JP2001040169A - 再乳化可能なエマルジョン粉末の製造方法 - Google Patents

再乳化可能なエマルジョン粉末の製造方法

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JP2001040169A
JP2001040169A JP11220123A JP22012399A JP2001040169A JP 2001040169 A JP2001040169 A JP 2001040169A JP 11220123 A JP11220123 A JP 11220123A JP 22012399 A JP22012399 A JP 22012399A JP 2001040169 A JP2001040169 A JP 2001040169A
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emulsion
water
monomer
hydrogen
vinyl
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JP11220123A
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English (en)
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Takeshi Noguchi
武 野口
Akio Harada
昭夫 原田
Kenichi Nakanishi
健一 中西
Tadahiro Inada
忠博 稲田
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水再乳化性に優れ、再乳化時に粒子が1次粒
子として分散し、しかも得られた粉末が酸性を呈しない
ことからとくにセメント混和剤等の用途に有用であり、
その他にも接着剤、塗料用バインダー、繊維壁バインダ
ー、砂壁バインダー等の各種分野に有効に用いることの
できる再乳化可能なエマルジョン粉末の製造方法を提供
すること。 【解決手段】 例えばN−n−プロピルアクリルアミド
である不飽和アミド化合物と他の共重合し得る単量体と
の共重合体よりなる温度30℃以上でゲル化する水溶性
ポリマーと、ビニル系合成樹脂エマルジョンとを混合、
もしくはビニル単量体とを重合して水性エマルジョンを
得、続いて前記水性エマルジョンを乾燥することを特徴
とする再乳化可能なエマルジョン粉末の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再乳化可能なエマ
ルジョン粉末の製造方法に関する。本発明の製造方法に
より得られたエマルジョン粉末は水再乳化性に優れ、接
着剤、塗料用バインダー、セメント混和剤等の用途に有
用である。
【0002】
【従来の技術】一般的に再乳化可能なエマルジョン粉末
は、合成樹脂エマルジョンを噴霧乾燥し、粉末化するこ
とにより製造されている。再乳化可能なエマルジョン粉
末は、粉末であることにより取り扱いが容易で、水を含
まないので輸送が容易であるという長所を有する。この
ようなエマルジョン粉末は、該粉末を水に添加し撹拌す
ることにより水中に再分散して、合成樹脂エマルジョン
と同様に使用でき、接着剤、塗料用バインダー、水性イ
ンキ用バインダー、繊維仕上剤等のほか、コンクリート
構造物ブロック、パイル、モルタル、スレートなどのセ
メントへの混入剤等広範な用途に使用されている。
【0003】しかしながら、従来の再乳化可能なエマル
ジョン粉末は、平均粒子径15μm以上の2次粒子であ
る(1次粒子は平均粒子径0.05〜3μmである)。
例えば、特開平4−185606号公報には、平均粒子
径20〜100nm(0.02〜0.1μm)の保護コロ
イド系アクリルエマルジョン(1次粒子)を抗粘結剤
(無水珪酸、珪酸アルミニウム)とともに乾燥して平均
粒子径50〜70μmの合成樹脂エマルジョン粉末(2
次粒子)の製造方法が記載されている。この合成樹脂エ
マルジョン粉末(2次粒子)は、水に分散させると2次
粒子で分散するため、安定な乳化液とならず、しばらく
すると粒子が沈降する。また均一なフィルムとならな
い。また、特開昭59−193903号公報には、ラジ
カル重合可能な不飽和結合を有する単量体類を、メタク
リルアミドと不飽和カルボン酸との水溶性共重合体の存
在下でエマルジョン重合した後、pH4以下に系を低下
させ、ポリマーを分離し、脱水、乾燥する粉末組成物の
製造法が開示されている。しかしながら、該公報の実施
例1に記載されているように、エマルジョン重合した後
のポリマーをG2ガラスフィルター(40〜50μm)
で濾過分離していることから分かるように、得られた粉
末は二次粒子であり、水再乳化時に一次粒子となるのは
ごく一部である。また、得られた粉末は酸性のため、セ
メントへの混和剤として使用した場合、セメント混合物
が中性ないし酸性となる可能性があり、コンクリート中
の鋼材の腐食を招く恐れがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、水再乳化性に優れ、再乳化時に粒子が1次粒子と
して分散し、しかも得られた粉末が酸性を呈しないこと
からとくにセメント混和剤等の用途に有用であり、その
他にも接着剤、塗料用バインダー、繊維壁バインダー、
砂壁バインダー等の各種分野に有効に用いることのでき
る再乳化可能なエマルジョン粉末の製造方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち本発明は、下記一般式
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1は水素またはメチル基であ
り、R2は水素またはエチル基であり、R 3はエチル基ま
たはプロピル基である;ここでR1が水素の場合、R2
水素でありかつR3はプロピル基であるか、あるいはR1
が水素の場合、R2およびR3共にエチル基である;R1
がメチル基の場合、R2は水素でありかつR3はプロピル
基である)で示される不飽和アミド化合物の1種以上と
他の共重合し得る単量体との共重合体よりなる温度30
℃以上でゲル化する水溶性ポリマーと、ビニル系合成樹
脂エマルジョンとを混合、もしくはビニル単量体とを重
合して水性エマルジョンを得、続いて前記水性エマルジ
ョンを乾燥することを特徴とする再乳化可能なエマルジ
ョン粉末の製造方法を提供するものである。
【0008】また本発明は、ビニル系合成樹脂エマルジ
ョンの固形分100重量部に対し、水溶性ポリマー2〜
50重量部を用いる前記の製造方法を提供するものであ
る。
【0009】さらに本発明は、乾燥工程時に、微粒子の
無機粉末を主成分とする抗粘結剤も水性エマルジョンと
ともに乾燥する前記の製造方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明によれば、水性エマルジョ
ンの乾燥工程において、水分が蒸発する以前にビニル系
合成樹脂の1次粒子の表面が、ゲル化する特定の水溶性
ポリマー(感温性共重合体)で被覆される。次いで水分
が蒸発すると、見かけ上は15μm以上の乾燥した2次
粒子のエマルジョン粉末となるが、2次粒子のエマルジ
ョン粉末を水に再分散すると、1次粒子の表面を覆って
いるゲル化物はそのゲル化点以下では水溶性ポリマーと
なるので、元のエマルジョン(1次粒子)となる。本発
明に使用される、温度30℃以上でゲル化する水溶性ポ
リマー(感温性共重合体)は、下記一般式
【0011】
【化3】
【0012】(式中、R1は水素またはメチル基であ
り、R2は水素またはエチル基であり、R 3はエチル基ま
たはプロピル基である;ここでR1が水素の場合、R2
水素でありかつR3はプロピル基であるか、あるいはR1
が水素の場合、R2およびR3共にエチル基である;R1
がメチル基の場合、R2は水素でありかつR3はプロピル
基である)で示される不飽和アミド化合物の1種以上と
他の共重合し得る単量体との共重合体である。
【0013】前記一般式で表される不飽和アミド化合物
としては、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−n−
プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルア
ミド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプ
ロピルメタクリルアミドが挙げられる。中でも好ましく
はN,N−ジエチルアクリルアミドおよびN−イソプロ
ピルアクリルアミドがよい。前記不飽和アミド化合物
は、必要に応じて2種以上を同時に用いることができ
る。
【0014】一方、前記一般式で表される不飽和アミド
化合物の1種以上と共重合し得る単量体としては親水性
単量体、イオン性単量体、親油性単量体等の1種以上が
挙げられる。上記の親水性単量体、換言すれば単独重合
体が水溶液中において加温により不溶化(ゲル化)しな
い親水性単量体としては、例えばアクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジ
メチルアクリルアミド,N,N−ジメチルメタクリルア
ミド,N−エチルアクリルアミド、ジアセトンアクリル
アミド、ヒドロキシエチルメタクリレート,ヒドロキシ
エチルアクリレート,ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレート、各種のメトキシ
ポリエチレングリコールメタクリレート、各種のメトキ
シポリエチレングリコールアクリレート、N−ビニル−
2−ピロリドン等を挙げることができる。また酢酸ビニ
ル、グリシジルメタクリレート等を共重合により導入し
て、それを加水分解して親水性を付与することもでき
る。
【0015】イオン性単量体としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン
酸、メクタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−
アクリルアミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の
酸およびそれらの塩、N,N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N−ジメチルアミノエチルメアクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,
N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N
−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のアミドお
よびそれらの塩を挙げることができる。また、各種アク
リレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、アアクリロニトリル等を共重合により導入し
て、それを加水分解してイオン性を付与することもでき
る。
【0016】一方、親油性単量体、換言すれば単独重合
体が水に不溶性(ゲル化)である親油性単量体として
は、例えば、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,
N−ジ−n−プロピルアクリルアミド、N−n−ブチル
アクリルアミド、N−n−ブチルメタクリルアミド、N
−tert−ブチルアクリルアミド、N−tert−ブチルメタ
クリルアミド、N−n−ヘキシルアクリルアミド、N−
n−ヘキシルメタクリルアミド、N−n−オクチルアク
リルアミド、N−n−オクチルメタクリルアミド、N−
tert−オクチルアクリルアミド、N−n−ドデシルアク
リルアミド、N−n−ドデシルメタクリルアミド等のN
−アルキル(メタ)アクリルアミド誘導体、エチルアク
リレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、
ブチルメタクリレート、ラウリルアクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等の(メタ)アクリレート誘導体、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、α−メチルス
チレン等を挙げることができる。
【0017】前記一般式の不飽和アミド化合物と他の共
重合し得る単量体の使用割合は、共重合する単量体によ
り異なるがゲル化温度が30℃〜100℃となるように
調整するのがよい。好ましくは30℃〜80℃がよい。
【0018】本発明において、混合するビニル系合成樹
脂としては、とくに制限されるものではないが、例えば
ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポ
リスチレン、酢酸ビニル−エチレンコポリマー、酢酸ビ
ニル−(メタ)アクリル酸エステルコーポリマー、スチ
レン−(メタ)アクリル酸エステルコーポリマー、酢酸
ビニル−バーサチック酸ビニルコーポリマー、酢酸ビニ
ル−エチレン−バーサチック酸ビニルターポリマー等が
挙げられる。また、重合するビニル単量体の具体例とし
ては、例えば、アクリル酸エステル類;メチル−、エチ
ル−、イソプロピル−、n−ブチル−、イソブチル−、
n−アミル−、イソアミル−、n−ヘキシル−、2−エ
チルヘキシル−、オクチル−、デシル−、ドデシル−、
オクタデシル−、シクロヘキシル−、フェニル−、ベン
ジル−、2−ヒドロキシエチル−、ヒドロキシプロピル
−アクリレート等、メタクリル酸エステル類;メチル
−、エチル−、イソプロピル−、n−ブチル−、イソブ
チル−、n−アミル−、イソアミル−、n−ヘキシル
−、2−エチルヘキシル−、オクチル−、デシル−、ド
デシル−、オクタデシル−、シクロヘキシル−、フェニ
ル−、ベンジル−、2−ヒドロキシエチル−、ヒドロキ
シプロピル−メタクリレート等、その他の炭素原子数1
ないし12のアルキルアクリレート、その他の炭素原子
数1ないし12のメタクリレート、2−メトキシエチル
アクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタアクリレート、アリルグリシジ
ルエーテル、不飽和カルボン酸類;アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水アク
リル酸、無水メタクリル酸、無水マレイン酸、無水イタ
コン酸、無水フマル酸等、アミノ基含有モノマー類;N
−メチルアミノエチルアクリレート、N−メチルアミノ
エチルメタアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリ
レート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等、芳香
族ビニル類;スチレン、2−メチルスチレン、t−ブチ
ルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニ
ルナフタレン、ジビニルベンゼン等、ビニルエステル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、脂肪酸のビニル
エステル(例えばシェル化学(株)のVeoVa)等、ハロ
ゲン化ビニル類;塩化ビニル、ハロゲン化ビニリデン
類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等、オレフィン
類;エチレン、プロピレン、ジエン類;イソプレン、ブ
タジエン、クロロプレン、その他;ビニルピロリドン、
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、エチレング
リコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメ
タクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメ
チロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメ
タンテトラアクリレート、アリルメタアクリレート、ジ
シクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオ
キシエチルアクリレート、イソプロペニル−α,α−ジ
メチルベンジルイソシアネート、アリルメルカプタン、
アミド類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メ
チロールメタクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、ジアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミド等
であり、単独でまたは2種以上を混合して使用すること
ができる。これらの中で、好ましくは芳香族ビニル化合
物、ジエン類、オレフィン類、(メタ)アクリレート
類、ビニルエステル類であり、具体的にはスチレン、ブ
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
ブタジエン、メチルメタクリレート、酢酸ビニル、脂肪
酸のビニルエステル(例えばシェル化学(株)のVeoV
a)、エチレン等である。セメントと配合する場合は、
耐アルカリ性に優れた単量体が好ましい。
【0019】本発明における乾燥工程は、とくにその手
段は問わない。好適には噴霧乾燥するのがよい。乾燥温
度は、使用される材料により適宜決定すればよいが、例
えば50〜150℃程度である。
【0020】水溶性ポリマー(感温性共重合体)とビニ
ル系合成樹脂の使用割合は、ビニル系合成樹脂の固形分
100重量部に対し、水溶性ポリマー(感温性共重合
体)2〜50重量部を用いるのが好ましい。2重量部未
満では水再乳化時1μm以上の粒子が多くなる。また、
50重量部を超えると製膜後のフィルム耐水性が悪くな
る。好ましくは5〜40重量部である。
【0021】また、乾燥時、例えば噴霧乾燥時に抗粘結
剤を併用してもよく、この場合、抗粘結剤としては、微
粒子の無機粉末が好ましく、炭酸カルシウム、クレー、
無水珪酸、珪酸アルミニウム、ホワイトカーボン、タル
ク、アルミナホワイト、等が使用され、とくに平均粒子
径が約0.01〜0.5μmの無水珪酸、珪酸アルミニウ
ム、炭酸カルシウム等が好ましい。抗粘結剤の使用量は
とくに限定されないが、製造されるエマルジョン粉末に
対して20重量%以下の範囲で用いるのが好ましい。2
0重量%を超えると、無機粉末の含有量が多くなりすぎ
てエマルジョン粉末としての特徴が失われので好ましく
ない。抗粘結剤は、乾燥後のエマルジョン粉末に添加し
均一に混合してもよいが、水性エマルジョンを乾燥する
際に水性エマルジョンを抗粘結剤の存在下に噴霧するこ
とが、均一な混合を行うことができ、粘結防止効果の上
から有効である。同時に両者を噴霧して乾燥することが
とくに好ましい。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに説明する。 合成例1 1500mlの4ツ口丸底フラスコに窒素ガス流通下で
撹拌しながら、蒸留水513.6g、N−n−プロピル
アクリルアミド20g、40%アクリルアミド16gを
添加した。その後過硫酸アンモニウム2.8gおよび亜
硫酸水素ナトリウム1.2g添加し10℃で3.5時間
合成した。得られた感温性共重合体水溶液を内径15m
mの試験管に入れ、そこに標準温度計を差し込み、恒温
水中温度計で撹拌しながら徐々に加温した。63℃で白
濁(ゲル化)がはじまり、70℃で温度計の水銀球が見
えなくなった。この水溶液を更に加温しても、水溶液は
安定な白濁(ゲル化)状態を保持した。
【0023】実施例1 合成例1で得られた感温性共重合体水溶液199gを、
ポリビニルアルコールを保護コロイドとした酢酸ビニル
−エチレン共重合エマルジョン(酢酸ビニル含有量83
重量%、エチレン含有量17重量%、平均粒子径0.8
μm、濃度10%)1000gに添加した。この混合エ
マルジョンを120℃の熱風中に噴霧して乾燥し、樹脂
粉末を得た。この樹脂粉末を水に再乳化させると平均粒
子径1μm以下の1次粒子が得られた。また、得られた
エマルジョンの24時間後の安定性を調べたところ良好
であることが確認された。結果を表1に示す。
【0024】合成例2 合成例1において、N−n−プロピルアクリルアミドを
24.5g用い、アクリルアミドの代わりに2−アクリ
ルアミド−2−フェニルプロパンスルホン酸ナトリウム
1.9g使用した以外は合成例1と全く同様にして合成
した。この時のゲル化剤の白濁(ゲル化)開始温度は3
6℃であり、白濁(ゲル化)温度は59℃である。
【0025】実施例2 合成例2で得られた感温性共重合体水溶液を用い、実施
例1と同様の実験を行った。結果を表1に示す。
【0026】実施例3 実施例1において、N−n−プロピルアクリルアミド・
アクリルアミド共重合物の代わりにN,N−ジエチルア
クリルアミド5%水溶液207g用い、実施例1と同様
の実験を行った。結果を表1に示す。
【0027】実施例4 実施例3において、感温性樹脂5%水溶液を414g使
用し、実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示
す。
【0028】実施例5 実施例1において、N−n−プロピルアクリルアミドの
代わりにN,N−ジエチルアクリルアミド200gおよ
び40%アクリルアミド250gを使用し、さらに蒸留
水400g、5.3%のtert−ブチルヒドロキシパーオ
キサイド水溶液75gおよび5.3%ロンガリット水溶
液75gを使用し、それぞれ30℃で3.5時間均一に
添加し、得られた感温性共重合体水溶液を使用したこと
以外は実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示
す。
【0029】実施例6 実施例5で使用した混合エマルジョンとエマルジョンの
固形分に対して10重量%の量の無水珪酸微粉末とを別
々に120℃の熱風中に同時噴霧して乾燥し、樹脂粉末
を得たこと以外は、実施例1と同様の実験を行った。結
果を表1に示す。
【0030】実施例7 攪拌機、数個の供給口、冷却および加熱装置、圧力計お
よび温度計を装備した1リットル容の加圧反応器内に、
実施例4で得た感温性共重合体水溶液32部を365.
6部の水に溶解して仕込んだ後、ロンガリット1.2部
を更に加圧反応器に添加し、エチレンで加圧反応器内を
50kg/cm2に加圧し、60℃に昇温した。加圧反
応器の温度が60℃になった時点から0.44%過酸化
水素溶液80部と酢酸ビニル320部を加圧反応器内に
3時間で均一に添加した。その後60℃にて2時間熟成
し、感温性共重合体樹脂を保護コロイドとした酢酸ビニ
ル・エチレン共重合エマルジョンを得た。このエマルジ
ョンのゲル化温度は52℃であった。このエマルジョン
とエマルジョンの固形分に対して10重量%の量の無水
珪酸微粉末とを別々に120℃の熱風中に同時噴霧して
乾燥し、樹脂粉末を得た。この樹脂粉末を水に再乳化さ
せると平均粒子径1.0μmの1次粒子が得られた。結
果を表1に示す。
【0031】比較例1 感温性共重合体樹脂を保護コロイドとしない酢酸ビニル
・エチレン共重合エマルジョンと、その固形分に対して
10重量%の量の無水珪酸微粉末とを別々に120℃の
熱風中に同時噴霧して乾燥し、平均粒子径20μmの2
次粒子を得た。これを水に分散させたが、1次粒子の乳
化液とはならず2時間後沈降した。結果を表2に示す。
【0032】比較例2 比較例1で用いた酢酸ビニル・エチレン共重合エマルジ
ョンに、その固形分に対して10重量%(固形分)の量
となるコロイドシリカを添加し、120℃熱風中に噴霧
して乾燥したが大きい凝集塊となった。また、水再乳化
性は得られなかった。結果を表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、水再乳化性に優れ、再
乳化時に粒子が1次粒子として分散し、しかも得られた
粉末が酸性を呈しないことからとくにセメント混和剤等
の用途に有用であり、その他にも接着剤、塗料用バイン
ダー、繊維壁バインダー、砂壁バインダー等の各種分野
に有効に用いることのできる再乳化可能なエマルジョン
粉末の製造方法が提供される。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA17 AA18 AA19 AA20 AA22 AA23 AA28 AA29 AA32 AA36 AA37 AA40 AB13 AC11 AC15 AC16 AC22 AE30 DA34 DB07 DC05 DC11 DC12 DC13 4J002 AA01X BC07X BC12W BF02X BF03X BG01W BG04W BG04X BG05W BG05X BG07W BG13W BQ00W CD19W EA046 EB026 EF076 EF126 EH036 EH076 EL036 EL146 EP016 ER006 ET006 FD206 HA07 HA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 【化1】 (式中、R1は水素またはメチル基であり、R2は水素ま
    たはエチル基であり、R 3はエチル基またはプロピル基
    である;ここでR1が水素の場合、R2は水素でありかつ
    3はプロピル基であるか、あるいはR1が水素の場合、
    2およびR3共にエチル基である;R1がメチル基の場
    合、R2は水素でありかつR3はプロピル基である)で示
    される不飽和アミド化合物の1種以上と他の共重合し得
    る単量体との共重合体よりなる温度30℃以上でゲル化
    する水溶性ポリマーと、ビニル系合成樹脂エマルジョン
    とを混合、もしくはビニル単量体とを重合して水性エマ
    ルジョンを得、続いて前記水性エマルジョンを乾燥する
    ことを特徴とする再乳化可能なエマルジョン粉末の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ビニル系合成樹脂エマルジョンの固形分
    100重量部に対し、水溶性ポリマー2〜50重量部を
    用いる請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 乾燥工程時に、微粒子の無機粉末を主成
    分とする抗粘結剤も水性エマルジョンとともに乾燥する
    請求項1または2に記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003061611A3 (fr) * 2002-01-18 2004-03-11 Oreal Composition cosmetique longue tenue comprenant un materiau pro-adhesif et un compose diffusant separes

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