JP2001049611A - 防滑舗装層および防滑舗装方法 - Google Patents

防滑舗装層および防滑舗装方法

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JP2001049611A
JP2001049611A JP11224028A JP22402899A JP2001049611A JP 2001049611 A JP2001049611 A JP 2001049611A JP 11224028 A JP11224028 A JP 11224028A JP 22402899 A JP22402899 A JP 22402899A JP 2001049611 A JP2001049611 A JP 2001049611A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スロープ面にも容易に施工することができ、且
つ骨材散作業性に優れ、強靭で高い耐加重摩耗性を有す
る防滑舗装層が得られる技術の提供。 【解決手段】ゲルタイムが30秒以上、300秒以下に
調製された二成分型ポリウレタン樹脂による層を形成さ
せ、その層がゲル化するまでに骨材を散布することによ
り得られる防滑舗装層が上記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加重・走行耐久性、
防滑性、耐摩耗性、耐油性、防水性、下地伸縮追従性、
施工性、硬化性に優れる屋外あるいは建造物内部の駐車
場構造体、重車両走行帯、その他防滑性を必要とする通
路に用いる防滑舗装層およびその施工方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年の乗用車等車両数の急速な増加に伴
い、駐車場不足が問題になっいる。特に都心部では駐車
場専用用地の確保は極めて困難であるので、多くはビル
の屋上、建物内部、地下等を防滑舗装し、駐車場として
利用している。この場合舗装層は、下地伸縮追従性を備
えた防水機能、車両通行時の加重摩耗に耐えうる強靱
性、防滑性などの性能が必要とされる。現在行われてい
る舗装層の一般的な仕様は、アスファルト防水材の上に
押さえ舗装層として厚さ5cm前後のアスコンやコンク
リートを打設するというものである。この仕様の問題点
は、押さえ舗装層の重量が大きいので、建造物の梁や柱
の設計荷重を大きくする必要があること、また防水層補
修の際に押さえ舗装層の撤去が必要になり、工事が大が
かりになること等が挙げられる。これらの問題を解決す
るために、舗装層として繊維強化熱硬化性プラスチック
(FRP)に骨材を、防水層として伸び率30%以上の
高分子組成物を組み合わせた仕様が実施されている。こ
の仕様においては、舗装層の合計の厚みが1〜5mm程
度の薄膜であるため、建造物の設計加重の軽量化が可能
となり、漏水個所の特定や補修が容易になる反面、工程
数が多く、工事自体に多大な時間を必要とし、特に冬季
の施工においては実用強度を発現させるためにより長い
養生時間が必要となるので、駐車場の改修時、長時間使
用禁止とせざるを得ないのが実情である。しかも、性能
面においては、防水層であるウレタンと防滑層であるF
RPとの接着性確保が難しく、加重摩耗によってしばし
ば防水層に破断が生じるという欠点もある。
【0003】また、防滑舗装層として硬質ウレタン樹脂
に骨材を配合し、防水層として塗膜物性がJIS A6
021に適合する中硬質または軟質ウレタンを組み合わ
せた仕様などが実施されている。この仕様では建造物設
計荷重の軽量化、漏水個所の特定と補修の容易性、良好
な加重・走行耐久性などの長所はあるが、やはり工程数
が多く、比較的長い養生時間が必要であるため、工期面
での課題が解決されていない。工期を短縮するため二成
分型超速硬化ポリウレタンエラストマーを専用スプレー
機(衝突混合方式、スタティック混合方式等、例:ガス
マー社製 H2000、ユニプレ社製 G−41)を用
いて塗布する仕様も実施されている。この場合の防滑舗
装方法としては同一樹脂によるエンボス仕上げが行われ
ているが、防滑効果は低く、特に濡れている場合の表面
滑り抵抗値が低いため、スリップ事故などの危険性が高
い。二成分型超速硬化ポリウレタンエラストマーを専用
スプレー機を用いて塗布し、防滑舗装層を形成するもう
一つの方法として、エラストマーの吹き付けと同時に珪
砂等の骨材を散布して仕上げる方法も実施されている。
具体的には該エラストマーを吹き付けると同時、あるい
は吹き付け後ゲル化直前に骨材を手撒きまたはリシンガ
ンなどで散布が行われている。しかしながらこれまで使
用されている該樹脂のゲルタイムが5〜30秒と短いた
め骨材の散布作業性(オープンタイムの確保)が悪く、
また該ポリウレタンエラストマーと骨材との接着性が十
分に確保されないため、車両が繰り返し走行を行ってい
る間に骨材が欠落・離脱して、防滑性が維持出来ないと
いう欠点を持っている。骨材の散布作業性および二成分
型ポリウレタンエラストマーと骨材との接着性を改善す
るために、鎖延長剤としてハロゲン含有ジアミノベンゼ
ンなどの反応性の低いアミン化合物を用いる方法もある
が、得られる硬化物の硬度、強度が低く、やはり車両の
繰り返し走行により骨材の欠落・離脱が起こってしま
う。
【0004】フォークリフト、自動搬送車等で重量物の
運搬、積み降ろしを行う工場通路床、プラットホームな
どに使用する舗装層においても同様に、防滑性、強靱
性、下地伸縮追従性、耐薬品性、さらには意匠性などの
性能が必要とされる。これら工場床舗装の一般的な防滑
舗装層としてはエポキシ樹脂と硬質骨材との組合せが多
く用いられている。その舗装方法としては、例えばエポ
キシ樹脂塗布後に硬質骨材を散布し、硬化後さらに保護
層として同一のエポキシ樹脂を塗布する方法、エポキシ
樹脂と硬質骨材をプレミックスしたレジンモルタルをコ
テ、レーキ等で塗布する方法などがある。この仕様の問
題点としては、使用されるエポキシ樹脂の破断時伸び率
が数%と小さく、躯体のクラック、振動などのムーブメ
ントに追従出来ないため、舗装層に亀裂が生じること、
また落下物の衝撃に対する抵抗性が弱いこと、冬期の施
工において実用強度の発現が遅く、施工後長時間の養生
が必要であることなどが挙げられる。またエポキシ樹脂
の替わりに、実用強度の発現性の速いメチルメタクリレ
ート樹脂と硬質骨材を組み合わせた舗装材および舗装方
法も多く取られている。しかしながらこの場合も、下地
伸縮追従性が不十分であり、クラックの問題は解決され
ていない。最近になって上記の舗装方法に替わって、D
硬度60〜80、伸び率50〜200%の硬質ウレタン
エラストマーと硬質骨材を組み合わせた組成物をコテ、
レーキなどで塗布する舗装方法も採用されている。この
仕様ではエポキシ樹脂系、メチルメタクリレート樹脂系
と同等の強靱性を有しており、なおかつ耐加重摩耗性や
下地伸縮追従性、耐衝撃性に優れるなどの長所がある
が、反面、施工後の実用強度発現が遅く、工期面での課
題は解決されないままである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は吹き付
ける速硬化型ポリウレタンエラストマーのゲル化時間を
調節して、エラストマーの吹き付けと骨材散布作業との
間に時間的な余裕を持たせ、該エラストマーと骨材の接
着性が優れ、なおかつスロープ面でも垂れが起こらず、
低温下においても数時間で実用強度が発現する、軽量で
高強度、高伸び率の防滑舗装層およびその施工方法を提
供することである。
【0006】
【課題解決するための手段】本発明者らはゲルタイムを
30秒以上、300秒以下に調製した二成分型ポリウレ
タン樹脂の層がゲル化する前に、骨材を散布することに
より得られる防滑舗装層が前記課題を解決するものであ
ることを知り、その知見を基にさらに研究を重ねて本発
明を完成した。すなわち、本発明は、(1)ゲルタイム
が30秒以上、300秒以下に調製された二成分型ポリ
ウレタン樹脂の層に、ゲル化前に骨材を散布して得られ
る防滑舗装層、(2)二成分型ポリウレタン樹脂のゲル
タイムが60秒以上、180秒以下に調製された前記
(1)記載の防滑舗装層、(3)二成分型ポリウレタン
樹脂がイソシアネート成分と活性水素成分が鎖延長剤と
して一般式(1)
【化2】 〔式中RおよびRは、同一または異なる炭素数1〜
5のアルキル基、XおよびXは一方が水素で他方が
NH、Xは水素または−SR(Rは炭素数1〜
5のアルキル基)である。〕で示される含硫芳香族ジア
ミンを含む前記(1)記載の防滑舗装層、(4)二成分
型ポリウレタン樹脂から得られるエラストマーのD硬度
が45以上、JIS K6301に記載の引張強度が1
0MPa以上および伸び率が150%以上である前記
(1)記載の防滑舗装層、(5)二成分型ポリウレタン
樹脂の層が、二成分圧送・混合機を用いてスプレー塗布
することにより形成されるものである前記(1)記載の
防滑舗装層、(6)基体上に、必要によりプライマー層
および/または防水層を設け、前記(1)〜(6)のい
ずれかに記載の防滑舗装層を形成させ、さらに必要によ
り保護層および/またはトップコート層を設ける防滑舗
装方法、および(7)保護層が二成分型ポリウレタン樹
脂を塗布して得られるものであり、トップコート層が無
黄変性アクリルウレタン塗料を塗布して得られるもので
ある前記(6)記載の防滑舗装方法、である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリウレタン樹
脂はゲルタイムが30秒以上、300秒以下のものであ
る必要がある。その30秒以上でなければならない理由
は、30秒以下では樹脂の塗布と骨材散布作業との間に
時間的な余裕が得られず、仮に樹脂塗布と骨材散布を同
時に行い、防滑舗装材が得られたとしても、この超速硬
化樹脂は骨材との接着性に乏しく、得られる防滑層の骨
材に対するグリップ性が劣るため車走行の繰り返しによ
って骨材の欠落が生じてしまうからである。この点を考
慮した場合、より好ましいゲルタイムは60秒以上であ
る。また300秒以下でなければならない理由として
は、ゲルタイム300秒以上の樹脂をスロープ面に吹き
付けた場合、垂れが生じて均一な膜厚の防滑舗装層が得
られないことと、実用強度発現までの養生が必要になっ
てくることが挙げられる。この点を考慮した場合、より
好ましいゲルタイムは180秒以下である。なお、本発
明におけるゲルタイムとは、25℃の室内において垂直
に保持したモルタル製下地材に、約65℃に加熱したポ
リウレタンエラストマー原液を二成分圧送・混合機(ガ
スマー社製 H−2000)を用いて、約2kg/m2
吹き付け、垂れ流動性が消失するまでの時間をいう。本
発明の二成分型ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成
分と活性水素成分とを反応させることにより得られる。
【0008】イソシアネート成分は、有機イソシアネー
トまたはイソシアネート基の一部を、たとえば分子量1
00〜10,000のポリオールと反応させて得られる
部分プレポリマーであるが、必要に応じて可塑剤または
難燃剤を添加しても良い。このようにして調製したウレ
タン樹脂は初期ゲルタイムが30秒以上、300秒以下
に調製されているので、吹き付け後骨材を散布するため
の時間的余裕がある上、駐車場構造体にある1/4勾配
程度のスロープ面でも垂れない硬化性があり、なおかつ
該エラストマーと散布した骨材の接着性が優れるので重
車両が走行しても骨材の欠落・離脱がおこらない防滑舗
装層となる。イソシアネート成分を構成する有機イソシ
アンートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびその
混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’ジイソ
シアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート
(XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
(水素化MDI)、イソホロンジイソシアネート(IP
DI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、
水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)、粗製
MDI(c−MDI)およびこれらのイソシアネート類
のイソシアヌレート化変性品、カルボジイミド変性品な
どがあげられる。これらの有機ポリイソシアネートのう
ちMDI、c−MDIおよびその変性品が特に好まし
い。これらの有機ポリイソシアネートはそのままイソシ
アネート成分として使用することも出来るが、イソシア
ネート基の一部をポリオールと例えば窒素気流中70〜
80℃で数時間加熱して得た部分プレポリマーとして使
用することも出来る。
【0009】部分プレポリマーの製造に使用できるポリ
オールには水、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール等の多価アルコールにエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの
1種または2種以上を付加重合して得たポリエーテルポ
リオールがある。そのほかにはポリテトラメチレンエー
テルグリコール、ヒマシ油、ポリカーボネートポリオー
ル等がある。部分プレポリマーの製造には、前記ポリオ
ールの他にプロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレング
リコールおよびこれらの混合物、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
分子量1,000未満のポリエーテルポリオール、分子
量1,000未満のポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールなどの低分子量ポリオールが使用出来る。部分プレ
ポリマーの製造に使用することができるポリオールは、
前記ポリオールの単独または2種以上の混合物である
が、その分子量が60〜5,000程度のものが好まし
い。イソシアネート成分のNCO重量%は、製造時の有
機イソシアネートと活性水素化合物の種類とモル比によ
って決定されるが、本発明に使用するプレポリマーの好
ましいNCO%は10〜20程度である。
【0010】活性水素成分は、分子量100〜10,0
00程度のポリオールと鎖延長剤として前記一般式
(1)で示される含硫芳香族ジアミンを含み、必要によ
り他の助剤、たとえば有機金属触媒、着色剤、難燃剤、
消泡剤、可塑剤、充填剤、シランカップリング剤などを
含んでいてもよい。活性水素成分の調製に使用されるポ
リオールには水、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール等の多価アルコールにエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの
1種または2種以上を付加重合して得たポリエーテルポ
リオールがある。そのほかにはポリテトラメチレンエー
テルグリコール、ヒマシ油、ポリカーボネートポリオー
ル、アミノ基末端ポリオキシアルキレンポリオール等が
挙げられる。本発明に使用される活性水素成分には、鎖
延長剤として一般式(1)
【化3】 (式中R、R、R、X、XおよびXは前記
と同意義)で示される含硫芳香族ジアミンを配合するこ
とができる。一般式(1)中、R、RおよびR
示される炭素数1〜5のアルキル基としては、たとえ
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、n−ペンチル等が挙げられるが、メチルおよ
びエチルが好ましい。この一般式(1)で示される含硫
芳香族ジアミンの具体例としては、たとえば1−エチル
チオ−ジアミノベンゼン、5−メチルチオ−ジアミノト
ルエン、5−エチルチオ−ジアミノトルエン、5−イソ
プロピルチオ−ジアミトルエン、5−エチルチオ−ジア
ミノエチルベンゼン、5−メチルチオ−ジアミノエチル
ベンゼン、3,5ジメチルチオ−ジアミノトルエン、
3,5−ジエチルチオ−ジアミノトルエン、3,5ジメ
チルチオ−ジアミノベンゼン、3,5−ジエチルチオ−
ジアミノベンゼン、3,5−ジメチルチオ−ジアミノエ
チルベンゼン、3,5−ジエチルチオ−ジアミノエチル
ベンゼンなどが挙げられる。
【0011】これらの含硫芳香族ジアミンは単独または
2種以上の混合物として使用できる。上記の含硫芳香族
ジアミン以外に例えばジエチルトルエンジアミン(DE
TDA)などの硫黄原子を含まない芳香族ジアミンや、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオールなどのアルカンジオール、エチレンジア
ミンなどの脂肪族系アミン化合物、ジエタノールアミン
やトリエタノールアミンなどの低分子量アルカノールア
ミン、グリセリンやトリメチロールプロパンなどの低分
子量ポリオール、その他いわゆる架橋剤と呼ばれるもの
が鎖延長剤として併用出来る。中でもエラストマーの硬
化性、物性などの観点から、含硫芳香族ジアミンとDE
TDAの併用が好ましい。ここでDETDAの使用量は
全芳香族ジアミン中の全アミノ基の30mol%以下に
するのが望ましい。DETDAのアミノ基が30mol
%以上となると初期ゲルタイムが極度に短くなることが
あり、また骨材散布作業性が悪くなるほか、エラストマ
ーと骨材との接着性が低下することがあるからである。
以上に示した鎖延長剤はポリオール100重量部に対し
て5〜50重量部が適している。また活性水素成分の製
造に使用する有機金属化合物はイソシアネート成分との
反応促進剤であり、オクチル酸鉛、ジブチル錫ジラウレ
ートなど公知のウレタン用触媒が使用可能である。その
中で水に起因する発泡現象を防止するため、また安全性
の面からオクチル酸ビスマスの使用が好ましい。
【0012】さらに助剤としての着色剤、難燃剤、可塑
剤、充填剤、消泡剤、安定剤、シランカップリング剤
は、イソシアネート成分、活性水素成分のそれぞれに添
加することも可能である。着色剤としては例えばカーボ
ンブラック、ベンガラ、酸化クロム、酸化チタン等の無
機および有機系を使用する事が出来る。可塑剤としては
例えばジオクチルフタレート(DOP)等のフタル酸エ
ステル系、ジオクチルアジペート(DOA)等のアジピ
ン酸エステル系を、また難燃剤としてはリン系、ハロゲ
ン系を単独または混合して使用出来る。安定剤としては
耐熱安定剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤を単独または組
み合わせて使用できる。アルコキシシランカップリング
剤としては一般公知のものが使用出来るが、反応基とし
てイソシアネート基またはエポキシ基を持ったシラン化
合物が好ましい。
【0013】本発明の防滑舗装層は、通常コンクリー
ト、モルタル、アスコンなどの基体上に形成される。防
滑舗装層形成に先立ち、基体上にプライマーおよび/ま
たは防水層を設けてもよい。その上に本発明の二成分ポ
リウレタン樹脂が塗布され、ゲル化する前に骨材が散布
されて防滑舗装層が形成される。この防滑舗装層上に必
要により保護層および/またはトップコート層を設けて
もよい。プライマーとしては、一液湿気硬化型ウレタン
プライマーが適しているが、これに限定されるものでは
ない。防水層として適しているものは、自体公知の常温
超速硬化型ポリウレタン樹脂をスプレー塗装して得られ
るものである。たとえば、イソシアネート末端ウレタン
ポリマーを主成分とする主剤と、ポリエーテルポリオー
ルを主成分とする硬化剤の二成分を、高圧または低圧圧
送吹き付け装置(例:ガスマー社製 H−2000、ユ
ニプル社製 G−41など)を用いて塗布するもので、
ゲルタイムは5〜30秒である。この防水層の塗膜物性
は、JIS A6021に定める規格に適合するもので
あることが望ましい。
【0014】本発明の防滑舗装層の形成は、イソシアネ
ート成分および活性水素成分の二成分を圧送、混合、塗
布し、樹脂層がゲル化するまでに骨材を散布することに
より行われる。二成分の混合の形式としては、衝突混
合、スタティック混合、ダイナミック混合などがあり、
その装置としては前記防水層の形成で用いたと同じもの
が使用しうる。ポリウレタン樹脂の使用量は特に限定さ
れないが、通常0.5〜5kg/m、好ましくは1〜
3kg/mである。本発明の防滑舗装層に使用する骨
材としては材質、粒径など特に制限はないが粒径0.5
〜3mmの珪砂、焼成アルミナまたはゴムチップなどが
仕上がり性、耐久性などの点から好ましい。また骨材の
散布方法(手段)についても特に制限はなく、手撒き散
布しても良いし、エアー吹きできる機械を用いてもよ
い。この骨材の使用量は、その材質、粒径などにより異
なるが、通常1〜5kg/m、好ましくは1.5〜
3.0kg/mである。この防滑舗装層は通常15分
経つとほぼ完全に硬化し、その上を歩くことができる状
態となる。保護層の形成には、防滑舗装層に用いた二成
分型ポリウレタン樹脂を好適に使用することができる。
トップコート層は紫外線照射による防滑舗装層の変色を
防止する目的で使用されるものであり、無黄変型アクリ
ルウレタンなどの公知の塗料を使用することができる。
【0015】
【実施例】次ぎに本発明の実施例、比較例、評価試験を
あげて本発明をさらに具体的に説明する。 1.使用した原材料 ・L−M:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(NCO% 33.7)(BASF社製 ルプラネー
トM) ・L−MM103:カルボジイミド変性液状MDI(N
CO% 29.0) (BASF社製 ルプラネートMM
−103) ・ポリオール1:2官能ポリプロピレングリコール(E
O;0%)、水酸基価56(武田薬品工業製 タケラッ
クP−21) ・ポリオール2:3官能ポリプロピレングリコール(E
O;0%)、水酸基価56(武田薬品工業製 アクトコ
ール79−56) ・ポリオール3:2官能ポリプロピレングリコール(E
O;0%)、水酸基価38(武田薬品工業製 タケラッ
クP−23) ・ポリオール4:2官能ポリプロピレングリコール(E
O;15%)、水酸基価46(武田薬品工業製 アクト
コールMF−16) ・ポリオール5:3官能ポリプロピレングリコール(E
O;15%)、水酸基価34(武田薬品工業製 アクト
コールTE−5000) ・1,4BG:1,4−ブタンジオール
【0016】・ポリエーテルポリアミン1:2官能ポリ
エーテルアミン、水酸基価56(末端アミノ基を活性水
素1個として換算) ・ポリエーテルポリアミン2:3官能ポリエーテルアミ
ン、水酸基価56(末端アミノ基を活性水素1個として
換算) ・含硫ジアミン化合物1:3,5−ジメチルチオ−2,
4−ジアミノトルエンと3,5−ジメチルチオ−2,6
−ジアミノトルエンの混合物 ・含硫ジアミン化合物2:3,5−ジエチルチオ−2,
4−ジアミノトルエンと3,5−ジエチルチオ−2,6
−ジアミノトルエンの混合物 ・DETDA:3,5ジエチル−2,4−トルエンジア
ミンと3,5−ジエチル−2,6−トルエンジアミンの
混合物 ・MOCA:3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン ・顔料:酸化チタン ・耐候安定剤:ヒンダードフェーノール系酸化防止剤と
ヒンダードアミン系紫外線吸収剤の混合物(チバガイギ
ー社製 チヌビンB−75) ・消泡剤:非シリコン系消泡剤(ビックケミー社製 B
YK−065) ・硬化触媒1:オクチル酸ビスマス(Biを20%含
有) ・硬化触媒2:オクチル酸鉛(Pbを20%含有) ・DOP:ジオクチルフタレート ・TMCPP:トリスモノクロロプロピルフォスフェー
ト ・プライマー1:下地処理用一液湿気硬化型ウレタンプ
ライマー(NV50)(武田薬品工業製 タケネートF
−526) ・プライマー2:防水層/防滑舗装層間用一液湿気硬化
型ウレタンプライマー(NV25)(武田薬品工業製
タケネートM−402P) ・防滑骨材:4号/5号=1/1重量の混合珪砂 ・トップコート:2液硬化型アクリルウレタン塗料(武
田薬品工業製UPトップ620)
【0017】2.イソシアネート成分A−1〜A−3の
調製 A−1 L−MM103(581g)にポリオール1(419
g)を加え、窒素気流下80℃で3時間撹拌しながら反
応させ、NCO%15、粘度1000mPa.s/25
℃、比重1.07(25℃)の部分プレポリマーを得
た。 A−2 L−M(344g)にポリオール1(438g)を加
え、窒素気流下80℃で3時間撹拌しながら反応させた
後にL−MM103(18g)およびTMCPP(20
0g)を加え、NCO%10、粘度750mPa.s/
25℃、比重1.15(25℃)の部分プレポリマーを
得た。 A−3 L−M(391g)にポリオール2(83g)とポリオ
ール3(332g)を加え、窒素気流下80℃で3時間
撹拌しながら反応させた後に、L−MM103(44
g)およびDOP(150g)を加え、NCO%13、
粘度500mPa.s/25℃、比重1.08(25
℃)の部分プレポリマーを得た。
【0018】3.活性水素成分B−1〜B−10の調製 B−1 含硫ジアミン化合物1(302g)にポリオール1(6
69g)を加え、30分間高速ディスパーで撹拌した
後、顔料(20g)、耐候安定剤(3g)、消泡剤(1
g)、硬化触媒1(5g)を順次添加、撹拌を行ない粘
度610mPa.s/25℃、比重1.06の混合レジ
ンを得た。 B−2 含硫ジアミン化合物2(344g)にポリオール1(6
27g)を加え、30分間高速ディスパーで撹拌した
後、顔料(20g)、耐候安定剤(3g)、消泡剤(1
g)、硬化触媒1(5g)を順次添加、撹拌を行ない粘
度650mPa.s/25℃、比重1.06の混合レジ
ンを得た。 B−3 含硫ジアミン化合物2(274g)にDETDA(50
g)およびポリオール1(647g)を加え、30分間
高速ディスパーで撹拌した後、顔料(20g)、耐候安
定剤(3g)、消泡剤(1g)、硬化触媒1(5g)を
順次添加、撹拌を行ない、粘度600mPa.s/25
℃、比重1.06の混合レジンを得た。このときレジン
中の全芳香族ジアミン中のDETDA当量%は19.8
であった。
【0019】B−4 含硫ジアミン化合物2(246g)にDETDA(70
g)およびポリオール1(655g)を加え、30分間
高速ディスパーで撹拌した後、顔料(20g)、耐候安
定剤(3g)、消泡剤(1g)、硬化触媒1(5g)を
順次添加、撹拌を行ない、粘度480mPa.s/25
℃、比重1.05の混合レジンを得た。このときレジン
中の全芳香族ジアミン中のDETDA当量%は27.9
であった。 B−5 含硫ジアミン化合物2(249)にポリオール1(72
2g)を加え、30分間高速ディスパーで撹拌した後、
顔料(20g)、耐候安定剤(3g)、消泡剤(1
g)、硬化触媒2(5g)を順次添加、撹拌を行ない粘
度620mPa.s/25℃、比重1.07の混合レジ
ンを得た。 B−6 含硫ジアミン化合物2(204g)にDETDA(10
0g)およびポリオール1(667g)を加え、30分
間高速ディスパーで撹拌した後、顔料(20g)、耐候
安定剤(3g)、消泡剤(1g)、硬化触媒1(5g)
を順次添加、撹拌を行ない、粘度460mPa.s/2
5℃、比重1.06の混合レジンを得た。このときレジ
ン中の全芳香族ジアミン中のDETDA当量%は39.
9であった。 B−7 DETDA(247g)にポリオール1(724g)を
加え、30分間高速ディスパーで撹拌した後、顔料(2
0g)、耐候安定剤(3g)、消泡剤(1g)、硬化触
媒1(5g)を順次添加、撹拌を行ない、粘度550m
Pa.s/25℃、比重1.05の混合レジンを得た。 B−8 DETDA(160g)にポリオール1(20g)とポ
リオール4(789g)を加え、30分間高速ディスパ
ーで撹拌した後、顔料(20g)、耐候安定剤(5
g)、消泡剤(1g)、硬化触媒2(5g)を順次添
加、撹拌を行ない、粘度500mPa.s/25℃、比
重1.05の混合レジンを得た。
【0020】B−9 DETDA(175g)にポリオール1(20g)とポ
リオール4(760g)および1,4BG(9g)を加
え、30分間高速ディスパーで撹拌した後、顔料(20
g)、耐候安定剤(5g)、消泡剤(1g)、硬化触媒
2(10g)を順次添加、撹拌を行ない、粘度490m
Pa.s/25℃、比重1.05の混合レジンを得た。 B−10 ポリオール5(150g)にMOCA(150g)を加
え、90℃で1時間加熱溶解し、冷却後高速ディスパー
で撹拌しながら、DETDA(30g)、ポリオール1
(20g)、ポリオール4(587g)、1,4BG
(32g)を順次加え、さらに顔料(20g)、耐候安
定剤(5g)、消泡剤(1g)、硬化触媒2(5g)を
順次添加、撹拌を行ない、粘度1500mPa.s/2
5℃、比重1.07の混合レジンを得た。このとき、レ
ジン中の全芳香族ジアミン中のDETDA当量%は2
3.0であった。上記B−1〜B−10調製の原料およ
び得られた組成物の物性を〔表2〕に示した。
【0021】4.ポリウレタン樹脂C−1〜C−10の
調製 C−1 主剤として70℃に加熱したA−1、硬化剤として60
℃に加熱したB−1をそれぞれガスマー社製 H200
0を用いて圧送し、プロブラーガンにて離型フィルム上
に約2kg/m吹き付けを行った。なお、このときの
ゲルタイムは150秒であった。また得られたエラスト
マーを25℃下で7日間硬化養生したのち脱型し、JI
S K6253記載のタイプDデュロメータにてD硬度
を測定したところ58であった。また、JIS K63
01記載の引張物性試験を行ったところ引張強度22M
Pa、伸び率240%であった。 C−2 主剤として70℃に加熱したA−1、硬化剤として60
℃に加熱したB−2をそれぞれガスマー社製 H200
0を用いて圧送し、プロブラーガンにてC−1と同様に
して吹き付けを行った。このときゲルタイムは180秒
であった。またC−1と同様に物性試験を行ったとこ
ろ、D硬度65、引張強度27MPa、伸び率200%
であった。 C−3 主剤として70℃に加熱したA−1、硬化剤として60
℃に加熱したB−3を用い、同様に圧送、吹き付けを行
った。このときゲルタイムは60秒であった。また同様
に物性試験を行ったところ、D硬度60、引張強度24
MPa、伸び率190%であった。 C−4 主剤として70℃に加熱したA−1、硬化剤として60
℃に加熱したB−4を用い、同様に圧送、吹き付けを行
った。このときゲルタイムは40秒であった。また同様
に物性試験を行ったところ、D硬度62、引張強さ20
MPa、伸び率250%であった。 C−5 主剤として60℃に加熱したA−3、硬化剤として60
℃に加熱したB−5を用い、同様に圧送、吹き付けを行
った。このときゲルタイムは200秒であった。また同
様にして物性試験を行ったところ、D硬度45、引張強
さ15MPa、伸び率300%であった。
【0022】C−6 主剤として70℃に加熱したA−1、硬化剤として60
℃に加熱したB−6を用い、同様に圧送、吹き付けを行
った。このときゲルタイムは15秒であった。また同様
にして物性試験を行ったところ、D硬度60、引張強さ
24MPa、伸び率190%であった。 C−7 主剤として70℃に加熱したA−1、硬化剤として60
℃に加熱したB−7を用い、同様に圧送、吹き付けを行
った。このときゲルタイムは3秒であった。また同様に
して物性試験を行ったところ、D硬度60、引張強さ2
3MPa、伸び率210%であった。 C−8 主剤として60℃に加熱したA−2、硬化剤として60
℃に加熱したB−8を用い、同様に圧送、吹き付けを行
った。このときゲルタイムは15秒であった。また25
℃下で7日間硬化養生したのち脱型し、JIS A60
21に準じ物性試験を行ったところ、引張強さ10MP
a、伸び率650%でJIS A6021に規定される
塗膜性能を有する超速硬化性中硬質エラストマーであっ
た(D硬度25)。 C−9 主剤として60℃に加熱したA−3、硬化剤として60
℃に加熱したB−9を用い、同様に圧送、吹き付けを行
った。このときゲルタイムは10秒であった。またC−
1と同様にして物性試験を行ったところ、D硬度38、
引張強さ14MPa、伸び率450%であった。 C−10 主剤として60℃に加熱したA−3、硬化剤として70
℃に加熱したB−10を用い、同様に圧送、吹き付けを
行った。このときゲルタイムは330秒であった。また
同様にして物性試験を行ったところ、D硬度17、引張
強さ7MPa、伸び率500%であった。上記C−1〜
C−10の調製原料および得られたエラストマーの物性
を〔表3〕に示した。
【0023】実施例1 プライマー1をローラー刷毛にて150g/m塗布し
た基体(モルタル板)に、室温下(25℃)でガスマー
社製 H−2000を用いて、樹脂C−1を1.5kg
/m吹き付け塗布し、120秒後に骨材2.5kg/
をリシンガン(空気圧5kg/cm)を用いて散
布した。さらに10分後に樹脂C−1を0.5kg/m
吹き付け塗布して、3日間養生を行ない防滑舗装層D
−1を得た。 実施例2 実施例1と同様にして樹脂C−2を1.5kg/m
き付け塗布し、150秒後に骨材2.5kg/mを散
布した。さらに10分後に樹脂C−2を0.5kg/m
吹き付け塗布して、3日間養生を行い、防滑舗装層D
−2を得た。 実施例3 実施例1と同様の基体に、防水層として樹脂C−6を、
室温下(25℃)にガスマー社製 H−2000を用い
て1.0kg/m吹き付け塗布し、3時間硬化養生を
行った後に、プライマー2を150g/m塗布した。
層間プライマー2が乾燥した後に樹脂C−2を1.5k
g/m吹き付け塗布し、150秒後に骨材2.5kg
/mを散布し、さらに樹脂C−2を0.5kg/m
吹き付け塗布した。その上にトップコートを200g/
エアレススプレー塗布して複合防滑舗装層D−3を
得た。
【0024】実施例4 実施例1と同様の基体に、室温下(25℃)で樹脂C−
3を1.5kg/m吹き付け塗布し、50秒後に骨材
2.5kg/mを散布し、さらに樹脂C−3を0.5
kg/m吹き付け塗布して、防滑舗装層D−4を得
た。 実施例5 実施例1と同様の基体に、室温下(25℃)で樹脂C−
4を1.5kg/m吹き付け塗布し、30秒後に骨材
2.5kg/mを散布し、さらに樹脂C−4を0.5
kg/m吹き付け塗布して防滑舗装層D−5を得た。 実施例6 実施例1と同様の基体に、室温下(25℃)で樹脂C−
5を1.5kg/m吹き付け塗布し、180秒後に骨
材2.5kg/mを散布し、さらに樹脂C−5を0.
5kg/m吹き付け塗布して防滑舗装層D−6を得
た。
【0025】比較例1 実施例1と同様の基体に、室温下で樹脂C−6を1.5
kg/m吹き付け塗布して10秒後に骨材2.5kg
/mをリシンガンを用いて散布し、さらに樹脂C−6
を0.5kg/m吹き付け塗布して防滑舗装層D−7
を得た。 比較例2 実施例1と同様の基体に、室温下で樹脂C−7を1.5
kg/m吹き付け塗布すると同時に骨材2.5kg/
をリシンガンを用いて散布し、さらに樹脂C−7を
0.5kg/m吹き付け塗布して防滑舗装層D−8を
得た。 比較例3 実施例1と同様の基体に、室温下で樹脂C−8を1.5
kg/m吹き付け塗布して5秒以内に骨材2.5kg
/mをリシンガンを用いて散布し、さらに樹脂C−8
を0.5kg/m吹き付け塗布して、防滑舗装層D−
9を得た。
【0026】比較例4 樹脂1と同様の基体に、室温下で樹脂C−9を1.5k
g/m吹き付け塗布して5秒以内に骨材2.5kg/
をリシンガンを用いて散布し、さらに樹脂C−9を
0.5kg/m吹き付け塗布して、防滑舗装層D−1
0を得た。 比較例5 実施例1と同様の基体に、室温下で樹脂C−10を1.
5kg/m吹き付け塗布して、300秒後に骨材2.
5kg/mをリシンガンを用いて散布し、さらに樹脂
C−10を0.5kg/m吹き付け塗布して防滑舗装
層D−11を得た。防滑舗装層全体の構成を〔表4〕に
示した。
【0027】評価試験 評価項目、評価方法および結果 (1)骨材散布作業性 防滑舗装層を調製するにあたって、ポリウレタンエラス
トマーを吹き付けた後、防滑骨材を散布するまでの時間
(オープンタイム)が60秒以上確保出来るものを◎、
30秒確保できるものを○、オープンタイムが30秒以
上確保出来ず、エラストマー吹き付けと骨材散布をほぼ
同時に行う必要のあるものを×として評価した。その結
果を〔表4〕に示した。防滑舗装層D−1、D−2、D
−3およびD−6はポリウレタンエラストマー吹き付け
後、骨材散布までの充分な時間的余裕が確保出来た。D
−4およびD−5もある程度の時間が取れたが、それ以
外は該エラストマー吹き付けと骨材散布をほぼ同時に行
わなければならなかった。
【0028】(2)傾斜面での垂れ性 基体を1/4勾配になるように傾けたものに、各防滑舗
装層を施工した際、吹き付け塗布したポリウレタンエラ
ストマーが垂れることなく、所定の厚みを付けることが
出来るものを◎、やや垂れが起こるものの、外観上問題
のないものを○、垂れが著しく、下方に吹き付けたエラ
ストマーの溜まりが生じるものを×とした。その結果を
〔表4〕に示した。防滑舗装層D−1、D−2、D−3
およびD−6はやや垂れる傾向が見られるが、外観上は
特に問題なく、傾斜面上部と下部での防滑舗装層の厚み
がほぼ均一であり○であった。またD−11については
骨材散布後も舗装層の垂れが著しく、傾斜下方に溜まり
が出来てしまった。
【0029】(3)耐加重摩耗性 耐加重摩耗性は『床加重摩耗試験機』を用いて評価し
た。この試験機は、供試体に硬度60のウレタン車輪
(φ150mm)で最大1.5トンの垂直圧縮加重を与
えると同時に、最速12回/分のねじり負荷を与えるこ
との出来る装置である。各防滑舗装層に、加重500k
gf(約35kgf/cm)、速度4回/分の圧縮ね
じり負荷を繰り返し与え、防滑骨材の欠落・離脱の有
無、異常摩耗や舗装層破断の有無を見ることで、耐久性
比較を行った。防滑舗装層調製後、室温下で3日間養生
を行ったものを供試体とし、300回の圧縮ねじり負荷
を与えた後でも防滑骨材の著しい欠落・離脱やエラスト
マーの破断等の異常が認められなかった舗装層を◎、1
00〜300回の圧縮ねじり負荷で異常が認められた舗
装層を○、50〜100回で異常が認められた舗装層を
×、50回以下で異常が認められた舗装層を××とし
た。その結果を〔表4〕に示した。防滑舗装層D−1、
D−2、D−3はエラストマーと骨材との接着性が良好
で、かつ強靱であるため300回の圧縮ねじりを行った
後でも、著しい骨材の欠落・離脱やエラストマー部分の
破断は認められなかった。D−4、D−5はD−1、D
−2、D−3に比べるとエラストマーと骨材の接着性が
多少劣るため、欠落・離脱が目立つものの、舗装層その
ものに破断や異常摩耗は認められなかった。D−6はエ
ラストマーと骨材との接着性はD−1、D−2、D−3
とほぼ同レベルであり、骨材の欠落・離脱は少ないが、
エラストマー自身の強度がやや低いため、300回の負
荷で一部破断が認められた。それに対してD−7、D−
8、D−9、D−10はエラストマーと骨材の接着性が
悪いため骨材の欠落・離脱が著しく、またD−11は骨
材の接着性は比較的良好であったが、エラストマー部分
に破断や異常摩耗が認められた。
【0030】(4)耐繰り返し疲労 JASS8(1993)の「メンブレン防水層の性能評
価試験方法」に記載されている疲労試験方法(B1形試
験体)に準じて実施した。区分として疲労B3に該当す
る舗装層を◎、疲労B2に該当する舗装層を○とした。
その結果を〔表4〕に示した。いずれの防滑舗装層も繰
り返し疲労性は良好であったが、特にD−3が優れてい
た。 (5)滑り抵抗性 JIS A1407に準じて滑り抵抗係数の測定を行っ
た。一般的に滑りにくいとされる0.4以上の舗装層を
○、0.4以下の舗装層を×とした。その結果を〔表
4〕に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3)】
【0034】
【表4】
【0035】
【発明の効果】本発明に使用する二成分型ポリウレタン
樹脂は塗布後のゲルタイムが30秒以上300秒以下に
調整されているため、スロープ面にも容易に施工が可能
であり、なおかつ骨材の散布作業性に優れる。またこの
ポリウレタンエラストマーは高い硬度と強度を有してお
り、得られる防滑舗装層は強靱で、骨材との接着性に優
れた強固なものとなる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2D051 AA01 AA08 AE01 AF01 AG13 AH01 AH05 EA01 EA06 EB06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲルタイムが30秒以上、300秒以下に
    調製された二成分型ポリウレタン樹脂の層に、ゲル化前
    に骨材を散布して得られる防滑舗装層。
  2. 【請求項2】二成分型ポリウレタン樹脂のゲルタイムが
    60秒以上、180秒以下に調製された請求項1記載の
    防滑舗装層。
  3. 【請求項3】二成分型ポリウレタン樹脂がイソシアネー
    ト成分と活性水素成分を含んでなり、その活性水素成分
    が鎖延長剤として一般式(1) 【化1】 〔式中RおよびRは、同一または異なる炭素数1〜
    5のアルキル基、XおよびXは一方が水素で他方が
    NH、Xは水素または−SR(Rは炭素数1〜
    5のアルキル基)である。〕で示される含硫芳香族ジア
    ミンを含む請求項1記載の防滑舗装層。
  4. 【請求項4】二成分型ポリウレタン樹脂から得られるエ
    ラストマーのD硬度が45以上、JIS K6301に
    記載の引張強度が10MPa以上および伸び率が150
    %以上である請求項1記載の防滑舗装層。
  5. 【請求項5】二成分型ポリウレタン樹脂の層が、二成分
    圧送・混合機を用いてスプレー塗布することにより形成
    されるものである請求項1記載の防滑舗装層。
  6. 【請求項6】基体上に、必要によりプライマー層および
    /または防水層を設け、請求項1〜6のいずれかに記載
    の防滑舗装層を形成させ、さらに必要により保護層およ
    び/またはトップコート層を設ける防滑舗装方法。
  7. 【請求項7】保護層が二成分型ポリウレタン樹脂を塗布
    して得られるものであり、トップコート層が無黄変性ア
    クリルウレタン塗料を塗布して得られるものである請求
    項6記載の防滑舗装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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