24ボルト、およ
びDC12ボルト)を準備しなければならない。そこ
で、本実施形態においては、相互に対応する1対の送受
信モジュール26,28を新設して、これら双方の送受
信モジュールを、既設の主信号線の大部分20aで接続
した。これにより、3芯の電線で信号を伝送できるよう
になり、多種類の電源準備を必要としなくなった。前記
のファンコイル制御装置27は、室内リモートコントロ
ーラ(略称・リモコン)27aを備えている。このリモ
コン27aは、1基の室内機1に対して複数個配置して
もよく、また、その接続は電線に限られず、電波や赤外
線で接続しても良い(電気的に接続するとは、電気信号
を送受信できるとの意である)。上述の改造工事につい
て、本図1を作業手順書として見た場合、室内機1、室
内制御盤21、および主信号線の大部分20aは、残置
して継続使用される既設の機器である。図示を省略され
ているが、配管の大部分も継続使用が可能である。そし
て、室外機30、室外機シーケンサ25、ファンコイル
制御装置27、室内リモートコントローラ27a、およ
び送受信モジュール26,28は新設の機器である。ま
た、本図1を改造された後に使用された冷暖房空調設備
の構成図として見たときは、室内機1、室内制御盤2
1、および主信号線の大部分20aは、相対的に稼働経
歴の古い構成機器であり、室外機30、室外機シーケン
サ25、ファンコイル制御装置27,室内リモートコン
トローラ27a、および送受信モジュール26,28
は、相対的に稼働経歴の新しい構成機器である。
【0023】本発明を実施する場合、何らかの事情によ
って(例えば1対の送受信モジュール26,28につい
て、製造者が推薦する主信号線が付属品として無償提供
された場合など)、既設の主信号線を廃却して、新品の
主信号線を敷設しても、本発明の技術的範囲から逸脱す
るものではない。また、本図1においては室外機30と
室内機1とを各1基ずつ設置しているが、本発明の応用
として、複数基の室内機を並列に接続することもでき
る。さらに、必要に応じて複数基の室外機を並列に接続
することもできる。このように複数基を設置する場合の
並列接続とは、電気的接続および配管接続の両方を意味
するものである。
【0024】図2は、前掲の図1に示した冷暖房空調設
備における室外機30を構成している各種の機器類と、
室外機シーケンサとの間の信号授受状態を模式的に描い
た制御系統図である。本例においては、圧縮機16の回
転駆動機である内燃機関(エンジン)としてディゼルエ
ンジン33を設けた。ディゼルエンジンはガソリンエン
ジンやガスエンジンに比して燃料消費率が低いので種々
の利便が有るが、その反面、運転操作が複雑で難しいと
いう特性を有している。そこで、本例における室外機シ
ーケンサ30は、次の述べるような制御信号を出力す
る。 a.室外送風機13を回転駆動しているモータmに、フ
ァン運転信号25aを与えて、回転・停止、および強・
弱切換を行ない、 b.冷房状態と暖房状態とを切り換える四方切替弁14
に、四方弁切替信号25bを与え、 c.ディゼルエンジン33の圧縮着火を促進するヒータ
(図示省略)に通電するエンジン予熱信号25cを与
え、 d.ディゼルエンジン33に対して燃料を高圧噴霧する
噴射系統(図示省略)に対して、適正なタイミングで適
正量の燃料噴射を行なわせるように燃料制御信号25d
を与え、 e.適正なタイミングで始動ピニオンをリングギヤ(共
に図示省略)に噛合せしめて強力な起動回転を行なわ
せ、かつ、該始動ピニオンを適正なタイミングで離脱せ
しめるよう、セルモータ作動信号25eを始動電動機に
与え、 f.必要に応じて、熱搬送媒体の流量を適正ならしめる
よう、膨張弁18に対して膨張弁制御信号25fを与え
る。ただし、膨張弁は固定オリフィスを以って代替せし
め得ることが有るので、そのような場合には上記膨張弁
制御信号25fの出力を省略しても良い。
【0025】図3は、前掲の図1に示したファンコイル
制御装置27と、室内制御盤21と、室内機を構成して
いる主要機器との相互の間における信号の授受を描いた
模式的な制御系統図である。室内機1に設けられて、室
内送風機に流入する空気の温度(すなわち室内空気温
度)を検出する温度センサ31の出力信号は、既設の機
器である室内制御盤21を介して、新設の機器であるフ
ァンコイル制御装置27に入力される。上記ファンコイ
ル制御装置27は、送受信モジュール28を介して、前
述の室外機シーケンサ25(図2)との間で信号の伝送
を行なうとともに、室内制御盤21を介して室内送風機
4を制御し、要すれば膨張弁7を制御する。
【0026】室内居住者、すなわち当該冷暖房空調設備
のサービスを受ける者は、室内リモコン27aを介して
ファンコイル制御装置27に指令を与え、冷房と暖房と
の切換操作をはじめとして、所望室内温度の設定を行な
うことができる。上記冷・暖房の切り換えは、前述した
室外機シーケンサ25を経由して四方切替弁14を操作
することにより、熱搬送媒体(いわゆるフロン)の循環
流路を切り換えて行なわれる。
【0027】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明方
法によると、電気駆動方式の冷暖房空調設備の損耗が進
んで更新しなければならなくなったとき、損耗の程度が
軽い室内機を残置して継続使用し、損耗の著しい室外機
のみをエンジン駆動方式の室外機と交換し、しかも、既
設の室内機と新設の室外機とに連繋作動を行なわせるこ
とができる。室内機については、本質的に電気駆動方式
とエンジン駆動方式との差が無いので、上述のようにし
て「元来電動方式の冷暖房空調設備用として設計,製作
された室内機」と、「エンジン駆動方式の室外機」とを
組み合わせた場合、本請求項の発明を適用して両者の間
で信号の伝送を行なわせて連繋作動せしめることによ
り、完全に整合された1組のエンジン駆動方式の冷暖房
空調設備として機能を発揮する。このようにして、従来
技術においては既設室外機と既設室内機との全部を交換
していたのに比して、室内機の継続使用が可能となるの
で、室内機の代金に相当する更新機材費用が節減される
のみでなく、「旧室内機の取り外し,搬出,および新室
内機の搬入,設置」という作業が不要になる。この分だ
け作業コストが節減されるとともに工期が短縮される。
その上、室内機の交換が不要になるから、室内機に関す
る配管や配線の大部分を継続使用できるので、作業コス
トや資材コストがいっそう節減される。実際の冷暖房空
調設備の更新作業について考察すると、ユーザーの生活
擾乱という非常に厄介な問題が有る。すなわち、例えば
オフィスビル用の冷暖房空調設備を更新する場合、従来
においてはオフィス内の事務を中断し、事務員を一時的
に立ち退かせて室内機および配管・配線の交換を行なわ
ねばならなかった。こうした問題を回避しようとする
と、夜間もしくは休日の作業を余儀なくされる。夜間,
休日作業は、作業者の家庭生活を犠牲にしなければなら
ない上に、労務費単価が増大する。労務費単価の増大
は、最終的には何らかの形でユーザーの負担になる。そ
の上、夜間,休日の作業は警備についても困難な問題を
生じることが少なくない。本発明の適用によって室内機
の交換が不要になり、若干の補修工事の昼休みにでも実
施できるということの実用的価値は多大である。当該冷
暖房空調設備が、例えば集合住宅などのように、個人の
生活の本拠に設けられている場合には、室内機の交換作
業オフィスビルにおけるよりも一層困難な問題を派生す
るので、室内機の交換を不要ならしめることの実用的価
値は非常に大きい。上述のようにして室内機の交換が不
要になることは、産業廃棄物の減量という社会的要請に
関しても貢献し得るものである。本発明の適用によっ
て、低廉な施工費用で電動方式の冷暖房空調設備がエン
ジン駆動方式の冷暖房空調設備に改造されて、電力消費
量平準化に貢献することができ、かつ、エネルギーコス
トを節減することができる。
【0028】請求項2の発明方法によると、請求項1を
適用して室外機に設けたシーケンサと、同じく室内機に
設けたファンコイル制御装置とを、迅速かつ容易に接続
することができる。すなわち、請求項1の発明方法を実
施する場合、前記シーケンサの信号端子とファンコイル
制御装置の信号端子とを直接的に電線で接続することも
できるが、本請求項を適用して送受信モジュールを介し
て信号の伝送を行なわせると、複数の電源(例えばAC
100ボルト、AC200ボルト、DC20ボルト、お
よびDC12ボルト)を準備しなければならないが、送
受信モジュールを用いることによって単一の電源で足り
るようになり、少なくとも、必要とする電源の種類を著
しく少なくすることができる。
【0029】さらに、送受信モジュールを用いずにファ
ンコイル制御装置の信号端子とシーケンサの信号端子と
を直接的に接続しようとすると、多芯の信号線を用いな
ければならないが、送受信モジュールを設けて接点信号
をシリアル信号に変換して伝送することにより、2芯も
しくは3芯の信号線によって接続することが可能にな
る。このようにして信号線が必要とする芯線の数を減ら
すと、改造前に用いられていた既設の主信号線を利用す
ることが容易になり、多芯の信号線を新設する必要が無
くなる。何らかの事情によって主信号線を新設するとし
ても、該主信号線の新設費用が格段に低減される。
【0030】請求項3の発明方法によると、室内に在っ
て冷,暖房サービスを受ける者が、わざわざ室外に出て
室外機に触れる必要が無いことは勿論、室内機に対して
も必ずしも手を触れることなく当該冷暖房空調設備を操
作することができて便利である。このような遠隔操作性
は、室内機が天井に設置されるなどしていて手が届き難
い場合に実用的価値が大きい。本請求項を適用する場
合、リモートコントローラは必ずしもファンコイル制御
装置に対して電線を用いなくても良く、例えば赤外線投
射器および同センサを介して接続しても良い。また、1
基の室内機に装着された1個のファンコイル制御装置に
対して、複数個のリモートコントローラを設けることも
できる。これにより、室内の任意複数の箇所から冷暖房
空調設備を操作することが可能となる。
【0031】請求項4の発明方法によると、室内機の設
計,製作と協調することなく別個に設計,製作された室
外機の構成機器をシーケンサによって所望のごとく制御
することができる。特に、本発明の基本的構成として、
熱搬送媒体の圧縮機が内燃機関によって回転駆動される
ようになっており、この内燃機関の運転制御は電動機の
運転制御に比して格段に複雑であって、電動機における
がごとく「スイッチを入れれば回りスイッチを切れば止
まる」といった単純な制御ができない。さらに、電動機
においては所望の「負荷トルク−回転速度特性」を得る
ように構成することが容易であるのに比して、内燃機関
は自律的なトルク変化が苦手である。こうした観点にお
いて、本請求項の適用によって「室外機に設置されるシ
ーケンサ」によって内燃機関の運転・停止や出力の増・
減制御を行なうと、改造された冷暖房空調設備の取扱い
が容易になる。
【0032】請求項5の発明方法によると、内燃機関と
してディゼルエンジンを用いるのでガソリンエンジンや
ガスエンジンに比して熱効率が高い。熱効率が高いとい
うことは燃料消費率が少なくて、運転コスト中の燃料コ
ストが低減されて経済的であるのみならず、省エネルギ
ーという国家社会的な方策に沿うものである上に、排出
2酸化炭素が少なくなるので地球温暖化防止という地球
規模の環境問題についても貢献し得るものである。とこ
ろが、ディゼルエンジンはガソリンエンジンやガスエン
ジンに比して、操作や制御が難しいので、本請求項にお
いては、単にディゼルエンジンを用いるというだけでな
く、シーケンサによってディゼルエンジンの制御を具体
的に行なわせる。すなわち、ガソリンエンジンやガスエ
ンジンが放電火花着火方式であるのに比して、ディゼル
エンジンは圧縮着火方式であるから、始動に際して予燃
操作を必要とし、かつ、大容量の始動電動機による強力
な起動回転を与えなければならないこと、および、着火
条件が整う以前に燃料噴射をしてはならないこと等の制
約を受ける。そこで、本請求項においては、こうしたデ
ィゼルエンジンに特有の始動操作を室外機シーケンサに
よって行なわせることにより、ディゼルエンジン使用に
伴うトラブルの発生を未然に防止した。
【0033】請求項6の発明設備によると、電気駆動方
式の冷暖房空調設備の損耗が進んで更新しなければなら
なくなったとき、損耗の程度が軽い室内機を残置して継
続使用し、損耗の著しい室外機のみをエンジン駆動方式
の室外機と交換して改造することにより、低廉なコスト
でエンジン駆動式冷暖房空調設備を構成することができ
る。室内機については、本質的に電気駆動方式とエンジ
ン駆動方式との差が無いので、上述のようにして「元来
電動方式の冷暖房空調設備用として設計,製作された室
内機」と、「エンジン駆動方式の室外機」とを組み合わ
せた場合、本請求項の発明を適用した両者の間で信号の
伝送を行なわせて連繋作動せしめることにより、完全に
整合された1組のエンジン駆動方式の冷暖房空調設備と
して機能を発揮する。このようにして、従来技術におい
ては既設室外機と室内機との全部を廃却していたのに比
して、室内機の継続使用が可能となるので、室内機の代
金に相当する改造機材費が節減されるのみでなく、「旧
室内機の取り外し、搬出、および新室内機の搬入,設
置」という作業が不要になる。この分だけ作業コストが
節減されるとともに工期が短縮される。その上、室内機
の交換が不要であるから、室内機に関する配管や配線の
大部分を継続使用できるので、作業コストや資材コスト
がいっそう節減される。実際の冷暖房空調設備の改造作
業について考察すると、ユーザーの生活擾乱という非常
に厄介な問題が有る。すなわち、例えばオフィスビル用
の冷暖房空調設備を改造する場合、従来においてオフィ
ス内の事務を中断し、事務員の一時的に立ち退かせて室
内機および配管・配線の交換を行なわねばならなかっ
た。こうした問題を回避しようとすると、夜間もしくは
休日の作業を余儀なくされる。夜間,休日の作業は作業
者の家庭生活を犠牲にしなければならない上に、労務費
単価が増大する。労務費単価の増大は、最終的には何ら
かの形でユーザーの負担になる。その上、夜間,休日の
作業は警備についても困難な問題を生じることが少なく
ない。本発明の適用によって室内機の交換が不要にな
り、若干の補修工事は昼休みにでも実施できるというこ
との実用的価値は多大である。当該冷暖房空調設備が、
例えば集合住宅などのように、個人の生活の本拠に設け
られている場合には、室内機の交換作業がオフィスビル
におけるよりも一層困難な問題を派生するので、室内機
の交換を不要ならしめることの実用的価値は非常に大き
い。上述のようにして室内機の交換が不要になること
は、産業廃棄物の減量という社会的要請に対しても貢献
し得るものである。
【0034】本発明の適用によって、低廉な改造費用で
電動方式の冷暖房空調設備がエンジン駆動方式の冷暖房
空調設備に改造されて、電力消費量平準化に貢献するこ
とができ、かつ、エネルギーコストを節減することがで
きる。
【0035】請求項7の発明設備によると、請求項1を
適用して室外機に設けたシーケンサと、同じく室内機に
設けたファンコイル制御装置とを、迅速かつ容易に接続
することができる。すなわち、請求項1の発明設備を実
施する場合、前記シーケンサの信号端子とファンコイル
制御装置の信号端子とを直接的に電線で接続することも
できるが、本請求項を適用して送受信モジュールを介し
て信号の伝送を行なわせると、複数の電源(例えばAC
100ボルト、AC200ボルト、DC20ボルト、お
よびDC12ボルト)を準備しなければならないが、送
受信モジュールを用いることによって単一の電源で足り
るようになり、少なくとも、必要とする電源の種類を著
しく少なくすることができる。さらに、送受信モジュー
ルを用いずにファンコイル制御装置の信号端子とシーケ
ンサの信号端子とを直接的に接続しようとすると、多芯
の信号線を用いなければならないが、送受信モジュール
を設けて接点信号をシリアル信号に変換して伝送するこ
とにより、2芯もしくは3芯の信号線によって接続する
ことが可能になる。このようにして信号線が必要とする
芯線の数を減らすと、改造前に用いられていた既設の主
信号線を利用することが容易になり、多芯の信号線を新
設する必要が無くなる。何らかの事情によって主信号線
を新設するとしても、該主信号線の新設費用が格段に軽
減される。
【0036】請求項8の発明設備によると、室内に在っ
て冷,暖房サービスを受ける者が、わざわざ室外に出て
室外機に触れる必要が無いことは勿論、室内機に対して
必ずしも手を触れることなく当該冷暖房空調設備を操作
することができる。このような遠隔操作性は、室内機が
天井に設置されるなどして手が届き難い場合に実用的価
値が大きい。本請求項を適用する場合、リモートコント
ローラは必ずしもファンコイル制御装置に対して電線を
介して接続することに限定されず、電波もしくは赤外線
を介して接続しても良い。また、1基の室内機に装着さ
れた1個のファンコイル制御装置に対して、複数個のリ
モートコントローラを設けることができる。これによ
り、室内の任意複数の箇所から冷暖房空調設備を操作す
ることが可能となる。
【0037】請求項9の発明設備によると、室内機の設
計,製作と協調することなく別個に設計,製作された室
外機の構成機器をシーケンサによって所望のごとく制御
し得るように改造することができる。特に、本発明の基
本的構成として、熱搬送媒体の圧縮機が内燃機関によっ
て回転駆動されるようになっており、この内燃機関の運
転制御は電動機の運転制御に比して格段に複雑であっ
て、電動機におけるがごとく「スイッチを入れれば回り
スイッチを切れば止まる」といった単純な制御ができな
い。さらに、電動機においては所望の「負荷トルク−回
転速度特性」を得るように構成することが容易であるの
に比して、内燃機関は自律的なトルク変化が苦手であ
る。こうした観点において、本請求項の適用によって
「室外機に設置されるシーケンサ」によって内燃機関の
運転・停止や出力の増・減制御を行なうと、改造された
冷暖房空調設備の取扱いが容易である。
【0038】請求項10の発明設備によると、内燃機関
としてディゼルエンジンが設置されているので、ガソリ
ンエンジンやガスエンジンに比して熱効率が高い。熱効
率が高いということは燃料消費率が少なくて、運転コス
ト中の燃料コストが低減されて経済的であるのみなら
ず、省エネルギーという国家社会的な方策に沿うもので
ある上に、排出2酸化炭素が少なくなるので地球温暖化
防止という地球規模の環境問題についても貢献し得るも
のである。ところが、ディゼルエンジンはガソリンエン
ジンやガスエンジンに比して、操作や制御や難しいの
で、本請求項においては、単にディゼルエンジンを設け
るというだけでなく、シーケンサによってディゼルエン
ジンの制御の具体的に行なわせる。すなちわ、ガソリン
エンジンやガスエンジンが放電火花着火方式であるのに
比して、ディゼルエンジンは圧縮着火方式であるから、
始動に際して予熱操作を必要とし、かつ、大容量の始動
電動機による強力な起動回転を与えねばならないこと、
および、着火条件が整う以前に燃料噴射をしてはならな
いこと等の制約を受ける。そこで、本請求項において
は、こうしたディゼルエンジンに特有の始動操作を室外
機シーケンサによって行なわせることにより、ディゼル
エンジン使用に伴うトラブルの発生を未然に防止した。
【0039】請求項11の発明設備によると、複数基の
室内機に設けられている既設の電動式冷暖房空調設備を
改造して、複数基の室内機を備えたエンジン駆動式冷暖
房空調設備を構成することができ、複数の室内機相互を
並列に接続している熱搬送媒体循環管路は改修する必要
が無いので、改造工事を迅速,容易に行なうことができ
る。その上、改造された複数基の室内機それぞれについ
て、居住者が望むとおりに作動するよう操作することが
できる。そして、室外機は自動的に、「各室内機が必要
とする熱搬送媒体送給流量」の合計に相当する流量の熱
搬送媒体を循環送給する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示し、改造前に廃却する
電気駆動室外機と、改造時に新設したエンジン駆動室外
機と、改造時に残置して継続使用する室内機と、改造時
に残置して継続使用する主信号線と、改造時に新設した
シーケンサおよびファンコイル制御装置、並びに送受信
モジュールと、上記ファンコイル制御装置に従属するリ
モコンとを模式的に描いた改造工事説明図兼改造された
冷暖房空調設備の構造説明図である。
【図2】前掲の図1に示した冷暖房空調設備における室
外機30を構成している各種の機器類と、室外機シーケ
ンサとの間の信号授受状態を模式的に描いた制御系統図
である。
【図3】前掲の図1に示したファンコイル制御装置27
と、室内制御盤21と、室内機を構成している主要機器
との相互の間における信号の授受を描いた模式的な制御
系統図である。
【図4】室内機と室外機とからなる冷暖房空調設備の公
知例を示し、冷房状態と暖房状態とに切り換え得るよう
に構成された熱搬送媒体流の循環系統図に制御系統を付
記した図である。
【符号の説明】
1…室内機、2…電気駆動方式の室外機、3…室内熱交
換器、4…室内熱交換器に対して室内空気を通風させる
室内送風機、5…熱搬送媒体の室内戻り管、6…熱搬送
媒体の室内供給管、7…室内供給管に設けられた膨張
弁、8…冷媒供給管、10…受液器、12…室外熱交換
器、13…室外熱交換器に対して外気を通風させる室内
送風機、14…熱搬送媒体の流路を冷房状態と暖房状態
とに切り換える四方切替弁、15…アキュムレータ、1
6…熱搬送媒体蒸気に圧縮する圧縮機、17…圧縮機を
回転駆動する電気モータ、18…冷媒供給管に設けられ
た膨張弁、19…建物隔壁、20…主信号線、20a…
主信号線の大半の部分、20b…切り離された廃線(室
外機側)、20c…切り離された廃線(室内機側)、2
1…室内機に元来設けられていた室内制御盤、22…室
外機に設けられていて該室外機と共に廃却される室外制
御盤、23…室内機に元来設置されていた室内信号線、
24…電気駆動室外機に設置されていて該室外機と共に
廃却される室内信号線、25…改造時に新設された室外
機シーケンサ、25a…ファン運転信号、25b…四方
弁切替信号、25c…エンジン予熱系統の制御信号、2
5d…燃料制御信号、25e…セルモータ作動信号、2
5f…膨張弁制御信号、26…改造時に新設された室外
機側の送受信モジュール、27…改造前に新設されたフ
ァンコイル制御装置、28…改造時に室内機に付設され
た送受信モジュール、30…エンジン駆動方式の室外
機、31…温度センサ、33…圧縮機を回転駆動するた
めのディゼルエンジン。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱搬送媒体を圧縮する圧縮機と、上記圧
    縮機を回転駆動する電気モータと、熱搬送媒体と大気と
    の間で熱交換を行なわせる室外熱交換器と、上記室外熱
    交換器に大気を通風させる室外送風機と、前記圧縮機に
    吸入・吐出される熱搬送媒体の流路を切り換える弁手段
    と、室外制御盤とより成る室外機、 および、室外機から熱搬送媒体の送給を受けて空内空気
    との間で熱交換を行なわせる室内熱交換器と、上記室内
    熱交換器に室内空気を通風させる室内送風器と、室内制
    御盤とより成る室内機を具備し、 かつ、前記室外制御盤と室内制御盤との間で信号を伝達
    する主信号線を備えている冷暖房空調設備を改造する方
    法において、 前記の室外機を廃却するとともに、 上記の廃却した既設の室外機に代替せしめて、「熱搬送
    媒体を圧縮する圧縮機と、上記圧縮機を回転駆動する内
    燃機関と、熱搬送媒体と大気との間で熱交換を行なわせ
    る室外熱交換器と、上記室外熱交換器に大気を通風させ
    る室外送風機と、前記圧縮機に吸入・吐出される熱搬送
    媒体の流路を切り換える弁手段と、を具備している新品
    の室外機、もしくは新品と同等に整備された室外機」を
    設置するとともに、 上記の室外機に対して「室内機から与えられた信号に基
    づき、予め定められたプログラムに従って室外機構成機
    器を作動せしめるシーケンサ」を取りつけ、 かつ、前記室内機の室内制御盤と主信号線との電気的接
    続を切り離すとともに、該室内制御盤に対してファンコ
    イル制御装置を電気的に接続し、 上記のファンコイル制御装置と、前記のシーケンサと
    を、前記の既設主信号線の大部分を利用して電気的に接
    続し、または、上記の主信号線と等価な信号線もしくは
    該既設信号線に類する新設の信号線により接続して信号
    を伝送することを特徴とする、冷暖房空調設備の改造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記室外機のシーケンサに送受信モジュ
    ールを電気的に接続するとともに、 前記の室内機のファンコイル制御装置に対して、上記送
    受信モジュールに対応する送受信モジュールを電気的に
    接続し、 上記双方の送受信モジュールを、前記既設の主信号線の
    少なくとも1部分を利用して電気的に接続し、または上
    記既設の主信号線と等価に機能し得る新設の信号線によ
    って電気的に接続し、 前記のファンコイル制御装置とシーケンサとの間におい
    て、1対の送受信モジュールを介して、相互に信号を伝
    送せしめることを特徴とする、請求項1に記載した冷暖
    房空調設備の改造方法。
  3. 【請求項3】 前記室内機のファンコイル制御装置に対
    してリモートコントローラを電気的に接続し、 上記リモートコントローラにより、ファンコイル制御装
    置を介して室外機のシーケンサに指令信号を与えること
    により前記熱搬送媒体流路の切替弁を操作して冷,暖房
    切換操作を行ない得るようにすることを特徴とする、請
    求項1に記載した冷暖房空調設備の改造方法。
  4. 【請求項4】 前記の室外機に設置するシーケンサによ
    って、 前記室外送風機を回転駆動するモータの回転・停止、お
    よび/または、強・弱切換制御、 前記弁手段による熱搬送媒体の流路切換制御、 並びに、前記圧縮機を回転駆動する内燃機関の運転・停
    止、および/または、出力増・減制御、 上記3種類の制御の内の少なくとも何れか一つの制御を
    行なわせることを特徴とする、請求項1に記載した冷暖
    房空調設備の改造方法。
  5. 【請求項5】 前記の圧縮機を回転駆動する内燃機関と
    してディゼルエンジンを設置するとともに、 前記の室外機に設置したシーケンサによって、 上記ディゼルエンジンの予熱系統の制御と、 該ディゼルエンジンの燃料系統の制御と、 該ディゼルエンジンの始動電動機の制御と、 を行なわせ、および/または、前記熱搬送媒体の流路中
    に介挿接続されている膨張弁の制御とを行なわせること
    を特徴とする、請求項4に記載した冷暖房空調設備の改
    造方法。
  6. 【請求項6】 電気モータによって回転駆動される圧縮
    機によって吸入・吐出された熱搬送媒体流の供給を受け
    るように設計,製作された、相対的に稼働経歴の古い室
    内機と、 内燃機関によって回転駆動される圧縮機によって熱搬送
    媒体を循環送給するように設計,製作された、相対的に
    稼働経歴の新しい室外機とを具備しているとともに、 前記室内機の設計,製作時に設けられていた相対的に稼
    働経歴の古い室内制御盤に対して、相対的に稼働経歴の
    新しいファンコイル制御装置が電気的に接続されてお
    り、 一方、前記の内燃機関を備えた相対的に稼働経歴の新し
    い室外機には、前記の室内機に比して相対的に稼働経歴
    の新しい室外機シーケンサが設けられていて、 前記室内機側のファンコイル制御装置と、前記室外機側
    のシーケンサとが、相対的に稼働経歴の古い信号線を介
    して、もしくは上記信号線と代替して設けられた相対的
    に稼働経歴の新しい信号線を介して電気的に接続されて
    いることを特徴とする、改造された冷暖房空調設備。
  7. 【請求項7】 前記室内機側のファンコイル制御装置、
    および室外機側のシーケンサのそれぞれには、相互に対
    応する送受信モジュールが電気的に接続されているとと
    もに、これら双方の送受信モジュールが相互に信号線を
    介して電気的に接続されていることを特徴とする、請求
    項6に記載した改造された冷暖房空調設備。
  8. 【請求項8】 前記室内機に設けられた相対的に稼働経
    歴が新しいファンコイル制御装置に、該室内機に比して
    相対的に稼働経歴が新しいリモートコントローラが電気
    的に接続されていることを特徴とする、請求項6もしく
    は請求項7に記載した改造された冷暖房空調設備。
  9. 【請求項9】 前記室外機に設けられているシーケンサ
    は、 室外機に設けられている熱交換器に大気を通風させる室
    外送風機の駆動モータを制御する信号と、 室外機に設けられている、熱搬送媒体の流路を切り換え
    る四方弁、もしくは該四方弁と等価に機能する弁手段を
    制御する信号と、 室外機に設けられている圧縮機駆動用の内燃機関の起動
    ・停止、および/または出力を制御する信号と、 を出力する機能を有するものであることを特徴とする、
    請求項6ないし請求項8の何れかに記載した改造された
    冷暖房空調設備。
  10. 【請求項10】 前記の内燃機関としてディゼルエンジ
    ンが設置されるとともに、 前記室外機に設けられているシーケンサは、 上記ディゼルエンジンの燃料系統機器を制御する信号
    と、 該ディゼルエンジンの予熱用機器を制御する信号と、 該ディゼルエンジンの始動電動機を制御する信号と、 を出力する機能を有し、 および/または、室外機の熱搬送媒体流路中に介挿接続
    されている膨張弁を制御する信号を出力する機能を有し
    ていることを特徴とする、請求項9に記載した改造され
    た冷暖房空調設備。
  11. 【請求項11】 1基の室外機、もしくは熱搬送媒体循
    環管路を並列に接続された複数基の室外機に対して、 熱搬送媒体循環管路に並列に接続された複数基の室内機
    が設置されていて、 上記複数基の室内機のそれぞれに対してファンコイル制
    御装置が設けられていることを特徴とする、請求項6な
    いし請求項10の何れかに記載した改造された冷暖房空
    調設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010019550A (ja) * 2009-10-28 2010-01-28 Mitsubishi Electric Corp 冷凍・空調装置の施工方法
CN102721141A (zh) * 2012-05-31 2012-10-10 广东欧科空调制冷有限公司 一种直流无刷风机盘管机组控制***和控制方法
JP2023519091A (ja) * 2020-02-05 2023-05-10 ダイキン工業株式会社 ヒートポンプシステム、表示装置、利用側ユニットおよび情報出力方法

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