JP2001050142A - 低圧燃料噴射装置 - Google Patents

低圧燃料噴射装置

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JP2001050142A
JP2001050142A JP11224123A JP22412399A JP2001050142A JP 2001050142 A JP2001050142 A JP 2001050142A JP 11224123 A JP11224123 A JP 11224123A JP 22412399 A JP22412399 A JP 22412399A JP 2001050142 A JP2001050142 A JP 2001050142A
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JP
Japan
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nozzle
fuel injection
injection valve
hole
fuel
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JP11224123A
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English (en)
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Hiroshige Akiyama
秋山裕茂
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Keihin Corp
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Keihin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低圧燃料噴射装置において、燃料と空気との
混合性を高めるとともに機関停止時におけるノズルの内
方流路内への燃料の滞溜を抑止し、更に機関の始動時に
おける燃料供給の応答性を高める。 【構成】 ノズル3と燃料噴射弁Jとは係止カラー4に
よって連結されるとともにノズル3の下端3Cと燃料噴
射弁Jの上端JSとの間に間隙Sが形成される。ノズル
3のブリード孔3Gを備える外周3Fとノズル孔2との
間に環状ウエル5が形成され、環状ウエル5には主空気
通路72と低速通路73が開口する。環状ウエル5と間
隙Sとは係止カラー4の皿状部4Eに形成されるスリッ
ト溝4Gによって連通される。ノズル3は燃料噴射弁J
にその一端が係合される係止カラー4によって弾性的に
押圧されてスロットルボデー60に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機関へ調整された燃料
を供給する燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の低圧燃料噴射装置は、図4に示さ
れる。60は内部を吸気路61が貫通するスロットルボ
デーであり、該吸気路はスロットルボデー60に回転自
在に支持される絞り弁軸62に取着されたバタフライ型
の絞り弁Tによって開閉される。又、絞り弁Tより上流
側(図において右側)の吸気路には縮径されたベンチュ
リー部Vが形成されるもので、このベンチュリー部Vに
はその有効ベンチュリー面積を可変制御する負圧作動弁
Pが配置される。負圧作動弁Pはその底部とそれに対向
する吸気路61とによって前記ベンチュリー部Vが形成
されるもので、この負圧作動弁Pは吸気路61より上方
に開口して連接される負圧作動弁案内筒63内に摺動自
在に配置される。又、負圧作動弁Pの上部の拡大径部に
はシールリング等の区画体64が配置され、この区画体
64によって受圧室65と大気室66とに区分される。
大気室66は開口によって大気に連通され、受圧室65
は負圧作動弁Pの底部に穿設される負圧導入孔P1によ
ってベンチュリー部Vに連通される。尚、67は受圧室
65内に縮設され、一端が負圧作動弁Pに係止され、他
端がカバー68に係止されるスプリングである。又、負
圧作動弁Pがもっとも下降した際にあっても、負圧作動
弁Pはベンチュリー部Vを完全に閉塞することがない。
BPは、絞り弁Tの低開度時(アイドリング開度、オフ
アイドル開度)において、絞り弁Tの外周端T1に臨ん
で穿設されるバイパス孔であり、このバイパス孔BPは
バイパス室69から吸気路61内に開口する。スロット
ルボデー60には以下の孔、流路が形成される。スロッ
トルボデー60の下端60Aからベンチュリー部Vに向
けて燃料噴射弁支持孔70、ノズル孔71が連設され、
このノズル孔71は下方から上方に向けて大径孔71
A、中径孔71B、小径孔71Cが連設され、小径孔7
1Cがベンチュリー部Vに開口する。又、72は大気と
中径孔71Bとを連通する主空気通路であり、73は中
径孔71Bとバイパス室69とを連通する低速通路であ
る。73はノズル孔71内に配置されるノズルであり、
下方から上方に向けて大径部73A、中径部73B、小
径部73Cが連設される。そして、ノズル73の内方に
は、大径部73Aの下端73Fから小径部73Cの上端
73Gに向けて燃料噴射弁先端支持孔73D、内方流路
73Eが連設される。この燃料噴射弁先端支持孔73D
の孔形状は後述する燃料噴射弁の上端の外周形状に合わ
せる。又、ノズル73の中径部73Bの外周から内方流
路73Eに向けて複数のブリード孔73Hが穿設され
る。Jは公知の燃料噴射弁であり、上端面に噴孔を備え
る。噴孔は図示されない。
【0003】そしてノズル73、燃料噴射弁Jは以下に
よってスロットルボデーに組みつけられる。ノズル73
がノズル孔71内へ挿入される。すなわち、小径部73
Cが小径孔71Cに挿入され、中径部73Bが中径孔7
1Bに挿入され、大径部73Aが大径孔71Aに挿入さ
れるもので、これによると燃料噴射弁先端支持孔73D
はノズル73の下端73Fより下方に向かって開口し、
内方流路73Eは上端73Gよりベンチュリー部Vへ開
口する。そして、このとき、ノズル73の中径部73B
の外周と中径孔71Bとの間には環状ウエル75が形成
される。次いでスロットルボデー60の燃料噴射弁支持
孔70内に燃料噴射弁Jの先端部J1が挿入されるもの
で、これによると、燃料噴射弁Jのもっとも上方にある
先端部J1がノズル73の大径部73Aの燃料噴射弁先
端支持孔73D内に挿入され、一方燃料噴射弁Jの後端
近傍の鍔部J2がスロットルボデー60より下方へ突出
する支持ボス60C上に対接配置され、かかる状態にお
いて鍔部J2をネジ76によってスロットルボデー60
に螺着する。以上によると、燃料噴射弁Jはネジ76に
てスロットルボデー60に固定され、ノズル73は燃料
噴射弁Jの先端部J1によってスロットルボデー60に
押圧固定される。かかる組みつけ状態において、主空気
通路72及び低速通路73は環状ウエル75に連通さ
れ、又ブリード孔73Hもまた環状ウエル75に開口す
る。
【0004】そして機関の低開度運転時にあっては、燃
料噴射弁Jよりノズル73の内方流路73Eに向けて低
開度運転に応じた適正な燃料が供給され、この内方流路
73E内の燃料はブリード孔73Hを介して環状ウエル
75内に吸出され、さらに低速通路73、バイパス室6
9、バイパス孔BPを介して吸気路61内へ吸出され
る。次に前記低開度運転より更に絞り弁Tが開放された
中間開度運転時にあっては、燃料噴射弁Jよりノズル7
3の内方流路73Eに向けて中間開度運転に応じた適正
な燃料が供給され、ノズルの内方流路73E内に噴射さ
れた中間開度運転に適した燃料はその一部がブリード孔
73H、環状ウエル75、低速通路73を介してバイパ
ス室69に達し、次いでバイパス孔BPより吸気路61
内へ吸出される。一方燃料の他部はノズル73の開口に
加わる負圧が前記低開度運転時に比較して上昇すること
から内方流路73Eを介してノズル73の先端開口より
ベンチュリー部Vへ吸出される。そして前記中間開度運
転より、更に絞り弁Tが開放された高開度運転時にあっ
ては、燃料噴射弁Jよりノズル73の内方流路73E内
に向けて高開度運転に応じた適正な燃料が供給され、一
方、ベンチュリー部Vにあっては、絞り弁Tが高開度に
開放されたことによって大きな空気流れが生じて大なる
負圧が発生し、この負圧に応じて負圧作動弁Pがベンチ
ュリー部Vの面積を更に増加させるとともにノズル73
にベンチュリー部Vの大なる負圧が作用する。以上によ
れば、ノズル73の内方流路73E内に噴射された高開
度運転に適した燃料は内方流路73Eを介してノズル7
3よりベンチュリー部Vへ吸出される。そして、前記ノ
ズルの先端より吸出される内方流路73E内の燃料に向
けて、環状ウエル75からブリード孔73Hを介して空
気が供給されるもので、内方流路73Eにおいて空気と
燃料とが良好に混合し、混合状態の優れた混合気をベン
チュリー部Vへ供給できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の低圧燃料噴射装
置によると、以下の課題を有する。 (1)機関の低開度運転域において、ノズルの内方流路
内に噴射された燃料は、ブリード孔から環状ウエル内へ
吸出され、環状ウエルにおいて、主空気通路から流入す
る空気と混合され、この空気と混合された燃料が低速通
路、バイパス室を通り、バイパス孔より吸気路内へ吸出
される。以上によると空気と燃料の充分な混合が行なわ
れにくい。 (2)機関の停止時において、ブリード孔より下方位置
にある内方流路内の燃料が排出されにくい。これは機関
停止直後において、バイパス室、低速通路内に残存する
負圧が内方流路に作用しにくいことによる。すなわち低
速通路内に残存する負圧が内方流路に作用せんとした
際、ブリード孔が抵抗となる。そして、機関停止後にお
いて、ブリード孔より下方位置にある内方流路内に燃料
が残留することによると、該燃料は時間経過とともに劣
化するもので、特に長期間に渡って機関を放置する際、
燃料噴射弁の噴孔がつまったり、あるいは噴射弁体の動
作に悪影響を及ぼす場合がある。 (3)機関の始動操作時において、特にバイパス孔より
の燃料の吸出応答速度を速めることが困難である。すな
わち、機関の始動操作時において絞り弁は一般的に低開
度域に保持され、始動操作によって生起する吸気路内の
負圧は、バイパス孔−バイパス室−低速通路−環状ウエ
ル−ブリード孔を介してノズルの内方流路に作用する。
そして、前記ブリード孔を負圧が通過する際、ブリード
孔が一般的に小径であることから抵抗を受け、内方流路
内に負圧が作用する時間にわずかながらも遅れが生じ、
これが吸出応答速度を遅らせる要因となる。以上による
と良好な機関始動性を得ることが困難となるもので、特
に二輪車の如くバッテリー容量の小なるもの、あるいは
キックスタートを行なうものにあっては大きな問題とな
る。
【0006】(4)ノズルは、ノズルの燃料噴射弁先端
支持孔内に燃料噴射弁の先端部が押入されて当接される
ことによってスロットルボデーに固定される。これによ
ると、長期間の使用時において、前記当接部が摩耗して
摩耗粉の発生する恐れがある。
【0007】本発明は上記課題に鑑み成されたもので、
特に燃料と空気との混合性を高めること、及び機関停止
時において、ノズルの内方流路内の燃料の排出性を高め
ること、更に機関始動時における燃料供給の応答性を高
めることのできる低圧燃料噴射装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明になる低圧燃料噴射
装置は前記目的を達成する為に、吸気路を開閉する絞り
弁と、絞り弁より上流側のベンチュリー部に生起する負
圧に応じてベンチュリー部の面積を可変制御する負圧作
動弁と、ベンチュリー部に向かうノズル孔と、絞り弁の
低開度時において、絞り弁の外周端に臨み、バイパス室
から吸気路に向かって開口するバイパス孔と、ノズル孔
と大気とを連絡する主空気通路と、ノズル孔とバイパス
室とを連絡する低速通路とを備えるスロットルボデー
と、外周から内方流路に向けてブリード孔が穿設される
とともにその下端外周に係止凹部が形成されるノズルと
ノズルに向けて燃料を噴射供給するとともに上端外周に
係止凹部が形成される燃料噴射弁と、燃料噴射弁の上端
外周を囲繞する円筒部と円筒部の下端の内方に形成され
る第1係止突部と、円筒部の上端より内方に向かって形
成される皿状部と、皿状部の内方端に形成される第2係
止突部と、皿状部に穿設されるスリット溝とを備える係
止カラーとよりなり、係止カラーの第2係止突部をノズ
ルの係止凹部に係合し、第1係止突部を燃料噴射弁の係
止凹部に係合することにより、係止カラーを介してノズ
ルと燃料噴射弁とを結合するとともにノズルの下端と燃
料噴射弁の上端との間に間隙を形成し、ノズルがノズル
孔内に挿入されることによって、ノズルの外周とノズル
孔との間に形成される環状ウエルと前記間隙とを係止カ
ラーのスリット溝を介して連絡したことを第1の特徴と
する。
【0009】又、本発明は、前記第1の特徴に加え、前
記係止カラーを合成樹脂材料によって形成し、係止カラ
ーによって結合されるノズルと燃料噴射弁とがスロット
ルボデー内に挿入され、燃料噴射弁がスロットルボテー
に固定された状態において、ノズルを係止カラーの弾性
力によってスロットルボデーに押圧固定したことを第2
の特徴とする。
【0010】更に本発明は前記第2の特徴に加え、前記
係止カラーの皿状部を、円筒部の上端から上方に向けて
突状に傾斜させたことを第3の特徴とする。
【0011】
【作用】第1の特徴によると、機関の低開度運転域にお
いて、低速通路内にある負圧は、環状ウエルに作用し、
環状ウエル内の負圧は、係止カラーの皿状部に設けたス
リット溝を介してノズルの下端と燃料噴射弁の上端との
間隙に作用する。従って、燃料噴射弁より噴射される燃
料の一部を前記間隙から環状ウエルを介して低速通路へ
直接的に供給でき、又機関の始動時にあっても前記と同
様なる燃料の供給形態をとることができる。
【0012】第2の特徴によると、ノズルと燃料噴射弁
とは係止カラーによって結合されてスロットルボデー内
に挿入配置される。燃料噴射弁がスロットルボデーに固
定された状態でノズルは合成樹脂材料よりなる係止カラ
ーの弾性力によってスロットルボデーに押圧固定され
る。
【0013】第3の特徴によると、係止カラーの皿状部
が傾斜されて形成されたことにより、ノズルに対して良
好な弾性力を付与できるとともにスリット溝の開口を小
スペースの中に大きく確保することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明になる低圧燃料噴射装置の一実
施例を図により説明する。図1は低圧燃料噴射装置の縦
断面図、図2は図1のノズル部分の拡大図、図3は係止
カラーの斜視図である。尚、図4と同一構造部分につい
ては同一符号を使用し説明を省略する。スロットルボデ
ー60の下端60Aからベンチュリー部Vに向けて燃料
噴射弁支持孔1、ノズル孔2が連設され、この燃料噴射
弁支持孔1は大径孔1Aと小径孔1Bとにより形成さ
れ、ノズル孔2も大径孔2Aと小径孔2Bとにより形成
される。すなわち、燃料噴射弁支持孔1の大径孔1Aは
スロットルボデー60の下端60Aに開口し、燃料噴射
弁支持孔1の小径孔1Bは、前記大径孔1Aより上方に
向かい、又、ノズル孔2の大径孔2Aは、燃料噴射弁支
持孔1の小径孔1Bより上方に向かい、ノズル孔2の小
径孔2Bは前記大径孔2Aより更に上方に向かいベンチ
ュリー部Vに開口する。前記において、ノズル孔2の大
径孔2Aは、燃料噴射弁支持孔1の小径孔1Bより小径
であることが望ましい。そして、主空気通路72と低速
通路73はノズル孔2の大径孔2Aに開口する。
【0015】ノズル3は以下により形成される。ノズル
3は大径部3Aと大径部3Aより上方にのびる小径部3
Bとよりなり、下端3Cから上端3Dに向けて内方流路
3Eが形成されるとともに大径部3Aの外周3Fから内
方流路3Eに向けてブリード孔3Gが穿設される。又、
大径部3Aの下端3Cの外周には係止凹部3Hが形成さ
れる。
【0016】燃料噴射弁Jは公知のものであるが、筒状
をなす上端外周J3には係止凹部J4が形成される。
【0017】4は係止カラーで以下よりなる。4Aは燃
料噴射弁Jの上端外周J3を囲繞するとともに燃料噴射
弁支持孔1の小径孔1B内に挿入される円筒部であり、
円筒部4Aの下端4Bの内方には第1係止突部4Cが形
成される。この第1係止突部4Cの形状は、燃料噴射弁
Jの係止凹部J4に係合する形状をなす。又、円筒部4
Aの上端4Dより内方に向かって皿状部4Eが形成さ
れ、この皿状部4Eの内方端には第2係止突部4Fが形
成される。この第2係止突部4Fの形状はノズル3の係
止凹部3Hに係合する形状をなす。そして、前記皿状部
4Eにスリット溝4Gが穿設される。本例では、4個の
スリット溝4Gが穿設されたもので、係止カラー4は図
3によく示される。
【0018】そして、以下によって組みつけられる。ま
ず、燃料噴射弁Jとノズル3とが係止カラー4によって
結合される。係止カラー4の円筒部4Aを燃料噴射弁J
の上端外周J3に挿入し、係止カラー4の第1係止突部
4Cを燃料噴射弁Jの係止凹部J4に係合させる。次い
でノズル3の係止凹部3Hを係止カラー4の皿状部4E
内に挿入し、係止カラー4の第2係止突部4Fをノズル
3の係止凹部3Hに係合させる。以上によると、燃料噴
射弁Jとノズル3とが係止カラー4にて結合されたもの
で、このとき、燃料噴射弁Jの上端J5とノズル3の下
端3Cとは間隙Sをもって対向配置される。
【0019】そして、かかる結合状態にあるノズル3を
ノズル孔2内へ挿入するとともに燃料噴射弁Jの先端部
を燃料噴射弁支持孔1内へ挿入する。より具体的に説明
すれば、ノズル3の小径部3Bはノズル孔2の小径孔2
Bに挿入され、ノズル3の大径部3Aはノズル孔2の大
径孔2Aに挿入配置される。又係止カラー4を含む燃料
噴射弁Jの上端外周J3は燃料噴射弁支持孔1の小径孔
1Bに挿入され、燃料噴射弁Jの先端部は燃料噴射弁支
持孔1の大径孔1Aに挿入配置される。一方、燃料噴射
弁Jの鍔部J2は、スロットルボデー60の支持ボス6
0C上に対接配置されるもので、かかる状態において、
ネジ76にて鍔部J2を支持ボス60Cに向けて螺着す
る。
【0020】以上によると、燃料噴射弁Jはスロットル
ボデー60に固定配置され、ノズル3は係止カラー4の
皿状部4Eによって上方向へ弾性的に押圧されてスロッ
トルボテー60に固定される。
【0021】そして、この状態において、ノズル3の内
方流路3Eは小径部3Bの上端3Dよりベンチュリー部
Vに向かって開口し、ノズル3の大径部3Aとノズル孔
2の大径孔2Aとによって環状ウエル5が形成され、又
燃料噴射弁Jの上端J5とノズル3の下端3Cとが対向
するとともに間隙Sが形成され、更に燃料噴射弁Jの図
示せぬ噴孔は間隙Sを介してノズル3の内方流路3Eに
対向して臨む。更に又、環状ウエル5には主空気通路7
2と低速通路73とが開口する。
【0022】ここで特に注目すべきことは、係止カラー
4の皿状部4Eに穿設したスリット溝4Gが環状ウエル
5と間隙Sとを常時連通させていることである。
【0023】次にその作用について説明する、機関の低
開度運転時について説明する。燃料噴射弁Jよりノズル
3に向けて、低開度運転に応じた適正な低圧燃料が供給
される。一方、絞り弁Tは吸気路61を低開度に保持す
るもので、このとき絞り弁Tより下流にあるバイパス孔
BPには絞り弁Tより下流の吸気路61内の大なる負圧
が作用する。又、ベンチュリー部Vにおいては、吸気路
61が低開度に閉塞保持されていることから大なる負圧
が生起するものでなく、ノズル3の上端3Dの開口には
大なる負圧が作用しない。従ってバイパス室69には、
バイパス孔BPを介して絞り弁Tより下流の吸気路61
内の大なる負圧が作用し、このバイパス室69内の負圧
は低速通路73を介して環状ウエル5に作用する。以上
によると、環状ウエル5内には主空気通路72を介して
空気が導入され、環状ウエル5内の空気は環状ウエル5
から直接的に低速通路23に向かって流れる第1の空気
流れと、環状ウエル5から係止カラー4のスリット溝4
Gを介して間隙Sに流入し、再びスリット溝4G、環状
ウエル5を通して低速通路23に向かう第2の空気流れ
とが発生する。そして、前述の如く、燃料噴射弁Jから
ノズル3に向けて低圧燃料が噴射されると、燃料の一部
はノズル3の内方流路3Eからブリード孔3Gを介して
環状ウエル5内へ吸出され、第1の空気流れにのって低
速通路73内へ流入し、一方燃料の他部は、間隙Sから
係止カラー4のスリット溝4Gを介して環状ウエル5内
へ吸出され、第2の空気流れにのって低速通路73内へ
流入する。以上によると、低速通路73へ向かう空気流
れが2系統となり、且つそれぞれの空気流れによって燃
料が空気と混合されるので、良好な燃料と空気との混合
状態が得られ、もって安定した機関の低開度運転を得ら
れる。
【0024】機関の中、高開度運転時について説明す
る。燃料噴射弁Jよりノズル3に向けて中、高開度運転
に応じた適正な低圧燃料が供給される。一方、絞り弁T
は吸気路61を中、高開度に開放保持するもので、これ
によるとベンチュリー部Vには大なる負圧が発生し、こ
の負圧がノズル3の内方流路3Eよりブリード孔3Gを
介して環状ウエル5に作用するとともに間隙Sに作用す
る。以上によると、環状ウエル5内には主空気通路72
を介して空気が導入され、環状ウエル5内の空気は、ブ
リード孔3Gからノズル3の内方流路3E内へ流れこむ
第1の空気流れと、環状ウエル5から係止カラー4のス
リット溝4Gを介して間隙Sに流入し、ノズル3の内方
流路3F内へ流れこむ第2の空気流れとが発生する。そ
して、前述の如く、燃料噴射弁Jからノズル3に向けて
低圧燃料が噴射されると、この燃料は、間隙Sにおい
て、第2の空気流れにのってノズル3の内方流路3F内
へ流入し、さらに内方流路3Fを流れる燃料に向けてブ
リード孔3Gを介して第1の空気流れが供給される。以
上によるとノズル3の内方流路3Fを流れる燃料は、第
1の空気流れと第2の空気流れによって2重に空気が混
合されるので、燃料と空気との良好な混合状態が得ら
れ、もって安定した機関の中、高開度運転を実施でき
る。
【0025】次に機関の運転状態から機関を停止する際
について鑑案する。機関を停止すると、燃料噴射弁Jか
らノズル3への燃料の噴射は、即座に停止されるもので
あるが、ノズル3の内方流路3Eには燃料が残留し、こ
の燃料は内方流路3Eから間隙Sへ落下し、間隙Sに滞
溜する恐れがある。一方、機関の停止時において、絞り
弁Tは低開度に復帰され、機関は慣性によって極めて短
時間の間回転しているもので、これによると吸気路61
内は、即座に大気圧に復帰するものでなく、負圧が残存
する。以上によると、この負圧は低速通路73から環状
ウエル5に作用し、さらにこの負圧は係止カラー4の皿
状部4Eのスリット溝4Gを介して間隙Sへ作用するも
ので、前述した間隙Sに滞溜する燃料は前記負圧の作用
によってスリット溝4Gを介して環状ウエル5へ吸出さ
れ、さらに低速通路73、バイパス室69へ吸出され、
もって間隙Sに燃料が滞溜することがない。いいかえる
と、主空気通路72、環状ウエル5、スリット溝4G、
間隙S、スリット溝4G、環状ウエル5、低速通路73
の空気流れによる。以上述べた如く、機関の停止時にお
いて、ノズル3の内方流路3E及び間隙Sに燃料が残存
して滞溜することがなくなったので、長期間放置した際
において、該燃料が劣化して燃料噴射弁Jの噴孔を閉塞
したり、あるいは噴孔を開閉する噴射弁体の作動を阻害
したりすることがなく、長期間に渡って安定した機関性
能を維持できるものである。
【0026】又、機関の始動時について鑑案すると、一
般的に絞り弁Tは低開度に保持されるもので、機関の始
動操作によって機関が回転すると、前述と同様に環状ウ
エル5内の空気は環状ウエル5から直接的に低速通路2
3に向かって流れる第1の空気流れと、環状ウエル5か
ら係止カラー4のスリット溝4Gを介して間隙Sに流入
し、再びスリット溝4G、環状ウエル5を通して低速通
路23に向かう第2の空気流れとが発生する。ここで、
前記始動操作によって燃料噴射弁Jよりノズル3に向け
て燃料が噴射されると、この燃料の一部は間隙Sにおい
て前記第2の空気流れによって低速通路23に吸出さ
れ、燃料の他部はノズル3の内方流路3Eよりブリード
孔3Gを介して環状ウエル5内へ吸出され、前記第1の
空気流れによって低速通路23に吸出される。従って、
機関始動時において燃料の応答速度を速めることができ
るとともに始動に必要な燃料を充分に機関へ供給できる
ので始動性を向上できる。
【0027】又、ノズル3と燃料噴射弁Jとが係止カラ
ー4によって係合されることによると、ノズル3と燃料
噴射弁Jとを予めサブアッセンブリできるとともに、ス
ロットルボデー60への組みつけ性を大きく向上でき
る。又ノズル3、燃料噴射弁Jのメンテナンス時におい
てもその取外しが極めて容易である。
【0028】又、係止カラー4を合成樹脂材料によって
形成し、ノズル3を係止カラー4の皿状部4Eによって
弾性的に押圧して、スロットルボテー60に固定したこ
と。及びノズル3の下端3Cと燃料噴射弁Jの上端J5
との間に間隙Sを設けたこと。によると、ノズル3と燃
料噴射弁Jとが直接的に当接することがなく、且つ確実
にノズル3をスロットルボデー60に押圧固定できたの
で、長期間に渡る使用時にあっても摩耗粉の発生がなく
安定した燃料を供給できる。更に又、係止突部4F、4
Cをノズル3の係止凹部3H、燃料噴射弁Jの係止凹部
J4に係合するに好ましい。
【0029】又、係止カラー4の皿状部4Eを円筒部4
Aの上端4Dから斜め上方に向けて傾斜させたことによ
ると、係止カラー4の皿状部4Eによるノズル3に対す
る押圧力を充分に確保できる。更に又、スリット溝4G
が皿状部4Eの傾斜部分に形成されるのでスリット溝4
Gの溝面積を極めて限られた範囲において充分に確保で
きる。
【0030】
【発明の効果】以上の如く、本発明によると、ノズルと
燃料噴射弁とが間隙をもって係止カラーによって結合さ
れるとともに前記間隙が係止カラーのスリット溝を介し
て環状ウエルに連絡され、更に環状ウエルに主空気通路
と低速通路とを開口して連絡したので、良好な燃料の混
合状態が得られ、機関の安定した低、中、高開度運転を
行なうことができるとともに機関の停止時において燃料
が燃料噴射弁に噴孔の近傍に滞溜することがなく長期間
に渡って安定した機関性能を得られる。更に又、機関の
始動時において燃料の応答速度を速めることができて始
動性を向上する上で効果的である。
【0031】又、係止カラーを合成樹脂材料によって形
成したことによると、ノズルを皿状部により確実にスロ
ットルボデーに弾性的に押圧固定できるとともに係止カ
ラーの係止突部をノズル及び燃料噴射弁の係合凹部に確
実且つ容易に係合できる。
【0032】更に、係止カラーの皿状部を内方に向けて
突状に傾斜させたことによると、皿状部によるノズルへ
の押圧力を充分に確保できるとともにスリット溝の溝面
積を充分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる低圧燃料噴射装置の一実施例を示
す縦断面図。
【図2】図1のノズル近傍の要部拡大図。
【図3】図1の係止カラーの斜視図。
【図4】従来の低圧燃料噴射装置の縦断面図。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁支持孔 2 ノズル孔 3 ノズル 3A 大径部 3C 下端 3E 内方流路 4 係止カラー 4A 円筒部 4E 皿状部 4G スリット溝 J 燃料噴射弁 J4 係止凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気路61を開閉する絞り弁Tと、絞り
    弁Tより上流側のベンチュリー部Vに生起する負圧に応
    じてベンチュリー部Vの面積を可変制御する負圧作動弁
    Pと、ベンチュリー部Vに向かうノズル孔2と、絞り弁
    Tの低開度時において、絞り弁Tの外周端T1に臨み、
    バイパス室69から吸気路61に向かって開口するバイ
    パス孔BPと、ノズル孔2と大気とを連絡する主空気通
    路72と、ノズル孔2とバイパス室69とを連絡する低
    速通路73とを備えるスロットルボデー60と、外周3
    Fから内方流路3Eに向けてブリード孔3Gが穿設され
    るとともにその下端3Cの外周に係止凹部3Hが形成さ
    れるノズル3とノズル3に向けて燃料を噴射供給すると
    ともに上端外周J3に係止凹部J4が形成される燃料噴
    射弁Jと、燃料噴射弁Jの上端外周J3を囲繞する円筒
    部4Aと円筒部4Aの下端4Bの内方に形成される第1
    係止突部4Cと、円筒部4Aの上端4Dより内方に向か
    って形成される皿状部4Eと、皿状部4Eの内方端に形
    成される第2係止突部4Fと、皿状部4Eに穿設される
    スリット溝4Gとを備える係止カラー4とよりなり、係
    止カラー4の第2係止突部4Fをノズル3の係止凹部3
    Hに係合し、第1係止突部4Cを燃料噴射弁Jの係止凹
    部J4に係合することにより、係止カラー4を介してノ
    ズル3と燃料噴射弁Jとを結合するとともにノズル3の
    下端3Cと燃料噴射弁Jの上端J5との間に間隙Sを形
    成し、ノズル3がノズル孔2内に挿入されることによっ
    て、ノズル3の外周3Fとノズル孔2との間に形成され
    る環状ウエル5と前記間隙Sとを係止カラー4のスリッ
    ト溝4Gを介して連絡したことを特徴とする低圧燃料噴
    射装置。
  2. 【請求項2】 前記係止カラーを合成樹脂材料によって
    形成し、係止カラー4によって結合されるノズル3と燃
    料噴射弁Jとがスロットルボデー60内に挿入され、燃
    料噴射弁Jがスロットルボテー60に固定された状態に
    おいて、ノズル3を係止カラー4の弾性力によってスロ
    ットルボデー60に押圧固定したことを特徴とする請求
    項1記載の低圧燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記係止カラーの皿状部4Eを、円筒部
    4Aの上端4Dから上方に向けて突状に傾斜させてなる
    請求項2記載の低圧燃料噴射装置。
JP11224123A 1999-08-06 1999-08-06 低圧燃料噴射装置 Pending JP2001050142A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009526944A (ja) * 2006-02-17 2009-07-23 ルノー エス.アー.エス 微粒子フィルタの再生に使用される燃料噴射システム内の燃料噴射器をパージする方法及び装置
WO2014168903A1 (en) * 2013-04-09 2014-10-16 Industrial Fuel Systems, Llc In-line fuel injector

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