JP2001042496A - 画像プリント装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印画紙が搬送されて来たことを的確且つ迅速
に検出する。 【解決手段】 設定プリントサイズに切り分けられた印
画紙１０を搬送する搬送手段ＴＭと、その搬送手段ＴＭ
にて搬送される印画紙夫々の存否を検出する印画紙検出
センサ２７と、その印画紙検出センサ２７の検出情報に
基づいて、印画紙１０の搬送位置を管理する管理手段と
が設けられている画像プリント装置において、印画紙検
出センサ２７は、印画紙１０の搬送経路における設定位
置に対して検出作用するように構成され、前記管理手段
は、印画紙検出センサ２７が設定速度で搬送される印画
紙１０が存在しないことを設定時間以上継続して検出し
た後に、印画紙１０が存在することを設定時間以上継続
して検出したときに、印画紙１０が搬送されて来たもの
と判断するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、設定プリントサイ
ズに切り分けられた印画紙を搬送する搬送手段と、その
搬送手段にて搬送される印画紙夫々の存否を検出する印
画紙検出センサと、その印画紙検出センサの検出情報に
基づいて、印画紙の搬送位置を管理する管理手段とが設
けられている画像プリント装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】かかる画像プリント装置は、例えば写真
フィルムの画像や、いわゆるデジタルカメラで撮影され
た画像等を印画紙に焼き付けてプリントを作製する装置
であり、このような画像プリント装置では、搬送される
印画紙とその印画紙夫々に関する情報とを的確に対応さ
せる等のために各印画紙の搬送位置を管理しており、こ
の搬送位置の管理のために、印画紙の搬送経路に印画紙
の存否を検出する印画紙検出センサが配置されている。
印画紙の搬送位置を管理する管理手段は、従来、印画紙
検出センサが印画紙が存在しないことを検出している状
態から、印画紙が存在していることを検出する状態に切
り替わるに伴って、印画紙がその印画紙検出センサの検
出作用位置に搬送されたきたと判断していた。すなわ
ち、印画紙の搬送方向下流端を検出することによって、
印画紙が搬送されて来たと判断しており、印画紙が搬送
されて来たことを迅速に判断できるものとしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成では、印画紙検出センサの検出信号が印画紙の不
存在を検出する状態から印画紙の存在を検出する状態に
変化すると直ちに印画紙が搬送されて来たと判断するた
め、例えばノイズや印画紙の搬送姿勢の変動等によっ
て、印画紙が搬送されて来ていないにもかかわらず、印
画紙が搬送されてきたものと判断してしまう場合があっ
た。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、印画紙が搬送されて来たことを的確且
つ迅速に検出する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記請求項１記載の構成
を備えることにより、印画紙検出センサは、印画紙の搬
送経路における設定位置に対して検出作用し、印画紙検
出センサの検出情報に基づいて印画紙の搬送位置を管理
する管理手段は、印画紙検出センサが設定速度で搬送さ
れる印画紙が存在しないことを設定時間以上継続して検
出した後に、印画紙が存在することを設定時間以上継続
して検出したときに、印画紙が搬送されて来たものと判
断する。すなわち、管理手段は、印画紙検出センサが印
画紙が存在しないことを検出した状態から印画紙が存在
することを検出する状態に切り替わった時点で印画紙が
搬送されてきたものと判断して、印画紙の搬送方向下流
端を検出するに伴って印画紙が検出対象の搬送列に存在
するものと判断するのを基本としているが、印画紙検出
センサの検出信号の切り替わりによって直ちに印画紙が
搬送されて来たものと判断するわけではなく、上記印画
紙が存在しないことを検出する状態及び上記印画紙が存
在することを検出する状態の何れもが設定時間以上継続
して、夫々の信号状態が安定していることを確認したう
えで、印画紙が搬送されて来たものと判断するのであ
る。もって、印画紙が搬送されて来たことを的確且つ迅
速に検出できるに至った。

【０００５】又、上記請求項２記載の構成を備えること
により、例えば露光済みの印画紙を効率良く現像処理す
る等のため設定プリントサイズに切り分けられた印画紙
を略面一となる状態で複数列で搬送する。又、このよう
に複数列で搬送する場合において、例えば単列搬送され
る印画紙を複数列に搬送するように振り分ける装置の振
り分け能力や、複数列で搬送される印画紙の搬送幅の低
減等のために、隣り合う搬送列を搬送される印画紙の存
在幅が搬送方向視で重複する状態で搬送される。尚、こ
のような搬送形態では、隣り合う搬送列の印画紙同士
は、搬送方向に位置ずれした状態で搬送される。

【０００６】印画紙が上述のような搬送形態で搬送され
るのを利用して、印画紙検出センサを、隣り合う搬送列
を搬送される印画紙の存在幅が重複する位置に対して検
出作用することで、隣り合う搬送列を搬送される印画紙
の何れをも検出することができる。従って、単一の印画
紙検出センサにて二列の搬送列を搬送される印画紙を検
出対象とすることができるので、搬送される印画紙を検
出するための装置構成を簡素化できるに至った。

【０００７】しかも、隣り合う搬送列を搬送される印画
紙の存在幅が重複する位置に対して検出作用するので、
印画紙の横幅方向端部近くを検出することになり、搬送
される印画紙の搬送姿勢が正規の姿勢から傾いて本来検
出すべきでない他の搬送列の印画紙の角部が印画紙検出
センサの検出作用位置を通過してしまうようなおそれも
あるが、このような場合でも、上述のように、印画紙が
存在しないことを設定時間以上継続して検出した後に、
印画紙が存在することを設定時間以上継続して検出した
ときに、印画紙が搬送されて来たものと判断して印画紙
の存否を検出することで印画紙検出センサの検出作用位
置をわずかに通過する印画紙の角部を検出してしまうの
を除外して、本来検出すべき印画紙を適正に検出するこ
とが可能となる。

【０００８】又、上記請求項３記載の構成を備えること
により、搬送手段は、現像処理部内において、印画紙を
複数列で搬送する。搬送手段にて搬送される印画紙は、
現像処理部の出口側に備えられた印画紙検出センサにて
検出される。この印画紙の検出については、上述のよう
に、印画紙検出センサは隣り合う搬送列を搬送される印
画紙の存在幅が重複する位置に対して検出作用し、管理
手段は、印画紙検出センサが設定速度で搬送される印画
紙が存在しないことを設定時間以上継続して検出した後
に、印画紙が存在することを設定時間以上継続して検出
したときに、印画紙が搬送されて来たものと判断する。
印画紙が現像処理部内の複雑な搬送経路を通過して搬送
されると、印画紙の搬送姿勢が変化し易くなるが、上述
のようにして本来検出すべき印画紙を適正に検出するこ
とで、現像処理部内を搬送される印画紙の管理を的確に
行うことができる。

【０００９】又、上記請求項４記載の構成を備えること
により、管理手段は、露光済みの印画紙が現像処理部に
搬入された後、設定時間を経過するまでに印画紙検出セ
ンサがその搬入された印画紙を検出しないときに、紙詰
まりが発生したと判断する。このようにして紙詰まりの
発生を検出する場合において、上述のように印画紙が搬
送されて来たことを的確に検出できることで、紙詰まり
の検出をより一層的確に行うことができる。

【００１０】又、上記請求項５記載の構成を備えること
により、管理手段は、設定時間経過するごとに、現像処
理部内に搬入された印画紙の情報を記憶するデータテー
ブルの記憶情報をシフトさせる。このデータテーブル
は、印画紙の情報をデータの並び順が印画紙の搬入順序
と一致するように記憶しており、上記データテーブルの
記憶情報のシフトは、最も古いデータを送り出す側に記
憶情報をシフトさせる。従って、データテーブルにおけ
る印画紙の情報の位置によって、印画紙が現像処理部に
搬入されてからの経過時間を把握でき、現像処理部の出
口側に備えられた印画紙検出センサの検出情報と、デー
タテーブルのデータあるいはデータテーブルから送り出
されたデータとの対比によって、紙詰まりが発生したか
否かを簡単に検出することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、 本発明の画像プリント装置
の実施の形態を図面に基づいて説明する。画像プリント
装置１は、図１及び図４に示すように、露光部１００と
現像処理部３００とを有し、露光部１００と現像処理部
３００の間には、露光部１００にて露光処理された印画
紙１０を複数列の搬送列に振り分けて現像処理部３００
に搬送するための振り分け搬送機構２００が設けられて
いる。

【００１２】露光部１００は、図４に示すように、上下
に配置される二つの印画紙マガジン１７の何れか一方か
ら引き出され、カッタ１８にて設定プリントサイズに切
断され、さらに露光台２まで搬送された印画紙１０に対
して作製するプリントの画像を露光する。この印画紙１
０の露光のために、露光部１００には、図２に示すよう
に、写真フィルム６の画像を露光台２上に位置する印画
紙１０に投影露光する投影露光装置１００Ａと、各画素
毎に露光量を設定して露光台２上に位置する印画紙１０
に画像を露光する蛍光プリント装置１００Ｂとが設けら
れて構成されている。

【００１３】露光台２の上面近傍には、モータＭ１によ
って図の矢印方向に回動操作される無端状の吸着ベルト
３が配置されている。所定のプリントサイズに切り出さ
れた印画紙１０は、この吸着ベルト３の一端に配置さ
れ、吸着ベルト３の前記回動操作によって、露光台２の
中央に位置する露光位置まで送られるように構成されて
いる。無端帯状の吸着ベルト３は、倒立した三角形の各
頂点に回転可能に配置された合計３対のローラ１２，１
４，１６間に巻き回されている。吸着ベルト３には多数
の小孔が穿設されているので、前記三角形の内部を真空
状にすることによって印画紙１０は吸着ベルト３の表面
の任意箇所に固定される。

【００１４】投影露光装置１００Ａには、光源４、写真
フィルム６を保持するフィルムマスク５、および、レン
ズユニット７が備えられており、写真フィルム６をフィ
ルムマスク５に保持した状態で、光源４の光を照射し、
レンズユニット７にて写真フィルム６の画像を印画紙１
０の乳剤面上に結像させて、印画紙１０を露光する。
尚、光源４から出射される光は、その写真フィルム６の
濃度情報に基づいて色バランスが最適となるように設定
される。

【００１５】蛍光プリント装置１００Ｂには、図示を省
略するが、赤色，緑色及び青色夫々について多数の蛍光
発光素子を印画紙１０の横幅方向に配列して備え、且
つ、蛍光プリント装置１００Ｂは印画紙搬送方向（図２
における紙面左右方向）に移動駆動操作される。この蛍
光プリント装置１００Ｂの移動駆動操作及び各蛍光発光
素子の発光タイミングの切り換えは、後述のコントロー
ラ８にて制御され、そのコントローラ８は、プリントし
ようとする画像の各画素の各色の濃度に応じて上記蛍光
発光素子夫々による露光時間を設定し、蛍光プリント装
置１００Ｂに対して各色別に印画紙横幅方向の１ライン
の画素列ごとにその設定したデータを順次送信する。こ
の送信タイミングは、蛍光プリント装置１００Ｂを１画
素の幅に相当する距離を移動させるごとにデータを切り
換え、これによって１枚の画像について露光する。上記
の投影露光装置１００Ａ又は蛍光プリント装置１００Ｂ
にて焼付露光された印画紙１０は、振り分け搬送機構２
００によって、本体１に固定された受け入れユニット２
１０に引き渡され、そこから現像処理部３００へ送られ
る。

【００１６】振り分け搬送機構２００は、垂直に延びた
板状の保持体２０、保持体２０の表側の表面上に上下方
向に移動可能に支持された一対の搬送体４０，４０、お
よび、各搬送体４０上に水平方向に移動可能に支持され
た挟持搬送ユニット６０を備えている。保持体２０の裏
側と本体１の間には、水平に配置されたレール２１ａと
ボール２１ｂで構成されたスライド機構２１が設けられ
ているので、図１に示すように、点検等の目的で、振り
分け搬送機構２００の全体を保持体２０ごと本体１から
水平方向外側に引き出すことができる。

【００１７】図３に示されるように、搬送体４０につい
ては、保持体２０の中心軸Ｙを挟んで振り分け搬送機構
２００の前記引き出し方向に沿って一対の搬送体４０，
４０が並設されている。挟持搬送ユニット６０について
も同様で、保持体２０の中心軸Ｙを挟んで振り分け搬送
機構２００の前記引き出し方向に沿って一対の挟持搬送
ユニット６０，６０が並設されている。各搬送体４０
は、保持体２０上に配置されたモータＭ２と、モータＭ
２の回転軸に巻き回された無端状の垂直駆動ベルト２２
によって、保持体２０上に配設された垂直ガイドレール
２４に沿って保持体２０の上端と下端の間を上下方向に
往復移動することができる。

【００１８】一方、各挟持搬送ユニット６０は、搬送体
４０上に配置されたモータＭ３と、モータＭ３の回転軸
に巻き回された無端状の水平駆動ベルト２８によって、
保持体２０上に配設された水平ガイドレール３０に沿っ
て水平に往復移動することができる。各挟持搬送ユニッ
ト６０は、水平ガイドレール３０上を往復移動可能に支
持された摺動体６０ａと、感光材料を挟持するために摺
動体６０ａ上に回転可能に支持された挟持ローラ対３２
ａ，３２ｂとを有する。挟持ローラ対３２ａ，３２ｂの
内、一方の挟持ローラ３２ａは、摺動体６０ａ上に回転
自在に支持された伝導軸３６の一端に一体回転可能に連
結されており、伝導軸３６の他部位には入力ギヤ３４が
やはり一体回転可能に連結されている。他方の挟持ロー
ラ３２ｂは遊転自在に支持されている。なお、入力ギヤ
３４と挟持ローラ３２ｂの間には、ワンウェイクラッチ
が介装されている。

【００１９】より具体的には、遊転自在な挟持ローラ３
２ｂは、伝導軸３６上に揺動可能に支持された揺動アー
ム３８上に回転自在に支持されており、この揺動アーム
３８上には他に、印画紙１０を挟持ローラ対３２ａ，３
２ｂの間に案内するための一対のガイド板４２ａ，４２
ｂが固定されており、一対のガイド板４２ａ，４２ｂの
働きによって、挟持ローラ対３２ａ，３２ｂは印画紙１
０を正しい姿勢で挟持することができる。そして、揺動
アーム３８は、挟持ローラ対３２ａ，３２ｂが水平に並
び、ガイド板４２ａ，４２ｂが垂直（保持体２０の面と
平行）に延びる搬送姿勢（図３の左側の挟持ローラ対が
呈している状態）と、挟持ローラ対３２ａ，３２ｂが垂
直に並び、ガイド板４２ａ，４２ｂが水平に延びる受入
れ姿勢（図３の右側の挟持ローラ対が呈している状態）
の間で揺動可能である。この揺動アーム３８の揺動のた
めに、揺動アーム３８はガイド板４２ａ，４２ｂが垂直
姿勢となる側に復帰付勢されると共に、挟持搬送ユニッ
ト６０が露光台２側から印画紙１０を受け取るための下
端位置にまで下降したときに、その付勢力に抗してガイ
ド板４２ａ，４２ｂが水平姿勢となるように挟持搬送ユ
ニット６０と当接する板状操作部材６２が設けられてい
る。

【００２０】露光台２の下流側端部には、印画紙１０を
振り分け搬送機構２００に受け渡すための受け渡し部が
設けられている。前記受け渡し部は、図２に示されるよ
うに、露光台２の下流側のローラ対１２，１２と一体回
転する中間ギヤ５２と、中間ギヤ５２に噛合した出力ギ
ヤ５４を有する。出力ギヤ５４は、摺動体６０ａの位置
に応じて挟持搬送ユニット６０の入力ギヤ３４と歯合可
能になっている。前記受け渡し部は、保持体２０の中心
軸Ｙ上に一つだけ配置されており、振り分け搬送機構２
００に対して印画紙１０を一列状に排出するが、一方、
現像処理部３００の上流側端部に設けられた受け入れユ
ニット２１０については、保持体２０の中心軸Ｙを挟ん
で振り分け搬送機構２００の引き出し方向に沿って一対
の受け入れユニット２１０Ｒ，２１０Ｌが並設されてい
る。挟持搬送ユニット６０の入力ギヤと露光台２側の出
力ギヤ５４とが歯合している状態で、モータＭ１が回転
すると、ローラ対１２，１２等と共に挟持ローラ対３２
ａ，３２ｂが回転して、露光台２側から挟持搬送ユニッ
ト６０側に印画紙１０が搬送される。

【００２１】次に、図５に基づいて、振り分け搬送機構
２００の動きについて概略的に説明する。挟持搬送ユニ
ット６０のうちの右側の搬送体６０Ｒと左側の搬送体６
０Ｌとは両者が交互に昇降し、図５（イ）に示すよう
に、露光台２の搬送下流端の受け渡し部から印画紙１０
を受け取った左側の挟持搬送ユニット６０Ｌは、左側の
受け入れユニット２１０Ｌに印画紙１０を引き渡し、左
側の搬送列にて印画紙を搬送する。又、図５（ロ）に示
すように、露光台２の搬送下流端の受け渡し部から印画
紙１０を受け取った右側の搬送ユニット６０Ｒは、右側
の受け入れユニット２１０Ｒに印画紙１０を引き渡し、
右側の搬送列にて印画紙を搬送する。

【００２２】振り分け搬送機構２００は、上記のよう
に、左右の受け入れユニット２１０Ｒ，２１０Ｌ夫々に
印画紙１０を引き渡して左右の搬送列にて搬送する形態
の他に、更に、図５（ハ）に示すように、露光台２の搬
送下流端の受け渡し部から受け取った印画紙１０をその
まま、すなわち図３における中心軸Ｙ上に沿って印画紙
１０を上昇させ、左右の受け入れユニット２１０Ｒ，２
１０Ｌの両方に挟持搬送される状態で印画紙１０を引き
渡して中央の搬送列を搬送する搬送形態がある。この中
央の搬送列にて搬送させる搬送形態では、図５（ハ）に
示すように、左右の搬送ユニット６０Ｒ，６０Ｌの両方
で印画紙１０を挟持して上昇させるが、何れか一方の搬
送ユニット６０で上昇させても良い。

【００２３】尚、このように左右の搬送列の他に中央の
搬送列においても搬送させるようにしているのは、印画
紙１０の搬送方向での長さが長いために円滑には左右の
搬送列に振り分けることができない場合、左右に振り分
けるほどには処理の高速化を要求されていない場合、あ
るいは、搬送幅方向において均等に印画紙１０を搬送さ
せたい場合等があるためである。

【００２４】現像処理部３００は、図４に示すように、
現像、定着等のための複数の現像処理槽１９ａを一体に
形成した現像処理タンク１９と、現像処理タンク１９に
よる処理が完了した印画紙１０を乾燥する乾燥ユニット
２５と、現像処理タンク１９及び乾燥ユニット２５に亘
って印画紙１０を設定速度で搬送する搬送手段ＴＭとが
備えられて構成されると共に、現像処理部３００におけ
る印画紙１０の搬送状態を管理するために、現像処理部
３００の入口側で印画紙１０の存否を検出する入口側の
印画紙検出センサ２６と、現像処理部３００の出口側で
印画紙１０の存否を検出する出口側の印画紙検出センサ
２７とが備えられている。搬送手段ＴＭは、図４に示す
搬送ローラ４５の他に図示を省略する搬送ガイドや搬送
用モータ等が備えられて構成され、入口側並びに出口側
の印画紙検出センサ２６，２７は、何れも受光素子と発
光素子とが対向配置された赤外線光センサにて構成され
ている。

【００２５】これらの印画紙検出センサ２６，２７の検
出信号は、図６に示すように印画紙１０の搬送位置を管
理する管理手段として機能するコントローラＣＯに入力
され、コントローラＣＯにて現像処理部３００における
印画紙１０の搬送位置が管理される。このコントローラ
ＣＯには、図７に概略的に示すような、現像処理部３０
０内を通過移動している印画紙１０夫々についての、入
口側の印画紙検出センサ２６にてその存在が検出された
時間及びその印画紙のオーダーを特定するための情報を
記憶するバッファが、現像処理部３００内を通過移動す
る印画紙１０の最大枚数（図７では、「Ｎｍａｘ」とし
ている）に相当する数だけ備えられたデータテーブルＭ
が設けられている。尚、このデータテーブルＭは、ソフ
トウェア上で構成してもよいし、ハードウェアとして構
成しても良い。

【００２６】コントローラＣＯは、上記データテーブル
Ｍの各バッファのデータを設定時間ごとに一つずつシフ
トさせる。すなわち、図７において、「ｎ」番目のバッ
ファのデータを「ｎ＋１」番目のバッファにシフトさせ
る。このデータをシフトさせる上記設定時間は、印画紙
１０が入口側の印画紙検出センサ２６にて検出されてか
ら出口側の印画紙検出センサ２７にて検出されるまでの
経過時間を現像処理部３００内を通過移動する印画紙１
０の最大枚数（Ｎｍａｘ）で除した時間に設定してお
り、印画紙１０を順次現像処理部３００に送り込む時間
間隔に相当している。そして、上述のようにデータをシ
フトをさせるときに、コントローラＣＯは、入口側の印
画紙検出センサ２６の検出情報に基づいて新たな印画紙
１０が搬送されて来たと判断したときは、入口側の印画
紙検出センサ２６にてその印画紙１０を検出した時間
と、その印画紙１０のオーダーを特定するための情報を
「０」番目のバッファに記憶させる。従って、このデー
タテーブルＭは、データの並び順が印画紙１０の搬入順
序と一致し、設定時間経過するごとに、最も古いデータ
を送り出す側にデータテーブルＭの記憶情報をシフトさ
せている。

【００２７】又、上述のようにデータをシフトさせたと
きに、コンローラＣＯが、「Ｎｍａｘ」番目のバッファ
から送り出されたデータに対応する印画紙１０が搬送さ
れてきたことを出口側の印画紙検出センサ２７の検出情
報に基づいて検出したときは、コントローラＣＯは、そ
のデータテーブルＭから送り出されたデータに基づい
て、オーダーごとに印画紙１０をまとめる。さらに、コ
ンローラＣＯは、「Ｎｍａｘ」番目のバッファから送り
出されたデータに対応する印画紙１０が搬送されてこな
いことを出口側の印画紙検出センサ２７の検出情報に基
づいて検出したときは、紙詰まりが生じているものと判
断する。すなわち、露光済みの印画紙１０が現像処理部
３００に搬入された後、設定時間を経過するまでに印画
紙検出センサ２７がその搬入された印画紙１０を検出し
ないときに、紙詰まりが発生したと判断しているのであ
る。紙詰まりが発生したと判断したときは、その旨をモ
ニタ２９に表示する。

【００２８】次に、入口側並びに出口側の印画紙検出セ
ンサ２６，２７による印画紙１０の検出態様について説
明する。上述のように、搬送手段ＴＭにて現像処理部３
００を搬送される印画紙１０は、振り分け搬送機構２０
０にて振り分けられて、図８に示すように、左列Ａ、右
列Ｃ及び中央列Ｂの合計３列の搬送列で搬送される。３
列で搬送される印画紙１０は略面一となる状態で、且
つ、隣り合う搬送列を搬送される印画紙１０の存在幅が
搬送方向視で重複する状態で搬送される。

【００２９】入口側並びに出口側の印画紙検出センサ２
６，２７は、印画紙１０が図８に示されるような搬送形
態をとっているのを利用して、各搬送列ごとに印画紙検
出センサ２６，２７が備えられているのではなく、出口
側の印画紙検出センサ２７の概略配置を示す図８から明
らかなように、左側の印画紙検出センサ２７ａは、左列
Ａ及び中央列Ｂを搬送される印画紙１０の存否を検出す
る。すなわち、隣り合う搬送列を搬送される印画紙１０
の存在幅が搬送方向視で重複する位置に対して検出作用
して、隣り合う搬送列を搬送される印画紙１０の何れを
も検出するのである。従って、コントローラＣＯは、左
側の印画紙検出センサ２７ａの検出情報のみでは、右列
Ａの印画紙１０を検出したのかあるいは中央列Ｂの印画
紙を検出したのか区別することができないが、振り分け
搬送機構２００の作動情報との対比によって何れの搬送
列であるかを特定できる。尚、右側の印画紙検出センサ
２７ｂは、右列Ｃを搬送される印画紙１０のみを検出対
象としている。

【００３０】図８は、出口側の印画紙検出センサ２７の
配置を示しているが、入口側の印画紙検出センサ２６の
配置も図８に示すものと同様である。但し、コントロー
ラＣＯによる検出信号の処理のしかたが、入口側の印画
紙検出センサ２６と出口側の印画紙検出センサ２７とで
異なる。すなわち、コントローラＣＯは、入口側の印画
紙検出センサ２６に関しては、印画紙１０が存在してい
ないことを検出している状態（印画紙検出センサ２６の
検出光を遮るものがない状態）から印画紙１０が存在し
ていることを検出した状態（印画紙検出センサ２６の検
出光が印画紙１０によって遮られた状態）に変化したと
きに、現像処理部３００の入口に印画紙１０が搬送され
て来たものと判断するが、出口側の印画紙検出センサ２
７に関しては、印画紙検出センサ２７の検出信号を設定
時間間隔（例えば、１０ｍｓｅｃ間隔）でサンプリング
し、印画紙１０が存在していないことを検出している状
態の検出が複数回（例えば２〜３回）連続した後に、印
画紙１０が存在していることを検出する状態の検出が複
数回（例えば２〜３回）連続したときに、現像処理部３
００の出口に印画紙１０が搬送されて来たものと判断す
る。換言すると、印画紙検出センサ２７が設定速度で搬
送される印画紙１０が存在しないことを設定時間以上継
続して検出した後に、印画紙１０が存在することを設定
時間以上継続して検出したときに、印画紙１０が搬送さ
れて来たものと判断している。つまり、現像処理部３０
０の出口側では、印画紙１０が現像処理部３００の複雑
な搬送経路を通過することで、印画紙１０が正規の搬送
姿勢から変化していわゆる蛇行を起こしやすいため、よ
り確実に印画紙１０が搬送されてきたことを検出できる
ようにしているのである。

【００３１】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 上記実施の形態では、搬送手段ＴＭは印画紙１０を
３列で搬送する場合を例示しているが、２列あるいは４
列以上の搬送列で搬送する場合に本発明を適用しても良
い。 上記実施の形態では、コントローラＣＯは、印画紙
検出センサ２７の検出情報を設定時間間隔でサンプリン
グし、印画紙１０が存在していないことを検出している
状態の検出が複数回（例えば２〜３回）連続した後に、
印画紙１０が存在していることを検出する状態の検出が
複数回（例えば２〜３回）連続したときに、現像処理部
３００の出口に印画紙１０が搬送されて来たものと判断
しているが、印画紙検出センサ２７の検出信号を常時監
視して印画紙検出センサ２７が印画紙１０が存在してい
ないことを検出している状態及び印画紙１０が存在して
いることを検出している状態夫々における経過時間をタ
イマにて計測し、印画紙検出センサ２７が設定速度で搬
送される印画紙１０が存在しないことを設定時間以上継
続して検出した後に、印画紙１０が存在することを設定
時間以上継続して検出したときに、印画紙１０が搬送さ
れて来たものと判断しても良い。

【００３２】 上記実施の形態では、図８において、
右側の印画紙検出センサ２７ｂは右列Ｃを搬送される印
画紙１０のみを検出する構成としているが、左側の印画
紙検出センサ２７ａが左列Ａの印画紙１０及び中央列Ｂ
の印画紙１０を検出すると共に、右側の印画紙検出セン
サ２７ｂが右列Ｃの印画紙１０及び中央列Ｂの印画紙１
０を検出するように構成しても良い。このように印画紙
検出センサ２７を配置することで、左右の印画紙検出セ
ンサ２７ａ，２７ｂの両方が印画紙１０を検出したとき
が中央列Ｂを搬送されている印画紙１０を検出してお
り、右側あるいは左側の印画紙検出センサ２７ａ，２７
ｂの何れか一方のみが印画紙１０を検出したときが、夫
々に対応して、右列Ａ又は左列Ｃを搬送されている印画
紙１０を検出したものであると特定することができる。

【００３３】 上記実施の形態では、現像処理部３０
０における印画紙１０の搬送位置を管理するためのデー
タテーブルＭは、現像処理部３００内を通過移動する印
画紙１０の最大枚数に相当する数のバッファを備えて構
成されているが、このバッファの数は、上記最大枚数と
必ずしも一致する必要はなく、上記最大枚数より多くて
も良い。 上記実施の形態では、印画紙検出センサ２６，２７
を赤外線光センサにて構成する場合を例示しているが、
例えば、印画紙１０との接当により印画紙１０の存否を
検出するリミットセンサにて構成する等、印画紙検出セ
ンサ２６，２７の具体構成は種々変更可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態にかかる画像プリント装置
の外観斜視図

【図２】本発明の実施の形態にかかる要部構成図

【図３】本発明の実施の形態にかかる振り分け搬送機構
の構成図

【図４】本発明の実施の形態にかかる画像プリント装置
の概略構成図

【図５】本発明の実施の形態にかかる振り分け搬送機構
の動作説明図

【図６】本発明の実施の形態にかかる画像プリント装置
のブロック構成図

【図７】本発明の実施の形態にかかるデータテーブルの
構成図

【図８】本発明の実施の形態にかかる印画紙検出センサ
の配置説明図

【符号の説明】

ＣＯ 管理手段 Ｍ データテーブル ＴＭ 搬送手段 １０ 印画紙 ２７ 印画紙検出センサ ３００ 現像処理部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 設定プリントサイズに切り分けられた印
   画紙を搬送する搬送手段と、その搬送手段にて搬送され
   る印画紙夫々の存否を検出する印画紙検出センサと、そ
   の印画紙検出センサの検出情報に基づいて、印画紙の搬
   送位置を管理する管理手段とが設けられている画像プリ
   ント装置であって、 前記印画紙検出センサは、印画紙の搬送経路における設
   定位置に対して検出作用するように構成され、 前記管理手段は、前記印画紙検出センサが設定速度で搬
   送される印画紙が存在しないことを設定時間以上継続し
   て検出した後に、印画紙が存在することを設定時間以上
   継続して検出したときに、印画紙が搬送されて来たもの
   と判断するように構成されている画像プリント装置。
2. 【請求項２】 前記搬送手段は、設定プリントサイズに
   切り分けられた印画紙を略面一となる状態で複数列で、
   且つ、隣り合う搬送列を搬送される印画紙の存在幅が搬
   送方向視で重複する状態で搬送するように構成され、 前記印画紙検出センサは、隣り合う搬送列を搬送される
   印画紙の存在幅が搬送方向視で重複する位置に対して検
   出作用して、前記隣り合う搬送列を搬送される印画紙の
   何れをも検出するように構成されている請求項１記載の
   画像プリント装置。
3. 【請求項３】 露光済みの印画紙を現像処理する現像処
   理部が設けられ、 前記搬送手段は、前記現像処理部内を通過するように前
   記印画紙を搬送するように構成され、 前記現像処理部の出口側に、前記印画紙検出センサが備
   えられて構成されている請求項２記載の画像プリント装
   置。
4. 【請求項４】 前記管理手段は、露光済みの印画紙が前
   記現像処理部に搬入された後、設定時間を経過するまで
   に前記印画紙検出センサがその搬入された印画紙を検出
   しないときに、紙詰まりが発生したと判断するように構
   成されている請求項３記載の画像プリント装置。
5. 【請求項５】 前記管理手段に、前記現像処理部内に搬
   入された印画紙の情報を、データの並び順が印画紙の搬
   入順序と一致するように記憶するデータテーブルが備え
   られ、 前記管理手段は、設定時間経過するごとに、最も古いデ
   ータを送り出す側に前記データテーブルの記憶情報をシ
   フトさせるように構成されている請求項４記載の画像プ
   リント装置。